JP5375618B2 - バックライトユニットおよびディスプレイ装置 - Google Patents
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Description
このような直下型方式のバックライトには、画像表示素子と光源との間に光散乱性の強い樹脂板が用いられており、光源である、冷陰極管やLEDなどが視認されないようにされている。
上述の拡散板は、光拡散効果により光源より入射した光を全方位に拡散する。また、拡散板の板厚は、光散乱性を高めるために、また拡散板の上に構成される光学フィルムの支持をするために、通常1〜5mm程度の厚さを必要とする。そのため、拡散板による光の散乱や光の吸収により、液晶の画面表示が暗くなってしまう。
また、全光線透過率を下げないよう拡散板の拡散粒子を減らすと、拡散効果も下がってしまう。
このような拡散板では、光源の配置に合わせてレンズの形状を設計し、レンズのアライメントを決定することが必要となる場合があり、製造工程が煩雑化する場合がある。また、拡散板の出射面にレンズ形状を賦形することにより、拡散板の全光線透過率が低下して、液晶表示画面を暗くする場合がある。さらにまた、拡散板の上に配置したレンズシートと液晶画素とからモアレ干渉縞が生じる場合もある。
図22は、BEFの配置の一例を示す断面模式図であり、図23は、BEFの斜視図である。図22、23に示すように、BEF185は、部材186上に、断面三角形状の単位プリズム187が一方向に周期的に配列された光学フィルムである。この単位プリズム187は光の波長に比較して大きいサイズ(ピッチ)とされている。
図24の線Bは、BEF185の特性を示したものだが、光強度と視野方向F’に対する角度が0°(軸上方向にあたる)における光強度が最も高められるが、F’に対する角度が±90°近辺には小さな光強度ピーク(サイドローブ)が発生し、横方向から無駄に出射される光も増えてしまう。
しかし、下拡散フィルムおよび光拡散フィルムを用いる方式は、部材数が増加して、ディスプレイの組立て時の作業が煩雑になるとともに、光学シートの間のゴミが混入するなどの問題が生じる。
更に上記光デバイス、及び光均一デバイスから射出された光を効率良く観察者側へ射出させることで観察者側への輝度を向上させる光学フィルムを、該光デバイス、及び該光均一デバイスと一体積層した光学シート、該光学シートを備えたバックライトユニットおよびディスプレイ装置を提供することを目的とする。
前記伝搬層は、全光線透過率が80%以上、ヘイズ値が95%以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のバックライトユニットである。
図1は本発明の光デバイス、光均一デバイス、バックライトユニットおよびディスプレイ装置の一例を示す断面模式図である。
本発明の実施形態であるディスプレイ装置70は、画像表示素子35とバックライトユニット55とから構成されている。また、本発明の実施形態であるバックライトユニット55は、ランプハウス(反射板)43内に複数の光源41が配置され、その上(観察者側方向F)に本発明の実施形態である光デバイス、光均一デバイス25、光学部材2が単一、又は複数配置されて構成されている。
光源41から射出された光Hは、光均一デバイス25で拡散され、その上に配置された単一、又は複数の光学部材で拡散・反射・集光・カラーシフトされ、バックライトユニット55から射出される光Kが、画像表示素子35に入射し、観察者側Fへと射出される。
上述のような光デバイス24、光均一デバイス25は、液晶装置のみならず、背面投射型スクリーン、太陽電池、有機又は無機EL、照明装置など、光路制御を行うものであれば、いずれのものにも使用することができる。
光源41はランプハウス(反射板)43内に一定のピッチで配列されている。光源41から射出した光Hは、光均一デバイス25の観察者側Fと反対側の面、すなわち光偏向要素28より入射し、光均一デバイス25の観察者側Fの面、すなわち拡散基材26の観察者側Fの面26bより観察者側Fへ射出する。
