JP2013140084A - 物理量センサー、物理量センサーの製造方法および電子機器 - Google Patents

物理量センサー、物理量センサーの製造方法および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】生産性および歩留まりに優れ、信頼性の高い物理量センサーを提供すること。
【解決手段】物理量センサー1は、一方の主面に形成された空洞部21と、一方の主面に形成され空洞部21に連通する溝27と、溝27に連通し少なくとも他方の主面に開放する孔29とを有するベース基板2と、空洞部21と対向して形成された可動部33と、可動部33に設けられた可動電極指361〜365、371〜375と、ベース基板2上に設けられ、且つ、可動電極指361〜365、371〜375に対向して配置された固定電極指381〜388、391〜398とを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、物理量センサー、物理量センサーの製造方法および電子機器に関するものである。
物理量センサーとしては、固定配置された固定電極と、固定電極に対して間隔を隔てて対向するとともに変位可能に設けられた可動電極とを有し、固定電極と可動電極との間の静電容量に基づいて、加速度、角速度等の物理量を検出する物理量センサー素子が知られている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、特許文献1に記載の物理量センサー素子(角速度検出装置)は、シリコン基板と、このシリコン基板に接合されたガラス基板と、これらシリコン基板およびガラス基板の内側に形成された気密空間に配置された検出部とを有している。このような物理量センサーは、シリコン基板とガラス基板とを陽極接合にて接合して製造される。この際、ガラス基板から発生する酸素ガスが前記気密空間内に充満しないように、引用文献1では、予めガラス基板から酸素ガスを発生させる脱ガス工程を行い、シリコン基板とガラス基板とを接合する際にガラス基板から発生する酸素ガスの量を極力抑えている。
しかしながら、シリコン基板とガラス基板とを陽極接合にて接合する際にも、ガラス基板からは酸素ガスが発生し、その発生量は素子ごとに異なる。そのため、前記気密空間内の圧力が素子ごとに異なっていたり、所定の圧力値に収まっていなかったりする。その結果、特許文献1に記載の物理量センサー素子は、信頼性が低く、また、製造の歩留まりも悪い。
特開平10−160482号公報
本発明の目的は、生産性および歩留まりに優れ、信頼性の高い物理量センサー、物理量センサーの製造方法および電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の物理量センサーは、一方の主面に空洞部を備えたベース基板と、
前記空洞部に対向して配置され、且つ可動電極部を備えた可動部と、
前記ベース基板上に設けられ、且つ、前記可動電極部に対向して配置された固定電極部と、を含み、
前記ベース基板は、前記一方の主面に設けられ且つ前記空洞部に連通する溝と、前記溝に連通し且つ他方の主面に開放する孔と、を備えることを特徴とする。
これにより、生産性および歩留まりに優れ、信頼性の高い物理量センサーが得られる。
本発明の物理量センサーでは、前記孔は、前記ベース基板の前記一方の主面と前記他方の主面とを貫通する貫通孔であることが好ましい。
これにより、溝と連通する孔を簡単かつ確実に形成することができる。
本発明の物理量センサーでは、前記ベース基板の前記一方の主面には、凹部が設けられており、
前記凹部は、前記溝と連通しており、
前記凹部には、前記可動電極部および前記固定電極部の少なくとも一方に電気的に接続された配線が設けられていることが好ましい。
これにより、製造過程中に発生し、第1の凹部内に充満するガスを溝および孔を介して外部へ排出することができる。
本発明の物理量センサーでは、前記ベース基板上に配置され、前記可動部、前記可動電極部および前記固定電極部を収容する蓋部材を備え、
前記孔は、平面視で前記蓋部材が配置された領域の外側に位置していることが好ましい。
これにより、蓋部材の内部と物理量センサーの外部との孔を介する連通を防止できるため、信頼性の高い物理量センサーとなる。
本発明の物理量センサーでは、前記ベース基板はアルカリ金属イオンを含む絶縁材料で構成され、
前記可動部、前記可動電極部および前記固定電極部は半導体材料で構成されることを特徴とすることが好ましい。
これにより、例えば、ベース基板と半導体基板とを陽極接合により接合してからエッチング処理を施せば、一括して可動部、可動電極指および固定電極指を形成することができるので製造効率の優れた物理量センサーを実現できる。
本発明の物理量センサーの製造方法は、一方の主面に形成された空洞部、前記空洞部に連通する溝、および前記溝に連通し他方の主面に開放する孔を有する第1基板を用意する工程と、
前記第1基板の前記一方の主面に第2基板を接合し、接合体を得る工程と、
前記孔を封止部材で塞ぐ工程と、
前記第2基板をエッチングすることにより、センサー素子を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
これにより、信頼性の高い物理量センサーを、優れた生産性および歩留まりで製造することができる。
本発明の物理量センサーの製造方法では、前記接合体は、第2基板によって前記溝の前記第1基板の前記一方の主面に開放する開口が塞がれており、前記孔を介して前記接合体の内外が連通していることが好ましい。
これにより、接合体の内外を連通する部位(位置)を明確にすることができるため、封止工程において、溝の封止のし忘れ等を効果的に抑制することができる。
本発明の物理量センサーの製造方法では、前記第1基板は、アルカリ金属イオンを含む絶縁材料で構成され、
前記第2基板は、半導体材料で構成され、
前記接合工程において、前記第2基板を前記第1基板に対して陽極接合法により接合することを特徴とすることが好ましい。
これにより、例えば、ベース基板と半導体基板とを陽極接合により接合してからエッチング処理を施せば、一括して可動部、可動電極指および固定電極指を形成することができるので製造効率の優れた物理量センサーを製造することができる。
本発明の電子機器は、本発明の物理量センサーを備えたことを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
本発明の好適な実施形態に係る物理量センサーを示す斜視図である。 図1に示す物理量センサーを示す平面図である。 図2中のA−A線断面図である。 図2中のB−B線断面図である。 図4の部分拡大図(部分拡大断面図)である。 図2中のC−C線断面図である。 図6の部分拡大図(部分拡大断面図)である。 図1に示す物理量センサーの製造方法を説明するための図である。 図1に示す物理量センサーの製造方法を説明するための図である。 図1に示す物理量センサーの製造方法を説明するための図である。 本発明の物理量センサーを適用したセンサー装置の一例を示す模式図である。 本発明の電子機器(ノート型パーソナルコンピュータ)である。 本発明の電子機器(携帯電話機)である。 本発明の電子機器(ディジタルスチルカメラ)である。
以下、本発明の物理量センサー、物理量センサーの製造方法および電子機器について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の好適な実施形態に係る物理量センサーを示す斜視図、図2は、図1に示す物理量センサーを示す平面図、図3は、図2中のA−A線断面図、図4は、図2中のB−B線断面図、図5は、図4の部分拡大図(部分拡大断面図)、図6は、図2中のC−C線断面図、図7は、図6の部分拡大図(部分拡大断面図)である。
