JP2020150034A - パッケージ及びパッケージの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な構成で、基板同士を接合して封止する際に残留ストレスが生じるのを抑制でき、充分な接合品質を有し、生産性及び素子特性に優れ、高い信頼性を有するパッケージ及びその製造方法を提供する。【解決手段】第1基板2と、第1基板2の上面2a側に設けられる素子及び電極と、第1基板2の上面2a側に素子を覆った状態で接合され、第1基板2側に配置される下面側に、第1基板2に接合される凸状体31と、平面視で凸状体31に囲まれるように形成され、素子上に封止空間を確保するための凹状のキャビティ領域32と、平面視で電極を露出されるための貫通部33とを有する第2基板3と、を備え、凸状体31は、平面視で複数のコーナー部35を有する枠状とされており、且つ、複数のコーナー部35は、平面視において少なくとも一部がコーナーカットされた形状である。【選択図】図1

Description

本発明は、パッケージ及びパッケージの製造方法に関する。
例えば、赤外線センサ等の半導体装置に使用されているパッケージは、一般に、 第1基板と、センサ素子と、第2基板とが備えられる。センサ素子は第1基板の上面に設けられており、各種検知を行う。また、第2基板は、センサ素子を覆った状態で第1基板の上面に接合される。また、第1基板と第2基板とに覆われた、センサ素子の上方に確保される封止空間は、減圧空間(キャビティ)とされている。
上記のようなパッケージ、特に赤外センサにおいては、センサ特性の安定化及び向上のために外系と熱的な隔離を行う必要があることから、一般に、キャビティ内を真空封止した構成が採用される。従来、キャビティ内を真空封止するパッケージにおいては、例えば、赤外線の透過窓の部分にシリコン材料からなる基板を用い、この透過窓を構成する基板と、赤外線検出素子が配置される基板との接合部にハンダを配置し、真空雰囲気中でハンダを熱溶解させて各基板を互いに接合する方法が採用されている。この際、ハンダを熱溶解するプロセスによって基板に熱ストレスが生じるおそれがあるが、このような熱ストレスを回避するため、例えば、赤外線検出素子とその支持基板との間に第2空洞を設けることが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
国際公開第2011/030428号
一方、各基板を互いに接合する接合部を全体的に均一に接合した場合、接合部において残留ストレスが発生し、素子、及び、その検出信号を処理する駆動回路や制御回路等にも、上記の残留ストレスによる電気的特性への影響が生じるおそれがある。特に、素子信号を増幅する増幅回路においては、上記の残留ストレスに起因するオフセット電圧の発生に伴い、電気的特性の低下が生じるおそれがある。このため、例えば、特許文献1のように、支持基板と素子との間に空洞を設けるだけでは、電気的特性の安定化や内部の気密封止性等を維持することが難しく、信頼性が低下するおそれがあるという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、簡便な構成で、基板同士を接合して封止する際に残留ストレスが生じるのを抑制でき、充分な接合品質を有し、生産性及び素子特性に優れ、高い信頼性を有するパッケージを提供することを目的とする。
また、本発明は、基板同士を接合して封止する工程において残留ストレスが生じるのを抑制し、接合品質並びに素子特性に優れ、高い信頼性を有するパッケージを、工程を増加させることなく、生産性よく製造することが可能なパッケージの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のパッケージは、第1基板と、前記第1基板の上面側に設けられる素子及び電極と、前記第1基板の上面側に前記素子を覆った状態で接合され、前記第1基板側に配置される下面側に、前記第1基板に接合される凸状体と、平面視で前記凸状体に囲まれるように形成され、前記素子上に封止空間を確保するための凹状のキャビティ領域と、平面視で前記電極を露出されるための貫通部とを有する第2基板と、を備え、前記凸状体は、平面視で複数のコーナー部を有する枠状とされており、且つ、前記複数のコーナー部は、平面視において少なくとも一部がコーナーカットされた形状であることを特徴とする。
本発明によれば、第2基板に設けられた枠状の凸状体のコーナー部が、平面視で少なくとも一部がコーナーカットされた形状であることにより、第1基板と第2基板の凸状体とを接合する際、熱圧着によるストレスがコーナー部で開放され、応力が緩和されるので、基板同士の接合部分に残留ストレスが生じるのを抑制でき、接合品質が高められる。これにより、素子、及び、その検出信号を処理する駆動回路や制御回路等に、残留ストレスによる影響が及ぶのを回避できるので、素子特性や回路特性が低下するのを防止できるとともに、高い封止気密性が得られる。
さらに、凸状体を備えることにより、第1基板と第2基板の凸状体とを接合する際に、接合装置による加圧力が効率的に付与されるため、接合安定性が向上する。
従って、簡便な構成で、充分な接合品質を有し、生産性及び素子特性に優れ、高い信頼性を有するパッケージが実現できる。
また、本発明のパッケージは、上記構成において、前記凸状体における前記複数のコーナー部が面取り形状とされた構成を採用できる。
また、本発明のパッケージは、上記構成において、前記凸状体における前記複数のコーナー部が平面視円弧状とされた構成を採用できる。
本発明によれば、平面視枠状とされた凸状体におけるコーナー部が、面取り形状(C面)、あるいは、平面視円弧状(R形状)であることにより、上記のような、基板同士の接合部分に残留ストレスが生じるのを抑制できる作用が安定的に得られる。
また、本発明のパッケージは、上記構成において、さらに、前記第2基板に形成された前記凸状体の先端を覆うように第2金属接合膜が設けられており、前記第1基板の上面に、前記第2基板に形成された前記凸状体に対応する位置で第1金属接合膜が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、上記の第1金属接合膜及び第2金属接合膜が、それぞれ対応する位置で設けられていることにより、第1基板と第2基板とを接合したとき、金属拡散接合によってより高い封止気密性が得られる。また、第1基板及び第2基板における加工精度に起因する凹凸等が吸収されるので、封止気密性のさらなる向上に加え、内部における電気的特性もより良好になり、優れた素子特性が得られる。
また、本発明のパッケージは、上記構成において、前記第1基板及び前記第2基板がシリコン基板からなることが好ましい。
本発明によれば、第1基板及び第2基板が、加工性に優れるシリコン基板からなることで、特に、第2基板に設けられる凸状体の形状精度等が高められるとともに、接合による内部応力が低減されるので、上記のような、基板同士の接合部分に残留ストレスが生じるのを抑制できる作用がさらに安定的に得られる。
また、本発明のパッケージは、上記構成において、前記第2基板が、(100)面を有するシリコン基板からなり、且つ、前記凸状体に備えられる前記コーナー部の少なくとも一部に(221)面が出現している構成としてもよい。
本発明によれば、第2基板が、エッチング速度が速い(100)面を有するシリコン基板からなることで、シリコンの結晶異方性に起因するエッチング速度の勾配により、上記のようなコーナーカットされた形状を有し、(221)面が出現したコーナー部が得られる。これにより、凸状体の形状精度等がより高められ、上記のような、基板同士の接合部分に残留ストレスが生じるのを抑制できる作用がより安定的に得られる。
