JP5782702B2 - エンジン冷却システム - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン冷却システム、特に密閉式の冷却水系内において冷却液を強制循環させるときに冷却液中の気泡と冷却液を気液分離させるのに適したエンジン冷却システムに関する。
水冷式エンジンを冷却するエンジン冷却システムにおいては、一般に、ラジエータやサーモスタットを有する冷却経路内の冷却液をウォータポンプにより強制循環させるとともに、圧力調整弁を内蔵するラジエータキャップを用いることで、運転中の温度上昇により体積増加する冷却液を加圧してその沸点を高めるようになっている。また、従前は、エンジン運転時に体積増加分の冷却液をラジエータキャップ付近でオーバーフローさせるものが多用されていたが、近時、冷却液温度が高いときには体積増加分の冷却液をリザーブタンク側に流出させて貯留し、冷却液温度が低下するときに圧力調整弁を通しリザーブタンク側からラジエータ内に冷却液を補充させる簡易密閉型のものが多用されている。さらに、ラジエータキャップに相当する圧力調整弁付きのキャップをリザーブタンク側に配置し、リザーブタンク内に冷却液の体積変化を吸収可能な空気溜まりを形成することで、圧力調整弁の開閉頻度を低下させて冷却経路の内圧の安定性を向上させるとともに、冷却経路内で生じる気泡をリザーブタンク内で冷却液から効率良く気液分離できるようにした完全密閉式のものも使用されている。
このように冷却経路内の冷却液から気泡を分離させるエンジン冷却システムとしては、例えば、リザーブタンクの下部に膨出部を設けて、リザーブタンク内の冷却液の液面を水平断面積が狭くなるタンク上部側に制限するようにし、下部側の配管接続部が冷却液の液面上に露出するのを防止するようにしたり、さらに、そのリザーブタンクの配管接続部に形成される流入口から流出口までの間における冷却液の流れの経路が長くなるようにリザーブタンク内を仕切る隔壁を設けて、気液分離性能を高めるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、横流れタイプ(クロスフロータイプ)のラジエータの左右両側のラジエータタンクの上端部に接続されつつ左右方向に延びるリザーブタンクと、そのリザーブタンクの内部を上方側の空気溜り室と下方側の液溜り室とに区画するとともに、冷却液入口側の一端部の近傍に両室を連通させる小穴が形成された気液分離用の遮蔽板と、を備え、小穴を通したラジエータタンク側から液溜り室(遮蔽板の上方の空間)へのエアの抜けを可能にする一方で、冷却液面の傾斜による液溜り室側からラジエータタンク側へのエアの流れ込みを遮蔽板により抑制するようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、ダウンフロータイプのラジエータのアッパタンクにリザーブタンクを接続するとともに、そのアッパタンクからサーモスタットの近傍へとラジエータをバイパスするホースを設けて、始動直後でサーモスタットが閉じているときでもアッパタンク内でのエア抜き作業が実行できるようにしたものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
加えて、ラジエータのアッパタンクに接続するリザーブタンクに加圧キャップを設けるとともに、ラジエータのアッパタンクには迅速な注水ができるよう注水口とその密閉栓を設けたものが知られている(例えば、特許文献4参照)。
なお、エンジン冷却システムではないが、電気モータのジャケットの上部にジャケット内通路と外部の冷却液通路とを接続するとともに気液分離が可能なヘッダタンクを備えるものが知られている(例えば、特許文献5参照)。
冷却液としては、例えば、JIS K2234(engine antifreeze coolants)2種のロング・ライフ・クーラント(エチレン・グリコールに防錆剤、防食剤、酸化抑制剤、凍結防止剤等を添加したもの;以下、LLCという)と水の混合液が使用されている。
特開2008−190443号公報 特開2002−038945号公報 特開2002−004858号公報 特開2005−188381号公報 特開2002−120570号公報
しかしながら、上述のような従来のエンジン冷却システムにあっては、冷却液中に細かい気泡が発生すると、その気泡がラジエータタンク内からリザーブタンク側に到達し難くなっていた。また、冷却液中に非常に細かい気泡が発生した場合には、特許文献1に記載のようにリザーブタンク内での気液分離性能を高めるような対策を実施しても、その非常に細かい気泡がリザーブタンクをそのまま通過してしまう可能性があった。そのため、細かい気泡が混入した冷却液が冷却液通路内を循環し、冷却液が乳濁した状態になってしまうことがあり、エンジンの冷却効率が著しく低下する場合があった。
そればかりか、冷却液が乳濁した状態になると、ヒータコア内の冷却液の流動音が車両のキャビン内に響いてしまったり、酸素と水蒸気の増加によってラジエータ等の劣化や錆の発生を招き易くなっていた。さらに、キャビテーションやエロージョンを招き易くなるという問題もあった。
