本明細書中で使用される場合、以下の用語は指示される意義を有する:
本明細書で使用される場合、「a」、「an」および「the」の単数形は、その文脈にて明らかに排除されない限り、複数の意味合いを含むものとする。
特記されない限り、本開示のアリール、シクロアルキルおよびヘテロサイクリル基はすべて、その個々の定義にて記載されるように置換されてもよい。例えば、アリールアルキル基のアリール部は「アリール」なる語の定義で記載されるように置換されてもよい。
本明細書において用いる「アルケニル」なる語は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有する2〜6個の炭素原子の直鎖または分岐鎖基をいう。
本明細書において用いる「アルケニルオキシ」なる語は、酸素原子を介して親分子の部分に結合するアルケニル基をいう。
本明細書において用いる「アルケニルオキシカルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合するアルケニルオキシ基をいう。
本明細書において用いる「アルコキシ」なる語は、酸素原子を介して親分子の部分に結合するアルキル基をいう。
本明細書において用いる「アルコキシアルキル」なる語は、1、2または3個のアルコキシ基で置換されるアルキル基をいう。
本明細書において用いる「アルコキシアルキルカルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合するアルコキシアルキル基をいう。
本明細書において用いる「アルコキシカルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合するアルコキシ基をいう。
本明細書において用いる「アルキル」なる語は、1〜6個の炭素原子を含有する直鎖または分岐鎖の飽和炭化水素より誘導される基をいう。本開示の化合物において、R
4がアルキルである場合、該アルキルは、所望により、隣接する炭素原子と一緒になって縮合した3〜6員の環を形成してもよく、次式:
[式中、mは1、2、3または4より選択され、zは0、1または2であり、R
sは、各々、アルキル、ハロまたはハロアルキルより独立して選択される]
で示される構造を提供するか;
あるいは該アルキルは、所望により、環上の他の炭素原子と一緒になって架橋した4員または5員環を形成してもよく、次式:
[式中、mは0または1より選択され、zは0、1または2であり、R
sは、各々、アルキル、ハロまたはハロアルキルより独立して選択される]
で示される構造を提供するか;
あるいはまた、該アルキルは、所望により、それが結合する炭素原子と一緒になってスピロ環式の3員ないし6員環を形成してもよく、次式:
[式中、mは1、2、3または4より選択され、zは0、1または2であり、R
sは、各々、アルキル、ハロまたはハロアルキルより独立して選択される]
で示される構造を提供しうる。
本明細書において用いる「アルキルカルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合するアルキル基をいう。
本明細書において用いる「アルキルカルボニルオキシ」なる語は、酸素原子を介して親分子の部分に結合するアルキルカルボニル基をいう。
本明細書において用いる「アルキルスルファニル」なる語は、硫黄原子を介して親分子の部分に結合するアルキル基をいう。
本明細書において用いる「アルキルスルホニル」なる語は、スルホニル基を介して親分子の部分に結合するアルキル基をいう。
本明細書において用いる「アリール」なる語は、フェニル基または二環式縮合環系(一方または両方の環がフェニル基である)をいう。二環式縮合環系は、4ないし6員の芳香族または非芳香族の炭素環式環に縮合したフェニル基からなる。
本開示のアリール基は、該基中の置換可能ないずれかの炭素原子を介して親分子の部分に結合しうる。アリール基の代表例として、以下に限定されないが、インダニル、インデニル、ナフチル、フェニルまたはテトラヒドロナフチルが挙げられる。本開示のアリール基は、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、別のアリール基、アリールアルコキシ、アリールアルキル、アリールカルボニル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロサイクリルアルキル、ヘテロサイクリルカルボニル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、−NRxRy、(NRxRy)アルキル、オキソおよび−P(O)OR2(Rは水素およびアルキルより独立して選択される)より独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で所望により置換されてもよく、アリールアルキルおよびヘテロサイクリルアルキルのアルキル部は置換されておらず、別のアルキル基、アリールアルキルのアリール部、アリールカルボニルのアリール部、ヘテロサイクリル、ならびにヘテロサイクリルアルキルおよびヘテロサイクリルカルボニルのヘテロサイクリル部は、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、およびニトロより独立して選択される1、2または3個の置換基で所望によりさらに置換されてもよい。
本明細書において用いる「アリールアルコキシ」なる語は、アルコキシ基を介して親分子の部分に結合するアリール基をいう。
本明細書において用いる「アリールアルコキシカルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合するアリールアルコキシ基をいう。
本明細書において用いる「アリールアルキル」なる語は、1、2または3個のアリール基で置換されるアルキル基をいう。アリールアルキルのアルキル部は、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヘテロサイクリル、ヒドロキシ、および−NRcRdより独立して選択される1または2個のさらなる基で所望によりさらに置換されてもよく、ここでヘテロサイクリルはアルコキシ、アルキル、置換されていないアリール、置換されていないアリールアルコキシ、置換されていないアリールアルコキシカルボニル、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシ、−NRxRy、およびオキソより独立して選択される1または2個の置換基で所望によりさらに置換されてもよい。
本明細書において用いる「アリールアルキルカルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合するアリールアルキル基をいう。
本明細書において用いる「アリールカルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合するアリール基をいう。
本明細書において用いる「アリールオキシ」なる語は、酸素原子を介して親分子の部分に結合するアリール基をいう。
本明細書において用いる「アリールオキシカルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合するアリールオキシ基をいう。
本明細書において用いる「アリールスルホニル」なる語は、スルホニル基を介して親分子の部分に結合するアリール基をいう。
本明細書において用いる「ビシクロアルキル」なる語は、5〜12個の炭素原子および0個のヘテロ原子を有する、飽和、縮合、架橋、またはスピロ環式の二環式炭化水素環系をいう。本開示のビシクロアルキル基は、アルキル、ハロ、およびハロアルキルより独立して選択される1または2個の基で所望によりさらに置換されてもよい。
本明細書において用いる「カルボニル」なる語は、−C(O)−をいう。
本明細書において用いる「カルボキシ」なる語は、−CO2Hをいう。
本明細書において用いる「シアノ」なる語は、−CNをいう。
本明細書において用いる「シクロアルキル」なる語は、3〜7個の炭素原子および0個のヘテロ原子を有する、飽和単環式炭化水素環系をいう。シクロアルキル基の代表的な例としては、限定はされないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。本開示のシクロアルキル基は、アルコキシ、アルキル、アリール、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヘテロサイクリル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、および−NRxRyより独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で所望により置換されてもよく、ここでアリールおよびヘテロサイクリルは、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシ、およびニトロより独立して選択される1、2または3個の置換基で所望によりさらに置換されてもよい。
本明細書において用いる「(シクロアルキル)アルキル」なる語は、1、2または3個のシクロアルキル基で置換されるアルキル基をいう。
本明細書において用いる「シクロアルキルオキシ」なる語は、酸素原子を介して親分子の部分に結合するシクロアルキル基をいう。
本明細書において用いる「シクロアルキルオキシカルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合するシクロアルキルオキシ基をいう。
本明細書において用いる「シクロアルキルスルホニル」なる語は、スルホニル基を介して親分子の部分に結合するシクロアルキル基をいう。
本明細書において用いる「シクロアルキル置換のヘテロサイクリル」なる語は、1または2個のシクロアルキル基で置換される飽和の単環式ヘテロサイクリル基をいう。
本明細書において用いる「エテニルシクロアルキル」なる語は、
[式中、mは1、2または3である]
で示される基をいう。
本明細書において用いる「ホルミル」なる語は−CHOをいう。
本明細書において用いる「縮合ビシクロヘテロサイクリル」なる語は、窒素、酸素および硫黄より独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を含有し、3ないし5員の飽和炭素環式環に縮合した、4、5、6または7員の飽和または不飽和環をいう。本開示のヘテロサイクリル基は、該基の炭素原子または窒素原子のいずれかを介して親分子の部分に結合され得る。本開示のビシクロヘテロサイクリル基は、アルキル、スピロサイクリル、ハロおよびハロアルキルより独立して選択される1または2個の基で所望により置換されてもよい。
本明細書において用いる「ハロ」なる語はCl、Br、FまたはIをいう。
本明細書において用いる「ハロアルコキシ」なる語は、酸素原子を介して親分子の部分に結合するハロアルキル基をいう。
本明細書において用いる「ハロアルコキシカルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合するハロアルコキシ基をいう。
本明細書において用いる「ハロアルキル」なる語は、1、2、3または4個のハロゲン原子で置換されたアルキル基をいう。
本明細書において用いる「ヘテロサイクリル」なる語は、窒素、酸素および硫黄より独立して選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含有する4、5、6または7員環をいう。4員環は二重結合を有さず、5員環は0〜2個の二重結合を有し、6員または7員環は0〜3個の二重結合を有する。「ヘテロサイクリル」なる語はまた、ヘテロサイクリル環が別の単環式ヘテロサイクリル基、あるいは4〜6員の芳香族または非芳香族炭素環式環に縮合する二環式基、ならびに7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−7−イル、2−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル、2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル、および2−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イルなどの架橋二環式基を包含する。本開示のヘテロサイクリル基は、該基中のいずれかの炭素原子または窒素原子を介して親分子の部分に結合しうる。ヘテロサイクリル基の例として、以下に限定されないが、ベンゾチエニル、フリル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル、オキサゾリル、オキセタニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラゾリル、ピリジニル、ピロリジニル、ピロロピリジニル、ピロリル、キノリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、チアゾリル、チエニルおよびチオモルホリニルが挙げられる。本開示のヘテロサイクリル基は、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、アリール、アリールアルコキシカルボニル、アリールアルキル、アリールカルボニル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、別のヘテロサイクリル基、ヘテロサイクリルアルキル、ヘテロサイクリルカルボニル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、−NRxRy、(NRxRy)アルキル、およびオキソより独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で所望により置換されてもよく、ここでアリールアルキルおよびヘテロサイクリルアルキルのアルキル部は置換されておらず、アリール、アリールアルキルのアリール部、アリールカルボニルのアリール部、別のヘテロサイクリル基、ならびにヘテロサイクリルアルキルおよびヘテロサイクリルカルボニルのヘテロサイクリルは、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキルおよびニトロより独立して選択される1、2または3個の置換基で所望によりさらに置換されてもよい。
本明細書において用いる「ヘテロサイクリルアルコキシ」なる語は、アルコキシ基を介して親分子の部分に結合するヘテロサイクリル基をいう。
本明細書において用いる「ヘテロサイクリルアルコキシカルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合するヘテロサイクリルアルコキシ基をいう。
本明細書において用いる「ヘテロサイクリルアルキル」なる語は、1、2または3個のヘテロサイクリル基で置換されるアルキル基をいう。ヘテロサイクリルアルキルのアルキル部は、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリール、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシ、および−NRcRdより独立して選択される1または2個のさらなる基で所望によりさらに置換されてもよく、ここで該アリールは、アルコキシ、アルキル、置換されていないアリール、置換されていないアリールアルコキシ、置換されていないアリールアルコキシカルボニル、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシ、および−NRxRyより独立して選択される1または2個のさらなる置換基で所望によりさらに置換されてもよい。
本明細書において用いる「ヘテロサイクリルアルキルカルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合するヘテロサイクリルアルキル基をいう。
本明細書において用いる「ヘテロサイクリルカルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合するヘテロサイクリル基をいう。
本明細書において用いる「ヘテロサイクリルエテニル」なる語は、式:
[式中、Aは、さらなる二重結合を含まない、5〜7員の単環式ヘテロ環であり、
で示される基をいう。
本明細書において用いる「ヘテロサイクリルオキシ」なる語は、酸素原子を介して親分子の部分に結合するヘテロサイクリル基をいう。
本明細書において用いる「ヘテロサイクリルオキシカルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合するヘテロサイクリルオキシ基をいう。
本明細書において用いる「ヒドロキシ」なる語は、−OHをいう。
本明細書において用いる「ヒドロキシアルキル」なる語は、1、2または3個のヒドロキシ基で置換されるアルキル基をいう。
本明細書において用いる「ヒドロキシアルキルカルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合するヒドロキシアルキル基をいう。
本明細書において用いる「ニトロ」なる語は、−NO2をいう。
本明細書において用いる「−NRcRd」なる語は、窒素原子を介して親分子の部分に結合する2つの基、RcおよびRdをいう。RcおよびRdは、水素、アルケニルオキシカルボニル、アルコキシアルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アリール、アリールアルコキシカルボニル、アリールアルキル、アリールアルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリールスルホニル、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルオキシカルボニル、シクロアルキルスルホニル、ホルミル、ハロアルコキシカルボニル、ヘテロサイクリル、ヘテロサイクリルアルコキシカルボニル、ヘテロサイクリルアルキル、ヘテロサイクリルアルキルカルボニル、ヘテロサイクリルカルボニル、ヘテロサイクリルオキシカルボニル、ヒドロキシアルキルカルボニル、(NReRf)アルキル、(NReRf)アルキルカルボニル、(NReRf)カルボニル、(NReRf)スルホニル、−C(NCN)OR’、および−C(NCN)NRxRyより独立して選択され、ここでR’はアルキルおよび置換されていないフェニルより選択され、ここでアリールアルキル、アリールアルキルカルボニル、ヘテロサイクリルアルキル、およびヘテロサイクリルアルキルカルボニルのアルキル部は、1個の−NReRf基で所望によりさらに置換されてもよく;アリール、およびアリールアルコキシカルボニル、アリールアルキル、アリールアルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールオキシカルボニル、ならびにアリールスルホニルのアリール部、ヘテロサイクリル、およびヘテロサイクリルアルコキシカルボニル、ヘテロサイクリルアルキル、ヘテロサイクリルアルキルカルボニル、ヘテロサイクリルカルボニル、ならびにヘテロサイクリルオキシカルボニルのヘテロサイクリル部は、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、およびニトロより独立して選択される1、2または3個の置換基で所望によりさらに置換されてもよい。
本明細書において用いる「(NR
cR
d)アルケニル」なる語は、式:
[式中、R
cおよびR
dは、本明細書中で定義されるとおりであり、Rqは、各々独立して、水素またはC
1−3アルキルである]
で示される基である。
本明細書において用いる「(NRcRd)アルキル」なる語は、1、2または3個の−NRcRd基で置換されるアルキル基をいう。(NRcRd)アルキルのアルキル部は、アルコキシ、アルコキシアルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルスルファニル、アリールアルコキシカルボニル、カルボキシ、シクロアルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロサイクリルカルボニル、ヒドロキシ、および(NReRf)カルボニルより選択される1または2個のさらなる基で所望によりさらに置換されてもよく;ここで該ヘテロサイクリルは、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、およびニトロより独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で所望によりさらに置換されてもよい。
本明細書において用いる「−NReRf」なる語は、窒素原子を介して親分子の部分に結合する、2個の基、ReおよびRfをいう。ReおよびRfは、水素、アルキル、置換されていないアリール、置換されていないアリールアルキル、置換されていないシクロアルキル、置換されていない(シクロアルキル)アルキル、置換されていないヘテロサイクリル、置換されていないヘテロサイクリルアルキル、(NRxRy)アルキル、および(NRxRy)カルボニルより独立して選択される。
本明細書において用いる「(NReRf)アルキル」なる語は、1、2または3個の−NReRfで置換されるアルキル基をいう。
本明細書において用いる「(NReRf)アルキルカルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合する(NReRf)アルキル基をいう。
本明細書において用いる「(NReRf)カルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合する−NReRf基をいう。
本明細書において用いる「(NReRf)スルホニル」なる語は、スルホニル基を介して親分子の部分に結合する−NReRf基をいう。
本明細書において用いる「−NRxRy」なる語は、窒素パージを介して親分子の部分に結合する、2個の基、RxおよびRyをいう。RxおよびRyは、水素、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、置換されていないアリール、置換されていないアリールアルコキシカルボニル、置換されていないアリールアルキル、置換されていないシクロアルキル、置換されていないヘテロサイクリル、および(NRx’Ry’)カルボニルより独立して選択され、ここでRx’およびRy’は水素およびアルキルより独立して選択される。
本明細書において用いる「(NRxRy)アルキル」なる語は、1、2または3個の−NRxRy基で置換されるアルキル基をいう。
本明細書において用いる「(NRxRy)カルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合する−NRxRy基をいう。
本明細書において用いる「(NRx’Ry’)カルボニル」なる語は、カルボニル基を介して親分子の部分に結合するNRx’Ry’基をいう。
本明細書において用いる「オキソ」なる語は、=Oをいう。
本明細書において用いる「オキソシクロアルキル」なる語は、オキソ基で置換されるシクロアルキル基をいう。
本明細書において用いる「スピロシクロヘテロサイクリル」なる語は、窒素、酸素および硫黄より独立して選択される1、2または3個のヘテロ原子を含有する4、5、6または7員の飽和または不飽和環が、1個の酸素原子を含有してもよい1または2個の3〜5員の飽和環と、1または2個のその各々で単一の炭素原子を介して接合した環をいう。本開示のヘテロサイクリル基は、該基にある炭素原子または窒素原子のいずれかを介して親分子の部分に結合し得る。本開示のスピロシクロヘテロサイクリル基は、アルキル、ハロ、およびハロアルキルより独立して選択される1または2個の基で所望により置換されてもよい。
本明細書において用いる「スピロサイクリル」なる語は、単一の炭素原子を介して親分子の部分に接合する3員、4員または5員飽和環をいう。
本明細書において用いる「スルホニル」なる語は−SO2−をいう。
本明細書において用いる「チオアルキル」なる語は、硫黄原子を介して親分子の部分に結合するアルキル基を表す。
本開示の化合物には不斉中心が存在する。これらの中心は、キラル炭素原子の回りの置換基の配置に応じて、符号「R」または「S」で称される。本開示は、NS5Aの阻害能を有する、すべての立体化学異性体型、またはそれらの混合物を包含すると理解すべきである。化合物の個々の立体異性体は、キラル中心を含有する市販品として入手可能な出発物質から合成により調製されるか、またはエナンチオマー生成物の混合物を調製し、つづいてジアステレオマーの混合物に変換し、その後で分離または再結晶を行うか、クロマトグラフィー技法、またはキラルクロマトグラフィーカラムでのエナンチオマーの直接分離に付すなどの分離を行うことで調製され得る。特定の立体化学の出発化合物は、市販品として入手可能であるか、当該分野で公知の技法により製造または分割され得る。
本開示の特定の化合物はまた、分離できる、安定性の異なる立体配置の形態にて存在してもよい。不斉の単結合の回りの回転を制限することによるねじれの不均整は、例えば立体障害または環ひずみのため、異なる立体構造異性体の分離を可能とする。本開示は、これらの化合物の各立体配置異性体およびその混合物を包含する。
本開示の化合物はまた、互変異性体として存在し;従って、本開示はまた、あらゆる互変異性体型を包含する。
「本開示の化合物」なる語および均等な表現は、式(I)の化合物、およびその医薬的に許容されるエナンチオマー、ジアステレオマーおよび塩を包含することを意味する。同様に、中間体への言及は、状況にて含むことを可能とする、その塩を包含することを意味する。
本開示は、本開示の化合物に存在する原子のすべての同位元素を包含することを意図とする。同位元素は、原子番号は同じであるが、質量数の異なるそれらの原子を包含する。
限定するものではなく、一般的な例によれば、水素の同位元素は重水素およびトリチウムを包含する。炭素の同位元素は13Cおよび14Cを包含する。本発明の同位元素で標識される化合物は、通常、当業者に公知の一般的方法により、あるいはその他では使用される標識されていない試薬の代わりに同位元素で標識された適切な試薬を用いる本明細書に記載の方法と類似する方法により調製され得る。かかる化合物は、種々の可能性としての用途、例えば生物学的活性の測定における標体、および試薬としての用途を有する。安定した同位元素の場合、かかる化合物は、有利には、生物学的、薬理学的または薬物動態的特性を修飾する可能性がある。
本開示の化合物は医薬的に許容される塩として存在しうる。本明細書にて使用される「医薬的に許容される塩」なる語は、水溶性または油溶性あるいは水分散性または油分散性であり、妥当な医薬的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激性、アレルギー応答、あるいは他の問題または合併症がなく、利益/危険の合理的割合に見合うもので、患者の組織と接触して使用するのに適し、その意図する使用に効果的である、本開示の化合物の塩または両性イオンの形態を表す。該塩は、化合物を最後に単離かつ精製する間に、あるいは別々に、適当な窒素原子を適当な酸と反応させることにより調製され得る。代表的な酸付加塩は、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩;ジグルコン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メシチレンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフチレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、重炭酸塩、パラトルエンスルホン酸塩およびウンデカン酸塩を包含する。医薬的に許容される付加塩を形成するのに使用され得る酸の例として、塩酸、臭化水素酸、硫酸およびリン酸などの無機酸、およびシュウ酸、マレイン酸、コハク酸およびクエン酸などの有機酸が挙げられる。
塩基付加塩は、カルボキシ基を、金属カチオンのヒドロキシド、カーボネート、もしくはビカーボネートなどの適当な塩基と反応させるか、あるいはアンモニア、または有機第一級、第二級、もしくは第三級アミンと反応させることにより、化合物の最終的な単離および精製の間に製造することができる。医薬的に許容される塩のカチオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムおよびアルミニウム、ならびにアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、エチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジシクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N,N-ジベンジルフェネチルアミン、およびN,N’-ジベンジルエチレンジアミンなどの無毒性のアミンカチオンが挙げられる。塩基付加塩の形成に用いることができる他の代表的な有機アミンとしては、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペリジン、およびピペラジンが挙げられる。
治療に用いるのに、治療上の有効量の式(I)の化合物ならびにその医薬的に許容される塩が原料として投与されることが可能である場合、活性成分を医薬組成物として提供することが可能である。したがって、本開示はさらには、治療上の有効量の式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩、および一または複数の医薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む、医薬組成物を提供する。本明細書において用いる「治療上の有効量」なる語は、有意義な患者の利益、例えば、ウイルスロードの持続的減少を示すのに十分である、各活性成分の総合量をいう。個々の活性成分を単独で投与する場合、該用語はその成分が単独であることをいう。併用して投与される場合、該用語は、組み合わせて、連続して、または同時に投与するいずれであっても、治療効果をもたらす活性成分を組み合わせた量をいう。式(I)の化合物およびその医薬的に許容される塩は上記されているとおりである。担体、希釈剤または賦形剤は、製剤の他の成分と適合し、その受容者に対して有害でない、という意味で許容されなければならない。本開示の別の態様によれば、式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を、一または複数の医薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤と混合することを含む、医薬製剤の調製方法も提供される。本明細書にて使用される「医薬的に許容される」なる語は、妥当な医薬的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激性、アレルギー応答、あるいは他の問題となる症状または合併症もなく、危険/利益の合理的割合に見合うもので、その意図する使用に効果的である、患者の組織との接触する使用に適する化合物、材料、組成物、および/または剤形をいう。
医薬製剤は、単位用量に付き所定量の活性成分を含有する単位投与形態で投与されてもよい。一日当たり体重1kgに付き約0.01と約250mgの間の用量レベル(「mg/kg」)、好ましくは一日当たり体重1kgに付き約0.05と約100mg/kgの本開示の化合物が、HCV介在性疾患を予防および治療するための単剤療法にて典型的である。典型的には、本開示の医薬組成物は、一日当たり約1回ないし約5回、あるいはまた連続注入で投与されるであろう。かかる投与は長期または短期療法として使用され得る。単一剤形を生成するのに担体材料と合わせることのできる活性成分の量は、治療される症状、該症状の重篤度、投与期間、投与経路、使用される化合物の排泄速度、治療期間、患者の年齢、性別、体重および状態に応じて変化するであろう。好ましい単位投与製剤は、本明細書にて上記されるように、一日の用量、または用量以下の量、あるいはその適切なフラクションの量の活性成分を含有する製剤である。一般に、化合物の最適量よりも実質的に少ない用量で治療を開始する。その後で、その環境下で最適効果に達するまで、用量を少しずつ増加させる。一般に、化合物は、どのような有害または有毒な副作用も生じることなく、一般に抗ウイルス的に効果的な結果をもたらすであろう濃度で投与されるのが最も望ましい。
本開示の組成物が、本開示の化合物と、1または複数のさらなる治療または予防剤とを組み合わせて含む場合、該化合物とさらなる剤の両方は、単一療法計画にて一般に投与される投与量の約10〜150%の、より好ましくは約10〜80%の用量レベルで通常は存在する。
医薬製剤は、いずれか適当な経路、例えば経口(バッカルまたは舌下を含む)、経直腸、経鼻、局所(バッカル、舌下または経皮を含む)、経膣または非経口(皮下、皮内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、くも膜下腔内、病巣内、静脈内あるいは皮内注射または注入)経路による投与に適用され得る。かかる製剤は、製薬の分野にて公知の方法により、例えば活性成分を担体または賦形剤と会合させることにより調製され得る。経口投与または注射による投与が好ましい。
経口投与に適用される医薬製剤は、カプセルまたは錠剤;粉末または顆粒;水性または非水性液体の液剤または懸濁液;可食性フォームまたはホイップ;あるいは水中油型液体乳濁液または油中水型乳濁液などの不連続単位として提供されてもよい。
例えば、錠剤またはカプセルの形態にて経口投与される場合、活性な薬物成分は、エタノール、グリセロール、水等などの経口で非毒性の医薬的に許容される不活性な担体と合わせられ得る。化合物を適当な細かさに粉砕し、可食性炭水化物などの同様に粉末状にされた医薬担体、例えば澱粉またはマンニトール等と混合することにより粉末が調製される。フレーバー、保存剤、分散剤および着色剤も配合され得る。
カプセルは、上記したように粉末の混合物を調製し、それを成形されたゼラチンシースに充填することで製造される。充填操作の前に、コロイド状シリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたは固形ポリエチレングリコールなどの流動促進剤および滑沢剤が該粉末混合物に添加され得る。寒天−寒天、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウムなどの崩壊剤または可溶化剤を添加し、カプセルが摂取される時の薬物の利用能を改善することもできる。
その上、所望により、または必要に応じて、適当な結合剤、滑沢剤、崩壊剤および着色剤が該混合物に配合され得る。適当な結合剤は、デンプン、ゼラチン、グルコースまたはベータ−ラクトースなどの天然糖、コーン甘味剤、アカシア、トラガントまたはアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール等などの天然および合成ガムを包含する。これらの剤形に使用される滑沢剤は、オレイン酸ナトリウム、塩化ナトリウム等を包含する。崩壊剤は、限定されないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガム等を包含する。錠剤は、例えば、粉末の混合物を調製し、顆粒化またはスラグ形成し、滑沢剤および崩壊剤を添加し、打錠することにより製剤化される。粉末混合物は、適宜粉砕された化合物を、上記した稀釈剤または基剤と混合し、所望により、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゲル化剤またはポリビニルピロリドンなどの結合剤、パラフィンなどの溶液遅延剤、第四級塩などの吸収促進剤および/またはベントナイト、カオリンまたはリン酸二カルシウムなどの吸収剤と混合することにより調製される。該粉末混合物は、シロップ、デンプンペースト、アラビアガム粘液、あるいはセルロースまたはポリマー材料の溶液などの結合剤で湿らせ、スクリーンに強制的に通すことにより顆粒化され得る。顆粒化する別法として、粉末混合物を打錠機に通し、その得られるものは完全なスラグを形成しておらず、壊れて顆粒になる。ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルクまたは鉱油を添加することにより、該顆粒を滑りやすくし、錠剤形成ダイへの粘着が防止され得る。次に、その滑りやすくした混合物を打錠する。本開示の化合物はまた、易流動性不活性担体と合わせられ、顆粒化またはスラグ形成工程を介することなく、錠剤に直接圧縮され得る。セラックの密封コート、糖またはポリマー材料のコーティング、ワックスのつや出しコーティングからなるクリアーなまたは混濁した保護コーティングを施すことができる。これらのコーティング剤に染料を加え、異なる単位剤形を区別することができる。
液剤、シロップおよびエリキシルなどの経口流動体は、その所定量が一定量の化合物を含有するように投与単位形にて調製され得る。シロップは適宜フレーバー処理した水溶液に該化合物を溶解させることで調製され得るのに対して、エリキシルは非毒性ベヒクルの使用を介して調製される。エトキシ化イソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの可溶化剤および乳化剤、保存剤、ペパーミント油または天然甘味剤などのフレーバー添加剤、あるいはサッカリンまたは他の人工甘味剤等も添加され得る。
必要に応じて、経口投与用の投与単位製剤はマイクロカプセル化され得る。該製剤は、例えば粒子をコーティングすること、あるいは該粒子をポリマー、ワックス等に埋め込むことなどで、その放出を長期化または持続させるように調製され得る。
式(I)の化合物およびその医薬的に許容される塩はまた、小型単層ベシクル、大型単層ベシクルおよび多層ベシクルなどのリポソーム送達系の形態にて投与され得る。リポソームはコレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリンなどの種々のリン脂質より形成され得る。
式(I)の化合物およびその医薬的に許容される塩はまた、モノクローナル抗体を個々の担体として用い、それに化合物分子をカップリングさせることにより送達され得る。該化合物はまた、標的設定可能な薬物担体としての可溶性ポリマーとカップリングされてもよい。かかるポリマーは、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルタミドフェノール、またはポリトイル残基で置換されているポリエチレンオキシドポリリジンを包含しうる。さらには、該化合物は、薬物の制御放出を達成するのに有用な一連の生分解性ポリマー、例えば、ポリ乳酸、ポルエプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート、およびヒドロゲルの架橋または両親媒性ブロックコポリマーにカップリングされてもよい。
経皮投与に適合させる医薬製剤は、受容者の表皮と長期間にわたって密に接触したままとすることを意図とするディスクリートパッチとして提供されてもよい。例えば、活性成分は、Pharmaceutical Research 1986, 3 (6), 318に概説されるように、イオントフォレシスにより該パッチから送達されてもよい。
局所投与に適合させる医薬製剤は、軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、散剤、液剤、ペースト、ゲル、スプレー、エアロゾルまたはオイルとして製剤化されてもよい。
眼または他の外部組織、例えば口および皮膚を治療する場合、製剤は、局所用軟膏もしくはクリームとして塗布されるのが好ましい。軟膏に製剤化する場合、活性成分はパラフィン系または水混和性のいずれかの軟膏基剤とともに用いられ得る。別法として、該活性成分は水中油型クリーム基剤もしくは油中水型基剤を用いてクリームに処方され得る。
