特に指定のない限り、本発明の全てのアリール、シクロアルキル、およびヘテロシクリル基は、それらの各々の定義に記載の通り置換されていてよい。例えば、アリールアルキル基のアリール部分は、用語「アリール」の定義に記載の通り置換されていてよい。
本明細書において用いる用語「アリール」は、フェニル基、または1つもしくは両方の環がフェニル基である二環式縮合環系を言う。二環式縮合環系は、4-〜6-員芳香族もしくは非芳香族炭素環に縮合したフェニル基から成る。本発明のアリール基は、該基中のいずれの置換可能な炭素原子を介して親分子部分に結合することができる。アリール基の代表的な例としては、限定はされないが、インダニル、インデニル、ナフチル、フェニル、およびテトラヒドロナフチルが挙げられる。本発明のアリール基は、適宜、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、第2のアリール基、アリールアルコキシ、アリールアルキル、アリールカルボニル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルカルボニル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、-NRxRy、(NRxRy)アルキル、オキソ、もしくは-P(O)OR2から独立して選択される、1、2、3、4、もしくは5個の置換基で置換されており、ここで、各Rは、独立して、水素またはアルキルから選択され;そして、該アリールアルキルおよび該ヘテロシクリルアルキルのアルキル部分は無置換であり、該第2のアリール基、該アリールアルキルのアリール部分、該アリールカルボニルのアリール部分、該ヘテロシクリル、ならびに該ヘテロシクリルアルキルおよび該ヘテロシクリルカルボニルのヘテロシクリル部分はさらに、適宜、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、もしくはニトロから独立して選択される、1、2、もしくは3個の置換基で置換されている。
本明細書において用いる用語「アリールアルキル」は、1、2、もしくは3個のアリール基で置換されたアルキル基を言う。該アリールアルキルのアルキル部分はさらに、適宜、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、もしくは-NRcRdから独立して選択される1もしくは2個のさらなる基で置換されており、ここで、該ヘテロシクリルはさらに、適宜、アルコキシ、アルキル、無置換のアリール、無置換のアリールアルコキシ、無置換のアリールアルコキシカルボニル、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシ、-NRxRy、もしくはオキソから独立して選択される1もしくは2個の置換基で置換されている。
本明細書において用いる用語「シクロアルキル」は、3〜7個の炭素原子および0個のヘテロ原子を有する、飽和単環式の炭化水素環系を言う。シクロアルキル基の代表的な例としては、限定はされないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルが挙げられる。本発明のシクロアルキル基は、適宜、アルコキシ、アルキル、アリール、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、もしくは-NRxRyから独立して選択される1、2、3、4、もしくは5個の置換基で置換されており、ここで、該アリールおよび該ヘテロシクリルはさらに、適宜、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシ、もしくはニトロから独立して選択される1、2、もしくは3個の置換基で置換されている。
本明細書において用いる用語「ヘテロシクリル」は、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1、2、3、もしくは4個のヘテロ原子を含有する4-、5-、6-、もしくは7-員環を言う。該4-員環は0個の二重結合を有し、該5-員環は0〜2個の二重結合を有し、該6-および7-員環は0〜3個の二重結合を有する。該用語「ヘテロシクリル」には、ヘテロシクリル環が別の単環式ヘテロシクリル基または4-〜6-員の芳香もしくは非芳香炭素環に縮合している二環式基;ならびに架橋二環式基(例えば、7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-7-イル、2-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-2-イル、2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル、および2-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-3-イル)もまた含まれる。本発明のヘテロシクリル基は、該基中のいずれの炭素原子または窒素原子を介して親分子部分に結合することができる。ヘテロシクリル基の例としては、限定はされないが、ベンゾチエニル、フリル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル、オキサゾリル、オキセタニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラゾリル、ピリジニル、ピロリジニル、ピロロピリジニル、ピロリル、キノリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、チアゾリル、チエニル、およびチオモルホリニルが挙げられる。本発明のヘテロシクリル基は、適宜、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、アリール、アリールアルコキシカルボニル、アリールアルキル、アリールカルボニル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、第2のヘテロシクリル基、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルカルボニル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、-NRxRy、(NRxRy)アルキル、もしくはオキソから独立して選択される1、2、3、4、もしくは5個の置換基で置換されており、ここで、該アリールアルキルおよび該ヘテロシクリルアルキルのアルキル部分は無置換であり、該アリール、該アリールアルキルのアリール部分、該アリールカルボニルのアリール部分、該第2のヘテロシクリル基、ならびに該ヘテロシクリルアルキルおよび該ヘテロシクリルカルボニルのヘテロシクリル部分はさらに、適宜、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、もしくはニトロから独立して選択される1、2、もしくは3個の置換基で置換されている。
本明細書で用いる用語「ヘテロシクリルアルキル」は、1、2、もしくは3個のヘテロシクリル基で置換されたアルキル基を言う。該ヘテロシクリルアルキルのアルキル部分はさらに、適宜、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリール、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシ、もしくは-NRcRdから独立して選択される1もしくは2個のさらなる基で置換されており、ここで、該アリールはさらに、適宜、アルコキシ、アルキル、無置換のアリール、無置換のアリールアルコキシ、無置換のアリールアルコキシカルボニル、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシ、もしくは-NRxRyから独立して選択される1もしくは2個の置換基で置換されている。
本発明の化合物には不斉中心が存在する。これら中心は、キラル炭素原子の周囲の置換基の配置によって、記号「R」または「S」により示される。本発明は、NS5Aを阻害する能力を有する全ての立体化学的な異性体、またはその混合物を包含することが理解されるべきである。化合物の個々の立体異性体は、キラル中心を有する市販の出発物質から合成的に製造することができるか、あるいは、エナンチオマー生成物の混合物を製造した後、ジアステレオマーの混合物への変換に続く分離もしくは再結晶化、クロマトグラフ技法、またはキラルクロマトグラフィーカラムでのエナンチオマーの直接分離などといった分離を行うことによって製造することができる。特定の立体化学の出発化合物は、市販であるか、あるいは当分野で公知の方法により製造および分割され得る。
本発明の特定の化合物はまた、異なる安定した立体構造形態で存在していてよく、それは分離可能でありうる。非対称単結合について制限された回転に起因するねじれ非対称(Torsional asymmetry)、例えば、立体障害または環の歪みにより、異なる配座異性体の分離が可能になりうる。本発明には、これら化合物の各配座異性体およびその混合物が含まれる。
該用語「本発明の化合物」および同等の表現は、式(I)の化合物、ならびにその医薬的に許容されるエナンチオマー、ジアステレオマー、および塩を包含することを意味する。同様に、中間体についての言及は、内容的に許される限りそれらの塩を包含することを意味する。
本発明は、本発明の化合物に出現する原子の全ての同位体を含むことを意図する。同位体には、原子番号が同一であるが質量数が異なる原子が含まれる。一般的な例として、限定されることなく、水素の同位体にはジュウテリウムおよびトリチウムが含まれる。炭素の同位体としては13Cおよび14Cが挙げられる。同位体で標識された本発明の化合物は一般に、当業者に公知の通常の技法によってか、または本明細書に記載されたものと類似した方法によって、他で用いられる非標識試薬の代わりに適切な同位体-標識試薬を用いて、製造することができる。そのような化合物は、例えば、生物活性の決定における標準物質および試薬として、様々な使用可能性を有しうる。安定な同位体の場合、そのような化合物は、生物学的、薬理学的、または薬物動態学的特性を都合よく修飾する能力を有しうる。
本発明の化合物は、医薬的に許容される塩として存在し得る。本明細書で用いる用語「医薬的に許容される塩」は、本発明の化合物の塩または双性イオン形態を意味し、それは水もしくは油-溶性もしくは分散性であり、適切な医学的判断の範囲内で、妥当な利益/リスク比に見合って、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を伴わずに患者の組織に接触して用いるのに適していて、それらの使用目的に有効である。該塩は化合物の最終的な単離および精製の間に製造することができるか、あるいは別途、適切な窒素原子を適切な酸と反応させることにより製造することができる。代表的な酸付加塩としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、硫酸水素塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩(camphorate)、カンファースルホン酸塩;ジグルコン酸塩(digluconate)、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メシチレンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフチレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩(palmoate)、ペクチン酸塩(pectinate)、過硫酸塩、3-フェニルプロプリオン酸塩(phenylproprionate)、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、炭酸水素塩、パラ-トルエンスルホン酸塩、およびウンデカン酸塩が挙げられる。医薬的に許容される付加塩の形成に用いることができる酸の例としては、無機酸(例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、およびリン酸)および有機酸(例えばシュウ酸、マレイン酸、コハク酸、およびクエン酸)が挙げられる。
塩基付加塩は、カルボキシ基を、適切な塩基(例えば、金属カチオンのヒドロキシド、カーボネート、もしくはビカーボネート)と反応させるか、あるいはアンモニア、または有機第一級、第二級、もしくは第三級アミンと反応させることによる、化合物の最終的な単離および精製の間に製造することができる。医薬的に許容される塩のカチオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、およびアルミニウム、ならびに無毒性の第四級アミンカチオン(例えば、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、エチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルピペリジン、N-メチルモルホリン、ジシクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N,N-ジベンジルフェネチルアミン、およびN,N'-ジベンジルエチレンジアミン)が挙げられる。塩基付加塩の形成に用いることができる他の代表的な有機アミンとしては、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペリジン、およびピペラジンが挙げられる。
治療で用いるために、治療上有効な量の式(I)の化合物ならびにその医薬的に許容される塩を、未加工の化学薬品(raw chemical)として投与することができる場合、活性成分を医薬組成物として存在させることができる。従って、本発明は、治療上有効な量の式(I)の化合物もしくはその医薬的に許容される塩、および1つ以上の医薬的に許容される担体、希釈剤、もしくは賦形剤を含む医薬組成物をさらに提供する。本明細書で用いる用語「治療上有効な量」は、有意義な患者利益(例えば、ウイルス量の持続的減少)を示すのに十分である各活性成分の総量を言う。単独で投与される個々の活性成分に適用する場合、該用語は成分単独の量を言う。組み合わせに適用する場合、該用語は、組み合わせて、連続して、あるいは同時に投与されるかどうかにかかわらず、治療効果をもたらす活性成分を合わせた量を言う。該式(I)の化合物およびその医薬的に許容される塩は上記の通りである。該担体、希釈剤、または賦形剤は、製剤の他の成分に適合し、そのレシピエントに有害でないという意味で許容可能でなくてはならない。本発明の別の態様によると、式(I)の化合物もしくはその医薬的に許容される塩を、1つ以上の医薬的に許容される担体、希釈剤、もしくは賦形剤と混合することを含む、医薬製剤の製造方法もまた提供する。本明細書で用いる用語「医薬的に許容される」は、適切な医学的判断の範囲内で、妥当な利益/リスク比に見合って、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を伴わずに患者の組織に接触させて用いるのに適していて、その使用目的に有効である、化合物、物質、組成物、および/または剤形を言う。
医薬製剤は、単位用量あたり所定の量の活性成分を含む単位剤形であってもよい。本発明の化合物が1日あたり約0.01〜約250ミリグラム/キログラム(「mg/kg」)体重、好ましくは1日あたり約0.05〜約100 mg/kg体重である投与量濃度が、HCV介在疾患の予防および処置に対する単独療法においては典型的である。通常、本発明の医薬組成物は、1日あたり約1〜約5回の投与か、あるいは持続投与され得る。そのような投与は、長期治療または救急治療として用いることができる。担体材料と組み合わせて単一剤形を製造する活性成分の量は、治療する症状、症状の重篤性、投与回数、投与経路、用いた化合物の排出速度、治療期間、ならびに患者の年齢、性別、体重、および状態によって変わり得る。好ましい単位用量製剤は、活性成分の、本明細書において上記した1日量もしくはそれ以下、またはその適当な画分を含むものである。通常、化合物の至適用量よりかなり少ない少用量で処置を開始する。その後、該条件下で最適な効果に達するまで投与量を少しずつ増加させる。概して、いずれの有害または有毒な副作用も伴わずに抗ウイルス効果が通常得られる濃度レベルで、該化合物を投与することが最も望ましい。
本発明の組成物が、本発明の化合物と1つ以上のさらなる治療薬もしくは予防薬の組み合わせを含む場合、該化合物とさらなる薬剤の両方とも、通常、単独療法レジメンにおいて標準的に投与される用量の約10〜150%、より好ましくは約10〜80%の用量濃度で存在する。
医薬製剤は、いずれの適当な経路、例えば、経口(頬側または舌下を含む)、直腸、経鼻、局所的(頬側、舌下、または経皮を含む)、膣、または非経口(皮下、皮内、筋肉内、関節、滑液嚢内(intrasynovial)、胸骨内、髄腔内、病巣内、静脈内、または皮内注射もしくは注入を含む)経路による投与に適応しうる。そのような製剤は、薬学の分野において公知のいずれの方法よっても(例えば、活性成分と担体もしくは賦形剤を会合させることにより)、製造されうる。経口投与または注射による投与が好ましい。
経口投与に適応した医薬製剤は、カプセル剤もしくは錠剤;粉末剤もしくは顆粒剤;水性もしくは非水性液体中の液剤もしくは懸濁剤;食用フォーム剤もしくはホイップ剤;または水中油液体エマルジョン剤もしくは油中水エマルジョン剤といった、別々のユニットであってよい。
例えば、経口投与用に、錠剤もしくはカプセル剤の形態において、活性薬剤成分は、経口で無毒の医薬的に許容される不活性担体(例えばエタノール、グリセロール、水など)と合わせることができる。粉末剤は、化合物を適切な微粒子サイズに細かく粉末化し、同様に粉末化された食用炭水化物(例えばデンプンまたはマンニトール)などの医薬担体と混合することにより製造される。着香剤、保存剤、分散剤、および着色剤もまた存在し得る。
カプセル剤は、上記のように粉末混合物を製造し、成型ゼラチンシース(gelatin sheath)に詰めることにより製造される。充填工程の前に、流動化剤および滑沢剤(例えばコロイド状シリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、または固体のポリエチレングリコール)を粉末混合物に加えることができる。カプセル剤が摂取される際の薬剤の有効性を高めるために、崩壊剤または可溶化剤(例えば寒天、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウム)を加えることもできる。
さらに、所望される場合もしくは必要な場合、適切な結合剤、滑沢剤、崩壊剤、および着色剤を混合物に加えることもできる。適切な結合剤としては、デンプン、ゼラチン、天然糖(例えばグルコースもしくはβ-ラクトース)、コーンシロップ、天然および合成ガム(例えばアカシア、トラガカントもしくはアルギン酸ナトリウム)、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。これらの剤形に用いられる滑沢剤としては、オレイン酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが挙げられる。崩壊剤としては、限定はしないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどが挙げられる。錠剤は、例えば、粉末混合物を製造し、顆粒化もしくは充填し、滑沢剤および崩壊剤を加え、そして錠剤に圧縮することにより製剤化される。粉末混合物は、適切に粉末化された化合物と、上記の希釈剤もしくは塩基、ならびに適宜、結合剤(例えばカルボキシメチルセルロース、アルギネート(aliginate)、ゼラチン(gelating)、もしくはポリビニルピロリドン)、溶解遅延剤(例えばパラフィン)、吸収促進剤(例えば第四級塩)および/または吸収剤(例えばベントナイト、カオリン、もしくはリン酸水素カルシウム)とを混合することにより製造される。結合剤(例えばシロップ、デンプン糊、アカシア粘液(acadia mucilage)、またはセルロース系物質もしくはポリマー系物質の溶液)で湿らせて、ふるいに押し通すことにより、粉末混合物を顆粒化することができる。顆粒化の代替法として、該粉末混合物を錠剤機に通して、不完全に成型されたスラグを得た後、顆粒に粉砕することができる。該顆粒を、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルク、または鉱物油の添加により滑らかにして、錠剤成形型への接着を防ぐことができる。次いで、滑らかにした混合物を錠剤へと圧縮する。本発明の化合物はまた、自由流動性不活性担体と合わせて、顆粒化工程もしくは成形工程(slugging step)を経ずに直接、錠剤へと圧縮することができる。シェラックのシールコート(sealing coat)、糖もしくはポリマー材のコーティング、およびワックスの艶出しコーティングから成る、澄明もしくは不透明な保護コーティングを施すことができる。これらのコーティングに染料を加えて、異なる単位用量と区別することができる。
経口液剤(例えば液剤、シロップ剤、およびエリキシル剤)は、所定の分量が所定の量の化合物を含むように単位用量形態で製造することができる。シロップ剤は、適切に風味付けされた水溶液中に化合物を溶解させることにより製造でき、一方、エリキシル剤は無毒のビヒクルを用いることにより製造される。可溶化剤および乳化剤(例えばエトキシ化イソステアリルアルコールおよびポリオキソエチレンソルビトールエーテル)、保存剤、香味添加剤(例えばペパーミント油あるいは天然甘味剤、またはサッカリンもしくは他の人工甘味剤)などを加えることもできる。
必要に応じて、経口投与のための単位用量製剤をマイクロカプセル化することができる。該製剤はまた、例えば、ポリマー、ワックスなどの中に粒子状物質をコーティングまたは組み込むことによって、放出を遅延もしくは持続するように製造され得る。
式(I)の化合物、およびその医薬的に許容される塩はまた、リポソームデリバリーシステム(例えば、小型の単層ベシクル、大型の単層ベシクル、および多重層ベシクル)の形態で投与することもできる。リポソームは、様々なリン脂質、例えばコレステロール、ステアリルアミン、またはホスファチジルコリンから形成することができる。
式(I)の化合物およびその医薬的に許容されるその塩はまた、化合物分子が結合した個々の担体としてモノクローナル抗体を用いることによって送達されうる。該化合物はまた、標的化可能な薬剤担体としての可溶性ポリマーと結合させてもよい。そのようなポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ピラン共重合体、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノール、またはパリトイル(palitoyl)残基で置換されたポリエチレンオキシドポリリシンを挙げることができる。さらに、該化合物は、薬剤の制御放出を達成するのに有用な生分解性ポリマーの類、例えば、ポリ乳酸、ポリイプシロンカプロラクトン(polepsilon caprolactone)、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート、およびヒドロゲルの架橋もしくは両親媒性ブロック共重合体に結合していてよい。
経皮投与に適した医薬製剤は、長期間、レシピエントの表皮と密接な接触を維持することを目的とした、個別のパッチであってもよい。例えば、Pharmaceutical Research, 3(6):318 (1986)に一般的に記載されるように、該活性成分はイオントフォレーシスによってパッチから送達されうる。
局所投与に適した医薬製剤は、軟膏剤、クリーム剤、懸濁剤、ローション剤、粉末剤、液剤、ペースト剤、ゲル剤、スプレー剤、エアロゾル剤、または油剤として製剤化されうる。
眼または他の外部組織、例えば口および皮膚の処置において、該製剤は好ましくは、局所用軟膏剤もしくはクリーム剤として塗布される。軟膏剤に製剤化する場合、該活性成分はパラフィン系(paraffinic)または水-混和性のいずれかの軟膏基剤とともに用いられうる。別法として、該活性成分は水中油型クリーム基剤もしくは油中水型基剤(water-in oil base)を用いてクリーム剤に製剤化されうる。
口への局所投与に適した医薬製剤としては、ドロップ剤(lozenge)、トローチ剤(pastille)、および口腔洗浄剤(mouth wash)が挙げられる。
担体が固体である、経鼻投与に適した医薬製剤としては、例えば20〜500ミクロンの粒子サイズを有する粗粉末(course powder)が挙げられ、それは、嗅ぎ薬を摂取する方法、すなわち、鼻に近づけられた粉末剤の容器から鼻腔を介して急速吸入することにより、投与される。鼻腔用スプレーもしくは点鼻薬として投与するための、担体が液体である適切な製剤としては、活性成分の水性または油性液剤が挙げられる。
吸入による投与に適した医薬製剤としては、微粒子粉末もしくは微粒子ミストが挙げられ、それは様々なタイプの定量加圧(metered, dose pressurized)エアロゾル剤、ネブライザー、または吸入器を用いて発生されうる。
非経口投与に適した医薬製剤としては、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤(bacteriostat)、および製剤を対象のレシピエントの血液と等張にする塩(soute)を含みうる水性および非水性の無菌注射液剤;ならびに懸濁化剤および増粘剤を含みうる水性および非水性の無菌懸濁剤が挙げられる。該製剤は、単位用量もしくは複数用量(multi-dose)容器、例えば、密封アンプルおよびバイアルに入っていてよく、使用の直前に無菌の液体担体(例えば注射用の水)の添加のみを必要とする凍結乾燥状態で保存してもよい。即時調製(Extemporaneous)注射液剤および懸濁剤は、無菌粉末剤、顆粒剤、および錠剤から調製されうる。
具体的に上述した成分に加えて、該製剤は、当該製剤のタイプに関して当分野で通常の他の薬剤を含んでもよい(例えば経口投与に適した製剤は香味剤を含んでもよい)ことが理解されるべきである。
該用語「処置」は:(i)疾患、障害、および/または症状に罹りやすいが、まだ罹患していると診断されていない患者において、疾患、障害、または症状の発症を予防すること;(ii)疾患、障害、または症状の抑制、すなわち、その進行を抑止すること;ならびに(iii)疾患、障害、または症状を軽減すること、すなわち、疾患、障害、および/または症状の退行をもたらすことを言う。
本発明の化合物はまた、シクロスポリン、例えばシクロスポリンAとともに投与することができる。シクロスポリンAは、臨床試験においてHCVに対する活性が示されている(Hepatology, 38:1282 (2003); Biochem. Biophys. Res. Commun., 313:42 (2004); J. Gastroenterol., 38:567 (2003))。
本発明の化合物は、実験用試薬として用いてもよい。化合物は、ウイルス複製アッセイの設計、HCV疾患メカニズムの知識をさらに高めるための動物アッセイ系(animal assay system)および構造生物学研究の検証に対する研究ツールの提供において有益でありうる。さらに、本発明の化合物は、例えば競合阻害により、他の抗ウイルス性化合物の結合部位の確立または決定に有用である。
本発明の化合物はまた、物質のウイルス汚染を処置もしくは予防するのに用いてもよく、それにより、そのような物質(例えば血液、組織、手術器具および手術着、実験器具および実験着、ならびに採血または輸血の器具および材料)と接触する、実験もしくは医療の関係者または患者のウイルス感染の危険性を低下させうる。
本発明は、合成プロセスまたは代謝プロセス(ヒトもしくは動物の体内(in vivo)で生じるもの、またはin vitroで生じるプロセスを含む)により作られる、式(I)を有する化合物を包含することを意図する。
特に以下の実施例を含めた本出願において使用される略語は、当業者には周知である。使用される略語のいくつかは以下の通りである。: ca.は約; minもしくはminsは分; hもしくはhrもしくはhrsは時間; rtもしくはRTは室温もしくは保持時間(文脈によって決定される); Rtは保持時間; TFAはトリフルオロ酢酸; DMSOはジメチルスルホキシド; Meはメチル; THFはテトラヒドロフラン; t-Buもしくはt-Buはtert-ブチル; EDCIは1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩; DMAPは4-ジメチルアミノピリジン; DBUは1,8-ジアザビシクロウンデカ-7-エン; Phはフェニル; DEAはジエチルアミン; Etはエチル; DMFはN,N-ジメチルホルムアミド; OAcはアセテート; HMDSはヘキサメチルジシラン; pTsOHはパラ-トルエンスルホン酸; iPr2EtN、DIEA、もしくはDIPEAはジイソプロピルエチルアミン; EtOAcもしくはEtOAcもしくはEAは酢酸エチル; Et3SiHはトリエチルシラン; MeOHはメタノール; TMSCHN2はトリメチルシリルジアゾメタン; H-D-Ser-OBzl.HClはD-セリンベンジルエステル塩酸塩; EtOHはエタノール; Me2Sはジメチルスルフィド; TEAもしくはEt3Nはトリエチルアミン; LiHMDSはリチウムヘキサメチルジシラジド; DIBALは水素化ジイソブチルアルミニウム; TBDMS-Clはtert-ブチルジメチルシリルクロリド; i-PrOHはイソプロパノール; Boc、boc、もしくはBOCはtert-ブトキシカルボニル; Cbz-Clはクロロギ酸ベンジル; Bnはベンジル; DEADはアゾジカルボン酸ジエチル; mCPBAはメタ-クロロ過安息香酸; DCMはジクロロメタン; TMSCNはトリメチルシリルシアニド; ACNもしくはMECNはアセトニトリル; dpppeは1,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン; TMEDAはテトラメチルエチレンジアミン; DMAはN,N-ジメチルアセトアミド; MeODはCD3OD; Hexはヘキサン; NaOEtはナトリウムエトキシド; MTBEはメチル tert ブチルエーテル; NCSはN-クロロスクシンイミド; Et2Oはジエチルエーテル; DMEは1,2-ジメトキシエタン; および、EEDQはN-エトキシカルボニル-2-エトキシ-1,2-ジヒドロキノリン。
本開示は特定の実施態様に関連して記載されるが、それはその発明の範囲を制限することを意図するものではない。一方、本開示は、全ての代替形態、改変形態、および同等形態を、特許請求の範囲内に含み得るものとして包含する。従って、特定の実施態様を含む以下の実施例は、本発明の1つの実例を説明し、該実施例は特定の実施態様の例示目的であり、そしてその方法および概念的態様の最も有用で且つ容易に理解される記載であると考えられるものを提供するために提示するものであると解される。
(共通のCAPの合成)
化合物分析条件
純度評価および低分解能質量分析を、Waters MICROMASS(登録商標) ZQ MS システムと連結した島津LCシステムで実施した。保持時間は装置間でわずかに変化しうることに留意すべきである。他に記載のない限り、本項に適用可能なさらなるLC条件。
条件-MS-W1
カラム = XTERRA(登録商標) 3.0 X 50 mm S7
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 5 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件-MS-W2
カラム = XTERRA(登録商標) 3.0 X 50 mm S7
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件-MS-W5
カラム = XTERRA(登録商標) 3.0 X 50 mm S7
開始 %B = 0
最終 %B = 30
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 5 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件-D1
カラム = XTERRA(登録商標) C18 3.0 X 50 mm S7
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件-D2
カラム = PHENOMENEX(登録商標) Luna 4.6 X 50 mm S10
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件-M3
カラム = XTERRA(登録商標) C18 3.0 X 50 mm S7
開始 %B = 0
最終 %B = 40
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 5 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件 I
カラム = PHENOMENEX(登録商標) Luna 3.0 X 50 mm S10
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件 II
カラム = PHENOMENEX(登録商標) Luna 4.6 X 50 mm S10
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 5 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件 III
カラム = XTERRA(登録商標) C18 3.0 x 50mm S7
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
Cap-1
(R)-2-(ジメチルアミノ)-2-フェニル酢酸
10%Pd/C(2.0g)/メタノール(10 mL)懸濁液を、(R)-2-フェニルグリシン(10g, 66.2 mmol)、ホルムアルデヒド(33 mLの37重量%/水)、1N HCl(30 mL)およびメタノール(30 mL)の混合液に加え、H
2(60 psi)で3時間処理した。該反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該濾液を減圧濃縮した。得られた粗物質をイソプロパノールから再結晶化して、Cap-1のHCl塩を白色の針状晶(needle)として得た(4.0 g)。施光度: -117.1° [H
2O中にc=9.95 mg/mL; λ=589 nm].
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5 ppm, 500 MHz): δ 7.43-7.34 (m, 5H), 4.14 (s, 1H), 2.43 (s, 6H); LC (条件I): 保持時間=0.25; LC-MS: [M+H]
+ C
10H
14NO
2として計算;計算値: 180.10; 実測値 180.17; HRMS: [M+H]
+ C
10H
14NO
2として計算;計算値: 180.1025; 実測値 180.1017.
Cap-2
(R)-2-(ジエチルアミノ)-2-フェニル酢酸
NaBH
3CN(6.22g, 94 mmol)を、(R)-2-フェニルグリシン(6.02 g, 39.8 mmol)およびメタノール(100 mL)の冷却した(氷/水)混合液に、数分かけて少しずつ加え、5分間撹拌した。アセトアルデヒド(10 mL)を10分かけて滴下し、同じ冷却した温度で45分間、および周囲温度で〜6.5時間撹拌を続けた。該反応混合液を氷-水浴で冷却し戻し、水(3 mL)で処理し、次いで、該混合液のpHが〜1.5-2.0になるまで、〜45分かけて濃HClを滴下することによりクエンチした。該冷却浴を取り外し、該混合液のpHが1.5-2.0前後で維持されるように濃HClを加えながら、撹拌を続けた。該反応混合液を終夜撹拌し、濾過して白色の懸濁を除去し、該濾液を減圧濃縮した。該粗物質をエタノールから再結晶化して、Cap-2のHCl塩を光沢のある白色の固形物として2クロップで得た(クロップ-1: 4.16 g; クロップ-2: 2.19 g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5 ppm, 400 MHz): 10.44 (1.00, ブロードのs, 1H), 7.66 (m, 2H), 7.51 (m, 3H), 5.30 (s, 1H), 3.15 (ブロードのm, 2H), 2.98 (ブロードのm, 2H), 1.20 (見かけ上のブロードのs, 6H). クロップ-1: [α]
25 -102.21°(c=0.357, H
2O); クロップ-2: [α]
25 -99.7°(c=0.357, H
2O). LC (条件I)): 保持時間=0.43分; LC-MS: [M+H]
+ C
12H
18NO
2として計算;計算値: 208.13; 実測値 208.26.
Cap-3
(R)-2-フェニルグリシン(3.096g, 20.48 mmol)、1N HCl(30 mL)およびメタノール(40 mL)の冷却した(〜15℃)混合液に、アセトアルデヒド(5.0 mL, 89.1 mmol)およびメタノール/H
2O(4mL/1 mL)中の10%Pd/C(720 mg)の懸濁液を連続的に加えた。該冷却浴を取り外し、該反応混合液をH
2のバルーン下で17時間撹拌した。さらなるアセトアルデヒド(10 mL, 178.2 mmol)を加え、H
2雰囲気下で24時間撹拌を続けた[注:H
2の供給は該反応の間中、必要に応じて補った]。該反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該濾液を減圧濃縮した。得られた粗物質をイソプロパノールから再結晶化して(R)-2-(エチルアミノ)-2-フェニル酢酸のHCl塩を光沢のある白色の固形物として得た(2.846g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5 ppm, 400 MHz): δ 14.15 (ブロードのs, 1H), 9.55 (ブロードのs, 2H), 7.55-7.48 (m, 5H), 2.88 (ブロードのm, 1H), 2.73 (ブロードのm, 1H), 1.20 (見かけ上のt, J=7.2, 3H). LC (条件I)): 保持時間=0.39分; >95%均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
10H
14NO
2として計算;計算値: 180.10; 実測値 180.18.
メタノール/H2O(3 mL/1 mL)中の10%Pd/C(536 mg)の懸濁液を、(R)-2-(エチルアミノ)-2-フェニル酢酸/HCl(1.492g, 6.918 mmol)、ホルムアルデヒド(20 mLの37重量%/水)、1N HCl(20 mL)およびメタノール(23 mL)の混合液に加えた。該反応混合液をH2のバルーン下で〜72時間撹拌した(H2の供給は必要に応じて補った)。該反応混合液を、珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該濾液を減圧濃縮した。得られた粗物質をイソプロパノール(50 mL)から再結晶化して、Cap-3のHCl塩を白色の固形物として得た(985 mg). 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5 ppm, 400 MHz): δ 10.48 (ブロードのs, 1H), 7.59-7.51 (m, 5H), 5.26 (s, 1H), 3.08 (見かけ上のブロードのs, 2H), 2.65 (ブロードのs, 3H), 1.24 (ブロードのm, 3H). LC (条件I)): 保持時間=0.39分; >95%均一性指数; LC-MS: [M+H]+ C11H16NO2として計算;計算値: 194.12; 実測値 194.18; HRMS: [M+H]+ C11H16NO2として計算;計算値: 194.1180; 実測値 194.1181.
Cap-4
(R)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-フェニル酢酸
冷却した(氷/水)、(R)-tert-ブチル 2-アミノ-2-フェニルアセテート/HCl(9.877 g, 40.52 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(14.2 mL, 81.52 mmol)のTHF(410 mL)半溶液に、ClCO
2Me(3.2 mL, 41.4 mmol)を6分かけて滴下し、同様の温度で5.5時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を水(100 mL)および酢酸エチル(200 mL)間に分配した。有機層を1N HCl(25 mL)および飽和NaHCO
3溶液(30 mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮した。得られた無色の油状物を、ヘキサンからトリチュレートし、濾過し、ヘキサン(100 mL)で洗浄して、(R)-tert-ブチル 2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-フェニルアセテートを白色の固形物として得た(7.7 g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5 ppm, 400 MHz): 7.98 (d, J=8.0, 1H), 7.37-7.29 (m, 5H), 5.09 (d, J=8, 1H), 3.56 (s, 3H), 1.33 (s, 9H). LC (条件I)): 保持時間=1.53分; 〜90%均一性指数; LC-MS: [M+Na]
+ C
14H
19NNaO
4として計算;計算値: 288.12; 実測値 288.15.
冷却した(氷/水)上記生成物のCH2Cl2(160 mL)溶液に、TFA(16 mL)を7分かけて滴下し、冷却浴を取り外して、該反応混合液を20時間撹拌した。脱保護がまだ完了していなかったので、さらなるTFA(1.0 mL)を加えて、さらに2時間撹拌を続けた。揮発性成分を減圧除去し、得られた油状の残渣をジエチルエーテル(15 mL)およびヘキサン(12 mL)で処理して、沈殿物を得た。該沈殿物を濾過し、ジエチルエーテル/ヘキサン(〜1:3の比; 30 mL)で洗浄し、減圧乾燥させて、Cap-4を綿毛状の白色の固形物として得た(5.57 g)。施光度: -176.9° [c=3.7 mg/mL/H2O; λ=589 nm]. 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5 ppm, 400 MHz): δ 12.84 (ブロードのs, 1H), 7.96 (d, J=8.3, 1H), 7.41-7.29 (m, 5H), 5.14 (d, J=8.3, 1H), 3.55 (s, 3H). LC (条件I)): 保持時間=1.01分; >95%均一性指数; LC-MS: [M+H]+ C10H12NO4として計算;計算値: 210.08; 実測値 210.17; HRMS: [M+H]+ C10H12NO4として計算;計算値: 210.0766; 実測値 210.0756.
Cap-5
エタノール(40 mL)中の(R)-2-フェニルグリシン(1.0 g, 6.62 mmol)、1,4-ジブロモブタン(1.57 g, 7.27 mmol)およびNa
2CO
3(2.10 g, 19.8 mmol)の混合液を、100℃で21時間加熱した。該反応混合液を周囲温度まで冷却して濾過し、該濾液を減圧濃縮した。残渣をエタノールに溶解させ、1N HClでpH 3-4まで酸性化し、揮発性成分を減圧除去した。得られた粗物質を逆相HPLC(水/メタノール/TFA)により精製して、Cap-5のTFA塩を半-粘稠性の白色の泡状物質として得た(1.0 g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 500 MHz) δ 10.68 (ブロードのs, 1H), 7.51 (m, 5H), 5.23 (s, 1H), 3.34 (見かけ上のブロードのs, 2H), 3.05 (見かけ上のブロードのs, 2H), 1.95 (見かけ上のブロードのs, 4H); 保持時間=0.30分 (条件I); >98%均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
12H
16NO
2として計算;計算値: 206.12; 実測値 206.25.
Cap-6
Cap-6のTFA塩を、Cap-5の製造方法を用いることによって、(R)-2-フェニルグリシンおよび1-ブロモ-2-(2-ブロモエトキシ)エタンから合成した。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 500 MHz) δ 12.20 (ブロードのs, 1H), 7.50 (m, 5H), 4.92 (s, 1H), 3.78 (見かけ上のブロードのs, 4H), 3.08 (見かけ上のブロードのs, 2H), 2.81 (見かけ上のブロードのs, 2H); 保持時間=0.32分 (条件I); >98%; LC-MS: [M+H]
+ C
12H
16NO
3として計算;計算値: 222.11; 実測値 222.20; HRMS: [M+H]
+ C
12H
16NO
3として計算;計算値: 222.1130; 実測値 222.1121.
Cap-7
冷却した(-5℃)、(S)-ベンジル 2-ヒドロキシ-2-フェニルアセテート(10.0 g, 41.3 mmol)、トリエチルアミン(5.75 mL, 41.3 mmol)および4-ジメチルアミノピリジン(0.504 g, 4.13 mmol)のCH
2Cl
2(200 mL)溶液に、p-トルエンスルホニルクロリド(8.65 g, 45.4 mmol)のCH
2Cl
2(200 mL)溶液を、温度を-5℃〜0℃の間に維持しながら滴下した。該反応液を0℃で9時間撹拌した後、フリーザー(-25℃)で14時間保存した。周囲温度まで解凍し、水(200 mL)、1N HCl(100 mL)および食塩水(100 mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮し、ベンジル 2-フェニル-2-(トシルオキシ)アセテートを粘稠性の油状物として得て、それを静置で固化させた(16.5 g)。該生成物のキラル整合性(chiral integrity)は確認せず、該生成物をさらなる精製は行わずに次の工程に用いた。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 500 MHz) δ 7.78 (d, J= 8.6, 2H), 7.43-7.29 (m, 10H), 7.20 (m, 2H), 6.12 (s, 1H), 5.16 (d, J=12.5, 1H), 5.10 (d, J=12.5, 1H), 2.39 (s, 3H). 保持時間=3.00 (条件III); >90%均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
22H
20NaO
5Sとして計算;計算値: 419.09; 実測値 419.04.
ベンジル 2-フェニル-2-(トシルオキシ)アセテート(6.0 g, 15.1 mmol)、1-メチルピペラジン(3.36 mL, 30.3 mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(13.2 mL, 75.8 mmol)のTHF(75 mL)溶液を、65℃で7時間加熱した。該反応液を周囲温度まで冷却し、揮発性成分を減圧除去した。該反応液を周囲温度まで冷却し、揮発性成分を減圧除去した。残渣を酢酸エチルおよび水間に分配し、有機層を水および食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮した。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 酢酸エチル)により精製して、ベンジル 2-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-フェニルアセテートをオレンジ色がかった茶色の粘稠性の油状物として得た(4.56 g)。キラルHPLC分析(CHIRALCEL(登録商標) OD-H)により、該サンプルは38.2対58.7の比率の立体異性体の混合物であることが示された。該立体異性体の分離を以下のとおり達成した:該生成物を120 mLのエタノール/ヘプタン(1:1)に溶解させ、75 mL/分で85:15 ヘプタン/エタノールを用いて溶出するキラルHPLCカラム(Chiracel OJ, 5 cm ID x 50 cm L, 20 μm)に注入(5 mL/注入)して、220 nmでモニタリングした。立体異性体-1(1.474 g)および立体異性体-2(2.2149 g)を粘稠性の油状物として得た。 1H NMR (CDCl3, δ=7.26, 500 MHz) 7.44-7.40 (m, 2H), 7.33-7.24 (m, 6H), 7.21-7.16 (m, 2H), 5.13 (d, J=12.5, 1H), 5.08 (d, J=12.5, 1H), 4.02 (s, 1H), 2.65-2.38 (見かけ上のブロードのs, 8H), 2.25 (s, 3H). 保持時間=2.10 (条件III); >98%均一性指数; LC-MS: [M+H]+ C20H25N2O2として計算;計算値: 325.19; 実測値 325.20.
ベンジル 2-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-フェニルアセテート(1.0 g, 3.1 mmol)のいずれかの立体異性体のメタノール(10 mL)溶液を、10%Pd/C(120 mg)/メタノール(5.0 mL)の懸濁液に加えた。該反応混合液を、水素のバルーンで、注意深いモニタリングの下で、<50分間処理した。反応の完了後ただちに、触媒を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該濾液を減圧濃縮して、フェニル酢酸が混入したCap-7を、黄褐色の泡状物質として得た(867.6 mg;量は上記の理論的収量である)。該生成物を、さらなる精製は行わずに次の工程に用いた。 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5, 500 MHz) δ 7.44-7.37 (m, 2H), 7.37-7.24 (m, 3H), 3.92 (s, 1H), 2.63-2.48 (app. br s, 2H), 2.48-2.32 (m, 6H), 2.19 (s, 3H); 保持時間=0.31 (条件II); >90%均一性指数; LC-MS: [M+H]+ C13H19N2O2として計算;計算値: 235.14; 実測値 235.15; HRMS: [M+H]+ C13H19N2O2として計算;計算値: 235.1447; 実測値 235.1440.
以下に記載の通り、Cap-8およびCap-9の合成は、SN2置換工程における適切なアミン(すなわち、Cap-8については4-ヒドロキシピペリジンおよびCap-9については(S)-3-フルオロピロリジン)および各々の立体異性の中間体の分離についての改変条件を用いることにより、上記のCap-7の合成に従って実施した。
Cap-8
中間体 ベンジル 2-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-2-フェニルアセテートの立体異性体分離を、以下の条件を用いることにより達成した:該化合物(500 mg)をエタノール/ヘプタン(5 mL/45 mL)に溶解させた。得られた溶液を、10 mL/分で80:20 ヘプタン/エタノールを用いて溶出するキラルHPLCカラム(Chiracel OJ, 2 cm ID x 25 cm L, 10 μm)に注入(5 mL/注入)し、220 nmでモニタリングして、186.3 mgの立体異性体-1および209.1 mgの立体異性体-2を薄黄色の粘稠性の油状物として得た。これらのベンジルエステルをCap-7の製造に従って水素化分解して、Cap-8を得た:
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 500 MHz) 7.40 (d, J=7, 2H), 7.28-7.20 (m, 3H), 3.78 (s 1H), 3.46 (m, 1H), 2.93 (m, 1H), 2.62 (m, 1H), 2.20 (m, 2H), 1.70 (m, 2H), 1.42 (m, 2H). 保持時間=0.28 (条件II); >98%均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
13H
18NO
3として計算;計算値: 236.13; 実測値 236.07; HRMS: [M+H]
+ C
13H
18NO
3として計算;計算値: 236.1287; 実測値 236.1283.
Cap-9
中間体 ベンジル 2-((S)-3-フルオロピロリジン-1-イル)-2-フェニルアセテートのジアステレオマー分離は、以下の条件を用いることにより達成した:該エステル(220 mg)を、10 bar圧、流速70 mL/分、および温度35℃で、0.1%TFAを含有する95%CO
2/5%メタノールを用いて溶出するキラルHPLCカラム(Chiracel OJ-H, 0.46 cm ID x 25 cm L, 5 μm)で分離した。各々の立体異性体についてのHPLC溶出物を濃縮し、残渣をCH
2Cl
2(20 mL)中に溶解させ、水性媒体(10 mL 水+1 mL 飽和NaHCO
3溶液)で洗浄した。有機相を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮して、92.5 mgのフラクション-1および59.6 mgのフラクション-2を得た。これらのベンジルエステルをCap-7の製造に従って水素化分解して、Cap-9aおよびCap-9bを製造した。Cap-9a(ジアステレオマー-1;該サンプルはH
2O/メタノール/TFA溶媒を用いた逆相HPLCでの精製により得られたTFA塩である):
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 400 MHz) 7.55-7.48 (m, 5H), 5.38 (mのd, J=53.7, 1H), 5.09 (ブロードのs, 1H), 3.84-2.82 (ブロードのm, 4H), 2.31-2.09 (m, 2H). 保持時間=0.42 (条件I); >95%均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
12H
15FNO
2として計算;計算値: 224.11; 実測値 224.14; Cap-9b(ジアステレオマー-2):
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 400 MHz) 7.43-7.21 (m, 5H), 5.19 (mのd, J=55.9, 1H), 3.97 (s, 1H), 2.95-2.43 (m, 4H), 2.19-1.78 (m, 2H). 保持時間=0.44 (条件I); LC-MS: [M+H]
+ C
12H
15FNO
2として計算;計算値: 224.11; 実測値 224.14.
Cap-10
メタノール(15 mL)中のD-プロリン(2.0 g, 17 mmol)およびホルムアルデヒド(2.0 mLの37重量%/H
2O)の溶液に、10% Pd/C(500 mg)/メタノール(5 mL)懸濁液を加えた。該混合液を水素のバルーン下で23時間撹拌した。該反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、減圧濃縮して、Cap-10をオフホワイト色の固形物として得た(2.15 g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 500 MHz) 3.42 (m, 1H), 3.37 (dd, J=9.4, 6.1, 1H), 2.85-2.78 (m, 1H), 2.66 (s, 3H), 2.21-2.13 (m, 1H), 1.93-1.84 (m, 2H), 1.75-1.66 (m, 1H). 保持時間=0.28 (条件II); >98%均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
6H
12NO
2として計算;計算値: 130.09; 実測値 129.96.
Cap-11
メタノール(20 mL)中の(2S,4R)-4-フルオロピロリジン-2-カルボン酸(0.50 g, 3.8 mmol)、ホルムアルデヒド(0.5 mLの37重量%/H
2O)、12 N HCl(0.25 mL)および10% Pd/C(50 mg)の混合液を、水素のバルーン下で19時間撹拌した。該反応混合液を、珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該濾液を減圧濃縮した。残渣をイソプロパノールから再結晶化して、Cap-11のHCl塩を白色の固形物として得た(337.7 mg)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 500 MHz) 5.39 (d m, J=53.7, 1H), 4.30 (m, 1H), 3.90 (ddd, J=31.5, 13.5, 4.5, 1H), 3.33 (dd, J=25.6, 13.4, 1H), 2.85 (s, 3H), 2.60-2.51 (m, 1H), 2.39-2.26 (m, 1H). 保持時間=0.28 (条件II); >98%均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
6H
11FNO
2として計算;計算値: 148.08; 実測値 148.06.
Cap-12(Cap-52と同一)
(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)プロパン酸
L-アラニン(2.0 g, 22.5 mmol)を10%炭酸ナトリウム水溶液(50 mL)に溶解させ、クロロギ酸メチル(4.0 mL)のTHF(50 mL)溶液をそれに加えた。該反応混合液を周囲条件下で4.5時間撹拌し、減圧濃縮した。得られた白色の固形物を水に溶解させ、1N HClを用いてpH〜2-3まで酸性化した。得られた溶液を酢酸エチル(3 x 100 mL)で抽出し、有機相を合わせて乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧濃縮して、無色の油状物を得た(2.58 g)。500 mgのこの物質を逆相HPLC(H
2O/メタノール/TFA)により精製して、150 mgのCap-12を無色の油状物として得た。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 500 MHz) 7.44 (d, J=7.3, 0.8H), 7.10 (ブロードのs, 0.2H), 3.97 (m, 1H), 3.53 (s, 3H), 1.25 (d, J=7.3, 3H).
Cap-13
メタノール(30 mL)中のL-アラニン(2.5 g, 28 mmol)、ホルムアルデヒド(8.4 g, 37重量%)、1N HCl(30 mL)および10% Pd/C(500 mg)の混合液を、水素雰囲気下(50 psi)で5時間撹拌した。該反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該濾液を減圧濃縮し、Cap-13のHCl塩を油状物として得て、それを減圧下で静置して固化させた(4.4 g; 該量は上記の理論的収量である)。該生成物をさらなる精製は行わずに用いた。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5, 500 MHz) δ 12.1 (ブロードのs, 1H), 4.06 (q, J=7.4, 1H), 2.76 (s, 6H), 1.46 (d, J=7.3, 3H).
Cap-14
(R)-2-フェニル-2-(ピペリジン-1-イル)酢酸
工程1:(R)-(-)-D-フェニルグリシン tert-ブチルエステル(3.00 g, 12.3 mmol)、NaBH
3CN(0.773 g, 12.3 mmol)、KOH(0.690 g, 12.3 mmol)および酢酸(0.352 mL, 6.15 mmol)の混合液をメタノール中において0℃で撹拌した。この混合液に、グルタルアルデヒド(2.23 mL, 12.3 mmol)を5分かけて滴下した。該反応混合液を、撹拌して周囲温度に昇温させ、同じ温度で16時間撹拌を続けた。続いて、溶媒を除去し、残渣を10%NaOH水溶液および酢酸エチル間に分配した。有機相を分離し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、乾固するまで濃縮して、澄明な油状物を得た。この物質を逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 30 x 100mm;CH
3CN-H
2O-0.1%TFA)により精製して、中間体エステル(2.70 g, 56%)を澄明な油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.53-7.44 (m, 3H), 7.40-7.37 (m, 2H), 3.87 (d, J=10.9 Hz, 1H), 3.59 (d, J=10.9 Hz, 1H), 2.99 (t, J=11.2 Hz, 1H), 2.59 (t, J=11.4 Hz, 1H), 2.07-2.02 (m, 2H), 1.82 (d, J=1.82 Hz, 3H), 1.40 (s, 9H). LC-MS: C
17H
25NO
2として計算;計算値: 275; 実測値: 276 (M+H)
+.
工程2:撹拌した中間体エステル(1.12g, 2.88mmol)/ジクロロメタン(10 mL)溶液に、TFA(3 mL)を加えた。該反応混合液を周囲温度で4時間撹拌した後、乾固するまで濃縮して、薄黄色の油状物を得た。該油状物を、逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 30 x 100mm; CH3CN-H2O-0.1%TFA)を用いて精製した。適切なフラクションを合わせて、乾固するまで減圧濃縮した。次いで、残渣を最小量のメタノールに溶解させ、MCX LP抽出カートリッジ(2 x 6 g)にアプライした。該カートリッジをメタノール(40 mL)ですすいだ後、2Mアンモニア/メタノール(50 mL)を用いて目的の化合物を溶出した。生成物含有フラクションを合わせて、濃縮し、残渣を水に溶解させた。この溶液を凍結乾燥させて、表題の化合物(0.492 g, 78%)を薄黄色の固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6) δ 7.50 (s, 5H), 5.13 (s, 1H), 3.09 (ブロードのs, 2H), 2.92-2.89 (m, 2H), 1.74 (m, 4H), 1.48 (ブロードのs, 2H). LC-MS: C13H17NO2として計算;計算値: 219; 実測値: 220 (M+H)+.
Cap-15
工程1:(S)-1-フェニルエチル 2-ブロモ-2-フェニルアセテート
乾燥ジクロロメタン(100 mL)中のα-ブロモフェニル酢酸(10.75 g, 0.050 mol)、(S)-(-)-1-フェニルエタノール(7.94 g, 0.065 mol)およびDMAP(0.61 g, 5.0 mmol)の混合液に、固体のEDCI(12.46 g, 0.065 mol)を一度に加えた。得られた溶液を、Ar下において室温で18時間撹拌した後、酢酸エチルで希釈し、洗浄し(H
2O x 2、食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮して、淡黄色の油状物を得た。この油状物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2/ヘキサン-酢酸エチル, 4:1)で処理して、表題の化合物(11.64 g, 73%)を白色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.53-7.17 (m, 10H), 5.95 (q, J=6.6 Hz, 0.5H), 5.94 (q, J=6.6 Hz, 0.5H), 5.41 (s, 0.5H), 5.39 (s, 0.5H), 1.58 (d, J=6.6 Hz, 1.5H), 1.51 (d, J=6.6 Hz, 1.5H).
工程2:(S)-1-フェニルエチル (R)-2-(4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-1-イル)-2-フェニルアセテート
(S)-1-フェニルエチル 2-ブロモ-2-フェニルアセテート(0.464 g, 1.45 mmol)/THF(8 mL)溶液に、トリエチルアミン(0.61 mL, 4.35 mmol)を加え、続いて、テトラブチルアンモニウムヨージド(0.215 g, 0.58 mmol)を加えた。該反応混合液を室温で5分間撹拌した後、4-メチル-4-ヒドロキシピペリジン(0.251 g, 2.18 mmol)/THF(2 mL)溶液を加えた。該混合液を室温で1時間撹拌した後、55-60℃(油浴温度)で4時間加熱した。次いで、冷却した反応混合液を酢酸エチル(30 mL)で希釈し、洗浄し(H2O x2、食塩水)、乾燥させ(MgSO4)、濾過して、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0-60% 酢酸エチル-ヘキサン)により精製して、まず第一に表題の化合物の(S,R)-異性体(0.306 g, 60%)を白色の固形物として得て、次に対応する(S,S)-異性体(0.120 g, 23%)もまた白色の固形物として得た。(S,R)-異性体: 1H NMR (CD3OD) δ 7.51-7.45 (m, 2H), 7.41-7.25 (m, 8H), 5.85 (q, J=6.6 Hz, 1H), 4.05 (s, 1H), 2.56-2.45 (m, 2H), 2.41-2.29 (m, 2H), 1.71-1.49 (m, 4H), 1.38 (d, J=6.6 Hz, 3H), 1.18 (s, 3H). LC-MS: C22H27NO3として計算;計算値: 353; 実測値: 354 (M+H)+. (S,S)-異性体: 1H NMR (CD3OD) δ 7.41-7.30 (m, 5H), 7.20-7.14 (m, 3H), 7.06-7.00 (m, 2H), 5.85 (q, J=6.6 Hz, 1H), 4.06 (s, 1H), 2.70-2.60 (m, 1H), 2.51 (dt, J=6.6, 3.3 Hz, 1H), 2.44-2.31 (m, 2H), 1.75-1.65 (m, 1H), 1.65-1.54 (m, 3H), 1.50 (d, J=6.8 Hz, 3H), 1.20 (s, 3H). LC-MS: C22H27NO3として計算;計算値: 353; 実測値: 354 (M+H)+.
工程3:(R)-2-(4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-1-イル)-2-フェニル酢酸
(S)-1-フェニルエチル (R)-2-(4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-1-イル)-2-フェニルアセテート(0.185 g, 0.52 mmol)/ジクロロメタン(3 mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(1 mL)を加え、該混合液を室温で2時間撹拌した。続いて、揮発性物質を減圧除去し、残渣を逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 20 x 100mm; CH3CN-H2O-0.1%TFA)により精製して、表題の化合物(TFA塩として)を淡い青みがかった固形物として得た(0,128 g, 98%)。 LC-MS: C14H19NO3として計算;計算値: 249; 実測値: 250 (M+H)+.
Cap-16
工程1:(S)-1-フェニルエチル 2-(2-フルオロフェニル)アセテート
CH
2Cl
2(100 mL)中の2-フルオロフェニル酢酸(5.45 g, 35.4 mmol)、(S)-1-フェニルエタノール(5.62 g, 46.0 mmol)、EDCI(8.82 g, 46.0 mmol)およびDMAP(0.561 g, 4.60 mmol)の混合液を、室温で12時間撹拌した。次いで、溶媒を濃縮し、残渣をH
2O-酢酸エチルで分配した。相を分離し、水層を酢酸エチル(2x)で逆抽出した。有機相を合わせて洗浄し(H
2O、食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(BIOTAGE(登録商標)/0-20%酢酸エチル-ヘキサン)により精製して、表題の化合物を無色の油状物として得た(8.38 g, 92%)。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.32-7.23 (m, 7H), 7.10-7.04 (m, 2), 5.85 (q, J=6.5 Hz, 1H), 3.71 (s, 2H), 1.48 (d, J=6.5 Hz, 3H).
工程2:(R)-((S)-1-フェニルエチル) 2-(2-フルオロフェニル)-2-(ピペリジン-1-イル)アセテート
(S)-1-フェニルエチル 2-(2-フルオロフェニル)アセテート(5.00 g, 19.4 mmol)/THF(1200 mL)溶液に、0℃にてDBU(6.19 g, 40.7 mmol)を加え、該溶液を30分間撹拌しながら室温に昇温させた。次いで、該溶液を-78℃まで冷却し、CBr4(13.5 g, 40.7 mmol)/THF(100 mL)溶液を加え、該混合液を-10℃まで昇温させ、この温度で2時間撹拌した。該反応混合液を飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、層を分離した。水層を酢酸エチル(2x)で逆抽出し、有機相を合わせて洗浄し(H2O、食塩水)、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣にピペリジン(5.73 mL, 58.1 mmol)を加え、該溶液を室温で24時間撹拌した。その後、揮発性物質を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(BIOTAGE(登録商標)/ 0-30%ジエチルエーテル-ヘキサン)により精製して、未反応の出発物質(2.53 g, 51%)とともに、ジアステレオマーの純粋な混合物(1H NMRにより、2:1の比)を黄色の油状物として得た(2.07 g, 31%)。該ジアステレオマー混合物をさらにクロマトグラフィー(BIOTAGE(登録商標)/ 0-10%ジエチルエーテル-トルエン)で処理して、表題の化合物を無色の油状物として得た(0.737 g, 11%)。 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.52 (ddd, J=9.4, 7.6, 1.8 Hz, 1H), 7.33 - 7.40 (m, 1), 7.23 - 7.23 (m, 4H), 7.02 - 7.23 (m, 4H), 5.86 (q, J=6.6 Hz, 1H), 4.45 (s, 1H), 2.39 - 2.45 (m, 4H), 1.52 - 1.58 (m, 4H), 1.40 - 1.42 (m, 1H), 1.38 (d, J=6.6 Hz, 3H). LC-MS: C21H24FNO2として計算;計算値: 341; 実測値: 342 (M+H)+.
工程3:(R)-2-(2-フルオロフェニル)-2-(ピペリジン-1-イル)酢酸
エタノール(30 mL)中の(R)-((S)-1-フェニルエチル) 2-(2-フルオロフェニル)-2-(ピペリジン-1-イル)アセテート(0.737 g, 2.16 mmol)および20%Pd(OH)2/C(0.070 g)の混合液を、室温および大気圧(H2バルーン)で2時間、水素化した。次いで、該溶液をArでパージし、珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、減圧濃縮した。これにより、表題の化合物を無色の固形物として得た(0.503 g, 98%)。 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.65 (ddd, J=9.1, 7.6, 1.5 Hz, 1H), 7.47-7.53 (m, 1H), 7.21-7.30 (m, 2H), 3.07-3.13 (m, 4H), 1.84 (ブロードのs, 4H), 1.62 (ブロードのs, 2H). LC-MS: C13H16FNO2として計算;計算値: 237; 実測値: 238 (M+H)+.
