JP3564843B2 - 車両用エンジン暖機装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、エンジンの冷却水回路途中の保温器内に蓄熱保温された高温の冷却水を利用してエンジン暖機などを行うようにした車両用エンジン暖機装置に関するもので、特に保温器内の空気抜き性能を向上した車両用エンジン暖機装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図14に示したように、水冷式のエンジン101を適正な温度に冷却するためにエンジン冷却装置100が車両に搭載されている。また、車両においては、車室内を暖房するためにエンジン101から放熱される熱量を利用している。このようなエンジン冷却装置100は、エンジン101およびウォータポンプ102に、ラジエータ103、温水バルブ104、ヒータコア105等をそれぞれ環状に接続している。なお、ラジエータ103のアッパータンク106には完全密閉式のリザーブタンク107が接続され、ロアタンク108にはサーモスタット109が接続されている。また、エンジン冷却装置100内の系統圧は、リザーブタンク107に取り付けられる加圧キャップ110により所定値に設定されている。
【0003】
そして、111はリザーブタンク107とウォータポンプ102の入口部とを連通し、加圧キャップ110によりエンジン101の各部に均一な系統圧を加える加圧回路である。112はラジエータ103のアッパータンク106とリザーブタンク107とを連通し、空気抜きを行うためのエア抜け回路で、113はサーモスタット109とウォータポンプ102の入口部とを連通するサクションパイプである。114はエンジン101の冷却水が低温のときにラジエータ103を迂回するバイパスパイプである。
【0004】
そして、このような完全密閉式のリザーブタンク107を搭載した車両用エンジン101の冷却系では、図15に示したように、ラジエータ103とリザーブタンク107、あるいはエンジン101とリザーブタンク107、さらにはリザーブタンク107とウォータポンプ102の入口部との連通において、ゴム製の連通ホース121等を使用しており、その連通ホース121は前述の各部にホースバンド等の締付け部材122、123を用いて固定されている。
【0005】
ところが、第1従来例の車両用エンジン冷却装置100では、自動車等の車両において水冷式のエンジン101を長時間停止した後に始動すると、特に外気温が低い冬期の場合には、所定時間、エンジン101を暖機運転する必要があった。この結果、燃料消費量が極めて多く不経済となると共に、エンジン101が最適な温度に到達するまで自動車等の走行性能も悪いという問題が生じていた。
【0006】
そこで、上記の問題を解消する目的で、特開昭58−133415号公報や、実開平2−92054号公報に記載の技術が提案されている。先ず、特開昭58−133415号公報(第2従来例)には、エンジンとラジエータとを結ぶ冷却水流路の途中に、冷却水回路中の冷却水の略全量を貯蓄可能な保温タンクを配設し、エンジンの始動時に保温タンク内の高温の冷却水をエンジンに供給してエンジンを暖機する車両用エンジン暖機装置が記載されている。
【0007】
また、実開平2−92054号公報(第3従来例)には、エンジンやラジエータとをパイプで結んだ蓄熱器を配設し、蓄熱器とエンジン(ラジエータ)内に温度センサを取り付け、温度差により蓄熱器内の冷却水とエンジン側の冷却水とを交換し、エンジンの暖機を行うようにした車両用エンジン暖機装置が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、第2従来例では、保温タンク内の高温の冷却水をエンジンに供給する時に冷却水流路に設置された電磁弁を開弁する必要があった。その結果、電磁弁を開弁および閉弁するための電磁弁の制御装置が必要となるので、非常に高コストとなるという問題が生じている。
【0009】
また、保温器内の冷却水の温度は大なり小なり低下するものであり、冷却水の温度が低下した部分程保温器の下部に集まるが、第2従来例では保温器の出口パイプが下部付近で開口している。その結果、保温タンク内の冷却水をエンジンに供給する時には、温度が低目の冷却水から供給されてしまうので、エンジンの暖機性能を低下させてしまうという問題が生じている。
【0010】
さらに、第2従来例では、冷却水回路中の冷却水の略全量を貯蓄可能な大きな容積を有する保温タンクを搭載しているが、近年の自動車等の車両のエンジンルーム内は益々過密化の傾向にあり、大きな容積を必要とする保温タンクの搭載は非常に困難となるという問題が生じている。
【0011】
一方、第3従来例では、第2従来例と略同様にして、蓄熱器内の高温の冷却水をエンジンに供給する時にバルブを開弁する必要があり、その結果、バルブを開弁および閉弁するためのバルブの制御装置が必要となるので、非常に高コストとなるという問題が生じている。
【0012】
また、第3従来例の蓄熱器には、この蓄熱器内の空気抜き通路が設けられておらず、蓄熱器内に冷却水を注水する時に、蓄熱器の上部にどうしても空気が貯まるため、保温器内の容積を全て冷却水で満たすことは困難であるという問題が生じている。
【0013】
【発明の目的】
