JP7219197B2 - 作業機械の故障予測システム及び作業機械の故障予測方法 - Google Patents

作業機械の故障予測システム及び作業機械の故障予測方法 Download PDF

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Description

本発明は、作業機械の故障予測システム及び作業機械の故障予測方法に関し、特に作業機械の燃料タンク内に混入した水分に起因した故障を予測する作業機械の故障予測システム及び作業機械の故障予測方法に関する。
建設機械のような内燃機関を有する作業機械には、燃料を貯蔵する燃料タンクが備え付けられている。燃料タンクには、水分が混入することがある。混入した水分としては、例えば、燃料中の酸成分(不純物として存在又はバクテリアにより生成)が溶け込んでいる水分、作業機械の輸送時、給油時又は稼動時に大気中の湿気が燃料タンク内に侵入(混入)し結露してなる結露水(すなわち、自由水)等が挙げられる。
このように燃料タンクに水分が混入すると、混入した水分に起因してインジェクタの内壁面のエロージョン(壊食)、酸成分によりインジェクタの内壁面の腐食等の問題が発生する。この問題は、ディーゼルエンジンの燃料(軽油)のみならず、ガソリンエンジンの燃料(ガソリン)にも生じている。
上記問題を解決するために、例えば燃料タンク中の水を常時監視し、混入した水分に起因した故障が起きる前に部品の交換、水分離装置の水抜きや脱水フィルタ交換などの対策を講じることが検討されている。具体的には、例えば特許文献1に記載のように、ディーゼル燃料と水との中間の比重を有する材料から構成されたフロート式の水位計を用いて水位を検出し、水分離装置内の水の排出時期を把握する方法がある。また、特殊な水分検知ペーストを塗布した短冊を燃料タンク内に浸漬してタンク底に存在する水を測定することで、燃料タンク内の水分を監視する方法がある。更に、カールフィッシャー水分計を用いて、電量もしくは容量滴定により微量水分を測定することで燃料タンク内の水を監視する方法も挙げられる。
特開2013-144906号公報
しかし、特許文献1に記載の水分離装置では、水分離装置内の水の排出時期を適切に把握するには好適であるが、燃料の液面等に停留する微量の水分や水滴によるインジェクタの故障を検知することには不向きであるという問題が生じる。
また、上記の特殊な水分検知ペーストを塗布した短冊を用いる方法では、水分検知ペーストの検知範囲を目視で確認するため、微量の水分や水滴の目視には不向きであるという問題も生じる。加えて、作業現場(以下、現地という)で作業や分析を行うため、測定時期は作業員に依存した間欠的な情報になる。更に、カールフィッシャー水分計を用いる方法では、現地でサンプルを採取したのち、持ち帰り分析するため、測定時期は作業員に依存した間欠的な情報になる。このような間欠的な方法では、燃料タンク中の水を常時監視し、混入した水分に起因した故障が起きる前に部品の交換や脱水フィルタ交換などの対策を講じることには不向きであるという問題がある。
本発明は上記課題を鑑みて、燃料タンクの水分を簡単に監視することができるとともに、混入した水分に起因した故障を容易に予測できる作業機械の故障予測システム及び作業機械の故障予測方法を提供することを目的とする。
本発明に係る作業機械の故障予測システムは、燃料タンクが備え付けられた作業機械の故障予測を行う作業機械の故障予測システムであって、作業機械の現在位置での気象データを記憶する気象データ記憶部と、少なくとも燃料タンクの材質を記憶する機械構成データ記憶部と、燃料タンク内の燃料の残量を取得し、取得した燃料の残量と前記気象データ記憶部で記憶した気象データと前記機械構成データ記憶部で記憶した燃料タンクの材質に基づいて、燃料タンク内の水分量を算出するタンク内水分量演算部と、前記タンク内水分量演算部で算出した水分量に基づいて燃料タンクのメンテナンスの要否を判定するメンテナンス要否判定部と、を備えることを特徴としている。
本発明に係る作業機械の故障予測システムでは、タンク内水分量演算部は、燃料タンク内の燃料の残量を取得し、取得した燃料の残量と気象データ記憶部で記憶した気象データと機械構成データ記憶部で記憶した燃料タンクの材質に基づいて燃料タンク内の水分量を算出しており、メンテナンス要否判定部はタンク内水分量演算部で算出した水分量に基づいて燃料タンクのメンテナンスの要否を判定するので、燃料タンクの水分を簡単に監視することができ、混入した水分に起因した故障を容易に予測することができる。その結果、混入した水分に起因した故障が起きる前に部品の交換や脱水フィルタ交換などの対策を講じることができるので、作業機械の安定した稼動を実現することができる。
本発明によれば、燃料タンクの水分を簡単に監視することができるとともに、混入した水分に起因した故障を容易に予測することができる。
