JP2016033504A - 物理量センサー、電子機器および移動体 - Google Patents

物理量センサー、電子機器および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】小型化を図ることができる物理量センサー、電子機器および移動体を提供すること。
【解決手段】本発明の物理量センサー1は、支持基板2と、支持基板2上に設けられた素子片3と、支持基板2の素子片3と反対側の面に接合され、素子片を封止する封止基板5と、封止基板5の支持基板2が接合される面と反対側に設けられ、素子片と電気的に接続される封止材7と、を有していることを特徴とする。また、支持基板2は、導電層52と、絶縁層54と、導電層53がこの順に積層された3層構造をなしている。
【選択図】図5

Description

本発明は、物理量センサー、電子機器および移動体に関するものである。
従来から、角速度や加速度等の物理量を検出する物理量センサーが知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載の物理量センサーは、半導体基板と、半導体基板上に設けられ、可動電極を有する2つのセンサー素子と、可動電極に対向して設けられた固定電極と、可動電極や固定電極にそれぞれ接続される複数の配線と、配線とそれぞれ電気的に接続され、外部と電気的に接続される導電部として機能する複数のパッドと、を備えている。また、各配線および各パッドは、半導体基板上に設けられている。
このような物理量センサーは、一般的には、半導体基板の上面に、各センサー素子を収納する封止部材が接合されて用いられている。これにより、センサー素子を気密空間に封止することができる。
ところで、特許文献1に記載の物理量センサーにおいて、上記のように封止部材によって各センサー素子を封止する場合、各パッドを、半導体基板の平面視で、封止部材の外側に配置し、各配線を封止部材の外側まで引き出す必要がある。
この場合、パッドおよび配線の一部が封止部材の外側に位置しているため、半導体基板の大きさを十分に大きくする必要がある。その結果、物理量センサー全体として、大きくなる。このように、特許文献1に記載の物理量センサーでは、小型化を図るのが困難である。
特許第4129738号公報
本発明の目的は、小型化を図ることができる物理量センサー、電子機器および移動体を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
[適用例1]
本発明の物理量センサーは、支持基板と、
前記支持基板上に設けられたセンサー素子と、
前記支持基板の前記センサー素子側の面に接合され、前記センサー素子を封止する封止基板と、
前記封止基板の、前記支持基板と接合される面と反対側に設けられ、前記センサー素子と電気的に接続された導電部と、を有していることを特徴とする。
従来は、支持基板上にセンサー素子と外部との接続端子としてのパッドが設けられている。この場合、パッドと、パッドおよびセンサー素子を接続する配線の一部とを、支持基板の平面視で、封止基板の外側に配置する必要がある。これに対し、本発明では、接続端子としての導電部が封止基板の上面(封止基板と反対側)に設けられている。このため、支持基板の上面で、かつ、封止基板の外側にパッドを設けるのを省略することができる。よって、その分、支持基板の小型化を図ることができる。従って、本発明によれば物理量センサー全体として小型化を図ることができる。
[適用例2]
本発明の物理量センサーでは、前記封止基板は、導電性を有する第1層および第2層と、絶縁性を有し、前記第1層と前記第2層との間に位置する第3層と、を有し、
前記第1層、前記第3層および前記第2層とは、前記支持基板側からこの順に積層されているのが好ましい。
これにより、封止基板としてSOI基板を用いることができる。また、この場合、第1層および第2層をエッチングにより除去して加工する際、第3層は、前記エッチングのストップ層として機能する。よって、精度よく加工することができる。
[適用例3]
本発明の物理量センサーでは、前記封止基板は、前記第2層および前記第3層を貫通し、前記第1層に達する貫通孔を有し、
前記貫通孔には、前記導電部が配置されており、
前記導電部と前記第1層とは、接触しているのが好ましい。
これにより、第1層と第2層との間に絶縁性を有する第3層が位置しているにも関わらず、導電部と第1層とを電気的に接続することができる。
[適用例4]
本発明の物理量センサーでは、前記封止基板は、前記第1層を貫通するとともに、前記第2層または前記第3層を底部とし、前記センサー素子を収納する凹部を有しているのが好ましい。
これにより、凹部をエッチングによって形成する場合、第3層は、第1層をエッチングする際のストップ層として機能する。よって、精度よく凹部を形成することができる。
なお、その後に、凹部の底部の第3層を除去することにより、第2層を底部とする凹部も形成することができる。
[適用例5]
本発明の物理量センサーでは、前記封止基板は、導電性を有し前記センサー素子に電気的に接続された第1層と、絶縁性を有し前記第1層の、前記支持基板と接合される面と反対側の面に積層され、且つ前記第1層に達する貫通孔が形成された第2層と、を有し、
前記導電部は、前記貫通孔に設けられ、前記第1層を介して前記センサー素子と電気的に接続されているのが好ましい。
これにより、第1層をエッチングによって加工する場合、第3層は、前記エッチングのストップ層として機能する。よって、第1層を精度よく加工することができる。
[適用例6]
本発明の物理量センサーでは、前記導電部は、複数設けられているのが好ましい。
これにより、各導電部を、例えば、センサー素子の固定電極および可動電極に、それぞれ電気的に接続することができる。よって、各導電部を介して、固定電極および可動電極との間の静電容量を検出することができる。
[適用例7]