光均一デバイス25の拡散性能が足りない場合、拡散基材26の観察者側Fの面26bには、光源41に対向する領域が明るく、光源41と光源41との間に対向する領域が暗く見え、輝度ムラ(光源イメージ)として視認される。
本発明の実施形態である光均一デバイス25は、観察者側Fとは反対側の面に光偏向要素28が配列されている。光源41から入射する強い正面光Hを光偏向要素28にて、その進行方向を偏向し、光伝搬層23において偏向された入射光を拡げ、拡散基材26において拡散し、均一な光を観察者側Fへ射出する。
ここで光偏向要素28の各々の単位レンズのピッチPは、光偏向要素28を断面視した際に、光伝搬層23と接合する2点間の距離と定義される。尚、数式1が有効な光偏向要素28のピッチPは10μm以上600μm以下であることが望ましい。光偏向要素28のピッチPが10μmより小さい場合は、単位レンズ周期が波長に近づくため、回折の影響が無視できなくなってくるためである。光偏向要素28のピッチPが600μmを超える場合、拡散性能上は問題ないが、結果として光伝搬層23の厚みTが非常に厚くなってしまう。この場合、光伝搬層23の厚みは2mm以下に収まるよう設定することが望ましい。
よって一定のピッチで配列された光偏向要素28に入射した正面光Hは、光偏向要素28で偏向され、隣り合う光偏向要素28によって偏向された光が光伝搬層23内で混ざり合い、拡散基材26にて拡散、観察者側Fへと射出される。光伝搬層23の厚みTが数式1を満たさない場合、隣り合う光偏向要素28にて偏向された光が交差せずに拡散基材26へ入射するため、光均一デバイス25の拡散性能が不足する。
図2(c)に示されるように、2つ隣の光偏向要素28によって偏向された光が光伝搬層23内で混ざり合う厚さTであれば、その拡散性能は更に増すため、光源41との距離が近づいても、ランプイメージを低減/消滅することが可能となる。
さらに第1のレンズアレイ281及び第2のレンズアレイ282形状としては、図7(d)のような湾曲三角プリズムであることが望ましい。第一頂部281a、282aが稜線であるため、入射光Hがレンズのどの箇所へ入射しても必ず大きく偏向することができる。また、第一傾斜面281b、282bの各点における接線が連続的に変化しているため、正面からの入射光Hを様々な角度へ拡散することが出来るためである。このとき、図7(d)に示すように、第一傾斜面281b、282bの各点における接線が、光伝搬層23の観察者側Fとは反対側の面23bとなす角度θbが、20度〜90度の間で連続的に変化していることが更には望ましい。20度を下回る面がある場合、偏向角が非常に小さくなるため、拡散性能が弱くなってしまう。特に0度となる面がある場合、全く偏向せずに入射光Hを通すことになる。湾曲三角プリズムは第一傾斜面281b、282bの各点における接線が、光伝搬層23の観察者側Fとは反対側の面23bとなす角度が、20度より小さくなる面がないため、第一傾斜面281b、282bのどの箇所に光が入射しても大きな角度で偏向することが可能である。
図9(a)は光カバー層281c、282cの光反射の効果を示した図である。例えば凸湾曲レンズの第一頂部281a、282aに光カバー層281c、282cを形成することで、第1のレンズアレイ281及び第2のレンズアレイ282における偏向角が小さい領域に入射した光を反射することで、偏向角の大きな領域だけを選択できるため、拡散性能を高めることができる。このとき、第一傾斜面281b、282bの各点における接線と光伝搬層23の観察者側と反対側の面23bとのなす角が、20度〜90度、第一頂部281a、282aの各点における接線と光伝搬層23の観察者側Fと反対側の面23aとのなす角が、0度〜40度の範囲であることが更には望ましい。
図9(b)は光カバー層281c、282cの光拡散の効果を示した図である。例えば凸湾曲レンズの第一頂部281a、282aに光カバー層281c、282cを形成することで、第1のレンズアレイ281及び第2のレンズアレイ282における偏向角が小さい領域に入射した光を拡散することで、拡散性能を高めることができる。