なお、以下では、説明の便宜上、図2中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。また、図1〜4、6では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸が図示されている。また、以下では、X軸に平行な方向(左右方向)を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向(上下方向)を「Z軸方向」と言う。また、図1〜4、6、8、9では、説明の便宜上、後述する絶縁膜6およびそれに対応するもの(絶縁膜106、106A)の図示を省略している。また、本実施形態では、物理量センサーを加速度、角速度等の物理量を測定するための物理量センサー素子として用いる場合の例について説明する。
[物理量センサー]
図1に示す物理量センサー1は、絶縁基板であるベース基板2と、このベース基板2に接合・支持された素子片(センサー素子)3と、素子片3に電気的に接続された導体パターン4と、素子片3を覆うように設けられた蓋部材5とを有する。
以下、物理量センサー1を構成する各部を順次詳細に説明する。
(ベース基板)
ベース基板2は、素子片3を支持する機能を有する。
このベース基板2は、板状をなし、その上面(一方の面)には、空洞部21が設けられている。この空洞部21は、ベース基板2を平面視したときに、後述する素子片3の可動部33、可動電極部36、37および連結部34、35を包含するように形成されていて、内底を有する。このような空洞部21は、素子片3の可動部33、可動電極部36、37および連結部34、35がベース基板2に接触するのを防止する逃げ部を構成する。これにより、素子片3の可動部33の変位を許容することができる。
なお、この逃げ部は、空洞部21(凹部)に代えて、ベース基板2をその厚さ方向に貫通する開口部であってもよい。また、本実施形態では、空洞部21の平面視形状は、四角形(具体的には長方形)をなしているが、これに限定されるものではない。
また、ベース基板2の上面には、前述した空洞部21の外側に、その外周に沿って、凹部22、23、24が設けられている。この凹部22、23、24は、平面視で導体パターン4に対応した形状をなしている。具体的には、凹部(第1の凹部)22は、後述する導体パターン4の配線41および電極44に対応した形状をなし、凹部(第1の凹部)23は、後述する導体パターン4の配線42および電極45に対応した形状をなし、凹部(第2の凹部)24は、後述する導体パターン4の配線43および電極46に対応した形状をなす。
また、凹部22の電極44が設けられた部位の深さは、凹部22の配線41が設けられた部位よりも深くなっている。同様に、凹部23の電極45が設けられた部位の深さは、凹部23の配線42が設けられた部位よりも深くなっている。また、凹部24の電極46が設けられた部位の深さは、凹部24の配線43が設けられた部位よりも深くなっている。
このように凹部22、23、24の一部の深さを深くすることにより、後述する物理量センサー1の製造時において、素子片3を形成する前の基板103を基板102Aに接合したとき(図8参照)、その基板103が電極44、45、46と接合してしまうのを防止することができる。
また、図1〜図3に示すように、ベース基板2は、その上面に形成された溝27と、上面および下面を貫通する孔29とを有している。これら溝27および孔29を有することにより、後述する製造方法で述べるように、生産性および歩留まりに優れ、信頼性の高い物理量センサー1を得ることができる。
溝27は、その一端部にて空洞部21と連通しており、また、他端部にて孔29と連通している。また、溝27は、その途中で分岐し、凹部22、23、24の各々と連通している。
孔29は、ベース基板2の角部に形成されている。これにより、孔29を素子片3からなるべく離間させることができる。ベース基板2の孔29が形成されている部分は、他の部分と比較して剛性が低下している可能性があるため、孔29を素子片3からなるべく離間させて形成することにより、素子片3の不要な歪み、振動等の発生を抑制し、物理量センサー1の信頼性の低下を抑制することができる。
また、孔29は、蓋部材5の外側に形成されている。これにより、孔29を介して物理量センサー1の内外(素子片3が収納されている領域Sと物理量センサー1の外側)が連通するのを防止することができる。そのため、領域S内を所望の環境下(例えば、減圧状態、不活性ガス充填状態)に保つことができる。なお、孔29は、後述するように、物理量センサー1の製造過程において、封止部材107によって封止され、通常は、領域S内が気密的に封止されてはいるが、経年劣化等によって封止部材107が孔29から剥離したり破損したりするおそれがゼロではないため、孔29を蓋部材5の外側に形成することにより、上述した効果を長期的かつ確実に発揮することができる。
本実施形態では、孔29は、円形の横断面形状をなし、その横断面が下面側から上面側に向けて漸減するテーパ状をなしている。なお、孔29の形状は、これに限定されず、例えば、横断面形状が三角形、四角形等の多角形であってもよい。また、孔29の横断面積は、その延在方向に一定であってもよい。
また、孔29は、溝27と連通しかつ下面に開放してさえいればよく、例えば、上面に開放していなくてもよい。ただし、孔29を本実施形態のような貫通孔とすることにより、より確実かつ簡単に、溝27と連通しかつ下面に開放する孔29を形成することができる。
このようなベース基板2の構成材料としては、具体的には、高抵抗なシリコン材料、ガラス材料を用いるのが好ましく、特に、素子片3がシリコン材料を主材料として構成されている場合、アルカリ金属イオン(可動イオン)を含むガラス材料(例えば、パイレックスガラス(登録商標)のような硼珪酸ガラス)を用いるのが好ましい。これにより、素子片3がシリコンを主材料として構成されている場合、ベース基板2と素子片3とを陽極接合することができる。
また、ベース基板2の構成材料は、素子片3の構成材料との熱膨張係数差ができるだけ小さいのが好ましく、具体的には、ベース基板2の構成材料と素子片3の構成材料との熱膨張係数差が3ppm/℃以下であるのが好ましい。これにより、ベース基板2と素子片3との接合時等に高温化にさらされても、ベース基板2と素子片3との間の残留応力を低減することができる。
(素子片)
素子片(センサー素子)3は、固定部31、32と、可動部33と、連結部34、35と、可動電極部36、37と、固定電極部38、39とで構成されている。
このような素子片3は、例えば、加速度、角速度等の物理量の変化に応じて、可動部33および可動電極部36、37が、連結部34、35を弾性変形させながら、X軸方向(+X方向または−X方向)に変位する。このような変位に伴って、可動電極部36と固定電極部38との間の隙間、および、可動電極部37と固定電極部39との間の隙間の大きさがそれぞれ変化する。すなわち、このような変位に伴って、可動電極部36と固定電極部38との間の静電容量、および、可動電極部37と固定電極部39との間の静電容量の大きさがそれぞれ変化する。したがって、これらの静電容量に基づいて、加速度、角速度等の物理量を検出することできる。
この固定部31、32、可動部33、連結部34、35および可動電極部36、37は、一体的に形成されている。
