JP5802427B2 - 耐火用配管材 - Google Patents
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Description
(1)配管材の燃焼速度を遅延させて、非加熱側に火炎を噴出させないこと。
燃焼速度を遅延させるには、配管材自体の燃焼を防止すると共に、燃焼時に管壁を熱膨張させたり、あるいは他の手段により、区画貫通部内への熱流入をできるだけ防ぐようにすることが望ましい。すなわち、加熱側において、配管材を閉塞に近い状態にし、遮炎することが最良の手段である。また、残渣が燃え尽きないことがより好ましい。
すなわち、本発明の耐火用配管材は、ポリ塩化ビニル系樹脂と、Ca−Zn系熱安定剤、Mg−Zn系熱安定剤およびCa−Mg−Zn系熱安定剤からなる群から選ばれる少なくとも1つと、合成ハイドロタルサイトとを含有する難燃性樹脂組成物を用いて形成される耐火用配管材であって、ISO834−1(平成12年6月1日に施工された改正建築基準法に基づく防火区画等を貫通する管の性能試験の評価方法)に従って行われた耐火試験において、非加熱領域における床材から10mmの位置の管表面温度が、耐火試験開始から60分経過した時点で100℃を超えないことを特徴とする。
本発明の耐火用配管材は、ポリ塩化ビニル系樹脂と、Ca−Zn系熱安定剤、Mg−Zn系熱安定剤およびCa−Mg−Zn系熱安定剤からなる群から選ばれる少なくとも1つと、合成ハイドロタルサイトとを含有する難燃性樹脂組成物を用いて形成される耐火用配管材であって、ISO834−1(平成12年6月1日に施工された改正建築基準法に基づく防火区画等を貫通する管の性能試験の評価方法)に従って行われた耐火試験において、非加熱領域における床材から10mmの位置の管表面温度が、耐火試験開始から60分経過した時点で100℃を超えないものである。すなわち、本発明の耐火用配管材は、ISO834−1の評価方法に準拠して、例えば、床材に配管材を貫通施工し、配管材の一端部を床材の加熱側の面から加熱側に300mm露出させ、配管材の他端部を床材の非加熱側の面から非加熱領域に800mm露出させた状態で、加熱領域を加熱する耐火試験を実施した場合に、非加熱領域における床材から10mmの位置の管表面温度が、耐火試験開始から60分経過した時点で100℃を超えないものであり、高い遮蔽性能を有するものである。一般に樹脂組成物は高温になると配管材としての強度が低下し、微振動や衝撃に対して問題が生じるため、通常は防火区画部に樹脂製配管材を使用することはないが、本発明のように高い遮熱性能を有するものであるならば、防火区画部に使用することができる。
[Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O]
無機充填剤の配合量は、ポリ塩化ビニル系樹脂100質量部に対して0質量部以上、10.0質量部以下であることが好ましく、更に好ましくは3質量部以上、7.0質量部以下である。無機充填剤の配合量が10.0質量部を超えると得られる配管材の機械的強度が損なわれる可能性がある。
ここで、残渣とは配管材が燃焼し、炭化した部分を言う。また、貫通孔を閉塞状態に近い状態にするとは、耐火試験前の耐火用配管材の内径開口部面積に対する、耐火試験後の耐火用配管材の内径開口部の最小内径開口部面積が50%以下であり、好ましくは45%以下であり、更に好ましくは40%以下であり、特に好ましくは30%以下である。なお、かかる数値が0%の場合、すなわち、完全に閉塞された状態も本願発明に含まれる。
パイプ20の一端部が床材1の加熱側の面から加熱側領域(加熱室)4に300mm、他端部が床材の非加熱側の面から非加熱領域に800mm露出するようにパイプ20を配置した。耐火試験炉Xの加熱室4には、内部の側壁の2箇所にバーナー(V1,V2)が設置されており、また、炉内熱電対5の熱接点2個が、床材1の試験面に対して均等に配置されるように、床材から100mm離れた位置に設置されており、軽量気泡コンクリート板(床材)より10mm高い位置のパイプ20の表面温度が測定できるように別の熱電対も設置されている。さらにまた、耐火試験炉Xには炉内圧力を測定できる装置(図示せず)も設置されている。
345×log(8×T+1)+20 T:時間(分)
ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸マグネシウムを0.2質量部、ステアリン酸亜鉛を0.8質量部、平均粒径が0.4μmの合成ハイドロタルサイト(マグネシウム・アルミニウム・ハイドロオキサイド・カーボネート・ハイドレート)を5質量部の割合で配合して中間層用樹脂組成物を作製した。得られた中間層用樹脂組成物を中間層の形成に用いた。外層および内層のそれぞれには、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸鉛(水澤化学工業(株)製の「NC18ED」)を2.0質量部、モリブデン系防煙剤を1.0質量部の割合で配合した樹脂組成物を用いた。得られた中間層用樹脂組成物および内外層用の樹脂組成物を用い、押出成形により3層構成(外層/中間層/内層)のパイプ形状の管材(長さ1,300mm、外径140mm、厚さ7.5mm、呼び径125A、中間層の厚み80%)を作製した。得られた管材について耐火性能評価を行った。得られた結果を表1に示す。