第一頂部281a、282aに光カバー層281c、282cを形成しやすくするために、例えば図10(b)に示すように、第一頂部281a、282aが略平坦面であっても良い。また図10(c)に示すように、第一頂部281a、282aを凸形状に形成した上に光カバー層281c、282cを形成しても良い。光カバー層281c、282cは、その性能上、図10(d)に示されるように、第一傾斜面281b、282bに一部回り込んでも良い。しかしながら、第一傾斜面281b、282bの大部分を覆ってしまうと第1のレンズアレイ281及び第2のレンズアレイ282の拡散機能が低下するため、回り込み量Δとしては第一傾斜面281b、282bの幅pに対して30%以下であることが望ましい。ここでは凸湾曲レンズの第一頂部281a、282aに光カバー層281c、282cを形成する例を挙げたがこれに限らず、上述した三角プリズム形状や湾曲三角プリズム形状、組合せレンズ形状等の第一頂部281a、282aに形成する場合も含む。
図14(c)において、例えば全ての光偏向要素28が同一形状である場合は、各々の光偏向要素28に入射した光の最遠交点αの位置は、同一面上に存在する。従って、光デバイス24及び光均一デバイス25の入射面から入射した光Hは、どの領域においても同一の拡散性能が得られるため、ムラの無い光デバイス24及び光均一デバイス25を提供することができる。しかしながら、図14(a)及び図14(b)で示されるように、光偏向要素28のレンズ形状が一定ではない場合は、各々の光偏向要素28に入射した光の最遠交点αが同一面上には存在しない。したがって各々の光偏向要素28毎に光伝搬層23の厚みTが異なることとなる。このとき、光伝搬層23の厚さTは、組み合わせる各レンズの中で最も厚くなるTを選択することが望ましい。最も厚くなるTを選択することで、配列される全ての光偏向要素28において、上述の数式1及び2を満足することができるため、確実に拡散効果を得ることができる。例えば、光源41が極端に光デバイス24及び光均一デバイス25と近接する場合や、光源41間の距離が極端に離れている場合、光源41間の距離が不均一な場合などに、光偏向要素28の最遠交点αを不均一にすると有効である。とくに複数組み合わせる場合、図15に示されるように、光源41の位置に合わせて規則的に配列しても良い。このとき、光源41の真上の領域には、光伝搬層23の厚みTが最も薄く設定できる光偏向要素28を配置することが望ましい。結果として光源41の真上の領域の拡散性能を高めることが出来るため、輝度ムラをより低減することが可能となる。
さらに、固定層20内にフィラーを分散してもよい。固定層20内にフィラーを分散することで、接合層の弾性率を増加することが可能となる。
固定層20の形成方法において、接合面へ直接塗布する方法や、あらかじめドライフィルムとして準備したものを貼り合わせる方法がある。固定層20をドライフィルムとして準備した場合、製造工程上、簡易的に扱うことが可能となるため好ましい。
シート状に成形した光偏向要素28の厚みは10μm〜1mmであることが望ましい。更には25μm〜500μmであることが望ましい。シート状に成形した光偏向要素28の厚みが薄すぎると皺等が発生し、厚すぎると光伝搬層23との貼合が容易ではなくなるためである。ここで、シート状に成形した光偏向要素28の基材領域を光伝搬層23とみなすことができる。したがって厚いシート状に光偏向要素28を成形することで、光伝搬層23の厚みを薄くすることができる。また、直接拡散基材26に貼り合わせることも可能となる。
光Hが光偏向要素28に入射すると、空気の屈折率と光偏向レンズ28の屈折率n0とにより光Hは偏向される。このとき光偏向要素28の屈折率n0が大きいほど屈折角は大きくなるため、光偏向要素28の屈折率n0は大きい方が望ましい。
図17(a)においては、光偏向要素28、光伝搬層23の光偏向要素28側の層23A、及び光伝搬層23の拡散基材26側の層23Bのそれぞれの界面において、光が光源41側から観察者側Fに進むにあたり、界面での屈折率が高くなる場合を2点鎖線、屈折率が変わらない場合を点線、屈折率が低くなる場合を実線で表している。