そこで、本発明は、冷却液に混入した細かい気泡を冷却液から効率良く分離させることでエンジンの冷却効率を高めることができ、微小気泡の混入に起因する冷却水系の各種不具合を解消することのできるエンジン冷却システムを提供するものである。
本発明に係るエンジン冷却システムは、上記課題解決のため、(1)エンジンの冷却液を密閉した冷却液通路を通して強制循環させる密閉式の冷却水系と、前記冷却液の熱を空気との熱交換により排出させるラジエータと、内部に前記冷却液の一部を貯留した液溜り部および該液溜り部の上方に位置する空気溜り部を形成し、前記冷却水系内の冷却液の体積変化に応じて前記冷却液の貯留量を変化させるリザーブタンクと、を備えたエンジン冷却システムであって、前記冷却液通路のうち特定通路区間における下流側ほど通路断面積が拡大するよう傾斜した内壁面を有し、前記冷却液中の気泡を前記特定通路区間内の下流側および鉛直方向上方側に集合させる気体捕集管を具備し、前記気体捕集管の前記内壁面の鉛直方向上端部付近に前記リザーブタンクの内部に連通する連通口が形成されていることを特徴とする。
この発明のエンジン冷却システムでは、冷却液通路の特定通路区間を形成する気体捕集管中において、冷却液中の気泡が特定通路区間内の下流側および鉛直方向上方側に集合しつつ一体化して大きな気泡に変化することから、気体捕集管の内壁面の鉛直方向上端部付近に開口する連通口を通してリザーブタンク側に到達し易くなる。したがって、細かい気泡が混入した冷却液が冷却液通路内を循環し難くなり、エンジンの冷却効率が低下することが有効に抑制されるとともに、微小気泡の混入に起因する冷却水系の各種不具合を解消することが可能となる。
上記(1)記載のエンジン冷却システムにおいては、(2)前記リザーブタンクが、前記強制循環中の前記冷却液の一部を導入および排出するとともに該導入した冷却液から該冷却液中の気泡を分離させるよう気液分離室を有していることが望ましい。この構成により、特定通路区間内の下流側および鉛直方向上方側に集合しながら徐々に一体化して大きくなった気泡が気体捕集管の連通口を通してリザーブタンク側に容易に到達し、リザーブタンク内での気液分離により冷却液中から除去される。したがって、気液分離性能がより向上することになる。
上記(2)記載のエンジン冷却システムは、好ましくは、(3)前記ラジエータが、前記冷却液を導入するラジエータタンクと、該ラジエータタンクから分配される冷却液を通過させるラジエータコアと、を有し、前記気体捕集管が、前記ラジエータタンクの一部によって構成されているものである。この場合、気体捕集管を別に設ける必要がなく、コストや組立て工数を増加させることなく、気液分離性能に優れたエンジン冷却システムを提供できることになる。
上記(3)記載のエンジン冷却システムにおいては、(4)前記ラジエータタンクが前記ラジエータコアの上方で略水平方向に延在するアッパタンクを構成するとともに、前記ラジエータコアがダウンフロー型のチューブを有し、前記ラジエータタンクの一部によって形成される前記気体捕集管の前記内壁面が、少なくとも天井側部分で上下方向に傾斜していることが好ましい。これにより、ダウンフロー型のラジエータのアッパタンク内に比較的長い特定通路区間を容易に確保できる。したがって、アッパタンク内の冷却液に細かい気泡が混入していても、気体捕集管内での気泡の捕集およびリザーブタンク内での気液分離により、細かい気泡が冷却水系を循環する冷却液中から確実に除去される。
上記(4)記載のエンジン冷却システムにおいては、(5)前記ラジエータタンクが、前記特定通路区間より下流側の通路区間で前記特定通路区間とは逆方向に傾斜した下流側天井壁面を有していることが好ましい。この場合、エンジンの運転中に特定通路区間より下流側のアッパタンク内の下流端側角部に空気が溜まったとしても、エンジンが停止すると、その気泡が気体捕集管の連通口側に移動することから、再始動時にその気泡がリザーブタンク側に容易に導入され、リザーブタンク内での気液分離により冷却液中から除去される。
上記(4)または(5)記載のエンジン冷却システムにおいては、(6)前記ラジエータタンクの内部に、該ラジエータタンク内に流入した冷却液を前記特定通路区間に導く上流側通路区間と、前記特定通路区間を通過した冷却液を通す下流側通路区間と、前記特定通路区間とがそれぞれ形成され、前記上流側通路区間、前記下流側通路区間および前記特定通路区間のそれぞれから前記ラジエータコア側に前記冷却液を分配する複数の開口が形成されているのがよい。この構成により、アッパタンク内の冷却液中の気泡をより的確に特定通路区間内の下流側および鉛直方向上方側に集合させることができ、気液分離性能がより向上することになる。なお、前記特定通路区間が前記上流側通路区間および前記下流側通路区間より長くなっているのがより好ましい。