第1実施形態に係る作業機械の故障予測システムの構成を示す概略図である。 管理サーバの構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る作業機械の故障予測方法を示すフロー図である。 図3中のステップS1の詳細を示すフロー図である。 機械構成データ記憶部に記憶された機種構成データの一例を示す図である。 図3中のステップS2の詳細を示すフロー図である。 気象データ記憶部に記憶された気象データの一例を示す図である。 図3中のステップS3の詳細を示すフロー図である。 燃料タンクを示す模式断面図である。 図3中のステップS4の詳細を示すフロー図である。 図3中のステップS5の詳細を示すフロー図である。 予測データの一例である、稼動可能な時間と水分量との関係を示す図である。 報知装置の設置例を示すモニタの正面図である。 第2実施形態に係る作業機械の故障予測方法を示すフロー図である。 図14中のステップS3’の詳細を示すフロー図である。 図14中のステップS4’の詳細を示すフロー図である。 第3実施形態に係る作業機械の故障予測方法を示すフロー図である。 図17中のステップS3”の詳細を示すフロー図である。 図17中のステップS4”の詳細を示すフロー図である。 第4実施形態に係る作業機械の故障予測方法を示すフロー図である。 図20中のステップS5’の詳細を示すフロー図である。 累積故障確率と水分量との関係を示す図である。 生存率と稼動可能な時間との関係を示す図である。 生存率と水分量との関係を示す図である。
以下、図面を参照して本発明に係る作業機械の故障予測システム及び作業機械の故障予測方法の実施形態について説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
図1は第1実施形態に係る作業機械の故障予測システムの構成を示す概略図である。本実施形態の作業機械の故障予測システム1は、作業機械に備え付けられた燃料タンク内に混入した水分を監視し、水分に起因した作業機械の故障を予測し、予測した結果を作業員、サービス員、ユーザなどに知らせるシステムである。図1に示すように、作業機械の故障予測システム1は、主に、作業機械(ここでは油圧ショベル)2と、作業機械2と通信可能な通信衛星3と、通信衛星3と通信可能な基地局4と、回線網5を介して接続されたユーザ端末6、携帯端末7及び管理サーバ10とを備えている。
作業機械2は、製造業者(メーカー)の工場から出荷され、土木作業、建設作業、解体作業、浚渫作業等が行われる作業現場において所定のユーザ(例えば、作業機械の所有者やレンタル契約者)に使用されている。図示しないが、作業機械2は内燃機関を有し、作業機械2の内部には燃料タンク20が備え付けられている。また、作業機械2には、通信衛星3と通信するための通信アンテナが配置されている。
また、作業機械2は、機械識別装置11、現在位置取得装置12、燃料残量検出装置13及び稼動時間検出装置14を備えている(図2参照)。機械識別装置11は、作業機械2を識別する装置である。例えば、機械識別装置11は、作業機械2の機種や製造番号などに基づいて作業機械2の識別を行う。なお、機種としては、例えばE01、E02、E03…等のようなものである。
現在位置取得装置12は、作業機械2の地図上の現在位置情報(B)を取得するものであり、GPS(全地球測位システム)等を用いることができる。現在位置取得装置12としてGPSを用いる場合には、GPSを作業機械2に配置することにより、地図上の現在位置を取得することができる。
燃料残量検出装置13は、燃料タンク内の燃料残量を測定するものであり、フロート式、圧力式、静電容量式、超音波式などの水位測定装置を用いることができる。稼動時間検出装置14は、作業機械2の稼動時間を検出するものであり、アワーメータなどを用いることができる。また、稼動時間検出装置14は、作業機械2の製造後の経過時間を検出してもよい。
そして、作業機械2は、機械識別装置11で識別した機械情報(A)、現在位置取得装置12で取得した現在位置情報(B)、燃料残量検出装置13で検出した燃料残量情報(C)及び稼動時間検出装置14で検出した稼動時間情報(D)を、通信衛星3、基地局4及び回線網5を介して管理サーバ10に送信することができる。
管理サーバ10は、作業機械の故障予測システム1を構成するメインのコンピュータであり、作業機械2のメーカーの本社、支社、工場、或いは管理センタに設置されている。この管理サーバ10は、演算を実行するCPU(Central Processing Unit)と、演算のためのプログラムを記憶した二次記憶装置としてのROM(Read Only Memory)と、演算経過の保存や一時的な制御変数を保存する一時記憶装置としてのRAM(Random Access Memory)とを組み合わせてなるマイクロコンピュータにより構成されており、記憶されたプログラムの実行によって燃料タンクの空き容量の算出、燃料タンク内の水分量の算出、稼動可能な時間の算出、燃料タンクのメンテナンスの要否、報知装置19への駆動等を行う。
図2は管理サーバの構成を示すブロック図である。図2に示すように、管理サーバ10は、主に、サーバ内記憶領域24、タンク内水分量演算部25、タンク内水分量更新部26、稼働可能時間演算部27及びメンテナンス要否判定部28を備えている。そして、サーバ内記憶領域24は、機械構成データ記憶部15と、気象データ記憶部16と、積算水分量記憶部17と、予測データ記憶部18とを有する。