この発明の目的は、保温器内への注水性、および保温器からの空気抜け性を向上し、且つエンジンの暖機性能を向上することが可能な車両用エンジン暖機装置を提供することにある。また、保温器内の冷却水をリザーブタンクの冷却水と共用するため比較的低コストでしかも小さい取付スペースで保温器を設置することが可能な車両用エンジン暖機装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、保温器の少なくとも上部側がリザーブタンクに覆われていると共に、保温器の最上部付近にリザーブタンク内に連通する空気抜き通路を設けている。さらに、保温器の最上部付近で開口し、内部より冷却水を流出させる出口管を設けている。
【0015】
これにより、冷却水を保温器内に注水する場合には、リザーブタンクの注水口より行う。注水口よりリザーブタンク内に注水された冷却水は、エンジンの冷却水系内に供給されることにより、保温器内にも供給される。ここで、保温器内の空気は、冷却水の供給に伴い、保温器の最上部付近に設けられた空気抜き通路を通ってリザーブタンク内に排出される。このように、保温器内の空気抜け性能を向上できるので、保温器内への注水性能を向上することができるという効果が得られる。
【0016】
エンジンの始動時に、保温器内の高温の冷却水をエンジンに供給する場合には、保温器内の最上部付近で開口した出口管より保温器内の冷却水がエンジンに供給される。なお、保温器内では、比較的高目の温度の冷却水が上部側に集まり、比較的低目の温度の冷却水が下部側に集まる。この結果、比較的高目の温度の冷却水をエンジンに供給することができるので、エンジンの暖機性能を向上することができるという効果が得られる。
【0017】
保温器の少なくとも上部側がリザーブタンクに覆われているので、比較的に小さい取付スペースに保温器を設置することができる。また、保温器内に常にエンジンの冷却水が循環しているので、保温器とエンジンの冷却水系との連通状態を遮断する必要がない。この結果、電磁弁やバルブが不要となると共に、それらを制御する制御装置が不要となるので、製品コストを低減することができるという効果が得られる。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、保温器の上部とリザーブタンク本体の上部との間に挟み込まれた押圧部材により、保温器を支持部材の内壁面に押し付けることによって、保温器とリザーブタンク本体との間の隙間がばらついても確実に保温器をリザーブタンク本体に固定できる。また、重心に対して上部で保温器を支持することにより、ボルト、ナット等の機械的な結合部材を削減できる。したがって、車両用エンジン暖機装置の部品点数、組付工数および製品コストを低減できるという効果が得られる。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、押圧部材として弾性変形が可能な弾性体を利用することにより、保温器とリザーブタンク本体との間の隙間がばらついても確実に保温器をリザーブタンク本体に固定できるという効果が得られる。
【0022】
【発明の実施の形態】
〔第1実施例の構成〕
図1ないし図3はこの発明の車両用エンジン暖機装置を、自動車用暖機暖房装置に適用した第1実施例を示したもので、図1は保温器一体型リザーブタンクを示した図で、図2は自動車用暖房暖機装置の冷却系を示した図で、図3はその保温器一体型リザーブタンクの主要部を示した図である。
【0023】
自動車用暖房暖機装置1は、自動車の車室内を暖房する車両用蓄熱式暖房装置と水冷式のエンジン2を即効暖機する車両用エンジン暖機装置とエンジン2を冷却する車両用エンジン冷却装置とを兼ね備えたものである。この自動車用暖房暖機装置1は、自動車に搭載された空気調和装置のダクト3、このダクト3の上流側に配設された遠心式送風機4、エンジン2の冷却水(温水)が循環する冷却水回路5等から構成されている。ここで、冷却水とは、エチレングリコールを主成分とした不凍液や、不凍液、防錆剤などを混合したロングライフクーラント(L・L・C・)などの冷却水を用いる。
【0024】
ダクト3の上流側には、内外気切替ドア10が回動自在に取り付けられている。この内外気切替ドア10は、外気導入口11から車室外空気(外気)を導入する外気導入モードと内気導入口12から車室内空気(内気)を導入する内気循環モードとを切り替える内外気切替手段である。
【0025】
遠心式送風機4は、車室内へ向かう空気流を発生させるブロワ13、このブロワ13を回転駆動する電動モータとしてのブロワモータ14、およびダクト3の上流部を形成するスクロールケーシング等から構成されている。なお、ブロワモータ14の代わりに油圧モータ等の駆動手段を用いても良い。
【0026】
次に、冷却水回路5を図1ないし図3に基づいて詳細に説明する。この冷却水回路5は、エンジン2の冷却水系を構成するもので、ラジエータ21、サーモスタット22、ヒータコア23、ヒータバルブ24、ウォータポンプ25および保温器一体型リザーブタンク26等を有している。
【0027】
エンジン2は、水冷式のガソリンエンジンまたは水冷式のディーゼルエンジン等の高温の冷却水を供給する目標物であり、自動車のエンジンルーム内に配されており、シリンダブロックとシリンダヘッドに形成されたウォータジャケット内に冷却水が強制循環されてエンジン2の各部が効率良く作動する適温となるように冷却される。
【0028】
