JP5804089B2 - 熱電発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、熱電発電装置に関し、特に、内燃機関から排出される排気ガスを利用して熱電発電を行う熱電発電装置に関する。
従来、自動車等の車両の内燃機関から排出される排気ガス等には、熱エネルギーが含まれているため、排気ガスをそのまま捨てると熱エネルギーの無駄となる。そこで、排気ガスに含まれる熱エネルギーを熱電発電装置によって回収して電気エネルギーに変換し、例えば、バッテリに充電するようにしている。
従来のこの種の熱電発電装置としては、内燃機関から排出された排気ガスが導入される排気管に熱電変換モジュールの高温部を接触させるとともに、熱電変換モジュールの低温部を冷却水が流通する冷却水管に接触させたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この熱電変換モジュールは、半導体等の熱電変換素子、電極、高温部となる受熱基板および低温部となる放熱基板等を含んで構成されており、ゼーベック効果を利用して温度の高い排気ガスと温度の低い冷却水により、熱電変換モジュールの高温部と低温部との間に温度差を生じさせて発電を行うようになっている。
特開2000−18095号公報
しかしながら、このような従来の熱電発電装置にあっては、熱電変換モジュールの高温部に高温(例えば、500℃程度)の排気ガスを導入し、低温部に低温(例えば40℃)の冷却水を導入しているため、熱電変換モジュールの高温部と低温部との温度差が大きくなってしまう。
このため、熱電変換モジュールの高温部が低温部に対して膨張して、大きな熱歪が発生してしまい、熱電変換モジュールが破損してしまうおそれがある。仮に、熱歪により熱電変換モジュールが破損しないようにするためには、熱電変換モジュールを小型化する必要があるが、熱電変換モジュールを小型化すると、熱電変換モジュールの発電量を確保するために、多数の熱電変換モジュールが必要になる。
したがって、多数の熱電変換モジュールを接続するための多数の配線等が必要となり、熱電発電装置の製造作業が面倒になるとともに、熱電発電装置の製造コストが増大してしまうという問題が発生する。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、熱電変換モジュールの熱歪を小さくして熱電変換モジュールを大型化することができ、製造作業の容易化および製造コストの低減を図ることができる熱電発電装置を提供することを目的とする。
本発明に係る熱電発電装置は、上記目的を達成するため、高温部と低温部の温度差に応じて熱電発電を行う熱電変換モジュールを備えた熱電発電装置であって、内燃機関から排出される排気ガスを前記高温部に導入する排気ガス導入部と、排気ガスの熱によって加熱された冷媒の蒸気を前記低温部に導入する蒸気流通部とを備えたものから構成されている。
この熱電発電装置は、内燃機関から排出される排気ガスを熱電変換モジュールの高温部に導入するとともに、排気ガスの熱によって加熱された冷媒の蒸気を熱電変換モジュールの低温部に導入するようにしたので、高温部と低温部との温度差が過度に大きくなるのを防止して、熱電変換モジュールの熱歪を抑制することができる。
このため、熱電変換モジュールを大型化することができ、熱電変換モジュールを熱電発電装置に取付けたときに配線等を少なくすることができる。この結果、熱電発電装置の製造作業を容易にすることができるとともに、熱電発電装置の製造コストを低減させることができる。
好ましくは、熱電発電装置は、前記熱電変換モジュールが、作動温度領域が高い第1の熱電変換モジュールと、前記第1の熱電変換モジュールよりも作動温度領域が低い第2の熱電変換モジュールとから構成されるとともに、前記蒸気流通部が、第1の蒸気流通部と前記第1の蒸気流通部に連通する第2の蒸気流通部とから構成され、前記第1の熱電変換モジュールを収容する本体ケースと、前記本体ケースに設けられ、前記第1の熱電変換モジュールの高温部に対向する前記排気ガス導入部と、前記本体ケースの外方に取付けられ、前記第1の熱電変換モジュールの低温部に対向する前記第1の蒸気流通部と、前記本体ケースの上部に設けられた前記第2の蒸気流通部と、前記第2の蒸気流通部に低温部が対向するようにして前記第2の蒸気流通部の上部に設けられた前記第2の熱電変換モジュールと、前記第2の熱電変換モジュールの高温部に対向するように前記第2の熱電変換モジュールの上部に設けられた冷却水流通部とを含んで構成されてもよい。
この熱電発電装置は、作動温度領域が高い第1の熱電変換モジュールの高温部に排気ガスが導入され、第1の熱電変換モジュールの低温部に蒸気が導入されるので、第1の熱電変換モジュールの高温部と低温部との温度差が過度に大きくなるのを防止して、第1の熱電変換モジュールの熱歪を抑制することができる。
また、第1の熱電変換モジュールよりも作動温度領域が低い第2の熱電変換モジュールの高温部に蒸気が導入され、第2の熱電変換モジュールの低温部に冷却水が導入されるので、第2の熱電変換モジュールの高温部と低温部との温度差が過度に大きくするのを防止して、第2の熱電変換モジュールの熱歪を抑制することができる。