眼への局所投与に適合させる医薬製剤としては、活性成分が適当な担体、とりわけ水性溶媒に溶解もしくは懸濁されている点眼剤が挙げられる。
口腔での局所投与に適合させる医薬製剤は、ロゼンジ、トローチおよび口腔洗浄剤を包含する。
経直腸投与に適合させる医薬製剤は、坐薬または浣腸剤として投薬されてもよい。
担体が固体である、経鼻投与に適合させる医薬製剤としては、嗅ぎ薬を摂取するように、すなわち鼻に近づけられた散剤の容器から鼻腔を通して速やかに吸入することで投与される、粒径が、例えば20〜500ミクロンの範囲の粗散剤(course powder)が挙げられる。鼻腔用スプレーもしくは点鼻薬として投与するための、担体が液体である適当な製剤としては、活性成分の水性または油性液剤が挙げられる。
吸入による投与に適合する医薬製剤としては、微粒子粉末もしくは微粒子ミストが挙げられ、それは種々の型の計量式用量加圧エアロゾル、ネブライザー、または吸入器を用いて発生されうる。
膣内投与に適合する医薬製剤は、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム、またはスプレー製剤として提供されてもよい。
非経口投与に適合する医薬製剤は、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤および製剤を対象のレシピエントの血液と等張にする塩(soute)を含みうる水性または非水性の滅菌注射液;ならびに懸濁化剤および増粘剤を含みうる水性または非水性の滅菌懸濁剤を包含する。該製剤は、単位用量もしくは複数回用量の容器、例えば、密封アンプルおよびバイアルにて提供されてよく、使用の直前に滅菌液体担体、例えば注射用水の添加だけを必要とするフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存されてもよい。即席注射液剤および懸濁剤は、滅菌粉末剤、顆粒剤、および錠剤から調製されうる。
具体的に上記した成分の他に、該製剤は、問題の製剤の型に関して当該分野で一般的な他の剤を包含してもよく、例えば経口投与に適する製剤は香味剤を含んでもよいことを理解すべきである。
「患者」なる語はヒトおよび他の哺乳動物の両方を包含する。
「治療」なる語は:(i)疾患、障害、および/または症状に罹りやすいが、まだ罹患していると診断されていない患者において、疾患、障害、または症状の発症を防止すること;(ii)疾患、障害、または症状を阻害すること、すなわち、その進行を抑止すること;および(iii)疾患、障害、または症状を軽減すること、すなわち、疾患、障害および/または症状の退行をもたらすことをいう。
本開示の化合物はサイクロスポリン、例えば、 サイクロスポリンAと一緒に投与され得る。サイクロスポリンAは臨床試験にてHCVに対して活性であることが明らかにされている(Hepatology 2003, 38, 1282;Biochem. Biophys. Res. Commun. 2004, 313, 42;J. Gastroenterol. 2003, 38, 567)。
以下の表1にて、本開示の化合物とともに投与することができる化合物のいくつかの実例を列挙する。本開示の化合物は、他の抗HCV活性な化合物と共に併用療法において、一緒にまたは別個に、あるいは該化合物を組成物に合わせることによって、投与することができる。
本開示の化合物はまた、実験室用試薬として使用されてもよい。化合物は、HCV疾患メカニズムの知識をさらに高めるためのウイルス複製アッセイの設計、動物アッセイ系の検証および構造生物学研究のためのリサーチツールの提供における手段であってもよい。さらには、本開示の化合物は、例えば競合阻害により、他の抗ウイルス性化合物の結合部位を確立または決定するのに有用である。
本開示の化合物はまた、物質のウイルス汚染を処置もしくは予防するのに用いられてもよく、それにより、そのような物質(例えば血液、組織、手術器具および手術着、実験器具および実験着、ならびに採血または輸血の器具および材料)と接触する、実験または医療の関係者または患者のウイルス感染の危険性を低下させうる。
本開示は、合成プロセスまたは代謝プロセス(ヒトもしくは動物の体内(インビボ)で生じるプロセスを含む)、またはインビトロで生じるプロセスにより作製される場合の式(I)で示される化合物を包含することを意図する。
本願にて使用される略語、特に後記する説明例にて使用されるものを含め、当業者に周知である。使用される略語のいくつかは以下の通りである:ca.は約について、ACNまたはMECNはアセトニトリルについて;TFAはトリフルオロ酢酸について;minまたはminsは分について;EtOAcまたはEAは酢酸エチルについて;DCMはジクロロメタンについて;Hexはヘキサンについて;THFはテトラヒドロフランについて;DMSOはジメチルスルホキシドについて;Et3NまたはTEAはトリエチルアミンについて;TBS−Clは塩化tert−ブチルジメチルシリルについて;Et2Oはジエチルエーテルについて;MeOHはメタノールについて;EtOHはエタノールについて;rtまたはRTは室温または保持時間について(文脈で示す);Rtは保持時間について;Tsはパラ−トリルスルホニルについて;Phはフェニルについて;LiHMDSはリチウムヘキサメチルジシラジドについて;Meはメチルについて;iPr2EtN、DIEAまたhDiPEAはジイソプロピルエチルアミンについて;hまたはhrまたはhrsは時間について;ONは終夜について;TBSはtert−ブチルジメチルシリルについて;DMFはN,N−ジメチルホルムアミドについて;pTsOHはパラ−トリルスルホン酸について;AcOHは酢酸について;HATUはO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートについて;BOCはtert−ブトキシカルボニルについて;DMEは1,2−ジメトキシエタンについて;DMAPはN,N−ジメチルアミノピリジンについて;HOBTは1−ヒドロキシベンゾトリアゾールについて;およびEDCは1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドについての略語である。
本開示は、この度、その範囲を限定することを意図としない、特定の実施態様との関連で記載されるであろう。それどころか、本開示は、特許請求の範囲に含まれうる、すべての変形、修飾および均等物にまで及ぶ。かくして、次の実施例(特定の実施態様を含む)は、本開示の一の慣習を説明するものであり、実施例は特定の実施態様を説明することを目的とするもので、最も有用であると考えられるものを提示するために、そしてその操作の記載および概念的態様を容易に理解するために示されていることが理解される。
出発物質は商業的供給源より入手することができ、あるいは当業者に公知の十分に確立されている文献に記載の方法により調製され得る。
条件1
出発%B=0
最終%B=100
グラジエント時間=2分間
停止時間=3分間
流速=1mL/分
波長=220nm
溶媒A=10%ACN/90%H2O/0.1%TFA
溶媒B=90%ACN/10%H2O/0.1%TFA
カラム=Phenomenex-Luna C18、 30x2、3μ
条件2
出発%B=0
最終%B=100
グラジエント時間=2分間
停止時間=3分間
流速=4mL/分
波長=220nm
溶媒A=10%メタノール/90%水中0.1%TFA
溶媒B=90%メタノール/10%水中0.1%TFA
カラム=Phenomenex-Luna 3.0x50mm S10
条件3
出発%B=0
最終%B=100
グラジエント時間=4分間
停止時間=5分間
流速=0.8mL/分
波長=220nm
溶媒A=10%ACN/90%H2O/0.1%TFA
溶媒B=90%ACN/10%H2O/0.1%TFA
カラム=Phenomenex-Luna C18、50x2、3μ
条件4
出発%B=2
最終%B=98
グラジエント時間=1分間
停止時間=1.5分間
流速=0.8mL/分
波長=220nm
溶媒A=100%H2O/0.05%TFA
溶媒B=100%ACN/0.05%TFA
カラム=Waters Acquity SDS
条件5
出発%B=0
最終%B=100
グラジエント時間=2分間
停止時間=3分間
流速=1mL/分
波長=220nm
溶媒A=10%メタノール/90%水中0.1%TFA
溶媒B=90%メタノール/10%水中0.1%TFA
カラム=Phenomenex-Luna 2.0x30mm 3μm
条件6
出発%B=10
最終%B=100
グラジエント時間=30分間
停止時間=33分間
流速=1mL/分
波長=220nm
溶媒A=10mM炭酸水素アンモニウム(pH=9.5)/95%水/5%メタノール
溶媒B=10mM炭酸水素アンモニウム(pH=9.5)/5%水/95%メタノール
カラム=Xbridge Phenyl 3.5μm、3.0x150mm
条件7
出発%B=10
最終%B=100
グラジエント時間=15分間
停止時間=18分間
流速=1mL/分
波長=220nm
溶媒A=0.1%TFA/95%水/5%アセトニトリル
溶媒B=0.1%TFA/5%水/95%アセトニトリル
カラム=Xbridge C18 3.5um、3.0x150mm
条件8
出発%B=0
最終%B=100
グラジエント時間=4分間
停止時間=5分間
流速=0.8mL/分
波長=220nm
溶媒A=10%MeOH/90%H2O/0.1%TFA
溶媒B=90% MeOH/10%H2O/0.1%TFA
カラム=Phenomenex-Luna C18、50x2、3μ
オーブン温度=40℃
条件9
出発%B=10
最終%B=50
グラジエント時間=20分間
停止時間=25分間
流速=1mL/分
波長1=220nm
波長2=254nm
溶媒A=5%ACN/95%H2O/0.1%TFA
溶媒B=95%ACN/5% H2O/0.1%TFA
カラム=Waters Sunfire C18、150x4.6、3.5μ(低pH)
条件10
UPLC
出発%B=2
最終%B=98
グラジエント時間=1.5分間
停止時間=2分間
流速=0.8mL/分
波長=220nm
溶媒A=100%H2O/0.05%TFA
溶媒B=100%ACN/0.05%TFA
カラム=Waters Acquity UPLC BEH C18 2.1x50mm、1.7μm
ジアゾ酢酸tert−ブチル(1.832mL、13.22ミリモル)のCH2Cl2(50mL)中溶液を、2,5−ジヒドロフラン(9.76mL、132ミリモル)、酢酸ロジウム(II)ダイマー(0.058g、0.132ミリモル)のCH2Cl2(40mL)中混合物に、シリンジポンプを介して5時間にわたって滴下して加えた。得られた混合物を室温で終夜攪拌した。溶媒を減圧下で除去した。残渣をクロマトグラフィー(シリカゲル、0%−15%EtOAc/Hex)に付して精製し、Cap−1・工程a(トランス異性体)(720mg)およびCap−1・工程a(シス異性体)(360mg)を清澄な油状物として得た。Cap−1・工程a(トランス異性体):1H NMR(500MHz、CDCl3) δ ppm 3.88(2H,d,J=8.55Hz)、3.70(2H,d,J=8.55Hz)、2.03−2.07(2H,m)、1.47(1H,t,J=3.20Hz)、1.41(9H,s);Cap−1・工程a(シス異性体):1H NMR(400MHz、CDCl3) δ ppm 4.06(2H,d,J=8.53Hz)、3.73(2H,d,J=8.03Hz)、1.81−1.86(2H,m)、1.65−1.71(1H,m)、1.43−1.47(9H,m)
Cap−1・工程a(トランス異性体)(700mg、3.80ミリモル)の−10℃でのジエチルエーテル(15mL)中溶液に、LiAlH4(7.60mL、7.60ミリモル)(THF中1M)を1時間にわたって滴下して加えた。得られた混合物を−10℃で1時間、次に室温で1時間攪拌した。ついで、該混合物を−5℃に冷却した。ロッシェル塩(酒石酸カリウムナトリウム)水溶液(10mL)を滴下して加え、反応をクエンチさせた。該混合物を室温で30分間攪拌し、次にEtOAc(3x)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、濃縮してCap−1・工程b(380mg)を淡黄色油状物として得た。該生成物を精製することなく次工程に使用した。
1H NMR(400MHz、CDCl3) δ ppm 3.85(2H,d,J=8.28Hz)、3.68(2H,d,J=8.53Hz)、3.45−3.55(2H,m)、1.50−1.56(2H,m)、1.02−1.11(1H,m)
DMSO(4.82mL、67.9ミリモル)のCH2Cl2(70mL)中溶液に、シュウ酸クロリド(3.14mL、35.8ミリモル)を−78℃でゆっくりと滴下して加えた。得られた混合物を−78℃で15分間攪拌した。Cap−1・工程b(3.10g、27.2ミリモル)のCH2Cl2(35mL)中溶液を加え、該混合物を−78℃で1時間攪拌した。次にEt3N(18.93mL、136ミリモル)を滴下して加えた。30分後、冷却槽を取り外し、該反応物をK2HPO420%冷却水溶液(10mL)および水でクエンチした。混合物を室温で15分間攪拌し、次にEt2Oで希釈した。層を分離した。水層をEt2Oで抽出した(2x)。有機層を合わせて、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、100%CH2Cl2)で精製し、Cap−1・工程c(2.71g)を明黄色油状物として得た。1H NMR(500MHz、CDCl3) δ ppm 9.41(1H,d,J=4.27Hz)、3.96(2H,d,J=8.85Hz)、3.80(2H,d,J=8.55Hz)、2.27−2.33(2H,m)、1.93(1H,m)
Cap−1・工程c(2.7g、24.08ミリモル)の0℃での水(50mL)中混合物に、亜硫酸水素ナトリウム(2.506g、24.08ミリモル)およびKCN(1.631g、25.04ミリモル)を加え、つづいて(R)−2−アミノ−2−フェニルエタノール(3.30g、24.08ミリモル)のMeOH(18mL)中溶液を添加した。得られた混合物を室温で2時間攪拌し、次に加熱して終夜還流させた。該混合物を室温に冷却した。EtOAc(100mL)を加えた。15分間混合した後、層を分離した。水層をEtOAc(2x)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮した。粗ジアステレオマー混合物を逆相HPLC(カラム:Water Sunfire30x150mm、アセトニトリル/水/NH4OAc)で精製し、Cap−1・工程dの2種のジアステレオマーを得た。各異性体の絶対立体化学は測定されなかった。ジアステレオマー1(後者のフラクション)(570mg):LC(条件1):RT=0.97分;LC/MS:[M+H]+の分析、C15H19N2O2として、計算値 259.14;測定値 259.2
Cap−1・工程d(ジアステレオマー1)(570mg、2.207ミリモル)の0℃でのCH2Cl2(20mL)およびMeOH(20mL)中溶液に、四酢酸鉛(1174mg、2.65ミリモル)を添加した。得られた橙色混合物を0℃で10分間攪拌した。次に水(20mL)を該混合物に加え、該混合物を珪藻土(セライト(登録商標))を介して濾過した。濾液を濃縮し、6N HCl水溶液(25mL)で希釈した。得られた混合物を4時間還流した。該混合物を濾過し、CH2Cl2で洗浄した。水層を濃縮し、Cap−1・工程e(HCl塩)を得た。粗生成物を次の工程にてさらに精製することなく使用した。1H NMR(500MHz、MeOD) δ ppm 3.87−3.91(2H,m)、3.73(2H,dd,J=8.70、2.90Hz)、3.55(1H,d,J=10.07Hz)、2.02−2.07(1H,m)、1.94−1.99(1H,m)、1.03−1.10(1H,m)
上記した粗Cap−1・工程eの1N NaOH水溶液(10mL)中混合物に、炭酸水素ナトリウム(371mg、4.42ミリモル)を添加した。次にクロロギ酸メチル(0.342mL、4.42ミリモル)を滴下して加えた。得られた混合物を室温で3時間攪拌した。該混合物を1N HCl水溶液で中和し、次にEtOAc(3x)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、濃縮してCap−1(100mg、2工程にわたって21.1%)を淡黄色油状物として得た。LC(cond.1):RT=0.54分;LC/MS:[M+H]+の分析、C9H14NO5として、計算値 216.09;測定値 216.1;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ ppm 5.29(1H,br.s.)、3.53−4.02(8H,m)、1.66−1.92(2H,m)、1.08(1H,br.s.)
シクロペンタ−3−エノール(5g、59.4ミリモル)およびEt3N(9.94mL、71.3ミリモル)のCH2Cl2(50mL)中溶液を室温で15分間攪拌した。次に塩化ベンゾイル(8.28mL、71.3ミリモル)を滴下して加え、該混合物を室温で終夜攪拌した。ついで、該混合物を水でで洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥して濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/Hex0−10%)に付して精製し、Cap−2・工程a(9.25g)を清澄な油状物として得た。
LC(条件1):RT=1.77分;1H NMR(400MHz、CDCl3) δ ppm 8.01−8.07(2H,m)、7.55(1H,t,J=7.40Hz)、7.43(2H,t,J=7.65Hz)、5.79(2H,s)、5.64(1H,tt,J=6.93、2.60Hz)、2.87(2H,dd,J=16.56、6.78Hz)、2.52−2.63(2H,m)
磁気攪拌棒を入れた丸底フラスコに、純フッ化ナトリウム(5.02mg、0.120ミリモル)およびCap−2・工程a(2.25g、11.95ミリモル)を添加した。該フラスコを100℃まで加熱し、純トリメチルシリル 2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)アセタート(5.89mL、29.9ミリモル)を5時間にわたってシリンジポンプでゆっくり添加した。混合物を100℃で終夜攪拌した。次に該混合物をCH2Cl2で希釈し、水、NaHCO3飽和水溶液および食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0−5%EtOAc/Hex)に付して精製し、Cap−2・工程b(異性体1)(750mg)およびCap−2・工程b(異性体2)(480mg)を清澄な油状物として得た。NOE実験により相対的な立体化学的帰属に付した。Cap−2・工程b(異性体1):LC(条件1):RT=1.83分;LC/MS:[M+H]+の分析、C13H13F2O2として、計算値 239.09;測定値 239.2;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ ppm 7.99−8.04(2H,m)、7.56(1H,t,J=7.32Hz)、7.43(2H,t,J=7.63Hz)、5.25−5.33(1H,m)、2.50(2H,dd,J=14.04、6.71Hz)、2.14−2.22(2H,m)、2.08−2.14(2H,m);Cap−2・工程b(異性体2):LC(条件1):RT=1.79分;LC/MS:[M+H]+の分析、C13H13F2O2として、計算値 239.09;測定値 239.2;1H NMR(400MHz、CDCl3) δ ppm 7.98−8.08(2H,m)、7.53−7.59(1H,m)、7.41−7.48(2H,m)、5.53−5.62(1H,m)、2.59−2.70(2H,m)、2.01−2.11(4H,m)
Cap−2・工程b(異性体2)(480mg、2.015ミリモル)のMeOH(4mL)中溶液に、KOH(4mL、2.015ミリモル)(10%水溶液)を添加した。得られた混合物を室温で終夜攪拌した。次に該混合物をCH2Cl2(3x)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、濃縮してCap−2・工程c(220mg)を淡黄色固形物として得た。1H NMR(500MHz、CDCl3) δ ppm 4.41−4.54(1H,m)、2.38−2.50(2H,m)、1.89−1.99(2H,m)、1.81(2H,dd,J=14.50、5.04Hz)
トシル−Cl(625mg、3.28ミリモル)を、Cap−2・工程c(220mg、1.640ミリモル)およびピリジン(0.531mL、6.56ミリモル)のCH2Cl2(7mL)中溶液に添加した。該混合物を室温で終夜攪拌し、次にCH2Cl2で希釈し、水および1N HCl水溶液で洗浄した。有機層を乾燥(MgSO4)して濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0−15%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、Cap−2・工程d(325mg)を清澄な油状物として得た。LC(条件1):RT=1.72分;LC/MS:[M+Na]+の分析、C13H14F2NaO3Sとして、計算値 311.05;測定値 311.2;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ ppm 7.76(2H,d,J=8.24Hz)、7.34(2H,d,J=8.24Hz)、4.99−5.08(1H,m)、2.45(3H,s)、2.31−2.41(2H,m)、1.84−1.94(4H,m)
マイクロ波管に、トルエン(2mL)中のN−(ジフェニルメチレン)グリシンエチルエステル(241mg、0.902ミリモル)およびCap−2・工程d(260mg、0.902ミリモル)を添加した。該管を密封し、LiHMDS(1.082mL、1.082ミリモル)(THF中1N)をN2下で滴下して加えた。得られた暗褐色溶液をマイクロ波にて100℃で5時間加熱した。次に該混合物を水でクエンチし、EtOAc(3x)で抽出した。有機層を合わせ、水で洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0−5%EtOAc/Hex)に付して精製し、Cap−2・工程eのラセミ混合物(240mg)を淡黄色油状物として得た。該混合物を精製することなく次の工程に供した。LC(条件 2):RT=1.91分;LC/MS:[M+Na]+の分析、C23H24F2NO2として、計算値 384.18、測定値 384.35;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ ppm 7.63−7.70(2H,m)、7.43−7.51(3H,m)、7.38−7.43(1H,m)、7.31−7.38(2H,m)、7.13−7.22(2H,m)、4.13−4.22(2H,m)、3.95(1H,d,J=6.41Hz)、2.67−2.79(1H,m)、2.07−2.16(1H,m)、1.97−2.07(2H,m)、1.90(2H,m)、1.65−1.76(1H,m)、1.25(3H,t,J=7.17Hz)
Cap−2・工程e(240mg、0.626ミリモル)のTHF(4mL)中溶液に、HCl(1mL、2.0ミリモル)(2N水溶液)を添加した。得られた混合物を室温で2時間攪拌した。次に該混合物をEtOAcで洗浄し、NaHCO3飽和水溶液で中和し、次にEtOAc(3x)で抽出した。有機層を合わせ、 MgSO4で乾燥し、濃縮してCap−2・工程f(120mg)を清澄な油状物として得た。LC(条件2):RT=0.85分;LC/MS:[M+H]+の分析、C10H16F2NO2として、計算値 220.11;測定値 220.26;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ ppm 4.14−4.25(2H,m)、3.26(1H,d,J=6.71Hz)、2.22−2.35(1H,m)、1.90−2.11(5H,m)、1.79−1.90(1H,m)、1.22−1.34(3H,m)
Cap−2・工程f(120mg、0.547ミリモル)のCH2Cl2(2mL)中溶液に、クロロギ酸メチル(0.085mL、1.095ミリモル)を添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌した。該混合物をCH2Cl2で希釈し、水で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮してCap−2・工程g(150mg)を白色固形物として得た。LC(条件1):RT=1.45分;LC/MS:[M+H]+の分析、C12H18F2NO4として、計算値 278.12;測定値 278.2;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ ppm 5.23(1H,d,J=8.24Hz)、4.29(1H,t,J=7.48Hz)、4.15−4.23(2H,m)、3.68(3H,s)、2.37(1H,br.s.)、2.02−2.10(1H,m)、1.85−2.00(4H,m)、1.75−1.84(1H,m)、1.27(3H,t,J=7.02Hz)
Cap−2・工程g(150mg、0.541ミリモル)のTHF(2mL)および水(1mL)中混合物に、LiOH(0.811mL、1.623ミリモル)(2N水溶液)を加えた。得られた混合物を室温で終夜攪拌した。該混合物を1N HCl水溶液で中和し、EtOAc(3x)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、濃縮してCap−2(133mg)を白色固形物として得た。LC(条件 2):RT=1.07分;LC/MS:[M+H]+の分析、C10H14F2NO4として、計算値 250.09;測定値 250.13;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ ppm 5.18−5.36(1H,m)、4.28−4.44(1H,m)、3.70(3H,s)、2.37−2.56(1H,m)、1.74−2.31(6H、m)
Cap−2について記載される操作に従って、Cap−2・工程b(異性体1)からCap−3を合成した。LC(条件2):RT=1.08分;LC/MS:[M+H]+の分析、C10H14F2NO4として、計算値 250.09、測定値 249.86;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ ppm 5.15(1H,d,J=8.24Hz)、4.32(1H,t,J=7.48Hz)、3.69(3H,s)、2.83−2.99(1H,m)、1.96−2.26(4H,m)、1.70(1H,t,J=11.75Hz)、1.59(1H,t,J=12.05Hz)
エチル 2−アミノ−2−((1R,3R,5S)−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)アセタート(Cap−2の調製に記載されるのと同じ操作を利用して市販品として入手可能な(1R,3R,5S)−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−オールより調製;350mg、1.910ミリモル)、DiPEA(0.667mL、3.82ミリモル)、クロロギ酸メチル(0.296mL、3.82ミリモル)のCH2Cl2(5mL)中混合物を室温で1時間攪拌した。次に該混合物をCH2Cl2で希釈し、水で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮してCap−4・工程a(461mg)を黄色油状物として得た。LC(条件1):RT=1.43分;LC/MS:[M+H]+の分析、C12H20NO4として、計算値 242.14;測定値 242.2;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ ppm 5.04(1H,d,J=7.63Hz)、4.09−4.20(2H,m)、4.05(1H,t,J=8.39Hz)、3.63(3H,s)、2.55−2.70(1H,m)、1.96−2.09(2H,m)、1.37−1.60(4H,m)、1.24(3H,t,J=7.17Hz)、0.66−0.76(1H,m)、0.03−0.06(1H,m)
Cap−4・工程aのエチルエステル(461mg、1.911ミリモル)のTHF(5mL)および水(2mL)中混合物に、LiOH(2.87mL、5.73ミリモル)(2N水溶液)を添加した。得られた混合物を室温で終夜攪拌した。次に該混合物を1N HCl水溶液で中和し、EtOAc(3x)で抽出した。有機層を合わせて、MgSO4で乾燥し、濃縮してCap−4(350mg)を清澄な油状物として得た。LC(条件1):RT=1.04分;LC/MS:[2M+Na]+の分析、C20H30N2NaO8として、計算値 449.19;測定値 449.3;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ ppm 5.07(1H,d,J=8.85Hz)、4.13(1H,t,J=8.24Hz)、3.68(3H,s)、2.64−2.79(1H,m)、2.04−2.21(2H,m)、1.23−1.49(4H,m)、0.71−0.81(1H,m)、0.03−0.12(1H,m)
メチル 3,3−ジメトキシプロパノアート(10g、68ミリモル)およびLiOH(8.08g、337ミリモル)のMeOH(40mL)、THF(40mL)および水(40mL)中混合物を80℃で2時間加熱した。次に該混合物を室温にまで冷却し、1N HCl水溶液で酸性にした(pH>3)。次に該混合物をCH2Cl2(3x)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、濃縮してCap5・工程を清澄な油状物(6.3g)として得た。該生成物をさらに精製することなく次の反応に用いた。
1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 4.82(t,J=5.8Hz,1H)、3.36(s,6H)、2.69(d,J=5.8Hz,2H);13C NMR(125MHz、CDCl3) δ 175.22、101.09、53.68、38.76
Cap5・工程a(4.55g、33.9ミリモル)のTHF(40mL)中溶液に、N,N’−カルボニルジイミダゾール(6.60g、40.7ミリモル)のTHF(40mL)中懸濁液を滴下して加えた。該溶液は黄変し、気体放出が観察された。該混合物を室温で2時間攪拌した。同時に、別のフラスコにTHF(80mL)中のモノメチルモノカリウムマロナート(7.95g、50.9ミリモル)および塩化マグネシウム(3.55g、37.3ミリモル)を入れ、それを室温で2時間攪拌した。次にイミダゾリド溶液をシリンジでMg(OOCCH2COOMe)2溶液に移し、得られた混合物を室温で16時間攪拌した。ついで、該混合物を2M NaHSO4(60mL)で酸性にし、EtOAc(3x)で抽出した。有機層を合わせ、NaHCO3飽和水溶液、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濃縮してCap5・工程bを明紫色油状物(4.9g)として得た。該油状物をさらに精製することなく次の工程に使用した。1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 4.75(t,J=5.5Hz,1H)、3.72(s,3H)、3.50(s,2H)、3.35(s,6H)、2.84(d,J=5.5Hz,2H)
Cap5・工程b(4.9g、26ミリモル)のMeOH(70mL)中溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(1.07g、28.3ミリモル)をゆっくりと添加した。得られた混合物を室温で3時間攪拌し、ついでN HCl(15mL)でクエンチした。該混合物をEtOAc(3x)で抽出した。有機層を合わせて、MgSO4で乾燥し、濃縮してCap5・工程cを淡黄色の油状物(4.4g)として得た。該生成物をさらに精製することなく次の工程に使用した。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 4.60(t,J=5.5Hz,1H)、4.25−4.16(m,1H)、3.70(s,3H)、3.38(s,3H)、3.37(s,3H)、2.52−2.48(m,2H)、1.83−1.77(m,2H);13C NMR(100MHz、CDCl3) δ 172.21、102.73、64.61、53.22、52.95、51.30、41.00、38.65
Cap5・工程c(4.4g、22.89ミリモル)のDMF(50mL)中溶液に、イミダゾール(3.12g、45.8ミリモル)およびTBS−Cl(5.52g、36.6ミリモル)を加えた。得られた混合物を室温で3日間攪拌した。次に該反応物をCH2Cl2で希釈し、水で洗浄した。有機相を食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮した。該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0−15%EtOAc/Hex)に付して精製し、Cap5・工程d(5.0g)を清澄な油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 4.55−4.50(m,1H)、4.30−4.21(m,1H)、3.67(s,3H)、3.32(s,3H)、3.31(s,3H)、2.51(d,J=6.3Hz,2H)、1.89−1.77(m,2H)、0.88(s,9H)、0.08(s,3H)、0.06(s,3H);13C NMR(100MHz、CDCl3) δ 171.41、101.24、65.85、52.35、52.09、51.04、42.40、39.92、25.37、25.27、17.55、−3.95、−5.15
Cap5・工程d(5.0g、16ミリモル)のエーテル(50mL)中の氷/水浴中溶液に、チタン酸テトライソプロピル(0.971mL、3.26ミリモル)のエーテル(10mL)中溶液を添加した。次に臭化エチルマグネシウム(48.9mL、48.9ミリモル)(THF中1M)をシリンジポンプを通して1時間にわたって滴下して加えた。ついで該混合物を氷/水浴中で2時間攪拌した。該混合物をエーテルで希釈し、NH4Cl飽和水溶液でゆっくりとクエンチした。得られた白色沈殿物を濾過した。濾液をEt2O(3x)で抽出した。有機層を合わせて、MgSO4で乾燥して濃縮した。次に粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0−20%EtOAc/Hex)に付して精製し、Cap5・工程e(4.02g)を清澄な油状物として得た。
1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 4.47(t,J=5.6Hz,1H)、4.21−4.14(m,1H)、3.71(s,1H)、3.32(s,3H)、3.31(s,3H)、2.05−1.88(m,3H)、1.66−1.58(m,1H)、0.90(s,9H)、0.83−0.76(m,1H)、0.71−0.65(m,1H)、0.47(m,1H)、0.40−0.34(m,1H)、0.14(s,3H)、0.11(s,3H);13C NMR(100MHz、CDCl3) δ 102.09、69.97、54.44、52.97、52.84、43.27、40.00、25.92、17.96、14.04、12.06、−4.32、−4.61
Cap5・工程e(4.02g、13.2ミリモル)およびp−トルエンスルホン酸・一水和物(3.01g、15.8ミリモル)のMeOH(120mL)中溶液を室温で終夜攪拌した。該混合物に、NaHCO3飽和水溶液(100mL)を加え、該混合物をCH2Cl2(3x)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥して濃縮した。該粗生成物を、それをシリカゲル床を介して70%EtOAc/Hexと共に通すことで精製し、Cap5・工程fをジアステレオマーの混合物(1.7g;清澄な油状物)として得た。
1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 4.79(t,J=3.7Hz,1H)、4.59(dd,J=5.3、2.9Hz,1H)、4.30−4.22(m,1H)、4.03(br.s.,1H)、3.37(s,3H)、3.31(s,3H)、2.09−2.03(m,1H)、2.00(dtd,J=13.1、4.0、1.5Hz,1H)、1.86(dd,J=13.1、3.7Hz,1H)、1.81−1.61(m,7H)、0.94−0.87(m,1H)、0.83−0.77(m,1H)、0.74−0.69(m,1H)、0.65−0.56(m,2H)、0.48−0.40(m,2H)、0.37−0.30(m,1H);13C NMR(100MHz、CDCl3) δ 100.86、100.27、65.75、64.35、56.24、55.92、53.80、52.35、40.86、39.92、39.28、38.05、12.10、12.06、9.91、9.37
Cap5・工程f(1.7g、11ミリモル)のCH2Cl2(20mL)中溶液に、ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド(2.14mL、8.06ミリモル)を添加した。該混合物を室温で2時間攪拌した。次に該混合物を−10℃に冷却し、トリエチルシラン(6.87mL、43.0ミリモル)と、ついで三フッ化ホウ素エーテル複合体(3.40mL、26.9ミリモル)を滴下して加えた。ついで、該混合物を0℃にゆっくりと加温し、0℃で30分間攪拌した。次に該反応物を水でクエンチし、EtOAc(3x)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥して濃縮した。該粗生成物を、それをシリカゲル床を介して、70%EtOAc/Hexと共に通すことで精製し、Cap5・工程g(1.5g)を清澄な油状物として得た。1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 6.43(br.s.,1H)、3.96(tt,J=9.5、4.7Hz,1H)、3.86(dt,J=11.5、4.0Hz,1H)、3.51(td,J=11.1、2.7Hz,1H)、1.98−1.84(m,2H)、1.66−1.50(m,2H)、0.86−0.79(m,1H)、0.66−0.59(m,1H)、0.53−0.46(m,1H)、0.34(m,1H);13C NMR(100MHz、CDCl3) δ 67.41、64.37、57.99、41.28、35.22、11.74、11.32
シュウ酸クロリド(1.090mL、12.45ミリモル)の−78℃でのCH2Cl2(30mL)中溶液に、DMSO(1.767mL、24.90ミリモル)のCH2Cl2(20mL)中溶液を滴下して加えた。該混合物を20分間攪拌し、CH2Cl2(20mL)中のCap5・工程g(1.33g、10.4ミリモル)を滴下して加えた。該混合物を−78℃で20分間攪拌した。Et3N(7.52mL、54.0ミリモル)を加え、該混合物を30分かけて室温にまでゆっくりと加温した。次に該混合物を水でクエンチし、CH2Cl2(3x)で抽出した。有機層を集め、MgSO4で乾燥し、濃縮してCap5・工程h(1.3g)を清澄な油状物として得た。該粗生成物を精製することなく次の工程に用いた。1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 3.95(t,J=6.0Hz,2H)、2.55−2.50(m,2H)、2.46(s,2H)、0.84(m,2H)、0.50(m,2H)