Cap-17
工程1:(S)-1-フェニルエチル (R)-2-(4-ヒドロキシ-4-フェニルピペリジン-1-イル)-2-フェニルアセテート
(S)-1-フェニルエチル 2-ブロモ-2-フェニルアセテート(1.50 g, 4.70 mmol)/THF(25 mL)溶液に、トリエチルアミン(1.31 mL, 9.42 mmol)を加え、続いて、テトラブチルアンモニウムヨージド(0.347 g, 0.94 mmol)を加えた。該反応混合液を室温で5分間撹拌した後、4-フェニル-4-ヒドロキシピペリジン(1.00 g, 5.64 mmol)/THF(5 mL)溶液を加えた。該混合液を16時間撹拌した後、酢酸エチル(100 mL)で希釈し、洗浄し(H
2O x2、食塩水)、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(0-60% 酢酸エチル-ヘキサン)で精製して、
1H NMRによる判定として約2:1のジアステレオマーの混合物を得た。超臨界流体クロマトグラフィー(CHIRALCEL(登録商標) OJ-H, 30 x 250mm;35℃で、20%エタノール/CO
2)を用いてこれらの異性体の分離を行い、まず第一に表題の化合物の(R)-異性体(0.534 g, 27%)を黄色の油状物として得て、次に対応する(S)-異性体(0.271 g, 14%)もまた黄色の油状物として得た。(S,R)-異性体:
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.55-7.47 (m, 4H), 7.44-7.25 (m, 10H), 7.25-7.17 (m, 1H), 5.88 (q, J=6.6 Hz, 1H), 4.12 (s, 1H), 2.82-2.72 (m, 1H), 2.64 (dt, J=11.1, 2.5 Hz, 1H), 2.58-2.52 (m, 1H), 2.40 (dt, J=11.1, 2.5 Hz, 1H), 2.20 (dt, J=12.1, 4.6 Hz, 1H), 2.10 (dt, J=12.1, 4.6 Hz, 1H), 1.72-1.57 (m, 2H), 1.53 (d, J=6.5 Hz, 3H). LC-MS: C
27H
29NO
3として計算;計算値: 415; 実測値: 416 (M+H)
+; (S,S)-異性体: H
1NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.55-7.48 (m, 2H), 7.45-7.39 (m, 2H), 7.38-7.30 (m, 5H), 7.25-7.13 (m, 4H), 7.08-7.00 (m, 2H), 5.88 (q, J=6.6 Hz, 1H), 4.12 (s, 1H), 2.95-2.85 (m, 1H), 2.68 (dt, J=11.1, 2.5 Hz, 1H), 2.57-2.52 (m, 1H), 2.42 (dt, J=11.1, 2.5 Hz, 1H), 2.25 (dt, J=12.1, 4.6 Hz, 1H), 2.12 (dt, J=12.1, 4.6 Hz, 1H), 1.73 (dd, J=13.6, 3.0 Hz, 1H), 1.64 (dd, J=13.6, 3.0 Hz, 1H), 1.40 (d, J=6.6 Hz, 3H). LC-MS: C
27H
29NO
3として計算;計算値: 415; 実測値: 416 (M+H)
+.
以下のエステルを同様の方法で製造した。
保持時間決定用キラルSFC条件:
条件I
カラム: CHIRALPAK(登録商標) AD-H カラム, 4.62x50 mm, 5μm
溶媒: 0.1%DEAを含む90%CO
2-10%メタノール
温度: 35℃
圧力: 150 bar
流速: 2.0 mL/分
220 nmでUV測定
注入: 1.0 mg/3mL メタノール
条件II
カラム: CHIRALCEL(登録商標) OD-H カラム, 4.62x50 mm, 5μm
溶媒: 0.1%DEAを含む90%CO
2-10%メタノール
温度: 35℃
圧力: 150 bar
流速: 2.0 mL/分
220 nmでUV測定
注入: 1.0 mg/mL メタノール
Cap-17, 工程2:(R)-2-(4-ヒドロキシ-4-フェニルピペリジン-1-イル)-2-フェニル酢酸
(S)-1-フェニルエチル (R)-2-(4-ヒドロキシ-4-フェニルピペリジン-1-イル)-2-フェニルアセテート(0.350 g, 0.84 mmol)/ジクロロメタン(5 mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(1 mL)を加え、該混合液を室温で2時間撹拌した。続いて、揮発性物質を減圧除去し、残渣を逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 20 x 100mm; CH3CN-H2O-0.1%TFA)により精製して、表題の化合物(TFA塩として)を白色の固形物として得た(0.230 g, 88%)。 LC-MS: C19H21NO3として計算;計算値: 311.15; 実測値: 312 (M+H)+.
同様の方法で、以下のカルボン酸を光学的に純粋な形態で製造した。
保持時間決定用LC-MS条件:
条件I
カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna 4.6 X 50 mm S10
開始 %B =0
最終 %B =100
グラジエント時間 =4分
流速 =4 mL/分
波長 =220
溶媒A =10%メタノール-90%H
2O-0.1%TFA
溶媒B =90%メタノール-10%H
2O-0.1%TFA
条件II
カラム: Waters SunFire 4.6 X 50 mm S5
開始 %B =0
最終 %B =100
グラジエント時間 =2分
流速 =4 mL/分
波長 =220
溶媒A =10%メタノール-90%H
2O-0.1%TFA
溶媒B =90%メタノール-10%H
2O-0.1%TFA
条件III
カラム: PHENOMENEX(登録商標) 10μ 3.0 X 50 mm
開始 %B =0
最終 %B =100
グラジエント時間 =2分
流速 =4 mL/分
波長 =220
溶媒A =10%メタノール-90%H
2O-0.1%TFA
溶媒B =90%メタノール-10%H
2O-0.1%TFA
Cap-18
工程1:(R,S)-エチル 2-(4-ピリジル)-2-ブロモアセテート
4-ピリジル酢酸エチル(1.00 g, 6.05 mmol)/乾燥THF(150 mL)溶液に、アルゴン下において0℃で、DBU(0.99 mL, 6.66 mmol)を加えた。該反応混合液を、30分かけて室温まで昇温させた後、-78℃まで冷却した。この混合液にCBr
4(2.21 g, 6.66 mmol)を加え、-78℃で2時間撹拌を続けた。次いで、該反応混合液を飽和NH
4Cl水溶液でクエンチし、相を分離した。有機相を洗浄し(食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧濃縮した。得られた黄色の油状物を、ただちにフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2/ヘキサン-酢酸エチル, 1:1)により精製して、表題の化合物(1.40 g, 95%)をやや不安定な黄色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.62 (dd, J=4.6, 1.8 Hz, 2H), 7.45 (dd, J=4.6, 1.8 Hz, 2H), 5.24 (s, 1H), 4.21-4.29 (m, 2H), 1.28 (t, J=7.1 Hz, 3H). LC-MS: C
9H
10BrNO
2として計算;計算値: 242, 244; 実測値: 243, 245 (M+H)
+.
工程2:(R,S)-エチル 2-(4-ピリジル)-2-(N,N-ジメチルアミノ)アセテート
(R,S)-エチル 2-(4-ピリジル)-2-ブロモアセテート(1.40 g, 8.48 mmol)/DMF(10 mL)溶液に、室温にて、ジメチルアミン(2M/THF, 8.5 mL, 17.0 mmol)を加えた。反応の完了後(薄層クロマトグラフィーによる判定として)、揮発性物質を減圧除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(BIOTAGE(登録商標), 40+M SiO2カラム; 50%-100%酢酸エチル-ヘキサン)により精製して、表題の化合物(0.539 g, 31%)を薄黄色の油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.58 (d, J=6.0 Hz, 2H), 7.36 (d, J=6.0 Hz, 2H), 4.17 (m, 2H), 3.92 (s, 1H), 2.27 (s, 6H), 1.22 (t, J=7.0 Hz). LC-MS: C11H16N2O2として計算;計算値: 208; 実測値: 209 (M+H)+.
工程3:(R,S)-2-(4-ピリジル)-2-(N,N-ジメチルアミノ)酢酸
THF-メタノール-H2O(1:1:1, 6 mL)混合液中の(R,S)-エチル 2-(4-ピリジル)-2-(N,N-ジメチルアミノ)アセテート(0.200 g, 0.960 mmol)の溶液に、室温で、粉末のLiOH(0.120 g, 4.99 mmol)を加えた。該溶液を、3時間撹拌した後、1N HClを用いてpH6まで酸性化した。水相を酢酸エチルで洗浄し、その後凍結乾燥させて、表題の化合物の二塩酸塩を黄色の固形物として得た(LiCl含有)。該生成物をそのまま、その後の工程に用いた。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.49 (d, J=5.7 Hz, 2H), 7.34 (d, J=5.7 Hz, 2H), 3.56 (s, 1H), 2.21 (s, 6H).
以下の実施例を、上記のメソッドを用いて同様の方法で製造した。
Cap-37
工程1:(R,S)-エチル 2-(キノリン-3-イル)-2-(N,N-ジメチルアミノ)-アセテート
エチル N,N-ジメチルアミノアセテート(0.462 g, 3.54 mmol)、K
3PO
4(1.90 g, 8.95 mmol)、Pd(t-Bu
3P)
2(0.090 g, 0.176 mmol)、3-ブロモキノリンおよびトルエン(10 mL)の混合液を、Ar気流バブルにより15分間脱気した。次いで、該反応混合液を100℃で12時間加熱した後、室温まで冷却し、H
2Oに注ぎ入れた。該混合液を酢酸エチル(2x)で抽出し、有機相を合わせて洗浄し(H
2O、食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣を、まず逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 30 x 100mm; CH
3CN-H
2O-5 mM NH
4OAc)により精製し、次いでフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2/ヘキサン-酢酸エチル, 1:1)により精製して、表題の化合物(0.128 g, 17%)をオレンジ色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.90 (d, J=2.0 Hz, 1H), 8.32 (d, J=2.0 Hz, 1H), 8.03-8.01 (m, 2H), 7.77 (ddd, J=8.3, 6.8, 1.5 Hz, 1H), 7.62 (ddd, J=8.3, 6.8, 1.5 Hz, 1H), 4.35 (s, 1H), 4.13 (m, 2H), 2.22 (s, 6H), 1.15 (t, J=7.0 Hz, 3H). LC-MS: C
15H
18N
2O
2として計算;計算値: 258; 実測値: 259 (M+H)
+.
工程2:(R,S) 2-(キノリン-3-イル)-2-(N,N-ジメチルアミノ)酢酸
(R,S)-エチル 2-(キノリン-3-イル)-2-(N,N-ジメチルアミノ)アセテート(0.122 g, 0.472 mmol)および6M HCl(3 mL)の混合液を、100℃で12時間加熱した。溶媒を減圧除去して、表題の化合物の二塩酸塩(0.169 g, >100%)を薄黄色の泡状物質として得た。該未精製の物質をさらなる精製は行わずにその後の工程に用いた。 LC-MS: C13H14N2O2として計算;計算値: 230; 実測値: 231 (M+H)+.
Cap-38
工程1:(R)-((S)-1-フェニルエチル) 2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)アセテートおよび(S)-((S)-1-フェニルエチル) 2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)アセテート
CH
2Cl
2(40 mL)中の(RS)-2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)酢酸(2.60 g, 13.19 mmol)、DMAP(0.209 g, 1.71 mmol)および(S)-1-フェニルエタノール(2.09 g, 17.15 mmol)の混合液に、EDCI(3.29 g, 17.15 mmol)を加え、該混合液を室温で12時間撹拌した。その後、溶媒を減圧除去し、残渣を酢酸エチル-H
2Oで分配した。層を分離し、水層を酢酸エチル(2x)で逆抽出し、有機相を合わせて洗浄し(H
2O、食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(BIOTAGE(登録商標)/ 0-50%ジエチルエーテル-ヘキサン)により精製した。次いで、得られた純粋なジアステレオマー混合物を逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 30 x 100mm; CH
3CN-H
2O-0.1%TFA)により分離して、まず第一に(S)-1-フェネチル (R)-2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)アセテート(0.501 g, 13%)、次に(S)-1-フェネチル (S)-2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)-アセテート(0.727 g. 18%)を、両方ともそれらのTFA塩として得た。 (S,R)-異性体:
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.65-7.70 (m, 1H), 7.55-7.60 (ddd, J=9.4, 8.1, 1.5 Hz, 1H), 7.36-7.41 (m, 2H), 7.28-7.34 (m, 5H), 6.04 (q, J=6.5 Hz, 1H), 5.60 (s, 1H), 2.84 (s, 6H), 1.43 (d, J=6.5 Hz, 3H). LC-MS: C
18H
20FNO
2として計算;計算値: 301; 実測値: 302 (M+H)
+; (S,S)-異性体:
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.58-7.63 (m, 1H), 7.18-7.31 (m, 6H), 7.00 (dd, J=8.5, 1.5 Hz, 2H), 6.02 (q, J=6.5 Hz, 1H), 5.60 (s, 1H), 2.88 (s, 6H), 1.54 (d, J=6.5 Hz, 3H). LC-MS: C
18H
20FNO
2として計算;計算値: 301; 実測値: 302 (M+H)
+.
工程2:(R)-2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)酢酸
エタノール(30 mL)中の(R)-((S)-1-フェニルエチル) 2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)アセテートTFA塩(1.25 g, 3.01 mmol)および20%Pd(OH)2/C(0.125 g)の混合液を、室温および大気圧(H2バルーン)で4時間、水素化した。その後、該溶液をArでパージし、珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、減圧濃縮した。これにより、表題の化合物を無色の固形物として得た(0.503 g, 98%)。 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.53-7.63 (m, 2H), 7.33-7.38 (m, 2H), 5.36 (s, 1H), 2.86 (s, 6H). LC-MS: C10H12FNO2として計算;計算値: 197; 実測値: 198 (M+H)+.
該S-異性体は、(S)-((S)-1-フェニルエチル) 2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)アセテートTFA塩から、同様の方法で得られた。
Cap-39
(R)-(2-クロロフェニル)グリシン(0.300 g, 1.62 mmol)、ホルムアルデヒド(35%水溶液, 0.80 mL, 3.23 mmol)および20%Pd(OH)
2/C(0.050 g)の混合液を、室温および大気圧(H
2バルーン)で4時間、水素化した。その後、該溶液をArでパージし、珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、減圧濃縮した。残渣を逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 30 x 100mm; CH
3CN-H
2O-0.1%TFA)により精製して、表題の化合物(R)-2-(ジメチルアミノ)-2-(2-クロロフェニル)酢酸のTFA塩を無色の油状物として得た(0.290 g, 55%)。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.59-7.65 (m, 2H), 7.45-7.53 (m, 2H), 5.40 (s, 1H), 2.87 (s, 6H). LC-MS: C
10H
12ClNO
2として計算;計算値: 213; 実測値: 214 (M+H)
+.
Cap-40
H
2O(5.5 mL)中の(R)-(2-クロロフェニル)グリシン(1.00 g, 5.38 mmol)およびNaOH(0.862 g, 21.6 mmol)の氷冷した溶液に、クロロギ酸メチル(1.00 mL, 13.5 mmol)を滴下した。該混合液を0℃で1時間撹拌した後、濃HCl(2.5 mL)を加えることにより酸性化した。該混合液を酢酸エチル(2x)で抽出し、有機相を合わせて洗浄し(H
2O、食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧濃縮して、表題の化合物(R)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(2-クロロフェニル)酢酸を黄-オレンジ色の泡状物質として得た(1.31 g, 96%)。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.39 - 7.43 (m, 2H), 7.29 - 7.31 (m, 2H), 5.69 (s, 1H), 3.65 (s, 3H). LC-MS: C
10H
10ClNO
4として計算;計算値: 243; 実測値: 244 (M+H)
+.
Cap-41
2-(2-(クロロメチル)フェニル)酢酸(2.00 g, 10.8 mmol)/THF(20 mL)懸濁液にモルホリン(1.89 g, 21.7 mmol)を加え、該溶液を室温で3時間撹拌した。その後、該反応混合液を酢酸エチルで希釈し、H
2O(2x)で抽出した。水相を凍結乾燥させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(BIOTAGE(登録商標)/ 0-10%メタノール-CH
2Cl
2)により精製して、表題の化合物2-(2-(モルホリノメチル)フェニル)酢酸を無色の固形物として得た(2.22 g, 87%)。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.37-7.44 (m, 3H), 7.29-7.33 (m, 1H), 4.24 (s, 2H), 3.83 (ブロードのs, 4H), 3.68 (s, 2H), 3.14 (ブロードのs, 4H). LC-MS: C
13H
17NO
3として計算;計算値: 235; 実測値: 236 (M+H)
+.
以下の実施例をCap-41に記載の方法を用いて同様に製造した。
Cap-45a
HMDS(1.85 mL, 8.77 mmol)を(R)-2-アミノ-2-フェニル酢酸 p-トルエンスルホネート(2.83 g, 8.77 mmol)/CH
2Cl
2(10 mL)懸濁液に加え、該混合液を室温で30分間撹拌した。イソシアン酸メチル(0.5 g, 8.77 mmol)を一度に加え、30分間撹拌を続けた。H
2O(5 mL)を加えることにより該反応液をクエンチし、得られた沈殿物を濾過し、H
2Oおよびn-ヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥させた。(R)-2-(3-メチルウレイド)-2-フェニル酢酸(1.5 g; 82%)を白色の固形物として回収し、さらなる精製は行わずに用いた。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 2.54 (d, J=4.88 Hz, 3H) 5.17 (d, J=7.93 Hz, 1H) 5.95 (q, J=4.48 Hz, 1H) 6.66 (d, J=7.93 Hz, 1H) 7.26-7.38 (m, 5H) 12.67 (s, 1H). LC-MS: C
10H
12N
2O
3として計算;計算値: 208.08 実測値 209.121 (M+H)
+; HPLC PHENOMENEX(登録商標) C-18 3.0 × 46 mm, 2分かけて0〜100%B, ホールド時間1分, A=90%水, 10%メタノール, 0.1%TFA, B=10%水, 90%メタノール, 0.1%TFA, 保持時間=1.38分, 90%均一性指数.
Cap-46
Cap-45aに記載の方法に従って目的の生成物を製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 0.96 (t, J=7.17 Hz, 3H) 2.94-3.05 (m, 2H) 5.17 (d, J=7.93 Hz, 1H) 6.05 (t, J=5.19 Hz, 1H) 6.60 (d, J=7.63 Hz, 1H) 7.26-7.38 (m, 5H) 12.68 (s, 1H). LC-MS: C
11H
14N
2O
3として計算;計算値: 222.10 実測値 223.15 (M+H)
+. HPLC XTERRA(登録商標) C-18 3.0 × 506 mm, 2分かけて0〜100%B, ホールド時間1分, A=90%水, 10%メタノール, 0.2%H
3PO
4, B=10%水, 90%メタノール, 0.2%H
3PO
4, 保持時間=0.87分, 90%均一性指数.
Cap-47
工程1:(R)-tert-ブチル 2-(3,3-ジメチルウレイド)-2-フェニルアセテート
DMF(40 mL)中の(R)-tert-ブチル-2-アミノ-2-フェニルアセテート(1.0 g, 4.10 mmol)およびヒューニッヒ塩基(1.79 mL, 10.25 mmol)の撹拌した溶液に、ジメチルカルバモイルクロリド(0.38 mL, 4.18 mmol)を10分かけて滴下した。室温で3時間撹拌した後、該反応液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルに溶解させた。有機層を、H
2O、1N HCl水溶液および食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。(R)-tert-ブチル 2-(3,3-ジメチルウレイド)-2-フェニルアセテートを白色の固形物(0.86 g; 75%)として得て、さらなる精製は行わずに用いた。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.33 (s, 9H) 2.82 (s, 6H) 5.17 (d, J=7.63 Hz, 1H) 6.55 (d, J=7.32 Hz, 1H) 7.24-7.41 (m, 5H). LC-MS: C
15H
22N
2O
3として計算;計算値: 278.16 実測値 279.23 (M+H)
+; HPLC PHENOMENEX(登録商標) Luna C-18 4.6 × 50 mm, 4分かけて0〜100%B, ホールド時間1分, A=90%水, 10%メタノール, 0.1%TFA, B=10%水, 90%メタノール, 0.1%TFA, 保持時間=2.26分, 97%均一性指数.
工程2:(R)-2-(3,3-ジメチルウレイド)-2-フェニル酢酸
撹拌した((R)-tert-ブチル 2-(3,3-ジメチルウレイド)-2-フェニルアセテート(0.86 g, 3.10 mmol)/CH2Cl2(250 mL)溶液に、TFA(15 mL)を滴下し、得られた溶液を室温で3時間撹拌した。次いで、EtOAC:ヘキサン(5:20)の混合液を用いて、溶液から目的の化合物を析出させ、濾過して取り、減圧下で乾燥させた。(R)-2-(3,3-ジメチルウレイド)-2-フェニル酢酸を白色の固形物(0.59g, 86%)として単離し、さらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.82 (s, 6H) 5.22 (d, J=7.32 Hz, 1H) 6.58 (d, J=7.32 Hz, 1H) 7.28 (t, J=7.17 Hz, 1H) 7.33 (t, J=7.32 Hz, 2H) 7.38-7.43 (m, 2H) 12.65 (s, 1H). LC-MS: C11H14N2O3として計算;計算値: 222.24; 実測値: 223.21 (M+H)+. HPLC XTERRA(登録商標) C-18 3.0 × 50 mm, 2分かけて0〜100%B, ホールド時間1分, A=90%水, 10%メタノール, 0.2%H3PO4, B=10%水, 90%メタノール, 0.2%H3PO4, 保持時間=0.75分, 93%均一性指数.
Cap-48
工程1:(R)-tert-ブチル 2-(3-シクロペンチルウレイド)-2-フェニルアセテート
DMF(15 mL)中の(R)-2-アミノ-2-フェニル酢酸塩酸塩(1.0 g, 4.10 mmol)およびヒューニッヒ塩基(1.0 mL, 6.15 mmol)の撹拌した溶液に、イソシアン酸シクロペンチル(0.46 mL, 4.10 mmol)を10分かけて滴下した。室温で3時間撹拌した後、該反応液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルに溶解させた。有機層を、H
2Oおよび食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。(R)-tert-ブチル 2-(3-シクロペンチルウレイド)-2-フェニルアセテートを不透明な油状物(1.32 g; 100%)として得て、さらなる精製は行わずに用いた。
1H NMR (500 MHz, CD
3Cl-D) δ ppm 1.50-1.57 (m, 2H) 1.58-1.66 (m, 2H) 1.87-1.97 (m, 2H) 3.89-3.98 (m, 1H) 5.37 (s, 1H) 7.26-7.38 (m, 5H). LC-MS: C
18H
26N
2O
3として計算;計算値: 318.19 実測値 319.21 (M+H)
+; HPLC XTERRA(登録商標) C-18 3.0 × 50 mm, 4分かけて0〜100%B, ホールド時間1分, A=90%水, 10%メタノール, 0.1%TFA, B=10%水, 90%メタノール, 0.1%TFA, 保持時間=2.82分, 96%均一性指数.
工程2:(R)-2-(3-シクロペンチルウレイド)-2-フェニル酢酸
撹拌した(R)-tert-ブチル 2-(3-シクロペンチルウレイド)-2-フェニルアセテート(1.31 g, 4.10 mmol)/CH2Cl2(25 mL)溶液に、TFA(4 mL)およびトリエチルシラン(1.64 mL; 10.3 mmol)を滴下し、得られた溶液を室温で6時間撹拌した。揮発性成分を減圧下で除去し、該粗生成物を酢酸エチル/ペンタン中で再結晶化させて、(R)-2-(3-シクロペンチルウレイド)-2-フェニル酢酸を白色の固形物として得た(0.69 g, 64%)。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.17-1.35 (m, 2H) 1.42-1.52 (m, 2H) 1.53-1.64 (m, 2H) 1.67-1.80 (m, 2H) 3.75-3.89 (m, 1H) 5.17 (d, J=7.93 Hz, 1H) 6.12 (d, J=7.32 Hz, 1H) 6.48 (d, J=7.93 Hz, 1H) 7.24-7.40 (m, 5H) 12.73 (s, 1H). LC-MS: C14H18N2O3として計算;計算値: 262.31; 実測値: 263.15 (M+H)+. HPLC XTERRA(登録商標) C-18 3.0 × 50 mm, 2分かけて0〜100%B, ホールド時間1分, A=90%水, 10%メタノール, 0.2%H3PO4, B=10%水, 90%メタノール, 0.2%H3PO4, 保持時間=1.24分, 100%均一性指数.
Cap-49
撹拌した2-(ベンジルアミノ)酢酸(2.0 g, 12.1 mmol)/ギ酸(91 mL)溶液に、ホルムアルデヒド(6.94 mL, 93.2 mmol)を加えた。70℃で5時間後、該反応混合液を、減圧下で20 mLまで濃縮し、白色の固形物を沈殿させた。濾過の後、母液を集め、減圧下でさらに濃縮して、粗生成物を得た。逆相プレパラティブHPLC(XTERRA(登録商標) 30 X 100 mm, 220 nmで検出, 流速 35 mL/分, 8分かけて0〜35%B; A=90%水, 10%メタノール, 0.1%TFA, B=10%水, 90%メタノール, 0.1%TFA)により精製して、表題の化合物 2-(ベンジル(メチル)-アミノ)酢酸(そのTFA塩として)(723 mg, 33%)を無色のロウ状物質として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 2.75 (s, 3H) 4.04 (s, 2H) 4.34 (s, 2H) 7.29-7.68 (m, 5H). LC-MS: C
10H
13NO
2として計算;計算値: 179.09; 実測値: 180.20 (M+H)
+.
Cap-50
撹拌した3-メチル-2-(メチルアミノ)ブタン酸(0.50 g, 3.81 mmol)/水(30 mL)溶液に、K
2CO
3(2.63 g, 19.1 mmol)およびベンジルクロリド(1.32 g, 11.4 mmol)を加えた。該反応混合液を周囲温度で18時間撹拌した。該反応混合液を酢酸エチル(30 mL x 2)で抽出し、水層を減圧下で濃縮して粗生成物を得て、それを逆相プレパラティブHPLC(XTERRA(登録商標) 30 x 100mm, 220 nmで検出, 流速 40 mL/分, 6分かけて20〜80%B; A=90%水, 10%メタノール, 0.1%TFA, B=10%水, 90%メタノール, 0.1%TFA)により精製し、2-(ベンジル(メチル)アミノ)-3-メチルブタン酸, TFA塩(126 mg, 19%)を無色のロウ状物質として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 0.98 (d, 3H) 1.07 (d, 3H) 2.33-2.48 (m, 1H) 2.54-2.78 (m, 3H) 3.69 (s, 1H) 4.24 (s, 2H) 7.29-7.65 (m, 5H). LC-MS: C
13H
19NO
2として計算;計算値: 221.14; 実測値: 222.28 (M+H)
+.
Cap-51
(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸
Na
2CO
3(1.83g, 17.2 mmol)を、L-バリン(3.9 g, 33.29 mmol)のNaOH(33 mLの1M/H
2O, 33 mmol)溶液に加え、得られた溶液を氷-水浴で冷却した。クロロギ酸メチル(2.8 mL, 36.1 mmol)を15分かけて滴下し、該冷却浴を取り外し、該反応混合液を周囲温度で3.25時間撹拌した。該反応混合液をエーテル(50 mL, 3x)で洗浄し、水相を氷-水浴で冷却し、濃HClでpH1-2の範囲まで酸性化し、CH
2Cl
2(50 mL, 3x)で抽出した。有機相を乾燥させ(MgSO
4)、減圧エバポレートし、Cap-51を白色の固形物として得た(6 g)。主要な回転異性体についての
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5 ppm, 500 MHz): 12.54 (s, 1H), 7.33 (d, J=8.6, 1H), 3.84 (dd, J=8.4, 6.0, 1H), 3.54 (s, 3H), 2.03 (m, 1H), 0.87 (m, 6H). HRMS: [M+H]
+ C
7H
14NO
4として計算;計算値: 176.0923; 実測値 176.0922.
Cap-51(別の経路)
(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸
DIEA(137.5 mL, 0.766 mol)を、(S)-tert-ブチル 2-アミノ-3-メチルブタノエート塩酸塩(75.0 g, 0.357 mol)/THF(900 mL)懸濁液に加え、該混合液を0℃まで冷却した(氷/水浴)。クロロギ酸メチル(29.0 mL, 0.375 mol)を45分かけて滴下し、該冷却浴を取り外し、不均一な該混合液を周囲温度で3時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をEtOAcおよび水(各1 L)間に分配した。有機層をH
2O(1 L)および食塩水(1 L)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。該粗物質を、シリカゲルのプラグ(1 kg)を通し、ヘキサン(4 L)および15:85 EtOAc/ヘキサン(4 L)で溶出して、(S)-tert-ブチル 2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタノエートを澄明な油状物として得た(82.0 g, 99%収率)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm) 7.34 (d, J = 8.6, 1 H), 3.77 (dd, J = 8.6, 6.1, 1 H), 3.53 (s, 3 H), 1.94 - 2.05 (m, 1 H), 1.39 (s, 9 H), 0.83 - 0.92 (m, 6 H).
13C-NMR (126 MHz, DMSO-d
6, δ = 39.2 ppm) 170.92, 156.84, 80.38, 60.00, 51.34, 29.76, 27.62, 18.92, 17.95. LC-MS: [M+Na]
+ 254.17.
トリフルオロ酢酸(343 mL, 4.62 mol)およびEt3SiH(142 mL, 0.887 mol)を、(S)-tert-ブチル 2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタノエート(82.0 g, 0.355 mol)/CH2Cl2(675 mL)溶液に順次加え、該混合液を周囲温度で4時間撹拌した。揮発性成分を減圧下で除去し、得られた油状物を石油エーテル(600 mL)でトリチュレートして、白色の固形物を得て、それを濾過し、ヘキサン(500 mL)および石油エーテル(500 mL)で洗浄した。EtOAc/石油エーテルから再結晶化して、Cap-51を白色の鱗状結晶物として得た(54.8 g, 88%収率)。 MP = 108.5-109.5℃. 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6, δ = 2.5 ppm) 12.52 (s, 1 H), 7.31 (d, J = 8.6, 1 H), 3.83 (dd, J = 8.6, 6.1, 1 H), 3.53 (s, 3 H), 1.94 - 2.07 (m, 1 H), 0.86 (dd, J = 8.9, 7.0, 6 H). 13C NMR (126 MHz, DMSO-d6, δ = 39.2 ppm) 173.30, 156.94, 59.48, 51.37, 29.52, 19.15, 17.98. LC-MS: [M+H]+ = 176.11. C7H13NO4として計算;計算値: C, 47.99; H, 7.48; N, 7.99. 実測値: C, 48.17; H, 7.55; N, 7.99. 旋光度: [α]D = -4.16 (12.02 mg/mL; MeOH). 光学純度: >99.5% ee. 注: 該光学純度評価は、Cap-51のメチルエステル誘導体(標準的なTMSCHN2(ベンゼン/MeOH)エステル化プロトコール下において製造された)で実施した。 HPLC分析条件: カラム, CHIRALPAK(登録商標) AD-H (4.6 x 250mm, 5μm); 溶媒, 95%ヘプタン/5%IPA(イソクラティック); 流速, 1 mL/分; 温度, 35℃; 205 nmにてUV測定.
[注:Cap 51はまた、Flammから購入できた。]
Cap-52(Cap-12と同一)
(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)プロパン酸
Cap-52を、Cap-51の合成について記載した方法に従って、L-アラニンから合成した。キャラクタライズを目的として、該粗物質の一部を逆相HPLC(H
2O/メタノール/TFA)により精製して、Cap-52を無色の粘稠性の油状物として得た。
1H NMR (DMSO-d
6, δ=2.5 ppm, 500 MHz): 12.49 (ブロードのs, 1H), 7.43 (d, J=7.3, 0.88H), 7.09 (見かけ上のブロードのs, 0.12H), 3.97 (m, 1H), 3.53 (s, 3H), 1.25 (d, J=7.3, 3H).
Cap-53〜Cap-64
Cap-53〜Cap-64は、Cap-51の合成について記載した方法に従って、もしあれば記載の改変法を用いて、適切な出発物質から製造した。
Cap-65
クロロギ酸メチル(0.65 mL, 8.39 mmol)を、Na
2CO
3(0.449 g, 4.23 mmol)、NaOH(8.2 mLの1M/H
2O, 8.2 mmol)および(S)-2-アミノ-3-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸(1.04 g, 7.81 mmol)の冷却(氷-水)した混合液に、5分かけて滴下した。該反応混合液を45分間撹拌した後、該冷却浴を取り外し、さらに3.75時間撹拌を続けた。該反応混合液をCH
2Cl
2で洗浄し、水相を氷-水浴で冷却し、濃HClでpH1-2の範囲まで酸性化した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をMeOH/CH
2Cl
2の2:1混合液(15 mL)に溶解させ、濾過し、該濾液をロータリーエバポレーターで処理して(rotervaped)、Cap-65を白色の半-粘稠性の泡状物質として得た(1.236 g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): δ 6.94 (d, J = 8.5, 0.9 H), 6.53 (ブロードのs, 0.1H), 3.89 (d, J = 8.8, 1H), 2.94 (s, 3H), 1.15 (s, 3H), 1.13 (s, 3H).
Cap-66およびCap-67は、適切な市販の出発物質から、Cap-65の合成について記載した方法を用いることにより製造した。
Cap-66
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): δ 12.58 (ブロードのs, 1H), 7.07 (d, J = 8.3, 0.13H), 6.81 (d, J = 8.8, 0.67H), 4.10-4.02 (m, 1.15H), 3.91 (dd, J = 9.1, 3.5, 0.85H), 3.56 (s, 3H), 1.09 (d, J = 6.2, 3H). [注: NHの主要なシグナルのみを記載した].
Cap-67
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 12.51 (ブロードのs, 1H), 7.25 (d, J = 8.4, 0.75H), 7.12 (ブロードのd, J = 0.4, 0.05H), 6.86 (ブロードのs, 0.08H), 3.95-3.85 (m, 2H), 3.54 (s, 3H), 1.08 (d, J = 6.3, 3H). [注: NHの主要なシグナルのみを記載した].
Cap-68
クロロギ酸メチル(0.38 ml, 4.9 mmol)を、1N NaOH(水溶液)(9.0 ml, 9.0 mmol)、1M NaHCO
3(水溶液)(9.0 ml, 9.0 mol)、L-アスパラギン酸 β-ベンジル エステル(1.0 g, 4.5 mmol)およびジオキサン(9 ml)の混合液に滴下した。該反応混合液を周囲条件で3時間撹拌した後、酢酸エチル(50 ml, 3x)で洗浄した。水層を12N HClでpH〜1-2まで酸性化し、酢酸エチル(3 x 50 ml)で抽出した。有機層を合わせて食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧濃縮して、Cap-68を薄黄色の油状物として得た(1.37g; 量は上記の理論的収量であり、該生成物をさらなる精製は行わずに用いた)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz): δ 12.88 (ブロードのs, 1H), 7.55 (d, J = 8.5, 1H), 7.40-7.32 (m, 5H), 5.13 (d, J = 12.8, 1H), 5.10 (d, J = 12.9, 1H), 4.42-4.38 (m, 1H), 3.55 (s, 3H), 2.87 (dd, J = 16.2, 5.5, 1H), 2.71 (dd, J =16.2, 8.3, 1H). LC (条件2): 保持時間 = 1.90分; LC-MS: [M+H]
+ C
13H
16NO
6として計算;計算値: 282.10; 実測値 282.12.
Cap-69aおよびCap-69b
冷却した(〜15℃)、アラニン(1.338 g, 15.0 mmol)の水(17 mL)/MeOH(10 mL)溶液に、NaCNBH
3(2.416 g, 36.5 mmol)を何回かに分けて加えた。数分後、アセトアルデヒド(4.0 mL, 71.3 mmol)を4分かけて滴下し、該冷却浴を取り外し、該反応混合液を周囲条件で6時間撹拌した。さらなるアセトアルデヒド(4.0 mL)を加え、該反応液を2時間撹拌した。該反応混合液に、pHが〜1.5に達するまで濃HClをゆっくりと加え、得られた混合液を40℃で1時間加熱した。ほとんどの揮発性成分を減圧除去し、残渣を、DOWEX(登録商標)50WX8-100 イオン交換樹脂(カラムを水洗し、該化合物を18 mlのNH
4OHと282 mlの水を混合して調製した希NH
4OHで溶出した)で精製して、Cap-69(2.0 g)をオフホワイト色の柔らかい吸湿性の固形物として得た。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): δ 3.44 (q, J = 7.1, 1H), 2.99-2.90 (m, 2H), 2.89-2.80 (m, 2H), 1.23 (d, J = 7.1, 3H), 1.13 (t, J = 7.3, 6H).
Cap-70〜Cap-74x
Cap-70〜Cap-74xは、Cap-69の合成について記載された方法に従って、適切な出発物質を用いることにより製造した。
Cap-75
Cap-75, 工程a
H-D-Ser-OBzl HCl(2.0 g, 8.6 mmol)の冷却した(氷/水浴)水(25 ml)/メタノール(15 ml)溶液に、NaBH
3CN(1.6 g, 25.5 mmol)を加えた。アセトアルデヒド(1.5 ml, 12.5 mmol)を5分かけて滴下し、該冷却浴を取り外し、該反応混合液を周囲条件で2時間撹拌した。該反応液を12N HClで慎重にクエンチし、減圧濃縮した。該残渣を水に溶解させ、逆相HPLC(MeOH/H
2O/TFA)で精製して、(R)-ベンジル 2-(ジエチルアミノ)-3-ヒドロキシプロパノエートのTFA塩を無色の粘稠性の油状物として得た(1.9g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz): δ 9.73 (ブロードのs, 1H), 7.52-7.36 (m, 5H), 5.32 (d, J = 12.2, 1H), 5.27 (d, J = 12.5, 1H), 4.54-4.32 (m, 1H), 4.05-3.97 (m, 2H), 3.43-3.21 (m, 4H), 1.23 (t, J = 7.2, 6H). LC-MS (条件2): 保持時間 = 1.38分; LC-MS: [M+H]
+ C
14H
22NO
3として計算;計算値: 252.16; 実測値 252.19.
Cap-75
冷却(氷-水)した、上記で製造したTFA塩 (R)-ベンジル 2-(ジエチルアミノ)-3-ヒドロキシプロパノエート(0.3019 g, 0.8264 mmol)のTHF(3.0 mL)溶液に、NaH(0.0727 g, 1.82 mmol, 60%)を加え、該混合液を15分間撹拌した。ヨウ化メチル(56 μL, 0.90 mmol)を加え、該浴を周囲条件に緩和しながら、18時間撹拌を続けた。該反応液を水でクエンチし、MeOHで予めコンディショニングしたMCX(6 g)カートリッジにロードし、メタノールで洗浄した後、2N NH3/メタノールで化合物を溶出した。揮発性成分を減圧除去して、(R)-2-(ジエチルアミノ)-3-ヒドロキシプロパン酸が混入したCap-75を、黄色の半-固形物として得た(100 mg)。該生成物をさらなる精製は行わずにそのまま用いた。
Cap-76
冷却した(〜15℃)、(S)-4-アミノ-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ブタン酸(2.17 g, 9.94 mmol)の水/MeOH(各12 mL)溶液に、NaCNBH
3(1.60 g, 24.2 mmol)を何回かに分けて加えた。数分後、アセトアルデヒド(2.7 mL, 48.1 mmol)を2分かけて滴下し、該冷却浴を取り外し、該反応混合液を周囲条件で3.5時間撹拌した。さらなるアセトアルデヒド(2.7 mL, 48.1 mmol)を加え、該反応液を20.5時間撹拌した。ほとんどのMeOH成分を減圧除去し、残った混合液をそのpHが〜1.0に達するまで濃HClで処理し、その後、40℃で2時間加熱した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を4 M HCl/ジオキサン(20 mL)で処理し、周囲条件で7.5時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を、DOWEX(登録商標)50WX8-100 イオン交換樹脂(カラムを水洗し、18 mlのNH
4OHと282 mlの水から調製した希NH
4OHで化合物を溶出した)で精製して、中間体 (S)-2-アミノ-4-(ジエチルアミノ)ブタン酸をオフホワイト色の固形物として得た(1.73 g)。
Na2CO3(0.243 g, 2.29 mmol)、NaOH(4.6 mLの1M/H2O, 4.6 mmol)および上記生成物(802.4 mg)の冷却(氷-水)した混合液に、クロロギ酸メチル(0.36 mL, 4.65 mmol)を11分かけて滴下した。該反応混合液を55分間撹拌した後、該冷却浴を取り外し、さらに5.25時間撹拌を続けた。該反応混合液を等量の水で希釈し、CH2Cl2(30 mL, 2x)で洗浄し、水相を氷-水浴で冷却し、pH2の範囲まで濃HClで酸性化した。その後、揮発性成分を減圧除去し、該粗物質をMCX樹脂(6.0g;カラムを水洗し、サンプルを2.0 M NH3/MeOHで溶出した)で遊離塩基にして、純粋でないCap-76をオフホワイト色の固形物として得た(704 mg)。 1H NMR (MeOH-d4, δ = 3.29 ppm, 400 MHz): δ 3.99 (dd, J = 7.5, 4.7, 1H), 3.62 (s, 3H), 3.25-3.06 (m, 6H), 2.18-2.09 (m, 1H), 2.04-1.96 (m, 1H), 1.28 (t, J = 7.3, 6H). LC-MS: [M+H]+ C10H21N2O4として計算;計算値: 233.15; 実測値 233.24.
Cap-77aおよびCap-77b
Cap-7について記載された方法に従って、SN
2置換工程に7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンを用いることにより、および以下の条件を用いて中間体 ベンジル 2-(7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-イル)-2-フェニルアセテートの立体異性体分離を達成することにより、Cap-77の合成を行った:該中間体(303.7 mg)をエタノールに溶解させ、得られた溶液を、キラルHPLCカラム(Chiracel AD-Hカラム, 30 x 250 mm, 5 μm)に注入し、70 mL/分および温度35℃で90%CO
2-10%EtOHを用いて溶出して、124.5 mgの立体異性体-1および133.8 mgの立体異性体-2を得た。これらのベンジルエステルをCap-7の製造に従って水素化分解し、Cap-77を得た:
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): δ 7.55 (m, 2H), 7.38-7.30 (m, 3H), 4.16 (s, 1H), 3.54 (見かけ上のブロードのs, 2H), 2.08-1.88 (m, 4 H), 1.57-1.46 (m, 4H). LC (条件1): 保持時間 = 0.67分; LC-MS: [M+H]
+ C
14H
18NO
2として計算;計算値: 232.13; 実測値 232.18. HRMS: [M+H]
+ C
14H
18NO
2として計算;計算値: 232.1338; 実測値 232.1340.
Cap-78
MeOH(10 mL)中の(R)-2-(エチルアミノ)-2-フェニル酢酸のHCl塩(Cap-3の合成における中間体; 0.9923 mg, 4.60 mmol)および(1-エトキシシクロプロポキシ)トリメチルシラン(1.640 g, 9.40 mmol)の混合液に、NaCNBH
3(0.5828 g, 9.27 mmol)を加え、該半-不均一な混合液を油浴を用いて50℃で20時間加熱した。さらなる(1-エトキシシクロプロポキシ)トリメチルシラン(150 mg, 0.86 mmol)およびNaCNBH
3(52 mg, 0.827 mmol)を加え、該反応混合液をさらに3.5時間加熱した。その後、周囲温度まで冷却して、濃HClを用いて〜pH2の範囲まで酸性化し、該混合液を濾過して該濾液をロータリーエバポレーターで処理した。得られた粗物質をi-PrOH(6 mL)に溶解させ、加熱して溶解を効率よくし、溶解しなかった部分を濾過により除去して、該濾液を減圧濃縮した。得られた粗物質の約1/3を逆相HPLC(H
2O/MeOH/TFA)で精製して、Cap-78のTFA塩を無色の粘稠性の油状物として得た(353 mg)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz; D
2O交換後): δ 7.56-7.49 (m, 5H), 5.35 (S, 1H), 3.35 (m, 1H), 3.06 (見かけ上のブロードのs, 1H), 2.66 (m, 1H), 1.26 (t, J = 7.3, 3H), 0.92 (m, 1H), 0.83-0.44 (m, 3H). LC (条件1): 保持時間 = 0.64分; LC-MS: [M+H]
+ C
13H
18NO
2として計算;計算値: 220.13; 実測値 220.21. HRMS: [M+H]
+ C
13H
18NO
2として計算;計算値: 220.1338; 実測値 220.1343.
Cap-79
冷却した(-78℃)Cap-55(369 mg, 2.13 mmol)のCH
2Cl
2(5.0 mL)溶液に、オゾンを、該反応混合液が淡い青色になるまで約50分間バブルした。Me
2S(10ピペット滴)を加え、該反応混合液を35分間撹拌した。-78℃浴を-10℃浴に置き換えてさらに30分撹拌を続けた後、揮発性成分を減圧除去して無色の粘稠性の油状物を得た。
NaBH3CN(149 mg, 2.25 mmol)を上記粗物質およびモルホリン(500 μL, 5.72 mmol)のMeOH(5.0 mL)溶液に加え、該混合液を周囲条件で4時間撹拌した。氷-水温度まで冷却し、濃HClで処理してそのpHを〜2.0にした後、2.5時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、該残渣をMCX樹脂(MeOH洗浄; 2.0 N NH3/MeOH溶出)と逆相HPLC(H2O/MeOH/TFA)の組み合わせで精製して、未知の量のモルホリンを含むCap-79を得た。
モルホリン混入を消滅させるために、上記の物質をCH2Cl2(1.5 mL)に溶解させてEt3N(0.27 mL, 1.94 mmol)で処理した後、無水酢酸(0.10 mL, 1.06 mmol)で処理し、周囲条件で18時間撹拌した。THF(1.0 mL)およびH2O(0.5 mL)を加えて1.5時間撹拌を続けた。揮発性成分を減圧除去し、得られた残渣をMCX樹脂(MeOH洗浄; 2.0 N NH3/MeOH溶出)に通し、純粋でないCap-79を茶色の粘稠性の油状物として得て、それをさらなる精製は行わずに次の工程に用いた。
Cap-80aおよびCap-80b
冷却した(氷-水)、(S)-3-アミノ-4-(ベンジルオキシ)-4-オキソブタン酸(10.04g, 44.98 mmol)およびMeOH(300 mL)の混合液に、SOCl
2(6.60 mL, 90.5 mmol)を15分かけて滴下し、該冷却浴を取り外して、該反応混合液を周囲条件で29時間撹拌した。ほとんどの揮発性成分を減圧除去し、該残渣をEtOAc(150 mL)と飽和NaHCO
3溶液間に慎重に分配した。該水相をEtOAc(150 mL, 2x)で抽出して、有機相を合わせて乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮して(S)-1-ベンジル 4-メチル 2-アミノスクシネートを無色の油状物として得た(9.706g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): δ 7.40-7.32 (m, 5H), 5.11 (s, 2H), 3.72 (見かけ上のt, J = 6.6, 1H), 3.55 (s, 3H), 2.68 (dd, J = 15.9, 6.3, 1H), 2.58 (dd, J = 15.9, 6.8, 1H), 1.96 (s, 2H). LC (条件1): 保持時間 = 0.90分; LC-MS: [M+H]
+ C
12H
16NO
4として計算;計算値: 238.11; 実測値 238.22.
(S)-1-ベンジル 4-メチル 2-アミノスクシネート(4.50 g, 19.0 mmol)、9-ブロモ-9-フェニル-9H-フルオレン(6.44 g, 20.0 mmol)およびEt3N(3.0 mL, 21.5 mmol)のCH2Cl2(80 mL)溶液に、Pb(NO3)2(6.06 g, 18.3 mmol)を1分かけて加え、該不均一な混合液を周囲条件で48時間撹拌した。該混合液を濾過し、該濾液をMgSO4で処理して再度濾過し、最終的な濾液を濃縮した。得られた粗物質をBIOTAGE(登録商標)精製(350 g シリカゲル, CH2Cl2溶出)で処理して、(S)-1-ベンジル 4-メチル 2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)スクシネートを高い粘稠性の無色の油状物として得た(7.93 g)。 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): δ 7.82 (m, 2H), 7.39-7.13 (m, 16H), 4.71 (d, J = 12.4, 1H), 4.51 (d, J = 12.6, 1H), 3.78 (d, J = 9.1, NH), 3.50 (s, 3H), 2.99 (m, 1H), 2.50-2.41 (m, 2H, 溶媒と部分的に重なり). LC (条件1): 保持時間 = 2.16分; LC-MS: [M+H]+ C31H28NO4として計算;計算値: 478.20; 実測値 478.19.
冷却した(-78℃)、(S)-1-ベンジル 4-メチル 2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)スクシネート(3.907 g, 8.18 mmol)のTHF(50 mL)溶液に、LiHMDS(9.2 mLの1.0 M/THF, 9.2 mmol)を10分かけて滴下し、〜1時間撹拌した。MeI(0.57 mL, 9.2 mmol)を8分かけて該混合液に滴下し、冷却浴を室温まで緩和しながら16.5時間撹拌を続けた。飽和NH4Cl溶液(5 mL)でクエンチした後、ほとんどの有機成分を減圧除去し、該残渣をCH2Cl2(100 mL)と水(40 mL)間に分配した。該有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮し、得られた粗物質をBIOTAGE(登録商標)(350 g シリカゲル; 25% EtOAc/ヘキサン)で精製して、〜1.0:0.65の比(1H NMR)の、3.65 gの1-ベンジル 4-メチル 3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)スクシネートの2S/3Sおよび2S/3Rジアステレオマー混合物を得た。主要な異性体の立体化学はこの時点では決定せず、該混合物を分離せずに次の工程に用いた。部分的な 1H NMR データ (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 主要なジアステレオマー, δ 4.39 (d, J = 12.3, CH2の1H), 3.33 (s, 3H, H2Oシグナルと重なり), 3.50 (d, J = 10.9, NH), 1.13 (d, J = 7.1, 3H); 少量のジアステレオマー, δ 4.27 (d, J =12.3, CH2の1H), 3.76 (d, J = 10.9, NH), 3.64 (s, 3H), 0.77 (d, J = 7.0, 3H). LC (条件1): 保持時間 = 2.19分; LC-MS: [M+H]+ C32H30NO4として計算;計算値: 492.22; 実測値 492.15.
冷却した(-78℃)、上記で製造した(2S)-1-ベンジル 4-メチル 3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)スクシネート(3.37 g, 6.86 mmol)のTHF(120 mL)溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウム(20.57 mlの1.0 M/ヘキサン, 20.57 mmol)を10分かけて滴下し、-78℃で20時間撹拌した。該反応混合液を冷却浴から取り外し、〜1M H3PO4/H2O(250 mL)に撹拌しながら迅速に注ぎ入れ、該混合液をエーテル(100 mL, 2x)で抽出した。有機相を合わせて食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過して減圧濃縮した。該粗物質のシリカゲルメッシュを調製し、クロマトグラフィー(25% EtOAc/ヘキサン; 重力溶出)で処理して、ベンジルアルコールが混入した1.1gの(2S,3S)-ベンジル 4-ヒドロキシ-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエートを無色の粘稠性の油状物として、および不純物として(2S,3R)立体異性体を含む(2S,3R)-ベンジル 4-ヒドロキシ-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエートを得た。後者のサンプルを、同一のカラムクロマトグラフィー精製条件で再処理して、750 mgの精製物質を白色の泡状物質として得た。[注:上記条件下において、該(2S, 3S)異性体を溶出した後、該(2S,3R)異性体を溶出した]。(2S, 3S)異性体: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 7.81 (m, 2H), 7.39-7.08 (m, 16H), 4.67 (d, J = 12.3, 1H), 4.43 (d, J = 12.4, 1H), 4.21 (見かけ上のt, J = 5.2, OH), 3.22 (d, J = 10.1, NH), 3.17 (m, 1H), 3.08 (m, 1H), 〜2.5 (m, 1H, 溶媒シグナルと重なり), 1.58 (m, 1H), 0.88 (d, J = 6.8, 3H). LC (条件1): 保持時間 = 2.00分; LC-MS: [M+H]+ C31H30NO3として計算;計算値: 464.45; 実測値 464.22. (2S, 3R)異性体: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 7.81 (d, J = 7.5, 2H), 7.39-7.10 (m, 16H), 4.63 (d, J= 12.1, 1H), 4.50 (見かけ上のt, J = 4.9, 1H), 4.32 (d, J = 12.1, 1H), 3.59-3.53 (m, 2H), 3.23 (m, 1H), 2.44 (dd, J = 9.0, 8.3, 1H), 1.70 (m, 1H), 0.57 (d, J = 6.8, 3H). LC (条件1): 保持時間 = 1.92分; LC-MS: [M+H]+ C31H30NO3として計算;計算値: 464.45; 実測値 464.52.
以下の方法を用いることにより各異性体から製造したラクトン誘導体で実施されたNOE研究に基づいて、DIBAL-還元生成物の相対的立体化学の帰属(relative stereochemical assignment)を行った: 冷却した(氷-水)、(2S,3S)-ベンジル 4-ヒドロキシ-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエート(62.7 mg, 0.135 mmol)のTHF(2.0 mL)溶液に、LiHMDS(50 μLの1.0 M/THF, 0.05 mmol)を加え、該反応混合液を同様の温度で〜2時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、該残渣をCH2Cl2(30 mL)、水(20 mL)と飽和NH4Cl水溶液(1 mL)との間に分配した。該有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮し、得られた粗物質をBIOTAGE(登録商標)精製(40 g シリカゲル; 10-15% EtOAc/ヘキサン)で処理して、(3S,4S)-4-メチル-3-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ジヒドロフラン-2(3H)-オンを無色のフィルム状固形物として得た(28.1 mg)。(2S,3R)-ベンジル 4-ヒドロキシ-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエートを、(3S,4R)-4-メチル-3-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ジヒドロフラン-2(3H)-オンと同様に合成した。(3S,4S)-ラクトン異性体: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz), 7.83 (d, J = 7.5, 2H), 7.46-7.17 (m, 11H), 4.14 (見かけ上のt, J = 8.3, 1H), 3.60 (d, J = 5.8, NH), 3.45 (見かけ上のt, J = 9.2, 1H), 〜2.47 (m, 1H, 溶媒シグナルと部分的に重なり), 2.16 (m, 1H), 0.27 (d, J = 6.6, 3H). LC (条件1): 保持時間 = 1.98分; LC-MS: [M+Na]+ C24H21NNaO2として計算;計算値: 378.15; 実測値 378.42. (3S,4R)-ラクトン異性体: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz), 7.89 (d, J = 7.6, 1H), 7.85 (d, J = 7.3, 1H), 7.46-7.20 (m, 11H), 3.95 (dd, J = 9.1, 4.8, 1H), 3.76 (d, J = 8.8, 1H), 2.96 (d, J = 3.0, NH), 2.92 (dd, J = 6.8, 3, NCH), 1.55 (m, 1H), 0.97 (d, J = 7.0, 3H). LC (条件1): 保持時間 = 2.03分; LC-MS: [M+Na]+ C24H21NNaO2として計算;計算値: 378.15; 実測値 378.49.
(2S,3S)-ベンジル 4-ヒドロキシ-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエート(119.5 mg, 0.258 mmol)のCH2Cl2(3 ml)溶液に、TBDMS-Cl(48 mg, 0.312 mmol)を加えた後、イミダゾール(28.8 mg, 0.423 mmol)を加え、該混合液を周囲条件で14.25時間撹拌した。次いで、該反応混合液をCH2Cl2(30 mL)で希釈し、水洗し(15 mL)、有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮した。得られた粗物質をBIOTAGE(登録商標)(40 gシリカゲル; 5% EtOAc/ヘキサン)で精製して、TBDMSベースの不純物が混入した(2S,3S)-ベンジル 4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエートを、無色の粘稠性の油状物として得た(124.4 mg)。(2S,3R)-ベンジル 4-ヒドロキシ-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエートを、(2S,3R)-ベンジル 4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエートと同様に合成した。(2S,3S)-シリルエーテル異性体: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz), 7.82 (d, J = 4.1, 1H), 7.80 (d, J = 4.0, 1H), 7.38-7.07 (m, 16 H), 4.70 (d, J = 12.4, 1H), 4.42 (d, J = 12.3, 1H), 3.28-3.19 (m, 3H), 2.56 (dd, J = 10.1, 5.5, 1H), 1.61 (m, 1H), 0.90 (d, J = 6.8, 3H), 0.70 (s, 9H), -0.13 (s, 3H), -0.16 (s, 3H). LC (条件1, ラン時間を4分に延ばした): 保持時間 = 3.26分; LC-MS: [M+H]+ C37H44NO3Siとして計算;計算値: 578.31; 実測値 578.40. (2S,3R)-シリルエーテル異性体: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz), 7.82 (d, J = 3.0, 1H), 7.80 (d, J = 3.1, 1H), 7.39-7.10 (m, 16H), 4.66 (d, J = 12.4, 1H), 4.39 (d, J = 12.4, 1H), 3.61 (dd, J = 9.9, 5.6, 1H), 3.45 (d, J = 9.5, 1H), 3.41 (dd, J = 10, 6.2, 1H), 2.55 (dd, J = 9.5, 7.3, 1H), 1.74 (m, 1H), 0.77 (s, 9H), 0.61 (d, J = 7.1, 3H), -0.06 (s, 3H), -0.08 (s, 3H).
水素のバルーンを、EtOAc(16 mL)中の(2S,3S)-ベンジル 4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエート(836 mg, 1.447 mmol)および10%Pd/C(213 mg)の混合液に取り付け、該混合液を室温で〜21時間撹拌した(必要に応じて該バルーンをH2で再充填した)。該反応混合液をCH2Cl2で希釈し、珪藻土(セライト(登録商標)-545)のパッドにより濾過し、該パッドをEtOAc(200 mL)、EtOAc/MeOH(1:1 混合液, 200 mL)およびMeOH(750 mL)で洗浄した。有機相を合わせて濃縮し、得られた粗物質からシリカゲルメッシュを調製し、フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/i-PrOH/H2Oの8:2:1混合液)で処理して、(2S,3S)-2-アミノ-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチルブタン酸を白色の綿毛状の固形物として得た(325 mg)。(2S,3R)-ベンジル 4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエートを、(2S,3R)-2-アミノ-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチルブタン酸と同様に合成した。(2S,3S)-アミノ酸異性体: 1H NMR (メタノール-d4, δ = 3.29 ppm, 400 MHz), 3.76 (dd, J = 10.5, 5.2, 1H), 3.73 (d, J = 3.0, 1H), 3.67 (dd, J = 10.5, 7.0, 1H), 2.37 (m, 1H), 0.97 (d, J = 7.0, 3H), 0.92 (s, 9H), 0.10 (s, 6H). LC-MS: [M+H]+ C11H26NO3Siとして計算;計算値: 248.17; 実測値 248.44. (2S,3R)-アミノ酸異性体: 1H NMR (メタノール-d4, δ = 3.29 ppm, 400 MHz), 3.76-3.75 (m, 2H), 3.60 (d, J = 4.1, 1H), 2.16 (m, 1H), 1.06 (d, J = 7.3, 3H), 0.91 (s, 9H), 0.09 (s, 6H). [M+H]+ C11H26NO3Siとして計算;計算値: 248.17; 実測値 248.44.