また、本発明のパッケージは、上記構成において、前記素子が赤外線検出素子であり、且つ、前記第2基板が赤外線を透過可能とされた、所謂赤外線センサとしての構成を採用することが可能である。
本発明によれば、上記のパッケージ構造を有し、素子として赤外線検出素子を備えた構成を採用することで、接合部分に残留ストレスが生じるのが抑制され、充分な接合品質を有し、生産性及び素子特性に優れるとともに、高い信頼性を有するパッケージとしての赤外線センサが実現できる。
本発明のパッケージの製造方法は、少なくとも、基板材料の表面をエッチングすることにより、素子を収容する凹状のデバイス領域を形成して第1基板を得る工程(1)と、基板材料の表面をエッチングすることにより、前記基板材料の少なくとも一部に貫通部を形成するとともに、平面視で複数のコーナー部を有する枠状の凸状体と、平面視で前記凸状体に囲まれるように形成され、前記素子上に封止空間を確保するための凹状のキャビティ領域とを形成し、且つ、前記凸状体における前記複数のコーナー部を、平面視において少なくとも一部がコーナーカットされた形状に形成することで第2基板を得る工程(2)と、前記第1基板に形成された前記デバイス領域に前記素子を配置する工程(3)と、前記第1基板と前記第2基板との間に前記素子が配置されるように前記第1基板と前記第2基板とを重ね合わせ、前記第2基板に形成された凸状体を前記第1基板に接合することにより、前記第1基板及び前記第2基板に囲まれた封止空間を形成しながら、前記第1基板と前記第2基板とを接合する工程(4)と、前記ダイシングラインに沿って前記第1基板及び前記第2基板を切断することにより、チップ単位に個片化する工程(5)と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、基板材料の表面をエッチングすることで、枠状の凸状体のコーナー部を、少なくとも一部がコーナーカットされた形状に形成して第2基板を得る工程(2)を備えた方法なので、工程(4)において第1基板と第2基板の凸状体とを接合する際、熱圧着によるストレスがコーナー部で開放され、応力が緩和されることで、基板同士の接合部分に残留ストレスが生じるのを抑制し、充分な接合品質で接合できる。これにより、素子、及び、その検出信号を処理する駆動回路や制御回路等に、残留ストレスによる影響が及ぶのを回避できるので、得られるパッケージの素子特性や回路特性が低下することを防止でき、また、高い封止気密性を確保できる。
また、工程(2)において、第2基板の下面をエッチングすることで、複数のコーナー部を有する枠状の凸状体を形成する方法なので、この第2基板の下面における凸状体以外の部分がエッチングで除去されるので、凹状のキャビティ領域を同時に形成することができ、工程を簡略化することができる。
さらに、上記の凸状体を備えることにより、工程(4)において第1基板と第2基板の凸状体とを接合する際、接合装置による加圧力が効率的に付与されるため、接合安定性が向上する。
従って、接合品質並びに素子特性に優れ、高い信頼性を有するパッケージを、工程を増加させることなく、生産性よく製造することが可能になる。
また、本発明のパッケージの製造方法は、上記構成において、前記工程(2)が、前記凸状体の前記複数のコーナー部を面取り形状に形成する方法とすることができる。
また、本発明のパッケージの製造方法は、上記構成において、前記工程(2)が、前記凸状体の前記複数のコーナー部を平面視円弧状に形成する方法とすることができる。
本発明によれば、平面視枠状とされた凸状体におけるコーナー部を、面取り形状(C面)、あるいは、平面視円弧状(R形状)に形成することにより、上記のような、基板同士の接合部分に残留ストレスが生じるのを抑制できる作用が安定的に得られる。
また、本発明のパッケージの製造方法は、上記構成において、さらに、前記工程(1)及び前記工程(2)の後に、前記第2基板に形成された前記凸状体の先端を覆うように第2金属接合膜を形成する工程(6)と、前記第1基板と前記第2基板とを重ね合わせたときに前記凸状体に対応する位置で、前記第1基板上に第1金属接合膜を形成する工程(7)と、前記第1基板の前記上面に、前記第1金属接合膜よりも外側の領域に複数の電極を形成する工程(8)と、を備え、前記工程(4)は、前記工程(6)及び前記工程(7)の後に、前記第1基板と前記第2基板とを重ね合わせて互いに加圧し、前記第1金属接合膜と前記第2金属接合膜とを拡散接合させることで、前記第1基板と前記第2基板とを接合する方法を採用することがより好ましい。
本発明によれば、さらに、上記の工程(6)及び工程(7)を備え、第1金属接合膜及び第2金属接合膜を、それぞれ対応する位置で形成したうえで、上記の工程(4)において、第1金属接合膜と第2金属接合膜とを拡散接合させ、第1基板と第2基板とを接合することで、高い封止気密性を有するパッケージが得られる。また、第1基板及び第2基板における加工精度に起因する凹凸等が吸収されるので、封止気密性の向上に加え、内部における電気的特性もより良好になり、優れた特性を有するパッケージを製造することが可能になる。
また、本発明のパッケージの製造方法は、上記構成において、前記工程(1)及び前記工程(2)が、前記基板材料としてシリコン基板を用いる工程であることがより好ましい。
本発明によれば、第1基板及び第2基板に、加工性に優れるシリコン基板を用いることで、後工程となる工程(4)で第1基板と第2基板とを接合する際の内部応力が低減されるとともに、第2基板に設けられる凸状体の形状精度等が高められる。これにより、上記のような、基板同士の接合部分に残留ストレスが生じるのを抑制できる作用がより安定的に得られる。
また、本発明のパッケージの製造方法は、上記構成において、前記工程(2)が、前記第2基板として、(100)面を有するシリコン基板を用い、且つ、前記第2基板をエッチングすることにより、前記凸状体に備えられる前記コーナー部の少なくとも一部に(221)面を出現させる方法とすることができる。
本発明によれば、前記工程(2)において、第2基板として、エッチング速度が速い(100)面を有するシリコン基板を用いることで、シリコンの結晶異方性に起因するエッチング速度の勾配により、上記のようなコーナーカットされた形状を有し、(221)面が出現したコーナー部を形成できる。これにより、凸状体の形状精度等がより高められるので、上記のような、基板同士の接合部分に残留ストレスが生じるのを抑制できる作用が、さらに安定的に得られる。
また、本発明のパッケージの製造方法は、上記構成において、前記工程(3)が、前記素子として、赤外線検出素子を、前記第1基板に形成された前記デバイス領域に配置する方法を採用してもよい。
本発明によれば、上記の各工程によって得られるパッケージ構造を有し、素子として赤外線検出素子をデバイス領域に配置する方法なので、接合部分に残留ストレスが生じるのが抑制され、生産性及び素子特性に優れるとともに、高い信頼性を有するパッケージとしての赤外線センサを製造することが可能になる。
なお、本発明で説明する「コーナーカットされた形状」とは、コーナー部を平面視したときの頂点(角部)が削除された形状であり、例えば、上記のような面取り形状や、円弧形状等が挙げられる。
本発明のパッケージによれば、上記構成を採用することにより、第1基板と第2基板の凸状体とを接合する際に生じる、熱圧着によるストレスに伴う応力が緩和され、接合部分に残留ストレスが生じるのを抑制でき、充分な接合品質が得られる。これにより、素子及び駆動回路や制御回路等に残留ストレスによる影響が及ぶのを回避できるので、素子特性や回路特性が低下するのを防止できるとともに、高い封止気密性が得られる。従って、簡便な構成で充分な接合品質が得られ、生産性及び素子特性に優れ、高い信頼性を有するパッケージが実現できる。
