JP2017167026A - 電子デバイスの製造方法、電子デバイス、電子デバイス装置、電子機器および移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】接合部材との間にボイドが発生し難い電子デバイスの製造方法、電子デバイス、電子デバイス装置、電子機器および移動体を提供する。【解決手段】第1基体と、前記第1基体に配置されている機能素子と、前記第1基体との間に、前記機能素子を収容する収容空間を形成するように前記第1基体に接合されている第2基体と、を有し、前記第2基体は、前記収容空間の内外を連通する連通孔を有し、前記連通孔は、前記連通孔内に配置されている封止部材で封止されており、前記第2基体の前記連通孔が開放する外表面である第2基体外表面と、前記封止部材の外表面である封止部材外表面と、が連続した面となっていることを特徴とする電子デバイス。【選択図】図2
Description
本発明は、電子デバイスの製造方法、電子デバイス、電子デバイス装置、電子機器および移動体に関するものである。
例えば、電子デバイス装置として特許文献1に記載の構成が知られている。特許文献1の電子デバイス装置は、基板と、基板上に固定された電子デバイス(加速度センサー)と、電子デバイス上に固定されたICと、を有している。なお、例えば、基板と電子デバイスおよび電子デバイスとICは、それぞれ、接着剤等の接合部材を介して接合することができる。
また、例えば、上述の電子デバイスとしては、特許文献2に記載されている振動子を用いることも考えられる。特許文献2に記載の振動子は、パッケージと、パッケージ内に収容された水晶振動素子と、を有している。また、パッケージにはパッケージの内外を連通し、パッケージ内を所定の環境に置換するための連通孔と、置換した後に連通孔を封止するための封止部材と、が設けられている。
しかしながら、特許文献2の振動子では、パッケージの底面(連通孔が開口する面)と封止部材との間に段差が形成されている。そのため、特許文献1の電子デバイスとして特許文献2の振動子を用い、例えば、接合部材を介してパッケージの底面を基板の上面に接合する際、前記段差の部分(底面と接合部材との間)にボイド(気泡)が発生し易い。また、封止部材の外表面が湾曲凹面となっているため、封止部材の外表面と接合部材との間にもボイドが発生し易い。このようなボイドが発生すると、ボイドの熱膨張によってパッケージに応力が加わり、パッケージが破損するおそれがある。
本発明の目的は、接合部材との間にボイドが発生し難い電子デバイスの製造方法、電子デバイス、電子デバイス装置、電子機器および移動体を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
本発明の電子デバイスの製造方法は、第1基体を準備し、前記第1基体に機能素子を配置する機能素子配置工程と、
前記第1基体との間で前記機能素子を収容する収容空間を形成するように前記第1基体に第2基体を接合する第2基体接合工程と、
前記第2基体に形成され、前記収容空間の内外を連通する連通孔内に封止部材を配置して前記連通孔を封止する封止工程と、
前記第2基体の前記連通孔が開放する外表面である第2基体外表面と、前記封止部材の外表面である封止部材外表面と、を連続した面とする連続面形成工程と、を含んでいることを特徴とする。
これにより、例えば、第2基体外表面に接合部材を介してIC等の電子部品を接合する際、第2基体と接合部材との間(特に、第2基体外表面と封止部材外表面との境界部)にボイド(空泡)が発生し難くなる。そのため、例えば、ボイドの熱膨張によって発生する応力による電子デバイスの損傷(クラックの発生等)を低減することができる。
前記第1基体との間で前記機能素子を収容する収容空間を形成するように前記第1基体に第2基体を接合する第2基体接合工程と、
前記第2基体に形成され、前記収容空間の内外を連通する連通孔内に封止部材を配置して前記連通孔を封止する封止工程と、
前記第2基体の前記連通孔が開放する外表面である第2基体外表面と、前記封止部材の外表面である封止部材外表面と、を連続した面とする連続面形成工程と、を含んでいることを特徴とする。
これにより、例えば、第2基体外表面に接合部材を介してIC等の電子部品を接合する際、第2基体と接合部材との間(特に、第2基体外表面と封止部材外表面との境界部)にボイド(空泡)が発生し難くなる。そのため、例えば、ボイドの熱膨張によって発生する応力による電子デバイスの損傷(クラックの発生等)を低減することができる。
本発明の電子デバイスの製造方法では、前記連続面形成工程では、前記第2基体外表面と前記封止部材外表面とを面一とすることが好ましい。
これにより、第2基体外表面と接合部材との間にボイドがより発生し難くなる。
これにより、第2基体外表面と接合部材との間にボイドがより発生し難くなる。
本発明の電子デバイスの製造方法では、前記連続面形成工程では、前記第2基体外表面を研削することで、前記第2基体外表面と前記封止部材外表面とを前記面一とすることが好ましい。
これにより、比較的簡単かつ精度よく、第2基体外表面と封止部材外表面とを面一とすることができる。
これにより、比較的簡単かつ精度よく、第2基体外表面と封止部材外表面とを面一とすることができる。
本発明の電子デバイスの製造方法では、前記第1基体は、前記機能素子と電気的に接続される端子を有し、
前記第2基体接合工程では、前記端子を覆うようにして前記第2基体を前記第1基体に接合し、
前記連続面形成工程では、前記研削によって前記面一とすると共に、前記端子を前記第2基体の外部へ露出させることが好ましい。
これにより、研削屑によって端子がダメージを受けることを低減することができる。
前記第2基体接合工程では、前記端子を覆うようにして前記第2基体を前記第1基体に接合し、
前記連続面形成工程では、前記研削によって前記面一とすると共に、前記端子を前記第2基体の外部へ露出させることが好ましい。
これにより、研削屑によって端子がダメージを受けることを低減することができる。
本発明の電子デバイスの製造方法では、前記第1基体および前記第2基体は、それぞれ、板状をなし、
前記機能素子配置工程では、前記第1基体の一方の主面に前記機能素子を配置し、
前記第2基体接合工程では、前記第2基体で前記機能素子を覆うように、前記第2基体を前記第1基体の前記一方の主面に接合し、
前記連通孔は、前記第2基体の前記第1基体と反対側の主面に開放し、
前記連続面形成工程では、前記第2基体の前記第1基体と反対側の主面を、前記第1基板側に向けて研削することが好ましい。
これにより、さらに、電子デバイスを低背化することができる。
前記機能素子配置工程では、前記第1基体の一方の主面に前記機能素子を配置し、
前記第2基体接合工程では、前記第2基体で前記機能素子を覆うように、前記第2基体を前記第1基体の前記一方の主面に接合し、
前記連通孔は、前記第2基体の前記第1基体と反対側の主面に開放し、
前記連続面形成工程では、前記第2基体の前記第1基体と反対側の主面を、前記第1基板側に向けて研削することが好ましい。
これにより、さらに、電子デバイスを低背化することができる。
本発明の電子デバイスの製造方法では、前記封止工程では、前記連通孔に封止部材を配置し、前記封止部材を溶融させることで前記連通孔を封止することが好ましい。
これにより、比較的簡単に連通孔を封止することができる。
これにより、比較的簡単に連通孔を封止することができる。
本発明の電子デバイスの製造方法では、前記封止工程では、前記封止部材にエネルギー線を照射することで、前記封止部材を溶融させることが好ましい。
これにより、封止部材を局所的に加熱することができるため、電子デバイスへの熱ダメージを低減することができる。
これにより、封止部材を局所的に加熱することができるため、電子デバイスへの熱ダメージを低減することができる。
本発明の電子デバイスは、第1基体と、
前記第1基体に配置されている機能素子と、
前記第1基体との間に、前記機能素子を収容する収容空間を形成するように前記第1基体に接合されている第2基体と、を有し、
前記第2基体は、前記収容空間の内外を連通する連通孔を有し、
前記連通孔は、前記連通孔内に配置されている封止部材で封止されており、
前記第2基体の前記連通孔が開放する外表面である第2基体外表面と、前記封止部材の外表面である封止部材外表面と、が連続した面となっていることを特徴とする。
