JP5784989B2 - エンジンの排熱温度検出装置 - Google Patents
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Description
[1] エンジンの上部後方側に、マフラーを兼ねる排気浄化装置を設け、その排気浄化装置の内部に存在する排気ガスの温度を検出するように、排気温度センサの検出部を排気浄化装置の内部に挿入した構造のもの(特許文献1参照)。
[2] エンジンの排ガス排出経路の途中にマフラを設けるとともに、そのマフラーの出口に排気ガス出口温度検出用の温度センサを設けて、マフラーの出口における排気ガスの温度を検出するようにしたもの(特許文献2参照)。
これらの構造のものでは、排気ガスの温度を排気温度検出センサで直接的に検出するものであるから、排気温度検出センサとして、高温の排気ガスに曝されながら温度検出を行うことが可能であるように耐熱性に優れた高温検出用のセンサを用いる必要があった。このため、排気温度検出センサ自体が高価なものとなり、エンジンの排気温度検出装置のコスト増を招く傾向があった。
本発明のエンジンの排熱温度検出装置における上記課題の解決手段は、エンジンの排気流路に設けたマフラーの外部の所定箇所、又はマフラーよりも排気方向での下手側における排気流路を構成する排気管の外側の所定箇所に、
前記マフラーの内部での未燃ガスの燃焼による前記マフラーの内部温度の上昇に基づいてマフラーの外部の前記所定箇所における空気の温度である雰囲気温度が所定温度に達したこと、又は前記マフラーの内部での未燃ガスの燃焼による前記マフラーの内部温度の上昇に起因する前記排気管内の排気温度の上昇に基づいて排気管の外側の前記所定箇所における空気の温度である雰囲気温度が所定温度に達したことを検出する排気温度検出センサが、当該排気温度検出センサの温度検知部が前記マフラー又は前記排気管の外壁から離間した状態で設けてあり、
前記所定温度が、前記マフラーの内部で前記未燃ガスが燃焼した際の前記マフラーの内部又は前記排気管の内部の温度よりも低く設定され、
前記マフラーの外部又は前記排気管の外側の雰囲気温度に基づいて、前記マフラーの内部での未燃ガスの燃焼による前記温度上昇を検出することを特徴とする。
上記の解決手段1にかかる発明の構成によれば、排気温度検出センサを、エンジンの排気流路に設けたマフラーの外部の所定箇所、又はマフラーよりも排気方向での下手側における排気流路を構成する排気管の外側の所定箇所に設けている。
このように、排気温度検出センサが、エンジンから排出される排気ガスに直に曝された状態となる箇所ではなく、マフラーの外部の前記所定箇所における雰囲気温度を検出し得る箇所、又は排気管の外側の前記所定箇所における雰囲気温度を検出し得る箇所に設けられたことによって、排気ガス温度に比べては低い温度域での温度検出に基づいてマフラーの内部温度の上昇、又は前記排気管内の排気温度の上昇を検知することが可能となる。
〔解決手段2〕
また、本発明のエンジンの排熱温度検出装置における第2の解決手段は、前記排気管から流出する空気ではなくマフラーの外部の前記所定箇所における空気の温度である雰囲気温度が所定温度に達したこと、又は前記排気管から流出する空気ではなく排気管の外側の前記所定箇所における空気の温度である雰囲気温度が所定温度に達したことを検出することを特徴とする。
本発明のエンジンの排熱温度検出装置における第3の解決手段は、前記排気温度検出センサは、エンジンにおける冷却用の送風経路内に配設されていることを特徴とする。
上記のように、解決手段3にかかる発明の構成によれば、排気温度検出センサがエンジンの冷却風路内に配設されて、冷却用ファンからの送風などによる冷却作用を受ける箇所に存在することになるので、排気温度検出センサが配設された箇所の雰囲気温度は、エンジンの排熱温度の異常上昇がない限りは、エンジンにおける冷却用の送風経路内の温度と同程度に維持される。
したがって、排気ガスの所定以上の温度上昇を早期に検出し易いように、排気温度検出センサを、マフラーや排気管に近接させて配設しても、排気ガスの所定以上の温度上昇がない通常の使用状態では、エンジンにおける冷却用の送風経路での冷却機能を有効利用して、排気温度検出センサ周りの雰囲気温度を所定の状態に維持し易いという利点がある。