メチル 2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−2−(ジメトキシホスホリル)アセタート(3.41g、10.3ミリモル)の−20℃でのTHF(20mL)中溶液に、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(2.85mL、22.7ミリモル)を添加した。得られた混合物を−20℃で1時間攪拌した。次に、THF(10mL)中のCap5・工程h(1.3g、10.30ミリモル)を添加した。得られた褐色混合物を室温で6日間攪拌した。次に該反応物を濃縮し、該粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0−25%EtOAc/Hex)に付して精製し、Cap5・工程i(異性体混合物)(850mg)を白色固形物として得た。LC(条件2):RT=1.88分;LC/MS:[M+H]+の分析、C18H22NO5として、計算値 332.15;測定値 332.14;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 7.45−7.29(m,5H)、6.09−5.81(m,1H)、5.18−5.08(m,2H)、3.88−3.49(m,5H)、3.06−2.82(m,2H)、2.52−2.36(m,2H)、0.82−0.64(m,2H)、0.58−0.32(m,2H)
500mLの水素化耐圧ボトル中、Cap5・工程i(異性体混合物)(730mg、2.20ミリモル)のMeOH(5mL)中溶液に、N2を30分間通気した。該混合物に、(−)−1,2−ビス((2S,5S)−2,5−ジメチルホスホラノ)エタン(シクロオクタジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボラート(24.5mg、0.044ミリモル)を加え、次に該ボトルをパー(Parr)振盪器に設置し、60psiで3日間水素添加した。該混合物を濃縮し、粗生成物をキラルHPLC(Chiralpak AD カラム、2lx250mm、10μm、15mL/分の85%0.1%ジエチルアミン/ヘプタン−15%EtOHで溶出)に付して分離し、Cap5.1・工程j(220mg)(第1溶出フラクション)およびCap5.2・工程j(290mg)(第2溶出フラクション)を清澄な油状物として得た。これらの異性体の絶対立体化学は測定しなかった。
Cap5.1・工程j:LC(条件2):RT=1.89分;LC/MS:[M+Na]+の分析、C18H23NNaO5として、計算値 356.15;測定値 356.16;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 7.41−7.28(m,5H)、5.34(d,J=8.9Hz,1H)、5.10(s,2H)、4.37(dd,J=9.0、5.0Hz,1H)、3.89−3.82(m,1H)、3.75(s,3H)、3.48(td,J=11.1、3.1Hz,1H)、2.29−2.17(m,1H)、1.96(t,J=12.7Hz,1H)、1.57−1.43(m,2H)、1.07−0.98(m,1H)、0.87−0.78(m,1H)、0.66−0.56(m,1H)、0.56−0.47(m,1H)、0.37−0.27(m,1H);
Cap5.2・工程j:LC(条件2):RT=1.90分;LC/MS:[M+Na]+の分析、C18H23NNaO5として、計算値 356.15;測定値 356.17;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 7.40−7.28(m,5H)、5.33(d,J=8.5Hz,1H)、5.10(s,2H)、4.36(dd,J=8.9、5.8Hz,1H)、3.86(dd,J=11.0、3.1Hz,1H)、3.74(s,3H)、3.53−3.43(m,1H)、2.25−2.14(m,1H)、1.94(t,J=12.5Hz,1H)、1.67−1.44(m,2H)、0.97−0.90(m,1H)、0.86−0.79(m,1H)、0.66−0.57(m,1H)、0.53−0.44(m,1H)、0.33−0.24(m,1H)
[注意:絶対立体化学的帰属については下記参照のこと]
水素添加用フラスコ中のCap5.1・工程j(210mg、0.630ミリモル)のMeOH(10mL)中溶液に、炭酸ジメチル(0.135mL、1.26ミリモル)および10%Pd/C(33.5mg、0.031ミリモル)を添加した。該フラスコをパー振盪器上に設置し、該混合物を50psiで4時間水素添加した。次に該混合物を珪藻土(セライト(登録商標))を通して濾過し、濾液を濃縮し、Cap5.1・工程k(165mg)を清澄な油状物として得た。LC(条件2):RT=1.56分;LC/MS:[M+H]+の分析、C12H20NO5として、計算値 258.13;測定値 258.16;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 5.39(d,J=8.5Hz,1H)、4.30(dd,J=8.9、5.2Hz,1H)、3.84−3.78(m,1H)、3.70(s,3H)、3.63(s,3H)、3.47−3.39(m,1H)、2.23−2.12(m,1H)、1.91(t,J=12.5Hz,1H)、1.49−1.39(m,2H)、0.97(dd,J=13.1、2.4Hz,1H)、0.81−0.74(m,1H)、0.61−0.52(m,1H)、0.46(dt,J=10.1、6.0Hz,1H)、0.32−0.24(m,1H)
Cap5.1・工程k(165mg、0.641ミリモル)のTHF(2mL)および水(1mL)中混合物に、2M LiOH水溶液(1mL、2.0ミリモル)を添加した。得られた混合物を室温で終夜攪拌した。次に該混合物をエーテル(1mL)で洗浄した。水相を1N HCl水溶液で酸性にし、エーテル(6x)で抽出した。有機層を合わせて、MgSO4で乾燥し、濃縮してCap5.1(150mg)を白色固形物として得た。LC(条件2):RT=1.10分;LC/MS:[M+H]+の分析、C11H18NO5として、計算値 244.12;測定値 244.09;1H NMR(500MHz、CDCl3−d) δ 5.27(d,J=8.9Hz,1H)、4.39(dd,J=8.5、4.9Hz,1H)、3.94−3.86(m,1H)、3.70(s,3H)、3.56−3.46(m,1H)、2.36−2.24(m,1H)、2.01(t,J=12.7Hz,1H)、1.63−1.48(m,2H)、1.14−1.05(m,1H)、0.92−0.80(m,1H)、0.69−0.60(m,1H)、0.58−0.49(m,1H)、0.40−0.31(m,1H)
注意:Cap5.1をHATUカップリング反応を介して(S)−1−(ナフタレン−2−イル)エタナミンとカップリングさせ、得られたアミドを結晶化させた。このアナログをX線結晶解析に付し、Cap5.1の相対的および絶対的立体化学が示されるとおりであることを立証した。
Cap5.1について記載される操作に従って、Cap5.2をCap5.2・工程jより調製した。LC(条件2):RT=1.12分;LC/MS:[M+H]+の分析、C11H18NO5として、計算値 244.12;測定値 244.09;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 5.27(d,J=8.9Hz,1H)、4.38(dd,J=8.2、4.9Hz,1H)、3.91(dd,J=11.1、3.2Hz,1H)、3.69(s,3H)、3.52(t,J=11.0Hz,1H)、2.34−2.23(m,1H)、2.07−1.97(m,1H)、1.72−1.61(m,1H)、1.54(qd,J=12.6、4.7Hz,1H)、1.04−0.96(m,1H)、0.90−0.82(m,1H)、0.68−0.61(m,1H)、0.56−0.49(m,1H)、0.39−0.30(m,1H)
1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オン(15g、96ミリモル)のEtOAc(150mL)中溶液を、メチル 2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−2−(ジメトキシホスホリル)アセタート(21.21g、64.0ミリモル)の1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(10.45mL、83ミリモル)およびEtOAc(150mL)の溶液に添加した。得られた溶液を周囲温度で72時間攪拌し、ついでそれをEtOAc(25mL)で希釈した。有機層を1N HCl(75mL)、H2O(100mL)および食塩水(100mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過して濃縮した。残渣をバイオテージ(Biotage)(5%〜25%EtOAc/ヘキサン;300gカラム)を通して精製した。次に生成物を含有するフラクションを合わせ、減圧濃縮し、残渣をヘキサン/EtOAcから再結晶し、メチル 2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−2−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イリデン)アセタート(6.2g)に相当する白色結晶を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3−d) δ ppm 7.30−7.44(5H,m)、6.02(1H,br.s.)、5.15(2H,s)、3.97(4H,s)、3.76(3H,br.s.)、2.84−2.92(2H,m)、2.47(2H,t,J=6.40Hz)、1.74−1.83(4H,m)
LC(Cond.OL1):Rt=2.89分;LC/MS:[M+Na]+の分析、C19H23NNaO6として、計算値:745.21;測定値:745.47
Burk,M.J.、Gross,M.F.およびMartinez J.P.の方法(J.Am.Chem.Soc., 1995, 117,9375-9376およびその中に記載の文献に開示される方法)に従って、エステルCap−176・工程bをアルケンCap−176・工程aより調製した:500mLの耐高圧ボトルに、N2雰囲気下で、脱気したMeOH(200mL)中のアルケンCap−176・工程a(3.5g、9.68ミリモル)を充填した。次に該溶液に(−)−1,2−ビス((2S,5S)−2,5−ジメチルホスホラノ)エタン(シクロオクタジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボラート(0.108g、0.194ミリモル)を入れ、得られた混合物をN2(3x)でフラッシュし、H2(3x)を充填した。該溶液を70psiのH2下、周囲温度で72時間激しく振盪した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をEtOAcに溶かした。次に褐色がかった溶液をシリカゲルプラグを介して濾過し、EtOAcで溶出した。溶媒を減圧濃縮し、エステルCap−176・工程b(3.4g)に相当する清澄な油状物を得た。1H NMR(500MHz、CDCl3−d) δ ppm 7.28−7.43(5H,m)、5.32(1H,d,J=9.16Hz)、5.06−5.16(2H,m)、4.37(1H,dd,J=9.00、5.04Hz)、3.92(4H,t,J=3.05Hz)、3.75(3H,s)、1.64−1.92(4H,m)、1.37−1.60(5H,m);LC(Cond.OL1):Rt=1.95分;LC/MS:[M+H]+の分析、C19H26NO6として、計算値:364.18;測定値:364.27
Cap−6・工程b(6.68g、18.38ミリモル)をMeOH(150mL)に溶かし、Pd/C(0.039g、0.368ミリモル)を入れ、その懸濁液をH2(1atm)下に置いた。該反応混合物を室温で6時間攪拌し、珪藻土(セライト(登録商標))のプラグを通して濾過し、揮発物を減圧下で除去した。Cap−6・工程cに相当する琥珀色油状物(3.8g、16.57ミリモル、収率90%)を回収し、さらに精製することなく使用した。1H NMR(400MHz、CDCl3−d) δ 3.92(br.s.,4H)、3.71(s,3H)、3.31(d,J=4.0Hz,1H)、1.87−1.44(m,9H);13C NMR(101MHz、CDCl3−d) δ 176.1、108.7、64.5(2C)、59.1、52.0、41.1、34.7、34.6、27.2、25.4
クロロギ酸メチル(2.57mL、33.1ミリモル)を、Cap6・工程c(3.8g、16.57ミリモル)およびDIEA(23.16mL、133ミリモル)のCH2Cl2(200mL)中溶液に添加した。得られた溶液を室温で3時間攪拌し、揮発物を減圧下で除去した。残渣をバイオテージ(30%EtOAc/Hex;160gカラム)に付して精製した。Cap−6・工程dに相当する琥珀色油状物(3g、10.44ミリモル、収率63.0%)を回収した。1H NMR(500MHz、CDCl3−d) δ 5.24(d,J=8.5Hz,1H)、4.34(dd,J=8.9、4.9Hz,1H)、3.92(s, 4H)、3.74(s,3H)、3.67(s,3H)、1.89−1.73(m,3H)、1.67(d,J=12.5Hz,1H)、1.62−1.33(m,5H);13C NMR(126MHz、CDCl3−d)172.4、156.7、108.1、64.2、64.2、57.7、52.3、52.2、39.6、34.2(2C)、26.5、25.0
Cap−6・工程d(1.15g、4.00ミリモル)をTHF(50mL)に溶かし、つづいて水(30mL)、氷酢酸(8.02mL、140ミリモル)およびジクロロ酢酸(1.985mL、24.02ミリモル)を連続して添加した。この混合物を室温で終夜攪拌し、激しく攪拌しながら、気体の放出がもはや可視できなくなるまで、炭酸ナトリウム固体をゆっくりと添加して反応をクエンチさせた。粗生成物を10%酢酸エチル−ジクロロメタン中に抽出し、有機層を合わせ、乾燥(MgSO4)させ、濾過して濃縮した。残渣をバイオテージ(0〜30%EtOAc/Hex;40gカラム)に付して精製し、Cap−6・工程eに相当する清澄な油状物(0.72g、2.96ミリモル、収率73.9%)を回収した。1H NMR(500MHz、CDCl3−d) δ 5.36(d,J=8.2Hz,1H)、4.46(dd,J=8.4、5.0Hz,1H)、3.77(s,3H)、3.68(s,3H)、2.46−2.39(m,2H)、2.38−2.29(m,2H)、2.09−2.03(m,1H)、1.96−1.88(m,1H)、1.64−1.51(m,2H);13C NMR(126MHz、CDCl3−d) δ 210.1、171.9、156.7、57.2、52.5(2C)、40.2、40.2、39.4、28.7、27.6
Cap−6・工程e(0.68g、2.80ミリモル)のTHF(7.5mL)およびMeOH(7.50mL)中溶液を0℃に冷却した。2N水性NaOH(1.9mL、3.80ミリモル)を滴下して加え、得られた溶液を室温で2時間攪拌した。ヘキサン:Et2Oの1:1混合液(20mL)を加え、有機層を廃棄した。次に水層を10%水性KHSO4でpHを約1の酸性にし、該混合物をEtOAc(2x)で抽出した。有機層を合わせ、乾燥(MgSO4)させ、濾過して濃縮した。Cap−6に相当する白色泡沫物(0.55g)を回収し、さらに精製することなく使用した。
1H NMR(500MHz、DMSO−d6) δ 12.70(br.s.,1H)、7.49(d,J=8.5Hz,1H)、4.01(dd,J=8.2、6.7Hz,1H)、3.54(s,3H)、2.45−2.30(m,2H)、2.23−2.13(m,3H)、1.94−1.79(m,3H)、1.57(qd,J=12.7、4.1Hz,1H)、1.47(qd,J=12.7、4.4Hz,1H);13C NMR(126MHz、 DMSO−d6) δ 210.2、173.0、156.8、57.6、51.5、39.7( 2C)、36.9、28.6、27.5
(S)−2−アミノ−2−(3−(トリフルオロメチル)ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イル)酢酸(市場供給源より入手;0.5151g、2.463ミリモル)および炭酸ナトリウム(0.131g、1.231ミリモル)の0℃での水酸化ナトリウム(1M水溶液、2.4mL、2.400ミリモル)中混合物に、メチル カルボノクロリダート(0.2mL、2.59ミリモル)を滴下して加えた。該反応物を室温で4時間攪拌した。次にそれを氷/水浴中で冷却し、ジエチルエーテル(25mL)を加え、攪拌して層を分離した。水層をジエチルエーテル(2x25mL)で洗浄した。水層を氷水浴で冷却し、12N HClでpHの範囲が1−2になるまで酸性にした。それをCH2Cl2(3x50mL)で抽出し、MgSO4で乾燥し、減圧中で濃縮してCap−7(480.7mg)をオフホワイト固形物として得、それをさらに精製することなく使用した。1H NMR(400MHz、DMSO−d6) δ 12.86(br s,1H)、7.61(br d,J=8.0Hz,1H)、4.16(d,J=8.0Hz,1H)、3.57(s,3H)、2.00(d,J=8.3Hz,3H)、1.93(d,J=9.3、3H)
4−オキソ吉草酸メチルエステル(6g、46.1ミリモル)、ジフェニルジセレニド(14.39g、46.1ミリモル)および過硫酸アンモニウム(15.92mL、138ミリモル)のMeOH(200mL)中混合物を還流温度で3時間攪拌した。次に該混合物を水中に注ぎ、CH2Cl2(3x75mL)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0−15%EtOAc/Hex)に付して精製し、Cap8・工程a(7.1g )を黄色油状物として得た。1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 4.53(s,1H)、3.67(s,3H)、3.42(s,6H)、2.89(t,J=6.6Hz,2H)、2.60(t,J=6.6Hz,2H)
Cap8・工程a(7.1g、37.3ミリモル)のMeOH(100mL)中溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(1.554g、41.1ミリモル)をゆっくりと添加した。得られた混合物を室温で2時間攪拌した。該混合物に1N HCl水溶液を酸性になるまで添加し、次にCH2Cl2(3x50mL)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮し、Cap8・工程bを橙色油状物(7.1g)として得、それは対応する環化した副生成物5−(ジメトキシメチル)ジヒドロフラン−2(3H)−オンを1:1.7の割合で汚染して含んだ。該混合物をさらに精製することなく使用した。
Cap8・工程b(7.1g、36.9ミリモル)のDMF(50mL)中溶液に、イミダゾール(5.03g、73.9ミリモル)およびTBS−Cl(8.91g、59.1ミリモル)を添加した。得られた混合物を室温で16時間攪拌した。次に該反応物をCH2Cl2で希釈し、水および食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0−5%で、次に10%EtOAc/Hex)に付して精製し、Cap8・工程cを清澄な油状物として得た。
1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 4.07(d,J=5.5Hz,1H)、3.72−3.67(m,1H)、3.66(s,3H)、3.40(s,3H)、3.39(s,3H)、2.48−2.35(m,2H)、1.92(dddd,J=13.8、9.3、6.9、4.1Hz,1H)、1.82−1.71(m,1H)、0.88(s,9H)、0.07(s,3H)、0.05(s,3H)
水浴中の、Cap8・工程c(4.4g、14.36ミリモル)のEt2O(50mL)中溶液に、エーテル(10mL)中のチタン酸テトライソプロピル(0.855mL、2.87ミリモル)を加え、溶液を黄変させた。次に臭化エチルマグネシウム(14.36mL、43.1ミリモル、THF中1M)をシリンジポンプにより1時間にわたって滴下して加えた。該溶液は暗褐色に変色し、沈殿物がいくらか生じた。次に該混合物を水浴中で2時間攪拌した。該混合物をエーテルで希釈し、NH4Cl飽和水溶液をゆっくりと添加してクエンチさせた。該混合物を濾過し、形成した白色沈殿物を除去した。2層を分離し、水層をEt2O(3x50mL)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥して濃縮した。次に粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0−20%EtOAc/Hex)に付して精製し、Cap8・工程d(2.9g)を清澄な油状物として得た。1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 4.26(d,J=6.1Hz,1H)、3.81−3.72(m,1H)、3.46(s,3H)、3.43(s,3H)、1.90−1.75(m,3H)、1.52−1.43(m,1H)、0.90(s,9H)、0.82−0.74(m,1H)、0.73−0.67(m,1H)、0.47−0.40(m,2H)、0.11−0.10(m,6H)
Cap8・工程d(2.9g、9.52ミリモル)およびp−TsOH・H2O(2.174g、11.43ミリモル)のMeOH(40mL)中溶液を室温で16時間攪拌した。該混合物に、NaHCO3飽和溶液(200mL)を加え、該混合物をCH2Cl2(3x50mL)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥させた濃縮した。粗生成物をシリカゲルのプラグ(70%EtOAc/Hexで溶出する)を通して濾過し、Cap8・工程e(1g)を清澄な油状物として得、それはジアステレオマーの混合物を含んでおり、分離されなかった。1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 4.16(d,J=7.3Hz,1H)、3.55−3.46(m,1H)、3.44−3.38(m,2H)、2.50−2.22(m,1H)、2.13−2.00(m,1H)、1.71−1.59(m,1H)、1.22−1.14(m,1H)、0.99−0.77(m,1H)、0.70−0.59(m,1H)、0.57−0.46(m,1H)、0.45−0.30(m,1H)
Cap8・工程e(1g、6.32ミリモル)のCH2Cl2(15mL)中溶液に、ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド(1.26mL、4.74ミリモル)を添加した。該混合物を室温で2時間攪拌し、その間に該混合物は橙色に変色した。次に該混合物を−10℃に冷却し、トリエチルシラン(4.04mL、25.3ミリモル)を、つづいて三フッ化ホウ素エーテル複合体(2.00mL、15.80ミリモル)を滴下して加えた。該混合物は三フッ化ホウ素エーテル複合体を添加するや否や直ちに明紫色に変色した。次に混合物を0℃までゆっくりと加温し、0℃で30分間攪拌した。ついで該反応物を水でクエンチし、EtOAc(3x20mL)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥させて濃縮した。粗生成物をシリカゲルのプラグ(70%EtOAc/Hexで溶出する)を通して濾過し、その濾液を濃縮し、Cap8・工程f(0.8g)を清澄な油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 4.19(d,J=6.8Hz,1H)、3.77(dd,J=11.3、2.5Hz,1H)、3.55(d,J=6.0Hz,1H)、2.14−2.06(m,2H)、1.75−1.62(m,1H)、1.44(dd,J=12.4、 7.2Hz,1H)、0.97−0.88(m,2H)、0.65(dddd,J=10.8、6.2、4.8、1.5Hz,1H)、0.59−0.51(m,1H)、0.48−0.40(m,2H)
シュウ酸クロリド(0.664mL、7.58ミリモル)の−78℃でのCH2Cl2(10mL)中溶液に、CH2Cl2(7mL)中のDMSO(1.076mL、15.17ミリモル)を滴下して加えた。該混合物を20分間攪拌し、CH2Cl2(7mL)中のCap8・工程f(810mg、6.32ミリモル)を滴下して加えた。該混合物を−78℃で20分間攪拌した。次にEt3N(4.58mL、32.9ミリモル)を加え、該混合物を30分かけて室温にまでゆっくりと加温した。ついで該混合物を水でクエンチし、CH2Cl2(3x10mL)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、濃縮してCap8・工程g(0.8g)を清澄な油状物として得た。該生成物をさらに精製することなく用いた。1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 4.56(s,1H)、4.00(s,1H)、2.53−2.46(m,1H)、2.40−2.32(m,1H)、2.08(t,J=6.9Hz,1H)、1.82(dt,J=13.5、5.8Hz,1H)、1.09−0.99(m,1H)、0.89−0.82(m,1H)、0.70(ddd,J=10.2、6.9、5.8Hz,1H)、0.54(ddd,J=10.2、6.7、5.6Hz,1H)
メチル 2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−2−(ジメトキシホスホリル)アセタート(3.19g、9.63ミリモル)の−20℃でのTHF(10mL)中溶液に、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(2.42mL、19.26ミリモル)を添加した。得られた混合物を−20℃で1時間攪拌し、該混合物は乳白色に変色した。Cap8・工程g(810mg、6.42ミリモル)のTHF(5mL)中溶液を加え、次に得られた褐色混合物を室温で2日間攪拌した。ついでその反応物を濃縮し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0−5%EtOAc/CH2Cl2)に付して精製し、Cap8・工程h(シス−トランス異性体の混合物)(400mg)を清澄な油状物として得た。LC(条件3):RT=1.74分;LC/MS:[M+Na]+の分析、C18H21NNaO5として、計算値 354.13;測定値 354.04;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 7.42−7.31(m,10H)、5.19−5.10(m,4H)、4.66(br.s.,1H)、4.23(s,1H)、3.84−3.70(m,5H)、3.39(s,3H)、2.68−2.53(m,2H)、1.81−1.74(m,2H)、1.30−1.21(m,2H)、0.96−0.80(m,4H)、0.76(dt,J=11.1、5.7Hz,1H)、0.56−0.39(m,4H)
500mLの水素添加用耐圧管中の、Cap8・工程h(異性体混合物)(400mg、1.207ミリモル)のMeOH(10mL)中溶液にN2を30分間通気した。該混合物に、(−)−1,2−ビス((2S,5S)−2,5−ジメチルホスホラノ)エタン(シクロオクタジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボラート(13.43mg、0.024ミリモル)を加え、次に該混合物をパー振盪器上に設置し、60psiで3日間水素添加した。該混合物を次に濃縮した。その粗生成物をキラルHPLC(Chiralpak OJ カラム、21x250mm、10μm)(90の%0.1%ジエチルアミン/ヘプタン−10%EtOHで15mL/分にて溶出する)に付して分離し、Cap8・工程i.1(55mg;第1溶出フラクション)およびCap8・工程i.2(65mg;第2溶出フラクション)を清澄な油状物として得た。異性体の絶対立体化学は測定しなかった。
Cap8・工程i.1:LC(条件3):RT=1.93分;LC/MS:[M+Na]+の分析、C18H23NNaO5として、計算値 356.15;測定値 356.04;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 7.45−7.30(m,5H)、5.38−5.30(m,1H)、5.18−5.06(m,2H)、4.41(dd,J=8.9、5.8Hz,1H)、3.83(d,J=11.0Hz,1H)、3.77(s,3H)、3.35(t,J=10.8Hz,1H)、2.21−2.09(m,1H)、2.07−1.98(m,1H)、1.70(d,J=11.0Hz,2H)、1.54(qd,J=12.1、4.1Hz,1H)、1.19(dt,J=13.6、3.4Hz,1H)、0.83(dt,J=11.1、5.7Hz,1H)、0.63(dt,J=10.5、5.1Hz,1H)、0.49(dt,J=10.1、6.0Hz,1H)、0.36−0.29(m,1H)
Cap8・工程i.2:LC(条件5):RT=1.55分;LC/MS:[M+Na]+の分析、C18H23NNaO5として、計算値 356.15;測定値 356.06;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 7.40−7.32(m,5H)、5.31(d,J=8.5Hz,1H)、5.12(s,2H)、4.39−4.33(m,1H)、3.77(s,3H)、3.74(d,J=2.1Hz,1H)、3.39(t,J=10.5Hz,1H)、2.07(d,J=4.0Hz,1H)、2.04−1.95(m,1H)、1.82(d,J=10.7Hz,1H)、1.34−1.21(m,2H)、0.82(dt,J=11.0、5.8Hz,1H)、0.68−0.61(m,1H)、0.49(dt,J=9.9、5.9Hz,1H)、0.34(ddd,J=10.1、6.4、4.9Hz,1H)
水素化用フラスコ中の、Cap8・工程i.1(55mg、0.165ミリモル)のMeOH(10mL)中溶液に、二炭酸ジメチル(0.035mL、0.33ミリモル)およびPd/C(8.78mg、08.25マイクロモル)に添加した。該フラスコをパー振盪器上に設置し、該混合物を50psiで4時間水素添加した。次に該混合物を珪藻土(セライト(登録商標))を通して濾過し、その濾液を濃縮してCap8・工程j.1(50mg)を清澄な油状物として得た。LC(条件1):RT=1.09分;LC/MS:[M+H]+の分析、C12H20NO5として、計算値 258.13;測定値 258.05;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 4.39(dd,J=8.7、6.0Hz,1H)、3.85−3.80(m,1H)、3.79−3.76(m,3H)、3.71(s,3H)、3.36(t,J=10.8Hz,1H)、2.14(d,J=4.9Hz,1H)、2.03(t,J=13.0Hz,1H)、1.71(ddd,J=12.7、3.7、2.0Hz,1H)、1.55(td,J=12.1、4.1Hz,1H)、1.20(d,J=13.4Hz,1H)、0.83(dt,J=11.0、5.8Hz,1H)、0.67−0.60(m,1H)、0.49(dt,J=9.9、6.0Hz,1H)、0.37−0.29(m,1H);そのカルバミン酸メチルCap8・工程j.1と同様に、カルバミン酸ベンジルCap8・工程i.2を合成した。
Cap8.1&Cap8.2
Cap8・工程j.1(50mg、0.194ミリモル)のTHF(1mL)および水(0.5mL)中混合物に、LiOH(0.292mL、0.583ミリモル)(2M水溶液)を添加した。得られた混合物を室温で終夜攪拌した。該混合物をEt2O(5mL)で抽出した。水相を1N HCl水溶液で酸性にし、Et2O(6x)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、濃縮してCap8.1(35mg)を白色固形物として得た。LC(条件1):RT=0.95分;LC/MS:[M+H]+の分析、C11H18NO5として、計算値 244.12;測定値 244.02;1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 5.24(d,J=7.5Hz,1H)、4.43(br.s.,1H)、3.89(d,J=12.0Hz,1H)、3.73(s,3H)、3.41(t,J=10.8Hz,1H)、2.22(d,J=4.3Hz,1H)、2.11−2.00(m,1H)、1.78(dt,J=12.6、1.9Hz,1H)、1.65−1.54(m,1H)、1.30−1.18(m,2H)、0.85(dt,J=11.1、5.9Hz,1H)、0.70−0.61(m,1H)、0.50(dt,J=10.0、5.9Hz,1H)、0.40−0.31(m,1H)
Cap8.1について記載の操作に従って、Cap8・工程j.2からCap8.2を合成した。LC(条件1):RT=0.96分;LC/MS:[M+H]+の分析、C11H18NO5として、計算値 244.12;測定値 244.02;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 5.44(d,J=8.5Hz,1H)、4.35(t,J=7.6Hz,1H)、3.81(d,J=8.9Hz,1H)、3.71(s,3H)、3.49−3.41(m,1H)、2.14(br.s.,1H)、2.04−1.86(m,2H)、1.69−1.55(m,1H)、1.34−1.25(m,2H)、0.83(dt,J=11.0、5.8Hz,1H)、0.67(dt,J=10.5、5.1Hz,1H)、0.54−0.45(m,1H)、0.40−0.34(m,1H)
メタンスルホン酸(3.89mL、59.9ミリモル)をブタ−3−エン−1−オール(2.06g、28.5ミリモル)およびシクロブタノン(2.00g、28.5ミリモル)のDCM(20mL)中攪拌溶液に添加し、該反応混合物を終夜攪拌した。該反応物を飽和NaHCO3(水溶液)で(塩基性になるまで)ゆっくりとクエンチし、層を分離し、水層をDCM(20mL)で抽出した。有機層を合わせ、乾燥(MgSO4)し、濾過し、濃縮して粗黄色油状物を得た。該粗油状物をバイオテージ・ホリゾン(Biotage Horizon)(90g SiO2、0−40%EtOAc/ヘキサン)で精製し、Cap9・工程a(5.3g)を橙色油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 4.93−4.81(m,1H)、3.84(dt,J=12.1、4.1Hz,1H)、3.50(ddd,J=12.1、10.9、2.6Hz,1H)、3.05(s,3H)、2.28(ddd,J=12.7、4.4、1.8Hz,1H)、2.22−2.12(m,1H)、2.09−1.96(m,4H)、1.90−1.64(m,4H)
35mLの圧力容器にて、ベンジル 2−((ジフェニルメチレン)アミノ)アセタート(972mg、2.95ミリモル)およびCap9・工程a(500mg、2.270ミリモル)をトルエン(10mL)およびTHF(2mL)に溶かし、その清澄な無色溶液を窒素下で5分間攪拌した。次に、1M LiHMDS/THF(2.95mL、2.95ミリモル)を添加し、該容器に栓をし、ついで100℃で9時間加熱した。反応物を冷却させ、1/2飽和NH4Cl(水溶液)(約40mL)中に注ぎ、EtOAc(約40mL)で抽出した。有機相を食塩水(約40mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過して濃縮した。その粗橙色油状物をバイオテージ・ホリゾン(0−30%EtOAc/Hex、40g SiO2)で精製し、Cap9・工程b(4種の立体異性体の混合物)(350mg)を橙黄色油状物として得た。LC−MS 保持時間1.920分;m/z 454.32(MH+)。LCデータは、Phenomenex-Luna 3μ C18 2.0x50mmカラムを装着した島津製LC−10AS液体クロマトグラフで、SPD−10AV UV−Vis検出器を用いて220nMの検出器の波長で記録した。溶出条件は、0.8mL/分の流速、100%溶媒A/0%溶媒Bから0%溶媒A/100%溶媒Bへのグラジエント、2分間のグラジエント時間、1分間の滞留時間、および3分間の分析時間(ここで、溶媒Aは10%アセトニトリル/90%H2O/0.1%トリフルオロ酢酸であり、溶媒Bは10%H2O/90%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸であった)を利用した。MSデータは電子噴射モードでのLC用のマイクロマス・プラットフォーム(Micromass Platform)を用いて測定した。
Cap9・工程b(345mg、0.761ミリモル)をTHF(8mL)中にて1.5M HCl(3.04mL、4.56ミリモル)(水溶液)で処理し、1.5時間攪拌した。次に該反応混合物を高真空下で濃縮した。残渣をDCM(4mL)に溶かし、DIPEA(0.531mL、3.04ミリモル)およびクロロギ酸メチル(0.088mL、1.14ミリモル)で処理し、室温で終夜攪拌した。反応物を水(約10mL)およびDCM(10mL)で希釈し、分離して、水層をDCM(10mL)で抽出した。有機層を合わせ、乾燥(MgSO4)し、濾過して濃縮した。残渣をプレパラティブHPLC(水/ACN+TFAバッファー)で精製し、Cap9・工程c(4種の立体異性体の混合物;108mg)を橙色ガラス状物質として得た。LC−MS 保持時間2.833分;m/z 348.3(MH+)。LCデータは、Phenomenex-Luna 3μ C18 2.0x50mmカラムを装着した島津製LC−10AS液体クロマトグラフで、SPD−10AV UV−Vis検出器を用いて220nMの検出器の波長で記録した。
溶出条件は、0.8mL/分の流速、100%溶媒A/0%溶媒Bから0%溶媒A/100%溶媒Bへのグラジエント、4分間のグラジエント時間、1分間の滞留時間、および5分間の分析時間(ここで、溶媒Aは10%アセトニトリル/90%H2O/0.1%トリフルオロ酢酸であり、溶媒Bは10%H2O/90%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸であった)を利用した。MSデータは電子噴射モードでのLC用のマイクロマス・プラットフォームを用いて測定した。
立体異性体の混合物を、キラルプレパラティブSFC精製手段:
キラルパック(Chiralpak)AD−Hプレパラティブカラム、30x250mm、5μm
移動相:150バールでのCO2中、15%のヘプタン:EtOH(2:1)
温度:35℃
流速:70.0mL/分で14分間
220nmでUVをモニター観察
インジェクション:約27mg/mL(EtOH)で0.35mL(インジェクションを合わせて合計で約108mg)
に付して精製し:
Cap9・工程c.1:第1溶出ピーク:22.3mg;1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 7.47−7.32(m,5H)、5.37−5.21(m,2H)、5.10(d,J=12.0Hz,1H)、4.42(dd,J=9.0、4.8Hz,1H)、3.79−3.65(m,4H)、3.38(td,J=11.5、3.3Hz,1H)、2.15−2.01(m,2H)、1.98−1.65(m,4H)、1.56−1.14(m,5H)
Cap9・工程c.2:第2溶出ピーク:20.6mg;1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 7.45−7.32(m,5H)、5.26(d,J=9.0Hz,1H)、5.20(s,2H)、4.37(dd,J=9.0、5.0Hz,1H)、3.77−3.67(m,4H)、3.41−3.29(m,1H)、2.16−1.99(m,2H)、1.96−1.68(m,4H)、1.58−1.19(m,5H)
Cap9・工程c.3:第3溶出ピーク:25.0mg;1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 7.44−7.31(m,5H)、5.27(d,J=8.8Hz,1H)、5.20(s,2H)、4.37(dd,J=9.0、5.0Hz,1H)、3.77−3.66(m,4H)、3.40−3.28(m,1H)、2.14−2.00(m,2H)、1.97−1.69(m,4H)、1.62−1.23(m,5H)
Cap9・工程c.4:第4溶出ピーク:22.4mg;1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 7.45−7.32(m,5H)、5.37−5.21(m,2H)、5.10(d,J=12.0Hz,1H)、4.42(dd,J=9.0、4.8Hz,1H)、3.78−3.66(m,4H)、3.38(td,J=11.5、3.3Hz,1H)、2.06(q,J=10.1Hz,2H)、1.96−1.67(m,4H)、1.56−1.14(m,5H)
を得た。
1H NMR分析に基づいて、Cap9・工程c.1とCap9・工程c.4はエナンチオマーであり、Cap9・工程c.2とCap9・工程c.3も同様である。単立体異性体を、各々、独立して合成した。
Cap9.1〜Cap9.4
Cap9・工程c.1(22.3mg、0.064ミリモル)をMeOH(3mL)に溶かし、10%Pd/C(5.46mg、5.14マイクロモル)に加えた。該反応物を窒素(4x)で、次に水素(4x)での真空フラッシュに付し、水素バルーン下で終夜攪拌させた。該反応物を珪藻土(セライト(登録商標))で処理し、次に珪藻土(セライト(登録商標))を通して濾過し、濃縮してCap9.1(16.8mg)を無色ガラス状物質として得た。LC−MS 保持時間1.008分;m/z 258.2(MH+)。LCデータは、Phenomenex-Luna 3μ C18 2.0x50mmカラムを装着した島津製LC−10AS液体クロマトグラフで、SPD−10AV UV−Vis検出器を用いて220nMの検出器の波長で記録した。溶出条件は、0.8mL/分の流速、100%溶媒A/0%溶媒Bから0%溶媒A/100%溶媒Bへのグラジエント、2分間のグラジエント時間、1分間の滞留時間、および3分間の分析時間(ここで、溶媒Aは10%アセトニトリル/90%H2O/0.1%トリフルオロ酢酸であり、溶媒Bは10%H2O/90%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸であった)を利用した。MSデータは電子噴射モードでのLC用のマイクロマス・プラットフォームを用いて測定した。他の関連する立体異性体Cap9・工程c.2〜c.4もすべて、上記される操作を用いて脱ベンジル化(debenylate)された。
Cap9.2:LC−MS 保持時間1.011分;m/z 258.15(MH+)
Cap9.3:LC−MS 保持時間1.054分;m/z 258.2(MH+)
Cap9.4:LC−MS 保持時間1.045分;m/z 258.2(MH+)
メタンスルホン酸(3.89mL、59.9ミリモル)を、ブタ−3−エン−1−オール(2.058g、28.5ミリモル)およびシクロペンタノン(2.40g、28.5ミリモル)のDCM(20mL)中攪拌溶液に添加し、反応混合物を終夜攪拌した。該反応物を飽和NaHCO3(水溶液)で(塩基性になるまで)ゆっくりとクエンチし、層を分離し、水層をDCM(20mL)で抽出した。有機物を合わせ、乾燥(MgSO4)し、濾過して粗橙色油状物にまで濃縮した。該粗油状物をバイオテージ・ホリゾン(90g SiO2、0−40%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、Cap10・工程a(4.68g)を橙色油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 5.02−4.82(m,1H)、3.85(dt,J=12.4、4.2Hz,1H)、3.60(ddd,J=12.4、10.7、3.0Hz,1H)、3.04(s,3H)、2.11−1.97(m,2H)、1.95−1.54(m,9H)、1.52−1.40(m,1H)
48mLの圧力容器中にて、ベンジル 2−((ジフェニルメチレン)アミノ)アセタート(1.46g、4.44ミリモル)およびCap10・工程a(800mg、3.41ミリモル)をトルエン(15mL)およびTHF(3mL)に溶かし、清澄な無色溶液を窒素下で5分間攪拌した。次に、THF中1M LiHMDS(4.44mL、4.44ミリモル)を加え、該容器を密封し、次に100℃で9時間加熱した。反応物を冷却させ、次に1/2飽和NH4Cl(水溶液)(約60mL)中に注ぎ、EtOAc(約60mL)で抽出した。有機相を食塩水(約40mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過して濃縮した。粗橙色油状物をバイオテージ・ホリゾン(0−40%EtOAc/Hex、90g SiO2)で精製し、Cap10・工程b(4種の立体異性体の混合物)(480mg)を粘稠性の橙色油状物として得た。LC−MS 保持時間1.991分;m/z 468.4(MH+)。LCデータは、Phenomenex-Luna 3μ C18 2.0x50mmカラムを装着した島津製LC−10AS液体クロマトグラフで、SPD−10AV UV−Vis検出器を用いて220nMの検出器の波長で記録した。溶出条件は、0.8mL/分の流速、100%溶媒A/0%溶媒Bから0%溶媒A/100%溶媒Bへのグラジエント、2分間のグラジエント時間、1分間の滞留時間、および3分間の分析時間(ここで、溶媒Aは10%アセトニトリル/90%H2O/0.1%トリフルオロ酢酸であり、溶媒Bは10%H2O/90%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸であった)を利用した。MSデータは電子噴射モードでのLC用のマイクロマス・プラットフォームを用いて測定した。
Cap10・工程b(475mg、1.02ミリモル)をTHF(12mL)に溶かし、次に1.5M HCl(4.06mL、6.09ミリモル)(水性)で処理し、1.5時間攪拌した。該反応物を高真空下で濃縮した。次に残渣をDCM(6mL)に溶かし、DIPEA(0.710mL、4.06ミリモル)およびクロロギ酸メチル(0.118mL、1.52ミリモル)で処理し、室温で1.5日間攪拌した。該反応物を水(約10mL)およびDCM(10mL)で希釈し、層を分離し、水層をさらにDCM(10mL)で抽出した。有機物を合わせ、乾燥(MgSO4)し、濾過して濃縮した。残渣をバイオテージ・ホリゾン(12g SiO2、0−25%EtOAc/Hex)に付して精製し、橙色油状物(284mg)を得た。この物質をプレパラティブHPLC(水/ACN+TFAバッファー)でさらに精製し、Cap10・工程c(4種の立体異性体の混合物)(200mg)を清澄なほぼ無色のガラス状物質として得た。LC−MS 保持時間3.025分;m/z 362.3(MH+)。LCデータは、Phenomenex-Luna 3μ C18 2.0x50mmカラムを装着した島津製LC−10AS液体クロマトグラフで、SPD−10AV UV−Vis検出器を用いて220nMの検出器の波長で記録した。溶出条件は、0.8mL/分の流速、100%溶媒A/0%溶媒Bから0%溶媒A/100%溶媒Bへのグラジエント、4分間のグラジエント時間、1分間の滞留時間、および5分間の分析時間(ここで、溶媒Aは10%アセトニトリル/90%H2O/0.1%トリフルオロ酢酸であり、溶媒Bは10%H2O/90%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸であった)を利用した。MSデータは電子噴射モードでのLC用のマイクロマス・プラットフォームを用いて測定した。
立体異性体の混合物を、キラルセミプレパラティブ精製手段:
キラルパックAD−Hプレパラティブカラム、30x250mm、5μm
移動相:8%EtOH/ヘプタン+0.1%Et2NH
220nmでUVをモニター観察
インジェクション:約30mg/mL(EtOH)で0.5mL(合計で約200mg)
に付して精製し:
Cap10・工程c.1:第1溶出ピーク:30.5mg;1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 7.45−7.31(m,5H)、5.34−5.19(m,2H)、5.10(d,J=12.0Hz,1H)、4.39(dd,J=9.0、4.8Hz,1H)、3.78−3.66(m,4H)、3.51(td,J=12.0、2.6Hz,1H)、2.20−2.06(m,1H)、1.92−1.79(m,1H)、1.76−1.11(m,11H)
Cap10・工程c.2:第2溶出ピーク:29.6mg;1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 7.43−7.31(m,5H)、5.28−5.15(m,3H)、4.34(dd,J=9.0、5.3Hz,1H)、3.78−3.66(m,4H)、3.53−3.40(m,1H)、2.10(td,J=10.6、5.4Hz,1H)、1.94−1.82(m,1H)、1.76−1.62(m,3H)、1.59−1.24(m,8H)
Cap10・工程c.3:第3溶出ピーク:27.8mg;1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 7.46−7.31(m,5H)、5.30−5.14(m,3H)、4.34(dd,J=8.9、5.1Hz,1H)、3.79−3.63(m,4H)、3.53−3.40(m,1H)、2.10(td,J=10.4、5.5Hz,1H)、1.95−1.82(m,1H)、1.76−1.63(m,3H)、1.60−1.22(m,8H)
Cap10・工程c.4:第4溶出ピーク:21.7mg;1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 7.45−7.32(m,5H)、5.36−5.18(m,2H)、5.10(d,J=12.0Hz,1H)、4.39(dd,J=9.0、4.8Hz,1H)、3.79−3.67(m,4H)、3.51(td,J=12.0、2.6Hz,1H)、2.19−2.06(m,1H)、1.92−1.79(m,1H)、1.77−1.10(m,11H)
1H NMR分析によれば、Cap10・工程c.1とCap10・工程c.4はエナンチオマー対であり、Cap10・工程c.2とCap10・工程c.3も同じである。単立体異性体の各々を独立して合成した。
Cap10.1−10.4
Cap10・工程c.1(24.4mg、0.068ミリモル)をMeOH(3mL)に溶かし、10%Pd/C(5.8mg、5.40マイクロモル)に加えた。該反応物を窒素(4x)で、次に水素(4x)での真空フラッシュに付し、水素バルーン下で終夜攪拌させた。該反応物を珪藻土(セライト(登録商標))で処理し、次に珪藻土(セライト(登録商標))を通して濾過し、濃縮してCap10.1(16.3mg)を無色ガラス状物質として得た。LC−MS 保持時間1.139分;m/z 272.2(MH+)。LCデータは、Phenomenex-Luna 3μ C18 2.0x50mmカラムを装着した島津製LC−10AS液体クロマトグラフで、SPD−10AV UV−Vis検出器を用いて220nMの検出器の波長で記録した。溶出条件は、0.8mL/分の流速、100%溶媒A/0%溶媒Bから0%溶媒A/100%溶媒Bへのグラジエント、2分間のグラジエント時間、1分間の滞留時間、および3分間の分析時間(ここで、溶媒Aは10%アセトニトリル/90%H2O/0.1%トリフルオロ酢酸であり、溶媒Bは10%H2O/90%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸であった)を利用した。MSデータは電子噴射モードでのLC用のマイクロマス・プラットフォームを用いて測定した。1H NMR(400MHz、MeOH−d4) δ 4.11−4.03(m,1H)、3.77−3.70(m,1H)、3.66(s,3H)、3.65−3.56(m,1H)、3.37−3.34(m,1H)、2.22−2.08(m,1H)、2.02−1.93(m,1H)、1.77−1.28(m,11H)
他の3種の立体異性体Cap10・工程c.2〜c.4はすべて、上記される操作を用いて、独立して脱ベンジル化された:
Cap10.2(無色ガラス状物質):LC−MS 保持時間1.018分;m/z 272.2(MH+)
1H NMR(400MHz、MeOH−d4) δ 4.10−4.03(m,1H)、3.78−3.71(m,1H)、3.66(s,3H)、3.59(td,J=12.1、2.4Hz,1H)、3.38−3.34(m,1H)、2.22−2.09(m,1H)、2.06−1.96(m,1H)、1.79−1.27(m,11H)
Cap10.3(無色ガラス状物質):1H NMR(400MHz、MeOH−d4) δ 4.10−4.03(m,1H)、3.78−3.70(m,1H)、3.66(s,3H)、3.59(td,J=12.1、2.4Hz,1H)、3.38−3.35(m,1H)、2.23−2.09(m,1H)、2.05−1.94(m,1H)、1.79−1.26(m,11H)
Cap10.4(無色ガラス状物質):1H NMR(400MHz、MeOH−d4) δ 4.06(d,J=6.0Hz,1H)、3.77−3.70(m,1H)、3.69−3.57(m,4H)、3.36(s,1H)、2.22−2.06(m,1H)、2.02−1.92(m,1H)、1.79−1.26(m,11H)
3−(ベンジルオキシ)シクロブタノン(5g、28.4ミリモル)の0℃で窒素下でのCH2Cl2(200ml)中溶液に、メチル 2−(ジメトキシホスホリル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)アセタート(14.48g、56.7ミリモル)を、つづいて1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(7.33mL、62.4ミリモル)を添加した。反応物を冷却浴から取り出し、窒素下約25℃で24.5時間攪拌させた。反応物を飽和NH4Cl(水性、100mL)で処理した。層を分離し、水層をCH2Cl2(2x100mL)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。その粘稠性油状物をクロロホルム(5mL)で希釈し、トムソン(Thomson’s)シリカゲルカートリッジにロードし、25%酢酸エチル/ヘキサンで溶出してCap−11・工程a(6.84g)を淡黄色の粘稠性油状物として得た。LC/MS:[M+Na]+の分析、C16H19NNaO5として、計算値 328.12;測定値 328.00;1H NMR(400MHz、DMSO−d6) δ 8.49(br.s.,1H)、7.41−7.26(m,5H)、4.43(s,2H)、4.20−4.10(m,1H)、3.65(s,3H)、3.56(s,3H)、3.35−3.24(m,1H)、3.01(ddt,J=17.4、6.8、3.5Hz,1H)、2.96−2.84(m,1H)、2.72−2.62(m,1H)
Cap−11・工程a(6.84g、22.40ミリモル)の窒素下でのMeOH(100mL)中溶液に、パラジウム炭素のMeOH(20mL)中10%懸濁液(2.384g、2.240ミリモル)を窒素下で添加した。次に該混合物をバルーン下で26時間水素に暴露した。該反応物を珪藻土(セライト(登録商標))で濾過し、減圧中で濃縮し、Cap−11・工程b(4.84g)を淡黄色の粘稠性油状物として得た。LC/MS:[M+Na]+の分析、C9H15NNaO5として、計算値 240.08;測定値 240.01;1H NMR(400MHz、MeOH−d4) δ 7.40−7.25(m,1H)、4.91(s,2H)、4.19−3.99(m,2H)、3.72(s,3H)、3.67(s,3H)、2.42−2.25(m,2H)、2.24−2.02(m,1H)、1.91−1.61(m,1H)
DMSO(4.0mL、56.4ミリモル)の−78℃で窒素下でのCH2Cl2(70ml)中溶液に、シュウ酸クロリドのCH2Cl2中2M溶液(15.3mL、30.6ミリモル)を滴下して加えた。反応液を1時間攪拌した。Cap−11・工程b(4.814g、22.16ミリモル)のCH2Cl2(35.0ml)中溶液を該反応物に加え、−78℃で窒素下での攪拌を維持した。反応混合物を1.5時間攪拌した。−78℃で窒素下で反応物を攪拌させながら、トリエチルアミン(15.5mL、111ミリモル)を該反応物に滴下して加えた。反応液を16時間攪拌した。反応物を冷却20%K2HPO4(水性)(50mL)および水(50mL)でクエンチした。混合物を約25℃で15分間攪拌した。該反応物を酢酸エチル(50mL)で希釈し、層を分離した。水層を酢酸エチル(2x50mL)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧中で濃縮した。残渣をトムソンシリカゲルカートリッジにロードし、40%酢酸エチル/ヘキサンで溶出し、Cap−11・工程c(3.71g)を淡黄色の粘稠性油状物として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d6) δ 7.86(d,J=8.0Hz,1H)、4.27(t,J=8.4Hz,1H)、3.65(s,3H)、3.57(s,3H)、3.16、2.86(m,4H)、2.82−2.61(m,1H)
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(3g、8.40ミリモル)およびカリウムtert−ブトキシド(1g、8.91ミリモル)の1,4−ジオキサン(35mL)中混合物を窒素下で3時間40℃に加熱した。反応物を加熱媒体から取り外し、冷却浴中で10℃に冷却した。Cap−11・工程c(1.48g、6.88ミリモル)の1,4−ジオキサン(7mL)中溶液を滴下して加え、該反応物を窒素下10℃で45時間攪拌し続けた。溶媒をすべて減圧中で除去した。残渣を酢酸エチル(50mL)およびNH4Cl(飽和水溶液、50mL)に溶かした。層を分離し、水層をさらに酢酸エチル(2x50mL)で抽出した。有機層を合わせ、NaCl(飽和水溶液、50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧中で濃縮した。残渣をCHCl3(1mL)に溶かし、トムソンシリカゲルカートリッジにロードし、5%〜15%酢酸エチル/ヘキサンで約4Lにわたって溶出し、Cap−11・工程d(533mg)を無色の粘稠性油状物として得、それを放置して白色の固形物に固化させた。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 5.21(d,J=7.8Hz,1H)、4.83−4.74(m,2H)、4.41(t,J=7.7Hz,1H)、3.74(s,3H)、3.70(s,3H)、2.82−2.52(m,5H)
0℃で窒素下でのCH2Cl2(2.5ml)に、ヘキサン中1Mジエチル亜鉛(6.69mL、6.69ミリモル)を、つづいてトリフルオロ酢酸(1mLのCH2Cl2中)(0.516mL、6.69ミリモル)を10分かけて滴下して加えた。1時間後、ジヨードメタン(1mLのCH2Cl2中)(0.540mL、6.69ミリモル)を10分かけて滴下して加え、つづいてCap−11・工程d(1mLのCH2Cl2中)(0.2378g、1.115ミリモル)を滴下して加えた。添加後、該反応物を冷却浴より取り外し、窒素下にて約25℃で12.5時間攪拌させた。該反応物を0.1N HCl(水性、50mL)でクエンチした。生成物を酢酸エチル(3x50mL)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧中で濃縮した。残渣をトムソンシリカゲルカートリッジにロードし、15%酢酸エチル/ヘキサンで溶出し、Cap−11・工程e(206.1mg、収率81%)を白色固形物として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d6) δ 7.65(d,J=7.8Hz,1H)、4.08(dd,J=9.5、8.0Hz,1H)、3.62(s,3H)、3.56(s,3H)、2.76−2.57(m,1H)、2.11−2.00(m,3H)、2.00−1.90(m,1H)、0.48−0.28(m,4H)
Cap−11(ラセミ混合物)
Cap−11・工程e(0.2804g、1.234ミリモル)の約25℃でのMeOH(4mL)中溶液に、水酸化リチウム(0.035g、1.481ミリモル)の水(2mL)中溶液を添加した。反応液を4時間攪拌し、すべての揮発性成分を減圧中で取り除いた。残渣を水(25mL)で希釈し、6N HClでpHを約1−2の酸性にした。生成物を酢酸エチル(3x25mL)で抽出し、MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧中で濃縮してCap−11(258.1mg)を白色固形物として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d6) δ 12.52(s,1H)、7.48(d,J=8.3Hz,1H)、3.99(dd,J=9.3、8.3Hz,1H)、3.55(s,3H)、2.74−2.57(m,1H)、2.17−1.89(m,4H)、0.49−0.25(m,4H)
Cap−11・工程d(0.200g、0.938ミリモル)のMeOH(3mL)中溶液に、水酸化リチウム(0.027g、1.126ミリモル)の水(1.5mL)中溶液を滴下して加えた。反応物を約25℃で6時間攪拌した。すべての揮発性成分を減圧中で除去した。残渣を水(10mL)で希釈し、6N HClでpHを約1−2の酸性にした。生成物を酢酸エチル(3x25mL)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧中で濃縮してCap−12(178mg)を白色固形物として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d6) δ 12.59(s,1H)、7.54(d,J=8.0Hz,1H)、4.75(br.s.,2H)、3.95(t,J=8.2Hz,1H)、3.55(s,3H)、2.76−2.51(m,4H)、2.51−2.42(m,1H)
(ジエチルオキソニオ)トリフルオロボラート(3.64mL、29.0ミリモル)を、シクロプロパンカルバルデヒド(4.25mL、56.9ミリモル)および(E)−((4−メトキシブタ−1,3−ジエン−2−イル)オキシ)トリメチルシラン(4.90g、28.4ミリモル)の、窒素下で−78℃に冷却した、Et2O(100mL)中溶液に(10分かけて)滴下して加えた。反応液を−78℃で2.5時間攪拌し、次に飽和NaHCO3(水溶液)(50mL)を加え、反応物を放置してゆっくりと室温にし、終夜攪拌した。層を分離し、水層をEt2O(100mL)で抽出し、有機層を合わせ、食塩水(約50mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過して粗橙色油状物に濃縮した。該粗油状物をバイオテージ・ホリゾン(80g SiO2、0−30%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、Cap13・工程a(2.826g)を黄色油状物として得た。該物質をさらに精製することなく使用した。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 7.37(d,J=6.0Hz,1H)、5.40(dd,J=6.0、1.0Hz,1H)、3.70(ddd,J=13.1、8.8、3.8Hz,1H)、2.74−2.63(m,1H)、2.60−2.52(m,1H)、1.24−1.14(m,1H)、0.75−0.61(m,2H)、0.54−0.46(m,1H)、0.35−0.28(m,1H)
Cap13・工程a(800mg、5.79ミリモル)をメタノール(50mL)に溶かし、次に10%Pd/C(185mg、0.174ミリモル)で処理した。反応混合物を攪拌し、窒素(4x)で、次に水素(4x)での真空フラッシュに付した。ついで、該反応物を水素のバルーン下で2時間攪拌させた。珪藻土(セライト(登録商標))を該反応混合物に加え、攪拌し、次に該反応物を珪藻土(セライト(登録商標))を通して濾過し、濃縮して粗油状物とした。該粗油状物をバイオテージ・ホリゾン(25g SiO2、0−50%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、Cap13・工程b(650mg、25%w/wのEtOAcで汚染されている)を無色の非粘稠性油状物として得た。
1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 3.92(ddd,J=11.5、5.1、1.8Hz,1H)、3.56−3.45(m,1H)、3.23(s,3H)、3.16(s,3H)、2.70(ddd,J=11.2、8.7、2.1Hz,1H)、2.10(dt,J=13.4、2.6Hz,1H)、1.93−1.84(m,1H)、1.68−1.57(m,1H)、1.46(dd,J=13.3、11.5Hz,1H)、0.96−0.85(m,1H)、0.63−0.45(m,2H)、0.37(dq,J=9.4、4.8Hz,1H)、0.19(dq,J=9.5、4.8Hz,1H)
Cap13・工程b(650mg、2.65ミリモル、25%w/wのEtOAcで汚染されている)をTHF(7mL)に溶かし、次に1.5M HCl(水性)(7.07mL、10.61ミリモル)で処理し、30分間攪拌した。該反応物を食塩水(約30mL)で希釈し、DCM(3x25mL)で抽出し、有機物を合わせ、乾燥(MgSO4)し、濾過し、濃縮してCap13・工程c(543mg、12%w/wのTHFおよび他の少量の不純物で汚染されている)を清澄な無色油状物として得た。該物質をさらに精製することなく使用した。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 4.31(ddd,J=11.5、7.4、1.6Hz,1H)、3.67−3.57(m,1H)、2.98−2.88(m,1H)、2.68−2.42(m,3H)、2.37−2.28(m,1H)、1.03(qt,J=8.1、4.8Hz,1H)、0.69−0.52(m,2H)、0.49−0.40(m,1H)、0.30−0.21(m,1H)
エチル 2−イソシアノアセタート(390mg、3.45ミリモル)をEt2O(15mL)で希釈し、ついで酸化第一銅(76mg、0.530ミリモル)で処理した。スラリーを10分間攪拌し、次にCap13・工程c(371mg、2.65ミリモル)/Et2O(10mL)を加え、該反応物を室温で3時間攪拌した。ついで、反応物を0℃に冷却し、THF中1M カリウムtert−ブトキシド(3.45mL、3.45ミリモル)を滴下して処理し、0℃で1時間攪拌した。酢酸(0.197mL、3.45ミリモル)/DCM(2mL)を添加し、該反応物を放置して室温に加温し、終夜攪拌した。該粗反応混合物を水(約20mL)で希釈し、EtOAc(3x25mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥(MgSO4)し、濾過し、濃縮して暗赤色油状物とした。該油状物をバイオテージ・ホリゾン(25g SiO2、50−75%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、ラセミCap13・工程d.1((Z)−異性体;250mg)およびCap13・工程d.2((E)−異性体;243mg)の各々を、オフホワイトの固形物として得た。E/Z帰属はNOE実験に基づいた。
Cap13・工程d.1:LC−MS 保持時間1.007分;m/z 254.2(MH+);1H NMR(400MHz、MeOH−d4) δ 8.10(s,1H)、4.20(q,J=7.0Hz,2H)、4.08(ddd,J=11.2、5.6、1.8Hz,1H)、3.45−3.36(m,1H)、3.35−3.29(m,1H)、2.75−2.67(m,2H)、2.30(ddd,J=13.9、12.4、5.5Hz,1H)、2.07(dd,J=14.1、11.0Hz,1H)、1.34−1.22(m,3H)、0.95(qt,J=8.1、4.8Hz,1H)、0.57−0.47(m,2H)、0.40−0.23(m,2H)
Cap13・工程d.2:LC−MS 保持時間1.067分;m/z 254.2(MH+)。LCデータは、Phenomenex-Luna 3μ C18 2.0x30mmカラムを装着した島津製LC−10AS液体クロマトグラフで、SPD−10AV UV−Vis検出器を用いて220nMの検出器の波長で記録した。溶出条件は、0.8mL/分の流速、、100%溶媒A/0%溶媒Bから0%溶媒A/100%溶媒Bへのグラジエント、2分間のグラジエント時間、1分間の滞留時間、および3分間の分析時間(ここで、溶媒Aは10%アセトニトリル/90%H2O/0.1%トリフルオロ酢酸であり、溶媒Bは10%H2O/90%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸であった)を利用した。MS データは電子噴射モードでのLC用のマイクロマス・プラットフォームを用いて測定した。1H NMR(400MHz、メタノール−d4) δ 8.08(s,1H)、4.21(q,J=7.0Hz,2H)、4.08(ddd,J=11.1、5.6、1.9Hz,1H)、3.51(dt,J=14.0、2.0Hz,1H)、3.42(td,J=11.5、2.5Hz,1H)、2.70(ddd,J=10.6、8.2、2.3Hz,1H)、2.49(dq,J=14.1、2.2Hz,1H)、2.26−2.12(m,2H)、1.34−1.24(m,3H)、0.96(qt,J=8.1、4.9Hz,1H)、0.58−0.49(m,2H)、0.37(dddd,J=7.8、6.3、3.0、1.3Hz,1H)、0.26(dddd,J=5.2、4.0、2.9、1.4Hz,1H)
ラセミCap13・工程d.1(625mg)をEtOH(16mL)に溶かし、プレパラティブキラルHPLC(ChiralPak AS カラム、10%EtOH/ヘプタン、0.1%ジエチルアミン)で複数のインジェクションに分け、Cap13・工程e.1(450mg、第1溶出ピーク)およびCap13・工程e.2(360mg、第2溶出ピーク)の各々をオフホワイトの固形物として得た。エナンチオマーはきれいに分離され、LC/MSおよびキラル分析HPLCによれば各サンプルはきれいであったが、1H NMRによれば同定されない汚染物が存在した。各物質をさらに精製することなく使用した。1H NMR(400MHz、MeOH−d4) δ 8.08(s,1H)、4.21(q,J=7.0Hz,2H)、4.08(ddd,J=11.1、5.6、1.9Hz,1H)、3.51(dt,J=13.9、2.1Hz,1H)、3.46−3.38(m,1H)、2.70(ddd,J=10.7、8.2、2.3Hz,1H)、2.49(dq,J=14.1、2.2Hz,1H)、2.26−2.12(m,2H)、1.34−1.22(m,3H)、0.96(qt,J=8.2、5.0Hz,1H)、0.58−0.48(m,2H)、0.37(dddd,J=7.7、6.3、2.9、1.4Hz,1H)、0.28−0.22(m,1H)
パー(Parr)振盪器の反応容器(500mL)中で、Cap13・工程e.1(310mg、不明な不純物で汚染されている)をMeOH(20mL)に溶かし、次に(−)−1,2−ビス((2S,5S)−2,5−ジメチルホスホラノ)エタン(シクロオクタジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボラート(17.0mg、0.031ミリモル)を加えた。窒素を反応混合物に10分間にわたって通気し、ついで該反応物を窒素(4x)で、ついで水素(4x)で真空フラッシュに付した。次に反応物を60psiの水素の下で2.5日間振盪した。反応物を濃縮して褐色−黄色油状物とし、ついでバイオテージ・ホリゾン(12g SiO2、60−80%EtOAc/Hex)に付して精製し、Cap13・工程f.1(201mg)を清澄な無色油状物として得た。LC−MS 保持時間1.681分;m/z 256.25(MH+)。LCデータは、Phenomenex-Luna 3μ C18 2.0x50mmカラムを装着した島津製LC−10AS液体クロマトグラフで、SPD−10AV UV−Vis検出器を用いて220nMの検出器の波長で記録した。溶出条件は、0.8mL/分の流速、100%溶媒A/0%溶媒Bから0%溶媒A/100%溶媒Bへのグラジエント、4分間のグラジエント時間、1分間の滞留時間、および5分間の分析時間(ここで、溶媒Aは10%アセトニトリル/90%H2O/0.1%トリフルオロ酢酸であり、溶媒Bは10%H2O/90%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸であった)を利用した。MSデータは電子噴射モードでのLC用のマイクロマス・プラットフォームを用いて測定した。1H NMRによれば、該物質はアミド回転異性体の12:1の混合物として存在する。主たる回転異性体では:1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 8.26(s,1H)、6.09(d,J=7.8Hz,1H)、4.88(t,J=8.7Hz,1H)、4.25(q,J=7.0Hz,2H)、3.89−3.72(m,2H)、2.89(ddd,J=9.5、6.2、3.9Hz,1H)、2.32−2.20(m,1H)、1.80−1.70(m,1H)、1.69−1.58(m,2H)、1.50(dt,J=6.8、3.4Hz,1H)、1.33(t,J=7.2Hz,3H)、1.13−1.03(m,1H)、0.63−0.49(m,2H)、0.44−0.35(m,1H)、0.18−0.10(m,1H)であった。
Cap13・工程f.2(無色油状物)を上記した操作に従ってCap13・工程e.2より調製した。LC−MS 保持時間1.753分;m/z 256.25(MH+)。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 8.28(s,1H)、6.16(d,J=8.8Hz,1H)、4.72(dd,J=8.9、4.6Hz,1H)、4.25(q,J=7.1Hz,2H)、4.09−4.02(m,1H)、3.41−3.29(m,1H)、2.54(ddd,J=10.9、8.5、2.0Hz,1H)、2.15−2.04(m,1H)、1.80(dd,J=13.2、1.9Hz,1H)、1.49−1.42(m,2H)、1.32(t,J=7.2Hz,3H)、0.94−0.82(m,1H)、0.60−0.45(m,2H)、0.39−0.31(m,1H)、0.21−0.13(m,1H)。トランス(Cap13・工程f.1)とシス(Cap13・工程f.2)立体異性体の一時的な帰属を、THPプロトンを選択する際の1H NMRカップリングの強度に基づいて行った。
Cap13・工程f.1(213mg、0.834ミリモル)をMeOH(5mL)に溶かし、次に1.5M HCl(1.11mL、1.67ミリモル)を加え、該反応物をセプタムで栓をし、それを針で穴を開け、外気に開放させた。ついで、該反応物を終夜50℃で加熱した。反応物を濃縮し、DCM(5mL)に溶かし、次にDIPEA(0.583mL、3.34ミリモル)およびクロロギ酸メチル(0.13mL、1.7ミリモル)で処理し、室温で3時間攪拌した。反応物を水(約5mL)でクエンチし、攪拌し、分離し、水層をDCM(3x5mL)でさらに抽出した。有機物を合わせ、乾燥(MgSO4)し、濾過して濃縮した。明褐色の粗油状物をバイオテージ・ホリゾン(12g SiO2、25−25%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、Cap13・工程g.1(131mg)を得た。LC−MS 保持時間2.020分;m/z 286.2(MH+)。LCデータは、Phenomenex-Luna 3μ C18 2.0x50mmカラムを装着した島津製LC−10AS液体クロマトグラフで、SPD−10AV UV−Vis検出器を用いて220nMの検出器の波長で記録した。溶出条件は、0.8mL/分の流速、100%溶媒A/0%溶媒Bから0%溶媒A/100%溶媒Bへのグラジエント、4分間のグラジエント時間、1分間の滞留時間、および5分間の分析時間(ここで、溶媒Aは10%アセトニトリル/90%H2O/0.1%トリフルオロ酢酸であり、溶媒Bは10%H2O/90%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸であった)を利用した。MSデータは電子噴射モードでのLC用のマイクロマス・プラットフォームを用いて測定した。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 5.17(d,J=9.3Hz,1H)、4.49(t,J=8.7Hz,1H)、4.30−4.18(m,2H)、3.89−3.80(m,1H)、3.79−3.67(m,1H)、3.69(s,3H)、2.94−2.83(m,1H)、2.26−2.16(m,1H)、1.78−1.47(m,4H)、1.33(t,J=7.2Hz,3H)、1.08(dt,J=8.6、4.4Hz,1H)、0.63−0.47(m,2H)、0.44−0.36(m,1H)、0.18−0.09(m,1H)
Cap13・工程g.2は、上記した操作に従って、Cap13・工程f.2より調製された。LC−MS保持時間 2.053分;m/z 286.25(MH+)。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 5.27(d,J=8.8Hz,1H)、4.34(dd,J=9.0、4.8Hz,1H)、4.23(q,J=7.3Hz,2H)、4.05(dt,J=11.2、3.2Hz,1H)、3.71(s,3H)、3.41−3.30(m,1H)、2.55(ddd,J=10.7、8.5、1.9Hz,1H)、2.09−1.96(m,1H)、1.77(d,J=12.8Hz,1H)、1.48−1.38(m,2H)、1.35−1.22(m,1H)、1.31(t,J=7.3Hz,3H)、0.89(qt,J=8.2、4.9Hz,1H)、0.61−0.44(m,2H)、0.39−0.30(m,1H)、0.17(dq,J=9.4、4.7Hz,1H)
