JP2017162912A - 電子デバイス、電子デバイス組立体、電子機器および移動体 - Google Patents
電子デバイス、電子デバイス組立体、電子機器および移動体 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】応力集中による破損を低減することのできる電子デバイス、電子デバイス組立体、電子機器および移動体を提供する。【解決手段】第1基体と、前記第1基体上に配置されている機能素子と、前記機能素子を覆うように前記第1基体に接合されている第2基体と、前記機能素子と電気的に接続されている複数の端子と、を有し、前記第1基体は、前記第2基体と接合されている面側に、前記複数の端子が配置されている端子配置領域を有し、前記端子配置領域の平面視にて、前記第2基体は、少なくとも前記端子配置領域の三方に配置されている延出部を有していることを特徴とする電子デバイス。【選択図】図1
Description
本発明は、電子デバイス、電子デバイス組立体、電子機器および移動体に関するものである。
例えば、従来から、電子デバイスとして特許文献1に記載の加速度センサーが知られている。特許文献1の加速度センサーは、基板と、基板に接合された素子片と、基板との間に素子片を収容するように基板に接合されたカバーと、を有している。
しかしながら、特許文献1の構成では、応力が加わった場合(例えば、ダイアタッチ材等を介して電子デバイスをIP基板に実装し、ダイアタッチ材の収縮に起因した応力が加わった場合)に、その応力が、基板のカバーと接合されている接合部分と、基板のカバーと接合されていない非接合部分との境界に集中し易く、当該境界を起点として基板にクラックが発生するおそれがある。
本発明の目的は、応力集中による破損を低減することのできる電子デバイス、電子デバイス組立体、電子機器および移動体を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
本発明の電子デバイスは、第1基体と、
前記第1基体上に配置されている機能素子と、
前記機能素子を覆うように前記第1基体に接合されている第2基体と、
前記機能素子と電気的に接続されている複数の端子と、を有し、
前記第1基体は、前記第2基体と接合されている面側に、前記複数の端子が配置されている端子配置領域を有し、
前記端子配置領域の平面視にて、
前記第2基体は、少なくとも前記端子配置領域の三方に配置されている延出部を有していることを特徴とする。
このように延出部を設けることで、第1基体と第2基体との接合している部分の隅部の数を増やせるため、接合部分の応力をより分散させることができる。そのため、応力集中による第1基体や第2基体の破損を低減することのできる電子デバイスが得られる。
前記第1基体上に配置されている機能素子と、
前記機能素子を覆うように前記第1基体に接合されている第2基体と、
前記機能素子と電気的に接続されている複数の端子と、を有し、
前記第1基体は、前記第2基体と接合されている面側に、前記複数の端子が配置されている端子配置領域を有し、
前記端子配置領域の平面視にて、
前記第2基体は、少なくとも前記端子配置領域の三方に配置されている延出部を有していることを特徴とする。
このように延出部を設けることで、第1基体と第2基体との接合している部分の隅部の数を増やせるため、接合部分の応力をより分散させることができる。そのため、応力集中による第1基体や第2基体の破損を低減することのできる電子デバイスが得られる。
本発明の電子デバイスでは、前記延出部の外縁の少なくとも一部は、前記第1基体の外縁と重なっていることが好ましい。
これにより、第1基体の外縁への応力集中を効果的に低減することができる。
これにより、第1基体の外縁への応力集中を効果的に低減することができる。
本発明の電子デバイスでは、前記端子配置領域の平面視にて、
前記延出部は、前記端子配置領域の前記機能素子との並び方向に交差する方向の両側と、前記端子配置領域の前記機能素子側と、を囲むように配置されており、
前記延出部の前記交差する方向の両側に位置する部分の外縁は、前記第1基体の外縁と重なっていることが好ましい。
これにより、囲みの構成が簡単なものとなると共に、第1基体の外縁への応力集中を効果的に低減することができる。
前記延出部は、前記端子配置領域の前記機能素子との並び方向に交差する方向の両側と、前記端子配置領域の前記機能素子側と、を囲むように配置されており、
前記延出部の前記交差する方向の両側に位置する部分の外縁は、前記第1基体の外縁と重なっていることが好ましい。
これにより、囲みの構成が簡単なものとなると共に、第1基体の外縁への応力集中を効果的に低減することができる。
本発明の電子デバイスでは、前記端子配置領域の平面視にて、
前記延出部は、前記端子配置領域の全周を囲むように配置されていることが好ましい。
これにより、第1基体の第2基体と接合されている接合部分の面積をより大きく確保することができる。
前記延出部は、前記端子配置領域の全周を囲むように配置されていることが好ましい。
これにより、第1基体の第2基体と接合されている接合部分の面積をより大きく確保することができる。
本発明の電子デバイスでは、前記端子配置領域の平面視にて、
前記延出部の前記交差する方向の両側に位置する部分の外縁および前記端子配置領域の前記機能素子と反対側に位置する部分の外縁は、それぞれ、前記第1基体の外縁と重なっていることが好ましい。
これにより、第1基体の外縁への応力集中をより効果的に低減することができる。
前記延出部の前記交差する方向の両側に位置する部分の外縁および前記端子配置領域の前記機能素子と反対側に位置する部分の外縁は、それぞれ、前記第1基体の外縁と重なっていることが好ましい。
これにより、第1基体の外縁への応力集中をより効果的に低減することができる。
本発明の電子デバイスでは、前記端子配置領域の平面視にて、
前記端子配置領域は、前記機能素子との並び方向に交差する方向に延在する長手形状となっていることが好ましい。
これにより、電子デバイスの小型化を図ることができる。
前記端子配置領域は、前記機能素子との並び方向に交差する方向に延在する長手形状となっていることが好ましい。
これにより、電子デバイスの小型化を図ることができる。
本発明の電子デバイスでは、前記機能素子は、加速度センサー素子であることが好ましい。