これにより、例えば、第2基体外表面にダイアタッチ剤(接合部材)を介してIC等の電子部品を接合する際、第2基体とダイアタッチ剤との間(特に、第2基体外表面と封止部材外表面との境界部)にボイドが発生し難くなる。そのため、例えば、ボイドの熱膨張によって発生する応力による電子デバイスの損傷(クラックの発生等)を低減することができる。
前記第1基体に配置されている機能素子と、
前記第1基体との間に、前記機能素子を収容する収容空間を形成するように前記第1基体に接合されている第2基体と、を有し、
前記第2基体は、前記収容空間の内外を連通する連通孔を有し、
前記連通孔は、前記連通孔内に配置されている封止部材で封止されており、
前記第2基体の前記連通孔が開放する外表面である第2基体外表面と、前記封止部材の外表面である封止部材外表面と、が連続した面となっていることを特徴とする。
これにより、例えば、第2基体外表面にダイアタッチ剤(接合部材)を介してIC等の電子部品を接合する際、第2基体とダイアタッチ剤との間(特に、第2基体外表面と封止部材外表面との境界部)にボイドが発生し難くなる。そのため、例えば、ボイドの熱膨張によって発生する応力による電子デバイスの損傷(クラックの発生等)を低減することができる。
本発明の電子デバイス装置は、本発明の電子デバイスと、
前記電子デバイスの前記第2基体外表面側に配置されている電子部品と、
前記第2基体外表面と前記電子部品との間に配置され、前記第2基体外表面と前記電子部品とを接合している接合部材と、を有していることを特徴とする。
これにより、電子デバイスと接合部材との間にボイドが発生し難くなる。そのため、例えば、ボイドの熱膨張により発生する応力による電子デバイスの損傷(クラックの発生等)を低減することができ、信頼性の高い電子デバイス装置となる。
前記電子デバイスの前記第2基体外表面側に配置されている電子部品と、
前記第2基体外表面と前記電子部品との間に配置され、前記第2基体外表面と前記電子部品とを接合している接合部材と、を有していることを特徴とする。
これにより、電子デバイスと接合部材との間にボイドが発生し難くなる。そのため、例えば、ボイドの熱膨張により発生する応力による電子デバイスの損傷(クラックの発生等)を低減することができ、信頼性の高い電子デバイス装置となる。
本発明の電子機器は、本発明の電子デバイスを有することを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
本発明の移動体は、本発明の電子デバイスを有することを特徴とする。
これにより、信頼性の高い移動体が得られる。
これにより、信頼性の高い移動体が得られる。
以下、本発明の電子デバイスの製造方法、電子デバイス、電子デバイス装置、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子デバイス装置を示す断面図である。図2は、図1に示す電子デバイス装置が有する電子デバイスの断面図である。図3は、図2に示す電子デバイスの蓋体の図示を省略した上面図である。図4は、図2に示す電子デバイスの上面図である。図5は、封止部材を示す断面図である。図6は、図5に示す封止部材の形成方法を示す断面図である。図7および図8は、それぞれ、図5に示す封止部材の変形例を示す断面図である。図9は、図1に示す電子デバイス装置の製造方法を示すフローチャートである。図10は、図2に示す電子デバイスの製造方法を示すフローチャートである。図11ないし図20は、それぞれ、図2に示す電子デバイスの製造方法を説明する断面図である。図21ないし図23は、それぞれ、図1に示す電子デバイス装置の製造方法を説明する断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の上側を「上」、下側を「下」とも言う。また、各図には互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸が図示されている。また、以下では、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」とも言う。また、Z軸方向から見た平面視を単に「平面視」とも言う。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子デバイス装置を示す断面図である。図2は、図1に示す電子デバイス装置が有する電子デバイスの断面図である。図3は、図2に示す電子デバイスの蓋体の図示を省略した上面図である。図4は、図2に示す電子デバイスの上面図である。図5は、封止部材を示す断面図である。図6は、図5に示す封止部材の形成方法を示す断面図である。図7および図8は、それぞれ、図5に示す封止部材の変形例を示す断面図である。図9は、図1に示す電子デバイス装置の製造方法を示すフローチャートである。図10は、図2に示す電子デバイスの製造方法を示すフローチャートである。図11ないし図20は、それぞれ、図2に示す電子デバイスの製造方法を説明する断面図である。図21ないし図23は、それぞれ、図1に示す電子デバイス装置の製造方法を説明する断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の上側を「上」、下側を「下」とも言う。また、各図には互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸が図示されている。また、以下では、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」とも言う。また、Z軸方向から見た平面視を単に「平面視」とも言う。
図1に示す電子デバイス装置1は、電子デバイス2と、電子デバイス2の下側に配置されている基板3と、電子デバイス2と基板3との間に配置され、電子デバイス2と基板3とを接合している接合部材4と、電子デバイス2の上面側に配置されているIC5(電子部品)と、電子デバイス2とIC5との間に配置され、電子デバイス2とIC5とを接合している接合部材6と、電子デバイス2とIC5とを電気的に接続するBW1と、基板3とIC5とを電気的に接続するボンディングワイヤーBW2と、電子デバイス2およびIC5をモールドするモールド部7(樹脂部)と、を有している。
(基板)
基板3は、電子デバイス2を支持する基板であり、例えば、インターポーザー基板である。このような基板3の上面には複数の端子31が配置されており、下面には複数の実装端子32が配置されている。また、基板3内には、図示しない内部配線が配置されており、この内部配線を介して各端子31が、それと対応する実装端子32と電気的に接続されている。このような基板3としては、特に限定されず、例えば、シリコン基板、セラミック基板、樹脂基板、ガラス基板、ガラスエポキシ基板等を用いることができる。
基板3は、電子デバイス2を支持する基板であり、例えば、インターポーザー基板である。このような基板3の上面には複数の端子31が配置されており、下面には複数の実装端子32が配置されている。また、基板3内には、図示しない内部配線が配置されており、この内部配線を介して各端子31が、それと対応する実装端子32と電気的に接続されている。このような基板3としては、特に限定されず、例えば、シリコン基板、セラミック基板、樹脂基板、ガラス基板、ガラスエポキシ基板等を用いることができる。
(電子デバイス)
図2に示す電子デバイス2は、第1基体としてのベース21および第2基体としての蓋体22を有するパッケージ20と、パッケージ20の収容空間Sに収容された機能素子としての加速度センサー素子23と、を有している。このように、機能素子として加速度センサー素子23を用いることで、電子デバイス2を加速度センサーとして利用することができるため、電子デバイス2の利便性が向上する。
図2に示す電子デバイス2は、第1基体としてのベース21および第2基体としての蓋体22を有するパッケージ20と、パッケージ20の収容空間Sに収容された機能素子としての加速度センサー素子23と、を有している。このように、機能素子として加速度センサー素子23を用いることで、電子デバイス2を加速度センサーとして利用することができるため、電子デバイス2の利便性が向上する。
このような電子デバイス2は、ベース21を下側(基板3側)に向け、蓋体22を上側(IC5側)に向けて配置されている。そして、ベース21の下面21aが接合部材4を介して基板3に接合され、蓋体22の上面22aが接合部材6を介してIC5と接合されている(図1参照)。