本発明のエンジンの排熱温度検出装置における第4の解決手段は、前記排気管の外側の前記所定箇所における雰囲気温度が所定温度に達したことを検出する排気温度検出センサは、前記排気管の屈曲箇所の近くで、かつ、その屈曲箇所における排気管の曲率中心から遠い側の管周壁の外側に設けてあることを特徴とする。
上記の解決手段4にかかる発明の構成によれば、管路内を流動する高温の排気ガスとの接触度合いが強くなる排気管の屈曲箇所で、多くの排気ガスと接触してヒートスポットとなる傾向があるところの排気管の曲率中心から遠い側の管周壁に対して、その外側に排気温度検出センサが設けられることになるので、より一層、早期のうちに排気ガスの所定以上の温度上昇を検出し易くなる利点がある。
本発明のエンジンの排熱温度検出装置における第5の解決手段は、前記排気温度検出センサは、前記排気管を支持する支持枠に取り付けてあることを特徴とする。
上記の解決手段5にかかる発明の構成によれば、排気温度検出センサの支持手段として、排気管を支持する支持枠を利用することができるので、排気温度検出センサの取付構造を簡素化して、エンジンの排熱温度検出装置の構造の簡素化を図り得る利点がある。
本発明のエンジンの排熱温度検出装置における第6の解決手段は、前記排気温度検出センサとは別に、ラジエータにおける冷却水温度を検出する冷却水温度検出センサを備え、前記排気温度検出センサと前記冷却水温度検出センサとを共通の制御回路に接続して、何れか一方又は両方の検出センサによる検出温度がそれぞれの検出センサに設定された所定温度に達すると所要装置が作動するように構成してあることを特徴とする。
上記の解決手段6にかかる発明の構成によれば、排気温度検出センサと冷却水温度検出センサとを備えて、何れか一方又は両方の検出センサによる検出温度がそれぞれの検出センサに設定された所定温度に達すると所要装置が作動するようにして、エンジンの排熱温度が所定以上に達したことをより確実に検出できる。
また、その排気温度検出センサと冷却水温度検出センサとを共通の制御回路に接続して、所要装置の作動回路を簡素化し、エンジンの排熱温度検出装置の構造の簡素化を図り得る利点がある。
〔解決手段7〕
また、本発明のエンジンの排熱温度検出装置における第7の解決手段は、機体に備えられているボンネットの内部に、機体前方から、冷却ファン、前記エンジン、前記排気温度検出センサがこの順で配置され、前記冷却ファンの上端部が、前記エンジンの上面よりも高い位置に位置し、且つ、前記排気温度検出センサが、前記エンジンの上面よりも上方に配置されていることを特徴とする。
〔乗用型草刈機の全体構成〕
図1に、本発明に係るエンジンの排熱温度検出装置を適用した作業車の一例としての乗用型草刈機の全体側面が、また、図2にその全体平面がそれぞれ示されている。
この乗用型草刈機は、左右一対の前輪11および後輪12によって支持された車体フレーム10を備える自走車体1の前後輪間に、バーブレード型のモーア4が昇降自在に吊り下げ支持された、いわゆるミッドマウント仕様に構成されている。
自走車体1の後部にはボンネット20内にエンジン21を収容した原動部2が、前記車体フレーム10の後側フレーム部10R上に配備されるとともに、自走車体1の前後中間部位には運転座席13が配備されている。
前記車体フレーム10における前側フレーム部10Fには、運転座席13の足元に位置するステップ15が搭載装着されるとともに、運転座席13の左右にはフェンダ16、及びフェンダ16の下部側から後方に向けて燃料タンク24が配備されている。
前記燃料タンク24は、前記転倒保護フレーム14の機体横外側に配設してあり、転倒保護フレーム14に対向する機体内方側向きの面に、その転倒保護フレーム14が入り込み可能な凹部24aを備え、この凹部24aに入り込ませた状態で前記転倒保護フレーム14を配設している。この燃料タンク24の前記転倒保護フレーム14の横外側箇所に燃料補給用の補給口24bを一体に備えている。
すなわち、エンジン21の動力を受けて駆動されるアキシャルプランジャ型の左右の静油圧式無段変速装置(図外)を備え、左右の静油圧式無段変速装置の出力で左右の後輪12が駆動されるように構成してあって、かつ、静油圧式無段変速装置の斜板角操作部と運転座席13の左右に前後揺動操作可能に配備された変速レバー17とがリンク連動されている。
したがって、変速レバー17を、その操作領域内で前後方向での中立位置に保持すると静油圧式無段変速装置が中立停止状態となり、変速レバー17を中立位置から前方に操作することで前進変速が、後方に操作することで後進変速が行えるようになっている。