また、本発明のパッケージの製造方法によれば、上記方法を採用することにより、第1基板と第2基板の凸状体とを接合する際、熱圧着によるストレスに伴う応力が緩和され、接合部分に残留ストレスが生じるのを抑制できる。これにより、素子、及び、その検出信号を処理する駆動回路や制御回路等に、残留ストレスによる影響が及ぶのを回避し、パッケージの素子特性や回路特性が低下することを防止しながら、高い封止気密性を確保できる。従って、接合品質及び素子特性に優れ、高い信頼性を有するパッケージを、工程を増加させることなく、生産性よく製造することが可能になる。
本発明の実施形態であるパッケージを模式的に説明する平面図である。 本発明の実施形態であるパッケージを模式的に説明する図であり、図1中に示すI−I断面図である。 本発明の実施形態であるパッケージを模式的に説明する図であり、図3(a)は、第2基板に設けられる凸状体のコーナー部を拡大して示す図、図3(b)は、図3(a)中に示すII−II断面図である。 本発明の実施形態であるパッケージの製造方法を模式的に説明する図であり、図4(a)〜(c)は、工程(2)において基板をウェットエッチングすることで第2基板を得るステップを示す工程図、図4(d)は、工程(6)において第2基板の凸状体に第2金属接合膜を形成するステップを示す工程図である。 本発明の実施形態であるパッケージの製造方法を模式的に説明する図であり、図5(a)は、工程(7)において第1基板の表面に第1金属接合膜を形成するステップ、及び、工程(3)においてデバイス領域に素子を配置するステップを示す工程図、図5(b)は、工程(4)において第1基板と第2基板とを接合することでパッケージを得るステップを示す工程図、図5(c)は、工程(6)においてウエハをダイシングすることで電極を露出させるとともに、チップ化するステップを示す工程図である。
以下、本発明のパッケージ及びパッケージの製造方法の実施形態を挙げ、その構成について図1〜図4を適宜参照しながら詳述する。なお、以下の説明で用いる各図面は、本発明のパッケージの特徴をわかりやすくするため、便宜上、特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等は実際とは異なる場合がある。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
[パッケージの構成]
以下に、本実施形態のパッケージの構成について説明する。
図1は、本実施形態のパッケージ1を模式的に説明する平面図であり、図2は、図1中に示すパッケージ1のI−I断面図である。また、図3(a)は、パッケージ1の要部を拡大して示す平面図であり、図3(b)は、図3(a)中に示すII−II断面図である。
図1〜図3に示すように、本実施形態のパッケージ1は、第1基板2(ベース基板)と、素子4と、第2基板3(リッド基板)とを備える。本実施形態のパッケージ1は、内部に素子4が設けられることで、種々のセンサ装置や半導体装置等を構成するものである。
より詳細には、本実施形態のパッケージ1は、第1基板2と、第1基板2の上面2a側に設けられる素子4及び電極8と、第1基板2の上面2a側に、素子4を覆った状態で枠状の接合体5を介して接合され、且つ、平面視で電極8を露出されるための貫通部33が設けられた第2基板3と、第1基板2、第2基板3及び接合体5に囲まれるように確保された封止空間Cと、を備えて概略構成される。
また、本実施形態のパッケージ1は、第2基板3の下面3b側に、第1基板2に接合される凸状体31と、平面視で凸状体31に囲まれるように形成され、素子4上に上記の封止空間Cを確保するための凹状のキャビティ領域32と、平面視で電極8を露出されるための貫通部33とを有する。
そして、本実施形態のパッケージ1は、第2基板3の下面3bに設けられる凸状体31が、平面視で複数のコーナー部35を有する枠状とされており、且つ、複数のコーナー部35は、平面視において少なくとも一部がコーナーカットされた形状とされている。
以下、本実施形態のパッケージ1の構成について説明する。
第1基板2は、パッケージ1のベース基板であり、例えば、シリコン基板からなる。また、第1基板2は、図1に示す例では、平面視で矩形状に形成されている。また、第1基板2の上面2aには、後述する素子4を配置するためのデバイス領域22が凹状に形成されており、図示例においては、平面視で概略中央にデバイス領域22が設けられている。
第1基板2の平面視形状は、図示例のような概略矩形状のものには限定されず、パッケージ1としての平面視形状に合わせて各種形状を採用することができる。
また、本実施形態においては、第1基板2の上面2a及び下面2bは、デバイス領域22の部分を除いて概略平坦に構成されている。また、第1基板2の側面は、上面2a及び下面2bに対して概略垂直に構成されている。
第1基板2は、例えば、シリコン基板をウェットエッチングすることにより、デバイス領域22を形成して得ることができる。デバイス領域22は、例えば、平面視矩形状に形成される領域である。
素子4は、上述のように、第1基板2の上面2a側に形成された凹状のデバイス領域22に収容されるように設けられている。また、素子4は、例えば、ベース基板の構成材料から構成された部分を有してもよく、外部から供給された材料から構成された部分を有してもよく、ベース基板の構成材料と外部から供給された材料とを混合して構成された部分を有してもよい。本実施形態における素子4としては、例えば、センサ素子の他、電子素子、集積回路等が挙げられる。また、センサ素子としては、例えば、赤外線センサ、加速度センサ、角速度センサ等が挙げられる。
また、図1や図2等においては図示を省略しているが、本実施形態のパッケージ1においては、第1基板2におけるデバイス領域22の周囲や、後述の電極8の周囲等に絶縁層が設けられていてもよい。具体的には第1基板2の上面2a側のうち、素子4よりも外側の領域に、平面視で素子4を囲むように図視略の絶縁層を設けることができる。絶縁層は、絶縁性を有する材料からなり、例えば、二酸化ケイ素(SiO)等のシリコン酸化膜や、シリコン窒化膜(SiN)等から形成される。
第2基板3は、パッケージ1のリッド基板(蓋)であり、第1基板2と同様、例えば、シリコン基板からなる。また、図示例の第2基板3は、第1基板2と同様、平面視で矩形状に形成されている。第2基板3には、角部の1カ所、具体的には、第1基板2の上面2aに設けられる電極8に対応した位置で、平面視矩形状で、且つ、切り欠き状に形成された貫通部33が設けられている。
第2基板3の下面3bには、上述したように、第1基板2に接合される凸状体31と、平面視で凸状体31に囲まれるように形成され、素子4上に上記の封止空間Cを確保するための凹状のキャビティ領域32が設けられている。また、第2基板3の上面3aは概略平坦に構成されている。また、第2基板3の側面は、貫通部33に対応する部分を除き、上面3a及び下面3bに対して概略垂直に構成されている。
また、図1中に透過して示したように、上記の貫通部33による切り欠き形状に合わせて、平面視枠状の凸状体31、及び、該凸状体31に囲まれたキャビティ領域32も、貫通部33に対応する位置が平面視で切り欠き形状とされている。
また、第2基板3は、第1基板2に対して概略平行となるように重ね合わせられている。
第2基板3の平面視形状としても、第1基板2の場合と同様、図示例のような概略矩形状には限定されず、パッケージ1としての平面視形状に合わせて、第1基板2と対応する形状とすることができる。
また、第2基板3は、上記の素子4が赤外線検出素子である場合には、赤外線を透過可能に構成される。
また、第2基板3における貫通部33は、その2カ所の側壁33a,33bが、平面視で基板の内側から外側に向かうに従って第1基板2側に傾斜するように形成されている。図2においては、側壁33aにおける傾斜状態を示している。これらの傾斜面は、詳細を後述するドライエッチングやウェットエッチング等の方法により、斜面状に形成されるものである。