また、排気ガスの温度が高い領域では、第1の熱電変換モジュールおよび第2の熱電変換モジュールで発電を行い、排気ガスの温度が低い領域では、第2の熱電変換モジュールで発電を行うことにより、広い温度範囲、すなわち、車両の広い運転領域で発電を行うことができる。
また、第1の熱電変換モジュールの低温部および第2の熱電変換モジュールの高温部で同一温度の蒸気を導入しているため、第1の熱電変換モジュールの低温部および第2の熱電変換モジュールの高温部の温度の均等化を図ることができ、第1の熱電変換モジュールおよび第2の熱電変換モジュールの発電効率を向上させることができる。
好ましくは、熱電発電装置は、前記第1の蒸気流通部が、前記本体ケースを取り囲むようにして前記本体ケースに取付けられ、前記第1の熱電変換モジュールが、前記排気ガス導入部を挟んで対向するように前記本体ケースの幅方向両側に取付けられるようにしてもよい。
この熱電発電装置は、第1の蒸気流通部が、本体ケースを取り囲むようにして本体ケースに取付けられ、第1の熱電変換モジュールが、排気ガス導入部を挟んで対向するように本体ケースの幅方向両側に取付けられるので、第1の蒸気流通部内の蒸気の圧力により、本体ケースに圧力を均等に加えることができる。
本体ケースに圧力が均等に加えられると、本体ケースと第1の熱電変換モジュールの低温部との接触圧が高くなり、第1の熱電変換モジュールの低温部への蒸気の伝熱効率を向上させることができる。
また、第1の熱電変換モジュールの低温部に蒸気の圧力が均等に加えられることにより、第1の熱電変換モジュールの高温部と排気ガス導入部との接触圧を高くすることができ、第1の熱電変換モジュールの高温部への伝熱効率を向上させることができる。この結果、第1の熱電変換モジュールの発電効率を向上させることができる。
好ましくは、熱電発電装置は、前記排気ガス導入部に導入される排気ガスの温度に基づいて前記蒸気流通部内の圧力を制御する制御手段を有するものから構成されてもよい。
この熱電発電装置は、排気ガス導入部に導入される排気ガスの温度に基づいて蒸気流通部内の圧力を制御するので、第1の熱電変換モジュールの発電効率を向上させることができる。
具体的には、第1の熱電変換モジュールは、発電効率の高い温度領域を有するため、排気ガス温度を推定することができれば、蒸気の温度がどの程度であると、第1の熱電変換モジュールの発電効率が最大となるかを推定することができる。
例えば、所定の気圧下で所定の温度で冷媒が沸騰されることにより発生する飽和蒸気は、圧力と温度に相関関係があるため、排気ガス導入部に導入される排気ガスの温度に基づいて蒸気流通部内の圧力を制御し、排気ガスの温度に対して飽和蒸気の温度を制御することにより、第1の熱電変換モジュールの発電効率を向上させることができる。
好ましくは、熱電発電装置は、前記冷却水流通部に導入される冷却水の温度に基づいて前記蒸気流通部内の圧力を制御する制御手段を有するものから構成されてもよい。
この熱電発電装置は、冷却水流通部に導入される冷却水の温度に基づいて蒸気流通部内の圧力を制御し、冷却水の温度に対して飽和蒸気の温度を制御することにより、第2の熱電変換モジュールの発電効率を向上させることができる。
好ましくは、熱電発電装置は、第2の蒸気導入部が、第2の熱電変換モジュールが載置される載置部と、載置部に設けられ、第2の蒸気導入部に導入される蒸気の圧力に応じて変位する可動部とを有するものから構成されてもよい。
この熱電発電装置は、第2の蒸気導入部の載置部に第2の蒸気導入部内の蒸気の圧力に応じて変位する可動部が設けられるので、可動部が変位することにより、載置部が上昇して載置部が第2の熱電変換モジュールの高温部に均等に圧力を加えることができる。
このため、第2の熱電変換モジュールの高温部への飽和蒸気の伝熱効率を向上させることができる。
また、第2の熱電変換モジュールの高温部に飽和蒸気の圧力が均等に加えられることにより、第2の熱電変換モジュールの低温部と冷却水流通部との接触圧を高くすることができ、第2の熱電変換モジュールの低温部への伝熱効率を向上させることができる。この結果、第2の熱電変換モジュールの発電効率を向上させることができる。
本発明によれば、熱電変換モジュールの熱歪を小さくして熱電変換モジュールを大型化することができ、製造作業の容易化および製造コストの低減を図ることができる熱電発電装置を提供することができる。
本発明に係る熱電発電装置の一実施の形態を示す図であり、熱電発電装置を備えるエンジンの排気系の概略構成図である。 本発明に係る熱電発電装置の一実施の形態を示す図であり、熱電発電装置の側面図である。 本発明に係る熱電発電装置の一実施の形態を示す図であり、図2のA−A方向矢視断面図である。 本発明に係る熱電発電装置の一実施の形態を示す図であり、図2のB−B方向矢視断面図である。 本発明に係る熱電発電装置の一実施の形態を示す図であり、作動温度領域が高い熱電変換モジュールの斜視図である。 本発明に係る熱電発電装置の一実施の形態を示す図であり、作動温度領域が低い熱電変換モジュールの斜視図である。 本発明に係る熱電発電装置の一実施の形態を示す図であり、蒸気タンクの可動部を示す図である。 本発明に係る熱電発電装置の一実施の形態を示す図であり、蒸気タンクの可動部が変形して載置部が上方に変位した状態を示す図である。