Cap13.1および13.2
Cap13・工程g.1(131mg、0.459ミリモル)をTHF(5.5mL)に溶かし、次に0.5M水性LiOH(3.67mL、1.836ミリモル)で処理し、5時間攪拌した。該反応物を1N HCl(1.9mL)でクエンチし、次に窒素流下で濃縮した。該物質を水(約4mL)で希釈し、次にDCM:MeOH(約5:1、3x3mL)で抽出した。有機物を合わせ、濃縮してCap13.1(117mg)を無色のガラス状物質として得た。該物質をさらに精製することなく使用した。LC−MS保持時間 2.441分;m/z 258.2(MH+)。LCデータは、Phenomenex-Luna 3μ C18 2.0x50mmカラムを装着した島津製LC−10AS液体クロマトグラフで、SPD−10AV UV−Vis検出器を用いて220nMの検出器の波長で記録した。溶出条件は、0.8mL/分の流速、100%溶媒A/0%溶媒Bから0%溶媒A/100%溶媒Bへのグラジエント、4分間のグラジエント時間、1分間の滞留時間、および5分間の分析時間(ここで、溶媒Aは10%アセトニトリル/90%H2O/0.1%トリフルオロ酢酸であり、溶媒Bは10%H2O/90%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸であった)を利用した。MSデータは電子噴射モードでのLC用のマイクロマス・プラットフォームを用いて測定した。
Cap13.2は、上記の操作を用いて、Cap13・工程g.2より調製された。LC−MS保持時間 2.553分;m/z 258.2(MH+)。
500mLの水素化用圧力管において、メチル 2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−2−(ジメトキシホスホリル)アセタート(300mg、0.906ミリモル)のMeOH(10mL)中溶液に、N2を30分間通気した。該混合物に、二炭酸ジメチル(0.146mL、1.358ミリモル)およびPd/C(48.2mg、0.045ミリモル)(10%)を加え、次にパー振盪器上に設置し、60psiで5時間水素添加した。該混合物を珪藻土(セライト(登録商標))のパッドを通して濾過し、濾液を濃縮してCap14・工程a(230mg)を淡黄色油状物として得、それをさらに精製することなく使用した。LC(条件1):RT=1.60分;LC/MS:[M+H]+の分析、C7H15NO7Pとして、計算値 256.06;測定値 256.20;1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 5.54(d,J=8.0Hz,1H)、5.00−4.86(m,1H)、3.87−3.82(m,9H)、3.73(s,3H)
Cap14・工程a(230mg、0.901ミリモル)の−20℃でのTHF(1mL)中溶液に、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(0.125mL、0.992ミリモル)を添加した。得られた淡黄色混合物を−20℃で1時間攪拌した。次にジヒドロ−2H−ピラン−4(3H)−オン(99mg、0.992ミリモル)/THF(0.5mL)を添加し、得られた混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物をEtOAc(5mL)で希釈し、0.1N HCl溶液で洗浄した。水層をEtOAc(2x10mL)で抽出し、有機層を合わせてMgSO4で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、50%EtOAc/Hex)に付して精製し、Cap14・工程bを白色固形物として得た。1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 5.93(br.s.,1H)、3.81−3.75(m,7H)、3.73(s,3H)、2.95(t,J=5.5Hz,2H)、2.44(t,J=5.2Hz,2H)
Cap14
Cap14・工程b(150mg、0.654ミリモル)のTHF(2mL)および水(1mL)中混合物に、LiOH(0.982mL、1.963ミリモル)(2M水溶液)を添加した。得られた混合物を室温で終夜攪拌した。該混合物をEt2O(5mL)で抽出した。水相を1N HCl水溶液で酸性にし、EtOAc(6x)で抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、濃縮してCap14を白色固形物(100mg)として得た。1H NMR(400MHz、CD3OD) δ 8.34(br.s.,1H)、3.73−3.67(m,4H)、3.65(s,3H)、3.29(dt,J=3.3、1.7Hz,2H)、2.38(t,J=5.3Hz,2H)
メチルリチウムのジエチルエーテル中1.6M溶液(27.1mL、43.4ミリモル)を、ヨウ化銅(I)(5.51g、29.0ミリモル)の0℃に冷却したジエチルエーテル(30mL)中攪拌スラリーに窒素下で添加し、該反応物を0℃で30分間攪拌した。次にCap13・工程a(2.00g、14.5ミリモル)のジエチルエーテル(10mL)中溶液を20分かけて添加した。該反応混合物を放置して室温にまで加温させ、2時間攪拌した。次に該反応混合物を0℃に冷却し、冷水性NH4Cl(>10g)でゆっくりとクエンチし、終夜攪拌した。反応混合物を食塩水で希釈し、層を分離し、水層をジエチルエーテル(2x100mL)でさらに抽出した。有機物を合わせ、乾燥(Na2SO4)し、濾過して濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(160g シリカ、ローディング溶媒:DCM、0−20%Et2O/ヘキサン)に付して精製し、ラセミ体のCap15・工程a(1.24g)を清澄な黄色油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 4.45−4.36(m,1H)、3.36(dt,J=8.8、5.5Hz,1H)、2.63(ddd,J=14.1、5.3、1.5Hz,1H)、2.56(ddd,J=14.1、4.5、1.5Hz,1H)、2.45(ddd,J=14.1、5.8、1.5Hz,1H)、2.25(ddd,J=14.1、7.3、1.4Hz,1H)、1.28(d,J=6.5Hz,3H)、1.05−0.95(m,1H)、0.65−0.55(m,2H)、0.46−0.36(m,1H)、0.27−0.17(m,1H)
エチル 2−イソシアノアセタート(0.868mL、7.78ミリモル)を、酸化第一銅(0.056g、0.389ミリモル)のEt2O(30mL)中攪拌懸濁液に添加し、該反応混合物を室温で10分間攪拌した。次にCap15・工程a(1.2g、7.8ミリモル)/Et2O(10mL)を添加し、該反応混合物を室温で2.5時間攪拌した。該反応物を0℃に冷却し、1M KOtBu(7.78mL、7.78ミリモル)/THFで処理し、1時間攪拌した。次に、酢酸(0.535mL、9.34ミリモル)のDCM(20mL)中溶液を添加し、該反応物を放置して室温にまで加温し、終夜攪拌した。粗反応混合物をEtOAc(60mL)およびDCM(40mL)で希釈し、飽和食塩水(100mL)で分配し、水層をEtOAc(50mL)でさらに抽出した。有機物を合わせ、乾燥(Na2SO4)させ、濾過して濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g シリカ、ローディング溶媒:DCM、0−50%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、ラセミ体のCap15Z・工程b(710mg、第1溶出生成物)およびラセミ体のCap15E・工程b(970mg、第2溶出生成物)を、その各々を白色固形物として得た。各オレフィン異性体をNOE分析に付し、二重結合の幾何学的位置を測定した。
Cap15Z・工程bのZ−異性体:1H NMRはアミド回転異性体の7:3の混合物であることを示す。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 8.25(d,J=1.3Hz,0.7H)、7.99(d,J=11.5Hz,0.3H)、6.84(br.s.,0.7H)、6.73(d,J=11.0Hz,0.3H)、4.29−4.15(m,3H)、3.20(dd,J=14.3、3.8Hz,0.3H)、3.11−3.02(m,1H)、2.99(dd,J=14.2、4.1Hz,0.7H)、2.82(dd,J=14.1、6.3Hz,0.7H)、2.70−2.61(m,0.6H)、2.57−2.48(m,1H)、2.32(dd,J=13.9、7.4Hz,0.7H)、1.35−1.28(m,3H)、1.26−1.20(m,3H)、1.04−0.94(m,1H)、0.61−0.46(m,2H)、0.37(tt,J=9.3、4.5Hz,1H)、0.20−0.12(m,1H);LC−MS 保持時間 1.90分;m/z=290[M+Na]+;カラム:Phenomenex LUNA C18、50x2、3μ;溶媒A=90%水/10%アセトニトリル/0.1%TFA;溶媒B=10%水/90%アセトニトリル/0.1%TFA;出発%B=10、最終%B=40;グラジエント時間=4分間;流速=0.8ml/分;波長=220。
Cap15E・工程bのE−異性体:1H NMRはアミド回転異性体の7:3の混合物であることを示す。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 8.24(d,J=1.3Hz,0.7H)、7.97(d,J=11.3Hz,0.3H)、6.85(br.s.,0.7H)、6.75(d,J=11.3Hz,0.3H)、4.31−4.22(m,2H)、4.21−4.08(m,1H)、3.24−3.15(m,1H)、3.14−3.03(m,1.6H)、2.91(ddd,J=13.8、4.5,0.8Hz,0.7H)、2.66(dd,J=14.1、3.8Hz,0.3H)、2.47(dd,J=14.1、3.3Hz,0.7H)、2.21(dd,J=14.1、7.5Hz,0.3H)、2.07(dd,J=14.1、8.3Hz,0.7H)、1.35−1.29(m,3H)、1.23−1.19(m,3H)、1.17−1.08(m,0.7H)、1.06−0.96(m,0.3H)、0.61−0.51(m,2H)、0.43−0.34(m,1H)、0.26−0.15(m,1H);LC−MS 保持時間 1.98分;m/z=290[M+Na]+;カラム:Phenomenex LUNA C18、50x2、3μ;溶媒A=90%水/10%アセトニトリル/0.1%TFA;溶媒B=10%水/90%アセトニトリル/0.1%TFA;出発%B=10、最終%B=40;グラジエント時間=4分間;流速=0.8ml/分;波長=220。
パー振盪器の容器にて、(−)−1,2−ビス((2S,5S)−2,5−ジメチルホスホラノ)−エタン(シクロオクタジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボラート(120mg、0.216ミリモル)をCap15Z・工程b(0.68g、2.5ミリモル)のMeOH(20mL)中溶液に添加した。該反応容器に栓をし、窒素(4x)で、次に水素(4x)での真空フラッシュに供し、該反応物を55psiの水素下、室温で2日間振盪した。該粗反応混合物を濃縮して乾固とし、残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(25gシリカ、ローディング溶媒:DCM、0−50%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、Cap15.1とCap15.2・工程cのジアステレオマー混合物(607mg)を清澄な無色ゲルとして得た。該物質をジアステレオマーを分離することなく次の工程に用いた。LC−MS 保持時間 2.11分;m/z=270[M+H]+。カラム:Phenomenex LUNA C18、50x2、3μ;溶媒A=90%水/10%アセトニトリル/0.1%TFA;溶媒B=10%水/90%アセトニトリル/0.1%TFA;出発%B=10、最終%B=50;グラジエント時間=4分;流速=0.8ml/分;波長=220nm
パー振盪器の容器にて、(−)−1,2−ビス((2S,5S)−2,5−ジメチルホスホラノ)−エタン(シクロオクタジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボラート(120mg、0.216ミリモル)を、Cap15E・工程b(0.94g、3.5ミリモル)のMeOH(20mL)中溶液に添加した。反応容器に栓をし、窒素(4x)で、次に水素(4x)での真空フラッシュに供し、55psiの水素下、室温で2日間振盪した。該粗反応混合物を濃縮して乾固とし、残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(25gシリカ、ローディング溶媒:DCM、0−50%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、Cap15.3およびCap15.4・工程cのジアステレオマー混合物(889mg)を無色ゲルとして得た。この混合物の一部(390mg)をプレパラティブHPLC(H2O−MeCN+0.1%TFAバッファー)に付して精製し、Cap15.3・工程c(0.19g、第1溶出生成物として)およびCap15.4・工程c(0.19g、第2溶出生成物として)とした。各生成物についての相対的な立体化学を、後の工程より得られる生成物のNOEおよび2D NMR分析値を用いて決定した。
Cap15.3・工程c:LC−MS 保持時間 1.14分;m/z=270[M+H]+;カラム:Phenomenex LUNA C18、50x2、3μ;溶媒A=90%水/10%アセトニトリル/0.1%TFA;溶媒B=10%水/90%アセトニトリル/0.1%TFA;出発%B=20、最終%B=40;グラジエント時間=4分;流速=0.8ml/分;波長=220
Cap15.4・工程c:LC−MS 保持時間 1.61分;m/z=270[M+H]+;カラム:Phenomenex LUNA C18、50x2、3μ;溶媒A=90%水/10%アセトニトリル/0.1%TFA;溶媒B=10%水/90%アセトニトリル/0.1%TFA;出発%B=20、最終%B=40;グラジエント時間=4分;流速=0.8ml/分;波長=220
1.5N HCl水溶液(5.5mL、8.25ミリモル)をCap15.1およびCap15.2・工程cのジアステレオマー混合物(590mg、2.19ミリモル)のEtOH(6mL)中溶液に加え、該反応物を52℃で16時間攪拌した。次に該反応物を濃縮して乾固とし、白色の粗固形物を得、それをDCM(10mL)に溶かし、0℃に冷却し、クロロギ酸メチル(0.26mL、3.3ミリモル)で、つづいてDIPEA(1.15mL、6.57ミリモル)で処理した。反応混合物を室温で16時間攪拌し、濃縮し、残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(25g シリカ、ローディング溶媒:DCM、0−25%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、そして一部分離した。目的生成物のジアステレオマー混合物を含有するフラクションをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(25g シリカ、ローディング溶媒:DCM、0−40%EtOAc/ヘキサン)に付してさらに分離した。各クロマトグラフィーから対応する単一の立体異性体のフラクションを集め、濃縮し、Cap15.1・工程d(230mg、第1溶出立体異性体)およびCap15.2・工程d(240mg、第2溶出立体異性体)を、その各々を清澄な無色ゲルとして得た。各生成物についての相対的な立体化学をNOE分析および2D NMRを用いて決定した。
Cap15.1・工程d:1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 5.26(d,J=9.0Hz,1H)、4.33(dd,J=9.0、4.8Hz,1H)、4.29−4.18(m,2H)、3.92−3.81(m,1H)、3.69(s,3H)、3.00(dd,J=9.8、5.5Hz,1H)、2.38(ddt,J=12.4、8.4、4.0Hz,1H)、1.74−1.64(m,1H)、1.63−1.52(m,1H)、1.47(d,J=12.3Hz,1H)、1.35−1.24(m,4H)、1.16(d,J=6.0Hz,3H)、1.11−0.99(m,1H)、0.60−0.50(m,2H)、0.44−0.37(m,1H)、0.15−0.07(m,1H);LC−MS 保持時間 3.58分;m/z=322[M+Na]+;カラム:Phenomenex LUNA C18、50x2、3μ;溶媒A=90%水/10%メタノール/0.1%TFA;溶媒B=10%水/90%メタノール/0.1%TFA;出発%B=0、最終%B=100;グラジエント時間=4分;流速=0.8ml/分;波長=220
Cap15.2・工程d:1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 5.25(d,J=8.8Hz,1H)、4.37−4.15(m,4H)、3.70(s,3H)、2.78(ddd,J=11.1、8.7、2.0Hz,1H)、2.24(td,J=12.4、3.8Hz,1H)、1.74(d,J=12.8Hz,1H)、1.67−1.65(m,1H)、1.59(td,J=12.9、5.8Hz,1H)、1.30(t,J=7.2Hz,3H)、1.28−1.21(m,1H)、1.19(d,J=7.0Hz,3H)、0.90−0.79(m,1H)、0.58−0.43(m,2H)、0.27(dq,J=9.3、4.8Hz,1H)、0.14(dq,J=9.4、4.8Hz,1H); LC−MS 保持時間 3.56分;m/z=322[M+Na]+;カラム:Phenomenex LUNA C18、50x2、3μ;溶媒A=90%水/10%メタノール/0.1%TFA;溶媒B=10%水/90% メタノール/0.1%TFA;出発%B=0、最終%B=100;グラジエント時間=4分;流速=0.8ml/分;波長=220
HClの1.5N水溶液(0.99mL、1.5ミリモル)を、Cap15.3・工程c(160mg、0.594ミリモル)のEtOH(2mL)中溶液に加え、該反応混合物を52℃で16時間攪拌した。反応物を濃縮し、次にエタノールと一緒に共沸混合し、粗製物を白色の固形物として得た。この粗物質をDCM(3mL)に溶かし、氷/H2O浴で冷却し、次にクロロギ酸メチル(0.069mL、0.89ミリモル)およびDIPEA(0.31mL、1.8ミリモル)で処理した。反応混合物を室温で16時間攪拌し、EtOAc(20mL)で希釈し、食塩水(10mL)を加え、水層をEtOAc(10mL)でさらに抽出した。有機層を合わせ、濃縮して乾固とし、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12gシリカ、ローディング溶媒:DCM、0−40%Et2O/ヘキサン)に付して精製し、Cap15.3・工程d(129mg)を清澄な無色の粘稠性油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 5.25(d,J=9.0Hz,1H)、4.35−4.17(m,4H)、3.70(s,3H)、2.77(ddd,J=11.0、8.5、2.1Hz,1H)、2.28−2.16(m,1H)、1.69−1.56(m,3H)、1.42(d,J=13.1Hz,1H)、1.31(t,J=7.2Hz,3H)、1.21(d,J=6.8Hz,3H)、0.89−0.79(m,1H)、0.58−0.43(m,2H)、0.31−0.24(m,1H)、0.14(dq,J=9.5、4.7Hz,1H);LC−MS 保持時間 3.60分;m/z=322[M+Na]+;カラム:Phenomenex LUNA C18、50x2、3μ;溶媒A=90%水/10%メタノール/0.1%TFA;溶媒B=10%水/90%メタノール/0.1%TFA;出発%B=0、最終%B=100;グラジエント時間=4分間;流速=0.8ml/分;波長=220
上記と同様に、Cap15.4・工程cを出発物質として用いて反応を実施し、Cap15.4・工程d(141mg)を清澄な無色の粘稠性油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 5.25(d,J=8.8Hz,1H)、4.39−4.14(m,3H)、3.95−3.83(m,1H)、3.70(s,3H)、3.06−2.98(m,1H)、2.46−2.34(m,1H)、1.67−1.48(m,3H)、1.33−1.23(m,1H)、1.30(t,J=7.2Hz,3H)、1.17(d,J=6.0Hz,3H)、1.14−1.02(m,1H)、0.62−0.48(m,2H)、0.46−0.37(m,1H)、0.10(td,J=8.5、4.4Hz,1H);LC−MS 保持時間 3.58分;m/z=322[M+Na]+;カラム:Phenomenex LUNA C18、50x2、3μ;溶媒A=90%水/10%メタノール/0.1%TFA;溶媒B=10%水/90%メタノール/0.1%TFA;出発%B=0、最終%B=100;グラジエント時間=4分間;流速=0.8ml/分;波長=220
Cap15.1
LiOHの1M水溶液(1.27mL、1.27ミリモル)を、Cap15.1・工程d(0.19g、0.64ミリモル)のTHF(3mL)中溶液に添加し、該反応混合物を室温で16時間攪拌した。該反応物をHClの1M水溶液(1.3mL)で中和し、EtOAc(2x10mL)で抽出した。有機層を合わせ、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、濃縮してCap15.1(0.19g)を白色の固形物として得、それをさらに精製することなく使用した。LC−MS 保持時間 3.38分;m/z=294[M+Na]+;カラム:Phenomenex LUNA C18、50x2、3μ;溶媒A=90%水/10%メタノール/0.1%TFA;溶媒B=10%水/90%メタノール/0.1%TFA;出発%B=0、最終%B=100;グラジエント時間=4分間;流速=0.8ml/分;波長=220nm
Cap15.2、15.3および15.4
Cap15.1について記載されるように、反応および生成物分析を行った。
2−オキサスピロ[3.3]ヘプタン−6−オン(0.54g、4.82ミリモル)(調製については、WO2011130146を参照のこと)の、窒素下、0℃でのCH2Cl2(30mL)中溶液に、メチル 2−(ジメトキシホスホリル)−2−((メトキシカルボニル)アミノ)アセタート(2.458g、9.63ミリモル)を加え、つづいて1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(1.244mL、10.60ミリモル)を添加した。冷却浴を反応物より取り外し、約25℃で16時間攪拌させた。溶媒をすべて減圧中で除去した。残渣をトムソンシリカゲルカートリッジ(90g)にロードし、45%酢酸エチル/ヘキサンで溶出し、2つのフラクション、384mg(粘稠性の無色油状物、放置するとオフホワイトの固形物に固化した)および627mg(粘稠性の淡黄色油状物、放置するとオフホワイトの固形物に固化した)を得た。2つのフラクションの1H NMRは生成物と一致するものであり、かくしてそれらを合わせ、Cap16・工程aの一バッチを淡黄色固形物(1.014g)として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d6) δ 8.40(br.s.,1H)、4.62(d,J=6.5Hz,2H)、4.58(d,J=6.3Hz,2H)、3.65(s,3H)、3.56(s,3H)、3.24(s,2H)、2.97(s,2H)
Cap16・工程a(1g、4.15ミリモル)および(−)−1,2−ビス((2S,5S)−2,5−ジメチルホスホラノ)エタン(シクロオクタジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボラート(0.100g、0.180ミリモル)のMeOH(50mL)中溶液を、500mLのパー反応容器中にて、窒素で十二分にフラッシュさせ、水素で60psiに満たす前に、数回にわたって真空処理に付し、窒素で再びフラッシュした。該反応物を約25℃で72時間激しく振盪した。該反応物をパー水素添加装置より取り外した。溶媒をすべて減圧中で除去した。残渣をトムソンシリカゲルカートリッジ(90g)にロードし、50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出し、Cap16・工程bを淡黄色の粘稠性油状物(846mg)として得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d6) δ 7.58(d,J=7.8Hz,1H)、4.57(d,J=1.0Hz,1H)、4.55(d,J=1.0Hz,1H)、4.44(d,J=1.0Hz,1H)、4.42(d,J=1.0Hz,1H)、3.93(t,J=8.4Hz,1H)、3.62(s,3H)、3.56(s,3H)、2.43−2.29(m,1H)、2.29−2.16(m,2H)、2.08−1.94(m,2H)
Cap16
Cap16・工程b(0.300g、1.233ミリモル)のMeOH(4mL)中溶液に、水酸化リチウム(0.032g、1.36ミリモル)の水(2mL)中溶液を添加した。該反応液を約25℃で17.5時間攪拌した。すべての揮発性成分を減圧中で除去した。残渣を水(4mL)で希釈し、6N HClでpHを約2の酸性にした。該生成物を酢酸エチル(3x20mL)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水(20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧中で濃縮してCap16を清澄な無色の粘稠性油状物として得、それを放置して白色の固形物(215.8mg)に固化させた。1H NMR(400MHz、DMSO−d6) δ 12.49(br.s.,1H)、7.40(d,J=8.3Hz,1H)、4.62−4.49(m,2H)、4.49−4.37(m,2H)、3.84(t,J=8.3Hz,1H)、3.55(s,3H)、2.46−2.29(m,1H)、2.29−2.14(m,2H)、2.11−1.94(m,2H)
塩化イソプロピルマグネシウムのTHF中2M溶液(97mL、195ミリモル)を、反応温度を−20℃(クリオクール浴)より低く維持しながら、Cap16・工程a(16.0g、64.9ミリモル)およびN,O−ジメチルヒドロキシルアミン・HCl(9.82g、101ミリモル)の乾燥THF(150mL)中の冷却し、窒素パージした溶液に20分間にわたって滴下して加えた。反応混合物をその温度で2時間攪拌し、ついでNH4Cl飽和溶液(100mL)でクエンチし、エーテル(100mL)で希釈した。水層をエーテル(100mL)で洗浄し、エーテル抽出液を合わせ、食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)させた。その有機物質を濃縮して無色油状物(21.43g)を得、それをトムソン(Thomson)の300g シリカゲルカートリッジに(ヘキサンで)充填し、3Lにわたる5−100%EtOAc/ヘキサンのグラジエントでの溶出に付した。Cap17・工程aを無色油状物(17.65g)として単離した。1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 4.41−4.35(m,1H)、3.71(s,3H)、3.19(s,3H)、2.80−2.76(m,1H)、2.37(dd,J=14.7、5.7Hz,1H)、1.24(d,J=6.1Hz,3H)、0.89(s,9H)、0.09(s,3H)、0.06(s,3H)
tert−ブチルリチウム(32.4mL、55.1ミリモル)を、窒素下、−78℃で1−ブロモシクロペンタ−1−エン(4.05g、27.5ミリモル)のTHF(200mL)中溶液に滴下して加えた。30分間攪拌した後、得られたビニルリチウムをカニューレを介して−78℃でCap17・工程a(6.0g、23ミリモル)のTHF(50mL)中溶液に移した。反応物を2時間攪拌し、0℃で1時間加温し、NH4Cl飽和溶液(40mL)でクエンチした。食塩水(40mL)を加え、水相をEt2O(2x)で抽出した。有機層を合わせ、乾燥(MgSO4)して減圧中で蒸発させ、得られた粗生成物(8g;残りの溶媒を含有する)で反応を推進した。特徴化の実施を目的として、少量の一部(約500mg)を40gのトムソンシリカゲルカートリッジに(DCMで)充填し、1Lにわたる5−35%EtOAc/ヘキサンのグラジエントでの溶出を行った。1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 6.79−6.78(m,1H)、4.36−4.32(m,1H)、2.97(dd,J=14.5、7.3Hz,1H)、2.60−2.53(m,5H)、1.94(m,2H)、1.2(d,J=6.1Hz,3H)、0.86(s,9H)、0.06(s,3H)、0.001(s,3H)
アンバーリスト(Amberlyst)15(乾燥状態で2.4g、フルカ(Fluka)06423)を、Cap17・工程b(3g、11.17ミリモル)の、窒素パージしたアセトニトリル(60mL)中溶液に添加し、該反応混合物を50℃で1時間加熱した。レジンを濾過により除去し、溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。粗生成物を240gのトムソンシリカゲルカートリッジに(DCMで)充填し、2Lにわたる5−50%EtOAc/ヘキサンのグラジエントでの溶出を行い、Cap17・工程c(1.9g)を得た。
1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 4.24(t,J=4.3Hz,1H)、3.82−3.76(m,1H)、2.46(dt,J=9.5、4.1Hz,1H)、2.37(dd,J=15.6、4.6Hz,1H)、2.30(ddd,J=13.7、2.9、1.0Hz,1H)、2.00−1.86(m,5H)、1.72−1.67(m,1H)、1.31(d,(dd,J=6.1Hz,3H)
エチル 2−イソシアノアセタート(1.51g、13.20ミリモル)を、窒素下でエーテル(30mL)を用いて希釈し、酸化銅(I)(257mg、1.80ミリモル)で処理した。該スラリーを5分間攪拌し、エーテル(15mL)中のCap17・工程c(1.85g、12.0ミリモル)の生成物を加え、該反応混合物を室温で2時間攪拌した。該反応物を0℃に冷却し、tert−ブトキシド/THF(1M溶液、12mL)を添加し(注意:10mLを添加すると、反応物は固化した)、該反応混合物を18時間放置した。酢酸(0.76mL、13.20ミリモル)/DCM(20mL)を加え(へらを用いて固形塊を粉砕し)、その溶液を30分間攪拌し、濾過した。濾液をDCMで希釈し、水で洗浄した。水層をDCMで抽出し、有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)させた。粗生成物を110gのトムソンシリカゲルカートリッジに(DCMで)充填し、1.5Lにわたる15−100%EtOAc/DCMのグラジエントでの溶出を行い、Cap17・工程d(3.0g;注意:1H NMRは約20%の残りのEtOAcの存在を示す)をシス−トランス異性体の混合物として得、それをそのままで反応を推進した。注意:サンプル(約40mg)をキラルプレパラティブHPLC[chiralpak AS 21x250mm 10μm;(合計3mLのEtOHに溶かした0.5mLのインジェクションに付き12重量%で定組成)20分に及ぶ操作;A=0.1%ジエチルアミン/ヘプタン,B=EtOH]に付した。8分および13分で溶出するピークを集めた。8分で溶出するピーク:UPLC(条件10):0.946分;[M+H]+の分析、C14H22NO4として、計算値 268.15;測定値 268.10;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 8.23(s,0.7H)/7.95(d,J=11.4Hz,0.3H)、6.67−6.61(m,1H)、4.28−4.23(m,2H)、3.98−3.94(m,1H)、3.60−3.43(m,2H)、2.63/2.32(d,J=15.1Hz,1H)、2.10−2.04(m,1H)、2.01−1.93(m,2H)、1.91−1.78(m,2H)、1.82−1.69(m,2H)、1.35−1.24(m,6H);13分で溶出するピーク:UPLC(条件10):0.966分;[M+H]+の分析、C14H22NO4として、計算値 268.15;測定値 268.10;1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 8.26(s,0.55H)/7.99(d,J=11.3Hz,0.45H)、6.67−6.62(m,1H)、4.28−4.22(m,2H)、4.00−3.93(m,1H)、3.57−3.40(m,2H)、2.79−2.58(m,1H)、2.16−1.91(m,2H)、1.90−1.67(m,5H)、1.35−1.26(m,6H)
(−)−1,2−ビス((2,S,5S)−2,5−ジメチルホスホラノ)エタン(シクロオクタジエン)ロジウム(I)テトラフルオルボラート(0.312g、0.561ミリモル)を、Cap17・工程eの異性体混合物(3.0g、約20%の残留EtOAcを含む)の、窒素パージしたMeOH(37mL)中溶液に加え、該溶液に水素を3回フラッシュし、60psiで3日間振盪した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去し、粗生成物をトムソン・シリカゲルカートリッジに(DCMで)充填し、2Lにわたる5−100%EtOAc/DCMのグラジエントでの溶出を行い、還元された生成物(2.4g)を得た。
HCl(1.5N、2.5mL)をCap17・工程eにて得られた立体異性体の混合物(1.75g、6.50ミリモル)/エタノール(20mL)に添加し、該反応物を50℃で6時間加熱した(ニードルでオイルバブラーに取り付けられたセプタムで栓をした)。揮発性成分をロータリーエバポレーターで除去し、残渣をハウスバキュームに18時間曝し、アミン中間体(約1.6g)を得た。生成物をDCM(30mL)に溶かし、ヒューニッヒ塩基(3.46mL、19.89ミリモル)を窒素下の−25℃で添加し、つづいてクロロギ酸メチル(0.820mL、10.61ミリモル)を滴下して加えた。反応液をその同じ温度で3時間攪拌し、それを水(10mL)でクエンチし、DCM(50mL)で希釈した。有機層を分離し、乾燥(MgSO4)し、減圧中で蒸発させた。得られた粗生成物を110gのトムソンシリカゲルカートリッジに(DCMで)充填し、2Lにわたる15−100%EtOAc/DCMのグラジエントでの溶出を行い、メチルカルバマート(1.56g)を得た。該生成物を逆相HPLC(Axia-Luna カラム、30x100mm C18;MeOH/水/TFA)で、つづいてプレパラティブSFC(Chiralpak AD-Hカラム、30x250mm、5μm;移動相:CO2中10%EtOH;流速:50.0mL/分で15分間;220nmでUVモニター観察)に付して再精製し、2種の主たる生成物を得た。
ジアステレオマー−1(359mg):LCMS:条件10、Rt=1.02分;[M+H]+の分析、C15H26NO5として、計算値 300.37;測定値 300.1;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 5.16(d,J=8.9Hz,1H)、4.57(t,J=8.2Hz,1H)、4.26−4.19(m,2H)、3.96−3.94(m,1H)、3.75−3.71(m,1H)、3.70(s,3H)、2.04(br s,1H)、1.85−1.62(一連のm、6H)、1.52−1.44(m,2H)、1.41−1.35(m,1H)、1.29(t,J=7.2Hz,3H)、1.15(d,J=6.3Hz,3H);
ジアステレオマー−2(89mg):LC/MS:条件10、Rt=1.04分;[M+H]+の分析、C15H26NO5として、計算値 300.37;測定値 30.15;1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 5.08(d,J=8.7Hz,1H)、4.26−4.19(m,3H)、3.84(s,1H)、3.76−3.75(m,1H)、3.70(s,3H)、3.41−3.47(m,1H)、2.27(br s,1H)、1.90−1.85(m,2H)、1.76−1.72(m,3H)、1.66−1.55(m,3H)、1.31(t,J=7.2Hz,3H)、1.19(d,J=6.3Hz,3H)
Cap17.1
Cap18・工程f(ジアステレオマー−1;56mg、0.187ミリモル)のTHF(5.6mL)/水(1.5mL)中溶液に、水酸化リチウム・一水和物(24mg、0.561ミリモル)を添加した。反応混合物を18時間攪拌し、ついで濃縮し、水(10mL)で希釈し、Et2Oで洗浄した。水層を1N HCl(1mL)で酸性にし、EtOAcで抽出し、有機層を食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)させ、Cap17.1(49mg)を得、それをさらに精製することなく次工程に使用した。
実施例Cap17・工程f(ジアステレオマー−2;75mg、0.25ミリモル)のTHF(7mL)/水(3mL)中溶液に、水酸化リチウム・一水和物(31mg、0.75ミリモル)を添加した。反応混合物を18時間攪拌し、ついで濃縮し、水(10mL)で希釈し、Et2Oで洗浄した。水層を1N HCl(1mL)で酸性にし、EtOAcで抽出し、有機層を食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)させ、減圧中で蒸発させてCap17.2(55mg)を得、それを精製することなく次工程に用いた。
ジイソプロピルアミン(18.36mL、129ミリモル)の、窒素下の−78℃でのTHF(20ml)中溶液に、n−ブチルリチウムのヘキサン中2.5M溶液(51.5mL、129ミリモル)を滴下して加えた。該反応液を−78℃で15分間攪拌し、次にそれを0℃で30分間に引き上げた。
3−メチレンシクロブタンカルボニトリル(10g、107ミリモル)の、−78℃の窒素下でのTHF(300ml)中溶液に、上記のLDA溶液を滴下して加えた。該反応物を45分間攪拌し、ヨードメタン(8.02mL、129ミリモル)を滴下して加えた。該反応物を−78℃で30分間維持し、次に冷却浴を取り外し、約25℃で19時間攪拌させた。該反応物をNH4Cl飽和溶液(水性、100mL)でクエンチし、次にエーテル(3x100mL)で抽出した。有機層を合わせ、水、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧中で濃縮し、暗色油状物を得た。該生成物をさらに精製することなく次の工程に使用した。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 4.97−4.90(m,2H)、3.32−3.27(m,1H)、3.27−3.22(m,1H)、2.75−2.69(m,1H)、2.67(dt,J=4.1、2.2Hz,1H)、1.55(s,3H)
