JP2015031513A - 機能デバイスの製造方法、機能デバイス、電子機器、および移動体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】機能デバイスの製造方法は、第1面に陥没部が形成された第1基板と、第2基板とを、用意し、第1基板の第1面側を第2基板に接合する第1接合工程と、第1基板の陥没部を含む基板部分を取り除き、陥没部と平面視で重なる第2基板の接合面を露出させる露出工程と、接合面上に第3基板を載置し、第2基板と第3基板との間に第1基板を位置させた状態で第2基板と第3基板とを接合する第2接合工程と、含む。
【選択図】図3
Description
例えば、特許文献1には、ベース基板としてのシリコン基板と、蓋部としてのガラス封止基板と、が陽極接合法によって接合され、振動体で構成される素子部が蓋部に有するキャビティに内包され設けられた構造の機能デバイスとしての物理量センサーが開示されている。
しかしながら、上述した構造の機能デバイスにおいて、ベース基板は、蓋部、および素子部が形成されるシリコン基板との間で一般的に2回の接合を要する。これら接合に陽極接合法を用いることが好適であるが、接合回数を増す毎にベース基板としてのガラス基板に含まれる可動元素(ナトリウムイオン)が欠乏し、その結合力が低下するという課題があった。
本適用例に係る機能デバイスの製造方法は、第1面に陥没部が形成された第1基板と、第2基板とを、用意し、第1基板の第1面側を第2基板に接合する第1接合工程と、第1基板の陥没部を含む基板部分を取り除き、陥没部と平面視で重なる第2基板の接合面を露出させる露出工程と、接合面上に第3基板を載置し、第2基板と第3基板との間に第1基板を位置させた状態で第2基板と第3基板とを接合する第2接合工程と、含むことを特徴とする。
ここで、第1接合工程で接合される第1基板の第1面には、第2基板と第3基板とが接合される第2基板の接合面上の接合領域に対向する部分に上述の陥没部が形成されている。
したがって、第2基板の接合面と接合される第1基板および第3基板は、重複して接合されない。よって、第1基板および第3基板と接合される第2基板の接合面の接合力の低下を抑制しつつ、第2基板と第1基板、および第2基板と第3基板を接合することができる。
本適用例に係る機能デバイスの製造方法は、第1面に陥没部が形成された第2基板と、第1基板とを、用意し、第2基板の第1面に第1基板を接合する第1接合工程と、第2基板の陥没部と平面視で重なる第1基板の基板部分を取り除き、陥没部を露出させる露出工程と、陥没部上に第3基板を載置し、第2基板と第3基板との間に第1基板を位置させた状態で第2基板と第3基板とを接合する第2接合工程と、含むことを特徴とする。
第1接合工程で第1基板に接合される第2基板には、その接合される第1面に陥没部を形成することから、第1基板の接合面と陥没部が形成された部分との間には空隙が生じる。したがって、陥没部が形成された部分において、第1基板と第2基板とは接合されない。ここで、第1接合工程で接合される第2基板の第1面には、第2基板と第3基板とが接合される接合領域となる部分に上述の陥没部が形成されている。したがって、第2基板と接合される第1基板および第3基板は、重複して接合されない。よって、第1基板および第3基板と接合される第2基板の接合面の接合力の低下を抑制しつつ、第2基板と第1基板、および第2基板と第3基板を接合することができる。
上記適用例に係る機能デバイスの製造方法は、第1接合工程および第2接合工程は陽極接合を用いて接合することが好ましい。
上記適用例に係る機能デバイスの製造方法は、第1接合工程の後に、第1基板を加工して機能デバイスを形成する素子部形成工程を含むことが好ましい。
上記適用例に係る機能デバイスの製造方法は、素子部形成工程に先んじて、第2基板における第3基板の接合領域を保護膜で覆うことが好ましい。
本適用例に係る機能デバイスは、機能素子と、機能素子が搭載されるベース基板と、機能素子上に配置され、且つ、ベース基板上に接合された蓋部材と、を含み、ベース基板には、蓋部材との接合面に陥没部が設けられ、蓋部材は、陥没部の表面上に接合されていることを特徴とする。
機能素子と接合されているベース基板には、その接合される接合面に陥没部が設けられている。また、ベース基板と接合される蓋部材は、陥没部の表面上に接合されている。ここでベース基板と接合されている機能素子と蓋部材とは、重複して接合されていないことから、ベース基板との間の接合力の低下を抑制することができる。また、ベース基板に陥没部が設けられていることから、高精度な接合位置の調整を要することなく蓋部材板を接合させることができる。よって、各基板間の接合力を高めた信頼性の高い機能デバイスを得ることができる。
本適用例に係る電子機器は、上述したいずれかの機能デバイスの製造方法で製造された機能デバイスが搭載されていることを特徴とする。
本適用例に係る移動体は、上述したいずれかの機能デバイスの製造方法で製造された機能デバイスを搭載していることを特徴とする。
第1実施形態に係る機能デバイスについて、図1から図4を用いて説明する。
図1は、第1実施形態に係る機能デバイスの概略を示す平面図である。図2は、図1中の線分A−A’で示す部分の機能デバイスの断面を模式的に示す断面図である。図3および図4は、第1実施形態に係る機能デバイスの製造工程を説明する説明図である。
