JP2009062406A - 帯電防止剤及び帯電防止コート剤並びに帯電防止フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 多官能(メタ)アクリレートに添加し、表面硬度の低下なく且つ耐湿熱性試験後の密着性低下がない帯電防止剤を提供する。
【解決手段】 化1で示されるカチオン性(メタ)アクリレート40〜80重量%とメタクリル酸60〜20重量%からなる共重合体の一部のカルボキシル基に、化2で表される構造を有するエポキシ基含有メタクリレートを付加させて帯電防止剤を得る。カチオン性(メタ)アクリレートとしては4級アンモニウム塩含有(メタ)アクリレートを用いる。帯電防止コート剤は、多官能(メタ)アクリレート100重量部に対し、該帯電防止剤を4〜12重量部配合する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、帯電防止剤及び帯電防止コート剤並びに帯電防止フィルムに関する。
一般に高分子材料は傷が付き易く、また帯電しやすいためにほこりが付き易いという欠点がある。これらの問題を解決するために光硬化性樹脂組成物中に種々の帯電防止剤を添加する方法が提案されている。光硬化性樹脂組成物に帯電防止剤を添加する方法としては、界面活性剤、あるいはアルカリ金属塩、及びアンモニウム塩などのイオン伝導性材料を添加する方法がある。また、種々の金属酸化物などの導電性フィラーおよび導電性ポリマーなどの電子伝導タイプを添加する方法がある。
特開2004−149755号公報 特開2002−60735号公報
しかしながら、界面活性剤を塗布する方法では、水拭きなどで容易に帯電防止性能が失われてしまう。また、アンモニウム塩を添加する方法では、十分な帯電防止性を得るためには相当量添加する必要があり、この場合、十分な耐擦傷性が得られないことや、耐湿熱試験後に基材との密着性が劣化するなどの問題が発生する。一方、金属酸化物などの電子伝導タイプを樹脂に分散させる方法では、帯電防止性を発現させるために必要な量を添加すると透明性が低下してしまうことが問題となっている。十分な帯電防止性を発現し、且つ透明性および耐擦傷性を低下させない帯電防止剤が求められている。
これらの問題を解決するために帯電防止性を有するセグメントを高分子量化してその耐久性を向上させる試みがなされている。しかし、この方法も、光硬化性樹脂に帯電防止剤がブレンドされているだけであり、光硬化性樹脂と帯電防止剤の間に架橋はされていない。そのため、耐湿熱試験などの耐久性試験を行った際に、塗膜と基材の密着性が劣化してしまう問題が発生している。表面硬度を低下させずに表面抵抗率を十分に下げ、且つその性能を長期にわたって維持することはできなかった。
本発明はかかる状況に鑑み検討されたもので、化1で表される構造を有するカチオン性(メタ)アクリレート40〜80重量%とメタクリル酸60〜20重量%からなる共重合体の一部のカルボキシル基に、化2で表される構造を有するエポキシ(メタ)アクリレートを付加させた化3で表される帯電防止剤、及びこれを多官能(メタ)アクリレートに添加した帯電防止コート剤を提供する。さらに、該帯電防止コート剤を塗付し硬化させたフィルムも提供する。
本発明の帯電防止剤は、紫外線硬化時に光硬化性樹脂と架橋反応することができるので、光硬化性樹脂の透明性及び耐擦傷性を低下させることなく、高い帯電防止性能を付与することができる。また、形成された塗膜は基材との密着性に優れ、耐湿熱試験後に密着性の低下が見られないので、各種分野の帯電防止剤として優れたものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で用いる化1で示されるカチオン性(メタ)アクリレートは4級アンモニウム塩含有(メタ)アクリレートであり、4級アンモニウム塩含有(メタ)アクリレートは、1分子中に1個以上の4級アンモニウム塩の基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を含有し、具体的には(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムアセテート、(メタ)アクリルアミドプロピルジメチルヒドロキシブチルアンモニウムアセテート、〔ジメチル(メタ)アクリロイルアミドプロピルグリシン〕ベタイン、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメチルスルファイト、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム−p−トルエンスルファイト、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルアンモニウムエチルスルファイト、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルエチルスルファイトなどが示される。これらの4級アンモニウム塩含有(メタ)アクリレートとメタクリル酸の比率が重量比で40%〜80%:60%〜20%となる割合で共重合するのが好ましく、40%以下では十分な帯電防止性能が得られず、80%以上では親水/疎水性のバランスが悪く、汎用性が高い多官能(メタ)アクリレートに溶解しないためコストアップに繋がり、また十分な耐擦傷性が得られない。
[R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数2〜8のアルキレン基、R3およびRはそれぞれ炭素数1〜8のアルキル基、Rは炭素数1〜12のアルキル基、Xは陰イオンを示す。]