上記(3)記載のエンジン冷却システムにおいては、(7)前記ラジエータタンクが、前記ラジエータコアの水平方向一方側に位置する入口側ラジエータタンクによって構成されるとともに、前記ラジエータコアがクロスフロー型のチューブを有し、前記入口側ラジエータタンクによって構成される前記気体捕集管の前記内壁面が、少なくとも水平方向外方側の側壁の上部で水平方向外方側に傾斜しているものであってもよい。この場合、クロスフロー型のラジエータの入口側ラジエータタンク内(特に、冷却液入口より上方側)に比較的長い特定通路区間を容易に確保でき、冷却液中の細かい気泡でも特定通路区間内の下流側および鉛直方向上方側に集合しながら徐々に一体化して大きくなり、気液分離が容易な状態で気体捕集管の連通口を通してリザーブタンク側に到達する。したがって、アッパタンク内の冷却液に細かい気泡が混入していても、気体捕集管内での捕集およびリザーブタンク内での気液分離により、細かい気泡が冷却液中から確実に除去される。
上記(2)記載のエンジン冷却システムにおいては、(8)前記気体捕集管が、前記密閉した冷却液通路の一部を構成する冷却液ホースの途中に装着されているものであってもよい。この場合、既存の完全密閉式のエンジン冷却システムに容易に気体捕集管を追加して、その気液分離性能を高めることができるし、気体捕集管を構成する部品を共用化できる。
本発明によれば、冷却液通路の特定通路区間を形成する気体捕集管中で、冷却液中の気泡が特定通路区間内の下流側および鉛直方向上方側に集合しつつ一体化して大きな気泡に変化し、気体捕集管の連通口を通して気液分離の容易な気泡サイズでリザーブタンク側に到達するようにしているので、冷却液に混入した細かい気泡を冷却液から効率良く分離させることでエンジンの冷却効率を高めることができ、微小気泡の混入に起因する冷却水系の各種不具合を解消することのできるエンジン冷却システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るエンジン冷却システムの概略ブロック構成図である。 本発明の第1実施形態に係るエンジン冷却システムの概略側面図である。 本発明の第1実施形態に係るエンジン冷却システムにおけるラジエータのアッパタンクの概略正面断面図である。 本発明の第2実施形態に係るエンジン冷却システムの要部の概略構成図である。 本発明の第3実施形態に係るエンジン冷却システムにおけるラジエータ付近を示すその要部概略構成図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1〜図3は本発明のエンジン冷却システムの第1実施形態を示している。
なお、本実施形態のエンジン冷却システムは、車両に搭載された水冷式内燃機関であるエンジンの冷却液を冷却するものであって、本発明をダウンフロー型のラジエータを備えたエンジン冷却システムに適用したものである。
まず、その構成について説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態のエンジン冷却システム1は、エンジン11の内部に形成されたウォータジャケット11w(冷却液通路の一部)と、ダウンフロー型のラジエータ12と、エンジン11およびラジエータ12の間に介装されたラジエータ入口側ホース13およびラジエータ出口側ホース14(本実施形態では、アッパホースおよびロワホース)と、エンジン11のウォータジャケット11wの上流端側に配置されたウォータポンプ15と、そのウォータポンプ15の吸入側に配置されたボトムバイパス弁付のサーモスタット16と、圧力調整弁付のタンクキャップ22を有する密閉式のリザーブタンク20と、を備えている。このエンジン冷却システム1は、エンジン11の冷却液を密閉した冷却液通路31を通してウォータポンプ15により強制循環させるとともに、リザーブタンク20の内部を冷却液通路の一部として加圧状態にする完全密閉式の冷却水系30を構成している。
ラジエータ12は、エンジン11のウォータジャケット11wを通った冷却液の熱を空気との熱交換により排出させる熱交換器であり、車両の走行あるいは図示しないクーリングファンの回転に伴う車両前方からの空気の流れに冷却液の熱を移動させることができる。このラジエータ12は、エンジン11のウォータジャケット11wを通った冷却液を導入する入口側のアッパタンク12aと、熱交換による冷却後の冷却液をエンジン11側に戻す出口側のロワタンク12bと、これらアッパタンク12aおよびロワタンク12bの間に配置されたダウンフロー型のラジエータコア12cと、を有している。ここで、ラジエータコア12cは、図1に部分的に略示するように、アッパタンク12aから分配される冷却液を略鉛直方向に通過させる複数の冷却チューブ12ctおよびその冷却チューブ12ctに一体に結合された複数の冷却フィン12cfによって構成されている。
ラジエータ入口側ホース13およびラジエータ出口側ホース14は、エンジン11内のウォータジャケット11wと冷却液通路31のうちラジエータ12内の熱交換通路部分(図示せず)を連通させるよう、エンジン11の冷却液入口11aおよび冷却液出口11bとラジエータ12のアッパタンク12aおよびロワタンク12bとをそれぞれ接続する耐熱性・耐圧性のある配管である。