本発明の物理量センサーでは、前記封止基板は、複数の前記導電部を互いに絶縁する絶縁部を有しているのが好ましい。
これにより、導電部同士が短絡するのを防止することができる。
[適用例8]
本発明の電子機器は、本発明の物理量センサーを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器を得ることができる。
[適用例9]
本発明の移動体は、本発明の物理量センサーを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い移動体を得ることができる。
本発明の物理量センサーの第1実施形態を示す斜視図である。 図1に示す物理量センサーを示す平面図である。 図2中のA−A線断面図である。 図3の部分拡大図(拡大断面図)である。 図2中のB−B線断面図である。 図5の部分拡大図(拡大断面図)である。 図1に示す封止基板の平面図(上面図)である。 図1に示す封止基板の分解斜視図である。 図1に示す物理量センサーの製造方法を説明するための断面図であって、(a)が用意工程を示す図、(b)が第1のエッチング工程を示す図、(c)が埋設工程を示す図、(d)が第2のエッチング工程を示す図である。 図1に示す物理量センサーを説明するための断面図であって、(a)が接合工程を示す図、(b)が配置工程を示す図、(c)が封止工程を示す図である。 本発明の物理量センサーの第2実施形態を示す断面図である。 本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。 本発明の物理量センサーを備える移動体を適用した自動車の構成を示す斜視図である。
以下、本発明の物理量センサー、電子機器および移動体を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明の物理量センサーについて説明する。
1.物理量センサー
<第1実施形態>
図1は、本発明の物理量センサーの第1実施形態を示す斜視図である。図2は、図1に示す物理量センサーを示す平面図である。図3は、図2中のA−A線断面図である。図4は、図3の部分拡大図(拡大断面図)である。図5は、図2中のB−B線断面図である。図6は、図5の部分拡大図(拡大断面図)である。図7は、図1に示す封止基板の平面図(上面図)である。図8は、図1に示す封止基板の分解斜視図である。
なお、以下では、説明の便宜上、図2中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。また、図1〜3、5〜7では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸が図示されている。また、以下では、X軸に平行な方向(左右方向)を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向(上下方向)を「Z軸方向」と言う。
また、図8〜10では、物理量センサーの厚さ方向を誇張して図示しており、実際の寸法とは大きく異なる。
図1および図7に示す物理量センサー1は、支持基板2と、この支持基板2に支持された素子片3と、導体パターン4と、素子片3および導体パターン4を覆うように設けられた封止基板5と、封止材7と、3つの導電部8を有する。
以下、物理量センサー1を構成する各部を順次詳細に説明する。
(支持基板)
支持基板2は、素子片3を支持する機能を有する。
この支持基板2は、板状をなし、その上面(一方の面)には、空洞部(凹部)21が設けられている。この空洞部21は、支持基板2を平面視したときに、後述する素子片3の可動部33、可動電極部36、37および連結部34、35を包含するように形成されていて、内底を有する。このような空洞部21は、素子片3の可動部33、可動電極部36、37および連結部34、35が支持基板2に接触するのを防止する逃げ部を構成する。これにより、素子片3の可動部33の変位を許容することができる。
なお、この逃げ部は、空洞部21に代えて、支持基板2をその厚さ方向に貫通する開口部であってもよい。また、本実施形態では、空洞部21の平面視形状は、四角形(具体的には長方形)をなしているが、これに限定されるものではない。
また、支持基板2の上面には、前述した空洞部21の外側に、その外周に沿って、凹部22、23、24が設けられている。この凹部22、23、24は、底部に後述の配線41、42、43がそれぞれ配置されている。
このような支持基板2の構成材料としては、例えば、高抵抗なシリコン材料、ガラス材料を用いるのが好ましく、特に、素子片3がシリコン材料を主材料として構成されている場合、アルカリ金属イオン(可動イオン)を含むガラス材料(例えば、パイレックスガラス(登録商標)のような硼珪酸ガラス)を用いるのが好ましい。これにより、素子片3がシリコンを主材料として構成されている場合、支持基板2と素子片3とを陽極接合することができる。
また、支持基板2の構成材料は、素子片3の構成材料との熱膨張係数差ができるだけ小さいのが好ましく、具体的には、支持基板2の構成材料と素子片3の構成材料との熱膨張係数差が3ppm/℃以下であるのが好ましい。これにより、支持基板2と素子片3との接合時等に高温化にさらされても、支持基板2と素子片3との間の残留応力を低減することができる。
また、支持基板2の融点または軟化点(以下、単に「融点」と言う)Tは、特に限定されないが、例えば、500℃以上1000℃以下であるのが好ましく、600℃以上900℃以下であるのがより好ましい。
(素子片)
素子片3は、固定部31、32と、可動部33と、連結部34、35と、可動電極部36、37と、固定電極部38、39とで構成されている。
このような素子片3は、例えば、加速度、角速度等の物理量の変化に応じて、可動部33および可動電極部36、37が、連結部34、35を弾性変形させながら、X軸方向(+X方向または−X方向)に変位する。
