JP2014049455A - 電子部品、電子部品の製造方法および電子機器 - Google Patents

電子部品、電子部品の製造方法および電子機器 Download PDF

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成和 高木
Seiji Yamazaki
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Abstract

【課題】小型化を図るとともに、機能素子を収納する気密性の高い空間を容易に形成することができる電子部品およびその製造方法を提供すること、および、かかる電子部品を備える信頼性に優れた電子機器を提供すること。
【解決手段】本発明の電子部品1は、ベース基板2と、蓋体3と、ベース基板2と蓋体3との間に形成されている空間S内に配置されている機能素子4と、配線51と、端子61と、を備え、ベース基板2の機能素子4側の面には、配線51が配置されている溝22が設けられ、蓋体3には、平面視にて溝22に重なる位置に、貫通孔32が設けられ、貫通孔32の内壁面には、配線51に電気的に接続されている金属層71が設けられ、端子61は、蓋体3の外表面に設けられ、金属層71を介して配線51に電気的に接続され、貫通孔32内には、封止材81が充填されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子部品、電子部品の製造方法および電子機器に関するものである。
加速度センサー、ジャイロセンサー、発振子等の機能素子をパッケージ内に収納した電子部品が知られている(例えば、特許文献1参照)。
かかる電子部品のパッケージは、例えば、ベース基板と、ベース基板に接合された蓋体とを有し、これらの間に機能素子を収納する空間を形成する。
このような電子部品は、機能素子に電気的に接続された配線をパッケージの内側から外側に引き出す必要がある。
例えば、特許文献1に記載の電子部品では、機能素子に電気的に接続された配線が、パッケージの内側から、ベース基板と蓋体との接合部を横断して、パッケージの外側に引き出され、ベース基板の蓋体側の面上に設けられた端子に接続されている。
このような従来の電子部品では、配線がベース基板と蓋体との接合部を横断して配置されているため、気密性の高いパッケージを容易に得ることができないという問題があった。
また、ベース基板の蓋体側の面上に端子を設置する部分を確保する必要があるため、平面視にてベース基板が蓋体よりも大きくなってしまう。そのため、パッケージの大型化、ひいては電子部品の大型化を招くという問題もあった。
特開2012−98208号公報
本発明の目的は、小型化を図るとともに、機能素子を収納する気密性の高い空間を容易に形成することができる電子部品およびその製造方法を提供すること、および、かかる電子部品を備える信頼性に優れた電子機器を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明の電子部品は、第1面に溝を備えたベース基板と、
前記ベース基板の前記第1面側に配置されている蓋体と、
前記ベース基板と前記蓋体とで形成される空間内に配置されている機能素子と、
前記機能素子に電気的に接続され、前記溝内に設けられた配線と、
前記配線に電気的に接続され、前記蓋体の外表面に設けられた端子と、を備え、
前記蓋体には、前記ベース基板の厚さ方向からみた平面視にて前記配線に重なる位置に、貫通孔が設けられ、
前記貫通孔の内壁面には、前記配線に電気的に接続されている金属層が設けられ、
前記端子は、前記金属層を介して前記配線に電気的に接続され、
前記貫通孔内には、封止材が充填されていることを特徴とする。
このように構成された電子部品によれば、小型化を図るとともに、機能素子を収納する気密性の高い空間を容易に形成することができる。
[適用例2]
本発明の電子部品では、前記金属層は、前記溝と連通している隙間を有することが好ましい。
これにより、電子部品の製造時において、金属層の形成後かつ封止材の形成前に、ベース基板と蓋体との間における機能素子が配置された空間を隙間を介して外部に連通させることができる。そのため、金属層の形成後かつ封止材の形成前に、ベース基板と蓋体との間における機能素子が配置された空間内の雰囲気を調整することができる。
[適用例3]
本発明の電子部品では、前記蓋体は厚肉部と薄肉部とを備え、
前記貫通孔は、前記厚肉部に設けられていることが好ましい。
これにより、貫通孔の開口と溝内の配線との間の距離を小さくすることができる。そのため、電子部品の製造時において、金属層を形成する際、金属層を貫通孔の内壁面だけでなく配線上にも形成することができる。そのため、金属層と配線との電気的接続を容易に行える。
[適用例4]
本発明の電子部品では、前記貫通孔は、前記ベース基板側に向けて横断面積が漸次減少する形状をなしていることが好ましい。
これにより、貫通孔の内壁面に気相成膜法を用いて金属層を容易に形成することができる。
[適用例5]
本発明の電子部品では、前記ベース基板の構成材料は、ガラスであり、
前記蓋体の構成材料は、シリコンであり、
前記ベース基板と前記蓋体とが陽極接合されていることが好ましい。
これにより、ベース基板と蓋体とを強固に接合することができる。そのため、電子部品の信頼性(例えば耐衝撃性)を優れたものとすることができる。また、ベース基板と蓋体との接合しろを小さくすることができることから、電子部品の小型化を図ることもできる。また、ベース基板と蓋体とを気密的に接合することができることから、機能素子を収納する空間の気密性を優れたものとすることができる。
[適用例6]
本発明の電子部品では、前記ベース基板と前記蓋体との間に配置されたスペーサーをさらに備えることが好ましい。
これにより、スペーサーを介してベース基板と蓋体とを接合することができる。
[適用例7]
本発明の電子部品では、前記ベース基板の構成材料は、ガラスであり、
前記蓋体の構成材料は、ガラスであり、
前記スペーサーの構成材料は、シリコンであり、
前記ベース基板および前記蓋体は、それぞれ、前記スペーサーに対して陽極接合されていることが好ましい。
これにより、ベース基板とスペーサーとを強固に接合するとともに、蓋体とスペーサーとを強固に接合することができる。そのため、電子部品の信頼性(例えば耐衝撃性)を優れたものとすることができる。また、ベース基板とスペーサーとの接合しろ、および、蓋体とスペーサーとの接合しろをそれぞれ小さくすることができることから、電子部品の小型化を図ることもできる。また、ベース基板とスペーサーとを気密的に接合するとともに、蓋体とスペーサーとを気密的に接合することができることから、機能素子を収納する空間の気密性を優れたものとすることができる。
ここで、機能素子がシリコンで構成され、ベース基板と機能素子とを陽極接合する場合であっても、蓋体とスペーサーとの陽極接合は、一度も陽極接合に供されていない蓋体中の可動イオン(アルカリ金属イオン)を用いるものであるため、接合強度が優れたものとなる。
[適用例8]
本発明の電子部品では、前記貫通孔の前記ベース基板側の開口部の周縁が、前記スペーサーの一部によって囲まれていることが好ましい。
これにより、貫通孔の開口と溝内の配線との間の距離を小さくした場合と同様、金属層と配線との電気的接続を容易に行える。
[適用例9]
本発明の電子部品では、前記機能素子は、シリコンで構成された構造体を有し、
前記スペーサーおよび前記構造体は、同一のシリコン基板から形成されたものであることが好ましい。
これにより、ベース基板とスペーサーとの陽極接合と同時に、ベース基板と機能素子の構造体とを陽極接合することができる。そのため、ベース基板とスペーサーとの陽極接合、および、ベース基板と機能素子の構造体との陽極接合は、それぞれ、接合強度が優れたものとなる。
[適用例10]
本発明の電子部品の製造方法は、第1面に溝が設けられた第1基板を用意し、前記溝内に配線を形成し、前記第1基板の前記第1面側に、前記配線に電気的に接続される機能素子を設ける工程と、
前記第1基板の前記第1面に、貫通孔が設けられた第2基板を、前記貫通孔が前記第1基板の厚さ方向からみた平面視にて前記溝に重なるように接合して、前記第1基板と前記第2基板との間に前記機能素子を収納する空間を形成する工程と、
前記貫通孔の内壁面に、前記配線に電気的に接続される金属層を形成し、前記貫通孔内に封止材を充填する工程とを有することを特徴とする。