このリンク機構40には、前記後揺動リンク40bを一体揺動自在に支持している支軸41に一体に設けた揺動アーム42が連設されている。この揺動アーム42を、車体フレーム10との間に付設されている油圧シリンダ43の伸縮作動に伴って揺動作動させることにより、前記リンク機構40を作動させてモーア4を昇降させ、ゲージ輪44が地面に接地した、もしくは略接地した下降作業状態と、ゲージ輪44を地面から離して車体フレーム10の腹下に格納した上昇非作業状態とに切り換え操作できるように構成してある。
尚、このモーア4は、バーブレード45で切断された刈芝を図2に示すように、自走車体1の右横方側に位置させてある排出口46から排出するサイドディスチャージ式のものに構成されている。
図3乃至図5に示されているように、原動部2では、ボンネット20内にラジエータ22を前側に配備した水冷式ガソリンエンジンであるところのエンジン21が、出力軸(図示せず)の軸芯P1を前後方向に向けた縦置き姿勢で配備されている。
エンジン21およびその前側のラジエータ22を覆うボンネット20は、後側フレーム部10Rから立設された後部枠18の上端に、横向きの支点x2周りで揺動開閉自在に配備されている。ボンネット20の前端側は、車体フレーム10に両側下部を固定してラジエータ22の上部を支持するように立設してある前部枠28に支持されている。
このエンジン21の機体前方側には、前側のトランスミッションケース19、及び前記冷却用ファン23に対して駆動力を伝達する出力軸(図示せず)を備え、前記トランスミッションケース19から、前方のモーア4、及び左右の後輪12の静油圧式無段変速装置への動力が出力されるように構成してある。
エンジン21の左横側部にはエキゾーストマニホールド27が連設され、このエキゾーストマニホールド27の後端側に、エンジン21の機体後方側に回り込む状態でマフラー30がフランジ接続されている。
これによって、エンジン21の左横側部にラジエータ22側からの冷却用ファン23の風が流れやすいようにした送風経路Rが構成され、この送風経路Rをエンジン21の冷却風路として用いることができるように構成してある。
このように前記後部枠18の側板部分18Aに固定したことによって車体フレーム10側から立設された門形の支持枠29には、その支持枠29から前方へ向けて突出させた前向きアーム29aが設けられ、この前向きアーム29aに支架させた状態で前記エアークリーナ25が、側面視で斜め後方下方に傾斜した傾斜姿勢で支持されている。
エンジン21から排出される排気ガスの排気流路3は、エキゾーストマニホールド27と、そのエキゾーストマニホールド27の排気側に接続されたマフラー30と、そのマフラー30に接続される排気管31とによって構成されている。つまり、エキゾーストマニホールド27の内部における排気ガスの流路と、マフラー30の内部における排気ガスの流路と、そのマフラー30に接続される排気管31の内部における排気ガスの流路とによって排気流路3が構成されている。
このマフラー30の排気方向での上流側(図6及び図7中で左端側)に前記エキゾーストマニホールド27が連結してあり、排気方向での下流側(図6及び図7中で右端側)に前記排気管31が連結されている。
前記排気管31は、マフラー30の排気方向での下流側の上部に設けられた排気口32に接続される上流側排気管部分33と、その上流側排気管部分33に対して接続される下流側排気管部分34とで構成されている。
この上流側排気管部分33の上流側端部の嵌合箇所に前記スリット33aが形成されていることにより、上流側排気管部分33の上流側端部における嵌合箇所は、マフラー30の排気口32に外嵌する際に、前記スリット33a部分を少し押し広げられながら嵌合する。これによって、前記排気口32に弾性的に嵌合して上下方向位置を調整しながら取り付けられるように構成してある。そして、排気口32に外嵌させて嵌合位置が確定すると、金属製の締め付けバンド35で締め付け連結して接続するように構成されている。
そして、この下流側排気管部分34の終端部に相当する下流側端部は、ボンネット20の後端面20Aに形成された排気孔20Bに臨む状態に設けられ、排気をボンネット20の外側へ排出するように構成されている。
