JP5796929B2 - ディスプレイ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画素単位での光を透過/非透過させるディスプレイ用の光学シートを用いると共に透明状態/散乱状態に応じて表示パターンが規定される液晶パネル等の画像表示素子を照射するためのバックライト・ユニットを備えたディスプレイ装置に関する。
最近の大型液晶テレビにおいては、複数本の冷陰極管やLED(Light Emitting Diode)を配設した直下型方式バックライトが多く採用されている。しかも、画像表示素子と光源との間に光散乱性の強い拡散板が用いられていて、光源としての冷陰極管やLEDなどが視認されないようにされている。
ところで、拡散板は、光拡散効果により光を全方位に拡散するため、液晶表示装置を暗くする。拡散板の板厚は、光散乱性を高めるために、また拡散板の上に構成される光学フィルムの支持をするために、通常1〜5mm程度の厚さを必要とするので拡散板で少なからず光が吸収され、液晶画面が暗くなる。
従来、直下型方式のバックライト・ユニットに使用される拡散板は、光源である冷陰極管から出射される光を拡散させ、輝度ムラ(ランプイメージ)を低減させることを目的としている。したがって、通常、拡散板の前方には観察者側方向の輝度を向上させるために、単一または複数の光学フィルムが配置される。
液晶表示画面の輝度を向上させる手段として、下記特許文献1に記載されたような米国3M社の登録商標「BEF」(Brightness Enhancement Film)という輝度向上フィルムがレンズシートとして広く使用されている。
図16はBEFの配置の一例を示す断面模式図であり、図17はBEFの斜視図である。図16に示すように、BEF100は、平板状の部材101上に断面三角形状で一方向に延在する三角柱状の単位プリズム102が複数個配列された光学フィルムである。この単位プリズム102は光の波長に比較して大きいサイズ(ピッチ)とされている。
BEF100は、「軸外」(off−axis)からの光を集光し、この光を視聴者に向けて「軸上」(on−axis)に方向転換(redirect)またはリサイクル(recycle)させることができる。すなわちBEF100は、ディスプレイの使用時(観察時)に、軸外輝度を低下させることによって軸上輝度を増大させることができる。ここで言う「軸上」とは、視聴者の視野方向F’に一致する方向であり、一般的にはディスプレイ画面103に対する法線方向側である。
BEF100に代表されるレンズシートを用いる際に、透明基材上に拡散フィラーが塗布され、拡散と集光の両方の機能を持つ拡散フィルム(以下、下拡散フィルムと呼ぶ)を拡散板とレンズシートとの間に配置することによって、拡散板から出射される拡散光を効率よく集光することができるとともに、拡散板だけでは消しきれない光源104の視認性を抑えることができる。
さらにまた、下記特許文献1、2に記載されたように、レンズシートと液晶パネルとの間に光拡散フィルムを配置した場合には、サイドローブを低減させることができるとともに、規則的に配列されたレンズと液晶画素との間に生じるモアレ干渉縞を防ぐことができる。
BEF100の採用により、ディスプレイ設計者が電力消費を低減しながら所望の軸上輝度を達成することができるようになった。BEF100を輝度制御部材として用いた光学シートでは、屈折作用によって光源104からの光が最終的には制御された角度でフィルムより出射されることにより、視聴者の視覚方向の光の強度を高めるように制御することができる。
しかしながら、BEF100を用いた場合には、同時に反射/屈折作用による光成分が、視聴者の視覚方向F’に進むことなく横方向に無駄に出射されてしまう場合がある。図18に示す視野角に対する輝度分布図における破線Bは、BEF100の特性を示したものである。光強度と視野方向F’に対する角度との関係は視野角0°(軸上方向にあたる)における光強度が最も高いが、視野方向F’に対する角度が±90°近辺には小さな光強度ピークがサイドローブとして発生し、視野方向から外れた横方向へ無駄に出射される光も増えてしまっている。
この様な光強度ピークを有する輝度分布は望ましくはなく、±90°近辺での光強度ピークのない図18における実線Aで示すような滑らかな輝度分布を得ることが望ましい。
また、軸上輝度のみが過度に向上すると、輝度分布の曲線のピーク幅が著しく狭くなり、画像を観察可能な視域が極端に限定されてしまう。そのため、輝度分布のピーク幅を適度に拡げるために、上述のようにBEF100のようなプリズムシートとは別部材の光拡散フィルムを新たに併用する必要があり、部材数の増加を伴ってしまうという問題がある。
ところで、上述のような液晶表示装置では、軽量、低消費電力、高輝度、薄型化であることが市場ニーズとして強く要請されており、それに伴い、液晶表示装置に搭載されるバックライト・ユニットも、軽量、低消費電力、高輝度であることが要求されている。
特に、近年、目覚しい発展をみるカラー液晶表示装置においては、液晶パネルのパネル透過率がモノクロ対応の液晶パネルに比べ格段に低く、そのため、バックライト・ユニットの輝度向上を図ることが、カラー液晶表示装置自体の低消費電力を得るために必須となっている。
特開平6−102506号公報 特表平10−506500号公報
しかしながら、上述したように従来の構成を備えた液晶表示装置では、高輝度、低消費電力の要請に充分に応えられているとは言いがたく、ユーザからは低価格、高輝度、高表示品位で、低消費電力の液晶表示装置を実現できるバックライト・ユニット及びディスプレイ装置の開発が待ち望まれている。
特に、ディスプレイ装置の更なる薄型化と高画質化が求められている。しかし、正面輝度の向上を目的として使用される反射性偏光シートは高価であるため、液晶表示装置の生産コストを上昇させるという問題がある。また、反射性偏光シートの使用によりシート設置枚数が増加し、液晶表示装置の薄型化に支障をきたす。さらに、反射性偏光シートを用いたとしても、偏光子の吸収軸方向の偏光成分が一部漏れ出るなど、機能的に必ずしも充分であるとは限らない。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされ、集光機能と偏光分離機能とを兼ね備えながら、正面輝度向上に必要な光学シートの使用枚数を低減可能な光学シートを用いたディスプレイ装置を提供することを目的とする。
発明によるディスプレイ装置によれば、光源から出射された光を、光学シートにおいて偏光度の異なる2方向の第1レンズ及び第2レンズを組み合わせることにより、集光機能の配光制御をできると共に一定偏光分離機能を得られ、反射性偏光シート等の高価な光学素子を用いずとも、輝度向上効果を高めることができるとともに、部品点数および製造コストの低減を図ることが可能となる。
しかも、本発明による光学シートによれば、偏光度の異なる2方向のレンズを組み合わせることにより、透過する光について集光機能の配光制御を行えると共に偏光分離機能をも得ることができる。これにより、反射性偏光シート等の高価な光学素子を用いずとも、輝度向上効果を高めることができて、部品点数および製造コストを低減できる

本発明によるディスプレイ装置は、光源と、前記光源からの射出光を透過する画像表示素子と、該画像表示素子における前記出射光の入射側に設けられていて透過軸を有する偏光子と、前記光源と前記偏光子の間に設けられた光学シートと、が配置され、
前記光学シートは、シート状の基材と、前記基材の一方の面に形成されていて一方向に沿って互いに平行に配列されてなる複数の第1レンズと、前記第1レンズに交差する方向に設けられていると共に前記第1レンズの配列方向に沿って平行に配列されてなる複数の第2レンズとを備えており、前記第1レンズと前記第2レンズは互いに射出光成分が異なるレンズアレイを形成しており、
前記第1レンズはそのピッチを形成する底部の長さをP1、頂部の長さをL1として、
0.4≦L1/P1≦1.0
であり、
前記第1レンズは、そのピッチを形成する底部の長さをP1、頂部の長さをL1、該頂部を形成する傾斜面の両端縁を延長して交差する頂角をθ1とし、前記第2レンズは、そのピッチをP2、頂角をθ2とすると、下式(2)の関係があり、
Figure 0005796929