これにより、電子デバイスを加速度センサーとして利用することができる。
これにより、電子デバイスを加速度センサーとして利用することができる。
本発明の電子デバイスでは、前記機能素子は、角速度センサー素子であることが好ましい。
これにより、電子デバイスを角速度センサーとして利用することができる。
これにより、電子デバイスを角速度センサーとして利用することができる。
本発明の電子デバイス組立体は、本発明の電子デバイスと、
前記電子デバイスの前記第1基体側に配置されている基板と、
前記電子デバイスと前記基板との間に配置され、前記第1基体と前記基板とを接合している接合部材と、を有していることを特徴とする。
これにより、電子デバイスの第1基体への応力集中を低減することのできる電子デバイス組立体が得られる。
前記電子デバイスの前記第1基体側に配置されている基板と、
前記電子デバイスと前記基板との間に配置され、前記第1基体と前記基板とを接合している接合部材と、を有していることを特徴とする。
これにより、電子デバイスの第1基体への応力集中を低減することのできる電子デバイス組立体が得られる。
本発明の電子機器は、本発明の電子デバイスを有することを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
本発明の移動体は、本発明の電子デバイスを有することを特徴とする。
これにより、信頼性の高い移動体が得られる。
これにより、信頼性の高い移動体が得られる。
以下、本発明の電子デバイス、電子デバイス組立体、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子デバイスを示す断面図である。図2は、図1に示す電子デバイスの蓋体の図示を省略した上面図である。図3は、図1に示す電子デバイスの上面図である。図4ないし図8は、それぞれ、図1に示す電子デバイスの製造方法を示す断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の上側を「上」、下側を「下」とも言う。また、各図には互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸が図示されている。また、以下では、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」とも言う。また、Z軸方向から見た平面視(後述する端子配置領域Stの平面視)を単に「平面視」とも言う。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子デバイスを示す断面図である。図2は、図1に示す電子デバイスの蓋体の図示を省略した上面図である。図3は、図1に示す電子デバイスの上面図である。図4ないし図8は、それぞれ、図1に示す電子デバイスの製造方法を示す断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の上側を「上」、下側を「下」とも言う。また、各図には互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸が図示されている。また、以下では、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」とも言う。また、Z軸方向から見た平面視(後述する端子配置領域Stの平面視)を単に「平面視」とも言う。
図1に示す電子デバイス1は、X軸方向の加速度を検知することのできる加速度センサーである。このような電子デバイス1は、第1基体としてのベース2および第2基体としての蓋体3を有するパッケージ10と、パッケージ10の収容空間Sに収容された機能素子としての加速度センサー素子4と、を有している。このように、機能素子として加速度センサー素子4を用いることで、前述したように、電子デバイス1を加速度センサーとして利用することができるため、電子デバイス1の利便性が向上する。
ベース2は、アルカリ金属イオン(可動イオン)を含むガラス材料(例えば、パイレックスガラス(登録商標)のような硼珪酸ガラス)から形成されている。ただし、ベース2の構成材料としては、ガラス材料に限定されず、例えば、高抵抗のシリコンやセラミックスを用いてもよい。
また、図2に示すように、ベース2は、矩形の平面視形状の板状部材であり、上面(蓋体3側の面)に開放する凹部21を有している。この凹部21は、加速度センサー素子4とベース2との接触を防止するための逃げ部として機能する。また、ベース2は、上面に開口し、凹部21の外周に配置された溝部211、212、213を有している。溝部211、212、213には配線L11、L12、L13が配置され、配線L11、L12、L13の端部が端子T11、12、13となっている。端子T11、T12、T13は、それぞれ、パッケージ10の外部に露出しており、この端子T11、T12、T13を介して外部(例えば、後述するIC120)との電気的な接続がなされる。なお、以下では、ベース2の上面側であって、これら端子T11、T12、T13が配置されている領域を「端子配置領域St」とも言う。
図2に示すように、端子T11、T12、T13は、Y軸方向に沿って一列に並んで設けられている。そのため、端子配置領域Stは、Y軸方向(端子配置領域Stと加速度センサー素子4との並び方向(X軸方向)に交差する方向)に沿って延在する長手形状となっている。このように、端子配置領域StをY軸方向に沿った長手形状とすることで、ベース2のX軸方向の長さを抑えることができるため、電子デバイス1の小型化を図ることができる。
蓋体3は、加速度センサー素子4を覆うようにベース2に接合されている。このような蓋体3は、シリコンから形成されている。そのため、蓋体3とベース2とを陽極接合することができ、これらを強固に接合することができる。ただし、蓋体3の構成材料は、シリコンに限定されず、例えば、ガラス材料やセラミックスを用いてもよい。また、ベース2との接合方法も陽極接合に限定されず、ベース2や蓋体3の材料によって適宜選択すればよい。例えば、プラズマ照射によって活性化させた接合面同士を接合させる活性化接合、ガラスフリット等の接合材を介した接合、ベース2の上面および蓋体3の下面に成膜した金属膜同士を接合する拡散接合等が挙げられる。