説明の便宜のため、図1では蓋部の図示を省略している。なお、図1および図2では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。なお、Z軸は基板と蓋部とが重なる厚み方向を示す軸である。
本実施形態の機能デバイス1は、第1基板を加工することで形成されている機能素子としての素子部3と、第2基板としてのベース基板2と、第3基板を加工することで形成されている蓋部材としての蓋部5と、を含み構成されている。
機能デバイス1は、図1、および図2に示す様に、ベース基板2と、ベース基板2上に素子部3と、配線部4と、が設けられている。また、機能デバイス1には、素子部3を覆う蓋部5が設けられている。
本実施形態の機能デバイス1は、素子部3の一例として能動素子を用いた例を説明する。
機能デバイス1は、例えば、慣性センサーとして用いることができる。具体的には、加速度や角速度などの物理量を検出する物理量センサーとして用いることができる。
ベース基板2は、素子部3、および配線部4等が設けられている基材である。ベース基板2は、板状をなし、その接合面2aに素子部3、および配線部4等が設けられている。
また、ベース基板2の接合面2aには、配線部4に沿って溝部24が設けられている。
なお、この空間は、空洞部21(凹部)に代えて、ベース基板2をその厚さ方向(Z軸方向)に貫通する開口部として設けても良い。また、本実施形態おいて、空洞部21を接合面2aに対して垂直方向から平面視したときの形状は、矩形をなしているが、これに限定されるものではない。
機能デバイス1は、例えば、ベース基板2を構成する材料としてホウ珪酸ガラスを用いた場合に、ベース基板2と、シリコン基板を用いた素子部3との間を陽極接合法により接合することができる。
素子部3は、固定部31,32と、可動錘33と、梁部34,35と、可動電極部36,37と、固定電極部38,39と、を含み構成されている。
素子部3は、例えば、加速度や角速度等の物理量の変化に応じて、可動錘33および可動電極部36,37が、梁部34,35を弾性変形させながら、図1に示す矢印aの方向、即ち、X軸方向(+X軸方向、または−X軸方向)に変位する。
機能デバイス1は、これらの静電容量の変化に基づいて、加速度や角速度等の物理量を検出することできる。
図1および図2に示すように、固定部31,32は、それぞれ、前述したベース基板2の接合面2aに接続されている。具体的には、固定部31は、空洞部21に対して−X軸方向側の部分に接続されている。また、固定部32は、ベース基板2の接合面2aの空洞部21に対して+X軸方向側の部分に接続されている。また、固定部31,32は、接合面2aに対して垂直方向から平面視した場合に、それぞれ、空洞部21の外周縁21cを跨ぐように設けられている。
可動錘33は、2つの固定部31,32の間に設けられている。本実施形態において可動錘33は、X軸方向に延びる長手形状をなしている。なお、可動錘33の形状は、素子部3を構成する各部の形状、大きさ等に応じて決められるものであり、上述したものに限定されるものでない。
梁部34,35は、可動錘33が可動できる様に固定部31,32に対して連結されている。
本実施形態において梁部34,35は、主に図1において矢印aで示す+X軸方向及び−X軸方向に可動錘33が変位(可動)を成し得るように構成されている。
可動電極部36は、可動錘33が変移するX軸方向(図2に示す矢印aの両方向)と交差するY軸方向に向かって可動錘33から延設されている。可動電極部36は、可動錘33から+Y軸方向に突出し、櫛歯状をなす様に並んで複数設けられている。
可動電極部37は、可動錘33が変移するX軸方向(図2に示す矢印aの両方向)と交差する−Y軸方向に向かって可動錘33から延設されている。可動電極部37は、可動錘33から−Y軸方向に突出し、櫛歯状をなす様に並んで複数設けられている。
固定電極部38は、前述した可動電極部36に対して間隙を有し、噛み合う櫛歯状をなすように設けられている。
固定電極部38は、第1固定電極部としての固定電極381と、第2固定電極としての固定電極382と、を含み構成されている。固定電極381,382は、それぞれ可動電極部36と間隙を有し、設けられている。なお、固定電極部38と記す場合は、固定電極381,382を含むものとして説明する。
固定電極部39は、前述した固定電極部38と同様に、可動電極部37に対して間隙を有し、噛み合う櫛歯状をなすように設けられている。固定電極部39は、第3固定電極部としての固定電極391と、第4固定電極としての固定電極392と、を含み構成されている。固定電極391,392は、それぞれ可動電極部37と間隙を置いて設けられている。なお、固定電極部39と記す場合は、固定電極391,392を含むものとして説明する。
配線部4は、配線41,42,43と、パッド電極44,45,46とで構成されている。配線部4は、ベース基板2の接合面2a上に設けられた溝部24に配設されている。
配線41,42,43は、一端が固定部31、および固定電極部38,39に向かって延設され、他端がパッド電極44,45,46と接続されている。
配線41は、複数の固定電極部38,39のうち、第1固定電極としての固定電極381、及び第3固定電極としての固定電極391と電気的に接続されている。また、配線部4は、固定電極部38,39と接続された一端と異なる他端が、ベース基板2の接合面2a上においてパッド電極44と接続されている。