前記光学シートの前記第1レンズの延在方向と前記偏光子の透過軸とのなす角θ3が、
0deg≦θ3≦20deg
であることを特徴とする。

また、第1レンズと第2レンズは互いに交差する方向に形成されて共通の頂部を有する凸形状を構成することが好ましい。
第1レンズによってサイドローブ低減効果を得られると共に第2レンズで輝度向上効果を得られ、これらが配列されたレンズアレイを有する単一の光学シートによって互いに交差する方向に集光効果が得られる。
また、第1レンズは、台形プリズム形状であってもよい。
第1レンズは、その頂角θ1が60度〜110度の範囲で設定されていることが好ましい。
第1レンズの頂角θ1が上述の範囲であれば、頂角θ1が90度の場合に対してその輝度低下を10%以内に抑えることができて光学シートを透過する光による表示画面が暗くなるのを抑えて表示品位の低下を抑制できる。
また、第2レンズは、三角プリズム形状であってもよい。
第2レンズは、その頂角θ2が70度〜130度の範囲で設定されていることが好ましい。
第2レンズの頂角θ2が上述の範囲であれば、頂角θ2が90度の場合に対してその輝度低下を10%以内に抑えることができて光学シートを透過する光による表示画面が暗くなるのを抑えて表示品位の低下を抑制できる。
また、第1レンズのレンズピッチをP1、第2レンズのピッチをP2として、
0.5<P2/P1<1
であってもよい。
また、第1レンズのレンズ高さをH1、前記第2レンズのレンズ高さをH2として、
2<H1/H2<20
であってもよい。
第1レンズと第2レンズは、2以上で90度プリズムより輝度が上昇し、20以上で定常状態となるため上記範囲が望ましい
また、第1レンズの頂部と第2レンズの頂部とは直線状または凸曲面形状であることが好ましい。
これにより、第1レンズの頂部の幅を調整することで、二方向の集光割合を輝度を大きく変えずに調節することができる。水平方向の視野と垂直方向の視野の一方を他方より広くまたは狭く設定したり、両方向の視野を同程度に設定したりして光学シートの適用条件によって視野の範囲を任意に設定することができる。
第1レンズと第2レンズが、略直交して形成されていてもよい。
これにより、水平方向の視野と垂直方向の視野の設定が容易で正確になる。
また、基材の一方の面に対向する他方の面は、略平坦な平面部と、該平面部から突出する複数の突起部とで構成されていてもよい。
突起部は、基材の厚み方向と平行する方向に延在する中心軸を有する円柱状に形成されていてもよい。
また、突起部は、平面部から離れるに従いその断面積が小さくなるようにしてもよい。
これにより、賦形性及び金型剥離性が良い突起部を光学シートの入射面に形成することで、内部に拡散粒子を含有する場合においても、輝度低下の生じない光学シートを得られる。
また、光源と光学シートとの間に、光を拡散させる光拡散板が設けられていてもよい。
また、光源と光学シートとの間に、光を導光する導光板が設けられていてもよい。
なお、本発明によるディスプレイ装置は、光源が、冷陰極管、発光ダイオード、EL、半導体レーザーのいずれかである。
本発明によるディスプレイ装置によれば、光学シートは、偏光度の異なる2方向のレンズを組み合わせることにより、集光機能の配光制御だけでなく、一定偏光分離能をも得ることが可能となる。これにより、反射性偏光シート等の高価な光学素子を用いずとも、輝度向上効果を高めることができるとともに、部品点数および製造コストの低減を図ることが可能となる。
また、本発明によるディスプレイ装置によれば、光源から出射された光を、光学シートにおいて偏光度の異なる2方向のレンズを組み合わせることにより、集光機能の配光制御だけでなく、一定偏光分離能をも得ることが可能となる。これにより、反射性偏光シート等の高価な光学素子を用いずとも、画素表示素子を透過する光の輝度向上効果を高めることができるとともに、部品点数および製造コストの低減を図ることが可能となる。
本発明の実施形態によるディスプレイ装置の縦断面模式図である。 本発明の実施形態による単体のレンズシートを示すものであり、(a)は斜視図、(b)は第1レンズ部分を示す断面図、(c)は第2レンズアレイ部分を示す断面図、(d)はレンズシートの平面図である。 (a)はプリズムレンズの視野角方向に対する相対輝度の配光特性図、(b)はプリズムレンズを透過する光の正面輝度部分の光線追跡図、(c)はプリズムレンズを透過する光の正面輝度とサイドローブ光との谷間部分の光線追跡図である。 (a)は第1レンズの視野角に対する相対輝度を示す配光特性図、(b)は第2レンズの視野角に対する相対輝度を示す配光特性図、(c)はレンズシートの視野角に対する相対輝度を示す配光特性図である。 (a)は第1レンズにおける頂部の長さとピッチとの比L1/P1に対する相対輝度を示す図、(b)は第1レンズにおける頂部の長さとピッチとの比L1/P1に対する垂直方向と水平方向における半値角を示す図である。 実施形態によるレンズシートのレンズ軸と液晶ユニットの偏光板の透過軸との交差角を示す要部斜視図である。 (a)はプリズムに対する透過光の光線追跡図、(b)は(a)に示すプリズムの頂角に対する偏光成分比の変化を示す図である。 (a)は実施形態によるレンズシートのレンズ軸と偏光板とのなす角θ3を0deg、90degとした場合における比L1/P1を0から1まで変化させたときの相対輝度を示す図、(b)は同じく比L1/P1を0から0.6まで変化させたときの実施形態によるレンズシートの相対輝度を示す図、(c)はレンズ軸と偏光板とのなす角θ3を0度〜90度まで変化させたときのレンズシートの相対輝度を示す図である。 (a)は角度θ3を0deg、90degとした場合におけるレンズシートの変数Sに対する相対輝度の変化を示す図、(b)は変数Sを0.1と0.7に設定した場合におけるレンズ軸と偏光板とのなす角θ3に対する相対輝度を示す図である。 レンズシートの第1レンズと第2レンズの頂角に対する視野角の相対輝度の変化を示す図である。 第1レンズと第2レンズのピッチ比P2/P1に対する相対輝度の変化を示す図である。 レンズシートの第1レンズと第2レンズの高さ比H1/H2に対する相対輝度の変化を示す図である。 実施形態によるレンズシートの金型の逆型を示す斜視図である。 (a)は実施形態によるレンズシートの変形例を示す図、(b)はレンズシートの入射側シート面に形成した突起部を示す図である。 (a)〜(h)は変形例による突起部の他の例を示す側面図と底面図である。 実施例1〜8と比較例1についての配光分布特性を示す表である。 従来の光学シートを含むディスプレイ装置の要部構成を示す断面模式図である。 図17に示す光学シートの斜視図である。 図18に示す光学シートの視野方向に対する角度と光強度の関係を示す輝度分布図である。
以下、本発明の実施形態による光学シート、これを用いたバックライト及びディスプレイ装置について説明する。
図1は本発明の実施形態による光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置を示す断面模式図である。
本実施形態によるディスプレイ装置1は、画像表示素子2とバックライト・ユニット3とで構成されている。バックライト・ユニット3において、ランプハウス5は反射板4を背面に配設して複数の光源6が配列されている。光源6からの光出射方向前方側H即ち観察者方向Fに、光源6から入射する光を拡散して射出する拡散板8、そして本発明の実施形態であるレンズシート10が光学シートとして配設されている。
光源6から射出された光Hは拡散板8で拡散され、その光出射側に配置されたレンズシート10で集光されて、バックライト・ユニット3から射出される光Kが画像表示素子2に入射して、観察者側Fへと射出されるようになっている。
光源6は画像表示素子2へ光を供給するものであり、光源6として、例えば複数の線状光源または点光源を用いることができる。複数の線状光源6として、例えば複数の蛍光灯、冷陰極管(CCFL)あるいはEEFLといったランプ光源、点光源6としてLEDなどを用いることができる。