図3に示すように、ベース21は、矩形の平面視形状を有する板状をなしている。また、ベース21は、上面(蓋体22側の面)に開放する凹部211を有している。この凹部211は、加速度センサー素子23とベース21との接触を防止するための逃げ部として機能する。また、ベース21は、上面に開口し、凹部211の周囲に配置された溝部212、213、214を有している。溝部212、213、214には配線L11、L12、L13が配置され、配線L11、L12、L13の端部が端子T11、T12、T13となっている。端子T11、T12、T13は、それぞれ、パッケージ20(蓋体22)の外部に露出しており、これら端子T11、T12、T13がボンディングワイヤーBW1を介してIC5と電気的に接続されている。
このようなベース21は、アルカリ金属イオン(可動イオン)を含むガラス材料(例えば、パイレックスガラス(登録商標)のような硼珪酸ガラス)から形成されている。ただし、ベース21の構成材料としては、ガラス材料に限定されず、例えば、高抵抗のシリコンやセラミックスを用いてもよい。
図4に示すように、蓋体22は、矩形の平面視形状を有する板状をなし、平面視で、その外縁がベース21の外縁と重なっている(一致している)。このように、蓋体22の外縁をベース21の外縁に重ねることで、パッケージ20の外縁に段差をなくすことができ、パッケージ20の外縁への応力集中を低減することができる。パッケージ20の外縁は、破損(クラックの発生)の起点になり易い部位であるため、当該箇所への応力集中を低減することで、パッケージ20の破損、特に、ベース21へのクラックの発生を効果的に低減することができる。そのため、機械的強度および信頼性に優れた電子デバイス2となる。
また、図2に示すように、蓋体22は、ベース21との間に加速度センサー素子23を収容する収容空間Sを形成するようにベース21の上面に接合されている。具体的には、蓋体22は、下面に開放する凹部221を有しており、この凹部221によってベース21との間に収容空間Sが画成されている。また、蓋体22は、その上面22a(ベース21と反対側の面)に開放し、収容空間Sの内外を連通する連通孔222を有しており、この連通孔222を介して収容空間Sを所望の雰囲気に置換することができるようになっている。また、連通孔222内には封止部材223が配置されており、封止部材223によって、連通孔222が気密的に封止されている。なお、封止部材223は、連通孔222を介して収容空間Sを前記所望の雰囲気に置換した後に、連通孔222を封止するようになっている。
また、蓋体22は、凹部221と重ならない位置、具体的には凹部221の−X軸側に、その上面と下面とを貫通する貫通孔224を有している。貫通孔224は、端子T11、T12、T13と重なって配置されており、貫通孔224を介して端子T11、T12、T13がパッケージ20の外側に露出している。貫通孔224は、蓋体22の外縁に開放しない閉じた孔であり、全周が蓋体22に囲まれている。すなわち、蓋体22は、凹部221と並設され、貫通孔224を囲む枠状の囲み部225を有しているとも言える。なお、貫通孔224は、開口面積が下側へ向けて漸増するテーパー状をなしている。これにより、端子T11、T12、T13の配置スペースを十分に確保しつつ、蓋体22の上面22aにおける貫通孔224の開口面積を小さくすることができる。そのため、貫通孔224内へのゴミ、塵、埃等の侵入(特に後述する飛沫223’の侵入)を低減することができる。
また、囲み部225を設けることで、ベース21の蓋体22と接合している接合部分の面積を広く確保することができる。そのため、パッケージ20の機械的強度を高めることができる。そのため、接合部材4、6やモールド部7の収縮等に起因した応力によるパッケージ20の破損、特にベース21へのクラックの発生を効果的に低減することができる。
このような蓋体22は、シリコンから形成されている。ただし、蓋体22の構成材料は、シリコンに限定されず、例えば、ガラス材料やセラミックスを用いてもよい。また、ベース21と蓋体22との接合方法としは、特に限定されず、ベース21や蓋体22の材料によって適宜選択すればよいが、例えば、陽極接合、プラズマ照射によって活性化させた接合面同士を接合させる活性化接合、ガラスフリット等の接合材を介した接合、ベース21の上面および蓋体22の下面に成膜した金属膜同士を接合する拡散接合等が挙げられる。
ただし、本実施形態では、ガラスフリット229を介して接合されている。ここで、蓋体22とベース21とを重ね合わせた状態では、溝部212、213、214を介して収容空間Sの内外が連通してしまうが、これらの間に接合用のガラスフリット229を配置することで、このガラスフリット229によって溝部212、213、214を埋めることができる。このように、ガラスフリット229によれば、ベース21と蓋体22との接合と、溝部212、213、214の封止を同時に行うことができる。
なお、例えば、ベース21と蓋体22とを陽極接合で接合した場合には、例えば、TEOS(テトラエトキシシラン)を用いたCVD法等で形成されたSiO2膜によって溝部212、213、214を塞ぐことができる。
封止部材223としては、連通孔222を気密的に封止できれば、特に限定されず、例えば、Au/Sn系合金、Au/Ge系合金、Au/Al系合金等の各種金属材料、低融点ガラス等のガラス材料等を用いることができる。また、後述する製造方法でも説明するように、まず、球状の封止部材223を連通孔222内に配置し、封止部材223にエネルギー線としてのレーザー光線LLを照射し、封止部材223を局所的に加熱して溶融させることで、連通孔222を封止することができる(図16、図17参照)。この際、連通孔222内に封止部材223を留めることができるように、連通孔222が下方へ向けて開口面積が小さくなるテーパー状となっている。
また、図5に示すように、連通孔222の収容空間Sと反対側の端が位置する面である蓋体22の上面22a(連通孔222が開放する外表面である第2基体外表面)と、封止部材223の外表面223a(封止部材外表面。パッケージ20の外側に臨む面)と、が連続した面となっている。なお、「連続した面」とは、上面22aと外表面223aとの境界部Iが連続していること、すなわち、これらの境界部Iに実質的に段差が形成されていないことを意味している。このように、上面22aと外表面223aとを連続した面とすることで、蓋体22の上面22aに接合部材6を介してIC5を接合する際、蓋体22と接合部材6との間(特に、境界部I)にボイド(空泡)が発生し難くなる。そのため、例えば、ボイドの熱膨張によって発生する応力による電子デバイス2の損傷を低減することができる。特に、蓋体22や封止部材223へのクラックの発生や、連通孔222の内周面からの封止部材223の剥離を低減でき、収容空間Sの気密性をより確実に維持することができる。
特に、本実施形態では、上面22aおよび外表面223aが共に平坦面をなし、上面22aと外表面223aとが面一となっている。そのため、蓋体22と接合部材6との間(特に、境界部I)にボイドがより発生し難くなり、上述した効果がより顕著なものとなる。なお、前記「面一」とは、上面22aと外表面223aとが実質的に同一面内に位置すること、言い換えると、実質的に上面22aと外表面223aとが同一面を構成していることを意味する。
なお、電子デバイス2では、後述する製造方法でも説明するように、図6に示すように、封止部材223で連通孔222を封止した後に、上面22a側から蓋体22および封止部材223を研削(例えば、CMP等のラップ研磨)することで、上面22aと外表面223aとを面一にしている。このような方法によれば、レーザー光線を照射した際に封止部材223から飛び散って上面22aに付着してしまった飛沫223’を除去することができる。そのため、飛沫223’によって上面22aに凹凸が形成されてしまうことが防止され、上面22aをより平坦な面とすることができる。したがって、上面22aと接合部材6との間にボイドがより発生し難くなり、電子デバイス2の破損をより効果的に低減することができる。また、例えば、蓋体22をグランドに接続する場合もあり、このような場合には、蓋体22の上面22aにボンディングワイヤーをより確実に接合することができる。