以下、本発明に係る熱電発電装置の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、本実施の形態では、熱電発電装置を、自動車等の車両に搭載される水冷式の多気筒の内燃機関、例えば4サイクルガソリンエンジン(以下、単にエンジンという)に適用した場合について説明している。また、エンジンは、ガソリンエンジンに限定されるものではない。
図1〜図8は、本発明に係る熱電発電装置の一実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1に示すように、自動車等の車両に搭載される内燃機関としてのエンジン1は、吸気系から供給される空気と燃料供給系から供給される燃料とを適宜の空燃比で混合して成る混合気を燃焼室に供給して燃焼させた後、この燃焼に伴って発生する排気ガスを排気系から大気に放出するようになっている。
排気系は、エンジン1に取付けられたエキゾーストマニホールド2と、このエキゾーストマニホールド2に球面継手3を介して連結された排気管4とを含んで構成されており、エキゾーストマニホールド2と排気管4とによって排気通路が形成されている。
球面継手3は、エキゾーストマニホールド2と排気管4との適度な揺動を許容するとともに、エンジン1の振動や動きを排気管4に伝達させないか、または、減衰して伝達するように機能する。
排気管4上には、2つの触媒5、6が直列に設置されており、この触媒5、6により排気ガスが浄化されるようになっている。
この触媒5、6のうち、排気管4において排気ガスの排気方向の上流側に設置される触媒5は、所謂、スタートキャタリスタ(S/C)と呼ばれるものであり、排気管4において排気ガスの排気方向の下流側に設置される触媒6は、所謂、メインキャタリスタ(M/C)またはアンダーフロアキャタリスタ(U/F)と呼ばれるものである。
これらの触媒5、6は、例えば、三元触媒により構成されている。この三元触媒は、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)を一括して化学反応により無害な成分に変化させるといった浄化作用を発揮する。
エンジン1の内部には、ウォータジャケットが形成されており、このウォータジャケットにはロングライフクーラント(LLC)と呼ばれる冷却液(以下、単に冷却水と言う)が充填されている。
この冷却水は、エンジン1に取付けられた導出管8から導出された後、ラジエータ7に供給され、このラジエータ7から冷却水の還流管9を経てエンジン1に戻されるようになっている。
ラジエータ7は、ウォータポンプ10によって循環される冷却水を外気との熱交換により冷却するものである。
また、還流管9にはバイパス管12が連結されており、このバイパス管12と還流管9との間にはサーモスタット11が介装され、このサーモスタット11によって、ラジエータ7を流通する冷却水量とバイパス管12を流通する冷却水量とが調節されるようになっている。
例えば、エンジン1の暖機運転時においてはバイパス管12側の冷却水量が増加されて暖機が促進されるようになっている。
バイパス管12にはヒータ配管13が連結されており、このヒータ配管13の途中には、ヒータコア14が設けられている。このヒータコア14は、冷却水の熱を利用して車室内の暖房を行うための熱源である。
このヒータコア14によって暖められた空気は、ブロアファン15によって車室内に導入されるようになっている。なお、ヒータコア14とブロアファン15とによりヒータユニット16が構成されている。
また、ヒータ配管13には後述する熱電発電装置17に冷却水を供給する上流側配管18aが設けられており、熱電発電装置17と還流管9との間には熱電発電装置17から還流管9に冷却水を排出する下流側配管18bが設けられている。
このため、熱電発電装置17において排熱回収動作(この排熱回収動作の詳細については後述する)が行われている場合には、下流側配管18bを流れる冷却水は、上流側配管18aを流れる冷却水の温度よりも高くなる。
一方、エンジン1の排気系には、図1、図2に示す熱電発電装置17が設けられており、この熱電発電装置17は、エンジン1から排出される排気ガスの熱を回収し、排気ガスの熱エネルギーを電気エネルギーに変換するようになっている。
図3に示すように、熱電発電装置17は、エンジン1から排出された排気ガスが導入される排気ガス導入部としての排気管部19を有する本体ケース20を備えている。
図2に示すように、排気管部19の排気方向上流側には排気管4に連結される導入管部21が設けられており、排気管部19の排気方向下流側にはテールパイプ23に連結される排出管部22が設けられている。
このため、排気管4から導入管部21を介して排気管部19に排出された排気ガスは、排気管部19から排出管部22を介してテールパイプ23に排出された後、テールパイプ23から外気に排出される。