これによって、下流側排気管部分34と前記上流側排気管部分33との嵌合箇所には、それぞれの管径差に相当する隙間Sが形成され、この隙間Sは、エンジン21の振動等によって前記嵌合箇所に管径方向での相対移動が生じても、下流側排気管部分34と上流側排気管部分33との間での接触を免れるに足る間隔以上の寸法を有した隙間Sに設定されている。
つまり、この下流側排気管部分34の全体がエンジン21の冷却風路に相当する冷却用ファン23の送風経路Rに臨むように配設されていて、下流側排気管部分34に流れ込んだ排ガスに対して、複数箇所の冷却風取り込み部38から冷却用ファン23側からの送風が入り込み易く構成されている。また、前記下流側排気管部分34と前記上流側排気管部分33との嵌合箇所に形成されている前記隙間Sも、冷却風取り込み部38としての機能を備えている。
そして、この下流側排気管部分34は、その終端部も冷却用ファン23の送風経路Rに臨むように配置され、その終端部がボンネット20の後端面20Aに開設された排気孔20Bに向けられていることにより、前記終端部の排気口34bにおける排気方向が図4に示すように前記送風経路Rでの送風方向に沿うように前記支持枠29に支持されている。
この第1取付金具50の前記第1部材50aに対して前記マフラー30を支持する板金製の第2取付金具51がボルト連結され、前記第2部材50bに対して前記上流側排気管部分33の横向き管部分に溶接して連結された固定用の支えステー36の下端側がボルト連結されている。
前記乗用型草刈機には、エンジン21から排出される排気ガスの温度や、エンジン21のウォータジャケット(図外)からラジエータ22に導かれる冷却水の温度を検出することによってエンジン排熱を検出するための排熱温度検出装置が設けられている。
この排熱温度検出装置は、前記排気流路3の途中に位置させた排気温度検出センサ6と、エンジン21からラジエータ22に冷却水を導く冷却水循環路7の途中に位置させた冷却水温度検出センサ70とを備えるとともに、これらの排気温度検出センサ6と冷却水温度検出センサ70とを、図10に示すように共通の制御回路8に接続してあって、何れか一方又は両方の検出センサ6,70による検出温度がそれぞれの検出センサ6,70に設定された所定温度に達すると警報用のブザー80(所要装置に相当する)が作動するように構成してある。
つまり、この排気温度検出センサ6は、前記排気管31の下流側排気管部分34の屈曲箇所の近くで、かつ、その下流側排気管部分34の屈曲箇所における管周壁の曲率中心Oから遠い側での管周壁の外側に位置するように、前記下流側排気管部分34の管周壁の外側に溶接固定されている取付金具37のうち、排気方向の下手側に位置する取付金具37に連結され、この取付金具37、及びこの取付金具37を支持する取付ブラケット29bを介して支持枠29に装備されている。
前記取付ブラケット63は、排気温度検出センサ6の胴部60を挿通可能な支持孔63aを備えるとともに、前記連結片37bに対する連結用ボルト39aの挿通用の連結孔63bとを備え、排気温度検出センサ6の胴部60を支持孔63aに挿通した状態で、胴部60に形成されたネジ部60aにナット62を螺合させて固定し、前記連結片37bに形成されたボルト孔37cと前記取付ブラケット63に形成された連結孔63bに連結用ボルト39aを挿通し、ナット39bを螺合させて締め付け固定している。
前記排気温度検出センサ6は、一定温度以下においてのみ磁性を帯びるサーモフェライトを用いたマグネットとリードスイッチとを備えたリードスイッチ式の温度センサによって構成されている。この排気温度検出センサ6では、前記下流側排気管部分34の管周壁の外側における雰囲気温度が予め設定された所定温度(例えば90℃程度)に達していないときに接点を閉じて前記制御回路8の通電状態を保ち、前記雰囲気温度が前記所定温度以上に達すると、接点を開いて制御回路8の通電状態を断つように構成されている。
つまり、上流側排気管部分33の中心軸線の延長方向に沿って下流側排気管部分34の内部を流動する排気ガスは、その上流側排気管部分33の中心軸線の延長方向と交差する下流側排気管部分34の屈曲箇所の管周壁に対して最も接触する度合いが高く、その箇所の付近がヒートスポットHとなるものであり、このヒートスポットHの付近における管周壁の外側箇所での雰囲気温度を検出し易い位置に排気温度検出センサ6が配設されている。