第2基板3に設けられる貫通部33は、上記により、第1基板2上に設けられる電極8を上方に露出させることで、外部と電気的に接続できるように構成するものである。
貫通部33の平面視形状は、図示例のような矩形状には限定されず、電極8を露出させ、且つ、外部との結線等を施しやすい形状であれば、如何なる形状であってもよい。また、貫通部33の平面視寸法としても特に限定されず、上記のように、電極8への結線の容易性等を勘案しながら決定すればよい。
そして、本実施形態のパッケージ1においては、第2基板3に設けられた枠状の凸状体31のコーナー部35が、平面視で少なくとも一部がコーナーカットされた形状とされ、図1に示す例では、コーナー部35が平面視で面取りされた形状とされている。これにより、後述の製造方法に示した手順で第1基板2と第2基板3の凸状体31とを接合する際、熱圧着によるストレスがコーナー部35で開放され、応力が緩和される。このような作用により、基板同士の接合部分に残留ストレスが生じるのが抑制されるので、第1基板2と第2基板3との接合品質が高められ、高い封止気密性が得られる。
また、上記構成の凸状体31を備えることにより、後述の手順で第1基板2と第2基板3の凸状体31とを接合する際に、接合装置による加圧力が効率的に付与されるため、接合安定性がさらに向上する。
上記のような、少なくとも一部がコーナーカットされたコーナー部35の形状は、例えば、シリコン基板をエッチングする際の、シリコンの異方性によって形成される。具体的には、第2基板3として(100)面を有するシリコン基板を採用し、このシリコン基板をエッチングしたとき、シリコンの結晶異方性に起因するエッチング速度の勾配が生じ、特に、枠状の凸状体31のコーナー部35におけるエッチング速度が速くなる。これにより、図示例のようなコーナーカットされた形状を有し、(221)面が出現したコーナー部35が得られる。このような手順で得られた第2基板3は、凸状体31の形状精度等がより高められたものとなり、基板同士の接合部分に残留ストレスが生じるのを抑制できる作用がより安定的に得られ、接合品質の一層の向上に寄与する。
凸状体31のコーナー部35は、少なくとも一部がコーナーカットされた形状であれば、上記のような、残留ストレスの抑制高価が得られるので、特に限定されないが、図3(a)に示す例のような面取り形状や、平面視円弧状(図視略)であることが好ましい。コーナー部35が、図示例のような面取り形状(C面)、あるいは、平面視円弧状(R形状)であることにより、上記のような、基板同士の接合部分に残留ストレスが生じるのを抑制できる作用が安定的に得られる。
また、コーナー部35の寸法としても、特に限定されるものではないが、一般に、シリコン基板をエッチングした際の、面取り形状における削れ長さ、即ち、図3(a)中に示す面取り幅Kは、シリコン基板の表面のエッチング深さ、即ち、図3(b)中に示すキャビティ深さDと関係があり、このキャビティ深さDに対して約2〜3倍の寸法となる。
例えば、図3(b)中に示すキャビティ深さDが30μmであり、且つ、凸状体31の先端における接合幅Wが100μmである場合には、図3(a)中に示すように、コーナー部35の頂点が除去され、この頂点を通る対角線H方向で概ね60〜90μmほど削られる。このため、コーナー部35における対角線H方向の幅Tは、概ね50〜80μm程度となる。
ここで、コーナー部35における対角線H上の幅寸法は、凸状体31の直線部における幅寸法にできる限り近い寸法であることが、接合後の封止性を確保する等の観点からより好ましい。
なお、本実施形態のパッケージ1においては、第2基板3の下面(他面)3b側にキャビティ領域32が設けられていることで、第1基板2の上面2aに設けられた素子4と概略対応する位置で封止空間Cが確保される。
接合体5は、第1基板2と第2基板3とを接合するものであり、図1及び図2では詳細な図示を省略しているが、第2基板3の下面3bに設けられた凸状体31に対応するように、平面視で枠状に構成される。また、接合体5は、第1基板2側に配置される第1金属接合膜51と、第2基板3側に配置される第2金属接合膜52とが金属拡散接合されてなる。本実施形態のパッケージ1に備えられる接合体5は、第1基板2と第2基板3とを接合することで、これら第1基板2、第2基板3及び接合体5に囲まれた封止空間Cが形成される。
より具体的には、接合体5は、第1基板2の上面2aに配置される第1下地層51a、及び、第1下地層51a上に積層して設けられる第1接合層51bからなる第1金属接合膜51と、第2基板3の下面3bに配置される第2下地層52a、及び、第2下地層52aに積層して設けられる第2接合層52bからなる第2金属接合膜52と、から構成される。
そして、接合体5は、第1接合層51bと第2接合層52bとが接合されることで、第1基板2と第2基板3との間を接合する。
第1下地層51a及び第2下地層52aは、それぞれ、第1基板2の上面2a、又は、第2基板3の下面3bに接合される。上記のような各下地層を備えることにより、第1接合層51bが第1基板2に対して強固に接合され、第2接合層52bが第2基板3に対して強固に接合される。
第1下地層51a及び第2下地層52aは、第1基板2の上面2a上、又は、第2基板3の凸状体31の先端において、導電性を有する金属材料によって薄膜状に形成されている。
第1下地層51a及び第2下地層52aの材料としては、特に限定されないが、例えば、タンタル(Ta)又は窒化チタン(TiN)からなる薄膜とされていることが好ましい。
また、第1基板2側に設けられる第1下地層51aは、例えば、図視略のグラウンドに接続されている。このグラウンドは、例えば、第1基板2の下面2b側に設けることができるが、第1基板2の上面2a側に設けられていてもよい。
第1接合層51b及び第2接合層52bは、上記のように、それぞれ、第1下地層51a又は第2下地層52aに積層されている。
第1接合層51b及び第2接合層52bの材料としては、特に限定されないが、例えば、第1下地層51a及び第2下地層52aの材料としてタンタルを用いた場合には、第1接合層51b及び第2接合層52bの材料として金(Au)を用いる。また、第1下地層51a及び第2下地層52aの材料として窒化チタンを用いた場合には、第1接合層51b及び第2接合層52bの材料としてアルミニウム(Al)を用いる。
そして、本実施形態においては、第1接合層51bと第2接合層52bとが、同じ材料同士で接合されるように構成される。即ち、第1接合層51b及び第2接合層52bは、両方が同じ材料、即ち、金(Au)又はアルミニウム(Al)の何れか一方の材料を含むように構成される。
接合体5を上記材料から構成した場合、各層の厚さは特に限定されない。一方、電気的特性や接合時の強度等を勘案し、第1下地層51a及び第2下地層52aをタンタルから構成し、第1接合層51b及び第2接合層52bを金から構成した場合には、例えば、{第1接合層51b(又は第2接合層52b):0.5nm〜2μm/第1下地層51a(又は第2下地層52a):0.05〜0.2μm}の範囲とすることが好ましい。
同様に、第1下地層51a及び第2下地層52aを窒化チタンから構成し、第1接合層51b及び第2接合層52bをアルミニウムから構成した場合には、例えば、{第1接合層51b(又は第2接合層52b):1〜3μm/第1下地層51a(又は第2下地層52a):0.05〜0.5μm}の範囲とすることが好ましい。
本実施形態においては、接合体5を上記のような層構造から構成することにより、詳細については後述するが、第1基板2と第2基板3とを重ね合わせて加圧した際に、第1下地層51a及び第1接合層51bと、第2下地層52a及び第2接合層52bとの間に金属拡散接合が発現される。これにより、接合体5を強固な接合構造とし、且つ、第1基板2と第2基板3の凸状体31とを、封止空間Cにおける封止性を高めながら強固に接合することが可能になる。