また、図3に示すように、排気管部19の内部には複数個の吸熱フィン24が形成されており、この吸熱フィン24は、排気ガスの熱を排気管部19に伝達するようになっている。
また、本体ケース20には排気管部19を挟んでモジュール室25、26が形成されており、このモジュール室25、26には第1の熱電変換モジュールとしての熱電変換モジュール27が収容されている。
すなわち、熱電変換モジュール27は、排気管部19を挟んで対向するように本体ケース20の幅方向両側に取付けられている。
なお、本発明の熱電発電装置17において定義される排気方向とは、排気管部19を流れる排気ガスの排気方向のことを指すものであり、上流および下流とは、この排気方向に対する方向である。すなわち、熱電発電装置17に対して上流側とはエンジン1側であり、下流側とはテールパイプ23側である。
図5に示すように、熱電変換モジュール27は、高温部を構成する絶縁セラミックス製の受熱基板31と、低温部を構成する絶縁セラミックス製の放熱基板32との間に、ゼーベック効果により温度差に応じた起電力を発生する複数個のN型熱電変換素子33およびP型熱電変換素子34が設置されており、N型熱電変換素子33およびP型熱電変換素子34が電極35a、35bを介して交互に直列に接続されている。
複数個の熱電変換モジュール27は、モジュール室25、26内において図2に示すように排気方向に沿って直列に設けられており、排気方向に隣接する熱電変換モジュール27は、配線36を介して電気的に接続されている。
図2に示すように、熱電変換モジュール27は、受熱基板31が排気管部19に対向して排気管部19に接触するとともに、放熱基板32が後述する蒸気タンク37に対向して本体ケース20に接触しており、受熱基板31と放熱基板32との温度差に応じて熱電発電を行うことにより、図示しないケーブルを介してバッテリに電力を供給するようになっている。
また、N型熱電変換素子33およびP型熱電変換素子34は、Mg−Si系等の熱電材料から構成されており、作動温度領域が400℃〜500℃程度で熱電変換効率が高くなる特性を有している。なお、図2、図3では、熱電変換モジュール27を簡略化している。
一方、図2〜図4に示すように、本体ケース20の外方には本体ケース20を取り囲むようにして蒸気流通部および第1の蒸気流通部としての蒸気タンク37が設けられており、この蒸気タンク37は、本体ケース20を介して熱電変換モジュール27の放熱基板32に対向している。
図3に示すように、蒸気タンク37の底面には冷媒として、例えば、水Woが貯留されており、蒸気タンク37は、支持ブラケット38を介して本体ケース20に取付けられている。なお、支持ブラケット38は、例えば、本体ケース20の上流端と下流端とに離隔して設けられてもよく、本体ケース20の排気方向中央部に設けられてもよい。
本体ケース20の上部には支持台39を介して蒸気流通部および第2の蒸気流通部としての蒸気タンク40が設けられている。図3において、本体ケース20の上部右側、支持台39の右側および蒸気タンク40の下部右側にはそれぞれ連通孔20a、39a、40aが形成されており、蒸気タンク37の内部および蒸気タンク40の内部は、連通孔20a、39a、40aを介して連通している。なお、連通孔20a、39a、40aは、排気方向に一定の間隔で形成されていてもよく、排気方向に亘って延在していてもよい。
本実施の形態では、排気管部19に排気ガスが導入されると、排気ガスの熱が本体ケース20を介して蒸気タンク37に伝達されることにより、蒸気タンク37内の水Woが蒸発して飽和蒸気が蒸気タンク37内を上昇するようになっている。
このとき、排気管部19を流れる排気ガスと蒸気タンク37を上昇する飽和蒸気との温度差によって熱電変換モジュール27が発電される。
また、この蒸気タンク37を上昇する飽和蒸気は、連通孔20a、39a、40aを通して蒸気タンク40内に導入される。
なお、蒸気タンク37、40の上流端および下流端は、閉塞されており(図4では蒸気タンク37、40の上流端を示す)、蒸気タンク37、40の内部は、閉空間となっている。
蒸気タンク40の上部は、載置部40bを構成しており、この載置部40bには第2の熱電変換モジュールとしての熱電変換モジュール41を介して冷却水流通部としての冷却水タンク51が設けられている。
冷却水タンク51は、上流側配管18aに連結される冷却水導入部51aおよび下流側配管18bに連結される冷却水排出部51bを備えている。
この冷却水タンク51は、冷却水導入部51aから冷却水タンク51に導入された冷却水Wが排気ガスの排気方向と同方向に流れるように、冷却水排出部51bに対して冷却水導入部51aが排気方向上流側に設けられている(図1、図2参照)。
図6に示すように、熱電変換モジュール41は、高温部を構成する絶縁セラミックス製の受熱基板42と、低温部を構成する絶縁セラミックス製の放熱基板43との間に、ゼーベック効果により温度差に応じた起電力を発生する複数個のN型熱電変換素子44およびP型熱電変換素子45が設置されており、N型熱電変換素子44およびP型熱電変換素子45が電極46a、46bを介して交互に直列に接続されている。