水(108mL、5992ミリモル)、1,4−ジオキサン(339mL、3959ミリモル)、Cap18・工程a(11.47g、107ミリモル)および四酸化オスミウムの水中4重量%混合物(2.72g、0.428ミリモル)の混合物を約25℃で5分間攪拌した。過ヨウ素酸ナトリウム(48.1g、225ミリモル)を30分かけて少しずつ添加した。反応物を約25℃で19.5時間攪拌した。該反応物をCH2Cl2(150mL)および水(150mL)で希釈した。混合物を濾過し、該固体をCH2Cl2(100mL)で洗浄した。濾液を分離し、水層をCH2Cl2(2x100mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(50mL)、食塩水(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧中で濃縮した。残渣をトムソンシリカゲルカートリッジに充填し、25%酢酸エチル/ヘキサンで溶出し、Cap18・工程bを淡黄色油状物(9.13g)として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ 3.79−3.74(m,1H)、3.74−3.67(m,1H)、3.21−3.16(m,1H)、3.16−3.10(m,1H)、1.74(s,3H)
冷却浴における、Cap18・工程b(2g、18.33ミリモル)の、0℃の窒素下でのCH2Cl2(100mL)中溶液に、メチル 2−(ジメトキシホスホリル)−2−((メトキシカルボニル)アミノ)アセタート(7.01g、27.5ミリモル)を、つづいて1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(3.23mL、27.5ミリモル)を添加した。反応物から冷却浴を取り外し、約25℃の窒素下で23時間攪拌させた。該反応物を飽和NH4Cl(水性、25mL)で処理した。層を分離し、水層をCH2Cl2(2x50mL)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し(25mL)、MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧中で濃縮した。残渣をトムソンシリカゲルカートリッジに充填し、25%酢酸エチル/ヘキサンで溶出し、Cap18・工程c(2.77g)を無色の粘稠性油状物として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d6) δ 8.61(br.s.,1H)、3.67(s,3H)、3.58(s,3H)、3.50(dt,J=17.8、1.6Hz,1H)、3.27(dd,J=17.7、3.4Hz,1H)、3.15(dt,J=17.9、1.7Hz,1H)、2.88(dt,J=17.8、1.7Hz,1H)、1.52(s,3H)
Cap18
Cap18・工程c(0.4083g、1.714ミリモル)のMeOH(6ml)中溶液に、水酸化リチウム(0.049g、2.057ミリモル)の水(3.00ml)中溶液を添加した。反応物を約25℃で6.5時間攪拌した。あらゆる揮発性成分を減圧中で除去した。残渣を水(15mL)で希釈し、酢酸エチル(25mL)で洗浄した。層を分離し、水相を6N HClを用いてpHを約1−2の酸性にした。該生成物を酢酸エチル(3x25mL)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し(25mL)、MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧中で濃縮してCap18(345mg)を白色泡沫物として得た。該生成物をさらに精製することなく用いた。1H NMR(400MHz、DMSO−d6) δ 12.66(br.s.,1H)、8.43(br.s.,1H)、3.57(s,3H)、3.49(dd,J=17.8、3.0Hz,1H)、3.24(dd,J=17.6、3.3Hz,1H)、3.19−3.07(m,1H)、2.92−2.78(m,1H)、1.51(s,3H)
4,4’−ビス(2−((1R,3S,5R)−2−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ビフェニル・4HCl(50mg、0.084ミリモル)およびCap−2(ラセミ混合物)(41.9mg、0.168ミリモル)のDMF(2mL)中溶液に、DIEA(0.088mL、0.505ミリモル)を添加した。得られた混合物に、HATU(64.0mg、0.168ミリモル)を加え、該混合物を約25℃で2時間攪拌した。次に溶媒を除去し、3種のジアステレオマーの粗混合物を、LC(条件3)下で分析した場合に、約1:2:1の割合で得た。次に該混合物を逆相HPLC(カラム:Water Sunfire 30x150mm;アセトニトリル/水/NH4OAc)に付して精製し、3種のジアステレオマーの遊離塩基(実施例QC−1.1、QC−1.2&QC−1.3)を白色固形物として得た。
実施例QC−1.1(9.1mg):LC(条件1):Rt=1.15分;>95%;LC/MS:[M+H]+の分析、C48H51F4N8O6として、計算値 911.39;測定値 456.5(M/2+1);HRMS:[M+H]+の分析、C48H51F4N8O6として、計算値 911.3862;測定値 911.3869;1H NMR(500MHz、CD3OD) δ ppm 7.61−7.88(8H,m)、7.36(2H,br.s.)、5.09−5.21(2H,m)、4.66−4.77(2H,m)、3.69(6H、s)、2.36−2.62(6H、m)、1.86−2.14(16H、m)、1.03−1.17(2H,m)、0.70−0.84(2H,m);
実施例QC−1.2(24.5mg):LC(条件1):Rt=1.19分;>97%純度;LC/MS:[M+H]+の分析、C48H51F4N8O6として、計算値 911.39;測定値 456.5(M/2+1);HRMS:[M+H]+の分析、C48H51F4N8O6として、計算値 911.3862;測定値 911.3865;1H NMR(500MHz、CD3OD) δ ppm 7.59−7.89(8H,m)、7.36(2H,d,J=4.88Hz)、5.08−5.24(2H,m)、4.60−4.76(2H,m)、3.69(6H、s)、2.36−2.71(6H、m)、1.82−2.20(16H、m)、1.16−1.25(1H,m)、1.03−1.14(1H,m)、0.66−0.83(2H,m);
実施例QC−1.3(14.7mg):LC(条件1):Rt=1.22分;>99%純度;LC/MS:[M+H]+の分析、C48H51F4N8O6として、計算値 911.39;測定値 456.5(M/2+1);HRMS:[M+H]+の分析、C48H51F4N8O6として、計算値 911.3862;測定値 911.3864;1H NMR(500MHz、CD3OD) δ ppm 7.61−7.88(8H,m)、7.36(2H,br.s.)、5.09−5.21(2H,m)、4.66−4.77(2H,m)、3.69(6H、s)、2.36−2.62(6H、m)、1.86−2.14(16H、m)、1.03−1.17(2H,m)、0.70−0.84(2H,m)
実施例QC−2.1〜QC−3.3は、適切なCapを用いることにより、実施例QC−1について記載される操作に従って調製された。実施例QC−4.1〜QC−4.3も、逆相HPLC精製操作の代わりに、MeOH/水/TFA溶媒系(カラム:WATERS Atlantis OBD 30x100mm 5μ)を用いることを除いて、同様にして調製された。予想される化合物がただ一つであるとしても、Cap−1を用いて、3種の異なるジアステレオマーが得られる場合、それはCap−1の合成の間にラセミ化が生じている可能性のあることを示す。
2−((1R,3S,5S)−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)酢酸(実施例QC−5工程a)を、市販品として入手可能な(シス)−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−オールより調製し、それをまず標準的な方法であるミツノブ(Mitsubobu)プロトコルを用いて、その(トランス)−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−オール異性体に変換し、次にCap−2・工程dからCap−2・工程fまでに記載の反応経路に従って、エチル 2−アミノ−2−((1R,3S,5S)−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)アセタートを合成した。次に、アミンをそのBOC誘導体として保護し、つづいて標準的なプロトコルを用いてエチルエステルを加水分解し、酸である実施例QC−5工程aを得た。
4,4’−ビス(2−((1R,3S,5R)−2−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)ビフェニル・4HCl(50mg、0.084ミリモル)および酸実施例QC−5工程a(43.0mg、0.168ミリモル)のDMF(2mL)中溶液に、DIEA(0.088mL、0.505ミリモル)およびHATU(64.0mg、0.168ミリモル)を添加した。混合物を約25℃で2時間攪拌した。次に溶媒を減圧中で除去し、粗生成物を逆相HPLC(カラム:WATERS Atlantis OBD 30x100mm 5μ、MeOH/水/THF)に付して精製し、実施例QC−5・工程bのTFA塩を白色固形物(97mg)として得た。LC(条件1):Rt=1.47分;LC/MS:[M+H]+の分析、C54H67N8O6として、計算値 923.52;測定値 462.8(M/2+1);1H NMR(500MHz、CD3OD) δ ppm 7.82−7.91(10H、m)、5.08−5.18(2H,m)、4.57(1H,d,J=7.63Hz)、4.48(1H,d,J=8.24Hz)、4.06−4.12(1H,m)、3.79−3.86(1H,m)、3.02(3H,s)、2.88(3H,s)、2.66−2.75(2H,m)、2.43−2.54(2H,m)、2.01−2.16(4H,m)、1.88−1.97(2H,m)、1.68−1.82(4H,m)、1.57−1.68(2H,m)、1.47(9H,s)、1.41(9H,s)、1.25−1.36(6H、m)、1.16−1.24(1H,m)、1.04−1.11(1H,m)、0.81−0.93(2H,m)、0.29−0.39(2H,m)、0.19−0.27(2H,m)
実施例QC−5・工程b(97mg、0.084ミリモル)のCH2Cl2(1mL)中混合物に、HCl(2mL、4.00ミリモル)(ジエチルエーテル中2N)を添加した。得られた混合物を室温で2時間攪拌した。次に溶媒を除去し、実施例QC−5・工程cのHCl塩を黄色固体(73mg)として得た。LC(条件1):Rt=0.84分;LC/MS:[M+H]+の分析、C44H51N8O2として、計算値 723.41;測定値 723.6
実施例QC−5.1、QC−5.2&QC−5.3
実施例QC−5・工程bのHCl塩(73mg、0.084ミリモル)のCH2Cl2(2mL)中混合物に、DIEA(0.117mL、0.672ミリモル)およびクロロギ酸メチル(0.026mL、0.336ミリモル)を添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌した。アンモニア(2mL、4.00ミリモル)(メタノール中2N)を添加し、得られた混合物を2時間攪拌した。次に溶媒を減圧中で除去し、該粗物質を逆相HPLC(カラム:Water Sunfire 30x150mm、アセトニトリル/水/NH4OAc)に付して精製し、3種のジアステレオマーの遊離塩基(実施例QC−5.1、QC−5.2&QC−5.3)を白色ないし淡黄色固体として得た。
実施例QC−5.1(8.5mg):LC(条件3):Rt=2.05分、>95%純度;LC/MS:[M+H]+の分析、C48H55N8O6として、計算値 839.42;測定値 839.7;HRMS:[M+H]+の分析、C48H55N8O6として、計算値 839.4239;測定値 839.4243;1H NMR(500MHz、CD3OD) δ ppm 7.64−7.87(8H,m)、7.37(2H,br.s.)、5.10−5.22(2H,m)、4.57−4.72(2H,m)、3.68(6H、s)、2.38−2.58(4H,m)、1.90−2.31(6H、m)、1.55−1.87(6H、m)、1.20−1.38(6H、m)、1.04−1.19(2H,m)、0.72−0.85(2H,m)、0.28−0.37(2H,m)、0.22−0.28(2H,m);
実施例QC−5.2(18mg):LC(条件3):Rt=2.14分;>99%純度;LC/MS:[M+H]+の分析、C48H55N8O6として、計算値 839.42;測定値 839.7;HRMS:[M+H]+の分析、C48H55N8O6として、計算値 839.4239;測定値 839.4243;1H NMR(500MHz、CD3OD) δ ppm 7.63−7.86(8H,m)、7.37(2H, d)、5.11−5.22(2H,m)、4.51−4.70(2H,m)、3.68(6H,d)、2.38−2.59(4H,m)、1.90−2.15(6H、m)、1.57−1.84(6H、m)、1.18−1.38(6H、m)、1.03−1.16(2H,m)、0.72−0.83(2H,m)、0.28−0.39(2H,m)、0.22−0.28(2H,m);
実施例QC−5.3(9.1mg):LC(条件3):Rt=2.23分;純度>95%;LC/MS:[M+H]+の分析、C48H55N8O6として、計算値 839.42;測定値 839.7;HRMS:[M+H]+の分析、C48H55N8O6として、計算値 839.4239;測定値 839.4242;1H NMR(500MHz、CD3OD) δ ppm 7.63−7.93(8H,m)、7.36(2H,s)、5.17−5.29(2H,m)、4.55(2H,d,J=8.5Hz)、3.69(6H、s)、2.39−2.64(4H,m)、1.92−2.20(6H、m)、1.58−1.86(6H、m)、1.27−1.45(6H、m)、1.17−1.27(2H,m)、0.70−0.84(2H,m)、0.31−0.45(2H,m)、0.20−0.30(2H,m)
実施例QC−2.1(50mg、0.044ミリモル)のDMF(1mL)中混合物に、NCS(7.03mg、0.053ミリモル)を添加した。得られた混合物を50℃で終夜攪拌した。次に溶媒を除去し、粗生成物を逆相HPLC(カラム:WATERS Sunfire C18 OBD 30x100mm 5μ、MeOH/水/TFA)に付して精製し、実施例QC−6および実施例QC−7のTFA塩を、各々、白色および淡黄色固体として得た。
実施例QC−6(20mg):LC(条件2):Rt=1.72分、純度>99%;LC/MS:[M+H]+の分析、C48H50ClF4N8O6として、計算値 945.35;測定値 473.16(M/2+1);HRMS:[M+H]+の分析、C48H50ClF4N8O6として、計算値 945.3472;測定値 945.3440;1H NMR(500MHz、CD4OD) δ ppm 7.77−7.92(9H,m)、5.06−5.13(1H,m)、4.97−5.04(1H,m)、4.61−4.70(2H,m)、3.78−3.85(1H,m)、3.71−3.75(1H,m)、3.69(6H,d)、2.63−2.74(1H,m)、2.39−2.55(5H,m)、1.83−2.14(14H,m)、1.00−1.12(2H,m)、0.81−0.89(1H,m)、0.72−0.79(1H,m);
実施例QC−7(19mg):LC(条件2):Rt=2.03分、純度>96%;LC/MS:[M+H]+の分析、C48H49Cl2F4N8O6として、計算値 979.31;測定値 490.17(M/2+1);HRMS:[M+H]+の分析、C48H49Cl2F4N8O6として、計算値 979.3083;測定値 979.3043;1H NMR(500MHz、CD3OD) δ ppm 7.74−7.88(8H,m)、4.97−5.05(2H,m)、4.63−4.71(2H,m)、3.71−3.78(2H,m)、3.69(6H、s)、2.39−2.55(6H、m)、1.87−2.11(14H,m)、1.01−1.11(2H,m)、0.73−0.81(2H,m)
4,4’−ビス(2−((2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−4−イル)−1,1’−ビフェニル・4HCl(25mg、0.042ミリモル)およびCap5.1(20.32mg、0.084ミリモル)のDMF(2mL)中溶液に、DIEA(0.044mL、0.251ミリモル)を添加した。得られた混合物に、HATU(31.8mg、0.084ミリモル)を加え、該混合物を室温で2時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去した。粗生成物を逆相HPLC(カラム:WATERS Sunfire C18 OBD 30x100mm 5μ、メタノール/水/TFA)に付して精製し、実施例QC−8.1のTFA塩を白色固形物(32mg、64.3%)として得た。LC(条件1):Rt=1.04分;LC/MS:[M+H]+の分析、C50H63N8O8として、計算値:903.48;測定値:903.7;HRMS:[M+H]+の分析、C50H63N8O8として、計算値:903.4763;測定値:903.4753;1H NMR(500MHz、CD3OD) δ 8.03−7.78(m,10H)、5.16(dd,J=10.5、 7.2Hz,2H)、4.84−4.73(m,2H)、4.33−4.18(m,2H)、3.92−3.78(m,2H)、3.74−3.63(m,6H)、3.61−3.43(m,2H)、2.69−2.47(m,2H)、2.43−2.07(m,6H)、2.06−1.95(m,2H)、1.95−1.74(m,4H)、1.56(d,J=6.4Hz,6H)、1.42(m,2H)、0.83−0.70(m,2H)、0.67−0.49(m,4H)、0.45−0.33(m,2H)、0.21−0.10(m,2H)
実施例QC−8.2のTFA塩は、Cap5.1の代わりにCap5.2を用い、実施例QC−8.1について記載される操作と同じ操作を用いて調製された。LC(条件1):Rt=1.01分;LC/MS:[M+H]+の分析、C50H63N8O8として、計算値:903.48;測定値:903.7;HRMS:[M+H]+の分析、C50H63N8O8として、計算値:903.4763;測定値:903.4761;1H NMR(500MHz、CD3OD) δ 8.05−7.78(m,10H)、5.16(dd,J=10.4、7.0Hz,2H)、4.83−4.75(m,2H)、4.36−4.18(m,2H)、3.92−3.75(m,2H)、3.74−3.61(m,6H)、3.57−3.37(m,2H)、2.72−2.47(m,2H)、2.44−2.24(m,4H)、2.24−2.07(m,2H)、1.99(m,2H)、1.95−1.77(m,2H)、1.58(d,J=6.4Hz,6H)、1.52−1.40(m,2H)、1.39−1.19(m,4H)、0.76(m,2H)、0.67−0.44(m,4H)、0.38(m,2H)
実施例QC−9〜QC16および実施例OL1〜OL10は、実施例QC−1.1について記載される操作と同じ操作を用い、対応するコア(表中の参考文献を参照のこと)をCap5.1またはCap5.2のいずれかと組み合わせて調製され、生成物を逆相HPLC条件で精製し、TFA塩として得た。実施例OL10は、標準的なEDC/CH2Cl2カップリング条件を用いることで適切なコアとCap6より調製され、その生成物は逆相HPLC条件で精製され、遊離塩基として得られた。実施例OL11〜OL12は、標準的なHATU/DIEA/DMFカップリング条件を用いることで適切なコアとCap7より調製され、その生成物は逆相HPLC条件で精製され、TFA塩として得られた。
*実施例QC14の最後から2番目の先駆体は、1,1’−(1,4−フェニレン)ビス(2−アミノエタノン)ジ塩酸塩(調製方法については、TL,1986,5759頁を参照のこと)およびBoc−L−プロリンより出発して、WO2008/021927に記載される3工程プロトコル(アミドカップリング工程、ケトアミドのイミダゾールへの環化工程、およびBoc−脱保護工程)に従って調製された。
4−ブロモ−2−メチル安息香酸(10g、46.5ミリモル)のDMF(150mL)中溶液に、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン・塩酸塩(5.44g、55.8ミリモル)を室温で加え、つづいてHOBT(8.55g、55.8ミリモル)を添加した。次にEDC(10.7g、55.8ミリモル)を加え、つづいてDIEA(24.4mL、140ミリモル)を添加し、反応混合物を室温で12時間攪拌した。ついで該反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、水(3x250mL)および食塩水(150mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧中で濃縮して粗QC−17.1・工程a(9.5g)を得、それをそのまま次の工程に供した。1H NMR(CDCl3、δ=7.26ppm、400MHz): δ 7.37(d,J=1.6Hz,1H)、7.34(dd,J=8.0、1.6Hz,1H)、7.14(d,J=8.0Hz,1H)、3.47(s,3H)、3.30(s,3H)、2.31(s,3H);LC/MS:[M+H]+の分析、C10H13 81BrNO2として、計算値 260.01;測定値 260.0
QC−17.1・工程a(9.5g、36.8ミリモル)をジエチルエーテル(150mL)に溶かし、0℃に冷却した。次に、ヨウ化メチルマグネシウム(ジエチルエーテル中3.0M、24.54mL、73.6ミリモル)を10分かけて滴下して加えた。反応液を40℃で6時間攪拌し、ついで室温にし、12時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、氷で、次に1.5N HCl(50mL)でクエンチした。有機層を分離し、水層をメチルtert−ブチルエーテル(2x100mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。該粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、60−120、EtOAc:石油エーテル、2:98)に付して精製し、QC−17.1・工程b(6.25g)を淡黄色の液体として得た。1H NMR(CDCl3、δ=7.26ppm、400MHz): δ 7.55(d,J=8.0Hz,1H)、7.41(s,1H)、7.40(d,J=8.0Hz,1H)、2.55(s,3H)、2.50(s,3H)
4−アセチルフェニルボロン酸(5.39g、32.9ミリモル)をQC−17.1・工程b(7.0g、32.9ミリモル)/MeOH(75.0mL)を含有する密封管に加え、該反応混合物を窒素で10分間パージした。次に、K2CO3(9.08g、65.7ミリモル)を、つづいてPd(Ph3P)4(1.139g、0.986ミリモル)を加え、該反応混合物を窒素でさらに10分間パージした。反応混合物を75℃で12時間加熱した。次に該反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をEtOAc(100mL)で希釈し、水(2x100mL)、食塩水(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をコンビフラッシュ(シリサイクル(Silicycle)、SiO2、10−15%EtOAc/石油エーテル)に付して精製し、QC−17.1・工程c(6.5g)を白色固形物として得た。
1H NMR(CDCl3、δ=7.26ppm、400MHz): δ 8.06−8.04(m,2H)、7.81(d,J=8.0Hz,1H)、7.72−7.70(m,2H)、7.54−7.49(m,2H)、2.65(s,3H)、2.63(s,6H)
臭素(1.12mL、21.8ミリモル)(10mLのジオキサンに希釈されている)をQC−17.1・工程c(2.75g、10.90ミリモル)の10℃でのジオキサン(50mL)中溶液にゆっくりと(10分かけて)添加し、その混合物を室温で2時間攪拌した。該反応物を10%NaHCO3(25mL)でクエンチし、DCM(50mL)で抽出した。有機相をNa2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して粗QC−17.1・工程d(5.0g)を得、それを精製することなく次工程にそのまま使用した。LC/MS:[M+H]+の分析、C17H15 79/81Br2O2として、計算値 410.94;測定値 411.0
粗QC−17.1・工程d(5.1g、12ミリモル)のアセトニトリル(75mL)中溶液に、QC−17.1・工程a(5.70g、24.9ミリモル)を、つづいてDIEA(8.69mL、49.7ミリモル)を0℃で添加した。10分後、温度を室温にまで上げ、2時間攪拌した。ついで、該反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、10%NaHCO3(50mL)、食塩水(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をコンビフラッシュ(シリサイクル、SiO2、25−30%EtOAc/石油エーテル)に付して精製し、QC−17.1・工程e(5.8g)を淡黄色油状物として得た。1H NMR(CDCl3、δ=7.26ppm、400MHz): δ 8.00(appbd,2H)、7.71(appd,3H)、7.53−7.51(m,2H)、5.61−5.34(m,2H)、5.29−5.04(m,2H)、4.51−4.36(m,2H)、4.09−3.91(m,2H)、2.59(s,3H)、2.35−2.21(m,4H)、2.15−2.04(m,2H)、1.80−1.63(m,2H)、1.47/1.44(s,18H)、1.35−1.27(m,6H);LC/MS:[M−H]−の分析、C39H49N2O10として、計算値 705.35;測定値 705.30
QC−17.1・工程e(5.6g、7.92ミリモル)のキシレン(75mL)中溶液に、NH4OAc(12.21g、158ミリモル)を添加し、該反応混合物を窒素で10分間パージした。130℃で18時間加熱した後、該反応混合物を室温に冷却し、揮発性成分を減圧下で除去した。次に該反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、10%NaHCO3(50mL)、食塩水(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をコンビフラッシュ(レジセップ(RediSep)、C−18カラム、30−40%アセトニトリル:10mM炭酸水素アンモニウム)に付して精製し、QC−17.1・工程f(2.3g)を淡黄色の固形物として得た。1H NMR(DMSO−d6、δ=2.50ppm、400MHz): δ 12.27/12.0/11.77/11.71(s,2H)、7.92−7.63(m,5H)、7.58−7.47(m,3H)、7.24(br s,1H)、4.90−4.75(m,2H)、3.92−3.84(m,2H)、2.54(s,3H)、2.20−2.01(m,6H)、1.73−1.65(m,2H)、1.48−1.12(m,24H);LC/MS:[M−H]−の分析、C39H49N6O4として、計算値 665.39;測定値 665.4
QC−17.1・工程f(1.55g、2.32ミリモル)のMeOH(10mL)中溶液に、HCl/MeOH(4N、58.1mL)を添加し、室温で2時間攪拌した。揮発性成分を減圧中で除去し、残渣を乾燥DCM(3x25mL)と一緒に共蒸発に付した。得られた固体を高真空条件に曝し、QC−17.1・工程eのHCl塩(1.3g)を淡黄色の固形物として得た。1H NMR(MeOD、δ=3.34ppm、400MHz): δ 8.06(br s,1H)、7.98(d,J=8.4Hz,2H)、7.90(d,J=8.4Hz,2H)、7.86(br s,1H)、7.78(br s,1H)、7.74(d,J=8.4Hz,1H)、7.71(d,J=8.4Hz,1H)、5.27−5.20(m,2H)、4.04−4.00(m,2H)、2.80−2.67(m,4H)、2.59(s,3H)、2.55−2.46(m,2H)、2.15−2.06(m,2H)、1.60(d,J=6.4、6H);
LC/MS:[M+H]+の分析、C29H35N6として、計算値 467.28;測定値 467.2
実施例QC−17.1
HATU(37.2mg、0.098ミリモル)を、Cap5.2(26.2mg、0.108ミリモル)および実施例QC−17.1・工程g(30mg、0.049ミリモル)のDMF(2mL)およびDIEA(0.051mL、0.294ミリモル)の攪拌溶液に添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、減圧濃縮した。残渣をMeOHで希釈し、濾過し、プレパラティブHPLC(Waters Sunfire C18 OBD 30x100mm 5μ;MeOH/水/TFAバッファー)に付して精製し、実施例QC−17.1のTFA塩(34mg)をオフホワイトの固形物として得た。LC/MS(条件1):Rt=1.743分;LC/MS:[M+H]+の分析、C51H65N8O8として、計算値 917.12:測定値 917.9;HPLC(条件6):Rt=26.27;均質性97%;1H NMR(500MHz、CD3OD) δ 8.05−7.92(m,1H)、7.90−7.83(m,4H)、7.75(s,1H)、7.72−7.65(m,1H)、7.63(s,1H)、7.56(d,J=8.2Hz,1H)、5.25−5.10(m,2H)、4.84−4.78(m,2H)、4.27−4.15(m,2H)、3.79(d,J=7.9Hz,2H)、3.65(s,4H)、3.49−3.38(m,2H)、2.59−2.51(m,2H)、2.47(s,3H)、2.42−2.33(m,2H)、2.33−2.23(m,2H)、2.16(d,J=17.7Hz,2H)、2.04−1.95(m,2H)、1.82(t,J=12.2Hz,2H)、1.67−1.52(m,6H)、1.51−1.38(m,2H)、1.36−1.21(m,5H)、0.83−0.72(m,2H)、0.63−0.45(m,4H)、0.43−0.30(m,2H)
Cap5.2の代わりにCap5.1を用い、実施例QC−17.1について記載される操作と同じ操作を用いて、実施例QC−17.2のTFA塩を調製した。LC/MS(条件1):Rt=1.710分;LC/MS:[M+H]+の分析、C51H65N8O8として、計算値 917.12;測定値 917.6;HPLC(条件6):Rt=26.05;均質性98%;1H NMR(500MHz、CD3OD) δ 8.01−7.95(m,1H)、7.90(s,1H)、7.88−7.80(m,5H)、7.75(s,1H)、7.72−7.66(m,2H)、7.63(s,1H)、7.54(d,J=7.9Hz,1H)、5.16(dd,J=10.1、7.3Hz,2H)、4.82−4.74(m,2H)、4.22(d,J=8.9Hz,2H)、3.89−3.81(m,2H)、3.67(s,6H)、3.53−3.45(m,2H)、2.58−2.50(m,3H)、2.47(s,3H)、2.42−2.33(m,3H)、2.27(br.s.,2H)、2.15(dd,J=19.5、10.1Hz,2H)、1.98(dd,J=11.7、5.3Hz,2H)、1.89(t,J=12.4Hz,2H)、1.79(d,J=12.2Hz,2H)、1.55(t,J=6.7Hz,6H)、1.46−1.38(m,2H)、1.35−1.27(m,3H)、0.76(dt,J=11.1、5.3Hz,2H)、0.69−0.50(m,5H)、0.38(d,J=5.5Hz,2H)、0.25−0.12(m,2H)
1−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)エタノン(5.0g、23ミリモル)の、氷水浴中、0℃でのジオキサン(150mL)およびエーテル(150mL)中溶液に、臭素(1.18mL、23.0ミリモル)を滴下して加えた。反応液を1時間攪拌し、室温にまで加温させ、16時間攪拌した。該混合物をEtOAc(50mL)と飽和NaHCO3(50mL)の間に分配させ、有機層を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。揮発性成分を減圧中で蒸発させ、固体を減圧下で終夜乾燥させ、実施例18.1・工程a(6.94g)を白色の固形物として得た。1H NMR(DMSO−d6、δ=2.5ppm、400MHz):7.87−7.79(m,2H)、7.62−7.60(m,1H)、4.84(s,2H)
実施例18.1・工程a(2.58g、8.72ミリモル)および(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸(2.00g、8.72ミリモル)のアセトニトリル(50mL)中溶液に、DIEA(2.285mL、13.08ミリモル)を添加し、該混合物を室温で64時間攪拌した。溶媒を減圧中で除去し、残渣をEtOAc(40mL)と水(30mL)の間で分配した。有機層を飽和NaHCO3および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧中で蒸発させて実施例18.1・工程b(3.8g)を黄色固形物として得た。1H NMR(CDCl3、400MHz):7.87(m,1H)、7.44(m,2H)、5.42−5.09(m,2H)、4.53−4.40(m,1H)、4.10−3.95(m,1H)、2.31(m,2H)、2.09(m,1H)、1.75(m,1H)、1.49−1.46(2つの一重項、9H)、1.33(m,3H);LC/MS:[M+Na]+の分析、C19H24BrNNaO5として、計算値:466.06;測定値:466.03
実施例18.1・工程b(3.8g、8.6ミリモル)のキシレン(40mL)中溶液を含有する圧力管に、酢酸アンモニウム(6.59g、86ミリモル)を添加し、該反応容器に栓をし、140℃で6時間加熱した。揮発性成分を減圧中で蒸発させ、残渣をDCM(80mL)と水(50mL)の間で分配した。有機層を分離し、飽和NaHCO3で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧中で除去して紅色油状物を得、それをフラッシュクロマトグラフィー(0−40%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、実施例18.1・工程c(2.3g)を褐色固形物として得た。1H NMR(DMSO−d6、δ=2.5ppm、400MHz):7.98(app.t,J=8.4Hz,1H)、7.65(dd,J=11、1.9Hz,1H)、7.45(dd,J=8.3、2,1H)、7.36(m,1H)、4.85(m,1H)、3.90(m,1H)、2.15−2.07(m,3H)、1.73(m,1H)、1.40−1.17(m,12H);
LC/MS:[M+Na]+の分析、C19H23 79BrFN3NaO2として、計算値:446.09;測定値:446.00
2−ブロモ−1−(4−ブロモフェニル)エタノン(2.425g、8.72ミリモル)および(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸(2g、8.72ミリモル)のアセトニトリル(50mL)中溶液に、DIEA(1.524mL、8.72ミリモル)を加え、該混合物を室温で16時間攪拌した。溶媒を減圧中で除去し、残渣をEtOAc(40mL)と水(30mL)の間で分配した。有機相を飽和NaHCO3および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。揮発性成分を減圧中で除去し、実施例18.1・工程d(1.74g)を淡黄色の固形物として得、それをさらに精製することなく使用した。1H NMR(DMSO−d6、δ=2.5ppm、400MHz):7.95−7.90(m,2H)、7.81(m,1H)、7.79(m,1H)、5.63−5.44(m,2H)、4.36(m,1H)、3.99(m,1H)、2.27(m,1H)、2.09(m,2H)、1.63(m,1H)、1.41−1.37(2つの一重項、9H)、1.19(m,3H);LC/MS:[M+Na]+の分析、C19H24BrNNaO5として、計算値:448.07;測定値:448.06
実施例18.1・工程d(3.4g、8.0ミリモル)のキシレン(40mL)中溶液を含有する圧力管に、酢酸アンモニウム(6.15g、80ミリモル)を添加し、その混合物を140℃で6時間加熱した。揮発性成分を減圧中で除去し、残渣をDCM(60mL)と飽和NaHCO3(30mL)の間に注意して分配させ、有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧中で除去し、赤色固体を得、それをフラッシュクロマトグラフィー(5−50%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、実施例18.1・工程e(2.65g)を明褐色固形物として得た。1H NMR(DMSO−d6、δ=2.5ppm、400MHz):7.73−7.71(m,2H)、7.59−7.50(m,3H)、4.80(m,1H)、3.89(m,1H)、2.10(m,3H)、1.71(m,1H)、1.40−1.17(m,12H);LC/MS:[M+Na]+の分析、C19H24BrN3NaO2として、計算値:428.09;測定値:428.07
実施例18.1・工程e(2.64g、6.50ミリモル)および4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(3.30g、13.0ミリモル)のジオキサン(40mL)中溶液に、酢酸カリウム(1.594g、16.24ミリモル)を添加した。該混合物に窒素を10分間通気することで脱気し、Pd(Ph3P)4(0.375g、0.325ミリモル)を加え、脱気をさらに15分間続けた。次に反応容器に栓をし、80℃で16時間加熱した。揮発性成分を減圧中で蒸発させ、残渣をDCM(100mL)と半飽和NaHCO3(50mL)の間に分配した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させ、減圧中で蒸発させ、粗赤色油状物を得、それをフラッシュクロマトグラフィー(10−90%EtOAc/ヘキサン)に付して精製した。実施例18.1・工程f(2.7g)を黄色泡沫体として得た。1H NMR(DMSO−d6、δ=2.5ppm、400MHz):7.77(d,J=8.3Hz,2H)、7.64−7.53(m,3H)、4.80(m,1H)、3.88(m,1H)、2.09(m,3H)、1.73(m,1H)、1.43−1.08(m,24H);LC/MS:[M+H]+の分析、C25H37BrBN3O4として、計算値:454.29;測定値:454.23