例えば、光偏向要素28により偏向された光が光伝搬層23に入射する際、n0>n1、すなわち屈折率が低くなる場合、実線で図示される方向へ偏向する。偏向された光と光伝搬層23の観察者側Fとは反対側の面23aとのなす角度が小さくなるため、拡散性能は向上する。
逆に、n0<n1、すなわち屈折率が高くなる場合、2点鎖線で図示される方向へと偏向される。偏向された光と光伝搬層23の観察者側Fと反対側の面23aとのなす角度が大きくなるため、拡散性能は低下する。
同様に、光伝搬層23の光偏向要素28側の層23Aと光伝搬層23の拡散基材26側の層23Bとの界面においても、n1>n2、すなわち屈折率が低くなる場合、拡散性能は向上することとなる。
従って、光偏向要素28の屈折率n0と光伝搬層23の光偏向要素28側の層23Aの屈折率n1とは、等しいか又は光偏向要素28の屈折率n0の方が大きいことが望ましく、光伝搬層23の光偏向要素28側の層23Aの屈折率n1と光伝搬層23の拡散基材26側の層23Bの屈折率n2とでは、等しいか又は光伝搬層23の光偏向要素28側の層23Aの屈折率n1の方が大きいことが望ましい。
また、光伝搬層23が少なくとも2層以上の多層構成である場合には、光偏向要素28の最遠交点αが光偏向要素28の光射出面(すなわち光伝搬層23の観察者側Fと反対側の面23a)と接する層内に含まれることが良い。これにより、光伝搬層23内の光偏向要素28に近い点に最遠交点があるため、大きく光を拡散することができる。
透明樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などを用いることができ、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、アクリルニトリルスチレン共重合体、アクリロニトリルポリスチレン共重合体などを用いることができる。
光拡散粒子としては、無機酸化物または樹脂からなる透明粒子を用いることができる。無機酸化物からなる透明粒子としては、例えば、シリカ、アルミナなどを用いることができる。また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体、メラミン・ホルマリン縮合物の粒子、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、及びETFE(エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体)等のフッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子などを用いることができる。
また、上述した透明粒子から2種類以上の透明粒子を組み合わせて使用してもよい。さらにまた、透明粒子の大きさ、形状は、特に規定されない。
拡散基材26の厚みが0.1〜5mmである場合には、最適な拡散性能と輝度を得ることができる。逆に、0.1mm未満の場合には、拡散性能が足りず、5mmを超える場合には、樹脂量が多いため吸収による輝度低下が生じる。
熱可塑性樹脂の内部に形成された気泡の内部表面が光の乱反射を生じさせ、光拡散粒子を分散させた場合と同等以上の光拡散機能を発現させることができる。そのため、拡散基材26の膜厚をより薄くすることが可能となる。
このような拡散基材26として、白色PETや白色PPなどを挙げることができる。白色PETは、PETと相溶性のない樹脂や酸化チタン(TiO2)、硫酸化バリウム(BaSO4)、炭酸カルシウムのようなフィラーをPETに分散させた後、該PETを2軸延伸法で延伸することにより、該フィラーの周りに気泡を発生させて形成する。
拡散基材26の厚さが25μm未満の場合には、シートのこしが不足し、製造工程やディスプレイ内でしわを発生しやすくなるので好ましくない。また、拡散基材26の厚さが500μmを超える場合には、光学性能についてはとくに問題ないが、剛性が増すためロール状に加工しにくい、スリットが容易にできないなど、従来の拡散板と比較して得られる薄さの利点が少なくなるので好ましくない。
多層押出法を用いることにより、製造工程を簡略化・効率化することができるとともに、製造コストを下げることができる。
たとえば、接着材又は粘着材としては、一般的に用いられるラミネートなどを用いて拡散基材26と光伝搬層23を貼り合せることができる。
