JP5790297B2 - 物理量センサー及び電子機器 - Google Patents
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Description
これにより、上記物理量センサーは、検出した本来の静電容量に、増大した上記寄生容量が付加されてしまうことから、容量変化検出型の物理量センサーとしての検出精度などの検出特性が劣化する虞がある。
この結果、上記物理量センサーは、物理量検出における信頼性を損なう虞がある。特に、差動検出方式の物理量センサーの場合、固定電極の配線と可動電極の配線間の寄生容量を減らすことが課題となっている。
これにより、物理量センサーは、物理量検出時における固定電極用配線と可動電極用配線との間の寄生容量が、シールド部によって低減されることから、検出した静電容量値と本来の静電容量値との誤差を少なくすることができる。
したがって、物理量センサーは、検出精度などの検出特性を向上させることができる。
この結果、物理量センサーは、物理量検出における信頼性を向上させることが可能となる。
また、物理量センサーは、基板の主面に複数の凹部が設けられ、各凹部内に固定電極用配線及び可動電極用配線が設けられたことから、各配線の上記主面からの突出を回避することができる。
この結果、物理量センサーは、各配線と非接続部材(例えば、第1配線であれば第2固定電極部、第2配線であれば第1固定電極部)との短絡を回避することが可能となる。
また、物理量センサーは、凹部によって各配線間を更に隔てることが可能なことから、物理量検出時における各配線間の寄生容量を更に低減することができる。
[適用例2]上記適用例にかかる物理量センサーにおいて、前記固定電極用配線と前記可動電極用配線の並び方向における前記固定電極用配線と前記シールド部の離間距離および前記可動電極用配線と前記シールド部の離間距離をWとし、前記シールド部の厚さをHとしたとき、H/Wが1〜20の範囲内にあることが好ましい。
したがって、物理量センサーは、検出精度などの検出特性を更に向上させることができる。この結果、物理量センサーは、物理量検出における信頼性を更に向上させることが可能となる。
この結果、物理量センサーは、シールド部と可動部、可動電極部、及び固定電極部との材料が異なる場合と比較して、生産性を向上させることが可能となる。
最初に、本実施形態にかかる、例えば、加速度や角速度などの物理量を検出する容量変化検出型の物理量センサーの構成について説明する。
図1は、本実施形態の物理量センサーの概略構成を示す模式平面図であり、図2は、図1のA−A線での模式断面図であり、図3は、図1のB−B線での模式断面図であり、図4は、図1のC−C線での模式要部断面図である。
なお、説明の便宜上、各構成要素の寸法比率は実際と異なる。また、図1では、蓋部材を破線にて記載してある。
ベース基板2は、板状をなし、その上面である主面2aには、凹部21が設けられている。この凹部21は、ベース基板2を平面視したときに、後述するセンサー素子3の可動部33、可動電極部36,37及び連結部34,35が収まるように形成されている。
凹部21は、センサー素子3の可動部33、可動電極部36,37及び連結部34,35がベース基板2に接触することを回避する逃げ部を構成する。これにより、ベース基板2は、センサー素子3の可動部33の変位を許容することができる。
なお、この逃げ部は、凹部21に代えて、ベース基板2をその厚さ方向(Z軸方向)に貫通する貫通孔であってもよい。また、本実施形態では、凹部21の平面視形状は、四角形(具体的には長方形)をなしているが、これに限定されるものではない。
また、ベース基板2の主面2aには、凹部24が凹部21の左側縁部近傍から凹部23に沿ってベース基板2の外周部まで設けられている。
また、凹部22〜24の電極44〜46が設けられた部位の深さは、それぞれ配線41〜43が設けられた部位よりも深くなっている。
このように凹部22〜24の一部の深さを深くすることにより、後述する物理量センサー1の製造時において、電極44〜46と、後にセンサー素子3となるセンサー基板との接合や外部部材との接触を回避することができる。
これにより、物理量センサー1は、ベース基板2(ガラス基板)とセンサー素子3(シリコン基板)とを陽極接合することができる。
センサー素子3は、例えば、加速度や角速度などの物理量の変化に応じて、可動部33及び可動電極部36,37が、連結部34,35を弾性変形させながら、X軸方向(+X方向または−X方向)に変位する。物理量センサー1は、このような変位に伴って、可動電極部36と固定電極部38との間の隙間、及び可動電極部37と固定電極部39との間の隙間の大きさがそれぞれ変化する。
すなわち、物理量センサー1は、このような変位に伴って、可動電極部36と固定電極部38との間の静電容量、及び可動電極部37と固定電極部39との間の静電容量の大きさがそれぞれ変化する。したがって、物理量センサー1は、差動検出方式の物理量センサーとして、これらの静電容量の変化に基づいて、加速度や角速度などの物理量を検出することできる。