固定部31は、支持基板2の上面の空洞部21に対して−X方向側(図中左側)の部分に接合されている。固定部32は、支持基板2の上面の空洞部21に対して+X方向側(図中右側)の部分に接合されている。また、固定部31、32は、平面視したときに、それぞれ、空洞部21の外周縁を跨ぐように設けられている。
固定部31、32の間には、可動部33が設けられている。本実施形態では、可動部33は、X軸方向に延びる長手形状をなしている。可動部33は、固定部31に対して連結部34を介して連結されるとともに、固定部32に対して連結部35を介して連結されている。
連結部34、35は、可動部33を固定部31、32に対して変位可能に連結している。本実施形態では、連結部34、35は、図2にて矢印aで示すように、X軸方向(+X方向または−X方向)に可動部33を変位し得るように構成されている。
連結部34は、2つの梁341、342で構成されている。そして、梁341、342は、それぞれ、Y軸方向に蛇行しながらX軸方向に延びる形状をなしている。言い換えると、梁341、342は、それぞれ、Y軸方向に複数回(本実施形態では2回)折り返された形状をなしている。
同様に、連結部35は、Y軸方向に蛇行しながらX軸方向に延びる形状をなす2つの梁351、352で構成されている。
このように支持基板2に対してX軸方向に変位可能に支持された可動部33の幅方向での一方側(+Y方向側)には、可動電極部36が設けられ、他方側(−Y方向側)には、可動電極部37が設けられている。
可動電極部36は、可動部33から+Y方向に突出し、櫛歯状をなすように並ぶ複数の可動電極指361〜365を備えている。この可動電極指361、362、363、364、365は、−X方向側から+X方向側へ、この順に並んでいる。同様に、可動電極部37は、可動部33から−Y方向に突出し、櫛歯状をなすように並ぶ複数の可動電極指371〜375を備える。この可動電極指371、372、373、374、375は、−X方向側から+X方向側へ、この順に並んでいる。
このように複数の可動電極指361〜365および複数の可動電極指371〜375は、それぞれ、可動部33の変位する方向(すなわちY軸方向)に並んで設けられている。
固定電極部38は、前述した可動電極部36の複数の可動電極指361〜365に対して間隔を隔てて噛み合う櫛歯状をなすように並ぶ複数の固定電極指381〜388を備える。このような複数の固定電極指381〜388の可動部33とは反対側の端部は、それぞれ、支持基板2の上面の空洞部21に対して+Y方向側の部分に接合されている。そして、各固定電極指381〜388は、その固定された側の端を固定端とし、自由端が−Y方向へ延びている。
この固定電極指381〜388は、−X方向側から+X方向側へ、この順に並んでいる。そして、固定電極指381、382は、対をなし、前述した可動電極指361、362の間に、固定電極指383、384は、対をなし、可動電極指362、363の間に、固定電極指385、386は、対をなし、可動電極指363、364の間に、固定電極指387、388は、対をなし、可動電極指364、365の間に臨むように設けられている。
このような固定電極指382、384、386、388と、固定電極指381、383、385、387とは、支持基板2上において、互いに連結されておらず、島状に孤立している。これにより、固定電極指382、384、386、388と可動電極部36との間の静電容量、および、固定電極指381、383、385、387と可動電極部36との間の静電容量を別々に測定し、それらの測定結果に基づいて、高精度に物理量を検出することができる。
固定電極部39は、前述した可動電極部37の複数の可動電極指371〜375に対して間隔を隔てて噛み合う櫛歯状をなすように並ぶ複数の固定電極指391〜398を備える。このような複数の固定電極指391〜398の可動部33とは反対側の端部は、それぞれ、支持基板2の上面の空洞部21に対して−Y方向側の部分に接合されている。そして、各固定電極指391〜398は、その固定された側の端を固定端とし、自由端が+Y方向へ延びている。
この固定電極指391、392、393、394、395、396、397、398は、−X方向側から+X方向側へ、この順に並んでいる。そして、固定電極指391、392は、対をなし、前述した可動電極指371、372の間に、固定電極指393、394は、対をなし、可動電極指372、373の間に、固定電極指395、396は、対をなし、可動電極指373、374の間に、固定電極指397、398は、対をなし、可動電極指374、375の間に臨むように設けられている。
このような固定電極指392、394、396、398と固定電極指391、393、395、397とは、前述した固定電極部38と同様、支持基板2上で互いに分離している。これにより、固定電極指392、394、396、398と可動電極部37との間の静電容量、および、固定電極指391、393、395、397と可動電極部37との間の静電容量を別々に測定し、それらの測定結果に基づいて、高精度に物理量を検出することができる。
このような素子片3(すなわち、固定部31、32、可動部33、連結部34、35、複数の固定電極指381〜388、391〜398および複数の可動電極指361〜365、371〜375)は、後述する1つのシリコン基板をエッチングすることより形成されたものである。
また、素子片3の構成材料としては、前述したような静電容量の変化に基づく物理量の検出が可能であれば、特に限定されないが、半導体が好ましく、本実施形態では、単結晶シリコン、ポリシリコン等のシリコン材料が用いられる。
また、素子片3を構成するシリコン材料には、リン、ボロン等の不純物がドープされているのが好ましい。これにより、素子片3の導電性を優れたものとすることができる。
また、素子片3は、前述したように、支持基板2の上面に固定部31、32および固定電極部38、39が接合されることにより、支持基板2に支持されている。