また、本実施形態においては、接合体5を上記材料から構成して金属拡散接合させることには限定されず、例えば、接合体5の各層を金(Au)又はスズ(Sn)から構成し、Au−Sn共晶接合させた構成を採用してもよい。この場合、例えば、第1下地層51a及び第2下地層52a、並びに、第1接合層51b及び第2接合層52bを、それぞれAu−Sn共晶合金から形成し、共晶温度まで加熱及び溶融させることで、第1下地層51a及び第1接合層51bと、第2下地層52a及び第2接合層52bとの間を共晶接合させる。これにより、第1基板2と第2基板3とを接合することができる。
第1基板2の上面2aには、電極8が設けられている。電極8は、図視略の内部配線等を介して素子4と電気的に接続され、素子4による検出信号等を外部に出力するものである。電極8は、図示例では、第1基板2の上面2a上における1カ所にのみ設けられているが、通常、複数箇所に設けられる。また、電極8は、上述したように、平面視で、第2基板3に設けられる貫通部33から露出するように設けられる。
そして、電極8は、例えば、素子4による検出信号等を必要とする種々の外部機器に対して電気的に接続可能に設けられる。
電極8を構成する材料としては、優れた導電性を有する電極材料であれば、特に限定されず、従来からこの分野で用いられている金属材料を何ら制限無く用いることができる。例えば、電極8として、窒化チタン(TiN)、アルミシリコン合金(AlSi)、及び窒化チタン(TiN)を、スパッタリング法によって順次積層したもの等を用いることが可能である。
本実施形態のパッケージ1によれば、第2基板3の下面3bに設けられる枠状の凸状体31のコーナー部35がコーナーカットされた形状であることにより、第1基板2と第2基板3の凸状体31とを接合する際、熱圧着によるストレスがコーナー部35で開放され、応力が緩和される。これにより、基板同士の接合部分に残留ストレスが生じるのが抑制され、充分な接合品質が得られるので、素子、及び、その検出信号を処理する駆動回路や制御回路等に、残留ストレスによる影響が及ぶのを回避でき、素子特性や回路特性が低下するのを防止できるとともに、高い封止気密性が得られる。従って、簡便な構成で、充分な接合品質を有し、生産性及び素子特性に優れ、高い信頼性を有するパッケージ1が実現できる。
また、本実施形態のパッケージ1によれば、接合体5を構成する第1金属接合膜51及び第2金属接合膜52が、それぞれ対応する位置で設けられていることで、第1基板2と第2基板3とを接合したとき、金属拡散接合によってより高い封止気密性が得られる。また、第1基板2及び第2基板3における加工精度に起因する凹凸等が吸収されるので、封止気密性のさらなる向上に加え、内部における電気的特性もより良好になり、優れた素子特性が得られる。
また、本実施形態のパッケージ1は、第1基板2及び第2基板3が、詳細を後述するブラスト加工やウェットエッチングによって加工した際の加工性が優れるシリコン基板からなることで、特に、第2基板3に設けられる凸状体31の形状精度等が高められるとともに、接合による内部応力が低減される。これにより、上記のような、基板同士の接合部分に残留ストレスが生じるのを抑制できる作用がさらに安定的に得られ、パッケージ1の素子特性がさらに高められる。
また、本実施形態のパッケージ1によれば、素子4として赤外線検出素子を採用し、且つ、第2基板3が赤外線を透過可能に構成されることにより、接合部分に残留ストレスが生じるのが抑制され、生産性及び素子特性に優れるとともに、高い信頼性を有するパッケージとしての赤外線センサが実現できる。
次に、本実施形態のパッケージ1を用いた各種検出に係る処理の一例として、素子4に赤外線検出素子を用い、赤外線センサとしてパッケージを構成した場合について説明する。
まず、赤外線が第2基板3の上面3a側から入射して第2基板3を透過すると、赤外線検出素子からなる素子4は、その赤外線を検出して検出信号を出力する。素子4から出力された検出信号は、図視略の内部配線等を通り、電極8から出力される。電極8から出力された検出信号は、外部機器に送信されて所定の動作が行われる。
[パッケージの製造方法]
次に、本実施形態のパッケージの製造方法について、図4及び図5を参照しながら詳述する(パッケージ1の構成については図1〜図3も適宜参照)。
図4及び図5は、本実施形態のパッケージ1の製造方法を模式的に説明する図であり、 図4(a)〜(c)は、以下に説明する工程(2)において基板をウェットエッチングすることで第2基板3を得るステップを示す工程図、図4(d)は、工程(6)において第2基板3の凸状体31に第2金属接合膜52を形成するステップを示す工程図である。また、図5(a)は、以下に説明する工程(7)において第1基板2の上面2aに第1金属接合膜51を形成するステップ、及び、工程(3)においてデバイス領域22に素子4を配置するステップを示す工程図、図5(b)は、工程(4)において第1基板2と第2基板3とを接合することでパッケージ1を得るステップを示す工程図、図5(c)は、工程(6)においてウエハをダイシングすることでチップ化するステップを示す工程図である。
本実施形態のパッケージの製造方法は、例えば、図1〜3に示すような本実施形態のパッケージ1を製造する方法であり、少なくとも、以下の工程(1)〜(5)を備える方法である。
工程(1):基板材料の表面をエッチングすることにより、素子4を収容する凹状のデバイス領域22を形成して第1基板2を得る。
工程(2):基板材料の表面をエッチングすることにより、基板材料の少なくとも一部に貫通部33を形成するとともに、平面視で複数のコーナー部35を有する枠状の凸状体31と、平面視で凸状体31に囲まれるように形成され、素子4上に封止空間Cを確保するための凹状のキャビティ領域32とを形成し、且つ、凸状体31における複数のコーナー部35を、平面視において少なくとも一部がコーナーカットされた形状に形成することで第2基板3を得る。
工程(3):第1基板2に形成されたデバイス領域22に素子4を配置する。
工程(4):第1基板2と第2基板3との間に素子4が配置されるように第1基板2と第2基板3とを重ね合わせ、前記第2基板に形成された凸状体を前記第1基板に接合することにより、第1基板2及び第2基板3に囲まれた封止空間Cを形成しながら、第1基板2と第2基板3とを接合する。
工程(5):ダイシングラインLに沿って第1基板2及び第2基板3を切断することにより、チップ単位に個片化する。
なお、本実施形態においては、上記の工程(1)〜(5)に加え、さらに、工程(1)及び工程(2)の後に、第2基板3に形成された凸状体31の先端を覆うように第2金属接合膜52を形成する工程(6)と、第1基板2と第2基板3とを重ね合わせたときに凸状体31に対応する位置で、第1基板2上に第1金属接合膜51を形成する工程(7)と、第1基板2の上面2aに、第1金属接合膜51よりも外側の領域に複数の電極8を形成する工程(8)と、を備え、上記の工程(4)が、工程(6)及び工程(7)の後に、第1基板2と第2基板3とを重ね合わせて互いに加圧し、第1金属接合膜51と第2金属接合膜52とを拡散接合させることで、第1基板2と第2基板3とを接合する例を説明する。
まず、工程(1)において、基板材料、例えばシリコン基板の表面をウェットエッチングし、素子4を収容する凹状のデバイス領域22を形成して第1基板2を作製する(図5(a)を参照)。
具体的には、工程(1)では、まず、基板材料となるシリコン基板の表面に、フォトリソグラフィ法により、凹状のデバイス領域22をウェットエッチングで形成するための、図視略のレジストパターンを形成する。