カルボキシル基を有する共重合体は、化1で示される4級アンモニウム塩含有(メタ)アクリレートとメタクリル酸をラジカル重合開始剤の存在下、溶液重合によって得られる。溶媒としては、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のプロピレングリコールエーテル類などを用いることができる。これらは、重合するモノマーの組成に応じて、単独で用いても、二種類以上の溶媒を混合しても良い。ラジカル重合の開始剤としては、油溶性、水溶性いずれの開始剤を用いることもでき、過酸化ベンゾイル(BPO)、過酸化ラウロイル、t-ブチルハイドロパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤、2,2’―アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’―アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’―アゾビス(2―メチルプロピオンアミジン)・二塩酸塩等を用いることができる。重合開始剤の使用量は、重合性単量体100重量部に対して0.05〜10重量部、好ましくは0.3〜2重量部である。
本発明の帯電防止剤は、カルボキシル基を有する共重合体に化2で表される構造を有するエポキシ(メタ)アクリレートを開環付加させることで得られる。
エポキシ(メタ)アクリレートとしては、1分子中に1個のラジカル重合性の不飽和基とエポキシ基とを有する化合物であればよく、例えば下記化2で示される化合物が例示できる。これらのなかでも、グリシジルメタクリレート(GMA)が好ましい。
[R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数2〜8のアルキレン基]
エポキシ開環付加には、従来使用されている触媒を使用することができる。具体的には、ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、トリ−n−オクチルアミン等の3級アミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩、テトラメチル尿素等のアルキル尿素、テトラメチルグアニジン等のアルキルグアニジン、トリフェニルホスフィン等のホスフィン系及びこれらの塩を例示できる。これらの触媒はエポキシ(メタ)アクリレートに対して0.01〜10重量%、好ましくは0.5〜3.0重量%用いるのが好ましい。0.01重量%より少ない場合は触媒効果が低く、10重量%を越える量を加えても触媒効果は変わらず、光硬化性樹脂に添加した際に表面硬度を低下させる原因となる。これらは単独で使用しても2種以上を混合して使用してもよく、さらに、上記カルボン酸の金属塩と併用してもよい。
本発明に用いる多官能(メタ)アクリレートとしては、主として多官能のアクリレート及びメタクリレートが使用できる。2種以上の多官能(メタ)アクリレートを混合してもよく、また粘度調整剤や表面硬度調整剤として低官能基数の不飽和基を持つ樹脂を併用することもできる。
多官能(メタ)アクリレートの例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ハイパーブランチ型アクリレート、デンドリマー型アクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート等が挙げられるが、これらに限定するものではない。
併用できる樹脂の例としてはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラルリル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、モノアルキルイタコネート、(メタ)アクリルアミド、N,N-メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、マレイン酸アミド、マレイミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、ジメチロール(メタ)アクリルアミド、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ポリオキシプロピレンジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ブタジエン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロロプレン、その他スチレン等も用いることが出来る。
4級アンモニウム塩含有(メタ)アクリレートとメタクリル酸の共重合体のカルボキシル基にエポキシ(メタ)アクリレートを付加させた帯電防止剤と多官能(メタ)アクリレートを有機溶剤に溶解させ、帯電防止ハードコート剤とされる。溶剤の例としては以下のものがあげられるが、これらに限定されるものではない。メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコール、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ヘキサン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチレングリコール、酢酸エチル、酢酸ブチル等の溶剤を適宜併用することも出来る。
加熱硬化させる際は、開始剤を添加しておく。開始剤としては、過酸化物、アゾビス化合物等を用いることが出来る。過酸化物としては過酸化ベンゾイル、過酸化ジブチル、過酸化ラウリロイル、クメンハイドロ化合物、アゾビス化合物としては2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライド等を用いることが出来る。