ウォータポンプ15は、エンジン11からの動力により回転するようエンジン11に内蔵され、エンジン11内からラジエータ入口側ホース13を通してラジエータ12に高温の冷却液が流入し、ラジエータ12での熱交換により冷却された冷却液がラジエータ出口側ホース14を通してエンジン11側に供給される冷却液通路31内の所定の循環経路で、あるいは更にエンジン11からヒータ用配管18a,18bおよび車室側ヒータコア19(ヒータ用熱交換器)内を通して、冷却液を循環させるようになっている。また、サーモスタット16は、ウォータポンプ15の吸入側に配置され、冷却液温度に応じてラジエータ12のロワタンク12bに連通するメインバルブ部分を開閉させることで、ラジエータ出口側ホース14を通る冷却液の流量を調節することができるようになっており、冷却水温度(冷却液温度)が低い冷間時にはそのメインバルブ部分を閉弁させてラジエータ出口側ホース14を通る冷却液の流量を制限するとともに、バイパス弁部分を開弁動作させることで、エンジン11の冷却液出口11b側からウォータポンプ15の吸入側に延びるバイパス通路32を開通させ、エンジン11のウォータジャケット11wを通過した冷却液を再度エンジン11内に還流させることができるようになっている。
なお、ラジエータ入口側ホース13、ラジエータ出口側ホース14、ウォータポンプ15およびサーモスタット16は、それぞれ公知のものと同様である。
リザーブタンク20は、リザーブタンク接続配管29a,29bを介してラジエータ12のアッパタンク12aと、ラジエータ12のロワタンク12bからウォータポンプ15の吸入側、例えばサーモスタット16のメインバルブ部分の上流側とに、それぞれ配管接続されている。
また、リザーブタンク20は、その上部に冷却液を注入する図示しない注水口が形成され、注入された冷却液をその上方の空気と共に貯留するタンク本体21と、注水口を密閉するようにタンク本体21の注水口付近に着脱可能に設けられた公知の圧力調整弁付のタンクキャップ22と、を有している。
なお、詳細を図示しないが、タンクキャップ22に内蔵される圧力調整弁は、冷却液の温度上昇および膨張によりリザーブタンク20内の圧力が予め設定された上限圧力に達するときに開弁して空気溜り部20bの空気の一部を大気中に排出する機能と、冷却液の温度低下および収縮によりリザーブタンク20内の圧力が大気圧以下に低下しようとするときに開弁してリザーブタンク20内が負圧になるのを防ぐ機能とを発揮する公知のものである。
図2に示すように、このリザーブタンク20は、内部に冷却液の一部を貯留した液溜り部20aおよびその液溜り部20aの上方に位置する空気溜り部20bを形成し、冷却水系30内の冷却液の体積変化に応じて液溜り部20aにおける冷却液の貯留量を変化させるようになっている。また、リザーブタンク20のタンク本体21には、一端側でラジエータ12のアッパタンク12aに配管接続された円筒状の第1連通管部23の他端部と、一端側でサーモスタット16のメインバルブ部分の上流側に配管接続された第2連通管部24の他端部とが接続されており、これら第1連通管部23および第2連通管部24の他端部同士はリザーブタンク20内における冷却液の通過方向に所定距離だけ離間している。
このリザーブタンク20は、ウォータポンプ15による強制循環中の冷却液の一部を導入および排出するとともに、導入した冷却液中の気泡をその冷却液から分離させる気液分離室25を形成しており、その気液分離室25は、ラジエータ12をバイパスする第2のバイパス通路33の一部を形成することで、加圧・密閉される冷却液通路31の一部を構成している。
一方、本実施形態においては、ラジエータ12のアッパタンク12aの一部によって、気体捕集管41が構成されている。
この気体捕集管41は、冷却液通路31のうちラジエータ12のアッパタンク12a内に位置する特定通路区間31sにおいて、その下流側ほど通路断面積が拡大するように少なくともその天井側部分41jで上下方向に傾斜した内壁面41aを有しており、ラジエータ12のアッパタンク12a内を通る冷却液中の細かい気泡を特定通路区間31s内の下流側および鉛直方向上方側に集合させるようになっている。
また、気体捕集管41の内壁面41aの鉛直方向上端部付近には、リザーブタンク接続配管29aを通してリザーブタンク20内の気液分離室25に連通する連通口41pが形成されている。
ラジエータ12のアッパタンク12aはラジエータコア12cの上方で略水平方向に延在し、気体捕集管41は、そのアッパタンク12aの延在方向の中間部に位置している。
具体的には、ラジエータ12のアッパタンク12aの内部には、アッパタンク12a内に流入した冷却液を特定通路区間31sに導く上流側通路区間31u(上流側の通路区間)と、特定通路区間31sを通過した冷却液を通す下流側通路区間31d(下流側の通路区間)と、これらの間に位置する特定通路区間31sとがそれぞれ形成されており、特定通路区間31sは、上流側通路区間31uおよび下流側通路区間31dのそれぞれより通路長さが大きく設定されている。