ラジエータ21は、冷却水より空気中に放熱する放熱器(熱交換器)であり、自動車のエンジンルーム内の走行風を受け易い場所に配されている。このラジエータ21は、自動車の走行風および冷却ファン27の冷却風によりチューブの外側を通過する空気とチューブ内を流れる冷却水とを熱交換させて冷却水を冷却する冷却水冷却手段である。そして、ラジエータ21は、アッパータンク28とロアタンク29との間に、複数のチューブを列設したコア部30を有している。冷却ファン27は、ファンモータ31により回転駆動される電動ファンである。なお、ファンモータ31の代わりに油圧モータ等の駆動手段を用いても良い。
【0029】
サーモスタット22は、冷却水温の自動調整弁であり、冷却水がラジエータ21内を通る放熱流路32に取り付けられ、冷却水温が設定温度(例えば85℃)より低下している時、全閉して冷却水をラジエータ21から迂回させるバイパス流路33を通してエンジン2を早く適温に近づける働きをする。
【0030】
ヒータコア23は、温水式ヒータであり、ダクト3内を通過する空気中に放熱する放熱器(熱交換器)である。このヒータコア23は、ヒータ流路34に取り付けられ、車室内へ向かう空気とエンジン2の排熱を吸収した冷却水とを熱交換させて空気を加熱して車室内を暖房する空気加熱手段である。そして、ヒータコア23は、入口タンク35と出口タンク36との間に、複数のチューブを列設したコア部37を有している。
【0031】
ヒータバルブ24は、ヒータ流路34に取り付けられ、ヒータ流路34を開閉することにより、ヒータコア23へエンジン2の排熱を吸収した冷却水の供給および供給の停止を行う温水弁である。なお、ヒータバルブ24として、車室内の操作パネルに設置された温度調整レバーに連動して、ヒータ流路34の開度を調整する流量調整弁を利用しても良い。
【0032】
ウォータポンプ25は、エンジン2に付随して設置され、エンジン2の流入口に取り付けられている。このウォータポンプ25は、駆動手段としてのエンジン2にベルト等の伝達部材を介して回転駆動されることによって、ラジエータ21およびヒータコア23から流出した冷却水をエンジン2のウォータジャケット内に強制循環させる循環流発生手段である。
【0033】
次に、保温器一体型リザーブタンク26を図1ないし図3に基づいて詳細に説明する。この保温器一体型リザーブタンク26は、タンクボディ6、このタンクボディ6の上端部に固定されたリザーブタンク本体7、タンクボディ6の内部とリザーブタンク本体7の内部とを連通させる連通パイプ8、およびタンクボディ6とリザーブタンク本体7との間に挟み込まれた保温器9等から構成されている。
【0034】
次に、タンクボディ6を図1および図3に基づいて詳細に説明する。このタンクボディ6は、本発明の支持部材であって、例えばナイロン樹脂またはポリプロピレン樹脂等の樹脂材料により所定の形状に一体成形されている。このタンクボディ6は、保温器9内に冷却水を流入させるための入口パイプ41、および保温器9内より冷却水を流出させるための出口パイプ42を一体成形している。入口パイプ41は、水平方向に延びる円管であって、内部に冷却水流路43を有している。この冷却水流路43は、バイパス流路33の途中より分岐した分岐流路である。
【0035】
また、出口パイプ42は、水平方向の部分と垂直方向の部分を備える逆L字に延びる円管であって、内部に冷却水流路44を有している。この冷却水流路44は、加圧回路(冷却水流路)45に合流する合流流路である。なお、出口パイプ42の途中には、連通パイプ8の下流端部が挿入される接続ポート46が形成されている。この接続ポート46は、出口パイプ42の外壁から上方に向かって延長されている。
【0036】
そして、タンクボディ6の入口パイプ41よりも上側には、保温器9が載置される椀形状の支持部47、およびこの支持部47の中央部分より垂下された円筒形状の支持部48が一体成形されている。その支持部48内には、冷却水流路43に連通する連通室49が形成されている。また、支持部48と入口パイプ41との境には、冷却水流路43と連通室49とを区画する区画部50が形成されている。この区画部50は、一部に内側に突出した突出部51、および上端側にテーパ形状の傾斜面(傾斜部)52を有している。
【0037】
次に、完全密閉式リザーブタンクであるリザーブタンク本体7を図1および図3に基づいて詳細に説明する。このリザーブタンク本体7は、本発明のリザーブタンクであって、常に冷却水が循環し、冷却水回路(冷却水系)5内の空気を内部にて気水分離させる気水分離手段で、冷却水のみが連通パイプ8、タンクボディ6の出口パイプ42を介してエンジン2へ戻される。このリザーブタンク本体7は、吸水率が低く、冷却水に対して着色し難い例えばナイロン樹脂またはポリプロピレン樹脂等の樹脂材料により一体成形されたアッパータンク53およびロアタンク54等から構成されている。
【0038】
アッパータンク53は、逆U字形状の断面を有し、最上部に円管形状のオーバーフローパイプ55を有するネックフィラ56を一体成形している。アッパータンク53のネックフィラ56の近傍には、円管形状の入口パイプ57が一体成形されている。この入口パイプ57は、アッパータンク53の外壁より側方に突出するように形成され、内部にエア抜け回路(冷却水流路)58を介してラジエータ21のアッパータンク28に連通する入口流路59を有している。また、ネックフィラ56により形成される冷却水の注水口60は、金属製の加圧キャップ39により塞がれている。
【0039】