紫外線硬化させる際は、光開始剤を添加しておく。光開始剤として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2’−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4’−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド等を用いることができる。市販の光開始剤としてはチバ・スペシャルティーケミカルズ社製、商品名Darocure1116、Darocure1173、IRGACURE184、IRGACURE369、IRGACURE500、IRGACURE651、IRGACURE754、IRGACURE819、IRGACURE907、IRGACURE1300、IRGACURE1800、IRGACURE1870、IRGACURE2959、IRGACURE4265、IRGACURE TPO、UCB社製、商品名ユベクリルP36、などを用いることが出来る。電子線により硬化させる場合は、開始剤は必要ない。
その他、硬度向上、耐擦傷性向上、密着性向上、レベリング性向上、分散性向上、沈降防止性向上、耐光性向上、耐熱性向上、耐湿性向上等の目的で、適宜添加剤を添加することが出来る。
この帯電防止ハードコート剤を各種基材に塗布し、帯電防止ハードコート剤及び各種基材の性状に影響を与えない程度の熱或いは熱風で溶剤を揮発させた後、加熱、光照射、電子線照射等の方法により乾燥皮膜を重合させることで硬化させる。
本発明に使用する基材フィルムは、帯電防止フィルムに要求される強度、後処理及び後加工によるが、通常のプラスチックより透明性に優れる材料から選定される。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン6、ナイロン66、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、セロファン、ポリスチレン、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリメチルテルペン、ポリエーテルスルフォン、ポリメタクリル酸メチル、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリシクロオレフィン等からなるフィルムが挙げられる。これらの基材フィルムと帯電防止ハードコート剤の密着性を向上させる目的で、サンドブラスト法、溶剤処理法等による表面の凹凸化処理、易接着処理、コロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理、電子線照射処理等の酸化処理により表面処理が施すことができる。
帯電防止ハードコート層の形成法としては、ドクターブレード法、グラビアロールコーター法、ディッピング法、カーテンコート法、ナイフコート法、バーコート法、ダイコート法、リップコート法、スクリーン法等の方法により形成することが出来るが、特に制限されるものではない。
以下、本発明について、実施例、比較例を挙げてより詳細に説明するが、具体例を示すものであって特にこれらに限定するものではない。
<帯電防止剤の合成>
合成例A
撹拌翼、還流冷却器、ガス導入口を備えたフラスコに、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド10.0gとメタクリル酸10.0g、アゾビスイソブチロニトリル0.2g及びイソプロピルアルコール60gを仕込み、窒素気流下70℃で8時間重合した。次に、上記共重合体溶液にグリシジルメタクリレート10g、ジメチルベンジルアミン0.1g加えて、窒素気流下100℃で10時間反応させた。得られた共重合体溶液(固形分40%)の粘度は200mpa・sであった。
合成例B
撹拌翼、還流冷却器、ガス導入口を備えたフラスコに、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド8.0gとメタクリル酸12.0g、アゾビスイソブチロニトリル0.2g及びイソプロピルアルコール64gを仕込み、窒素気流下70℃で8時間重合した。次に、上記共重合体溶液にグリシジルメタクリレート12、0g、ジメチルベンジルアミン0.12g加えて、窒素気流下100℃で10時間反応させた。得られた共重合体溶液(固形分40%)の粘度は150mpa・sであった。
合成例C
撹拌翼、還流冷却器、ガス導入口を備えたフラスコに、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド16.0gとメタクリル酸4.0g、アゾビスイソブチロニトリル0.2g及びイソプロピルアルコール48gを仕込み、窒素気流下70℃で8時間重合した。次に、上記共重合体溶液にグリシジルメタクリレート4.0g、ジメチルベンジルアミン0.04g加えて、窒素気流下100℃で10時間反応させた。得られた共重合体溶液(固形分40%)の粘度は500mpa・sであった。
合成例D
撹拌翼、還流冷却器、ガス導入口を備えたフラスコに、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド6.0gとメタクリル酸14.0g、アゾビスイソブチロニトリル0.2g及びイソプロピルアルコール68gを仕込み、窒素気流下70℃で8時間重合した。次に、上記共重合体溶液にグリシジルメタクリレート14.0g、ジメチルベンジルアミン0.14g加えて、窒素気流下100℃で10時間反応させた。得られた共重合体溶液(固形分40%)の粘度は150mpa・sであった。