このような電子部品の製造方法によれば、電子部品の小型化を図るとともに、機能素子を収納する気密性の高い空間を容易に形成することができる。
[適用例11]
本発明の電子部品の製造方法は、第1面に溝が設けられた第1基板を用意し、前記溝内に配線を形成し、前記第1基板の前記第1面側に、前記配線に電気的に接続される機能素子と、前記機能素子を囲むスペーサーとを設ける工程と、
前記スペーサーの前記第1基板と反対側の面に、貫通孔が設けられた第2基板を、前記貫通孔が前記第1基板の厚さ方向からみた平面視にて前記溝に重なるように接合して、前記第1基板と前記第2基板との間に前記機能素子を収納する空間を形成する工程と、
前記貫通孔の内壁面に、前記配線に電気的に接続される金属層を形成し、前記貫通孔内に封止材を充填する工程とを有することを特徴とする。
このような電子部品の製造方法によれば、電子部品の小型化を図るとともに、機能素子を収納する気密性の高い空間を容易に形成することができる。
[適用例12]
本発明の電子機器は、本発明の電子部品を備えることを特徴とする電子機器。
このような電子機器によれば、優れた信頼性を有する。
本発明の第1実施形態に係る電子部品を示す平面図である。 図1中のA−A線断面図である。 図2の部分拡大図である。 図1に示す電子部品の製造方法を説明するための図である。 図1に示す電子部品の製造方法を説明するための図である。 図1に示す電子部品の製造方法を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る電子部品を示す平面図である。 図7中のA−A線断面図である。 図8の部分拡大図である。 図7に示す電子部品の製造方法を説明するための図である。 図7に示す電子部品の製造方法を説明するための図である。 図7に示す電子部品の製造方法を説明するための図である。 本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。
以下、本発明の電子部品、電子部品の製造方法および電子機器の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
1.電子部品
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る電子部品を説明する。なお、以下では、本発明の電子部品を加速度センサーに適用した場合(機能素子が加速度センサー素子である場合)を一例として説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子部品を示す平面図、図2は、図1中のA−A線断面図、図3は、図2の部分拡大図である。
なお、図1〜図3では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸が図示されており、これらの軸を示す矢印の先端側を「+」、基端側を「−」とする。また、以下では、説明の便宜上、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」という。また、+Z側(図2中の上側)を「上」、−Z側(図2中の下側)を「下」ともいう。
図1に示す電子部品1は、ベース基板2と、蓋体3と、機能素子4と、配線51、52、53と、端子61、62、63と、金属層71、72、73と、封止材81、82、83とを有する。
この電子部品1では、図2に示すように、機能素子4がベース基板2に設置され、ベース基板2および蓋体3が機能素子4を収納する空間Sを形成するパッケージを構成する。
ここで、蓋体3には、図1に示すように、貫通孔32、33、34が形成されており、貫通孔32、33、34には、封止材81、82、83が充填され、これにより、貫通孔32、33、34が封止されている。
また、端子61、62、63は、蓋体3の外表面に設けられ、配線51、52、53および金属層71、72、73を介して機能素子4に電気的に接続されている。
以下、電子部品1を構成する各部を順次詳細に説明する。
(ベース基板)
ベース基板2(基体)は、機能素子4を支持する機能を有する。
このベース基板2は、板状をなし、その上面(第1面)には、図2に示すように、凹部21が設けられている。この凹部21は、図1に示すように、ベース基板2の厚さ方向(すなわちZ軸方向)からみた平面視(以下、単に「平面視」ともいう)にて、後述する機能素子4の可動部43、連結部44、45および可動電極部46を包含するように形成されている。このような凹部21は、機能素子4の可動部43、連結部44、45および可動電極部46がベース基板2に接触するのを防止する逃げ部を構成する。これにより、機能素子4の可動部43および可動電極部46の所望の変位を許容することができる。
なお、凹部21の平面視形状は、図示では四角形(具体的には長方形)であるが、これに限定されるものではない。
また、ベース基板2の上面、すなわちベース基板2の機能素子4側の面には、前述した凹部21の外側に、溝22、23、24が設けられている。
溝22は、配線51が配置されるものであり、配線51の平面視形状に対応した平面視形状をなす。この溝22は、凹部21側からベース基板2の縁部側に向けて延びる部分を有する。本実施形態では、溝22は、凹部21に対して−X側にて、X軸方向に沿って延びている。
また、溝23は、配線52が配置されるものであり、配線52の平面視形状に対応した平面視形状をなす。また、溝24は、配線53が配置されるものであり、配線53の平面視形状に対応した平面視形状をなす。この溝23、24は、それぞれ、凹部21の外周に沿って設けられた部分と、凹部21側からベース基板2の縁部側に延びる部分とを有する。本実施形態では、この溝23、24は、凹部21側からベース基板2の縁部側に延びる部分が、凹部21に対して−X側にて、X軸方向に沿って延びている。
また、溝22、23、24は、それぞれ、平面視にて、ベース基板2および蓋体3の外周縁よりも内側に位置している。これにより、機能素子4が配置された空間Sの気密性が溝22、23、24により損なわれるのを防止することができる。
すなわち、溝22、23、24は、それぞれ、平面視にて、ベース基板2と蓋体3との接合部の外周縁よりも内側に位置している。したがって、ベース基板2と蓋体3との接合部を溝22、23、24が横断しない(環状の接合部の内外を跨らない)ため、かかる接合部をベース基板2および蓋体3の外周部の全周に亘って確実に形成することができる。そのため、空間Sの気密性を優れたものとすることができる。
このようなベース基板2の構成材料としては、例えば、シリコン材料、ガラス材料等を用いることができるが、ガラス材料(アルカリ金属イオンを含む材料)を用いることが好ましい。ベース基板2がガラス材料で構成されていると、蓋体3がシリコン材料で構成されている場合、ベース基板2と蓋体3とを陽極接合することができる。また、機能素子4がシリコン材料で構成されている場合、ベース基板2と機能素子4とを陽極接合することができる。また、ベース基板2が絶縁性を有するものとなるため、ベース基板2の外表面に絶縁処理を施さなくても、配線51、52、53間の短絡を防止することができる。
また、ベース基板2の構成材料は、蓋体3または機能素子4の構成材料との熱膨張係数差ができるだけ小さいのが好ましく、具体的には、ベース基板2の構成材料と蓋体3または機能素子4の構成材料との熱膨張係数差が3ppm/℃以下であるのが好ましい。これにより、ベース基板2と蓋体3または機能素子4との接合時等に高温化にさらされても、ベース基板2と蓋体3または機能素子4との間の残留応力を低減することができる。
(配線)
配線51、52、53は、前述したベース基板2の上面上に設けられている。
より具体的には、配線51は、前述したベース基板2の溝22内に配置され、溝22に沿って延びている。また、配線52は、溝23内に配置され、溝23に沿って延びている。また、配線53は、溝24内に配置され、溝24に沿って延びている。
各配線51、52、53は、それぞれ、機能素子4に電気的に接続されている。
また、配線51、52、53は、それぞれ、平面視にて、ベース基板2および蓋体3の外周縁よりも内側に位置している。これにより、機能素子4が配置された空間Sの気密性が配線51、52、53により損なわれるのを防止することができる。