機械構成データ記憶部15は、機械識別装置11で認識した作業機械2の製造番号に対応する、機種E01、E02、E03、・・・と、燃料タンクの容量E11、E12、E13、・・・と、燃料タンクの材質(及びその材質の物性値)E21、E22、E23、・・・とを記憶している。そして、機械構成データ記憶部15は、記憶した機種構成データ(E)をタンク内水分量演算部25に出力できるようになっている。
気象データ記憶部16は、現在位置取得装置12で取得した作業機械2の現在位置での気象データを記憶するものである。気象データには、外気の最高温度(すなわち、最高気温)、外気の最低温度(すなわち、最低気温)、相対湿度、露点温度等が含まれている。図示しないが、気象データ記憶部16は、気象庁等で公開されている気象データベースに接続できるものであってもよい。そして、気象データ記憶部16は、記憶した気象データ(F)をタンク内水分量演算部25に出力できるようになっている。
なお、本実施形態では、作業機械2に各センサを設置して、最高気温、最低気温、相対湿度、露点温度等を直接測定し、測定した各データを通信衛星3、基地局4及び回線網5を介して気象データ記憶部16に送信して該気象データ記憶部16に記憶させるようになってもよい。
積算水分量記憶部17は、現時点までの燃料タンク内の水分量の平均値や累積値を記憶している。この積算水分量記憶部17は、記憶した水分量データ(G)をタンク内水分量更新部26に出力できるようになっている。
予測データ記憶部18は、燃料タンク内に混入した水分に起因した作業機械2の故障を予測するための各データを記憶するものである。予測データには、水分に起因した過去の故障データに基づいて作成された作業機械の稼動可能な時間と水分量との関係(以下、単に「稼動可能な時間と水分量との関係」という)、作業機械の累積故障確率と水分量との関係(以下、単に「累積故障確率と水分量との関係」という)、作業機械の生存率と稼動可能な時間との関係(以下、単に「生存率と稼動可能な時間との関係」という)、又は作業機械の生存率と水分量との関係(以下、単に「生存率と水分量との関係」という)等が含まれている。これらの関係は図、式または表の形で予測データ記憶部18に記憶されている。そして、この予測データ記憶部18は、記憶した予測データ(H)を稼働可能時間演算部27に出力できるようになっている。
なお、稼動可能な時間に関わる関係式または表では平均水分量が使用され、累積故障確率や生存率に関わる関係式または表では累積水分量(すなわち、積算水分量)が使用される。稼動可能な時間と水分量(すなわち、平均水分量)との関係の例として、例えば図12に示すものがある。図12に示す関係を利用して、水分量から稼動可能な時間を求めることができる。
一方、累積故障確率と水分量(すなわち、累積水分量)との関係の例として、例えば図22に示すものがある。図22に示す関係を利用して、累積故障確率から水分量を求めることができる。更に、平均水分量をパラメータとした生存率と稼動可能な時間との関係の例として、例えば図23に示すものがある。図23に示す関係を利用して、平均水分量と生存率から稼動可能な時間を求めることができる。更に、生存率と水分量(すなわち、累積水分量)との関係の例として、例えば図24に示すものがある。図24に示す関係を利用して、水分量から生存率を求めることができる。
タンク内水分量演算部25は、燃料タンク内の燃料の残量を取得し、取得した燃料の残量と気象データ記憶部16で記憶した気象データと機械構成データ記憶部15で記憶した燃料タンクの材質に基づいて、燃料タンク内の水分量を算出する。より具体的には、タンク内水分量演算部25は、機械構成データ記憶部15から機種構成データ(E)、気象データ記憶部16から気象データ(F)、燃料残量検出装置13から燃料残量情報(C)をそれぞれ取り込み、取り込んだこれらの情報に基づいて燃料タンク内の水分量を算出する。更に、タンク内水分量演算部25は、算出した燃料タンク内の水分量をタンク内水分量更新部26に出力する。
タンク内水分量更新部26は、タンク内水分量演算部25から燃料タンク内の水分量、積算水分量記憶部17から水分量データ(G)(例えば、過去の燃料タンク内の水分量の平均値又は累積値)をそれぞれ取り込み、取り込んだこれらのデータを加算し、その加算した結果をタンク内の新しい水分量として更新する。更に、タンク内水分量更新部26は、更新した水分量を積算水分量記憶部17に記憶させるとともに、更新した水分量を稼働可能時間演算部27に出力する。
稼働可能時間演算部27は、タンク内水分量更新部26から更新した水分量、予測データ記憶部18から予測データ(H)をそれぞれ取り込み、取り込んだこれらのデータに基づいて作業機械2の稼動可能な時間を算出し、算出した稼動可能な時間をメンテナンス要否判定部28に出力する。なお、上述したように、予測データ(H)には稼動可能な時間と水分量との関係、累積故障確率と水分量との関係、生存率と稼動可能な時間との関係、生存率と水分量との関係が含まれている。
メンテナンス要否判定部28は、稼働可能時間演算部27から稼動可能な時間、稼動時間検出装置14から稼動時間情報(D)をそれぞれ取り込み、稼動可能な時間と稼動時間検出装置14から取り込んだ稼動時間情報(D)とを比較することにより、部品の交換又はメンテナンスが必要か否か(すなわち、部品の交換時期又はメンテナンス時期に達したか否か)を判定する。そして、交換時期又はメンテナンス時期が必要と判定した場合、メンテナンス要否判定部28は報知装置19に対して駆動信号を出力する。
