JP2010276715A - 光学シート、照明ユニット及び表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】二方向の視野角特性を制御することができる光学シート及びこれを用いた照明ユニット、表示装置を提供する
【解決手段】光透過性の基材17と、該基材17の一方の面において、該一方の面に沿って互いに直交して延びる2本の直線k1,k2のうち、一方の直線k1と略平行に複数配列された第1単位レンズ3aと、他方の直線k2と略平行に複数配列された第2単位レンズ3bとを設け、基材17における一方の面の反対側の他方の面に、第1単位レンズ3a及び第2単位レンズ3bの各頂部にそれぞれ対応して延在する開口部12を有する光マスク11を設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、主に照明光路制御に使用される光学シート、これを備えた照明ユニット並びに表示装置に関するものである。
液晶表示装置(LCD)に代表されるフラットパネルディスプレイとしては、提供される情報を認識するのに必要な光源を内蔵しているタイプのものが普及している。また、ラップトップコンピュータのような電池式装置においては、光源で消費する電力は電池式装置全体で消費する電力の相当部分を占めている。
したがって、所望の輝度を提供するのに必要な総電力を低減することができれば電池寿命を増大させることができる。このような電池寿命の増大は、特に電池式装置において強く望まれている。
最近では、ノート型パーソナルコンピュータや携帯情報端末などに用いられる20インチ以下の画面サイズの小型液晶表示装置には、低消費電力化が図れるとともに薄型化の容易なエッジライト方式の採用が主流となっている。一方、20インチ以上の画面サイズの中型ないし大型液晶表示装置では、直下型方式の採用が主流となっている。20インチ以上の液晶表示装置においては、より薄型で視野角度依存性が低く、高輝度かつ低消費電力である特性が要求されており、液晶表示装置に搭載されるバックライトとしてもこれら特性の実現に対処することが要求されている。
一方、直下型方式バックライトにおいては、冷陰極管やLED(Light Emitting Diode)などの光源の形状が拡散板を通して直接視認されてしまうのを防止すべく、該拡散板として非常に光散乱性の強い樹脂板が用いられている。この拡散板は、強い拡散性を持たせるために、通常1mm〜3mm程度の厚さが必要であり、その厚さのために光吸収が少なからず生じてしまう。これによって、光源からの光量が減少し液晶画面表示が暗くなる問題がある。
そこで、このような問題に対応すべく液晶表示画面の輝度を向上させる手段として、特許文献1〜3に示されるようなレンズシートが開示されており、その代表として、米国3M社の登録商標である輝度向上フィルム(Brightness Enhancement Film:BEF)が広く一般に使用されている。
図8にBEFの配置の一例を示す断面模式図を、図9にBEFの斜視図を示す。図8及び図9に示すように、BEF185は、基材186上に、断面三角形状の単位プリズム187が一方向に周期的に配列されることで構成された光学フィルムであって、この単位プリズム187は光の波長に比較して大きいピッチで配列されている。
このBEF185は、“軸外(off-axis)”からの光を集光し、この光を視聴者に向けて“軸上(on-axis)”に方向転換(redirect)または“リサイクル(recycle)”することによって正面の輝度を高めることができる。即ち、このBEF185は、ディスプレイの使用時(観察時)に、軸外輝度を低下させることによって軸上輝度を増大させることができるのである。なお、ここで言う「軸上」とは、視聴者の視野方向F’に一致する方向であり、一般的にはディスプレイ画面に対する法線方向のことを示している。
BEF185に代表される光学フィルムを用いる際には、拡散と集光の両方の機能を持つ拡散フィルムが併用される。この拡散フィルムは、透明基材上に拡散フィラーが塗布されることによって形成され、拡散板と光学フィルムとの間に配置される。このように配置される拡散フィルムによって、拡散板から出射される拡散光を効率良く集光することができるとともに、拡散板のみでは除去きれない光源の視認性、即ち光源ムラを抑制することが可能となる。
また、上記光拡散フィルムをレンズシートと液晶パネルとの間に配置することも有効である。これにより、サイドローブを低減させることができるとともに、規則的に配列されたレンズと液晶画素との間に生じるモアレ干渉縞を防ぐことができる。
上記のようなBEF185を輝度制御する光学フィルムとして用いた場合には、屈折作用により光源からの光を制御された角度でフィルムより出射させることができ、視聴者の視覚方向の光の強度を高めるように制御することができる。これにより、ディスプレイ設計者が電力消費を低減しながら所望の軸上輝度を達成することができるようになった。
なお、BEF185に代表されるプリズムの反復的アレイ構造を有する光学フィルムをディスプレイに採用する旨が開示されている特許文献としては、特許文献1〜3に例示されるように多数のものが知られている。
ここで、上記のようなBEF185を用いることにより軸上輝度のみが過度に向上すると、輝度分布の曲線のピーク幅が著しく狭くなり視域が極端に限定されてしまう。さらに、BEF185により反射又は屈折作用による光成分が、視聴者の視覚方向に進むことなく横方向に無駄に出射されてしまう。図10の破線Bは、BEF185の特性を示したものであるが、光強度と視野方向F’に対する角度が0°(軸上方向)における光強度が最も高められる一方、F’に対する角度が±90°近辺には小さな光強度ピーク(サイドローブ)が生じている。これは、横方向から無駄に出射される光が増加していることを示している。
したがって、上記BEF185を用いた場合には、ピーク幅を適度に拡げるとともにサイドローブを低減させ、さらには、周期構造であるプリズムと画素との間に生じるモアレ干渉縞を消すために、BEF185とは別部材の光拡散フィルムを新たに併用する必要がある。これによって、部材数が増加しコスト高になるという問題があった。
従来、このような問題を解決すべく、単位レンズが配置された面とは反対側の面に、開口部を有する光マスクを設けた光学フィルムが提案されており、該光学フィルムを用いたバックライト・ユニットが、例えば特許文献4に開示されている。