すなわち、配線51、52、53は、それぞれ、平面視にて、ベース基板2と蓋体3との接合部の外周縁よりも内側に位置している。したがって、ベース基板2と蓋体3との接合部を配線51、52、53が横断しないため、かかる接合部をベース基板2および蓋体3の外周部の全周に亘って確実に形成することができる。そのため、空間Sの気密性を優れたものとすることができる。
また、配線51、52、53の厚さは、溝22、23、24の深さよりも小さい。すなわち、溝22、23、24の深さをそれぞれdとし、配線51、52、53の厚さをそれぞれtとしたとき、d>tなる関係を満たす。これにより、配線51、52、53が溝22、23、24の外側に突出するのを防止することができる。
このような配線51、52、53の構成材料としては、それぞれ、導電性を有するものであれば、特に限定されず、各種電極材料を用いることができるが、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、In、SnO、Sb含有SnO、Al含有ZnO等の酸化物(透明電極材料)、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タングステン(W)、クロム(Cr)またはこれらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
配線51、52、53の構成材料が透明電極材料(特にITO)であると、ベース基板2が透明である場合、配線51、52、53上に存在する異物等をベース基板2の下面側から容易に視認することができる。
このような配線51上には、図2に示すように、接続部54、55が設けられている。また、配線52上には、図1に示すように、複数の接続部56が設けられている。また、配線53上には、複数の接続部57が設けられている。
接続部54は、配線51と機能素子4とを接続する。また、接続部55は、配線51と金属層71とを接続する。また、各接続部56は、配線52と機能素子4とを接続する。また、各接続部57は、配線53と機能素子4と接続する。
そして、接続部54、55、56、57は、それぞれ、導電性を有する。
したがって、接続部54を介して、配線51と機能素子4とが電気的に接続されている。また、接続部55を介して、配線51と金属層71とが電気的に接続されている。また、各接続部56を介して、配線52と機能素子4とが電気的に接続されている。また、各接続部57を介して、配線53と機能素子4とが電気的に接続されている。
なお、図示しないが、配線51上に設けられた接続部55と同様、配線52上には、金属層72と配線52とを電気的に接続する接続部が設けられ、配線53上には、金属層73と配線53とを電気的に接続する接続部が設けられている。
このような接続部54、55、56、57の構成材料としては、それぞれ、導電性を有するものであれば、特に限定されず、各種電極材料を用いることができるが、例えば、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タングステン(W)、クロム(Cr)等の金属単体またはこれらを含む合金等の金属が好適に用いられる。このような金属を用いて接続部54、55、56、57を構成することにより、配線51、52、53と機能素子4との間の接点抵抗、配線51と金属層71との間の接点抵抗等を小さくすることができる。
また、図3に示すように、配線51上には、前述した接続部54、55の形成領域とは異なる領域(接続部54、55の形成領域を除く領域)に、絶縁層91が設けられている。
この絶縁層91は、配線51と他の部位との不本意な電気的接続(短絡)を防止する。
なお、図示しないが、配線51上に設けられた絶縁層91と同様、配線52上には、接続部56と異なる領域に、絶縁層が設けられ、配線53上には、接続部57と異なる領域に、絶縁層が設けられている。
また、絶縁層91は、蓋体3の下面の外周部(凹部31よりも外側の部分)との間に隙間S1を形成するように厚さが設定されている。この隙間S1は、前述した空間Sに連通している。また、隙間S1は、後述する電子部品1の製造時における封止材81による貫通孔32の封止前の状態において、貫通孔32を介して外部に連通する。したがって、電子部品1の製造時に、この隙間S1を介して、空間S内を減圧したり、空間S内に不活性ガスを充填したりすることができる。
なお、絶縁層91と蓋体3の下面の外周部との間に隙間が形成されていなくても、配線51の幅を溝22の幅よりも小さくすることによって、配線51の側面と溝22の側面との間に前述した隙間S1と同様の機能を有する隙間を形成することもできる。
このような絶縁層91の構成材料としては、特に限定されず、絶縁性を有する各種材料を用いることができ、例えば、絶縁層91は、シリコン酸化膜で構成することができる。
なお、絶縁層91は、溝22の深さや幅等によっては、省略することができる。この場合、配線51と蓋体3の下面との間に隙間S1を形成することができる。
(機能素子)
機能素子4は、前述したベース基板2と蓋体3との間に形成されている空間S内に配置されている。
この機能素子4は、固定部41、42と、可動部43と、1対の連結部44および1対の連結部45と、複数の可動電極部46と、複数の固定電極部47および複数の固定電極部48とを有する。
この機能素子4では、X軸方向での加速度の変化に応じて、可動部43が、連結部44、45を弾性変形させながら、X軸方向(+X方向または−X方向)に変位する。このような変位に伴って、可動電極部46と固定電極部47との間の隙間、および、可動電極部46と固定電極部48との間の隙間の大きさがそれぞれ変化する。そのため、このような変位に伴って、可動電極部46と固定電極部47との間の静電容量、および、可動電極部46と固定電極部48との間の静電容量の大きさがそれぞれ変化する。したがって、これらの静電容量に基づいて、X軸方向での加速度を検出することできる。
以下、機能素子4の各部を順次詳細に説明する。
固定部41、42は、それぞれ、前述したベース基板2の上面に接合されている。より具体的には、固定部41は、ベース基板2の上面の凹部21に対して−X側(図2中左側)の部分に接合され、また、固定部42は、ベース基板2の上面の凹部21に対して+X側(図2中右側)の部分に接合されている。これにより、固定部41、42は、平面視したときに、凹部21を跨ぐように設けられている。
また、固定部41は、平面視にて、前述したベース基板2の溝22の一端部(凹部21側の端部)に重なるように設けられている。そして、固定部41は、導電性を有する接続部54を介して、溝22内の配線51に接続されている。これにより、固定部41は、配線51に電気的に接続されている。
可動部43は、前述した固定部41、42の間に設けられている。
本実施形態では、可動部43は、X軸方向に延びる長手形状をなしている。
この可動部43は、固定部41に対して1対の連結部44を介して支持されるとともに、固定部42に対して1対の連結部45を介して支持されている。
各連結部44は、可動部43と固定部41とを連結し、各連結部45は、可動部43と固定部42とを連結している。
そして、各連結部44、45は、可動部43が固定部41、42に対してX軸方向(+X方向または−X方向)に変位し得るように、弾性変形可能に構成されている。
より具体的には、各連結部44、45は、Y軸方向に蛇行しながらX軸方向に延びる形状をなしている。言い換えると、各連結部44、45は、Y軸方向に複数回(本実施形態では3回)折り返された形状をなしている。なお、各連結部44、45の形状は、可動部43がX軸方向に変位可能であれば、上述したものに限定されず、例えば、可動部43の端部からY軸方向に延びる棒状であってもよい。
このように固定部41、42に対してX軸方向に変位可能に支持された可動部43には、複数の可動電極部46が接続されている。
複数の可動電極部46は、可動部43から+Y側および−Y側にそれぞれ突出するとともに、櫛歯状をなすようにX軸方向に並んでいる。
このような固定部41、42、可動部43、連結部44、45および可動電極部46は、一体的に形成されている。そのため、これらは、互いに同電位となる。
一方、複数の固定電極部47および複数の固定電極部48は、固定部41、42、可動部43、連結部44、45および可動電極部46に対して分離して配置されている。