そして、エンジン21の燃焼不良などの影響でマフラー30から排出される排気ガス温度が異常に高い温度になった場合(例えば600℃程度)には、排気温度検出センサ6が配設された前記管周壁の外側箇所での雰囲気温度も前記所定温度を超えるので、その異常な温度上昇を的確に、早期のうちに検出することができる。ただし、この異常な温度上昇を検出する場合でも、排気温度検出センサ6が配設されている周辺の雰囲気温度は前記所定温度を超えた程度のものであり、排気ガス温度に近い雰囲気温度に曝される状態とはならないので、検出すべき所定温度の低い排気温度検出センサ6を用いることのできるものである。
この冷却水温度検出センサ70は、前記排気温度検出センサ6と同一仕様の構造、及び所定温度に設定されたもので構成してあり、その感温部(図外)が冷却水循環路7に挿入された状態で用いられるように配設してあり、冷却水循環路7内を流動する冷却水の温度を検出するように構成してある。
この制御回路8では、電源81に対して警報ブザー80が接続される主回路8aと、電源81に対して前記排気温度検出センサ6と冷却水温度検出センサ70とが接続される操作回路8bとを備えており、何れか一方、又は両方の検出センサ6,70による検出温度がそれぞれの検出センサ6,70に設定された、ほぼ同程度の所定温度に達すると、その制御回路8での操作回路8bにおける通電が断たれ、て警報ブザー80が接続された主回路8aに通電されることで警報ブザー80が鳴動作動するように構成されている。
そして、前記排気温度検出センサ6及び冷却水温度検出センサ70の何れか一方、又は両方での通電が断たれると、操作回路8bに接続されている排気温度検出センサ6又は冷却水温度検出センサ70に接続されているリレー82に対する操作回路8bでの通電が断たれ、リレー82による励磁が解除されるので、主回路8aに接続されている開閉スイッチ82aは、自身のバネ付勢力で「閉」状態に操作され、主回路8aの警報ブザー80が電源81によって鳴動作動されるように構成してある。
このように、前記取付片83を介して転倒保護フレーム14の脚部14aに固定することによって、その取付片83と転倒保護フレーム14の脚部14aとの間に挟まれた位置で装着されている。
この取付片83の位置は、図1に示すように、前後方向で運転座席13に対して比較的近い位置であり、かつ、ボンネット20の外側に相当する位置であるため、運転座席13に搭座する運転者に聞こえやすい位置である。
図3及び図5,6に示すように、自走車体1の後端部にはバランスウエイト55が装備されている。
このバランスウエイト55は、車体フレーム10の後部から後ろ向きに突設されたスタッドボルト56に前後向きの取付孔55aを差し込んで後方側からナット57を締め付け固定することにより、自走車体1に装備させるように構成されている。
このバランスウエイト55は、その上面側が中央部で高い山形に形成されており、ボンネット20の内部に入り込んだ刈草などが後部枠18の下側開口から落下した際に、そのバランスウエイト55の上面に堆積せず、左右両側へ流れ落ちるように傾斜した面55bに形成されている。
したがって、バランスウエイト55の取付孔55aをスタッドボルト56に挿入する際に、前記切り欠き部18Cにバランスウエイト55の上面側の山形形状を合わせることで、簡単に取付孔55aの中心をスタッドボルト56の位置に合致するように案内するガイド部材としての機能をも果たすことができる。
前述の実施形態では、排気温度検出センサ6及び冷却水温度検出センサ70として、同一仕様のセンサを用いたが、これに限らず、別々の仕様のものを用いてもよい。また、設定される所定温度も同一である必要はなく、異なる所定温度に設定してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
前述の実施形態では、排気温度検出センサ6及び冷却水温度検出センサ70として、一定温度以下においてのみ磁性を帯びるサーモフェライトを用いたマグネットとリードスイッチとを備えたリードスイッチ式の温度センサによって構成されたものを示したが、排気温度検出センサ6としては、これに限らず、次のように構成してもよい。
すなわち、図12及び図13に示すように、排気温度検出センサ6としては、円柱状に形成された胴部60の内部にバイメタル(図示せず)を内装し、扁平な一端側に感温部61、及び取付板84への止め金具65を備え、扁平な他端側に導電線への接続端子66を備えたバイメタル式温度センサによって構成してもよい。