また、ラジエータ12のアッパタンク12aの内底面側には、上流側通路区間31u、下流側通路区間31dおよび特定通路区間31sのそれぞれからラジエータコア12c側に冷却液を分配する複数の開口31eが形成されている。これら複数の開口31eは、ラジエータ12のラジエータコア12cを構成するよう互いに並列して上下方向に延びる複数の冷却チューブ12ctの上端部によって形成されている。また、複数の冷却チューブ12ctは、ラジエータ12のラジエータコア12cに対して車両前後方向に空気が通過できるように、複数の冷却フィン12cfによって互いに結合されている。
さらに、図3に示すように、気体捕集管41の内壁面41aのうち少なくとも複数の冷却チューブ12ctの上端側の複数の開口31eに対向する天井側部分41jは、ラジエータ入口側ホース13に接続されたアッパタンク12aの冷却液入口12iに近い上流端側では、鉛直方向における冷却液入口12iの中心高さh7と同等の高さに位置し、冷却液入口12iから離れた下流端側ではアッパタンク12aの内部で鉛直方向の最も上方側の高さh1に位置するようにアッパタンク12aの内底面に対し平行な略水平線に対し角度θ2だけ傾斜しており、特定通路区間31s内では冷却液入口12iからの離間距離に応じて通路断面積が徐々に拡大している。なお、その冷却液入口12iからの離間距離の増加に対する通路断面積の増加の比率は、一定でもよいし、変化してもよい。
また、ラジエータ12のアッパタンク12aは、下流側通路区間31dにおいては、アッパタンク12aの内底面に対し平行な略水平線に対し特定通路区間31sの天井側部分41jとは逆方向(冷却液入口12iからの離間距離が大きくなるほど高さが低くなる)に角度θ1だけ傾斜した下流側天井壁面41kを有しており、上流側通路区間31uにおいても、アッパタンク12aの内底面に対し平行な略水平線に対し冷却液入口12iからの離間距離が大きくなるほど高さが低くなるよう角度θ3だけ傾斜した上流側天井壁面41nを有している。
なお、気体捕集管41の内壁面41aは、特定通路区間31sの天井側部分41jと下流側天井壁面41kとの間では、下流側天井壁面41kと同方向にかつアッパタンク12aの内底面に対する天井側部分41jや下流側天井壁面41kの傾斜角度θ2,θ1より十分に大きな傾斜角度θ4をなす急傾斜面41hとなっている。また、図3に示すように、冷却液入口12iの中心からアッパタンク12aの一端までの距離L1は、冷却液入口12iの中心からアッパタンク12aの他端までの距離L2よりも大きくなっている。冷却液入口12iの中心に対するアッパタンク12aの上方側への膨出部分41eの片側幅L8,L9は、互いに略等しく、膨出部分41eの高さh8は、気体捕集管41の天井側部分41jの頂部高さh1より低くなっている。また、冷却液入口12iの中心高さh8は、連通口41pの中心高さh2より低くなっている。ただし、冷却液入口12iの口径は連通口41pの口径よりも大きくなっている。特定通路区間31sの全長L3は天井側部分41jの全長L6よりわずかに長く、その差分に相当する長さの略水平部が天井側部分41jの頂部付近に形成されている。連通口41pの開口位置は、図中ではアッパタンク12aの背面側であるが、前面側でもよいし、天井側部分41jまたは急傾斜面41hの頂部付近であってもよい。冷却液入口12iの中心から特定通路区間31sの上流端までの離間距離L4は、膨出部分41eと気体捕集管41の間でアッパタンク12aの内の冷却液通路が一旦狭められることができれば、膨出部分41eの片側幅L8よりわずかに大きい程度に片側幅L8に近い距離であってもよい。下流側天井壁面41kの上端高さh3および下端高さh4は、上流側天井壁面41nの上端高さh6および下端高さh5とそれぞれ同等である。
次に、その作用を説明する。
上述のように構成された本実施形態のエンジン冷却システム1では、冷却液通路31の特定通路区間31sを形成する気体捕集管41中において、冷却液中の気泡が特定通路区間31s内の下流側および鉛直方向上方側に集合しつつ一体化して大きな気泡に変化することから、気体捕集管41の内壁面41aの鉛直方向上端部付近に開口する連通口41pを通してリザーブタンク20側に到達し易くなる。したがって、細かい気泡が混入した冷却液が冷却液通路31内を循環し難くなり、エンジン11の冷却効率が低下することが有効に抑制されるとともに、微小気泡の混入に起因する従来の各種不具合(例えば、ヒータコア内の冷却液の流動音が車両のキャビン内に響いてしまうという問題、酸素と水蒸気の増加によってラジエータ12等の劣化や錆の発生を招き易くなるという問題、キャビテーションやエロージョンを招き易くなるといった問題等)が解消できることになる。
また、本実施形態では、リザーブタンク20が、ウォータポンプ15による強制循環中の冷却液の一部を導入および排出するとともに導入した冷却液中の気泡をその冷却液から分離させる気液分離室25を有しているので、特定通路区間31s内の下流側および鉛直方向上方側に集合しながら徐々に一体化して大きくなった気泡が、気体捕集管41の連通口41pを通してリザーブタンク20側に容易に到達可能となり、リザーブタンク20内での気液分離により気泡が冷却液中から的確に除去される。したがって、エンジン冷却システム1における気液分離性能がより向上することになる。