各固定電極部47および各固定電極部48は、それぞれ、Y軸方向に延びる長手形状をなし、一端部が凹部21の外側にてベース基板2の上面に接合(固定)され、他端部が可動部43側に延びている。
複数の固定電極部47は、櫛歯状をなす複数の可動電極部46に対して間隔(静電ギャップ)を隔てて噛み合う櫛歯状をなすようにX軸方向に並んでいる。同様に、複数の固定電極部48は、櫛歯状をなす複数の可動電極部46に対して間隔を隔てて噛み合う櫛歯状をなすようにX軸方向に並んでいる。
ここで、複数の固定電極部47および複数の固定電極部48は、X軸方向に交互に並んでいる。そして、各固定電極部47(第1固定電極部)は、可動電極部46の幅方向での一方(−X側)の側面との間に静電ギャップを形成して配置され、各固定電極部48(第2固定電極部)は、可動電極部46の幅方向での他方(+X側)の側面との間に静電ギャップを形成して配置されている。
また、各固定電極部47の固定側の端部は、平面視にて、前述したベース基板2の溝23に重なるように設けられている。そして、各固定電極部47は、導電性を有する接続部56を介して、溝23内の配線52に接続されている。これにより、各固定電極部47は、配線52に電気的に接続されている。
同様に、各固定電極部48の固定側の端部は、平面視にて、前述したベース基板2の溝24に重なるように設けられている。そして、各固定電極部48は、導電性を有する接続部57を介して、溝24内の配線53に接続されている。これにより、各固定電極部48は、配線53に電気的に接続されている。
このような固定部41、42、可動部43、1対の連結部44、1対の連結部45、複数の可動電極部46、複数の固定電極部47および複数の固定電極部48を有する機能素子4は、1つの基板をエッチングすることより形成することができる。
1つの基板をエッチングすることより機能素子4を形成すると、固定部41、42、可動部43、1対の連結部44、1対の連結部45、複数の可動電極部46、複数の固定電極部47および複数の固定電極部48の厚さを簡単かつ高精度に揃えることができる。その結果、電子部品1の高感度化を図ることができる。
また、機能素子4の構成材料としては、特に限定されないが、半導体が好ましく、具体的には、例えば、単結晶シリコン、ポリシリコン等のシリコン材料を用いるのが好ましい。
シリコンはエッチングにより高精度に加工することができる。そのため、シリコンを主材料として機能素子4を構成することにより、機能素子4の寸法精度を優れたものとし、その結果、電子部品1の高感度化を図ることができる。また、シリコンは疲労が少ないため、電子部品1の耐久性を向上させることもできる。
また、機能素子4を構成するシリコン材料には、リン、ボロン等の不純物がドープされているのが好ましい。これにより、機能素子4の導電性を優れたものとすることができる。
また、機能素子4は、前述したように、ベース基板2の上面に固定部41、42および固定電極部47、48が接合されることにより、ベース基板2に支持されている。
このような機能素子4(具体的には、前述した固定部41、42および固定電極部47、48)とベース基板2との接合方法は、特に限定されないが、ベース基板2がガラス材料で構成され、かつ、機能素子4がシリコン材料で構成されている場合、陽極接合法を用いるのが好ましい。これにより、固定部41、42および固定電極部47、48をベース基板2に強固に接合することができる。そのため、電子部品1の耐衝撃性を向上させることができる。また、固定部41、42および固定電極部47、48をベース基板2の所望の位置に高精度に接合することができる。そのため、加速度センサーである電子部品1の高感度化を図ることができる。
(蓋体)
蓋体3は、前述したベース基板2の一方の面側(機能素子4が配置されている面側)に配置されている。
この蓋体3は、前述した機能素子4を保護する機能を有する。
この蓋体3は、前述したベース基板2に接合され、ベース基板2との間に機能素子4を収納する空間Sを形成する。
具体的に説明すると、この蓋体3は、板状をなし、その一方の面(下面)、すなわち蓋体3のベース基板2側の面には、凹部31が設けられている。この凹部31は、前述したベース基板2の凹部21と同様、機能素子4が蓋体3に接触するのを防止するように構成されている。ここで、蓋体3の凹部31の底壁部が薄肉部を構成し、蓋体3の凹部31に対し外側の部分が厚肉部を構成する。
そして、蓋体3の下面の凹部31よりも外側の部分は、前述したベース基板2の上面に接合されている。
ここで、蓋体3とベース基板2との接合部は、平面視にて、蓋体3およびベース基板2の外周縁に沿った枠状をなしている。そして、前述したように、ベース基板2の溝22、23、24は、かかる接合部の外周縁に対して内側に配置されている。すなわち、かかる接合部よりも外側には、溝22、23、24が形成されていない。そのため、ベース基板2と蓋体3とをこれらの外周部にて周方向での全域に亘って確実に接合することができる。
ベース基板2と蓋体3との接合方法としては、特に限定されず、例えば、接着剤を用いた接合方法、陽極接合法、直接接合法等を用いることができるが、ベース基板2がガラス材料で構成され、かつ、蓋体3がシリコンで構成されている場合、陽極接合法を用いることが好ましい。
これにより、ベース基板2と蓋体3とを強固に接合することができる。そのため、電子部品1の信頼性(例えば耐衝撃性)を優れたものとすることができる。また、ベース基板2と蓋体3との接合しろを小さくすることができることから、電子部品1の小型化を図ることもできる。また、ベース基板2と蓋体3とを気密的に接合することができることから、機能素子4を収納する空間Sの気密性を優れたものとすることができる。
また、蓋体3の構成材料としては、特に限定されず、例えば、シリコン材料、ガラス材料等を用いることができるが、前述したように蓋体3をベース基板2に対して陽極接合法により接合できることから、シリコン材料を用いることが好ましい。
また、蓋体3には、その厚さ方向に貫通する貫通孔32、33、34が設けられている。
より具体的には、貫通孔32、33、34は、それぞれ、蓋体3をZ軸方向に貫通し、一端が蓋体3の上面に開口し、他端が蓋体3の下面に開口している。
また、貫通孔32は、平面視にて、前述したベース基板2の溝22と重なる位置に設けられている。また、貫通孔33は、平面視にて、前述したベース基板2の溝23と重なる位置に設けられている。また、貫通孔34は、平面視にて、前述したベース基板2の溝24と重なる位置に設けられている。
すなわち、貫通孔32は、平面視にて、前述した配線51と重なる位置に設けられている。また、貫通孔33は、平面視にて、前述した配線52と重なる位置に設けられている。また、貫通孔34は、平面視にて、前述した配線53と重なる位置に設けられている。
以下、貫通孔32について詳述する。なお、貫通孔33、34は、貫通孔32と同様であるため、その説明を省略する。
貫通孔32は、平面視にて、凹部31よりも外側で溝22に重なっている。すなわち、貫通孔32は、前述した蓋体3の厚肉部に設けられている。これにより、貫通孔32の開口(ベース基板2側の開口)と溝22内の配線51との間の距離を小さくすることができる。そのため、電子部品1の製造時において、金属層71を形成する際、金属層71を貫通孔32の内壁面だけでなく配線51上(より具体的には接続部55上)にも形成することができる。そのため、金属層71と配線51との電気的接続を容易に行える。
また、貫通孔32は、蓋体3の上面側から下面側に向けて、横断面積が漸次減少する形状をなしている。これにより、貫通孔32を封止材81により簡単かつ確実に封止することができる。
また、貫通孔32は、ベース基板2側に向けて(蓋体3の上面側から下面側に向けて)横断面積が漸次減少する形状(テーパー形状)をなしている。これにより、電子部品1の製造時において、貫通孔32の内壁面に気相成膜法を用いて金属層71を容易に形成することができる。
本実施形態では、貫通孔32の横断面形状は、四角形をなしている。このような貫通孔32の内壁面は、例えば、蓋体3を(100)シリコン基板をウェットエッチングすることにより形成する場合、シリコンの(111)面またはこの面と等価な面で構成することができる。なお、貫通孔32の横断面形状は、四角形に限定されず、例えば、円形、四角形以外の他の多角形等であってもよい。