固定部31、32は、それぞれ、前述したベース基板2の上面に接合されている。具体的には、固定部31は、ベース基板2の上面の空洞部21に対して−X方向側(図中左側)の部分に接合され、また、固定部32は、ベース基板2の上面の空洞部21に対して+X方向側(図中右側)の部分に接合されている。また、固定部31、32は、平面視したときに、それぞれ、空洞部21の外周縁を跨ぐように設けられている。
なお、固定部31、32の位置および形状等は、連結部34、35や導体パターン4等の位置および形状等に応じて決められるものであり、上述したものに限定されない。
このような2つの固定部31、32の間には、可動部33が設けられている。本実施形態では、可動部33は、X軸方向に延びる長手形状をなしている。なお、可動部33の形状は、素子片3を構成する各部の形状、大きさ等に応じて決められるものであり、上述したものに限定されない。
このような可動部33は、固定部31に対して連結部34を介して連結されるとともに、固定部32に対して連結部35を介して連結されている。より具体的には、可動部33の左側の端部が連結部34を介して固定部31に連結されるとともに、可動部33の右側の端部が連結部35を介して固定部32に連結されている。
この連結部34、35は、可動部33を固定部31、32に対して変位可能に連結している。本実施形態では、連結部34、35は、図2にて矢印aで示すように、X軸方向(+X方向または−X方向)に可動部33を変位し得るように構成されている。
具体的に説明すると、連結部34は、2つの梁341、342で構成されている。そして、梁341、342は、それぞれ、Y軸方向に蛇行しながらX軸方向に延びる形状をなしている。言い換えると、梁341、342は、それぞれ、Y軸方向に複数回(本実施形態では3回)折り返された形状をなしている。なお、各梁341、342の折り返し回数は、1回または2回であってもよいし、4回以上であってもよい。
同様に、連結部35は、Y軸方向に蛇行しながらX軸方向に延びる形状をなす2つの梁351、352で構成されている。
なお、連結部34、35は、可動部33をベース基板2に対して変位可能に支持するものであれば、上述したものに限定されず、例えば、可動部33の両端部から+Y方向および−Y方向にそれぞれ延出する1対の梁で構成されていてもよい。
このようにベース基板2に対してX軸方向に変位可能に支持された可動部33の幅方向での一方側(+Y方向側)には、可動電極部36が設けられ、他方側(−Y方向側)には、可動電極部37が設けられている。
可動電極部36は、可動部33から+Y方向に突出し、櫛歯状をなすように並ぶ複数の可動電極指361〜365を備えている。この可動電極指361、362、363、364、365は、−X方向側から+X方向側へ、この順に並んでいる。同様に、可動電極部37は、可動部33から−Y方向に突出し、櫛歯状をなすように並ぶ複数の可動電極指371〜375を備える。この可動電極指371、372、373、374、375は、−X方向側から+X方向側へ、この順に並んでいる。
このように複数の可動電極指361〜365および複数の可動電極指371〜375は、それぞれ、可動部33の変位する方向(すなわちY軸方向)に並んで設けられている。これにより、後述する固定電極指382、384、386、388と可動電極部36との間の静電容量、および、固定電極指381、383、385、387と可動電極部36との静電容量を可動部33の変位に応じて効率的に変化させることができる。同様に、後述する固定電極指392、394、396、398と可動電極部36との間の静電容量、および、固定電極指391、393、395、397と可動電極部36との静電容量を可動部33の変位に応じて効率的に変化させることができる。そのため、物理量センサー1を物理量センサー素子として用いた場合に検出精度を優れたものとすることができる。
このような可動電極部36は、固定電極部38に対して間隔を隔てて対向する。また、可動電極部37は、固定電極部39に対して間隔を隔てて対向する。
固定電極部38は、前述した可動電極部36の複数の可動電極指361〜365に対して間隔を隔てて噛み合う櫛歯状をなすように並ぶ複数の固定電極指381〜388を備える。このような複数の固定電極指381〜388の可動部33とは反対側の端部は、それぞれ、ベース基板2の上面の空洞部21に対して+Y方向側の部分に接合されている。そして、各固定電極指381〜388は、その固定された側の端を固定端とし、自由端が−Y方向へ延びている。
この固定電極指381〜388は、−X方向側から+X方向側へ、この順に並んでいる。そして、固定電極指381、382は、対をなし、前述した可動電極指361、362の間に、固定電極指383、384は、対をなし、可動電極指362、363の間に、固定電極指385、386は、対をなし、可動電極指363、364の間に、固定電極指387、388は、対をなし、可動電極指364、365の間に臨むように設けられている。
ここで、固定電極指382、384、386、388は、それぞれ、第1固定電極指であり、固定電極指381、383、385、387は、それぞれ、ベース基板2上で当該第1固定電極指に対して空隙(間隙)を介して離間した第2固定電極指である。このように、複数の固定電極指381〜388は、交互に並ぶ複数の第1固定電極指および複数の第2固定電極指で構成されている。言い換えれば、可動電極指の一方の側に第1固定電極指が配置され、他方の側に第2固定電極指が配置されている。
このような第1固定電極指382、384、386、388と第2固定電極指381、383、385、387とは、ベース基板2上で互いに分離している。言い換えると、第1固定電極指382、384、386、388、第2固定電極指381、383、385、387は、ベース基板2上において、互いに連結されておらず、島状に孤立している。これにより、第1固定電極指382、384、386、388と第2固定電極指381、383、385、387とを電気的に絶縁することができる。そのため、第1固定電極指382、384、386、388と可動電極部36との間の静電容量、および、第2固定電極指381、383、385、387と可動電極部36との間の静電容量を別々に測定し、それらの測定結果に基づいて、高精度に物理量を検出することができる。
本実施形態では、固定電極指381〜388がベース基板2上で互いに分離している。言い換えると、固定電極指381〜388は、それぞれ、ベース基板2上において、互いに連結されておらず、島状に孤立している。これにより、固定電極指381〜388のY軸方向での長さを揃えることができる。そのため、各固定電極指381〜388とベース基板2との各接合部の十分な接合強度を得るのに必要な面積を確保しつつ、固定電極指381〜388の小型化を図ることができる。そのため、物理量センサー1の耐衝撃性を優れたものとしつつ、物理量センサー1の小型化を図ることができる。
同様に、固定電極部39は、前述した可動電極部37の複数の可動電極指371〜375に対して間隔を隔てて噛み合う櫛歯状をなすように並ぶ複数の固定電極指391〜398を備える。このような複数の固定電極指391〜398の可動部33とは反対側の端部は、それぞれ、ベース基板2の上面の空洞部21に対して−Y方向側の部分に接合されている。そして、各固定電極指391〜398は、その固定された側の端を固定端とし、自由端が+Y方向へ延びている。
この固定電極指391、392、393、394、395、396、397、398は、−X方向側から+X方向側へ、この順に並んでいる。そして、固定電極指391、392は、対をなし、前述した可動電極指371、372の間に、固定電極指393、394は、対をなし、可動電極指372、373の間に、固定電極指395、396は、対をなし、可動電極指373、374の間に、固定電極指397、398は、対をなし、可動電極指374、375の間に臨むように設けられている。