このような素子片3と支持基板2との接合方法は、特に限定されないが、陽極接合法を用いるのが好ましい。これにより、素子片3を支持基板2に強固に接合することができる。
(導体パターン)
導体パターン4は、前述した支持基板2の上面(固定電極部38、39側の面)上に設けられている。この導体パターン4は、配線41と、配線42と、配線43とを有している。
配線41は、前述した支持基板2の空洞部21の外側に設けられ、空洞部21の外周に沿うように形成されている。そして、配線41の−X軸側の端部は、支持基板2の−X軸側の縁部近傍に位置している。また、配線41の−X軸側の端部は、突起411を介して封止基板5と電気的に接続されている。
このような配線41は、素子片3の各固定電極指382、384、386、388に、導電性を有する突起481を介してそれぞれ電気的に接続され、各固定電極指392、394、396、398に導電性を有する突起482を介してそれぞれ電気的に接続されている。
配線42は、配線41の内側、かつ、支持基板2の空洞部21の外側でその外周縁に沿って設けられている。そして、配線42の−X軸側の端部は、支持基板2の−X軸側の縁部近傍で、かつ配線42の一端部よりも−Y軸側に位置している。また、配線41の−X軸側の端部は、突起421を介して封止基板5と電気的に接続されている。
このような配線42は、素子片3の各固定電極指381、383、385、387に、導電性を有する突起471を介してそれぞれ電気的に接続され、各固定電極指391、393、395、397に導電性を有する突起472を介してそれぞれ電気的に接続されている。
配線43は、支持基板2上の固定部31との接合部から引き出されている。また、配線43の−X軸側の端部は、支持基板2の−X軸側の縁部近傍で、かつ配線41の一端部よりも−Y軸側に位置している。また、配線41の−X軸側の端部は、突起431を介して封止基板5と電気的に接続されている。
配線41〜43の構成材料としては、それぞれ、導電性を有するものであれば、特に限定されず、各種電極材料を用いることができるが、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、In、SnO、Sb含有SnO、Al含有ZnO等の酸化物(透明電極材料)、Au、Pt、Ag、Cu、Alまたはこれらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような導体パターン4が支持基板2の上面に設けられていることにより、配線41を介して固定電極指382、384、386、388と可動電極部36との間の静電容量および固定電極指392、394、396、398と可動電極部37との間の静電容量を測定するとともに、配線42を介して固定電極指381、383、385、387と可動電極部36との間の静電容量および固定電極指391、393、395、397と可動電極部37との間の静電容量を測定することができる。また、本実施形態では、配線43は、接地用の配線として機能する。
なお、配線41〜43上には、突起471、472、481、482以外の部分に、絶縁膜が設けられていてもよい。
(封止基板)
図1、図3〜図8に示すように、封止基板5は、素子片3を保護する機能を有する。封止基板5は、板状をなし、その一方の面(下面)に凹部51が設けられている。この凹部51は、素子片3の可動部33および可動電極部36、37等の変位を許容するように形成されている。そして、封止基板5の下面の凹部51よりも外側の部分は、前述した支持基板2の上面に接合されている。
この封止基板5は、SOI基板であり、図3〜図8に示すように、導電性を有する導電層(第1層)52および導電層(第2層)53と、絶縁性を有する絶縁層(第3層)54とを有している。また、導電層52、絶縁層54および導電層53は、下側からこの順に積層されている。
導電層52は、支持基板2側に位置しており、凹部51が形成されている部分である。 また、導電層52には、矩形の貫通孔が形成されており、該貫通孔は、絶縁層54によって一方が塞がれて凹部51を構成している。
導電層52は、配線41の突起411、配線42の突起421および配線43の突起431と接触している。このため、導電層52は、配線41、42、43を介して、素子片3と電気的に接続されている。
この導電層52は、導電層53および絶縁層54のいずれよりも厚い。また、導電層52は、素子片3の振動を許容する凹部を形成し得る程度の厚さを有している。具体的には、導電層52の厚さは、10μm以上、100μm以下であるのが好ましく、30μm以上、80μm以下であるのがより好ましい。
また、導電層53の厚さは、絶縁層54よりも厚い。導電層53は、後述の貫通孔55a〜55dの長さを十分に確保することができる程度の厚さを有している。具体的には、導電層53の厚さは、5μm以上、50μm以下であるのが好ましく、15μm以上、40μm以下であるのがより好ましい。
絶縁層54は、導電層52と導電層53とを絶縁するものである。この絶縁層54は、導電層52、53を絶縁し得る程度の厚さを有している。具体的には、絶縁層54の厚さは、0.1μm以上、5μm以下であるのが好ましく、0.3μm以上、2μm以下であるのがより好ましい。
導電層52、54の構成材料としては、導電性を有していれば特に限定されないが、本実施形態では、導電層52、54は、例えば、リン、ボロン等の不純物がドープされたシリコン材料で構成されている。絶縁層54の構成材料としては、絶縁性を有していれば特に限定されないが、本実施形態では、絶縁層54は、SiOで構成されている。
このような構成の封止基板5は、Z軸方向からみたとき、矩形をなす4つの領域5A、5B、5C、5Dに分けられる。領域5Aは、凹部51を包含している領域である。領域5B〜5Dは、それぞれ、領域5Aに対して−X軸側に位置している。また、領域5B〜5Dは、+Y軸側から−Y軸方向に、この順に並んで設けられている。