この加圧キャップ39は、ネックフィラ56に緊密的に嵌め合わされ、リリーフバルブ(加圧弁)とバキュームバルブ(負圧弁)とを兼ねるバキュームリリーフバルブ61が取り付けられている。バキュームリリーフバルブ61は、リザーブタンク本体7の内圧が予め決定された圧力(例えば0.9kg/cm2 )になるまで、オーバーフローパイプ55の開口を抑える。また、バキュームリリーフバルブ61は、エンジン2の停止時に冷却水回路5内の温度が下がり、リザーブタンク本体7の内圧が大気圧より低くなったときに開き、外部より空気を吸い込んで負圧状態をなくす。
【0040】
ロアタンク54は、アッパータンク53の下端部に溶着された外筒壁62、この外筒壁62よりも内側に設けられた内筒壁63、この内筒壁63の上端部を連結する天井壁64、および外筒壁62と内筒壁63との連結部65より下方に延長された取付フランジ66等から構成されている。外筒壁62、内筒壁63、天井壁64およびアッパータンク53により囲まれた逆容器形状の内部空間67には、冷却水が貯溜される。外筒壁62の下部と内筒壁63とからは、円筒形状のスカート部541が形成される。
【0041】
外筒壁62の下端部には、連通パイプ8の上流側端部が挿入される円管形状の接続ポート68が一体成形されている。この接続ポート68は、外筒壁62より側方に突出するように形成されている。天井壁64の中心部分には、上方に凹んだ丸穴形状の凹所69が形成されている。この凹所69には、保温器9の内部と内部空間67とを連通するための円形状の連通孔70が形成されている。取付フランジ66は、タンクボディ6の支持部47に形成されたフランジ部71の上端面に、アングル72を介してボルトやナット等の締結具73を複数組み用いて締付け固定されている。
【0042】
次に、連通パイプ8を図1および図3に基づいて詳細に説明する。この連通パイプ8は、例えばナイロン樹脂またはポリプロピレン樹脂等の樹脂材料により一体成形された円管であって、上端側が下端側に対して折り曲げられている。この連通パイプ8は、上流側端部(上端部)がリザーブタンク本体7の接続ポート68内に挿入され、下流側端部(下端部)がタンクボディ6の出口パイプ42に一体成形された接続ポート46内に挿入されている。この連通パイプ8の内部には、リザーブタンク本体7の内部空間67と出口パイプ42内の冷却水流路44とを連通する連通流路74が形成されている。
【0043】
そして、連通パイプ8の上流側端部の外周と接続ポート68の内周との間には、冷却水の外部への漏れを防ぐOリング等のシール材75が装着されている。また、連通パイプ8の下流側端部の外周と接続ポート46の内周との間には、冷却水の外部への漏れを防ぐOリング等のシール材76が装着されている。なお、連通パイプ8は、タンクボディ6またはリザーブタンク本体7に一体成形されていても良い。また、連通パイプ8を金属管により形成して、タンクボディ6またはリザーブタンク本体7にインサート成形しても良い。
【0044】
次に、保温器9を図1ないし図3に基づいて詳細に説明する。この保温器9は、タンクボディ6とリザーブタンク本体7とに覆われた状態で保持された保温器本体81、この保温器本体81の最上端部に設けられたエア抜きパイプ82、このエア抜きパイプ82を保持するインサート83、および保温器本体81より冷却水(温水)をエンジン2に供給する温水供給パイプ84等から構成されている。
【0045】
保温器本体81は、ステンレス製の金属材料よりなるアウタ(外側容器)85とインナ(内側容器)86との間に真空層87を備えたもので、内部空間88に流入した冷却水を蓄熱保温する。なお、真空層87の代わりに、内部と外部とを断熱する断熱材を配した断熱層を設けても良い。そして、保温器本体81の下端側は、タンクボディ6の支持部47の上端面に、アングル89を介してボルトやナット等の締結具90を複数組み用いて保持固定されている。
【0046】
そして、保温器本体81の下端部に形成された円筒形状の突出部91には、温水供給パイプ84が挿通し、且つタンクボディ6の冷却水流路43と内部空間88とを連通する入口流路92が形成されている。なお、突出部91は、先端部の外周がテーパ形状とされ、先端が区画部50の突出部51と略同一水平面上に位置するように、タンクボディ6の連通室49内に差し込まれている。また、突出部91の外周とタンクボディ6の支持部48の内周との間には、冷却水の外部への漏れを防ぐOリング等のシール材93が装着されている。さらに、保温器本体81内に、潜熱型のパラフィン系ワックス等の蓄熱剤を挿入しても良い。
【0047】
エア抜きパイプ82は、図2に示したように、例えばナイロン樹脂またはポリプロピレン樹脂等の樹脂材料あるいはステンレス等の金属材料により一体成形された空気抜き管であって、保温器本体81の最上端部を貫通するように設けられている。このエア抜きパイプ82の内部には、保温器本体81の内部空間88とリザーブタンク本体7の内部空間67とを連通するエア抜き通路(空気抜き通路)94が形成されている。そして、エア抜きパイプ82の上端部は、リザーブタンク本体7の連通孔70内に差し込まれている。また、エア抜きパイプ82の下端部には、保温器本体81のインナ86の内周面に当接するフランジ部95が一体成形されている。
【0048】
インサート83は、例えばナイロン樹脂またはポリプロピレン樹脂等の樹脂材料あるいはステンレス等の金属材料により一体成形され、リザーブタンク本体7の凹所69内に収容され、プレート96を介して保温器本体81のアウタ85に保持されている。このインサート83は、内周でエア抜きパイプ82を保持固定している。また、インサート83の外周と凹所69の内壁との間には、冷却水の外部への漏れを防ぐOリング等のシール材97が装着されている。