ここで、固定電極指392、394、396、398は、それぞれ、第1固定電極指であり、固定電極指391、393、395、397は、それぞれ、ベース基板2上で当該第1固定電極指に対して空隙(間隙)を介して離間した第2固定電極指である。このように、複数の固定電極指391〜398は、交互に並ぶ複数の第1固定電極指および複数の第2固定電極指で構成されている。言い換えれば、可動電極指の一方の側に第1固定電極指が配置され、他方の側に第2固定電極指が配置されている。
このような第1固定電極指392、394、396、398と第2固定電極指391、393、395、397とは、前述した固定電極部38と同様、ベース基板2上で互いに分離している。これにより、第1固定電極指392、394、396、398と可動電極部37との間の静電容量、および、第2固定電極指391、393、395、397と可動電極部37との間の静電容量を別々に測定し、それらの測定結果に基づいて、高精度に物理量を検出することができる。
本実施形態では、複数の固定電極指391〜398は、前述した固定電極部38と同様、ベース基板2上で互いに分離している。これにより、各固定電極指391〜398とベース基板2との各接合部の面積を十分なものとしつつ、固定電極指391〜398の小型化を図ることができる。そのため、物理量センサー1の耐衝撃性を優れたものとしつつ、物理量センサー1の小型化を図ることができる。
このような素子片3(すなわち、固定部31、32、可動部33、連結部34、35、複数の固定電極指381〜388、391〜398および複数の可動電極指361〜365、371〜375)は、後述する1つの基板103をエッチングすることより形成されたものである。
これにより、固定部31、32、可動部33、連結部34、35、複数の固定電極指381〜388、391〜398および複数の可動電極指361〜365、371〜375の厚さを厚くすることができる。また、これらの厚さを簡単かつ高精度に揃えることができる。このようなことから、物理量センサー1の高感度化を図ることができるとともに、物理量センサー1の耐衝撃性を向上させることができる。
また、素子片3の構成材料としては、前述したような静電容量の変化に基づく物理量の検出が可能であれば、特に限定されないが、半導体が好ましく、具体的には、例えば、単結晶シリコン、ポリシリコン等のシリコン材料を用いるのが好ましい。
すなわち、固定部31、32、可動部33、連結部34、35、複数の固定電極指381〜388、391〜398および複数の可動電極指361〜365、371〜375は、それぞれ、シリコンを主材料として構成されているのが好ましい。
シリコンはエッチングにより高精度に加工することができる。そのため、素子片3をシリコンを主材料として構成することにより、素子片3の寸法精度を優れたものとし、その結果、物理量センサー素子である物理量センサー1の高感度化を図ることができる。また、シリコンは疲労が少ないため、物理量センサー1の耐久性を向上させることもできる。
また、素子片3を構成するシリコン材料には、リン、ボロン等の不純物がドープされているのが好ましい。これにより、素子片3の導電性を優れたものとすることができる。
また、素子片3は、前述したように、ベース基板2の上面に固定部31、32および固定電極部38、39が接合されることにより、ベース基板2に支持されている。本実施形態では、後述する絶縁膜6を介してベース基板2と素子片3とが接合されている。
このような素子片3(具体的には、前述した固定部31、32および各固定電極指381〜388、391〜398)とベース基板2との接合方法は、特に限定されないが、陽極接合法を用いるのが好ましい。これにより、固定部31、32および固定電極部38、39(各固定電極指381〜388、391〜398)をベース基板2に強固に接合することができる。そのため、物理量センサー1の耐衝撃性を向上させることができる。また、固定部31、32および固定電極部38、39(各固定電極指381〜388、391〜398)をベース基板2の所望の位置に高精度に接合することができる。そのため、物理量センサー素子である物理量センサー1の高感度化を図ることができる。この場合、前述したようにシリコンを主材料として素子片3を構成し、かつ、アルカリ金属イオンを含むガラス材料でベース基板2を構成する。
(導体パターン)
導体パターン4は、前述したベース基板2の上面(固定電極部38、39側の面)上に設けられている。
この導体パターン4は、配線41、42、43と、電極44、45、46とで構成されている。
配線41は、前述したベース基板2の空洞部21の外側に設けられ、空洞部21の外周に沿うように形成されている。そして、配線41の一端部は、ベース基板2の上面の外周部(ベース基板2上の蓋部材5の外側の部分)上において、電極44に接続されている。
このような配線41は、前述した素子片3の第1固定電極指である各固定電極指382、384、386、388および各固定電極指392、394、396、398に電気的に接続されている。ここで、配線41は、各第1固定電極指に電気的に接続された第1配線である。
また、配線42は、前述した配線41の内側、かつ、前述したベース基板2の空洞部21の外側でその外周縁に沿って設けられている。そして、配線42の一端部は、前述した電極44に対して間隔を隔てて並ぶようにベース基板2の上面の外周部(ベース基板2上の蓋部材5の外側の部分)上において、電極45に接続されている。
配線43は、ベース基板2上の固定部31との接合部から、ベース基板2の上面の外周部(ベース基板2上の蓋部材5の外側の部分)上に延びるように設けられている。そして、配線43の固定部31とは反対側の端部は、前述した電極44、45に対して間隔を隔てて並ぶようにベース基板2の上面の外周部(ベース基板2上の蓋部材5の外側の部分)上において、電極46に接続されている。
このような配線41〜43の構成材料としては、それぞれ、導電性を有するものであれば、特に限定されず、各種電極材料を用いることができるが、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、In、SnO、Sb含有SnO、Al含有ZnO等の酸化物(透明電極材料)、Au、Pt、Ag、Cu、Alまたはこれらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
中でも、配線41〜43の構成材料としては、透明電極材料(特にITO)を用いるのが好ましい。配線41、42がそれぞれ透明電極材料で構成されていると、ベース基板2が透明基板である場合、ベース基板2の固定電極部38、39側の面上に存在する異物等をベース基板2の固定電極部38、39とは反対の面側から容易に視認することができる。そのため、高感度な物理量センサー素子として物理量センサー1をより確実に提供することができる。
また、電極44〜46の構成材料としては、それぞれ、前述した配線41〜43と同様、導電性を有するものであれば、特に限定されず、各種電極材料を用いることができる。本実施形態では、電極44〜46の構成材料として、後述する突起471、472、481、482の構成材料と同じものが用いられている。
このような配線41、42(第1配線および第2配線)がベース基板2の上面に設けられていることにより、配線41を介して第1固定電極指382、384、386、388と可動電極部36との間の静電容量および第1固定電極指392、394、396、398と可動電極部37との間の静電容量を測定するとともに、配線42を介して第2固定電極指381、383、385、387と可動電極部36との間の静電容量および第2固定電極指391、393、395、397と可動電極部37との間の静電容量を測定することができる。