報知装置19としては、ランプ、ブザーまたはモニタのような表示装置等を用いることができる。図13は報知装置19の設置例を示す図である。例えば、点灯時に燃料タンク内の水分量の累積値が所定の値に達したことを示すランプ33が、水温計31及び燃料計32とともにモニタ30に設定されている。作業員または管理者は、ランプ33の消灯により部品がまだメンテナンス時期または交換時期に達していないことを知ることができ、ランプ33の点灯によりメンテナンス時期または交換時期に達したことを知ることができる。これによって、作業機械の故障や寿命の低下を未然に防止することができる。また、報知装置19として表示装置を用いる場合には、その画面上にメンテナンス状態・時期を表示させることができる。
更に、メンテナンス要否判定部28の判定結果は、回線網5を介してユーザ側のユーザ端末6と、サービス員側の携帯端末7にそれぞれ送信され、ユーザとサービス員に知らせる。このようにすれば、作業機械2のユーザはユーザ端末6を介し、サービス員は携帯端末7を介して部品の交換時期又はメンテナンス時期をそれぞれ容易に把握することができる。そして、部品の交換又はメンテナンスが必要の場合、サービス員は迅速に部品の交換又はメンテナンスを行うことができるので、作業機械2の安定した稼動を実現することが可能になる。なお、携帯端末7としては、例えばスマートフォン、タブレット端末、携帯電話、PDA(Personal Data Assistant)などが挙げられる。
以下、図3~図12に基づいて作業機械の故障予測システム1を用いた作業機械の故障予測方法を説明する。図3は第1実施形態に係る作業機械の故障予測方法を示すフロー図である。なお、図3に示すフロー図の詳細フローを図4、6、8、10、11に示す。
まず、ステップS1では、管理サーバ10は、機械情報(A)の取り込み及び機種構成データ(E)の取り込みを行う。具体的には、図4に示すように、管理サーバ10は、機械識別装置11から機械情報(A)の取り込み(ステップS11参照)を行った後、機械構成データ記憶部15にアクセスして、先に取り込まれた機械情報(A)と機械構成データ記憶部15に記憶された機種構成データ(E)とを照合する(ステップS12参照)。
次に、管理サーバ10は、機械情報(A)に対応する機種構成データを抽出し(ステップS13参照)、燃料タンクの容量Vtank、燃料タンクの材質(及びその材質の物性値、例えば放射率ε)をそれぞれ取り込む(ステップS14参照)。なお、このステップS14は、特許請求の範囲に記載の「材質取り込みステップ」に相当するものである。
図5は機械構成データ記憶部に記憶された機種構成データの一例を示す図である。図5に示すように、機械構成データ記憶部15には、例えば機種E01に対応する燃料タンク容量E11及び燃料タンク材質(放射率)E21、機種E02に対応する燃料タンク容量E12及び燃料タンク材質(放射率)E22、機種E03に対応する燃料タンク容量E13及び燃料タンク材質(放射率)E23、…がそれぞれ記憶されている。
ステップS1に続くステップS2では、管理サーバ10は、現在位置情報(B)の取り込み及び気象データ(F)の取り込みを行う。具体的には、図6に示すように、管理サーバ10は、現在位置取得装置12から現在位置情報(B)の取り込み(ステップS21参照)を行った後、気象データ記憶部16にアクセスし、先に取り込まれた現在位置情報(B)と気象データ記憶部16に記憶された気象データ(F)とを照合し(ステップS22参照)、現在位置情報(B)に対応する気象データ(F)を取り込む(ステップS23参照)。これによって、気象データ(F)に含まれる最低気温Tlow、最高気温Thigh、相対湿度RH、露点温度Tdewがそれぞれ取り込まれる(ステップS24参照)。なお、ステップS23~S24は特許請求の範囲に記載の「気象データ取り込みステップ」に相当するものである。
図7は気象データ記憶部に記憶された気象データの一例を示す図である。図7に示すように、気象データ記憶部16には、例えば位置F01,F02,F03,…にそれぞれ対応する最低気温F11,F12,F13,…、最高気温F21,F22,F23,…、相対湿度F31,F32,F33,…、露点温度F41,F42,F43,…がそれぞれ記憶されている。なお、これらのデータは、時間平均値、日平均値、月平均値等複数のデータとして記憶されてもよい。
ステップS2に続くステップS3では、タンク内水分量演算部25は、燃料残量情報(C)の取り込み及び燃料タンクの空き容量の算出を行う。具体的には、図8に示すように、タンク内水分量演算部25は、燃料残量検出装置13により検出し出力された燃料残量Vliq情報(C)を取り込み(ステップS31参照)、上記ステップS14で取り込んだ燃料タンクの容量Vtankを読み出す(ステップS32参照)。次に、タンク内水分量演算部25は、燃料タンクの空き容量VairをVair=Vtank-Vliqで算出し(ステップS33及び図9参照)、算出した燃料タンクの空き容量Vairを書き出す(ステップS34参照)。