このバックライト・ユニットを用いた液晶表示装置は、図11に示されるように、直下型の光源241から拡散板225を通して光マスク211の開口部212に入射される光は、基材217を通して単位レンズ203により所定の角度に集光され、画像表示素子235に向け射出される。
即ち、拡散板225から射出した光のうち、開口部212を通過した光と一部光マスク205を透過した光が、単位レンズ203に入射し、該単位レンズ203によって光の射出方向が制御される。そして、偏光板233に入射し、所定の偏光成分の光のみが液晶パネル232に導かれ、偏向板231を介して出射される。
一方、光マスク211により反射された光は、拡散板225側に戻され、光源241の背面を覆うように配置された反射板243へ導かれる。そして、反射板243によって反射され、再び拡散板225に入射し、この拡散板225において再び拡散される。この拡散板225から出射した拡散光の一部は開口部212を通って単位レンズ203に入射し、一部は光マスク211によって反射される。
このような光学シート201を用いたバックライト・ユニット255では、上記過程が繰り返されることにより、単位レンズ203から観察者側Fに射出される光の割合が高められ、光の利用効率を向上させることができる。
特公平1−37801号公報 特開平6−102506号公報 特表平10−506500号公報 特開2006−301582号公報
ここで、近年においては液晶ディスプレイの更なる低消費電力化が求められており、一方向の射出光の制御のみならず、二方向の射出光を制御することで観察者側への集光を高めることが要求されている。
しかしながら、上述の光学シート201では、開口部211の大きさ及び位置と単位レンズ203の形状を調節することにより画像表示装置235の観察者側Fに射出される光の割合と視野角特性を制御することが可能であるものの、単位レンズ203は一方向のレンチキュラーレンズであるため、該単位レンズ203が配列される方向の射出光の制御しか行うことができない。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、二方向の視野角特性を制御することができる光学シート及びこれを用いた照明ユニット、表示装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は以下の手段を提案している。
即ち、本発明に係る光学シートは、光透過性の基材と、該基材の一方の面において、該一方の面に沿って互いに直交して延びる2本の直線のうち、一方の前記直線と略平行に複数配列された第1単位レンズと、他方の前記直線と略平行に複数配列された第2単位レンズとを備え、前記基材における前記一方の面の反対側の他方の面に、前記第1単位レンズ及び前記第2単位レンズの各頂部にそれぞれ対応して前記他方の面に沿って延在する開口部が形成された光マスクが設けられていることを特徴とする。
このような特徴の光学シートによれば、互いに直交するように延びる第1単位レンズ及び第2単位レンズの頂部に対応して光マスク部の開口部が形成されているため、該開口部に入射する光は、第1単位レンズ又は第2単位レンズにより集光される。これにより、光マスクの開口部を通過した光の射出方向の制御を二方向で行うことができる。
本発明に係る光学シートは、前記基材の一方の面を基準とした前記第1単位レンズの頂部の高さをH1とし、前記基材の一方の面を基準とした前記第2単位レンズの頂部の高さをH2とした際に、H1>H2の関係が成立するように前記第1単位レンズ及び前記第2単位レンズの高さが設定され、隣り合う前記第1単位レンズ間の谷部に前記第2単位レンズが配されていることを特徴とする。
このような特徴の光学シートによれば、第1単位レンズの高さを第2単位レンズの高さより大きく設定することで、それぞれの単位レンズにおいて集光効果を高く発揮することができるため、集光特性をより向上させることが可能となる。一方、第2単位レンズの高さが第1単位レンズの高さと等しい場合には、第2単位レンズが第1単位レンズに内包されるため、これら第1単位レンズ及び第2単位レンズがそれぞれの集光機能を十分に発揮することができない。したがって、本発明のように、第1単位レンズの高さH1と第2単位レンズの高さH2とに差を設けた方が集光効果を向上させることができる。
本発明に係る光学シートは、前記一方の面に対して垂直な方向に沿って前記第1単位レンズ又は前記第2単位レンズに入射する光線が、これら第1単位レンズ又は第2単位レンズによって偏向されて、前記光マスクの前記開口部を通過するように構成されていることを特徴とする。
これによって、光マスクが配された側から開口部に入射する光を効率的に第1単位レンズ又は第2単位レンズへ導くことができる。したがって、集光効果をより高めることができる。
本発明に係る光学シートは、前記第1単位レンズに対応する前記開口部の延在方向に直交する方向の幅が、前記第1単位レンズのレンズ幅の20%以上60%以下の範囲に設定され、前記第2単位レンズに対応する前記開口部の延在方向に直交する方向の幅が、前記第2単位レンズのレンズ幅の20%以上60%以下の範囲に設定されていることを特徴とする。
光マスクの開口部に入射する光をより効率的に第1単位レンズ又は第2単位レンズに導くためには、開口部の幅の上下限値を設定することが好ましい。そこで、本発明者らが、視野範囲と正面方向への集光性能との関係について検討を重ねた結果、最も好ましい開口部の幅の大きさを見出した。
即ち、開口部の幅が、対応する第1単位レンズ又は第2単位レンズのレンズ幅の20%を下回ると、開口部に入射された光が正面方向に強く集光され過ぎて視野範囲が狭くなってしまう。一方で、上記開口部の幅が上記レンズ幅の60%を上回ると、集光効果が弱くなってしまう。この点、開口部の幅を上記レンズ幅の20%から60%の範囲とすることにより、視野範囲を確保しつつ適確に集光効果を得ることができる。
本発明に係る光学シートは、前記光マスクが、光反射層であることを特徴とする。
このような特徴の光学シートによれば、光反射層である光マスクに入射する光を反射して当該反射光を再利用することにより、開口部に入射する光の割合を増加させ、光の利用効率を向上させることができる。
本発明に係る光学シートにおいては、前記光マスクが光吸収層であってもよい。
開口部以外に入射する光を遮光することにより、開口部を通過して第1単位レンズ及び第2単位レンズに入射する光を有効に正面方向へと導くことができる。即ち、基材に入射したとしても第1単位レンズ及び第2単位レンズにより集光されない光を除去することができるため、基材内の迷光や横方向に無駄に出射される光が生じるのを防止することができる。