固定部31,32は、それぞれ、前述したベース基板2の主面2aに接合されている。具体的には、固定部31は、ベース基板2の主面2aの凹部21に対して−X方向側(図中左側)の部分に接合され、固定部32は、凹部21に対して+X方向側(図中右側)の部分に接合されている。また、固定部31,32は、平面視したときに、それぞれ、凹部21と凹部21の外周縁部とに跨るように設けられている。
2つの固定部31,32の間には、可動部33が設けられている。本実施形態では、可動部33は、X軸方向に延びる長手形状をなしている。なお、可動部33の形状は、センサー素子3を構成する各部の形状、大きさなどに応じて決められるものであり、上述した構成に限定されない。
この連結部34,35は、可動部33を固定部31,32に対して変位可能に連結している。本実施形態では、連結部34,35は、図1にて矢印aで示すように、X軸方向(+X方向または−X方向)に可動部33を変位し得るように構成されている。
同様に、連結部35は、Y軸方向に蛇行しながらX軸方向に延びる形状をなす2つの梁351,352で構成されている。
可動電極部36は、可動部33から+Y方向に突出し、櫛歯状をなすように並ぶ複数の可動電極指361〜365を備えている。この可動電極指361,362,363,364,365は、―X方向側から+X方向側へ、この順に並んでいる。同様に、可動電極部37は、可動部33から−Y方向に突出し、櫛歯状をなすように並ぶ複数の可動電極指371〜375を備えている。この可動電極指371,372,373,374,375は、―X方向側から+X方向側へ、この順に並んでいる。
これにより、後述する固定電極部38の固定電極指382,384,386,388と可動電極部36との間の静電容量、及び固定電極指381,383,385,387と可動電極部36との間の静電容量を可動部33の変位に応じて効率的に変化させることができる。
同様に、後述する固定電極部39の固定電極指392,394,396,398と可動電極部37との間の静電容量、及び固定電極指391,393,395,397と可動電極部37との間の静電容量を可動部33の変位に応じて効率的に変化させることができる。
可動電極部36は、固定電極部38に対して間隔を隔てて対向している。また、可動電極部37は、固定電極部39に対して間隔を隔てて対向している。
このように、複数の固定電極指381〜388は、交互に並ぶ複数の第1固定電極指及び複数の第2固定電極指で構成されている。換言すれば、複数の固定電極指381〜388は、可動電極指の一方の側に第1固定電極指が配置され、他方の側に第2固定電極指が配置されている。
このように、複数の固定電極指391〜398は、交互に並ぶ複数の第1固定電極指及び複数の第2固定電極指で構成されている。換言すれば、複数の固定電極指391〜398は、可動電極指の一方の側に第1固定電極指が配置され、他方の側に第2固定電極指が配置されている。
すなわち、固定部31,32、可動部33、連結部34,35、複数の固定電極指381〜388,391〜398及び複数の可動電極指361〜365,371〜375は、それぞれ、シリコンを主材料として構成されていることが好ましい。
また、センサー素子3を構成するシリコン材料には、リン、ボロンなどの不純物がドープされていることが好ましい。これにより、物理量センサー1は、センサー素子3の導電性を優れたものとすることができる。
このようなセンサー素子3とベース基板2との接合方法は、特に限定されないが、陽極接合法を用いることが好ましい。
詳述すると、配線41は、前述したベース基板2の凹部21の外側に設けられ、凹部21の外周に沿うように凹部22内に形成されている。そして、配線41の一端部は、ベース基板2の主面2aの外周部(ベース基板2上の蓋部材5の外側の部分)において、電極44に接続されている。
配線41は、前述したセンサー素子3の第1固定電極指(第1固定電極部)である各固定電極指382,384,386,388及び各固定電極指392,394,396,398に電気的に接続されている。
配線42は、前述したセンサー素子3の第2固定電極指(第2固定電極部)である固定電極指381,383,385,387及び固定電極指391,393,395,397に電気的に接続されている。
そして、物理量センサー1は、突起部481を介して固定電極指382,384,386,388と配線41とが電気的に接続されるとともに、突起部482を介して固定電極指392,394,396,398と配線41とが電気的に接続されている。
そして、物理量センサー1は、突起部471を介して固定電極指381,383,385,387と配線42とが電気的に接続されるとともに、突起部472を介して固定電極指391,393,395,397と配線42とが電気的に接続されている。
同様に、配線43上の、平面視において、センサー素子3の固定部31と重なる部分には、導電性を有する突起部50が設けられている。
そして、物理量センサー1は、突起部50を介して固定部31と配線43とが電気的に接続されている。