したがって、排気温度検出センサ6の感温部61は、取付板84の前記排気管31に面する側とは反対側の面に対向するように取り付けてあり、検温対象の排気管31との間を取付板84によって遮られた状態となっている。このため、排気温度検出センサ6の感温部61は、排気管31側から取付板84に伝えられた熱を、取付板84の温度上昇に基づいて間接的に検出することになる。
このように予め設定された所定温度に達していないときに接点を開いて制御回路8の通電を断ち、所定温度以上に達すると接点を閉じて制御回路8の通電状態とするように構成されたバイメタル式温度センサを用いる場合は、操作回路8bでの前記リレー82を用いる必要がなく、排気温度検出センサ6を主回路8aに直接接続して構成すればよい。
このようなバイメタルセンサを用いて排気温度検出センサ6を構成すると、雰囲気温度が前記所定温度以上に達した時点での排気温度検出センサ6の切換作動が応答性よく迅速に行われやすい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
前述の実施形態では、排気温度検出センサ6及び冷却水温度検出センサ70として、一定温度以下においてのみ磁性を帯びるサーモフェライトを用いたマグネットとリードスイッチとを備えたリードスイッチ式の温度センサや、によって構成されたもの、あるいは、バイメタル式温度センサによって排気温度検出センサ6を構成したものを示したが、これに限らず、温度ヒューズを用いて排気温度検出センサ6や冷却水温度検出センサ70を構成してもよい。
このような温度ヒューズは、低融点可溶金属にリード線を溶接してあり、所定温度以上の熱を温度ヒューズ本体もしくはリード線を介して感知すると、可溶金属の溶融によって接点を開き通電を断つように構成されたものであり、図10に示したように制御回路8に配設して用いることができる。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
前述の実施形態では、排気温度検出センサ6を排気流路3に設けるにあたり、排気流路3を構成する排気管31を、排気方向での上流側に設けられた上流側排気管部分33と、排気方向での下流側に設けられた下流側排気管部分34とで構成して、その下流側排気管部分34の外側に配設した構造のものを示したが、これに限らず、例えば、前記排気温度検出センサ6を上流側排気管部分33の外側に設けるように構成したもの、あるいは、排気管31を上流側排気管部分33と下流側排気管部分34との区別なく一連の排気管31で構成して、その排気管31の外側における任意の適所に設けるようにしてもよい。
また、排気温度検出センサ6を排気流路3に設けるにあたり、排気管31の外側にではなく、マフラー30の外側に排気温度検出センサ6を設けて、マフラー30の周辺の所定箇所で雰囲気温度を検出するようにしてもよい。この場合、マフラー30内を流動する排気ガスの温度が所定以上の高温になったことを検知し易い外側箇所で、マフラー30内の排気ガスよりも低い温度での雰囲気温度を検出するように配設すればよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
前述の実施形態では、所要装置として警報用のブザー80を例示したが、これに限らず例えば、ランプや音声で報知するようにしてもよく、また、モニターなどの表示装置を備える場合には、その表示装置に表示するようにしてもよい。
また、エンジン21の制御装置に連係させて、排気温度検出センサ6や冷却水温度検出センサ70による検出温度が所定値を越えると、エンジン21の作動を停止させる、あるいはアイドリング状態に操作するなどの制御を行うようにしてもよい。
さらに、モーア4を駆動するためのPTO軸などの外部動力取り出しを行えるように構成した構造を備えたものでは、そのPTO軸の駆動を断つPTOクラッチを切り操作するように構成するなどして、外部動力の取り出しを停止するように構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
エンジン21としては、上記実施形態で示したような水冷式のガソリンエンジンに限らず、空冷式のものであってもよく、またディーゼルエンジンであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