本発明に係る光学シートは、前記光マスクが多層構造をなし、該光マスクにおける前記基材の他方の面から最も離間した層が光反射層であって、該光反射層と前記基材の該他方の面との間に光吸収層が形成されているものであってもよい。
このような特徴の光照明ユニットによれば、最外層に光反射層を有することで、開口部以外に入射する光を反射、再利用することで効率的に光を利用できる。
ここで、開口部を通過した光のうち一部の光は、第1単位レンズ及び第2単位レンズのレンズ面において基材の他方の面側へと反射される。この反射された光のうち、一部の光は再び開口部より光源側へと導かれるが、残りの光は光マスクと基材の他方の面との境界へと導かれる。この際、光マスクが多層構成で形成され、基材の他方の面との境界に接する層が光吸収層である場合、上述のような反射光を吸収することが可能となる。これにより、光学シート内での迷光を減らすことが可能となる。
本発明に係る照明ユニットは、照明用の光源と、該光源からの光が入射する光透過性の基板と、前記基板を通過する前記光が前記基板の他方の面側から入射する上記いずれかの光学シートとを備えることを特徴としている。
このような特徴の照明ユニットによれば、上記光学シートを備えているため、光マスクの開口部に導入される光を二方向に制御することができる。
本発明に係る照明ユニットは、前記光源からの光が前記基板の側面から入射し、前記基板における前記光学シートと対向する面の反対側の面に、前記側面から入射した光を前記光学シート側に向けて偏向する偏向部が設けられたことを特徴としている。
このような構成とすることで、基板の側面から入射した光が偏向部によって光学シート側に偏向させられて該光学シートに導入され、該光学シートから二方向に制御された光を射出することができる。
本発明に係る照明ユニットは、前記基板が光散乱性を有する拡散板であって、前記光源からの光が、前記基板における前記光学シートと対向する面の反対側の面から入射するものであってもよい。
このような構成とすることで、光源からの光が拡散板により拡散させられて光学シートに供給される。したがって、光源ムラの無い光を射出することが可能となる。
本発明に係る照明ユニットは、前記光学シートにおける前記光マスクの開口部に低屈折率層が充填され、前記基板が前記光マスクに貼合されていることを特徴とする。
これにより、開口部を通過した光が、基材と低屈折率層との屈折率差による集光作用を得ることができる。
本発明に係る照明ユニットは、前記低屈折率層が空気であることを特徴とする。
空気の屈折率は1.0であり、低屈折率層として最も効果が高いため、開口部を通過する光に対して効果的に集光作用を与えることができる。
本発明に係る照明ユニットは、前記光学シートに入射した前記光源からの光のうち、前記第1単位レンズ又は前記第2単位レンズから射出される光以外の光である迷光を、前記基材の他方の面側に反射する光反射シートが設けられたことを特徴とする。
これにより、第1単位レンズ及び第2単位レンズを通過することができなかった光を度反射シートによりリサイクルすることができるため、照明ユニットの光利用効率を大幅に向上させることが可能となる。
本発明に係る照明ユニットは、前記光源が、点光源であることを特徴とする。
点光源としてはLED(発光ダイオード)などが挙げられる。LEDとしては、赤(R)、緑(G)、青(B)などのカラーLEDや、白色LEDなどが挙げられ、白色LEDとしては、先述のR・G・B各色のチップがユニット化されたマルチチップタイプ、青色や紫色、紫外、近紫外LEDと1色以上の蛍光体とで白色を得るシングルチップタイプなどが挙げられる。本発明の照明ユニットは、集光性能の高い本発明の光学シートを備えるため、光源として高価なLEDを採用する際に、LEDの数を削減できるため特に優位である。
本発明に係る表示装置は、上記いずれかの照明ユニットと、表示画像を規定して前記照明ユニットからの光照射により画像表示を行う画像表示素子とを有することを特徴とする。
このような特徴の表示装置によれば、上記光学シートを採用した照明ユニットが用いられていることにより、二方向に制御された射出光による画像を表示することができる。
本発明に係る表示装置は、前記画像表示素子が、画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定することを特徴とする。
これにより観察者側への輝度を向上させるとともに光強度の視角度依存性を低減することができ、さらに、ランプイメージを低減した光を有効に利用して、画像品位の高い画像を表示させることができる。
本発明の光学シートによれば、二方向に形成された第1及び第2単位レンズと各々の単位レンズに対応する開口部を有する光マスクとを備えたことにより、二方向の視野角特性を制御することができる。これにより、部品点数を増加させることなく、BEFに代表される輝度向上フィルムと同等以上の輝度上昇効果を持つ光学シートを実現することが可能となる。
また、本発明の照明ユニット及び表示装置によれば、上記光学シートを備えていることにより、二方向の視野角特性が制御された照明光又は画像を得ることが可能となる。
第1実施形態に係る表示装置の縦断面図である。 第1実施形態に係る光学シートの斜視図である。 第1単位レンズ及び第2単位レンズのレンズ形状を示す図である。 第1実施形態に係る光学シートの背面図である。 第1単位レンズ及び第2単位レンズ側から光が入射した際に光路を示す図である。 第1実施形態に係る表示装置の縦断面図である。 第1実施形態に係る表示装置の縦断面図である。 BEFの配置の一例を示す断面模式図である。 BEFの斜視図である。 光強度と視野方向に対する角度との関係を示すグラフである。 従来の表示装置の縦断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本実施形態の表示装置の縦断面図である。なお、図1において各構成要素の縮図は実際とは一致しない。
図1に示すように、第1実施形態に係る表示装置70は、上方に光を照射する照明ユニット55の出射側に、画像表示素子35を重ねて設けることで構成される液晶表示装置であり、画像表示素子35から観察者側Fに向けて画像信号によって表示制御された表示光を出射することで画像を表示するものである。
画像表示素子35は、2枚の偏光板(偏光フィルム)31、33と、その間に狭持された液晶パネル32とから構成されている。液晶パネル32は、たとえば、2枚のガラス基板の間に液晶層が充填されることで構成されており、照明ユニット55から出射された光Kは、偏光フィルター33を介して液晶パネル32に入射され、偏光フィルター31を介して観察者側Fに出射されることになる。