なお、前述したように、本実施形態では、上面22aと外表面223aとが面一となっているが、上面22aと外表面223aとが連続した面となっていれば、面一でなくてもよい。例えば、図7に示すように、外表面223aが上面22aに対して若干突出した湾曲凸面となっていてもよいし、反対に、図8に示すように、外表面223aが上面22aに対して若干凹んだ湾曲凹面となっていてもよい。なお、図7に示す場合の外表面223aと上面22aとのなす角θ1としては、179.5°≦θ1<180°の関係を満足していることが好ましく、図8に示す場合の外表面223aと上面22aとのなす角θ2としては、180°<θ2≦180.5°の関係を満足していることが好ましい。外表面223aを覆う接合部材6として、比較的硬い(すなわち、ボイドが発生し易い)エポキシ系の樹脂材料を用いて実験した結果、角θ1、θ2をこの程度の範囲内とすることで、本実施形態よりもやや劣るが、本実施形態とほぼ同等の効果を発揮することができることが分かった。
ただし、図8に示すような外表面223aが湾曲凹面となっている構成では、製造プロセス等によっては外表面223aと接合部材6との間に、従来と比較して極めて微小ではあるが、ボイドが発生するおそれもある。このようなことから、本実施形態のように、外表面223aが上面22aと面一となっていることが最も好ましく、次に、外表面223aが湾曲凸面となっていることが好ましく、次に、外表面223aが湾曲凹面となっていることが好ましい。
加速度センサー素子23は、図2に示すように、ベース21に配置されている。具体的には、加速度センサー素子23は、ベース21の上面に凹部211と重なって接合されている。また、加速度センサー素子23は、図3に示すように、ベース21に対して変位可能な部分を有する第1構造体23Aと、ベース21に対して位置が固定されている第2構造体23Bと、を有している。このような加速度センサー素子23は、例えば、リン、ボロン等の不純物がドープされたシリコン基板をエッチングによってパターニングすることで形成されている。また、加速度センサー素子23は、陽極接合によりベース21の上面に接合されている。
第1構造体23Aは、支持部231、232と、可動部233と、連結部234、235と、を有している。支持部231、232は、凹部211を介してX軸方向に対向して配置されており、それぞれ、ベース21に接合されている。また、支持部231は、導電性バンプB11を介して配線L11と電気的に接続されている。
支持部231、232の間には可動部233が位置している。この可動部233は、−X軸側において連結部234を介して支持部231に連結され、+X軸側において連結部235を介して支持部232に連結されている。これにより、可動部233は、連結部234、235を弾性変形させつつ、支持部231、232に対して矢印aで示すようにX軸方向に変位可能となる。また、可動部233は、X軸方向に延在する基部2331と、基部2331からY軸方向両側に突出し、櫛歯状に配列されている複数の可動電極指2332と、を有している。
第2構造体23Bは、複数の第1固定電極指238と、複数の第2固定電極指239と、を有している。複数の第1固定電極指238は、可動電極指2332のX軸方向一方側に配置され、対応する可動電極指2332に対して間隔を隔てて噛み合う櫛歯状をなすように並んでいる。一方、複数の第2固定電極指239は、可動電極指2332のX軸方向他方側に配置され、対応する可動電極指2332に対して間隔を隔てて噛み合う櫛歯状をなすように並んでいる。そして、各第1固定電極指238は、導電性バンプB12を介して配線L12と電気的に接続されており、各第2固定電極指239は、導電性バンプB13を介して配線L13と電気的に接続されている。
以上、電子デバイス2について説明した。このような電子デバイス2は、次のようにして加速度を検出する。すなわち、X軸方向の加速度が電子デバイス2に加わると、その加速度の大きさに基づいて、可動部233が連結部234、235を弾性変形させながらX軸方向に変位する。このような変位に伴って、可動電極指2332と第1固定電極指238との隙間および可動電極指2332と第2固定電極指239との隙間がそれぞれ変化し、この変位に伴って、可動電極指2332と第1固定電極指238との間の静電容量および可動電極指2332と第2固定電極指239との間の静電容量の大きさがそれぞれ変化する。そのため、これら静電容量の変化(差動信号)に基づいて加速度を検出することができる。
ここで、収容空間Sは、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されて、使用温度(−40℃〜80℃程度)で、ほぼ大気圧となっていることが好ましい。収容空間Sを大気圧とすることで、粘性抵抗が増してダンピング効果が発揮され、可動部233の振動を速やかに収束(停止)させることができる。そのため、電子デバイス2の加速度の検出精度が向上する。
(IC)
IC5は、電子デバイス2の上側(蓋体22の上面22a側)に、封止部材223の外表面223aと重なるように配置されており、接合部材6を介して上面22aと接合されている。そして、IC5は、ボンディングワイヤーBW1を介して電子デバイス2の端子T11、T12、T13と電気的に接続されており、ボンディングワイヤーBW2を介して基板3の端子31と電気的に接続されている。このようなIC5には、例えば、電子デバイス2を駆動する駆動回路や、電子デバイス2からの出力信号に基づいて加速度を検出する検出回路や、検出回路からの信号を所定の信号に変換して出力する出力回路等が含まれている。
IC5は、電子デバイス2の上側(蓋体22の上面22a側)に、封止部材223の外表面223aと重なるように配置されており、接合部材6を介して上面22aと接合されている。そして、IC5は、ボンディングワイヤーBW1を介して電子デバイス2の端子T11、T12、T13と電気的に接続されており、ボンディングワイヤーBW2を介して基板3の端子31と電気的に接続されている。このようなIC5には、例えば、電子デバイス2を駆動する駆動回路や、電子デバイス2からの出力信号に基づいて加速度を検出する検出回路や、検出回路からの信号を所定の信号に変換して出力する出力回路等が含まれている。
(接合部材)
接合部材4は、電子デバイス2(ベース21の下面21a)と基板3との間に配置され、電子デバイス2(ベース21の下面21a)と基板3とを接合している。一方、接合部材6は、電子デバイス2(蓋体22の上面22a)とIC5との間に配置され、電子デバイス2(蓋体22の上面22a)とIC5とを接合している。このような接合部材4、6としては、特に限定されず、例えば、エポキシ系、シリコーン系、アクリル系等の各種樹脂材料(ダイアタッチ剤)を用いることができる。また、導電性を有していてもよい場合は、半田、金属ろう材等を用いることもできる。
接合部材4は、電子デバイス2(ベース21の下面21a)と基板3との間に配置され、電子デバイス2(ベース21の下面21a)と基板3とを接合している。一方、接合部材6は、電子デバイス2(蓋体22の上面22a)とIC5との間に配置され、電子デバイス2(蓋体22の上面22a)とIC5とを接合している。このような接合部材4、6としては、特に限定されず、例えば、エポキシ系、シリコーン系、アクリル系等の各種樹脂材料(ダイアタッチ剤)を用いることができる。また、導電性を有していてもよい場合は、半田、金属ろう材等を用いることもできる。
(モールド部)
図1に示すように、モールド部7は、電子デバイス2およびIC5をモールドしている。これにより、電子デバイス2やIC5を水分、埃、衝撃等から保護することができる。モールド部7としては、特に限定されないが、例えば、熱硬化型のエポキシ樹脂を用いることができ、例えば、トランスファーモールド法によってモールドすることができる。
図1に示すように、モールド部7は、電子デバイス2およびIC5をモールドしている。これにより、電子デバイス2やIC5を水分、埃、衝撃等から保護することができる。モールド部7としては、特に限定されないが、例えば、熱硬化型のエポキシ樹脂を用いることができ、例えば、トランスファーモールド法によってモールドすることができる。
以上、電子デバイス装置1の構成について説明した。このような電子デバイス装置1によれば、電子デバイス2の破損を効果的に低減することができ、高い信頼性を得ることができる。
次に、電子デバイス装置1の製造方法について説明する。図9に示すように、電子デバイス装置1の製造方法は、電子デバイス2を製造する電子デバイス製造工程と、電子デバイス2と基板3およびIC5とを接合する接合工程と、電子デバイス2およびIC5をモールドするモールド工程と、個片化工程と、を有している。
[電子デバイス製造工程]