光拡散レンズ21に求められる機能としては、2次元方向に射出光を拡散させることが求められるため、光偏向レンズ28と同様なレンズ形状であることが望ましい。
しかしながら、拡散基材26の表面に拡散レンズ21を配置する場合、光学部材2として例えばレンズシート2を配置した場合、拡散レンズ21とレンズシート2とでモアレ干渉縞が生じる場合がある。そのため、拡散レンズ21の周期構造とレンズシート2のレンズの周期構造とを、モアレ干渉縞が生じないピッチに合わせ込むか、角度をつける、またはさらに光学部材2として拡散フィルムをのせるなどの方法が挙げられる。光学部材2として拡散フィルム、または偏向分離反射シート等、周期構造のない部材を配置する場合には、上述のような問題は生じない。
光学フィルム1は、光透過基材17と集光レンズ16とからなり、光透過基材17の観察者側の面17bには複数の集光レンズ16が一定のピッチで配列されている。
光透過基材17の材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などを用いることができ、光均一デバイス25に用いた材料を用いてもよい。光均一デバイス25に用いた材料を接合することで、反りの発生を抑制することができる。
光マスク22の位置は、谷部13の位置に対応する位置に形成されている。そのため、空気層100の位置は、集光レンズ16の第三頂部16aに対応する位置に設けられている。
さらに、固定層20内にフィラーを分散してもよい。固定層20内にフィラーを分散することで、固定層20の弾性率を増加することが可能となる。固定層20の弾性率を増加した場合、光学フィルム1と光均一デバイス25とを一体化する際に、固定層20が空気層100の領域内に侵入しないため、空気層100を保持することが容易となる。
固定層20の形成方法において、接合面へ直接塗布する方法や、あらかじめドライフィルムとして準備したものを貼り合わせる方法がある。固定層20をドライフィルムとして準備した場合、製造工程上、簡易的に扱うことが可能となるため好ましい。
このとき、2層以上の多層構成とされる光伝搬層23の光偏向要素28側の層23Aの材料を反り防止層とすることができる。すなわち、熱によって光伝搬層23の光偏向要素28側の層23Aが、光学シート52を光源側に凹となる形状に反るモーメントを発生させることで、それぞれのモーメントをキャンセルし、反りを防止することができる。例えば光偏向要素28を光透過基材17と同材料上に成形し、固定層20によって光伝搬層23の観察者側Fとは反対側の面23aに貼合することで、反りを防止することができる。
光学フィルム1は、光透過基材17と集光レンズ16とからなり、光透過基材17の観察者側の面17bには複数の集光レンズ16が一定のピッチで配列されている。
光透過基材17の材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などを用いることができ、光均一デバイス25に用いた材料を用いてもよい。光均一デバイス25に用いた材料を接合することで、反りの発生を抑制することができる。
集光レンズ16の形状は、上述の形状に限らず、使用するディスプレイに求められる配光特性によって適宜選択することができる。例えばマイクロレンズ形状や、三角錐、四角錘を含む多角錘形状などを選択しても良い。
また図20では光学フィルム1がプリズムシートの例を示したがこれに限らず、例えば図21に示されるようなマイクロレンズや、凸レンチキュラーレンズ、ピラミッドレンズなど、観察者側Fに集光機能を有するレンズシートであれば任意に選択することが出来る。
画像表示素子35は、2枚の偏光板(偏光フィルム)31、33と、その間に狭持された液晶パネル32とからなる。液晶パネル32は、たとえば、2枚のガラス基板の間に液晶層が充填されて構成されている。
バックライトユニット50から出射された光Kは、偏光フィルター33を介して液晶部32に入射され、偏光フィルター31を介して観察者側Fに出射される。