さらに、本実施形態では、気体捕集管41が、ラジエータ12のアッパタンク12aの一部によって構成されているので、気体捕集管41を独立した専用部品として別設する必要がなく、コストや組立て工数を増加させることなく、気液分離性能に優れたエンジン冷却システム1を提供できることになる。
加えて、アッパタンク12aがラジエータコア12cの上方で略水平方向に延在するとともに、ラジエータコア12cが上下方向に延在する複数の冷却チューブ12ctを有し、アッパタンク12aの一部によって形成される気体捕集管41の内壁面41aが少なくともその天井側部分41jで上下方向に傾斜しているので、ダウンフロー型のラジエータ12のアッパタンク12a内に比較的長い特定通路区間31sを容易に確保できる。したがって、アッパタンク12a内の冷却液に細かい気泡が混入していても、気体捕集管41内での気泡の捕集およびリザーブタンク20内での気液分離により、細かい気泡が冷却水系30を循環する冷却液中から確実に除去される。
また、ラジエータ12のアッパタンク12aが、特定通路区間31sより下流側の下流側通路区間31dで特定通路区間31sとは逆方向に傾斜した下流側天井壁面41kを有しているので、エンジン11の運転中に特定通路区間31sより下流側のアッパタンク12a内の下流端側角部に空気が溜まったとしても、エンジン11が停止すると、その気泡が下流側天井壁面41kに沿って気体捕集管41の連通口41p側に移動することから、エンジン11の再始動時にその気泡がリザーブタンク20側に容易に導入され、リザーブタンク20内での気液分離により冷却液中から除去される。
しかも、ラジエータ12のアッパタンク12aの内部で、特定通路区間31sの直前の通路断面積を縮小させる上流側通路区間31uと特定通路区間31sの下流側で通路断面積を縮小させる下流側通路区間31dとの間にこれらより長い特定通路区間31sが形成され、これら上流側通路区間31u、下流側通路区間31dおよび特定通路区間31sのそれぞれからラジエータコア12c側に冷却液を分配する複数の開口31eが形成されているので、アッパタンク12a内の冷却液中の気泡をより的確に特定通路区間31s内の下流側および鉛直方向上方側に集合させることができる。
このように、本実施形態によれば、冷却液通路31の特定通路区間31sを形成する気体捕集管41中で、冷却液中の気泡が特定通路区間31s内の下流側および鉛直方向上方側に集合しつつ一体化して大きな気泡に変化し、気体捕集管41の連通口41pを通して気液分離の容易な気泡サイズでリザーブタンク20側に到達するようにしているので、冷却液に混入した細かい気泡を冷却液から効率良く分離させることでエンジン11の冷却効率を高めることができ、微小気泡の混入に起因して冷却水系30に生じ得る各種不具合を解消することのできるエンジン冷却システム1を提供することができる。
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態に係るエンジン冷却システムの要部の概略構成を示している。
なお、本実施形態は、本発明にいう気体捕集管を、密閉した冷却液通路の一部を構成する冷却液ホースの途中に装着したものであり、それ以外の構成は、上述の第1実施形態と同様のものである。したがって、第1実施形態と同様の構成要素については、図1〜図3に示した対応する構成要素の符号を用いて説明し、それらの図示は省略する。
本実施形態のエンジン冷却システムにおいては、気体捕集管51が、一対のホース52,53と共に1つの冷却液通路54を形成しており、これら気体捕集管51および一対のホース52,53は、例えばラジエータ入口側ホース13と置き換え可能になっている。なお、気体捕集管51および一対のホース52,53は、バイパス通路32以外の通路であってラジエータ12およびリザーブタンク20に対し並列に設けられた冷却液通路を形成してもよい。
本実施形態においては、リザーブタンク20は、リザーブタンク接続配管29aによってラジエータ62のアッパタンク62aの冷却液入口62iの近傍に位置する頂部連通口62pに接続されるとともに、リザーブタンク接続配管29bによってラジエータ62のロワタンク62bに接続されている。ラジエータ62は、公知のダウンフロー型のものであり、アッパタンク62aとロワタンク62bの間にラジエータコア62cを有する。
一方、気体捕集管51は、ラジエータ入口側ホース13内の冷却液通路に相当する冷却液通路54のうち特定通路区間54sにおいて、その下流側ほど通路断面積が拡大するように少なくともその天井側部分51jで上下方向に傾斜した内壁面51aを有しており、冷却液通路31内を通る冷却液中の細かい気泡を特定通路区間であるバイパス通路32内の下流側および鉛直方向上方側に集合させるようになっている。この場合、冷却液通路54は、少なくとも気体捕集管51の内部において略水平方向に延在することになる。