また、図3に示すように、蓋体3は、平面視にて、矩形(長方形)の外形形状を有し、その外縁がベース2の外縁と全周にわたって一致している(重なっている)。また、蓋体3は、図1に示すように、下面(ベース2側の面)に開放する凹部31を有し、この凹部31によってベース2との間に収容空間Sが画成されている。また、蓋体3は、収容空間Sの内外を連通する封止孔38を有しており、この封止孔38を介して収容空間Sが所望の雰囲気に置換される。また、封止孔38は、封止材39で封止されており、収容空間Sが前記所望の雰囲気に維持される。
また、蓋体3は、凹部31と重ならない位置、具体的には凹部31の−X軸側に、その上面と下面とを貫通する貫通孔37を有している。貫通孔37は、平面視で、端子配置領域St(端子T11、T12、T13)と重なって配置されており、貫通孔37を介して端子T11、T12、T13がパッケージ10の外側に露出している。貫通孔37は、蓋体3の外縁に開放しない閉じた孔であり、全周が蓋体3に囲まれている。すなわち、蓋体3は、貫通孔37を囲む枠状の延出部36を有している。
図3に示すように、延出部36は、平面視にて、端子配置領域Stの全周を囲むように配置されている。言い換えると、端子配置領域Stの四方全てを囲っている。具体的には、延出部36は、端子配置領域Stの長手方向(Y軸方向)の両側に位置する部分であり、X軸方向に延在する第1X軸方向延在部361(第1延在部)および第2X軸方向延在部362(第2延在部)と、端子配置領域Stの短手方向(X軸方向)の両側に位置する部分であり、Y軸方向に延在する第1Y軸方向延在部363(第3延在部)および第2Y軸方向延在部364(第4延在部)と、を有し、第1、第2X軸方向延在部361、362の一端部同士が第1Y軸方向延在部363によって連結され、第1、第2X軸方向延在部361、362の他端部同士が第2Y軸方向延在部364によって連結されている。また、第1Y軸方向延在部363は、平面視で、加速度センサー素子4と端子配置領域Stとの間に位置する部分であり、第2Y軸方向延在部364は、端子配置領域Stの加速度センサー素子4とは反対側に位置する部分である。
また、平面視にて、第1X軸方向延在部361の外縁361aは、ベース2の外縁(+Y軸側に位置しX軸方向に延在する辺)2aと重なっており、第2X軸方向延在部362の外縁362aは、ベース2の外縁(−Y軸側に位置しX軸方向に延在する辺)2bと重なっており、第2Y軸方向延在部364の外縁364aは、ベース2の外縁(−X軸側に位置しY軸方向に延在する辺)2cと重なっている。すなわち、第1X軸方向延在部361、第2X軸方向延在部362および第2Y軸方向延在部364の各々の側面が、ベース2の側面と面一となっている。
このような延出部36を設けることで、ベース2の蓋体3と接合している接合部分の面積を広く確保することができると共に、蓋体3と接合していない非接合部分の面積を小さくすることができる。また、延出部36を設けることで、ベース基板2と蓋体3との接合している部分の隅部の数を増やせるため、接合部分の応力をより分散させることができる。そのため、パッケージ10の機械的強度を高めることができ、仮にパッケージ10の所定箇所に応力が集中したとしても、この応力集中に起因するパッケージ10の破損(特にベース2へのクラックの発生)を低減することができる。特に、本実施形態では、延出部36が端子配置領域Stの全周を囲っているため、前記接合部分をより広く確保することができ、上記の効果がより顕著となる。
さらには、延出部36を設けて、その外縁をベース2の外縁に重ねることで、ベース2の上面の外縁に、前記接合部分と前記非接合部分との境界が生じないため(前記非接合部が存在しない構成となるため)、ベース2の上面の外縁への応力集中を低減することができる。ベース2の外縁は、破損(クラックの発生)の起点になり易い部位であるため、当該箇所への応力集中を低減することで、ベース2の破損(クラックの発生)をより効果的に低減することができる。そのため、機械的強度および信頼性に優れた電子デバイス1となる。
なお、延出部36は、平面視で、その外縁の少なくとも一部がベース2の外縁と重なっていればよく、例えば、第1X軸方向延在部361、第2X軸方向延在部362および第2Y軸方向延在部364のうちのいずれかの外縁が、ベース2の外縁と重っていなくてもよいし、重ならない部分を有していてもよい。
以上、蓋体3について説明した。ここで、蓋体3をベース2に接合した状態では、溝部211、212、213を介して収容空間Sの内外が連通している。そのため、本実施形態では、図3に示すように、溝部211、212、213を、TEOS(テトラエトキシシラン)を用いたCVD法等で形成されたSiO2膜35によって塞いでいる。なお、第1Y軸方向延在部363の側面が傾斜面となっているため、SiO2膜35を成膜し易くなっている。ここで、前述したように、ベース2と蓋体3とをガラスフリットを介して接合した場合には、ガラスフリットで溝部211、212、213を塞ぐことも可能となるため、場合によってはSiO2膜35を省略することができる。
加速度センサー素子4は、図1に示すように、ベース2の上面に凹部21と重なって接合されている。また、加速度センサー素子4は、図2に示すように、ベース2に対して変位可能な部分を有する第1構造体4Aと、ベース2に対して位置が固定されている第2構造体4Bと、を有している。このような加速度センサー素子4は、例えば、リン、ボロン等の不純物がドープされたシリコン基板をエッチングによってパターニングすることで形成されている。また、加速度センサー素子4は、陽極接合によりベース2の上面に接合されている。
第1構造体4Aは、支持部41、42と、可動部43と、連結部44、45と、を有している。支持部41、42は、凹部21を介してX軸方向に対向して配置されており、それぞれ、ベース2に接合されている。また、支持部41は、導電性バンプB41を介して配線L11と電気的に接続されている。
支持部41、42の間には可動部43が位置している。この可動部43は、−X軸側において連結部44を介して支持部41に連結され、+X軸側において連結部45を介して支持部42に連結されている。これにより、可動部43は、連結部44、45を弾性変形させつつ、支持部41、42に対して矢印aで示すようにX軸方向に変位可能となる。また、可動部43は、X軸方向に延在する基部431と、基部431からY軸方向両側に突出し、櫛歯状に配列されている複数の可動電極指432と、を有している。