次いで、シリコン基板の表面をウェットエッチングすることにより、凹状のデバイス領域22を形成する。
その後、第1基板2からレジストパターンを剥離する。
工程(1)においては、フォトリソグラフィ法によってレジストパターンを形成するにあたり、例えばスピンコート法等を用いて、従来公知の条件でレジストパターンを形成することができる。
また、工程(1)におけるウェットエッチング条件としても、特に限定されず、例えば、従来からシリコン基板のエッチングに用いられているKOH等のエッチング液を用いることができる。また、エッチング液の温度やエッチング時間等の各条件についても、従来公知の条件を何ら制限無く採用できる。
本実施形態では、上記工程(1)を実施するのと平行して、工程(2)において、基板材料、例えばシリコン基板の表面(下面3b)をエッチングすることにより、貫通部33と、枠状の凸状体31と、平面視で凸状体31に囲まれるように形成され、素子4上に封止空間Cを確保するための凹状のキャビティ領域32とを形成しで第2基板3を作製する。
まず、工程(2)においては、図5(a)に示すような、基板材料となるシリコン基板3Aを準備する。
次いで、詳細な図示を省略するが、シリコン基板3Aの一方の表面(下面3b)にドライフィルムレジストを塗布した後、フォトリソグラフィ法によってパターン化することにより、凸状体31及びキャビティ領域32をウェットエッチングで形成するための図視略のレジストパターンを形成する。
これと同時に、シリコン基板3Aの他方の表面(上面3a)に、上記同様、ドライフィルムレジストを塗布した後、フォトリソグラフィ法によってパターン化することにより、貫通部33をドライエッチングやウェットエッチングで形成するための図視略のレジストパターンを形成する。
次いで、図4(b)に示すように、シリコン基板3Aの一方の表面(下面3b)をウェットエッチングすることにより、凸状体31を形成するとともに、図1及び図2中にも示すような、凸状体31に囲まれたキャビティ領域32を形成する。
これと同時に、図4(c)に示すように、シリコン基板3Aの他方の表面(上面3a)をドライエッチング又はウェットエッチングすることにより、貫通部33を形成する。
なお、本実施形態においては、工程(2)において貫通部33を形成するにあたり、ドライエッチングやウェットエッチングでは工程時間がかかりすぎるおそれもあるため、例えば、シリコン基板3Aの表面をサンドブラスト加工する方法によって貫通部33を形成してもよい。この場合、貫通部33を形成するのと同時に、後述の工程(5)においてダイシング加工を行う際の目印となる、平面視で複数の矩形状の領域に区画されたダイシングラインLを形成することができる(図5(c)等を参照)。
ここで、本実施形態の工程(2)においては、図3(a)に示すように、凸状体31における複数のコーナー部35を、平面視において少なくとも一部がコーナーカットされた形状に形成する。
具体的には、例えば、具体的には、(100)面を有するシリコン基板の一方の表面(下面3b)を、水酸化カリウム溶液をエッチング溶液に用いてウェットエッチングする。この際、シリコン基板の一方の表面(下面3b)上において、シリコンの結晶異方性に起因するエッチング速度の勾配が生じることで、特に、コーナー部35におけるエッチング速度が速くなる。これにより、コーナー部35が、頂点が除去された形状でエッチングが進行し、図3(a)に示すようなコーナーカットされた形状を有し、(221)面が出現したコーナー部35が得られる。
なお、コーナー部35の平面視形状は、図示例のような面取り形状(C面)には限定されず、例えば、平面視円弧状(R形状)となるように、エッチング条件の選択によってコントロールしてもよい。
また、コーナー部35の寸法についても、この分野においてシリコン基板をウェットエッチングする際に適用される一般的な条件を採用することにより、図3(a),(b)中に示す面取り幅K、キャビティ深さD、接合幅W及び対角線方向の幅Tが、上述したような寸法関係となるようにコントロールすることができる。
本実施形態においては、工程(2)において、キャビティ領域32の形成と同一工程で、上記のようなコーナー部35を有する枠状の凸状体31を形成することができため、工程を増加させることがない。
なお、上述したように、貫通部33及びダイシングラインLをブラスト加工で同時に形成する場合には、例えば、図視略のレジストパターンにおける露出領域のサイズを最適化することにより、貫通部33と凹状のダイシングラインLを同時に形成できる。即ち、レジストパターンにおける貫通部33の形成予定領域に対応する位置を、比較的大きな露出領域とする一方、ダイシングラインLの形成予定領域に対応する位置を、幅の狭いライン状の露出領域として形成する。これにより、貫通部33の形成予定領域においては、図視略の砥粒がシリコン基板3A(第2基板3)の厚さ方向で奥深く入り込むため、貫通部33が第2基板3を貫通するように形成される。一方、ダイシングラインLの形成予定領域においては、砥粒がシリコン基板3Aの厚さ方向で浅い位置までしか入り込まないため、ダイシングラインLは第2基板3を貫通することなく凹状に形成される。
また、例えば、図視略のブラスト加工装置の設定により、このブラスト加工装置及び研磨剤から決定されるアスペクト比に基づき、ダイシングラインLの幅寸法が、シリコン基板3Aを貫通可能な幅寸法よりも狭い幅寸法となるように調整する方法を採用することもできる。
上記のブラスト加工によって形成されるダイシングラインLの幅寸法としては、特に限定されず、後述の工程(5)におけるダイシング時の位置合わせや加工性を考慮して適宜決定すればよく、例えば、50〜200μm程度とすることができる。
また、工程(2)のブラスト加工で用いる砥粒としても、特に限定されないが、本実施形態で製造するパッケージがチップサイズであることや、ダイシングラインLが微細なラインであること等も考慮し、例えば、600〜1200番程度のものを用いることができる。
次に、工程(6)において、第1基板2における素子4が配置された上面2aに、該素子4を囲むように枠状の第1金属接合膜51を形成する。
具体的には、まず、図5(a)に示すような、工程(1)で得られた第1基板2の上面2a側に、スプレーコート法等のフォトリソグラフィ法により、第1金属接合膜51を形成するための、図視略のレジストパターンを形成する。この際、第1基板2の上面2aにおける、第1金属接合膜51の形成予定位置を除いた全面にレジストパターンを形成する。
次いで、例えば、スパッタリング法、蒸着法又はめっき法等の方法により、図5(a)等に示すように、第1金属接合膜51を形成する。この際、材料及び積層順を適宜選択することにより、上述したような{Au層/Ta層}構造、又は、{Al層/TiN層}構造の薄膜からなり、第1下地層51a上に第1接合層51bが積層された第1金属接合膜51を形成することができる。
その後、第1基板2の上面2aから図視略のレジストパターンを剥離する。
次に、工程(8)において、第1基板2の上面2aに、第1金属接合膜51よりも外側の領域に複数の電極8を形成する。
具体的には、図5(a)中に示すように、第1基板2の上面2aに、スパッタリング法によって導電性材料を積層することにより、電極8を形成する。この際、電極8に用いられる電極材料としては、特に限定されないが、例えば、上述したような、TiN、AlSi、及びTiNを順次積層することで形成することができる。
次に、工程(7)において、第2基板3の上面3a側に形成された凸状体31の先端部を覆うように、枠状の第2金属接合膜52を形成する。