図9は燃料タンクを示す模式断面図である。図9に示すように、燃料タンク20は、内部に燃料を貯蔵する貯蔵空間を有する箱状に形成されている。燃料タンク20の上部には戻り管21と、燃料タンク20の底部には吸入管22とがそれぞれ設けられている。また、燃料タンク20の内部には、貯蔵される燃料の残量を測定するためのフロート式水位計23が取り付けられている。このフロート式水位計23は、上記燃料残量検出装置13の一部であり、測定した結果を燃料残量検出装置13に出力するように構成されている。なお、ここで、フロート式水位計23に代えて、圧力式水位計、静電容量式水位計、超音波式水位計などを用いてもよい。
ステップS3に続くステップS4では、タンク内水分量演算部25は、燃料タンク内の水分量の算出を行う。より具体的には、図10に示すように、タンク内水分量演算部25は、まず上記ステップで取り込まれた燃料タンクの空き容量Vair、燃料タンクの材質(放射率ε)、最低気温Tlow、相対湿度RH、及び露点温度Tdewを読み出す(ステップS41参照)。
作業機械が夜間屋外に放置された場合、作業機械の温度は放射冷却の影響で外気温以下に低下する。放射冷却により低下する温度Tsolair(相当外気温度)は、燃料タンク材質の放射率ε、最低気温Tlow、相対湿度RHの関数f1(ε、Tlow、RH)で算出される(ステップS42参照)。また、燃料タンク内に存在する単位体積あたりの水分量Qunitは、相当外気温度Tsolairと露点温度Tdewの関数f2(Tsolair、Tdew)で算出される(ステップS43参照)。そして、燃料タンク内の水分量Qtank’は、単位体積あたりの水分量Qunitに燃料タンクの空き容量Vairを掛け合わせて(すなわち、Qtank’=Vair・Qunit)算出される(ステップS44参照)。なお、このステップS4は、特許請求の範囲に記載の「タンク内水分量演算ステップ」に相当するものである。
ステップS4に続くステップS5では、稼働可能時間演算部27は、稼動可能な時間の算出を行う。まず、図11に示すように、タンク内水分量更新部26は、上記ステップで算出した燃料タンク内の水分量Qtank’を読み出し(ステップS51参照)、次に積算水分量記憶部17から出力される水分量データ(G)(すなわち、Qtank)を取り込み(ステップS52参照)、それに算出した燃料タンク内の水分量Qtank’を加算して該水分量データを更新する(ステップS53参照)。
次に、稼働可能時間演算部27は、予測データ記憶部18から出力される予測データ(H)を取り込み(ステップS54参照)、取り込んだ予測データ(H)に基づき、上記更新した水分量から作業機械の稼動可能な時間Tlimitを算出する(ステップS55参照)。
図12は予測データの一例である、稼動可能な時間と水分量との関係を示す図である。図12に示す稼動可能な時間と水分量との関係は、例えば実環境での故障に至るまでの作業機械の稼動時間と本方法で算出した燃料タンク内の水分量データの近似式が採用される。そして、稼働可能時間演算部27は、図12に示す稼動可能な時間と水分量との関係を利用して、更新した水分量(Qtank)から作業機械の稼動可能な時間Tlimitを算出する。なお、稼動可能な時間と水分量との関係は、図12に示す線図のほか、式又は表(マップ)を用いてもよい。
また、予測データ(H)として、上述した稼動可能な時間と水分量との関係のほか、図22に示す累積故障確率と水分量との関係、又は図23に示す平均水分量をパラメータとした生存率と稼動可能な時間との関係、或いは図24に示す生存率と水分量との関係を用いてもよい。このような様々な関係を用いることで、様々な観点から作業機械の稼動可能な時間又は稼動可能な水分量を算出することができるとともに、算出精度及び予測精度の向上を図ることができる。
ステップS5に続くステップS6では、メンテナンス要否判定部28は、稼動時間検出装置14から出力される稼動時間情報(D)の取り込みを行う。ここで、稼動時間をTopで示す。続いて、メンテナンス要否判定部28は、稼動時間Topと上記ステップS5で算出した稼動可能な時間Tlimitを対比し、作業機械の故障を予測する。本実施形態では、メンテナンス要否判定部28は、稼動時間Topと上記ステップS5で算出した稼動可能な時間Tlimitを比較し、比較した結果に基づいて部品の交換又はメンテナンスの実施が必要な否かを判定する(ステップS7参照)。
具体的には、稼動時間が稼動可能な時間に達している(Top≧Tlimit)と判定した場合、メンテナンス要否判定部28は、報知装置19に駆動信号を出力し(ステップS8参照)、作業員又は管理者に部品の交換又はメンテナンス等を実施するように注意を促す。一方、稼動時間が稼動可能な時間に達していない(すなわち、Top<Tlimit)と判定した場合、処理はステップS1に戻って上述の各ステップが繰り返される。
なお、上記ステップS5~S7は、特許請求の範囲に記載の「メンテナンス要否判定ステップ」に相当するものである。
以上のように構成された作業機械の故障予測システム1では、タンク内水分量演算部25は、燃料タンク内の燃料の残量を取得し、取得した燃料の残量と気象データ記憶部16で記憶した気象データと機械構成データ記憶部15で記憶した燃料タンクの材質(放射率ε)に基づいて燃料タンク内の水分量を算出しており、メンテナンス要否判定部28はタンク内水分量演算部25で算出した水分量に基づいて燃料タンクのメンテナンスの要否を判定するので、燃料タンクの水分を簡単に監視することができ、混入した水分に起因した故障を容易に予測することができる。その結果、混入した水分に起因した故障が起きる前に部品の交換や脱水フィルタ交換などの対策を講じることができるので、作業機械の安定した稼動を実現することができる。