また、図7および図8に示すように、導電層52、54には、領域5A〜5Dの各境界部に、絶縁部6がそれぞれ埋設されている。この絶縁部6は、導電層52、54の厚さ方向の全域にわたって埋設されている。これにより、領域5A〜5Dは、絶縁部6によって互いに仕切られることとなる。よって、領域5A〜5Dは、互いに電気的に分離した状態となっている。
図5〜7に示すように、領域5Aには、導電層53および絶縁層54を貫通する貫通孔55aが形成されている。貫通孔55aは、凹部51と連通している。
また、貫通孔55aは、横断面形状が円形をなしている。貫通孔55aは、少なくとも導電層53において、絶縁層54に向って横断面積が漸減している。貫通孔55aの上面開口の直径D1と、貫通孔55aの下面開口D2との比D1/D2は、4〜100であるのが好ましく、8〜35であるのがより好ましい。これにより、後述するように、貫通孔55aに球状の封止材7aを安定的に配置することができる。
貫通孔55aの上面開口の直径D1は、特に限定されないが、200μm以上、500μm以下であるのが好ましく、250μm以上、350μm以下であるのがより好ましい。一方、貫通孔55aの下面開口D2は、特に限定されないが、5μm以上、50μm以下であるのが好ましく、10μm以上、30μm以下であるのがより好ましい。
この貫通孔55aには、導電性を有する封止材7が充填されている。これにより、凹部51が封止される。この封止材7の構成材料としては、特に限定されず、例えば、Au−Ge系合金や、Au−Sn系合金等の金属材料や、低融点ガラス材料等を用いることができる。
また、領域5Bには、貫通孔(凹部)55bが形成され、領域5Cには、貫通孔(凹部)55cが形成され、領域5Dには、貫通孔(凹部)55dが形成されている。
貫通孔55b〜55dは、導電層53および絶縁層54を貫通し、導電層52に達している。したがって、貫通孔55b〜55dは、導電層52を底部とする凹部で構成されていると言える。これら貫通孔55b〜55dは、前述した貫通孔55aと同様の形状・寸法で形成されている。
図5〜図7に示すように、貫通孔55b〜55dには、それぞれ、導電部8が設けられている。各導電部8は、導電層52に接触している。これにより、貫通孔55bの導電部8は、領域5Bにおいて導電層52と電気的に接続され、貫通孔55cの導電部8は、領域5Cにおいて導電層52と電気的に接続され、貫通孔55dの導電部8は、領域5Dにおいて導電層52と電気的に接続される。よって、貫通孔55bの導電部8は、配線41と電気的に接続され、貫通孔55cの導電部8は、配線42と電気的に接続され、貫通孔55dの導電部8は、配線43と電気的に接続される。
また、貫通孔55bにおいて、導電部8は、上面開口を介して上側に露出している。また、貫通孔55cにおいて、導電部8は、上面開口を介して上側に露出している。そして、貫通孔55dにおいて、導電部8は、上面開口を介して上側に露出している。
また、前述したように、領域5B〜5Dの導電部8は、互いに短絡が防止されているため、3つの導電部8は、素子片3と外部とを電気的に接続する接続端子としてそれぞれ機能する。
このように、本発明によれば、封止基板5の素子片3と反対側、すなわち、上面に接続端子としての導電部8を配置することができる。これにより、従来のように、支持基板2上の配線41〜43を封止基板5の外側まで引き出し、その端部に、素子片3と外部とを電気的に接続するための接続端子を形成するのを省略することができる。よって、その分、支持基板2を小さく(封止基板5と同じ大きさに)することができる。その結果、物理量センサー1全体として小型化を図ることができる。
また、貫通孔55b〜55dに導電部8をそれぞれ配置することにより、封止基板5が絶縁層54を有しているにも関わらず、封止基板5の上面側に接続端子としての導電部を露出させることができる。
なお、導電部8の構成材料としては、導電性を有していれば特に限定されず、例えば、Au−Ge系合金や、Au−Sn系合金等の金属材料を用いることができる。また、導電部8は、封止材7の構成材料と同じであってもよく、異なっていてもよい。導電部8と封止材7の構成材料が同じであった場合、後述の封止工程において、同じタイミングでこれらを溶融することができるという利点がある。
次に、物理量センサー1の製造方法について説明する。
図9は、図1に示す物理量センサーの製造方法を説明するための断面図であって、(a)が用意工程を示す図、(b)が第1のエッチング工程を示す図、(c)が埋設工程を示す図、(d)が第2のエッチング工程を示す図である。図10は、図1に示す物理量センサーを説明するための断面図であって、(a)が接合工程を示す図、(b)が配置工程を示す図、(c)が封止工程を示す図である。
なお、以下では、貫通孔55a〜55dのうち、貫通孔55a、55cを代表的に図示しているが、貫通孔55b、55dについても同様に加工されている。
本製造方法は、[1]用意工程と、[2]第1のエッチング工程と、[3]第2のエッチング工程と、[4]埋設工程と、[5]接合工程と、[6]配置工程と、[7]封止工程と、を有している。
[1]用意工程
まず、上面に素子片3が設けられた支持基板2(図示せず)と、加工することにより封止基板5となるSOI基板5’を用意する(図9参照)。なお、素子片3は、公知の方法により支持基板2上に形成されるため、ここでは説明を省略する。
[2]第1のエッチング工程
次に、図9(b)に示すように、エッチングによって、導電層52に凹部51と、絶縁部6が埋め込まれる溝61を形成する。そして、これとともに、導電層53に、貫通孔55aとなる貫通孔55a’と、貫通孔55bとなる貫通孔55b’と、貫通孔55cとなる貫通孔55c’と、貫通孔55dとなる貫通孔55d’と、絶縁部6が埋め込まれる溝62を形成する。
また、上記エッチングでは、例えば、レジストマスク、金属マスク、SiOマスク、SiNマスク等のマスク(図示せず)によって、凹部51、貫通孔55a’〜55d’および溝61、62以外の部分に形成して行われる。