これにより、物理量センサー1は、ベース基板2とセンサー素子3との接合時に、ベース基板2とセンサー素子3とが密着することで、配線41〜43と突起部471,472,481,482,50とが押圧され、上述した電気的な接続が確実になされている。
そして、物理量センサー1は、電極45(配線42)及び電極46(配線43)を用いることにより、第2固定電極指381,383,385,387と可動電極部36との間の静電容量及び第2固定電極指391,393,395,397と可動電極部37との間の静電容量を測定できる。
物理量センサー1は、このような金属を用いて突起部471,472,481,482,50を構成することにより、配線41〜43と固定電極部38,39及び固定部31との間の接触抵抗を小さくすることができる。
この絶縁膜6は、配線41〜43とセンサー素子3の非接続部との電気的接続(短絡)を回避する機能を有する。
これにより、物理量センサー1は、配線41と非接続部との短絡をより確実に回避しつつ、第1固定電極指382,384,386,388,392,394,396,398と配線41との電気的接続、配線42と非接続部との短絡をより確実に回避しつつ、第2固定電極指381,383,385,387,391,393,395,397と配線42との電気的接続、及び配線43と非接続部との短絡をより確実に回避しつつ、固定部31と配線43との電気的接続を行うことができる。
また、物理量センサー1は、ベース基板2がアルカリ金属イオンを含むガラス材料で構成され、且つ、センサー素子3がシリコンを主材料として構成されている場合、ベース基板2の主面2aのセンサー素子3との接合部位に絶縁膜6が存在していても、絶縁膜6を介してベース基板2とセンサー素子3とを陽極接合することができる。
シールド部4は、図4に示す配線42,43からの距離(離間距離)Wと、高さ(厚さ)Hとの比(H/W)が、1〜20になるように形成されるのが好ましい。シールド部4は、H/Wが1より小さいと、配線42,43間の寄生容量を低減する機能(シールド効果)が弱まり、H/Wが20より大きいと、エッチングなどによる製造時間が長くなり、生産性が低下する虞がある。
本実施形態では、好適な一例として、H/Wが6.25(H:25μm、W:4μm)に設定されている。
なお、図4における配線42,43とシールド部4との段差は、実際にはH/Wに関して寸法的に無視できるレベルである。
なお、配線41とシールド部4との寸法関係(H/W)も上記と同様である。
シールド部4の左側部分は、固定電極指381の左側(−X方向側)から−X方向に延在し、配線41及び配線42に沿って−Y方向へ屈曲し、蓋部材5の内壁の近傍まで設けられ、更に蓋部材5の内壁に沿って配線42と配線43との間にも設けられている。
一方、シールド部4の右側部分は、固定電極指388の右側(+X方向側)から+X方向に延在し、配線41及び配線42に沿って−Y方向へ屈曲後−X方向へ屈曲し、固定電極指398の近傍まで設けられている。
シールド部4は、配線41〜43とは電気的に独立しており、図示しない配線を介して、配線41〜43とは異なる電位(例えば、GND)になるように構成されている。なお、シールド部4と配線との接続構造は、固定電極指381〜388,391〜398と配線41,42との接続構造に準じる。
なお、シールド部4の構成材料は、固定電極部38,39(センサー素子3)と同一材料とすることが好ましい。これにより、物理量センサー1は、例えば、一枚のシリコン基板からシールド部4と固定電極部38,39(センサー素子3)とを、フォトリソグラフィー技術やエッチング技術を用いて一括して形成することができ、陽極接合によりシールド部4をベース基板2に接合することができる。
なお、シールド部4の構成材料としては、配線41,42間、配線42,43間の寄生容量を低減できるものであれば、半導体または導体に限定されない。
蓋部材5は、板状をなし、その一方の面(下面)に凹部51が設けられている。この凹部51は、センサー素子3の可動部33及び可動電極部36,37などの変位が可能なようにセンサー素子3との間、及びシールド部4との間に空隙を設けて形成されている。
また、蓋部材5の構成材料としては、前述したような機能を発揮し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、シリコン材料、ガラス材料などを好適に用いることができる。
図5(a)〜(e)、図6(f)〜(h)、図7(a)〜(d)は、物理量センサーの製造工程を説明する模式断面図である。
なお、ここでは、複数個取りを前提として説明するが、個別に製造しても構わない。
まず、図5(a)に示すように、後に個片化することでベース基板2となるウエハー状の基板102を用意する。
次に、図5(b)に示すように、基板102の上面(主面102a)をエッチングすることにより、凹部21〜23を形成する。このとき、図5(b)では図示しないが、凹部24も同様に形成する。
なお、マスクとして、例えば、グレースケールマスクを用いることにより、凹部21と凹部22〜24と(深さの異なる複数の凹部)を一括形成してもよい。
以下、図7に基づき、配線41〜43、突起部471,472,481,482,50の形成について詳述する。