第2構造体4Bは、複数の第1固定電極指48と、複数の第2固定電極指49と、を有している。複数の第1固定電極指48は、可動電極指432のX軸方向一方側に配置され、対応する可動電極指432に対して間隔を隔てて噛み合う櫛歯状をなすように並んでいる。一方、複数の第2固定電極指49は、可動電極指432のX軸方向他方側に配置され、対応する可動電極指432に対して間隔を隔てて噛み合う櫛歯状をなすように並んでいる。そして、各第1固定電極指48は、導電性バンプB42を介して配線L12と電気的に接続されており、各第2固定電極指49は、導電性バンプB43を介して配線L13と電気的に接続されている。
このような電子デバイス1は、次のようにして加速度を検出する。すなわち、X軸方向の加速度が電子デバイス1に加わると、その加速度の大きさに基づいて、可動部43が連結部44、45を弾性変形させながらX軸方向に変位する。このような変位に伴って、可動電極指432と第1固定電極指48との隙間および可動電極指432と第2固定電極指49との隙間がそれぞれ変化し、この変位に伴って、可動電極指432と第1固定電極指48との間の静電容量および可動電極指432と第2固定電極指49との間の静電容量の大きさがそれぞれ変化する。そのため、これら静電容量の変化(差動信号)に基づいて加速度を検出することができる。
ここで、収容空間Sは、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されて、使用温度(−40℃〜80℃程度)で、ほぼ大気圧となっていることが好ましい。収容空間Sを大気圧とすることで、粘性抵抗が増してダンピング効果が発揮され、可動部43の振動を速やかに収束(停止)させることができる。そのため、電子デバイス1の加速度の検出精度が向上する。
次に、電子デバイス1の製造方法について説明する。まず、図4に示すように、ベース2の母材であり、複数の個片化領域SS(1つのベース2となる領域)を有するガラス基板20を準備し、個片化領域SS毎にエッチング法を用いて凹部21および溝部211、212、213を形成する。次に、溝部211、212、213に配線L11、L12、L13および端子T11、T12、T13を形成する(ただし、端子T12、13は、不図示)。次に、図5に示すように、加速度センサー素子4の母材であるシリコン基板40をガラス基板20の上面に陽極接合する。次に、必要に応じてCMP(化学機械研磨)を用いてシリコン基板40を薄肉化した後、シリコン基板40にリン、ボロン等の不純物をドープ(拡散)して導電性を付与する。次に、図6に示すように、シリコン基板40をエッチング(好ましくは、RIE(反応性イオンエッチング)等のドライエッチング)によりパターニングすることで個片化領域SS毎に加速度センサー素子4を形成する。
次に、蓋体3の母材であり、複数の個片化領域SSを有し、個片化領域SS毎に凹部31、貫通孔37および延出部36が形成されたシリコン基板30を準備し、図7に示すように、シリコン基板30をガラス基板20の上面に陽極接合する。次に、SiO2膜35を成膜して溝部211、212、213を埋め、封止孔38を介して収容空間Sを所望の雰囲気に置換した後、封止孔38を封止材39で封止する。次に、例えば、ダイシングソー(ダイシングブレード)を用いてガラス基板20とシリコン基板30との積層体を個片化領域SS毎に個片化する。これにより、図8に示すように、ベース2と蓋体3との外縁が全周にわたって一致している電子デバイス1が得られる。
このような電子デバイス1の製造方法によれば、ベース2の外縁と蓋体3の外縁とを簡単かつ精度よく一致させることができるため、よりクラックの生じ難い電子デバイス1が得られる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る電子デバイスについて説明する。
図9は、本発明の第2実施形態に係る電子デバイスの上面図である。
次に、本発明の第2実施形態に係る電子デバイスについて説明する。
図9は、本発明の第2実施形態に係る電子デバイスの上面図である。
本実施形態にかかる電子デバイスでは、主に、延出部の構成が異なっていること以外は、前述した第1実施形態の電子デバイスと同様である。
なお、以下の説明では、第2実施形態の電子デバイスに関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図9では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図9に示すように、本実施形態の延出部36は、平面視にて、端子配置領域Stの三方(端子配置領域StのY軸方向両側と、端子配置領域Stの加速度センサー素子4側)を囲むように配置されている。具体的には、延出部36は、端子配置領域Stの長手方向(端子配置領域Stと加速度センサー素子4との並び方向(X軸方向)に交差する方向)の両側に位置する部分であり、X軸方向に延在する第1X軸方向延在部361および第2X軸方向延在部362と、端子配置領域Stの短手方向(X軸方向)の片側(加速度センサー素子4側)に位置する部分であり、Y軸方向に延在する第1Y軸方向延在部363と、を有し、第1、第2X軸方向延在部361、362の一端部同士が第1Y軸方向延在部363によって連結されている。
また、平面視にて、第1X軸方向延在部361の外縁361aは、ベース2の外縁2aと重なっており、第2X軸方向延在部362の外縁362aは、ベース2の外縁2bと重なっている。
すなわち、本実施形態の延出部36は、前述した第1実施形態から第2Y軸方向延在部364を省略した構成となっている。このような延出部36を設けることでも、蓋体3とベース2との接合面積を広く確保することができ、パッケージ10の機械的強度を高めることができる。そのため、仮にパッケージ10の所定箇所に応力が集中したとしても、この応力集中に起因するパッケージ10の破損(特にベース2へのクラックの発生)を低減することができる。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。なお、延出部36の構成(形状)としては、平面視で、少なくとも端子配置領域Stの三方を囲むように配置されていれば、特に限定されない。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る電子デバイスについて説明する。