【0049】
温水供給パイプ84は、本発明の出口管であって、例えばナイロン樹脂またはポリプロピレン樹脂等の樹脂材料により一体成形された円管であって、保温器本体81の中央部分に上下方向に配されている。この温水供給パイプ84の内部には、保温器本体81の内部空間88とタンクボディ6の出口パイプ42内の冷却水流路44とを連通する出口流路98が形成されている。また、温水供給パイプ84の上端部には、保温器本体81の最上部付近で開口する取水口99が形成されている。さらに、温水供給パイプ84の下端部は、タンクボディ6の出口パイプ42の上端部に液密的に接続されている。
【0050】
〔第1実施例の作用〕
次に、この実施例の自動車用暖房暖機装置1の作用を図1ないし図3に基づいて簡単に説明する。
【0051】
冷却水を保温器本体81内に注水する場合には、ネックフィラ56に形成された注水口60よりリザーブタンク本体7の内部空間67内に注水された冷却水は、接続ポート68、連通パイプ8の連通流路74、タンクボディ6の出口パイプ42内の冷却水流路44等を通って冷却水回路5内に供給されることにより、エンジン2のウォータジャケット、ラジエータ21等の各部に供給される。さらに、冷却水回路5のバイパス流路33、タンクボディ6の入口パイプ41内の冷却水流路43、入口流路92等を通って保温器本体81の内部空間88内にも供給される。
【0052】
保温器本体81の内部空間88内に冷却水が供給されると、保温器本体81の内部空間88内の空気は、冷却水の供給に伴って徐々に保温器本体81の上部側に押し上げられ、最終的には保温器本体81の最上部付近に取り付けられたエア抜きパイプ82内のエア抜き通路94、天井壁64の連通孔70を通ってリザーブタンク本体7の内部空間67内に排出される。これにより、保温器本体81の内部空間88の全容積を冷却水で満たすことができる。
【0053】
ここで、エンジン2を運転すると、冷却水温が設定温度(例えば85℃)以上に上昇すると、サーモスタット22が開弁して、エンジン2のウォータジャケット内でエンジン2の排熱を吸熱した高温の冷却水がラジエータ21のアッパータンク28→コア部30→ロアタンク29→サーモスタット22→ウォータポンプ25を通ってエンジン2に戻る第1循環経路(放熱経路)が形成される。
【0054】
また、エンジン2のウォータジャケット→ラジエータ21のアッパータンク28→リザーブタンク本体7の内部空間67→連通パイプ8内の連通流路74→タンクボディ6の出口パイプ42内の冷却水流路44→加圧回路45→ウォータポンプ25を通ってエンジン2に戻る第2循環経路が形成される。
【0055】
さらに、エンジン2のウォータジャケット→バイパス流路33→タンクボディ6の入口パイプ41内の冷却水流路43→保温器本体81の内部空間88→温水供給パイプ84内の出口流路98→タンクボディ6の出口パイプ42内の冷却水流路44→加圧回路45→ウォータポンプ25を通ってエンジン2に戻る第3循環経路が形成される。
そして、ヒータバルブ24が開弁している時には、エンジン2のウォータジャケット→ヒータバルブ24→ヒータコア23→ウォータポンプ25を通ってエンジン2に戻る第4循環経路(暖房経路)が形成される。
【0056】
なお、図1に示したように、保温器本体81の内部空間88内の冷却水を満水状態にしなくても、エンジン2の運転中には、すなわち、自動車の走行中には、冷却水回路5中の冷却水温の上昇に伴って冷却水が膨張するため、保温器本体81の内部空間88内が満水になる。さらに、冷却水温が上昇した場合には、保温器本体81の内部空間88の上端部よりエア抜きパイプ82内のエア抜き通路94、天井壁64の連通孔70を通ってリザーブタンク本体7の内部空間67内に冷却水がオーバーフローする。したがって、リザーブタンク本体7の内部空間67と保温器本体81の内部空間88は、常に同じ水位に保たれることになる。
【0057】
そして、エンジン2の運転を停止すると、保温器本体81の内部空間88内の冷却水は高い温度に保温される。
次に、エンジン2を即効暖機する場合には、エンジン2の始動時、冷たい冷却水がタンクボディ6の入口パイプ41内の冷却水流路43を通って保温器本体81の内部空間88内に流入するが、温かい冷却水程、保温器本体81の内部空間88の上部に集まっている。このため、冷たい冷却水に押された高温の冷却水は、取水口99から温水供給パイプ84内の出口流路98に流入して、タンクボディ6の出口パイプ42内の冷却水流路44→加圧回路45→ウォータポンプ25を通ってエンジン2に供給される。これにより、エンジン2に比較的に高目の温度の冷却水が供給されることにより、エンジン2の即効暖機効果を向上できる。
【0058】
〔第1実施例の効果〕
以上のように、自動車用暖房暖機装置1では、冷却水回路5中に保温器一体型リザーブタンク26を接続している。すなわち、リザーブタンク本体7とタンクボディ6との間に保温器9を挟み込むことにより、保温器9をリザーブタンク本体7により覆っているので、比較的に狭い取付スペースの小さいエンジンルーム内においても保温器9を容易に設置することができる。
【0059】