本実施形態では、電極44および電極46を用いることにより、第1固定電極指382、384、386、388と可動電極部36との間の静電容量および第1固定電極指392、394、396、398と可動電極部37との間の静電容量を測定することができる。また、電極45および電極46を用いることにより、第2固定電極指381、383、385、387と可動電極部36との間の静電容量および第2固定電極指391、393、395、397と可動電極部37との間の静電容量を測定することができる。
また、このような配線41、42は、ベース基板2の上面上(すなわち固定電極部38、39側の面上)に設けられているので、固定電極部38、39に対する電気的接続およびその位置決めが容易である。そのため、物理量センサー1の信頼性(特に、耐衝撃性および検出精度)を向上させることができる。
また、配線41および電極44は、前述したベース基板2の凹部22内に設けられ、配線42および電極45は、前述したベース基板2の凹部23内に設けられ、配線43および電極46は、前述したベース基板2の凹部24内に設けられている。これにより、配線41〜43がベース基板2の板面から突出するのを防止することができる。そのため、各固定電極指381〜388、391〜398とベース基板2との接合(固定)を確実なものとしつつ、固定電極指382、384、386、388、392、394、396、398と配線41との電気的接続および固定電極指381、383、385、387、391、3933、395、397と配線42との電気的接続を行うことができる。同様に、固定部31とベース基板2との接合(固定)を確実なものとしつつ、固定部31と配線43との電気的接続を行うことができる。ここで、配線41〜43の厚さをそれぞれtとし、前述した凹部22〜24の配線41が設けられた部分の深さをそれぞれdとしたとき、t<dなる関係を満たす。
特に、第1配線である配線41上には、導電性を有する第1突起である複数の突起481および複数の突起482が設けられている。複数の突起481は、複数の第1固定電極指である固定電極指382、384、386、388に対応して設けられ複数の突起482は、複数の第1固定電極指である固定電極指392、394、396、398に対応して設けられている。
そして、複数の突起481を介して固定電極指382、384、386、388と配線41とが電気的に接続されるとともに、複数の突起482を介して固定電極指392、394、396、398と配線41とが電気的に接続されている。
これにより、配線41と他の部位との不本意な電気的接続(短絡)を防止しつつ、各固定電極指382、384、386、388、392、394、396、398と配線41との電気的接続を行うことができる。
同様に、第2配線である配線42上には、導電性を有する第2突起である複数の突起471および複数の突起472が設けられている。複数の突起471は、複数の第2固定電極指である固定電極指381、383、385、387に対応して設けられ、複数の突起472は、複数の第2固定電極指である固定電極指391、393、395、397に対応して設けられている。
そして、複数の突起471を介して固定電極指381、383、385、387と配線42とが電気的に接続されるとともに、複数の突起472を介して固定電極指391、393、395、397と配線42とが電気的に接続されている。
これにより、配線42と他の部位との不本意な電気的接続(短絡)を防止しつつ、各固定電極指381、383、385、387、391、393、395、397と配線42との電気的接続を行うことができる。
このような突起471、472、481、482の構成材料としては、それぞれ、導電性を有するものであれば、特に限定されず、各種電極材料を用いることができるが、例えば、Au、Pt、Ag、Cu、Al等の金属単体またはこれらを含む合金等の金属が好適に用いられる。このような金属を用いて突起471、472、481、482を構成することにより、配線41、42と固定電極部38、39との間の接点抵抗を小さくすることができる。
また、配線41〜43の厚さをそれぞれtとし、前述した凹部22〜24の配線41が設けられた部分の深さをそれぞれdとし、突起471、472、481、482の高さをそれぞれhとしたとき、d≒t+hなる関係を満たす。
また、図5、7に示すように、配線41〜43上には、絶縁膜6が設けられている。そして、前述した各突起471、472、481、482、50上の絶縁膜6は形成せずに突起の表面が露出している。この絶縁膜6は、導体パターン4と素子片3との不本意な電気的接続(短絡)を防止する機能を有する。これにより、配線41、42と他の部位との不本意な電気的接続(短絡)をより確実に防止しつつ、各第1固定電極指382、384、386、388、392、394、396、398と配線41との電気的接続および各第2固定電極指381、383、385、385、387、391、393、395、397と配線42との電気的接続を行うことができる。また、配線43と他の部位との不本意な電気的接続(短絡)をより確実に防止しつつ、固定部31と配線43との電気的接続を行うことができる。
本実施形態では、絶縁膜6は、後述する突起471、472、481、482、50および電極44〜46の形成領域を除いて、ベース基板2の上面の略全域に亘って形成されている。なお、絶縁膜6の形成領域は、配線41〜43を覆うことができれば、これに限定されず、例えば、ベース基板2の上面の素子片3との接合部位や蓋部材5との接合部位を除くような形状をなしていてもよい。
また、配線41〜43の厚さをそれぞれtとし、前述した凹部22〜24の配線41が設けられた部分の深さをそれぞれdとしたとき、d>tなる関係を満たす。これにより、例えば、図5に示すように、固定電極指391と配線41上の絶縁膜6との間には、隙間221が形成されている。図示しないが、この隙間221と同様の隙間が他の各固定電極指と配線41、42上の絶縁膜6との間にも形成されている。このような隙間は、後述する物理量センサー1の製造において、基板102と基板103との間にも同様に形成され、陽極接合時に生じるガスを排出することができる。
また、図7に示すように、蓋部材5と配線43上の絶縁膜6との間には、隙間222が形成されている。図示しないが、この隙間222と同様の隙間が蓋部材5と配線41、42上の絶縁膜6との間にも形成されている。これらの隙間は、蓋部材5内を減圧したり、不活性ガスを充填したりするのを用いることができる。なお、これらの隙間は、蓋部材5とベース基板2とを接着剤により接合する際に、接着剤により塞いでもよい。
このような絶縁膜6の構成材料としては、特に限定されず、絶縁性を有する各種材料を用いることができるが、ベース基板2がガラス材料(特に、アルカリ金属イオンが添加されたガラス材料)で構成されている場合、二酸化珪素(SiO)を用いるのが好ましい。これにより、前述したような不本意な電気的接続を防止するとともに、ベース基板2の上面の素子片3との接合部位に絶縁膜6が存在していても、ベース基板2と素子片3とを陽極接合することができる。
また、絶縁膜6の厚さ(平均厚さ)は、特に限定されないが、10〜1000nm程度であるのが好ましく、10〜200nm程度であるのがより好ましい。このような厚さの範囲で絶縁膜6を形成すると、前述したような不本意な電気的接続を防止することができる。また、ベース基板2がアルカリ金属イオンを含むガラス材料で構成され、かつ、素子片3がシリコンを主材料として構成されている場合、ベース基板2の上面の素子片3との接合部位に絶縁膜6が存在していても、絶縁膜6を介してベース基板2と素子片3とを陽極接合することができる。