(2S,3S)-2-アミノ-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチルブタン酸(41.9 mg, 0.169 mmol)およびNa2CO3(11.9 mg, 0.112 mmol)の混合液に、水(1 mL)およびNaOH(0.18 mLの1.0 M/H2O, 0.18 mmol)を加え、約1分間超音波処理して反応物の溶解を効率化した。次いで、該混合液を氷-水浴で冷却し、クロロギ酸メチル(0.02 mL, 0.259 mmol)を30秒かけて加え、同様の温度で40分間、その後周囲温度で2.7時間、激しく撹拌を続けた。該反応混合液を水(5 mL)で希釈し、氷-水浴で冷却して1.0 N HCl水溶液(〜0.23 mL)で滴下処理した。該混合液をさらに水(10 mL)で希釈し、CH2Cl2(15 mL, 2x)で抽出した。有機相を合わせて乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮してCap-80aをオフホワイト色の固形物として得た。(2S,3R)-2-アミノ-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチルブタン酸を同様にCap-80bへと合成した。Cap-80a: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz), 12.57 (ブロードのs, 1H), 7.64 (d, J = 8.3, 0.3H), 7.19 (d, J = 8.8, 0.7H), 4.44 (dd, J = 8.1, 4.6, 0.3H), 4.23 (dd, J = 8.7, 4.4, 0.7H), 3.56/3.53 (2つの1重線, 3H), 3.48-3.40 (m, 2H), 2.22-2.10 (m, 1H), 0.85 (s, 9H), 〜0.84 (d, 0.9H, t-Buシグナルと重なり), 0.79 (d, J = 7, 2.1H), 0.02/0.01/0.00 (3つの重なった1重線, 6H). LC-MS: [M+Na]+ C13H27NNaO5Siとして計算;計算値: 328.16; 実測値 328.46.
Cap-80b: 1H NMR (CDCl3, δ = 7.24 ppm, 400 MHz), 6.00 (ブロードのd, J = 6.8, 1H), 4.36 (dd, J = 7.1, 3.1, 1H), 3.87 (dd, J = 10.5, 3.0, 1H), 3.67 (s, 3H), 3.58 (dd, J = 10.6, 4.8, 1H), 2.35 (m, 1H), 1.03 (d, J = 7.1, 3H), 0.90 (s, 9H), 0.08 (s, 6H). LC-MS: [M+Na]+ C13H27NNaO5Siとして計算;計算値: 328.16; 実測値 328.53. 該粗生成物をさらなる精製は行わずに用いた。
Cap-81
Falb et al., Synthetic Communications, 23:2839 (1993)による記載の方法に従って製造した。
Cap-82〜Cap-85
Cap-82〜Cap-85を、Cap-51またはCap-13に記載の方法に従って、適切な出発物質から合成した。該サンプルは、それらのエナンチオマー(すなわち、各々、Cap-4、Cap-13、Cap-51およびCap-52)と同様のスペクトル特性を示した。
Cap-86
(2S,3R)-3-メトキシ-2-(メトキシカルボニルアミノ)ブタン酸
H
2O(15 mL)中のO-メチル-L-トレオニン(3.0 g, 22.55 mmol)、NaOH(0.902 g, 22.55 mmol)の混合液に、ClCO
2Me(1.74 mL, 22.55 mmol)を0℃で滴下した。該混合液を12時間撹拌し、1N HClを用いてpH1まで酸性化した。該水相をEtOAc(2x250 mL)、および10% MeOH/CH
2Cl
2(250 mL)で抽出し、有機相を合わせて減圧濃縮して無色の油状物を得た(4.18 g, 97%)(それはその後の工程に用いるのに十分純粋であった)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 4.19 (s, 1H), 3.92-3.97 (m, 1H), 3.66 (s, 3H), 1.17 (d, J = 7.7 Hz, 3H). LC-MS: C
7H
13NO
5として計算;計算値: 191; 実測値: 190 (M-H)
-.
Cap-87
H
2O(15 mL)中のL-ホモセリン(2.0 g, 9.79 mmol)、Na
2CO
3(2.08 g, 19.59 mmol)の混合液に、ClCO
2Me(0.76 mL, 9.79 mmol)を0℃で滴下した。該混合液を48時間撹拌し、1N HClを用いてpH1に酸性化した。水相をEtOAc(2X250 mL)で抽出し、有機相を合わせて減圧濃縮して無色の固形物を得た(0.719 g, 28%)(それはその後の工程に用いるのに十分純粋であった)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 4.23 (dd, J = 4.5, 9.1 Hz, 1H), 3.66 (s, 3H), 3.43-3.49 (m, 2H), 2.08 - 2.14 (m, 1H), 1.82 - 1.89 (m, 1H). LC-MS: C
7H
13NO
5として計算;計算値: 191; 実測値: 192 (M+H)
+.
Cap-88
DMSO(10 mL)中のL-バリン(1.0 g, 8.54 mmol)、3-ブロモピリジン(1.8 mL, 18.7 mmol)、K
2CO
3(2.45 g, 17.7 mmol)およびCuI(169 mg, 0.887 mmol)の混合液を、100℃で12時間加熱した。該反応混合液を室温まで冷却してH
2O(約150 mL)に注ぎ入れ、EtOAc(x2)で洗浄した。該有機層を少量のH
2Oで抽出し、水相を合わせて、6N HClで約pH2に酸性化した。該量を約3分の1に減らし、20gのカチオン交換樹脂(Strata)を加えた。該スラリーを20分間静置し、カチオン交換樹脂(Strata)のパッド(約25g)にロードした。該パッドを、H
2O(200 mL)、MeOH(200 mL)、次いでNH
3(MeOH中で3M, 2X200 mL)で洗浄した。適切なフラクションを減圧濃縮し、該残渣(約1.1 g)をH
2Oに溶解させ、凍らせて凍結乾燥させた(lyophyllized)。表題の化合物を泡状物質として得た(1.02 g, 62%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.00 (s, br, 1H), 7.68 - 7.71 (m, 1H), 7.01 (s, br, 1H), 6.88 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.75 (s, br, 1H), 3.54 (s, 1H), 2.04 - 2.06 (m, 1H), 0.95 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 0.91 (d, J = 6.6 Hz, 3H). LC-MS: C
10H
14N
2O
2として計算;計算値: 194; 実測値: 195 (M+H)
+.
Cap-89
DMSO(10 mL)中のL-バリン(1.0 g, 8.54 mmol)、5-ブロモピリミジン(4.03 g, 17.0 mmol)、K
2CO
3(2.40 g, 17.4 mmol)およびCuI(179 mg, 0.94 mmol)の混合液を100℃で12時間加熱した。該反応混合液を室温まで冷却してH
2O(約150 mL)に注ぎ入れ、EtOAc(x2)で洗浄した。該有機層を少量のH
2Oで抽出し、水相を合わせて、6N HClで約pH2に酸性化した。該量を約3分の1に減らし、20gのカチオン交換樹脂(Strata)を加えた。該スラリーを20分間静置し、カチオン交換樹脂(Strata)のパッド(約25g)にロードした。該パッドを、H
2O(200 mL)、MeOH(200 mL)、次いでNH
3(MeOH中で3M, 2X200 mL)で洗浄した。適切なフラクションを減圧濃縮し、該残渣(約1.1 g)をH
2Oに溶解させ、凍らせて凍結乾燥させた(lyophyllized)。表題の化合物を泡状物質として得た(1.02 g, 62%)。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD)により該混合物はバリンを含むことが示され、純度は推定できなかった。該物質をそのままその後の反応に用いた。 LC-MS: C
9H
13N
3O
2として計算;計算値: 195; 実測値: 196 (M+H)
+.
Cap-90
Cap-90をCap-1の製造について記載の方法に従って製造した。該粗物質をそのままその後の工程に用いた。 LC-MS: C
11H
15NO
2として計算;計算値: 193; 実測値: 192 (M-H)
-.
Cap-91〜Cap-116
以下のCapを、他に記載のない限り、Cap-51の製造に用いられた方法に従って製造した。
Cap-117〜Cap-123
Cap-117〜Cap-123の製造に関して、該Bocアミノ酸は商業的供給源から得られ、25%TFA/CH
2Cl
2での処理により脱保護した。LCMSにより反応が完了したと判定された後、溶媒を減圧除去し、対応するアミノ酸のTFA塩をCap-51に記載の方法に従ってクロロギ酸メチルでカルバモイル化した。
Cap-124
L-トレオニン tert-ブチルエステルの塩酸塩をCap-51の方法に従ってカルバモイル化した。該粗反応混合液を1N HClでpH〜1に酸性化し、該混合液をEtOAc(2X50 mL)で抽出した。有機相を合わせて減圧濃縮し、無色の油状物を得て、静置で固化させた。水層を減圧濃縮し、得られた生成物と無機塩の混合液をEtOAc-CH
2Cl
2-MeOH(1:1:0.1)でトリチュレートし、次いで有機相を減圧濃縮して無色の油状物を得て、LC-MSによりそれは目的の生成物であることが示された。両方のクロップを合わせて0.52 gの固形物を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 4.60 (m, 1H), 4.04 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 1.49 (d, J = 6.3 Hz, 3H). LC-MS: C
5H
7NO
4として計算;計算値: 145; 実測値: 146 (M+H)
+.
Cap-125
メタノール(15 mL)中のPd(OH)
2(20%, 100 mg)、ホルムアルデヒド水溶液(37重量%, 4 ml)、酢酸(0.5 mL)の懸濁液に、(S)-4-アミノ-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ブタン酸(1 g, 4.48 mmol)を加えた。該反応液を水素で数回パージして、水素バルーンとともに室温で終夜撹拌した。該反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))のパッドにより濾過して、揮発性成分を減圧除去した。得られた粗物質をそのまま次の工程に用いた。 LC-MS: C
11H
22N
2O
4として計算;計算値: 246; 実測値: 247 (M+H)
+.
Cap-126
この方法はCap-51の製造に用いたものの改変である。THF(10mL)およびH
2O(10 mL)中の3-メチル-L-ヒスチジン(0.80 g, 4.70 mmol)の懸濁液に、0℃で、NaHCO
3(0.88 g, 10.5 mmol)を加えた。得られた混合液をClCO
2Me(0.40 mL, 5.20 mmol)で処理して、該混合液を0℃で撹拌した。約2時間撹拌した後、出発物質が残っていないことがLC-MSにより示された。該反応液を6N HClでpH 2に酸性化した。
溶媒を減圧除去し、該残渣を20 mLの20% MeOH/CH2Cl2に懸濁した。該混合液を濾過および濃縮し、薄黄色の泡状物質を得た(1.21 g,)。LC-MSおよび1H NMRにより、該物質はメチルエステルと目的の生成物の9:1の混合物であることが示された。この物質をTHF(10mL)およびH2O(10mL)中に溶解させ、0℃に冷却し、LiOH(249.1 mg, 10.4 mmol)を加えた。約1時間撹拌した後、エステルが残っていないことがLC-MSにより示された。そこで、該混合液を6N HClで酸性化し、溶媒を減圧除去した。LC-MSおよび1H NMRによりエステルがないことを確認した。表題の化合物を無機塩が混入したそのHCl塩として得た(1.91 g, >100%)。該化合物をさらなる精製は行わずにそのままその後の工程に用いた。 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.84, (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 4.52 (dd, J = 5.0, 9.1 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.35 (dd, J = 4.5, 15.6 Hz, 1H, 溶媒により部分的に不明瞭), 3.12 (dd, J = 9.0, 15.6 Hz, 1H).LC-MS: C9H13N3O4として計算;計算値: 227.09; 実測値: 228.09 (M+H)+.
Cap-127
Cap-127を、上記のCap-126の方法に従って、(S)-2-アミノ-3-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)プロパン酸(1.11 g, 6.56 mmol)、NaHCO
3(1.21 g, 14.4 mmol)およびClCO
2Me(0.56 mL, 7.28 mmol)から開始して製造した。表題の化合物を無機塩が混入したそのHCl塩(1.79 g, >100%)として得た。LC-MSおよび
1H NMRにより、約5%のメチルエステルの存在が示された。該粗混合物をさらなる精製は行わずにそのまま用いた。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.90 (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 4.48 (dd, J = 5.0, 8.6 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.35 (m, 1H), 3.08 (m, 1H); LC-MS: C
9H
13N
3O
4として計算;計算値: 227.09; 実測値: 228 (M+H)
+.
Cap-128の製造
工程1. (S)-ベンジル 2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ペンタ-4-イン酸(ynoate)(cj-27b)の製造
CH
2Cl
2(100 mL)中のcj-27a(1.01 g, 4.74 mmol)、DMAP(58 mg, 0.475 mmol)およびiPr
2NEt(1.7 mL, 9.8 mmol)の溶液に、0℃で、Cbz-Cl(0.68 mL, 4.83 mmol)を加えた。該溶液を0℃で4時間撹拌し、洗浄し(1N KHSO
4、食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧濃縮した。該残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(TLC 6:1 ヘキサン:EtOAc)により精製して、表題の化合物(1.30 g, 91%)を無色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.35 (s, 5H), 5.35 (d, br, J = 8.1 Hz, 1H), 5.23 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 5.17 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 4.48 - 4.53 (m, 1H), 2.68 - 2.81 (m, 2H), 2.00 (t, J = 2.5 Hz, 1H), 1.44 (s, 9H). LC-MS: C
17H
21NO
4として計算;計算値: 303; 実測値: 304 (M+H)
+.
工程2. (S)-ベンジル 3-(1-ベンジル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノエート(cj-28)の製造
DMF-H
2O(5 mL, 4:1)中の(S)-ベンジル 2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ペンタ-4-イン酸(0.50 g, 1.65 mmol)、アスコルビン酸ナトリウム(0.036 g, 0.18 mmol)、CuSO
4-5H
2O(0.022 g, 0.09 mmol)およびNaN
3(0.13 g, 2.1 mmol)の混合液に、室温で、BnBr(0.24 mL, 2.02 mmol)を加え、該混合液を65℃まで加温した。5時間後、LC-MSにより低い変換が示された。さらなる部のNaN
3(100 mg)を加えて12時間加熱を続けた。該反応液をEtOAcおよびH
2Oに注ぎ入れ、振盪させた。層を分離し、該水層をEtOAcで3回抽出し、有機相を合わせて洗浄し(H
2O x3、食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。該残渣をフラッシュ(BIOTAGE(登録商標), 40+M 0-5% MeOH/CH
2Cl
2; TLC 3% MeOH/CH
2Cl
2)により精製して薄黄色の油状物を得て、それを静置で固化させた(748.3 mg, 104%)。該NMRは目的の生成物と一致したが、DMFの存在が示唆された。該物質をさらなる精製は行わずにそのまま用いた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.84 (s, 1H), 7.27 - 7.32 (m, 10H), 5.54 (s, 2H), 5.07 (s, 2H), 4.25 (m, 1H), 3.16 (dd, J = 1.0, 5.3 Hz, 1H), 3.06 (dd, J = 5.3, 14.7 Hz), 2.96 (dd, J = 9.1, 14.7 Hz, 1H), 1.31 (s, 9H). LC-MS: C
24H
28N
4O
4として計算;計算値: 436; 実測値: 437 (M+H)
+.
工程3. (S)-ベンジル 3-(1-ベンジル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-(メトキシカルボニルアミノ)プロパノエート(cj-29)の製造
(S)-ベンジル 3-(1-ベンジル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノエート(0.52 g, 1.15 mmol)/CH
2Cl
2溶液に、TFA(4 mL)を加えた。該混合液を室温で2時間撹拌した。該混合液を減圧濃縮して無色の油状物を得て、それを静置で固化させた。この物質をTHF-H
2Oに溶解させて0℃に冷却した。固体のNaHCO
3(0.25 g, 3.00 mmol)を加え、続いてClCO
2Me(0.25 mL, 3.25 mmol)を加えた。1.5時間撹拌した後、該混合液を6N HClでpH〜2に酸性化し、その後H
2O-EtOAcに注ぎ入れた。層を分離し、該水相をEtOAcで2回抽出した。有機層を合わせて洗浄し(H
2O、食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、減圧濃縮して無色の油状物を得て(505.8 mg, 111%, NMRにより未同定の不純物の存在が示唆された)、それをポンピング下で放置の間に固化させた。該物質をさらなる精製は行わずにそのまま用いた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.87 (s, 1H), 7.70 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.27 - 7.32 (m, 10H), 5.54 (s, 2H), 5.10 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 5.06 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 4.32 - 4.37 (m, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.09 (dd, J = 5.6, 14.7 Hz, 1H), 2.98 (dd, J = 9.6, 14.7 Hz, 1H). LC-MS: C
21H
22N
4O
4として計算;計算値: 394; 実測値: 395 (M+H)
+.
工程4. (S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-(1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)プロパン酸(Cap-128)の製造
(S)-ベンジル 3-(1-ベンジル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-(メトキシカルボニルアミノ)プロパノエート(502 mg, 1.11 mmol)をPd-C(82 mg)の存在下、MeOH(5 mL)中において大気圧で12時間、水素化した。該混合液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過して減圧濃縮した。(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-(1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)プロパン酸を、約10%のメチルエステルが混入した無色のガム状物質として得た(266 mg, 111%)。該物質をさらなる精製は行わずにそのまま用いた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 12.78 (s, br, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.50 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.19 - 4.24 (m, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.12 (dd, J = 4.8 Hz, 14.9 Hz, 1H), 2.96 (dd, J = 9.9, 15.0 Hz, 1H). LC-MS: C
7H
10N
4O
4として計算;計算値: 214; 実測値: 215 (M+H)
+.
Cap-129の製造
工程1. (S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(1H-ピラゾール-1-イル)プロパン酸(cj-31)の製造
CH
3CN(12 mL)中の(S)-ベンジル 2-オキソオキセタン-3-イルカルバメート(0.67 g, 3.03 mmol)、およびピラゾール(0.22 g, 3.29 mmol)の懸濁液を、50℃で24時間加熱した。該混合液を室温まで終夜冷却し、該固形物を濾過して(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(1H-ピラゾール-1-イル)プロパン酸(330.1 mg)を得た。該濾液を減圧濃縮した後、少量のCH
3CN(約4 mL)でトリチュレートして第2のクロップを得た(43.5 mg)。総収量は370.4 mg (44%)。 m.p. 165.5 - 168℃. lit m.p. 168.5 - 169.5 [Vederas et al., J. Am. Chem. Soc., 107:7105 (1985)].
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.51 (d, J = 2.0, 1H), 7.48 (s, J = 1.5 Hz, 1H), 7.24 - 7.34 (m, 5H), 6.23 m, 1H), 5.05 (d, 12.7 H, 1H), 5.03 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 4.59 - 4.66 (m, 2H), 4.42 - 4.49 (m, 1H). LC-MS: C
14H
15N
3O
4として計算;計算値: 289; 実測値: 290 (M+H)
+.
工程2. (S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-(1H-ピラゾール-1-イル)プロパン酸(Cap-129)の製造
(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(1H-ピラゾール-1-イル)プロパン酸(0.20 g, 0.70 mmol)を、Pd-C(45 mg)の存在下、MeOH(5 mL)中において大気圧で2時間、水素化した。該生成物はMeOHに不溶性であると思われたので、該反応混合液を5mLのH
2Oおよび数滴の6N HClで希釈した。該均一な溶液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該MeOHを減圧除去した。残った溶液を凍らせて凍結乾燥させて黄色の泡状物質を得た(188.9 mg)。この物質をTHF-H
2O(1:1, 10mL)に懸濁させた後、0℃まで冷却した。該冷混合液に、NaHCO
3(146.0 mg, 1.74 mmol)を慎重に加えた(CO
2が発生)。ガスの発生が停止した後(約15分)、ClCO
2Me(0.06 mL, 0.78 mmol)を滴下した。該混合液を2時間撹拌し、6N HClでpH〜2に酸性化してEtOAcに注ぎ入れた。層を分離し、該水相をEtOAC(x5)で抽出した。有機層を合わせて洗浄し(食塩水)、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮して表題の化合物を無色の固形物として得た(117.8 mg, 79%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 13.04 (s, 1H), 7.63 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 6.19 (見かけ上のt, J = 2.0 Hz, 1H), 4.47 (dd, J = 3.0, 12.9 Hz, 1H), 4.29 - 4.41 (m, 2H), 3.48 (s, 3H). LC-MS: C
8H
11N
3O
4として計算;計算値: 213; 実測値: 214 (M+H)
+.
Cap-130
Calmes, M. et al., Tetrahedron, 43(10):2285 (1987)に記載の方法と同様に、市販の(R)-フェニルグリシンのアシル化によってCap-130を製造した。
Cap-131
工程a: ジメチルカルバモイルクロリド(0.92 mL, 10 mmol)を、THF(50 mL)中の(S)-ベンジル 2-アミノ-3-メチルブタノエート塩酸塩(2.44 g; 10 mmol)およびヒューニッヒ塩基(3.67 mL, 21 mmol)の溶液に、ゆっくりと加えた。得られた白色の懸濁液を室温で終夜(16時間)撹拌し、減圧下で濃縮した。該残渣を酢酸エチルと水間に分配した。該有機層を食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた黄色の油状物を、酢酸エチル:ヘキサン(1:1)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。フラクションを集めて減圧下で濃縮し、2.35 g(85%)の澄明な油状物を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 0.84 (d, J=6.95 Hz, 3H), 0.89 (d, J=6.59 Hz, 3H), 1.98-2.15 (m, 1H), 2.80 (s, 6H), 5.01-5.09 (m, J=12.44 Hz, 1H), 5.13 (d, J=12.44 Hz, 1H), 6.22 (d, J=8.05 Hz, 1H), 7.26-7.42 (m, 5H). LC (条件1): 保持時間 = 1.76分; MS: [M+H]
+ C
16H
22N
2O
3として計算;計算値: 279.17; 実測値 279.03.
工程b: 上記で製造した中間体(2.35 g; 8.45 mmol)のMeOH(50 mL)溶液に、Pd/C(10%;200 mg)を加え、得られた黒色の懸濁液をN2(3x)でフラッシュし、1気圧のH2下に置いた。該混合液を室温で終夜撹拌し、マイクロファイバーのフィルターで濾過して触媒を除去した。次いで、得られた澄明な溶液を減圧下で濃縮して1.43 g(89%)のCap-131を白色の泡状物質として得て、それをさらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.87 (d, J=4.27 Hz, 3H), 0.88 (d, J=3.97 Hz, 3H), 1.93-2.11 (m, 1H), 2.80 (s, 6H), 3.90 (dd, J=8.39, 6.87 Hz, 1H), 5.93 (d, J=8.54 Hz, 1H), 12.36 (s, 1H). LC (条件1): 保持時間 = 0.33分; MS: [M+H]+ C8H17N2O3として計算;計算値: 189.12; 実測値 189.04.
Cap-132
Cap-131について記載の方法に従って、(S)-ベンジル 2-アミノプロパノエート塩酸塩からCap-132を製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 1.27 (d, J=7.32 Hz, 3H), 2.80 (s, 6H), 4.06 (qt, 1H), 6.36 (d, J=7.32 Hz, 1H), 12.27 (s, 1H). LC (条件1): 保持時間 = 0.15分; MS: [M+H]
+ C
6H
13N
2O
3として計算;計算値: 161.09; 実測値 161.00.
Cap-133
Cap-47について記載の方法に従って、(S)-tert-ブチル 2-アミノ-3-メチルブタノエート塩酸塩およびクロロギ酸2-フルオロエチルからCap-133を製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 0.87 (t, J = 6.71 Hz, 6H), 1.97-2.10 (m, 1H), 3.83 (dd, J=8.39, 5.95 Hz, 1H), 4.14-4.18 (m, 1H), 4.20-4.25 (m, 1H), 4.50-4.54 (m, 1H), 4.59-4.65 (m, 1H), 7.51 (d, J = 8.54 Hz, 1H), 12.54 (s, 1H).
Cap-134
Cap-51について記載の方法に従って、(S)-ジエチルアラニンおよびクロロギ酸メチルからCap-134を製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 0.72-0.89 (m, 6H), 1.15-1.38 (m, 4H), 1.54-1.66 (m, 1H), 3.46-3.63 (m, 3H), 4.09 (dd, J = 8.85, 5.19 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 8.85 Hz, 1H), 12.55 (s, 1H). LC (条件2): 保持時間 = 0.66分; LC-MS: [M+H]
+ C
9H
18NO
4として計算;計算値: 204.12; 実測値 204.02.
Cap-135
メタノール(5 mL)中のD-2-アミノ-(4-フルオロフェニル)酢酸(338 mg, 2.00 mmol)、1N HCl/ジエチルエーテル(2.0 mL, 2.0 mmol)およびホルマリン(37%, 1 mL)の溶液を、10%パラジウム炭素(60 mg)により16時間、25℃でバルーン水素化処理した。ついで、該混合液をセライト(登録商標)により濾過し、Cap-135を白色の泡状物質として得た(316 mg, 80%)。
1H NMR (300 MHz, MeOH-d
4) δ 7.59 (dd, J = 8.80, 5.10 Hz, 2H), 7.29 (t, J = 8.6 Hz, 2H), 5.17 (s, 1H), 3.05 (v ブロードのs, 3H), 2.63 (v ブロードのs, 3H); 保持時間= 0.19分 (条件-MS-W5); 95% 均一性指数; LRMS: [M+H]
+ C
10H
13FNO
2として計算;計算値: 198.09; 実測値: 198.10.
Cap-136
冷却した(-50℃)、1-ベンジル-1H-イミダゾール(1.58 g, 10.0 mmol)/無水ジエチルエーテル(50 mL)懸濁液に、窒素下において、n-ブチル リチウム(2.5 M/ヘキサン, 4.0 mL, 10.0 mmol)を滴下した。-50℃で20分間撹拌した後、該反応混合液中に乾燥二酸化炭素(Drieriteを通した)を10分間バブルし、その後、25℃に昇温させた。反応混合液への二酸化炭素の添加により形成された重い沈殿物を濾過し、吸湿性の白色の固形物を得て、それを水(7 mL)に溶解させ、pH = 3に酸性化し、冷却し、スクラッチングを用いて結晶化を誘導した。この沈殿物を濾過して白色の固形物を得て、それをメタノール中に懸濁し、1N HCl/ジエチルエーテル(4 mL)で処理して、減圧濃縮した。該残渣を水(5 mL)から凍結乾燥させて、Cap-136を白色の固形物として得た(817 mg, 40%)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6) δ 7.94 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.50-7.31 (m, 5H), 5.77 (s, 2H); 保持時間= 0.51分 (条件-MS-W5); 95% 均一性指数; LRMS: [M+H]
+ C
11H
12N
2O
2として計算;計算値: 203.08; 実測値: 203.11.
Cap-137
Cap-137, 工程a
無水ジオキサン(10 mL)中の、1-クロロ-3-シアノイソキノリン(WO 2003/099274の方法に従って製造)(188 mg, 1.00 mmol)、フッ化セシウム(303.8 mg, 2.00 mmol)、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム ジクロリド(10 mg, 0.02 mmol)および2-(トリブチルスタンニル)フラン(378 μL, 1.20 mmol)の懸濁液を、窒素下において80℃で16時間加熱した後、25℃に冷却し、飽和したフッ化カリウム水溶液で、1時間、激しく撹拌して処理した。該混合液を酢酸エチルと水間に分配し、有機相を分離し、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル(0%〜30%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)で精製し、Cap-137, 工程aを白色の固形物として得て(230 mg, 105%)、それをそのまま用いた。 保持時間= 1.95分 (条件-MS-W2); 90%均一性指数; LRMS: [M+H]
+ C
14H
8N
2Oとして計算;計算値: 221.07; 実測値: 221.12.
Cap-137
四塩化炭素(1 mL)、アセトニトリル(1 mL)および水(1.5 mL)中の、Cap-137, 工程a(110 mg, 0.50 mmol)および過ヨウ素酸ナトリウム(438 mg, 2.05 mmol)の懸濁液に、三塩化ルテニウム水和物(ruthenium trichloride hydrate)(2 mg, 0.011 mmol)を加えた。該混合液を25℃で2時間撹拌し、次いでジクロロメタンと水間に分配した。該水層を分離し、ジクロロメタンでもう2回抽出し、ジクロロメタン抽出物を合わせてNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。該残渣をヘキサンでトリチュレートして、Cap-137(55 mg, 55%)を灰色がかった色の固形物として得た。 保持時間= 1.10分 (条件-MS-W2); 90%均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
11H
8N
2O
2として計算;計算値: 200.08; 実測値: 200.08.
Cap-138〜Cap-158
合成ストラテジー メソッドA
Cap-138
Cap-138, 工程a
撹拌した、乾燥テトラヒドロフラン(20 mL)中の5-ヒドロキシイソキノリン(WO 2003/099274の方法に従って製造)(2.0 g, 13.8 mmol)およびトリフェニルホスフィン(4.3 g, 16.5 mmol)の懸濁液に、乾燥メタノール(0.8 mL)およびアゾジカルボン酸ジエチル(3.0 mL, 16.5 mmol)を少しずつ加えた。該混合液を室温で20時間撹拌した後、酢酸エチルで希釈し、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。該残渣をシリカゲルに予め吸収させ(preabsorb)、精製(40%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)し、Cap-138,工程aを薄黄色の固形物として得た(1.00 g, 45%)。
1H NMR (CDCl
3, 500 MHz) δ 9.19 (s, 1H), 8.51 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.52-7.50 (m, 2H), 7.00-6.99 (m, 1H), 4.01 (s, 3H); 保持時間= 0.66分 (条件 D2); 95%均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
10H
10NOとして計算;計算値: 160.08; 実測値 160.10.
Cap-138, 工程b
撹拌した、Cap-138, 工程a(2.34 g, 14.7 mmol)/無水ジクロロメタン(50 mL)溶液に、室温で、メタ-クロロ過安息香酸(77%, 3.42 g, 19.8 mmol)を一度に加えた。20時間撹拌した後、粉末炭酸カリウム(2.0 g)を加え、該混合液を1時間室温で撹拌し、その後、濾過し、濃縮して、Cap-138,工程bを、淡い黄色の固形物として得て、それはその後の工程に用いるのに十分純粋であった(2.15 g, 83.3%)。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz) δ 8.73 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.11 (dd, J = 7.3, 1.7 Hz, 1H), 8.04 (d, J=7.1 Hz, 1H), 7.52 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.00 (s, 3H); 保持時間= 0.92分, (条件-D1); 90% 均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
10H
10NO
2として計算;計算値: 176.07; 実測値: 176.0.
Cap-138, 工程c
撹拌した、乾燥アセトニトリル(20 mL)中のCap-138, 工程b(0.70 g, 4.00 mmol)およびトリエチルアミン(1.1 mL, 8.00 mmol)の溶液に、室温で、窒素下において、トリメチルシリルシアニド(1.60 mL, 12.00 mmol)を加えた。該混合液を75℃で20時間加熱した後、室温に冷却し、酢酸エチルで希釈して、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および食塩水で洗浄し、その後、Na
2SO
4で乾燥させて溶媒を濃縮した。残渣を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(5%酢酸エチル/ヘキサン〜25%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)で処理して、Cap-138,工程c(498.7 mg)を白色の結晶性固形物として得て、加えて223 mgのさらなるCap-138,工程cを濾過物から回収した。
1H NMR (CDCl
3, 500 MHz) δ 8.63 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.04 (s, 3H); 保持時間= 1.75分, (条件-D1); 90%均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
11H
9N
2Oとして計算;計算値: 185.07; 実測値: 185.10.
Cap-138
Cap-138, 工程c(0.45 g, 2.44 mmol)を5N 水酸化ナトリウム溶液(10 mL)で処理し、得られた懸濁液を85℃で4時間加熱し、25℃に冷却し、ジクロロメタンで希釈し、1N 塩酸で酸性化した。該有機相を分離し、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、1/4の容積まで濃縮し、濾過して、Cap-138を黄色の固形物として得た(0.44g, 88.9%)。
1H NMR (DMSO-d
6, 400 MHz) δ 13.6 (ブロードのs, 1H), 8.56 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.71-7.67 (m, 1H), 7.30 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.02 (s, 3H); 保持時間= 0.70分 (条件-D1); 95% 均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
11H
10NO
3として計算;計算値: 204.07; 実測値: 204.05.
合成ストラテジー メソッドB(Tetrahedron Letters, 42:6707 (2001)から).
Cap-139
Cap-139, 工程a
アルゴン-脱気した、無水トルエン(6 mL)中の1-クロロ-6-メトキシイソキノリン(1.2 g, 6.2 mmol; WO 2003/099274の方法に従って製造)、シアン化カリウム(0.40 g, 6.2 mmol)、1,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン(0.27 g, 0.62 mmol)および酢酸パラジウム(II)(70 mg, 0.31 mmol)の懸濁液を含む、厚壁のスクリュートップバイアルに、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン(0.29 mL, 2.48 mmol)を加えた。該バイアルの封をし、150℃で22時間加熱した後、25℃に冷却した。該反応混合液を酢酸エチルで希釈し、水および食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。該残渣を、シリカゲル(5%酢酸エチル/ヘキサン〜25%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)で精製し、Cap-139,工程aを白色の固形物として得た(669.7 mg)。
1H NMR (CDCl
3, 500 MHz) δ 8.54 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 7.41-7.39 (m, 1H), 7.13 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 3.98 (s, 3H); 保持時間= 1.66分 (条件-D1); 90% 均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
11H
9N
2Oとして計算;計算値: 185.07; 実測値: 185.20.
Cap-139
Cap-139を、Cap-138について記載された方法に従って、5N NaOHを用いたCap-139, 工程aの塩基性加水分解から製造した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 13.63 (v ブロードのs, 1H), 8.60 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.44 (dd, J = 9.3, 2.5 Hz, 1H), 3.95 (s, 3H); 保持時間= 0.64分 (条件-D1); 90% 均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
11H
10NO
3として計算;計算値: 204.07; 実測値: 204.05.
Cap-140
Cap-140, 工程a
激しく撹拌した、乾燥ジメチルアセトアミド(2 mL)中の1,3-ジクロロ-5-エトキシイソキノリン(482 mg, 2.00 mmol; WO 2005/051410の方法に従って製造)、酢酸パラジウム(II)(9 mg, 0.04 mmol)、炭酸ナトリウム(223 mg, 2.10 mmol)および1,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン(35 mg, 0.08 mmol)の混合液に、25℃で、窒素下において、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン(60 mL, 0.40 mmol)を加えた。10分後、該混合液を150℃に加熱し、次いで、アセトンシアノヒドリンのストック溶液(457 μLのアセトンシアノヒドリン/4.34 mL DMAから製造)を、シリンジポンプを用いて、1 mLずつ、18時間かけて加えた。その後、該混合液を酢酸エチルと水間に分配し、有機層を分離し、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。該残渣を、シリカゲル(10%酢酸エチル/ヘキサン〜40%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)で精製し、Cap-140,工程aを黄色の固形物として得た(160 mg, 34%)。 保持時間= 2.46分 (条件-MS-W2); 90% 均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
12H
9ClN
2Oとして計算;計算値: 233.05; 実測値: 233.08.
Cap-140
Cap-140を、下記のCap-141の製造方法において記載のように、12N HClを用いたCap-140,工程aの酸加水分解により製造した。 保持時間= 2.24分 (条件-MS-W2); 90% 均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
12H
11ClNO
3として計算;計算値: 252.04; 実測値: 252.02.
Cap-141
Cap-141, 工程a
Cap-141, 工程aを、Cap-140, 工程aの製造方法(上記参照)に記載のように、1-ブロモ-3-フルオロイソキノリン(J. Med. Chem., 13:613 (1970)に概説された方法を用いて3-アミノ-1-ブロモイソキノリンから製造)から製造した。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 8.35 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.83 (t, J = 7.63 Hz, 1H), 7.77-7.73 (m, 1H), 7.55 (s, 1H); 保持時間= 1.60分 (条件-D1); 90% 均一性指数; LC-MS: として計算;計算値: [M+H]
+ C
10H
6FN
2: 173.05; 実測値: 172.99.
Cap-141
Cap-141, 工程a(83 mg, 0.48 mmol)を12N HCl(3 mL)で処理して、得られたスラリーを80℃で16時間加熱した後、室温に冷却し、水(3 mL)で希釈した。該混合液を10分間撹拌した後、濾過し、Cap-141をオフホワイト色の固形物として得た(44.1 mg, 47.8%)。該濾過物をジクロロメタンで希釈し、食塩水で洗浄して、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、さらなるCap-141を得た(それはその後の工程でそのまま用いるのに十分純粋であった)(29.30 mg, 31.8%)。
1H NMR (DMSO-d
6, 500 MHz) δ 14.0 (ブロードのs, 1H), 8.59-8.57 (m, 1H), 8.10 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.88-7.85 (m, 2H), 7.74-7.71 (m, 1H); 保持時間= 1.33分 (条件-D1); 90% 均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
10H
7FNO
2として計算;計算値: 192.05; 実測値: 191.97.
Cap-142
Cap-142, 工程a
Cap-142, 工程aを、Cap-138, 工程bおよびcの2つの工程の製造方法に記載のとおり、4-ブロモイソキノリン N-オキシドから製造した。 保持時間= 1.45分 (条件-MS-W1); 90% 均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
10H
6BrN
2として計算;計算値: 232.97; 実測値: 233.00.
Cap-142, 工程b
アルゴン-脱気した、無水トルエン(1 mL)中のCap-142, 工程a(116 mg, 0.50 mmol)、リン酸三カリウム(170 mg, 0.80 mmol)、酢酸パラジウム(II)(3.4 mg, 0.015 mmol)および2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル(11 mg, 0.03 mmol)の懸濁液に、モルホリン(61 μL, 0.70 mmol)を加えた。該混合液を100℃で16時間加熱し、25℃に冷却し、珪藻土(セライト(登録商標))により濾過した。シリカゲル(10%〜70%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)で該残渣を精製し、Cap-142, 工程b(38 mg, 32%)を黄色の固形物として得て、その後の工程にそのまま用いた。 保持時間= 1.26分 (条件-MS-W1); 90% 均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
14H
14N
3Oとして計算;計算値: 240.11; 実測値: 240.13.
Cap-142
Cap-142を、Cap-138の方法に記載のとおり、5N 水酸化ナトリウムを用いて、Cap-142, 工程bから製造した。 保持時間= 0.72分 (条件-MS-W1); 90% 均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
14H
15N
2O
3として計算;計算値: 259.11; 実測値: 259.08.
Cap-143
Cap-143, 工程a
撹拌した3-アミノ-1-ブロモイソキノリン(444 mg, 2.00 mmol)/無水ジメチルホルムアミド(10 mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%, 未洗浄(unwashed), 96 mg, 2.4 mmol)を一度に加えた。該混合液を25℃で5分間撹拌した後、2-ブロモエチルエーテル(90%, 250 μL, 2.00 mmol)を加えた。該混合液を、さらに25℃で5時間および75℃で72時間撹拌し、その後、25℃に冷却し、飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチして酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、水および食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲル(0%〜70%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)で該残渣を精製し、Cap-143, 工程aを黄色の固形物として得た(180 mg, 31%)。 保持時間= 1.75分 (条件-MS-W1); 90% 均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
13H
14BrN
2Oとして計算;計算値: 293.03; 実測値: 293.04.
Cap-143
冷却した(-60℃)、Cap-143, 工程a(154 mg, 0.527 mmol)/無水テトラヒドロフラン(5 mL)溶液に、n-ブチルリチウム/ヘキサン(2.5 M, 0.25 mL, 0.633 mmol)溶液を加えた。10分後、該反応混合液に乾燥二酸化炭素を10分間バブルし、その後、1N HClでクエンチし、25℃に昇温させた。次いで、該混合液をジクロロメタン(3 x 30 mL)で抽出し、有機抽出物を合わせて減圧濃縮した。逆相HPLC(MeOH/水/TFA)により該残渣を精製し、Cap-143を得た(16 mg, 12%)。 保持時間= 1.10分 (条件-MS-W1); 90% 均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
14H
15N
2O
3として計算;計算値: 259.11; 実測値: 259.08.
Cap-144
Cap-144, 工程a
1,3-ジクロロイソキノリン(2.75 g, 13.89 mmol)を、発煙硝酸(10 mL)および濃硫酸(10 mL)の冷たい(0℃)溶液に少しずつ加えた。該混合液を0℃で0.5時間撹拌した後、徐々に25℃に昇温させ、そこで16時間撹拌した。次いで、該混合液を砕いた氷(chopped ice)および水の入ったビーカーに注ぎ入れ、得られた懸濁液を0℃で1時間撹拌した後、濾過して、Cap-144, 工程a(2.73 g, 81%)を黄色の固形物として得て、それをそのまま用いた。 保持時間= 2.01分. (条件-D1); 95% 均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
9H
5Cl
2N
2O
2として計算;計算値: 242.97; 実測値: 242.92.
Cap-144, 工程b
Cap-144, 工程a(0.30 g, 1.23 mmol)をメタノール(60 mL)に溶解させ、酸化白金(30 mg)で処理し、該懸濁液を、7 psi H
2にて1.5時間、パール(Parr)水素化の処理をした。次いで、ホルマリン(5 mL)およびさらなる酸化白金(30 mg)を加え、該懸濁液を、45 psi H
2にて13時間、パール水素化の再処理をした。その後、珪藻土(セライト(登録商標))により吸引濾過し、1/4の容積まで濃縮した。生じた沈殿物を吸引濾過して、表題の化合物を黄色の固形物として得て、それをシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(5%酢酸エチル/ヘキサン〜25%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)で処理して、Cap-144, 工程b(231 mg, 78%)を淡黄色の固形物として得た。 保持時間= 2.36分 (条件-D1); 95% 均一性指数;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.02 (s, 1H), 7.95 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.57-7.53 (m, 1H), 7.30 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 2.88 (s, 6H); LC-MS: [M+H]
+ C
11H
11C
l2N
2として計算;計算値: 241.03; 実測値: 241.02. HRMS: [M+H]
+ C
11H
11C
l2N
2として計算;計算値: 241.0299; 実測値: 241.0296.
Cap-144, 工程c
Cap-144, 工程cを、Cap-139, 工程aの製造について記載された方法に従って、Cap-144, 工程bから製造した。 保持時間= 2.19分 (条件-D1); 95% 均一性指数; LC-MS: [M+H]
+ C
12H
11ClN
3として計算;計算値: 232.06; 実測値: 232.03. HRMS: [M+H]
+ C
12H
11ClN
3として計算;計算値: 232.0642; 実測値: 232.0631.
Cap-144
Cap-141に記載の方法に従って、Cap-144を製造した。 保持時間= 2.36分 (条件-D1); 90%; LC-MS: [M+H]
+ C
12H
12ClN
2O
2として計算;計算値: 238.01; 実測値: 238.09.
Cap-145〜Cap-162
Cap-145〜Cap-162を、他に記載のない限り以下に概説される通り、Cap-138(メソッドA)またはCap-139(メソッドB)の製造について記載された方法に従って、適切な1-クロロイソキノリンから製造した。
Cap-163
2-ケト酪酸(1.0 g, 9.8 mmol)/ジエチルエーテル(25 ml)溶液に、フェニルマグネシウムブロミド(22 ml, 1M/THF)を滴下した。該反応液を、窒素下において、〜25℃で17.5時間、撹拌した。該反応液を1N HClで酸性化して、該生成物を酢酸エチル(3 x 100 ml)で抽出した。有機層を合わせて、水、続いて食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。減圧濃縮した後、白色の固形物を得た。該固形物をヘキサン/酢酸エチルから再結晶化して、Cap-163を白色の針状晶として得た(883.5 mg)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz): 12.71 (ブロードのs, 1 H), 7.54-7.52 (m, 2H), 7.34-7.31 (m, 2H), 7.26-7.23 (m, 1H), 5.52-5.39 (ブロードのs, 1H), 2.11 (m, 1H), 1.88 (m, 1H), 0.79 (見かけ上のt, J = 7.4 Hz, 3H).
Cap-164
MeOH(40 mL)中の2-アミノ-2-フェニル酪酸(1.5 g, 8.4 mmol)、ホルムアルデヒド(14 mL, 37%/水)、1N HCl(10 mL)および10%Pd/C(0.5 mg)の混合液を、パール(Parr)ボトル中で、50 psiにて42時間、H
2に曝露した。該反応液をセライト(登録商標)により濾過して減圧濃縮し、該残渣をMeOH(36 mL)に溶解させ、該生成物を逆相HPLC(MeOH/H
20/TFA)を用いて精製して、Cap-164のTFA塩を白色の固形物として得た(1.7 g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz) 7.54-7.47 (m, 5H), 2.63 (m, 1H), 2.55 (s, 6H), 2.31 (m, 1H), 0.95 (見かけ上のt, J = 7.3 Hz, 3H).
Cap-165
1,2-ジクロロエタン(7 ml)中の2-アミノ-2-インダンカルボン酸(258.6 mg, 1.46 mmol)およびギ酸(0.6 ml, 15.9 mmol)の混合液に、ホルムアルデヒド(0.6 ml, 37%/水)を加えた。該混合液を〜25℃で15分間撹拌した後、70℃で8時間加熱した。揮発性成分を減圧除去し、該残渣をDMF(14 mL)に溶解させ、逆相HPLC(MeOH/H
20/TFA)により精製して、Cap-165のTFA塩を粘稠性の油状物として得た(120.2 mg)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz): 7.29-7.21 (m, 4 H), 3.61 (d, J = 17.4 Hz, 2H), 3.50 (d, J = 17.4 Hz, 2H), 2.75 (s, 6H). LC-MS: [M+H]
+ C
12H
16NO
2として計算;計算値: 206.12; 実測値: 206.07.
Cap-166aおよびCap-166b
Cap-166aおよびCap-166bを、ベンジルエステル中間体を85:15 ヘプタン/エタノール混合液により10 mL/分溶出速度で25分間溶出するsemi-prep Chrialcel OJ column, 20 x 250 mm, 10 μmを用いて分離したことを除いて、Cap-7aおよびCap-7bの合成について記載されたメソッドに従って、(1S, 4S)-(+)-2-メチル-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン(2HBr)から製造した。 Cap-166b:
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz): 7.45 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.27-7.19 (m, 3H), 4.09 (s, 1H), 3.34 (見かけ上のブロードのs, 1H), 3.16 (見かけ上のブロードのs, 1H), 2.83 (d, J=10.1 Hz, 1H), 2.71 (m, 2H), 2.46 (m, 1H), 2.27 (s, 3H), 1.77 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 1.63 (d, J = 9.8 Hz, 1H). LC-MS: [M+H]
+ C
14H
19N
2O
2として計算;計算値: 247.14; 実測値: 247.11.
Cap-167
ラセミのBoc-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドールカルボン酸(1.0g, 3.8 mmol)/20% TFA/CH
2Cl
2溶液を、〜25℃で4時間撹拌した。全ての揮発性成分を減圧除去した。MeOH中の、得られた粗物質、ホルムアルデヒド(15 mL, 37%/水)、1N HCl(10 mL)および10% Pd/C(10 mg)の混合液を、パールボトル中で23時間、H
2(40 PSI)に曝露した。該反応混合液をセライト(登録商標)により濾過し、減圧濃縮して、Cap-167を黄色の泡状物質として得た(873.5 mg)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz) 7.59-7.38 (m, 4H), 5.59 (s, 1H), 4.84 (d, J = 14 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 3.07 (s, 3H). LC-MS: [M+H]
+ C
10H
12NO
2として計算;計算値: 178.09; 実測値: 178.65.
Cap-168
ラセミのCap-168を、Cap-167の製造について記載された方法に従って、ラセミのBoc-アミノインダン-1-カルボン酸から製造した。該粗物質はそのままで用いた。
Cap-169
MeOH(60 mL)中の2-アミノ-2-フェニルプロパン酸塩酸塩(5.0 g, 2.5 mmol)、ホルムアルデヒド(15 ml, 37%/水)、1N HCl(15 ml)、および10%Pd/C(1.32 g)の混合液を、パールボトルに入れ、水素(55 PSI)下において4日間振盪させた。該反応混合液を、セライト(登録商標)により濾過し、減圧濃縮した。該残渣をMeOHに溶解させ、逆相プレパラティブ-HPLC(MeOH/水/TFA)により精製して、Cap-169のTFA塩を粘稠性の半-固形物として得た(2.1 g)。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.26 ppm, 500 MHz): 7.58-7.52 (m, 2 H), 7.39-7.33 (m, 3H), 2.86 (ブロードのs, 3H), 2.47 (ブロードのs, 3H), 1.93 (s, 3H). LC-MS: [M+H]
+ C
11H
16NO
2として計算;計算値: 194.12; 実測値: 194.12.
Cap-170
(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸
(S)-2-アミノ-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸(505mg; 3.18mmol;Astatechから入手)/水(15ml)に、炭酸ナトリウム(673mg; 6.35mmol)を加え、得られた混合液を0℃に冷却した後、クロロギ酸メチル(0.26ml; 3.33mmol)を5分かけて滴下した。該反応液を、該浴を周囲温度まで緩和させながら、18時間撹拌した。次いで、該反応混合液を1N HClと酢酸エチル間に分配した。有機層を除去し、水層をさらなる2部の酢酸エチルでさらに抽出した。有機層を合わせて食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、Cap-170を無色の残渣として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 12.65 (1 H, ブロードのs), 7.44 (1 H, d, J=8.24 Hz), 3.77 - 3.95 (3 H, m), 3.54 (3 H, s), 3.11 - 3.26 (2 H, m), 1.82 - 1.95 (1 H, m), 1.41 - 1.55 (2 H, m), 1.21 - 1.39 (2 H, m); LC-MS: [M+H]
+ C
9H
16NO
5として計算;計算値: 218.1; 実測値 218.1.
Cap-171
酢酸エチル(7 ml)およびCH
2Cl
2(4.00 ml)中のメチル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(オキセタン-3-イリデン)アセテート(200 mg, 0.721 mmol; Il Farmaco, 56:609-613 (2001))の溶液を、窒素を10分間バブルすることにより脱気した。次いで、二炭酸ジメチル(0.116 ml, 1.082 mmol)およびPd/C(20 mg, 0.019 mmol)を加え、該反応混合液を、水素バルーンを装着して周囲温度で終夜撹拌し、その時点で、TLC(95:5 CH
2Cl
2/MeOH: 1g Ce(NH
4)
2SO
4、6g モリブデン酸アンモニウム、6ml 硫酸、および100ml 水から作製した染色液で可視化した)により変換の完了が示された。該反応液をセライト(登録商標)により濾過して濃縮した。該残渣を、BIOTAGE(登録商標)(25サンプレットにジクロロメタンとともにロード; 3CVのジクロロメタン、次いで250ml以上の0〜5% MeOH/ジクロロメタン、その後250mlの5% MeOH/ジクロロメタンでのホールドにより、25Sカラムで溶出; 9ml フラクション)により精製した。目的の物質を含有するフラクションを集めて、120mg(81%)の、無色の油状物としてのメチル 2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(オキセタン-3-イル)アセテートまで濃縮した。
1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 3.29 - 3.40 (m, J=6.71 Hz, 1 H) 3.70 (s, 3 H) 3.74 (s, 3 H) 4.55 (t, J=6.41 Hz, 1 H) 4.58 - 4.68 (m, 2 H) 4.67 - 4.78 (m, 2 H) 5.31 (ブロードのs, 1 H). LC-MS: [M+H]
+ C
8H
14NO
5として計算;計算値: 204.2; 実測値 204.0.
THF(2 mL)および水(0.5 mL)中のメチル 2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(オキセタン-3-イル)アセテート(50 mg, 0.246 mmol)に、水酸化リチウム一水和物(10.33 mg, 0.246 mmol)を加えた。得られた溶液を周囲温度で終夜撹拌した。TLC(1:1 EA/ヘキサン; Hanessian染色液[1g Ce(NH4)2SO4, 6g モリブデン酸アンモニウム, 6ml 硫酸, および100ml 水])により、〜10%の出発物質の残存が示された。さらなる3mgのLiOHを加えて終夜撹拌し、その時点で、TLCにより出発物質が残存しないことが示された。減圧濃縮して高真空に終夜設置し、55 mgのリチウム 2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(オキセタン-3-イル)アセテートを無色の固形物として得た。 1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 3.39 - 3.47 (m, 1 H) 3.67 (s, 3 H) 4.28 (d, J=7.93 Hz, 1 H) 4.64 (t, J=6.26 Hz, 1 H) 4.68 (t, J=7.02 Hz, 1 H) 4.73 (d, J=7.63 Hz, 2 H).
Cap-172
Cap-172, 工程a
以下のジアゾ化工程は、Barton, A. et al., J. C. S. Perkin Trans I, 159-164 (1982)から適応させた: NaNO
2(166 mg, 2.4 mmol)/水(0.6 mL)溶液を、水(7.5 mL)中のメチル 2-アミノ-5-エチル-1,3-チアゾール-4-カルボキシレート(186 mg, 1.0 mmol)、CuSO
4・5H
2O(330 mg, 1.32 mmol)、NaCl(260 mg, 4.45 mmol)およびH
2SO
4(5.5 mL)の、撹拌した、冷たい(0℃)溶液にゆっくりと加えた。該混合液を0℃で45分間撹拌し、室温まで昇温させ、さらに1時間撹拌した後、CuCl(118 mg)を加えた。この混合液をさらに室温で16時間撹拌した後、食塩水で希釈し、エーテルで2回抽出した。有機層を合わせて、MgSO
4で乾燥させ、濃縮し、メチル 2-クロロ-5-エチルチアゾール-4-カルボキシレート(すなわち、Cap-172, 工程a)(175 mg, 85%)をオレンジ色の油状物として得て(80%純粋)、それをそのまま次の反応に用いた。 保持時間= 1.99分 (条件-MD1); LC-MS: [M+H]
+ C
7H
9ClNO
2Sとして計算;計算値: 206.01; 実測値: 206.05.
Cap-172
THF/H2O/MeOH(20 mL/3 mL/12 mL)中のメチル 2-クロロ-5-エチルチアゾール-4-カルボキシレート(175 mg)の溶液に、LiOH(305 mg, 12.76 mmol)を加えた。該混合液を室温で終夜撹拌した後、濃縮して減少させ、1N HCl/エーテル(25 mL)を用いて中和した。残渣を酢酸エチルで2回抽出し、有機層を合わせて、MgSO4で乾燥させ、エバポレートして、Cap-172(60 mg, 74%)を赤色の固形物として得て、それをさらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 13.03-13.42 (1 H, m), 3.16 (2 H, q, J = 7.4 Hz), 1.23 (3 H, t, J = 7.5 Hz). 保持時間= 1.78分 (条件-MD1); LC-MS: [M+H]+ C6H7ClNO2Sとして計算;計算値: 191.99; 実測値: 191.99.
Cap-173
Cap-173, 工程a
以下のジアゾ化工程は、Barton, A. et al., J.C.S. Perkin Trans I, 159-164 (1982)から適応させた: NaNO
2(150 mg, 2.17 mmol)/水(1.0 mL)溶液を、50%H
3PO
2(3.2 mL)中のメチル 2-アミノ-5-エチル-1,3-チアゾール-4-カルボキシレート(186 mg, 1.0 mmol)の、撹拌した、冷たい(0℃)溶液に滴下した。該混合液を0℃で1時間撹拌し、室温まで昇温させ、さらに2時間撹拌した。0℃まで再冷却した後、該混合液を、NaOH(85 mg)/水(10 mL)溶液でゆっくりと処理した。その後、該混合液を飽和NaHCO
3溶液で希釈し、エーテルで2回抽出した。有機層を合わせて、MgSO
4で乾燥させ、濃縮し、メチル 5-エチルチアゾール-4-カルボキシレート(すなわち、Cap-173, 工程a)(134 mg, 78%)をオレンジ色の油状物として得て(85% 純粋)、それをそのまま次の反応に用いた。保持時間= 1.58分 (条件-MD1); LC-MS: [M+H]
+ C
7H
10NO
2Sとして計算;計算値: 172.05; 実測値: 172.05.
Cap-173
THF/H2O/MeOH(18 mL/2.7 mL/11 mL)中のメチル 5-エチルチアゾール-4-カルボキシレート(134 mg)の溶液に、LiOH(281 mg, 11.74 mmol)を加えた。該混合液を室温で終夜撹拌した後、濃縮して減少させ、1N HCl/エーテル(25 mL)を用いて中和した。残渣を酢酸エチルで2回抽出し、有機層を合わせて、MgSO4で乾燥させ、エバポレートし、Cap-173(90 mg, 73%)をオレンジ色の固形物として得て、それをさらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.74-13.04 (1 H, m), 3.20 (2 H, q, J = 7.3 Hz), 1.25 (3 H, t, J = 7.5 Hz). 保持時間= 1.27分 (条件-MD1); LC-MS: [M+H]+ C6H8NO2Sとして計算;計算値: 158.03; 実測値: 158.04.
Cap-174
Cap-174, 工程a
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(Triflic anhydride)(5.0 g, 18.0 mmol)を、CH
2Cl
2(80 mL)中の3-ヒドロキシピコリン酸メチル(2.5 g, 16.3 mmol)およびTEA(2.5 mL, 18.0 mmol)の冷たい(0℃)溶液に滴下した。該混合液を0℃で1時間撹拌した後、室温まで昇温させ、さらに1時間撹拌した。次いで、該混合液を飽和NaHCO
3溶液(40 mL)でクエンチし、有機層を分離し、食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濃縮し、メチル 3-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ピコリネート(すなわち、Cap-174, 工程a)(3.38 g, 73%)を濃い茶色の油状物として得て(>95% 純粋)、それをさらなる精製は行わずにそのまま用いた。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.72-8.79 (1 H, m), 7.71 (1 H, d, J = 1.5 Hz), 7.58-7.65 (1 H, m), 4.04 (3 H, s). 保持時間= 1.93分 (条件-MD1); LC-MS: [M+H]
+ C
8H
7F
3NO
5Sとして計算;計算値: 286.00; 実測値: 286.08.