また、エンジン2の運転中には、保温器本体81(保温器9)内に常に冷却水が循環しているので、保温器本体81と冷却水回路5との連通状態をバルブや電磁弁等を用いて遮断する必要はない。この結果、電磁弁やバルブが不要となると共に、それらを制御する制御装置が不要となるので、冷却水回路5の製品コストを低減することができる。これにより、安価な冷却水回路5を搭載した自動車の価格を低減することができる。
【0060】
そして、保温器本体81(保温器9)の最上部にリザーブタンク本体7内に保温器本体81内の空気を抜くためのエア抜きパイプ82を設けることにより、保温器本体81の空気抜け性能を向上できるので、保温器本体81内への注水性能を向上することができる。また、比較的高目の温度の冷却水をエンジンに供給することができるので、エンジン2の即効暖機性能を向上することができる。
また、図示はしていないが、冷却水によって温度コントロールされる油温等の暖機にも寄与すると共にヒータ性能も向上するため更に効果が期待できる。
【0061】
〔第2実施例〕
図4および図5はこの発明の第2実施例を示したもので、図4は保温器一体型リサーブタンクの全体構造を示した図で、図5は保温器一体型リサーブタンクの主要構造を示した図である。
【0062】
この実施例の保温器一体型リザーブタンク26は、第1実施例と同様にして、タンクボディ6、リザーブタンク本体7、連通パイプ8および保温器9等から構成されている。そして、リザーブタンク本体7は、加圧キャップ39、アッパータンク53、ロアタンク54およびこのロアタンク54に一体成形された接続ポート(連通孔)68を有している。
【0063】
さらに、リザーブタンク本体7の下部には、保温器9への冷却水の入口パイプ41と出口パイプ42、および出口パイプ42に一体成形された接続ポート(連通孔)46を有している。保温器9は、略椀形状のタンクボディ6と逆容器形状の内部空間67を有するリザーブタンク本体7との間に挟み込まれでタンクボディ6とリザーブタンク本体7に覆われるように組み付けられている。
【0064】
また、この保温器一体型リザーブタンク26のエンジン2のエンジンブロック201への装着は、外周にOリング等のシール材202が装着された出口パイプ42の先端部を、エンジンブロック201の連通口203内に挿入した後に、リザーブタンク支持具(ステー)204およびボルト等の締付部材205によって強固に装着する。
【0065】
そして、タンクボディ6の接続ポート46とリザーブタンク本体7の接続ポート68との接続は、図5に示したように連通パイプ8によって成されている。この連通パイプ8の両端には、冷却水のシールのためにOリング等のシール材75、76がこのシール材75、76のサイズに合わせた周溝内に装着されている。そして、連通パイプ8の両端は、冷却水のシールのために寸法管理された接続ポート46、68にぞれぞれ挿入されており、図15に示したようなホースバンド等の締付け部材122、123を使用しない、部品点数、組付工数および製品コストの低減を可能にした冷却水回路(冷却水循環路)5の接続を可能にしている。また、この実施例では、図5に示した矢印方向への荷重が生じても、接続ポート46、68への挿入代を適正に取ることにより連通パイプ8が抜け落ちることを防止している。
【0066】
なお、連通パイプ8の装着は以下の手順で行う。リザーブタンク本体7の接続ポート68に、Oリング等のシール材75を装着した連通パイプ8の後端部を差し込んだ後に、リザーブタンク本体7内に保温器9を嵌め込む。そして、保温器9の下部にタンクボディ6を組み付けると共に、出口パイプ42の接続ポート46に、Oリング等のシール材76を装着した連通パイプ8の先端部を差し込む。そして、タンクボディ6、リザーブタンク本体7および保温器9を、アングル72、89、ボルトやナット等の締結具73、90を用いて締付け固定する。
【0067】
〔第3実施例〕
図6ないし図8はこの発明の第3実施例を示したもので、図6は保温器一体型リサーブタンクの主要構造を示した図で、図7は保温器一体型リサーブタンクの全体構造を示した図である。
【0068】
この実施例の保温器9は、アウタ85とインナ86との間に真空層(断熱層)87を設けており、アウタ85とインナ86とはインサート83、プレート96、エアぬきパイプ82を介して固定されている。インサート83の外周部には、Oリング等のシール材97が装着され、さらに外側のリザーブタンク本体7のロアタンク54の上部に一体成形された凹所69とシールすることにより冷却水が外部に漏れることを防止している。
【0069】
そして、ロアタンク54の凹所69の周縁に設けられた切欠部211には、フランジ部212を有する板ばね(押圧部材、弾性体)213が設けられている。この板ばね213のフランジ部212は、ロアタンク54の切欠部211に挿入固定されている。なお、板ばね213の形状は、図8(a)、(b)に示した形状だでなく、保温器9の容量が多い程、フランジ部212より突出する支持部(脚部)214の本数を増やすようにすれば良い。また、図8(b)の実線は板ばね213の組付前のばね形状を示し、図8(b)の破線は板ばね213の組付後のばね形状を示す。
【0070】
そして、保温器本体81をリザーブタンク本体7に嵌め込むと、保温器本体81のアウタ85の一部(上端部)は板ばね213の支持部214と接触する。そして、さらに保温器本体81をリザーブタンク本体7に嵌め込んでいくと、インサート83の上面がリザーブタンク本体7の凹所69の天井壁面に接触して組付作業が終了する。このとき、板ばね213は、ある規定の荷重で圧縮されて弾性力を与えられている。このため、保温器本体81とリザーブタンク本体7との間の隙間がばらついても確実に保温器本体81をリザーブタンク本体7に固定できる。