(蓋部材)
蓋部材5は、前述した素子片3を保護する機能を有する。
この蓋部材5は、板状をなし、その一方の面(下面)に凹部51が設けられている。この凹部51は、素子片3の可動部33および可動電極部36、37等の変位を許容するように形成されている。
そして、蓋部材5の下面の凹部51よりも外側の部分は、前述したベース基板2の上面に接合されている。本実施形態では、前述した絶縁膜6を介してベース基板2と蓋部材5とが接合されている。
蓋部材5が接合された状態では、凹部51内は、気密的に封止されている。また、凹部51内は、例えば、真空(減圧)状態としてもよいし、不活性ガスを充填した状態としてもよい。これにより、物理量センサー1の感度や信頼性が向上する。
蓋部材5とベース基板2との接合方法としては、特に限定されず、例えば、接着剤を用いた接合方法、陽極接合法、直接接合法等を用いることができる。
また、蓋部材5の構成材料としては、前述したような機能を発揮し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、シリコン材料、ガラス材料等を好適に用いることができる。
[物理量センサーの製造方法]
次に、本発明の物理量センサーの製造方法を説明する。なお、以下では、前述した物理量センサー1を製造する場合の一例を説明する。
図8〜図10は、それぞれ、図1に示す物理量センサーの製造方法を説明するための図である。なお、図8(a)〜(c)、図9および図10は、それぞれ、図2中のB−B線断面に対応する断面を示し、図8(d)、(e)は、図2中のA−A線断面に対応する断面を示している。また、図8、図9では、1つの物理量センサーに対応する部分のみを代表して図示している。
なお、以下では、ベース基板2がアルカリ金属イオンを含むガラス材料で構成され、かつ、素子片3がシリコンで構成されている場合を例に説明する。
[1]準備工程
まず、図8(a)に示すように、第1基板である基板102を用意する。この基板102は、後述する工程を経てベース基板2となるものである。また、基板102は、アルカリ金属を含むガラス材料で構成されている。
次に、図8(b)に示すように、基板102の上面をエッチングすることにより複数の空洞部21を形成する。図8(b)には、図示しないが、空洞部21は、例えば、行列状に複数形成される。また、上記エッチングによって、各空洞部21に対応するように凹部22、23、24および溝27を形成する(凹部24および溝27は、図8(b)に図示せず)。ここで、複数の溝27は、互いに連通しないように、言い換えれば独立して形成する。これにより、空洞部21と凹部22、23、24と溝27とがそれぞれ複数形成される。
このような空洞部21と凹部22、23、24と溝27の形成方法(エッチング方法)としては、特に限定されないが、例えば、プラズマエッチング、ビームエッチング、等の物理的エッチング法、リアクティブイオンエッチング、光アシストエッチング、ウェットエッチング等の化学的エッチング法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、以下の各工程におけるエッチングにおいても、同様の方法を用いることができる。
また、上述したようなエッチングに際しては、例えば、フォトリソグラフィー法により形成されたマスクを好適に用いることができる。また、マスク形成、エッチング、マスク除去を複数繰り返し、空洞部21と凹部22、23、24と溝27とを順に形成することができる。そして、このマスクは、エッチング後に除去される。このマスクの除去方法としては、例えば、マスクがレジスト材料で構成される場合には、レジスト剥離液、マスクが金属材料で構成される場合には、リン酸溶液のようなメタル剥離液等を用いることができる。
なお、マスクとして、例えば、グレースケールマスクを用いることにより、空洞部21と凹部22、23、24と溝27(すなわち、深さの異なる複数の凹部)を一括形成してもよい。
[2]導体パターン、絶縁膜形成工程
次に、図8(c)に示すように、基板102Aの上面上に、導体パターン4を形成する。その後、図8(c)では図示しないが、絶縁膜106Aを形成する。ここで、絶縁膜106Aは、後述する個片化を経て絶縁膜6となるものである。以下、図10に基づき、導体パターン4および絶縁膜106Aの形成について詳述する。なお、図10では、1つの空洞部21に対応する部分を代表して図示しており、また、基板102Aの固定電極指391との接合部近傍における導体パターン4および絶縁膜106Aの形成を代表的に図示している。
導体パターン4を形成するに際しては、まず、図10(a)に示すように、凹部22内に配線41を形成するとともに、凹部23内に配線42を形成する。このとき、図10では図示しないが、凹部24内に配線43を配線41、42と同時に形成する。配線41、42、43の形成方法(成膜方法)としては、特に限定されないが、例えば、真空蒸着、スパッタリング(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、薄膜の接合等が挙げられる。なお、以下の各工程における成膜においても、同様の方法を用いることができる。
そして、図10(b)に示すように、配線42上に複数の突起472を形成(成膜)する。このとき、図10(b)では図示しないが、配線42上に複数の突起471および電極45を突起472と同時に形成する。また、配線41上に複数の突起481、複数の突起482および電極44突起472と同時に形成する。また、配線43上に突起50および電極46を突起472と同時に形成する。
次に、図10(c)に示すように、配線41、42等を覆うように、基板102Aの上面に絶縁膜106を形成(成膜)する。次に、図10(d)に示すように、絶縁膜106の各突起472に対応する部分を除去する。また、図10(d)では図示しないが、絶縁膜106の各突起471、突起50および電極44〜46に対応する部分も除去する。これにより、電極44〜46を露出させるとともに、各突起471、472、50が貫通する絶縁膜106Aが得られる。
以上のようにして、導体パターン4および絶縁膜106Aが得られる。
次に、基板102を貫通し、かつ各溝27と連通する複数の孔29を形成する。各孔29は、互いに連通せずに独立して形成する。このような孔29の形成方法としては、特に限定されないが、例えば、サンドブラスト法、切削法、レーザー加工法などを用いることができる。このような孔29および溝27は、後述する接合工程にて陽極接合の際に基板102Aから発生するガス(主に酸素ガス)を空洞部21内から外部へ逃がす機能を有している。
これにより、基板102Aが得られる。
[3]接合工程
次に、図8(d)に示すように、基板102Aの上面に、第2基板である基板103を陽極接合法により接合し接合体104が得られる。これにより、図8(d)には、図示しないが、基板103と各突起471、472、50とが接続される。この基板103は、後述する薄肉化、パターンニングおよび個片化を経て素子片3となるものである。
また、基板103は、シリコン基板である。
また、基板103の厚さは、素子片3の厚さよりも厚くなっている。これにより、基板103の取り扱い性を向上させることができる。なお、基板103の厚さが素子片3の厚さと同じであってもよい。この場合、後述する薄肉化工程[5]を省略すればよい。