具体的には、まず、図4(d)に示すような、工程(2)で得られた第2基板3の下面3b側に、スプレーコート法等のフォトリソグラフィ法により、第2金属接合膜52を形成するための、図視略のレジストパターンを形成する。この際、第2基板3の下面3bにおける、凸状体31を除いた全面にレジストパターンを形成する。
次いで、例えば、スパッタリング法、蒸着法又はめっき法等の方法により、第2基板3の下面3bにおける凸状体31の先端の全体に、枠状の第2金属接合膜52を形成する。
なお、工程(7)においては、材料及び積層順を適宜選択することにより、上述したような{Au/Ta}構造、又は、{Al/TiN}構造の薄膜からなり、第2下地層52a上に第2接合層52bが積層された第2金属接合膜52を形成することができる。
この際、第1金属接合膜51が{Au/Ta}構造からなる場合には、第2金属接合膜52も同様の材料から形成する。この場合には、第1接合層51b(Au)と第2接合層52b(Au)とが接合される。
また、第1金属接合膜51が{Al/TiN}構造からなる場合には、第2金属接合膜52も同様の材料から形成する。この場合には、第1接合層51b(Al)と第2接合層52b(Al)とが接合される。
その後、第2基板3の下面3bから図視略のレジストパターンを剥離する。
次に、工程(3)において、第1基板2の上面2aに形成された凹状のデバイス領域22に、素子4を配置する(図5(a)等を参照)。
次に、工程(4)においては、第1基板2と第2基板3とを、第1金属接合膜51と、凸状体31の先端部に形成された第2金属接合膜52とを接合して重ね合わせることにより、第1基板2、第2基板3、及び、第1金属接合膜51と第2金属接合膜52とが積層されてなる接合体5に囲まれた封止空間Cを形成しながら接合する。
具体的には、まず、図4(b)に示すように、第1金属接合膜51と第2金属接合膜52とを突き合わせるように、第1基板2と第2基板3とを重ね合わせる。
次いで、第1基板2と第2基板3とを互いに加圧することにより、第1金属接合膜51と第2金属接合膜52との間に金属拡散接合を発現させ、この部分を接合する。これにより、第1基板2と第2基板3とが、第1金属接合膜51と第2金属接合膜52とが接合されてなる接合体5を介して接合された状態となる。
上記の金属拡散接合を行う際の条件、即ち、パッケージ1の封止空間Cを封止する条件としては、特に限定されないが、例えば、第1基板2側の第1金属接合膜51、及び、第2基板3側の第2金属接合膜52が{Au(第1接合層51b又は第2接合層52b)/Ta(第1下地層51a又は第2下地層52a)}構造である場合には、例えば、温度条件を300〜350℃の範囲とし、加圧力を450〜900kPaの範囲とすることが好ましい。
一方、第1金属接合膜51及び第2金属接合膜52が{Al(第1接合層51b又は第2接合層52b)/TiN(第1下地層51a又は第2下地層52a)}構造である場合には、例えば、温度条件を350〜400℃の範囲とし、加圧力を27〜60MPaの範囲とすることが好ましい。
また、第1基板2と第2基板3とを接合する際の封止幅(接合幅)、即ち、第1金属接合膜51及び第2金属接合膜52の最大幅も、特に限定されない。一方、封止気密性の向上等を考慮した場合、上記の封止幅は、第1金属接合膜51及び第2金属接合膜52が{Au(第1接合層51b又は第2接合層52b)/Ta(第1下地層51a又は第2下地層52a)}構造である場合には、例えば、0.15〜0.30mmの範囲であることが好ましい。また、第1金属接合膜51及び第2金属接合膜52が{Al(第1接合層51b又は第2接合層52b)/TiN(第1下地層51a又は第2下地層52a)}構造である場合には、上記の封止幅は、例えば、0.03〜0.10mmの範囲であることが好ましい。
そして、本実施形態では、工程(5)において、例えば、ブレードを用いて、ダイシングラインLに沿って第1基板2及び第2基板3を切断することにより、チップ単位に個片化する。
以上の各工程により、本実施形態のパッケージ1を製造することができる。
なお、上記の各工程は、可能な範囲で、その工程順を変更したり、あるいは、同じ工程として行ったりすることも可能である。
本実施形態のパッケージ1の製造方法によれば、上記のように、基板材料の表面をエッチングすることで、枠状の凸状体31のコーナー部35を、平面視において少なくとも一部がコーナーカットされた形状に形成することで第2基板3を得る工程(2)を備えた方法なので、工程(4)において第1基板2と第2基板3の凸状体31とを接合する際、熱圧着によるストレスがコーナー部35で開放され、応力が緩和される。これにより、基板同士の接合部分に残留ストレスが生じるのを抑制できるので、充分な接合品質で第1基板2と第2基板3とを接合できる。従って、素子4、及び、その検出信号を処理する駆動回路や制御回路等に、残留ストレスによる影響が及ぶのを回避できるので、得られるパッケージ1の素子特性や回路特性が低下することを防止でき、また、高い封止気密性を確保できる。また、工程(2)において、第2基板3の下面3bをエッチングすることで、複数のコーナー部35を有する枠状の凸状体31を形成する方法なので、この第2基板3の下面3bにおける凸状体31以外の部分がエッチングで除去されることで、凹状のキャビティ領域32を同時に形成することができ、工程を簡略化することができる。さらに、凸状体31を備えることにより、工程(4)において第1基板2と第2基板3の凸状体31とを接合する際、接合装置による加圧力が効率的に付与されるため、接合安定性が向上する。従って、接合品質並びに素子特性に優れ、高い信頼性を有するパッケージ1を、工程を増加させることなく、生産性よく製造することが可能になる。
また、本実施形態においては、さらに、上記の工程(6)及び工程(7)を備え、接合体5を構成する第1金属接合膜51及び第2金属接合膜52を、それぞれ対応する位置で形成したうえで、上記の工程(4)において、第1金属接合膜51と第2金属接合膜52とを拡散接合させ、第1基板2と第2基板3とを接合することで、高い封止気密性を有するパッケージ1が得られる。また、第1基板2及び第2基板3における加工精度に起因する凹凸等が吸収されるので、封止気密性の向上に加え、内部における電気的特性もより良好になり、優れた特性を有するパッケージ1を製造することが可能になる。
また、本実施形態の製造方法によれば、第1基板2及び第2基板3に、ウェットエッチングやブラスト加工の際の加工性に優れるシリコン基板を用いることで、後工程となる工程(4)で第1基板2と第2基板3とを接合する際の内部応力が低減されるとともに、第2基板3に設けられる凸状体31の形状精度等が高められる。これにより、上記のような、基板同士の接合部分に残留ストレスが生じるのを抑制できる作用がより安定的に得られる。
また、本実施形態の製造方法では、工程(2)において、第2基板3として、エッチング速度が速い(100)面を有するシリコン基板を用いることで、シリコンの結晶異方性に起因するエッチング速度の勾配により、上記のようなコーナーカットされた形状を有し、(221)面が出現したコーナー部35を形成できる。これにより、凸状体31の形状精度等がより高められるので、上記のような、基板同士の接合部分に残留ストレスが生じるのを抑制できる作用が、さらに安定的に得られる。
さらに、本実施形態では、工程(3)において、素子4として赤外線検出素子をデバイス領域に配置することにより、接合部分に残留ストレスが生じるのが抑制され、充分な接合品質を有し、生産性及び素子特性に優れるとともに、高い信頼性を有するパッケージ1として赤外線センサを製造できる。
[作用効果]