一方、本実施形態に係る作業機械の故障予測方法では、気象データ記憶部16で記憶した気象データ、燃料残量検出装置13で検出した燃料の残量、及び機械構成データ記憶部15で記憶した燃料タンクの材質(放射率ε)に基づいて燃料タンク内の水分量が算出され、算出された水分量に基づいて燃料タンクのメンテナンスの要否が判定されるので、燃料タンクの水分を簡単に監視することができることともに、混入した水分に起因した故障を容易に予測することができる。加えて、上記ステップS7において、稼動時間Topと稼動可能な時間Tlimitを比較することにより、部品の交換又はメンテナンスの実施が必要な否かが判定されるので、混入した水分に起因した故障が起きる前に部品の交換や脱水フィルタ交換などの対策を講じることができ、作業機械の安定した稼動を実現することが可能になる。
[第2実施形態]
以下、図14~図16を参照して作業機械の故障予測システム及び作業機械の故障予測方法の第2実施形態を説明する。本実施形態の作業機械の故障予測システム及び作業機械の故障予測方法は、タンク内水分量演算部25が燃料消費量に基づき水分量を算出する点において、上記第1実施形態と相違している。以下、その相違点のみを説明する。
図14は第2実施形態に係る作業機械の故障予測方法を示すフロー図である。図14に示すように、本実施形態の作業機械の故障予測方法は、ステップS3’及びステップS4’において第1実施形態と異なっている。すなわち、ステップS3’では、タンク内水分量演算部25は燃料残量情報(C)の取り込み及び燃料消費量の算出を行う。具体的には、図15に示すように、タンク内水分量演算部25は、まず燃料残量検出装置13から出力された燃料残量Vliq情報(C)を取り込む(ステップS31’参照)。
次に、タンク内水分量演算部25は、前回取り込んだ燃料残量情報Vliq1を用いて、燃料の消費量をΔVliq=Vliq1-Vliq2で算出し(ステップS32’参照)、算出した燃料の消費量ΔVliqを書き出す(ステップS33’参照)。なお、ここでのVliq2はステップS31’で取り込んだ燃料残量Vliqである。
そして、ステップS3’に続くステップS4’では、タンク内水分量演算部25は、燃料消費量から燃料タンク内の水分量を算出する。具体的には、図16に示すように、タンク内水分量演算部25は、まず燃料の消費量ΔVliq、燃料タンクの材質(放射率ε)、最低気温Tlow、相対湿度RH、及び露点温度Tdewを読み出す(ステップS41’参照)。
次に、タンク内水分量演算部25は、放射冷却により低下する温度Tsolair(相当外気温度)を燃料タンク材質の放射率ε、最低気温Tlow、相対湿度RHの関数f1(ε、Tlow、RH)で算出し(ステップS42’参照)、更に燃料タンク内に存在する単位体積あたりの水分量Qunitを相当外気温度Tsolairと露点温度Tdewの関数f2(Tsolair、Tdew)で算出する(ステップS43’参照)。
次に、タンク内水分量演算部25は、燃料タンク内の水分量Qtank’を、単位体積あたりの水分量Qunitに燃料消費量ΔVliqを掛け合わせて(すなわち、Qtank’=ΔVliq・Qunit)算出する(ステップS44’参照)。
本実施形態に係る作業機械の故障予測システム及び作業機械の故障予測方法は、上記第1実施形態と同様な作用効果を得られるとともに、高い稼動率でかつ燃料消費量が多い作業機械を管理するのに好適である。すなわち、高い稼動率でかつ燃料消費量が多い作業機械の場合、燃料消費に伴い燃料タンク内が負圧になりやすく、燃料タンク内外の圧力を平衡させるため、燃料の消費分の外気が燃料タンク内に流入することになる。そして、本実施形態に係る作業機械の故障予測システム及び作業機械の故障予測方法を採用することで、燃料タンクの水分をより好適に監視することができることともに、混入した水分に起因した故障を容易に予測することができる。
[第3実施形態]
以下、図17~図19を参照して作業機械の故障予測システム及び作業機械の故障予測方法の第3実施形態を説明する。本実施形態の作業機械の故障予測システム及び作業機械の故障予測方法は、タンク内水分量演算部25が呼吸作用による燃料タンク内への外気吸入量(以下、単に「呼吸作用吸入量」という)に基づき水分量を算出する点において、上記第1実施形態と相違している。以下、その相違点のみを説明する。
図17は第3実施形態に係る作業機械の故障予測方法を示すフロー図である。図17に示すように、本実施形態の作業機械の故障予測方法は、ステップS3”及びステップS4”において第1実施形態と異なっている。すなわち、ステップS3”では、タンク内水分量演算部25は燃料タンクの空き容量の算出及び呼吸作用吸入量の算出を行う。具体的には、図18に示すように、タンク内水分量演算部25は、上記ステップS2で取り込んだ最低気温Tlow及び最高気温Thighを読み出すとともに、燃料タンクの空き容量Vairを算出する(ステップS31”参照)。燃料タンクの空き容量Vairは、上記第1実施形態で述べたステップS3と同じようにVair=Vtank-Vliqで算出することができるので、その詳細説明を省略する。