また、気体捕集管51の内壁面51aの鉛直方向上端部付近には、接続配管59を通してリザーブタンク20のリザーブタンク接続配管29aの途中または第1連通管部23の途中(分岐部分)に接続され、リザーブタンク20内に連通する連通口51pが形成されている。勿論、接続配管59は、第1連通管部23と同様に第2連通管部24から離間してリザーブタンク20に形成された他の連通管部に接続されてもよい。なお、気体捕集管51の内壁面51aは、特定通路区間54sの天井側部分51jと略水平な下流側天井壁面51kとの間では、アッパタンク12aの内底面に対する天井側部分51jの傾斜角度θ2より十分に大きな傾斜角度をなして天井側部分51jとは逆方向に急傾斜する急傾斜面51hとなっている。
本実施形態においても、冷却液通路31の一部である特定通路区間54sを形成する気体捕集管51中で、冷却液中の気泡が特定通路区間54s内の下流側および鉛直方向上方側に集合しつつ一体化して大きな気泡に変化し、気体捕集管51の連通口51pを通して気液分離の容易な気泡サイズでリザーブタンク20側に到達するようにしているので、冷却液に混入した細かい気泡を冷却液から効率良く分離させることでエンジン11の冷却効率を高めることができ、微小気泡の混入に起因して冷却水系30に生じ得る各種不具合を解消することのできるエンジン冷却システムを提供することができる。
また、本実施形態では、気体捕集管51が密閉した冷却液通路31の一部を構成するラジエータ入口側ホース13(冷却液ホース)の途中に装着されているものとなるから、既存の完全密閉式のエンジン冷却システムに容易に気体捕集管51を追加して、その気液分離性能を高めることができるし、気体捕集管51を構成する部品を他のエンジンと共用化することができる。
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態に係るエンジン冷却システムにおけるラジエータの概略構成を示している。なお、本実施形態は、本発明をクロスフロー型のラジータを備えたエンジン冷却システムに適用したものであり、それ以外の構成は、上述の第1実施形態と同様であるので、第1実施形態と同様の構成要素については、図1〜図3に示した対応する構成要素の符号を用いて説明し、図示は省略する。
本実施形態のエンジン冷却システムにおいては、第1実施形態のダウンフロー型のラジエータ12に代えて、クロスフロー型のラジエータ72を備えている。
このラジエータ72は、エンジン11のウォータジャケット11wを通った冷却液を導入する入口側ラジエータタンク72aと、熱交換による冷却後の冷却液をエンジン11側に戻す出口側ラジエータタンク72bと、これら入口側ラジエータタンク72aおよび出口側ラジエータタンク72bの間に配置されたクロスフロー型(横流れ型)のラジエータコア72cと、を有している。ここで、ラジエータコア72cは、図5に部分的に略示するように、アッパタンク72aから分配される冷却液を略水平方向に通過させる複数の冷却チューブ72ctおよびその冷却チューブ72ctに一体に結合された複数の冷却フィン72cfによって構成されている。
本実施形態においては、ラジエータ72の入口側ラジエータタンク72aを通る冷却液通路31のうちラジエータコア12cの水平方向一方側に位置する略鉛直方向の特定通路区間31sにおいて、入口側ラジエータタンク72aの一部によって気体捕集管81が構成されている。
また、入口側ラジエータタンク72aによって構成される気体捕集管81の内壁面81aは、少なくとも水平方向外方側の側壁81rの上部で水平方向外方側に傾斜している。
具体的には、気体捕集管81の内壁面81aは、冷却液通路31のうちラジエータ72の入口側ラジエータタンク72a内に位置する特定通路区間31sにおいて、その下流側ほど通路断面積が拡大するように少なくともその外側壁面部分81jで冷却水のクロスフロー方向と逆向きとなる略水平方向の一方側に傾斜しており、ラジエータ72の入口側ラジエータタンク72a内を通る冷却液中の細かい気泡を特定通路区間31s内の下流側および鉛直方向上方側に集合させるようになっている。
また、気体捕集管81の内壁面81aの鉛直方向上端部付近には、リザーブタンク接続配管29aを通してリザーブタンク20内の気液分離室25に連通する連通口81pが形成されている。さらに、ラジエータ72の入口側ラジエータタンク72aは、ラジエータコア72cの一側方で略鉛直方向に延在するその延在方向の上端部で、気体捕集管81を構成しており、入口側ラジエータタンク72aの上端内壁面81kは、連通口81pに近いほど鉛直方向上方側に位置するようわずかに傾斜している。
この場合、クロスフロー型のラジエータ72の入口側ラジエータタンク72a内(特に、冷却液入口72iより上方側)に比較的長い特定通路区間31sを容易に確保できるとともに、冷却液中の細かい気泡でも特定通路区間31s内の下流側および鉛直方向上方側に集合しながら徐々に一体化して大きくなり、気液分離が容易な状態で気体捕集管81の連通口81pを通してリザーブタンク20側に容易に到達する。したがって、入口側ラジエータタンク72a内の冷却液に細かい気泡が混入していても、気体捕集管81内での捕集およびリザーブタンク20内での気液分離により、冷却水系30内を循環する冷却液中から細かい気泡が確実に除去される。