ランプハウス5に設けた反射板4は、複数の光源6の観察者側Fと反対側に配置され、光源6から全方向に出射された光のうち、観察者側Fと反対側の方向に出射された光を反射させて観察者側Fに出射させる。その結果、観察者側Fに出射された光Hは、ほぼ光源6から全方向に出射された光となる。このように反射板4を用いることによって、光の利用効率を高めることができる。反射板4は光を高効率で反射させる部材であればよく、例えば一般的な反射フィルム、反射板などを使用することができる。
次に本発明の実施形態による光学シートであるレンズシート10について図2を用いて説明する。
レンズシート10は、光透過性のシート状の基材12の表裏をなす2つのシート面12a、12bのうち、画像表示素子2側の出射側シート面12bに第1レンズアレイ13Aが形成されている。第1レンズアレイ13Aの上辺をなす頂部13a近傍には、第一レンズアレイ13Aの配列される方向と交差する方向に第二レンズアレイ14Aが形成されている。
即ち、図2(a)において、第1レンズアレイ13Aは断面視で台形プリズム形状をなす第1レンズ13が同一方向に複数配列して形成されており、第1レンズ13は台形状の互いに傾斜する2面が頂部13aで線状に交差する傾斜面13b、13bを構成する。
特に両端の第1プリズム13の外側の傾斜面13bは出射側シート面12bまで延びてこのシート面12bと同一長さの底辺13cを有している。両側の大きな傾斜面13b以外の傾斜面13bは両端外側の傾斜面13bより短い長さの台形形状とされている。
この第1レンズ13は頂部13aの長さをL1とし、底辺13cの長さをP1とする(図2(b)参照)。P1は縦断面における第1レンズ13のピッチでもある。また、傾斜面13b、13bの両側の傾斜辺は頂部13aを超えた延長線上で1点で交差し、その交差角をθ1とする。
また、図2(c)に示すレンズシート10において、第1レンズ13が配列する方向に直交する方向から見て、第1レンズ13の2つの傾斜面13bは一点の頂部14aで交差し、その交差角をθ2とする正面視三角形状の第2レンズ14が形成されている。この第2レンズ14の頂部14aを形成する2つの傾斜面14b、14bの底部間の距離をピッチP2とする。
これにより、第1レンズ13と第2レンズ14は互いに重なる線状の頂部13a、頂部14aに対してそれぞれ対向する傾斜面13b、13bと傾斜面14b、14bとで屋根型の凸形成部に形成されている。そして、第1レンズ13は頂部13aが並ぶ方向に配列されて第1レンズアレイ13Aを形成し、第2レンズ14は第1レンズ13の配列方向に交差する方向、例えば直交する方向に2つの傾斜面14b、14bが対向して形成され且つ第1レンズ13の配列方向に傾斜面14bが同一面上に配列されて第2レンズアレイ14Aを形成する。
そのため、レンズシート10は互いに直交して形成された第1レンズ13と第2レンズ14が一体になった凸形成部が一方向に複数配列されてなるレンズ群15を備えたシート状の構成を有している(図6参照)。
第1レンズ13は台形プリズム形状であり、その配列方向に直交する方向に第2レンズアレイ14が頂部13a、14aを挟んで直交する方向に三角プリズム形状に形成されている。第1レンズ13と第2レンズ14は頂部13a及び14aを挟んで互いに直交する方向に傾斜面13b、13bと傾斜面14b、14bとがそれぞれ逆方向に傾斜して配設されている。
レンズシート10に形成されるレンズが一方向の場合、レンズ配列方向側にのみ集光効果が得られる。従って視野の狭い方向と広い方向とが存在することとなる。
図2(b)は本実施形態によるレンズシート10において、第1レンズアレイ13Aの断面形状の図であり、図2(c)は第2レンズアレイ14Aの断面形状の図である。
図2(d)に示されるように、第1レンズアレイ13Aと第2レンズアレイ14Aとのなす角は略90度であることが望ましい。略90度とすることで、観察者側Fからディスプレイ装置1を見たとき、水平方向Hoと垂直方向Veとに集光効果が得られるためである。
本実施形態によるレンズシート10は互いに直交する二方向に集光機能を有するため、集光効果が高まる。
例えば、二方向以上に集光機能が存在する光学フィルムとして、四角錘に代表される多角錘レンズが挙げられるが、二方向の集光割合を調節するには、多角錘の頂角を変える必要がある。四角錘を例に挙げると、最も輝度が高くなる構成は頂角が90度の四角錘であるが、どちらか一方向の視野範囲を拡げたい、または狭めたいといった場合、頂角を大きくする、または小さくする必要がある。しかしながら頂角を変えてしまうと輝度が低下してしまうという問題が生じる。
これに対し、本実施形態によるレンズシート10は、第1レンズ13が台形プリズム形状であり、第2レンズ14が三角プリズム形状である。しかも、第1レンズ13である台形プリズム形状の頂部13aと第2レンズ14の頂部14aとが一致しているため、第1レンズ13の頂部13aの幅を調整することで、二方向の集光割合を、輝度を大きく変えずに調節することができる。つまり、Ho方向の視野を広く設定したり、Ho方向及びVe方向の二方向の視野を同程度に設定する等、本実施形態によるレンズシート10の適用条件によって視野の範囲を任意に設定することが可能である。
図3(a)に90度三角プリズムを透過する光の水平方向(Ho)と垂直方向(Ve)の視野角分布を示す。三角プリズムは正面方向に集光するため、0度の視野角で最大ピークを持つが、サイドローブが生じて視野角45度付近に谷間Vaが生じる。サイドローブはディスプレイ装置1として不要な方向への射出光であるが、サイドローブ自体がディスプレイ装置1を観察する上で問題となるのではなく、0度のメインピークとサイドローブとの谷間Vaの輝度が低いことが問題となる。谷間Vaの角度からディスプレイ装置1を観察すると画面が暗くなってしまうためである。従って、サイドローブを低減させてもこの谷間Vaの輝度が低すぎる場合、ディスプレイ装置1として望ましくない。
図3(b)はレンズシートの一つの単位三角プリズムから正面方向(視野角0度)に出る光線を示す。これよりレンズの全面から光線が出ることが分かる。図3(c)に示しているのは図3(b)と同じレンズシートの単位プリズムの正面方向ではなく垂直斜め方向近辺(60度〜90度)に出る光を示す。これより図3(c)の斜め方向の光は三角プリズムの頂点付近16からしか出ないことが分かる。
すなわち、レンズシートから出射する光の全体の輝度分布において光のロスになるサイドローブと呼ばれる部分はレンズシートの各単位プリズムの頂点付近から出射される光である。
従って、サイドローブを低減させる方法として、三角プリズムの頂点付近の形状を変化させことにより、サイドローブが低減された出射光分布を得ることが出来る。この考えを具現化した光学シートの構造が本実施形態に係るレンズシート10である。
図4(a)にレンズシート10のうちの第1レンズ13すなわち台形プリズムの視野角分布を示す。台形プリズムは、傾斜面13bが略直線状に延びるため、三角プリズムと同等の効果が得られる。さらに、台形プリズムは、三角プリズムの頂点付近が平坦なため、図4(a)に示すように三角プリズムの頂点付近16から射出されるサイドローブを低減させることが可能である。しかし、台形プリズムは三角プリズムの頂点付近が平坦な形状なため、三角プリズムほどの集光効果は発揮できない。
そこで、本実施形態では第1プリズム13の頂部13aと第二プリズム14の頂部14aとが一致するように、第2レンズ14を第1プリズム13と交差するように形成することにより輝度上昇効果を得ることができる。
図4(b)に第2レンズ14すなわち三角プリズムの視野角分布を示す。ここで、水平方向視野分布Hoは第1レンズ13の延在方向とする。第2レンズ14は第1レンズ13とは反対にVe方向に集光効果が強いレンズであることがわかる。
図4(c)にレンズシート10の視野角分布を示す。レンズシート10は、第1レンズ13が台形プリズム形状であり、第2レンズ14が三角プリズム形状である複合形状である。すなわち、図4(a)に示すサイドローブが発生しない第1レンズ13(台形プリズム)と図4(b)に示す集光効果の高い第2レンズ14(三角プリズム)との視野角分布が合成された視野分布特性を得られる。また、第1レンズ13の頂部13aの幅を調節することで、Ve方向の視野を拡げるか逆にHo方向の視野を広げるかを調節することが可能である。