また、上記エッチングは、凹部51、貫通孔55a’〜55d’および溝61、62は、それぞれ、絶縁層54に達するまで行われる。すなわち、凹部51、貫通孔55a’〜55d’および溝61、62は、絶縁層54が露出するまで、各導電層52、53を除去して形成される。
上記エッチング方法としては、特に限定されず、例えば、プラズマエッチング、リアクティブイオンエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチング等の物理的エッチング法、ウェットエッチング等の化学的エッチング法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ここで、絶縁層54は、本工程のエッチングのストップ層として機能する。これにより、凹部51、貫通孔55a〜55dおよび溝61、62の深さを所望の深さにすることができる。よって、凹部51、貫通孔55a〜55dおよび溝61、62の形成精度(寸法精度)を高めることができる。
[3]第2のエッチング工程
次に、図9(c)に示すように、貫通孔55a’〜55d’の底部の絶縁層54を、エッチングにより除去する。これにより、貫通孔55a〜55dが形成される。このとき、第1のエッチング工程で用いたマスクが絶縁層54と同じ材料(SiO)で、構成されていた場合、本工程において、絶縁層54の除去と一括して行うことができる。さらに、第1のエッチング工程において、マスクが若干消耗することを考慮し、マスクの厚さを、絶縁層54の厚さの1.5〜2.0倍程度とすることにより、マスクと絶縁層54とを、同時または略同時に除去することができる。よって、[2]第1のエッチング工程および[3]第2のエッチング工程を円滑に行うことができる。
本工程のエッチング方法としては、特に限定されず、例えば、CHFを用いたドライエッチングや、フッ化水素酸水溶液を用いたウェットエッチング等が挙げられる。
なお、本工程において、凹部51の底部の絶縁層54を除去して、導電層53を底部とする凹部51を形成してもよい。
[4]埋設工程
次に、図9(d)に示すように、溝61、62内に、例えば、シリコン酸化膜等の絶縁材料を埋設し、絶縁部6を形成する。これにより、領域5A〜5Dは、互いに電気的に分離された状態となる。この埋設方法としては、例えば、CVD法や、熱酸化法等が挙げられる。
以上の工程[1]〜[4]を経て封止基板5が得られる。
[5]接合工程
次に、図10(a)に示すように、上記で得られた封止基板5を、素子片3が凹部51内に収納されるように支持基板2に接合する。封止基板5と支持基板2との接合方法としては、特に限定されず、例えば、接着剤を用いた接合方法、陽極接合法、直接接合法等を用いることができる。
[6]配置工程
次に、図10(b)に示すように、貫通孔55aに、封止材7となる球状の封止材7aを配置し、貫通孔55b〜55dに、導電部8となる球状の導電部8aを配置する。これら封止材7aおよび導電部8aの外径(最大外径)は、各貫通孔55a〜55dの下面開口の直径よりも大きく、かつ、貫通孔55a〜55dの絶縁層54での直径よりも小さい。これにより、封止材7aを貫通孔55aに配置することができるとともに、導電部8を貫通孔55b〜55d内に配置することができる(以下、この状態を「配置状態」と言う)。
また、前述したように、貫通孔55a〜55dは、それぞれ、導電層53において、孔径が下側にいくに従って漸減している。これにより、配置状態では、封止材7aは、貫通孔55aの孔径と一致した部分でそれぞれ留まることとなる。よって、封止材7aは、貫通孔55a内をZ軸方向に移動するのが規制されている。
さらに、封止材7aが貫通孔55aの孔径と一致した部分で留まることにより、封止材7aがXY平面方向に移動するのも規制することができる。これにより、封止材7aをさらに安定的に貫通孔55a内に配置することができる。
このような封止材7aの外径は、100μm以上、500μm以下であるのが好ましく、150μm以上、300μm以下であるのがより好ましい。
なお、上記のことは、導電部8aについても同様である。
[7]封止工程
次に、封止材7aおよび導電部8を加熱する。本実施形態では、封止材7aおよび導電部8の加熱は、配置工程後に、支持基板2および封止基板5をチャンバー(図示せず)に配置し、該チャンバー内を加熱することにより行われる。チャンバー内の温度を封止材7aおよび導電部8の融点以上として、各封止材7aを溶融する。これにより、貫通孔55aでは、溶融により液状となった封止材7a(以下、この液状の封止材7aを「封止材7b」と言う)は、貫通孔55aの内側面に全周にわたって密着する。よって、凹部51内と凹部51の外側も空間とは、封止材7bによって分離された状態となる。すなわち、凹部51は気密封止される。
なお、本工程におけるチャンバー内の温度は、支持基板2の融点Tおよび封止基板5の融点Tよりも低い温度とされる。これにより、本工程における支持基板2および封止基板5の熱変形を防止することができる。よって、寸法精度が高い物理量センサー1を得ることができる。
ここで、封止材7として金属材料を用いることにより、封止材7bは、比較的表面張力が高く、貫通孔55a内に留まり易くなる。したがって、封止材7bが貫通孔55aの下面開口から凹部51内に流入するのを防止することができる。
また、封止材7bの粘度は、ある程度高いのが好ましく、具体的には、1×10−3Pa・s以上であるのが好ましく、3×10−3Pa・s以上であるのがより好ましい。これにより、封止材7bが貫通孔55aの下面開口から凹部51内に流入するのをより効果的に防止することができる。
さらに、前述したように、貫通孔55aの下面開口の開口径が十分に小さい。これにより、上記と相まって、封止材7bが凹部51内に流入するのをさらに効果的に防止することができる。