配線42は、複数の固定電極部38,39のうち、第2固定電極としての固定電極382、及び第4固定電極としての固定電極392と電気的に接続されている。また、配線42は、固定電極部38,39と接続された一端と異なる他端が、ベース基板2の接合面2a上において、パッド電極45と接続されている。
蓋部5は、上述した素子部3を保護するために設けられている。蓋部5は、ベース基板2の接合面2aと接合されている。
蓋部5には、ベース基板2と対向する面に凹形状を有する空間部としてのキャビティ52が設けられている。
蓋部5を構成する材料としては、キャビティ52となる凹形状の加工が容易な材料が好適である。また、蓋部5を構成する材料としては、蓋部5とベース基板2との接合に陽極接合法を用いる本実施形形態においてはシリコン基板を用いると好適である。
次に、機能デバイス1の製造方法について説明をする。
図3および図4は、機能デバイス1の製造工程を説明する断面図であって、図1に示す線分A−A’における機能デバイス1の断面を模式的に示している。
なお、ここでは、単一の機能デバイス1を形成することを前提に説明するが、複数の機能デバイス1を並列に配列して製造しても良い。
図3(a)は、素子部3および配線部4等が形成されるベース基板2が準備された状態を示している。
ベース基板準備工程は、素子部3および配線部4等が形成され、蓋部5が接合されるベース基板2を準備する工程である。
図3(b)は、ベース基板2の接合面2aに空洞部21および溝部24が形成された状態を示している。
ベース基板加工工程は、接合面2a上に空洞部21および溝部24を形成する工程である。
空洞部21および溝部24は、これらが形成される部分が開口したマスクパターン(不図示)を接合面2a上に形成し、ウエットエッチング法によってベース基板2をエッチングすることで、形成することができる。なお、ベース基板加工工程は、ベース基板2に空洞部21および溝部24を形成する方法としてウエットエッチング法を用いているが、これに限定されることなくドライエッチング法を用いても良い。
図3(c)は、ベース基板2の接合面2a上に配線部4が形成された状態を示している。
配線部形成工程は、図3(c)に示す接合面2a上に形成された溝部24(24a,24b,24c)に沿って、配線部4(配線41,42,43)を形成する工程である。
配線部4は、配線部4が形成される溝部24に沿って開口したマスクパターン(不図示)を接合面2a上に形成し、スパッタリング法によって導電性材料を接合面2a上に堆積させることで、形成することができる。なお、配線部形成工程は、接合面2a上に配線部4を形成する方法としてスパッタリング法を用いているが、これに限定されることなくCVD(chemical vapor deposition)法によって導電性材料を接合面2a上に堆積させ、フォトリソグラフィー法を用いて配線部4のパターニングを行い形成しても良い。
第1接合工程は、図3(d)に示す素子部3となる素子基板103をベース基板2の接合面2aに接合する工程である。
第1接合工程は、接合面2a上に、後述する素子部形成工程で素子部3が形成される材料となる素子基板103を陽極接合法によって接合する工程である。
ここで本実施形態の素子基板103には、予め陥没部113が形成されている基板を用いている。陥没部113は、後述する第2接合工程によって、ベース基板2と蓋部5とが接合される接合面2a上の接合領域56aを覆う様に素子基板103に設けられている。ここで、接合領域56aとは、ベース基板2と蓋部5とが接合される部分であり、ベース基板2の接合面2a上に有する仮想の領域である。
また、第1接合工程においてベース基板2と素子基板103との接合は、接合面2aに対して垂直方向から平面視した場合に、少なくとも一部の接合領域56aを陥没部113が覆う様におこなう。
なお、素子基板103への陥没部113の形成は、例えば、ベース基板2と接合される面に、陥没部113が形成される部分が開口したマスクパターンを形成し、フォトリソグラフィー法によって形成することができる。
この様な特性を有するベース基板2を高温にさらし、可動元素が動きやすい条件で電極を介してベース基板2にマイナスの電圧を印加すると、電極が設けられた側に可動元素が移動する。ベース基板2とシリコンで構成される素子基板103との接合面である接合領域56aにおいて、ベース基板2側(接合面2a)にはSiO-空乏層(Naイオンが欠乏した層)、素子基板103側の第1面103aには、プラスの電荷が集まった層が形成される。これにより、ベース基板2の接合面2aと、素子基板103の第1面103aと、の界面で静電引力が発生しすることで共有結合が生じ、ベース基板2と素子基板103とが接合される。
そこで、本実施形態の機能デバイス1の製造方法は、第2接合工程でベース基板2と蓋部5とが接合される接合面2a上の接合領域56aを、第1接合工程において素子基板103と接合されない様に素子基板103に陥没部113を設けている。第1接合工程において、ベース基板2と、陥没部113が設けられた素子基板103と、が接合されることで接合面2a上の接合領域56aにおけるNaイオンの欠乏を抑制することができる。
よって、後述する第2接合工程でベース基板2と蓋部5とが接合する際に、これらが接合される接合領域56aでNaイオンを運動させることができるとともに、接合領域56aにおいてベース基板2と蓋部5とが静電引力によって共有結合が生じ強固に接合することができる。