実施例18.1・工程f(2.70g、5.96ミリモル)および実施例4・工程c(2.30g、5.42ミリモル)のDME(70mL)中溶液を含有する圧力管に、水(17.50mL)および炭酸水素ナトリウム(2.27g、27.1ミリモル)を添加した。該混合物に窒素を15分間通気することで脱気し、Pd(Ph3P)4(0.313g、0.271ミリモル)を添加し、さらに15分間脱気を続けた。該反応容器に栓をし、80℃で15時間加熱した。溶媒を減圧中で除去し、残渣をDCM(100mL)と水(50mL)の間に分配した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥し、揮発性成分を減圧中で除去し、得られた粗赤色固形物をフラッシュクロマトグラフィー(30−100%EtOAc/ヘキサン)に付して精製した。実施例18.1・工程g(1.95g)を黄色固形物として得た。1H NMR(DMSO−d6、δ=2.5ppm、400MHz):8.10(m,1H)、7.87−7.71(m,4H)、7.61−7.55(m,3H)、7.37(m,1H)、4.85(m,2H)、3.91(m,2H)、2.11(m,6H)、1.76(m,2H)、1.42−1.08(m,24H);LC/MS:[M+H]+の分析、C35H48FN6O4として、計算値:671.37;測定値:671.35
実施例18.1・工程g(1.95g、2.91ミリモル)のジオキサン(10mL)中懸濁液に、ジオキサン中4N HCl(9.72mL、320ミリモル)を添加し、混合物を室温で6時間攪拌した。メタノール(1mL)を加え、攪拌を1時間続けた。揮発性成分を減圧中で除去し、残渣を減圧下で終夜乾燥させた。実施例18.1・工程hのHCl塩(1.7g)を黄色固形物として回収した。1H NMR(DMSO−d6、δ=2.5ppm、400MHz):10.34/10.29/9.43/9.08(4つのブロードなS,約4H)、8.16(t,J=8.3Hz,1H)、8.10(br s,1H)、8.00(d,J=8.3Hz,2H)、7.92(d,J=8.3Hz,2H)、7.78−7.72(m,3H)、4.99−4.89(m,2H)、3.80(m,2H)、2.53−2.42(m,4H)、2.25(m,2H)、1.87(m,2H)、1.44(d,J=6.5、3H)、1.43(d,J=6.5、3H);LC/MS:[M+H]+の分析、C28H32FN6として、計算値:471.27;測定値:471.17
実施例QC−18.1
HATU(37.0mg、0.097ミリモル)を、Cap5.2(26.0mg、0.107ミリモル)および実施例QC−18.1・工程f(30mg、0.049ミリモル)のDMF(2mL)およびDIEA(0.051mL、0.294ミリモル)中攪拌溶液に添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、減圧濃縮した。残渣をMeOHで希釈し、濾過し、プレパラティブHPLC(Waters Sunfire C18 OBD 30x100mm 5μ;MeOH/水/TFAバッファー)に付して精製し、実施例QC−17.1のTFA塩(34mg)をオフホワイトの固形物として得た。LC/MS(条件1):Rt=1.77分;LC/MS:[M+H]+の分析、C50H62FN8O8として、計算値 921.47;測定値 921.11;HPLC(条件6):Rt=26.39;均質性99%;1H NMR(500MHz、CD3OD) δ 8.13−7.98(m,1H)、7.95−7.84(m,5H)、7.82(s,1H)、7.75−7.67(m,2H)、5.24−5.12(m,2H)、4.82−4.76(m,2H)、4.28−4.17(m,2H)、3.87−3.75(m,2H)、3.72−3.61(m,6H)、3.42(t,J=11.6Hz,2H)、2.52(d,J=3.4Hz,2H)、2.44−2.23(m,4H)、2.18−2.08(m,2H)、2.03−1.94(m,2H)、1.82(t,J=12.2Hz,2H)、1.58(d,J=6.7Hz,6H)、1.47(td,J=12.1、8.2Hz,2H)、1.33−1.18(m,5H)、0.84−0.74(m,2H)、0.57(br.s.,2H)、0.50(br.s.,2H)、0.37(d,J=4.0Hz,2H)
Cap5.2の代わりにCap5.1を用い、実施例QC−18.1について記載される操作と同じ操作を用いて、実施例QC−18.2のTFA塩を調製した。LC/MS(条件1):Rt=1.75分;LC/MS:[M+H]+の分析、C50H62FN8O8として、計算値 921.47;測定値 921.25;HPLC(条件6):Rt=26.02分;均質性98%;1H NMR(400MHz、CD3OD) δ 7.96(d,J=9.3Hz,1H)、7.92−7.80(m,6H)、7.79−7.64(m,4H)、5.26−5.12(m,2H)、4.22(d,J=6.5Hz,3H)、3.84(d,J=7.8Hz,3H)、3.73−3.64(m,7H)、3.48(t,J=11.8Hz,3H)、2.56−2.48(m,2H)、2.45−2.23(m,5H)、2.18−2.09(m,2H)、2.04−1.94(m,3H)、1.94−1.74(m,5H)、1.55(d,J=6.3Hz,6H)、1.47−1.35(m,3H)、1.29(br.s.,4H)、1.03−0.84(m,3H)、0.81−0.70(m,3H)、0.63(t,J=13.6Hz,3H)、0.54(d,J=4.8Hz,2H)、0.38(d,J=5.3Hz,2H)、0.24−0.08(m,2H)
上記のエステルを、Tetrahedron Letters, 2003, 3203-3205に記載の操作に従って、(S)−1−tert−ブチル 2−メチル 5−オキソピロリジン−1,2−ジカルボキシラートからジアステレオマー混合物として調製した。
実施例QC−19・工程a(4.75g、18.5ミリモル)の冷却した(−50℃)トルエン(45mL)溶液に、スーパーハイドライド(Superhydride)(19.20mL、1M/THF、19.20ミリモル)を10分かけて滴下して加えた。ヒューニッヒ塩基(13.6mL、78ミリモル)を加え、10分間攪拌し、DMAP(0.122g、0.997ミリモル)を固体として加え、15分間攪拌し、トリフルオロ無水酢酸(2.98mL、21.1ミリモル)を15分かけて滴下して加え、冷却浴を取り外し、それを室温にまで加温させながら、攪拌を4時間続けた。反応混合物を水(50mL)、飽和NaCl(30mL)で洗浄し、有機相を減圧中で濃縮した。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(8−60%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、実施例QC−19・工程bを黄色の油状物(2.85g)として得た。1H NMR(CDCl3、400MHz):6.36(s,0.5H)、6.25(s,0.5H)、4.70−4.57(m,1H)、3.78(s,3H)、2.96(m,1H)、2.54(m,1H)、1.70(s,3H)、1.50(s,4.5H)、1.44(s,4.5H)
ジエチル亜鉛(トルエン中1.1M、59.1mL、65.0ミリモル)を実施例QC−19・工程b(5.23g、21.7ミリモル)の冷却(−23℃)したトルエン(60mL)溶液に20分かけて滴下して加え、10分間攪拌した。クロロヨードメタン(9.44mL、130ミリモル)を10分かけて滴下して加え、該反応混合物を−21℃で16時間攪拌した。飽和NaHCO3(60mL)を該反応混合物に添加し、冷却浴を取り外し、該混合物を10分間攪拌した。次にそれを濾過し、濾過ケーキをトルエン(50mL)で洗浄した。濾液を分配させ、有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧中で濃縮した。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(2−10%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、実施例QC−19・工程c.1(第1溶出物;無色油状物;2.88g)および実施例QC−19・工程c.2(第2溶出物;無色油状物;1.01g)を得た。NOE実験に基づいて相対的な立体化学帰属を行った。
実施例QC−19・工程c.1:1H NMR(CDCl3、400MHz):4.65−4.52(m,1H)、3.72(s,3H)、3.28−3.17(m,1H)、2.44−2.32(m,1H)、2.16−2.10(m,1H)、1.51−1.42(2つのs、9H)、1.24(s,3H)、1.07(m,1H)、0.69−0.60(m,1H);
実施例QC−19・工程c.2:1H NMR(CDCl3、400MHz):4.0(m,1H)、3.76(s,3H)、3.32−3.16(m,1H)、2.43(m,1H)、2.01(m,1H)、1.44(s,9H)、1.35(s,3H)、0.76−0.66(m,2H)
実施例QC−19・工程c.1(2.88g、11.3ミリモル)のエタノール(20mL)中溶液に、LiOH(0.324g、13.5ミリモル)の水(10.00mL)中溶液を加え、該反応混合物を室温で6時間攪拌した。大部分の揮発性成分を減圧中で除去し、残渣を水(20mL)とエーテル(20mL)の間に分配した。水層を氷水浴中でチルドし、1N HClを用いてpH範囲が2の酸性とし、EtOAc(30mL、4x)で抽出した。有機相を合わせてNa2SO4で乾燥し、減圧中で蒸発させて実施例QC−19・工程d.1を粘性固体(2.55g)として得た。1H NMR(CDCl3、400MHz):4.64(m,1H)、3.25(appt s,1H)、2.70−2.40(m,1H)、2.14(m,1H)、1.54−1.44(m,9H)、1.27(s,3H)、1.10−0.80(m,1H)、0.67(m,1H);
実施例QC−19・工程d.2は実施例QC−19・工程c.2より同様にして調製した。1H NMR(CDCl3、400MHz):4.13(app br s,1H)、3.06(app br s,1H)、2.55/2.41(重なっているapp br s,2H)、1.51(s,9H)、1.27(s,3H)、0.76(app t,J=5.6Hz,1H)、0.60(app br s,1H)
実施例QC−19・工程d.2(1.09g、4.52ミリモル)および1,1’−(ビフェニル−4,4’−ジイル)ビス(2−ブロモエタノン)(0.869g、2.19ミリモル)のアセトニトリル(40mL)中懸濁液に、DIEA(0.789mL、4.52ミリモル)を加え、該混合物を室温で4時間攪拌した。揮発性成分を減圧中で除去し、残渣をEtOAc(70mL)および水(50mL)の間に分配した。有機層を飽和NaHCO3(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧中で蒸発させ、減圧下で乾燥さっせ、実施例QC−19・工程e(1.54g)を白色泡沫体として得た。1H NMR(DMSO−d6、δ=2.5ppm、400MHz):8.13(d,J=8.3Hz,4H)、7.99(d,J=8.5Hz,4H)、5.70−5.54(m,4H)、4.17(m,2H)、3.13−3.11(m,2H)、2.58−2.46(m,2H)、2.19(m,2H)、1.42−1.37(2つのs,18H)、1.24(s,6H)、0.76−0.70(m,4H);LC/MS:[M+Na]+の分析、C40H48N2NaO10として、計算値:739.32;測定値:739.52
実施例QC−19・工程e(1.54g、2.15ミリモル)のキシレン(40mL)中溶液を含有する圧力管に、酢酸アンモニウム(1.656g、21.48ミリモル)を加え、該容器に栓をし、140℃で5時間加熱した。揮発性成分を減圧中で除去し、分配を終える時点で水相が中性または塩基性であるように、十分なNaHCO3飽和溶液を添加しながら、残渣をDCM(50mL)と水(50mL)の間に注意して分配した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧中で蒸発させ、得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(10−100%EtOAc/ヘキサン)に付して精製し、実施例QC−19・工程f(0.65g)を褐色固形物として得た。1H NMR(DMSO−d6、δ=2.5ppm、400MHz):7.84−7.65(m,8H)、7.55−7.54(m,1.7H)、7.32−7.30(m,0.3H)、4.60(m,2H)、3.20(m,2H)、2.48−2.43(m,2H)、2.12(m,2H)、1.45−1.07(m,24H)、0.77(m,2H)、0.69(m,2H);LC/MS:[M+H]+の分析、C40H49N6O4として、計算値:677.38;測定値:677.45
実施例QC−19・工程f(0.65g、0.960ミリモル)のジオキサン(5mL)中溶液に、ジオキサン中4N HCl(5.84mL、192ミリモル)を添加し、該混合物を室温で6時間攪拌した。揮発性成分を減圧中で除去し、減圧下で終夜乾燥させ、実施例QC−19・工程gのHCl塩(0.6g)を褐色固形物として得た。1H NMR(DMSO−d6、δ=2.5ppm、400MHz):10.5−10(br s,約3.2H)、7.99(br s,2H)、7.95(d,J=8.5Hz,4H)、7.85(d,J=8.5Hz,4H)、4.76(m,2H)、3.18(m,2H)、2.61−2.46(m,4H;溶媒シグナルと重なっている)、1.35(s,6H)、1.30(m,2H)、0.82(app brt,J=7.1、2H);LC/MS:[M+H]+の分析、C30H33N6として、計算値:477.28;測定値:477.22
実施例QC−19
HATU(37.0mg、0.097ミリモル)を、Cap5.2(23.5mg、0.096ミリモル)および実施例QC−19・工程g(30mg、0.048ミリモル)のDMF(2mL)およびIDEA(0.051mL、0.294ミリモル)中攪拌溶液に添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、減圧濃縮した。残渣をMeOHで希釈し、濾過し、プレパラティブHPLC(Waters Sunfire C18 OBD 30x100mm 5μ; MeOH/水/TFAバッファー)に付して精製し、実施例QC−191のTFA塩(31mg)をオフホワイトの固形物として得た。
LC/MS(条件1):Rt=1.72分;LC/MS:[M+H]+の分析、C52H63N8O8として、計算値 927.48;測定値 927.05;HPLC(条件6):Rt=26.32;均質性100%;1H NMR(500MHz、CD3OD) δ 7.96−7.74(m,10H)、5.02(t,J=8.5Hz,2H)、4.56(d,J=7.9Hz,2H)、3.82(d,J=10.7Hz,2H)、3.66(s,5H)、3.60(d,J=3.4Hz,2H)、3.54−3.44(m,2H)、2.77(dd,J=13.3、9.3Hz,2H)、2.32−2.15(m,4H)、1.88(t,J=12.5Hz,2H)、1.53(br.s.,4H)、1.41(s,6H)、1.11(d,J=11.9Hz,2H)、1.00(d,J=5.5Hz,2H)、0.95(d,J=5.5Hz,2H)、0.76(dt,J=10.8、5.5Hz,2H)、0.64−0.58(m,2H)、0.52−0.45(m,2H)、0.42−0.32(m,2H)
実施例QC−8.1について記載される操作に従って、実施例1.1のTFA塩をCap8.2から調製した。LC(条件1):Rt=1.15分;LC/MS:[M+H]+の分析、C50H63N8O8として、計算値:903.48;測定値:903.50;HRMS:[M+H]+の分析、C50H63N8O8として、計算値:903.4763;測定値:903.4755;1H NMR(500MHz、DMSO−d6) δ 7.89(br.s.,8H)、7.73(d,J=7.9Hz,2H)、5.02(t,J=8.5Hz,2H)、4.71−4.61(m,2H)、4.11(t,J=8.7Hz,2H)、3.78−3.67(m,3H)、3.55(s,6H)、3.24(t,J=10.5Hz,2H)、2.36(br.s.,2H)、2.30−2.06(m,4H)、1.98(d,J=9.8Hz,2H)、1.89−1.72(m,3H)、1.49(d,J=6.4Hz,6H)、1.23(d,J=5.8Hz,1H)、1.09(d,J=13.4Hz,2H)、0.68(dt,J=10.6、5.2Hz,2H)、0.56−0.40(m,4H)、0.36−0.27(m,2H)
実施例QC−8.1について記載される操作に従って、実施例1.2のTFA塩をCap8.1を用いて調製した。LC(条件1):Rt=1.19分;LC/MS:[M+H]+の分析、C50H63N8O8として、計算値:903.48;測定値:903.50;1H NMR(500MHz、DMSO−d6) δ 8.02−7.87(m,8H)、7.71(d,J=8.5Hz,2H)、5.09−4.97(m,2H)、4.62(t,J=6.7Hz,2H)、4.30(t,J=9.0Hz,2H)、3.56(s,6H)、3.38(d,J=8.9Hz,2H)、3.17(dd,J=10.8、8.1Hz,2H)、2.36(br.s.,2H)、2.29−2.08(m,4H)、1.99(d,J=3.4Hz,2H)、1.86−1.75(m,3H)、1.54(d,J=9.2Hz,2H)、1.47(d,J=6.7Hz,6H)、1.42(br.s.,2H)、1.26(d,J=6.1Hz,1H)、0.68−0.59(m,2H)、0.57−0.48(m,2H)、0.45−0.31(m,4H)
HATU(24.38mg、0.064ミリモル)を、4,4’−ビス(2−((2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−イル)−1,1’−ビフェニル・4HCl(18.3mg、0.031ミリモル)およびCap9.1(16.5mg、0.064ミリモル)のDMF(0.8mL)およびDIEA(0.037mL、0.21ミリモル)中攪拌溶液に添加した。反応物を窒素でフラッシュし、栓をし、次に室温で2時間攪拌した。反応物を窒素流下で一部濃縮し、次にプレパラティブHPLC(ACN/水+TFAバッファー)に付して精製し、実施例2.1のTFA塩をオフホワイトの固形物(23.1mg)として得た。
LC−MS 保持時間 2.205分;1/2m/z 466.55(MH+)。
LCデータは、Phenomenex-Luna 3μ C18 2.0x50mmカラムを装着した島津製LC−10AS液体クロマトグラフで、SPD−10AV UV−Vis検出器を用いて220nMの検出器の波長で記録した。
溶出条件は、0.8mL/分の流速、100%溶媒A/0%溶媒Bから0%溶媒A/100%溶媒Bへのグラジエント、4分間のグラジエント時間、1分間の滞留時間、および5分間の分析時間(ここで、溶媒Aは10%アセトニトリル/90%H2O/0.1%トリフルオロ酢酸であり、溶媒Bは10%H2O/90%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸であった)を利用した。MSデータは電子噴射モードでのLC用のマイクロマス・プラットフォームを用いて測定した。
特記されない限り、実施例2.1に記載される操作と同様の方法にて、実施例2.2〜2.4のTFA塩を調製し、特徴付けた。
* グラジエント時間=2分、滞留時間=1分、および分析時間=3分
HATU(22.8mg、0.060ミリモル)を、4,4’−ビス(2−((2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−イル)−1,1’−ビフェニル・4HCl(17.1mg、0.029ミリモル)およびCap10.1(16.3mg、0.060ミリモル)のDMF(0.8mL)およびDIEA(0.035mL、0.200ミリモル)中の清澄な攪拌溶液に添加した。反応物を窒素でフラッシュし、栓をし、次に室温で2時間攪拌した。反応物を窒素流下で一部濃縮し、次にプレパラティブHPLC(ACN/水+TFAバッファー)に付して精製し、実施例3.1のTFA塩(23.4mg)を白色固形物として得た。LC−MS 保持時間 2.425分;1/2m/z 480.55(MH+)。LCデータは、Phenomenex-Luna 3μ C18 2.0x50mmカラムを装着した島津製LC−10AS液体クロマトグラフで、SPD−10AV UV−Vis検出器を用いて220nMの検出器の波長で記録した。溶出条件は、0.8mL/分の流速、100%溶媒A/0%溶媒Bから0%溶媒A/100%溶媒Bへのグラジエント、4分間のグラジエント時間、1分間の滞留時間、および5分間の分析時間(ここで、溶媒Aは10%アセトニトリル/90%H2O/0.1%トリフルオロ酢酸であり、溶媒Bは10%H2O/90%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸であった)を利用した。MSデータは電子噴射モードでのLC用のマイクロマス・プラットフォームを用いて測定した。1H NMR(400MHz、MeOH−d4) δ 7.96−7.83(m,10H)、5.32(t,J=8.4Hz,2H)、4.56(t,J=6.4Hz,2H)、4.34(d,J=8.3Hz,2H)、3.81−3.53(m,10H)、2.70−2.59(m,2H)、2.42−2.21(m,4H)、2.12−1.91(m,6H)、1.81−1.42(m,28H)
特記されない限り、実施例10.1に記載される操作と同様の方法にて、実施例3.2〜3.4のTFA塩を調製し、特徴付けた。
* グラジエント時間=2分、滞留時間=1分、および分析時間=3分
4,4’−ビス(2−((2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−イル)−1,1’−ビフェニル・テトラ塩酸塩(0.134g、0.224ミリモル)、Cap−12(0.1034g、0.519ミリモル)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.313mL、1.791ミリモル)のDMF(1.5mL)中溶液に、HATU(0.179g、0.470ミリモル)を添加した。反応液を約25℃で3.5時間攪拌した。反応物をMeOH(3.5mL)で希釈し、生成物をプレパラティブHPLC(インジェクション容量:2000μL;グラジエント時間:15分;出発%B:30、最終%B:100;流速:30mL/分;停止時間:15分;溶媒A:10%MeOH−90%H2O−0.1%TFA、溶媒B:90%MeOH−10%H2O−0.1%TFA;カラム:XTERRA 30x100mm S5;UVによるコレクト:220nm)に付して精製し、ジアステレオマーの混合物を得た。そのジアステレオマーの混合物をプレパラティブHPLC(インジェクション容量:2000μLL;グラジエント時間:30分;出発%B:10、最終%B:50;流速:30mL/分;停止時間:30分;溶媒A:10%アセトニトリル−90%H2O−0.1%TFA、溶媒B:90%アセトニトリル−10%H2O−0.1%TFA;カラム:Waters-SunFire 30x100mm S5;UVによるコレクト:220nm)でさらに分離し、2種の対称性ジアステレオマーを単離した:
実施例4.1(先の溶出物)(35.5mg)(オフホワイトの泡沫体として);LC(条件1):Rt=13.696分;LC/MS:[M+H]+の分析、C46H55N8O6として、計算値 815.42;測定値 815.49;
実施例4.2(後の溶出物)(38.3mg)(オフホワイトの泡沫体として);LC(条件1):Rt=14.492分;LC/MS:[M+H]+の分析、C46H55N8O6として、計算値 815.42;測定値 815.49
実施例4.1および4.2について記載される操作に従って、4,4’−ビス(2−((2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−イル)−1,1’−ビフェニル・テトラ塩酸塩およびCap−11から、実施例5.1および5.2を調製した。
実施例5.1(先の溶出物)(56.4mg)(淡黄色泡沫体として):LC(条件1):Rt=15.124分;LC/MS:[M+H]+の分析、C48H59N8O6として、計算値 843.46;測定値 843.40;および
実施例5.2(後の溶出物)(50.7mg)(白色泡沫体として):LC(条件1):Rt=16.559分;LC/MS:[M+H]+の分析、C48H59N8O6として、計算値 843.46;測定値 843.40
HATU(173mg、0.455ミリモル)を、4,4’−ビス(2−((2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−イル)−1,1’−ビフェニル・4HCl(109mg、0.182ミリモル)およびCap13.1(117mg、0.455ミリモル)の、DMF(2.0mL)およびDIEA(0.222mL、1.27ミリモル)中清澄な攪拌溶液に添加した。該反応物に窒素をフラッシュし、栓をし、次に室温で終夜攪拌した。該反応物を窒素流の下で一部濃縮し、次にプレパラティブHPLC(ACN/水+TFAバッファー)に付して精製し、実施例6のTFA塩(135mg)をオフホワイトの固形物として得た。LC−MS 保持時間 2.196分;m/z 931.7(MH+)。LCデータは、Phenomenex-Luna 3μ C18 2.0x50mmカラムを装着した島津製LC−10AS液体クロマトグラフで、SPD−10AV UV−Vis検出器を用いて220nMの検出器の波長で記録した。溶出条件は、0.8mL/分の流速、100%溶媒A/0%溶媒Bから0%溶媒A/100%溶媒Bへのグラジエント、4分間のグラジエント時間、1分間の滞留時間、および5分間の分析時間(ここで、溶媒Aは10%アセトニトリル/90%H2O/0.1%トリフルオロ酢酸であり、溶媒Bは10%H2O/90%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸であった)を利用した。MSデータは電子噴射モードでのLC用のマイクロマス・プラットフォームを用いて測定した。1H NMR(400MHz、MeOH−d4) δ 7.96(s,2H)、7.88(s, 8H)、5.20(dd,J=10.7、7.2Hz,2H)、4.79(t,J=6.8Hz,2H)、4.31−4.24(m,2H)、3.85−3.76(m,2H)、3.74−3.69(m,2H)、3.67(s,6H)、2.91−2.83(m,2H)、2.55(dt,J=12.8、6.7Hz,2H)、2.47−2.23(m,6H)、2.00(dd,J=12.3、5.8Hz,2H)、1.79(d,J=12.3Hz,2H)、1.69−1.27(m,12H)、1.15(dd,J=8.3、4.3Hz,2H)、0.47(td,J=8.5、3.9Hz,2H)、0.34−0.21(m,4H)、−0.01−−0.09(m,2H)
実施例6について記載の操作と同様の方法にて、実施例7のTFA塩をCap13.2より調製し、かつ特徴付けた。LC−MS 保持時間 2.208分;m/z 931.7(MH+)
(R)−5−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−2−オン(5g、43.4ミリモル)およびトリフェニルホスフィン(17.09g、65.1ミリモル)の、0℃での氷水浴におけるアセトニトリル(300mL)中懸濁液に、四臭化炭素(21.60g、65.1ミリモル)のアセトニトリル(80mL)中溶液を滴下して加えた。該懸濁液は1時間で徐々に清澄溶液へと変化し、該浴を取り外し、室温で23時間攪拌した。溶媒を減圧中で除去し、得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(30−100%EtOAc/ヘキサン、10−20%MeOH/EtOAc)に供し、実施例8・工程aを褐色油状物(6.3g)として得た。LC(条件II):Rt=1.29分;LC/MS:[M+H]+の分析、C5H9BrNOとして、計算値:179.99;測定値:178.11;1H NMR(CDCl3、δ=7.26ppm、400MHz) δ 6.09(br.s.,1H)、4.07−3.92(m,1H)、3.46(dd,J=10.3、4.8Hz,1H)、3.36(dd,J=10.3、7.5Hz,1H)、2.55−2.30(m,3H)、1.99−1.81(m,1H)
実施例8・工程a(6.33g、35.6ミリモル)およびフッ化銀(I)(14.21g、112ミリモル)の混合固体に、アセトニトリル(500mL)を、反応フラスコをアルミニウムホイールで覆いながら、シリンジを通してゆっくりと添加した。反応混合物を室温で40時間攪拌した。それを珪藻土(セライト(登録商標))を通して濾過し、溶媒を減圧下で除去した。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(50−100%EtOAc/Hex、EtOAc、10−20%MeOH/EtOAc)に供し、実施例8・工程bを無色の油状物(1.96g)として得た。LC(条件II):Rt=0.78分;LC/MS:[M+H]+の分析、C5H9FNOとして、計算値:118.07;測定値:118.0;1H NMR(CDCl3、δ=7.26ppm、400MHz) δ 6.07(br.s.,1H)、4.51(dd,J=9.5、3.5Hz,0.5H)、4.43−4.31(m,1H)、4.23(dd,J=9.5、 7.3Hz,0.5H)、4.06−3.91(m,1H)、2.48−2.34(m,2H)、2.32−2.18(m,1H)、1.84(m,1H)
実施例8・工程b(2.61g、22.28ミリモル)およびDMAP(0.109g、0.891ミリモル)のDCM(110mL)中溶液に、氷水浴中、0℃で、二炭酸ジ−tert−ブチル(5.11g、23.40ミリモル)を10分間で3回に分けて添加した。該浴を取り外し、それを室温で20時間攪拌した。50%飽和NaHCO3(30mL)を加え、10分間攪拌した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧中で蒸発させ、粗生成物を黄色油状物として得た。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(0−80%EtOAc/ヘキサン)に付し、実施例8・工程cを無色の油状物(3.87g)として得た。LC(条件II):Rt=2.64分;LC/MS:[M+Na]+の分析、C10H16FNNaO3として、計算値:240.10;測定値:240.14;1H NMR(CDCl3、δ=7.26ppm、500MHz) δ 4.68(ddd,J=48.2、9.8、3.5Hz,1H)、4.50(ddd,J=45.7、9.8、2.5Hz,1H)、4.31(ddm,J=27.7、8.8Hz,1H)、2.69(dtd,J=17.7、9.8、1.9Hz,1H)、2.44(ddq,J=17.7、9.8、1.1Hz,1H)、2.20(m,1H)、2.06(m,1H)、1.51(s,9H)
実施例8・工程c(2.67g、12.29ミリモル)のTHF(50mL)中溶液に、ドライアイス−アセトン浴にて−78℃で、スーパーハイドライド(14.75mL、14.75ミリモル)を滴下して加えた。反応混合物を−78℃で40分間攪拌した。NaHCO3飽和水溶液(15mL)を加え、ドライアイス−アセトン浴を取り外し、温度を室温にまで上げた。50%H2O2(20滴)を滴下して加え、それを20分間攪拌した。有機層を分離し、水層をエーテル(2x40mL)で抽出し、有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、溶媒を減圧中で蒸発させて粗中間体(2.34g)を清澄な油状物として得た。この粗中間体をメタノール(30mL)に溶かし、p−トルエンスルホン酸一水和物(0.223g、1.174ミリモル)を添加し、それを室温で16時間攪拌した。NaHCO3飽和水溶液(5mL)を加え、エーテル(3x35mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、減圧中で蒸発させて清澄な油状物を粗生成物として得た。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(0−40%EtOAc/ヘキサン)に供し、実施例8・工程dを無色の油状物(1.97g)として得た。LC(条件II):Rt=3.43分;LC/MS:[M+Na]+の分析、C11H20FNNaO3として、計算値:256.13;測定値:256.19;1H NMR(CDCl3、δ=7.26ppm、400MHz) δ 5.27−5.16(m,1H)、4.59−4.26(m,2H)、4.03(br.s.,1H)、3.29(br.s.,3H)、2.17−1.96(m,2H)、1.96−1.85(m,1H)、1.85−1.70(m,1H)、1.55−1.39(m,9H)
実施例8・工程d(1.97g、8.44ミリモル)の、−78℃のドライアイス−アセトン浴で冷却したDCM(50mL)中溶液に、トリメチルシリルシアニド(1.698mL、12.67ミリモル)を、つづいて三フッ化ホウ素エーテル複合体(1.605mL、12.67ミリモル)を添加した。それを1時間攪拌した。飽和NaHCO3(20mL)を加え、該浴を取り外し、それを室温で2時間攪拌した。有機層を分離し、DCM(40mLx2)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、減圧中で蒸発させた。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(0−40%、40−55%EtOAc/ヘキサン)に供し、第1溶出物の実施例8・工程e.1(トランス;1.12g)を、第2溶出物の実施例8・工程e.2(シス;0.63g)を白色固形物として得た。LC(条件II):Rt=3.04分;LC/MS:[M+Na]+の分析、C11H17FN2NaO2として、計算値:251.12;測定値:251.16;1H NMR(CDCl3、δ=7.26ppm、400MHz):d 4.67−4.44(m,3H)、4.12−4.06(m,1H)、2.32(br s、2H)、2.18(br s、2H)、1.52(s,9H)
8e−シス(0.51g、2.234ミリモル)のジオキサン(3mL)中溶液に、HCl(12M、3mL、99ミリモル)を添加した。それを80℃で8時間加熱した。溶媒を減圧中で蒸発させ、減圧下で16時間乾燥させ、粗中間体(0.55g)を黄色固形物として得た。この粗中間体(0.55g)をTHF(4mL)に溶かし、NaOH(2M、3.44mL、6.89ミリモル)および二炭酸ジ−tert−ブチル(0.719g、3.30ミリモル)を添加し、それを室温で17時間攪拌した。溶媒を減圧中で蒸発させ、水(5mL)およびエーテル(5mL)を添加した。水層を分離し、氷水浴中、10%HClでpHを3の酸性とし、EtOAc(15mL、3x)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、溶媒を減圧中で蒸発させて実施例8・工程fを黄色固形物(0.50g)として得た。1H NMR(CDCl3、δ=7.26ppm、400MHz):δ 4.69−4.14(m,4H)、2.29−2.07(m,4H)、1.50−1.48(2つのs、9H)
実施例QC17.1の合成について記載される操作に従って、指摘される、および他の適切な前駆体を用いることで、実施例8・工程fを実施例8に変化させた。LC/MS:[M+H]
+の分析、C
50H
61F
2N
8O
8として、計算値:939.46;測定値:939.77;R
t=15.99分[以下のLC条件の下:出発%B=10;最終%B=98;グラジエント時間=35分;停止時間=35分;流速=0.35mL/分;波長=306nm;溶媒A=水+0.05%TFA;溶媒B=アセトニトリル+0.05%TFA;カラム=Waters Acquity BEH C18;1.7μm;150x2.1mm ID;(35℃で)]
HATU(44.8mg、0.118ミリモル)を、4,4’−ビス(2−((2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−イル)−1,1’−ビフェニルのHCl塩(32mg、0.054ミリモル)およびCap15.1(32mg、0.12ミリモル)のDMF(0.5mL)およびDIEA(0.075mL、0.43ミリモル)中溶液に添加し、該混合物を室温で2時間攪拌した。粗反応混合物を以下の条件を用いてプレパラティブLC/MSに付して精製し、実施例9.1(24.1mg)を得た:カラム:Waters XBridge C18、19x200mm、5μm粒子;ガードカラム:Waters XBridge C18、19x10mm、5μm粒子;移動相A:水+20mM酢酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル:水(95:5)+20mM酢酸アンモニウム;グラジエント:40−80%B(20分かける)、次に100%Bで5分間保持;流速:20mL/分。所望の生成物を含有するフラクションを合わせ、遠心分離蒸発を介して乾燥させた。LC/MS 保持時間 2.99分;m/z=960[M+H]+。カラム:Waters BEH C18、2.0x50mm、1.7μm粒子;移動相A:アセトニトリル:水(5:95)+10mM酢酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル:水(95:5)+10mM酢酸アンモニウム;温度:40℃;グラジエント:0%Bで0.5分間保持、0−100%B(4分かける)、次に100%Bで0.5分間保持;流速:1mL/分
出発物質としてCap15.2(38mg、0.14ミリモル)を用い、上記されるように反応を行い、実施例9.2(20.8mg)を得た。LC/MS 保持時間 2.99分;m/z=960[M+H]+。カラム:Waters BEH C18、2.0x50mm、1.7μm粒子;移動相A:アセトニトリル:水(5:95)+10mM酢酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル:水(95:5)+10mM酢酸アンモニウム;温度:40℃;グラジエント:0%Bで0.5分間保持、0−100%B(4分かける)、次に100%Bで0.5分間保持;流速:1mL/分
出発物質としてCap15.3(34mg、0.13ミリモル)を用い、上記されるように反応を行い、実施例9.3(39.7mg)を得た。LC/MS 保持時間 3.01分;m/z=960[M+H]+。カラム:Waters BEH C18、2.0x50mm、1.7μm粒子;移動相A:アセトニトリル:水(5:95)+10mM酢酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル:水(95:5)+10mM酢酸アンモニウム;温度:40℃;グラジエント:0%Bで0.5分間保持、0−100%B(4分かける)、次に100%Bで0.5分間保持;流速:1mL/分。1H NMR(500MHz、DMSO−d6) δ 7.89−7.40(m,12H)、5.38−4.92(m,2H)、4.69−4.60(m,2H)、4.25−3.91(m,6H)、3.55(s,6H)、2.84−2.65(m,2H)、2.30−2.20(m,2H)、2.19−1.96(m,4H)、1.95−1.87(m,2H)、1.84−1.52(m,4H)、1.60−1.24(m,8H)、1.22−1.03(m,4H)、0.99−0.81(m,6H)、0.79−0.65(m,2H)、0.45−0.28(m,4H)、0.20−−0.04(m,4H)