また、貫通孔55b〜55dでは、導電部8aが溶融されて液状の導電部8bとなる。これにより、導電部8bは、貫通孔55b〜55d内をそれぞれ流下し、それぞれ導電層52と接触する。これにより、導電層52および導電部8bは、電気的に接続される。
そして最後に、封止材7bおよび導電部8bを、例えば常温に戻すことにより凝固させる。これにより、凹部51は、封止材7によって封止されるとともに、封止基板5の上面に接続端子としての導電部8を備える物理量センサー1を得ることができる。
なお、封止材7aの溶融に先立って、チャンバー内の圧力を一旦、真空または減圧状態とし、その後に、チャンバー内に不活性ガスを注入して大気圧に戻してもよい。これにより、封止材7aと貫通孔55aの内側面との間の微小な隙間を介して凹部51内に不活性ガスが流入する。そして、この状態で上記のように凹部51を封止することにより、素子片3は、長期安定性に優れる。
このように、工程[1]〜[7]を経て、物理量センサー1が得られる。
また、本製造方法によれば、接続端子としての導電部8と、凹部を封止する封止材7とを同じ工程で、同時に形成することができる。よって、導電部の製造工程と、封止部の製造工程とを別途行うのを省略することができる。したがって、本製造方法は、生産性に優れる。
また、本製造方法によれば、SOI基板を母材として封止基板5を製造するため、絶縁層54がエッチングのストップ層として機能する。これにより、導電層52、54を所望の深さだけエッチングにより除去することができる。よって、高い寸法精度で物理量センサー1を得ることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の物理量センサーの第2実施形態について説明する。
図11は、本発明の物理量センサーの第2実施形態を示す断面図である。
以下、この図を参照して物理量センサーの第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第2実施形態では、封止基板の構成が異なること以外は前記第1実施形態と略同様である。
図11に示すように、物理量センサー1Aでは、封止基板5Eは、導電層56と、絶縁層57とで構成された2層構造をなしている。また、導電層56と絶縁層57とは、支持基板2側からこの順に積層されている。これにより、上面の全面に絶縁層56が露出することとなり、封止基板5Eの上面が不本意に外部と電気的に接続されるのを防止することができる。
導電層56には、第1実施形態と同様に凹部51が形成されている。
絶縁層57には、貫通孔55a〜55dが形成されている。また、絶縁層57は、素子片3が収納される内部空間の壁部の一部を担っている。このため、絶縁層57の厚さは、十分な機械的強度を有する厚さであるのが好ましい。絶縁層57の厚さは、具体的には、5μm以上、150μm以下であるのが好ましく、10μ以上、50μm以下であるのがより好ましい。なお、導電層56の厚さは、第1実施形態での導電層52の厚さと同じ程度とされる。
導電層56を構成する材料としては、導電性を有していれば特に限定されず、第1実施形態での導電層52と同様の構成材料を用いることができる。
絶縁層57を構成する材料としては、絶縁性を有していれば特に限定されず、第1実施形態での絶縁層54と同様の構成材料や、各種ガラス材料や、各種セラミックス材料等を用いることができる。
また、これらの材料のうち、絶縁層57が光透過性を有する材料で構成されていた場合、凹部51内の素子片3を視認することができる。よって、素子片3が不良品であるか否かを確認することができる。
このような物理量センサー1Aによれば、第1実施形態における導電層53の溝62を形成し、溝62に絶縁部6を埋設するのを省略することができる。よって、その分、物理量センサー1Aの製造工程が簡素になる。
さらに、絶縁層57は、導電層56をエッチングにより加工する際、該エッチングのストップ層として機能する。これにより、凹部51、溝62の深さを所望の深さにすることができる。よって、凹部51、溝62の形成精度(寸法精度)を高めることができる。
2.電子機器
次いで、物理量センサー1を適用した電子機器について、図12〜図14に基づき、詳細に説明する。
図12は、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、角速度検知手段として機能する物理量センサー1が内蔵されている。
図13は、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、角速度検知手段として機能する物理量センサー1が内蔵されている。
図14は、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなディジタルスチルカメラ1300には、角速度検知手段として機能する物理量センサー1が内蔵されている。
なお、本発明の物理量センサーを備える電子機器は、図12のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図13の携帯電話機、図14のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
3.移動体
次いで、本発明の物理量センサーを適用した移動体について、図15に基づき、詳細に説明する。
図15は、本発明の物理量センサーを備える移動体を適用した自動車の構成を示す斜視図である。自動車1500には、角速度検知手段として機能する物理量センサー1が内蔵されており、物理量センサー1によって車体1501の姿勢を検出することができる。物理量センサー1からの信号は、車体姿勢制御装置1502に供給され、車体姿勢制御装置1502は、その信号に基づいて車体1501の姿勢を検出し、検出結果に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪1503のブレーキを制御したりすることができる。その他、このような姿勢制御は、二足歩行ロボットやラジコンヘリコプターで利用することができる。以上のように、各種移動体の姿勢制御の実現にあたって、物理量センサー1が組み込まれる。