また、貫通孔32の下端部は、周方向での一部に外側に拡がる部分36を有することが好ましい。これにより、貫通孔32の内壁面に気相成膜法により金属層71を形成する際、金属層71が貫通孔32と空間Sとの間を塞いでしまうのを防止することができる。貫通孔32の下端部の周方向での一部に外側に拡がる部分36を有しない場合は、接続部55を貫通孔32より小さく形成することで金属層71が貫通孔32と空間Sとの間を塞いでしまうことを防止することができる。具体的には接続部55の大きさをa、貫通孔32の大きさをb、金属層71の膜厚をcとすれば、a+2c<bなる関係を満たすよう形成すれば良い。
また、蓋体3の上面および下面には、それぞれ、絶縁層35が形成されている。これにより、蓋体3の本体が導電性を有する場合であっても、端子61、62、63間および金属層71、72、73間の短絡を防止することができる。絶縁層35は蓋体3の下面にはなくても良く、絶縁層35が蓋体の下面にない場合はベース基板2と蓋体3を陽極接合法で接合する場合により強固に接合することが期待できる。
この絶縁層35の構成材料としては、特に限定されず、絶縁性を有する各種材料を用いることができ、例えば、絶縁層35は、シリコン酸化膜またはシリコン窒化膜で構成することができる。
なお、蓋体3が絶縁性が高い材料で構成されている場合、絶縁層35を省略することができる。
(金属層)
金属層71は、前述した貫通孔32の内壁面に設けられている。同様に、金属層72は、前述した貫通孔33の内壁面に設けられている。また、金属層73は、前述した貫通孔34の内壁面に設けられている。
図2に示すように、金属層71は、配線51に電気的に接続されている。同様に、金属層72は、配線52に電気的に接続されている。また、金属層73は、配線53に電気的に接続されている。
以下、金属層71について詳細に説明する。なお、金属層72、73については、金属層71と同様であるため、その説明を省略する。
図2に示すように、金属層71は、導電性を有する接続部55を介して配線51に接続されている。これにより、金属層71は、配線51に電気的に接続されている。
ここで、接続部55が配線51上に設けられていることにより、電子部品1の製造時に、金属層71を形成する際、貫通孔32の内壁面上だけでなく接続部55上にも一体的に金属層71を形成することができる。そのため、接続部55を介して、金属層71を配線51に確実に電気的に接続することができる。
なお、金属層71は、配線51または接続部55と直接的に接続されていなくてもよい。この場合、例えば、導電性を有する封止材81を介して、金属層71と配線51を電気的に接続することができる。
また、金属層71は、前述した貫通孔32の部分36に対応する部分が欠損している。すなわち、金属層71は、溝22と連通している隙間S2(図5(a)参照)を形成する欠損部を有する。これにより、電子部品1の製造時において、金属層71の形成後かつ封止材81の形成前に、ベース基板2と蓋体3との間における機能素子4が配置された空間Sを欠損部(隙間S2)を介して外部に連通させることができる。そのため、金属層71の形成後かつ封止材81の形成前に、空間S内の雰囲気を調整することができる。
また、金属層71は、封止材81により貫通孔32を封止する際、封止材81に対する貫通孔32の内壁面の濡れ性を高める機能をも有する。そのため、貫通孔32を封止材81により簡単かつ確実に封止することができる。
本実施形態では、金属層71は、貫通孔32の内壁面の略全域に亘って形成されている。これにより、封止材81により貫通孔32を封止する際、金属層71による封止材81に対する貫通孔32の内壁面の濡れ性を好適に高めることができる。
このような金属層71は、例えば、タングステン(W)を用いてメタライズし、その表面にニッケル(Ni)および金(Au)をメッキすることにより形成することができる。
(封止材)
封止材81は、貫通孔32内に充填されている。これにより、貫通孔32が封止材81により封止されている。同様に、貫通孔33は、封止材82により封止されている。また、貫通孔34は、封止材83により封止されている。
このように、貫通孔32、33、34を封止材81、82、83により封止することにより、空間Sの気密性を優れたものとすることができる。
封止材81の構成材料としては、特に限定されないが、金属材料が好適に用いられ、特に、銀ロウ、Au/Sn合金、Au/Ge合金等の金属を用いることが好ましい。
(端子)
端子61、62、63は、蓋体3の上面(外表面)、すなわち、蓋体3のベース基板2と反対側の面に設けられている。
端子61は、貫通孔32近傍に配置されている。また、端子62は、貫通孔33近傍に配置されている。また、端子63は、貫通孔34近傍に設けられている。
そして、端子61は、前述した金属層71に電気的に接続されている。これにより、端子61は、金属層71を介して配線51に電気的に接続されている。同様に、端子62は、前述した金属層72を介して配線52に電気的に接続されている。また、端子63は、前述した金属層73を介して配線53に電気的に接続されている。
本実施形態では、端子61は、金属層71と一体で形成されている。また、端子62は、金属層72と一体で形成されている。また、端子63は、金属層73と一体で形成されている。
このような端子61、62、63は、後述するように、金属層71、72、73と同一の工程で一括して形成することができる。
このような端子61、62、63の構成材料としては、それぞれ、金属層71、72、73と同一の材料を用いることができる。
以上説明したように構成された電子部品1によれば、貫通孔32、33、34の内周面に設けられた金属層71、72、73を介して、端子61、62、63と配線51、52、53とを電気的に接続しているため、ベース基板2と蓋体3との接合部を跨る(横断する)ように配線51、52、53を形成する必要がない。そのため、かかる接合部をベース基板2および蓋体3の外周部の全周に亘って確実に形成することができる。よって、空間Sの気密性を優れたものとすることができる。
また、貫通孔32、33、34を平面視にて溝22、23、24に重なる位置に設けることによって、封止材81、82、83の形成前に、空間S内の雰囲気の調整を可能としつつ、貫通孔32、33、34を封止材81、82、83により封止することにより、気密封止された空間Sを容易に得ることができる。
また、端子61、62、63は、蓋体3の外表面に設けられているので、端子61、62、63を設置する部分を別途設ける必要がなく、その結果、電子部品1の小型化を図ることができる。
(電子部品の製造方法(第1例))
次に、本発明の電子部品の製造方法を説明する。なお、以下では、前述した電子部品1を製造する場合を例(第1例)として説明する。
図4〜図6は、図1に示す電子部品の製造方法を説明するための図である。なお、図4は、図2に対応する断面を示し、図5および図6は、それぞれ、図3に対応する断面を示している。
電子部品1の製造方法は、[1]凹部21および溝22、23、24が設けられた基板102(第1基板)に、配線51、52、53および機能素子4を形成する工程と、[2]凹部31および貫通孔32、33、34が設けられた基板103(第2基板)を基板102に接合する工程と、[3]金属層71、72、73および封止材81、82、83を形成する工程とを有する。
以下、各工程を順次詳細に説明する。
なお、以下では、ベース基板2がガラス材料で構成され、かつ、蓋体3および機能素子4がそれぞれシリコンで構成されている場合を例に説明する。
[1]
1−1
まず、図4(a)に示すように、一方の面(第1面)に凹部21および溝22、23、24を有する基板102(第1基板)を用意する。
この基板102は、後述する工程(ダイシング)を経てベース基板2となるものである。
また、基板102は、アルカリ金属を含むガラス材料で構成されている。
この基板102は、例えば、ガラス基板をエッチングすることにより得られる。
かかるエッチング方法としては、特に限定されないが、例えば、プラズマエッチング、ビームエッチング等の物理的エッチング法、リアクティブイオンエッチング、光アシストエッチング、ウェットエッチング等の化学的エッチング法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、以下の各工程におけるエッチングにおいても、同様の方法を用いることができる。
また、上述したようなエッチングに際しては、例えば、フォトリソグラフィー法により形成されたマスクを用いることができる。