次に、タンク内水分量演算部25は、呼吸作用吸入量Vrespを、最低気温Tlow、最高気温Thigh、燃料タンク20の空き容量Vairの関数f3(Tlow、Thigh、Vair)で算出し(ステップS32”参照)、算出した呼吸作用吸入量Vrespを書き出す(ステップS33”参照)。なお、ここでの呼吸作用とは、燃料タンク内の温度変化による空気の体積変化を意味する。
そして、ステップS3”に続くステップS4”では、タンク内水分量演算部25は、呼吸作用吸入量Vrespから燃料タンク内の水分量を算出する。具体的には、図19に示すように、タンク内水分量演算部25は、まず呼吸作用吸入量Vresp、燃料タンクの材質(放射率ε)、最低気温Tlow、相対湿度RH、及び露点温度Tdewを読み出す(ステップS41”参照)。
次に、タンク内水分量演算部25は、放射冷却により低下する温度Tsolair(相当外気温度)を燃料タンク材質の放射率ε、最低気温Tlow、相対湿度RHの関数f1(ε、Tlow、RH)で算出し(ステップS42”参照)、更に燃料タンク内に存在する単位体積あたりの水分量Qunitを相当外気温度Tsolairと露点温度Tdewの関数f2(Tsolair、Tdew)で算出する(ステップS43”参照)。
次に、タンク内水分量演算部25は、燃料タンク内の水分量Qtank’を、単位体積あたりの水分量Qunitに呼吸作用吸入量Vrespを掛け合わせて(すなわち、Qtank’=Vresp・Qunit)算出する(ステップS44”参照)。
本実施形態に係る作業機械の故障予測システム及び作業機械の故障予測方法は、上記第1実施形態と同様な作用効果を得られるとともに、低い稼動率でかつ燃料消費量が少ない作業機械を管理するのに好適である。すなわち、作業機械の稼動率が低くても、昼夜の温度変化で呼吸作用により外気がタンク内に侵入する。そして、本実施形態に係る作業機械の故障予測システム及び作業機械の故障予測方法を採用することで、燃料タンクの水分をより好適に監視することができることともに、混入した水分に起因した故障を容易に予測することができる。なお、燃料タンク内の水分量を算出するにあたり、第1実施形態に示した燃料タンク空き容量Vair、第2実施形態に示した燃料消費量ΔVliq、第3実施形態に示した呼吸作用吸入量Vrespを2種類以上組み合わせた値を使用しても良い。
[第4実施形態]
以下、図20~図22を参照して作業機械の故障予測システム及び作業機械の故障予測方法の第4実施形態を説明する。本実施形態の作業機械の故障予測システム及び作業機械の故障予測方法は、管理サーバ10が累積故障確率と水分量との関係を利用し水分量を算出する点において、上記第1実施形態と相違している。以下、その相違点のみを説明する。
図20は第4実施形態に係る作業機械の故障予測方法を示すフロー図である。図20に示すように、本実施形態の作業機械の故障予測方法は、ステップS3’~ステップS7’において第1実施形態と異なっている。なお、ステップS3’及びステップS4’は上記第2実施形態と同様であるので、その詳細説明を省略する。
一方、ステップS5’では、管理サーバ10は稼動可能な水分量の算出を行う。具体的には、図21に示すように、タンク内水分量更新部26は、まずステップS44’(図16参照)で算出した燃料タンク内の水分量Qtank’を読み出し(ステップS51’参照)、次に積算水分量記憶部17から出力される水分量データ(G)(すなわち、Qtank)を取り込み(ステップS52’参照)、それに算出した燃料タンク内の水分量Qtank’を加算して該水分量データを更新する(ステップS53’参照)。
更に、管理サーバ10は、予測データ記憶部18から出力される予測データ(H)を取り込む(ステップS54’参照)。本実施形態において、予測データ(H)は図22に示す累積故障確率と水分量(すなわち、累積水分量)との関係が用いられる。図22に示す累積故障確率と水分量との関係は、例えば実環境での故障に至るまでの累積故障確率と水分量データの近似式が採用される。
そして、管理サーバ10は、図22に示す累積故障確率と水分量との関係を利用して、累積故障確率から稼動可能な水分量Qlimitを算出する(ステップS55’参照)。より具体的には、管理サーバ10は、想定した累積故障確率(例えば50%)に対応した水分量の許容値を稼動可能な水分量Qlimitとして算出する。なお、作業機械の部品のメンテナンス基準は、累積故障確率によって決定されるので、累積故障確率を変えることでメンテナンスの管理基準を変更することができる。
ステップS5’に続くステップS6’では、メンテナンス要否判定部28は、ステップS53’で更新した水分量と、ステップS55’で算出した稼動可能な水分量Qlimitを対比し、水分量が稼動可能な水分量に達しているか否かを判定する(ステップS6’参照)。そして、水分量が稼動可能な水分量に達していると判定した場合、メンテナンス要否判定部28は、報知装置19に駆動信号を出力し(ステップS7’参照)、作業員又は管理者に部品の交換又はメンテナンス等を実施するように注意を促す。一方、水分量が稼動可能な水分量に達していないと判定した場合、処理はステップS1に戻って上述の各ステップが繰り返される。