中間層用樹脂組成物として、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸マグネシウムを0.2質量部、ステアリン酸亜鉛を0.8質量部、平均粒径が20μmの硼珪酸ガラスを6質量部、平均粒径が0.4μmの合成ハイドロタルサイト(マグネシウム・アルミニウム・ハイドロオキサイド・カーボネート・ハイドレート)を5質量部の割合で配合した。外層および内層のそれぞれに用いられる樹脂組成物としては、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸鉛(水澤化学工業(株)製の「NC18ED」)を2.0質量部、モリブデン系防煙剤を1.0質量部の割合で配合した。得られた中間層用樹脂組成物および内外層用の樹脂組成物を押出成形機に投入し、押出成形により3層構成(外層/中間層/内層)のパイプ形状の管材(長さ1,300mm、外径140mm、厚さ7.5mm、呼び径125A、中間層の厚み80%)を作製した。得られた管材について耐火性能評価を行った。得られた結果を表1に示す。
中間層用樹脂組成物として、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸マグネシウムを0.1質量部、ステアリン酸亜鉛を0.4質量部、平均粒径が20μmの硼珪酸ガラスを6質量部、平均粒径が0.4μmの合成ハイドロタルサイト(マグネシウム・アルミニウム・ハイドロオキサイド・カーボネート・ハイドレート)を3.6質量部の割合で配合した。外層および内層のそれぞれに用いられる樹脂組成物としては、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸鉛(水澤化学工業(株)製の「NC18ED」)を2.0質量部の割合で配合した。得られた中間層用樹脂組成物および内外層用の樹脂組成物を押出成形機に投入し、押出成形により3層構成(外層/中間層/内層)のパイプ形状の管材(長さ1,300mm、外径114mm、厚さ7.1mm、呼び径100A、中間層の厚み75%)を作製した。得られた管材について耐火性能評価を行った。得られた結果を表1に示す。
中間層用樹脂組成物として、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸マグネシウムを0.15質量部、ステアリン酸亜鉛を0.6質量部、平均粒径が20μmの硼珪酸ガラスを6質量部、平均粒径が0.4μmの合成ハイドロタルサイト(マグネシウム・アルミニウム・ハイドロオキサイド・カーボネート・ハイドレート)を3.6質量部の割合で配合した。外層および内層のそれぞれに用いられる樹脂組成物としては、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸鉛(水澤化学工業(株)製の「NC18ED」)を2.0質量部の割合で配合した。得られた中間層用樹脂組成物および内外層用の樹脂組成物を押出成形機に投入し、押出成形により3層構成(外層/中間層/内層)のパイプ形状の管材(長さ1,300mm、外径114mm、厚さ7.1mm、呼び径100A、中間層の厚み75%)を作製した。得られた管材について耐火性能評価を行った。得られた結果を表1に示す。
中間層用樹脂組成物として、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸マグネシウムを0.2質量部、ステアリン酸亜鉛を0.8質量部、平均粒径が20μmの硼珪酸ガラスを6質量部、平均粒径が0.4μmの合成ハイドロタルサイト(マグネシウム・アルミニウム・ハイドロオキサイド・カーボネート・ハイドレート)を3.6質量部の割合で配合した。外層および内層のそれぞれに用いられる樹脂組成物としては、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸鉛(水澤化学工業(株)製の「NC18ED」)を2.0質量部配合した。得られた中間層用樹脂組成物および内外層用の樹脂組成物を押出成形機に投入し、押出成形により3層構成(外層/中間層/内層)のパイプ形状の管材(長さ1,300mm、外径140mm、厚さ7.5mm、呼び径125A、中間層の厚み80%)を作製した。得られた管材について耐火性能評価を行った。得られた結果を表1に示す。
中間層用樹脂組成物として、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸マグネシウムを0.3質量部、ステアリン酸亜鉛を1.2質量部、平均粒径が20μmの硼珪酸ガラスを6質量部、平均粒径が0.4μmの合成ハイドロタルサイト(マグネシウム・アルミニウム・ハイドロオキサイド・カーボネート・ハイドレート)を3.6質量部の割合で配合した。外層および内層のそれぞれに用いられる樹脂組成物としては、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸鉛(水澤化学工業(株)製の「NC18ED」)を2.0質量部配合した。得られた中間層用樹脂組成物および内外層用の樹脂組成物を押出成形機に投入し、押出成形により3層構成(外層/中間層/内層)のパイプ形状の管材(長さ1,300mm、外径114mm、厚さ7.1mm、呼び径100A、中間層の厚み75%)を作製した。得られた管材について耐火性能評価を行った。得られた結果を表1に示す。