1−2
次に、図4(b)に示すように、配線51、52、53、接続部54、55および絶縁層91を形成する。
より具体的に説明すると、まず、溝22内に配線51、溝23内に配線52、溝24内に配線53を形成する。
配線51、52、53の形成方法(成膜方法)としては、特に限定されないが、例えば、真空蒸着、スパッタリング(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、薄膜の接合等が挙げられる。なお、以下の各工程における成膜においても、同様の方法を用いることができる。
また、上述したような成膜に際しては、前述したようなエッチングおよびフォトリソグラフィ法を用いてパターニングを行うことができる。
次いで、配線51上に接続部54、55を形成する。このとき、図示しないが、配線52、53上に、接続部56、57、および、金属層72、73との接続のための接続部を形成する。
接続部54、55、56、57等の形成方法としては、前述した配線51、52、53の形成方法と同様の方法を用いることができる。
その後、配線51上に絶縁層91を形成する。このとき、図示しないが、配線52、53上にも絶縁層を形成する。
絶縁層91等の形成方法としては、前述した配線51、52、53の形成方法と同様の方法を用いることができる。
1−3
次に、図4(c)に示すように、基板102の上面側に、機能素子4を形成する。
より具体的に説明すると、まず、基板102の上面にシリコン基板を陽極接合法により接合する。そして、かかるシリコン基板を、必要に応じて薄肉化した後、エッチングすることにより、配線51、52、53に電気的に接続される機能素子4を形成する。
シリコン基板の薄肉化方法は、特に限定されないが、例えば、CMP法、ドライポリッシュ法を好適に用いることができる。
[2]
2−2
次に、図4(d)に示すように、基板102に基板103(第2基板)を接合する。
この基板103は、後述する工程(ダイシング)を経て蓋体3となるものである。
また、基板103は、凹部31および貫通孔32、33、34を有する。
また、基板103は、シリコンで構成されている。
また、基板103の上面および下面には、絶縁層35が形成されている。
このような基板103は、例えば、シリコン基板をエッチングすることにより凹部31および貫通孔32、33、34を形成した後、気相成膜法または熱酸化法により絶縁層35を形成することにより得られる。
そして、基板103の凹部31側の面と、基板102の機能素子4側の面とを陽極接合法により接合する。このとき、かかる接合は、貫通孔32、33、34が基板102の厚さ方向からみた平面視にて溝22、23、24に重なるように行う。
このようにして接合された基板102と基板103との間には、機能素子4を収納する空間Sが形成される。
このとき、空間Sは、溝22、23、24を介して貫通孔32、33、34に連通している。
[3]
3−1
次に、図5(a)に示すように、基板103の基板102と反対側の面(貫通孔32、33、34の内壁面を含む)に金属層200を形成する。
この金属層200は、後述する工程(エッチング)を経て金属層71、72、73および端子61、62、63となるものである。
また、金属層200は、配線51、52、53に電気的に接続される。
金属層200の形成方法としては、前述した成膜方法を用いることができるが、乾式メッキ法、特に、スパッタリング(低温スパッタリング)を好適に用いることができる。
このように乾式メッキ法を用いて金属層200を形成すると、金属層200は、貫通孔32の欠損した部分36(図3参照)に対応した部分が欠損し、隙間S2を形成することができる。
そのため、空間Sは、溝22による隙間S1そして隙間S2を介して貫通孔32に連通している。なお、貫通孔32と同様、貫通孔33、34も、空間Sに連通している。
3−2
次に、図5(b)に示すように、封止材81を形成する。
より具体的に説明すると、例えば、貫通孔32内に球状の半田ボール(図示せず)を配置し、その半田ボールをレーザーにより溶融した後に固化することにより、封止材81を貫通孔32内に充填する。また、図示しないが、封止材81と同様に、封止材82、83も形成する。
これにより、貫通孔32、33、34が封止材81、82、83により封止され、空間Sが密閉空間となる。
3−3
次に、金属層200をエッチングすることにより、図6(a)に示すように、金属層71および端子61を形成する。また、図示しないが、かかるエッチングにより、金属層72、73および端子62、63も形成される。
このとき、貫通孔32、33、34が封止材81、82、83により封止されているため、エッチングにより生じる異物が空間S内に侵入するのを防止することができる。
3−4
次に、図6(b)に示すように、ダイシングにより、電子部品1を得る。
このとき、貫通孔32、33、34が封止材81、82、83により封止されているため、ダイシングにより生じる異物が空間S内に侵入するのを防止することができる。
以上説明したような電子部品1の製造方法によれば、電子部品1の小型化を図るとともに、機能素子4を収納する気密性の高い空間Sを容易に形成することができる。
なお、前述した製造方法では、工程3−1において、基板103の基板102と反対側の面に一様な金属層200を形成したが、金属層200に代えて、マスクを用いた気相成膜法により金属層71、72、73および端子61、62、63を形成し、工程3−3を省略してもよい。また、工程3−3と工程3−2との順序を逆にしてもよい。この場合、工程3−3においてエッチングにより生じる異物が空間S内に侵入するのを防止する観点から、工程3−1において金属層71、72、73により貫通孔32、33、34を封止するのが好ましい。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図7は、本発明の第2実施形態に係る電子部品を示す平面図、図8は、図7中のA−A線断面図、図9は、図8の部分拡大図である。なお、図7では、説明の便宜上、蓋体、金属層、封止材および端子の図示を省略している。
本実施形態にかかる電子部品は、スペーサーを介して蓋体とベース基板とを接合した以外は、前述した第1実施形態にかかる電子部品と同様である。
なお、以下の説明では、第2実施形態の電子部品に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図7〜9では、前述した第1実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図7に示す電子部品1Aは、ベース基板2と、蓋体3Aと、機能素子4と、配線51、52、53と、スペーサー10、11、12、13とを有する。
この電子部品1Aでは、機能素子4がベース基板2に設置され、ベース基板2、蓋体3Aおよびスペーサー10が機能素子4を収納する空間Sを形成するパッケージを構成する。
また、図8に示すように、電子部品1Aは、端子61Aと、金属層71Aと、封止材81Aとを有する。
ここで、蓋体3Aには、スペーサー11の貫通孔に連通する貫通孔32Aが形成されており、貫通孔32Aには、封止材81Aが充填され、これにより、貫通孔32Aが封止されている。
また、端子61Aは、蓋体3Aの外表面に設けられ、配線51および金属層71Aを介して機能素子4に電気的に接続されている。
なお、図示しないが、蓋体3Aには、スペーサー11に対応する貫通孔32Aと同様に、スペーサー12、13に対応する貫通孔がそれぞれ形成されている。また、電子部品1Aは、配線51に対応する端子61A、金属層71Aおよび封止材81Aと同様に、配線52、53に対応する端子、金属層および封止材がそれぞれ設けられている。
以下、蓋体3A、スペーサー10、11、12、13、端子61A、金属層71A、封止材81Aについて順次説明する。
(蓋体)
蓋体3Aは、板状をなし、その一方の面(下面)に凹部31Aが設けられている。
そして、蓋体3Aの下面の凹部31Aよりも外側の部分は、前述したベース基板2の上面に接合されている。
また、蓋体3Aの構成材料としては、特に限定されず、例えば、シリコン材料、ガラス材料等を用いることができるが、スペーサー10がシリコン材料で構成されている場合に蓋体3Aをスペーサー10に対して陽極接合法により接合できることから、シリコン材料を用いることが好ましい。