Cap-174
メチル 3-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ピコリネート(570 mg, 2.0 mmol)/DMF(20 mL)溶液に、LiCl(254 mg, 6.0 mmol)、トリブチル(ビニル)スタンナン(761 mg, 2.4 mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(42 mg, 0.06 mmol)を加えた。該混合液を100℃で終夜加熱した後、KFの飽和溶液(20 mL)を該反応混合液に室温で加えた。この混合液を4時間撹拌した後、セライト(登録商標)により濾過し、酢酸エチルを用いてセライト(登録商標)のパッドを洗浄した。次いで、濾液の水相を分離し、減圧濃縮して減少させた。残渣を4N HCl/ジオキサン(5 mL)で処理し、得られた混合液をメタノールで抽出し、濾過し、エバポレートして、Cap-174(260 mg)を緑色の固形物として得た(それにはわずかに無機塩が混入していたが、さらなる精製は行わずに用いた)。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.21 (1 H, d, J = 3.7 Hz), 7.81-7.90 (1 H, m), 7.09 (1 H, dd, J = 7.7, 4.8 Hz), 6.98 (1 H, dd, J = 17.9, 11.3 Hz), 5.74 (1 H, dd, J = 17.9, 1.5 Hz), 5.20 (1 H, d, J = 11.0 Hz). 保持時間= 0.39分 (条件-MD1); LC-MS: [M+H]+ C8H8NO2として計算;計算値: 150.06; 実測値: 150.07.
Cap-175
Cap-175, 工程a
メチル 3-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ピコリネート(すなわち、Cap-174, 工程a)(570 mg, 2.0 mmol)(Cap-174の製造における中間体)/DMF(20 mL)溶液に、LiCl(254 mg, 6.0 mmol)、トリブチル(ビニル)スタンナン(761 mg, 2.4 mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(42 mg, 0.06 mmol)を加えた。該混合液を100℃で4時間加熱した後、溶媒を減圧除去した。残渣をアセトニトリル(50 mL)およびヘキサン(50 mL)に溶解させ、得られた混合液をヘキサンで2回洗浄した。次いで、アセトニトリル層を分離し、セライト(登録商標)により濾過し、エバポレートした。残渣を、Horizon機器でのフラッシュクロマトグラフィー(25%酢酸エチル/ヘキサン〜65%酢酸エチル/ヘキサンでグラジエント溶出)により精製して、メチル 3-ビニルルピコリネート(すなわち、Cap-175, 工程a)(130 mg, 40%)を黄色の油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.60 (1 H, dd, J = 4.6, 1.7 Hz), 7.94 (1 H, d, J = 7.7 Hz), 7.33-7.51 (2 H, m), 5.72 (1 H, d, J = 17.2 Hz), 5.47 (1 H, d, J = 11.0 Hz), 3.99 (3 H, s).保持時間= 1.29分 (条件-MD1); LC-MS: [M+H]
+ C
9H
10NO
2として計算;計算値: 164.07; 実測値: 164.06.
Cap-175, 工程b
パラジウム炭素(10%, 25 mg)を、メチル 3-ビニルルピコリネート(120 mg, 0.74 mmol)/エタノール(10 mL)溶液に加えた。該懸濁液を、水素の雰囲気下において室温で1時間撹拌した後、セライト(登録商標)により濾過し、セライト(登録商標)のパッドをメタノールで洗浄した。該濾液を乾固するまで濃縮して減少させ、メチル 3-エチルピコリネート(すなわち、Cap-175, 工程b)を得て、それを次の反応にそのまま用いた。 保持時間= 1.15分 (条件-MD1); LC-MS: [M+H]
+ C
9H
12NO
2として計算;計算値: 166.09; 実測値: 166.09.
Cap-175
THF/H2O/MeOH(5 mL/0.75 mL/3 mL)中のメチル 3-エチルピコリネートの溶液に、LiOH(35 mg, 1.47 mmol)を加えた。該混合液を室温で2日間撹拌した後、さらなるLiOH(80 mg)を加えた。室温でさらに24時間後、該混合液を濾過し、溶媒を減圧除去した。次いで、残渣を4N HCl/ジオキサン(5 mL)を用いて処理し、得られた懸濁液を乾固するまで濃縮して減少させ、Cap-175を黄色の固形物として得て、それをさらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.47 (1 H, dd, J = 4.8, 1.5 Hz), 7.82-7.89 (1 H, m), 7.53 (1 H, dd, J = 7.7, 4.8 Hz), 2.82 (2 H, q, J = 7.3 Hz), 1.17 (3 H, t, J = 7.5 Hz). 保持時間= 0.36分 (条件-MD1); LC-MS: [M+H]+ C8H10NO2として計算;計算値: 152.07; 実測値: 152.10.
Cap-176
(S)-2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-2-(メトキシカルボニルアミノ)酢酸
Cap-176, 工程a
1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-オン(15 g, 96 mmol)/EtOAc(150 mL)溶液を、1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(10.45 mL, 83 mmol)およびEtOAc(150 mL)中のメチル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(ジメトキシホスホリル)アセテート(21.21 g, 64.0 mmol)の溶液に加えた。得られた溶液を周囲温度で72時間撹拌した後、EtOAc(25 mL)で希釈した。有機層を、1N HCl(75 mL)、H
2O(100 mL)および食塩水(100 mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。残渣を、BIOTAGE(登録商標)(5%〜25% EtOAc/ヘキサン; 300g カラム)を介して精製した。その後、生成物を含むフラクションを合わせて、減圧下で濃縮し、残渣をヘキサン/EtOAcから再結晶化して、メチル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イリデン)アセテートに相当する白色の結晶物を得た(6.2 g)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3-d) δ ppm 7.30 - 7.44 (5 H, m), 6.02 (1 H, br. s.), 5.15 (2 H, s), 3.97 (4 H, s), 3.76 (3 H, br. s.), 2.84 - 2.92 (2 H, m), 2.47 (2 H, t, J=6.40 Hz), 1.74 - 1.83 (4 H, m). LC (条件 OL1): 保持時間= 2.89分. LC-MS: [M+Na]
+ C
19H
23NNaO
6として計算;計算値: 745.21; 実測値: 745.47.
Cap-176, 工程b
エステルCap-176, 工程bを、Burk, M.J. et al. (J. Am. Chem. Soc., 117:9375-9376 (1995))およびその中の引用文献)の方法に従って、アルケンCap-176, 工程aから製造した: 500 mLの高圧ボトルに、N
2ブランケット下において、脱気したMeOH(200 mL)中のアルケンCap-176, 工程a(3.5 g, 9.68 mmol)を入れた。次いで、該溶液に、(-)-1,2-ビス((2S,5S)-2,5-ジメチルホスホラノ)エタン(シクロオクタジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボレート(0.108 g, 0.194 mmol)を加え、得られた混合液をN
2(3x)でフラッシュし、H
2(3x)を充填した。該溶液を、70 psiのH
2下において周囲温度で72時間、激しく振盪させた。溶媒を減圧下において除去し、残った残渣をEtOAc中に溶解させた。次いで、茶色がかった該溶液を、シリカゲルのプラグを通して濾過し、EtOAcで溶出した。溶媒を減圧下で濃縮し、エステルCap-176, 工程bに相当する澄明な油状物を得た(3.4 g)。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3-d) δ ppm 7.28 - 7.43 (5 H, m), 5.32 (1 H, d, J=9.16 Hz), 5.06 - 5.16 (2 H, m), 4.37 (1 H, dd, J=9.00, 5.04 Hz), 3.92 (4 H, t, J=3.05 Hz), 3.75 (3 H, s), 1.64 - 1.92 (4 H, m), 1.37 - 1.60 (5 H, m). LC (条件 OL1): 保持時間= 1.95分. LC-MS: [M+H]
+ C
19H
26NO
6として計算;計算値: 364.18; 実測値: 364.27.
Cap-176, 工程c
エステルCap-176, 工程b(4.78 g, 13.15 mmol)をTHF(15 mL)に溶解させ、その後、水(10 mL)、氷酢酸(26.4 mL, 460 mmol)およびジクロロ酢酸(5.44 mL, 65.8 mmol)を連続的に加えた。得られた混合液を、周囲温度で72時間撹拌し、該反応液を、気体の放出が見られなくなるまで、激しく撹拌しながら、固体のNa
2CO
3をゆっくりと加えることにより、クエンチした。粗生成物を10%酢酸エチル-ジクロロメタン中に抽出し、有機層を合わせて、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣を、BIOTAGE(登録商標)(0〜30% EtOAc/ヘキサン; 25 g カラム)を介して精製し、ケトンCap-176, 工程c(3.86g)を澄明な油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3-d) δ ppm 7.28 - 7.41 (5 H, m), 5.55 (1 H, d, J=8.28 Hz), 5.09 (2 H, s), 4.46 (1 H, dd, J=8.16, 5.14 Hz), 3.74 (3 H, s), 2.18 - 2.46 (5 H, m), 1.96 - 2.06 (1 H, m), 1.90 (1 H, ddd, J=12.99, 5.96, 2.89 Hz), 1.44 - 1.68 (2 H, m, J=12.36, 12.36, 12.36, 12.36, 4.77 Hz). LC (条件 OL1): 保持時間= 1.66分. LC-MS: [M+Na]
+ C
17H
21NNaO
5として計算;計算値: 342.13; 実測値: 342.10.
Cap-176, 工程d
DEOXO-FLUOR(登録商標)(3.13 mL, 16.97 mmol)を、ケトンCap-176, 工程c(2.71 g, 8.49 mmol)/CH
2Cl
2(50 mL)溶液に加え、その後、触媒量のEtOH(0.149 mL, 2.55 mmol)を加えた。得られた黄色がかった溶液を室温で終夜撹拌した。該反応液を、飽和NaHCO
3水溶液(25 mL)を加えることによりクエンチし、該混合液をEtOAc(3X75 mL))で抽出した。有機層を合わせて乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、乾燥させて、黄色がかった油状物を得た。残渣を、BIOTAGE(登録商標)クロマトグラフィー(2%〜15% EtOAc/ヘキサン; 90g カラム)により精製して、ジフルオロアミノ酸ジフルオリドCap-176, 工程dに相当する白色の固形物(1.5 g)を得た。
1H NMR (400 MHz,, CDCl
3-d) δ ppm 7.29 - 7.46 (5 H, m), 5.34 (1 H, d, J=8.28 Hz), 5.12 (2 H, s), 4.41 (1 H, dd, J=8.66, 4.89 Hz), 3.77 (3 H, s), 2.06 - 2.20 (2 H, m), 1.83 - 1.98 (1 H, m), 1.60 - 1.81 (4 H, m), 1.38 - 1.55 (2 H, m).
19F NMR (376 MHz, CDCl
3-d) δ ppm -92.15 (1 F, d, J=237.55 Hz), -102.44 (1 F, d, J=235.82 Hz). LC (条件 OL1): 保持時間= 1.66分. LC-MS: [2M+Na]
+ C
34H
42F
4N
2NaO
8として計算;計算値: 705.28; 実測値: 705.18.
Cap-176, 工程e
ジフルオリドCap-176, 工程d(4 g, 11.72 mmol)を、MeOH(120 mL)に溶解させ、Pd/C(1.247 g, 1.172 mmol)を加えた。該懸濁液をN
2(3x)でフラッシュし、該反応混合液を1 atmのH
2(バルーン)下に置いた。該混合液を、周囲温度で48時間撹拌した。次いで、該懸濁液をセライト(登録商標)のプラグを通して濾過し、減圧下において濃縮し、アミノ酸Cap-176, 工程eに相当する油状物(2.04 g)を得て、それをさらなる精製は行わずに用いた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 3.62 (3 H, s), 3.20 (1 H, d, J=5.77 Hz), 1.91 - 2.09 (2 H, m), 1.50 - 1.88 (7 H, m), 1.20 - 1.45 (2 H, m).
19F NMR (376 MHz, DMSO-d
6) δ ppm -89.39 (1 F, d, J=232.35 Hz), -100.07 (1 F, d, J=232.35 Hz).
13C NMR (101 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 175.51 (1 C, s), 124.10 (1 C, t, J=241.21, 238.90 Hz), 57.74 (1 C, s), 51.39 (1 C, s), 39.23 (1 C, br. s.), 32.02 - 33.83 (2 C, m), 25.36 (1 C, d, J=10.02 Hz), 23.74 (1 C, d, J=9.25 Hz). LC (条件 OL2): 保持時間= 0.95分. LC-MS: [2M+H]
+ C
18H
31F
4N
2O
2として計算;計算値: 415.22; 実測値: 415.40.
Cap-176, 工程f
クロロギ酸メチル(1.495 mL, 19.30 mmol)を、CH
2Cl
2(100 mL)中のアミノ酸Cap-176, 工程e(2 g, 9.65 mmol)およびDIEA(6.74 mL, 38.6 mmol)の溶液に加えた。得られた溶液を室温で3時間撹拌し、揮発性物質を減圧下において除去した。残渣を、BIOTAGE(登録商標)(0%〜20% EtOAc/ヘキサン; 90g カラム)を介して精製した。減圧下で静置することにより固化した、カルバメートCap-176, 工程fに相当する澄明な油状物(2.22 g)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3-d) δ ppm 5.27 (1 H, d, J=8.55 Hz), 4.39 (1 H, dd, J=8.85, 4.88 Hz), 3.77 (3 H, s), 3.70 (3 H, s), 2.07 - 2.20 (2 H, m), 1.84 - 1.96 (1 H, m), 1.64 - 1.82 (4 H, m), 1.39 - 1.51 (2 H, m).
19F NMR (471 MHz, CDCl
3-d) δ ppm -92.55 (1 F, d, J=237.13 Hz), -102.93 (1 F, d, J=237.12 Hz).
13C NMR (126 MHz, CDCl
3-d) δ ppm 171.97 (1 C, s), 156.69 (1 C, s), 119.77 - 125.59 (1 C, m), 57.24 (1 C, br. s.), 52.48 (1 C, br. s.), 52.43 (1 C, s), 39.15 (1 C, s), 32.50 - 33.48 (2 C, m), 25.30 (1 C, d, J=9.60 Hz), 24.03 (1 C, d, J=9.60 Hz). LC (条件 OL1): 保持時間= 1.49分. LC-MS: [M+Na]
+ C
11H
17F
2NNaO
4として計算;計算値: 288.10; 実測値: 288.03.
Cap-176
(S)-2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-2-(メトキシカルボニルアミノ)酢酸
LiOH(0.379 g, 15.83 mmol)/水(25 mL)溶液を、カルバメートCap-176, 工程f(2.1 g, 7.92 mmol)/THF(75 mL)溶液に加え、得られた混合液を周囲温度で4時間撹拌した。THFを減圧下において除去し、残った水相を、1N HCl溶液(2 mL)で酸性化した後、EtOAc(2 X 50 mL)で抽出した。有機層を合わせて、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、Cap-176に相当する白色の泡状物質(1.92 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 12.73 (1 H, s), 7.50 (1 H, d, J=8.78 Hz), 3.97 (1 H, dd, J=8.53, 6.02 Hz), 3.54 (3 H, s), 1.92 - 2.08 (2 H, m), 1.57 - 1.90 (5 H, m), 1.34 - 1.48 (1 H, m), 1.27 (1 H, qd, J=12.72, 3.26 Hz).
19F NMR (376 MHz, DMSO-d
6) δ ppm -89.62 (1 F, d, J=232.35 Hz), -99.93 (1 F, d, J=232.35 Hz). LC (条件 OL2): 保持時間= 0.76分. LC-MS: [M-H]
+ C
10H
14F
2NO
4として計算;計算値: 250.09; 実測値: 250.10.
Cap-177a-d
Cap-177a-d, 工程a
1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(0.985 mL, 7.85 mmol)を、撹拌したメチル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(ジメトキシホスホリル)アセテート(2.0 g, 6.0 mmol)/EtOAc(40 mL)溶液に加え、該混合液をN
2下において室温で10分間撹拌した。次いで、ジヒドロ-2H-ピラン-3(4H)-オン[23462-75-1](0.604 g, 6.04 mmol)を加え、該混合液を室温で16時間撹拌した。その後、該反応混合液をフリーザーにおいて10分間冷却し、クエン酸水溶液(1.5 g/20 mL 水)を用いて中和した。2つの相を分配し、2つの相を分配し、有機層を0.25 N HCl水溶液および食塩水で洗浄した後、乾燥させ(MgSO
4)、無色の油状物まで濃縮した。粗物質を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(flash silica chromatography)(ローディング溶媒: DCM, EtOAc/ヘキサンで溶出, 20%〜30% EtOAcのグラジエント)により精製して、2つの異性体生成物を得た: 第1に溶出された生成物は(Z)-メチル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(2H-ピラン-3(4H,5H,6H)-イリデン)アセテート(490 mg)(白色の固形物)であり、第2は(E)-メチル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(2H-ピラン-3(4H,5H,6H)-イリデン)アセテート(433 mg)(白色の固形物)であった。 LC-MS 保持時間 1.398分(Z-異性体について)および1.378分(E-異性体について); m/z 304.08(Z-異性体について)および304.16(E-異性体について)(MH-). LCデータは、PHENOMENEX(登録商標) Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフにおいて、220 nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。溶出条件として、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H
2O/10 mM酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H
2O/95%MeOH/10 mM酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおいて、LC用のMICROMASS(登録商標) Platformを用いて決定した。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) (Z-異性体について) δ ppm 7.30 - 7.44 (m, 5 H), 6.18 (br. s., 1 H), 5.10 - 5.17 (m, 2 H), 4.22 (s, 2 H), 3.78 (br. s., 3 H), 2.93 - 3.02 (m, 2 H), 1.80 (dt, J=11.7, 5.8 Hz, 2 H), 1.62 (s, 2 H).
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) (E-異性体について) δ ppm 7.31 - 7.44 (m, 5 H), 6.12 (br. s., 1 H), 5.13 - 5.17 (m, 2 H), 4.64 (br. s., 2 H), 3.70 - 3.82 (m, 5 H), 2.49 (t, J=6.5 Hz, 2 H), 1.80 (br. s., 2 H). (注:絶対位置化学は、
1H NMRシフトおよび結合定数によって決定された。)
Cap-177a-d, 工程b
(-)-1,2-ビス((2S,5S)-2,5-ジメチルホスホラノ)エタン(シクロオクタジエン)-ロジウム(I)テトラフルオロボレート(28.2 mg, 0.051 mmol)を、撹拌した(Z)-メチル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(2H-ピラン-3(4H,5H,6H)-イリデン)アセテート(310 mg, 1.015 mmol)/MeOH(10 mL)溶液に加え、該混合液を、N
2、続いてH
2で減圧フラッシュした後、該反応液を、H
2(60 psi)下において室温で2日間、撹拌した。該反応混合液を濃縮し、残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ローディング溶媒:DCM, 20% EtOAc/ヘキサンで溶出)により精製して、(S)-メチル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-((S)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アセテート(204 mg)を澄明な無色の油状物として得た。 LC-MS 保持時間 1.437分; m/z 307.89 (MH+). LCデータは、PHENOMENEX(登録商標) Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフにおいて、220 nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。溶出条件として、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H
2O/10 mM酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H
2O/95%MeOH/10 mM酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおいて、LC用のMICROMASS(登録商標) Platformを用いて決定した。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.30 - 7.46 (m, 5 H), 5.32 (d, J=8.8 Hz, 1 H), 5.12 (s, 2 H), 4.36 (dd, J=8.9, 5.6 Hz, 1 H), 3.84 - 3.98 (m, 2 H), 3.77 (s, 3 H), 3.28 - 3.37 (m, 1 H), 3.23 (dd, J=11.3, 10.5 Hz, 1 H), 2.04 - 2.16 (m, 1 H), 1.61 - 1.75 (m, 3 H), 1.31 - 1.43 (m, 1 H).
他の立体異性体 ((E)-メチル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(2H-ピラン-3(4H,5H,6H)-イリデン)アセテート)(360 mg, 1.18 mmol)を同様の方法で還元して、(S)-メチル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-((R)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アセテート(214 mg)を澄明な無色の油状物として得た。 LC-MS 保持時間 1.437分; m/z 308.03 (MH+). LCデータは、PHENOMENEX(登録商標) Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフにおいて、220 nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。溶出条件として、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H2O/10 mM酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H2O/95%MeOH/10 mM酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおいて、LC用のMICROMASS(登録商標) Platformを用いて決定した。 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.30 - 7.44 (m, 5 H), 5.31 (d, J=9.0 Hz, 1 H), 5.12 (s, 2 H), 4.31 (dd, J=8.7, 6.9 Hz, 1 H), 3.80 - 3.90 (m, 2 H), 3.77 (s, 3 H), 3.37 (td, J=10.8, 3.5 Hz, 1 H), 3.28 (dd, J=11.3, 9.8 Hz, 1 H), 1.97 - 2.10 (m, 1 H), 1.81 (d, J=11.5 Hz, 1 H), 1.61 - 1.72 (m, 2 H), 1.33 - 1.46 (m, 1 H).
Cap-177a, 工程b(Cap-177c, 工程b)およびCap-177b, 工程b(Cap-177d, 工程b)の個々のエナンチオマーを、個々の立体異性体出発物質のオレフィン還元のための水素化触媒として(-)-1,2-ビス((2R,5R)-2,5-ジメチルホスホラノ)エタン (シクロオクタジエン)-ロジウム(I)テトラフルオロボレートを用いて、同一の方法で、そして同様の収量で製造した。
Cap-177aおよびCap-177b, 工程c
10%Pd/C(69.3 mg, 0.065 mmol)を、MeOH(10 mL)中の(S)-メチル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-((S)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アセテート(200 mg, 0.651 mmol)および二炭酸ジメチル[4525-33-1](0.104 mL, 0.976 mmol)の溶液に加えた。該反応混合液を、N
2、続いてH
2で減圧フラッシュした後、該反応液をH
2(55 psi)下において室温で5時間、撹拌した。該反応混合液をセライト(登録商標)/シリカパッドにより濾過し、該濾液を無色の油状物まで濃縮した。該クルードな油状物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ローディング溶媒:DCM, 30% EtOAc/ヘキサンで溶出)により精製して、生成物(S)-メチル 2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-((S)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アセテート(132 mg)を無色の油状物として得た。 LC-MS 保持時間 0.92分; m/z 231.97 (MH+). LCデータは、PHENOMENEX(登録商標) Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフにおいて、220 nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。溶出条件として、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H
2O/10 mM酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H
2O/95%MeOH/10 mM酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおいて、LC用のMICROMASS(登録商標) Platformを用いて決定した。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 5.24 (d, J=8.5 Hz, 1 H), 4.34 (dd, J=8.9, 5.6 Hz, 1 H), 3.84 - 3.97 (m, 2 H), 3.77 (s, 3 H), 3.70 (s, 3 H), 3.29 - 3.38 (m, 1 H), 3.23 (dd, J=11.2, 10.4 Hz, 1 H), 2.03 - 2.14 (m, 1 H), 1.56 - 1.75 (m, 3 H), 1.32 - 1.43 (m, 1 H).
別のジアステレオマー ((S)-メチル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-((R)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アセテート)を同様の方法で変換して、(S)-メチル 2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-((R)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アセテートを澄明な無色の油状物として得た。 LC-MS 保持時間 0.99分; m/z 231.90 (MH+). LCデータは、PHENOMENEX(登録商標) Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフにおいて、220 nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。溶出条件として、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H2O/10 mM酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H2O/95%MeOH/10 mM酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおいて、LC用のMICROMASS(登録商標) Platformを用いて決定した。 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 5.25 (d, J=8.0 Hz, 1 H), 4.29 (dd, J=8.4, 7.2 Hz, 1 H), 3.82 - 3.90 (m, 2 H), 3.77 (s, 3 H), 3.70 (s, 3 H), 3.37 (td, J=10.8, 3.3 Hz, 1 H), 3.28 (t, J=10.5 Hz, 1 H), 1.96 - 2.08 (m, 1 H), 1.81 (dd, J=12.9, 1.6 Hz, 1 H), 1.56 - 1.72 (m, 2 H), 1.33 - 1.46 (m, 1 H).
Cap-177a, 工程c(Cap-177c, 工程c)およびCap-177b, 工程c(Cap-177d, 工程c)の個々のエナンチオマーを、Cap-177a-d, 工程bから、適切な出発物質を用いて、同様の方法で、そして同様の収量で製造した。
Cap-177aおよびCap-177b, 工程d
室温で撹拌中の(S)-メチル 2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-((S)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アセテート(126 mg, 0.545 mmol)/THF(4 mL)溶液に、1M LiOH(1.090 mL, 1.090 mmol)/水溶液を加えた。該反応液を室温で3時間撹拌し、1M HCl(1.1 mL)で中和し、EtOAc(3x 10 mL)で抽出した。有機物質を乾燥させ、濾過し、濃縮して、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-((S)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)酢酸(Cap-177a)(125 mg)を澄明な無色の油状物として得た。 LC-MS 保持時間 0.44分; m/z 218.00 (MH+). LCデータは、PHENOMENEX(登録商標) Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフにおいて、220 nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。溶出条件として、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H
2O/10 mM酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H
2O/95%MeOH/10 mM酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおいて、LC用のMICROMASS(登録商標) Platformを用いて決定した。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 5.28 (d, J=8.8 Hz, 1 H), 4.38 (dd, J=8.7, 5.6 Hz, 1 H), 3.96 - 4.04 (m, 1 H), 3.91 (d, J=11.0 Hz, 1 H), 3.71 (s, 3 H), 3.33 - 3.41 (m, 1 H), 3.24 - 3.32 (m, 1 H), 2.10 - 2.24 (m, 1 H), 1.74 - 1.83 (m, 1 H), 1.63 - 1.71 (m, 2 H), 1.35 - 1.49 (m, 1 H).
別のジアステレオマー ((S)-メチル 2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-((R)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)アセテート)を同様の方法で変換し、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-((R)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)酢酸(Cap-177b)を澄明な無色の油状物として得た。 LC-MS 保持時間 0.41分; m/z 217.93 (MH+). LCデータは、PHENOMENEX(登録商標) Luna 10u C18 3.0x50mm カラムを備えた島津LC-10AS液体クロマトグラフにおいて、220 nMの検出波長にてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。溶出条件として、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分を用いた(ここで、溶媒Aは5%MeOH/95%H2O/10 mM酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%H2O/95%MeOH/10 mM酢酸アンモニウムであった)。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおいて、LC用のMICROMASS(登録商標) Platformを用いて決定した。 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 6.18 (br. s., 1 H), 5.39 (d, J=8.5 Hz, 1 H), 4.27 - 4.37 (m, 1 H), 3.82 - 3.96 (m, 2 H), 3.72 (s, 3 H), 3.42 (td, J=10.8, 3.3 Hz, 1 H), 3.35 (t, J=10.4 Hz, 1 H), 2.01 - 2.18 (m, 1 H), 1.90 (d, J=11.8 Hz, 1 H), 1.59 - 1.76 (m, 2 H), 1.40 - 1.54 (m, 1 H).
Cap-177a(Cap-177c)およびCap-177b(Cap-177d)の個々のエナンチオマーを、Cap-177a-d, 工程cから、適切な出発物質を用いて、同様の方法で、そして同様の収量で製造した。
Cap-178
Cap-178, 工程a
水素化タンク(hydrogenation tank)中の、20 mLのMeOH中の(2S,3S,4S)-2-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラン-3,4-ジイル ジアセテート(5 g, 23.34 mmol)の溶液に、Pd/C(150 mg, 0.141 mmol)を加えた。得られた混合液を、40 psiにて、パール(Parr)シェーカーにおいて1時間、水素化した。その後、該混合液を濾過し、該濾液を濃縮してCap-178, 工程a(5.0 g)を澄明な油状物として得て、それを静置して固化させた。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 4.85 - 4.94 (1 H, m), 4.69 (1 H, t, J=9.46 Hz), 3.88 - 3.94 (1 H, m), 3.44 (1 H, td, J=12.21, 1.83 Hz), 3.36 (1 H, dq, J=9.42, 6.12 Hz), 2.03 - 2.08 (1 H, m), 2.02 (3 H, s), 2.00 (3 H, s), 1.70 - 1.80 (1 H, m), 1.16 (3 H, d, J=6.10 Hz).
Cap-178, 工程b
50 mLのMeOH中のCap-178, 工程a(5.0 g, 23 mmol)の溶液に、数滴のナトリウムメトキシドを加えた。室温で30分間撹拌した後、ナトリウムメトキシド(0.1 mL, 23.12 mmol)を加え、該溶液を室温で終夜撹拌した。次いで、溶媒を減圧除去した。残渣をベンゼンで希釈し、濃縮して、対応するジオールを黄色の固形物として得た。該固形物を50 mLのピリジン中に溶解させ、この溶液に、-35℃にて塩化ベンゾイル(2.95 mL, 25.4 mmol)を滴下した。得られた混合液を、-35℃で1時間撹拌した後、室温で終夜撹拌した。該混合液を、Et
2Oで希釈し、水で洗浄した。水層をEtOAc(2X)で抽出した。有機層を合わせて、MgSO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 5%-15% EtOAc/ヘキサン)により精製して、Cap-178, 工程b(4.5 g)を澄明な油状物として得て、それを長時間静置することによりゆっくりと結晶化させた。 LC-MS: [M+Na]
+ C
13H
16NaO
4として計算;計算値: 259.09; 実測値 259.0;
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.02 - 8.07 (2 H, m), 7.55 - 7.61 (1 H, m), 7.45 (2 H, t, J=7.78 Hz), 5.01 (1 H, ddd, J=11.44, 8.70, 5.49 Hz), 3.98 (1 H, ddd, J=11.90, 4.88, 1.53 Hz), 3.54 (1 H, td, J=12.36, 2.14 Hz), 3.41 (1 H, t, J=9.00 Hz), 3.31 - 3.38 (1 H, m), 2.13 - 2.19 (1 H, m), 1.83 - 1.94 (1 H, m), 1.36 (3 H, d, J=5.80 Hz).
Cap-178, 工程c
6 mLのCS
2中のNaH(1.143 g, 28.6 mmol)(60%/鉱物油)の混合液に、40 mLのCS
2中のCap-178, 工程b(4.5 g, 19 mmol)を15分かけて滴下した。得られた混合液を室温で30分間撹拌した。該混合液は、いくらかの固形物を伴って薄いオレンジ色に変化した。その後、MeI(14.29 mL, 229 mmol)を20分かけて滴下した。次いで、該混合液を室温で終夜撹拌した。該反応液を、飽和NH
4Cl溶液を用いて慎重にクエンチした。該混合液をEtOAc(3X)で抽出した。有機層を合わせて、MgSO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 6% EtOAc/ヘキサン)により精製して、Cap-178, 工程c(3.13 g)を澄明な油状物として得た。 LC-MS: [M+Na]
+ C
15H
18NaO
4S
2として計算;計算値: 349.05; 実測値 349.11;
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.94 - 8.00 (2 H, m), 7.50 - 7.58 (1 H, m), 7.41 (2 H, t, J=7.78 Hz), 5.96 (1 H, t, J=9.46 Hz), 5.28 (1 H, ddd, J=11.37, 9.38, 5.49 Hz), 4.02 (1 H, ddd, J=11.98, 4.96, 1.68 Hz), 3.54 - 3.68 (2 H, m), 2.48 (3 H, s), 2.31 (1 H, dd), 1.88 - 1.99 (1 H, m), 1.28 (3 H, d).
Cap-178, 工程d
40 mLのベンゼン中のCap-178, 工程c(3.13 g, 9.59 mmol)およびAIBN(120 mg, 0.731 mmol)の混合液に、80℃にて、水素化トリ-n-ブチルスズ(10.24 mL, 38.4 mmol)を加えた。得られた混合液を還流温度で20分間撹拌した後、室温まで冷却した。該混合液をジエチルエーテルで希釈し、100 mLのKF(10 g)水溶液を加え、該混合液を30分間激しく撹拌した。次いで、2つの層を分離し、水相をEtOAc(2X)で抽出した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 3% Et
3N/ヘキサンを用いて不活性化させ、3% Et
3N/ヘキサンでフラッシュしてトリブチルスズ誘導体を除去し、次いで15% EtOAc/ヘキサンで溶出した)により精製して、Cap-178, 工程d(1.9 g)を澄明な油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.98 - 8.07 (2 H, m), 7.52 - 7.58 (1 H, m), 7.43 (2 H, t, J=7.63 Hz), 5.08 - 5.17 (1 H, m), 4.06 (1 H, ddd, J=11.90, 4.88, 1.53 Hz), 3.50 - 3.59 (2 H, m), 2.08 - 2.14 (1 H, m), 1.99 - 2.06 (1 H, m), 1.69 - 1.80 (1 H, m), 1.41 - 1.49 (1 H, m), 1.24 (3 H, d, J=6.10 Hz).
Cap-178, 工程e
10 mLのMeOH中のCap-178, 工程d(1.9 g, 8.63 mmol)の混合液に、ナトリウムメトキシド(2 mL, 4.00 mmol)(2 M/メタノール)を加えた。得られた混合液を室温で5時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。該混合液を、飽和NH
4Cl溶液を用いて中和し、EtOAc(3X)で抽出した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濃縮して、Cap-178, 工程e(0.8 g)を澄明な油状物として得た。該生成物を、さらなる精製は行なわずに次の工程で用いた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 4.01 (1 H, ddd, J=11.80, 5.02, 1.76 Hz), 3.73 - 3.83 (1 H, m), 3.36 - 3.46 (2 H, m), 1.92 - 2.00 (1 H, m), 1.88 (1 H, m), 1.43 - 1.56 (1 H, m), 1.23 (3 H, d), 1.15 - 1.29 (1 H, m).
Cap-178, 工程f
トシル-Cl(2.63 g, 13.77 mmol)を、100 mLのCH
2Cl
2中のCap-178, 工程e(0.8 g, 6.89 mmol)およびピリジン(2.23 mL, 27.5 mmol)の溶液に加えた。得られた混合液を室温で3日間撹拌した。次いで、10 mLの水を該反応混合液中に加え、該混合液を室温で1時間撹拌した。2つの層を分離し、有機相を水および1 N HCl水溶液で洗浄した。有機相を、MgSO
4で乾燥させ、濃縮して、Cap-178, 工程f(1.75 g)を薄黄色の固形物として得た。該生成物を、さらなる精製は行なわずに次の工程で用いた。 [M+H]
+ C
13H
19O
4Sとして計算;計算値: 271.10; 実測値 270.90;
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.79 (2 H, d, J=8.24 Hz), 7.34 (2 H, d, J=7.93 Hz), 4.53 - 4.62 (1 H, m), 3.94 (1 H, ddd, J=12.13, 4.96, 1.83 Hz), 3.29 - 3.41 (2 H, m), 2.45 (3 H, s), 1.90 - 1.97 (1 H, m), 1.79 - 1.85 (1 H, m), 1.64 - 1.75 (1 H, m), 1.38 - 1.48 (1 H, m), 1.17 (3 H, d, J=6.10 Hz).
Cap-178, 工程g
マイクロ波チューブに、エチル 2-(ジフェニルメチレンアミノ)アセテート(1.6 g, 5.92 mmol)およびCap-178, 工程f(1.6 g, 5.92 mmol)を入れた。10 mLのトルエンを加えた。該チューブを密閉し、LiHMDS(7.1 mL, 7.10 mmol)(1 N/トルエン)をN
2下において滴下した。得られた濃い茶色の溶液を、マイクロ波照射下において100℃で6時間、加熱した。次いで、該混合液に水を加え、該混合液をEtOAc(3X)で抽出した。有機層を合わせて、食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濃縮して、Cap-3, 工程g(3.1 g)のジアステレオマー混合物をオレンジ色の油状物として得た。該粗混合物を分離せずに次の工程に用いた。 LC-MS: [M+H]
+ C
23H
28NO
3として計算;計算値: 366.21; 実測値 366.3.
Cap-178, 工程h
20 mLのTHF中のエチル Cap-178, 工程gのジアステレオマー混合物の溶液に、HCl(30 ml, 60.0 mmol)(2 N 水溶液)を加えた。得られた混合液を室温で1時間撹拌した。該混合液をEtOAcで抽出し、水層を濃縮して、Cap-178, 工程hのHCl塩(1.9 g)をオレンジ色の油状物として得た。該塩を、さらなる精製は行なわずに次の工程に用いた。 LC-MS: [M+H]
+ C
10H
20NO
3として計算;計算値: 202.14; 実測値 202.1.
Cap-178, 工程i
20 mLのCH
2Cl
2中の、1.9 g Cap-178, 工程h(HCl塩)、DiPEA(4.19 mL, 24.0 mmol)およびクロロギ酸メチル(1.24 mL, 16.0 mmol)の溶液を、室温で1時間撹拌した。該混合液をCH
2Cl
2で希釈し、水で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 0-20% EtOAc/ヘキサン)により精製して、Cap-178, 工程i(1.1 g)を黄色の油状物として得た。 [M+Na]
+ C
12H
21NNaO
5として計算;計算値: 282.13; 実測値 282.14;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 5.16 (1 H, br. s.), 4.43 - 4.58 (1 H, m), 4.17 - 4.28 (2 H, m), 3.89 - 4.03 (1 H, m), 3.72 - 3.78 (2 H, m), 3.67 - 3.72 (3 H, m), 2.07 - 2.19 (1 H, m), 1.35 - 1.77 (4 H, m), 1.30 (3 H, td, J=7.09, 2.89 Hz), 1.19 (3 H, d, J=6.53 Hz).
Cap-178, 工程j
5 mLのTHFおよび2 mLの水中の Cap-178, 工程i(1.1 g, 4.2 mmol)の混合液に、LiOH(6.36 mL, 12.7 mmol)(2 N 水溶液)を加えた。得られた混合液を室温で終夜撹拌した。次いで、該混合液を1 N HCl水溶液を用いて中和し、EtOAc(3X)で抽出した。有機層を合わせて、MgSO
4で乾燥させ、濃縮して、Cap-178, 工程j(0.8 g)を澄明な油状物として得た。 LC-MS: [M+H]
+ C
10H
18NO
5として計算;計算値: 232.12; 実測値 232.1;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 5.20 (1 H, d, J=8.28 Hz), 4.54 (1 H, t, J=8.16 Hz), 3.95 - 4.10 (1 H, m), 3.66 - 3.85 (5 H, m), 2.15 - 2.29 (1 H, m), 1.41 - 1.85 (4 H, m), 1.23 (3 H, dd, J=6.53, 1.76 Hz).
Cap-178, 工程k
10 mLのCH
2Cl
2中のCap-178, 工程j(240 mg, 1.04 mmol)、(S)-1-フェニルエタノール(0.141 mL, 1.142 mmol)およびEDC(219 mg, 1.14 mmol)の溶液に、DMAP(13.95 mg, 0.114 mmol)を加えた。得られた溶液を室温で終夜撹拌し、溶媒を減圧下で除去した。残渣を、EtOAcに溶解させ、水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル, 0-15% EtOAc/ヘキサン)により精製して、Cap-178, 工程kを2つのジアステレオマーの混合物として得た。該混合物を、15 mL/分にて、90% 0.1%ジエチルアミン/ヘプタン-10% EtOHで溶出するキラルHPLC(CHIRALPAK(登録商標) AS column, 21 x 250 mm, 10 um)により分離して、Cap-178, 工程k 立体異性体1(第1に溶出)およびCap-178, 工程k 立体異性体2(第2に溶出)を白色の固形物として得た。該異性体の立体化学は帰属させなかった。
Cap-178, 工程k 立体異性体1 (130 mg): LC-MS: [M+Na]+ C18H25NNaO5として計算;計算値: 358.16; 実測値 358.16; 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 7.28 - 7.38 (5 H, m), 5.94 (1 H, q, J=6.71 Hz), 5.12 (1 H, d, J=9.16 Hz), 4.55 (1 H, t, J=9.00 Hz), 3.72 - 3.81 (1 H, m), 3.67 (3 H, s), 3.60 - 3.70 (2 H, m), 1.98 - 2.08 (1 H, m), 1.59 (3 H, d, J=6.71 Hz), 1.38 - 1.47 (2 H, m), 1.30 (2 H, t, J=5.34 Hz), 0.93 (3 H, d, J=6.41 Hz).
Cap-178, 立体異性体1
10 mLのEtOH中のCap-178, 工程k 立体異性体1((S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-((2S,4R)-2-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸)(150 mg, 0.447 mmol)の溶液に、Pd/C(20 mg, 0.188 mmol)を加え、該混合液をパールシェーカーにおいて40 psiで終夜、水素化した。次いで、該混合液を濾過し、該濾液を濃縮して、Cap-178, 立体異性体1(100 mg)を粘着性の白色の固形物として得た。 LC-MS: [M+H]+ C10H18NO5として計算;計算値: 232.12; 実測値 232.1; 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 5.14 - 5.27 (1 H, m), 4.51 (1 H, t, J=8.39 Hz), 3.90 - 4.07 (1 H, m), 3.60 - 3.83 (5 H, m), 2.06 - 2.27 (1 H, m), 1.45 - 1.77 (4 H, m), 1.21 (3 H, d, J=6.41 Hz).
Cap-179(エナンチオマー-1およびエナンチオマー-2)
Cap-179, 工程a
2,6-ジメチル-4H-ピラン-4-オン(10 g, 81 mmol)をエタノール(125 mL)に溶解させ、Pd/C(1 g, 0.94 mmol)を加えた。該混合液を、パールシェーカーにおいて、H
2(0.325 g, 161 mmol)(70 psi)下、室温で12時間、水素化した。触媒を、セライト(登録商標)のパッドを通して濾過し、エタノールで洗浄した。濾液を減圧濃縮し、残渣をBIOTAGE(登録商標)(2%〜25% EtOAc/ヘキサン; 160g カラム)により精製した。2つの澄明な油状物の画分を単離した。第1に溶出したものは(2R,6S)-2,6-ジメチルジヒドロ-2H-ピラン-4(3H)-オン(1.8 g)に相当し、一方、第2のものはCap-179, 工程a(1.8 g)に相当していた。
(2R,6S)-2,6-ジメチルジヒドロ-2H-ピラン-4(3H)-オン データ: 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 3.69 (2 H, ddd, J=11.29, 5.95, 2.29 Hz), 2.24 - 2.36 (2 H, m), 2.08 - 2.23 (2 H, m), 1.18 - 1.34 (6 H, m); 13C NMR (126 MHz, CDCl3) δ ppm 206.96 (1 C, br. s.), 72.69 (2 C, s), 48.70 (2 C, s), 21.72 (2 C, s).
Cap-179, 工程a データ: 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 3.69 - 3.78 (1 H, m), 3.36 - 3.47 (2 H, m), 2.10 (1 H, br. s.), 1.88 (2 H, dd, J=12.05, 4.73 Hz), 1.19 (6 H, d, J=6.10 Hz), 1.10 (2 H, q, J=10.70 Hz); 13C NMR (126 MHz, CDCl3) δ ppm 71.44 (2 C, s), 67.92 (1 C, s), 42.59 (2 C, s), 21.71 (2 C, s).
Cap-179, 工程b
DEAD(2.311 mL, 14.59 mmol)を、ベンゼン(25 mL)中のCap-179, 工程a(0.38 g, 2.92 mmol)、4-ニトロ安息香酸(2.195 g, 13.14 mmol)およびPh
3P(3.83 g, 14.59 mmol)の溶液に滴下した。熱の発生が見られ、得られた琥珀色の溶液を周囲温度で6時間撹拌した。溶媒を減圧下において除去し、残渣をBIOTAGE(登録商標)(0〜15% EtOAc/ヘキサン; 80g カラム)により精製した。Cap-179, 工程bに相当する白色の固形物(0.77 g)を単離した。 LC-MS: [M]
+ C
14H
17NO
5として計算;計算値: 279.11; 実測値 279.12.
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.27 - 8.32 (2 H, m), 8.20 - 8.24 (2 H, m), 5.45 (1 H, 5重線, J=2.82 Hz), 3.92 (2 H, dqd, J=11.90, 6.10, 6.10, 6.10, 1.53 Hz), 1.91 (2 H, dd, J=14.80, 2.29 Hz), 1.57 (3 H, dt, J=14.65, 3.05 Hz), 1.22 (6 H, d, J=6.10 Hz).
Cap-179, 工程c
LiOH(0.330 g, 13.8 mmol)/水(8 mL)溶液をCap-179, 工程b(0.77 g, 2.76 mmol)/THF(30 mL)溶液に加え、得られた混合液を周囲温度で16時間撹拌した。THFを減圧下において除去し、水層をさらなる水(20 mL)で希釈し、EtOAc(3 X 15 mL)で抽出した。有機層を合わせて、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。白色の固形物を伴う油状の残渣を得た。該混合物をヘキサンでトリチュレートし、固形物を濾過して除き、Cap-179, 工程cに相当する澄明な油状物(0.34 g)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 4.21 (1 H, 5重線, J=2.82 Hz), 3.87 - 3.95 (2 H, m), 1.72 (1 H, br. s.), 1.63 (2 H, dd, J=14.34, 2.14 Hz), 1.39 - 1.47 (2 H, m), 1.17 (6 H, d, J=6.41 Hz).
Cap-179, 工程d
p-トシルクロリド(3.98 g, 20.89 mmol)をCH
2Cl
2(150 mL)中のCap-179, 工程c(1.36 g, 10.5 mmol)およびピリジン(3.38 mL, 41.8 mmol)の溶液に室温にて加え、24時間撹拌した後、黄色の油状物まで濃縮した。残った残渣をピリジン(20 mL)および水(30 mL)に加え、得られた混合液を周囲温度で1.5時間(1 1/2 時間)撹拌した。該混合液をEt
2O(75 mL)で抽出し、有機層を分離して1 N HCl水溶液(4 X 50 mL)を用いて十分に洗浄した。その後、該有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。Cap-179, 工程dに相当する白色の固形物(2.2 g)を単離した。 LC-MS: [2M+H]
+ C
28H
41O
8S
2として計算;計算値: 569.22; 実測値 569.3.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.80 (2 H, d, J=8.28 Hz), 7.35 (2 H, d, J=8.03 Hz), 4.89 (1 H, 5重線, J=2.82 Hz), 3.77 - 3.88 (2 H, m), 2.46 (3 H, s), 1.77 (2 H, dd, J=14.93, 2.89 Hz), 1.36 (2 H, ddd, J=14.31, 11.54, 2.76 Hz), 1.13 (6 H, d, J=6.27 Hz).
Cap-179, 工程e
LiHMDS(4.30 mL, 4.30 mmol)を、室温にて、密閉したマイクロ波バイアル中において、トルエン(25 mL)中のCap-179, 工程d(1.02 g, 3.59 mmol)およびベンジル 2-(ジフェニルメチレンアミノ)アセテート(1.181 g, 3.59 mmol)の溶液に加え、その後、得られた混合液を、マイクロ波照射下において100℃で5時間、撹拌した。該反応液を、水(10 mL)でクエンチし、EtOAcで抽出し、水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をBIOTAGE(登録商標)(0%〜6% EtOAc/ヘキサン; 80g カラム)により精製し、Cap-179, 工程eに相当する黄色の油状物(1.2 g)を単離した。 [2M+Na]
+ C
58H
62N
2NaO
6として計算;計算値: 905.45; 実測値 905.42.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.64 - 7.70 (4 H, m), 7.29 - 7.44 (29 H, m), 7.06 (4 H, dd, J=7.65, 1.63 Hz), 5.18 (2 H, d, J=2.01 Hz), 3.89 (2 H, d, J=6.53 Hz), 3.79 - 3.87 (1 H, m), 3.46 (5 H, dquind, J=11.26, 5.87, 5.87, 5.87, 5.87, 1.88 Hz), 2.47 (2 H, s), 2.35 - 2.46 (2 H, m), 1.78 (1 H, dd, J=14.81, 3.01 Hz), 1.62 - 1.65 (1 H, m), 1.61 (2 H, s), 1.36 - 1.43 (3 H, m), 1.19 (7 H, d, J=6.27 Hz), 1.14 (11 H, dd, J=6.15, 2.89 Hz), 0.86 - 0.96 (3 H, m).
Cap-179, 工程f(エナンチオマー-1およびエナンチオマー-2)
Cap-179, 工程e(2.08 g, 4.71 mmol)をTHF(100 mL)に溶解させ、2 N HCl(9.42 mL, 18.84 mmol)で処理した。得られた澄明な溶液を周囲温度で4時間撹拌した後、THFを減圧下において除去した。残った水層を、ヘキサン(3 X 20 ml)で抽出し、H
2O(20 mL)で希釈した後、水相を1 N NaOHでpH=10まで塩基性化し、EtOAc(3 x 10 mL)で抽出した。有機層を合わせて、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をCH
2Cl
2(100 mL)に溶解させ、DIEA(2.468 mL, 14.13 mmol)およびクロロギ酸メチル(0.401 mL, 5.18 mmol)を加えた。得られた溶液を周囲温度で2時間撹拌した。該反応混合液を水(10 mL)でクエンチし、有機層を減圧下において除去した。その後、水層をEtOAc(3 x 10 mL)で抽出し、有機層を合わせて乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。残渣をBIOTAGE(登録商標)(10% EtOAc/ヘキサン; 25 g カラム)により精製した。Cap-179, 工程fに相当する澄明な無色の油状物(1.05 g)を得た。 LC-MS: [M+H]
+ C
18H
26NO
5として計算;計算値: 336.18; 実測値 336.3.
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.32 - 7.40 (5 H, m), 5.26 (1 H, d, J=8.24 Hz), 5.13 - 5.24 (2 H, m), 4.36 (1 H, dd, J=8.85, 4.88 Hz), 3.68 (3 H, s), 3.32 - 3.46 (2 H, m), 2.02 - 2.14 (1 H, m), 1.52 (1 H, d, J=12.82 Hz), 1.32 (1 H, d, J=12.51 Hz), 1.11 - 1.18 (6 H, m), 0.89 - 1.07 (2 H, m).
CHIRALPAK(登録商標) AD-H カラム(30 x 250mm, 5μm)において調整剤として12%メタノールを用いることにより、ラセミ混合物を分離するためにキラルSFCメソッドを開発した(温度=35℃, 圧力=150 bar, 波長=210 nm, 流速=70 mL/分で8分間, 溶媒A=CO2, 溶媒B=MeOH)。2つの分離された異性体、Cap-179 工程f(エナンチオマー-1)(第1溶出)およびCap-179 工程f(エナンチオマー-2)(第2溶出)は対応する混合物と同じ分析データを示した(上記参照)。
Cap-179(エナンチオマー-1およびエナンチオマー-2)
パールボトル中において、Cap-179 工程f(エナンチオマー-1)(0.35 g, 1.044 mmol)をMeOH(50 mL)に溶解させ、Pd/C(0.111 g, 1.044 mmol)を加えた。次いで、該懸濁液をパールシェーカーに入れ、該混合液をN2(3X)でフラッシュし、40 psiのH2(2.104 mg, 1.044 mmol)下におき、室温で2時間振盪させた。触媒を、セライト(登録商標)のパッドにより濾過して除き、溶媒を減圧下において除去して、Cap-179 エナンチオマー-1に相当する琥珀色の固形物(0.25 g)を得た。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.74 (4 H, br. s.), 7.35 (4 H, d, J=6.10 Hz), 3.85 (4 H, br. s.), 3.53 (3 H, s), 3.35 (2 H, ddd, J=15.95, 9.99, 6.10 Hz), 1.97 (1 H, br. s.), 1.48 (2 H, t, J=13.28 Hz), 1.06 (6 H, d, J=6.10 Hz), 0.82 - 1.00 (2 H, m)
Cap-179 エナンチオマー-2を同様に製造した: 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.50 (1 H, br. s.), 7.31 (1 H, br. s.), 3.84 (1 H, t, J=7.32 Hz), 3.53 (3 H, s), 3.29 - 3.41 (2 H, m), 1.99 (1 H, s), 1.48 (2 H, t, J=14.34 Hz), 1.06 (6 H, d, J=6.10 Hz), 0.95 (1 H, q, J=12.21 Hz), 0.87 (1 H, q, J=11.80 Hz). [注:該エナンチオマーの1H NMR特性におけるわずかな差違はサンプル濃度の差によるものと見られる。]
Cap-180 (ラセミ混合物)
Cap-180, 工程a
p-トシル-Cl(4.39 g, 23.0 mmol)を、CH
2Cl
2(50 mL)中のCap-179, 工程a(1.50 g, 11.5 mmol)およびピリジン(3.73 mL, 46.1 mmol)の溶液に室温にて加え、2日間撹拌した。該反応液を、CH
2Cl
2で希釈し、水、次いで1 N HClで洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO
4)、黄色の油状物まで濃縮して、それをBIOTAGE(登録商標)(5%〜20% EtOAc/ヘキサン; 40g カラム)により精製した。減圧下において固化した、Cap-180, 工程aに相当する、澄明な油状物(2.89 g)を単離した。 LC-MS: [2M+Na]
+ C
28H
40NaO
8S
2として計算;計算値: 591.21; 実測値 591.3.
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.80 (2 H, d, J=8.24 Hz), 7.35 (2 H, d, J=7.93 Hz), 4.59 (1 H, tt, J=11.37, 4.96 Hz), 3.36 - 3.46 (2 H, m), 2.46 (3 H, s), 1.91 (2 H, dd, J=12.05, 5.04 Hz), 1.37 (2 H, dt, J=12.67, 11.52 Hz), 1.19 (6 H, d, J=6.10 Hz).
Cap-180, 工程b
LiHMDS 1 N(7.09 mL, 7.09 mmol)をトルエン(30 mL)中のCap-180, 工程a(1.68 g, 5.91 mmol)およびエチル 2-(ジフェニルメチレンアミノ)アセテート(1.579 g, 5.91 mmol)の溶液に室温にて加えた後、得られた混合液を85℃で16時間撹拌した。該反応液を、水(50 mL)でクエンチし、EtOAcで抽出し、水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をBIOTAGE(登録商標)(0%〜15% EtOAc/ヘキサン; 40g カラム)により精製した。Cap-180, 工程bに相当する澄明な黄色がかった油状物(ラセミ混合物; 0.64 g)を単離した。 LC-MS: [M+H]
+ C
24H
30NO
3として計算;計算値: 380.22; 実測値 380.03.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.64 - 7.70 (2 H, m), 7.45 - 7.51 (3 H, m), 7.38 - 7.44 (1 H, m), 7.31 - 7.37 (2 H, m), 7.13 - 7.19 (2 H, m), 4.39 (1 H, d, J=10.54 Hz), 4.16 - 4.26 (2 H, m), 3.29 - 3.39 (1 H, m), 2.93 - 3.03 (1 H, m), 2.70 (1 H, m, J=9.41, 4.14 Hz), 1.42 - 1.49 (2 H, m), 1.31 - 1.37 (1 H, m), 1.29 (4 H, t, J=7.15 Hz), 1.04 (6 H, dd, J=7.78, 6.27 Hz).
Cap-180, 工程c
Cap-180, 工程b(0.36 g, 0.949 mmol)をTHF(10 mL)に溶解させ、2 N HCl(1.897 mL, 3.79 mmol)で処理した。得られた澄明な溶液を周囲温度で20時間撹拌し、THFを減圧下において除去した。残った水層をヘキサン(3 X 20 mL)で抽出し、H
2O(20 mL)で希釈した後、水相を1 N NaOHでpH=10まで塩基性化し、EtOAc(3 x 10 mL)で抽出した。有機層を合わせて、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をCH
2Cl
2(10.00 mL)に溶解させ、DIEA(0.497 mL, 2.85 mmol)およびクロロギ酸メチル(0.081 mL, 1.044 mmol)を加えた。得られた溶液を周囲温度で2時間撹拌し、該反応混合液を水(10 mL)でクエンチし、有機層を減圧下において除去した。水層をEtOAc(3 x 10 mL)で抽出し、有機層を合わせて、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、濃縮した。Cap-180, 工程cに相当する琥珀色の油状物(0.21 g)を得て、それをさらなる精製は行わずに用いた。 LC-MS: [M+H]
+ C
13H
24NO
5として計算;計算値: 273.17; 実測値 274.06.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 5.20 (1 H, d, J=8.03 Hz), 4.59 (1 H, t, J=10.16 Hz), 4.11 - 4.27 (3 H, m), 3.69 - 3.82 (2 H, m), 3.64 (3 H, s), 1.95 - 2.07 (1 H, m), 1.63 (1 H, d, J=13.80 Hz), 1.41 (2 H, dd, J=8.03, 4.02 Hz), 1.31 - 1.37 (1 H, m), 1.26 (3 H, t, J=7.15 Hz), 1.16 (1 H, d, J=6.27 Hz), 1.12 (6 H, dd, J=6.15, 3.89 Hz).
Cap-180(ラセミ混合物)
Cap-180, 工程c(0.32 g, 1.2 mmol)をTHF(10 mL)に溶解させ、LiOH(0.056 g, 2.342 mmol)/水(3.33 mL)を0℃にて加えた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。THFを減圧下において除去し、残った残渣を水(15 mL)で希釈し、Et2O(2 x 10 mL)で洗浄した。その後、水層を1N HClを用いてpH〜2まで酸性化し、EtOAc(3 x 15 mL)で抽出した。有機層を合わせて、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮して、Cap-180(ラセミ混合物)(0.2 g)を白色の泡状物質として得た。 LC-MS: [M+H]+ C11H20NO5として計算;計算値: 246.13; 実測値 246.00. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 5.14 (1 H, d, J=9.03 Hz), 4.65 (1 H, t, J=9.91 Hz), 3.63 - 3.89 (5 H, m), 1.99 - 2.13 (1 H, m), 1.56 - 1.73 (2 H, m), 1.48 - 1.55 (1 H, m), 1.35 - 1.48 (1 H, m), 1.27 (1 H, br. s.), 1.17 (6 H, d, J=6.02 Hz).