中間層用樹脂組成物として、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸マグネシウムを0.4質量部、ステアリン酸亜鉛を1.6質量部、平均粒径が20μmの硼珪酸ガラスを6質量部、平均粒径が0.4μmの合成ハイドロタルサイト(マグネシウム・アルミニウム・ハイドロオキサイド・カーボネート・ハイドレート)を3.6質量部の割合で配合した。外層および内層のそれぞれに用いられる樹脂組成物としては、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸鉛(水澤化学工業(株)製の「NC18ED」)を2.0質量部配合した。得られた中間層用樹脂組成物および内外層用の樹脂組成物を押出成形機に投入し、押出成形により3層構成(外層/中間層/内層)のパイプ形状の管材(長さ1,300mm、外径114mm、厚さ7.1mm、呼び径100A、中間層の厚み75%)を作製した。得られた管材について耐火性能評価を行った。得られた結果を表1に示す。
表1に示すように、中間層用樹脂組成物として、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸マグネシウムを0.1質量部、ステアリン酸亜鉛を0.8質量部(0.4質量部+0.4質量部)、ステアリン酸カルシウムを0.1質量部、平均粒径が20μmの硼珪酸ガラスを6質量部、平均粒径が0.4μmの合成ハイドロタルサイト(マグネシウム・アルミニウム・ハイドロオキサイド・カーボネート・ハイドレート)を3.6質量部の割合で配合した。外層および内層のそれぞれに用いられる樹脂組成物としては、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸鉛(水澤化学工業(株)製の「NC18ED」)を2.0質量部配合した。得られた中間層用樹脂組成物および内外層用の樹脂組成物を押出成形機に投入し、押出成形により3層構成(外層/中間層/内層)のパイプ形状の管材(長さ1,300mm、外径114mm、厚さ7.1mm、呼び径100A、中間層の厚み75%)を作製した。得られた管材について耐火性能評価を行った。得られた結果を表1に示す。
中間層用樹脂組成物として、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸カルシウムを0.2質量部、ステアリン酸亜鉛を0.8質量部、平均粒径が20μmの硼珪酸ガラスを6質量部、平均粒径が0.4μmの合成ハイドロタルサイト(マグネシウム・アルミニウム・ハイドロオキサイド・カーボネート・ハイドレート)を3.6質量部の割合で配合した。外層および内層のそれぞれに用いられる樹脂組成物としては、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸鉛(水澤化学工業(株)製の「NC18ED」)を2.0質量部配合した。得られた中間層用樹脂組成物および内外層用の樹脂組成物を押出成形機に投入し、押出成形により3層構成(外層/中間層/内層)のパイプ形状の管材(長さ1,300mm、外径114mm、厚さ7.1mm、呼び径100A、中間層の厚み75%)を作製した。得られた管材について耐火性能評価を行った。得られた結果を表1に示す。
ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸マグネシウムを0.2質量部、ステアリン酸亜鉛を0.8質量部、平均粒径が0.4μmの合成ハイドロタルサイト(マグネシウム・アルミニウム・ハイドロオキサイド・カーボネート・ハイドレート)を10質量部の割合で配合した。得られた樹脂組成物を押出成形機に投入し、押出成形により単層構成のパイプ形状の管材(長さ1,300mm、外径140mm、厚さ7.5mm、呼び径125A)を作製した。得られた管材について耐火性能評価を行った。得られた結果を表1に示す。
中間層用樹脂組成物として、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸マグネシウムを0.2質量部、ステアリン酸亜鉛を0.8質量部、平均粒径が20μmの硼珪酸ガラスを4質量部、平均粒径が0.4μmの合成ハイドロタルサイト(マグネシウム・アルミニウム・ハイドロオキサイド・カーボネート・ハイドレート)を3.6質量部の割合で配合した。外層および内層のそれぞれに用いられる樹脂組成物としては、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸鉛(水澤化学工業(株)製の「NC18ED」)を2.0質量部配合した。得られた中間層用樹脂組成物および内外層用の樹脂組成物を押出成形機に投入し、押出成形により3層構成(外層/中間層/内層)のパイプ形状の管材(長さ1,300mm、外径114mm、厚さ7.1mm、呼び径100A、中間層の厚み75%)を作製した。得られた管材について耐火性能評価を行った。得られた結果を表1に示す。