また、蓋体3Aには、その厚さ方向に貫通する貫通孔32Aが設けられている。
貫通孔32Aは、平面視にて、ベース基板2の溝22と重なる位置に設けられている。なお、図示しないが、蓋体3Aには、溝22に対応する貫通孔32Aと同様に、溝23、24に対応する貫通孔がそれぞれ設けられている。
このような蓋体3Aは、スペーサー10を介してベース基板2の上面に接合されている。
(スペーサー)
スペーサー10、11、12、13は、ベース基板2と蓋体3との間に配置されている。
スペーサー10は、ベース基板2および蓋体3の外周に沿った枠状をなしている。
そして、スペーサー10は、その下面が周方向での全域に亘ってベース基板2の上面に接合されているとともに、上面が周方向での全域に亘って蓋体3の下面に接合されている。
スペーサー10とベース基板2との接合方法、および、スペーサー10と蓋体3Aとの接合方法としては、それぞれ、特に限定されず、例えば、接着剤を用いた接合方法、陽極接合法、直接接合法等を用いることができるが、ベース基板2および蓋体3Aがガラス材料で構成され、かつ、スペーサー10がシリコンで構成されている場合、陽極接合法を用いることが好ましい。これにより、簡単かつ確実に、スペーサー10とベース基板2との接合、および、スペーサー10と蓋体3Aとの接合を気密的でかつ強固なものとすることができる。
スペーサー11は、Z軸方向に貫通する貫通孔111を有する。この貫通孔111は、上端開口が貫通孔32Aの下端開口に接続し、下端開口が溝22上に位置している。すなわち、貫通孔32Aのベース基板2側の開口部の周縁が、スペーサー11の一部(貫通孔111の内壁)によって囲まれている。これにより、前述した第1実施形態のように貫通孔32の開口と溝22内の配線51との間の距離を小さくした場合と同様、金属層71Aと配線51との電気的接続を容易に行える。
そして、スペーサー11は、その下面がベース基板2の上面に接合されている。かかる接合方法は、前述したスペーサー10とベース基板2との接合方法と同様である。なお、スペーサー11の上面は、蓋体3Aの下面に対し、接合されていてもよいし、接合されていなくてもよい。
また、スペーサー11の貫通孔111の内壁面の一部は、平面視にて、貫通孔32Aの下端開口よりも外側に位置している。これにより、貫通孔32Aの内壁面に気相成膜法により金属層71Aを形成する際、金属層71Aが貫通孔32Aと空間Sとの間を塞いでしまうのを防止することができる。
スペーサー12、13は、スペーサー11と同様である。
スペーサー10、11、12、13の構成材料は、機能素子4の構成材料と同一であることが好ましい。これにより、後に詳述するように、同一の基板からスペーサー10、11、12、13および機能素子4を形成することができる。
また、スペーサー10、11、12、13の構成材料は、シリコン材料であることが好ましい。これにより、ベース基板2および蓋体3Aがガラス材料で構成されている場合、スペーサー10、11、12、13をベース基板2および蓋体3Aに対し陽極接合法により接合することができる。
このようにベース基板2および蓋体3Aがそれぞれスペーサー10に対して陽極接合されていることにより、ベース基板2とスペーサー10とを強固に接合するとともに、蓋体3Aとスペーサー10とを強固に接合することができる。そのため、電子部品1Aの信頼性(例えば耐衝撃性)を優れたものとすることができる。また、ベース基板2とスペーサー10との接合しろ、および、蓋体3Aとスペーサー10との接合しろをそれぞれ小さくすることができることから、電子部品1Aの小型化を図ることもできる。また、ベース基板2とスペーサー10とを気密的に接合するとともに、蓋体3Aとスペーサー10とを気密的に接合することができることから、機能素子4を収納する空間Sの気密性を優れたものとすることができる。
ここで、機能素子4がシリコンで構成され、ベース基板2と機能素子4とを陽極接合する場合であっても、蓋体3Aとスペーサー10との陽極接合は、一度も陽極接合に供されていない蓋体3A中の可動イオン(アルカリ金属イオン)を用いるものであるため、接合強度が優れたものとなる。
したがって、機能素子4がシリコンで構成され、スペーサー10および機能素子4(シリコンで構成された構造体)が同一のシリコン基板から形成されたものである場合、ベース基板2とスペーサー10との陽極接合と同時に、ベース基板2と機能素子4とを陽極接合することができる。そのため、ベース基板2とスペーサー10との陽極接合、および、ベース基板2と機能素子4との陽極接合は、それぞれ、接合強度が優れたものとなる。
(電子部品の製造方法(第2例))
次に、本発明の電子部品の製造方法を説明する。なお、以下では、前述した電子部品1Aを製造する場合を例(第2例)として説明する。
図10〜図12は、図7に示す電子部品の製造方法を説明するための図である。なお、図10は、図8に対応する断面を示し、図11および図12は、それぞれ、図9に対応する断面を示している。
電子部品1Aの製造方法は、[1A]凹部21および溝22、23、24を有する基板102に、配線51、52、53、機能素子4およびスペーサー10、11、12、13を形成する工程と、[2A]凹部31Aおよび貫通孔32Aを有する基板103Aを基板102に接合する工程と、[3A]金属層71Aおよび封止材81Aを形成する工程とを有する。
以下、各工程を順次詳細に説明する。
なお、以下では、ベース基板2および蓋体3Aがそれぞれガラス材料で構成され、かつ、機能素子4およびスペーサー10、11、12、13がそれぞれシリコンで構成されている場合を例に説明する。
[1A]
1A−1
まず、図10(a)に示すように、一方の面(第1面)に凹部21および溝22、23、24を有する基板102(第1基板)を用意する。
本工程1A−1は、前述した第1実施形態における工程1−1と同様にして行うことができる。
1A−2
次に、図10(b)に示すように、配線51、52、53、接続部54A、55Aおよび絶縁層91Aを形成する。
本工程1A−2は、前述した第1実施形態における工程1−2と同様にして行うことができる。
1A−3
次に、図10(c)に示すように、機能素子4およびスペーサー110を形成する。
より具体的に説明すると、まず、基板102の上面にシリコン基板を陽極接合法により接合する。そして、かかるシリコン基板を、必要に応じて薄肉化した後、エッチングすることにより、機能素子4およびスペーサー110を形成する。
スペーサー110は、スペーサー11、12、13を有する。
また、スペーサー110は、スペーサー11、12、13を除く部分(機能素子4を囲む部分)が後述する工程(ダイシング)を経てスペーサー10となるものである。
[2A]
2A−2
次に、図10(d)に示すように、スペーサー110に基板103A(第2基板)を接合する。
この基板103Aは、後述する工程(ダイシング)を経て蓋体3Aとなるものである。
また、基板103Aは、凹部31Aおよび貫通孔32Aを有する。
また、基板103Aは、ガラス材料で構成されている。
このような基板103Aは、例えば、ガラス基板をエッチングにより凹部31Aおよび貫通孔32Aを形成することにより得られる。
そして、基板103Aの凹部31A側の面と、スペーサー10の基板102と反対側の面とを陽極接合法により接合する。このとき、かかる接合は、貫通孔32Aが基板102の厚さ方向からみた平面視にて溝22に重なるように行う。
このような接合後の基板102と基板103Aとの間には、機能素子4を収納する空間Sが形成される。
このとき、空間Sは、溝22(隙間S4)を介して貫通孔32Aに連通している。
[3A]
3A−1
次に、図11(a)に示すように、基板103A上に金属層200Aを形成する。
この金属層200Aは、後述する工程(エッチング)を経て金属層71Aおよび端子61Aとなるものである。
本工程3A−1は、前述した第1実施形態における工程3−1と同様にして行うことができる。
ここで、スペーサー11の貫通孔111の内壁面の一部が平面視にて貫通孔32Aの下端開口よりも外側に位置しているので、金属層200Aは、スペーサー11の貫通孔111の内壁面の一部に対応する部分が欠損し、隙間S5を形成することができる。
そのため、空間Sは、隙間S4および隙間S5を介して貫通孔32Aに連通している。
3A−2
次に、図11(b)に示すように、封止材81Aを形成する。