図5(a)は第1レンズアレイ13Aに対して頂部13aの幅Lを変化させたときの、レンズシート10の輝度を示すものであり、頂角90度の三角プリズムの輝度を1.0としたときの相対輝度を示している。図5(b)は垂直方向Ve及び水平方向Hoの半値角を示した図である。ここで半値角とは、0度方向(観察者側F)の輝度を100%としたとき、その輝度が50%となる視野角度を表す。図5において、x軸は第1レンズ13の頂部13aの幅L1と第1レンズ13のピッチP1との比L1/P1である。
本測定においては、第1レンズアレイ13Aの配列方向が垂直方向Ve、第2レンズアレイ14Aの配列方向が水平方向Hoとなるようにディスプレイ装置1に配置した。
図5(b)において、第1レンズ13の頂部13aの幅L1が狭くなると第2レンズ14の集光効果が弱まり、第1レンズ13の集光効果が強まるため、垂直方向Veの半値角が狭くなり、水平方向Hoの半値角が広くなる。逆に第1レンズ13の頂部13aの幅L1が広くなると、第1レンズ13の集光効果が弱まり、第2レンズ14の集光効果が強まるため、垂直方向Veの半値角が広くなり、水平方向Hoの半値角が狭くなる。
本実施形態のディスプレイ装置1をテレビ用として使用する場合、水平方向Hoの半値角が広いことが望ましい。テレビを観察する際、水平方向Hoの様々な位置から観察者がテレビを観察するためである。しかしながら本実施形態によるディスプレイ装置1を広告看板用途等として使用する場合、垂直方向Veの半値角が広いことが望ましい場合が生じる。
また本実施形態によるレンズシート10は第1レンズアレイ13Aを垂直方向Veに配列しても良く、また水平方向Hoに配列しても良い。上述の通り、第1レンズアレイ13Aの各頂部13aの幅Lを変化させることで、垂直方向Veと水平方向Hoの双方の半値角を制御できるためである。従って、第1レンズアレイ13Aを構成する第1レンズ13の頂部13aの幅L1と、単位レンズである第1レンズ13のピッチP1との比は任意に選ぶことが出来る。
本発明の実施形態によるディスプレイ装置1では、光源6から射出された光が拡散板8、レンズシート10を経て射出光Kとして射出される。この射出光Kが画像表示素子2に入射する。画像表示素子2は、1組の偏光板(偏光フィルム)17、18と、その間に挟持された液晶パネル19とで構成されている。液晶パネル19は、例えば2枚のガラス基板の間に液晶層が充填されて構成されている。
射出光Kが入射する側の偏光板17で一方の偏光成分のみを透過して液晶パネル19へと入射させると共に他方の偏光成分は吸収する。液晶パネル19の内部では、入射した光が液晶分子により位相を回転させながら進行し、観察者側の偏光板18から一方の偏光成分に偏光分離され射出光として観察者側Fへ射出される。ディスプレイ装置1において、観察者側Fへ透過する光量が多いほど表示品位は向上し、さらには省エネへの効果も得られる。
しかし、偏光板17で偏光分離される際、光源6から射出した光のうち他方の偏光成分すなわち射出光の半分以上が吸収されてしまう。そこで、レンズシート10からの射出光成分のうち、偏光板17を透過する偏光成分が多くなるようレンズシート10の形状とレンズ軸及び偏光板17の透過軸との配置を最適化することにより、表示品位の優れたバックライトユニット3を得ることが可能である。
このようなレンズシート10とレンズ軸及び偏光板17の透過軸との配置が図6に示されている。図6は、レンズシート10と画像表示素子2のレンズシート10側の偏光板17とを示す模式斜視図である。レンズシート10において複数の第1レンズ13が延在する方向をレンズ軸A1とし、光入射側の偏光板17において入射光を透過する方向を透過軸A2とし、レンズ軸A1と透過軸A2とのなす角をθ3とする。
ここで、図7(a)は表面に頂角θ4の断面三角形からなるプリズムPが多数連続して配列されたプリズムシート21を図1に示すバックライト・ユニット3のランプハウス5の出射面側に配設した構成において、プリズムシート21を透過する光の経路を模式的に示している。
プリズムシート21の上面側のプリズム形成面は光出射面21bとされ、下面側の平坦面は光入射面21aとされている。図7(a)において、x軸はプリズムPの延在方向、y軸はプリズムPの配列方向、z軸はプリズムシート21の厚み方向をそれぞれ示している。光源6から射出した光であるバックライト光HはプリズムP延在方向に振動する偏光成分Haとプリズム配列方向に振動する偏光成分Hbとを有している。
図7(a)を参照して、プリズムシート21の光入射面21aに対して斜め方向から入射したバックライト光Hの両偏光成分Ha,Hbのいずれもが、プリズムシート21の光出射面(プリズム形成面)21bから出射されることになる。プリズムシート21の光入射面21a及び光出射面21bといった界面において、プリズムPの延在方向とプリズムPの配列方向とで各方向に振動する偏光成分は、互いに異なる反射率で反射される。すなわち、この例では、プリズムPの延在方向に振動する偏光成分Haの方が、他方の偏光成分Hbに比べて反射量が大きい。その結果、このプリズムシート21を透過するバックライト光Hは、偏光成分Haよりも偏光成分Hbの方が光量的に多いことになる。
また、プリズム斜面である光出射面21bから出射する各偏光成分Ha,Hbは、プリズムシート21へ入射するバックライト光Hがある条件を満たすと、偏光成分Haが光出射面21bで全反射を繰り返して戻り光となり、偏光成分Hbのみがプリズムシート21を透過する完全な偏光分離状態を実現することができる。
なお、このプリズムシート21に対するバックライト光Hの入射角が小さくなり過ぎると、バックライト光Hがプリズムシート21の光入射面21aに対して垂直に入射する場合と変わらなくなる。この場合、図7(a)に示すように、バックライト光Hは偏光状態に関係なく、プリズムPのプリズム斜面である光出射面21bにおいて全反射を繰り返して、バックライト3側へ戻る戻り光となる。
バックライト3側に戻された戻り光は、拡散板8の拡散効果や反射板4での反射によって偏光解消され、無偏光となった状態で再度プリズムシート21に入射される。これを繰り返すことで、最終的にもプリズムPの延在方向と平行な偏光成分HaよりもプリズムPの延在方向と垂直な偏光成分Hbの光量が多くなる。
図7(b)において、プリズムシート21の屈折率を1.85とし、光出射面21bに形成されたプリズムPの頂角θ4を変化させたときの射出光の偏光成分比Hb/Haを示す。
X軸はプリズムPの頂角θ4である。プリズムPの頂角θ4が90度より小さくなるほど射出光の偏光成分比Hb/Haは大きくなり、40度付近でその差は最大となる。これは屈折率1.85のブリュースター角によるものと考えられる。また、90度以上では射出光の偏光成分Hb、Haの反射率は同等であるため、射出光の偏光成分比Hb/Haも一定となっている。
図8(a)は、第1レンズ13のピッチP1と第2レンズ14のピッチP2との比P2/P1が0.05のとき(図11参照)、レンズシート10のレンズ軸A1と偏光板17の透過軸A2とでなす角度θ3を0degと90degに設定し、第1レンズ13の頂部13aの幅L1を変化させた場合の相対輝度の変化を示すグラフである。ここで相対輝度とは頂角90度のプリズムの正面輝度を1としたときの値である。
第1レンズ13のレンズピッチP1に対する頂部13aの幅L1との比L1/P1が、0から0.55付近までは、レンズ軸A1と透過軸A2が垂直に配置された方(90deg)の輝度が高く、比L1/P1が0.55よりも大きくなるとレンズ軸A1と透過軸A2が平行に配置された方(0deg)の輝度が高くなる。これはレンズピッチP1に対する幅L1の比L1/P1が大きくなるに従い、第2レンズ14の集光効果が強まり、第1レンズ13の集光効果が弱まるため、第1レンズ13から射出される射出光成分のうちレンズ軸A1に対して垂直方向の偏光成分が少なくなるためである。
図8(b)は、第1レンズ13のピッチP1と第2レンズ14のピッチP2との比P2/P1が0.33のとき(図11参照)、レンズ軸A1と透過軸A2のなす角度θ3を0degと90degに設定し、第1レンズ13の頂部13aの幅L1を変化させた場合の相対輝度の変化を示すグラフである。ここで相対輝度とは頂角90度のプリズムの正面輝度を1としたときの値である。