図10は、本発明の第3実施形態に係る電子デバイスの上面図である。
次に、本発明の第3実施形態に係る電子デバイスについて説明する。
図10は、本発明の第3実施形態に係る電子デバイスの上面図である。
本実施形態にかかる電子デバイスでは、主に、蓋体の延出部の構成が異なっていること以外は、前述した第2実施形態の電子デバイスと同様である。
なお、以下の説明では、第3実施形態の電子デバイスに関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図10では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図10に示すように、本実施形態の延出部36は、端子配置領域St内に突出する第1突出部365および第2突出部366を有している。第1突出部365は、第1Y軸方向延在部363から突出し、端子T11と端子T12との間を通過して、ベース2の外縁2cまで延在して設けられている。同様に、第2突出部366は、第1Y軸方向延在部363から突出し、端子T11と端子T13との間を通過して、ベース2の外縁2cまで延在して設けられている。
延出部36がこのような第1、第2突出部365、366を有することで、例えば、第2実施形態と比較して、ベース2の蓋体3と接合している接合部分の面積をより広く確保することができると共に、蓋体3と接合していない非接合部分の面積をより小さくすることができる。そのため、パッケージ10の機械的強度を高めることができ、仮にパッケージ10の所定箇所に応力が集中したとしても、この応力集中に起因するパッケージ10の破損(特にベース2へのクラックの発生)をより効果的に低減することができる。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る電子デバイスについて説明する。
次に、本発明の第4実施形態に係る電子デバイスについて説明する。
図11は、本発明の第4実施形態に係る電子デバイスが有する角速度センサー素子を示す上面図である。
本実施形態にかかる電子デバイスでは、主に、機能素子が異なること以外は、前述した第1実施形態の電子デバイスと同様である。
なお、以下の説明では、第4実施形態の電子デバイスに関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図11では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図11に示す電子デバイス1では、機能素子として角速度センサー素子7を用いている。このように、機能素子として角速度センサー素子7を用いることで、電子デバイス1を角速度センサーとして利用することができるため、電子デバイス1の利便性が向上する。
ベース2は、上面に開放する凹部24を有している。凹部24は、角速度センサー素子7とベース2との接触を防止するための逃げ部として機能する。また、ベース2は、上面に開口し、凹部24の外周に配置された溝部241、242、243、244、245を有している。溝部241、242、243、244、245には配線L71、L72、L73、L74、L75が配置され、図示しないが、配線L71、L72、L73、L74、L75の端部が端子となっている。そして、前述した実施形態と同様に、これら端子が、端子配置領域St(図示せず)内に配置され、かつ、Y軸方向に沿って並んで配置されている。
角速度センサー素子7は、X軸まわりの角速度ωxを検出するセンサー素子である。角速度センサー素子7は、Y軸方向に並んだ2つの構造体70(70a、70b)を有している。各構造体70は、振動部71と、駆動バネ部72と、固定部73と、可動駆動電極74と、固定駆動電極75、76と、検出用フラップ板77と、梁部78と、を有している。このような構造体70は、リン、ボロン等の不純物がドープされた導電性のシリコン基板をエッチングによってパターニングすることで一括形成されている。
振動部71は、矩形の枠体であり、その4隅に駆動バネ部72の一端部が接続されている。駆動バネ部72の他端部は、固定部73に接続されており、固定部73は、ベース2に接合されている。また、可動駆動電極74は、振動部71に設けられている。一方、固定駆動電極75、76は、ベース2に接合されており、可動駆動電極74を間に挟んで設けられている。
検出用フラップ板77は、振動部71の内側に配置されており、梁部78によって振動部71に連結されている。検出用フラップ板77は、梁部78により形成された回動軸J7まわりに回動(傾倒)可能となっている。また、凹部24の底面には、検出用フラップ板77と対向して固定検出電極79が設けられており、検出用フラップ板77と固定検出電極79との間に静電容量が形成されている。
また、配線L71は、導電性バンプB71を介して固定部73と電気的に接続されており、配線L72は、導電性バンプB72を介して固定駆動電極75と電気的に接続されており、配線L73は、導電性バンプB73を介して固定駆動電極76と電気的に接続されており、配線L74は、構造体70aの固定検出電極79と電気的に接続されており、配線L75は、構造体70bの固定検出電極79と電気的に接続されている。
以上のような角速度センサー素子7は、次のようにして角速度ωxを検出することができる。まず、可動駆動電極74と固定駆動電極75、76との間に駆動電圧を印加し、2つの振動部71をY軸方向に互いに逆位相で振動させる。この状態で、電子デバイス1に角速度ωxが加わると、コリオリ力が働き、2つの検出用フラップ板77が回動軸J7まわりに互いに逆位相で変位する。検出用フラップ板77が変位することで、検出用フラップ板77と固定検出電極79とのギャップが変化し、それに伴ってこれらの間の静電容量が変化する。そのため、この静電容量の変化量に基づいて角速度ωxを検出することができる。
以上、角速度センサー素子7について説明した。このような角速度センサー素子7が収容されている収容空間Sは、減圧状態(例えば、0.01〜10Pa程度)となっている。これにより、粘性抵抗が減り、角速度センサー素子7の振動部71を効率的にかつ安定して振動させることができる。そのため、角速度ωxの検出精度が向上する。