本工程3A−2は、前述した第1実施形態における工程3−2と同様にして行うことができる。
3A−3
次に、金属層200Aをエッチングすることにより、図12(a)に示すように、金属層71Aおよび端子61Aを形成する。
本工程3A−3は、前述した第1実施形態における工程3−3と同様にして行うことができる。
3A−4
次に、図12(b)に示すように、ダイシングにより、電子部品1Aを得る。
以上説明したような電子部品1Aの製造方法によれば、電子部品1Aの小型化を図るとともに、機能素子4を収納する気密性の高い空間Sを容易に形成することができる。
4.電子機器
次に、本発明の電子機器を説明する。
図13は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピューター1100には、電子部品1が内蔵されている。
図14は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、アンテナ(図示せず)、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部が配置されている。
このような携帯電話機1200には、電子部品1が内蔵されている。
図15は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリ1308に転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリ1308に格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなディジタルスチルカメラ1300には、電子部品1が内蔵されている。
このような電子機器は、電子部品1を備えるので、優れた信頼性を有する。
なお、本発明の電子機器は、図13のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図14の携帯電話機、図15のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ等に適用することができる。
以上、本発明の電子部品、電子部品の製造方法および電子機器について図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものでない。
例えば、前述した実施形態では、機能素子が加速度センサー素子である場合を例に説明したが、機能素子としては、パッケージ内に収納して用いるものであれば、これに限定されず、例えば、各種ジャイロセンサー素子、各種圧力センサー素子、各種発振子等を用いることができる。
また、機能素子が加速度センサー素子である場合、機能素子の構成は、前述した実施形態のものに限定されず、各種加速度センサー素子を機能素子として用いることができる。
1‥‥電子部品 1A‥‥電子部品 2‥‥ベース基板 3‥‥蓋体 3A‥‥蓋体 4‥‥機能素子 10‥‥スペーサー 11‥‥スペーサー 12‥‥スペーサー 13‥‥スペーサー 21‥‥凹部 22‥‥溝 23‥‥溝 24‥‥溝 31‥‥凹部 31A‥‥凹部 32‥‥貫通孔 32A‥‥貫通孔 33‥‥貫通孔 34‥‥貫通孔 35‥‥絶縁層 36‥‥部分 41‥‥固定部 42‥‥固定部 43‥‥可動部 44‥‥連結部 45‥‥連結部 46‥‥可動電極部 47‥‥固定電極部 48‥‥固定電極部 51‥‥配線 52‥‥配線 53‥‥配線 54‥‥接続部 54A‥‥接続部 55‥‥接続部 55A‥‥接続部 56‥‥接続部 57‥‥接続部 61‥‥端子 61A‥‥端子 62‥‥端子 63‥‥端子 71‥‥金属層 71A‥‥金属層 72‥‥金属層 73‥‥金属層 81‥‥封止材 81A‥‥封止材 82‥‥封止材 83‥‥封止材 91‥‥絶縁層 91A‥‥絶縁層 102‥‥基板(第1基板) 103‥‥基板(第2基板) 103A‥‥基板(第2基板) 110‥‥スペーサー 111‥‥貫通孔 200‥‥金属層 200A‥‥金属層 1100‥‥パーソナルコンピューター 1102‥‥キーボード 1104‥‥本体部 1106‥‥表示ユニット 1200‥‥携帯電話機 1202‥‥操作ボタン 1204‥‥受話口 1206‥‥送話口 1300‥‥ディジタルスチルカメラ 1302‥‥ケース 1304‥‥受光ユニット 1306‥‥シャッタボタン 1308‥‥メモリ 1312‥‥ビデオ信号出力端子 1314‥‥入出力端子 1430‥‥テレビモニタ 1440‥‥パーソナルコンピューター S‥‥空間 S1‥‥隙間 S2‥‥隙間 S4‥‥隙間 S5‥‥隙間

Claims (12)

  1. 第1面に溝を備えたベース基板と、
    前記ベース基板の前記第1面側に配置されている蓋体と、
    前記ベース基板と前記蓋体とで形成される空間内に配置されている機能素子と、
    前記機能素子に電気的に接続され、前記溝内に設けられた配線と、
    前記配線に電気的に接続され、前記蓋体の外表面に設けられた端子と、を備え、
    前記蓋体には、前記ベース基板の厚さ方向からみた平面視にて前記配線に重なる位置に、貫通孔が設けられ、
    前記貫通孔の内壁面には、前記配線に電気的に接続されている金属層が設けられ、
    前記端子は、前記金属層を介して前記配線に電気的に接続され、
    前記貫通孔内には、封止材が充填されていることを特徴とする電子部品。
  2. 前記金属層は、前記溝と連通している隙間を有する請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記蓋体は厚肉部と薄肉部とを備え、
    前記貫通孔は、前記厚肉部に設けられている請求項1または2に記載の電子部品。
  4. 前記貫通孔は、前記ベース基板側に向けて横断面積が漸次減少する形状をなしている請求項1ないし3のいずれか一項に記載の電子部品。
  5. 前記ベース基板の構成材料は、ガラスであり、
    前記蓋体の構成材料は、シリコンであり、
    前記ベース基板と前記蓋体とが陽極接合されている請求項1ないし4のいずれか一項に記載の電子部品。
  6. 前記ベース基板と前記蓋体との間に配置されたスペーサーをさらに備える請求項1ないし5のいずれか一項に記載の電子部品。
  7. 前記ベース基板の構成材料は、ガラスであり、
    前記蓋体の構成材料は、ガラスであり、
    前記スペーサーの構成材料は、シリコンであり、
    前記ベース基板および前記蓋体は、それぞれ、前記スペーサーに対して陽極接合されている請求項6に記載の電子部品。
  8. 前記貫通孔の前記ベース基板側の開口部の周縁が、前記スペーサーの一部によって囲まれている請求項6または7に記載の電子部品。
  9. 前記機能素子は、シリコンで構成された構造体を有し、
    前記スペーサーおよび前記構造体は、同一のシリコン基板から形成されたものである請求項8に記載の電子部品。
  10. 第1面に溝が設けられた第1基板を用意し、前記溝内に配線を形成し、前記第1基板の前記第1面側に、前記配線に電気的に接続される機能素子を設ける工程と、
    前記第1基板の前記第1面に、貫通孔が設けられた第2基板を、前記貫通孔が前記第1基板の厚さ方向からみた平面視にて前記溝に重なるように接合して、前記第1基板と前記第2基板との間に前記機能素子を収納する空間を形成する工程と、
    前記貫通孔の内壁面に、前記配線に電気的に接続される金属層を形成し、前記貫通孔内に封止材を充填する工程とを有することを特徴とする電子部品の製造方法。
  11. 第1面に溝が設けられた第1基板を用意し、前記溝内に配線を形成し、前記第1基板の前記第1面側に、前記配線に電気的に接続される機能素子と、前記機能素子を囲むスペーサーとを設ける工程と、
    前記スペーサーの前記第1基板と反対側の面に、貫通孔が設けられた第2基板を、前記貫通孔が前記第1基板の厚さ方向からみた平面視にて前記溝に重なるように接合して、前記第1基板と前記第2基板との間に前記機能素子を収納する空間を形成する工程と、
    前記貫通孔の内壁面に、前記配線に電気的に接続される金属層を形成し、前記貫通孔内に封止材を充填する工程とを有することを特徴とする電子部品の製造方法。
  12. 請求項1ないし9のいずれか一項に記載の電子部品を備えることを特徴とする電子機器。
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