Cap-185(エナンチオマー-1およびエナンチオマー-2)
Cap-185, 工程a
1 mLのTHF中のフラン(1.075 mL, 14.69 mmol)および亜鉛(1.585 g, 24.24 mmol)の混合液に、4 mLのTHF中の1,1,3,3-テトラブロモプロパン-2-オン(8.23 g, 22.03 mmol)およびホウ酸トリエチル(5.25 mL, 30.8 mmol)を、遮光で1時間滴下した。得られた混合液を、室温にて遮光で17時間撹拌した。得られた濃い茶色の混合液を-15℃まで冷却し、6 mLの水を加えた。該混合液を0℃まで昇温させ、この温度で30分間撹拌した。次いで、該混合液を濾過し、エーテルで洗浄した。該濾液を水で希釈し、エーテル(3x)で抽出した。有機層を合わせて、MgSO
4で乾燥させ、濃縮して、濃い茶色の油状物を得た。該濃い茶色の油状物を6 mLのMeOHに溶解させ、該溶液を、20 mLのMeOH中の亜鉛(4.99 g, 76 mmol)、塩化銅(I)(0.756 g, 7.64 mmol)および塩化アンモニウム(5.4 g, 101 mmol)の混合液に滴下した。添加の間、反応液温度を15℃以下に維持した。その後、該混合液を室温で20時間撹拌し、濾過し、該濾液を水で希釈し、CH
2Cl
2(3X)で抽出した。有機層を合わせて、MgSO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 0-14% EtOAc/ヘキサン)により精製して、白色の固形物としてのCap-185, 工程a(1.0 g)を白色の固形物(すぐに黄色に変化した)として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 6.24 (2 H, s), 5.01 (2 H, d, J=4.88 Hz), 2.73 (2 H, dd, J=16.94, 5.04 Hz), 2.31 (2 H, d, J=16.79 Hz).
Cap-185, 工程b
2 mLのTHF中のCap-185, 工程a(240 mg, 1.933 mmol)の溶液に、-78℃にて、L-selectride(3.87 mL, 3.87 mmol)(1 M/THF)を100分かけて滴下した。得られた混合液を、-78℃で1時間撹拌した後、室温で終夜撹拌した。その後、該混合液を0℃まで冷却し、4 mLの20% NaOH水溶液を加え、次いで2 mLのH
2O
2(30%水溶液)を滴下した。得られた混合液を1時間撹拌した後、6N HCl(〜5 mL)で中和した。水層をNaClで飽和させ、CH
2Cl
2(3X)で抽出した。有機層を合わせて、MgSO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 0-40% EtOAc/ヘキサン)により精製して、Cap-185, 工程b(180 mg)を澄明な油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 6.49 (2 H, s), 4.76 (2 H, d, J=4.27 Hz), 3.99 (1 H, t, J=5.77 Hz), 2.29 (2 H, ddd, J=15.18, 5.65, 4.02 Hz), 1.70 - 1.78 (2 H, m).
Cap-185, 工程c
p-トシル-Cl(544 mg, 2.85 mmol)を、5 mLのCH
2Cl
2(5 mL)中のCap-185, 工程b(180 mg, 1.427 mmol)およびピリジン(0.462 mL, 5.71 mmol)の溶液に加え、該混合液を室温で2日間撹拌した。該反応液をCH
2Cl
2で希釈し、1 N HCl水溶液で洗浄した。水層をCH
2Cl
2(2X)で抽出した。有機層を合わせて、MgSO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 0-15% EtOAc/ヘキサン)により精製して、Cap-185, 工程c(210 mg)を白色の固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.73 (2 H, d, J=8.24 Hz), 7.32 (2 H, d, J=8.24 Hz), 6.25 (2 H, s), 4.76 (1 H, t, J=5.65 Hz), 4.64 (2 H, d, J=3.66 Hz), 2.44 (3 H, s), 2.18 (2 H, td, J=10.07, 5.49 Hz), 1.71 (2 H, d, J=15.56 Hz).
Cap-185, 工程d
マイクロ波チューブに、5 mLのトルエン中のベンジル 2-(ジフェニルメチレンアミノ)アセテート(1.5 g, 4.57 mmol)およびCap-185, 工程c(1.28 g, 4.57 mmol)を加えた。該チューブを密閉し、LiHMDS(5.5 mL, 5.5 mmol)(1 N/トルエン)をN
2下において滴下した。得られた濃い茶色の溶液を、マイクロ波において100℃で5時間、加熱した。次いで、該混合液に水およびEtOAcを加えた。層を分離し、水相をEtOAc(2X)で抽出した。有機層を合わせて、濃縮し、Cap-185, 工程dをラセミ混合物として得た。該粗混合物を、精製もしくは分離せずに次の工程に用いた。 LC-MS: [M+H]
+ C
29H
28NO
3として計算;計算値: 438.21; 実測値 438.4.
Cap-185, 工程e
30 mLのTHF中のCap-185, 工程dのラセミ混合物の溶液に、HCl(20 mL)(2 N水溶液)を加えた。得られた混合液を室温で2時間撹拌した。TLCによる判定で該反応が完了した後、2つの層を分離した。水層をEtOAcで洗浄し、飽和NaHCO
3水溶液で中和し、次いでEtOAc(3X)で抽出した。有機層を合わせて、MgSO
4で乾燥させ、濃縮して、Cap-185, 工程eを得た。 LC-MS: [M+H]
+ C
16H
20NO
3として計算;計算値: 274.14; 実測値 274.12.
Cap-185, 工程f
5 mLのCH
2Cl
2中のクルードなCap-185, 工程e、DiPEA(1.24 mL, 7.1 mmol)およびクロロギ酸メチル(0.55 mL, 7.1 mmol)の溶液を、室温で1時間撹拌した。次いで、該混合液をCH
2Cl
2で希釈し、水で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 0-40% EtOAc/ヘキサン)により精製して、700 mgのラセミ混合物を得た。その後、該混合液を、70 mL/分にて88%CO
2-12%EtOHで溶出するキラルHPLC(CHIRALPAK(登録商標) AD-H column, 30 x 250 mm, 5 um)により分離して、Cap-1, 工程fの、240 mgのエナンチオマー-1および310 mgのエナンチオマー-2を、白色の固形物として得た。エナンチオマー-1: LC-MS: [M+H]
+ C
18H
22NO
5として計算;計算値: 332.15; 実測値 332.3.
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.30 - 7.40 (5 H, m), 6.03 - 6.16 (2 H, m), 5.09 - 5.26 (3 H, m), 4.65 - 4.74 (2 H, m), 4.33 (1 H, dd, J=9.16, 4.88 Hz), 3.67 (3 H, s), 2.27 - 2.38 (1 H, m), 1.61 - 1.69 (1 H, m), 1.45 - 1.56 (1 H, m), 1.34 (1 H, dd, J=13.43, 5.19 Hz), 1.07 (1 H, dd, J=13.12, 5.19 Hz). エナンチオマー-2: LC-MS: [M+H]
+ C
18H
22NO
5として計算;計算値: 332.15; 実測値 332.06.
Cap-185(エナンチオマー-1およびエナンチオマー-2)
10 mLのMeOH中のCap-185, 工程f(エナンチオマー-2)(300 mg, 0.905 mmol)の溶液を含む水素化ボトルに、Pd/C(15 mg, 0.141 mmol)を、窒素のカバー(cover)下において加えた。該混合液を、パールシェーカーにおいて、40 psiで3時間、水素化した。次いで、該混合液を濾過し、該濾液を濃縮して、Cap-185(エナンチオマー-2)(200 mg)を白色の固形物として得た。 LC-MS: [M+H]+ C11H18NO5として計算;計算値: 244.12; 実測値 244.2. 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 5.33 (1 H, br. s.), 4.46 (2 H, d), 4.28 (1 H, br. s.), 3.68 (3 H, s), 2.35 (1 H, br. s.), 1.91 - 2.03 (2 H, m), 1.56 - 1.80 (4 H, m), 1.36 - 1.55 (2 H, m). [注:Cap-185(エナンチオマー-1)は同様の方法で得ることが出来る。]
Cap-186
4 mLのMeOH中のエステル Cap-185, 工程f(エナンチオマー-2)(150 mg, 0.453 mmol)の溶液に、NaOH(4 mLの1 N/水, 4.00 mmol)を加えた。得られた混合液を室温で3時間撹拌した。次いで、メタノールを減圧下で除去し、残渣を1 N HCl溶液で中和し、EtOAc(3X)で抽出した。有機層を合わせて、MgSO
4で乾燥させ、濃縮して、いくらかのベンジルアルコールが混入したCap-186を得た(粘着性の白色の固形物; 115 mg)。 LC-MS: [M+H]
+ C
11H
16NO
5として計算;計算値: 242.10; 実測値 242.1.
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 6.10 - 6.19 (2 H, m), 5.36 (1 H, d, J=8.85 Hz), 4.75 - 4.84 (2 H, m), 4.28 (1 H, dd, J=8.55, 4.58 Hz), 3.68 (3 H, s), 2.33 - 2.45 (1 H, m), 1.60 - 1.72 (2 H, m), 1.30 - 1.48 (2 H, m).
Cap-187
Cap-187, 工程a
30 mLのベンゼン中のCap-178, 工程e(2.2 g, 18.94 mmol)、PPh
3(24.84 g, 95 mmol)および4-ニトロ安息香酸(14.24 g, 85 mmol)の溶液に、DEAD(42.9 mL, 95 mmol)を滴下した。得られた薄オレンジ色の溶液を室温で終夜撹拌した。その後、溶媒を減圧下で除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 0-15% EtOAc/ヘキサン)により精製して、Cap-187, 工程a(2.3 g)を白色の固形物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.27 - 8.34 (2 H, m), 8.20 - 8.26 (2 H, m), 5.45 (1 H, t, J=2.90 Hz), 3.83 - 3.96 (3 H, m), 1.90 - 2.03 (2 H, m), 1.80 - 1.88 (1 H, m), 1.61 - 1.70 (1 H, m), 1.21 (3 H, d, J=6.10 Hz).
Cap-187, 工程b
10 mLのMeOH中のCap-187, 工程a(2.3 g, 8.67 mmol)の溶液に、ナトリウムメトキシド(2.372 mL, 8.67 mmol)(25%/メタノール)を加えた。得られた混合液を室温で3時間撹拌した。水を加え、該混合液をEtOAc(5X)で抽出した。有機層を合わせて、MgSO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 0-15% EtOAc/ヘキサン、次いで15-50% EtOAc/ヘキサン)により精製して、Cap-187, 工程b(0.85 g)を澄明な油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 4.19 - 4.23 (1 H, m), 3.82 - 3.91 (2 H, m), 3.73 - 3.79 (1 H, m), 1.79 - 1.88 (1 H, m), 1.62 - 1.68 (1 H, m), 1.46 - 1.58 (2 H, m), 1.14 (3 H, d, J=6.10 Hz).
Cap-187
Cap-187の個々のエナンチオマーを、Cap-178について記載された方法に従って、Cap 187, 工程bから合成した。 LC-MS: [M+H]+ C10H18NO5として計算;計算値: 232.12; 実測値 232.1. 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 5.26 (1 H, d, J=7.78 Hz), 4.32 - 4.43 (1 H, m), 4.07 (1 H, dd, J=11.54, 3.51 Hz), 3.72 (3 H, s), 3.39 - 3.50 (2 H, m), 2.08 - 2.23 (1 H, m), 1.54 - 1.68 (1 H, m), 1.38 - 1.52 (1 H, m), 1.11 - 1.32 (5 H, m).
Cap-188(4つの立体異性体)
Cap-188, 工程a
50 mLのMeOH中の2,2-ジメチルジヒドロ-2H-ピラン-4(3H)-オン(2 g, 15.60 mmol)の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.649 g, 17.16 mmol)をゆっくりと加えた。得られた混合液を室温で3時間撹拌した。次いで、該混合液に、それが酸性のpH領域に入るまで1 N HCl水溶液を加えた後、EtOAc(3X)で抽出した。有機層を合わせて、MgSO
4で乾燥させ、濃縮して、Cap-188, 工程a(1.9 g)を澄明な油状物として得た。該生成物を、精製は行なわずに次の工程で用いた。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 3.91 - 4.02 (1 H, m), 3.79 - 3.86 (1 H, m), 3.63 (1 H, td, J=12.05, 2.51 Hz), 1.82 - 1.93 (2 H, m), 1.40 - 1.53 (1 H, m), 1.29 - 1.38 (1 H, m), 1.27 (3 H, s), 1.20 (3 H, s).
Cap-188.1およびCap-188.2, 工程b
p-トシル-Cl(5.56 g, 29.2 mmol)を、100 mLのCH
2Cl
2中のCap-188, 工程a(1.9 g, 14.59 mmol)およびピリジン(4.72 mL, 58.4 mmol)の溶液に加えた。得られた混合液を室温で3日間撹拌した。該反応液に10 mLの水を加え、該混合液を室温でさらに1時間撹拌した。2つの層を分離し、有機相を水および1 N HCl水溶液で洗浄した。有機相を、MgSO
4で乾燥させ、濃縮して、2つのエナンチオマーの混合物を薄黄色の固形物として得た。その後、該混合物を、15 mL/分にて92% 0.1%ジエチルアミン/ヘプタン-8% EtOHで溶出するキラルHPLC(CHIRALPAK(登録商標) AD column, 21 x 250 mm, 10 um)により分離して、Cap-188.1, 工程b(1.0 g)およびCap-188.2, 工程b(1.0 g)を得た。該2つのエナンチオマーの絶対立体化学は帰属されなかった。 Cap-188.1, 工程b: LC-MS: [2M+Na]
+ C
28H
40NaO
8S
2として計算;計算値: 591.21; 実測値 591.3.
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.79 (2 H, d, J=8.24 Hz), 7.34 (2 H, d, J=8.24 Hz), 4.72 - 4.81 (1 H, m), 3.78 (1 H, dt, J=12.44, 4.16 Hz), 3.53 - 3.61 (1 H, m), 2.45 (3 H, s), 1.75 - 1.86 (2 H, m), 1.61 - 1.71 (1 H, m), 1.52 - 1.60 (1 H, m), 1.22 (3 H, s), 1.14 (3 H, s). Cap-188.2, 工程b: LC-MS: [2M+Na]
+ C
28H
40NaO
8S
2として計算;計算値: 591.21; 実測値 591.3;
Cap-188
Cap-188の4つの立体異性体は、Cap-178の製造について記載された方法に従って、Cap-188.1, 工程bおよびCap-188.2, 工程bから、合成することができた。Cap-188 (立体異性体-1): LC-MS: [M+Na]+ C11H19NNaO5として計算;計算値: 268.12; 実測値 268.23. 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 5.32 (1 H, d, J=8.55 Hz), 4.26 - 4.35 (1 H, m), 3.57 - 3.82 (5 H, m), 2.11 - 2.34 (1 H, m), 1.25 - 1.58 (4 H, m), 1.21 (6 H, d, J=6.10 Hz). Cap-188 (立体異性体-2): LC-MS: [M+H]+ C11H20NO5として計算;計算値: 246.13; 実測値 246.1. 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 5.25 (1 H, d, J=8.55 Hz), 4.33 (1 H, dd, J=8.39, 5.04 Hz), 3.80 (1 H, dd, J=11.90, 3.97 Hz), 3.62 - 3.76 (4 H, m), 2.20 - 2.32 (1 H, m), 1.52 - 1.63 (1 H, m), 1.27 - 1.49 (3 H, m), 1.22 (6 H, d, J=14.04 Hz).
Cap-189
Cap-189, 工程a
100 mLのエーテル中のフェニルマグネシウムブロミド(113 mL, 340 mmol)(3 M/エーテル)の溶液に、50 mLのエーテル中のエキソ-2,3-エポキシノルボルナン(25 g, 227 mmol)を滴下した。初期の発熱の後、該混合液を終夜還流加熱した。その後、該反応液を室温まで冷却し、水(〜10 mL)で慎重にクエンチした。該混合液をエーテルで希釈し、3 N HCl水溶液(〜160 mL)で洗浄した。水層をエーテル(2X)で抽出し、有機層を合わせて、MgSO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 0-18% EtOAc/ヘキサン)により精製して、Cap-189, 工程a(11 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 6.03 - 6.11 (2 H, m), 3.76 (1 H, d, J=11.29 Hz), 2.72 - 2.81 (2 H, m), 1.98 (1 H, d, J=11.29 Hz), 1.67 - 1.76 (2 H, m), 0.90 - 0.97 (2 H, m).
Cap-189, 工程b
200 mLのCH
2Cl
2中の塩化オキサリル(59.9 mL, 120 mmol)の溶液に、-78℃にて、100 mLのCH
2Cl
2中のDMSO(17.01 mL, 240 mmol)を加えた。該混合液を10分間撹拌し、150 mLのCH
2Cl
2中のCap-189, 工程a(11 g, 100 mmol)を加え、次いで、30 mLのCH
2Cl
2中のEt
3N(72.4 mL, 519 mmol)を加えた。該混合液を-78℃で30分間撹拌した後、室温まで昇温させた。水(150 mL)を加え、該混合液を室温で30分間撹拌した。その後、2つの層を分離し、水層をCH
2Cl
2(2X)で抽出した。有機層を合わせて、MgSO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 0-5% EtOAc/ヘキサン)により精製して、Cap-189, 工程b(5.3 g)を薄黄色の油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 6.50 - 6.55 (2 H, m), 2.78 - 2.84 (2 H, m), 1.92 - 1.99 (2 H, m), 1.17 - 1.23 (2 H, m).
Cap-189, 工程c
100 mLのベンゼン中のCap-189, 工程b(5.3 g, 49.0 mmol)、p-トルエンスルホン酸一水和物(1.492 g, 7.84 mmol)およびエチレングリコール(4.10 mL, 73.5 mmol)の混合液を、4時間還流した後、室温で終夜撹拌した。該反応液をEt
2Oおよび飽和NaHCO
3水溶液間に分配し、2つの層を分離した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 0-6% EtOAc/ヘキサン)により精製して、Cap-189, 工程c(5.2 g)を澄明な油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 6.20 (2 H, t, J=2.13 Hz), 3.90 - 3.97 (2 H, m), 3.81 - 3.89 (2 H, m), 2.54 (2 H, m), 1.89 - 1.99 (2 H, m), 0.95 - 1.03 (2 H, m).
Cap-189, 工程d
60 mLのMeOHおよび50 mLのCH
2Cl
2中のCap-189, 工程c(5.2 g, 34.2 mmol)の溶液を-78℃まで冷却し、薄い青色になるまでオゾンガスで処理した。次いで、該反応液をN
2でバブルして過剰なオゾンガスを除去し(青色は消えた)、該反応液に水素化ホウ素ナトリウム(1.939 g, 51.3 mmol)を加えた。その後、該反応液を0℃まで昇温させた。該混合液にアセトンを加えて過剰な水素化ホウ素ナトリウムをクエンチした。該混合液を濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 100% EtOAc)により精製して、Cap-189, 工程d(5.0 g)を澄明な油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 3.99 - 4.09 (4 H, m), 3.68 (4 H, m), 2.17 - 2.29 (2 H, m), 1.92 - 2.10 (2 H, m), 1.77 - 1.88 (2 H, m), 1.57 - 1.70 (2 H, m).
Cap-189, 工程e
20 mLのCH
2Cl
2中のCap-189, 工程d(1 g, 5.31 mmol)の溶液に、酸化銀(3.8 g)、p-Ts-Cl(1.215 g, 6.38 mmol)およびKI(0.176 g, 1.063 mmol)を加えた。得られた溶液を室温で3日間撹拌した。次いで、該混合液を濾過し、該濾液を濃縮した。該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 60% EtOAc/ヘキサン)により精製して、Cap-189, 工程e(0.79 g)を澄明な油状物として得た。 LC-MS: [M+Na]
+ C
16H
22NaO
6Sとして計算;計算値: 365.10; 実測値 365.22.
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.80 (2 H, d, J=8.28 Hz), 7.36 (2 H, d, J=8.03 Hz), 4.11 - 4.17 (1 H, m), 3.85 - 4.06 (5 H, m), 3.64 - 3.71 (1 H, m), 3.55 - 3.63 (1 H, m), 2.47 (3 H, s), 2.32 - 2.43 (1 H, m), 2.15 - 2.27 (1 H, m), 1.70 - 1.89 (2 H, m), 1.52 - 1.66 (1 H, m), 1.35 - 1.47 (1 H, m).
Cap-189, 工程f
40 mLのMeOH中のCap-189, 工程e(2.2 g, 6.43 mmol)の溶液に、炭酸カリウム(1.776 g, 12.85 mmol)を加えた。得られた混合液を室温で終夜撹拌した。その後、該混合液を水およびEtOAcで希釈した。2つの層を分離した。水層をEtOAc(2X)で抽出した。有機層を合わせて、食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 0-15% EtOAc/ヘキサン)により精製して、Cap-189, 工程f(0.89 g, 5.23 mmol, 81%)を澄明な油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 3.89 - 4.02 (6 H, m), 3.58 (2 H, dd, J=10.79, 2.51 Hz), 1.69 - 1.89 (6 H, m).
Cap-189, 工程g
15 mLのTHF中のCap-189, 工程f(890 mg, 5.23 mmol)の溶液に、HCl(15 mL, 45.0 mmol)(3 M水溶液)を加えた。得られた混合液を室温で終夜撹拌した。次いで、該混合液をエーテルで希釈し、2つの層を分離した。水相をエーテル(2X)で抽出し、有機層を合わせてMgSO
4で乾燥させ、濃縮して、Cap-189, 工程gを得た(0.95 g, いくらかの残留溶媒を含有)。該生成物を、精製は行なわずに次の工程で用いた。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 3.95 - 4.00 (2 H, m), 3.85 (2 H, d, J=10.68 Hz), 2.21 - 2.28 (2 H, m), 1.99 - 2.04 (2 H, m), 1.90 - 1.96 (2 H, m).
Cap-189, 工程h(エナンチオマー-1およびエナンチオマー-2)
6 mLのTHF中の(+/-)-ベンジルオキシカルボニル-α-ホスホノグリシン トリメチル エステル(1733 mg, 5.23 mmol)の溶液に、-20℃にて、1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(0.723 mL, 5.75 mmol)を加えた。得られた薄黄色の混合液を-20℃で1時間撹拌し、3 mLのTHF中のCap-189, 工程g(660 mg, 5.23 mmol)を加えた後、混合液を室温で3日間撹拌した。その後、該反応混合液をEtOAcで希釈し、0.1 N HCl水溶液で洗浄した。水層をEtOAc(2X)で抽出し、有機層を合わせてMgSO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 0-4% EtOAc/CH
2Cl
2)により精製して、960 mgのラセミ混合物を得た。該混合物を、15 mL/分にて90% 0.1% ジエチルアミン/ヘプタン-10% EtOHで溶出するキラルHPLC(CHIRALPAK(登録商標) AD column, 21 x 250 mm, 10 um)により分離して、Cap-189, 工程h(エナンチオマー-1; 300 mg)およびCap-189, 工程h(エナンチオマー-2; 310 mg)を白色の固形物として得た。 Cap-189, 工程h (エナンチオマー-1): LC-MS: [M+H]
+ C
18H
22NO
5として計算;計算値: 332.15; 実測値 332.2.
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.29 - 7.41 (5 H, m), 6.00 (1 H, br. s.), 5.13 (2 H, s), 3.63 - 3.87 (8 H, m), 2.84 (1 H, br. s.), 1.84 - 2.02 (2 H, m), 1.63 - 1.84 (2 H, m). Cap-189, 工程h (エナンチオマー-2): LC-MS: [M+H]
+ C
18H
22NO
5として計算;計算値: 332.15; 実測値 332.2.
Cap-189, 工程i
500 mL 水素化ボトルにおいて、10 mLのMeOH中のCap-189, 工程h(エナンチオマー-2; 290 mg, 0.875 mmol)の溶液に、30分間、N
2をバブルした。該溶液に(S,S)-Me-BPE-Rh(9.74 mg, 0.018 mmol)を加え、次いで該混合液を60 psiにて6日間水素化した。該混合液を濃縮し、キラル分析HPLC(CHIRALPAK(登録商標) OJ column)により少量の残存出発物質および1つの主要な生成物が存在することが示された。その後、残渣を、15 mL/分にて70% 0.1%ジエチルアミン/ヘプタン-30% EtOHで溶出するキラルHPLC(CHIRALPAK(登録商標) OJ column, 21 x 250 mm, 10 um)により分離し、Cap-189, 工程i(150 mg)を澄明な油状物として得た。 LC-MS: [M+H]
+ C
18H
24NO
5として計算;計算値: 334.17; 実測値 334.39.
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.28 - 7.41 (5 H, m), 5.12 - 5.18 (1 H, m), 5.09 (2 H, s), 4.05 (1 H, t, J=10.07 Hz), 3.75 (3 H, s), 3.60 - 3.72 (2 H, m), 3.41 - 3.50 (2 H, m), 2.10 (1 H, br. s.), 1.72 - 1.99 (6 H, m).
Cap-189, 工程j
水素化ボトルにおいて、10 mLのMeOH中のCap-189, 工程i(150 mg, 0.450 mmol)の溶液に、二炭酸ジメチル(0.072 mL, 0.675 mmol)および10%Pd/C(23.94 mg, 0.022 mmol)を窒素のカバー下において加えた。次いで該混合液を、パール-シェーカーにおいて45 psiにて終夜、水素化した。該混合液を濾過し、該濾液を濃縮して、Cap-189, 工程j(110 mg)を澄明な油状物として得た。 LC-MS: [M+H]
+ C
12H
20NO
5として計算;計算値: 258.13; 実測値 258.19.
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 5.08 (1 H, d, J=9.16 Hz), 4.03 (1 H, t, J=10.07 Hz), 3.75 (3 H, s), 3.60 - 3.72 (5 H, m), 3.46 (2 H, t, J=10.38 Hz), 2.11 (1 H, br. s.), 1.72 - 1.99 (6 H, m).
Cap-189
2 mLのTHFおよび1 mLの水中のCap-189, 工程j(110 mg, 0.428 mmol)の混合液に、LiOH(0.641 mL, 1.283 mmol)(2 N水溶液)を加えた。得られた混合液を室温で終夜撹拌した。該混合液を1 N HCl水溶液で中和し、EtOAc(3X)で抽出した。有機層を合わせて、MgSO4で乾燥させ、濃縮して、Cap-189(100 mg)を白色の固形物として得た。 LC-MS: [M+Na]+ C11H17NNaO5として計算;計算値: 266.10; 実測値 266.21. 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 5.10 (1 H, d, J=9.16 Hz), 4.02 (1 H, t, J=10.07 Hz), 3.62 - 3.78 (5 H, m), 3.49 (2 H, d, J=10.68 Hz), 2.07 - 2.22 (2 H, m), 1.72 - 1.98 (6 H, m).
Cap-190(ジアステレオマー混合物)
Cap-190, 工程a
30 mLのDMF中のシクロペンタ-3-エノール(2.93 g, 34.8 mmol)およびイミダゾール(5.22 g, 77 mmol)の混合液に、0℃にて、t-ブチルジメチルクロロシラン(6.30 g, 41.8 mmol)を加えた。得られた無色の混合液を室温で終夜撹拌した。次いで、ヘキサンおよび水を該混合液に加え、2つの層を分離した。水層をEtOAc(2X)で抽出し、有機層を合わせて食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 2% EtOAc/ヘキサン)により精製して、Cap-190, 工程a(6.3 g)を澄明な油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 5.65 (2 H, s), 4.49 - 4.56 (1 H, m), 2.56 (2 H, dd, J=15.26, 7.02 Hz), 2.27 (2 H, dd, J=15.26, 3.36 Hz), 0.88 (9 H, s), 0.06 (6 H, s).
Cap-190, 工程b
40 mLのCH
2Cl
2中のCap-190, 工程a(2.3 g, 11.59 mmol)の溶液に、0℃にて、m-CPBA(5.60 g, 16.23 mmol)を5回に分けて加えた。該反応混合液を室温で終夜撹拌した。次いで、ヘキサンおよび水を該混合液に加え、2つの層を分離した。有機層を、50 mL 10% NaHSO
3水溶液および食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 3%-6% EtOAc/ヘキサン)により精製して、Cap-190, 工程b(1.42 g)およびそのトランスジアステレオマー(0.53 g)を澄明な油状物として得た。 Cap-190, 工程b (シス):
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 4.39 - 4.47 (1 H, m), 3.47 (2 H, s), 2.01 - 2.10 (2 H, m), 1.93 - 2.00 (2 H, m), 0.88 (9 H, s), 0.04 (6 H, s). Cap-190, 工程b (トランス):
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 4.04 - 4.14 (1 H, m), 3.47 (2 H, s), 2.41 (2 H, dd, J=14.05, 7.28 Hz), 1.61 (2 H, dd, J=14.18, 6.90 Hz), 0.87 (9 H, s), 0.03 (6 H, s).
Cap-190, 工程c
15 mLのベンゼン中の(S)-1,2'-メチレンジピロリジン(0.831 g, 5.39 mmol)の溶液に、0℃にて、n-ブチルリチウム(4.90 mL, 4.90 mmol)(1 M/ヘキサン)を滴下した。該溶液は明るい黄色に変化した。該混合液を0℃で30分間撹拌した。その後、10 mLのベンゼン中のCap-190, 工程b(シス-異性体; 0.7 g, 3.27 mmol)を加え、得られた混合液を0℃で3時間撹拌した。EtOAcおよび飽和NH
4Cl水溶液を該混合液に加え、2つの層を分離した。有機層を水および食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 15% EtOAc/ヘキサン)により精製して、Cap-190, 工程c(400 mg)を薄黄色の油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 5.84 - 5.98 (2 H, m), 4.53 - 4.69 (2 H, m), 2.63 - 2.73 (1 H, m), 1.51 (1 H, dt, J=13.73, 4.43 Hz), 0.89 (9 H, s), 0.08 (6 H, s).
Cap-190, 工程d
5 mLのTHF中のCap-190, 工程c(400 mg, 1.866 mmol)、MeI(1.866 mL, 3.73 mmol)(2 M/t-ブチル メチルエーテル)の溶液に、0℃にて、NaH(112 mg, 2.80 mmol)(60%/鉱物油)を加えた。得られた混合液を室温まで昇温させ、室温で終夜撹拌した。次いで、該反応液を水でクエンチし、EtOAc(3X)で抽出した。有機層を合わせて、食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濃縮した。該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 5% EtOAc/ヘキサン)により精製して、Cap-190, 工程d(370 mg)を薄黄色の油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 5.92 - 5.96 (1 H, m), 5.87 - 5.91 (1 H, m), 4.64 - 4.69 (1 H, m), 4.23 - 4.28 (1 H, m), 3.32 (3 H, s), 2.62 - 2.69 (1 H, m), 1.54 (1 H, dt, J=13.12, 5.49 Hz), 0.89 (9 H, s), 0.07 (5 H, d, J=1.83 Hz).
Cap-190, 工程e
水素化ボトルにおいて、10 mLのEtOAc中のCap-190, 工程d(400 mg, 1.751 mmol)の溶液に、酸化白金(IV)(50 mg, 0.220 mmol)を加えた。得られた混合液を、パールシェーカーにおいて50 psiで2時間、水素化した。次いで、該混合液をセライト(登録商標)により濾過し、該濾液を濃縮して、Cap-190, 工程e(400 mg)を澄明な油状物として得た。 LC-MS: [M+H]
+ C
12H
27O
2Siとして計算;計算値: 231.18; 実測値 231.3.
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 4.10 - 4.17 (1 H, m), 3.65 - 3.74 (1 H, m), 3.27 (3 H, s), 1.43 - 1.80 (6 H, m), 0.90 (9 H, s), 0.09 (6 H, s).
Cap-190, 工程f
5 mLのTHF中のCap-190, 工程e(400 mg, 1.736 mmol)の溶液に、TBAF(3.65 mL, 3.65 mmol)(1 N/THF)を加えた。該混合液の色は数分後に茶色に変化し、それを室温で終夜撹拌した。揮発性成分を減圧下で除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 0-25% EtOAc/ヘキサン)により精製して、Cap-190, 工程f(105 mg)を薄黄色の油状物として得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 4.25 (1 H, br. s.), 3.84 - 3.92 (1 H, m), 3.29 (3 H, s), 1.67 - 2.02 (6 H, m).
Cap-190
次いでCap-190を、Cap-182について記載された方法に従って、Cap-190, 工程fから合成した。 LC-MS: [M+Na]+ C10H17NNaO5として計算;計算値: 254.10; 実測値 254.3. 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 5.25 (1 H, d, J=8.55 Hz), 4.27 - 4.41 (1 H, m), 3.81 - 3.90 (1 H, m), 3.69 (3 H, s), 3.26 (3 H, s), 2.46 - 2.58 (1 H, m), 1.76 - 1.99 (3 H, m), 1.64 - 1.73 (1 H, m), 1.40 - 1.58 (1 H, m), 1.22 - 1.38 (1 H, m).
Cap-191(エナンチオマー-1)
Cap-191, 工程a
ジイソプロピルアミン(3 ml, 21.05 mmol)/THF(3 ml)溶液に、-78℃にて窒素下において、n-ブチル リチウム(2.5 M/ヘキサン; 8.5 ml, 21.25 mmol)を加えた。該反応液を、-78℃で10分間撹拌した後、25分間、0℃まで昇温させた。該反応液を、再び-78℃まで冷却し、メチル テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキシレート(3 g, 20.81 mmol)/THF(3 ml)を加えた。該反応液を-78℃で15分間撹拌した後、30分間、0℃まで昇温させた。該反応液を-78℃まで冷却し、ヨウ化メチル(1.301 ml, 20.81 mmol)を加えた。添加後、冷浴を取り外し、該反応液を〜25℃までゆっくりと昇温させ、22時間撹拌した。酢酸エチルおよびHCl水溶液(0.1N)を加え、有機層を分離し、食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣を、トムソンのシリカゲルカートリッジ(10% 酢酸エチル/ヘキサンで溶出)においてロードして、薄黄色の油状物(2.83 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 3.73-3.66 (m, 2H), 3.66 (s, 3H), 3.40-3.30 (m, 2H), 1.95-1.93 (dm, 1H), 1.92-1.90 (dm, 1H), 1.43 (ddd, J = 13.74, 9.72, 3.89, 2H), 1.18 (s, 3H).
Cap-191, 工程b
Cap-191, 工程a(3 g, 18.96 mmol)/トルエン(190 ml)溶液に、-78℃にて窒素下において、水素化ジイソブチルアルミニウム(1.5M/トルエン; 26.5 ml, 39.8 mmol)を滴下した。該反応液を-78℃で1.5時間撹拌し続け、該浴を取り外し、18時間撹拌した。該反応液をMeOH(20 mL)でクエンチした。HCl(1M, 150 mL)を加え、該混合液をEtOAc(4 x 40 mL)で抽出した。有機相を合わせて食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; 40% 酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、無色の油状物(1.36 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 3.77 (dt, J = 11.73, 4.55, 2H), 3.69-3.60 (m, 2H), 3.42 (s, 2H), 1.71-1.40 (bs, 1H)1.59 (ddd, J = 13.74, 9.72, 4.39, 2H), 1.35-1.31 (m, 1H), 1.31-1.27 (m, 1H), 1.06 (s, 3H).
Cap-191, 工程c
DMSO(5.9 ml, 83 mmol)/CH
2Cl
2(85 ml)溶液に、-78℃にて、窒素下において、塩化オキサリル(3.8 ml, 43.4 mmol)を加え、40分間撹拌した。次いで、Cap-191, 工程b(4.25 g, 32.6 mmol)/CH
2Cl
2(42.5 ml)溶液を加えた。該反応液を、-78℃で窒素下において2時間、撹拌し続けた。該反応液を、冷たい20% K
2HPO
4(水溶液)(10 mL)および水でクエンチした。該混合液を、〜25℃で15分間撹拌し、ジエチルエーテル(50 mL)で希釈し、層を分離した。水層をジエチルエーテル(2 x 50 mL)で抽出した。有機層を合わせて食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣をCH
2Cl
2(4 mL)に溶解させ、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, CH
2Cl
2で溶出)により精製して、無色の油状物(2.1 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 9.49 (s. 1H), 3.80 (dt, J = 11.98,4.67, 2H), 3.53 (ddd, J = 12.05, 9.41, 2.89, 2H), 1.98 (ddd, J = 4.71, 3.20, 1.38, 1H), 1.94 (ddd, J= 4.71, 3.20, 1.38, 1H), 1.53 (ddd, J = 13.87, 9.60, 4.14, 2H), 1.12 (s, 3H).
Cap-191, 工程d
Cap 191c(2.5 g, 19.51 mmol)/CHCl
3(20 ml)溶液に、窒素下において〜25℃にて、(R)-2-アミノ-2-フェニルエタノール(2.94 g, 21.46 mmol)を加え、5時間撹拌した。該反応液を0℃まで冷却し、トリメチルシリルシアニド(3.8 ml, 30.4 mmol)を滴下した。冷浴を取り外し、該反応液を、〜25℃にて窒素下において15.5時間、撹拌した。該反応液を3N HCl(20 mL)および水(20 mL)で処理し、該生成物をCHCl
3(3 x 50 mL)で抽出した。有機層を合わせて乾燥させ(NaSO
4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; 40% 酢酸エチル/ヘキサン)を用いて精製して、2つのジアステレオマーを得た。: Cap-191, 工程d1(ジアステレオマー 1)(無色の油状物として)(静置により白色の固形物へと固化した(3 g))
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 7.42-7.26 (m, 5H), 5.21 (t, J = 5.77, 1H), 3.87 (dd, J = 8.53, 4.52, 1H), 3.61-3.53 (m, 1H), 3.53-3.37 (m, 5H), 3.10 (d, J = 13.05, 1H), 2.65 (d, J = 13.05, 1H), 1.64-1.55 (m, 1H), 1.55-1.46 (m,1H), 1.46-1.39 (m, 1H), 1.31-1.23 (m, 1H), 1.11 (s, 3H). LC-MS: [M+H]
+ C
16H
23N
2O
2として計算;計算値: 275.18; 実測値 275.20. Cap-191, 工程d2(ジアステレオマー 2)(薄黄色の油状物として)(0.5 g).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 7.44-7.21 (m, 5H), 4.82 (t, J = 5.40, 1H), 3.82-3.73 (m, 1H), 3.73-3.61 (m, 3H), 3.61-3.37 (m, 5H), 2.71 (dd, J = 9.29, 4.77, 1H), 1.72-1.55 (m, 2H), 1.48-1.37 (m, 1H), 1.35-1.25 (m, 1H), 1.10 (s, 3H). LC-MS: [M+H]
+ C
16H
23N
2O
2として計算;計算値: 275.18; 実測値 275.20.
Cap-191, 工程e
CH
2Cl
2(11 ml)およびMeOH(5.50 ml)中のCap-191, 工程d2(ジアステレオマー 2)(0.4472 g, 1.630 mmol)の溶液に、0℃にて窒素下において、四酢酸鉛(1.445 g, 3.26 mmol)を加えた。該反応液を1.5時間撹拌し、冷浴を取り外して、20時間撹拌を続けた。該反応液をリン酸バッファー(pH = 7; 6 mL)で処理し、45分間撹拌した。該反応液をセライト(登録商標)で濾過し、CH
2Cl
2で洗浄して、層を分離した。水層をCH
2Cl
2(3 X 25 mL)で抽出し、有機層を合わせて食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; 15% 酢酸エチル/ヘキサン)を用いて精製して、イミン中間体を無色の油状物として得た(181.2 mg)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 8.55 (d, J = 1.00, 1H), 7.89-7.81 (m, 2H), 7.61-7.46 (m, 3H), 4.80 (d, J = 1.00, 1H), 3.74 (tt, J = 11.80, 4.02, 2H), 3.62-3.46 (m, 2H), 1.79-1.62 (m, 2H), 1.46-1.30 (m, 2H), 1.15 (s, 3H).
該イミン中間体を6N HCl(10 mL)に溶解させ、90℃で10日間加熱した。該反応液を加熱から外し、室温まで冷却し、酢酸エチル(3 x 25 mL)で抽出した。水層を減圧濃縮して、オフホワイト色の固形物を得た。該固形物を、MeOHに溶解させ、予めコンディショニングしたMCX(6 g)カートリッジにロードし、MeOHで洗浄した後、2N NH3/MeOH溶液で溶出し、減圧濃縮して、オフホワイト色の固形物を得た(79.8 mg)。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 14.33-13.51 (bs, 1H), 8.30 (bs, 3H), 3.82-3.75 (m, 1H), 3.70 (dt, J = 11.80, 4.02, 2H), 3.58-3.43 (m, 2H), 1.76-1.60 (m, 2H), 1.47-1.36 (m, 1H), 1.36-1.27 (m, 1H), 1.08 (s, 3H). LC-MS: [M+H]+ C8H16NO3として計算;計算値: 174.11; 実測値 174.19.
Cap-191 (エナンチオマー-1)
水酸化ナトリウム(1M 水溶液; 0.4 ml, 0.40 mmol)中のCap-191, 工程e(0.0669 g, 0.386 mmol)および炭酸ナトリウム(0.020 g, 0.193 mmol)の溶液に、0℃にて、クロロギ酸メチル(0.035 ml, 0.453 mmol)を滴下した。該反応液を、冷浴から取り出し、〜25℃で3時間撹拌した。該反応液をジエチルエーテル(3 x 20 mL)で洗浄した。水層を、12 N HCl(pH 〜1-2)を用いて酸性化し、酢酸エチル(2 x 20 mL)で抽出した。有機層を合わせて乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮して、Cap-191を無色の膜状物として得た(66.8 mg)。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 13.10-12.37 (bs, 1H), 7.37 (d, J = 9.04, 1H), 4.02 (d, J = 9.29, 1H), 3.72-3.57 (m, 2H), 3.56 (s, 3H), 3.54-3.44 (m, 2H), 1.65 (ddd, J = 13.61, 9.72, 4.27, 1H), 1.53 (ddd, J = 13.68, 9.66, 4.27, 1H), 1.41-1.31 (m, 1H), 1.31-1.22 (m, 1H), 1.00 (s, 3H). LC-MS: [M+Na]+ C10H17NO5Naとして計算;計算値: 254.10; 実測値 254.11.
Cap-192(エナンチオマー-2)
Cap-192(エナンチオマー-2)を、Cap-191, 工程d1から、そのエナンチオマーCap-191の製造について記載された方法に従って、製造した。
Cap-193
Cap-193, 工程a
メチル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(ジメトキシホスホリル)アセテート(1.45 g, 4.2 mmol)/DCM溶液に、DBU(0.70 ml, 4.7 mmol)を加えた。該反応混合液を10分間撹拌した後、1,3-ジメトキシプロパン-2-オン(0.5 g, 4.2 mmol)/DCM溶液を加えた。該反応混合液を室温で18時間撹拌した。該反応混合液を、80 g シリカゲルカートリッジにチャージし、それを0-70% EtOAc/ヘキサンの18分グラジエントで溶出して、Cap-193, 工程a(0.8 g)を濃い油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, MeOD) ppm 7.23 - 7.43 (5 H, m), 4.99 - 5.18 (2 H, m), 4.16 (2 H, s), 4.06 (2 H, s), 3.66 - 3.78 (3 H, s), 3.26 (3 H, s), 3.23 (3 H, s). LC-MS: [M+Na]
+ C
16H
21NNaO
6として計算;計算値: 346.14; 実測値: 346.12.
Cap-193, 工程b
MeOH中の、エステル Cap-193, 工程a(0.5 g)および(+)-1,2-ビス((2S,5S)-2,5-ジエチルホスホラノ)ベンゼン(シクロオクタジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボレート(0.1 g)の反応混合液を、55 psiのH
2下において18時間撹拌した。該反応混合液を乾固するまで濃縮した。該残渣を25 g シリカゲルカートリッジにチャージし、0-80% EtOAc/ヘキサンの18分グラジエントで溶出して、Cap-193, 工程b(0.49 g)を澄明な油状物として得た。 LC-MS: [M+Na]
+ C
16H
23NNaO
6として計算;計算値: 348.15; 実測値: 348.19.
Cap-193, 工程c
EtOAc中の、Cap-193, 工程b(0.16 g)、二炭酸ジメチル(0.13 g)および10% Pd/C(0.026 g)の反応混合液を、H
2下において室温で2時間撹拌した。該反応混合液を濾過し、濃縮して、メチルカルバメート Cap-193, 工程cを得た。 LC-MS: [M+Na]
+ C
10H
19NNaO
6として計算;計算値: 272.12; 実測値: 272.07.
Cap-193
THF(1 mL)およびMeOH(0.25 mL)中のエステル Cap-193, 工程cの溶液に、1 N NaOH(1 mL)を加えた。該反応混合液を、室温で2時間撹拌した。該反応混合液を濃縮し、EtOAcおよび1 N HClで希釈した。水相をEtOAcで抽出し、有機相を合わせて飽和NaClで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、Cap-193(0.082 g)を得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) 5.99 (1 H, d, J=8.56 Hz), 4.57 (1 H, dd, J=8.56, 3.27 Hz), 3.67 (3 H, s), 3.49 (2 H, d, J=4.28 Hz), 3.45 - 3.44 (2 H, m), 3.26 - 3.35 (6 H, m). LC-MS: [M+Na]+ C9H17NNaO6として計算;計算値: 258.11; 実測値: 258.13.
Cap-194
ピペリジン(1.0 mL, 10 mmol)を(S)-2-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニルアミノ)-4-メトキシブタン酸(0.355 g, 1 mmol)/DMF(3 mL)溶液に加え、該混合液を室温で3時間撹拌した。揮発性物質をを除去し、残渣を飽和NaHCO
3(水溶液)(5 mL)およびEtOAc(5 mL)間に分配した。水層を、EtOAcおよびEt
2Oでさらに洗浄した。該水溶液に、Na
2CO
3(212 mg, 2.0 mmol)、次いでクロロギ酸メチル(0.16 mL, 2.0 mmol)を加え、該反応混合液を室温で16時間撹拌した。該反応混合液を、1 N HCl(水溶液)を用いてpH<7まで酸性化し、その後、EtOAc(2 x 10 mL)で抽出した。有機層を合わせて、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン, 20%〜70%のグラジエント)により精製して、(S)-4-メトキシ-2-(メトキシカルボニルアミノ)ブタン酸(Cap-194)(91.5 mg)を粘稠性の無色の油状物として得た。 LC-MS 保持時間 = 0.61分; m/z 214 [M+Na]
+. (カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna 3.0 x 50mm S10. 溶媒A = 90%水:10%メタノール:0.1%TFA. 溶媒B = 10%水:90%メタノール:0.1%TFA. 流速 = 4 mL/分. 開始 %B = 0. 最終 %B = 100. グラジエント時間 = 3分. 波長 = 220).
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.41 (br. s., 1 H), 5.74 - 6.02 (m, 1 H), 4.32 - 4.56 (m, 1 H), 3.70 (s, 3 H), 3.54 (t, J=5.0 Hz, 2 H), 3.34 (s, 3 H), 1.99 - 2.23 (m, 2 H).
実施例セクション
低分解能質量分析を、Waters MICROMASS(登録商標) ZQ MSシステムと連結した島津LCシステム(条件1)またはWaters PDA UV-Vis 検出およびWaters ZQ MSを備えたWaters Acquity HPLC(条件2)で実施した。保持時間(Rt)は以下の条件を用いることにより得られ、そして保持時間は装置間でわずかに変化しうることに留意すべきである。
条件1a
カラム = PHENOMENEX(登録商標) Luna 4.6X 30 mm S10
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件1b
カラム = Waters Acquity BEH C18; 1.7 μm; 150 X 2.1 mm ID; (35℃にて)
ホールド 10%B = 0-1分
10-50%B = 0-25分
50-98%B = 25-33分
ホールド 98%B = 32-35分
98-10%B = 35.0-35.5分
ホールド 10%B = 35.5-40分
流速 = 0.35 ml/分
波長 = 254 nm
溶媒A = 0.05%TFA/水
溶媒B = 0.05%TFA/CH3CN
条件1c
カラム = Waters Acquity BEH C18; 1.7 μm; 150 X 2.1 mm ID; (35℃にて)
ホールド 10%B = 0-1分
10-60%B = 1-4分
60-98%B = 4-21分
ホールド 98%B = 21-21.5分
98-10%B = 21.5-22分
ホールド 10%B = 22-25分
流速 = 0.35 ml/分
波長 = 315 nm
溶媒A = 0.05%TFA/水
溶媒B = 0.05%TFA/CH3CN
条件2a
カラム = Waters SunFire C18, 4.6X150 mm, 3.5 μm
開始 %B = 10
最終 %B = 50
グラジエント時間 = 20分
停止時間 = 25〜40分で変動
流速 = 1 mL/分
波長 = 220 & 254 nm
溶媒A = 0.1%TFA/5%CH3CN/95%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/95%CH3CN/5%H2O
条件2b
カラム = Waters Xbridge phenyl, 4.6X150 mm, 3 μm
開始 %B = 10
最終 %B = 50
グラジエント時間 = 20分
停止時間 = 25〜40分で変動
流速 = 1 mL/分
波長 = 220 & 254 nm
溶媒A = 0.1%TFA/5%CH3CN/95%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/95%CH3CN/5%H2O
条件3
カラム = PHENOMENEX(登録商標) Luna C18 (2), 3 u, 150x4.6mm
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間: = 10分
流速 = 1 mL/分
波長 = 220 および 256 nm
溶媒A = H2O/CH3CN(95:5) + 0.05%TFA
溶媒B = H2O/CH3CN(5:95) + 0.05%TFA
条件OL1
カラム = PHENOMENEX(登録商標) Luna 3.0 X 50 mm S10
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 4分
停止時間 = 5分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件OL2
カラム = PHENOMENEX(登録商標) Luna 50X 2 mm 3 u
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 4分
停止時間 = 5分
流速 = 0.8 mL/分
オーブン温度 = 40℃
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%アセトニトリル/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%アセトニトリル/10%H2O
条件OL3
カラム = Waters Acquity BEH C18; 1.7 μm; 150 X 2.1 mm ID; (35℃にて)
ホールド 10%B = 0-1分
10-60%B = 1-4分
60-98%B = 4-21分
ホールド 98%B = 21-21.5分
98-10%B = 21.5-22分
ホールド 10%B = 22-25分
流速 = 0.35 ml/分
波長 = 315 nm
溶媒A = 0.05%TFA/水
溶媒B = 0.05%TFA/CH3CN
条件OL4a
カラム = Waters SunFire C18, 4.6X150 mm, 3.5 μm
開始 %B = 10
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 15分
停止時間 = 18分
流速 = 1 mL/分
波長 = 220 & 254 nm
溶媒A = 0.1%TFA/5%CH3CN/95%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/95%CH3CN/5%H2O
条件OL4b
カラム = Waters Xbridge phenyl, 4.6X150 mm, 3 μm
開始 %B = 10
最終 %B = 50
グラジエント時間 = 15分
停止時間 = 18分
流速 = 1 mL/分
波長 = 220 & 254 nm
溶媒A = 0.1%TFA/5%CH3CN/95%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/95%CH3CN/5%H2O
条件OL4c
カラム = Waters Acquity BEH C18; 1.7 μm; 50 X 2.1 mm ID; (35℃にて)
ホールド 2%B = 0-1分
2-98%B = 1-1.5分
98%B = 1.5-2.2分
流速 = 0.8 ml/分
波長 = 2 nm
溶媒A = 0.05%TFA/水
溶媒B = 0.05%TFA/CH3CN
条件OL5a
カラム = PHENOMENEX(登録商標) Luna 3.0 X 50 mm S10
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件OL5b
カラム = PHENOMENEX(登録商標) Luna 3.0 X 50 mm S10
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 10 mM NH4OAc/5%メタノール/95%H2O
溶媒B = 10 mM NH4OAc/95%メタノール/5%H2O
条件-D4
カラム = PHENOMENEX(登録商標) Luna, 3.0 X 50 mm S10
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件J4
カラム = PHENOMENEX(登録商標) Luna 4.6X 50 mm S10
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 4分
停止時間 = 5分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
条件PY1
カラム = PHENOMENEX(登録商標), 2.0 X 50 mm, 3 μm
開始 %B = 0
最終 %B = 100
グラジエント時間 = 4分
停止時間 = 5分
流速 = 0.8 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%水
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%水
オーブン温度 = 40℃
実施例1および2
実施例1, 工程a
アミド1a(CH
3SO
3H)を、特許 WO 2004/052850中の、そのエナンチオマーの合成について記載された方法に従って、製造した。
実施例1, 工程b
窒素注入口、オーバーヘッド攪拌機、熱電対およびマントルヒーターを備えた1 L 丸底フラスコに、50 g(225 mmol)のアミド1a(CH
3SO
3H)および250 mLのイソプロパノールを入れた。次いで、得られたスラリーに252 mLの23重量% NaOEt/EtOH(2.68 M, 675 mmol, 3.0当量)を加え、50℃で約1時間撹拌した。該混合液に12.2 mL(675 mmol, 3当量)の水を加え、60℃まで加熱した。得られたスラリーを60℃で約18時間撹拌した。該スラリーを室温まで冷却し、250 mLの水および98.2 g(450 mmol, 2.0当量)のジ-t-ブチルジカーボネートを加えた。エタノールおよびイソプロパノールを、減圧蒸留により除去し、該水性混合物を0℃まで冷却した。該混合液を、内部温度<5℃を維持しながら、76 mL(456 mmol)の6M HCl水溶液を用いて中和した。該生成物を500 mLのMTBEで抽出し、リッチな有機層を100 mLの水で洗浄した。該澄明な溶液を、減圧蒸留により濃縮して150 mLまで減少させ、得られたスラリーに、内部温度>45℃を維持しながら、600 mLのヘプタンを加えた。該スラリーを、約30分かけて室温まで冷却し、室温で約2時間撹拌した。該生成物を濾過し、250 mLの4:1 ヘプタン:MTBEで洗浄し、70℃にて減圧下で乾燥させて、40.5 g(178 mmol, 79%収率, 99.8 AP(205 nmにて))の酸1bを得た:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 12.48 (s, 1H), 4.02-3.80 (m, 1H), 3.45-3.15 (m, 1H), 2.40-2.19 (m, 1H), 2.19-2.0 (m, 1H), 1.70-1.50 (m, 1H), 1.50-1.20 (m, 9H), 0.83-0.60 (m, 1H), 0.33-0.55 (m, 1H);
13C NMR (100 MHz, DMSO-d
6) δ 173.7, 173.2, 155.0, 154.3, 79.4, 60.5, 60.2, 37.6, 32.6, 31.8, 28.4, 28.2, 15.6, 15.2, 14.4; HRMS C
11H
18NO
4(M + H; ESI
+)として計算;計算値: 228.1236. 実測値: 228.1234.