このような第4実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る電子デバイスについて説明する。
次に、本発明の第5実施形態に係る電子デバイスについて説明する。
図12は、本発明の第5実施形態に係る電子デバイスの上面図である。図13は、図12に示す電子デバイスの断面図である。
本実施形態にかかる電子デバイスでは、主に、機能素子が複数配置されていること以外は、前述した第1実施形態の電子デバイスと同様である。
なお、以下の説明では、第5実施形態の電子デバイスに関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図12では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図12に示す本実施形態の電子デバイス1は、機能素子として、加速度センサー素子4および角速度センサー素子7を有しており、角速度および加速度を検出することのできる複合センサーである。このような電子デバイス1によれば、異なる物理量が検出可能となり、優れた利便性を発揮することができる。なお、加速度センサー素子4および角速度センサー素子7については、前述した実施形態と同様の構成であるため、その説明を省略する。
このような電子デバイス1では、パッケージ10に、第1収容空間S1および第2収容空間S2が独立して設けられており、第1収容空間S1に加速度センサー素子4が収容され、第2収容空間S2に角速度センサー素子7が収容されている。
ベース2は、−X軸側(第1収容空間S1側)の端部に位置し、Y軸方向に沿った長手形状をなす第1端子配置領域St1と、+X軸側(第2収容空間S2側)の端部に位置し、Y軸方向に沿った長手形状をなす第2端子配置領域St2と、を有している。第1端子配置領域St1は、加速度センサー素子4と電気的に接続された端子T11、T12、T13が配置されている領域であり、第2端子配置領域St2は、角速度センサー素子7と電気的に接続された端子T71、T72、T73、T74、T75が配置されている領域である。なお、配線L71、L72、L73、L74、L75の端部が端子T71、T72、T73、T74、T75となっている。このように、端子配置領域Stを2つに分割することで、ベース2上での各配線L11〜L13、L71〜L75の引き回しの自由度が増すと共に、各配線L11〜L13、L71〜L75の配線長を短く抑えることができる。
図13に示すように、蓋体3は、X軸方向に並んで設けられ、下面に開放する凹部31および凹部32を有している。そして、凹部31によって第1収容空間S1が形成され、凹部32によって第2収容空間S2が形成されている。また、蓋体3は、第1、第2収容空間S1、S2の各々について、その内外を連通する封止孔38を有し、封止孔38を介して第1、第2収容空間S1、S2がそれぞれ所望の雰囲気に置換される。そして、置換が終了した後、各封止孔38は、封止材39で封止される。これにより、第1、第2収容空間S1、S2が気密封止され、前記所望の雰囲気に維持される。
また、蓋体3は、凹部31よりも−X軸側に位置する第1延出部36aと、凹部32よりも+X軸側に位置する第2延出部36bと、を有している。そして、第1延出部36aは、平面視で、第1端子配置領域St1の全周を囲んで配置されており、第2延出部36bは、第2端子配置領域St2の全周を囲んで配置されている。第1、第2延出部36a、36bの構成は、それぞれ、前述した第1実施形態の延出部36と同様であり、平面視で、その外縁がベース2の外縁と重なっている。
このような第5実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。特に、本実施形態の電子デバイス1は、2つの機能素子(加速度センサー素子4および角速度センサー素子7)を有しているため、前述した実施形態の構成よりも装置が大型化してしまう。装置が大型化する分、加わる応力も大きくなるため、特に、本発明の効果を顕著に発揮することができる。
なお、本実施形態では、加速度センサー素子と、角速度センサー素子と、を1つずつ用いた構成となっているが、加速度センサー素子、角速度センサー素子の数としては、特に限定されない。例えば、X軸方向の加速度を検出する加速度センサー素子と、Y軸方向の加速度を検出する加速度センサー素子と、Z軸方向の加速度を検出する加速度センサー素子と、の計3つの加速度センサー素子を用い、X軸まわりの角速度を検出する角速度センサー素子と、Y軸まわりの角速度を検出する角速度センサー素子と、Z軸まわりの角速度を検出する角速度センサー素子と、の計3つの角速度センサー素子を用いてもよい。これにより、X軸、Y軸、Z軸の各軸まわりの角速度と、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各方向の加速度と、をそれぞれ、独立して検出することができる所謂「6軸検出複合センサー」とすることができる。そのため、極めて利便性に優れた電子デバイス1となる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態に係る電子デバイスについて説明する。
図14は、本発明の第6実施形態に係る電子デバイスの上面図である。
次に、本発明の第6実施形態に係る電子デバイスについて説明する。
図14は、本発明の第6実施形態に係る電子デバイスの上面図である。
本実施形態にかかる電子デバイスでは、主に、延出部の構成が異なること以外は、前述した第5実施形態の電子デバイスと同様である。
なお、以下の説明では、第6実施形態の電子デバイスに関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図14では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図14に示すように、本実施形態の電子デバイス1では、第1収容空間S1と第2収容空間S2との間に端子配置領域Stが位置している。端子配置領域Stは、Y軸方向に延在する長手形状をなしており、この端子配置領域Stに、加速度センサー素子4と電気的に接続された端子T11、T12、T13および角速度センサー素子7と電気的に接続された端子T71、T72、T73、T74、T75が共に配置されている。