【0071】
また、この実施例では、アングル72を介してボルトやナット等の締結具73を用いてタンクボディ(支持部材)6とリザーブタンク本体7とを組み付け、これらの間に保温器本体81を、板ばね213によって重心に対して上部で支持することにより組み付けることによって、第1実施例では必要であったアングル89やボルト、ナット等の機械的な締結具90が不要となる。したがって、保温器一体型リザーブタンク26の機械的な組付部品がボルトやナット(共に4個)等の締結具73のみとなり、機械的な組付部品の部品点数を低減できるので、組付工数および製品コストを低減できる。
【0072】
〔第4実施例〕
図9ないし図11はこの発明の第4実施例を示したもので、図9は保温器本体の成形型を示した図である。
【0073】
車両用冷却系の完全密閉式リザーブタンク(リザーブタンク本体)7は、全水容量から温度上昇時の体積膨張分、系統圧付加のためのエア量等によってその容積が決定される。ところが、同一容積であっても、車両搭載時の制約により、その形状は種々様々であり、製造においてはその分の成形型が必要となっており、それが保温器一体型リサーブタンク26の製品コストの上昇の要因になっている。
【0074】
そこで、この実施例では、リザーブタンク本体7の成形型、特にロアタンク54の成形型220として、分割式共通型221、分割式固有型222および分割式共通型223とを用意した。なお、リザーブタンク本体7のアッパータンク53は水容量の差に拘らず、成形型(図示せず)の共用が可能である。一方、ロアタンク54の成形型220は、保温器9を覆う部分のほとんどは共用できる。つまり、水容量の変化分を分割式固有型222の高さ方向の寸法で吸収するようにしている。
【0075】
したがって、ロアタンク54の成形型220は、上から分割式共通型221、分割式固有型222および分割式共通型223となり、前述したように、そのほとんどの部分の成形型の共用化を実現している。しかし、水容量によって決定される分割式固有型222は単なる円筒形状を得る成形型であり、成形型の製作も大して困難ではない。
【0076】
例えば図10(a)に示したような水容量が2.5リットルの保温器9と図10(b)に示したような水容量が3.0リットルの保温器9とが必要な場合には、図11(a)、(b)に示したように、高さ方向の寸法が短い分割式固有型222と高さ方向の寸法が長い分割式固有型224のみの型変更で2種類の水容量の保温器9を覆うリザーブタンク本体7を一体成形することができる。
【0077】
すなわち、高温の冷却水を蓄えておく保温器本体81とそれを覆うように配置されたリザーブタンク本体7とを一体化した保温器一体型リザーブタンク26において、車両用冷却系の水容量と保温器本体81の水容量の総和(全水容量)によって決定されるリザーブタンク本体7の容積を全水容量(特に保温器本体81の水容量)が車種や仕様毎に変化しても、一部の型(固有型222、224等)の変更のみで対応できるので、リザーブタンク本体7を樹脂成形するための型費用を低減できる。したがって、保温器一体型リザーブタンク26、特にリザーブタンク本体7の製品コストを低減することができる。
【0078】
〔第5実施例〕
図12および図13はこの発明の第5実施例を示したもので、図12は自動車用暖房暖機装置の全体構造を示した図である。
【0079】
図14に示したような完全密閉式リザーブタンク107を搭載した車両の冷却系では、ラジエータ103とリザーブタンク107、エンジン101とリザーブタンク107、さらにウォータポンプ102の入口部とリザーブタンク107とを連通させている。これらの連通の内で完全密閉式リザーブタンク107の機能であるエア抜け(気液分離)、系統圧の付加、冷却水の注入を果たすには、ウォータポンプ102の入口部とリザーブタンク107とを連通する加圧回路111が最も重要である。
【0080】
しかしながら、リザーブタンク107の出口からウォータポンプ102の入口部までは長いゴムホースで連通されているのが一般的であり、そのため、かなりの通水抵抗となっており、せっかく加圧キャップ110によって付加した系統圧も、図13の模式図で示したように、圧力低下(ΔPw大)により有効に付加されない。ここで、一般的に、冷却水回路内の圧力が冷却水の飽和蒸気圧より低くなるとウォータポンプ102の入口部でキャビテーションが発生する。したがって、近年、車両の通水系は益々厳しくなっており、通水系特にウォータポンプ102にとって問題となるキャビテーション対策に余裕がないという不具合が生じている。
【0081】
この実施例の冷却水回路5内の主要な冷却水の流れを説明する。ラジエータ21のアッパータンク28から流出した冷却水は、エア抜け回路58を通ってリザーブタンク本体7内に流入する。このとき、冷却水中に空気が入っていると、リザーブタンク本体7内で気水分離される。
【0082】
次に、リザーブタンク本体7のスカート部541の最下部から流出した冷却水は、その時の温度等によって決定される系統圧(例えば0.9kg/cm2 )を加圧キャップ39によって付加されながら、加圧回路45を通ってサーモスタット22とウォータポンプ25の間に設けられたサクションパイプ38に流入し、ウォータポンプ25によってエンジン2の各部に分配される。
【0083】