また、基板103は、平面形状が基板102A(102)とほぼ同じであり、互いの輪郭が一致するように基板102Aの上面(空洞部21、凹部22〜24、溝27、孔29が開放する側の面)に接合される。そのため、接合体104では、溝27および孔29の基板102の上面に開放する開口の全域が基板103により塞がれており、孔29の基板102の下面に開放する開口291を介して内外が連通する。このように、開口291を介して接合体104の内外が連通した状態とすることにより、後の封止工程おいて、空洞部21および凹部22〜24を簡単かつ確実に気密封止することができる。また、溝27および孔29の基板102の上面に開放する開口の全域を基板103により塞ぐことにより、接合体104の外部へ臨む開口の位置を明確にすることができるため、封止工程において、封止のし忘れ等を効果的に防止することができる。
上述したように、本工程では、基板103(シリコン基板)を基板102A(ガラス基板)に対して陽極接合により接合する。このような陽極接合は、基板103を基板102A上に載置した状態にて、これを例えば、300〜500°程度に加熱し、さらに、基板103と基板102Aとの間に電圧を印加することにより行われる。そして、電圧印加によって、基板102Aに電界が加わり、これにより、基板102Aから酸素ガスが発生する。発生した酸素ガスは、接合体104の内部空間(空洞部21、凹部22、23、24および溝27)内に充満するが、孔29を介して開口291から接合体104の外部へ速やかに排出される。これにより、酸素ガスによって接合体104の内部空間の圧が高まることを防止することができ、例えば、接合体104の内側からの圧によって、基板102Aから基板103が剥離したり、基板103の破壊、損傷したりすることを効果的に防止することができる。
[4]封止工程
次に、図8(e)に示すように、封止部材107を各開口291から各孔29内へ充填し、孔29より内側(溝27、凹部22、23、24および空洞部21)を封止する。これにより、接合体104の外部から溝27、凹部22、23、24および空洞部21への液体の侵入を防止することができる。なお、本工程における封止は、薄肉化工程時、エッチング時、ダイシング時の液体が空洞部21や凹部22、23、24内に侵入するのを防止することができればよく、例えば、気密封止でなくてもよい。
封止部材107の構成材料としては、溝27凹部22、23、24および空洞部21内の気密性を確保することができれば、特に限定されず、例えば、ニッケル、金、銀、銅等の各種金属材料や、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂等の各種樹脂材料を用いることができる。
封止部材107と孔29の側面との密着性を向上させるために、例えば、孔29の側面に金属材料などで構成された被覆層を形成してもよい。
なお、本封止工程では、溝27、凹部22、23、24および空洞部21を封止することができれば、封止の方法は、特に限定されず、例えば、接合体104の下面にシール部材を貼着し開口291を塞ぐことにより、溝27、凹部22、23、24および空洞部21を封止してもよい。
[5]薄肉化工程
次に、基板103を薄肉化して、図8(e)に示すように、基板103Aを得る。この薄肉化は、基板103Aの厚さが素子片3の厚さと同じになるように行われる。基板103の薄肉化方法は、特に限定されないが、例えば、CMP法、ドライポリッシュ法を好適に用いることができる。ここで、CMP法、ドライポリッシュ法を用いる場合には、本工程時に液体(主に水)を用いるが、前述したように、各孔29が封止部材107によって封止されているため、この液体が、空洞部21や凹部22、23、24に侵入するのを確実に防止することができる。
[6]エッチング工程
次に、基板103Aをエッチングすることにより、図9(a)に示すように、素子片(センサー素子)3を得る。素子片3(固定部31、32、可動部33、連結部34、35、可動電極部36、37および固定電極部38、39)のエッチング方法としては、特に限定されず、例えば、プラズマエッチング、ビームエッチング、等の物理的エッチング法、リアクティブイオンエッチング、光アシストエッチング、ウェットエッチング等の化学的エッチング法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上述したようなエッチングに際しては、例えば、フォトリソグラフィー法により形成されたマスクを好適に用いることができる。また、マスク形成、エッチング、マスク除去を複数繰り返し、素子片3の各部を順に形成することができる。そして、このマスクは、エッチング後に除去される。このマスクの除去方法としては、例えば、マスクがレジスト材料で構成される場合には、レジスト剥離液、マスクが金属材料で構成される場合には、リン酸溶液のようなメタル剥離液等を用いることができる。
このようなエッチング工程では、様々な液体が用いられる。具体的には、上述したようなマスクを用いる場合には、レジスト液、マスク剥離液(レジスト剥離液、リン酸溶液等)が用いられ、ウェットエッチング等の化学的エッチング法では、各種エッチング液が用いられる。ここで、エッチング工程において、このような各種液体が接合体104内に侵入すると、基板103の意図しない部位がエッチングされたり、意図しない部位にレジスト液が付着したりし、製造される物理量センサー1の信頼性が低下したり、製造の歩留まりが低下したりする。
そこで、本発明では、接合体104内への液体の侵入を防止するため、各孔29に封止部材107を充填することにより溝27、凹部22、23、24および空洞部21を気密的に封鎖している。これにより、上述したような意図しない部位がエッチング等されるという問題が生じず、信頼性の高い物理量センサー1を製造することができるとともに、製造の歩留まりも向上する。
また、仮に、基板103Aに亀裂等が生じ、当該亀裂を介して上述したような液体が1つの空洞部21(凹部22、23、24および溝27についても同様)に侵入した場合でも、各溝27が独立して形成されているため、その液体が溝27を介して他の空洞部21へ流れ込むのを防止することができる。すなわち、液体が侵入してしまう空洞部21の数を最小限に抑えることができるため、前記液体によってダメージを受け不良品となる物理量センサー1の数を接合体104内にて最小限に抑えることができる。そのため、このような製造方法によれば、歩留まりを向上させることができる。
[7]蓋部材接合工程
次に、図9(b)に示すように、基板102Aの上面に、空洞部21に対応する凹部51を有する蓋部材105を接合する。これにより、基板102Aと蓋部材105とが各素子片3を収納するようにして接合された接合体101が得られる。この蓋部材105は、後の個片化を経て蓋部材5となるものである。なお、本工程は、真空(減圧)環境下で行うことができる。これにより、凹部51内を真空状態とすることができる。また、不活性ガス環境下で行うこともできる。これにより、凹部51内を不活性ガスで満たすことができる。
[8]個片化工程
次に、図9(c)に示すように、接合体101を個片化(ダイシング)することにより、物理量センサー1が得られる。
[センサー装置]
次に、図11に基づいて、本発明の物理量センサーを適用したセンサー装置を説明する。
図11は、本発明の物理量センサーを適用したセンサー装置の一例を示す模式図である。
図11に示すセンサー装置200は、前述した物理量センサー1と、物理量センサー1に電気的に接続された電子部品201とを有する。
電子部品201は、例えば集積回路素子(IC)であり、物理量センサー1を駆動する機能を有する。この電子部品201に角速度検出回路や加速度検出回路を形成することによりセンサー装置200をジャイロセンサーや加速度センサーとして構成することができる。