画像表示素子35は、液晶表示素子であることが好ましい。液晶表示素子は、画素単位で光を透過/遮光して画像を表示する代表的な素子であり、他の表示素子に比べて、画像品位を高くすることができるとともに、製造コストを低減することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。尚、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(比較例1)
光伝搬層23として、1mm厚のポリカーボネート板を用意した。光偏向要素28として、100μm厚のポリプロピレンシート上に三角プリズムをUV成形法にて作製し、1mm厚のポリカーボネート板に粘着材を用いてラミネートし、光デバイス24が得られた。
ポリカーボネートの線膨張係数は7×10−5mm/mm/℃、ポリプロピレンの線膨張係数は11×10−5mm/mm/℃であった。
(比較例2)
光伝搬層23として、1mm厚のポリカーボネート板を用意した。光偏向要素28として、100μm厚の延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上に三角プリズムをUV成形法にて作製し、1mm厚のポリカーボネート板に粘着材を用いてラミネートし、光デバイス24が得られた。
ポリカーボネートの線膨張係数は7×10−5mm/mm/℃、ポリエチレンテレフタレートの線膨張係数は8×10−5mm/mm/℃であった。
(実施例1)
光伝搬層23として、1mm厚のポリカーボネート板を用意した。光偏向要素28として、100μm厚の無延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上に三角プリズムをUV成形法にて作製し、1mm厚のポリカーボネート板に粘着材を用いてラミネートし、光デバイス24が得られた。
ポリカーボネートの線膨張係数は7×10−5mm/mm/℃、ポリエチレンテレフタレートの線膨張係数は8×10−5mm/mm/℃であった。
比較例1は、ポリカーボネート板とポリプロピレンの線膨張係数が1.5倍以上差があったため、反りが生じた。
比較例2は、ポリカーボネート板とポリエチレンテレフタレートの線膨張係数はほぼ同じであったが、ポリエチレンテレフタレートが延伸フィルムであったために収縮が生じ、反りが生じた。
実施例1は、ポリエチレンテレフタレートが無延伸であったため、反りのない良好な光デバイス24が得られた。
比較例1の構成の光デバイス24の観察者側の面に、ポリプロピレンフィルムを粘着材にてラミネートし、光デバイス25が得られた。
(実施例3)
比較例2の構成の光デバイス24の観察者側の面に、延伸白色PETフィルムを拡散基材26として粘着材にてラミネートし、光均一デバイス25が得られた。
実施例2は、反りの生じない良好な光デバイス24が得られた。
実施例3は、反りの生じない良好な光均一デバイス25が得られた。
以下、本発明の光均一デバイス25、及び光学シート52を用いたディスプレイ装置70について、詳細な実施例にてその光学特性について述べる。
また、光偏向レンズ28、光伝搬層23、及び拡散基材26の材料は、全てポリカーボネイト(屈折率=1.59)とした。
拡散基材26は、樹脂フィラーを適量含有させることで、全光線透過率を60%、ヘイズ値を99%とし、厚みを1.5mmとした。
光伝搬層23は、樹脂フィラーを含有させず透明材料とし、全光線透過率は87%であった。以下実施例において、光伝搬層23の厚みを変えたサンプルを作製した。
(比較例3)
上記設定された光均一デバイス25において、光伝搬層23の厚みを50μmに設定し、多層押出法により光均一デバイス25を作製した。
(実施例4)
上記設定された光均一デバイス25において、光伝搬層23の厚みを300μmに設定し、多層押出法により光均一デバイス25を作製した。
次に、光偏向要素28として、図11(a)に示されるような、第1の台形プリズムアレイの頂部に第2の三角プリズムアレイが形成されたレンズシートを用意した。第1の台形プリズムアレイのピッチPが100μm、頂角が90度、第2の三角プリズムアレイのピッチが30μm、頂角が90度とした。また、光偏向レンズ28、光伝搬層23、及び拡散基材26の材料は、全てポリカーボネイト(屈折率=1.59)とした。