以上、本発明の物理量センサーを図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、充填装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の物理量センサーは、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、前記各実施形態では、凹部は、1つ、または、2つ設けられているが、本発明ではこれに限定されず、凹部は3つ以上形成されており、各凹部にセンサー素子をそれぞれ配置してもよい。
また、前記各実施形態では、貫通孔は、第2層および第3層を貫通しているが、本発明ではこれに限定されず、第1層、第2層および第3層を貫通していてもよい。この場合、導電部は、支持基板上の配線と接触するように設けられている。
また、前記各実施形態において、貫通孔の内側面には、絶縁膜が成膜されていてもよい。
1……物理量センサー
1A……物理量センサー
2……支持基板
21……空洞部
22……凹部
23……凹部
24……凹部
3……素子片
31……固定部
32……固定部
33……可動部
34……連結部
341……梁
342……梁
35……連結部
351……梁
352……梁
36……可動電極部
361……可動電極指
362……可動電極指
363……可動電極指
364……可動電極指
365……可動電極指
37……可動電極部
371……可動電極指
372……可動電極指
373……可動電極指
374……可動電極指
375……可動電極指
38……固定電極部
381……固定電極指
382……固定電極指
383……固定電極指
384……固定電極指
385……固定電極指
386……固定電極指
387……固定電極指
388……固定電極指
39……固定電極部
391……固定電極指
392……固定電極指
393……固定電極指
394……固定電極指
395……固定電極指
396……固定電極指
397……固定電極指
398……固定電極指
4……導体パターン
41……配線
411……突起
42……配線
421……突起
43……配線
431……突起
471……突起
472……突起
481……突起
482……突起
5、5E…封止基板
5’……SOI基板
5A……領域
5B……領域
5C……領域
5D……領域
51……凹部
52……導電層
53……導電層
54……絶縁層
55a……貫通孔
55a’……貫通孔
55b……貫通孔
55b’……貫通孔
55c……貫通孔
55c’……貫通孔
55d……貫通孔
55d’……貫通孔
56……導電層
57……絶縁層
6……絶縁部
61……溝
62……溝
7……封止材
7a……封止材
7b……封止材
8……導電部
8a……導電部
8b……導電部
1100……パーソナルコンピューター
1102……キーボード
1104……本体部
1106……表示ユニット
1108……表示部
1200……携帯電話機
1202……操作ボタン
1204……受話口
1206……送話口
1208……表示部
1300……ディジタルスチルカメラ
1302……ケース
1304……受光ユニット
1306……シャッターボタン
1308……メモリー
1310……表示部
1312……ビデオ信号出力端子
1314……入出力端子
1430……テレビモニター
1440……パーソナルコンピューター
1500……自動車
1501……車体
1502……車体姿勢制御装置
1503……車輪

Claims (9)

  1. 支持基板と、
    前記支持基板上に設けられたセンサー素子と、
    前記支持基板の前記センサー素子側の面に接合され、前記センサー素子を封止する封止基板と、
    前記封止基板の、前記支持基板と接合される面と反対側に設けられ、前記センサー素子と電気的に接続された導電部と、を有していることを特徴とする物理量センサー。
  2. 前記封止基板は、導電性を有する第1層および第2層と、絶縁性を有し、前記第1層と前記第2層との間に位置する第3層と、を有し、
    前記第1層、前記第3層および前記第2層とは、前記支持基板側からこの順に積層されている請求項1に記載の物理量センサー。
  3. 前記封止基板は、前記第2層および前記第3層を貫通し、前記第1層に達する貫通孔を有し、
    前記貫通孔には、前記導電部が配置されており、
    前記導電部と前記第1層とは、接触している請求項2に記載の物理量センサー。
  4. 前記封止基板は、前記第1層を貫通するとともに、前記第2層または前記第3層を底部とし、前記センサー素子を収納する凹部を有している請求項2または3に記載の物理量センサー。
  5. 前記封止基板は、導電性を有し前記センサー素子に電気的に接続された第1層と、絶縁性を有し前記第1層の、前記支持基板と接合される面と反対側の面に積層され、且つ前記第1層に達する貫通孔が形成された第2層と、を有し、
    前記導電部は、前記貫通孔に設けられ、前記第1層を介して前記センサー素子と電気的に接続されている請求項1に記載の物理量センサー。
  6. 前記導電部は、複数設けられている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の物理量センサー。
  7. 前記封止基板は、複数の前記導電部を互いに絶縁する絶縁部を有している請求項6に記載の物理量センサー。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の物理量センサーを備えることを特徴とする電子機器。
  9. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の物理量センサーを備えることを特徴とする移動体。
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