エンジン21の出力軸の方向を前後向きにした縦置き形式のものに限らず、出力軸の方向を横後向きにした横置き形式のものであってもよく、また、エンジン21が車体の前側に配置されるものであってもよい。そして、エンジン21が車体の前側に配置されて後方側から冷却風を送るような構造では、マフラー30をエンジン21の前側に配置して、排気温度検出センサ6はそのエンジン21の前側に配置されたマフラー30、または排気管31の外側で送風経路R内に位置するように配設するようにすればよい。
また、前述の実施形態では、インレットマニホールド26がエンジン21の右側に配設され、エキゾーストマニホールド27が左側に配設された構造において、排気管31の上流側を右側に、下流側を左側に配設した構造のものを示したが、これに限らず、前述の実施形態で示した構造とは左右が対称となるように、つまり、インレットマニホールド26がエンジン21の左側に配設され、エキゾーストマニホールド27が右側に配設された構造において、排気管31の上流側を左側に、下流側を右側に配設した構造を採用してもよいが、何れの場合も排気温度検出センサ6は送風経路R内に位置するように配設すればよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
6 排気温度検出センサ
8 制御回路
20 ボンネット
21 エンジン
22 ラジエータ
23 冷却用ファン(冷却ファン)
29 支持枠
30 マフラー
31 排気管
70 冷却水温度検出センサ
80 所要装置
O 曲率中心
R 送風経路
Claims (7)
- エンジンの排気流路に設けたマフラーの外部の所定箇所、又はマフラーよりも排気方向での下手側における排気流路を構成する排気管の外側の所定箇所に、
前記マフラーの内部での未燃ガスの燃焼による前記マフラーの内部温度の上昇に基づいてマフラーの外部の前記所定箇所における空気の温度である雰囲気温度が所定温度に達したこと、又は前記マフラーの内部での未燃ガスの燃焼による前記マフラーの内部温度の上昇に起因する前記排気管内の排気温度の上昇に基づいて排気管の外側の前記所定箇所における空気の温度である雰囲気温度が所定温度に達したことを検出する排気温度検出センサが、当該排気温度検出センサの温度検知部が前記マフラー又は前記排気管の外壁から離間した状態で設けてあり、
前記所定温度が、前記マフラーの内部で前記未燃ガスが燃焼した際の前記マフラーの内部又は前記排気管の内部の温度よりも低く設定され、
前記マフラーの外部又は前記排気管の外側の雰囲気温度に基づいて、前記マフラーの内部での未燃ガスの燃焼による前記温度上昇を検出するエンジンの排熱温度検出装置。 - 前記排気管から流出する空気ではなくマフラーの外部の前記所定箇所における空気の温度である雰囲気温度が所定温度に達したこと、又は前記排気管から流出する空気ではなく排気管の外側の前記所定箇所における空気の温度である雰囲気温度が所定温度に達したことを検出する請求項1に記載のエンジンの排熱温度検出装置。
- 前記排気温度検出センサは、エンジンにおける冷却用の送風経路内に配設されている請求項1又は2記載のエンジンの排熱温度検出装置。
- 前記排気管の外側の前記所定箇所における雰囲気温度が所定温度に達したことを検出する排気温度検出センサは、前記排気管の屈曲箇所の近くで、かつ、その屈曲箇所における排気管の曲率中心から遠い側の管周壁の外側に設けてある請求項1から3の何れか一項記載のエンジンの排熱温度検出装置。
- 前記排気温度検出センサは、前記排気管を支持する支持枠に取り付けてある請求項4記載のエンジンの排熱温度検出装置。
- 前記排気温度検出センサとは別に、ラジエータにおける冷却水温度を検出する冷却水温度検出センサを備え、前記排気温度検出センサと前記冷却水温度検出センサとを共通の制御回路に接続して、何れか一方又は両方の検出センサによる検出温度がそれぞれの検出センサに設定された所定温度に達すると所要装置が作動するように構成してある請求項1〜5の何れか一項記載のエンジンの排熱温度検出装置。
- 機体に備えられているボンネットの内部に、機体前方から、冷却ファン、前記エンジン、前記排気温度検出センサがこの順で配置され、
前記冷却ファンの上端部が、前記エンジンの上面よりも高い位置に位置し、且つ、前記排気温度検出センサが、前記エンジンの上面よりも上方に配置されている請求項1〜5の何れか一項記載のエンジンの排熱温度検出装置。
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