画像表示素子35は、画素単位で光を透過/遮光して画像を表示する素子であることが好ましく、これにより、画像品位の高い画像を表示させることができる。
また、この画像表示素子35は、液晶表示素子であることが好ましい。この液晶表示素子は、画素単位で光を透過/遮光して画像を表示する代表的な素子であり、他の表示素子に比べて、画像品位を高くすることができるとともに、製造コストを低減することができる。
照明ユニット55は、画像表示素子35の光入射側に臨ませて配置された照明光路制御用の光学シート1、拡散板25及び光源41を備えている。また、拡散板25や光学シート1によって反射された光を再度利用するための光反射板43が、光源41の背面側に配置されている。
光源41としては、光を放射状に射出可能な点光源が採用されており、本実施形態においては、この点光源としての光源41が該照明ユニット55における光の出射面に沿った二次元方向にマトリックス状に配置されている。そして、このようにマトリックス状に配置された光源41の背面側及び側方を覆うようにして上記光反射板43が設けられている。これにより、正面側(観察者側F)へと光を照射するいわゆる直下型方式を構成している。
この点光源としての光源41は、例えばLED(発光ダイオード)から構成されている。このLEDとしては、このLEDとしては、赤(R)、緑(G)、青(B)などのカラーLEDや、白色LEDなどが挙げられ、白色LEDとしては、上記R・G・B各色のチップがユニット化されたマルチチップタイプ、青色や紫色、紫外、近紫外LEDと1色以上の蛍光体とで白色を得るシングルチップタイプなどが挙げられる。
また、この他、点光源として、例えば通常の蛍光ランプ、ハロゲンランプ、半導体レーザー等を用いてもよい。
このような光源41の観察者側Fに配置される拡散板25は、透明樹脂に光拡散領域が分散され、板状に成形されることで構成されている。
透明樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などを用いることができ、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、アクリルニトリルスチレン共重合体、アクリロニトリルポリスチレン共重合体などを用いることができる。
光拡散領域は、光拡散粒子からなることが好ましい。好適な拡散性能を容易に得ることができるためである。光拡散粒子としては、無機酸化物または樹脂からなる透明粒子を用いることができる。無機酸化物からなる透明粒子としては、例えば、シリカ、アルミナなどを用いることができる。また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体、メラミン・ホルマリン縮合物の粒子、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、及びETFE(エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体)等のフッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子などを用いることができる。
また、上述した透明粒子から2種類以上の透明粒子を組み合わせて使用してもよい。さらにまた、透明粒子の大きさ、形状は、特に規定されない。
光拡散領域として光拡散粒子を用いた場合には、拡散板25の厚さが0.1〜5mmであることが好ましい。
拡散板25の厚みが0.1〜5mmである場合には、最適な拡散性能と輝度を得ることができる。逆に、0.1mm未満の場合には、拡散性能が足りず、5mmを超える場合には、樹脂量が多いため吸収による輝度低下が生じる。
なお、透明樹脂として熱可塑性樹脂を用いた場合には、光拡散領域として気泡を用いても良い。熱可塑性樹脂の内部に形成された気泡の内部表面が光の乱反射を生じさせ、光拡散粒子を分散させた場合と同等以上の光拡散機能を発現させることができる。そのため、拡散板25の膜厚をより薄くすることが可能となる。
このような拡散板25として、具体的には、白色PETや白色PPなどを挙げることができる。白色PETは、PETと相溶性のない樹脂や酸化チタン(TiO2)、硫酸化バリウム(BaSO4)、炭酸カルシウムのようなフィラーをPETに分散させた後、該PETを2軸延伸法で延伸することにより、該フィラーの周りに気泡を発生させて形成する。
なお、熱可塑性樹脂からなる拡散板25は、少なくとも1軸方向に延伸されてなればよい。少なくとも1軸方向に延伸させれば、フィラーの周りに気泡を発生させることができるためである。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2、6−ナフレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエステル樹脂、イソフタル酸共重合ポリエステル樹脂、スポログリコール共重合ポリエステル樹脂、フルオレン共重合ポリエステル樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、脂環式オレフィン共重合樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエーテル、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、シクロオレフィンポリマー、およびこれらを成分とする共重合体、またこれら樹脂の混合物などを用いることができ、特に制限されることはない。
光拡散領域として気泡を用いた場合には、拡散板25の厚さが25〜500μmであることが好ましい。
拡散板25の厚さが25μm未満の場合には、シートのこしが不足し、製造工程やディスプレイ内でしわを発生しやすくなるので好ましくない。また、拡散板25の厚さが500μmを超える場合には、光学性能についてはとくに問題ないが、剛性が増すためロール状に加工しにくい、スリットが容易にできないなど、従来の拡散板と比較して得られる薄さの利点が少なくなるので好ましくない。
そして、このような拡散板25の出射面側、即ち、観察者側Fに、光学シート1が配置されている。本実施形態においては、光源41から射出した光Hが拡散板25により散乱させられて光源イメージを暈した上で光学シート1に入射する。そして、該光学シート1に入射した光は集光されて観察者側Fへと進む光Kとして射出される。