拡散基材26は、樹脂フィラーを適量含有させることで、全光線透過率を60%、ヘイズ値を99%とし、厚みを1.5mmとした。
光伝搬層23は、樹脂フィラーを含有させず透明材料とし、厚さは500μm、全光線透過率は87%であった。
次に、光偏向要素28として、図6(b)に示されるような、第1の凸レンチキュラーアレイ281の単位レンズの間に略直交する形で第2の凸レンチキュラーアレイ282が形成されたレンズシートを用意した。第1の凸レンチキュラーアレイ281のピッチPが90μm、光伝搬層23と凸レンチキュラーレンズとの接合点30における接線mと、光伝搬層23の観察者側と反対側の面23aとのなす角θが65度、単位レンズ高さが50μm、第2の凸レンチキュラーアレイ282のピッチPが30μm、単位レンズ高さが18μmとした。また、光偏向レンズ28は屈折率1.52の紫外線硬化樹脂を75μm厚のPET基材上にUV成形し、光伝搬層23、及び拡散基材26の材料は、ポリスチレン(屈折率=1.58)とした。
拡散基材26は、樹脂フィラーを適量含有させることで、全光線透過率を60%、ヘイズ値を99%とし、厚みを1.5mmとした。
光伝搬層23は、樹脂フィラーを含有させず透明材料とし、厚さは500μm、全光線透過率は87%であった。
次に、光偏向要素28として、図6(b)に示されるような、第1の凸レンチキュラーアレイ281の単位レンズの間に略直交する形で第2の凸レンチキュラーアレイ282が形成されたレンズシートを用意した。第1の凸レンチキュラーアレイ281のピッチPが90μm、光伝搬層23と凸レンチキュラーレンズとの接合点30における接線mと、光伝搬層23の観察者側と反対側の面23aとのなす角θが65度、単位レンズ高さが50μm、第2の凸レンチキュラーアレイ282のピッチPが30μm、単位レンズ高さが18μmとした。また、光偏向レンズ28、光伝搬層23、及び拡散基材26の材料は、全てポリカーボネイト(屈折率=1.59)とした。
拡散基材26は、樹脂フィラーを適量含有させることで、全光線透過率を80%、ヘイズ値を93%とし、厚みを1.5mmとした。
光伝搬層23は、樹脂フィラーを含有させず透明材料とし、厚さは500μm、全光線透過率は87%であった。
これらを、LED間隔が30mm、LEDと光均一デバイス25との距離が8mmとなるバックライト56に配置し、バックライト56の観察者側Fに液晶パネル35を配置することで、ディスプレイ装置70が得られた。
(実施例7)
実施例6で作製した光均一デバイス25の観察者側Fの面に、75μmPET基材上に150μmピッチで集光レンズ16を配置し、光マスク22の領域が集光レンズ16のピッチの50%となるよう形成した光学フィルム1を粘着材により一体積層して、光学シート52が得られた。
本実施例、及び比較例のディスプレイ装置を以下の測定方法により評価した。
(正面輝度評価)
ディスプレイ装置70を全白表示とし、画面中心部を分光放射輝度計(SR−3A:トプコンテクノハウス社製)にて測定した。
(輝度ムラ評価)
ディスプレイ装置70を全白表示とし、画面全体を輝度ムラ測定機(ProMetric1200:Radiant Imaging社製)にて測定、複数の冷陰極管の並びに大して垂直方向の輝度分布データにより解析を行った。
なお、輝度分布は冷陰極管に対応した波型の分布が得られるので、中心の5本分の冷陰
極管に相当する輝度データを抽出して平均輝度を算出した後、平均輝度に対する輝度変化
(%)を算出した。この輝度変化の標準偏差σが1%以内であれば、光学シートの拡散性
が良好と判定した(OK判定)。
表1に本実施例、及び比較例の測定結果を表に示す。
実施例4は輝度、反り共に問題なく、光源イメージも消えた(OK判定)。
実施例5は輝度、反り共に問題なく、光源イメージも消えた(OK判定)。
実施例6は輝度、少し光源41側に凹となる反りが生じたものの、5mm以下と実使用上問題なく、光源イメージも消えた(OK判定)。
実施例7は、輝度が高く、反りも問題ない、(OK判定)。
比較例4は反りは問題なかったが、拡散基材26の全光線透過率が高く、ヘイズ値も低すぎたため拡散性能が不足し光源イメージが消しきれずNGとなった。