レンズピッチP1に対する幅L1との比L1/P1が、0から0.4付近までは、レンズ軸A1と透過軸A2が垂直に配置された方(90deg)の輝度が高く、比L1/P1が0.4よりも大きくなるとレンズ軸A1と透過軸A2が平行に配置された方(0deg)の輝度が高くなる。これはレンズピッチP1に対する幅L1の比L1/P1が大きくなるに従い、第2レンズ14の集光効果が強まり、第1レンズ13の集光効果が弱まるため、第1レンズ13から射出される射出光成分のうちレンズ軸A1に対して垂直方向の偏光成分が少なくなるためである。
また、図8(c)は、レンズピッチP1に対する幅L1との比L1/P1を、第1レンズ13が支配的な0.1としたときと、第2レンズ14が支配的となる0.7としたときに、レンズ軸A1と透過軸A2のなす角度θ3を0度から90度の範囲で5度ずつ変化(回転)させたときの角度θ3と相対輝度との関係を示すグラフである。第1レンズ13が支配的なレンズシート10では、角度θ3が大きくなればなるほど相対輝度は上昇し70度から90度の範囲で最大輝度となる。一方、第2レンズ14が支配的なレンズシート10では、角度θ3が小さくなるほど輝度は上昇し0度から20度の範囲で最大輝度となる。
したがって、高輝度なディスプレイ装置1を得るためには、レンズピッチP1に対する幅L1との比L1/P1が0以上0.55以下である場合、レンズ軸A1と透過軸A2のなす角度θ3は70度以上90度以下であることが望ましい。レンズピッチP1に対する幅L1との比L1/P1が0.4以上1.0以下である場合、レンズ軸A1と透過軸A2のなす角度θ3は0度以上20度以下であることが望ましい。
図9(a)は、さらにレンズ軸A1と透過軸A2のなす角度θ3を0deg、90degに設定して、第1レンズ13のレンズピッチP1、頂部13の長さL1、頂角θ1、第2レンズ14のレンズピッチP2、頂角θ2で表される式(3)を満足する変数Sを変化させたときの相対輝度を示したものである。ここで相対輝度とは頂角90度プリズムの正面輝度を1としたときの値である。
なお、変数Sの式(3)は、第1レンズ13と第2レンズ14の単位レンズを占める縦断面の面積率の変化を示すものであり、単位レンズを占める第2レンズ14の占有面積が変化すると、第1レンズ13の光学特性も変化するため、第1レンズ13と第2レンズ14の輝度の変化に関与するパラメーターである。
Figure 0005796929


変数Sが0から0.55付近まで変化した場合、レンズ軸A1と透過軸A2が垂直に配置された方(90deg)の輝度が高くなり、変数Sが0.55よりも大きくなるとレンズ軸A1と透過軸A2が平行に配置された方(0deg)の輝度が高くなる。これは変数Sが大きくなるに従い、第2レンズ14の集光効果が強まり、第1レンズ13の集光効果が弱まるため、第1レンズ13から射出される射出光成分のうちレンズ軸A1と垂直な偏光成分が少なくなるためである。
また、図9(b)は、変数Sを、第1レンズ13が支配的な0.55より小さい0.1としたときと、第2レンズ14が支配的となる0.55より大きい0.7としたときに、レンズ軸A1と透過軸A2のなす角度θ3を0度から90度の範囲で5度ずつ変化させたときの角度θ3と相対輝度の関係を示すグラフである。第1レンズ13が支配的なレンズシート10では、角度θ3が大きくなればなるほど輝度は上昇し70度から90度の範囲で最大輝度となる。一方、第2レンズ14が支配的なレンズシート10では、角度θ3が小さくなるほど輝度は上昇し0度から30度の範囲で最大輝度となる。
したがって、高輝度なディスプレイ装置1を得るためには、式(3)を満足する変数Sが0以上0.55以下である場合、レンズ軸A1と透過軸A2のなす角θ3は70度以上90度以下であることが望ましい。変数Sが0.55以上1.0以下である場合、角度θ3は0度以上20度以下であることが望ましい。
図10は、第1レンズ13の頂角θ1、第2レンズ14の頂角θ2を個別に変化させたときの、レンズシート10の相対輝度を示す図である。ここで輝度は、第1レンズ13の頂角θ1、第2レンズ14の頂角θ2を90度としたときの輝度をそれぞれ1.0としている。
第1レンズ13の頂角θ1、第2レンズ14の頂角θ2は、頂角90度のときの輝度を基準として相対輝度で10%低下する範囲内であることが望ましい。相対輝度が10%を超えて低下すると画面が暗くなり、表示品位が低下するためである。すなわち、第1レンズ13の頂角θ1は60度から110度の範囲、好ましくは70度から100度の範囲であることが望ましい。第2レンズ14の頂角θ2は70度から130度の範囲、好ましくは80度から100度の範囲であることが望ましい。第2レンズ14の頂角θ2の方が第1レンズ13の頂角θ1よりも設定可能な角度範囲が広いのは、レンズシート10において第2レンズ14よりも第1レンズ13の集光効果の影響が強いためである。
図11は、第1レンズ13のピッチP1と第2レンズ14のピッチP2との比P2/P1を変化させたときの相対輝度を示したものである。ここで相対輝度とは頂角90度のプリズムの正面輝度を1としたときの値である。
第1レンズ13のピッチP1と第2レンズ14のピッチP2との比P2/P1が小さくなるに従い、相対輝度は上昇する。これは、第1レンズ13の形状である台形プリズムが、第1レンズ13のピッチP1と第2レンズ14のピッチP2との比P2/P1が小さくなるに従い、第1レンズ13の頂部13aの幅L1が小さくなり、三角プリズム形状に近づくため、第1レンズ13の集光効果が強まり輝度が上昇するためである。
第1レンズ13のピッチP1と第2レンズ14のピッチP2との比P2/P1は、0.5以下で頂角90度のプリズムより輝度が高いため0.5以上1以下であることが望ましい。更に、第1レンズ13のピッチP1と第2レンズ14のピッチP2との比P2/P1は、0.05以下で定常状態となりそれ以上変化させる利点がなく、0.33以上では急激に輝度が低下するため、第1レンズ13のピッチP1と第2レンズ14のピッチP2との比P2/P1は0.05以上0.33以下であることがより好ましい。
図12は、第1レンズ13の高さH1と第2レンズ14の高さH2との比H1/H2を変化させたときの相対輝度を示すものである。ここで相対輝度とは頂角90度のプリズムの正面輝度を1としたときの値である。
第1レンズ13の高さH1と第2レンズ14の高さH2との比H1/H2が大きくなるに従い、相対輝度は上昇する。これは、第1レンズ13の高さH1と第2レンズ14の高さH2との比H1/H2が大きくなるに従い、幅L1が小さくなり第1レンズ13の形状である台形プリズムが三角プリズム形状に近づくため、第1レンズ13の集光効果が強まり輝度が上昇するためである。
第1レンズ13の高さH1と第2レンズ14の高さH2との比H1/H2は、2以上で頂角90度のプリズムより輝度が上昇し、20を超えると定常状態となるため2以上20以下であることが望ましい。更に、第1レンズ13の高さH1と第2レンズ14の高さH2との比H1/H2は、3以下で相対輝度が急激に低下するため、第1レンズ13の高さH1と第2レンズアレイ5の高さH2の比H1/H2は、3以上20以下であることがより好ましい。
次に本実施形態によるレンズシート10の製法について図13により説明する。
レンズシート1の製法としては、図13に示されるようなレンズシート10を作製する金型23を用意する。この金型23の逆版をおこして型とすることで本実施形態によるレンズシート10を作製することができる。図13に示す金型23における第1レンズアレイ型部24により第1レンズアレイ13Aが形成され、第2レンズアレイ型部25により第2レンズアレイ14Aが形成される。
或いは、透光性の基材12上に第1レンズアレイ13Aを形成し、その後に第1レンズアレイ13Aの頂部領域に第2レンズアレイ14Aを形成することでレンズシート10を作成することもできる。
ここまで、第1レンズアレイ13Aの各第1レンズ13は台形プリズム形状であり、第2レンズアレイ14Aの第2レンズ14は三角プリズム形状である構成を備えたレンズシート10について説明してきたが、第1レンズアレイ13Aにおける第1レンズ13のレンズ形状と第2レンズアレイ14Aにおける第2レンズ14のレンズ形状は他の形状のものを任意に選択することが出来る。例えば、第1レンズ13や第2レンズ14について凸レンチキュラーレンズ形状を採用することができる。