図10に示すように、電子デバイス製造工程(電子デバイスの製造方法)は、第1基体としてのベース21を準備し、ベース21に機能素子としての加速度センサー素子23を配置する加速度センサー素子配置工程(機能素子配置工程)と、ベース21との間で加速度センサー素子23を収容する収容空間Sを形成するように、ベース21に第2基体としての蓋体22を接合する蓋体接合工程(第2基体接合工程)と、蓋体22に形成され、収容空間Sの内外を連通する連通孔222内に封止部材223を配置して連通孔222を封止する封止工程と、蓋体22の連通孔222が開口する外表面である上面22a(第2基体外表面)と、封止部材223の外表面223a(封止部材外表面)と、を連続した面とする連続面形成工程と、を含んでいる。
図10に示すように、電子デバイス製造工程(電子デバイスの製造方法)は、第1基体としてのベース21を準備し、ベース21に機能素子としての加速度センサー素子23を配置する加速度センサー素子配置工程(機能素子配置工程)と、ベース21との間で加速度センサー素子23を収容する収容空間Sを形成するように、ベース21に第2基体としての蓋体22を接合する蓋体接合工程(第2基体接合工程)と、蓋体22に形成され、収容空間Sの内外を連通する連通孔222内に封止部材223を配置して連通孔222を封止する封止工程と、蓋体22の連通孔222が開口する外表面である上面22a(第2基体外表面)と、封止部材223の外表面223a(封止部材外表面)と、を連続した面とする連続面形成工程と、を含んでいる。
(加速度センサー素子配置工程)
まず、図11に示すように、ベース21の母材であり、複数の個片化領域SS(1つのベース21となる領域)を有するガラス基板210を準備し、個片化領域SS毎にエッチングによって凹部211および溝部212、213、214を形成する。次に、溝部212、213、214に、加速度センサー素子23と電気的に接続される配線L11、L12、L13および端子T11、T12、T13を形成する(ただし、端子T12、T13は図示せず。以下同様)。次に、図12に示すように、加速度センサー素子23の母材であるシリコン基板230をガラス基板210の上面に陽極接合する。次に、必要に応じてCMP(化学機械研磨)を用いてシリコン基板230を薄肉化した後、シリコン基板230にリン、ボロン等の不純物をドープ(拡散)して導電性を付与する。次に、シリコン基板230をエッチング(好ましくは、RIE(反応性イオンエッチング)等のドライエッチング)によりパターニングすることで、図13に示すように、個片化領域SS毎に加速度センサー素子23を形成する。これにより、個片化領域SS毎に、ベース21の上面(一方の主面)に加速度センサー素子23が配置される。
まず、図11に示すように、ベース21の母材であり、複数の個片化領域SS(1つのベース21となる領域)を有するガラス基板210を準備し、個片化領域SS毎にエッチングによって凹部211および溝部212、213、214を形成する。次に、溝部212、213、214に、加速度センサー素子23と電気的に接続される配線L11、L12、L13および端子T11、T12、T13を形成する(ただし、端子T12、T13は図示せず。以下同様)。次に、図12に示すように、加速度センサー素子23の母材であるシリコン基板230をガラス基板210の上面に陽極接合する。次に、必要に応じてCMP(化学機械研磨)を用いてシリコン基板230を薄肉化した後、シリコン基板230にリン、ボロン等の不純物をドープ(拡散)して導電性を付与する。次に、シリコン基板230をエッチング(好ましくは、RIE(反応性イオンエッチング)等のドライエッチング)によりパターニングすることで、図13に示すように、個片化領域SS毎に加速度センサー素子23を形成する。これにより、個片化領域SS毎に、ベース21の上面(一方の主面)に加速度センサー素子23が配置される。
(蓋体接合工程)
次に、蓋体22の母材であり、複数の個片化領域SSを有するシリコン基板220を容易する。図14に示すように、シリコン基板220には、個片化領域SS毎に、凹部221および連通孔222が形成されており、さらには下面に開放する凹部224’が形成されている。この凹部224’は、後に貫通孔224となる部分であり、その頂面は、凹部221の頂面よりも上側に位置している。次に、図15に示すように、加速度センサー素子23および端子T11、T12、T13を覆うように、シリコン基板220(蓋体22)をガラス基板210(ベース21)の上面(一方の主面)にガラスフリット229を介して接合する。これにより、各個片化領域SSにおいて、凹部221で加速度センサー素子23が覆われ、凹部224’で端子T11、T12、T13が覆われた状態となる。
次に、蓋体22の母材であり、複数の個片化領域SSを有するシリコン基板220を容易する。図14に示すように、シリコン基板220には、個片化領域SS毎に、凹部221および連通孔222が形成されており、さらには下面に開放する凹部224’が形成されている。この凹部224’は、後に貫通孔224となる部分であり、その頂面は、凹部221の頂面よりも上側に位置している。次に、図15に示すように、加速度センサー素子23および端子T11、T12、T13を覆うように、シリコン基板220(蓋体22)をガラス基板210(ベース21)の上面(一方の主面)にガラスフリット229を介して接合する。これにより、各個片化領域SSにおいて、凹部221で加速度センサー素子23が覆われ、凹部224’で端子T11、T12、T13が覆われた状態となる。
(封止工程)
次に、図16に示すように、シリコン基板220の上面(蓋体22のベース21と反対側の主面)に開放している連通孔222内に球状の封止部材223を配置し、連通孔222を介して収容空間Sを所望の雰囲気に置換する。なお、連通孔222と封止部材223と密着性を向上させるために、連通孔222の表面に、金属膜を成膜してもよい。金属膜としては、下地層にチタン(Ti)、表層に金(Au)を用いると好適である。金属膜は、特に表層に金(Au)を用いることで封止部材223の濡れ性を高めるとともに、下地層にチタン(Ti)を用いることで金属膜と連通孔222との密着性を向上させることができる。下地層は、チタンの他に、クロム(Cr)やタングステン(W)であってもよい。また、金属膜の成膜は、シリコン基板220をガラス基板210に配置した後であってもよい。この場合、凹部224’により、端子T11等に金属膜が付着することを防止することができる。
次に、図16に示すように、シリコン基板220の上面(蓋体22のベース21と反対側の主面)に開放している連通孔222内に球状の封止部材223を配置し、連通孔222を介して収容空間Sを所望の雰囲気に置換する。なお、連通孔222と封止部材223と密着性を向上させるために、連通孔222の表面に、金属膜を成膜してもよい。金属膜としては、下地層にチタン(Ti)、表層に金(Au)を用いると好適である。金属膜は、特に表層に金(Au)を用いることで封止部材223の濡れ性を高めるとともに、下地層にチタン(Ti)を用いることで金属膜と連通孔222との密着性を向上させることができる。下地層は、チタンの他に、クロム(Cr)やタングステン(W)であってもよい。また、金属膜の成膜は、シリコン基板220をガラス基板210に配置した後であってもよい。この場合、凹部224’により、端子T11等に金属膜が付着することを防止することができる。
次に、封止部材223を溶融させることで、連通孔222を封止する。このような封止部材223の溶融によれば、比較的簡単に連通孔222を封止することができる。特に、本実施形態では、図17に示すように、封止部材223にエネルギー線としてのレーザー光線LLを照射し、封止部材223を溶融させることで、封止部材223によって連通孔222を封止している。これにより、封止部材223を局所的に加熱することができるため、電子デバイス2への熱ダメージを低減することができる。なお、エネルギー線としては、封止部材223を溶融させることができれば、レーザー光線LLに限定されない。
本工程が終了した状態では、シリコン基板220の上面220aに対して、封止部材223の外表面223aが凹んでいたり、反対に、突出していたりする。また、レーザー光線LLの照射によって封止部材223の一部が飛び散り、シリコン基板220の上面に飛沫223’として付着している。
(連続面形成工程)