この光学シート1は、図2及び図3に示すように、光透過性の基材17と、この基材17の一方の面(観察者側Fを向く面)に配列された複数の第1単位レンズ3a及び第2単位レンズ3bと、基材17の他方の面(光源41側を向く面)に配された光マスク11とから構成されている。
基材17は、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、COP(シクロオレフィンポリマー)等の光透過性を有する材料からなる略板状又はシート状をなしている。
第1単位レンズ3aは、該基材17の一方の面に沿って延びる直線k1と略平行となるように複数が配列されている。より詳細には、これら複数の第1単位レンズ3aは、それぞれ基材17の一方の面から観察者側に突出するとともに直線k1と平行に延在し、隣り合う第1単位レンズ3a同士で一定の間隔をあけて配列されている。
第2単位レンズ3bは、該基材17の一方の面に沿って、かつ、上記直線k1と直交して延びる直線k2と略平行となるように複数が配列されている。より詳細には、これら複数の第2単位レンズ3bは、それぞれ基材17の一方の面から観察者側に突出するとともに直線k2と平行に延在し、隣り合う第2単位レンズ3b同士が互いに接し合うように配列されている。また、この第2単位レンズ3bは、隣り合う第1単位レンズ3a同士の間の谷部に配列されている。
ここで、本実施形態においては、図1に示すように基材17の一方の面を基準とした第1単位レンズ3aの高さをH1、第2単位レンズ3bの高さをH2とした際に、H1>H2の関係が成立するようにこれら第1単位レンズ3a及び第2単位レンズ3bの高さが設定されている。即ち、第1単位レンズ3aの方が第2単位レンズ3bよりも高く形成されているのである
上記のような第1単位レンズ3a及び第2単位レンズ3bのレンズ形状は、光学シート1の光学性能を決定する重要なものであり、後述する光マスク11の転写性や観察者側Fへの集光性能を考慮して設計する必要がある。これを踏まえて本実施形態においては、第1単位レンズ3a及び第2単位レンズ3bの延在方向に直交する断面における輪郭形状(レンズ形状)は、下記式により決定される。
Figure 2010276715
即ち、図3に示す斜線部分が第1単位レンズ3a及び第2単位レンズ3bの延在方向に直交する断面形状になる。
ここで、上記式について更に詳細に説明する。図3において、zは、第1単位レンズ3a又は第2単位レンズ3bのレンズ幅方向位置変数であるrの関数であり、その値は単位レンズ14の高さ方向を表す。なお、レンズ幅とは、第1単位レンズ3a又は第2単位レンズ3bの延在方向に直交する断面における基材17の一方の面と接する部分の長さを示しており、レンズ幅方向とは該レンズ幅に沿った方向を示している。
また、上記式においては、単位レンズのピッチを1と正規化したときに、各係数1/R,A,B,Cが、−10<1/R<10,−5<A<5,−10<B<10,−30<C<30の範囲内としている。
上記式において、k=−1とすると、レンズ形状は略放物線形状となり、光マスク11の転写性と観察者側Fへの集光性能との両面において特に良好なレンズ形状を得ることができる。
このような第1単位レンズ3a及び第2単位レンズ3bは、透光性基材17上にUVや放射線硬化樹脂を用いて成形されるか、またはPET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、COP(シクロオレフィンポリマー)、PAN(ポリアクリロニトリル共重合体)、AS(アクリロニトリルスチレン共重合体)等を用いて、当該技術分野では良く知られている押し出し成形法、射出成型法、あるいは熱プレス成型法によって形成する。
光マスク11は、上記第1単位レンズ3a及び第2単位レンズ3bが配された基材17の一方の面とは反対側の他方の面に積層された層状をなしており、該光マスク11には、詳しくは図4に示すように、第1単位レンズ3aの頂部及び第2単位レンズ3bの頂部と対応する開口部12が形成されている。
即ち、本実施形態においては、開口部12のうち第1単位レンズ3aの頂部に対応して形成された開口部12aは、光学シート1を正面側(観察者側F)又は背面側から見た際に、該開口部12aの延在方向に沿った中心線が第1単位レンズ3aの頂部と重なり、これによって開口部12aは第1単位レンズ3aと同様に上記直線k1に平行に延在し、隣り合う開口部12a同士で一定の間隔を空けて配列されている。
また、開口部12のうち第2単位レンズ3bの頂部に対応して形成された開口部12bは、光学シート1を正面側(観察者側F)又は背面側から見た際に、該開口部12bの延在方向に沿った中心線が第2単位レンズ3bの頂部と重なり、これによって開口部12bは第2単位レンズ3bと同様に直線k2に平行に延在し、第1単位レンズ3aの頂部に対応して形成された開口部12a同士の間に複数が形成されている。
また、第1単位レンズ3aの頂部に対応して形成された開口部12aの幅、即ち、該開口部12aの延在方向に直交する方向の長さは、第1単位レンズ3aの上記レンズ幅の20%以上60%以下の範囲に設定されている。
さらに、第2単位レンズ3bの頂部に対応して形成された開口部12bの幅、即ち、該開口部12bの延在方向に直交する方向の長さは、第2単位レンズ3bの上記レンズ幅の20%以上60%以下の範囲に設定されている。
このように第1単位レンズ3a及び第2単位レンズ3bの頂部とそれぞれ対応する開口部12(12a,12b)を有する光マスク11の形成方法としては、例えばセルフアライメント方式が挙げられる。このセルフアライメント方式としては、例えばUV光を用いた方式が挙げられ、基材17の他方の面にUV硬化性の樹脂を配し、図5に示されるように、第1単位レンズ3a及び第2単位レンズ3b側からコリメート化されたUV光を照射する。すると、第1単位レンズ3a及び第2単位レンズによってUV光が偏向され、基材17の他方の面に配されたUV硬化性の樹脂が硬化領域と未硬化領域とに分離される。この際、光マスク11を転写・剥離することで、第1単位レンズ3a及び第2単位レンズ3bの頂部に対応した開口部12(12a,12b)を有する光マスク11が形成される。
ここで、光マスク11の転写性向上の手法としては、図5に示されるように、第1単位レンズ3a及び第2単位レンズ3bの頂部周辺に入射するUV光を、所望の開口幅のエッジ部分に集光させる設計が挙げられる。即ち、このように第1単位レンズ3a及び第2単位レンズ3bにより偏光させて、光マスク11と開口部12との境界部分にUV光を集光することによって、露光コントラストが劇的に向上され、これにともなって転写性が向上するのである。