凸レンチキュラーレンズは、例えば第一レンズアレイ13Aのように一方向にのみ形成された場合、視野範囲の広いディスプレイ装置1が得られるが、一方で観察者側Fへの集光効果は弱いため高輝度は得難い。しかしながら、上述した凸レンチキュラーレンズの頂部近傍に第2レンズアレイ14Aとして凸レンチキュラーレンズ群を直交する方向に形成した場合、水平方向Xoと垂直方向Veとの2方向の集光効果が得られるため、視野範囲が広く且つ高輝度なディスプレイ装置1を得ることができる。
この場合第1レンズ14と第2レンズ14の頂部13a、14aは凸曲面形状となる。
上述した実施形態によるレンズシート10は基材12の出射側シート面12b側に第1レンズアレイ13Aと第2レンズアレイ14Aとを形成し、入射側シート面12a側は平坦面としたが、この構成に代えて入射側シート面12a側に突起部を設けても良い。
例えば図14に示すように、レンズシート10の入射側シート面12a側には、略平坦な平面部28から突出して形成された1つ又は複数の突起部29が設けられていてもよい。突起部29はレンズシート10の厚さ方向と平行する方向に延在しており、例えば同軸に突出する2段の略円柱状で先端角部がそれぞれ面取りされてテーパ形状をなしている。
尚、突起部29は図14に示す形状に限定されるものではなく、適宜の形状を採用できる。例えば図15(a)〜(i)に示される形状を有していてもよい。図15(a)では突起部29は単一の円柱形状とされている。或いは、図15(b)に示されるように、円柱の先端が大きく面取りされてテーパ形状とされているものや、図15(c)に示されるように円柱の先端が丸みを帯びるもの、図15(d)に示されるように略半球状のマイクロレンズ形状のもの、図15(e)に示されるように略円錐台形状とされるもの、図15(f)に示されるように六角柱等の各種多角形柱状のもの、図15(g)に示されるように、円柱が2段で構成されるもの、図15(h)に示されるように、円柱とマイクロレンズとの組合せ等でもよい。
その中でも、基材12の平面部28から離れるに従い、その断面積が小さくなる形状がより望ましい。突起部29を形成する際、その賦形性及び金型からの剥離性が向上するため、生産性が向上する。また突起部29は2段以上の複数の円柱によって形成されることがより望ましい。
上述のように、賦形性及び金型剥離性が良い突起部29をレンズシート10の入射側シート面12aに形成することで、内部に拡散粒子を含有する場合においても、輝度低下の生じない光学シートを提供することが出来る。
次に本発明の実施形態によるディスプレイ装置1の部品として用い得る具体例について説明する。
バックライト3における拡散板8は、透明樹脂に光拡散領域が分散されて形成されている。透明樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などを用いることができ、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、アクリルニトリルスチレン共重合体、アクリロニトリルポリスチレン共重合体などを
用いることができる。
また、光拡散領域は、光拡散粒子からなることが好ましい。好適な拡散性能を容易に得ることができるためである。光拡散粒子としては、無機酸化物または樹脂からなる透明粒子を用いることができる。無機酸化物からなる透明粒子としては、例えば、シリカ、アルミナなどを用いることができる。また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体、メラミン・ホルマリン縮合物の粒子、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、及びETFE(エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体)等のフッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子などを用いることができる。また、上述した透明粒子から2種類以上の透明粒子を組み合わせて使用してもよい。さらにまた、透明粒子の大きさや形状は特に限定されない。
光拡散領域として光拡散粒子を用いた場合には、拡散板8の厚さが0.1〜5mmであることが好ましい。拡散板8の厚みが0.1〜5mmである場合には、最適な拡散性能と輝度を得ることができる。逆に、0.1mm未満の場合には拡散性能が足りず、5mmを超える場合には樹脂量が多いため吸収による輝度低下が生じる。
なお、透明樹脂として熱可塑性樹脂を用いた場合には、光拡散領域として気泡を用いても良い。熱可塑性樹脂の内部に形成された気泡の内部表面が光の乱反射を生じさせ、光拡散粒子を分散させた場合と同等以上の光拡散機能を発現させることができる。そのため、拡散板8の膜厚をより薄くすることが可能となる。このような拡散板8として、白色PETや白色PPなどを挙げることができる。白色PETは、PETと相溶性のない樹脂や酸化チタン(TiO2)、硫酸化バリウム(BaSO4)、炭酸カルシウムのようなフィラーをPETに分散させた後、PETを2軸延伸法で延伸することにより、該フィラーの周りに気泡を発生させて形成する。
なお、熱可塑性樹脂からなる拡散板8は、少なくとも1軸方向に延伸されていればよい。少なくとも1軸方向に延伸させれば、フィラーの周りに気泡を発生させることができるためである。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2、6−ナフレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエステル樹脂、イソフタル酸共重合ポリエステル樹脂、スポログリコール共重合ポリエステル樹脂、フルオレン共重合ポリエステル樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、脂環式オレフィン共重合樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエーテル、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、シクロオレフィンポリマー、およびこれらを成分とする共重合体、またこれら樹脂の混合物などを用いることができ、特に制限されることはない。
光拡散領域として気泡を用いた場合には、拡散板8の厚さが25〜500μmであることが好ましい。拡散板8の厚さが25μm未満の場合にはシートのこしが不足し、製造工程やディスプレイ内でしわを発生しやすくなるので好ましくない。また、拡散板8の厚さが500μmを超える場合には、光学性能についてはとくに問題ないが、剛性が増すためロール状に加工しにくい、スリットが容易にできないなど、従来の拡散板と比較して得られる薄さの利点が少なくなるので好ましくない。
レンズシート10の厚みに関しては、光学特性への影響よりはむしろ製造プロセス或は要求されるレンズシート10の物理特性等により決められる。例えば、基材12に対して、UV成形により第1レンズアレイ13A、第2レンズアレイ14A及び突起部29を形成した場合、その支持基材フィルムからなる基材12の厚さTは、50um以下だとシワが出てしまうので、50μm<Tである必要がある。さらにまた使用するバックライト・ユニット3やディスプレイ装置1のサイズにより基材12の厚みは変化する。例えば、対角37インチサイズ以上のディスプレイ装置1では基材12の厚さTは0.05mmから3mmが望ましい。
突起部29は一定のピッチで配列されても良い。ただしこの場合、第1レンズアレイ13A及び第2レンズアレイ14Aの配列との間にモアレ干渉縞が生じる場合がある。従って、第1レンズアレイ13A及び第2レンズアレイ14Aとは配列方向が平行にならないよう構成することが望ましい。そのバイアス角度としては30度以下の範囲であることが望ましい。
突起部29は一定のピッチで配列され、一部をランダムに削除することで、見かけ上、ランダム配置とすることが可能である。または、配列ピッチがランダムになるよう突起部29を形成しても良い。そうすることで、突起部29と第1レンズアレイ13A及び第2レンズアレイ14Aとの間にモアレ干渉縞が生じることを抑えることが出来る。