本実施形態においても、冷却液通路31の一部である特定通路区間31sを形成する気体捕集管81中で、冷却液中の気泡が特定通路区間31s内の下流側および鉛直方向上方側に集合しつつ一体化して大きな気泡に変化し、気体捕集管81の連通口81pを通して気液分離の容易な気泡サイズでリザーブタンク20側に到達するようにしているので、冷却液に混入した細かい気泡を冷却液から効率良く分離させることでエンジン11の冷却効率を高めることができ、微小気泡の混入に起因して冷却水系30に生じ得る各種不具合を解消することのできるエンジン冷却システムを提供することができる。
なお、上述の各実施形態においては、気体捕集管を冷却水系30中に1つだけ設けていたが、それぞれ前後差圧が確保できれば複数設けることができることはいうまでもない。また、本発明はリザーブタンクが冷却液通路の一部を構成するものであるのが好ましいが、冷却液通路の一部を形成する気体捕集管と併用する場合には、圧力調整弁付のキャップを有している構成であって内部の空気溜り部と液溜り部を有するものであれば、冷却液を常時流通させるものでなくともよい。
以上説明したように、本発明は、冷却液通路の特定通路区間を形成する気体捕集管中で、冷却液中の気泡が特定通路区間内の下流側および鉛直方向上方側に集合しつつ一体化して大きな気泡に変化し、気体捕集管の連通口を通して気液分離の容易な気泡サイズでリザーブタンク側に到達するようにしているので、冷却液に混入した細かい気泡を冷却液から効率良く分離させることでエンジンの冷却効率を高めることができ、微小気泡の混入に起因して冷却水系30に生じ得る各種不具合を解消することのできるエンジン冷却システムを提供することができるという効果を奏するものであり、密閉式の冷却水系内において冷却液を強制循環させるときに冷却液中の気泡と冷却液を気液分離させるのに適したエンジン冷却システム全般に有用である。
1 エンジン冷却システム
11 エンジン(内燃機関)
11w ウォータジャケット
12;62;72 ラジエータ
12a アッパタンク(ラジエータタンク)
12c;62c;72c ラジエータコア
12i;62i;72i 冷却液入口
13 ラジエータ入口側ホース
14 ラジエータ出口側ホース
15 ウォータポンプ
16 サーモスタット
20 リザーブタンク
20a 液溜り部
20b 空気溜り部
25 気液分離室
29a,29b リザーブタンク接続配管
30 冷却水系
31;54 冷却液通路
31d 下流側通路区間
31e 開口
31s;54s 特定通路区間
31u 上流側通路区間
41;51;81 気体捕集管
41a;51a;81a 内壁面
41j;51j 天井側部分
41k 下流側天井壁面
41n 上流側天井壁面
41p;51p;81p 連通口
52,53 ホース
59 接続配管
72a 入口側ラジエータタンク
81j 外側壁面部分
81k 上端内壁面
81r 側壁

Claims (3)

  1. エンジンの冷却液を密閉した冷却液通路を通して強制循環させる密閉式の冷却水系と、前記冷却液の熱を空気との熱交換により排出させるラジエータと、内部に前記冷却液の一部を貯留した液溜り部および該液溜り部の上方に位置する空気溜り部を形成し、前記冷却水系内の冷却液の体積変化に応じて前記冷却液の貯留量を変化させるリザーブタンクと、を備えたエンジン冷却システムであって、
    前記リザーブタンクが、前記ラジエータをバイパスするよう前記冷却液通路に接続されたバイパス通路の一部を構成し、前記強制循環中の前記冷却液の一部を導入および排出して該導入した冷却液から該冷却液中の気泡を分離させる気液分離室を有しているとともに、
    前記ラジエータが、ダウンフロー型のチューブを有するラジエータコアと、前記冷却液を導入する冷却液入口が形成されるとともに前記ラジエータコアの上方で略水平方向に延在するアッパタンクと、を有し、
    前記アッパタンクが、前記冷却液通路のうち特定通路区間内に、前記冷却水入口から離れる下流側ほど通路断面積が拡大するよう少なくとも天井側部分で傾斜した内壁面を有するとともに、前記冷却液中の気泡を前記特定通路区間内の下流側および鉛直方向上方側に集合させる気体捕集管を構成しており
    前記気体捕集管の前記内壁面の鉛直方向上端部付近に前記リザーブタンクの内部に連通する連通口が形成されていることを特徴とするエンジン冷却システム。
  2. 前記ラジエータタンクが、前記特定通路区間より下流側の通路区間で前記特定通路区間とは逆方向に傾斜した下流側天井壁面を有していることを特徴とする請求項1に記載のエンジン冷却システム。
  3. 前記ラジエータタンクの内部に、該ラジエータタンク内に流入した冷却液を前記特定通路区間に導く上流側通路区間と、前記特定通路区間を通過した冷却液を通す下流側通路区間と、前記特定通路区間とがそれぞれ形成され、前記上流側通路区間、前記下流側通路区間および前記特定通路区間のそれぞれから前記ラジエータコア側に前記冷却液を分配する複数の開口が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエンジン冷却システム。
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