本実施形態に係る作業機械の故障予測システム及び作業機械の故障予測方法は、上記第1実施形態と同様な作用効果を得られるとともに、累積故障確率と水分量との関係を用いて作業機械の稼動可能な水分量を算出することができ、算出精度及び予測精度の向上を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
1 作業機械の故障予測システム
2 作業機械
10 管理サーバ
11 機械識別装置
12 現在位置取得装置
13 燃料残量検出装置
14 稼動時間検出装置
15 機械構成データ記憶部
16 気象データ記憶部
17 積算水分量記憶部
18 予測データ記憶部
19 報知装置
20 燃料タンク
24 サーバ内記憶領域
25 タンク内水分量演算部
26 タンク内水分量更新部
27 稼働可能時間演算部
28 メンテナンス要否判定部

Claims (10)

  1. 燃料タンクが備え付けられた作業機械の故障予測を行う作業機械の故障予測システムであって、
    作業機械の現在位置での気象データを記憶する気象データ記憶部と、
    少なくとも燃料タンクの材質を記憶する機械構成データ記憶部と、
    燃料タンク内の燃料の残量を取得し、取得した燃料の残量と前記気象データ記憶部で記憶した気象データと前記機械構成データ記憶部で記憶した燃料タンクの材質に基づいて、燃料タンク内の水分量を算出するタンク内水分量演算部と、
    前記タンク内水分量演算部で算出した水分量に基づいて燃料タンクのメンテナンスの要否を判定するメンテナンス要否判定部と、
    を備えることを特徴とする作業機械の故障予測システム。
  2. 前記メンテナンス要否判定部は、作業機械の過去の故障データに基づいて予め作成された稼動可能な時間と水分量との関係、累積故障確率と水分量との関係、生存率と稼動可能な時間との関係、及び生存率と水分量との関係のいずれかに基づいて、燃料タンクのメンテナンスの要否を判定する請求項1に記載の作業機械の故障予測システム。
  3. 前記タンク内水分量演算部は、取得した燃料の残量に基づいて燃料タンクの空き容量を算出し、算出した燃料タンクの空き容量に基づいて燃料タンク内の水分量を算出する請求項1又は2に記載の作業機械の故障予測システム。
  4. 前記タンク内水分量演算部は、取得した燃料の残量に基づいて燃料の消費量を算出し、算出した燃料の消費量に基づいて燃料タンク内の水分量を算出する請求項1又は2に記載の作業機械の故障予測システム。
  5. 前記タンク内水分量演算部は、取得した燃料の残量に基づいて燃料タンクの空き容量を算出し、算出した燃料タンクの空き容量に基づいて呼吸作用による燃料タンク内への外気吸入量を算出し、算出した呼吸作用による燃料タンク内への外気吸入量に基づいて燃料タンク内の水分量を算出する請求項1又は2に記載の作業機械の故障予測システム。
  6. 燃料タンクが備え付けられた作業機械の故障予測を行う作業機械の故障予測方法であって、
    前記作業機械の外部に設置された管理サーバが、
    燃料タンクの材質を取り込む材質取り込みステップと、
    作業機械の現在位置での気象データを取り込む気象データ取り込みステップと、
    燃料タンク内の燃料の残量を取得し、取得した燃料の残量と、前記材質取り込みステップで取り込んだ燃料タンクの材質と、前記気象データ取り込みステップで取り込んだ気象データに基づいて、燃料タンク内の水分量を算出するタンク内水分量演算ステップと、
    前記タンク内水分量演算ステップで算出した水分量に基づいて燃料タンクのメンテナンスの要否を判定するメンテナンス要否判定ステップと、
    実行することを特徴とする作業機械の故障予測方法。
  7. 前記メンテナンス要否判定ステップにおいて、前記管理サーバは、作業機械の過去の故障データに基づいて予め作成された稼動可能な時間と水分量との関係、累積故障確率と水分量との関係、生存率と稼動可能な時間との関係、及び生存率と水分量との関係のいずれかに基づいて、燃料タンクのメンテナンスの要否を判定する請求項6に記載の作業機械の故障予測方法。
  8. 前記タンク内水分量演算ステップにおいて、前記管理サーバは、取得した燃料の残量に基づいて燃料タンクの空き容量を算出し、算出した燃料タンクの空き容量に基づいて燃料タンク内の水分量を算出する請求項6又は7に記載の作業機械の故障予測方法。
  9. 前記タンク内水分量演算ステップにおいて、前記管理サーバは、取得した燃料の残量に基づいて燃料の消費量を算出し、算出した燃料の消費量に基づいて燃料タンク内の水分量を算出する請求項6又は7に記載の作業機械の故障予測方法。
  10. 前記タンク内水分量演算ステップにおいて、前記管理サーバは、取得した燃料の残量に基づいて燃料タンクの空き容量を算出し、算出した燃料タンクの空き容量に基づいて呼吸作用による燃料タンク内への外気吸入量を算出し、算出した呼吸作用による燃料タンク内への外気吸入量に基づいて燃料タンク内の水分量を算出する請求項6又は7に記載の作業機械の故障予測方法。
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