酸1bの別の合成
500-mL 反応器において、エステル 1b.1(市販, 17.5 g, 1.00当量)をTHF(87.5 mL)に溶解させた。得られた溶液を-75℃まで冷却し、1.5M DIBAL-H/トルエン(61.3 mL, 1.5当量)を、温度を-70℃以下に維持しながら加えた。得られた溶液を-70℃で1時間撹拌した。トリフルオロ酢酸(2.3 mL, 0.5当量)を、内部温度を-70℃以下に維持しながら10分かけて加えた。次いで、トリエチルアミン(51.3 mL, 6当量)を、内部温度を-70℃以下に維持しながら15分かけて加えた。トリフルオロ酢酸無水物(11.2 mL, 1.3当量)を、内部温度を-70℃に維持しながら10分かけて加えた。その後、該反応液を90分かけて室温まで昇温させ、温度を15℃以下に維持しながら、20重量%クエン酸一水和物水溶液(96.6 g, 1.5当量)への逆添加によりクエンチした。得られた混合液を室温で2時間撹拌した後、下部の水層を捨てた。生成物リッチな有機層を、70 mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回洗浄した。固体の炭酸水素ナトリウム(1.7 g, 0.1 g/g 実施例146)を加え、該溶液を減圧下において純粋なトルエンに溶媒交換して、1b.2を2 L/kg トルエン中の溶液として得た。
33 mLのトルエン中の1b.2(16.5g 理論上、実施例151由来)の溶液を、ポリッシュ濾過して(polish filtered)、250 mL 反応器に入れた。次いで、トリフルオロトルエン(50 mL)およびクロロヨードメタン(43.2 g, 4.0当量)を加え、得られた溶液を-20℃まで冷却した。内部温度<-8℃を維持しながら、1.1M ジエチル亜鉛/トルエン(111 mL, 2.0当量)を加えた。得られた溶液を、-15〜-20℃で14時間撹拌した。該反応混合液を0℃まで昇温させた後、20重量%クエン酸水溶液(135.7 g, 2.3当量)への逆添加によりクエンチした。該反応器をトルエン(82 mL)ですすぎ、該すすぎ液をクエンチ溶液に加えた。得られた二相性の混合液を20分間撹拌した後、下部の水層を分けて捨てた。リッチな有機物質を、60 mL 13重量%NaCl水溶液、続いて60 mL 飽和NaHCO3を用いて2回洗浄した。得られた溶液を、減圧下で純粋なIPAに溶媒交換して、1b.3を10 L/kg IPA中の溶液として得た。
250mL 反応器に1b.3(147 mL, 14.7g 理論上、エステル 1b.1由来)/IPA溶液を入れた。該溶液を35℃まで昇温させ、固体の水酸化ナトリウム(6.2 g, 3.0当量)を加えた。得られた混合液を35℃で終夜撹拌した。水(44 mL)を加え、有機溶媒を減圧下で除去した。MTBE(145 ml)を加え、6N HCl水溶液を用いてpHを3.0に調整した。水層を分けて捨てた。生成物リッチな有機物質を60 mLの水で洗浄し、その後、MTBEの一定量の添加により、減圧下で共沸乾燥させた。該溶液を55 mLまで濃縮し、50℃で30分間撹拌した。該溶液を室温まで1時間かけて冷却した(その間にスラリーが形成された)。ヘプタン(90 mL)を90分かけて加え、得られたスラリーを1時間熟成させた。固形物を、媒体(medium)ガラスフリット(glass frit)上に集め、22.5 mL 3:1 ヘプタン:MTBE、次いで22.5 mL ヘプタンで洗浄した。該黄褐色の固形物を50℃のバキュームオーブンにおいて乾燥させて、94.9 LCAP 純度を有する5.48 g(46%)の酸1bを得た。該クルードな酸1bを、50℃にて55 mLのMTBEに溶解させた。得られた溶液を20 mLまで濃縮し、室温まで1時間かけて冷却した。次いで、ヘプタン(33mL)を90分かけて加えた。得られた固形物を媒体ガラスフリット上に集め、ヘプタン(15mL)で洗浄し、50℃のバキュームオーブンにおいて乾燥させて、4.45 gの酸1bを黄褐色の粉末として得た(98.8 AP, 98.8% キラル純度, 37% エステル 1b.1から)。
実施例1, 工程c
窒素注入口、オーバーヘッド攪拌機および熱電対を備えた250 mL 丸底フラスコに、20.0 g(88.0 mmol, 2.11当量)の酸1b、16.5 g(41.7 mmol, 1当量)の1,1'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(2-ブロモエタノン)、110 mLのアセトニトリルおよび55 mLのテトラヒドロフランを入れた。次いで、ジイソプロピルエチルアミン(15.1 mL, 86.6 mmol, 2.08当量)を、内部温度<25℃を維持しながら加えた。該混合液を20-25℃で約5時間撹拌し、83 mLの酢酸エチルおよび90 mLの13重量%NaCl水溶液を加えた。得られた二相性の混合液を分離し、リッチな有機層をさらなる90 mLの13重量%NaCl水溶液で洗浄した。該リッチな有機層を20 mL テトラヒドロフランで希釈し、NaHCO
3およびNaCl(45 mL 1M NaHCO
3水溶液および45 mL 26% NaCl水溶液)の水性混合物で洗浄した。該リッチな有機層を、目標容積である約160 mLまで、減圧蒸留によりトルエンに溶媒交換した。得られたケトエステル1cのトルエン溶液を、次の工程でそのまま用いた。
[注記:1,1'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(2-ブロモエタノン)の製造については、特許出願 WO 2009/020825の方法を参照]
実施例1, 工程d
上記のケトエステル1cのトルエン溶液に64.2 g(832.9 mmol, 20.0当量)のNH
4OAcを加え、90-100℃で約18時間撹拌した。60℃まで冷却し、255 mLの2:1 AcOH:水を加えた。得られた二相性の混合液を分離し、トルエン層を58 mLの1:1 AcOH:水で洗浄した。リッチな水層を合わせて、残留トルエンを減圧蒸留により除去した。該水溶液を60 mLのメタノールで希釈し、50-60℃まで加熱した。内部温度<60℃を維持しながら、106 mL(1060 mmol, 25.4当量)の10 N NaOHを加えた。次いで、得られたスラリーを室温まで冷却した。該スラリーを濾過し、100 mLの水、その後400 mLのメタノールで洗浄して、26.1 gのクルードなイミダゾール1dを得た。その後、該湿ったクルードなイミダゾール1dを、窒素注入口、オーバーヘッド攪拌機および熱電対を備えた500 mLの丸底フラスコに入れた。165 mLのN-メチル-2-ピロリジノンを加え、50℃まで加熱した。得られた澄明な溶液に30 mLのメタノールを加え、50℃で約18時間撹拌した。内部温度>45℃を維持しながら、得られたスラリーにさらなる130 mLのメタノールを加えた。該スラリーを50℃で約30分間撹拌し、室温まで冷却した。該スラリーを濾過し、固形物を、90 mLの1:1 メタノール:N-メチル-2-ピロリジノン、その後200 mLのメタノールで洗浄した。該固形物を70℃にて減圧下で乾燥させて、22.7 g(31.5 mmol, 76%収率, 254nmにて95 AP)のイミダゾール1dを得た:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 11.95 (s, 2H), 7.89-7.76 (d, 4H), 7.74-7.60 (d, 4H), 7.50 (s, 2H) 4.62 (s, 2H), 3.55-3.30 (m, 2H), 2.45-2.20 (m, 4H), 1.70-1.59 (m, 2H), 1.59-0.90 (s, 18H), 0.83-0.69 (m, 2H), 0.65-0.49 (m, 2H); HRMS C
38H
45N
6O
4 (M + H; ESI
+)として計算;計算値: 649.3502. 実測値: 649.3524.
実施例1, 工程e
窒素注入口およびオーバーヘッド攪拌機を備えた250 mLの丸底フラスコに、7.0 g(10.8 mmol)のイミダゾール1d、105 mLのメタノールおよび3.7 mL(20.8 mmol, 1.93当量)の5.6 M HCl/イソプロパノールを入れた。得られた溶液を木炭で処理し、濾過した。該木炭を140 mLのメタノールで洗浄し、濾液と合わせた。リッチな有機流体物(organic stream)を約70 mLまで濃縮して減少させ、窒素注入口、オーバーヘッド攪拌機および熱電対を備えた丸底フラスコに入れた。次いで、該溶液に14.75 mL(88.5 mmol, 8.2当量)の6M HClを加え、50℃で撹拌した。50℃で約12時間後、該混合液に50 mLのイソプロパノールを加え、得られたスラリーを50℃で1時間撹拌した。該スラリーを室温まで冷却し、約15時間熟成させた。該生成物を濾過し、35 mLの4:1 イソプロパノール:メタノール、その後70 mLのイソプロパノールで洗浄した。固形物を55℃にて減圧下で乾燥させて、5.3 g(8.9 mmol, 83%, 254 nmにて99.8 AP)のピロリジン1e/4HClを得た:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 14.00-9.38 (bs, 8H), 8.31 (s, 2H), 8.06-7.96 (d, 4H), 7.94-7.84 (d, 4H), 5.05-4.89 (dd, 2H), 3.55-3.42 (m, 2H), 2.87-2.69 (dt, 2H), 2.64-2.53 (dd, 2H), 2.05-1.89 (m, 2H), 1.17-0.98 (m, 2H), 0.96-0.82 (dd, 2H);
13C NMR (100 MHz, DMSO-d
6) δ 140.0, 139.3, 133.6, 127.2, 126.6, 125.8, 116.6, 49.8, 34.3, 29.9, 15.2, 5.3; HRMS C
28H
29N
6 (M + H; ESI
+)として計算;計算値: 449.2454. 実測値: 449.2470.
実施例1, 工程f
窒素注入口、オーバーヘッド攪拌機および熱電対を備えた250 mLのジャケット付き反応器に、4.24 g(24.2 mmol, 2.4当量)の(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸、3.86 g(25.21 mmol, 2.5当量)の1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物、4.55 g(23.73 mmol, 2.35当量)の1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩および60 mLのアセトニトリルを入れた。該混合液を約1時間撹拌し、6 g(10.1 mmol)のピロリジン1e/4HClを加えた。得られたスラリーを10℃まで冷却し、7.92 mL(45.41 mmol, 4.5当量)のジイソプロピルエチルアミンを加えた。該混合液を室温まで昇温させ、約19時間撹拌した。得られた有機溶液を36 mLの13重量%NaCl水溶液で洗浄した。該リッチな有機物質に12 mLのアセトニトリルを加え、13重量%NaCl水溶液および1 M NaOHを含む36 mLの水溶液で洗浄した。次いで、該リッチな有機物質に12 mLのメタノールを加え、50℃まで加熱した。水(60 mL)を2時間かけて加え、得られたスラリーを室温まで冷却し、約2時間熟成させた。該固形物を濾過し、36 mLの1:1 アセトニトリル:水で洗浄し、減圧下で乾燥させた。窒素注入口、オーバーヘッド攪拌機および熱電対を備えた250 mLのジャケット付き反応器に上記の固形物を入れ、240 mLのSDA3Aグレードのエタノールで溶解した。該溶液を減圧蒸留により約50 mLまで濃縮して減少させ、4.24 mL(23.19 mmol, 2.30当量)の5.47 M HCl/イソプロパノール、およびさらなる30 mLのSDA3A エタノールを加えた。該混合液を約50 mLまで濃縮し、40 mLのSDA3A エタノールで希釈し、木炭で処理した。該木炭を濾過し、90 mLのSDA3A エタノールで洗浄した。該リッチな濾液および洗浄液を合わせて、40 mLまで濃縮して減少させた。16 mLの酢酸エチルを加え、40℃まで加熱した。60 mgのアミド1f/2HCl 種晶を加え、40℃で1時間撹拌した。40℃の内部温度を維持しながら、さらなる68 mLの酢酸エチルを1.5時間かけて加えた。得られたスラリーを40℃で約18時間撹拌し、室温まで冷却した。該スラリーを濾過し、24 mLの3:1 酢酸エチル:SDA3A エタノール、および30 mLの酢酸エチルで洗浄した。固形物を50℃にて減圧下で乾燥させ、6.83 g(8.17 mmol, 81%, 300 nmにて99.5 AP)のアミド1f/2HClを得た:
1H NMR (600 MHz, DMSO-d
6) δ 15.51 (s, 2H), 14.95 (s, 2H) 8.19 (s, 2H), 8.05 (d, 4H), 7.91 (d, 4H), 7.25 (d, 2H), 5.18 (t, 2H), 4.44 (t, 2H), 3.77 (s, 2H), 3.55 (s, 6H), 2.50 (m, 2H), 2.39 (m, 2H), 2.24 (m, 2H), 1.91 (m, 2H), 0.95 (m, 2H), 0.92 (d, 6H), 0.81 (d, 6H), 0.75 (s, 2H);
13C NMR (125 MHz, DMSO-d
6) δ 172.7, 156.9, 148.5, 139.1, 131.7, 127.1, 126.5, 125.9, 115.1, 57.8, 54.5, 51.5, 37.3, 32.9, 29.2, 19.7, 17.5, 17.5, 15.7; 元素分析計算値(0.81%水に対して補正): C = 59.86%, H = 6.30%, N = 13.29%, Cl = 8.41%; 実測値: C = 59.99%, H = 6.27%, N = 13.12%, Cl = 8.42%.
アミド1f/2HClのシードの製造:上記の基本的方法に従って、504 mg(0.8 mmol)のピロリジン1e.4HClを用いて、アミド1fを製造した。反応の完了後、リッチなアセトニトリル溶液を、3 mLの13%NaCl水溶液、13%NaClおよび1M NaOHを含有する2x 3 mLの水溶液、および3 mLの13%NaCl水溶液で洗浄した。リッチな有機物質を、残渣まで濃縮して減少させ、10 mLのアセトニトリルで希釈した。該濁った混合液を濾過し、澄明な濾液を残渣まで濃縮して減少させた。該残渣を10 mLのSDA3A エタノールで希釈し、2.1 mL(1.9 mmol, 2.4当量)の0.88 M HCl/エタノールを加えた。該混合液を残渣まで濃縮して減少させ、1.8 mLのイソプロパノールで希釈した。得られた溶液を50℃まで加熱し、約18時間撹拌した。得られたスラリーを室温まで冷却し、濾過し、2:1 アセトン:エタノールで洗浄して、476 mg(0.57 mmol, 78%)のアミド1f/2HClを得た。
[注記: (S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸は、Flammaから購入した。]
実施例1および2
アミド1f/2HCl(106.9 mg)のサンプルを遊離塩基にして(2 g MCX カラム; MeOH洗浄; 2 N NH3/MeOH溶出)、減圧乾燥させた。得られた物質のDMF(2.5 mL)溶液に、NCS(0.0195 g, 0.146 mmol)を加え、油浴を用いて50℃で16.5時間加熱した。ほとんどの揮発性成分を減圧除去し、残渣をMeOH中に溶解させ、逆相HPLC精製(MeOH/水/TFA; カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna, 30X100 mm S10 Axia)で処理して、TFA塩の実施例1(白色の泡状物質; 56.1 mg)および実施例2(白色の泡状物質; 22.3 mg)を得た。 実施例1: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.50 ppm, 400 MHz): 12.61 (ブロードのs, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.93 (d, J = 8.5, 2H), 7.90-7.86 (m, 4H), 7.82 (d, J = 8.5, 2H), 7.27 (d, J = 8.3, 1H), 7.17 (d, J = 8.5, 1H), 5.02-4.94 (m, 2H), 4.44-4.38 (m, 1.80H), 4.31 (見かけ上のブロードのs, 0.2H), 3.75 (m, 1H), 3.62 (m, 1H), 3.55 (s, 3H), 3.54 (s, 3H), 2.56-2.50 (溶媒シグナルと部分的に重なった‘m’, 1H), 2.41-2.23 (m, 3H), 2.17-2.09 (m, 1H), 2.07-2.00 (m, 1H), 1.97-1.91 (m, 1H), 1.88-1.81 (m, 1H), 1.01-0.81 (m, 15H), 0.71 (m, 1H). LC (条件2aおよび2b): >95%均一性指数. LC-MS (条件1a): 保持時間 = 1.80分. LC-MS: [M+H]+ C42H50ClN8O6として計算;計算値: 797.35; 実測値 797.33. 実施例2: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.50 ppm, 400 MHz): 7.86 (d, J = 8.6, 4H), 7.80 (d, J = 8.5, 4H), 7.17 (d, J = 8.5, 2H), 4.96 (dd, J = 7.5, 6.0, 2H), 4.40 (見かけ上のt, J = 7.8, 2H), 3.61 (m, 2H), 3.54 (s, 6H), 2.33-2.23 (m, 4H), 2.09-1.98 (m, 2H), 1.90-1.82 (m, 2H), 1.01-0.82 (重なった‘m’ならびに、0.96 ppmおよび0.87 ppmでの2つの‘d’(各々、J = 6.8およびJ = 6.5)); 14H); 0.71 (m, 1.7H), 0.62 (m, 0.3H). LC (条件2aおよび2b): >95% 均一性指数. LC-MS (条件1a): 保持時間 = 2.79分. LC-MS: [M+H]+ C42H49Cl2N8O6として計算;計算値: 831.32; 実測値 831.26.
実施例3
実施例3, 工程a
アミド3a/2HClの合成については、特許出願 WO 2009/020825の方法を参照。
実施例3
アミド3a(32 mg, 0.043 mmol)/酢酸(2 mL)の溶液に、2当量の1M臭素/酢酸を加え、該反応液を30分間撹拌した。さらなる1当量の臭素を加え(固形物が形成された)、該反応液を5%NaHCO3で中和し、EtOAc(2x10 mL)で抽出した。抽出物を合わせて、飽和Na2S2O3溶液および食塩水で洗浄し、濃縮した。残渣を高真空下で乾燥させ、実施例3(41 mg)を得た。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 3.54分. LC-MS [M+H]+ C40H49Br2N8O6として計算;計算値: 897.22; 実測値 897.28.
実施例4および5
ジイソプロピルエチルアミン(100 ul, 74.2 mg, 0.574 mmol)を、アセトニトリル(2 mL)中のアミド3a(197mg, 0.243 mmol)およびN-クロロスクシンアミド(39 mg, 0.292 mmol)の混合液に加え、終夜撹拌した。次いで、さらなる部のN-クロロスクシンアミド(66mg, 0.494 mmol)を該反応混合液に加え、HPLC分析によって出発物質の消費が確認されるまで、撹拌した。その後、該粗反応混合液を逆相HPLC(溶媒A = H
2O/CH
3CN(95:5) + 0.05%TFA; 溶媒B = H
2O/CH
3CN(5:95) + 0.05%TFA; カラム: Luna C18, 5u, 100 × 21.5 mm; 流速: 20 mL/分)により精製して、TFA塩の実施例4(黄色がかったアモルファスな粉末, 60 mg)および実施例5(黄色がかったアモルファスな粉末, 115 mg)を得た。 実施例5: LC-MS (条件3): 保持時間 = 6.13分.
1H NMR (DMSO-d
6, TMS, 600 MHz): 8.16 (s, 1H), 7.95-7.91 (m, 7H), 7.85 (d, J = 8.8, 2H), 7.35 (d, J = 8.4, 1H), 7.32 (d, J = 8.4, 1H), 5.19 (t, J = 7.3, 1H), 5.05 (m, 1H), 4.15 (t, J = 7.7, 1H). 4.08 (t, J = 8.1, 1H), 3.88-3.81 (m, 4H), 3.56 (s, 6H), 2.43 (m, 1H), 2.21-2.11 (m, 4H), 2.08-2.05 (m, 2H), 1.97 (m, 3H), 0.91 (d, J = 6.5, 3H), 0.87 (d, J = 7.0, 3H), 0.85 (d, J = 7.0, 3H), 0.80 (d, J = 6.6, 3H). HRMS: [M+H]
+ C
40H
50ClN
8O
6として計算;計算値: 773.3542; 実測値 773.3530. 実施例4: LC-MS (条件3): 保持時間 = 8.61分 .
1H NMR (DMSO-d
6, TMS, 600 MHz): 7.89 (d, J = 8.3, 4H), 7.83 (d, J = 8.3, 4H), 7.33 (d, J = 8.4, 2H), 5.05 (m, 2H), 4.09 (t, J = 8.3, 2H), 3.84-3.81 (m, 4H), 3.56 (s, 6H), 2.24-2.15 (m, 4H), 2.00-1.95 (m, 6H), 0.91 (d, J = 6.7, 6H), 0.87 (d, J = 6.6, 6H). HRMS: [M+H]
+ C
40H
49Cl
2N
8O
6として計算;計算値: 807.3152; 実測値 807.3138.
実施例6および7
実施例6, 工程a
DMF中のピロリジン1e/4HCl(0.104 g, 0.174 mmol)、HATU(0.133 g, 0.349 mmol)およびCap-193(0.082 g, 0.349 mmol)の混合液に、DIEA(0.183 mL)を加えた。該反応混合液を室温で3時間撹拌した。該反応混合液を、プレパラティブHPLC(PHENOMENEX(登録商標) Axia 5 u カラム, 0-90%Bの35分のグラジエント. A = H
2O/CH
3CN/10 mM NH
4OAc, 95:5. B = CH
3CN/H
2O/10 mM NH
4OAc 95:5)により精製して、実施例6, 工程a(0.064 g)を得た。 LC-MS: [M+H]
+ C
46H
59N
8O
10として計算;計算値: 883.43; 実測値: 883.26.
1H NMR (400 MHz, MeOD) ppm 7.90 (2 H, s), 7.78 - 7.86 (8 H, m), 5.13 (2 H, dd, J=9.2, 6.9 Hz), 4.96 (2 H, d, J=5.0 Hz), 3.73 - 3.79 (2 H, m), 3.63 (6 H, s), 3.39 - 3.49 (6 H, m), 3.35 (1 H, d, J=4.8 Hz), 3.32 - 3.34 (1 H, m), 3.30 (6 H, s), 3.15 (6 H, s), 2.66 (2 H, dd, J=13.5, 9.4 Hz), 2.37 - 2.51 (4 H, m), 2.02 - 2.09 (2 H, m), 1.03 - 1.14 (2 H, m), 0.81 - 0.93 (2 H, m).
実施例6および7
実施例6, 工程a(0.057 g)/DMF溶液に、NCS(10.34 mg, 0.077 mmol)を加えた。該反応混合液を60℃で3時間加熱した。該反応混合液を、プレパラティブHPLC(PHENOMENEX(登録商標) Axia 5 u 30 x 100 mm カラム, 0-100%Bの20分のグラジエント. A = H2O/CH3OH/TFA 90:10:0.1. B = CH3OH/H2O/TFA 90:10:0.1)により精製して、実施例6(0.022 g)および実施例7(0.017 g)を得た。 実施例6: LC (条件-J5): 保持時間 = 3.46分. LC-MS: [M+H]+ C46H58ClN8O10として計算;計算値: 917.39; 実測値: 917.12. 1H NMR (400 MHz, MeOD) ppm 7.87 - 7.91 (1 H, m), 7.77 - 7.86 (8 H, m), 5.14 (1 H, dd, J=9.2, 6.9 Hz), 5.05 (1 H, dd, J=8.1, 6.3 Hz), 4.96 (2 H, t, J=5.7 Hz), 3.73 - 3.79 (1 H, m), 3.67 - 3.72 (1 H, m), 3.57 - 3.66 (6 H, m), 3.32 - 3.51 (8 H, m), 3.29 (6 H, d, J=1.8 Hz), 3.19 (3 H, s), 3.12 - 3.16 (3 H, m), 2.60 - 2.72 (1 H, m), 2.32 - 2.54 (5 H, m), 2.02 (2 H, d, J=6.3 Hz), 1.00 - 1.19 (2 H, m), 0.88 (1 H, br. s.), 0.82 (1 H, br. s.). 実施例7: LC (条件PY1): 保持時間 = 4.083分. LC-MS: [M+H]+ C46H56Cl2N8O10として計算;計算値: 951.35; 実測値: 951.09. 1H NMR (400 MHz, MeOD) ppm 7.74 - 7.84 (8 H, m), 5.05 (2 H, t, J=7.2 Hz), 4.95 (2 H, d, J=5.5 Hz), 3.66 - 3.72 (2 H, m), 3.63 (6 H, s), 3.37 - 3.53 (8 H, m), 3.30 (6 H, s), 3.19 (6 H, s), 2.32 - 2.51 (6 H, m), 1.92 - 2.06 (2 H, m), 1.08 (2 H, dt, J=8.6, 5.8 Hz), 0.81 (2 H, d, J=1.8 Hz).
実施例V1
実施例V1, 工程a
DMF(12 mL)中のカルバメート1d(0.80 g, 1.23 mmol)およびNCS(0.214 g, 1.603 mmol)の溶液を50℃で17時間加熱した。それを周囲温度まで冷却した後、揮発性成分を減圧除去した。残渣をMeOH(36 mL)中に溶解させ、プレパラティブHPLC(カラム: XTERRA(登録商標), 30 X 100 mm, S5; 開始 %B = 50, 最終 %B = 100; グラジエント時間 = 10分; 停止時間 = 12分; 流速 = 30 ml/分; 波長 = 220; 溶媒A = 10%MeOH - 90%H
2O - 0.1%TFA; 溶媒B = 90%MeOH - 10%H
2O - 0.1%TFA)によって2つの生成物を分離した。該2つの画分の各々を、過剰量の2N NH
3/MeOH溶液で中和し、減圧濃縮してほとんどのメタノールを除去し、残渣を20% MeOH/CHCl
3および水間に分配した。有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮して、クロリドV1a-1(薄黄色の泡状物質; 288.4 mg)およびジクロリドV1a-2(薄黄色の固形物; 400.4 mg)を得た。 クロリドV1a-1:
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 12.62-12.60 (m, 1H), 12.23 (s, 0.2H), 11.92 (s, 0.8H), 7.85-7.32 (m, 9H), 4.68-4.42 (m, 2H), 3.47-3.38 (m, 2H), 2.40-2.35 (m, 2H), 2.26-2.20 (m, 2H), 1.71-1.58 (m, 2H), 1.55-0.96 (見かけ上のブロードのs, 18H), 0.82-0.69 (m, 2H), 0.64-0.51 (m, 2H). LC (V-条件1): 保持時間 = 2.44分. LC-MS: [M+H]
+ C
38H
44ClN
6O
4として計算;計算値: 683.31; 実測値: 683.31. ジクロリドV1a-2:
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 12.62 (s, 2H), 7.85 (d, J = 8.8, 4H), 7.82 (d, J = 8.9, 4H), 4.61-4.42 (m, 2H), 3.53-3.38 (m, 2H), 2.41-2.35 (m, 2H), 2.27-2.20 (m, 2H), 1.70-1.59 (m, 2H), 1.53-0.94 (見かけ上のブロードのs, 18H), 0.80-0.70 (m, 2H), 0.64-0.53 (m, 2H). LC (条件1a): 保持時間 = 2.89分. LC-MS: [M+H]
+ C
38H
43Cl
2N
6O
4として計算;計算値: 717.27; 実測値: 717.31.
実施例V1, 工程b
クロリドV1a-1(0.2741 g, 0.401 mmol)/MeOH(1 mL)懸濁液に、4M HCl/ジオキサン(4 mL)を加えた。該混合液を室温で7時間撹拌した後、揮発性成分を減圧除去して、該V1bのHCl塩を黄褐色の固形物として得た(231.7 mg)。該生成物をさらなる精製は行なわずに用いた。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 13.51 (ブロードのs, 1H), 10.53-10.30 (m, 2H), 9.87-9.72 (m, 1H), 8.02-7.85 (m, 9H), 4.72-4.68 (m, 1H), 4.65-4.53 (m, 1H), 3.42-3.30 (m, 2H), 2.68-2.37 (溶媒シグナルと部分的に重なった‘m’, 4H), 1.97-1.87 (m, 2H), 1.16-1.07 (m, 2H), 0.89- 0.80 (m, 2H). LC (条件1a): 保持時間 = 1.66分. LC-MS: [M+H]
+ C
28H
28ClN
6として計算;計算値: 483.21; 実測値: 483.20. [注記:該生成物の正確なHCl含量は決定しなかった].
実施例V1
DMF(1.5 mL)中のクロリドV1b/4HCl(0.045 g, 0.072 mmol)、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)ブタン酸(0.025 g, 0.157 mmol)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.075 mL, 0.429 mmol)の溶液に、HATU(0.057 g, 0.150 mmol)を加えた。該反応混合液を、〜25℃で1時間撹拌した。それをMeOH(2.5 mL)で希釈し、該生成物をプレパラティブHPLC(カラム: XTERRA(登録商標), 30 X 100 mm, S5; 開始 %B = 30, 最終 %B = 90; グラジエント時間 = 10分; 停止時間 = 12分; 流速 = 30 ml/分; 波長 = 220; 溶媒A = 10%MeOH - 90%H2O - 0.1%TFA; 溶媒B = 90%MeOH - 10%H2O - 0.1%TFA)により精製して、実施例V1のTFA塩を薄黄色の固形物として得た(39.4 mg)。 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 14.80-14.36 (ブロードのm, 1.4H), 12.58 (見かけ上のブロードのs, 0.6H), 8.14 (s, 1H), 7.94 (d, J = 8.5, 2H), 7.89 (d, J = 8.3, 2H), 7.87 (d, J = 8.4, 2H), 7.82 (d, J = 8.6, 2H), 7.38 (d, J = 7.8, 0.9H), 7.28 (d, J = 7.8, 0.9H), 7.07 (見かけ上のブロードのs, 0.1H), 6.96 (見かけ上のブロードのs, 0.1H), 5.02 (dd, J = 8.8, 6.8, 1H), 4.96 (dd, J = 7.0, 6.0, 1H), 4.50-4.39 (m, 2H), 3.74-3.67 (m, 1H), 3.59-3.48 (m, 7H), 2.60-2.47 (溶媒シグナルと部分的に重なった‘m’, 1H), 2.42-2.22 (m, 3H), 2.01-1.65 (m, 4H), 1.65-1.52 (m, 2H), 1.06-0.84 (m, 8H), 0.83-0.77, (m, 1H), 0.74-0.66 (m, 1H). LC (条件2aおよび2b): >95%均一性指数. LC (条件1a): 保持時間 = 1.66分. LC-MS: [M+H]+ C40H46ClN8O6として計算;計算値: 769.32; 実測値: 769.35.
実施例V2
実施例V2(TFA塩)を、ピロリジンV1b/4HClおよび(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸から、実施例V1の合成について記載された方法に従って、製造した。
実施例V3
実施例V3, 工程a
中間体V3aを、カルバメートV1a-2から、ピロリジンV1bの製造について記載された方法に従って、HCl塩として製造した。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 10.62-10.48 (m, 2H), 9.92-9.75 (m, 2H), 7.92 (d, J = 8.8, 4H), 7.89 (d, J = 9.1, 4H), 4.68-4.57 (m, 2H), 3.40-3.31 (m, 2H), 2.54-2.50 (溶媒シグナルと部分的に重なった‘m’, 2H), 2.46-2.39 (m, 2H), 1.91-1.85 (m, 2H), 1.16-1.07 (m, 2H), 0.85-080 (m, 2H). LC (条件1a): 保持時間 = 2.01分. LC-MS: [M+H]
+ C
28H
27Cl
2N
6として計算;計算値: 517.17; 実測値: 517.06. [注記: 該生成物の正確なHCl塩含量は決定しなかった].
実施例V3
実施例V3(TFA塩)を、HCl塩のピロリジンV3aから、実施例V1の合成について記載された方法に従って、製造した。 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 12.59 (非常にブロードのs, 〜2H), 7.86 (d, J =8.5, 4H), 7.80 (d, J = 8.3, 4H), 7.46 (見かけ上のブロードのs, 0.13H), 7.37 (d, J = 7.6, 1.73H), 6.97 (見かけ上のブロードのs, 0.14H), 4.97-4.94 (m, 2H), 4.52-4.35 (m, 2H), 3.63-3.45 (m, 8H), 2.36-2.23 (m, 4H), 1.96-1.83 (m, 2H), 1.82-1.67 (m, 2H), 1.64-1.49 (m, 2H), 1.13-0.82 (m, 8H), 0.78-0.61 (m, 2H). LC (条件2aおよび2b): >95% 均一性指数. LC (条件1a): 保持時間 = 2.66分. LC-MS: [M+H]+ C40H45Cl2N8 O6として計算;計算値: 803.28; 実測値: 803.28.
実施例V4〜V6
実施例V4〜V6(TFA塩)を、HCl塩のピロリジンV3aおよび適切な酸から、実施例V1の合成について記載された方法に従って、製造した。
実施例V7およびV8
実施例V7, 工程a
DMF(3 mL)中のピロリジン1e/4HCl(0.350 g, 0.589 mmol)、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(0.103 g, 0.589 mmol)、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸(0.128 g, 0.589 mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.720 mL, 4.12 mmol)の溶液に、HATU(0.493 g, 1.295 mmol)を加えた。該反応混合液を〜25℃で4時間撹拌した後、MeOHで希釈し、プレパラティブHPLC(カラム: XTERRA(登録商標), 30 X 100 mm, S5; 開始 %B = 30, 最終 %B = 75; グラジエント時間 = 15分; 停止時間 = 15分; 流速 = 30 ml/分; 波長 = 220; 溶媒A = 10%MeOH - 90%H
2O - 0.1%TFA; 溶媒B = 90%MeOH - 10%H
2O - 0.1%TFA)により精製して、3つの候補生成物から生成物V7aを単離した。生成物V7aをMeOH中に溶解させ、遊離塩基にし(6g MCX カートリッジ; MeOH洗浄; 2N NH
3/MeOH溶出)、減圧濃縮して、黄褐色の固形物を得た(103.2 mg)。 LC (条件1a): 保持時間 = 1.63分. LC-MS: [M+H]
+ C
44H
53N
8 O
7として計算;計算値: 805.40; 実測値: 805.49.
実施例V7およびV8
DMF(1.5 mL)中の生成物V7a(0.103 g, 0.128 mmol)およびNCS(0.022 g, 0.167 mmol)の溶液を、50℃で24時間加熱した。それを周囲温度まで冷却した後、該反応混合液をMeOHで希釈し、プレパラティブHPLC(カラム: XTERRA(登録商標), 30 X 100 mm, S5; 開始 %B = 40, 最終 %B = 100; グラジエント時間 = 15分; 停止時間 = 17分; 流速 = 30 ml/分; 波長 = 220; 溶媒A = 10%MeOH - 90%H2O - 0.1%TFA; 溶媒B = 90%MeOH - 10%H2O - 0.1%TFA)により精製して、位置異性体V7およびV8の混合物を単離した。該混合物をMeOH中に溶解させ、別のプレパラティブHPLC精製条件(カラム: Waters SunFire, 30 X 100 mm, S5; 開始 %B = 10, 最終 %B = 50; グラジエント時間 = 20分; 停止時間 = 20分; 流速 = 30 ml/分; 波長 = 220; 溶媒A = 10%アセトニトリル - 90%H2O - 0.1%TFA; 溶媒B = 90%アセトニトリル - 10%H2O - 0.1%TFA)で処理して、2つの位置異性体をTFA塩として分離した。 実施例V7(オフホワイト色の固形物, 17.3 mg): 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 14.52 (見かけ上のブロードのs, ブロード過ぎて積分できず), 12.64 (見かけ上のブロードのs, ブロード過ぎて積分できず), 8.14 (s, 1H), 7.95-7.79 (m, 8H), 7.26 (2つの重なった‘d’, J = 〜8.6, 1.70H), 7.10 (見かけ上のブロードのs, 0.08H), 6.98 (見かけ上のブロードのs, 0.22H), 5.01-4.97 (m, 1H), 4.96-4.92 (m, 1H), 4.50-4.46 (m, 1H), 4.43-4.40 (m, 1H), 3.90-3.81 (m, 2H), 3.79-3.72 (m, 1H), 3.71-3.64 (m, 1H), 3.54 (見かけ上のs, 6H), 3.31-3.18 (m, 2H), 2.65-2.50 (溶媒と部分的に重なった‘m’, 1H), 2.45-2.19 (m, 3H), 2.18-2.08 (m, 1H), 2.04-1.89 (m, 2H), 1.89-1.79 (m, 1H), 1.69-1.59 (m, 1H), 1.55-1.41 (m, 2H), 1.38-1.23 (m,1H), 1.04-0.77 (m, 9H), 0.74-0.67 (m, 1H). LC (条件2aおよび2b): >95% 均一性指数. LC (条件1a): 保持時間 = 2.15分. LC-MS: [M+H]+ C44H51Cl1N8 O7として計算;計算値: 839.36; 実測値: 839.35. 実施例V8 (オフホワイト色の固形物, 16.8 mg): 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 14.53 (ブロードのs, ブロード過ぎて積分できず), 12.61 (ブロードのs, ブロード過ぎて積分できず), 8.13 (s, 1H), 7.94 (d, J = 8.3, 2H), 7.90 (d, J = 8.6, 2H), 7.85 (d, J = 8.5, 2H), 7.82 (d, J = 8.6, 2H), 7.36 (d, J = 8.8, 〜1H), 7.17 (d, J = 8.5, 〜1H), 5.00-4.94 (m, 2H), 4.49 (見かけ上のt, J = 7.7, 1H), 4.40 (見かけ上のt, J = 7.9, 1H), 3.90-3.78 (m, 3H), 3.65-3.59 (m, 1H), 3.55 (s, 3H), 3.54 (s, 3H), 3.35-3.19 (m, 2H), 2.64-2.50 (溶媒シグナルと部分的に重なった‘m’, 1H), 2.41-2.34 (m, 1H), 2.33-2.22 (m, 2H), 2.12-1.99 (m, 2H), 1.99-1.90 (m, 1H), 1.89-1.81 (m, 1H), 1.52-1.27 (m, 4H), 1.07-0.84 (m, 8H), 0.84-0.77 (m, 1H), 0.75-0.65 (m, 1H). LC (条件2aおよび2b): >95% 均一性指数. LC (条件1a): 保持時間 = 2.15分. LC-MS: [M+H]+ C44H51Cl1N8 O7として計算;計算値: 839.36; 実測値: 839.38.
実施例V9
実施例V9, 工程a
Boc
2O(0.734 g, 3.36 mmol)、次いでDMAP(0.021 g, 0.168 mmol)を、DMF(60 ml)中のピロリジン1e/4HCl(2.00 g, 3.36 mmol)およびEt
3N(2.3 ml, 16.82 mmol)の混合液に加え、周囲条件で4.5時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を1.0 N NaOH(20 mL)および20% MeOH/CHCl
3(50 mL)間に分配した。水相を20% MeOH/CHCl
3(50 mL, 2x)で洗浄した。有機相を合わせて、乾燥させ(MgSO
4)、減圧濃縮した。シリカゲルメッシュを得られた粗物質から製造し、BIOTAGE(登録商標)精製(160 g シリカゲル)で処理した(ここで、該カラムを、最初にEtOAcを用いて、高いR
fスポット(すなわち、ビス-Boc誘導体1d; 0.28 g)の全てが出るまで溶出し、次いで該カラムを2.5 Lにわたる5-10% MeOH/CH
2Cl
2を用いて溶出して、残留ビス-Boc x、続いて、モノ-Boc V9a(0.81 g; 〜1.1 mol当量のEt
3Nを含有)を溶出した)。 LC-MS: [M+H]
+ C
33H
37N
6 O
2として計算;計算値: 549.30; 実測値 549.45.
実施例V9, 工程b
DMF(8 mL)中のカルバメートV9a(1 g, 1.823 mmol)、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸(0.400 g, 1.841 mmol)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.65 mL, 3.72 mmol)の溶液に、HATU(0.770 g, 2.026 mmol)を加え、該反応混合液を〜25℃で3時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を20% MeOH/CHCl
3(250 mL)中に溶解させ、水(3 x 40 mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をCHCl
3(4 mL)中に溶解させ、Thomson シリカゲルカートリッジにロードし、10% MeOH/EtOAcで溶出して、生成物V9bを黄褐色の泡状物質として得た(1.15 g)。 LC (条件1a): 保持時間 = 1.70分; LC-MS: [M+H]
+ C
42H
50N
7O
6として計算;計算値: 748.38; 実測値: 748.40.
実施例V9, 工程c
DMF(13 mL)中のV9b(0.9387 g, 1.255 mmol)およびNCS(0.335 g, 2.51 mmol)の溶液を、50℃で24.5時間加熱した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をCH
2Cl
2(200 mL)に溶解させ、水(3 x 50 mL)、次いで食塩水(50 mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をCH
2Cl
2(6 mL)に溶解させ、シリカゲル精製(100%酢酸エチル)で処理して、化合物V9cを黄色の固形物として得た(720.7 mg)。 LC (条件1a): 保持時間 = 3.19分. LC-MS: [M+H]
+ C
42H
48Cl
2N
7 O
6として計算;計算値: 816.30; 実測値: 816.35.
実施例V9, 工程d
ピロリジンV9dを、カルバメートV9cから、V1bの合成について記載された方法に従って、HCl塩として製造した。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 10.49-10.38 (m, 1H), 9.84-9.72 (m, 1H), 7.90-7.81 (m, 8H), 7.27 (d, J = 8.6, 0.89H), 6.99 (見かけ上のブロードのs, 0.11H), 4.98-4.95 (m, 1H), 4.65-4.55 (m, 1H), 4.50-4.46 (m, 1H), 3.90-3.80 (m, 2H), 3.76-3.64 (m, 1H), 3.54 (s, 3H), 3.41-3.32 (m, 1H), 3.32-3.19 (m, 2H), 2.54-2.40 (溶媒シグナルと部分的に重なった‘m’, 2H), 2.36-2.24 (m, 2H), 2.06-1.95 (m, 1H), 1.94-1.78 (m, 2H), 1.69-1.57 (m, 1H), 1.55-1.40 (m, 2H), 1.39-1.27 (m,1H), 1.17-1.07 (m, 1H), 1.04-0.92 (m, 1H), 0.88-0.78 (m, 1H), 0.76-0.66 (m,1H). LC (条件1a): 保持時間 = 2.66分; >95% 均一性指数. LC-MS: [M+H]
+ C
37H
40Cl
2N
7 O
4として計算;計算値: 716.25; 実測値: 716.28.
実施例V9
実施例V9(TFA塩)を、中間体V9dのHCl塩および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)ブタン酸から、実施例V1の合成について記載された方法に従って、製造した。 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 12.59 (ブロードのs, 〜2H), 7.87-7.77 (m, 8H), 7.29/7.26 (2つの部分的に重なった‘d’, J = 8.6/7.8, 1.82H), 6.97 (見かけ上のブロードのs, 0.18H), 4.97-4.93 (m, 2H), 4.50-4.42 (m, 2H), 3.90-3.81 (m, 2H), 3.72-3.65 (m, 1H), 3.60-3.46 (重なりのmおよび2つのs, sは3.54および3.53にて, 7H), 3.32-3.18 (m, 2H), 2.38-2.18 (m, 4H), 2.05-1.23 (‘m’の集まり, 9H), 1.09-0.85 (m, 5H), 0.76-0.59 (m, 2H). LC (条件2aおよび2b): >95% 均一性指数. LC (条件1a): 保持時間 = 2.66分. LC-MS: [M+H]+ C43H49Cl2N8O7として計算;計算値: 859.31; 実測値: 859.43.
実施例V10〜V16
実施例V10〜V16(TFA塩)を、ピロリジンV9dのHCl塩および適切な酸から、実施例V1の製造について記載された方法に従って、製造した。実施例V13〜V16は、さらなる逆相HPLC精製(以下の条件: カラム: Waters SunFire, 30 X 100 mm, S5; 開始 %B = 10, 最終 %B = 50; グラジエント時間 = 20分; 停止時間 = 20分; 流速 = 30 ml/分; 波長 = 220; 溶媒A = 10%アセトニトリル - 90%H
2O - 0.1%TFA; 溶媒B = 90%アセトニトリル - 10%H
2O - 0.1%TFAを用いた)を必要とした。
実施例GW1-1〜GW1-3
実施例GW1, 工程a
カルバメートGW1aの製造については、米国特許出願2009/0068140を参照。
実施例GW1, 工程b
カルバメートGQ1a(0.830 g, 1.271 mmol)/DMF(9 mL)溶液に、NCS(0.221 g, 1.653 mmol)を加えた。該反応混合液を50℃で16時間加熱した。さらなるNCS(0.1 g, 0.75 mmol)を加え、さらに4時間加熱を続けた。それを周囲温度まで冷却し、DCMおよび水(各々20 mL)間に分配した。水層をDCM(20 mL)で抽出し、有機相を合わせて乾燥させ(Na
2SO
4)、減圧濃縮した。得られた粗物質をMeOH中に溶解させ、逆相HPLC精製(MeOH/水/TFA; カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna, 30X100 mm S10 Axia)で処理して、GW1bのTFA塩を薄黄色の泡状物質として得た(0.25g)。
1H NMR (MeOD, δ = 3.30 ppm, 400 MHz): 7.82 (見かけ上のs, 8H), 4.95-4.85 (HODシグナルと部分的に重なった‘m’, 2H), 4.04 (m, 2H), 2.36-2.14 (m, 6H), 1.77 (m, 2H), 1.50-1.20 (‘ブロードのs’と‘d’の重なり, 24H). LC (条件Ia): 保持時間 = 3.0分. LC-MS: [M+H]
+ C
38H
47Cl
2N
6O
4として計算;計算値: 721.30; 実測値 721.32.
実施例GW1, 工程c
4N HCl/ジオキサン(10 mL)をカルバメートGW1b(0.29 g, 0.306 mmol)に加え、該反応混合液を室温で4時間撹拌した。溶媒を除去し、終夜、減圧下で乾燥させて、HCl塩の生成物GW1cを茶色の固形物として得た(0.21g)。
1H NMR (MeOD, δ = 3.30 ppm, 400 MHz): 7.85 (d, J = 8.6, 4H), 7.80 (d, J = 8.8, 4H), 4.95-4.85 (m, 2H), 3.89-3.80 (m, 2H), 2.58-2.31 (m, 6H), 2.01-1.91 (m, 2H), 1.50 (d, 6.5 Hz, 6H). LC (条件1a): 保持時間 = 3.0分. LC-MS: [M+H]
+ C
28H
31Cl
2N
6として計算;計算値: 521.20; 実測値 521.20.
実施例GW1-1〜GW1-3
DMF(10 mL)中の、GW1cのHCl塩(150 mg, 0.225 mmol)、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸(57.6 mg, 0.265 mmol)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(48.0 mg, 0.274 mmol)の溶液に、DIEA(0.236 mL, 1.349 mmol)およびHATU(176 mg, 0.463 mmol)を加え、該混合液を室温で1時間撹拌した。ほとんどの揮発性成分を減圧除去し、残渣をMeOH中に溶解させ、逆相HPLC精製(MeOH/水/TFA; カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna, 30X100 mm S10 Axia)で処理して、3つの生成物をTFA塩として単離した。実施例GW1-1(薄黄色の泡状物質, 25 mg)に未同定の不純物が混入していた。 1H NMR (MeOD, δ = 3.30 ppm, 400 MHz): 8.05-7.93 (m, 1.54H), 7.87-7.56 (m, 6.46H), 5.42 (ブロードのd, J = 6.6, 0.68H), 4.97 (m, 1.32H), 4.76-4.69 (m, 1.2H), 4.31-4.14 (m, 2.8H), 3.98-3.84 (m, 4H), 3.68/3.67/3.63 (3つの‘s’, 6H), 3.40-3.21 (溶媒シグナルと部分的に重なった‘m’, 4H), 2.72 (m, 0.7H), 2.45-1.14 (重なった多数の‘m’および2つの‘d’, ‘d’は1.51および1.18にて(各々、J = 6.5および6.3); 23.3H). LC (条件2aおよび2b): >91.8% 均一性指数. LC (条件1c): 保持時間 = 6.22分. LC-MS: [M+H]+ C46H57Cl2N8O8として計算;計算値: 919.37; 実測値 919.9. 実施例GW1-2 (薄黄色の泡状物質, 39 mg); LC (条件2aおよび2b): >95% 均一性指数. LC (条件1a): 保持時間 = 2.97分. LC-MS: [M+H]+ C44H55Cl2N8O7として計算;計算値: 877.36; 実測値 877.35. 実施例GW1-3 (薄黄色の泡状物質, 22 mg), LC (条件2aおよび2b): >95% 均一性指数. LC (条件1a): 保持時間 = 3.07分. LC-MS: [M+H]+ C42H53Cl2N8O6として計算;計算値: 835.35; 実測値 835.34.
実施例GW2
実施例GW2, 工程a
カルバメートGW1a(0.830 g, 1.271 mmol)/DMF(9 mL)溶液に、NCS(0.221 g, 1.653 mmol)を加えた。該反応混合液を50℃で16時間加熱した。さらなるNCS(0.1g, 0.75 mmol)を加え、50℃でさらに4時間加熱を続けた。該混合液をDCMおよび水(各々20 mL)間に分配した。水相をDCM(20 mL)で抽出し、相を合わせてNa
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。得られた粗生成物をMeOHに溶解させ、逆相HPLC精製(MeOH/水/TFA; カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna, 30X100 mm S10 Axia)で処理して、カルバメートGW2aを薄黄色の泡状物質として得た(0.03g)。
1H NMR (MeOD, δ = 3.30 ppm, 400 MHz): 7.76-7.64 (m, 8H), 7.34 (s, 1H), 5.10-4.65 (HODシグナルと重なり, m, 2H), 3.99 (m, 2H), 2.31-2.01 (m, 6H), 1.78-1.76 (m, 2H), 1.55-1.15 (見かけ上ブロードのm, 24H). LC (条件1a): 保持時間 = 2.55分. LC-MS: [M+H]
+ C
38H
48ClN
6O
4として計算;計算値: 687.34; 実測値 687.39.
実施例GW2, 工程b
4N HCl/ジオキサン(10 mL)をカルバメートGW2a(0.19 g, 0.208 mmol)に加え、それを室温で4時間撹拌した。溶媒を除去し、それを減圧下で終夜乾燥させて、HCl塩のピロリジンGW2bを茶色の固形物として得た(0.16g)。
1H NMR (MeOD, δ = 3.30 ppm, 400 MHz): 8.11 (s, 1H), 7.95 (d, J = 8.5, 2H), 7.87 (見かけ上の‘d‘, 4H), 7.82 (d, J = 8.8, 2H), 5.22 (m, 1H), 4.92 - 4.83 (HODシグナルと重なり, m, 1H), 3.99 (m, 1H), 3.84 (m, 1H), 2.78-2.62 (m, 2H), 2.57-2.31 (m, 4H), 2.12-1.91 (m, 2H), 1.55 (d, J = 6.8, 3H), 1.50 (d, J= 6.8, 3H). LC (条件Ia): 保持時間 = 1.74分. LC-MS: [M+H]
+ C
28H
32ClN
6として計算;計算値: 487.24; 実測値 487.21.
実施例GW2
DMF(3 mL)中のHCl塩のピロリジンGW2b(80 mg, 0.126 mmol)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(48.7 mg, 0.278 mmol)の溶液に、DIEA(0.132 mL, 0.758 mmol)およびHATU(99 mg, 0.260 mmol)を加え、該混合液を室温で1時間撹拌した。ほとんどの揮発性成分を減圧除去し、残渣をMeOH中に溶解させ、逆相HPLC精製(MeOH/水/TFA; カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna, 30X100 mm S10 Axia)で処理して、TFA塩のGW2を得た(薄黄色の泡状物質; 50 mg)。 1H NMR (MeOD, δ = 3.30 ppm, 400 MHz): 8.00-7.75 (m, 9H), 5.71 (見かけ上ブロードのm, 0.2H), 5.40 (d, J = 6.3, 0.45 H), 5.15-5.11 (m, 0.87H), 5.00-4.96 (m, 0.92H), 4.81-4.68 (m, 1.56H), 4.26-4.03 (m, 2H), 3.71/3.70/3.64/3.63 (4つの‘s’, 6H), 2.77-1.87 (m, 9.24H), 1.65-1.48 (重なった‘m’および‘d’, 4.66 H), 1.28 (d, J = 0.62H), 1.17 (d, J = 6.3H, 1.23H), 1.06-0.82 (m, 12.15H). LC (条件2aおよび2b): >95% 均一性指数. LC-MS (条件1a): 保持時間 = 2.46分. LC-MS [M+H]+ C42H54ClN8O5として計算;計算値: 801.39; 実測値 801.41.
実施例GW2-1
実施例GW2-1(TFA塩)を、ピロリジンGW2bおよび(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸から、実施例GW2の製造について記載された方法に従って製造した。
実施例GW3
実施例GW3, 工程a
上記の3つのエステルを、(S)-1-tert-ブチル 2-メチル 5-オキソピロリジン-1,2-ジカルボキシレートから、Tetrahedron Letters, 3203-3205 (2003)中に記載された方法に従って製造した。
実施例GW3, 工程b
ボラン-メチルスルフィド錯体(5.44 mL, 10.88 mmol)をエステルGW3a-2(1.4 g, 5.44 mmol)/THF(25 mL)溶液に加え、該反応混合液を40℃で7時間加熱した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をEtOAcおよび水(各々50 mL)間に分配した。水層をEtOAc(30 mL)で抽出し、有機相を合わせてNa
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。得られた無色の油状物をフラッシュクロマトグラフィー(0-50% EtOAc/ヘキサン)で精製して、エステルGW3bを無色の油状物として得た(0.77 g)。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.24 ppm, 400 MHz): 4.29-4.18 (m, 1H), 3.78-3.66 (m, 4H), 2.99 (見かけ上のt, J = 10.1, 1H), 2.43-2.97 (m, 1H), 2.43-2.37 (m, 1H), 2.30-2.18 (m, 1H), 1.60-1.52 (m, 1H), 1.47/1.42 (2つの‘s’, 9H), 1.08-1.05 (m, 3H).
実施例GW3, 工程c
エステルGW3b(1.69 g, 6.95 mmol)/エタノール(10 mL)溶液に、LiOH(0.250 g, 10.42 mmol)/水(5.00 mL)溶液を加え、該反応混合液を室温で5時間撹拌した。有機溶媒を減圧エバポレートし、残渣を水(10 mL)で希釈し、エーテル(10 mL)で洗浄した。それを氷-水浴で冷却し、1N HClを用いて〜2のpH範囲まで酸性化した。その後、それをEtOAc(20 mL, 3x)で抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮して、酸GW3cを無色の油状物として得て、それを高真空に長時間曝露させることにより白色の固形物にした(1.38g)。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.24 ppm, 400 MHz): 4.39-4.22 (m, 1H), 3.80-3.69 (m, 0.91H), 3.59-3.35 (m, 0.18H), 3.03-2.89 (m, 0.91H), 2.51-2.22 (m, 2H), 1.98-1.91 (m, 0.71H), 1.68-1.60 (0.29H), 1.50/1.44 (2つの‘s’, 9H), 1.09 (見かけ上のm, 3H).
実施例GW3, 工程d
CH
3CN(30 mL)中のGW3c(1.83 g, 7.98 mmol)および1,1'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(2-ブロモエタノン)(1.581 g, 3.99 mmol)の懸濁液に、DIEA(1.436 mL, 8.22 mmol)を加え、該混合液を室温で4時間撹拌した。溶媒を減圧エバポレートし、残渣をEtOAcおよび水(各々50 mL)間に分配した。有機層を飽和NaHCO
3(20 mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮し、ジエステルGW3dを薄黄色の固形物として得て(2.67g)、それをそのまま次の工程に用いた。
実施例GW3, 工程e
ジケトエステルGW3d(2.67 g, 3.85 mmol)/キシレン(30 mL)溶液に、酢酸アンモニウム(2.97 g, 38.5 mmol)を加え、該混合液を密閉したチューブにおいて140℃で6時間加熱した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をDCM(50 mL)および水(50 mL)間に分配した。有機層を飽和NaHCO
3(20 mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(50-100% EtOAc/ヘキサン, 100% EtOAc-10% MeOH/EtOAc))で精製して、イミダゾールGW3eをオレンジ色の固形物として得た(1.3g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 12.21-11.87 (3つのブロードのs, 2H), 7.82-7.51 (m, 9.2H), 7.30 (m, 0.6H), 6.88-6.81 (m, 0.2H), 4.9-4.67 (m, 1.81H), 3.98-3.93 (m, 0.19H), 3.77-3.54 (m, 2H), 3.07-2.76 (m, 2H), 2.43-2.04 (m, 4H), 1.80-1.56 (m, 2H), 1.41-1.33 (m, 8H), 1.10-1.04 (m, 16H). LC-MS (条件1a): 保持時間 = 2.09分. LC-MS [M+H]
+ C
38H
49N
6O
4として計算;計算値: 653.38; 実測値 653.51.
実施例GW3, 工程f
4N HCl/ジオキサン(12.10 mL, 48.4 mmol)をカルバメートGW3e(1.3 g, 1.99 mmol)に加え、該混合液を室温で5時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、該生成物を減圧下で終夜乾燥させて、HCl塩のピロリジンGW3fを黄色の固形物として得た(1.14g)。
1H NMR (DMSO-d
6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 10.32 (見かけ上のブロードのs, 2H), 9.79 (見かけ上のブロードのs, 2H), 8.13 (s, 2H), 8.02 (d, J=8.3, 4H), 7.99 (d, J=8.3, 4H), 5.01 (ブロードのm, 2H), 3.47 (ブロードのm, 2H), 3.05 (ブロードのm, 2H), 2.62 (m, 2H), 2.45 (m, 2H), 2.21 (m, 2H), 1.13 (d, J = 6.3, 6H). LC-MS (条件1a): 保持時間 = 2.09分. LC-MS [M+H]
+ C
28H
33N
6として計算;計算値: 453.28; 実測値 453.17.
実施例GW3, 工程g
DMF(15 mL)中のHCl塩のピロリジンGW3f(1.14 g, 1.905 mmol)、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸(0.488 g, 2.248 mmol)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(0.407 g, 2.324 mmol)の懸濁液に、DIEA(1.996 mL, 11.43 mmol)を加えた。超音波処理で補助して全てを溶解させた後、HATU(1.478 g, 3.89 mmol)を加え、該反応混合液を室温で2時間撹拌した。ほとんどの揮発性成分を減圧除去し、残渣をMeOH中に溶解させ、逆相HPLC精製(MeOH/水/TFA; カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna, 30X100 mm S10 Axia)で処理して、TFA塩の3つの生成物を得た: 薄黄色の泡状物質としてGW3g-1(0.28g)、GW3g-2(0.64g)およびGW3g-3(0.36g)。 生成物GW3g-3:
1H NMR (DMSO, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 14.74 (見かけ上のブロードのs, 積分できず), 8.16 (s, 2H), 7.97 (d, J=8.6, 4H), 7.88 (d, J=8.3, 4H), 7.29 (d, J=8.0, < 2H), 5.23 (ブロードのm, 0.1H), 5.07 (dd, J = 10.6, 7, 1.9H), 4.18 (m, 2H), 4.09 (m, 2H), 3.53 (s, 6H), 3.39 (m, 2H), 2.56-2.35 (溶媒シグナルと部分的に重なった‘m’, 2H), 1.95 (m, 2H), 1.82 (m, 2H), 1.13 (d, J=6.3, 6H), 0.79 (d, J=6.5, 6H), 0.76 (d, J=6.5, 6H) [注記: 最後3つの積分は、少量の回転異性体(1.1-0.85 ppmの範囲にシグナルを有する)を含み、これはピークピックしなかった]. LC-MS (条件1a): 保持時間 = 1.79分. LC-MS [M+H]
+ C
42H
55N
8O
6として計算;計算値: 767.42; 実測値 767.30. 生成物GW3g-1, LC-MS (条件Ia): 保持時間 = 1.62分. LC-MS [M+H]
+ C
46H
59N
8O
8として計算;計算値:: 851.45; 実測値 851.33. 生成物GW3g-2, LC-MS (条件1a): 保持時間 = 1.70分. LC-MS [M+H]
+ C
44H
57N
8O
7として計算;計算値: 809.44; 実測値 809.30.
実施例GW3
GW3g-3/2TFA(160mg, 0.174 mmol)/DMF(2 mL)溶液に、NCS(30.6 mg, 0.229 mmol)を加えた。該混合液を50℃まで5.5時間加熱した。残渣をMeOH中に溶解させ、逆相HPLC精製(MeOH/水/TFA; カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna, 30X100 mm S10 Axia)で処理して、GW3のTFA塩を薄黄色の泡状物質として得た(40 mg)。[注記: 類似体の場合については、遊離塩基形態である出発物質において塩素化を行った。] 1H NMR (MeOD, δ = 3.30 ppm, 400 MHz): 7.88 (s, 1H), 7.84-7.76 (m, 8H), 5.19 (dd, J = 11.1, 7.1, 1H), 4.98 (dd, J = 10.4, 7.3, 1H), 4.32 (m, 1H), 4.24-4.17 (m, 3H), 3.63 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.40-3.33 (m, 2H), 2.65 (m, 1H), 2.50 (m, 2H), 2.37 (m, 1H), 1.99 (m, 2H), 1.82 (m, 2H), 1.22 (d, J=6.3, 2.85H), 1.18 (d, J=6.3, 2.85H), 1.09 (m, 0.3H), 0.92-0.85 (m, 12H). LC (条件2aおよび2b): >95% 均一性指数. LC-MS (条件Ia): 保持時間 = 2.32分. LC-MS [M+H]+ C42H54ClN8O6として計算;計算値: 801.39; 実測値 801.25.
実施例GW4
実施例GW4(TFA塩)を、GW3g-1から、実施例GW3の製造について記載された方法に従って製造した。 LC (条件2aおよび2b): >95% 均一性指数. LC-MS (条件Ia): 保持時間 = 2.17分(条件1a). LC-MS: [M+H]
+ C
46H
58ClN
8O
8として計算;計算値: 885.41; 実測値 885.26.