Claims (10)
- 光源と、光均一デバイスと光学フィルムからなる光学シートとを備えるバックライトユニットであって、
前記光均一デバイスが、光偏向要素と、前記光偏向要素の光射出面側に配置されてなる光伝搬層と、前記光伝播層の光出射面側に光拡散基材を有し、
前記光均一デバイスの観察者側の面に前記光学フィルムの観察者側の面と反対側の面が重ねられて形成されており、
前記光均一デバイスの観察者側の面と反対側の面と、前記光源が直接対向しており、かつ、
前記光均一デバイスにおける前記光偏向要素が少なくとも1種以上の凹凸形状を有する光偏向レンズであって、
前記光偏向レンズが二次元に偏向面を有し、かつ、
前記光偏向レンズは、弧状表面又は稜線を有する第一頂部と、第一頂部から前記光伝搬層の観察者側とは反対の面に至る第一傾斜部とを有し、
前記光伝搬層の屈折率をnとし、前記光偏向レンズのピッチをPとし、前記第一傾斜面が前記光伝搬層に接合する接合点における前記第一傾斜面への接線が、前記光伝搬層の観察者と反対側の面となす角をθとしたとき、配列される各々の前記光偏向レンズにおいて、前記光伝搬層の厚さTが下記の数式2を満たすことを特徴とするバックライトユニット。
- 前記光均一デバイスにおける前記光偏向レンズが、二次元に配列された単位レンズからなることを特徴とする請求項1に記載のバックライトユニット。
- 前記光均一デバイスにおける前記光偏向レンズが、一次元に配列された第1のレンズアレイと一次元に配列された第2のレンズアレイとからなり、前記第1のレンズアレイと前記第2のレンズアレイとが、交差して配置されてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバックライトユニット。
- 前記光均一デバイスにおける前記光偏向レンズの各々の最遠交点が、前記光伝搬層内に含まれることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のバックライトユニット。
- 前記光均一デバイスにおける前記光伝搬層が少なくとも1層以上の層から構成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のバックライトユニット。
- 前記光均一デバイスにおける前記拡散基材は、透明樹脂に光拡散領域が分散されてなり、全光線透過率が30%〜80%、ヘイズ値が95%以上であり、
前記伝搬層は、全光線透過率が80%以上、ヘイズ値が95%以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のバックライトユニット。 - 前記光学フィルムが、光透過基材と集光レンズとからなり、前記光透過基材の観察者側の面に複数の集光レンズが一定のピッチで配列されており、前記集光レンズの形状が凸曲面形状であり、弧状表面を有する第三頂部と、前記第三頂部から前記光透過基材へ至る第三傾斜面とを有しており、前記第三頂部に行くに従い、対向する前記第三傾斜面の間の距離が次第に減少するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のバックライトユニット。
- 前記光学フィルムと前記光均一デバイスとの間に、複数の光マスクと、前記光マスクを離間する光透過用開口部とが設けられており、
前記光透過開口部が、前記集光レンズの前記第三頂部に対応して設けられ、前記光マスクを介して前記光学フィルムと前記光均一デバイスとが一体積層されていることを特徴とする請求項7に記載のバックライトユニット。 - 前記光学フィルムと前記光均一デバイスとの間にドット状または線状のリブが配列され、前記リブを介して前記光学フィルムと前記光均一デバイスとが一体積層されてなることを特徴とする請求項7に記載のバックライトユニット。
- 画素単位で光を透過/遮光して画像を表示する画像表示素子と、請求項1乃至9のいずれか1項に記載のバックライトユニットと、を備えることを特徴とするディスプレイ装置。
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