複数個の熱電変換モジュール41は、排気方向と直交する方向に並列に設けられているとともに、排気方向に沿って直列に設けられており、隣接する熱電変換モジュール41は、配線47を介して電気的に接続されている。
熱電変換モジュール41は、受熱基板42が蒸気タンク40に対向して蒸気タンク40に接触するとともに、放熱基板43が冷却水タンク51に対向して冷却水タンク51に接触しており、受熱基板42と放熱基板43との温度差に応じて熱電発電を行うことにより、図示しないケーブルを介してバッテリに電力を供給するようになっている。
また、N型熱電変換素子44およびP型熱電変換素子45は、Bi−Te系等の熱電材料から構成されており、作動温度領域が100℃〜200℃程度で熱電変換効率が高くなる特性を有している。なお、図2〜図4では、熱電変換モジュール41を簡略化している。
すなわち、本実施の形態の熱電変換モジュール27は、作動温度領域が高く設定されており、熱電変換モジュール41は、熱電変換モジュール27に対して作動温度領域が低く設定されている。
また、図3、図4、図7に示すように、蒸気タンク40の載置部40bには蛇腹形状の可動部40cが設けられており、可動部40cは、蒸気タンク40に導入される飽和蒸気の圧力によって変位自在となっている。このため、可動部40cの変位に伴って載置部40bが上下方向に変位する。
本実施の形態では、蒸気タンク37から蒸気タンク40に飽和蒸気が導入されると、この飽和蒸気と冷却水タンク51を流れる冷却水Wとの温度差によって熱電変換モジュール41が発電される。
このとき、蒸気タンク40に導入される飽和蒸気が冷却水タンク51を流れる冷却水Wによって冷却されて凝縮水となり、この凝縮水が蒸気タンク40に貯留される。
図3に示すように、蒸気タンク40の底部は、右側から左側に向かって低くなるようにテーパ形状に形成されたテーパ部40dを構成しており、蒸気タンク40内で凝縮した凝縮水は、図3においてテーパ部40dに沿って右方から左方に移動するようになっている。
図3、図4において、蒸気タンク37および冷却水タンク51の左端には還流管52が設けられており、蒸気タンク37および冷却水タンク51は、還流管52を介して連通している。
この還流管52は、蒸気タンク40に貯留された凝縮水を蒸気タンク40から蒸気タンク37に還流させるようになっており、蒸気タンク37に還流された凝縮水は、蒸気タンク37の底面に貯留される。
また、還流管52には開閉弁53が設けられており、この開閉弁53は、常開型の電磁バルブから構成されている。この開閉弁53は、ECU(Electronic Control Unit)61から閉信号が入力されると閉止され、ECU61から閉信号が入力されなくなると開放されるようになっている。
また、蒸気タンク40にはチューブポンプ、ダイヤフラム式ポンプ等からなる加減圧ポンプ54が接続されており、この加減圧ポンプ54と蒸気タンク40との間には常閉型の開閉弁55が設けられている。
この開閉弁55は、ECU61から開信号が入力されると開放され、ECU61から開信号が入力されなくなると、閉止されるようになっている。
また、冷却水導入部51aには水温センサ62が設けられており、この水温センサ62は、冷却水タンク51に導入される冷却水Wの温度を検知して、検知情報をECU61に出力するようになっている。なお、水温センサ62は、上流側配管18aに設けられてもよい。
また、排気管4あるいは、排気管部19には排気ガスの温度を検知する排気温センサ63が設けられており、この排気温センサ63は、排気管部19に導入される排気ガスの温度を検知して、検知情報をECU61に出力するようになっている。
ECU61は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)および入出力インターフェース等を含んだ電子制御回路から構成されており、水温センサ62または排気温センサ63からの検知情報に基づいて開閉弁53、55の開閉制御を行うようになっている。本実施の形態では、加減圧ポンプ54、開閉弁55およびECU61が制御手段を構成している。
次に、作用を説明する。
密閉空間からなる蒸気タンク37、40は、加減圧ポンプ54によって一定の気圧下に減圧されており、蒸気タンク37に貯留される水Woは、所定の温度(沸点)で飽和蒸気となる。すなわち、加減圧ポンプ54によって蒸気タンク37、40内の圧力を調整することにより、蒸気タンク37内で発生する飽和蒸気の温度を調整することができる。
エンジン1の冷間始動時には、触媒5、6、エンジン1の冷却水の全てが低温(外気温程度)になっている。
この状態からエンジン1が始動されると、エンジン1の始動に伴いエンジン1からエキゾーストマニホールド2を経て排気管4に、低温の排気ガスが排出されることになり、2つの触媒5、6が排気ガスにより昇温されることになる。
また、冷却水がラジエータ7を通らずにバイパス管12を経てエンジン1に戻されることによって暖機運転が行われることになる。