蓋体3では、端子配置領域Stの配置に対応して、凹部31、32の間に延出部36が設けられており、延出部36が端子配置領域Stの全周を囲んで配置されている。このような延出部36では、第1、第2X軸方向延在部361、362の外縁361a、362aが、平面視で、ベース2の外縁2a、2bと一致している。
このような第6実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態に係る電子デバイス組立体について説明する。
図15は、本発明の第7実施形態に係る電子デバイス組立体の断面図である。
次に、本発明の第7実施形態に係る電子デバイス組立体について説明する。
図15は、本発明の第7実施形態に係る電子デバイス組立体の断面図である。
図15に示す電子デバイス組立体100は、電子デバイス1と、電子デバイスの下側(ベース2側)に配置されている基板110と、電子デバイス1と基板110との間に配置され、電子デバイス1(ベース2の底面)と基板110とを接合している接合部材130と、電子デバイス1の上面側に配置されているIC120(電子部品)と、電子デバイス1とIC120との間に配置され、電子デバイス1(蓋体3の上面)とIC120とを接合している接合部材140と、電子デバイス1とIC120とを電気的に接続するBW1と、基板110とIC120とを電気的に接続するボンディングワイヤーBW2と、電子デバイス1およびIC120をモールドするモールド部150(樹脂部)と、を有している。
基板110は、電子デバイス1を支持している。また、基板110の上面には複数の端子111が配置されており、下面には図示しない内部配線等を介して端子111に接続された複数の実装端子112が配置されている。このような基板110としては、特に限定されないが、例えば、シリコン基板、セラミック基板、樹脂基板、ガラス基板、ガラスエポキシ基板等を用いることができる。
このような基板110には、接合部材130を介して電子デバイス1が接合されている。接合部材130としては、例えば、エポキシ系、シリコーン系、アクリル系等の各種樹脂材料(ダイアタッチ剤)を用いることができる。接合部材140についても同様である。
IC120は、電子デバイス1の上面に接合部材140を介して固定されている。IC120には、例えば、電子デバイス1を駆動する駆動回路や、電子デバイス1からの出力信号に基づいて加速度を検出する検出回路や、検出回路からの信号を所定の信号に変換して出力する出力回路等が含まれている。このようなIC120は、ボンディングワイヤーBW1を介して電子デバイス1の端子T11、T12、T13と電気的に接続されており、ボンディングワイヤーBW2を介して基板110の端子111と電気的に接続されている。
(モールド部)
モールド部150は、電子デバイス1およびIC120をモールドしている。これにより、電子デバイス1やIC120を水分、埃、衝撃等から保護することができる。モールド部150としては、特に限定されないが、例えば、熱硬化型のエポキシ樹脂を用いることができ、例えば、トランスファーモールド法によってモールドすることができる。
モールド部150は、電子デバイス1およびIC120をモールドしている。これにより、電子デバイス1やIC120を水分、埃、衝撃等から保護することができる。モールド部150としては、特に限定されないが、例えば、熱硬化型のエポキシ樹脂を用いることができ、例えば、トランスファーモールド法によってモールドすることができる。
このような電子デバイス組立体100では、例えば、接合部材130、140の収縮に起因する応力やモールド部150の収縮に起因する応力が電子デバイス1に加わるおそれがある。しかしながら、前述したように、電子デバイス1は、機械的強度が高く、パッケージ10の外縁からのクラックが発生し難くなっているため、電子デバイス組立体100によれば、電子デバイス1の破損を低減でき、高い信頼性を発揮することができる。
[電子機器]
次に、本発明の電子機器を説明する。
次に、本発明の電子機器を説明する。
図16は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106と、により構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には電子デバイス1が内蔵されている。
図17は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(スマートフォン、PHS等も含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、アンテナ(図示せず)、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には電子デバイス1が内蔵されている。
図18は、本発明の電子機器を適用したデジタルスチールカメラの構成を示す斜視図である。この図において、デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。そして、撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。このようなデジタルスチールカメラ1300には電子デバイス1が内蔵されている。
このような電子機器は、破損し難い電子デバイス1を備えているので、優れた信頼性を有している。
なお、本発明の電子機器は、図16のパーソナルコンピューター、図17の携帯電話機、図18のデジタルスチールカメラの他にも、例えば、スマートフォン、タブレット端末、時計(スマートウォッチを含む)、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)等のウェアラブル端末、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
[移動体]
次に、本発明の移動体を説明する。
次に、本発明の移動体を説明する。
図19は、本発明の移動体を適用した自動車を示す斜視図である。この図において、自動車1500には電子デバイス1が内蔵されており、例えば、電子デバイス1によって車体1501の姿勢を検出することができる。電子デバイス1の検出信号は、車体姿勢制御装置1502に供給され、車体姿勢制御装置1502は、その信号に基づいて車体1501の姿勢を検出し、検出結果に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪1503のブレーキを制御したりすることができる。