素子部形成工程は、素子基板103を加工し、素子部3を構成する固定部31,32、可動錘33、梁部34,35、可動電極部36,37、および固定電極部38,39を形成する工程である。
露出工程は、ベース基板2と接合されている素子基板103の陥没部113を含む一部分の除去をおこなう工程である。
素子部形成工程は、図3(e)に示す素子基板103の薄板化をおこなう工程を含む。
素子基板103の薄板化は、例えば、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法によっておこなうことができる。なお、素子部形成工程は、素子基板103を薄板化する方法としてCMP法を用いているが、これに限定されることなく、ラップ研磨法などを用いても良い。なお、素子基板103の薄板化をおこなう工程は、素子基板103の厚みや素子部3の厚みによって適宜実施すれば良い工程で、必須の工程ではない。
素子部形成工程は、図4(f)に示す様に薄板化された素子基板103をパターニングすることで素子部3の形成をおこなう。また、露出工程は、素子部形成工程と同時に、陥没部113を含む一部分の素子基板103を除去するためのパターニングをすることで、蓋部5が接合される接合領域56aを露出させる。
素子部3の形成は、素子基板103に固定部31,32、可動錘33、梁部34,35、可動電極部36,37、および固定電極部38,39のパターニングを行い、例えば、ドライエッチング法を用いておこなうことができる。なお、素子部形成工程は、素子部3の形成にドライエッチング法を用いているが、これに限定されることなく、ウエットエッチング法などを用いてパターニングを行い、素子部3を形成しても良い。
露出工程は、素子部形成工程による素子部3の形成と同時に、素子部3として不要な部分の素子基板103の除去をおこなう。素子基板103が除去されることで、先に形成されていた陥没部113も除去される。これにより、素子基板103と接合されなかった陥没部113と対向する接合領域56aが露出し、後述する第2接合工程で蓋部5が接合される。
図4(g)は、ベース基板2に蓋部5が接合された状態を示している。
第2接合工程は、接合面2aにキャビティ52を有する蓋部5を接合する工程である。
ここで本実施形態の蓋部5には、予めキャビティ52が形成されているものを用いている。なお、蓋部5へのキャビティ52の形成は、ベース基板2と接合される面5aに、キャビティ52が形成される部分が開口したマスクパターンを形成し、フォトリソグラフィー法によって形成することができる。
第2接合工程は、陽極接合法を用いてベース基板2と蓋部5の接合をおこなう。ベース基板2と蓋部5との陽極接合法による接合は、第1接合工程におけるベース基板2と素子基板103との陽極接合と同様に、ベース基板2とシリコン基板で構成されている蓋部5とを高温の不活性ガス雰囲気中もしくは真空中に載置する。さらにベース基板2と蓋部5との陽極接合は、ベース基板2と蓋部5との間に高電圧を印加することで、接合領域56a上において共有結合が生じ接合されるものである。
よって、第2接合工程でベース基板2と蓋部5とが接合する際にこれらが接合される接合領域56aでNaイオンを運動させることができるとともに、接合領域56aにおいてベース基板2と蓋部5とが静電引力によって共有結合が生じ強固に接合することができる。
この様な機能デバイス1の製造方法によれば、ベース基板2は、第1接合工程において素子基板103と接合され、第2接合工程において蓋部5と接合される。
第1接合工程でベース基板2に接合される素子基板103には、その接合される第1面103aに陥没部113を形成することから、ベース基板2の接合面2aと、陥没部113が形成された素子基板103との間には空隙を有する。よって、陥没部113が形成された部分においては、ベース基板2と素子基板103とは接合されない。
第2接合工程で接合されるキャビティ52を有する蓋部5は、素子部形成工程によって形成された素子部3をキャビティ52に内包する様にベース基板2と接合される。
ここで、第1接合工程で接合される素子基板103の第1面103aには、ベース基板2と蓋部5とが接合される接合領域56aに対向する部分に陥没部113が形成されている。
これにより、ベース基板2の接合面2aと接合される蓋部5および素子基板103は、重複して接合されない。また、蓋部5および素子基板103と接合されるベース基板2に内包されるNaイオンの欠乏が抑制される。
したがって、この様な機能デバイス1の製造方法は、ベース基板2と素子基板103、およびベース基板2と蓋部5の接合を複数工程に分けておこなっても、接合力の低下が抑制されるとともに、陽極接合法によって強固に接合することができる。また、この様な機能デバイス1の製造方法は、ベース基板2と蓋部5とが接合される接合領域56aと対向する素子基板103の一部に陥没部113を形成することで強固に接合される。また、ベース基板2と蓋部5とが接合される接合領域56aと対向する素子基板103に陥没部113を形成することで、さらに強固に接合されるとともに、蓋部5のキャビティ52内の気密を高め内包される素子部3の酸化(劣化)を抑制することができる機能デバイス1を製造することができる。また、各基板間の接合力を高め、素子部3の劣化を抑制した機能デバイス1を得ることができる。
第2実施形態に係る機能デバイスについて、図5から図7を用いて説明する。