実施例GW5〜GW7
GW3g-2(565mg, 0.588 mmol)/DMF(2 mL)溶液にNCS(0.021 g, 0.161 mmol)を加え、該反応混合液を50℃で17時間加熱した。ほとんどの揮発性成分を減圧除去し、残渣をMeOH中に溶解させ、逆相HPLC精製(MeOH/水/TFA; カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna, 30X100 mm S10 Axia)で処理して、2つの画分(1つはGW5であり、2つめのものはGW6とGW7の混合物である)を得た。該画分を減圧により乾燥させ、薄黄色の固形物として得た。両方の画分を別々にメタノールに溶解させ、逆相HPLC精製(ACN/TFA/水, Water-SunFire 30X100 mm S5)で処理して、TFA塩の実施例GW5、GW6およびGW7を得た。 実施例GW5:
1H NMR (MeOD, δ = 3.30 ppm, 400 MHz): 7.74 (m, 8H), 5.02 (m, 2H), 4.29-4.18 (m, 4H), 3.90 (m, 2H), 3.63 (s, 6H), 3.41-3.33 (m, 4H), 2.52 (m, 2H), 2.39 (ブロードのm, 2H), 2.01-1.79 (m, 4H), 1.58-1.27 (m, 4H), 1.18 (d, J=6.5, 5.63H), 1.09 (m, 0.37H), 0.93 (d, J=6.8, 3H), 0.88 (d, J=6.5, 3H). LC (条件2aおよび2b): >95% 均一性指数. LC-MS (条件1a): 保持時間 = 2.81分. LC-MS [M+H]
+ C
44H
55Cl
2N
8O
7として計算;計算値: 877.36; 実測値 877.30. 実施例GW6:
1H NMR (MeOD, δ = 3.30 ppm, 400 MHz): 7.86 (s, 1H), 7.82-7.73 (m, 8H), 5.19 (dd, J = 11, 7, 1H), 4.98 (dd, J = 10.4, 7.3, 1H), 4.33-4.19 (m, 4H), 3.90 (m, 2H), 3.67 (m, 0.35H), 3.63/3.62 (2つの重なった‘s’, 5.65H), 3.41-3.31 (m, 4H), 2.65 (m, 1H), 2.49 (m, 2H), 2.38 (m, 1H), 2.00-1.79 (m, 4H), 1.57-1.27 (m, 4H), 1.22/1.18 (2つの重なりの‘d’, J = 6.5/6.3, 各々, 5.69H), 1.09 (m, 0.31H), 0.90/0.86 (2つの重なりの‘d’, J = 6.8/6.8, 6H). LC (条件2aおよび2b): >95% 均一性指数. LC-MS (条件Ia): 保持時間 = 2.25分. LC-MS [M+H]
+ C
44H
56ClN
8O
7として計算;計算値: 843.40; 実測値 843.24. 実施例GW7:
1H NMR (MeOD, δ = 3.30 ppm, 400 MHz): 7.87-7.75 (m, 9H), 5.19 (dd, J= 11. 7.0, 1H), 4.99 (dd, J = 10.3, 7.3, 1H), 4.38-4.17 (m, 4H), 3.90 (m, 2H), 3.64/3.62 (2つの‘s’, 6H), 3.41-3.26 (溶媒シグナルと部分的に重なった‘m’, 4H), 2.64 (m, 1H), 2.50 (m, 2H), 2.37 (m, 1H), 2.03-1.79 (m, 4H), 1.60-1.08 (m, 10H), 0.92 (d, J=6.8, 3H), 0.86 (d, J=6.8, 3H). LC (条件2aおよび2b): >95% 均一性指数. LC-MS (条件1a): 保持時間 = 2.24分. LC-MS [M+H]
+ C
44H
56ClN
8O
7として計算;計算値: 843.40; 実測値 843.24.
実施例GW8
実施例GW8, 工程a
GW3e(0.360 g, 0.551 mmol)/DMF(9 mL)溶液に、NCS(0.096 g, 0.717 mmol)を加え、該反応混合液を50℃で15時間加熱した。残渣をMeOHで希釈し、逆相HPLC精製(MeOH/水/TFA; カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna, 30X100 mm S10 Axia)で処理して、TFA塩のカルバメートGW8aを薄黄色の泡状物質として得た(20 mg)。TFA塩のGW3e(60 mg)およびモノ-クロロ類似体(70 mg)もまた単離した。カルバメートGW8a:
1H NMR (MeOD, δ = 3.30 ppm, 400 MHz): 7.83 (見かけ上のs, 8H), 4.95-4.79 (HODシグナルと部分的に重なった‘m’, 2H), 3.85-3.75 (m, 2H), 3.14 (m, 2H), 2.58-2.48 (m, 2H), 2.44-2.30 (m, 2H), 1.80-1.71 (m, 2H), 1.43 (s, 6H), 1.23 (s, 12H), 1.14/1.12 (2つの重なりの‘s’, 6H). LC-MS (条件Ia): 保持時間 = 2.98分. LC-MS [M+H]
+ C
38H
47ClN
6O
4として計算;計算値: 721.30; 実測値 721.39.
実施例GW8, 工程b
4N HCl/ジオキサン(3 mL)をTFA塩のGW8a(55 mg, 0.063 mmol)に加え、該混合液を室温で5時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、残渣を減圧下で終夜乾燥させて、HCl塩のピロリジンGW8bを茶色の固形物として得た(50mg)。 LC-MS (条件Ia): 保持時間 = 2.20分. LC-MS [M+H]
+ C
28H
31Cl
2N
6として計算;計算値: 521.20; 実測値 521.20.
実施例GW8
HCl塩のGW8b(50 mg, 0.075 mmol)/DMF(3 mL)懸濁液に、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(28.9 mg, 0.165 mmol)、DIEA(0.079 mL, 0.450 mmol)、およびHATU(58.7 mg, 0.154 mmol)を加え、該混合液を室温で2時間撹拌した。ほとんどの揮発性成分を減圧除去し、残渣をMeOHに溶解させ、逆相HPLC精製(MeOH/水/TFA; カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna, 30X100 mm S10 Axia)で処理して、TFA塩のGW8を得た(薄黄色の泡状物質; 40 mg)。 1H NMR (MeOD, δ = 3.30 ppm, 400 MHz): 7.80-7.75 (m, 8H), 5.01 (dd, J = 10.4, 7.4, 2H), 4.26-4.17 (m, 4H), 3.63 (s, 6H), 3.38-3.33 (m, 2H), 2.52-2.49 (m, 2H), 2.45-2.33 (m, 2H), 2.03-1.95 (m, 2H), 1.87-1.79 (m, 2H), 1.19 (d, J=6.3, 6H), 0.92 (d, J=6.8, 6H), 0.87 (d, J=6.8, 6H). LC (条件2aおよび2b): >95% 均一性指数. LC-MS (条件Ia): 保持時間 = 2.89分. LC-MS [M+H]+ C42H53Cl2N8O6として計算;計算値: 835.35; 実測値 835.41.
実施例GW9およびGW10
実施例GW9, 工程a
GW3a-2(1.31 g, 5.09 mmol)/THF(25 mL)溶液に、メチルマグネシウムブロミド(2.037 mL, 6.11 mmol)を40℃(ドライアイス/アセトン浴)にて滴下した。それを同一の温度で2時間撹拌した後、該浴を取り外し、さらに1時間撹拌を続けた。酢酸(1 mL)、水(10 mL)およびエーテル(50 mL)を加え、該混合液を振盪させ、有機層を分離した。有機層を水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(5-95% EtOAc/ヘキサン)で精製して、エステルGW9aを無色の油状物として得た(0.6g)。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.24 ppm, 400 MHz): 4.97 (ブロードのd, J = 8.3, 1H), 4.29 (m, 1H), 3.74/3.73 (重なりの‘s’, 3H), 2.66 (m, 1H), 2.27-2.22 (m, 0.21H), 2.17 (s, 2.58H), 2.10-2.02 (m, 1.22H), 1.80-1.1.74 (m, 1H), 1.43/1.40 (重なりの‘s’, 9H), 1.16 (d, J=7.1, 2.6H), 1.05(d, J=6.8, 0.4H).
実施例GW9, 工程b
ケトンGW9a(0.6 g, 2.195 mmol)/DCM(15 mL)溶液に、TFA(0.846 mL, 10.98 mmol)を加え、該混合液を室温で7時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、減圧下で終夜乾燥させて、薄黄色の油状物を得た(0.63g)。
上記粗生成物(0.5g, 1.8 mmol)/メタノール(20 mL)溶液を、Pd/C(0.025 g, 0.234 mmol)を含有する500 mL パールシェーカーボトルに加えた。エバキュエートして窒素で再充填した(3x)後、該混合液を60 psi下において24時間振盪させた。該反応混合液を濾紙により濾過し、揮発性成分を減圧除去して、薄黄色の油状物を得た(0.41g)。
上記粗生成物(0.48g, 1.77 mmol)/CH2Cl2(7 mL)溶液に、DMAP(10.81 mg, 0.088 mmol)、トリエチルアミン(0.740 mL, 5.31 mmol)を加えた。二炭酸ジ-tert-ブチル(0.386g, 1.77 mmol)を15分かけて少しずつ加え、該混合液を室温で18時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去した後、該粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(0-22% EtOAc/ヘキサン)で精製して、2つの主要な生成物を得た。第1溶出物はGW9b-1であった(0.54g)。 1H NMR (CDCl3, δ = 7.24 ppm, 400 MHz) 4.41/4.30 (ブロードのm, 1H), 3.74 (s, 3H), 3.48/3.33 (ブロードのm, 1H), 2.37-2.22 (m, 0.2H), 2.10-2.04 (m, 0.9H), 1.98-1.19 (m, 0.9H), 1.79 (m, 1H), 1.46-1.32 (m, 12H), 1.05/1.01/0.97 (3つの重なりの‘d’, J = 6.8/6.6/6.3, 各々, 3H). 第2溶出物は未同定の不純物が混入したGW9b-2であった(0.48 g)。 GW9b-2の澄明な画分を用いて以下のスペクトルデータを得た: 1H NMR (CDCl3, δ = 7.24 ppm, 400 MHz) 4.23-4.12 (2つの重なりの‘dd’, 1H), 4.00-3.85 (2つの重なりの‘m’, 1H), 3.72/3.71 (重なりの‘s’, 3H), 2.34-2.20 (m, 2H), 1.69-1.55 (1H), 1.45/1.39 (重なりの‘s’, 9H), 1.13-1.01 (m, 3.13H), 0.97 (d, J = 6.3, 2.87H).
実施例GW9, 工程c
GW9b-1(3.73 g, 14.50 mmol)/エタノール(40 mL)溶液にLiOH(0.417 g, 17.39 mmol)/水(20.00 mL)溶液を加え、該混合液を室温で6時間撹拌した。さらなるLiOH(0.1g, 4.3 mmol)を加え、さらに2時間撹拌を続けた。ほとんどの有機成分をエバポレートし、残った部分をエーテル(20 mL)で洗浄した。水層を氷-水浴で冷却し、1N HClを用いてpH 2-3まで酸性化し、EtOAc(50 mL, 4x)で抽出し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して無色の油状物を得て、それを高真空に曝露することにより白色の固形物を得た(3.43g)。該固形物を、最小量のEtOAc中に、ヒーティングガンで補助してそれを還流条件にして、溶解させた。室温まで冷却した後、5滴のヘキサンを加え、周囲温度で終夜静置して、酸GW9cを白色の針状物として得て、それを濾過し、ヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥させた(2.02g)。
1H NMR (CDCl
3, δ = 7.24 ppm, 400 MHz) 4.40 (見かけ上のdd, J=8.3, 2.8, 1H), 3.30 (ブロードのm, 1H), 2.50 (ブロードのm, 1H), 2.01-1.93 (m, 1H), 1.68-1.59 (m, 1H), 1.52 (s, 9H), 1.29 (d, J=6.0, 3H), 1.07 (d, J=6.8, 3H).
実施例GW9, 工程d
化合物GW9d(TFA塩; 薄黄色の泡状物質)を、酸GW9cから、最終工程に(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸を用いたことを除き、前駆体酸GW3cからのGW3gの製造について記載された方法に従って、製造した。
1H NMR (MeOD, δ = 3.30 ppm, 400 MHz): 7.97-7.96 (m, 2H), 7.88-7.82 (m, 8H), 5.70 (ブロードのd, J = 6.7, 0.6H), 5.29 (dd, J = 10.3, 1.2H), 5.19-5.14 (m, 0.2H), 〜4.90 (HODシグナルと重なり, 1H), 4.38 (m, 1H), 4.12-4.06 (m, 2H), 3.71/3.67/3.64 (重なりの‘s’, 6H), 2.73-2.68 (m, 0.6H), 2.53-2.45 (m, 1.4H), 2.35-2.18 (m, 2.5H), 2.07-1.82 (m, 3.5H), 1.53 (d, J = 6.8, 3.6H), 1.40 (d, J = 7.1, 0.5H), 1.30 (d, J = 7.1, 1.9H), 1.17-0.83 (重なりの‘d’の集まり, 18H). LC (条件2aおよび2b): >95% 均一性指数. LC-MS (条件Ia): 保持時間 = 2.07分. LC-MS として計算;計算値: [M+H]
+ C
44H
59N
8O
6: 795.46; 実測値 795.44.
実施例GW9およびGW10
GW9d(TFA塩; 310 mg, 0.328 mmol)/DMF(6 mL)溶液に、NCS(62.5 mg, 0.468 mmol)を加え、該混合液を50℃で9時間加熱した。ほとんどの揮発性成分を減圧除去し、残渣をMeOHに溶解させ、逆相HPLC精製(MeOH/水/TFA; カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna, 30X100 mm S10 Axia)で処理して、モノ-およびジ-クロロ生成物を分離した。該モノ-クロル化生成物を異なる逆相HPLC条件(ACN/TFA/水, Water-SunFire 30X100 mm S5)でさらに精製した。実施例GW9(薄黄色の泡状物質; 36 mg)および実施例GW10(薄黄色の泡状物質; 60 mg)をTFA塩として得た。 実施例GW9: 1H NMR (DMSO, δ = 2.50 ppm, 400 MHz): 12.71-12.64 (ブロードのm, 1H), 8.10 (ブロードのs, 1H), 7.95-7.83 (m, 8H), 7.64-7.58 (m, 1.4H), 7.51 (d, J=8.6, 0.6H), 5.56 (m, 0.22H), 5.33 (m, 0.33H), 5.16 (m, 0.78H), 5.04 (m, 0.67H), 4.27-4.11 (m, 2H), 3.93-3.86 (H2Oシグナルと重なった‘m’, 2H), 3.56-3.53 (m, 6H), 2.62-1.64 (‘m’の集まり, 8H), 1.50-0.75 (‘d’の集まり, 24H). LC (条件2aおよび2b): >95% 均一性指数. LC-MS (条件Ia): 保持時間 = 2.66分. LC-MS [M+H]+ C44H58ClN8O6として計算;計算値: 829.42; 実測値 829.44. 実施例GW10: 1H NMR (DMSO, δ = 2.50 ppm, 400 MHz): 12.7 (ブロードのm, 2H), 8.00-7.80 (m, 8H), 7.63 (m, 0.76H), 7.51 (d, J=8.6, 1.09H), 7.08 (m, 0.09H), 6.57 (m, 0.05H), 5.33 (d, J=6.3, 0.74 H), 5.05 (見かけ上のt, 1.26H), 4.25-4.12 (m, 2H), 3.90-3.85 (H2Oシグナルと重なった‘m’, 2H), 3.58-3.49 (m, 6H), 2.59-2.55 (m, 0.5H), 2.33-2.13 (m, 2.7H), 1.98-1.88 (m, 4.05H), 1.71-1.63 (m, 0.75H), 1.43 (d, J=6.6, 3.7H), 1.18 (d, J=6.3, 2.05H), 1.05-0.76 (‘d’の集まり, 18.25H). LC (条件2aおよび2b): >95% 均一性指数. LC-MS (条件Ia): 保持時間 = 3.29分. LC-MS [M+H]+ C44H57Cl2N8O6として計算;計算値: 863.38; 実測値 863.38.
実施例GW11およびGW12
実施例GW11およびGW12を、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸の代わりに(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)ブタン酸を用いたことを除いて、実施例GW9およびGW10の製造について記載された方法に従って製造した。 実施例GW11(TFA塩): LC-MS (条件Ia): 保持時間 = 2.57分. LC-MS [M+H]
+ C
42H
54ClN
8O
6として計算;計算値: 801.39; 実測値 801.38. 実施例GW12(TFA塩): LC-MS (条件Ia): 保持時間 = 3.24分. LC-MS [M+H]
+ C
42H
53Cl
2N
8O
6として計算;計算値: 835.35; 実測値 835.31.
実施例OL1およびOL2
実施例OL1, 工程a
ピロリジン1e/4HCl(455 mg, 0.766 mmol)、(S)-2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-2-(メトキシカルボニルアミノ)酢酸(385 mg, 1.532 mmol)、HATU(612 mg, 1.609 mmol)およびDIEA(0.803 mL, 4.60 mmol)を、DMF(30 mL)中で混合して、得られた黄色の溶液を周囲温度で3時間撹拌した。溶媒を減圧下において除去し、残渣をメタノールに再溶解させ、プレパラティブHPLC(溶媒A: 10%アセトニトリル/90%水/10 mM NH
4OAc; 溶媒B: 90%アセトニトリル/10%水/10 mM NH
4OAc; カラム: SunFire Prep MS C18 30 x 150mm S10; 波長: 220nM; 流速: 40 ml/分; グラジエント: 30分にわたる10%B〜75%Bおよび30分のホールド時間)により精製した。生成物OL1a(0.37 g, 0.396 mmol)に相当するオフホワイト色の固形物を得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 11.67 - 12.26 (2 H, m), 7.80 (4 H, d, J=7.93 Hz), 7.67 - 7.76 (1 H, m), 7.65 (4 H, d, J=8.24 Hz), 7.54 (2 H, s), 7.23 - 7.35 (2 H, m), 5.07 (2 H, dd, J=8.24, 3.66 Hz), 4.54 (2 H, t, J=7.93 Hz), 3.62 (2 H, d, J=4.27 Hz), 3.55 (6 H, s), 2.36 (2 H, t, J=10.99 Hz), 2.20 - 2.30 (2 H, m), 2.01 (4 H, br. s.), 1.57 - 1.85 (9 H, m), 1.19 - 1.53 (6 H, m), 0.92 - 1.08 (2 H, m), 0.71 (2 H, br. s.). LC (条件OL3): 保持時間 = 0.79分. LC-MS: [M+H]
+ C
48H
55F
4N
8O
6として計算;計算値: 915.42; 実測値: 915.8. HPLC純度評価(条件OL4a): 保持時間 = 23.12分, 均一性指数 = 98.4%.
実施例OL1およびOL2
NCS(6.83 mg, 0.051 mmol)をアミドOL1a(39 mg, 0.043 mmol)/DMF(2 mL)溶液に加え、得られた混合液を50℃まで5時間加熱した。次いで、該反応混合液をプレパラティブHPLCにより精製した。 溶媒A: 10%MeOH/90%水/0.1%TFA; 溶媒B: 90%MeOH/10%水/0.1%TFA; カラム: SunFire Prep MS C18 30 x 100mm 5u; 波長: 220nM; 流速: 40 ml/分; グラジエント: 30分にわたる0%B〜75%Bおよび2分のホールド時間. 画分の濃縮後、TFA塩の実施例OL1(15 mg)および実施例OL2(16 mg)を単離した。 実施例OL1: 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.11 (1 H, s), 7.74 - 8.00 (8 H, m), 7.40 (1 H, d, J=8.55 Hz), 7.28 (1 H, d, J=8.24 Hz), 4.91 - 5.05 (2 H, m), 4.48 - 4.59 (2 H, m), 3.74 - 3.87 (2 H, m), 3.62 - 3.71 (1 H, m), 3.55 (3 H, s), 3.54 (3 H, s), 2.19 - 2.43 (6 H, m), 1.66 - 2.07 (19 H, m), 1.56 (1 H, d, J=10.38 Hz), 1.26 - 1.48 (5 H, m), 0.89 - 1.02 (2 H, m), 0.81 (1 H, s), 0.70 (1 H, br. s.). LC (条件OL3): 保持時間 = 0.87分. LC-MS: [M+H]+ C48H54ClF4N8O6として計算;計算値: 949.38; 実測値: 949.6. HPLC純度評価(条件OL4a): 保持時間 = 9.16分, 均一性指数 = 94.7%. 実施例OL2: 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.86 (4 H, d, J=8.55 Hz), 7.79 (4 H, d, J=8.24 Hz), 7.29 (2 H, d, J=8.55 Hz), 4.95 (2 H, dd, J=8.55, 4.88 Hz), 4.52 (2 H, t, J=7.63 Hz), 3.67 (2 H, t, J=4.58 Hz), 3.54 (6 H, s), 2.21 - 2.40 (4 H, m), 2.01 (4 H, br. s.), 1.67 - 1.95 (13 H, m), 1.27 - 1.46 (4 H, m), 0.94 - 1.02 (2 H, m), 0.70 (2 H, d). LC (条件OL3): 保持時間 = 1.01分. LC-MS: [M+H]+ C48H53Cl2F4N8O6として計算;計算値: 983.34; 実測値: 983.7. HPLC純度評価 (条件OL4a): 保持時間 = 12.25分, 均一性指数 = 94.7%.
実施例OL3〜OL5
実施例OL3, 工程a
ピロリジンV9a(207 mg, 0.377 mmol)、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸(82 mg, 0.377 mmol)、HATU(158 mg, 0.415 mmol)およびDIEA(0.132 mL, 0.755 mmol)を、DMF(5 mL)中で混合し、得られた黄色の溶液を周囲温度で3時間撹拌した。該混合液をプレパラティブHPLCにより精製した。 溶媒A: 10%MeOH/90%水/0.1%TFA; 溶媒B: 90%MeOH/10%水/0.1%TFA; カラム: SunFire Prep MS C18 30 x 100mm 5u; 波長: 220nM; 流速: 40 ml/分; グラジエント: 30分にわたる20%B〜80%Bおよび2分のホールド時間. TFA塩のカルバメートOL3aに相当する白色の固形物(0.19 g)を得た。[注記: カルバメートOL3aおよびV9bは、それらの形態以外は同一である].
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 8.18 (1 H, br. s.), 8.12 (1 H, s), 7.80 - 8.00 (8 H, m), 7.34 (1 H, d, J=8.55 Hz), 5.01 (1 H, t, J=8.09 Hz), 4.79 - 4.90 (1 H, m), 4.49 (1 H, t, J=7.48 Hz), 3.74 - 3.87 (3 H, m), 3.55 (4 H, s), 3.18 - 3.32 (2 H, m), 2.52 - 2.59 (2 H, m), 2.37 (2 H, ddd, J=19.99, 13.43, 6.26 Hz), 2.07 (1 H, br. s.), 1.92 (1 H, dt, J=13.20, 6.68 Hz), 1.73 (1 H, ddd, J=13.20, 6.49, 6.26 Hz), 1.06 - 1.52 (17 H, m), 0.80 (2 H, br. s.), 0.74 (1 H, br. s.). LC (条件OL1): 保持時間 = 1.98分. LC-MS: [M+H]
+ C
42H
50N
7O
6として計算;計算値: 748.38; 実測値: 748.52.
実施例OL3, 工程b
カルバメートOL3a(0.19 g, 0.195 mmol)をCH
2Cl
2(15 mL)に溶解させ、4N HCl/ジオキサン(3 mL, 12.00 mmol)を加えた。得られた懸濁液を周囲温度で2時間撹拌し、揮発性物質を減圧下で除去した。HCl塩のピロリジンOL3b(3X)に相当する黄色がかった固形物(0.12 g)を得て、さらなる精製は行わずに用いた。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 8.14 (1 H, s), 7.83 - 8.01 (10 H, m), 7.34 (1 H, d, J=8.55 Hz), 5.06 (1 H, t, J=7.93 Hz), 4.73 (1 H, t, J=8.24 Hz), 4.50 (1 H, t, J=7.48 Hz), 3.78 - 3.87 (3 H, m), 3.64 - 3.74 (2 H, m), 3.56 (3 H, s), 3.44 - 3.51 (1 H, m), 3.39 - 3.44 (1 H, m), 3.20 - 3.35 (2 H, m), 2.55 - 2.64 (2 H, m), 2.34 - 2.43 (1 H, m), 2.06 - 2.16 (1 H, m), 1.87 - 1.97 (2 H, m), 1.27 - 1.51 (4 H, m), 1.12 (1 H, d, J=4.58 Hz), 0.90 - 0.98 (1 H, m), 0.82 - 0.89 (1 H, m), 0.78 (1 H, br. s.). LC (条件OL2): 保持時間 = 2.51分. LC-MS: [M+H]
+ C
37H
42N
7O
4として計算;計算値: 648.33; 実測値: 648.4.
実施例OL3, 工程c
(S)-2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-2-(メトキシカルボニルアミノ)酢酸(87 mg, 0.345 mmol)、HCl塩のピロリジンOL3b(3X)(261 mg, 0.345 mmol)、HATU(144 mg, 0.379 mmol)およびDIEA(0.301 mL, 1.724 mmol)を、DMF(10 mL)中で混合し、得られた茶色の溶液を周囲温度で2時間撹拌した。サンプルを、プレパラティブHPLCによりそのまま精製した。 溶媒A: 10%MeOH/90%水/0.1%TFA; 溶媒B: 90%MeOH/10%水/0.1%TFA; カラム: SunFire Prep MS C18 30 x 100mm 5u; 波長: 220nM; 流速: 40 ml/分; グラジエント: 30分かけて30%B〜70%Bおよび2分のホールド時間. TFA塩のアミドOL3c(2x)に相当する白色の固形物(132 mg, 0.117 mmol, 33.8%収率)を得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 11.68 - 12.18 (2 H, m), 7.78 (3 H, t, J=8.39 Hz), 7.73 (1 H, d, J=9.46 Hz), 7.66 (4 H, d, J=8.55 Hz), 7.54 (2 H, dd, J=4.12, 1.68 Hz), 7.28 (2 H, dd, J=19.68, 8.39 Hz), 5.08 (2 H, ddd, J=8.39, 4.12, 3.97 Hz), 4.46 - 4.58 (2 H, m), 3.82 - 3.94 (2 H, m), 3.61 - 3.67 (2 H, m), 3.54 (6 H, d, J=1.53 Hz), 3.24 (2 H, t, J=11.29 Hz), 2.33 - 2.41 (2 H, m), 2.21 - 2.31 (2 H, m), 1.91 - 2.08 (4 H, m), 1.75 - 1.89 (6 H, m), 1.58 (1 H, d, J=13.43 Hz), 1.40 - 1.52 (2 H, m), 1.26 - 1.40 (3 H, m), 0.97 - 1.07 (2 H, m), 0.67 - 0.79 (2 H, m). LC (条件OL1): 保持時間 = 1.94分. LC-MS: [M+H]
+ C
47H
55N
8O
7として計算;計算値: 881.42; 実測値: 881.58.
実施例OL3〜OL5
NCS(22.66 mg, 0.170 mmol)を実施例OL3cのTFA塩(115 mg, 0.131 mmol)/DMF(3 mL)溶液に加え、得られた混合液を50℃まで5時間加熱した。該混合液をプレパラティブHPLCにより精製した。 溶媒A: 05%MeCN/95%水/10 mM NH4Ac; 溶媒B: 95%MeCN/5%水/10 mM NH4Ac; カラム: SunFire Prep MS C18 30 X 100mm S10; 波長: 220nM; 流速: 35 ml/分; グラジエント: 30分かけて10%B〜100%Bおよび2分 ホールド時間. 2つの画分を単離し、ここで、第1溶出物はモノ-クロル化類似体(実施例OL4およびOL5)に相当し、第2溶出物はビス-クロル化類似体(実施例OL3)に相当する。該相当する画分の濃縮後、該混合液をメタノールに再溶解させ、モノクロル化位置異性体をプレパラティブHPLCにより分離した。 溶媒A: 10%アセトニトリル/90%水/0.1%TFA; 溶媒B: 90%アセトニトリル/10%水/0.1%TFA; カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna 21 x 100mm S10; 波長: 220nM; 流速: 25 ml/分; グラジエント: 60分にわたる10%B〜50%Bおよび2分 ホールド時間. TFAとしての実施例OL4および実施例OL5に相当する2つの画分を単離した(それらの相対位置化学(relative regiochemistry)は決定しなかった)。
実施例OL3(36 mg)を白色の固形物として得た。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.55 (2 H, d, J=1.22 Hz), 7.87 (4 H, d, J=8.24 Hz), 7.78 (4 H, d, J=7.02 Hz), 7.27 (2 H, dd, J=18.62, 8.55 Hz), 5.76 (1 H, s), 4.91 - 5.01 (2 H, m), 4.45 - 4.58 (2 H, m), 3.85 (2 H, d, J=9.77 Hz), 3.64 - 3.71 (2 H, m), 3.54 (6 H, s), 3.20 - 3.31 (2 H, m), 2.21 - 2.35 (4 H, m), 2.02 (3 H, d, J=3.97 Hz), 1.59 - 1.93 (9 H, m), 1.21 - 1.55 (7 H, m), 0.93 - 1.02 (2 H, m), 0.71 (2 H, m). LC (条件OL3): 保持時間 = 0.95分. LC-MS: [M+H]+ C47H53Cl2F2N8O7として計算;計算値: 949.34; 実測値: 949.8. HPLC純度評価 (条件OL4b): 保持時間 = 11.10分, 均一性指数 = 100%.
実施例OL4(10 mg)を白色の固形物として得た。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 14.62 (1 H, br. s.), 12.59 (1 H, br. s.), 8.12 (1 H, br. s.), 7.87 (8 H, dd, J=19.38, 8.09 Hz), 7.80 (2 H, d, J=7.63 Hz), 7.40 (1 H, d, J=8.85 Hz), 7.26 (1 H, d, J=8.24 Hz), 5.00 (1 H, t, J=7.93 Hz), 4.95 (1 H, dd, J=8.39, 5.04 Hz), 4.54 (1 H, t, J=7.48 Hz), 4.49 (1 H, t, J=7.93 Hz), 3.86 (3 H, dd, J=11.44, 2.59 Hz), 3.79 (1 H, br. s.), 3.65 - 3.72 (2 H, m), 3.55 (6 H, d, J=5.19 Hz), 3.19 - 3.28 (2 H, m), 2.20 - 2.43 (4 H, m), 1.89 - 2.07 (5 H, m), 1.30 - 1.89 (10 H, m), 0.92 - 1.03 (2 H, m), 0.80 (1 H, br. s.), 0.72 (1 H, br. s.) LC (条件OL3): 保持時間 = 0.85分. LC-MS: [M+H]+ C47H54ClF2N8O7として計算;計算値: 915.38; 実測値: 915.9. HPLC純度評価 (条件OL4a): 保持時間 = 9.03分, 均一性指数 = 100%.
実施例OL5(12 mg, 7.96%収率)を白色の固形物として得た。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 14.62 (1 H, br. s.), 12.59 (1 H, br. s.), 8.09 (1 H, br. s.), 7.87 - 7.98 (4 H, m), 7.84 (2 H, d, J=8.24 Hz), 7.80 (2 H, d, J=8.24 Hz), 7.35 (1 H, d, J=8.24 Hz), 7.29 (1 H, d, J=8.55 Hz), 4.91 - 5.03 (2 H, m), 4.51 (2 H, ddd, J=15.64, 7.71, 7.48 Hz), 3.78 - 3.90 (4 H, m), 3.64 - 3.71 (1 H, m), 3.54 (6 H, s), 3.16 - 3.31 (2 H, m), 2.19 - 2.44 (3 H, m), 2.02 (3 H, br. s.), 1.64 - 1.95 (7 H, m), 1.27 - 1.54 (6 H, m), 0.96 (2 H, dd, J=12.21, 7.32 Hz), 0.81 (1 H, br. s.), 0.70 (1 H, br. s.). LC (条件OL3): 保持時間 = 0.86分. LC-MS: [M+H]+ C47H54ClF2N8O7として計算;計算値: 915.38; 実測値: 915.9. HPLC純度評価 (条件OL4a): 保持時間 = 8.11分, 均一性指数 = 100%.
実施例OL6
実施例OL6(TFA塩)を、ピロリジンV1b/4HClおよびCap-179(エナンチオマー-1)から、実施例V1の合成について記載された方法に従って、製造することができる。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 8.11 (1 H, br. s.), 7.74 - 8.01 (8 H, m), 7.22 - 7.35 (1 H, m), 7.14 (1 H, d, J=7.53 Hz), 4.87 - 5.15 (2 H, m), 4.47 (2 H, d, J=7.03 Hz), 3.80 (1 H, br. s.), 3.65 (1 H, br. s.), 3.55 (6 H, br. s.), 3.36 (4 H, br. s.), 2.20 - 2.37 (3 H, m), 2.13 (1 H, br. s.), 1.90 - 2.05 (2 H, m), 1.85 (1 H, br. s.), 1.63 - 1.80 (1 H, m), 1.38 - 1.61 (2 H, m), 0.62 - 1.14 (25 H, m). LC (条件2aおよび2b): >95%均一性指数. LC (条件OL4c): 保持時間 = 0.85分. LC-MS: [M+H]
+ C
50H
62ClN
8O
8として計算;計算値: 937.44; 実測値: 937.5.
実施例OL7
実施例OL7, 工程a
(2S,2'S)-tert-ブチル 2,2'-(5,5'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ジピロリジン-1-カルボキシレート(500 mg, 0.800 mmol)/AcOH(30 mL)溶液に、臭素(0.041 mL, 0.800 mmol)/AcOH(0.8 mL)を10分かけて滴下した。得られた反応混合液を室温で終夜撹拌し、飽和NaHCO
3で中和した後、CH
2Cl
2で抽出した。有機層をMgSO
4で希釈し、減圧濃縮した。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル; 1:1 EtOAc/ヘキサン、次いで2:1 EtOAc/ヘキサン)により精製して、ブロミドOL7a.1(200 mg)およびジブロミドOL7a.2(140 mg)を白色の固形物として得た(注記:最初に該ジブロミドがカラムから溶出した)。
実施例OL7, 工程b.1
水(0.03 mL)中のシクロプロピルボロン酸(13.49 mg, 0.157 mmol)、リン酸三カリウム(90 mg, 0.423 mmol)の混合液を、室温で15分間撹拌した。次いで、ブロミドOL7a.1(85 mg, 0.121 mmol)、酢酸パラジウム(II)(2.71 mg, 0.012 mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(6.8 mg, 0.024 mmol)およびトルエン(1 mL)を加え、該反応混合液を110℃で終夜撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を、以下の条件を用いて、プレパラティブHPLCにより精製した。 カラム: Waters SunFire OBD 19 X 100 mm S5; 溶媒A = 10%ACN-90%H
2O-0.1%TFA; 溶媒B = 90%ACN-10%H
2O-0.1%TFA; 開始 %B = 10; 最終 %B = 75; 流速 = 20 ml/分; グラジエント時間 = 20分. TFA塩のカップリング生成物(coupled product)OL7b.1を薄黄色の固形物として得た(79 mg)。
実施例OL7, 工程b.2
トルエン(1.5 mL)および水(0.05 mL)中のジブロミドOL7a.2(140 mg, 0.179 mmol)、シクロプロピルボロン酸(40.0 mg, 0.465 mmol)、酢酸パラジウム(II)(8.03 mg, 0.036 mmol)、リン酸三カリウム(266 mg, 1.252 mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(20.07 mg, 0.072 mmol)の混合液を、マイクロ波を用いて110℃で1.5時間加熱した。LCMSにより反応の終了が示された。該混合液を濾過し、濾液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をプレパラティブHPLCにより精製した: カラム = Waters SunFire OBD 19 X 100 mm S5; 溶媒A = 10%ACN-90%H
2O-0.1%TFA; 溶媒B = 90%ACN-10%H
2O-0.1%TFA; 開始 %B = 10. 最終 %B = 70; 流速 = 20 ml/分; グラジエント時間 = 20分. TFA塩のカップリング生成物OL7b.2を薄黄色の固形物として得た。
実施例OL7, 工程c
上記で製造したカルバメートOL7b(79 mg)/CH
2Cl
2(2 mL)溶液に、HCl(2 mL, 8.00 mmol)(4 N/ジオキサン)を加え、得られた混合液を室温で30分間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、OL7cのHCl塩(69 mg)を得て、それをさらなる精製は行なわずに次の工程で用いた。
実施例OL7
DMF(1 mL)中の(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(20.09 mg, 0.115 mmol)、ピロリジンOL7/4HCl(35 mg, 0.057 mmol)の混合液に、DiPEA(0.06 mL, 0.34 mmol)およびHATU(43.6 mg, 0.115 mmol)を加えた。該反応混合液を室温で1時間撹拌し、次いでアンモニア(2 mL, 2 M/メタノール)を加え、さらに1時間撹拌を続けた。揮発性成分を減圧除去し、残渣をプレパラティブHPLCにより精製した: カラム = Waters SunFire C18 19 X 100 mm 5u; 溶媒A = 10%MeOH-90%H2O-0.1%TFA; 溶媒B = 90%MeOH-10%H2O-0.1%TFA; 開始 %B = 10; 最終 %B = 75; 流速 = 25 ml/分; グラジエント時間 = 18分. TFA塩の実施例OL7をオフホワイト色の固形物として得た(24 mg)。 保持時間 = 1.68分 (条件OL5a). (M+H)+ 779.47. 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.12 (1 H, br. s.), 7.97 (4 H, dd, J=12.97, 8.39 Hz), 7.86 - 7.92 (2 H, m), 7.80 (2 H, d, J=8.24 Hz), 7.32 (2 H, t, J=8.70 Hz), 5.14 (1 H, t, J=7.02 Hz), 5.05 (1 H, t, J=7.48 Hz), 4.12 (2 H, t, J=6.71 Hz), 3.76 - 3.92 (4 H, m), 3.54 (6 H, s), 2.39 (2 H, d, J=6.10 Hz), 1.95 - 2.21 (9 H, m), 1.08 (2 H, d, J=8.24 Hz), 0.84 (7 H, t, J=7.17 Hz), 0.79 (6 H, d, J=6.41 Hz), 0.67 - 0.74 (1 H, m)
実施例OL8〜OL14
実施例OL8〜OL14を、適切な前駆体および実施例OL7の製造について記載された方法を用いることにより、TFA塩として製造した。
実施例OL15
実施例OL15, 工程a
THF(3 mL)中のブロミドOL7a.1(200 mg, 0.284 mmol)、CsF(0.021 mL, 0.568 mmol)、Pd(Ph
3P)
4(19.71 mg, 0.017 mmol)および2-アリル-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(0.107 mL, 0.568 mmol)の混合液を、マイクロ波において140℃で1時間加熱した。溶媒を減圧除去し、残渣をプレパラティブHPLCにより精製した。 カラム, PHENOMENEX(登録商標) Luna 10u (30 X 100 mm); 溶媒A = 5%CH
3CN-95%H
2O-10mmNH
4Oac; 溶媒B = 95%CH
3CN-5%H
2O-10mmNH
4OAc; 開始 %B = 30; 最終 %B = 100; 流速 = 25 ml/分; グラジエント時間 = 48分. 生成物OL15aを白色の固形物として得た(90 mg)。
実施例OL15
カルバメートOL15aを、実施例OL7の合成について記載された方法に従って、TFA塩の実施例OL15へと合成した。 保持時間 = 1.73分 (条件OL5a). (M+H)+ 779.53.
実施例OL16
実施例OL16(TFA塩)を、適切な前駆体から、実施例OL15の合成について記載された方法に従って、製造した。 保持時間 = 1.73分 (条件OL5a). (M+H)
+ 863.11.
実施例OL17およびOL18
トルエン(0.5 mL)中のOL15a(70 mg, 0.105 mmol)、ジヨードメタン(0.102 mL, 1.263 mmol)の溶液に、0℃にて、ジエチル亜鉛(1.263 mL, 1.263 mmol)(1 M/ヘプタン)を迅速に加えた。得られた混合液を、0℃で1.5時間、次いで室温で4時間、撹拌した。該混合液に、飽和NaHCO
3水溶液を加え、該混合液をCH
2Cl
2で抽出した。有機層を合わせて、MgSO
4下で乾燥させ、濃縮した。残渣をプレパラティブHPLCにより精製した: カラム, PHENOMENEX(登録商標) Luna 10u (30 X 100 mm); 溶媒A = 5%CH
3CN-95%H
2O-10mm NH
4Oac; 溶媒B = 95%CH
3CN-5%H
2O-10mmNH
4OAc; 開始 %B = 30; 最終 %B = 100; 流速 = 25 ml/分. グラジエント時間 = 25分。得られた物質(白色の固形物, 40 mg)をCH
2Cl
2(1 mL)中に溶解させ、HCl(1 mL, 4.00 mmol)(4 N/ジオキサン)で処理した。該混合液を室温で1時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、生成物(35 mg)を得て、それを実施例OL7の合成について記載された方法に従って、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸とカップリングさせた。得られた粗残渣をプレパラティブHPLCにより精製した: カラム = Waters SunFire C18 19 X 100 mm 5u; 溶媒A = 10%MeOH-90%H
2O-0.1%TFA; 溶媒B = 90%MeOH-10%H
2O-0.1%TFA; 開始 %B = 20; 最終 %B = 85; 流速 = 25 ml/分; グラジエント時間 = 27分。2つの画分を単離し、ここで、第1溶出物はTFA塩の実施例OL18に相当し(保持時間 = 1.74分 (条件OL5a). (M+H)
+ 793.54)、第2溶出物はTFA塩の実施例OL17に相当した(保持時間 = 1.77分 (条件OL5a). (M+H)
+ 793.53)。
実施例OL19
実施例OL19, 工程a
水(0.2 mL)中の1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(59.1 mg, 0.284 mmol)、リン酸三カリウム(121 mg, 0.568 mmol)の混合液を、室温で15分間撹拌した。次いで、ブロミドOL7a.1(100 mg, 0.142 mmol)、Pd(Ph
3P)
4(9.85 mg, 0.008 mmol)およびDMF(2 mL)を加え、該反応混合液を、マイクロ波照射下において、130℃にて40分間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を、以下の条件を用いて、プレパラティブHPLCにより精製した。 カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna 10u (30 X 100 mm); 溶媒A = 10%ACN-90%H
2O-10 mm NH
4OAc; 溶媒B = 90%ACN-10%H
2O-10mmNH
4OAc; 開始 %B = 10; 最終 %B = 80; 流速 = 25 ml/分; グラジエント時間 = 15分. カップリング生成物OL19aを薄黄色の固形物として得た(120 mg)。
実施例OL19, 工程b
上記で製造したカルバメートOL19a(120 mg)/CH
2Cl
2(1 mL)溶液に、HCl(1 mL, 4.00 mmol)(4 N/ジオキサン)を加え、得られた混合液を室温で1時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、HCl塩のOL19b(87 mg)を得て、それをさらなる精製は行なわずに次の工程で用いた。
実施例OL19
DMF(1 mL)中の(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(15.30 mg, 0.087 mmol)、ピロリジンOL19b/4HCl(30 mg, 0.044 mmol)の混合液に、DiPEA(0.053 mL, 0.306 mmol)およびHATU(33.2 mg, 0.087 mmol)を加えた。該反応混合液を室温で1時間撹拌し、揮発性成分を減圧除去し、残渣をプレパラティブHPLCにより精製した: カラム = Waters Atlantis OBD 30 X 100 mm 5u; 溶媒A = 10%MeOH-90%H2O-0.1%TFA; 溶媒B = 90%MeOH-10%H2O-0.1%TFA; 開始 %B = 20; 最終 %B = 75; 流速 = 25 ml/分; グラジエント時間 = 25分。TFA塩の実施例OL19を白色の固形物として得た(33 mg)。 保持時間 = 1.63分 (条件OL5a). (M+H)+ 819.40. 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.13 (1 H, s), 7.88 - 7.96 (2 H, m), 7.78 - 7.88 (4 H, m), 7.57 (1 H, br. s.), 7.43 - 7.51 (2 H, m), 7.33 (2 H, dd, J=8.39, 3.51 Hz), 6.42 (1 H, br. s.), 5.10 - 5.18 (2 H, m), 4.11 (2 H, td, J=7.93, 2.75 Hz), 3.78 - 3.91 (4 H, m), 3.59 - 3.66 (3 H, m), 3.54 (6 H, d, J=1.53 Hz), 2.35 - 2.45 (1 H, m), 2.30 (1 H, d, J=7.32 Hz), 2.13 - 2.22 (2 H, m), 1.93 - 2.13 (6 H, m), 0.89 (5 H, d, J=6.71 Hz), 0.83 (6 H, t, J=6.87 Hz), 0.78 (3 H, d, J=6.71 Hz).
実施例OL20〜OL25
実施例OL20〜OL25を、適切な前駆体および実施例OL19の製造について記載された方法を用いることにより、TFA塩として製造した。
実施例DSTL-1
実施例DSTL-1, 工程a
ジフェニルホスホリルアジド(17.09 mL, 79 mmol)を、トルエン(225 mL)中の6-ブロモ-2-ナフトエ酸(16.5 g, 65.7 mmol)、トリエチルアミン(18.32 mL, 131 mmol)、およびtert-ブチルアルコール(7.54 mL, 79 mmol)の溶液に加え、100℃で4時間撹拌した。揮発性物質をロータリーエバポレーターにより除去し、残渣をEtOAc(500 mL)に溶解させ、水および食塩水で洗浄した。濃縮により沈殿物が生じ、それを濾過により単離し、1:1 Et
2O/ヘキサンで洗浄して、実施例DSTL-1, 工程aを得た(10.5 g)。第2クロップの少量の純粋な生成物を、母液を濃縮することで単離した(9.8 g); 合わせた収率(93%)。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 3.44分. LC-MS [M+Na]
+ C
15H
16BrNO
2として計算;計算値: 345.02; 実測値 345.03.
実施例DSTL-1, 工程b
実施例DSTL-1, 工程a(5 g, 15.52 mmol)を酢酸(50 mL)中に希釈し、発煙硝酸(2.3 mL)を20分かけて滴下した。該反応液を2時間撹拌し、濾過により生成物を単離し、DCMおよび飽和NaHCO
3溶液間に分配した。有機層を濃縮し、実施例DSTL-1, 工程bを5.7 g(定量的)得た。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 3.52分. LC-MS [M+Na]
+ C
15H
15BrN
2O
4として計算;計算値: 390.02.; 実測値 390.99.
実施例DSTL-1, 工程c
塩化スズ(II) 無水物(3 g, 16.34 mmol)を、実施例DSTL-1, 工程b(2 g, 5.47 mmol)/MeOH(100 mL)溶液に加え、該溶液を70℃で18時間撹拌した。溶媒をロータリーエバポレーターにより除去し、実施例DSTL-1, 工程c(理論上1.25 gと推定される)を高真空下で乾燥させた。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 1.49分. LC-MS [M+H]
+ C
10H
9BrN
2として計算;計算値: 237.00; 実測値 236.96.
実施例DSTL-1, 工程d
HATU(2.085 g, 5.48 mmol)を、DMF(70 mL)中の実施例DSTL-1, 工程c(1.25 g, 5.48 mmol)、実施例1, 工程b(1.246 g, 5.48 mmol)、およびヒューニッヒ塩基(7.09 g, 54.8 mmol)の溶液に加え、該反応混合液を6時間撹拌した後、EtOAc(500 mL)および飽和NaHCO
3(150 mL)間に分配した。沈殿したスズ塩(tin salt)を、セライト(登録商標)を通した濾過により除去し、有機相を濃縮して、残渣を得て、それをAcOH(100 mL)に溶解させ、60℃で18時間加熱した。溶媒を高真空下においてロータリーエバポレーターにより除去し、残渣をCH
2Cl
2に溶解させ、飽和NaHCO
3溶液で洗浄した。濃縮後、該粗生成物をThompson シリカゲルカートリッジ(110 g)にチャージ(DCM)し、グラジエント溶出; 1 Lにわたる15-100%Bで処理して、実施例DSTL-1, 工程dを得た(420 mg, 44%)。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 2.51分. LC-MS [M+H]
+ C
21H
22BrN
3O
2として計算;計算値: 430.10.; 実測値 430.06.
実施例DSTL-1, 工程d.1
実施例DSTL-1, 工程d.1を、実施例1, 工程bから、特許出願WO 2008/021927中の、その脱メタノ(desmethano)類似体の合成について記載された方法に従って、製造した。
実施例DSTL-1, 工程e
実施例DSTL-1, 工程d.1(560 mg, 1.39 mmol)/DMF(15 mL)溶液に、NCS(203 mg, 1.52 mmol)を加えた。該反応混合液を50℃で16時間加熱した。該溶液を、窒素でパージし、DMFをエバポレートし、該粗残渣をThompson SiO
2カラム(80 g)にチャージ(DCM)し、グラジエント溶出を行った(BIOTAGE(登録商標))。 セグメント1: 1.5 Lにわたる10-100%B. セグメント2: ホールド 100%B 300 mL. (A/B ヘキサン/EtOAc). 実施例DSTL-1, 工程eを単離した(589.1 mg, 92%収率)。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 2.61分. LC-MS [M+Na]
+ C
19H
22ClN
3O
2として計算;計算値: 462.04; 実測値 462.07.
実施例DSTL-1, 工程f
スクリューキャップ付き圧力容器において、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(76 mg, 0.066 mmol)を、ジオキサン(12 mL)溶液中の実施例DSTL-1, 工程e(580 mg, 1.32 mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(671 mg, 2.64 mmol)および酢酸カリウム(324 mg, 3.30 mmol)の撹拌した懸濁液に一度に加えた。該反応混合液をエバキュエートし、アルゴン(3x)でフラッシュし、予熱した油浴(80℃)に入れ、16時間撹拌した。冷却後、該反応混合液をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3溶液、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。該粗残渣を、Thompson SiO
2カラム(80 g)にチャージ(DCM)し、グラジエント溶出を行った(BIOTAGE(登録商標))。 セグメント1: 1.5 Lにわたる5-100%B. セグメント2: ホールド 100%B 300 mL. (A/B CH
2Cl
2/EtOAc). 実施例DTSL-1, 工程f(714.7 mg, 95%)を黄色の泡状物質として単離した。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 2.69分. LC-MS [M+H]
+ C
25H
34BClN
3O
4として計算;計算値: 486.24; 実測値 486.26.
実施例DSTL-1, 工程g
スクリューキャップ付き圧力容器において、アルゴン下で、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(27.0 mg, 0.023 mmol)を、脱気したDME(4 mL)および水(1 mL)の溶液中の実施例DSTL-1, 工程d(200 mg, 0.467 mmol)、実施例DSTL-1, 工程f(250 mg, 0.514 mmol)およびNaHCO
3(196 mg, 2.335 mmol)の撹拌した懸濁液に、一度に加えた。該溶液をエバキュエートし、アルゴン(3x)を加え、予熱した油浴(80℃)に入れ、14時間撹拌した。該混合液を、EtOAc(10 mL)、THF(2 mL)およびMeOH(1 mL)で希釈し、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。濃縮して溶媒を除去した後、残渣をThompson SiO
2カラム(80 g)にチャージし、グラジエントにより溶出した(BIOTAGE(登録商標))。 セグメント1: 1.5 Lにわたる20-100%B, セグメント2: ホールド 300 mLの100%B; A/B ヘキサン/EtOAc. DSTL-1, 工程g(195.0 mg, 52.6%)を黄褐色の固形物として単離した。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 2.40分. LC-MS [M+H]
+ C
40H
44ClN
6O
4として計算;計算値: 707.31; 実測値 707.43.
実施例DSTL-1, 工程h
冷たい(0℃) 4N HCl/ジオキサン(4 mL)を、撹拌した実施例DSTL-1, 工程g(65 mg, 0.092 mmol)/MeOH(1 mL)溶液に加えた。該混合液を室温で3時間撹拌し、濃縮し、高真空下に置いて、DSTL-1, 工程hを、オレンジ-黄褐色の固形物として、およびテトラHCl塩として、得た。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 1.63分. LC-MS [M+H]
+ C
30H
28ClN
6として計算;計算値: 507.21; 実測値 507.26.
実施例DSTL-1
実施例DSTL-1を、実施例DSTL-1, 工程hから、実施例GW2の製造について記載された方法に従って、製造した。Waters SunFire column(30 x 100 mm, S5)を用いた、25分のグラジエント(40ml/分にて)にわたるプレパラティブHPLC(0-50%B)(ここで、溶媒B = 90%CH3CN-10%H2O-0.1%TFA、およびA = 5%CH3CN-95%H2O-0.1%TFA)により、精製を行った。実施例DSTL-1(70.4 mg, 67.7%)を白色の固形物として単離した。 1H NMR (MeOD, 500 MHz, δ): 8.47 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.44 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.91 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.85 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.80 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 5.34-5.31 (m, 1H), 5.07 (t, J = 7.32 Hz, 1H), 4.61 - 4.58 (m, 2H), 3.39-3.31 (m, 1H), 3.75-3.72 (m, 1H), 3.69 (s, 3H), 3.68 (s, 3H), 2.83-2.81 (m, 1H), 2.64-2.59 (m, 1H), 2.49-2.48 (m, 2H), 2.23-2.14 (m, 3H), 2.05-2.03 (m, 1H), 1.18-1.12 (m, 2H), 1.05-0.92 (m, 13H), 0.83-0.81 (m, 1H). LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 2.24分. LC-MS [M+H]+ C44H50ClN8O6として計算;計算値: 821.36; 実測値 821.54.
実施例DSTL-2
実施例DSTL-2を、実施例DSTL-1, 工程hから、Cap-51の代わりに(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸を用いることを除いて、実施例GW2の製造について記載された方法に従って製造した。Waters SunFire column(30 x 100 mm, S5)を用いた、25分グラジエント(40ml/分にて)にわたるプレパラティブHPLC(0-50%B)(ここで、溶媒B = 90%CH
3CN-10%H
2O-0.1%TFAおよびA = 5%CH
3CN-95%H
2O-0.1%TFA)により精製を行った。実施例DSTL-2(18.0 mg)を白色の固形物として単離した。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 2.04分. LC-MS [M+H]
+ C
48H
54ClN
8O
6として計算;計算値: 905.38; 実測値 905.60.
実施例DSTL-3およびDSTL-4
実施例DSTL-3, 工程aおよびDSTL-4, 工程a
臭素(0.079 mL, 1.54 mmol)/AcOH(1 mL)溶液を、撹拌した実施例1, 工程d(1.0 g, 1.541 mmol)/AcOH(40 mL)溶液に少しずつ加え、該混合液を室温で3時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、残渣をDCMに溶解させ、飽和NaHCO
3溶液で洗浄した。水層をDCMでさらに2回抽出し、有機抽出物を合わせて、食塩水で洗浄し、乾燥させた(Na
2SO
4)。残渣をThompson シリカゲルカートリッジ(160 g)にチャージ(DCM)し、2 Lにわたる30-100%Bで溶出した。 セグメント2: ホールド 800 mLの100%B. A/B ヘキサン/EtOAc. 3つの成分を単離した; 出発物質(303.6 mg); 実施例DSTL-3, 工程a(X = H; 382.1 mg); 黄色の固形物。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 2.21分. LC-MS [M+H]
+ C
38H
44BrN
6O
4として計算;計算値: 729.26; 実測値 . 729.28; 実施例 DTSL-4, 工程a(X = Br; 287.2 mg); 薄い、黄色の固形物. LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 2.62分. LC-MS [M+H]
+ C
38H
43Br
2N
6O
4として計算;計算値: 807.17; 実測値: 807.33.
実施例DSTL-3, 工程bおよびDSTL-4, 工程b
該生成物である実施例DSTL-3, 工程bおよびDSTL-4, 工程bを、別々に、先の工程に用いた。実施例DSTL-1, 工程hからの方法に記載の通り、保護基を除去した。 X = H; 実施例DTSL-3, 工程b: 黄色の固形物, 33.1 mg(97% 純粋); LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 1.49分. LC-MS [M+H]
+ C
28H
28BrN
6として計算;計算値: 529.16; 実測値 529.24. X = Br; 実施例DTSL-4, 工程b: 黄色の固形物, 33 mg (96% 純粋); LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 1.82分. LC-MS [M+H]
+ C
28H
27Br
2N
6として計算;計算値: 607.07; 実測値 607.16.
実施例DSTL-3
実施例DSTL-3を、実施例DSTL-3, 工程bから、実施例GW2の製造について記載された方法に従って製造した。プレパラティブHPLCにより精製を行った; Waters SunFire column(30 x 100 mm, S5)を用いた30分のグラジエント(40ml/分にて)にわたる0%-50%B, B = 90%CH3CN-10%H2O-0.1%TFAおよびA = 5%CH3CN-95%H2O-0.1%TFA。実施例DSTL-3(29.0 mg)を白色の固形物として単離した。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 2.07分. LC-MS [M+H]+ C42H50BrN8O6として計算;計算値: 843.30; 実測値 843.39.
実施例DSTL-4
実施例DSTL-4を、実施例DSTL-4, 工程bから、実施例GW2の製造について記載された方法に従って製造した。プレパラティブHPLCにより精製を行った; Waters SunFire column(30 x 100 mm, S5)を用いた30分のグラジエント(40ml/分にて)にわたる0%-50%B, B = 90%CH3CN-10%H2O-0.1%TFAおよびA = 5%CH3CN-95%H2O-0.1%TFA。実施例DSTL-4(30.2 mg)を白色の固形物として単離した。 1H NMR (MeOD, 500 MHz, δ): 7.82 (s, 8H), 5.08-5.05 (m, 2H), 4.58 (見かけ上のd, J = 6.7 Hz, 2H), 3.76-3.74 (m. 2H), 3.67 (s, 6H), 2.57-2.52 (m, 2H), 2.50-2.44 (m, 2 H), 2.22-2.17 (m, 2H), 2.06-2.01 (m, 2H), 1.12-1.08 (m, 2H), 1.04 (d, J = 6.7 Hz, 6H), 0.95 (d,, J = 6.7 Hz, 6H), 0.84-0.82 (m, 2H). LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 2.56分. LC-MS [M+H]+ C42H49BrN8O6として計算;計算値: 921.31; 実測値 921.30.