なお、図11では、センサー装置200が1つの物理量センサー1を有する場合を図示しているが、センサー装置200が複数の物理量センサー1を有していてもよい。また、センサー装置200は、物理量センサー1と、物理量センサー1とは異なる構成の物理量センサーとを有していてもよい。
このようなセンサー装置200は、感度および耐衝撃性の優れた物理量センサー1を備えるので、優れた信頼性を有する。
[電子機器]
次に、本発明の電子機器を説明する。
図12は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピューター1100には、物理量センサー1(センサー装置200)が内蔵されている。
図13は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、アンテナ(図示せず)、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部が配置されている。
このような携帯電話機1200には、物理量センサー1(センサー装置200)が内蔵されている。
図14は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリ1308に転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリ1308に格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなディジタルスチルカメラ1300には、物理量センサー1(センサー装置200)が内蔵されている。
このような電子機器は、高感および耐衝撃性に優れた物理量センサー1を備えるので、優れた信頼性を有する。
なお、本発明の電子機器は、図12のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図13の携帯電話機、図14のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ等に適用することができる。
以上、本発明の物理量センサー、物理量センサーの製造方法、物理量センサーおよび電子機器について図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものでない。
例えば、固定電極部は、櫛歯状をなすように並ぶ複数の固定電極指の少なくとも1つの固定電極指がその他の固定電極指に対してベース基板上で分離していれば、前述した実施形態に限定されない。
また、固定電極部の複数の固定電極指と、これに噛み合うように設けられた可動電極部の複数の可動電極指との本数、配置および大きさ等の形態は、前述した実施形態に限定されない。
また、可動部をY軸方向に変位させるように構成してもよいし、可動部をX軸に平行な軸線まわりに回動させるように構成してもよい。この場合、可動電極指と固定電極指との対向面積の変化による静電容量変化に基づいて物理量を検出すればよい。
また、上述の実施例では、物理量センサー1を物理量センサー素子として用いる場合について説明したが、物理量センサー素子に限らず、例えば固定電極指と可動電極指に異なる電圧を加えてクーロン力により可動電極指を駆動させることにより固有周波数を発振する共振子として本発明の物理量センサーを用いても良い。
1‥‥物理量センサー 2‥‥ベース基板 21‥‥空洞部 22‥‥凹部 221‥‥隙間 222‥‥隙間 23‥‥凹部 24‥‥凹部 27‥溝 29‥‥孔 291‥‥開口 3‥‥素子片 31‥‥固定部 32‥‥固定部 33‥‥可動部 34‥‥連結部 341、342‥‥梁 35‥‥連結部 351、352‥‥梁 36‥‥可動電極部 361〜365‥‥可動電極指 37‥‥可動電極部 371〜375‥‥可動電極指 38‥‥固定電極部 381〜388‥‥固定電極指 39‥‥固定電極部 391〜398‥‥固定電極指 4‥‥導体パターン 41‥‥配線 42‥‥配線 43‥‥配線 44‥‥電極 45‥‥電極 46‥‥電極 471‥‥突起 472‥‥突起 481‥‥突起 482‥‥突起 5‥‥蓋部材 50‥‥突起 51‥‥凹部 6‥‥絶縁膜 101‥‥接合体 102‥‥基板 102A‥‥基板 103‥‥基板 103A‥‥基板 104‥‥接合体 105‥‥蓋部材 106‥‥絶縁膜 106A‥‥絶縁膜 107‥‥封止部材 200‥‥センサー装置 201‥‥電子部品 1100‥‥パーソナルコンピューター 1102‥‥キーボード 1104‥‥本体部 1106‥‥表示ユニット 1200‥‥携帯電話機 1202‥‥操作ボタン 1204‥‥受話口 1206‥‥送話口 1300‥‥ディジタルスチルカメラ 1302‥‥ケース 1304‥‥受光ユニット 1306‥‥シャッタボタン 1308‥‥メモリ 1312‥‥ビデオ信号出力端子 1314‥‥入出力端子 1430‥‥テレビモニタ 1440‥‥パーソナルコンピューター

Claims (9)

  1. 一方の主面に空洞部を備えたベース基板と、
    前記空洞部に対向して配置され、且つ可動電極部を備えた可動部と、
    前記ベース基板上に設けられ、且つ、前記可動電極部に対向して配置された固定電極部と、を含み、
    前記ベース基板は、前記一方の主面に設けられ且つ前記空洞部に連通する溝と、前記溝に連通し且つ他方の主面に開放する孔と、を備えることを特徴とする物理量センサー。
  2. 前記孔は、前記ベース基板の前記一方の主面と前記他方の主面とを貫通する貫通孔である請求項1に記載の物理量センサー。
  3. 前記ベース基板の前記一方の主面には、凹部が設けられており、
    前記凹部は、前記溝と連通しており、
    前記凹部には、前記可動電極部および前記固定電極部の少なくとも一方に電気的に接続された配線が設けられている請求項1または2に記載の物理量センサー。
  4. 前記ベース基板上に配置され、前記可動部、前記可動電極部および前記固定電極部を収容する蓋部材を備え、
    前記孔は、平面視で前記蓋部材が配置された領域の外側に位置している請求項1ないし3のいずれか一項に記載の物理量センサー。
  5. 前記ベース基板はアルカリ金属イオンを含む絶縁材料で構成され、
    前記可動部、前記可動電極部および前記固定電極部は半導体材料で構成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の物理量センサー。
  6. 一方の主面に形成された空洞部、前記空洞部に連通する溝、および前記溝に連通し他方の主面に開放する孔を有する第1基板を用意する工程と、
    前記第1基板の前記一方の主面に第2基板を接合し、接合体を得る工程と、
    前記孔を封止部材で塞ぐ工程と、
    前記第2基板をエッチングすることにより、センサー素子を形成する工程と、を含むことを特徴とする物理量センサーの製造方法。
  7. 前記接合体は、第2基板によって前記溝の前記第1基板の前記一方の主面に開放する開口が塞がれており、前記孔を介して前記接合体の内外が連通している請求項6に記載の物理量センサーの製造方法。
  8. 前記第1基板は、アルカリ金属イオンを含む絶縁材料で構成され、
    前記第2基板は、半導体材料で構成され、
    前記接合工程において、前記第2基板を前記第1基板に対して陽極接合法により接合することを特徴とする請求項6または7に記載の物理量センサーの製造方法。
  9. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の物理量センサーを備えたことを特徴とする電子機器。
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