図5は、第2実施形態に係る機能デバイスを模式的に示す断面図である。図5は、図1中の線分A−A’で示す部分と同等の機能デバイスの断面を模式的に示すものである。また、図6および図7は、第2実施形態に係る機能デバイスの製造工程を説明する説明図である。図5では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示し、Z軸は、基板と蓋部とが重なる厚み方向を示す軸である。
その他の構成等は、第1実施形態で上述した機能デバイス1と略同じであるため、同様の構成には同じ符号および符番を付して説明を一部省略して機能デバイス1aについて説明する。
本実施形態の機能デバイス1aは、第1実施形態で上述した機能デバイス1と同様に、加速度や角速度などの物理量を検出する物理量センサーとして用いることができる。
機能デバイス1aには、図5に示す様に、ベース基板2と、ベース基板2上に素子部3と、配線部4と、が設けられている。また、機能デバイス1aには、素子部3を覆う蓋部5が設けられている。
機能デバイス1aにおいてベース基板2の接合面2aには、陥没部26が設けられている。陥没部26は、接合面2aに対して垂直方向から平面視した場合に、ベース基板2と蓋部5とが接合される接合領域56aと重なる様に設けられている。陥没部26は、有底の溝形状を有し、ベース基板2と蓋部5とが接合される接合領域56aに沿って設けられている。即ち、陥没部26の内底面が接合領域56aとなる。
機能デバイス1aの製造方法について説明をする。
図6および図7は、機能デバイス1aの製造工程を説明する断面図であって、図1に示す線分A−A’における機能デバイス1と同様の断面を模式的に示している。
なお、ここでは、単一の機能デバイス1aを形成することを前提に説明するが、複数の機能デバイス1aを並列に配列して製造しても良い。
図6(a)は、素子部3および配線部4等が形成されるベース基板2が準備された状態を示している。
ベース基板準備工程は、第1実施形態と同様に素子部3および配線部4等が形成され、蓋部5が接合されるベース基板2を準備する工程である。
図6(b)は、ベース基板2の接合面2aに空洞部21、溝部24、および陥没部26が形成された状態を示している。
ベース基板加工工程は、図6(b)に示す接合面2aに空洞部21、溝部24、および陥没部26を形成する工程である。
空洞部21、溝部24、及び陥没部26は、これらが形成される部分が開口したマスクパターン(不図示)を接合面2a上に形成し、ウエットエッチング法によってベース基板2をエッチングすることで、形成することができる。なお、ベース基板加工工程は、空洞部21、溝部24、及び陥没部26を形成する方法としてウエットエッチング法を用いているが、これに限定されることなくドライエッチング法を用いても良い。
図6(c)は、ベース基板2の接合面2a上に配線部4が形成された状態を示している。
配線部形成工程は、図6(c)に示す接合面2a上に形成された溝部24(24a,24b,24c)に沿って、配線部4(配線41,42,43)を形成する工程である。
配線部形成工程は、第1実施形態で上述した機能デバイス1における配線部形成工程と同様のため説明を省略する。
第1接合工程は、図6(d)に示す様に、素子部3となる素子基板103をベース基板2の接合面2aに接合する工程である。
第1接合工程は、接合面2a上に後述する素子部形成工程で素子部3を形成する材料となる素子基板103を陽極接合法によって接合する工程である。
第1接合工程は、ベース基板2の接合面2aと素子基板103の第1面103aとが接合される際に、陥没部26の内底面となる接合領域56aと素子基板103との間に空間が生じるとともに、接合領域56aが素子基板103と当接しない。
よって、第1接合工程は、素子基板103と、陥没部26が設けられたベース基板2と、が接合されることによる接合面2a上の接合領域56aにおけるNaイオン(可動元素)の欠乏を抑制することができる。
ここで、接合領域56aとは、ベース基板2と蓋部5とが接合される部分であり、接合面2a上に設けられた陥没部26の内底面に有する仮想の領域である。
素子部形成工程は、素子基板103を加工し、素子部3を構成する固定部31,32、可動錘33、梁部34,35、可動電極部36,37、および固定電極部38,39を形成する工程である。露出工程は、ベース基板2と接合されている素子基板103の一部分の除去をおこなう工程である。
図6(e)は、素子基板103が素子部3を形成するために必要な厚みに薄板化された状態を示している。素子部形成工程は、図6(e)に示す素子基板103の薄板化をおこなう工程を含む。なお、素子基板103の薄板化は、必要に応じて行えば良い。
また、図7(f)は、素子部3が形成された状態を示している。素子部形成工程は、図7(f)に示す様に薄板化された素子基板103をパターニングすることで素子部3の形成をおこなう工程を含む。また、陥没部26を露出させるように素子基板103の一部分が除去された状態を示している。
露出工程は、素子部形成工程による素子部3の形成と同時に、素子部3として不要な部分の素子基板103の除去をおこなう。素子基板103が除去されることで、先にベース基板2の接合面2a上に形成されていた陥没部26が現れる。これにより、素子基板103と接合されていなかった陥没部26の内底面となる接合領域56aが露出し、後述する第2接合工程で蓋部5が接合される。