出発物質としてCap15.4(34mg、0.13ミリモル)を用い、上記されるように反応を行い、実施例9.4(25.5mg)を得た。LC/MS 保持時間 3.03分;m/z=960[M+H]+。カラム:Waters BEH C18、2.0x50mm、1.7μm粒子;移動相A:アセトニトリル:水(5:95)+10mM酢酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル:水(95:5)+10mM酢酸アンモニウム;温度:40℃;グラジエント:0%Bで0.5分間保持、0−100%B(4分かける)、次に100%Bで0.5分間保持;流速:1mL/分。1H NMR(500MHz、DMSO−d6) δ 8.10−7.64(m,12H)、5.10−4.98(m,2H)、4.69−4.54(m,2H)、4.08−3.95(m,2H)、3.79−3.69(m,2H)、3.56(s,6H)、2.97−2.72(m,4H)、2.43−2.05(m,8H)、1.90−1.79(m,2H)、1.75−1.64(m,2H)、1.49(d,J=5.8Hz,6H)、1.33−1.14(m,6H)、1.09−0.81(m,8H)、0.54−0.36(m,4H)、0.24−0.66(m,2H)、0.66−0.02(m,2H)
2つのエステルを、次の2つの参考文献:Madar,D.J.ら、J.Med.Chem., 2006, 49, 6416;Biellmann,J.ら、J.Org.Chem., 1992, 57, 2060に記載の操作に従って、調製した。
実施例10・工程a.1(3.05g、19.9ミリモル)およびDMAP(0.122g、0.996ミリモル)のDCM(150mL)中懸濁液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(5.21g、23.89ミリモル)を加え、該反応混合物を室温で17時間攪拌した。溶媒を減圧中で蒸発させ、得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(0−60%EtOAc/Hex)に供し、実施例10・工程bを無色の油状物(3.26g)として得た。LC/MS:[M+Na]+の分析、C13H19NNaO4として、計算値:276.12;測定値:276.02;1H NMR(CDCl3、δ=7.26ppm、400MHz) δ 4.66−4.53(2つのbr.s.,1H)、4.34−4.22(m,1H)、3.04(s,3H)、2.35−2.12(m,5H)、1.51−1.45(2つのbr.s.,9H)
実施例10・工程b(2.05g、8.09ミリモル)のエタノール(20mL)中溶液に、水酸化リチウム(0.233g、9.71ミリモル)の水(10mL)中溶液を添加し、それを室温で5時間攪拌した。溶媒を蒸発させてエーテル(10mL)および水(10mL)を添加し、その水層に1N HClを加えてそのpHを2に調整した。水相をEtOAc(3x20mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、減圧中で蒸発させて実施例10・工程c(1.65g)を淡黄色の油状物として得た。LC/MS:[M+Na]+の分析、C12H17NNaO4として、計算値:262.11;測定値:262.02;1H NMR(CDCl3、δ=7.26ppm、400MHz) δ 4.67−4.36(m,2H)、2.54−2.13(m,5H)、1.53(br.s,9H)
実施例QC17.1の合成について記載される操作に従って、指摘される、および他の適切な前駆体を用いることで、実施例10・工程cを実施例10に変化させた。LC(条件8):Rt=2.98分;LC/MS:[M+H]+の分析、C52H63N8O8として、計算値:927.48;測定値:927.47
実施例10について記載される操作に従って、実施例10.1を実施例10・工程a.2より調製した。LC(条件8):Rt=2.95分;LC/MS:[M+H]+の分析、C52H63N8O8として、計算値:927.48;測定値:927.47
シス−ジエチル 1−ベンジルピロリジン−2,5−ジカルボキシラート(J.Med.Chem., 2006, 49, 3068に記載の操作に従って調製)(17.35g、50.8ミリモル)のエタノール(300mL)中溶液に、炭酸カリウム(14.03g、102ミリモル)および炭素上(20%)水酸化パラジウムを添加し、それに窒素をフラッシュし、次に水素バルーンを取り付け、室温で6時間攪拌した。二炭酸ジ−tert−ブチル(27.7g、127ミリモル)を加え、水素バルーンの下、室温で72時間攪拌した。反応混合物をセライトを通して濾過し、メタノールで洗浄した。溶媒を蒸発させ、それをEtOAc(80mL)と水(50mL)の間に分配し、水層をEtOAc(20mL、2x)で抽出し、有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を減圧中で蒸発させ、得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(0−30%EtOAc/Hex)に供し、実施例11・工程aを無色の油状物(13.3g)として得た。LC(条件8):Rt=3.44分;LC/MS:[M+Na]+の分析、C15H25NNaO6として、計算値:338.16;測定値:338.11;1H NMR(CDCl3、δ=7.26ppm、400MHz) δ 4.41(m,1H)、4.30(m,1H)、4.23(m,4H)、2.24−2.12(m,4H)、1.45(s,9H)、1.30(m,6H)
実施例11・工程a(16.8g、53.3ミリモル)の、0℃での氷水浴におけるエタノール(150mL)中溶液に、水酸化カリウム(2.99g、53.3ミリモル)のエタノール(100mL)中溶液を20分かけて滴下して加えた。該氷水浴を取り外し、該混合物を室温で23時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、水(40mL)を、つづいて1N HClを添加し、そのpHを8−9に調整した。水層をヘキサン(35mL、2x)で洗浄し、そのpHを1N HClを添加することで4−5の範囲に調整し、EtOAc(70mLx3)で抽出した。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、揮発性成分を減圧中で除去して実施例11・工程b(8.45g)を無色の油状物として得た。LC(条件8):Rt=3.10分;LC/MS:[M+Na]+の分析、C13H21NNaO6として、計算値:310.13;測定値:310.10;1H NMR(CDCl3、δ=7.26ppm、400MHz) δ 4.63−4.50、4.44−4.20(mのコレクション,4H)、2.49−2.27(m,2H)、2.11−2.05(m,2H)、1.48(2つのs,9H)、1.38−1.30(m,3H)
実施例11・工程b(1.6g、5.57ミリモル)の、0℃での氷水浴におけるTHF(35mL)中溶液に、ボラン−メチルスルフィド複合体(2.78mL、5.57ミリモル)を15分かけて滴下して加えた。10分間攪拌した後、該浴を取り外し、それを室温で5時間攪拌した。メタノール(10mL)を加え、それを室温でさらに1時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAc(80mL)と水(50mL)の間に分配させた。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させ、揮発性成分を減圧中で蒸発させた。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(0−35%EtOAc/Hex)に供し、実施例11・工程cを無色の油状物(0.91g)として得た。2種のエナンチオマー、ピーク1(402mg)およびピーク2(414mg)をキラルSFC(カラムIC−2x15cm;15%i−PrOH/0.1%ジエチルアミン/CO2)で分離した。LC(条件8):Rt=3.01分;LC/MS:[M+Na]+の分析、C13H23NNaO5として、計算値:296.15;測定値:296.10
実施例11・工程c(ピーク1、402mg、1.471ミリモル)のエタノール(4mL)中溶液に、水酸化リチウム(42.3mg、1.765ミリモル)の水(2mL)中溶液を添加し、その混合物を室温で5時間攪拌した。該混合物を濃縮し、水(10mL)で希釈し、EtOAc(10mL)で洗浄した。水層を氷水浴で冷却し、1N HClを添加してそのpHを約2に調整し、それをEtOAc(3x30mL)で抽出した。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、揮発性成分を減圧中で蒸発させて実施例11・工程d(0.29g)を黄色固形物として得た。LC/MS:[M+Na]+の分析、C11H19NNaO5として、計算値:268.12;測定値:268.126;1H NMR(CDCl3、δ=7.26ppm、400MHz) δ 4.45−4.40、4.17−4.03、3.68−3.58(mのコレクション,4H)、2.27−1.95(m,4H)、1.47(br.s、9H)
実施例QC17.1の合成について記載される操作に従って、指摘される中間体、および他の適切な前駆体を用いることで、実施例11・工程dを実施例11に変化させた。
Rt=15.99分[次のLC条件下で:出発%B=10;最終%B=98;グラジエント時間=35分;停止時間=35分;流速=0.35mL/分;波長=306nm;溶媒A=水+0.05%TFA;溶媒B=アセトニトリル+0.05%TFA;カラム=Waters Acquity BEH C18;1.7μm;150x2.1mm ID;(35℃)]。LC/MS:[M+H]+の分析、C50H61F2N8O8として、計算値:939.46;測定値:939.77
実施例11について記載の操作に従って、実施例11.1を実施例11・工程c(ピーク2)より調製した。Rt=12.51分[以下のLC条件下で:出発%B=10;最終%B=98;グラジエント時間=35分;停止時間=35分;流速 =0.35mL/分;波長=306nm;溶媒A=水+0.05%TFA;溶媒B=アセトニトリル+0.05%TFA;カラム=Waters Acquity BEH C18;1.7μm;150x2.1mm ID;(35℃)]。LC/MS:[M+H]+の分析、C50H67N8O10として、計算値:940.11;測定値:939.88
4,4’−ビス(2−((2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−イル)−1,1’−ビフェニル(4HCl;0.100g、0.167ミリモル)、Cap18(0.094g、0.418ミリモル)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.233mL、1.337ミリモル)のDMF(2mL)中溶液に、HATU(0.140g、0.368ミリモル)を添加した。反応液を室温で4時間攪拌した。該反応物をMeOH(6mL)で希釈し、該生成物を逆相プレパラティブHPLC(XTERRA 30x100mm S5;MeOH/水/TFA)に付して精製し、淡黄色固形物を3種のジアステレオマーの混合物(110mg)として得た。サンプルをプレパラティブキラルSFC[カラム:ChiralCel OJ−H、30x250mm、5μm;移動相:20%EtOH(w/0.2%DEA)/80%CO2;圧力:120バー;温度:35℃;流速70mL/分;UV:320nm]に付してさらに精製し、3種のジアステレオマーを得た。微量の汚染物質を取り除くために、2種の対称性ジアステレオマーをプレパラティブHPLC(Waters-Sunfire 30x100mm S5;アセトニトリル/水/TFA)に付して個々にさらに精製した。実施例12.1(黄色固形物;11.0mg):LC(条件8):Rt=3.05分;LC/MS:[M+H]+の分析、C48H53N10O6として、計算値 865.41;測定値 865.60
実施例12.2(黄色固形物;7.6mg):LC(条件8):Rt=3.01分;LC/MS:[M+H]+の分析、C48H53N10O6として、計算値 865.41;測定値 865.73
4,4’−ビス(2−((2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−イル)−1,1’−ビフェニル(4HCl;0.05g、0.084ミリモル)、Cap16(0.042g、0.184ミリモル)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.117mL、0.668ミリモル)のDMF(2mL)中溶液に、HATU(0.067g、0.175ミリモル)を添加した。反応液を約25℃で4時間攪拌した。該反応物をMeOH(6mL)で希釈し、生成物をプレパラティブHPLC(Xbridge C18、30 x100mm 5μm;アセトニトリル/水/酢酸アンモニウム)に、つづいて第2逆相HPLC(Waters XBridge C18、19x200mm、5μm;アセトニトリル/水/酢酸アンモニウム)に付して精製し、実施例13を白色固形物(11.4mg)として得た:LC(条件8):Rt=2.78分;LC/MS:[M+H]+の分析、C48H59N8O8として、計算値 875.45;測定値 875.72
リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(61.7mL、61.7ミリモル)のTHF中1M溶液を、−78℃で窒素パージした、(S)−1−tert−ブチル 2−メチル 5−オキソピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(15g、61.7ミリモル)のTHF(225mL)中溶液に10分かけて添加した。該反応物を1時間攪拌した後、3−ブロモプロパ−1−エン(5.22mL、61.7ミリモル)を同じ温度で添加し、該反応物を1.5時間攪拌した後で冷却浴を取り外し、室温で18時間攪拌した。該反応物を希酢酸(水50mL中12mL)でクエンチし、濃縮してTHFを除去した。残渣をEtOAcに溶かし、水、食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)させた。
該粗生成物を最小容量の10%EtOAc/Hexに溶かし、300g トムソンシリカゲルカートリッジに充填した。グラジエント溶離を10−80%EtOAc/ヘキサンで3Lにわたって行った。注意:純粋なフラクションを取っておき、混合したフラクションを合わせ、再びクロマトグラフィーに2回供した。第1の溶出体のバンドは(S)−1−tert−ブチル 2−メチル 4,4−ジアリル−5−オキソピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(4.63g)で、つづいてモノアルキル化トランス生成物(3.56g)、ついでモノアルキル化シス生成物(2.0g)であった。
トランス生成物:1H NMR(500MHz、MeOD) δ 5.79(ddt,J=17.1、10.0、7.1Hz,1H)、5.20−5.05(m,2H)、4.66(dd,J=9.8、1.9Hz,1H)、3.81(s,3H)、2.76(dtd,J=11.3、8.8、4.4Hz,1H)、2.57(dddt,J=14.3、6.7、4.4、1.3Hz,1H)、2.29−2.17(m,2H)、2.16−2.06(m,1H)、1.49(s,9H);
ビス−アルキル化生成物:1H NMR(CDCl3; 500MHz): δ 5.81−5.70(m,2H)、5.19−5.07(一連のm,4H)、4.56(dd,J=9.9、5.6Hz,1H)、3.79(s,3H)、2.40−2.34(m,3H)、2.30−2.25(m,2H)、1.94(dd,J=13.7、5.6Hz,1H)、1.49(s,9H)
グラブスI触媒(0.117g、0.417ミリモル)を、窒素パージした(S)−1−tert−ブチル 2−メチル 4,4−ジアリル−5−オキソピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(2.7g、8.35ミリモル)のジクロロメタン(130mL)中溶液に添加し、24℃で18時間攪拌した。反応混合物を部分的に(約1/5容量に)濃縮し、160g トムソンシリカゲルカートリッジに充填した。グラジエント溶離を5−75%EtOAc/ヘキサンで2Lにわたって行い、(S)−2−tert−ブチル 3−メチル 1−オキソ−2−アザスピロ[4.4]ノン−7−エン−2,3−ジカルボキシラート(1.98g)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz): δ 5.67−5.65(m,1H)、5.61−5.59(m,1H)、4.68(dd,J=9.3、4.0Hz,1H)、3.81(s,3H)、2.88(dt,J=16.8、2.3Hz,1H)、2.77(dt,J=16.6、2.3Hz,1H)、2.44−2.29(一連のm,3H)、2.12(dd,J=13.2、4.0Hz,1H)、1.50(s,9H)。
スーパーハイドライドのTHF中1M溶液(7.7mL、7.72ミリモル)を、−78℃で窒素パージした(S)−2−tert−ブチル 3−メチル 1−オキソ−2−アザスピロ[4.4]ノン−7−エン−2,3−ジカルボキシラート(1.9g、6.43ミリモル)のTHF(40mL)中溶液に滴下して加え、1時間攪拌した。
該反応混合物を1時間にわたって0℃に加温し、−78℃に再び冷却し、6mLより多くのスーパーハイドライドを−78℃で攪拌しながら1時間にわたって添加し、その後で冷凍庫に入れ、−5℃で18時間放置した。該反応混合物を冷却しながらNaHCO3飽和溶液(16mL)でクエンチし、0℃に保持し、30%過酸化水素溶液(1.8mL)を加えた。反応液をその同じ温度で20分間攪拌し、その後でロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。残渣をDCM(3x60mL)で抽出し、有機層を合わせ、水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)させた。溶媒を35mLの容量にまで減らし、トリエチルシラン(1.1mL、6.76ミリモル)を加え、反応物を−78℃に冷却した。三フッ化ホウ素エーテル複合体(0.98mL、7.72ミリモル)を窒素下で加え、30分後に、さらにトリエチルシラン(1.1mL、6.76ミリモル)を、さらに三フッ化ホウ素エーテル複合体(0.98mL、7.72ミリモル)を加えた。反応混合物を2時間攪拌し、NaHCO3飽和溶液(10mL)でクエンチし、DCM(3x60mL)で抽出し、有機層を乾燥(Na2SO4)させた。該粗生成物を(DCMで)160g トムソンシリカゲルカートリッジに充填し、グラジエント溶出を5−50%EtOAc/ヘキサンで2Lにわたって行い、(S)−2−tert−ブチル 3−メチル 2−アザスピロ[4.4]ノン−7−エン−2,3−ジカルボキシラート(1.44g)を得た。1H NMR(MeOD、500MHz): δ 5.70−5.67(m,2H)、4.30(t,J=7.9Hz,1H)、3.76(s,3H)、3.47−3.44(m,1H)、3.38−3.31(m,1H)、2.48−2.29(一連のm,5H)、1.98−1.93(m,1H)、1.47/1.42(s,9H)
パラジウム炭素(10%;182mg)を、窒素パージした、(S)−2−tert−ブチル 3−メチル 2−アザスピロ[4.4]ノン−7−エン−2,3−ジカルボキシラート(480mg、1.71ミリモル)のEtOAc(50mL)中溶液に添加し、該反応混合物を水素(バルーン)でフラッシュし、18時間攪拌した。触媒をセライトを介する濾過で除去し、溶媒をロータリーエバポレーターによる濃縮で除去した。 残渣をベンゼンに溶かし、ロータリーエバポレーター(2x)で濃縮し、確実にEtOAcを除去した。それで、(S)−2−tert−ブチル 3−メチル 2−アザスピロ[4.4]ノナン−2,3−ジカルボキシラート(472mg)を得、それをさらに精製することなく使用した。特徴化のために、サンプル(25mg)を12g トムソンシリカゲルカートリッジに充填し、グラジエント溶出を15−100%EtOAc/ヘキサンで1.5Lにわたって行った。1H NMR(MeOD、500MHz): δ 4.29−4.25(m,1H)、3.75(s,3H)、3.37−3.35(m,1H)、3.29−3.24(m,1H)、2.24−2.20(m,1H)、1.91−1.84(m,1H)、1.72−1.66(m,5H)、1.57−1.54(m,3H)、1.47/1.42(s,9H)
(S)−2−tert−ブチル 3−メチル 2−アザスピロ[4.4]ノナン−2,3−ジカルボキシラート(445mg、1.57ミリモル)のMeOH(3.5mL)/水(1mL)中溶液に、水酸化リチウム・一水和物(99mg、2.356ミリモル)を添加した。反応混合物を18時間攪拌した後に、濃縮し、水(20mL)で希釈し、Et2Oで洗浄した。水層を1N HCl(2.5mL)で酸性にし、EtOAcで抽出し、有機層を食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)させて表記化合物(338mg)を得、それをさらに精製することなく使用した。1H NMR(MeOD、500MHz): δ 4.26−4.19(m,1H)、3.37−3.35(m,1H)、3.29−3.25(m,1H)、2.25−2.21(m,1H)、1.93−1.89(m,1H)、1.72−1.67(m,5H)、1.59−1.55(m,3H)、1.48/1.44(s,9H);LC/MS:[M−H]−の分析、C39H49N2O10として、計算値 705.35;測定値 705.30
ヒューニッヒ塩基(0.21mL、1.23ミリモル)を、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−2−アザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボン酸(330mg、1.23ミリモル)および1,1’−([1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジイル)ビス(2−ブロモエタノン)(243mg、0.613ミリモル)のアセトニトリル(6mL)中溶液に加え、24℃で18時間攪拌した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去し、残渣をEtOAcに溶かし、NaHCO3飽和溶液、食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)させた。粗生成物を25g トムソンシリカゲルカートリッジに(DCMで)充填し、グラジエント溶出を15−100%EtOAc/ヘキサンで1Lにわたって行い、ジエステル中間体(387mg)を得、それをキシレン(7mL)に溶かし、ガラス製のスクリュートップ式圧力容器に入れた。NH4OAc(579mg、0.5ミリモル)を加え、密封した容器を140℃で3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(40mL)で希釈し、飽和NaHCO3、食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)させた。粗生成物を25gトムソンシリカゲルカートリッジに(DCMで)充填し、グラジエント溶出を15−100%EtOAc/DCMで1Lにわたって行い、ビスイミダゾール生成物(170mg)を得た。1H NMR(MeOD、500MHz): δ 7.78(d,J=8.1Hz,4H)、7.69(d,J=8.1Hz,4H)、7.39(s,2H)、4.12(q,J=7.2Hz,2H)、 3.51(br s,4H)、2.28−2.24(m,2H)、2.13−2.08(m,2H)、1.77−1.48(一連のm,16H)、1.24(s,18H);HPLC:条件10、Rt=1.0分;[M+H]+の分析、C44H57N6O4として、計算値 733.47;測定値 733.40
JLR−1.0・工程f(150mg、0.20ミリモル)のMeOH(5mL)中溶液に、ジオキサン中4N HCl(10mL)を添加し、該反応混合物を室温で5時間攪拌した。揮発性成分を減圧中で除去し、残渣をハウスバキュームに18時間暴露した。LC/MS:条件2、Rt=1.78分;[M+H]+の分析、C34H41N6として、計算値 533.34;測定値 533.36
実施例JLR−1.0
HATU(74.9mg、0.197ミリモル)を、JLR−1.0・工程g(4HCl塩;50mg、0.094ミリモル)、(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−((メトキシカルボニル)アミノ)酢酸(48.3mg、0.197ミリモル)およびヒューニッヒ塩基(0.154mL、0.939ミリモル)のDMF(5mL)中溶液に添加し、5時間攪拌した。反応混合物を、プレパラティブHPLC(phenonmenex-Lunaカラム(30x100mm S10);MeOH/水/TFA)に付し、実施例JLR−1.0のTFA塩(46mg)を黄色固形物として得た。UPLC(条件10):Rt=0.9分;[M+H]+の分析、C56H75N8O8として、計算値 987.57;測定値 987.65;1H NMR(500MHz、MeOD) δ 7.97(s,2H)、7.88(s,8H)、5.21(dd,J=10.8、7.3Hz,2H)、4.22−4.18(m,4H)、4.13(d,J=8.8Hz,2H)、3.67(s,6H)、3.37−3.29(m,4H)、2.46−2.42(m,2H)、2.29(t,J=11.4Hz,2H)、2.20−2.16(m,2H)、1.85−1.72(m,14H)、1.61−1.41(m,6H)、1.22(d,J=6.9Hz,6H)、1.22−1.9(m,2H)、1.02(d,J=6.1Hz,6H)、0.96(q,J=11.4Hz,2H)
1−メチル−3−ニトロ−1−ニトロソグアニジン(4.9g、33.5ミリモル)を、特殊なコーティングを施したガラス容器における10N 水酸化ナトリウム(14mL、100ミリモル)のエーテル(30mL)および水(20mL)中溶液にゆっくりと添加し、0℃で15分間攪拌した。得られた溶液を特殊なコーティングを施した分離漏斗にデカントし、そのエーテル層を、実施例JLR−1.0・工程aのモノアルキル化トランス生成物(790mg、2.79ミリモル)およびPd(OAc)2(43.8mg、0.195ミリモル)の0℃でのTHF(25mL)中溶液に滴下して加えた。反応液を45分間攪拌した後に、攪拌を2時間続けながら、室温に加温した。触媒をセライトを通す濾過により除去し、濾液を濃縮した。該粗生成物を110g トムソンシリカゲルカートリッジに(DCMで)充填し、グラジエント溶出を5−60%EtOAc/ヘキサンで2Lにわたって行い、シクロプロピルアダクツ(486mg)を得た。
スーパーハイドライドのTHF中1M溶液(3mL、2.89ミリモル)を、−78℃で窒素パージした(2S,4R)−1−tert−ブチル 2−メチル 4−(シクロプロピルメチル)−5−オキソピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(383mg、1.3ミリモル)のTHF(15mL)中溶液に滴下して加え、45分間攪拌した。反応混合物を、冷却しながら、NaHCO3飽和溶液(18mL)でクエンチし、0℃に加温し、30%過酸化水素溶液(0.8mL)を添加し、該反応物を同じ温度で20分間攪拌した後、溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。残渣をDCM(3x20mL)で抽出し、有機層を合わせ、水で洗浄して乾燥(Na2SO4)させた。溶媒を15mLの容量まで減らし、トリエチルシラン(315mg、2.71ミリモル)を加え、反応物を−78℃に冷却した。三フッ化ホウ素エーテル複合体(402mg、2.83ミリモル)を窒素下で加え、30分経過した後、さらなるトリエチルシランおよびさらなる三フッ化ホウ素エーテル複合体を上記のように添加した。反応混合物を2時間攪拌し、NaHCO3飽和溶液(8mL)でクエンチし、DCM(3x20mL)で抽出し、有機層を乾燥(Na2SO4)させた。粗生成物を90g トムソンシリカゲルカートリッジに(DCMで)充填し、グラジエント溶出を5−60%EtOAc/ヘキサンで2Lにわたって行い、(2S,4R)−1−tert−ブチル 2−メチル 4−(シクロプロピルメチル)ピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(242mg)を得た。1H NMR(MeOD、500MHz): δ 4.33−4.29(m,1H)、3.75(s,3H)、3.72−3.68(m,1H)、3.07−3.02(m,1H)、2.42−2.38(m,1H)、2.16−2.11(m,1H)、2.01−1.92(m,3H)、1.48/1.42(s,9H)、1.32−1.28(m,2H)、0.71−0.67(m,1H)、0.48−0.45(m,2H)
(2S,4R)−1−tert−ブチル 2−メチル 4−(シクロプロピルメチル)ピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(242mg、0.85ミリモル)のMeOH(2mL)/水(0.5mL)中溶液に、水酸化リチウム・一水和物(53mg、1.28ミリモル)を添加した。反応混合物を18時間攪拌した後に、濃縮を行い、水(10mL)で希釈し、Et2Oで洗浄した。水層を1N HCl(2mL)で酸性にし、EtOAcで抽出し、有機層を食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、酸(212mg)を得、それをさらに精製することなく使用した。
ヒューニッヒ塩基(0.14mL、0.79ミリモル)を、(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(シクロプロピルメチル)ピロリジン−2−カルボン酸(212mg、0.79ミリモル)および1,1’−([1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジイル)ビス(2−ブロモエタノン)(156mg、0.395ミリモル)のアセトニトリル(4mL)中溶液に添加し、24℃で18時間攪拌した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去し、残渣をEtOAcに溶かし、NaHCO3飽和溶液、食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)させた。粗生成物を25g トムソンシリカゲルカートリッジに(DCMで)充填し、グラジエント溶出を15−100%EtOAc/ヘキサンで1Lにわたって行い、ビス−ケトエステル中間体(225mg)を得、それをキシレン(7mL)に溶かし、ガラス製のスクリュートップ式圧力容器に入れた。NH4OAc(224mg、2.91ミリモル)を加え、該容器に栓をし、反応混合物を140℃で加熱した。3時間攪拌した後、該反応混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO3、食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)させた。粗生成物を25g トムソンシリカゲルカートリッジに(DCMで)充填し、グラジエント溶出を5−100%EtOAc/ヘキサンで1Lにわたって行い、ビスイミダゾール生成物(144mg)を得た。1H NMR(MeOD、500MHz): δ 7.78(br s、4H)、7.69(d,J=7.9Hz,4H)、7.35(m,2H)、7.39(s,2H)、5.07−5.01(m,2H)、3.94−3.87(m,2H)、3.17−3.13(m,2H)、2.54(br s,2H)、2.27−2.07(m,4H)、1.5/1.3(s,18H)、1.38−1.36(m,4H)、0.74−0.73(m,2H)、0.49−0.47(m,4H)、0.09(br s、4H);UPLC:条件10、Rt=1.0分;[M+H]+の分析、C44H57N6O4として、計算値 733.47;測定値 733.45
JLR−2.0・工程d(138mg、0.188ミリモル)のMeOH(3mL)中溶液に、ジオキサン中4N HCl(7mL)を添加し、反応混合物を室温で6時間攪拌した。揮発性成分を減圧中で除去し、残渣をハウスバキュームに18時間曝した。1H LC/MS:条件10、Rt=0.8分;[M+H]+の分析、C34H41N6として、計算値 533.34;測定値 533.30
実施例JLR−2.0
HATU(86mg、0.225ミリモル)を、JLR−2.0・工程e(4HCl塩;60mg、0.113ミリモル)、(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−((メトキシカルボニル)アミノ)酢酸(55.2mg、0.225ミリモル)およびヒューニッヒ塩基(0.2mL、1.1ミリモル)のDMF(3mL)中溶液に添加し、3時間攪拌した。該反応混合物を逆相プレパラティブHPLC(phenonmenex-Lunaカラム(30x100mm S10);MeOH/水/TFA)に供し、実施例JLR−2.0のTFA塩(52mg)を白色の固形物として得た。UPLC(条件10):Rt=0.92分;[M+H]+の分析、C56H75N8O8として、計算値 987.57;測定値 987.60;1H NMR(500MHz、MeOD) δ 7.94(s,2H)、7.91−7.88(m,8H)、5.37(dd,J=8.6、5.2Hz,2H)、4.26−4.21(m,4H)、4.13−4.09(m,2H)、3.76−3.72(m,4H)、3.69(s,6H)、3.37−3.29(m,4H)、2.46−2.42(m,2H)、2.79−2.74(m,2H)、2.40−2.26(m,2H)、1.61−1.58(m,2H)、1.51−1.35(一連のm,4H)、1.24(d,J=6.8Hz,6H)、1.08(d,J=6.3Hz,6H)、1.04(q,J=11.6Hz,2H)、0.83−0.78(m,2H)、0.55−0.50(m,4H)、0.16−0.13(m,4H)
HATU(72mg、0.188ミリモル)を、Cap17.1(49mg、0.184ミリモル)、4,4’−ビス(2−((2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−イル)−1,1’−ビフェニル(4HCl塩;55mg、0.092ミリモル)およびヒューニッヒ塩基(0.16mL、0.92ミリモル)のDMF(5.5mL)中溶液に添加し、4時間攪拌した。該反応混合物を逆相プレパラティブHPLC(phenonmenex-Lunaカラム(30x100mm S10);MeOH/水/TFA)に供し、実施例JLR−3.0のTFA塩(36mg)を白色の固形物として得た。UPLC(条件10):Rt=0.90分;[M+H]+の分析、C54H71N8O8として、計算値 959.64;測定値 959.50;1H NMR(500MHz、MeOD) δ 7.90(s,2H)、7.89−7.78(m,8H)、5.20(dd,J=10.7、7.2Hz,2H)、4.73−4.67(m,4H)、4.04−4.00(m,2H)、3.70(s,6H)、3.64−3.60(m,4H)、2.58−2.52(m,2H)、2.46−2.23(m,6H)、2.02−1.99(m,2H)、1.81−1.67(m,6H)、1.57(d,J=6.6Hz,6H)、1.53−1.38(m,8H)、1.25−1.21(m,2H)、1.09(d,J=6.1Hz,6H)
実施例JLR−3.1
HATU(78mg、0.21ミリモル)を、Cap17.2(54mg、0.20ミリモル)、4,4’−ビス(2−((2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−イル)−1,1’−ビフェニル(4HCl塩;60mg、0.092ミリモル)およびヒューニッヒ塩基(0.17mL、1.0ミリモル)のDMF(6mL)中溶液に添加し、4時間攪拌した。該反応混合物を逆相プレパラティブHPLC(phenonmenex-Lunaカラム(30x100mm S10)、MeOH/水/TFA)に供し、実施例JLR−3.1のTFA塩(48mg)を白色の固形物として得た。UPLC(条件10):Rt=0.88分;[M+H]+の分析、C54H71N8O8として、計算値 959.64;測定値 959.50;1H NMR(500MHz,MeOD) δ 7.94(s,2H)、7.88(s, 8H)、5.18(dd,J=10.9、7.2Hz,2H)、4.98−4.92(m,2H)、4.28−4.21(m,2H)、3.83−3.82(m,2H)、3.68(s,6H)、3.27−3.23(m,2H)、2.58−2.52(m,2H)、2.46−2.37(m,2H)、2.23−2.27(m,4H)、2.03−1.97(m,4H)、1.87−1.76(m,6H)、1.72−1.61(m,8H)、1.58(d,J=6.7Hz,6H)、1.30−1.11(m,4H)、1.09(d,J=6.1Hz,6H)
生物学的活性
HCVレプリコンアッセイが、本開示において利用され、共同して所有されるPCT/US2006/022197およびO’Boyleら、Antimicrob Agents Chemother. 2005 Apr; 49 (4): 1346-53の記載に従って、そのアッセイを調製し、実施し、かつ確認した。ルシフェラーゼレポーターを組み込むアッセイ方法も記載されるように使用された(Apath.com)。
HCV−ネオレプリコン細胞と、NS5A領域に耐性置換基を有するレプリコン細胞を用いて、これまでに記載されている一連の化合物を試験した。該化合物は、変異のある細胞に対する阻害活性と、野生型細胞に対する対応する阻害能力との減少度に違いのあることが測定された。かくして、本開示の化合物は、HCV NS5A蛋白の機能を阻害するのに効果的であり、PCT/US2006/022197およびWO/04014852にてこれまで記載されるように、組み合わせにて効果的であることが理解され得る。本開示の化合物はHCVの複数の遺伝子型を阻害しうると認識されるべきである。表2は、HCV 1b遺伝子型に対する本開示の代表的な化合物のEC50(有効な50%阻害濃度)値を示す。
本開示の化合物は、NS5A阻害に加えて、またはそれ以外の作用機序により、HCVを阻害する可能性がある。一の実施態様において、本開示の化合物はHCVレプリコンを阻害し、もう一つ別の実施態様において、本開示の化合物はNS5Aを阻害する。本開示の化合物はHCVの複数の遺伝子型を阻害する可能性がある。HCV 1bに対するEC50の範囲は次のとおりである:A(900.01pM−0.7μM);B(100.01pM−900pM);C(5.01pM−100pM);D(0.5pM−5pM)。
本開示が、上記した説明例に限定されるものでなく、その本質的な特性から逸脱することなく、他の特定の形態にて具現化され得ることは当業者に明らかであろう。従って、説明例は、あらゆる点で例示であり、限定するものではなく、したがって、上記した説明例よりもむしろ、添付した特許請求の範囲に言及するものであって、特許請求の範囲の意義および均等の範囲内にあるすべての変形は本開示に包含されることを意図とすると捕らえることが望ましい。