このような光マスク11は、本実施形態においては光反射層から形成されている。この光反射層としては、例えば白色顔料が挙げられる。なお、白色顔料としては、酸化チタンや酸化アルミニウム、硫酸バリウム等が挙げられる。
次に、表示装置1の光学的作用について説明する。
光源41から射出した光Hは、拡散板25に入射し、該拡散板25内にて散乱させられる。そしてこの散乱光が拡散板25から射出され、光学シート1の光マスク11に到達する。
この光マスク11に到達する光のうち開口部12以外の部分に入射する光は、光反射層からなる光マスク11により拡散板25側に反射される。この反射光は光源41の背面側及び側方に配置された光反射板43によって正面側へと向かって反射される。これを繰り返すことにより、光源41から射出された光の大部分が最終的には光マスク11の開口部12に入射する。
光マスク11の開口部12に入射する光のうち、第1単位レンズ3aに対応する開口部12aに入射する光は、基材11を通過して第1単位レンズ3a内に入射し、該単位レンズ3aのレンズ面にて集光されて、正面側に射出される。
一方、光マスク11の開口部12に入射する光のうち、第2単位レンズ3bに対応する開口部12bに入射する光は、基材11を通過して第2単位レンズ3b内に入射し、該単位レンズ3aのレンズ面にて集光されて正面側に射出される。
そして、第1単位レンズ3a及び第2単位レンズ3bから射出された光Kは、画像表示素子35の偏光フィルター33、液晶パネル91及び偏光フィルター31を介して、所定の画素領域から光が表示光として透過され、輝度が高くある程度の視野角を有する画像が表示される。
本実施形態の光学シート1においては、上述のように光マスク11の開口部12に入射する光のみが第1単位レンズ3a又は第2単位レンズ3bによって集光されて正面側へと射出される。ここで、第1単位レンズ3aと第2単位レンズ3bとは直交しているため、これら第1単位レンズ及び第2単位レンズ3bによって集光されることにより、直交する二方向において射出光の制御を行うことができる。なお、第1単位レンズ3aと第2単位レンズ3bの配列方向としては、表示装置70の画面に対して垂直方向・水平方向であることが望ましく、これにより当該垂直方向・水平方向において集光機能を得ることができる。これによって、観察者側Fへの集光効果を高め、光学シート1を採用した照明ユニット55、表示装置70の消費電力を低減させることが可能となる。
また、第1単位レンズ3aの高さH1を第2単位レンズ3bの高さH2より大きく設定されているため、これら第1単位レンズ3a及び第2単位レンズ3bにおいて集光効果を高く発揮することができ、集光特性をより向上させることが可能となる。一方、第2単位レンズ3bの高さが第1単位レンズ3aの高さと等しい場合、第2単位レンズ3bが第1単位レンズ3aに内包されるため、これら第1単位レンズ3a及び第2単位レンズ3bがそれぞれの集光機能を十分に発揮することができない。したがって、本実施形態のように、第1単位レンズ3aの高さH1と第2単位レンズ3bの高さH2とに差を設けることにより、集光効果を向上させることができる。
また、光マスク11がアライメント方式により形成された場合には、基材17の一方の面に対して垂直な方向に沿って第1単位レンズ3b又は第2単位レンズ3aに入射する光線が、これら第1単位レンズ3a又は第2単位レンズ3bによって偏向されて、光マスク11の開口部12を通過する。これによって、光マスク11が配された側から開口部12に入射する光は、上記第1単位レンズ3a又は第2単位レンズ3b側から入射した上記光の光路と同様の光路に沿って進むことになる。これにより、光マスク11の開口部12から入射した光を、効率的に第1単位レンズ3a又は第2単位レンズ3bへ導いて正面方向に集光することができる。
ここで、光マスク11の開口部12a,12bの幅が、それぞれ対応する第1単位レンズ3a又は第2単位レンズ3bのレンズ幅の20%を下回ると、開口部12a,12bに入射された光が正面方向に強く集光され過ぎて視野範囲が狭くなってしまう。一方で、上記開口部12a,12bの幅がそれぞれ対応する第1単位レンズ3a又は第2単位レンズ3bのレンズ幅の60%を上回ると、集光効果が弱くなってしまう。この点、本実施形態においては、上記開口部12の幅が上記レンズ幅の20%から60%の範囲に設定されているため、視野範囲を確保しつつ適確に集光効果を得ることができる。
また、本実施形態の照明ユニット55においてはディスプレイ装置70は、光学シート1により集光特性を向上させた光Kを利用する構成なので、観察者側Fの輝度の高い照明光を射出することができる。
さらに、本実施形態の表示装置70においては、画像表示素子35が輝度に高い照明光により照射させることにより、該画像表示素子35に輝度の高い画像を表示することが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図6を用いて説明する。
図6は第2実施形態の表示装置1の縦断面図である。なお、図6において図1と同様の構成要素には、同様の符号を付して詳細な説明を省略する。第2実施形態の表示装置71及び照明ユニット56は、光学シート1をいわゆるエッジライト型に適用した例である。
このエッジライト型の照明ユニット56は、光源41から射出された光を導光させる導光板(基板)26と、導光板26の射出面以外へと漏れ出る迷光を反射し再利用するための反射板43と、上記光学シート1とで構成される。
また導光板26の射出面の反対側の面には、導光する光を観察者側Fへ偏向する偏向部5が形成されている。この偏向部5としては、マイクロレンズ形状やプリズム形状、または印刷された白色ドットパターン等が挙げられ、これらの中から適宜選択することが可能である。
このように導光板26に偏向部5が設けられている場合、該偏向部5が光源41からの光を観察者側Fへと偏向させるため、観察者側Fから見た場合に当該偏向部5がランプイメージとして視認されることがある。したがって、従来においては、この偏向部5のランプイメージを暈すために、拡散フィルム等の他の部材を用いる必要があり、部品点数の増加を招いてしまっていた。