エンジン1の冷間始動時には、排気管4から排気管部19に導入された排気ガスによって蒸気タンク37内の水Woが飽和蒸気となって蒸気タンク37から連通孔20a、39a、40aを通して蒸気タンク40内に導入される。
このため、冷却水タンク51を流通する冷却水Wが昇温され、エンジン1の暖機が促される。
また、エンジン1の暖機後には、サーモスタット11によってバイパス管12と還流管9との連通が遮断されるので、エンジン1から導出管8を介して導出された冷却水がラジエータ7を介して還流管9に導出される。このため、エンジン1に低温の冷却水が供給され、エンジン1の冷却性能を高めることができる。
次に、熱電発電装置17の作用を説明する。
排気管4から排気管部19にエンジン1の排気ガスが導入されると、排気ガスの熱が熱電変換モジュール27を通して蒸気タンク37に伝達され、蒸気タンク37内の水Woが蒸発して連通孔20a、39a、40aを通して蒸気タンク40に導入される。
このとき、熱電変換モジュール27の受熱基板31に高温の排気ガスの熱が伝達され、放熱基板32に冷却水よりも高温でかつ、排気ガスよりも低温、すなわち、中温の飽和蒸気の熱が伝達され、熱電変換モジュール27は、排気ガスと飽和蒸気との間の温度差によって発電が行われる。
そして、熱電変換モジュール27によって発電された電力は、図示しないケーブルを介してバッテリに供給され、バッテリに充電される。なお、このバッテリは、例えば、車両の補機に電力を供給する補機バッテリから構成される。
また、蒸気タンク40に導入された中温の飽和蒸気が熱電変換モジュール41の受熱基板42に伝達され、放熱基板43に低温の冷却水の熱が伝達され、熱電変換モジュール41は、冷却水と飽和蒸気との間の温度差によって発電が行われる。そして、熱電変換モジュール41によって発電された電力は、図示しないケーブルを介してバッテリに供給され、バッテリに充電される。
ここで、蒸気タンク37、40内に充満する飽和蒸気は、減圧状態にある蒸気タンク37、40によって所定の温度で蒸発した飽和蒸気であり、水分を含んでいる。そして、蒸気タンク40で冷却水Wによって冷却された飽和蒸気は、凝縮水となり、蒸気タンク40のテーパ部40dに沿って図3中、左方に移動し、還流管52を通して蒸気タンク37に還流される。
このため、蒸気タンク37は、常に水Woが貯留された状態となり、蒸気タンク37で発生した飽和蒸気が、蒸気タンク37から蒸気タンク40に導入され、蒸気タンク40で発生して凝縮された凝縮水が蒸気タンク37に還流される動作を繰り返すことになる。すなわち、本実施の形態の熱電発電装置17は、蒸気タンク37、40によって蒸気ループが形成される。
一方、エンジン1の高回転域では、排気ガスの温度が、例えば、500℃以上となるため、高温の排気ガスと中温の飽和蒸気との温度差によって作動温度領域が高い熱電変換モジュール27によって発電が行われる。また、中温の飽和蒸気と低温の冷却水との温度差によって作動温度が低い熱電変換モジュール41によって発電が行われる。
すなわち、本実施の形態の熱電発電装置17は、作動温度領域が高い熱電変換モジュール27および作動温度が低い熱電変換モジュール41によって2段階の発電が行われる。
また、エンジン1の低回転域では、排気ガスの温度が、例えば、300℃以下となるため、熱電変換モジュール27は、発電に効率的な温度域とはならない。ところが、中温の飽和蒸気と冷却水との温度差によって発電される熱電変換モジュール41は、発電に効率的な温度域となるため、熱電変換モジュール41によって発電が行われる。
また、本実施の形態の熱電発電装置17は、蒸気タンク37が、本体ケース20を取り囲むようにして本体ケース20に取付けられ、熱電変換モジュール27が、排気管部19を挟んで本体ケース20の幅方向に対向するように本体ケース20に取付けられる構成となっている。
このため、蒸気タンク37内の蒸気の圧力により、本体ケース20に圧力が均等に加えられる。本体ケース20に圧力が均等に加えられると、本体ケース20と熱電変換モジュール27の放熱基板32との接触圧が高くなり、熱電変換モジュール27の放熱基板32への飽和蒸気の伝熱効率を向上させることができる。
また、熱電変換モジュール27の放熱基板32の低温部に飽和蒸気の圧力が均等に加えられることにより、熱電変換モジュール27の受熱基板31と排気管部19との接触圧を高くすることができ、熱電変換モジュール27の受熱基板31への伝熱効率を向上させることができる。この結果、熱電変換モジュール27の発電効率を向上させることができる。
また、本実施の形態の熱電発電装置17は、蒸気タンク40が、熱電変換モジュール41が載置される載置部40bと、載置部40bに設けられ、蒸気タンク40に導入される蒸気の圧力に応じて変位する可動部40cとを有する。
このため、図8に示すように、蒸気タンク40内の飽和蒸気の圧力に応じて可動部40cが上方に変位することにより、載置部40bが上昇して載置部40bが熱電変換モジュール41の受熱基板42に均等に圧力を加えることができる。