次に、シリコン基板220の上面220a(蓋体22の上面22a)と、封止部材223の外表面223aと、を面一(連続した面)とする。具体的には、図18に示すように、例えばダイシングソー(ダイシングブレード)を用いてガラス基板210とシリコン基板220との積層体200をガラス基板210側からハーフダイシングし、各個片化領域SSの境界部に切り込みCを形成する。切り込みCは、凹部221の頂面よりも上側(シリコン基板220の上面220a側)まで形成する。次に、図19に示すように、ラップ盤Pを用いて、シリコン基板220の上面220a(蓋体22の上面22a)を下側(ガラス基板210(ベース21)側)に向けて研削(ラップ研磨)し、封止部材223も同時に研削する。この研削は、封止部材223の外表面223aが平坦面となるまで行う。これにより、上面220aと外表面223aとが面一となると共に、凹部224’の頂面が除去されて貫通孔224となり、端子T11、T12、T13がシリコン基板220(蓋体22)の外部へ露出する。さらには、研削が切り込みCまで到達することで、電子デバイス2が個片化される。以上により、図20に示すように、蓋体22の上面22aと封止部材223の外表面223aとが面一となっている電子デバイス2が得られる。
次に、シリコン基板220の上面220a(蓋体22の上面22a)と、封止部材223の外表面223aと、を面一(連続した面)とする。具体的には、図18に示すように、例えばダイシングソー(ダイシングブレード)を用いてガラス基板210とシリコン基板220との積層体200をガラス基板210側からハーフダイシングし、各個片化領域SSの境界部に切り込みCを形成する。切り込みCは、凹部221の頂面よりも上側(シリコン基板220の上面220a側)まで形成する。次に、図19に示すように、ラップ盤Pを用いて、シリコン基板220の上面220a(蓋体22の上面22a)を下側(ガラス基板210(ベース21)側)に向けて研削(ラップ研磨)し、封止部材223も同時に研削する。この研削は、封止部材223の外表面223aが平坦面となるまで行う。これにより、上面220aと外表面223aとが面一となると共に、凹部224’の頂面が除去されて貫通孔224となり、端子T11、T12、T13がシリコン基板220(蓋体22)の外部へ露出する。さらには、研削が切り込みCまで到達することで、電子デバイス2が個片化される。以上により、図20に示すように、蓋体22の上面22aと封止部材223の外表面223aとが面一となっている電子デバイス2が得られる。
このように、研削によれば、比較的簡単に、かつ精度よく、上面22aと外表面223aとを面一とすることができる。また、上面220aに付着した飛沫223’を除去することができるため、飛沫223’による凹凸がなくなり、上面220aを平坦な面とすることができる。また、下側へ向けて研削することで、シリコン基板220(蓋体22)の厚みが薄くなり、電子デバイス2の低背化を図ることができる。また、研削前に凹部224’で端子T11、T12、T13を覆っておくことで、端子T11、T12、T13上への飛沫223’の付着を防止することができ、さらには、研削中に研削屑によって端子T11、T12、T13がダメージを受けることを低減することができる。また、予め切り込みCを入れておくことで、研削によって、上面22aと外表面223aとを面一とすると共に、電子デバイス2の個片化を行うことができ、製造工程を簡略化することができる。
なお、上記のような研削の後に、研磨を施して、上面22aおよび外表面223aをより平滑化してもよい。
[接合工程]
次に、基板3の母材であり、複数の個片化領域SS’(1つの基板3となる領域)を有する基板30およびIC5を準備し、図21に示すように、各個片化領域SS’において、電子デバイス2の下面と基板30とを接合部材4を介して接合すると共に、電子デバイス2の上面とIC5とを接合部材6を介して接合する。次に、ボンディングワイヤーBW1を用いてIC5と電子デバイス2(端子T11、T12、T13)とを電気的に接合し、ボンディングワイヤーBW2を用いてIC5と基板3(端子31)とを電気的に接続する。
次に、基板3の母材であり、複数の個片化領域SS’(1つの基板3となる領域)を有する基板30およびIC5を準備し、図21に示すように、各個片化領域SS’において、電子デバイス2の下面と基板30とを接合部材4を介して接合すると共に、電子デバイス2の上面とIC5とを接合部材6を介して接合する。次に、ボンディングワイヤーBW1を用いてIC5と電子デバイス2(端子T11、T12、T13)とを電気的に接合し、ボンディングワイヤーBW2を用いてIC5と基板3(端子31)とを電気的に接続する。
[モールド工程]
次に、図22に示すように、例えば、トランスファーモールド法を用いて、基板30上に樹脂材料からなるモールド部70を配置し、モールド部70によって電子デバイス2およびIC5を覆う。このようなモールド部70を配置することで、電子デバイス2およびIC5を水分、埃、衝撃等から保護することができる。
次に、図22に示すように、例えば、トランスファーモールド法を用いて、基板30上に樹脂材料からなるモールド部70を配置し、モールド部70によって電子デバイス2およびIC5を覆う。このようなモールド部70を配置することで、電子デバイス2およびIC5を水分、埃、衝撃等から保護することができる。
[個片化工程]
次に、例えばダイシングソー(ダイシングブレード)を用いて基板30とモールド部70との積層体を個片化領域SS’毎に個片化する。以上により、図23に示すように、電子デバイス装置1が得られる。
次に、例えばダイシングソー(ダイシングブレード)を用いて基板30とモールド部70との積層体を個片化領域SS’毎に個片化する。以上により、図23に示すように、電子デバイス装置1が得られる。
このような製造方法では、前述したように、電子デバイス2の蓋体22の上面22aと封止部材223の外表面223aとを連続した面としているため、上面22aに接合部材6を介してIC5を接合する際、蓋体22と接合部材6との間(特に、上面22aと外表面223aとの境界部)にボイド(空泡)が発生し難くなる。そのため、例えば、ボイドの熱膨張によって発生する応力による電子デバイス2の損傷(クラックの発生等)を低減することができる。特に、本実施形態では、上面22aと外表面223aとを面一としているため、上述の効果がより顕著なものとなる。また、封止部材223の飛沫223’を除去して上面22aをより平坦な面としているため、この点においても、上述の効果がより顕著なものとなる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る電子デバイス装置について説明する。
次に、本発明の第2実施形態に係る電子デバイス装置について説明する。
図24は、本発明の第2実施形態に係る電子デバイス装置が有する角速度センサー素子を示す上面図である。
本実施形態にかかる電子デバイス装置では、主に、電子デバイスが有する機能素子が異なること以外は、前述した第1実施形態の電子デバイス装置と同様である。
なお、以下の説明では、第2実施形態の電子デバイス装置に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図24では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図24に示す電子デバイス2では、機能素子として角速度センサー素子24を用いている。このように、機能素子として角速度センサー素子24を用いることで、電子デバイス装置1を角速度センサーとして利用することができるため、電子デバイス装置1の利便性が向上する。
ベース21は、上面に開放する凹部211を有している。凹部211は、角速度センサー素子24とベース21との接触を防止するための逃げ部として機能する。また、ベース21は、上面に開口し、凹部211の外周に配置された溝部215、216、217、218、219を有している。溝部215、216、217、218、219には配線L21、L22、L23、L24、L25が配置され、図示しないが、これら配線L21、L22、L23、L24、L25の端部が端子となっている。そして、前述した実施形態と同様に、これら端子が、前述した第1実施形態と同様に、蓋体22の貫通孔224からパッケージ20の外部に露出している。
角速度センサー素子24は、X軸まわりの角速度ωxを検出することができるセンサー素子である。角速度センサー素子24は、Y軸方向に並んだ2つの構造体240(240a、240b)を有している。各構造体240は、振動部241と、駆動バネ部242と、固定部243と、可動駆動電極244と、固定駆動電極245、246と、検出用フラップ板247と、梁部248と、を有している。このような構造体240は、リン、ボロン等の不純物がドープされた導電性のシリコン基板をエッチングによってパターニングすることで一括形成されている。