その他の素子部形成工程および露出工程は、第1実施形態で上述した機能デバイス1における素子部形成工程同様の製造方法と同様のため、説明を一部省略する。
図7(g)は、ベース基板2に蓋部5が接合された状態を示している。
第2接合工程は、接合面2aにキャビティ52を有する蓋部5を接合する工程である。
第2接合工程は、接合面2aに対して垂直方向から平面視した場合に、蓋部5の頂面54aと、接合面2a上に設けられた陥没部26の内底面である接合領域56aと、が重なる様に、蓋部5とベース基板2との接合をおこなう。
第2接合工程は、前述した第1接合工程において陥没部26の内底面である接合領域56aが素子基板103と当接(接合)されていない。よって、当該領域における可動元素(Naイオン)の欠乏が生じていない。
よって、第2接合工程でベース基板2と蓋部5とが接合する際に、これらが接合される接合領域56aでNaイオンを運動させることができるとともに、接合領域56aにおいてベース基板2と蓋部5とが静電引力によって共有結合が生じ接合することができる。
この様な機能デバイス1aの製造方法によれば、ベース基板2は、第1接合工程において素子基板103と接合され、第2接合工程において蓋部5と接合される。
第1接合工程で素子基板103と接合されるベース基板2には、その接合される接合面2aに陥没部26を形成することから、素子基板103と、ベース基板2の接合面2aに陥没部113が形成された部分との間には空隙を有する。よって、陥没部26が形成された部分においては、ベース基板2と素子基板103とは接合されない。
第2接合工程で接合されるキャビティ52を有する蓋部5は、素子部形成工程によって形成された素子部3をキャビティ52に内包する様にベース基板2と接合される。
ここで、第1接合工程で接合されるベース基板2の接合面2aには、当該ベース基板2と蓋部5とが接合される接合領域56aと重なる様に陥没部26が形成されている。
これにより、ベース基板2の接合面2aと接合される蓋部5および素子基板103は、重複して接合されない。また、蓋部5および素子基板103と接合されるベース基板2に内包されるNaイオン(可動元素)の欠乏が抑制される。
したがって、この様な機能デバイス1aの製造方法は、ベース基板2と素子基板103、およびベース基板2と蓋部5の接合を複数工程に分けておこなっても、接合力の低下が抑制されるとともに、陽極接合法によって強固に接合することができる。また、別途の工程で素子基板103に陥没部113を設けることを要しないため生産効率を向上させることができる。また、この様な機能デバイス1aの製造方法は、ベース基板2と蓋部5とが強固に接合されるため、キャビティ52に内包される素子部3の酸化を抑制することができる機能デバイス1aを製造することができる。
第3実施形態に係る機能デバイスの製造方法について、図8および図9を用いて説明する。
図8および図9は、第3実施形態に係る機能デバイスの製造工程を説明する説明図である。図8および図9は、図1中の線分A−A’で示す部分と同等の機能デバイスの断面を模式的に示すものである。
その他の構成等は、第1実施形態で上述した機能デバイス1と略同様であるため、同様の構成には同じ符号および符番を付して説明を一部省略して機能デバイス1bについて説明する。
機能デバイス1bの製造方法について説明をする。
図8および図9は、機能デバイス1bの製造工程を説明する断面図であって、図1に示す線分A−A’における機能デバイス1と同様の断面を模式的に示している。
なお、本実施形態においては単一の機能デバイス1bを形成することを前提に説明するが、複数の機能デバイス1bを並列に配列して製造しても良い。
図8(a)は、素子部3および配線部4等が形成されるベース基板2が準備された状態を示している。
ベース基板準備工程は、第1実施形態と同様に素子部3および配線部4等が形成され、蓋部5が接合されるベース基板2を準備する工程である。
図8(b)は、ベース基板2の接合面2aに空洞部21、および溝部24が形成された状態を示している。
ベース基板加工工程は、図8(b)に示す接合面2aに空洞部21および溝部24を形成する工程である。ベース基板加工工程は、第1実施形態で上述した機能デバイス1におけるベース基板加工工程と同様のため説明を省略する。
図8(c)は、ベース基板2の接合面2a上に配線部4、及び保護膜70が形成された状態を示している。
配線部形成工程は、第1実施形態で上述した機能デバイス1の製造方法と同様のため説明を省略する。
保護膜形成工程は、後述する第2接合工程でベース基板2と蓋部5が接合される接合領域56aを覆う保護膜70を形成する工程である。
保護膜70は、当該保護膜70が形成される部分が開口したマスクパターン(不図示)を接合面2a上に形成し、CVD(chemical vapor deposition)法よって成膜材料を接合面2a上に堆積させることで、形成することができる。保護膜70の成膜材料としては特に限定されないが、後述する素子部形成工程において、素子基板103のパターンニングに用いるドライエッチング工程からベース基板2(接合面2a)の保護をすることができれば良い。本実施形態の保護膜70は、例えば、DLC(diamond‐like carbon)膜として形成することが好ましい。DLC膜は、耐焼き付き性や化学的安定性にすぐれ、後述する第1接合工程、及び素子部形成工程におけるドライエッチング等のダメージから接合領域56aにおける接合面2aを保護することができる。また、保護膜70は、その材料として、後述する素子部形成工程におけるシリコン基板で構成される素子基板103のエッチングに対して耐性を備える材料であれば用いることができる。その一例として、金属(クロム、金、ニッケル、白金、等)膜、酸化物(酸化珪素、酸化アルミニウム)膜、および窒化物膜等が挙げられる。