合成例E
撹拌翼、還流冷却器、ガス導入口を備えたフラスコに、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド18.0gとメタクリル酸2.0g、アゾビスイソブチロニトリル0.2g及びイソプロピルアルコール44gを仕込み、窒素気流下70℃で8時間重合した。次に、上記共重合体溶液にグリシジルメタクリレート2.0g、ジメチルベンジルアミン0.02g加えて、窒素気流下100℃で10時間反応させた。得られた共重合体溶液(固形分40%)の粘度は700mpa・sであった。
合成例F
撹拌翼、還流冷却器、ガス導入口を備えたフラスコに、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド10.0gと2−エチルヘキシルアクリレート10.0g、アゾビスイソブチロニトリル0.2g及びイソプロピルアルコール40gを仕込み、窒素気流下70℃で8時間重合した。得られた共重合体溶液(固形分40%)の粘度は200mpa・sであった。
<帯電防止フィルムの作製>
多官能(メタ)アクリレート樹脂としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート100重量部、帯電防止剤として合成例Aの共重合体4部と、光開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン5重量部をイソプロピルアルコール109重量部に加え帯電防止ハードコート剤を得た。
次いで、帯電防止ハードコート剤を100μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムに硬化膜厚が5μmとなるようにバーコート法で塗工(塗工環境:23℃、50%RH)して熱風乾燥機で80℃、2分の条件で乾燥した。しかる後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製、可変出力UVランプシステムVPS/I600)を用いて紫外線を積算光量約200mJ/cm照射して帯電防止フィルムを得た。
前記実施例1において、合成例Aの共重合体溶液の添加量を12重量部に変更した以外は同様に実施して、帯電防止フィルムを得た。
前記実施例1において、帯電防止剤を合成例Bの共重合体に変更した以外は同様に実施して、帯電防止フィルムを得た。
前記実施例1において、帯電防止剤を合成例Cの共重合体に変更した以外は同様に実施して、帯電防止フィルムを得た。
比較例1
前記実施例1において、合成例Aの共重合体溶液の添加量を2重量部に変更した以外は同様に実施して、帯電防止フィルムを得た。
比較例2
前記実施例1において、合成例Aの共重合体溶液の添加量を16重量部に変更した以外は同様に実施して、帯電防止フィルムを得た。
比較例3
前記実施例1において、帯電防止剤を合成例Dで合成した共重合体に変更した以外は同様に実施して、帯電防止フィルムを得た。
比較例4
前記実施例1において、帯電防止剤を合成例Eで合成した共重合体に変更した以外は同様に実施して、帯電防止フィルムを得た。
比較例5
前記実施例1において、帯電防止剤を合成例Fで合成した共重合体に変更した以外は同様に実施して、帯電防止フィルムを得た。
共重合体の合成におけるモノマーの配合比を表1に示す。
帯電防止コート剤の評価結果を表2に示す。
評価方法は以下の通りとした。
試験・評価方法
(1)全光線透過率(Tt):JIS K 7361−1(2000年版)3.2の規定に基づきヘイズメータ(スガ試験機製)により測定した。
(2)表面抵抗率:JIS K 6911−5−13(1995年版)に基づき、デジタル超高抵抗/微小電流計R8340A((株)アドバンテスト)を使用して測定した。
(3)密着性:JIS K 5600−5−6(1999年版)に基づく碁盤目試験に基づき、塗工面に10×10にマス目を作成し、セロハンテープを貼り、上方に引っ張り剥離状況を確認する。剥がれなかったマス目が95〜100を○、95以下を×とした。
(4)耐スチールウール性:#0000スチールウールによる表面摩擦試験(荷重1kgf、ストローク幅30mm、10往復)後に傷の有無を目視観察により評価。○:傷0本、×:傷1本以上。
(5)耐湿熱性:60℃90%RHの環境にて500時間静置した後、密着性を評価した。

Claims (4)

  1. 化1で表される構造を有するカチオン性(メタ)アクリレート40〜80重量%とメタクリル酸60〜20重量%からなる共重合体のカルボキシル基に、化2で表される構造を有するエポキシ(メタ)アクリレートを付加させてなることを特徴とする化3で表される構造の帯電防止剤。




    [R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数2〜8のアルキレン基、R3およびR4はそれぞれ炭素数1〜8のアルキル基、R5は炭素数1〜12のアルキル基、Xは陰イオンを示す。]
  2. 請求項1記載の帯電防止剤は水酸基を有する溶液中にて重合させたものであることを特徴とする請求項1記載の帯電防止剤。
  3. 多官能(メタ)アクリレート100重量部に対し、該帯電防止剤を4〜12重量部配合してなることを特徴とする帯電防止コート剤。
  4. 該帯電防止コート剤を基材に塗布し、硬化させた帯電防止フィルムであって、JIS K7361−1に基づく全光線透過率が90%以上であり、JIS K6911−5−13に基づく表面抵抗率が1×1010Ω/□以下であることを特徴とする帯電防止フィルム。
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