振動部241は、矩形の枠体であり、その4隅に駆動バネ部242の一端部が接続されている。駆動バネ部242の他端部は、固定部243に接続されており、固定部243は、ベース21に接合されている。また、可動駆動電極244は、振動部241に設けられている。一方、固定駆動電極245、246は、ベース21に接合されており、可動駆動電極244を間に挟んで設けられている。
検出用フラップ板247は、振動部241の内側に配置されており、梁部248によって振動部241に連結されている。検出用フラップ板247は、梁部248により形成された回動軸J24まわりに回動(傾倒)可能となっている。また、凹部211の底面には、検出用フラップ板247と対向して固定検出電極249が設けられており、検出用フラップ板247と固定検出電極249との間に静電容量が形成されている。
また、配線L21は、導電性バンプB21を介して固定部243と電気的に接続されており、配線L22は、導電性バンプB22を介して固定駆動電極245と電気的に接続されており、配線L23は、導電性バンプB23を介して固定駆動電極246と電気的に接続されており、配線L24は、構造体240aの固定検出電極249と電気的に接続されており、配線L25は、構造体240bの固定検出電極249と電気的に接続されている。
以上のような角速度センサー素子24は、次のようにして角速度ωxを検出することができる。まず、可動駆動電極244と固定駆動電極245、246との間に駆動電圧を印加し、2つの振動部241をY軸方向に互いに逆位相で振動させる。この状態で、電子デバイス装置1に角速度ωxが加わると、コリオリ力が働き、2つの検出用フラップ板247が回動軸J24まわりに互いに逆位相で変位する。検出用フラップ板247が変位することで、検出用フラップ板247と固定検出電極249とのギャップが変化し、それに伴ってこれらの間の静電容量が変化する。そのため、この静電容量の変化量に基づいて角速度ωxを検出することができる。
以上、角速度センサー素子24について説明した。このような角速度センサー素子24が収容されている収容空間Sは、減圧状態(例えば、0.01〜10Pa程度)となっている。これにより、粘性抵抗が減り、角速度センサー素子24の振動部241を効率的にかつ安定して振動させることができる。そのため、角速度ωxの検出精度が向上する。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る電子デバイスについて説明する。
次に、本発明の第3実施形態に係る電子デバイスについて説明する。
図25は、本発明の第3実施形態に係る電子デバイス装置が有する電子デバイスの上面図である。
本実施形態にかかる電子デバイス装置では、主に、電子デバイスに機能素子が複数配置されていること以外は、前述した第1実施形態の電子デバイスと同様である。
なお、以下の説明では、第3実施形態の電子デバイスに関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図25では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図25に示す電子デバイス2は、機能素子として、加速度センサー素子23および角速度センサー素子24を有しており、角速度および加速度を検出することのできる複合センサーである。このような電子デバイス2を備えた電子デバイス装置1によれば、異なる物理量が検出可能となり、優れた利便性を発揮することができる。なお、加速度センサー素子23および角速度センサー素子24については、前述した実施形態と同様の構成であるため、その説明を省略する。
このような電子デバイス2では、パッケージ20に、第1収容空間S1および第2収容空間S2が独立して設けられており、第1収容空間S1に加速度センサー素子23が収容され、第2収容空間S2に角速度センサー素子24が収容されている。
蓋体22は、X軸方向に並んで設けられ、下面に開放する凹部221Aおよび凹部221Bを有している。そして、凹部221Aによって第1収容空間S1が形成され、凹部221Bによって第2収容空間S2が形成されている。また、蓋体22は、第1、第2収容空間S1、S2の各々について、その内外を連通する連通孔222を有し、各連通孔222が封止部材223で封止されている。
また、蓋体22は、凹部221Aよりも−X軸側に位置する第1貫通孔224Aと、凹部221Bよりも+X軸側に位置する第2貫通孔224Bと、を有している。そして、第1貫通孔224Aから、加速度センサー素子23と電気的に接続された端子T11、T12、T13がパッケージ20の外部に露出しており、第2貫通孔224Bから角速度センサー素子24と電気的に接続された端子T21、T22、T23、T24、T25(配線L21、L22、L23、L24、L25の端部)がパッケージ20の外部に露出している。このように、第1、第2貫通孔224A、224Bに分けることで、ベース21上での各配線L11〜L13、L21〜L25の引き回しの自由度が増すと共に、各配線L11〜L13、L21〜L25の配線長を短く抑えることができる。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
なお、本実施形態では、電子デバイス2が加速度センサー素子と、角速度センサー素子と、を1つずつ用いた構成となっているが、加速度センサー素子、角速度センサー素子の数としては、特に限定されない。例えば、X軸方向の加速度を検出する加速度センサー素子と、Y軸方向の加速度を検出する加速度センサー素子と、Z軸方向の加速度を検出する加速度センサー素子と、の計3つの加速度センサー素子を用い、X軸まわりの角速度を検出する角速度センサー素子と、Y軸まわりの角速度を検出する角速度センサー素子と、Z軸まわりの角速度を検出する角速度センサー素子と、の計3つの角速度センサー素子を用いてもよい。これにより、X軸、Y軸、Z軸の各軸まわりの角速度と、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各方向の加速度と、をそれぞれ、独立して検出することができる所謂「6軸検出複合センサー」とすることができる。そのため、極めて利便性に優れた電子デバイス装置1となる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る電子デバイス装置について説明する。
次に、本発明の第4実施形態に係る電子デバイス装置について説明する。
図26は、本発明の第4実施形態に係る電子デバイス装置が有する電子デバイスの上面図である。
本実施形態にかかる電子デバイス装置では、主に、電子デバイスの蓋体の構成が異なること以外は、前述した第3実施形態の電子デバイスと同様である。
なお、以下の説明では、第4実施形態の電子デバイス装置に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図26では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図26に示すように、本実施形態の電子デバイス2では、第1収容空間S1と第2収容空間S2との間に貫通孔224が位置している。そして、この貫通孔224を介して、加速度センサー素子23と電気的に接続された端子T11、T12、T13および角速度センサー素子24と電気的に接続された端子T21、T22、T23、T24、T25がパッケージの外部に露出している。このような構成によれば、例えば、前述した第3実施形態と比較して電子デバイス2の小型化を図ることができる。
このような第4実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
[電子機器]
次に、本発明の電子機器を説明する。
次に、本発明の電子機器を説明する。
図27は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106と、により構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100は、損傷し難い電子デバイス装置1(電子デバイス2)を有している(内蔵している)。
図28は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(スマートフォン、PHS等も含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、アンテナ(図示せず)、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200は、電子デバイス装置1(電子デバイス2)を有している(内蔵している)。