また、保温器本体81の最上部は、第1実施例で説明したように、エア抜けのために設けたエア抜きパイプ82によってリザーブタンク本体7と連通している。このため、リザーブタンク本体7内の冷却水にも加圧キャップ39による圧力が付加され、同様にサクションパイプ38からエンジン2に流入し、エンジン2の各部に均一な系統圧を加える。
【0084】
したがって、図14で示した従来のエンジン冷却装置100の冷却水回路(第1従来例)と比較すると、この実施例の冷却水回路5は、リザーブタンク本体7のスカート部541を長くとり、しかも保温器本体81からの流出部からも圧力が付加できることにより、加圧回路45に関わる通水断面積が増大すると共に、通水長さの減少が可能となり、図13の模式図で示したように、加圧回路45による圧力低下分が少なくなり(ΔPw小)、ウォータポンプ25の吸込圧が上昇する(UP)。つまり、エンジン回転数が同一で、且つウォータポンプ25の入口部の水温が同一(系統圧同一)であれば、飽和蒸気温度までの余裕代が大きくなりキャビテーションが発生し難くなる。これにより、ウォータポンプ25の羽根等の耐久寿命を長期化できる。
【0085】
〔変形例〕
この実施例では、保温器9の入口パイプ41をバイパス流路33に接続したが、保温器9の入口パイプ41をラジエータ21のアッパータンク28やエンジン2の出口等の比較的に冷却水温が高目の温度となる冷却水回路5の途中に接続しても良い。
第4実施例では、ロアタンク54の外筒壁62および内筒壁63の径が同一径となる分割式固有型222、224を用いたが、ロアタンク54の外筒壁62および内筒壁63の径が途中で変化するような固有型を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の保温器一体型リザーブタンクの全体構造を示した断面図である(第1実施例)。
【図2】この発明の自動車用暖房暖機装置の全体構造を示した冷却系統図である(第1実施例)。
【図3】図1の保温器一体型リサーブタンクの主要構造を示した断面図である(第1実施例)。
【図4】この発明の保温器一体型リサーブタンクの全体構造を示した断面図である(第2実施例)。
【図5】この発明の保温器一体型リサーブタンクの主要構造を示した断面図である(第2実施例)。
【図6】この発明の保温器一体型リサーブタンクの主要構造を示した断面図である(第3実施例)。
【図7】この発明の保温器一体型リザーブタンクの全体構造を示した断面図である(第3実施例)。
【図8】(a)はこの発明の板ばねを示した平面図で、(b)は(a)のA−O−A断面図である(第3実施例)。
【図9】この発明の保温器本体の成形型を示した断面図である(第4実施例)。
【図10】(a)はこの発明の2.5リットル用保温器本体を有する保温器一体型リザーブタンクを示した断面図で、(b)はこの発明の3.0リットル用保温器本体を有する保温器一体型リザーブタンクを示した断面図である(第4実施例)。
【図11】(a)はこの発明の2.5リットル用保温器本体の成形型を示した断面図で、(b)はこの発明の3.0リットル用保温器本体の成形型を示した断面図である(第4実施例)。
【図12】この発明の自動車用暖房暖機装置の全体構造を示した冷却系統図である(第5実施例)。
【図13】圧力と各測定点との関係を示した模式図である(第5実施例、第1従来例)。
【図14】従来の車両用エンジン冷却装置の全体構造を示した冷却系統図である(第1従来例)。
【図15】従来のリザーブタンクとエンジンとの組付構造を示した概略図である(第1従来例)。
【符号の説明】
1 自動車用暖房暖機装置(車両用エンジン暖機装置)
2 エンジン
5 冷却水回路
6 タンクボディ(支持部材)
7 リザーブタンク本体(完全密閉式リザーブタンク)
8 連通パイプ
9 保温器
21 ラジエータ
25 ウォータポンプ
26 保温器一体型リザーブタンク
60 注水口
67 内部空間
81 保温器本体
82 エア抜きパイプ
84 温水供給パイプ(出口管)
94 エア抜き通路(空気抜き通路)
213 板ばね(押圧部材、弾性体)
Claims (3)
- 車両に搭載された水冷式のエンジンと、このエンジンの冷却水系内の空気を気水分離すると共に、前記エンジンの冷却水系内に冷却水を注水するための注水口を有するリザーブタンクと、常に冷却水が循環供給され、内部に流入した冷却水を保温する保温器とを備えた車両用エンジン暖機装置であって、
前記保温器は、少なくとも上部側が前記リザーブタンクに覆われていると共に、最上部付近に前記リザーブタンク内に連通する空気抜き通路を有し、且つ最上部付近で開口し、内部より冷却水を流出させる出口管を有することを特徴とする車両用エンジン暖機装置。 - 請求項1に記載の車両用エンジン暖機装置において、
前記リザーブタンクは、内壁面に前記保温器が載置される椀形状の支持部材、
この支持部材の上方に前記保温器を囲むように配され、内部に冷却水が貯溜される逆容器形状の内部空間を有するリザーブタンク本体、
および前記保温器の上部と前記リザーブタンク本体の上部との間に挟み込まれ、前記保温器を前記支持部材の内壁面に押し付ける押圧部材
を有することを特徴とする車両用エンジン暖機装置。 - 請求項2に記載の車両用エンジン暖機装置において、
前記押圧部材は、弾性変形が可能な弾性体であることを特徴とする車両用エンジン暖機装置。
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