また一般にディスプレイも周期的な画素構造をもつものが多く、そのため、それぞれの周期構造同士のモアレ、3つ以上の周期構造で発生する2次モアレなどの高次のモアレが生じ見た目を損なう欠点が生じる。そこでレンズシート10のレンチキュラー方向を、画像表示素子2の周期構造の方向から30度以下の範囲でずれていてもよい。これにより、画像表示素子2の周期的な画素構造の横或は縦の構造との間で生じるモアレを防止することができる。
上述のモアレを防ぐ方法として、第1レンズアレイ13A及び第2レンズアレイ14Aを蛇行させることによっても上述のモアレを防ぐことが可能である。またモアレを防ぐ別の方法として、第1レンズアレイ13A及び第2レンズアレイ14Aのレンズピッチをランダムとする方法もある。この場合、レンズの高さとピッチを変えてランダムとする方法とレンズの高さを変えずにピッチのみをランダムとする方法、そして上述した蛇行させた第1レンズアレイ13A及び第2レンズアレイ14Aのシフト量Δをランダムとする方法があるが、外観上におけるムラの観点からレンズの高さを変えないでピッチのみをランダムにする方法が望ましく、またその場合のランダム率(標準ピッチに対するピッチの増減率)は20%以下が望ましく、更に好ましくは10%以下が望ましい。
上述のような第1レンズアレイ13A、第2レンズアレイ14A及び突起部29は、透光性基材12上にUVや放射線硬化樹脂を用いて成形されるか、またはPET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、COP(シクロオレフィンポリマー)、PAN(ポリアクリロニトリル共重合体)、AS(アクリロニトリルスチレン共重合体)等を用いて、当該技術分野では良く知られている押し出し成形法、射出成型法、あるいは熱プレス成型法によって形成する。このようにして作製されたレンズシート10における突起部29の表面には、例えば白色顔料からなる光反射層を付与してもよい。ここで白色顔料としては、酸化チタンや酸化アルミニウム、硫酸バリウム等が挙げられ、印刷法などによって形成する。
また、図1に示すように、本発明の実施形態であるディスプレイ装置1は、画像表示素子2とバックライト・ユニット3とから構成されている。バックライト・ユニット3から出射された光Kは、画像表示素子2で偏光板17である偏光フィルターを介して液晶パネル19に入射され、偏光板18である偏光フィルターを介して観察者側Fに出射される。
画像表示素子2は、画素単位で光を透過/遮光して画像を表示する素子であることが好ましい。画素単位で光を透過/遮光して画像を表示するものであれば、レンズシート10と拡散板8により観察者側Fへの輝度が向上され、光強度の視角度依存性が低減され、さらに、ランプイメージが低減された光を有効に利用して、画像品位の高い画像を表示させることができる。
画像表示素子2は液晶表示素子であることが好ましい。液晶表示素子は、画素単位で光を透過/遮光して画像を表示する代表的な素子であり、他の表示素子に比べて、画像品位を高くすることができるとともに、製造コストを低減することができる。
なお、本発明の実施形態であるディスプレイ装置1に、拡散フィルム、プリズムシート、偏光分離反射シートなどを配置してもよい。そうすることにより、画像品位をより向上させることができる。
また、光源6とレンズシート10との間に、光を導光する導光板が設けられていてもよい。
本発明の実施形態であるディスプレイ装置1は、先に記載したレンズシート10と拡散板8により集光・拡散特性を向上させた光Kを利用する構成なので、観察者側Fの輝度を向上させ、光強度の視角方向の分布を滑らかにするとともに、ランプイメージを低減した画像を画像表示素子2に表示することができる。
また、本発明の実施形態であるディスプレイ装置1は、画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定する画像表示素子2で、バックライト・ユニット3により集光・拡散特性を向上させた光Kを利用する構成なので、観察者側Fの輝度を向上させ、光強度の視角方向の分布を滑らかにするとともに、ランプイメージを低減した画像を得ることができる。
また、本発明の実施形態であるディスプレイ装置1は、画像表示素子2が液晶表示素子であり、バックライト・ユニット3により集光・拡散特性を向上させた光Kを利用する構成なので、観察者側Fの輝度を向上させ、光強度の視角方向の分布を滑らかにするとともに、ランプイメージを低減した画像を得ることができる。
ここまで、本発明の実施形態によるレンズシート10や拡散板8を液晶装置に用いた場合について説明してきたがこれに限らず、背面投射型スクリーン、太陽電池、有機又は無機EL、照明装置など、光路制御を行うものであれば、いずれのものにも使用することができる。
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。尚、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
レンズシート10は、ポリカーボネイトを用いて基材12の厚みを250umとして押出成形法により作製した。レンズシート10における第1レンズアレイ13Aは頂角θ1を90度、レンズピッチP1を100μm、頂部13aの幅L1を20μmとした台形プリズムの第1レンズ13を用いた。第2レンズアレイ14Aは頂角θ2を90度、レンズピッチP2を20μmとした三角プリズムの第2レンズ14を用いた。また、レンズシート10のレンズ軸A1と偏光板17の透過軸A2とのなす角θ3は0度とした。
(実施例2)
レンズシート10は、ポリカーボネイトを用いて基材12の厚みを250umとして押出成形法により作製した。レンズシート10における第1レンズアレイ13Aは頂角θ1を90度、レンズピッチP1を100μm、頂部13aの幅L1を20μmとした台形プリズムの第1レンズ13を用いた。第2レンズアレイ14Aは頂角θ2を90度、レンズピッチP2を20μmとした三角プリズムの第2レンズ14を用いた。また、レンズシート10のレンズ軸A1と偏光板17の透過軸A2とのなす角θ3は90度とした。
(実施例3)
レンズシート10は、ポリカーボネイトを用いて基材12の厚みを250umとして押出成形法により作製した。レンズシート10における第1レンズアレイ13Aは頂角θ1を90度、レンズピッチP1を100μm、頂部13aの幅L1を80μmとした台形プリズムの第1レンズ13を用いた。第2レンズアレイ14Aは頂角θ2を90度、レンズピッチP2を20μmとした三角プリズムの第2レンズ14を用いた。また、レンズシート10のレンズ軸A1と偏光板17の透過軸A2とのなす角θ3は0度とした。
(実施例4)
レンズシート10は、ポリカーボネイトを用いて基材12の厚みを250umとして押出成形法により作製した。レンズシート10における第1レンズアレイ13Aは頂角θ1を90度、レンズピッチP1を100μm、頂部3aの幅L1を80μmとした台形プリズムの第1レンズ13を用いた。第2レンズアレイ14Aは頂角θ2を90度、レンズピッチP2を20μmとした三角プリズムの第2レンズ14を用いた。また、レンズシート10のレンズ軸A1と偏光板17の透過軸A2とのなす角θ3は90度とした。
(実施例5)
レンズシート10は、ポリカーボネイトを用いて基材12の厚みを250umとして押出成形法により作製した。レンズシート10における第1レンズアレイ13Aは頂角θ1を90度、レンズピッチP1を100μm、頂部13aの幅L1を20μmとした台形プリズムの第1レンズ13を用いた。第2レンズアレイ14Aは頂角θ2を90度、レンズピッチP2を33μmとした三角プリズムの第2レンズ14を用いた。また、レンズシート10のレンズ軸A1と偏光板17の透過軸A2とのなす角θ3は90度とした。
(実施例6)
レンズシート10は、ポリカーボネイトを用いて基材12の厚みを250umとして押出成形法により作製した。レンズシート10における第1レンズアレイ13Aは頂角θ1を90度、レンズピッチP1を100μm、頂部13aの幅L1を20μmとした台形プリズムの第1レンズ13を用いた。第2レンズアレイ14Aは頂角θ2を90度、レンズピッチP2を5μmとした三角プリズムの第2レンズ14を用いた。また、レンズシート10のレンズ軸A1と偏光板17の透過軸A2とのなす角θ3は90度とした。