以上説明したように、本実施形態のパッケージ1によれば、上記のように、第2基板3に設けられた枠状の凸状体31が、コーナー部35の少なくとも一部がコーナーカットされた形状とされている。このような構成により、第1基板2と第2基板3の凸状体31とを接合する際、熱圧着によるストレスがコーナー部35で開放されることで応力が緩和され、接合部分に残留ストレスが生じるのを抑制でき、充分な接合品質が得られる。これにより、素子4及び駆動回路や制御回路等に、残留ストレスによる影響が及ぶのを回避できるので、素子特性や回路特性が低下するのを防止できるとともに、高い封止気密性が得られる。従って、簡便な構成で充分な接合品質が得られ、生産性及び素子特性に優れ、高い信頼性を有するパッケージ1が実現できる。
また、本発明に係るパッケージ1の製造方法によれば、上記のように、基板材料の表面をエッチングすることで、枠状の凸状体31のコーナー部35を、少なくとも一部がコーナーカットされた形状に形成して第2基板3を得る工程(2)を備える方法を採用している。このような構成により、工程(4)において第1基板2と第2基板3の凸状体31とを接合する際、熱圧着によるストレスがコーナー部35で開放されて応力が緩和され、基板同士の接合部分に残留ストレスが生じるのを抑制できる。これにより、第1基板2と第2基板3とを充分な接合品質で接合できるので、素子4及び駆動回路や制御回路等に、残留ストレスによる影響が及ぶのを回避し、パッケージの素子特性や回路特性が低下することを防止しながら、高い封止気密性を確保できる。従って、接合品質及び素子特性に優れ、高い信頼性を有するパッケージ1を、工程を増加させることなく、生産性よく製造することが可能になる。
本発明のパッケージは、上述したように、生産性及び素子特性に優れ、高い信頼性を有するものなので、信頼性の高い各種検出精度が要求される電子機器等における用途、例えば、携帯端末、スマートフォン、センサネットワーク・デバイス、モノのインターネット(IoT)技術等において非常に好適である。
1…パッケージ
2…第1基板
2a…上面
2b…下面
22…デバイス領域
3…第2基板
3a…上面
3b…下面
31…凸状体
35…コーナー部
32…キャビティ領域
33…貫通部
33a,33b…側壁
3A…シリコン基板
4…素子
5…接合体
51…第1金属接合膜
51a…第1下地層
51b…第1接合層
52…第2金属接合膜
52a…第2下地層
52b…第2接合層
8…電極
C…封止空間
L…ダイシングライン
D…キャビティ深さ(エッチング深さ)
H…対角線
K…面取り幅(面取り形状における削れ長さ)
T…幅(対角線H方向の幅)
W…接合幅

Claims (14)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板の上面側に設けられる素子及び電極と、
    前記第1基板の上面側に前記素子を覆った状態で接合され、前記第1基板側に配置される下面側に、前記第1基板に接合される凸状体と、平面視で前記凸状体に囲まれるように形成され、前記素子上に封止空間を確保するための凹状のキャビティ領域と、平面視で前記電極を露出されるための貫通部とを有する第2基板と、を備え、
    前記凸状体は、平面視で複数のコーナー部を有する枠状とされており、且つ、前記複数のコーナー部は、平面視において少なくとも一部がコーナーカットされた形状であることを特徴とするパッケージ。
  2. 前記凸状体は、前記複数のコーナー部が面取り形状とされていることを特徴とする請求項1に記載のパッケージ。
  3. 前記凸状体は、前記複数のコーナー部が平面視円弧状とされていることを特徴とする請求項1に記載のパッケージ。
  4. さらに、前記第2基板に形成された前記凸状体の先端を覆うように第2金属接合膜が設けられており、
    前記第1基板の上面に、前記第2基板に形成された前記凸状体に対応する位置で第1金属接合膜が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のパッケージ。
  5. 前記第1基板及び前記第2基板がシリコン基板からなることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のパッケージ。
  6. 前記第2基板が、(100)面を有するシリコン基板からなり、且つ、前記凸状体に備えられる前記コーナー部の少なくとも一部に(221)面が出現していることを特徴とする請求項5に記載のパッケージ。
  7. 前記素子が赤外線検出素子であり、且つ、前記第2基板が赤外線を透過可能とされていることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか一項に記載のパッケージ。
  8. 少なくとも、
    基板材料の表面をエッチングすることにより、素子を収容する凹状のデバイス領域を形成して第1基板を得る工程(1)と、
    基板材料の表面をエッチングすることにより、前記基板材料の少なくとも一部に貫通部を形成するとともに、平面視で複数のコーナー部を有する枠状の凸状体と、平面視で前記凸状体に囲まれるように形成され、前記素子上に封止空間を確保するための凹状のキャビティ領域とを形成し、且つ、前記凸状体における前記複数のコーナー部を、平面視において少なくとも一部がコーナーカットされた形状に形成することで第2基板を得る工程(2)と、
    前記第1基板に形成された前記デバイス領域に前記素子を配置する工程(3)と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に前記素子が配置されるように前記第1基板と前記第2基板とを重ね合わせ、前記第2基板に形成された凸状体を前記第1基板に接合することにより、前記第1基板及び前記第2基板に囲まれた封止空間を形成しながら、前記第1基板と前記第2基板とを接合する工程(4)と、
    前記ダイシングラインに沿って前記第1基板及び前記第2基板を切断することにより、チップ単位に個片化する工程(5)と、
    を備えることを特徴とするパッケージの製造方法。
  9. 前記工程(2)は、前記凸状体の前記複数のコーナー部を面取り形状に形成することを特徴とする請求項8に記載のパッケージの製造方法。
  10. 前記工程(2)は、前記凸状体の前記複数のコーナー部を平面視円弧状に形成することを特徴とする請求項8に記載のパッケージの製造方法。
  11. さらに、前記工程(1)及び前記工程(2)の後に、
    前記第2基板に形成された前記凸状体の先端を覆うように第2金属接合膜を形成する工程(6)と、
    前記第1基板と前記第2基板とを重ね合わせたときに前記凸状体に対応する位置で、前記第1基板上に第1金属接合膜を形成する工程(7)と、
    前記第1基板の前記上面に、前記第1金属接合膜よりも外側の領域に複数の電極を形成する工程(8)と、を備え、
    前記工程(4)は、前記工程(6)及び前記工程(7)の後に、前記第1基板と前記第2基板とを重ね合わせて互いに加圧し、前記第1金属接合膜と前記第2金属接合膜とを拡散接合させることで、前記第1基板と前記第2基板とを接合することを特徴とする請求項8〜請求項10の何れか一項に記載のパッケージの製造方法。
  12. 前記工程(1)及び前記工程(2)は、前記基板材料としてシリコン基板を用いることを特徴とする請求項8〜請求項11の何れか一項に記載のパッケージの製造方法。
  13. 前記工程(2)は、前記第2基板として、(100)面を有するシリコン基板を用い、且つ、前記第2基板をエッチングすることにより、前記凸状体に備えられる前記コーナー部の少なくとも一部に(221)面を出現させることを特徴とする請求項12に記載のパッケージの製造方法。
  14. 前記工程(3)は、前記素子として、赤外線検出素子を、前記第1基板に形成された前記デバイス領域に配置することを特徴とする請求項8〜請求項13の何れか一項に記載のパッケージの製造方法。
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