このため、熱電変換モジュール41の受熱基板42への飽和蒸気の伝熱効率を向上させることができる。
また、熱電変換モジュール41の受熱基板42に蒸気タンク40内の飽和蒸気の圧力が均等に加えられることにより、熱電変換モジュール41の放熱基板43と冷却水タンク51との接触圧を高くすることができ、熱電変換モジュール41の放熱基板43への伝熱効率を向上させることができる。この結果、熱電変換モジュール41の発電効率を向上させることができる。
一方、エンジン1の高負荷運転が続くと、冷却水タンク51に導入される中温の飽和蒸気の影響を受けて、冷却水Wの温度が上昇して冷却水が沸騰してしまうおそれがある。
本実施の形態の熱電発電装置17は、ECU61が水温センサ62からの検知情報に基づいて冷却水の温度をモニターし、冷却水の温度が沸騰し易い所定温度以上になったか否かを判断し、所定温度以上となったことを条件として、開閉弁53に閉信号を送信して開閉弁53を閉じる。
このため、蒸気タンク37と蒸気タンク40との連通が遮断され、蒸気タンク37内の凝縮水が蒸気タンク40に還流されなくなり、蒸気タンク40内に凝縮水が貯留される。すなわち、蒸気タンク40内には冷却水タンク51の冷却水Wによって冷やされた低温の凝縮水が貯留される。
この結果、冷却水タンク51の冷却水Wが飽和蒸気によって沸騰されることがなく、エンジン1の冷却性能が低下するのを防止することができる。
また、ECU61は、排気温センサ63からの検知情報に基づいて排気管部19に導入される排気ガスの温度に取得し、開閉弁55に開信号を送信して開閉弁55を開放し、排気ガスの温度に基づいて加減圧ポンプ54を加圧または減圧して蒸気タンク37、40内の圧力を調整してもよい。
具体的には、作動温度領域が高い熱電変換モジュール27は、発電効率の高い温度領域を有するため、排気ガス温度が分かれば、蒸気タンク37、40内の飽和蒸気の温度がどの程度であると、熱電変換モジュール27の発電効率が最大となるかを推定することができる。
所定の気圧下で所定の温度で水Woが沸騰されることにより発生する飽和蒸気は、圧力が増大すると温度が上昇し、圧力が低下すると温度が低下するような温度と圧力との相関関係を有する。このため、排気ガスの温度が高い運転領域において排気管部19に導入される排気ガスの温度に基づいて蒸気タンク37、40内の圧力を制御し、排気ガスの温度に対して飽和蒸気の温度を制御することにより、熱電変換モジュール27の発電効率を向上させることができる。
また、ECU61は、水温センサ62からの検知情報に基づいて冷却水タンク51に導入される冷却水の温度を取得し、開閉弁55に開信号を送信して開閉弁55を開放し、排気ガスの温度に基づいて加減圧ポンプ54を加圧または減圧して蒸気タンク37、40内の圧力を調整してもよい。
具体的には、作動温度領域が低い熱電変換モジュール41は、発電効率の高い温度領域を有するため、冷却水の温度が分かれば、蒸気タンク37、40内の飽和蒸気の温度がどの程度であると、熱電変換モジュール41の発電効率が最大となるかを推定することができる。
したがって、排気ガスの温度が低い運転領域において、冷却水タンク51に導入される冷却水の温度に基づいて蒸気タンク37、40内の圧力を制御して冷却水の温度に対して飽和蒸気の温度を制御することにより、熱電変換モジュール41の発電効率を向上させることができる。
なお、ECU61は、排気温センサ63からの検知情報に基づいて排気ガスの温度情報を取得しているが、排気ガスの温度を取得する手段は、これに限定されるものではない。
例えば、車両に既存のエアフローメータから取得した吸入空気量等のエンジン負荷情報やアクセルペダルの開度を検知するアクセル開度センサ等からの検知情報に基づいて、ECU61が、エンジン負荷とアクセル開度とに排気ガスの温度が関連付けられたマップを参照して排気ガスの温度を推定するようにしてもよい。
このように本実施の形態の熱電発電装置17は、熱電変換モジュール27を収容する本体ケース20と、本体ケース20に設けられ、熱電変換モジュール27の受熱基板31に対向する排気管部19と、本体ケース20の外方に取付けられ、熱電変換モジュール27の放熱基板32に対向する蒸気タンク37と、本体ケース20の上部に設けられた蒸気タンク40と、蒸気タンク40に放熱基板43が対向するようにして蒸気タンク40の上部に設けられた熱電変換モジュール41と、熱電変換モジュール41の受熱基板42に対向するように熱電変換モジュール41の上部に設けられた冷却水タンク51とを含んで構成される。
この熱電発電装置17は、作動温度領域が高い熱電変換モジュール27の受熱基板31に排気ガスが導入され、熱電変換モジュール27の放熱基板32に飽和蒸気が導入されるので受熱基板31と放熱基板32との温度差が過度に大きくなるのを防止して、熱電変換モジュール27の熱歪を抑制することができる。
このため、熱電変換モジュール27を大型化することができ、熱電変換モジュール27を熱電発電装置17の本体ケース20に取付けたときに配線等を少なくすることができる。