まず、図7(a)に示すように、凹部22内に配線41を形成するとともに、凹部23内に配線42を形成する。このとき、図7では図示しないが、凹部24内に配線43を配線41,42と一括して形成する。
また、配線41〜43の構成材料としては、透明電極材料(特にITO)を用いることが好ましい。
次に、図7(c)に示すように、配線41,42などを覆うように、基板102の主面102aに絶縁膜106を形成(成膜)する。ここで、絶縁膜106は、後述する個片化を経て絶縁膜6となるものである。
次に、図7(d)に示すように、絶縁膜106の突起部471,472,481,482を覆っている部分を除去する。また、図7(d)では図示しないが、絶縁膜106の突起部50及び電極44〜46を覆っている部分も除去する。これにより、突起部471,472,481,482,50及び電極44〜46を露出させる。
なお、この際、突起部471,472,481,482,50の上面は、絶縁膜106の上面と殆ど段差がない状態になっている。
図5に戻って、次に、図5(d)に示すように、後に複数のセンサー素子3及びシールド部4となるウエハー状のセンサー基板103を用意し、基板102の主面102aにセンサー基板103を接合する。これにより、センサー基板103と突起部471,472,481,482とが接続される。このとき、図5(d)では図示しないが、センサー基板103と突起部50とが同様に接続される。
なお、基板102とセンサー基板103との接合には、陽極接合法を用いることが好ましい。
なお、センサー基板103には、半導体基板であるシリコン基板を用いることが好ましく、突起部471,472,481,482,50の構成材料としては、Auを用いることが、接触抵抗を小さくする上で好ましい。
なお、センサー基板103の厚さが、当初からセンサー素子3の厚さと同じであれば、この肉薄化は必要ない。
次に、図6(f)に示すように、センサー基板103をエッチングすることによりセンサー素子3及びシールド部4(図4参照)を形成する。
なお、シールド部4は、配線41〜43、電極44〜46及び突起部471,472,481,482,50と同様の形成方法により形成された図示しない配線及び突起部を介して、基板102上に設けられた図示しない電極と電気的に接続されている。
次に、図6(g)に示すように、基板102の主面102aに、複数の凹部51を有し個片化することにより蓋部材5となるウエハー状の基板105を接合する。これにより、基板102と基板105とで各センサー素子3及び各シールド部4を各凹部51内に収容する。
なお、基板102と基板105との接合方法としては、特に限定されず、例えば、接着剤を用いた接合方法、陽極接合法、直接接合法などを用いることができる。
次に、図6(h)に示すように、センサー素子3を収容し一体となった基板102及び基板105を、図示しない分割装置(ダイシング装置)などを用いてセンサー素子3及びシールド部4毎の個片に分割することにより、物理量センサー1を得る。
なお、分割により、基板102はベース基板2となり、基板105は蓋部材5となる。
そして、物理量センサー1は、配線41と配線42との間、及び配線42と配線43との間の一部に、配線41と配線42、及び配線42と配線43とを隔てるシールド部4が設けられている。
これにより、物理量センサー1は、物理量検出時における配線41と配線42との間、及び配線42と配線43との間の寄生容量が、シールド部4によって低減されることから、検出した静電容量値と本来の静電容量値との誤差を少なくすることができる。
したがって、物理量センサー1は、検出精度などの検出特性を向上させることができる。この結果、物理量センサー1は、物理量検出における信頼性を向上させることが可能となる。
この結果、物理量センサー1は、配線41〜43と非接続部材(例えば、配線41であれば第2固定電極指381,383,385,387,391,393,395,397、配線42であれば第1固定電極指382,384,386,388,392,394,396,398)との短絡を回避することが可能となる。
また、物理量センサー1は、凹部22〜24によって配線41と配線42、配線42と配線43とを更に隔てることが可能なことから、物理量検出時における配線41と配線42との間、及び配線42と配線43との間の寄生容量を更に低減することができる。
この結果、物理量センサー1は、シールド部4とセンサー素子3との材料が異なる場合と比較して、生産性を向上させることが可能となる。
次に、上記実施形態及び変形例の物理量センサーを備えた電子機器について説明する。
図8は、物理量センサーを備えた電子機器としてのモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。
図8に示すように、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部100を有する表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピューター1100には、物理量センサー1が内蔵されている。