中間層用樹脂組成物として、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸マグネシウムを0.2質量部、ステアリン酸亜鉛を0.8質量部、平均粒径が20μmの硼珪酸ガラスを8質量部、平均粒径が0.4μmの合成ハイドロタルサイト(マグネシウム・アルミニウム・ハイドロオキサイド・カーボネート・ハイドレート)を3.6質量部の割合で配合した。外層および内層のそれぞれに用いられる樹脂組成物としては、ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸鉛(水澤化学工業(株)製の「NC18ED」)を2.0質量部配合した。得られた中間層用樹脂組成物および内外層用の樹脂組成物を押出成形機に投入し、押出成形により3層構成(外層/中間層/内層)のパイプ形状の管材(長さ1,300mm、外径114mm、厚さ7.1mm、呼び径100A、中間層の厚み75%)を作製した。得られた管材について耐火性能評価を行った。得られた結果を表1に示す。
ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸マグネシウムを0.2質量部、および、ステアリン酸亜鉛を0.8質量部の割合で配合した。得られた樹脂組成物を押出成形機に投入し、押出成形により単層構成のパイプ形状の管材(長さ1,300mm、外径114mm、厚さ7.1mm、呼び径100A)を作製した。得られた管材について耐火性能の評価を行った。得られた結果を表2に示す。
通常の配管として市販されている単層構成の鉛配合のポリ塩化ビニル管(PVC100質量部に対しPb系熱安定剤2質量部配合、長さ1,300mm、外径140mm、厚さ7.5mm、呼び径125A)について耐火性能の評価を行った。その結果を表2に示す。
ポリ塩化ビニル単独重合体であるポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度:1030)100質量部に対し、ステアリン酸マグネシウムを0.2質量部、ステアリン酸亜鉛を0.8質量部、平均粒径が0.4μmの合成ハイドロタルサイト(マグネシウム・アルミニウム・ハイドロオキサイド・カーボネート・ハイドレート)を15質量部の割合で配合して樹脂組成物を作製した。得られた樹脂組成物を押出成形機に投入し、押出成形により単層構成のパイプ形状の管材(長さ1,300mm、外径140mm、厚さ7.5mm、呼び径125A)を作製した。得られた管材について耐火性能の評価を行った。得られた結果を表2に示す。
一方、表2から明らかなように、比較例1〜3の管材は発煙時間が短く耐火性に劣っていることが分かった。
なお、実施例では管材の呼び径を100Aまたは125Aとしたが、他の径であっても同様の効果が得られる。また、実施例1〜12の管材は熱膨張性黒鉛を含有していないので彩色が可能であり、また、リサイクル性にも優れている。
1 床材
2 立管用パイプ
3 管継手
4 加熱室
5 炉内熱電対
6 横枝管用パイプ
7 モルタル
20 管材(パイプ)
31 管継手本管部
31a 上部受口
31b 下部受口
32a 横枝管接続部
32a 受口
41 貫通孔
Claims (5)
- ポリ塩化ビニル系樹脂と、Ca−Zn系熱安定剤、Mg−Zn系熱安定剤およびCa−Mg−Zn系熱安定剤からなる群から選ばれる少なくとも1つと、合成ハイドロタルサイトとを含有する難燃性樹脂組成物を用いて形成され、前記難燃性樹脂組成物が、さらに、硼珪酸ガラスを、前記ポリ塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、2質量部以上、10質量部以下の範囲で含有する耐火用配管材であって、ISO834−1(平成12年6月1日に施工された改正建築基準法に基づく防火区画等を貫通する管の性能試験の評価方法)に従って行われた耐火試験において、非加熱領域における床材から10mmの位置の管表面温度が、耐火試験開始から60分経過した時点で100℃を超えないことを特徴とする耐火用配管材。
- 外層、中間層および内層を有する、少なくとも3層からなる耐火用配管材であって、該中間層が前記難燃性樹脂組成物を用いて形成されることを特徴とする請求項1に記載の耐火用配管材。
- 前記外層および前記内層が、モリブデン系防煙剤を含有することを特徴とする請求項2に記載の耐火用配管材。
- 前記中間層の厚みは、耐火用配管材の厚みの60%以上であることを特徴とする請求項2または3に記載の耐火用配管材。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載の耐火用配管材を使用し、構造物を貫通して配管することを特徴とする配管構造。
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