なお、配線部形成工程は、接合面2a上に配線部4を形成する方法としてCVD法を用いているが、これに限定されることなく真空蒸着法やスパッタリング法によって形成してもよい。
第1接合工程は、図8(d)に示す様に、素子部3となる素子基板103をベース基板2の接合面2aに接合する工程である。
第1基板接合工程は、接合面2a上に後述する素子部形成工程で素子部3を形成する材料となる素子基板103を陽極接合法によって接合する工程である。
ここで本実施形態の素子基板103には、第1実施形態で上述した機能デバイス1と同様に予め陥没部113が形成されている基板を用いている。
陥没部113は、後述する第2接合工程によって、ベース基板2と蓋部5とが接合される接合面2a上の接合領域56aおよび保護膜70を覆う様に素子基板103に設けられている。また、第1接合工程においてベース基板2と素子基板103との接合は、接合面2aに対して垂直方向から平面視した場合に、保護膜70と、少なくとも一部の接合領域56aと、を陥没部113が覆う様に行う。
素子部形成工程は、素子基板103を加工し、素子部3を構成する固定部31,32、可動錘33、梁部34,35、可動電極部36,37、および固定電極部38,39を形成する工程である。露出工程は、ベース基板2と接合されている素子基板103の一部分の除去をおこなう工程である。
図8(e)は、素子基板103が素子部3を形成するために必要な厚みに薄板化された状態を示している。本実施形態の機能デバイス1bの製造方法は、第1実施形態の機能デバイス1の製造方法と同様に、必要に応じて素子基板103の薄板化をおこなう工程を含む。
図9(f)は、素子部3が形成された状態を示している。また、素子基板103の一部分が除去され保護膜70が形成されていた接合領域56aが露出された状態を示している。
素子部形成工程は、図9(f)に示す様に薄板化された素子基板103をパターニングすることで素子部3の形成をおこなう工程を含む。
素子部3の形成は、素子基板103に固定部31,32、可動錘33、梁部34,35、可動電極部36,37、および固定電極部38,39のパターニングを行い、例えば、ドライエッチング法を用いておこなうことができる。
機能デバイス1bの製造方法は、接合領域56aを覆う様に保護膜70が形成されていることから素子部形成工程におけるドライエッチングによるダメージから接合面2a(接合領域56a)を保護するとともに、後述する第2接合工程でおこなうベース基板2と蓋部5との接合面の密着性を高めることができる。
保護膜70が除去されることで、保護膜70によって保護されていた接合領域56aである接合面2aが現れる。
図9(g)は、ベース基板2に蓋部5が接合された状態を示している。
第2接合工程は、接合面2aにキャビティ52を有する蓋部5を接合する工程である。
ここで本実施形態の蓋部5には、ベース基板2と接合される側の面5aに予めキャビティ52が形成されているものを用いている。
第2接合工程は、接合面2aに対して垂直方向から平面視した場合に、キャビティ52が設けられている蓋部5の頂面54aと接合面2a上の接合領域56aとが重なる様に、ベース基板2と蓋部5との接合をおこなう工程である。
第2接合工程は、陽極接合法を用いてベース基板2と蓋部5との接合をおこなう。第2接合工程は、前述した第1接合工程において素子基板103に陥没部113が形成されるとともに、接合領域56aを覆う保護膜70が形成されていたことから、接合領域56aが素子基板103と当接(接合)されていない。よって、第1接合工程において接合領域56aにおけるNaイオン(可動元素)の欠乏が生じていない。
よって、第2接合工程でベース基板2と蓋部5とを接合する際に、これらが接合される接合領域56aでNaイオン(可動元素)を運動させることができるとともに、接合領域56aにおいてベース基板2と蓋部5とが静電引力によって共有結合が生じ強固に接合することができる
この様な機能デバイス1bの製造方法によれば、ベース基板2と蓋部5とが接合される接合領域56aを覆う保護膜70を、素子部形成工程に先んじて形成する。保護膜70が形成されることで、素子部形成工程に用いる例えばドライエッチングよるダメージから接合領域56aを保護することができる。
よって、第2接合工程で接合されるベース基板2と蓋部5との間の接合力をさらに高めることができる。したがって、この様な機能デバイス1bの製造方法は、ベース基板2と蓋部5とが強固に接合されるため、キャビティ52に内包される素子部3の酸化を抑制することができる機能デバイス1bを製造することができる。
本発明の一実施形態に係る機能デバイス1、および機能デバイス1a,1bのいずれか(以下、総括して機能デバイス1として説明する。)を適用した実施例について、図10から図12を参照しながら説明する。
先ず、本発明の一実施形態に係る機能デバイス1を適用した電子機器について、図10から図13を参照しながら説明する。
デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1308が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1308は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCD等を含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1308に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1310に転送・格納される。また、このデジタルスチールカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示される様に、ビデオ信号出力端子1312には液晶ディスプレイ1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1310に格納された撮像信号が、液晶ディスプレイ1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。この様なデジタルスチールカメラ1300には、その落下からデジタルスチールカメラ1300を保護する機能を動作させるため、落下による加速度を検知する加速度センサーとして機能する機能デバイス1が内蔵されている。この様な機能デバイス1は、ベース基板2と蓋部5との接合強度を高め、素子部3が収容されるキャビティ52内の気密を高めることで素子部3の酸化を抑制し、信頼性を高めることができる。よって、信頼性の高いデジタルスチールカメラ1300を得ることができる。
図13は移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図である。自動車1500は、加速度センサーとして機能する機能デバイス1が各種制御ユニットに搭載されている。例えば、同図に示す様に、移動体としての自動車1500には、当該自動車1500の加速度を検知する機能デバイス1を内蔵してエンジンの出力を制御する電子制御ユニット(ECU:electronic Control Unit)1508が車体1507に搭載されている。加速度を検知して車体1507の姿勢に応じた適切な出力にエンジンを制御することで、燃料等の消費を抑制した効率的な移動体としての自動車1500を得ることができる。
また、機能デバイス1は、他にも、車体姿勢制御ユニット、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、に広く適用できる。
この様な機能デバイス1は、ベース基板2と蓋部5との接合強度を高め、素子部3が収容されるキャビティ52内の気密を高めることで素子部3の酸化を抑制し、信頼性を高めることができる。よって、信頼性の高い移動体1500を得ることができる。
Claims (8)
- 第1面に陥没部が形成された第1基板と、第2基板とを、用意し、
前記第1基板の前記第1面側を前記第2基板に接合する第1接合工程と、
前記第1基板の前記陥没部を含む基板部分を取り除き、前記陥没部と平面視で重なる前記第2基板の接合面を露出させる露出工程と、
前記接合面上に第3基板を載置し、前記第2基板と前記第3基板との間に前記第1基板を位置させた状態で前記第2基板と前記第3基板とを接合する第2接合工程と、含むことを特徴とする機能デバイスの製造方法。 - 第1面に陥没部が形成された第2基板と、第1基板とを、用意し、
前記第2基板の前記第1面に前記第1基板を接合する第1接合工程と、
前記第2基板の前記陥没部と平面視で重なる前記第1基板の基板部分を取り除き、前記陥没部を露出させる露出工程と、
前記陥没部上に第3基板を載置し、前記第2基板と前記第3基板との間に前記第1基板を位置させた状態で前記第2基板と前記第3基板とを接合する第2接合工程と、含むことを特徴とする機能デバイスの製造方法。 - 請求項1または2に記載の機能デバイスの製造方法において、
前記第1接合工程および前記第2接合工程は陽極接合を用いて接合することを特徴とする機能デバイスの製造方法。 - 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の機能デバイスの製造方法において、
前記第1接合工程の後に、前記第1基板を加工して機能デバイスを形成する素子部形成工程を含むことを特徴とする機能デバイスの製造方法。 - 請求項4に記載の機能デバイスの製造方法において、
前記素子部形成工程に先んじて、前記第2基板における前記第3基板の接合領域を保護膜で覆うことを特徴とする機能デバイスの製造方法。 - 機能素子と、
前記機能素子が搭載されるベース基板と、
機能デバイス上に配置され、且つ、前記ベース基板上に接合された蓋部材と、を含み、
前記ベース基板には、前記蓋部材との接合面に陥没部が設けられ、
前記蓋部材は、前記陥没部の表面上に接合されていることを特徴とする機能デバイス。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載した機能デバイスの製造方法で製造された機能デバイスが搭載されたことを特徴とする電子機器。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載した機能デバイスの製造方法で製造された機能デバイスが搭載されたことを特徴とする移動体。
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