この点、本実施形態においては、光学シート1における基材17の他方の面に光マスク11が形成されているため、観察者側Fから見た場合に光マスク11によって偏向部5を隠すことができる。これにより、観察者側Fから偏向部5のランプイメージが視認されることはなく、拡散フィルム等を設ける必要はないため、部品点数の増加を招くことはない。したがって、光学シート1により、観察者側Fへの集光性能の向上のみならず、部品点数を削減することが可能となる。
なお、このようなエッジライト型の表示装置71においては、視野を狭めた小型、中型液晶表示装置が主体であるため、直下型の表示装置70に適用する場合と比べて、より視野を狭めて観察者側Fへの集光性能を高めることが望まれる。
これに対応すべく視野を狭めるには、第1の単位レンズ3a及び第2の単位レンズ3bの各々のレンズ形状の他、開口部12の幅を狭くすることで対応することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について、図7を用いて説明する。
図7は第3実施形態の表示装置の縦断面図である。なお、図7において図1と同様の構成要素には、同様の符号を付して詳細な説明を省略する。第3実施形態の照明ユニット57及び表示装置72においては、光学シート1と拡散板25とが貼合されている点に特徴がある。
表示装置72が大型になると、光学シート1が熱や自重によって撓み、シワなどが生じることがある。光学シート1にシワが生じると、画面上にシワが視認されてしまうため望ましくない。そこで、光学シート1を粘着/接着材20を介して該光学シート1よりも剛性の高い拡散板25に貼合することにより、この問題を解決することができる。即ち、拡散板25は熱や自重により撓んでシワが生じることがないため、このような拡散板25に貼合された光学シート1においてもシワの発生を防止することが可能となるのである。
しかしながら、光学シート1の開口部12に粘着/接着材20が充填されると光学シート1の集光性能は大幅に低下してしまう。一般的に粘着/接着材20の屈折率と、光学シート1を構成する基材17及び拡散板25の屈折率に差がないため、基材17と拡散板粘着/接着剤20との界面における屈折を見込むことができないからである。
これに対し、開口部12に粘着/接着材20が存在しない場合、拡散板25から射出される拡散光は、基材17に入射する際、空気と基材17との屈折率差によって集光されて第1の単位レンズ3a及び第2の単位レンズ3bへと導かれる。
この点に鑑みて、本実施形態においては開口部12に低屈折率層が充填されており、当該低屈折率層として空気を採用している。空気は基材17との屈折率差が大きいため、当該空気と基材17との界面において大きな屈折を見込むことができ、集光性能を向上させることができる、
なお、開口部12に空気を確保した状態で拡散板25と光マスク11とを粘着/接着材20を用いて貼合するのは難しい。
即ち、光マスク11が光反射層である場合、当該光反射層が80%以上の反射率を有していることが望ましいが、例えば酸化チタンなどの白色顔料をベースに光反射層を形成した場合にはその厚みは10μm前後となる。したがって、開口部12に空気層を確保するためには、この10μmのギャップを保つ必要があり、これが拡散板25と光マスク11の貼合を困難とさせる原因となる。
これを解決するには貼合方式として、粘着/接着材20に芯材を入れる(例えば薄いPETフィルムの両面に粘着/接着材20)方式や、粘着/接着材20にフィラーを入れる等の方式を採用することが有効である。
以上、本発明での実施形態について詳細に説明したが、本発明の技術的思想を逸脱しない限り、これらに限定されることはなく多少の設計変更等も可能である
例えば、ディスプレイ装置70,71,72に、拡散フィルム、プリズムシート、偏光分離反射シートなどを配置してもよい。これにより、部品点数は増加してしまうものの、画像品位をより向上させることが可能となる。
また、光学シート1及び照明ユニット55,56,57は、表示装置70,71,72のみの適用に限定されるものではない。即ち、光学シート1は、光源41から射出された光Hを効率的に集光する機能を有するものであり、これを備えた照明ユニット55,56,57を照明装置として使用することも可能である。
本実施形態の光学シート1の具体的構成例である実施例1〜3の光学シート1及びこれに対する比較例1,2の光学シートを作製し、正面輝度、垂直半値角、水平半値角の評価を行なった。
(実施例1)
光学シート1において、第1単位レンズ3aのレンズ幅に対する開口部12の幅の割合を24%、第2単位レンズ3bのレンズ幅に対する開口部12の幅の割合を22%とする光学シート1を実施例1として作製した。
(実施例2)
光学シート1において、第1単位レンズ3aのレンズ幅に対する開口部12の幅の割合を42%、第2単位レンズ3bのレンズ幅に対する開口部12の幅の割合を41%とする光学シート1を実施例2として作製した。
(実施例3)
光学シート1において、第1単位レンズ3aのレンズ幅に対する開口部12の幅の割合を57%、第2単位レンズ3bのレンズ幅に対する開口部12の幅の割合を57%とする光学シート1を実施例3として作製した。
(比較例1)
光学シート1において、第1単位レンズ3aのレンズ幅に対する開口部12の幅の割合を12%、第2単位レンズ3bのレンズ幅に対する開口部12の幅の割合を11%としたものを比較例1として作製した。
(比較例2)
光学シート1において、第1単位レンズ3aのレンズ幅に対する開口部12の幅の割合を68%、第2単位レンズ3bのレンズ幅に対する開口部12の幅の割合を65%としたものを比較例2として作製した。
(測定及び測定結果)
以上のように作製した実施例1〜3の光学シート1及び比較例1,2の光学シートを組み込んで表示装置70を作製し、その正面輝度及び半値角の評価を行った。
なお、これら実施例1〜3及び比較例1,2を評価する上での基準構成として、拡散板25の上に拡散フィルム、BEF(3M社製)、拡散フィルムを積層した一般的な光学シートの構成を用いた。実施例1〜3及び比較例1,2の正面輝度は、基準構成を1.0として規格化した。その結果を表1に示す。
Figure 2010276715
(評価)
表1から、実施例1の光学シート1を使用した場合、非常に高い正面輝度が得られる一方、半値角が狭いものとなっていることがわかる。したがって、この実施例1の光学シート1は、第2実施形態のエッジライト型の表示装置71に適用することが最適であると発明者らは考察している。当該エッジライト型の液晶表示装置71は、例えばノートPC等のモニタ用途として使用されるため、広い半値角は必要とせず、正面方向への集光性能が最も重要であるためである。