実施例DSTL-5
実施例DSTL-5, 工程a
Accufluor(アルミナ上、45-50%)(345 mg, 1.2 mmol)を、乾燥DMF(5 mL)中の実施例1, 工程d, (1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-tert-ブチル 3,3'-(5,5'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート)(500 mg, 0.77 mmol)の撹拌した懸濁液に、室温にて、一度に加えた。該混合液を予熱した油浴(60℃にて)に入れ、4時間撹拌した後、溶媒を高真空下でロータリーエバポレーターにより除去した。該粗生成物を、Thompson 90 g シリカゲルカートリッジにチャージし、2 Lにわたる10-100%Bおよび、ホールド 1 Lの100%B(溶媒B = EtOAc; 溶媒A = ヘキサン)で溶出した。第2のグラジエントで処理した(2 Lにわたる0-100%B(溶媒B = メタノール; 溶媒A = EtOAc)で溶出)。3つの画分を集めた: 実施例DSTL-5, 工程a (X=F), (1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-tert-ブチル 3,3'-(5,5'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(4-フルオロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート)(45.0 mg, 7%)(黄色の固形物として); 実施例DSTL-5, 工程a (X=H) ((1R,3S,5R)-tert-ブチル 3-(5-(4'-(2-((1R,3S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)ビフェニル-4-イル)-4-フルオロ-1H-イミダゾール-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート(193 mg, 32%)(黄色の固形物として)、および回収出発物質(153 mg, 24%)。
実施例DSTL-5, 工程a X = F: 第1溶出化合物のサンプル(〜10 mg)を、PHENOMENEX(登録商標) Luna column(30 x 100 mm, 10u)を用いた30分のグラジエント(40ml/分にて)にわたるプレパラティブHPLC(0-100%B)(ここで、溶媒B = 90%CH3CN-10%H2O-0.1%TFAおよびA = 5%CH3CN-95%H2O-0.1%TFA)によりさらに精製した。薄黄色の固形物として単離した(4.6 mg)。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 4.43分. LC-MS [M+H]+ C38H43F2N6O4として計算;計算値: 685.33; 実測値 685.38.
実施例DSTL-5, 工程a X = H: 第2溶出化合物のサンプル(〜15 mg)を、PHENOMENEX(登録商標) Luna column(30 x 100 mm, 10u)を用いた30分のグラジエント(40ml/分にて)にわたるプレパラティブHPLC(0-100%B)(ここで、溶媒B = 90%CH3CN-10%H2O-0.1%TFAおよびA = 5%CH3CN-95%H2O-0.1%TFA)によりさらに精製した。オフホワイト色の固形物として単離した(11.2 mg)。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 4.43分. LC-MS [M+H]+ C38H44FN6O4として計算;計算値: 667.34; 実測値 667.40.
実施例DSTL-5, 工程b
該生成物である実施例DSTL-5, 工程a, (X = F)および(X = H)を、別々に、先の工程に用いた。実施例DSTL-1, 工程hからの方法に記載の通り、保護基を除去した。
実施例DTSL-5, 工程b (X = F): 黄色の固形物, 23.4 mg; LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 2.89分. LC-MS [M+H]+ C28H27F2N6として計算;計算値: 485.22; 実測値 485.25.
実施例DTSL-5, 工程b (X = H): 18 mg (95% 純粋); LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 2.55分. LC-MS [M+H]+ C28H28FN6として計算;計算値: 467.25; 実測値 467.27.
実施例DSTL-5
実施例DSTL-5を、実施例DSTL-5, 工程b(X = H)から、実施例GW2の製造について記載された方法に従って製造した。プレパラティブHPLCにより精製を行った; Waters SunFire column(30 x 100 mm, S5)を用いた、30分グラジエント(40ml/分にて)にわたる0%-50%B, B = 90%CH3CN-10%H2O-0.1%TFAおよびA = 5%CH3CN-95%H2O-0.1%TFA。実施例DSTL-5(37.3 mg, 39%)を淡黄色の固形物として単離した。 1H NMR (MeOD, 500 MHz, δ): 7.88 (s, 1 H), 7.84 (d, J=8.5 Hz, 2H), 7.80 (d, J=8.5 Hz, 2H), 7.77 (d, J=8.5 Hz, 2H), 7.68 (d, J=8.5, 2H), 5.13 (t, J=7.0 Hz, 1H), 5.04 (t, J= 6.1Hz, 1H), 4.56 (d, J= 6.7 Hz, 2H) 3.82 (br. s, 1H), 3.68-3.67 (m, 7H), 2.72-2.68 (m, 1H), 2.51-2.43 (m, 3H), 2.21-2.14 (m, 2H), 2.09 (br. s, 1H), 2.03 (br. s, 1H), 1.15-1.09 (m, 2H), 1.02 (d, J=6.7 Hz, 6H), 0.94 (t, J=7.0 Hz, 6H), 0.90 (br. s, 1H), 0.81 (br. s, 1H). LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 3.45分. LC-MS [M+H]+ C42H50FN8O6として計算;計算値: 781.39; 実測値 781.54.
実施例DSTL-6
実施例DSTL-6を、実施例DSTL-5, 工程b(X = H)から、Cap-51の代わりに(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸を用いることを除いて、実施例GW2の製造について記載された方法に従って製造した。Waters SunFire column(30 x 100 mm, S5)を用いた、25分グラジエント(40ml/分にて)にわたるプレパラティブHPLC(0-50%B)(ここで、溶媒B = 90%CH
3CN-10%H
2O-0.1%TFAおよびA = 5%CH
3CN-95%H
2O-0.1%TFA)により精製を行った。実施例DSTL-6(37.1 mg, 36%)を白色の固形物として単離した。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 3.17分. LC-MS [M+H]
+ C
48H
54FN
8O
6として計算;計算値: 865.41; 実測値 865.55.
実施例DSTL-7
実施例DSTL-7を、実施例DSTL-5, 工程b(X = F)から、Cap-51の代わりに(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸を用いることを除いて、実施例GW2の製造について記載された方法に従って製造した。Waters SunFire column(30 x 100 mm, S5)を用いた、25分グラジエント(40ml/分にて)にわたるプレパラティブHPLC(0-50%B)(ここで、溶媒B = 90%CH
3CN-10%H
2O-0.1%TFAおよびA = 5%CH
3CN-95%H
2O-0.1%TFA)により精製を行った。実施例DSTL-7(14 mg, 25%)を白色の固形物として単離した。
1H NMR (MeOD, 500 MHz, δ) 7.72 (d, J=8.5 Hz, 4H), 7.64 (d, J=8.5 Hz, 4H), 5.03 (t, J=6.7 Hz, 2H), 4.63 (d, J= 7.6 Hz, 2H), 3.97-3.93 (m, 4H), 3.72 (br. s, 2H). 3.67 (s, 6H), 3.42-3.37 (m, 4H), 2.44-2.42 (m, 4H), 2.02 (br. s, 4H),1.63-1.57 (m, 6H), 1.46-1.43 (m, 2H), 1.14-1.19 (m, 2H), 0.80 (br. s, 2H): LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 3.17分. LC-MS [M+H]
+ C
46H
53F
2N
8O
6として計算;計算値: 883.40; 実測値 883.57.
実施例DSTL-8
実施例DSTL-8, 工程a
Accufluor(アルミナ上、45-50%)(274 mg, 0.92 mmol)を、乾燥DMF(4 mL)中の実施例GW1, 工程a, (2S,2'S,5S,5'S)-tert-ブチル 5,5'-(5,5'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-メチルピロリジン-1-カルボキシレート)(400 mg, 0.6 mmol)の撹拌した懸濁液に、室温にて、一度に加えた。該混合液を予熱した油浴(60℃にて)に入れ、4時間撹拌した後、さらなる135 mgのAccufluorを加え、60℃で16時間撹拌を続けた。溶媒を高真空下でロータリーエバポレーターにより除去し、該粗生成物をThompson 90 g シリカゲルカートリッジにチャージし、2 Lにわたる10-100%B、およびホールド 1 Lの100%B(溶媒B = EtOAc; 溶媒A = ヘキサン)で溶出した。第2のグラジエントで処理した(2 Lにわたる0-100%B(溶媒B = メタノール; 溶媒A = EtOAc)で溶出)。3つの画分を集めた: 実施例DSTL-8, 工程a(X = F), (2S,2'S,5S,5'S)-tert-ブチル 5,5'-(5,5'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(4-フルオロ-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ビス(2-メチルピロリジン-1-カルボキシレート)(33 mg, 5.1%)(黄-オレンジ色の固形物として) LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 4.64分. LC-MS [M+H]
+ C
38H
47F
2N
6O
4として計算;計算値: 689.36; 実測値 689.50. 実施例DSTL-8, 工程a(X = H) (2S,5S)-tert-ブチル 2-(5-(4'-(2-((2S,5S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチルピロリジン-2-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)ビフェニル-4-イル)-4-フルオロ-1H-イミダゾール-2-イル)-5-メチルピロリジン-1-カルボキシレート(108.6 mg, 17%)(黄-オレンジ色の固形物として). LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 3.83分. LC-MS [M+H]
+ C
38H
48FN
6O
4として計算;計算値: 671.37; 実測値 671.48 ならびに、回収出発物質(321.2 mg, 80%)(赤色がかった-オレンジ色の固形物として)。
実施例DSTL-8, 工程b
該生成物である実施例DSTL-8, 工程a, (X = F)および(X = H)を、別々に、先の工程に用いた。実施例DSTL-1, 工程hからの方法に記載の通り、保護基を除去した。
実施例DTSL-8, 工程b (X = F): 黄色の固形物, 22.7 mg; LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 3.03分. LC-MS [M+H]+ C28H30F2N6として計算;計算値: 489.26; 実測値 489.35.
実施例DTSL-8, 工程b (X = H): 35 mg (95% 純粋); LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 2.63分. LC-MS [M+H]+ C28H31FN6として計算;計算値: 471.27; 実測値 471.33.
実施例DSTL-8
実施例DSTL-5を、実施例DSTL-8, 工程b(X = H)から、実施例GW2の製造について記載された方法に従って製造した。プレパラティブHPLCにより精製を行った; Waters SunFire column(30 x 100 mm, S5)を用いた、30分グラジエント(40ml/分にて)にわたる0%-50%B, B = 90%CH3CN-10%H2O-0.1%TFAおよびA = 5%CH3CN-95%H2O-0.1%TFA。実施例DSTL-8(31.9 mg, 41%)を薄桃色の固形物として単離した。LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 3.66分. LC-MS [M+H]+ C42H54FN8O6として計算;計算値: 785.42; 実測値 785.48.
実施例DSTL-9
実施例DSTL-9を、実施例DSTL-8, 工程b(X = H)から、Cap-51の代わりに(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸を用いることを除いて、実施例GW2の製造について記載された方法に従って製造した。Waters SunFire column(30 x 100 mm, S5)を用いた、25分グラジエント(40ml/分にて)にわたるプレパラティブHPLC(0-50%B)(ここで、溶媒B = 90%CH
3CN-10%H
2O-0.1%TFAおよびA = 5%CH
3CN-95%H
2O-0.1%TFA)により精製を行った。実施例DSTL-9(27.2 mg, 32%)を薄黄色の固形物として単離した。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 3.37分. LC-MS [M+H]
+ C
46H
58FN
8O
8として計算;計算値: 869.44; 実測値 869.54.
実施例DSTL-10
実施例DSTL-10を、実施例DSTL-8, 工程b(X = F)から、Cap-51の代わりに(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸を用いることを除いて、実施例GW2の製造について記載された方法に従って製造した。Waters SunFire column(30 x 100 mm, S5)を用いた、25分グラジエント(40ml/分にて)にわたるプレパラティブHPLC(0-50%B)(ここで、溶媒B = 90%CH
3CN-10%H
2O-0.1%TFAおよびA = 5%CH
3CN-95%H
2O-0.1%TFA)により精製を行った。実施例DSTL-10(13.8 mg, 25%)を薄黄色の固形物として単離した。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 4.28分. LC-MS [M+H]
+ C
46H
57F
2N
8O
8として計算;計算値: 887.43; 実測値 887.50.
実施例DSTL-11
実施例DSTL-11, 工程a
DSTL-11, 工程aを、特許出願20080213 US 10889A USCIP中の化合物J5と類似した方法で製造した。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 2.22分. LC-MS [M+H]
+ C
22H
27BrN
3O
4として計算;計算値: 476.12; 実測値 478.17.
実施例DSTL-11, 工程b
5N 水酸化ナトリウム(1.469 mL, 7.4 mmol)を、DSTL-11, 工程a (1R,3S,5R)-tert-ブチル 3-(4-(4-ブロモフェニル)-5-(エトキシカルボニル)-1H-イミダゾール-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート(1.75 g, 3.7 mmol)/エタノール(40 mL)溶液に加えた。該混合液を50℃で16時間撹拌し、さらなる5N NaOH(1.5 mL)を加えた。該混合液を60℃で6時間撹拌し、さらなる5N NaOH(0.75 mL)を加えて60℃で16時間撹拌を続けた。エタノールをロータリーエバポレーターにより除去し、残渣を酢酸エチルに溶解させ、pH=5まで中和した(pH=7に近づくまでは約20mLの1N HCl、その後はpH=5のリン酸バッファーを用いて)。有機層を分離し、食塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。実施例DSTL-11, 工程b(1.6 g, 92%)を白色の固形物として単離した。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 1.78分. LC-MS [M+H]
+ C
20H
22BrN
3O
4として計算;計算値: 448.09; 実測値 447.97.
実施例DSTL-11, 工程c
CDI(0.58 g, 3.57 mmol)を、撹拌したDSTL-11, 工程b, 4-(4-ブロモフェニル)-2-((1R,3S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)-1H-イミダゾール-5-カルボン酸(1.6 g, 3.57 mmol)/乾燥THF(30 mL)溶液に一度に加えた。該混合液を50℃で4時間撹拌した後、室温まで冷却し、NH
4OH(濃)(4.96 mL, 35.7 mmol)を加えた。該混合液を16時間撹拌した後、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3溶液、食塩水で洗浄し、乾燥させた。該粗生成物をThompson 160 g シリカゲルカートリッジにチャージし、3 Lにわたる40-100%B、次いで1 Lの100%Bでのホールドで溶出した。(溶媒B = EtOAc; 溶媒A = ヘキサン). 実施例DSTL-11, 工程cを単離した(1.76 g 99%)。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 1.75分. LC-MS [M+H]
+ C
20H
24BrN
4O
3として計算;計算値: 449.10; 実測値: 449.06.
実施例DSTL-11, 工程d
2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン(シアヌル酸クロリド)(168 mg, 0.91 mmol)を、撹拌した実施例DSTL-11, 工程c, (1R,3S,5R)-tert-ブチル 3-(4-(4-ブロモフェニル)-5-カルバモイル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート(903 mg, 1.82 mmol)/乾燥DMF(4 mL)溶液に、一度に加えた。該混合液を2時間撹拌した後、50℃まで16時間加温した。さらなるシアヌル酸クロリド(20mg)を加え、該混合液をさらに50℃で24時間撹拌し、EtOAcおよび水で希釈し、有機層を飽和NaHCO
3溶液、食塩水で洗浄し、乾燥させた(Na
2SO
4)。該粗生成物をThompson 90 g シリカゲルカートリッジにチャージし、1.5 Lにわたる25-100%B、次いで500 mLの100%Bでのホールドで溶出した。 (溶媒B = EtOAc; 溶媒A = ヘキサン). 実施例DSTL-11, 工程d(346 g 60%)を黄色がかった-黄褐色の泡状物質として単離した。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 3.93分. LC-MS [M+H]
+ C
20H
22BrN
4O
2として計算;計算値: 431.09; 実測値: 431.01.
実施例DSTL-11, 工程e
厚壁の、ねじ蓋付きチューブにおいて、テトラキス(トリフェニル)パラジウム(45.8 mg, 0.04 mmol)を、DME(6 mL)および水(1.5 mL)中の実施例DSTL-11, 工程d, (1R,3S,5R)-tert-ブチル 3-(5-(4-ブロモフェニル)-4-シアノ-1H-イミダゾール-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート(340 mg, 0.79 mmol)、(1R,3S,5R)-tert-ブチル 3-(4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-1H-イミダゾール-2-イル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート(393 mg, 0.871 mmol)、およびNaHCO
3(333 mg, 3.96 mmol)のアルゴンパージした懸濁液に、加えた。該反応混合液をアルゴンでフラッシュし、密閉し、予熱した油浴(80℃)に入れ、14時間撹拌した。該混合液をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3溶液、食塩水で洗浄し、乾燥させた(Na
2SO
4)。該粗生成物をThompson 90 g シリカゲルカートリッジにチャージし、1.5 Lにわたる35-100%B、次いで0.5 Lの100%Bでのホールドで溶出した。 (溶媒B = EtOAc; 溶媒A = ヘキサン). 実施例DSTL-11, 工程e(200 mg, 36%)を薄黄色の泡状物質として単離した。
少量のサンプル(〜20 mg)を、PHENOMENEX(登録商標) Gemini column (30 x 100 mm, 10u)を用いた、プレパラティブHPLC(25分グラジエント(40ml/分にて)にわたる0%B〜100%B)によりさらに精製した(ここで、溶媒B = 95%CH3CN-5%H2O-10mM NH4OAcおよびA = 5%CH3CN-95%H2O-10mM NH4OAc)(12.9 mg)。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 3.51分. LC-MS [M+H]+ C39H44N7O4として計算;計算値: 674.35; 実測値: 674.29.
実施例DSTL-11, 工程f
生成物である実施例DSTL-11, 工程fを、実施例DSTL-1, 工程hからの方法に記載された通り保護基を除去することによって得た。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 2.36分. LC-MS [M+H]
+ C
29H
28N
7として計算;計算値: 474.24; 実測値 474.13.
実施例DSTL-11
実施例DSTL-11を、実施例DSTL-11, 工程fから、実施例GW2の製造について記載された方法に従って製造した。プレパラティブHPLCにより精製した; Waters SunFire column(30 x 100 mm, S5)を用いた、30分グラジエント(40ml/分にて)にわたる0%-50%B, B = 90%CH3CN-10%H2O-0.1%TFAおよびA = 5%CH3CN-95%H2O-0.1%TFA。実施例DSTL-11(21.5 mg, 31%)をオフホワイト色の固形物として単離した。 1H NMR (MeOD, 500 MHz, δ): 7.93-7.82 (m, 9 H), 5.15-5.08 (m, 2H), 4.58 - 4.56 (m, 2H), 3.82 (br. s. 1H), 3.72 (br. s, 1H) 3.67 (s, 6H), 2.73-2.67 (m, 1H), 2.50-2.46 (m, 3H), 2.21-2.14 (m, 2H), 2.09 (br. s, 1H), 2.03 (br. s, 1H), 1.14-1.10 (m, 2H), 1.05 - 1.02 (m, 6H), 0.97-0.93 (m, 6H), 0.90 (br. s, 1H), 0.83 (br. s, 1H). LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 3.25分. LC-MS [M+H]+ C43H50N9O6として計算;計算値: 780.39; 実測値 788.31.
実施例DSTL-12
実施例DSTL-12を、実施例DSTL-11, 工程fから、Cap-51の代わりに(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸を用いることを除いて、実施例GW2の製造について記載された方法に従って製造した。Waters SunFire column(30 x 100 mm, S5)を用いた25分グラジエント(40ml/分にて)にわたるプレパラティブHPLC(0-50%B)(ここで、溶媒B = 90%CH
3CN-10%H
2O-0.1%TFAおよびA = 5%CH
3CN-95%H
2O-0.1%TFA)により精製した。実施例DSTL-12(26.7 mg, 35%)をオフホワイト色の固形物として単離した。 LC-MS (条件-D4): 保持時間 = 2.98分. LC-MS [M+H]
+ C
47H
54N
9O
8として計算;計算値: 872.41; 実測値 872.35.
実施例JLR-1
実施例JLR-1, 工程a
実施例JLR-1, 工程aの合成については、特許出願WO 2009/020825の方法を参照。
実施例JLR-1, 工程b
1 M 臭素/AcOH(0.4 mL)溶液を、実施例JLR-1, 工程a(250 mg, 0.40 mmol)/酢酸(15 mL)溶液に加え、3時間撹拌した。該反応混合液をDCM(100 mL)に注ぎ入れ、pH=中性まで、飽和NaHCO
3溶液および固体のNaHCO
3を用いて処理した。有機相を濃縮し、減圧下で乾燥させた。該反応により、出発物質:モノブロミド:ジブロミドの、1:1:1 混合物を得て、それをThompson SiO
2カラム(25 g)にアプライ(DCM)することにより分離した。500 mLにわたる15-100%Bのグラジエントにより溶出(BIOTAGE(登録商標))して、実施例JLR-1, 工程bを得た(180 mg)。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 2.75分. LC-MS [M+H]
+ C
36H
44BrN
6O
4として計算;計算値: 705.26; 実測値 705.22.
実施例JLR-1, 工程c
4N HCl/ジオキサン(4 mL)溶液を、実施例JLR-1, 工程b(38 mg, 0.054 mmol)/MeOH(4 mL)に加え、4時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、テトラHCl塩を高真空下で乾燥させた。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 1.75分. LC-MS [M+H]
+ C
26H
28BrN
6として計算;計算値: 503.16; 実測値 503.26.
実施例JLR-1
実施例JLR-1を、実施例JLR-1, 工程cから、実施例GW2の製造について記載された方法に従って製造した。プレパラティブHPLCによる精製; PHENOMENEX(登録商標) Luna column(30 x 100 mm S10); 15-100%Bの25分グラジエント(40ml/分にて)を実行(ここで、溶媒B = 90%MeOH-10%H2O-0.1%TFAおよびA = 5%MeOH-95%H2O-0.1%TFA)。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 2.61分. LC-MS [M+H]+ C40H50BrN8O6として計算;計算値: 819.31; 実測値 819.23.
実施例JLR-2
実施例JLR-2, 工程a
ヨウ素(162 mg, 0.640 mmol)を、ジオキサン(15 mL)および水(15 mL)中の実施例JLR-1, 工程a(400 mg, 0.640 mmol)およびNaHCO
3(161 mg, 1.921 mmol)の溶液に加え、該反応液を6時間撹拌し、10%Na
2S
2O
3溶液(40 mL)でクエンチし、EtOAc/THF(2:1)で希釈した。有機相を濃縮し、該粗生成物をThompson シリカゲルカラム(40 g)にアプライ(DCM)し、1 Lにわたる35-100%B(A/B DCM/EtOAc)で溶出して、出発物質、ジヨージド(255 mg)、および実施例JLR-2, 工程a(46 mg, 9%)の混合物を得た。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 2.45分. LC-MS [M+H]
+ C
36H
44IN
6O
4として計算;計算値: 751.24; 実測値 751.18.
実施例JLR-2, 工程b
4N HCl/ジオキサン(5 mL)溶液を、JLR-2, 工程a(46 mg, 0.061 mmol)/MeOH(5 mL)に加え、4時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、テトラHCl塩を高真空下で乾燥させた。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 1.70分. LC-MS [M+H]
+ C
26H
28IN
6として計算;計算値: 551.13; 実測値 551.09.
実施例JLR-2
実施例JLR-2を、実施例JLR-2, 工程bから、実施例GW2の製造について記載された方法に従って製造した。セミ-プレパラティブHPLCによる精製; Dynamax 6A semi-prep C8 column; 30分(20ml/分にて)にわたる5%-95%B(ここで、溶媒B = 90%CH3CN-10%H2O-1%NH4OAcおよびA = 5%CH3CN-95%H2O-1%NH4OAc). LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 2.35分. LC-MS [M+H]+ C40H50IN8O6として計算;計算値: 865.29; 実測値 865.31.
実施例JLR-3
実施例JLR-3, 工程a
NCS(175 mg, 1.310 mmol)を、実施例DSTL-1, 工程d(510 mg, 1.191 mmol)/DMF(10 mL)溶液に加え、50℃で18時間撹拌した。溶媒を高真空下でロータリーエバポレーターにより除去し、残渣をThomson シリカゲルカートリッジ(80 g)にチャージ(DCM)した。750 mLにわたる25-100%B(A/B ヘキサン/EtOAc)でグラジエント溶出して、実施例JLR-3, 工程aを得た(250 mg, 46%)。
1H NMR (MeOD, 500 MHz, δ): 8.58 (s, 1H), 8.39 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.97 (s. 1H), 7.93 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.98 (s, 1H), 3.70 (s, 1 H), 2.76-2.71 (m, 1H), 2.50-2.45 (m, 1H), 1.86 (s, 1H), 1.48/1.12 (s, 9H), 0.96-0.92 (m, 1H), 0.79-0.77 (m, 1H). LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 3.13分. LC-MS [M+H]
+ C
21H
22BrClN
3O
2として計算;計算値: 464.06; 実測値 464.05.
実施例JLR-3, 工程a.1
実施例JLR-3, 工程a.1を、実施例DSTL-1, 工程d.1から、その脱メタノ類似体の製造についての特許出願WO 2008/021927中に記載された方法に従って製造した。
実施例JLR-3, 工程b
実施例JLR-3, 工程bを、実施例JLR-3, 工程aおよび実施例JLR-3, 工程a.1から、実施例DSTL-1, 工程gの製造について記載された方法に従って製造して、実施例JLR-3, 工程bを得た。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 2.72分. LC-MS [M+H]
+ C
40H
44ClN
6O
4として計算;計算値: 707.31; 実測値 707.44.
実施例JLR-3, 工程c
実施例JLR-3, 工程cを、実施例JLR-3, 工程bから、DSTL-3, 工程aの製造について記載された方法に従って製造して、実施例JLR-3, 工程cを得た。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 3.30分. LC-MS [M+H]
+ C
40H
43BrClN
6O
4として計算;計算値: 787.21; 実測値 787.34.
実施例JLR-3, 工程d
実施例JLR-3, 工程dを、実施例JLR-3, 工程cから、実施例JLR-1, 工程bからの方法に記載された方法に従って製造した。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 2.37分. LC-MS [M+H]
+ C
30H
27BrClN
6として計算;計算値: 587.12; 実測値 587.14.
実施例JLR-3
実施例JLR-3を、実施例JLR-3, 工程dから、実施例GW2の製造について記載された方法に従って製造した。プレパラティブHPLCにより精製; PHENOMENEX(登録商標) Luna column (30 x 100 mm S10); 15-100%Bの18分グラジエント(40ml/分にて)(ここで、溶媒B = 90%MeOH-10%H2O-0.1%TFAおよびA = 5%MeOH-95%H2O-0.1%TFA)を実行。 1H NMR (MeOD, 500 MHz, δ): 8.69-8.68 (m, 1H), 8.52-8.50 (m, 1H), 8.18-8.16 (m, 1H), 7.98-7.96 (m. 1H), 7.91-7.90 (m, 4H), 5.34-5.34 (m, 1H), 5.09-5.06 (m, 1 H), 4.62-4.58 (m, 2H), 3.91 (ブロードのs, 1H), 3.76 (ブロードのs, 1H) 3.69 (s, 6H), 2.77-2.73 (m, 1H), 2.64-2.59 (m,, 1H), 2.51-2.48 (m, 2H), 2.23-2.16 (m, 3H), 2.06 (ブロードのs, 1H), 1.17-1.12 (m, 2H), 1.06-0.92 (m, 13H), 0.83 (m, 1H). LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 3.14分. LC-MS [M+H]+ C44H4BrClN8O6として計算;計算値: 901.27; 実測値 901.45.
実施例JLR-4
実施例JLR-4, 工程a
ヒューニッヒ塩基(1.2 g, 9 mmol)を、アセトニトリル(75 mL)中の2-ブロモ-1-(4-ブロモフェニル)エタノン(2.5 g, 8.99 mmol)および(2S,5S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチルピロリジン-2-カルボン酸(1.9 g, 8.29 mmol)の溶液に加え、24℃で6時間撹拌した。該反応混合液を濃縮し、残渣をEtOAcに溶解させ、水で洗浄した。濃縮して白色の固形物を得て、それをキシレン(90 mL)に溶解させた。酢酸アンモニウム(4.23 g, 70.4 mmol)を加え、該溶液を、スクリューキャップ付き圧力容器において135℃で3.5時間撹拌した。該反応混合液をEtOAc(400 mL)で希釈し、飽和NaHCO
3溶液で洗浄し、濃縮した。該粗生成物を、80g Thompson シリカゲルカートリッジにチャージ(DCM)し、1 Lにわたる15%〜100%B(A/B ヘキサン/EtOAc)のグラジエント溶出を行って、実施例JLR-4, 工程aを得た(収量は測定せず)。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 2.21分. LC-MS [M+H]
+ C
19H
25BrN
3O
2として計算;計算値: 406.12; 実測値 406.10. [注記: 出発カルボン酸の合成については、米国特許出願2009/0068140を参照].
実施例JLR-4, 工程b
NCS(161 mg, 1.21 mmol)を実施例JLR-4, 工程a(700 mg, 1.7 mmol)/DMF(10 mL)溶液に加え、50℃で18時間撹拌した。さらなるNCS(50 mg)を加え、該反応を6時間続けた後、溶媒を窒素パージにより除去した。該粗生成物を、40g Thompson シリカゲルカートリッジにチャージ(DCM)し、750 mLにわたる15%〜100%B(A/B ヘキサン/EtOAc)でグラジエント溶出を行って、実施例JLR-4, 工程bを得た(580 mg, 70%)。
1H NMR (MeOD, 500 MHz, δ): 7.62 (見かけ上のs, 4H), 4.77 (br. s, 1H), 4.03 (br. s, 1H), 2.24 (ブロードのs, 2H), 2.16-2.11 (m, 1H) 1.79 (br. s, 1H), 1.47-1.25 (m, 12H). LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 3.33分. LC-MS [M+H]
+ C
19H
24BrClN
3O
2として計算;計算値: 440.08; 実測値 440.0.
実施例JLR-4, 工程c
EEDQ(1.67 g, 6.75 mmol)を、DCM(100 mL)中の実施例DSTL-1, 工程c(1.6 g, 6.75 mmol)および(2S,5S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチルピロリジン-2-カルボン酸(1.55 g, 6.75 mmol)の溶液に加え、6時間撹拌した。(注記:ジアニリンは完全には溶解しなかった)。該反応混合液をDCM(1容積)で希釈し、半飽和NaHCO
3溶液で洗浄した。濃縮して、固形物を得た(2.5 g)。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 3.07分. LC-MS [M+H]
+ C
21H
27BrN
3O
3として計算;計算値: 448.13; 実測値 448.11.
該粗固形物(2.5 g, 5.58 mmol)をAcOH(200 mL)に溶解させ、60℃で18時間撹拌した。高真空下で濃縮して、溶媒を除去した。残渣をDCMに溶解させ、飽和NaHCO3溶液で洗浄し、濃縮した。残渣を、80 g Thompson シリカゲルカートリッジにチャージ(DCM)し、750 mLにわたる15%〜100%B(A/B ヘキサン/EtOAc)でグラジエント溶出を行って、実施例JLR-4, 工程cを得た(2.6 g)。 1H NMR (MeOD, 500 MHz, δ): 8.36-8.35 (m, 2H), 8.0 (d, J = 9Hz, 1H), 7.91 (dd, J = 9, 2 Hz, 1H), 7.87 (d, J = 9 Hz, 1H), 5.31-5.28 (m, 1H), 4.17 (br. s, 1H), 2.59-2.56 (m, 1H), 2.39-2.31 (m, 2H) 1.86-1.83 (m, 1H), 1.52-1.19 (m, 12H). LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 2.57分. LC-MS [M+H]+ C21H25BrN3O2として計算;計算値: 430.12; 実測値 430.09.
実施例JLR-4, 工程d
実施例JLR-4, 工程dを、実施例JLR-4, 工程cから、実施例DSTL-1, 工程fの製造について記載された方法に従って製造した。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 2.86分. LC-MS [M+H]
+ C
27H
37BN
3O
4として計算;計算値: 478.29; 実測値 478.25.
実施例JLR-4, 工程e
実施例JLR-4, 工程eを、実施例JLR-4, 工程dおよび実施例JLR-4, 工程bから、DSTL-1, 工程gの製造について記載された方法に従って製造して、実施例JLR-4, 工程eを得た。
1H NMR (MeOD, 500 MHz, δ): 8.53 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.49 (s, 1H), 8.20 (dd, J = 8.6, 2 Hz, 2H), 7.97 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.92 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.88 (d, J = 8.9 Hz, 1H). 5.32 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 4.85 (br. s, 1H), 4.20 (br. s, 1H), 4.06 (br. s, 1H). 2.59-2.58 (m, 1H), 2.44-2.28 (m, 4H), 2.19-2.15 (m, 1H). 1.89-1.84 (m, 1H), 1.83-1.79 (m, 1H), 1.54-1.20 (m, 24H). LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 3.18分. LC-MS [M+H]
+ C
40H
48ClN
6O
4として計算;計算値: 711.34; 実測値 711.31.
実施例JLR-4, 工程f
実施例JLR-4, 工程fを、実施例JLR-4, 工程eから、実施例JLR-1, 工程bの製造について記載された方法に従って製造して、実施例JLR-4, 工程fを得た。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 2.19分. LC-MS [M+H]
+ C
30H
32ClN
6として計算;計算値: 511.24; 実測値 711.23.
実施例JLR-4
実施例JLR-4を、実施例JLR-4, 工程fから、実施例GW2の製造について記載された方法に従って製造した。プレパラティブHPLCによる精製; Luna Axia column (30 x 100 mm C18); 15-100%Bの25分グラジエント(40ml/分にて)を実行(ここで、溶媒B = 90%MeOH-10%H2O-0.1%TFAおよびA = 5%MeOH-95%H2O-0.1%TFA)。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 3.12分. LC-MS [M+H]+ C44H54ClN8O6として計算;計算値: 825.39; 実測値 825.31.
実施例JLR-5
実施例JLR-5を、実施例JLR-4, 工程fから、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸を用いることを除いて、実施例GW2の製造について記載された方法に従って製造した。プレパラティブHPLCによる精製; Luna Axia column (30 x 100 mm C18); 15-100%Bの25分グラジエント(40ml/分にて)を実行(ここで、溶媒B = 90%MeOH-10%H
2O-0.1%TFAおよびA = 5%MeOH-95%H
2O-0.1%TFA)。 LC-MS (条件-J4): 保持時間 = 2.85分. LC-MS [M+H]
+ C
48H
58ClN
8O
6として計算;計算値: 909.41; 実測値 909.39.
実施例ZY1
実施例ZY1, 工程a
HATU(151 mg, 0.40 mmol)を、DMF(1.5 mL)およびDIPEA(0.25 mL, 1.4 mmol)中の4,4'-ビス(2-((1R,3S,5R)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)ビフェニルのHCl塩(実施例1e)(107 mg, 0.18 mmol)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-((S)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)酢酸(cap-177a)(86 mg, 0.40 mmol)の溶液に加え、該混合液を室温で2時間撹拌した。該反応混合液をMeOHで希釈し、プレパラティブHPLC(0.1%TFAバッファー含有H
2O-MeOH)により精製して、ジメチル (S,1S,1'S)-2,2'-((1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-3,3'-(4,4'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-4,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(2-オキソ-1-((S)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)エタン-2,1-ジイル)ジカルバメートのTFA塩(148.5 mg)を薄黄色の固形物として得た。 LC-MS 保持時間 =1.61分; m/z = 847 [M+H]
+. (カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna 3.0 x 50mm S10. 溶媒A = 90%水:10%メタノール:0.1%TFA. 溶媒B = 10%水:90%メタノール:0.1%TFA. 流速 = 4 mL/分. 開始 %B = 0. 最終 %B = 100. グラジエント時間 = 3分. 波長 = 220).
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.80 - 7.91 (m, 10 H), 5.13 (dd, J=9.3, 7.0 Hz, 2 H), 4.79 (d, J=8.3 Hz, 2 H), 3.84 - 3.97 (m, 2 H), 3.70 - 3.80 (m, 4 H), 3.68 (s, 6 H), 3.52 - 3.63 (m, 2 H), 3.34 - 3.42 (m, 2 H), 2.61 - 2.75 (m, 2 H), 2.43 - 2.54 (m, 2 H), 1.98 - 2.15 (m, 4 H), 1.67 - 1.84 (m, 4 H), 1.48 - 1.65 (m, 4 H), 0.98 - 1.16 (m, 2 H), 0.77 - 0.93 (m, 2 H).
実施例ZY1
NCS(8.2 mg, 0.061 mmol)を、ジメチル (S,1S,1'S)-2,2'-((1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-3,3'-(4,4'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-4,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(2-オキソ-1-((S)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)エタン-2,1-ジイル)ジカルバメートのTFA塩(実施例ZY1, 工程a)(33 mg, 0.031 mmol)/DMF(1 mL)溶液に加え、該混合液を50℃で16時間撹拌した。該反応混合液をMeOHで希釈し、濾過し、プレパラティブHPLC(0.1%TFAバッファー含有H2O-MeOH)により精製して、ジメチル (S,1S,1'S)-2,2'-((1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-3,3'-(4,4'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(5-クロロ-1H-イミダゾール-4,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(2-オキソ-1-((S)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)エタン-2,1-ジイル)ジカルバメート(実施例ZY1)(25 mg)を白色の固形物として得た。 LC-MS 保持時間 = 1.92分; m/z = 458 [M/2+H]+. (カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna 3.0 x 50mm S10. 溶媒A = 95%水/5%メタノール/10 mM酢酸アンモニウム. 溶媒B = 5%水/95%メタノール/10 mM酢酸アンモニウム. 流速 = 4 mL/分. 開始% B = 0. 最終% B = 100. グラジエント時間 = 2分. 波長 = 220). 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.77 - 7.85 (m, 8 H), 5.03 (dd, J=8.8, 6.0 Hz, 2 H), 4.75 - 4.86 (m, 2 H), 3.71 - 3.89 (m, 6 H), 3.67 (s, 6 H), 3.36 - 3.62 (m, 4 H), 2.38 - 2.57 (m, 4 H), 1.94 - 2.12 (m, 4 H), 1.69 - 1.87 (m, 4 H), 1.46 - 1.65 (m, 4 H), 1.03 - 1.17 (m, 2 H), 0.77 - 0.85 (m, 2 H).
実施例ZY2
実施例ZY2, 工程a
HATU(140 mg, 0.37 mmol)を、DMF(1.5 mL)およびDIPEA(0.23 mL, 1.3 mmol)中の4,4'-ビス(2-((1R,3S,5R)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)ビフェニルのHCl塩(実施例1e)(100 mg, 0.17 mmol)および(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-((R)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)酢酸(cap117b)(80 mg, 0.37 mmol)の溶液に加え、該混合液を室温で3時間撹拌した。その後、該反応混合液をMeOHで希釈し、プレパラティブHPLC(0.1%TFAバッファー含有H
2O-MeOH)により精製して、ジメチル (R,1S,1'S)-2,2'-((1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-3,3'-(4,4'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-4,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(2-オキソ-1-((R)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)エタン-2,1-ジイル)ジカルバメートのTFA塩(実施例ZY2, 工程a)(76.2 mg)を白色の固形物として得た。 LC-MS 保持時間 =1.53分; m/z = 847 [M+H]
+. (カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna 3.0 x 50mm S10. 溶媒A = 90%水:10%メタノール:0.1%TFA. 溶媒B = 10%水:90%メタノール:0.1%TFA. 流速 = 4 mL/分. 開始% B = 0. 最終% B = 100. グラジエント時間 = 3分. 波長 = 220).
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.75 - 7.96 (m, 10 H), 5.13 (dd, J=9.3, 7.0 Hz, 2 H), 4.60 (d, J=8.3 Hz, 2 H), 3.77 - 3.95 (m, 6 H), 3.67 (s, 6 H), 3.24 - 3.47 (m, 4 H), 2.62 - 2.76 (m, 2 H), 2.40 - 2.57 (m, 2 H), 1.97 - 2.19 (m, 4 H), 1.54 - 1.82 (m, 6 H), 1.36 - 1.54 (m, 2 H), 1.00 - 1.17 (m, 2 H), 0.79 - 0.93 (m, 2 H).
実施例ZY2
NCS(5.2 mg, 0.039 mmol)を、ジメチル (R,1S,1'S)-2,2'-((1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-3,3'-(4,4'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-4,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(2-オキソ-1-((R)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)エタン-2,1-ジイル)ジカルバメートのTFA塩(実施例ZY2, 工程a)(21 mg, 0.020 mmol)/DMF(1 mL)溶液に加え、該混合液を50℃で16時間撹拌した。その後、該反応混合液をMeOHで希釈し、濾過し、プレパラティブHPLC(0.1%TFAバッファー含有H2O-MeOH)により精製して、ジメチル (R,1S,1'S)-2,2'-((1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-3,3'-(4,4'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(5-クロロ-1H-イミダゾール-4,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(2-オキソ-1-((R)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)エタン-2,1-ジイル)ジカルバメートのTFA塩(実施例ZY2)(10.8 mg)を白色の固形物として得た。 LC-MS 保持時間 = 1.92分; m/z = 458 [M/2 + H]+. (カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna 3.0 x 50mm S10. 溶媒A = 95%水/5%メタノール/10 mM酢酸アンモニウム. 溶媒B = 5%水/95%メタノール/10 mM酢酸アンモニウム. 流速 = 4 mL/分. 開始% B = 0. 最終% B = 100. グラジエント時間 = 2分. 波長 = 220). 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.76 - 7.87 (m, 8 H), 5.04 (dd, J=8.8, 6.0 Hz, 2 H), 4.61 (d, J=8.3 Hz, 2 H), 3.75 - 3.95 (m, 6 H), 3.66 (s, 6 H), 3.35 - 3.48 (m, 4 H), 2.39 - 2.58 (m, 4 H), 1.97 - 2.16 (m, 4 H), 1.73 - 1.87 (m, 2 H), 1.40 - 1.73 (m, 6 H), 1.01 - 1.16 (m, 2 H), 0.81 (d, J=1.8 Hz, 2 H).
実施例ZY3
実施例ZY3, 工程a
HATU(82 mg, 0.22 mmol)を、DMF(1 mL)およびDIPEA(0.14 mL, 0.79 mmol)中の4,4'-ビス(2-((1R,3S,5R)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)ビフェニルのHCl塩(実施例1e)(58.3 mg, 0.098 mmol)および(R)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-((R)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)酢酸(cap 117c)(49 mg, 0.23 mmol)の溶液に加え、該混合液を室温で3時間撹拌した。その後、該反応混合液をMeOHで希釈し、濾過し、プレパラティブHPLC(0.1%TFAバッファー含有H
2O-MeOH)により精製して、ジメチル (R,1R,1'R)-2,2'-((1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-3,3'-(4,4'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-4,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(2-オキソ-1-((R)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)エタン-2,1-ジイル)ジカルバメートのTFA塩(実施例ZY3, 工程a)(79.8 mg)を白色の固形物として得た。 LC-MS 保持時間 = 1.63分; m/z = 847 [M+H]
+. (カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna 3.0 x 50mm S10. 溶媒A = 90%水:10%メタノール:0.1%TFA. 溶媒B = 10%水:90%メタノール:0.1%TFA. 流速 = 4 mL/分. 開始% B = 0. 最終% B = 100. グラジエント時間 = 3分. 波長 = 220).
実施例ZY3
NCS(6.7 mg, 0.050 mmol)を、ジメチル (R,1R,1'R)-2,2'-((1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-3,3'-(4,4'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-4,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(2-オキソ-1-((R)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)エタン-2,1-ジイル)ジカルバメートのTFA塩(実施例ZY3, 工程a)(27 mg, 0.025 mmol)/DMF(1 mL)溶液に加え、該混合液を50℃で16時間撹拌した。その後、該反応混合液をMeOHで希釈し、濾過し、プレパラティブHPLC(0.1%TFAバッファー含有H2O-MeOH)により精製して、ジメチル (R,1R,1'R)-2,2'-((1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-3,3'-(4,4'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(5-クロロ-1H-イミダゾール-4,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(2-オキソ-1-((R)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)エタン-2,1-ジイル)ジカルバメートのTFA塩(実施例ZY3)(15.8 mg)を白色の固形物として得た。 LC-MS 保持時間 = 1.93分; m/z = 458 [M/2 + H]+. (カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna 3.0 x 50mm S10. 溶媒A = 95%水/5%メタノール/10 mM酢酸アンモニウム. 溶媒B = 5%水/95%メタノール/10 mM酢酸アンモニウム. 流速 = 4 mL/分. 開始% B = 0. 最終% B = 100. グラジエント時間 = 2分. 波長 = 220).
実施例ZY4
実施例ZY4, 工程a
HATU(75 mg, 0.20 mmol)を、DMF(1 mL)およびDIPEA(0.13 mL, 0.72 mmol)中の4,4'-ビス(2-((1R,3S,5R)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)ビフェニルのHCl塩(実施例1e)(53.5 mg, 0.090 mmol)および(R)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-((S)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)酢酸(cap117d)(45 mg, 0.21 mmol)の溶液に加え、該混合液を室温で3時間撹拌した。その後、該反応混合液をMeOHで希釈し、濾過し、プレパラティブHPLC(0.1%TFAバッファー含有H
2O-MeOH)により精製して、ジメチル (S,1R,1'R)-2,2'-((1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-3,3'-(4,4'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-4,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(2-オキソ-1-((S)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)エタン-2,1-ジイル)ジカルバメートのTFA塩(実施例ZY4, 工程a)(78.5 mg)を白色の固形物として得た。 LC-MS 保持時間 = 1.57分; m/z = 847 [M+H]
+. (カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna 3.0 x 50mm S10. 溶媒A = 90%水:10%メタノール:0.1%TFA. 溶媒B = 10%水:90%メタノール:0.1%TFA. 流速 = 4 mL/分. 開始 %B = 0. 最終 %B = 100. グラジエント時間 = 3分. 波長 = 220).
実施例ZY4
NCS(9.2 mg, 0.069 mmol)を、ジメチル (S,1R,1'R)-2,2'-((1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-3,3'-(4,4'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-4,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(2-オキソ-1-((S)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)エタン-2,1-ジイル)ジカルバメートのTFA塩(実施例ZY4, 工程a)(37 mg, 0.034 mmol)/DMF(1 mL)溶液に加え、該混合液を50℃で16時間撹拌した。その後、該反応混合液をMeOHで希釈し、濾過し、プレパラティブHPLC(0.1%TFAバッファー含有H2O-MeOH)により精製して、ジメチル (S,1R,1'R)-2,2'-((1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-3,3'-(4,4'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(5-クロロ-1H-イミダゾール-4,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(2-オキソ-1-((S)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)エタン-2,1-ジイル)ジカルバメートのTFA塩(実施例ZY4)(25 mg)を白色の固形物として得た。 LC-MS 保持時間 = 1.93分; m/z = 458 [M/2 + H]+. (カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna 3.0 x 50mm S10. 溶媒A = 95%水/5%メタノール/10 mM酢酸アンモニウム. 溶媒B = 5%水/95%メタノール/10 mM酢酸アンモニウム. 流速 = 4 mL/分. 開始% B = 0. 最終% B = 100. グラジエント時間 = 2分. 波長 = 220).
実施例ZY5
NCS(5.3 mg, 0.039 mmol)を、ジメチル (S,1S,1'S)-2,2'-((1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-3,3'-(4,4'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-4,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(2-オキソ-1-((S)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)エタン-2,1-ジイル)ジカルバメートのTFA塩(実施例ZY1, 工程a)(42.4 mg, 0.039 mmol)/DMF(1 mL)溶液に加え、該混合液を50℃で16時間撹拌した。その後、該反応混合液をMeOHで希釈し、濾過し、プレパラティブHPLC(0.1%TFAバッファー含有H
2O-MeOH)により精製して、実施例ZY5をTFA塩として得た(11.7 mg, 白色の固形物)。 LC-MS 保持時間 = 2.04分; m/z = 881 [M+H]
+. (カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna 3.0 x 50mm S10. 溶媒A = 90%水:10%メタノール:0.1%TFA. 溶媒B = 10%水:90%メタノール:0.1%TFA. 流速 = 4 mL/分. 開始% B = 0. 最終% B = 100. グラジエント時間 = 3分. 波長 = 220).
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.76 - 7.92 (m, 9 H), 5.13 (dd, J=9.2, 6.9 Hz, 1 H), 5.04 (dd, J=8.0, 6.5 Hz, 1 H), 4.74 - 4.80 (m, 2 H), 3.71 - 3.94 (m, 6 H), 3.68 (s, 3 H), 3.67 (s, 3 H), 3.36 - 3.63 (m, 4 H), 2.63 - 2.75 (m, 1 H), 2.40 - 2.55 (m, 3 H), 1.95 - 2.15 (m, 4 H), 1.67 - 1.86 (m, 4 H), 1.45 - 1.65 (m, 4 H), 1.03 - 1.18 (m, 2 H), 0.84 - 0.91 (m, 1 H), 0.75 - 0.83 (m, 1 H).
実施例ZY6
NCS(1.1 mg, 8.4 μmol)を、ジメチル (R,1S,1'S)-2,2'-((1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-3,3'-(4,4'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-4,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(2-オキソ-1-((R)-テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)エタン-2,1-ジイル)ジカルバメートのTFA塩(実施例ZY2, 工程a)(8.1 mg, 8.4 μmol)/DMF(1 mL)溶液に加え、該混合液を50℃で16時間撹拌した。その後、該反応液をMeOHで希釈し、濾過し、プレパラティブHPLC(0.1%TFAバッファー含有H
2O-MeOH)により精製して、TFA塩の実施例ZY6(2.2 mg)を白色の固形物として得た。 LC-MS 保持時間 = 2.01分; m/z = 881 [M+H]
+. (カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna 3.0 x 50mm S10. 溶媒A = 90%水:10%メタノール:0.1%TFA. 溶媒B = 10%水:90%メタノール:0.1%TFA. 流速 = 4 mL/分. 開始% B = 0. 最終% B = 100. グラジエント時間 = 3分. 波長 = 220).
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.77 - 7.90 (m, 9 H), 5.12 (dd, J=9.2, 6.9 Hz, 1 H), 5.05 (dd, J=7.9, 6.1 Hz, 1 H), 4.58 - 4.96 (m, 2 H), 3.71 - 3.94 (m, 6 H), 3.68 (s, 3 H), 3.66 (br. s., 3 H), 3.34 - 3.46 (m, 4 H), 2.64 - 2.75 (m, 1 H), 2.40 - 2.54 (m, 3 H), 1.96 - 2.16 (m, 4 H), 1.40 - 1.85 (m, 8 H), 1.04 - 1.18 (m, 2 H), 0.84 - 0.92 (m, 1 H), 0.79 (m, 1 H).
実施例ZY7
実施例ZY7, 工程a
HATU(95 mg, 0.25 mmol)を、DMF(1 mL)およびDIPEA(0.16 mL, 0.91 mmol)中の4,4'-ビス(2-((1R,3S,5R)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)ビフェニルのHCl塩(実施例1e)(67.6 mg, 0.114 mmol)および(S)-4-メトキシ-2-(メトキシカルボニルアミノ)ブタン酸(実施例ZY7, 工程a)(50 mg, 0.26 mmol)の溶液に加え、該混合液を室温で3時間撹拌した。該反応混合液をMeOHで希釈し、濾過し、プレパラティブHPLC(0.1%TFAバッファー含有H
2O-MeOH)により精製して、ジメチル (2S,2'S)-1,1'-((1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-3,3'-(4,4'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-4,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(4-メトキシ-1-オキソブタン-2,1-ジイル)ジカルバメートのTFA塩(実施例ZY7, 工程a)(96.4 mg)を白色の固形物として得た。 LC-MS 保持時間 = 1.53分; m/z 795 [M+H]
+. (カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna 3.0 x 50mm S10. 溶媒A = 90%水:10%メタノール:0.1%TFA. 溶媒B = 10%水:90%メタノール:0.1%TFA. 流速 = 4 mL/分. 開始% B = 0. 最終% B = 100. グラジエント時間 = 3分. 波長 = 220).
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.78 - 7.97 (m, 10 H), 5.16 (dd, J=9.2, 6.7 Hz, 2 H), 4.76 - 4.83 (m, 2 H), 3.75 - 3.84 (m, 2 H), 3.66 (s, 6 H), 3.45 - 3.56 (m, 4 H), 3.32 (s, 6 H), 2.68 (dd, J=13.4, 9.4 Hz, 2 H), 2.42 - 2.53 (m, 2 H), 2.01 - 2.23 (m, 4 H), 1.80 - 1.95 (m, 2 H), 1.05 - 1.18 (m, 2 H), 0.78 - 0.98 (m, 2 H).
実施例ZY7
NCS(9.7 mg, 0.073 mmol)を、ジメチル (2S,2'S)-1,1'-((1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-3,3'-(4,4'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-4,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(4-メトキシ-1-オキソブタン-2,1-ジイル)ジカルバメートのTFA塩(実施例ZY7, 工程a)(29 mg, 0.036 mmol)/DMF(1 mL)溶液に加え、該混合液を50℃で16時間撹拌した。該反応混合液をMeOHで希釈し、濾過し、プレパラティブHPLC(0.1%TFAバッファー含有H2O-MeOH)により精製して、ジメチル (2S,2'S)-1,1'-((1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-3,3'-(4,4'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(5-クロロ-1H-イミダゾール-4,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(4-メトキシ-1-オキソブタン-2,1-ジイル)ジカルバメートのTFA塩(実施例ZY7)(7.9 mg)を白色の固形物として得た。 LC-MS 保持時間 = 2.51分; m/z = 863 [M+H]+. (カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna 3.0 x 50mm S10. 溶媒A = 90%水:10%メタノール:0.1%TFA. 溶媒B = 10%水:90%メタノール:0.1%TFA. 流速 = 4 mL/分. 開始% B = 0. 最終% B = 100. グラジエント時間 = 3分. 波長 = 220). 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.82 (s, 8 H), 5.07 (dd, J=8.5, 5.8 Hz, 2 H), 4.75 - 4.83 (m, 2 H), 3.70 - 3.76 (m, 2 H), 3.66 (s, 6 H), 3.44 - 3.54 (m, 4 H), 3.32 (s, 6 H), 2.39 - 2.57 (m, 4 H), 1.98 - 2.21 (m, 4 H), 1.82 - 1.94 (m, 2 H), 1.05 - 1.19 (m, 2 H), 0.78 - 0.92 (m, 2 H).
実施例ZY8
NCS(5.6 mg, 0.042 mmol)を、ジメチル (2S,2'S)-1,1'-((1R,1'R,3S,3'S,5R,5'R)-3,3'-(4,4'-(ビフェニル-4,4'-ジイル)ビス(1H-イミダゾール-4,2-ジイル))ビス(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3,2-ジイル))ビス(4-メトキシ-1-オキソブタン-2,1-ジイル)ジカルバメートのTFA塩(実施例ZY7, 工程b)(33.3 mg, 0.042 mmol)/DMF(1 mL)溶液に加え、該混合液を50℃で16時間撹拌した。該反応混合液を、MeOHで希釈し、濾過し、プレパラティブHPLC(0.1%TFAバッファー含有H
2O-MeOH)により精製して、TFA塩の実施例ZY8(9.4 mg)を白色の固形物として得た。 LC-MS 保持時間 = 1.99分; m/z = 829 [M+H]
+. (カラム: PHENOMENEX(登録商標) Luna 3.0 x 50mm S10. 溶媒A = 90%水:10%メタノール:0.1%TFA. 溶媒B = 10%水:90%メタノール:0.1%TFA. 流速 = 4 mL/分. 開始% B = 0. 最終% B = 100. グラジエント時間 = 3分. 波長 = 220).
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.77 - 7.91 (m, 9 H), 5.15 (dd, J=9.2, 6.7 Hz, 1 H), 5.07 (t, J=7.0 Hz, 1 H), 4.77 - 4.83 (m, 2 H), 3.76 - 3.83 (m, 1 H), 3.68 - 3.75 (m, 1 H), 3.66 (s, 6 H), 3.44 - 3.56 (m, 4 H), 3.33 (s, 6 H), 2.63 - 2.75 (m, 1 H), 2.41 - 2.56 (m, 3 H), 1.97 - 2.23 (m, 4 H), 1.80 - 1.95 (m, 2 H), 1.06 - 1.19 (m, 2 H), 0.87 - 0.96 (m, 1 H), 0.84 (m, 1 H).
(生物学的活性)
HCVレプリコンアッセイを本発明において用い、共願のPCT/US2006/022197およびO'Boyle et. al. Antimicrob Agents Chemother. 49(4):1346-1353 (Apr. 2005)に記載のとおり製造し、実施し、検証した。ルシフェラーゼレポーターを組み合わせたアッセイ方法もまた記載の通り用いた(Apath.com)。
NS5A領域に抵抗性の置換を有するHCV-ネオ(neo)レプリコン細胞およびレプリコン細胞を用いて、本明細書に記載の化合物の群を試験した。該化合物は、変異を有する細胞において、野生型の細胞に対する対応する阻害能力とは異なる程度に低下した阻害活性を有すると決定された。従って、本発明の化合物は、HCV NS5Aタンパク質の機能の阻害において有効であり得て、出願PCT/US2006/022197および共願のWO/O4014852で先に記載された組み合わせにおいて有効であると理解される。本発明の化合物は複数の遺伝子型のHCVを阻害することができると理解されるべきである。表2は、HCV 1b遺伝子型に対する代表的な本発明の化合物のEC50(有効な50%阻害濃度)値を示す。一実施態様において、本発明の化合物は、1a、1b、2a、2b、3a、4a、および5a遺伝子型に対して阻害性である。HCV 1bに対するEC50値は以下の通りである: A = 0.2 pM -<1 pM; B = 1 pM - <10 pM; および C = 10 pM -< 100 pM; および D = 100 pM-0.15 μM。
本発明の化合物は、NS5A阻害に加えてまたはNS5A阻害以外のメカニズムによりHCVを阻害し得る。一実施態様において、本発明の化合物はHCVレプリコンを阻害し、別の実施態様において、本発明の化合物はNS5Aを阻害する。
表2
本発明は前述の例示的な実施例に限定されず、そしてその本質的特性から逸脱することなく他の特定の形態において具体化することができることが当業者には明白であろう。従って該実施例は、あらゆる点で、制限するものではなく例示的なものとしてみなされ、そして、前述の実施例に対してよりはむしろ特許請求の範囲を参照すべきであり、従って、特許請求の範囲と同等の意味および範囲内となる全ての変更を包含すると意図することが望ましい。