このような移動体は、破損し難い電子デバイス1を備えているので、優れた信頼性を有している。
なお、電子デバイス1は、他にもキーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
以上、本発明の電子デバイス、電子デバイス組立体、電子機器および移動体を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、前述した実施形態では、機能素子として、加速度センサー素子や角速度センサー素子を用いた構成について説明したが、加速度センサー素子および角速度センサー素子の構成としては特に限定されない。また、機能素子としては、加速度センサー素子や角速度センサー素子に限定されず、例えば、圧力センサー素子であってもよいし、発振器等に用いられる振動素子であってもよい。
1…電子デバイス、10…パッケージ、2…ベース、2a、2b、2c…外縁、20…ガラス基板、21…凹部、211、212、213…溝部、24…凹部、241、242、243、244、245…溝部、3…蓋体、30…シリコン基板、31、32…凹部、35…SiO2膜、36…延出部、36a…第1延出部、36b…第2延出部、361…第1X軸方向延在部、361a…外縁、362…第2X軸方向延在部、362a…外縁、363…第1Y軸方向延在部、364…第2Y軸方向延在部、364a…外縁、365…第1突出部、366…第2突出部、37…貫通孔、38…封止孔、39…封止材、4…加速度センサー素子、4A…第1構造体、4B…第2構造体、40…シリコン基板、41、42…支持部、43…可動部、431…基部、432…可動電極指、44、45…連結部、48…第1固定電極指、49…第2固定電極指、7…角速度センサー素子、70…構造体、70a…構造体、70b…構造体、71…振動部、72…駆動バネ部、73…固定部、74…可動駆動電極、75、76…固定駆動電極、77…検出用フラップ板、78…梁部、79…固定検出電極、100…電子デバイス組立体、110…基板、111…端子、112…実装端子、120…IC、130、140…接合部材、150…モールド部、1100…パーソナルコンピューター、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1108…表示部、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1208…表示部、1300…デジタルスチールカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1500…自動車、1501…車体、1502…車体姿勢制御装置、1503…車輪、B41、B42、B43…導電性バンプ、B71、B72、B73…導電性バンプ、BW1、BW2…ボンディングワイヤー、J7…回動軸、L11、L12、L13…配線、L71、L72、L73、L74、L75…配線、S…収容空間、S1…第1収容空間、S2…第2収容空間、SS…個片化領域、St…端子配置領域、St1…第1端子配置領域、St2…第2端子配置領域、T11、T12、T13…端子、T71、T72、T73、T74、T75…端子、a…矢印、ωx…角速度
Claims (11)
- 第1基体と、
前記第1基体上に配置されている機能素子と、
前記機能素子を覆うように前記第1基体に接合されている第2基体と、
前記機能素子と電気的に接続されている複数の端子と、を有し、
前記第1基体は、前記第2基体と接合されている面側に、前記複数の端子が配置されている端子配置領域を有し、
前記端子配置領域の平面視にて、
前記第2基体は、少なくとも前記端子配置領域の三方に配置されている延出部を有していることを特徴とする電子デバイス。 - 前記延出部の外縁の少なくとも一部は、前記第1基体の外縁と重なっている請求項1に記載の電子デバイス。
- 前記端子配置領域の平面視にて、
前記延出部は、前記端子配置領域の前記機能素子との並び方向に交差する方向の両側と、前記端子配置領域の前記機能素子側と、を囲むように配置されており、
前記延出部の前記交差する方向の両側に位置する部分の外縁は、前記第1基体の外縁と重なっている請求項2に記載の電子デバイス。 - 前記端子配置領域の平面視にて、
前記延出部は、前記端子配置領域の全周を囲むように配置されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電子デバイス。 - 前記端子配置領域の平面視にて、
前記延出部の前記交差する方向の両側に位置する部分の外縁および前記端子配置領域の前記機能素子と反対側に位置する部分の外縁は、それぞれ、前記第1基体の外縁と重なっている請求項4に記載の電子デバイス。 - 前記端子配置領域の平面視にて、
前記端子配置領域は、前記機能素子との並び方向に交差する方向に延在する長手形状となっている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電子デバイス。 - 前記機能素子は、加速度センサー素子である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電子デバイス。
- 前記機能素子は、角速度センサー素子である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電子デバイス。
- 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の電子デバイスと、
前記電子デバイスの前記第1基体側に配置されている基板と、
前記電子デバイスと前記基板との間に配置され、前記第1基体と前記基板とを接合している接合部材と、を有していることを特徴とする電子デバイス組立体。 - 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の電子デバイスを有することを特徴とする電子機器。
- 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の電子デバイスを有することを特徴とする移動体。
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