また、実施例2は輝度が高く、半値角も十分大きいため、このような特性が要求あれるテレビ用途として用いることが最適であることがわかった。
さらに、実施例3は、基準構成に比べて輝度が高く、特に半値角が非常に広いものとなっている。このような光学シート1は、大型のディスプレイに適しており、例えばデジタルサイネージ用として最適であると発明者らは考察している。
一方で比較例1は、まず作製上において不具合が生じてしまった。開口部12を非常に狭く作製しようとしたため、反射層の転写がうまくいかず、画面を通してムラが視認されるものなった。表1からわかるように、輝度は非常に高いものが得られたが、半値角があまりにも狭く、モニタ用途としても不適当である。
また、比較例2は半値角が非常に広いものとなっているが、基準構成よりも輝度が低いものとなった。光学シート1は、二方向の光を制御することで高輝度を得ることであるため、当該比較例2においては発明の目的を達成することができず、不適当である。
ここで、実施例2及び実施例3の光学シート1を粘着/接着材20を介して拡散板25と貼合し、開口部12には空気層を確保した。このように貼合する前後において、光学特性の変化はなかった。このように光学シート1と拡散板25とを一体化することにより、52インチを超えるような大型の液晶表示装置72に組み込んでもシワ等の欠陥は生じなかった。したがって、光学シート1を拡散板25に貼合することにより、光学シート1のシワ発生を防止できることが確認された。
1 光学シート
3a 第1単位レンズ
3b 第2単位レンズ
5 偏向部
11 光マスク
12 開口部
12a 開口部
12b 開口部
17 基材
20 粘着/接着材
25 拡散板
26 導光板(基板)
31 偏光フィルター
32 液晶パネル
33 偏光フィルター
35 画像表示素子
41 光源
43 光反射板
55 照明ユニット
56 照明ユニット
57 照明ユニット
70 表示装置
71 表示装置
72 表示装置

Claims (16)

  1. 光透過性の基材と、
    該基材の一方の面において、該一方の面に沿って互いに直交して延びる2本の直線のうち、一方の前記直線と略平行に複数配列された第1単位レンズと、他方の前記直線と略平行に複数配列された第2単位レンズとを備え、
    前記基材における前記一方の面の反対側の他方の面に、前記第1単位レンズ及び前記第2単位レンズの各頂部にそれぞれ対応して前記他方の面に沿って延在する開口部が形成された光マスクが設けられていることを特徴とする光学シート。
  2. 前記基材の一方の面を基準とした前記第1単位レンズの頂部の高さをH1とし、
    前記基材の一方の面を基準とした前記第2単位レンズの頂部の高さをH2とした際に、 H1>H2の関係が成立するように前記第1単位レンズ及び前記第2単位レンズの高さが設定され、
    隣り合う前記第1単位レンズ間の谷部に前記第2単位レンズが配されていることを特徴とする請求項1に記載の光学シート。
  3. 前記一方の面に対して垂直な方向に沿って前記第1単位レンズ又は前記第2単位レンズに入射する光線が、これら第1単位レンズ又は第2単位レンズによって偏向されて、前記光マスクの前記開口部を通過するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学シート。
  4. 前記第1単位レンズに対応する前記開口部の延在方向に直交する方向の幅が、前記第1単位レンズのレンズ幅の20%以上60%以下の範囲に設定され、
    前記第2単位レンズに対応する前記開口部の延在方向に直交する方向の幅が、前記第2単位レンズのレンズ幅の20%以上60%以下の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光学シート。
  5. 前記光マスクが光反射層であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の光学シート。
  6. 前記光マスクが光吸収層であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の光学シート。
  7. 前記光マスクが多層構造をなし、
    該光マスクにおける前記基材の他方の面から最も離間した層が光反射層であって、
    該光反射層と前記基材の該他方の面との間に光吸収層が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の光学シート。
  8. 照明用の光源と、
    該光源からの光が入射する光透過性の基板と、
    該基板を通過する前記光が前記基板の他方の面側から入射する請求項1から7のいずれか一項に記載の光学シートとを備えることを特徴とする照明ユニット。
  9. 前記光源からの光が前記基板の側面から入射し、
    前記基板における前記光学シートと対向する面の反対側の面に、前記側面から入射した光を前記光学シート側に向けて偏向する偏向部が設けられたことを特徴とする請求項8に記載の照明ユニット。
  10. 前記基板が光散乱性を有する拡散板であって、
    前記光源からの光が、前記基板における前記光学シートと対向する面の反対側の面から入射することを特徴とする請求項8に記載の照明ユニット。
  11. 前記光学シートにおける前記光マスクの開口部に低屈折率層が充填され、
    前記基板が前記光マスクに貼合されていることを特徴とする請求項8から10のいずれか一項に記載の照明ユニット。
  12. 前記低屈折率層が空気であることを特徴とする請求項11に記載の照明ユニット。
  13. 前記光学シートに入射した前記光源からの光のうち、前記第1単位レンズ又は前記第2単位レンズから射出される光以外の光である迷光を、前記他方の面側に反射する光反射シートが設けられたことを特徴とする請求項8から12のいずれか一項に記載の照明ユニット。
  14. 前記光源が、点光源であることを特徴とする請求項8から13のいずれか一項に記載の照明ユニット。
  15. 請求項8から14のいずれか一項に記載の照明ユニットと、
    表示画像を規定して前記照明ユニットからの光照射により画像表示を行う画像表示素子とを有することを特徴とする表示装置。
  16. 前記画像表示素子が、画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定することを特徴とする請求項15に記載の表示装置。
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