(実施例7)
レンズシート10は、ポリカーボネイトを用いて基材12の厚みを250umとして押出成形法により作製した。レンズシート10における第1レンズアレイ13Aは頂角θ1を80度、レンズピッチP1を100μm、頂部13aの幅L1を20μmとした台形プリズムの第1レンズ13を用いた。第2レンズアレイ14Aは頂角θ2を90度、レンズピッチP2を20μmとした三角プリズムの第2レンズ14を用いた。また、レンズシート10のレンズ軸A1と偏光板17の透過軸A2とのなす角θ3は90度とした。
(実施例8)
レンズシート10は、ポリカーボネイトを用いて基材12の厚みを250umとして押出成形法により作製した。レンズシート10における第1レンズアレイ13Aは頂角θ1を90度、レンズピッチP1を100μm、頂部13aの幅L1を20μmとした台形プリズムの第1レンズ13を用いた。第2レンズアレイ14Aは頂角θ2を80度、レンズピッチP2を20μmとした三角プリズムの第2レンズ14を用いた。また、レンズシート10のレンズ軸A1と偏光板17の透過軸A2とのなす角θ3は90度とした。
(比較例1)
比較例1によるレンズシートとして、ポリカーボネイトを用いて基材12の厚みを250umとして、頂角が90度、50μmの三角プリズムを基材12の出射側シート面12bに形成してなるレンズシートを押出成形法により作製した。
実施例1〜8で作製した各レンズシート10と比較例1で作製したレンズシートとを、それぞれ本実施形態によるバックライト3に配置し、その配光分布を測定した。バックライト3の構成は、反射板4の観察者側Fに光源6としてCCFLが配置され、その観察者側Fに向けて拡散板8、レンズシート10という順番で配置した。
実施例1と比較例1による配光分布測定の結果は図16に示す通りである。
図16に示す表から、実施例1〜8のレンズシート10を用いたバックライトでは、比較例によるものと比較して、相対輝度はほぼ同様か若干向上した程度であるがVe方向の半値角を確実に増大できてHo方向の半値角とのアンバランスを是正していずれを水平方向にしても安定した半値角を確保できると共に、Ve方向では観察者が観察可能な視野角を広げることができる等広い角度で見やすくなる。また、レンズシート10の輝度との関係でVe方向の半値角やHo方向の半値角を必要に応じてコントロールできる。
(実施例2)
実施例1で作製したレンズシート10の入射側シート面12aに、突起部29として2段の円柱状突起部を形成し、平面部28に近い1段目の円柱半径を40um、高さを30um、2段目の円柱半径を20um、高さを15umとして,200umのピッチで縦横方向に配列した。また第1レンズアレイ13Aの配列方向であるレンズ軸A1と突起部29の配列方向とのなす角度を15度とした。
ディスプレイ装置1として液晶TVを用い、液晶TVの画素と第1レンズアレイ13Aとのなす角度が15度となるようにセットした結果、モアレの生じない液晶画像を観察できた。
1 ディスプレイ装置
2 画像表示素子
3 バックライト・ユニット
4 反射板
5 ランプハウス
6 光源
8 拡散板(光拡散板)
10 レンズシート
12 基材
12a 入射側シート面
12b 出射側シート面
13 第1レンズ
13a 頂部
13b 傾斜面
13A 第1レンズアレイ
14 第2レンズ
14a 頂点
14b 傾斜面
14A 第2レンズアレイ
17、18 偏光板(偏光子)
19 液晶パネル
23 レンズシート金型
24 第1レンズアレイ型部
25 第2レンズアレイ型部
29 突起部
A1…レンズ軸
A2…偏光子の透過軸
S…変数
Va…配光特性の谷間

Claims (14)

  1. 光源と、
    前記光源からの射出光を透過する画像表示素子と、
    該画像表示素子における前記出射光の入射側に設けられていて透過軸を有する偏光子と、
    前記光源と前記偏光子の間に設けられた光学シートと、が配置され、
    前記光学シートは、
    シート状の基材と、前記基材の一方の面に形成された複数の第1レンズと複数の第2レンズを備えており、
    各前記第1レンズは一方向に沿って延在していると共に互いに平行に配列されており、
    各前記第2レンズは前記一方向に略直交する方向に沿って延在するとともに互いに平行に配列されており、
    複数の前記第1レンズにおけるP1、L1、θ1と複数の前記第2レンズにおけるP2、θ2を調整することにより光学シートにおける偏光成分の透過度合いを調整し
    0.4≦L1/P11.0
    Figure 0005796929
    の関係式を満たし、
    前記光学シートの前記第1レンズの延在方向と前記偏光子の透過軸とのなす角θ3が、
    0deg≦θ3≦20deg
    であることを特徴とするディスプレイ装置。
    ただし、
    各前記第1レンズのピッチを形成する底部の長さをP1、頂部の長さをL1、頂部を形成する傾斜面の両端縁を延長して交差する頂角をθ1とし、
    各前記第2レンズのピッチをP2、頂角をθ2とする。
  2. 各前記第1レンズ及び各前記第2レンズはそれぞれ頂部を有する凸形状を構成し、各前記第2レンズの頂部は各前記第2レンズが形成された各前記第1レンズの頂部と共通するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載されたディスプレイ装置。
  3. 前記第1レンズは、台形プリズム形状であることを特徴とする請求項1または2に記載されたディスプレイ装置。
  4. 前記第1レンズは、その頂角θ1が60度〜110度の範囲で設定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載されたディスプレイ装置。
  5. 前記第2レンズは、三角プリズム形状であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載されたディスプレイ装置。
  6. 前記第2レンズは、その頂角θ2が70度〜130度の範囲で設定されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載されたディスプレイ装置。
  7. 前記第1レンズのレンズピッチをP1、前記第2レンズのピッチをP2として、
    0.5<P2/P1<1
    であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載されたディスプレイ装置。
  8. 前記第1レンズのレンズ高さをH1、前記第2レンズのレンズ高さをH2として、
    2<H1/H2<20
    であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載されたディスプレイ装置。
  9. 前記第1レンズの頂部と前記第2レンズの頂部は直線状または凸曲面状であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載されたディスプレイ装置。
  10. 前記基材の一方の面に対向する他方の面は、略平坦な平面部と、該平面部から突出する複数の突起部とで構成されてなることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載されたディスプレイ装置。
  11. 前記突起部は、前記基材の厚み方向と平行する方向に延在する中心軸を有する円柱状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載されたディスプレイ装置。
  12. 前記突起部は、前記平面部から離れるに従いその断面積が小さくなることを特徴とする請求項1に記載されたディスプレイ装置。
  13. 前記光源と光学シートとの間に、光を拡散させる光拡散板が設けられたことを特徴とする請求項1乃至1のいずれか1項に記載されたディスプレイ装置。
  14. 前記光源と光学シートとの間に、光を導光する導光板が設けられたことを特徴とする請求項1乃至1のいずれか1項に記載されたディスプレイ装置。
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