また、熱電変換モジュール27よりも作動温度領域が低い熱電変換モジュール41の受熱基板42に飽和蒸気が導入され、熱電変換モジュール41の放熱基板43に冷却水が導入されるので、熱電変換モジュール41の受熱基板42と放熱基板43との温度差が過度に大きくなるのを防止して、熱電変換モジュール41の熱歪を抑制することができる。
このため、熱電変換モジュール41を大型化することができ、熱電変換モジュール41を熱電発電装置17の蒸気タンク40と冷却水タンク51との間に介装したときに配線等を少なくすることができる。
この結果、熱電発電装置17の製造作業を容易にすることができるとともに、熱電発電装置17の製造コストを低減させることができる。
また、排気ガスの温度が高い領域では、熱電変換モジュール27、41で発電を行い、排気ガスの温度が低い領域では、熱電変換モジュール41で発電を行うことにより、広い温度範囲、すなわち、車両の広い運転領域で発電を行うことができる。
また、熱電変換モジュール27の放熱基板32および熱電変換モジュール41の受熱基板42で同一温度の蒸気を導入しているため、熱電変換モジュール27の放熱基板32および熱電変換モジュール41の受熱基板42の温度の均等化を図ることができ、熱電変換モジュール27、41の発電効率を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、冷媒として水が用いられているが、冷媒としては、水に限定されることはなく、例えば、アルコール等のように排気ガスの温度で蒸気が発生する冷媒であればよい。
以上のように、本発明に係る熱電発電装置は、熱電変換モジュールの熱歪を小さくして熱電変換モジュールを大型化することができ、製造作業の容易化および製造コストの低減を図ることができるという効果を有し、内燃機関から排出される排気ガスを利用して熱電発電を行う熱電発電装置等として有用である。
1 エンジン(内燃機関)
17 熱電発電装置
19 排気管部(排気ガス導入部)
20 本体ケース
27 熱電変換モジュール(第1の熱電変換モジュール)
31、42 受熱基板(受熱部)
32、43 放熱基板(放熱部)
37 蒸気タンク(蒸気流通部、第1の蒸気流通部)
40 蒸気タンク(蒸気流通部、第2の蒸気流通部)
40b 載置部
40c 可動部
41 熱電変換モジュール(第2の熱電変換モジュール)
51 冷却水タンク(冷却水流通部)
54 加減圧ポンプ(制御手段)
55 開閉弁(制御手段)
61 ECU(制御手段)

Claims (5)

  1. 高温部と低温部の温度差に応じて熱電発電を行う熱電変換モジュールを備えた熱電発電装置であって、
    内燃機関から排出される排気ガスを前記高温部に導入する排気ガス導入部と、排気ガスの熱によって加熱された冷媒の蒸気を前記低温部に導入する蒸気流通部とを備え、
    前記熱電変換モジュールが、作動温度領域が高い第1の熱電変換モジュールと、前記第1の熱電変換モジュールよりも作動温度領域が低い第2の熱電変換モジュールとから構成されるとともに、前記蒸気流通部が、第1の蒸気流通部と前記第1の蒸気流通部に連通する第2の蒸気流通部とから構成され、
    前記第1の熱電変換モジュールを収容する本体ケースと、
    前記本体ケースに設けられ、前記第1の熱電変換モジュールの高温部に対向する前記排気ガス導入部と、
    前記本体ケースの外方に取付けられ、前記第1の熱電変換モジュールの低温部に対向する前記第1の蒸気流通部と、
    前記本体ケースの上部に設けられた前記第2の蒸気流通部と、
    前記第2の蒸気流通部に高温部が対向するようにして前記第2の蒸気流通部の上部に設けられた前記第2の熱電変換モジュールと、
    前記第2の熱電変換モジュールの低温部に対向するように前記第2の熱電変換モジュールの上部に設けられた冷却水流通部とを含んで構成されることを特徴とする熱電発電装置。
  2. 前記第1の蒸気流通部が、前記本体ケースを取り囲むようにして前記本体ケースに取付けられ、
    前記第1の熱電変換モジュールが、前記排気ガス導入部を挟んで対向するように前記本体ケースの幅方向両側に取付けられることを特徴とする請求項1に記載の熱電発電装置。
  3. 前記排気ガス導入部に導入される排気ガスの温度に基づいて前記蒸気流通部内の圧力を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱電発電装置。
  4. 前記冷却水流通部に導入される冷却水の温度に基づいて前記蒸気流通部内の圧力を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱電発電装置。
  5. 前記第2の蒸気導入部が、前記第2の熱電変換モジュールが載置される載置部と、前記載置部に設けられ、前記第2の蒸気導入部に導入される蒸気の圧力に応じて変位する可動部とを有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1の請求項に記載の熱電発電装置。
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