図29は、本発明の電子機器を適用したデジタルスチールカメラの構成を示す斜視図である。この図において、デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。そして、撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。このようなデジタルスチールカメラ1300は、電子デバイス装置1(電子デバイス2)を有している(内蔵している)。
このような電子機器は、損傷し難い電子デバイス装置1(電子デバイス2)を備えているので、高い信頼性を有している。
なお、本発明の電子機器は、図27のパーソナルコンピューター、図28の携帯電話機、図29のデジタルスチールカメラの他にも、例えば、スマートフォン、タブレット端末、時計(スマートウォッチを含む)、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)等のウェアラブル端末、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
[移動体]
次に、本発明の移動体を説明する。
次に、本発明の移動体を説明する。
図30は、本発明の移動体を適用した自動車を示す斜視図である。この図において、自動車1500は、電子デバイス装置1(電子デバイス2)を有しており(内蔵されており)、例えば、電子デバイス装置1によって、車体1501の姿勢を検出することができる。電子デバイス装置1の検出信号は、車体姿勢制御装置1502に供給され、車体姿勢制御装置1502は、その信号に基づいて車体1501の姿勢を検出し、検出結果に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪1503のブレーキを制御したりすることができる。
このような移動体は、損傷し難い電子デバイス装置1(電子デバイス2)を備えているので、高い信頼性を有している。
なお、電子デバイス装置1は、他にもキーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
以上、本発明の電子デバイスの製造方法、電子デバイス、電子デバイス装置、電子機器および移動体を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
前述した実施形態では、機能素子として、加速度センサー素子や角速度センサー素子を用いた構成について説明したが、加速度センサー素子および角速度センサー素子の構成としては特に限定されない。また、機能素子としては、加速度センサー素子や角速度センサー素子に限定されず、例えば、圧力センサー素子であってもよいし、発振器等に用いられる振動素子であってもよい。
1…電子デバイス装置、2…電子デバイス、20…パッケージ、200…積層体、21…ベース、21a…下面、210…ガラス基板、211…凹部、212、213、214、215、216、217、218、219…溝部、22…蓋体、22a…上面、220…シリコン基板、220a…上面、221、221A、221B…凹部、222…連通孔、223…封止部材、223’…飛沫、223a…外表面、224…貫通孔、224’…凹部、224A…第1貫通孔、224B…第2貫通孔、225…囲み部、229…ガラスフリット、23…加速度センサー素子、23A…第1構造体、23B…第2構造体、230…シリコン基板、231、232…支持部、233…可動部、2331…基部、2332…可動電極指、234、235…連結部、238…第1固定電極指、239…第2固定電極指、24…角速度センサー素子、240、240a、240b…構造体、241…振動部、242…駆動バネ部、243…固定部、244…可動駆動電極、245、246…固定駆動電極、247…検出用フラップ板、248…梁部、249…固定検出電極、3…基板、30…基板、31…端子、32…実装端子、4…接合部材、5…IC、6…接合部材、7…モールド部、70…モールド部、1100…パーソナルコンピューター、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1108…表示部、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1208…表示部、1300…デジタルスチールカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1500…自動車、1501…車体、1502…車体姿勢制御装置、1503…車輪、B11、B12、B13、B21、B22、B23…導電性バンプ、BW1、BW2…ボンディングワイヤー、C…切り込み、I…境界部、J24…回動軸、L11、L12、L13、L21、L22、L23、L24、L25…配線、LL…レーザー光線、P…ラップ盤、S…収容空間、S1…第1収容空間、S2…第2収容空間、SS、SS’…個片化領域、T11、T12、T13、T21、T22、T23、T24、T25…端子、a…矢印、θ1、θ2…角、ωx…角速度
Claims (11)
- 第1基体を準備し、前記第1基体に機能素子を配置する機能素子配置工程と、
前記第1基体との間で前記機能素子を収容する収容空間を形成するように前記第1基体に第2基体を接合する第2基体接合工程と、
前記第2基体に形成され、前記収容空間の内外を連通する連通孔内に封止部材を配置して前記連通孔を封止する封止工程と、
前記第2基体の前記連通孔が開放する外表面である第2基体外表面と、前記封止部材の外表面である封止部材外表面と、を連続した面とする連続面形成工程と、を含んでいることを特徴とする電子デバイスの製造方法。 - 前記連続面形成工程では、前記第2基体外表面と前記封止部材外表面とを面一とする請求項1に記載の電子デバイスの製造方法。
- 前記連続面形成工程では、前記第2基体外表面を研削することで、前記第2基体外表面と前記封止部材外表面とを前記面一とする請求項1または2に記載の電子デバイスの製造方法。
- 前記第1基体は、前記機能素子と電気的に接続される端子を有し、
前記第2基体接合工程では、前記端子を覆うようにして前記第2基体を前記第1基体に接合し、
前記連続面形成工程では、前記研削によって前記面一とすると共に、前記端子を前記第2基体の外部へ露出させる請求項3に記載の電子デバイスの製造方法。 - 前記第1基体および前記第2基体は、それぞれ、板状をなし、
前記機能素子配置工程では、前記第1基体の一方の主面に前記機能素子を配置し、
前記第2基体接合工程では、前記第2基体で前記機能素子を覆うように、前記第2基体を前記第1基体の前記一方の主面に接合し、
前記連通孔は、前記第2基体の前記第1基体と反対側の主面に開放し、
前記連続面形成工程では、前記第2基体の前記第1基体と反対側の主面を、前記第1基板側に向けて研削する請求項3または4に記載の電子デバイスの製造方法。 - 前記封止工程では、前記連通孔に封止部材を配置し、前記封止部材を溶融させることで前記連通孔を封止する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
- 前記封止工程では、前記封止部材にエネルギー線を照射することで、前記封止部材を溶融させる請求項6に記載の電子デバイスの製造方法。
- 第1基体と、
前記第1基体に配置されている機能素子と、
前記第1基体との間に、前記機能素子を収容する収容空間を形成するように前記第1基体に接合されている第2基体と、を有し、
前記第2基体は、前記収容空間の内外を連通する連通孔を有し、
前記連通孔は、前記連通孔内に配置されている封止部材で封止されており、
前記第2基体の前記連通孔が開放する外表面である第2基体外表面と、前記封止部材の外表面である封止部材外表面と、が連続した面となっていることを特徴とする電子デバイス。 - 請求項8に記載の電子デバイスと、
前記電子デバイスの前記第2基体外表面側に配置されている電子部品と、
前記第2基体外表面と前記電子部品との間に配置され、前記第2基体外表面と前記電子部品とを接合している接合部材と、を有していることを特徴とする電子デバイス装置。 - 請求項8に記載の電子デバイスを有することを特徴とする電子機器。
- 請求項8に記載の電子デバイスを有することを特徴とする移動体。
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