図9に示すように、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204及び送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部100が配置されている。
このような携帯電話機1200には、物理量センサー1が内蔵されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面(図中手前側)には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中奥側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
また、このデジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、ビデオ信号出力端子1312には、テレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314には、パーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。更に、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなデジタルスチルカメラ1300には、物理量センサー1が内蔵されている。
なお、上記物理量センサーを備えた電子機器は、図8のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図9の携帯電話機、図10のデジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、各種ナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば、電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーターなどに適用することができる。
例えば、固定電極部は、櫛歯状をなすように並ぶ複数の固定電極指の少なくとも1つの固定電極指がその他の固定電極指に対して絶縁性を有する基板上で分離していれば、前述した実施形態及び変形例に限定されない。
また、可動部は、Y軸方向に変位させるように構成してもよいし、X軸に平行な軸線まわりに回動させるように構成してもよい。この場合は、可動電極指と固定電極指との対向面積の変化による静電容量変化に基づいて物理量を検出すればよい。
Claims (6)
- 基板と、
前記基板の上方に支持されている可動部と、
前記可動部に設けられている可動電極部と、
前記基板の主面に設けられ、且つ、前記可動電極部に対向して配置されている固定電極部と、
前記基板の前記主面に設けられた第1凹部および第2凹部と、を備え、
前記固定電極部は、前記第1凹部の内部に設けられている固定電極用配線に接続され、
前記可動電極部は、前記可動部を介して、前記第2凹部の内部に設けられている可動電極用配線に接続され、
前記固定電極用配線と前記可動電極用配線との間の少なくとも一部には、シールド部が設けられ、
前記第1凹部の深さ寸法は、前記固定電極用配線の厚さ寸法よりも大きく、
前記第2凹部の深さ寸法は、前記可動電極用配線の厚さ寸法よりも大きいことを特徴とする物理量センサー。 - 請求項1に記載の物理量センサーにおいて、
前記固定電極用配線と前記可動電極用配線の並び方向における前記固定電極用配線と前記シールド部の離間距離および前記可動電極用配線と前記シールド部の離間距離をWとし、前記シールド部の厚さをHとしたとき、H/Wが1〜20の範囲内にあることを特徴とする物理量センサー。 - 請求項1または請求項2に記載の物理量センサーにおいて、
前記固定電極部は、前記可動電極部の一方の側に配置された第1固定電極部と、他方の側に配置された第2固定電極部と、を有し、
前記固定電極用配線は、第1配線と第2配線とを含み、
前記第1固定電極部は、前記第1配線に接続され、
前記第2固定電極部は、前記第2配線に接続され、
前記第1配線及び前記第2配線の間の少なくとも一部には、前記シールド部が設けられていることを特徴とする物理量センサー。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の物理量センサーにおいて、
前記基板は、絶縁材料が用いられ、
前記可動部、前記可動電極部、及び前記固定電極部は、半導体材料が用いられていることを特徴とする物理量センサー。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の物理量センサーにおいて、
前記シールド部は、前記可動部、前記可動電極部、及び前記固定電極部と同一材料が用いられていることを特徴とする物理量センサー。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の物理量センサーを備えたことを特徴とする電子機器。
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