JPH07208162A - 車両用エンジン冷却装置 - Google Patents

車両用エンジン冷却装置

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Publication number
JPH07208162A
JPH07208162A JP6005437A JP543794A JPH07208162A JP H07208162 A JPH07208162 A JP H07208162A JP 6005437 A JP6005437 A JP 6005437A JP 543794 A JP543794 A JP 543794A JP H07208162 A JPH07208162 A JP H07208162A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling water
engine
cooling
heat storage
heat
Prior art date
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Pending
Application number
JP6005437A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuki Suzuki
和貴 鈴木
Yasutoshi Yamanaka
保利 山中
Takayuki Hayashi
孝幸 林
Tatsuo Sugimoto
竜雄 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
Priority to JP6005437A priority Critical patent/JPH07208162A/ja
Publication of JPH07208162A publication Critical patent/JPH07208162A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D20/00Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00
    • F28D20/02Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00 using latent heat
    • F28D20/023Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00 using latent heat the latent heat storage material being enclosed in granular particles or dispersed in a porous, fibrous or cellular structure
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車へのラジエータの搭載性を悪化させる
ことなく、且つ電動ファンの消費電力を抑えながらも、
エンジンの冷却水の異常な水温上昇を防止してオーバー
ヒート現象を回避する。 【構成】 ラジエータ5のリザーブタンク10内に、複
数の連通孔が形成されたケーシングを固定した。そし
て、ケーシング内に、パラフィン系ワックスよりなる蓄
熱材を封入したカプセルを複数挿入した。これらによ
り、仮に高負荷走行直後にアイドリング状態にしてウォ
ータポンプ7の作用による冷却水の循環量が減少して冷
却水温が蓄熱材の融点を越えた場合でも、その領域の熱
量を蓄熱材に吸熱して、エンジン4の冷却水の異常な水
温上昇を防止できるようになった。よって、ラジエータ
5のサイズを増大したり、電動ファン14の冷却性能を
向上させたりすることなく、所望の冷却性能が得られる
ようになった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両に搭載されたガ
ソリンエンジンやディーゼルエンジンを冷却水により冷
却するようにした車両用エンジン冷却装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば自動車用エンジン冷却
装置は、特に高負荷走行後に急激にアイドリング状態に
すると、冷却水の循環量が減少し、冷却水の水温が異常
に上昇してオーバヒート現象を起こし易くなる。そのた
め、水温上昇を防止するのにラジエータのサイズおよび
電動ファンの容量を増加して冷却水の冷却性能を向上さ
せることにより対応している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の技術
においては、ラジエータのサイズを大きくすることによ
り自動車への搭載性が悪化するという不具合があった。
また、電動ファンの消費電力が大きくなり、しいてはオ
ルタネータの容量を増大させる必要があるので、製品コ
ストが増大するという不具合があった。
【0004】請求項1の発明は、車両への熱交換器の搭
載性を悪化させることなく、冷却水の異常な水温上昇を
防止できる車両用エンジン冷却装置の提供を目的とす
る。また、請求項5の発明は、車両への熱交換器の搭載
性を悪化させることなく、且つ電動ファンの消費電力を
抑えながらも、冷却水の異常な水温上昇を防止できる車
両用エンジン冷却装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、車両に搭載された水冷式のエンジン、このエンジン
の冷却水を空気と熱交換させて冷却する熱交換器、およ
び前記エンジンの回転に応じた循環量にて冷却水を循環
させるポンプを有する冷却水回路と、前記熱交換器へ空
気を送風する冷却ファンと、前記冷却水回路内に挿入さ
れ、冷却水温が所定水温を越えるとその領域での熱量を
吸熱する蓄熱材とを備えた技術手段を採用した。
【0006】請求項2に記載の発明によると、前記蓄熱
材は、潜熱型のパラフィン系ワックスよりなり、冷却水
温が自身の融点より高い領域での熱量を吸熱し、冷却水
温がその融点より低くなると吸熱した熱量を放熱する。
また、請求項3に記載の発明によると、前記蓄熱材は、
前記熱交換器の入口側タンク内に挿入されている。
【0007】請求項4に記載の発明によると、前記蓄熱
材は、前記熱交換器の入口側タンクより流入した冷却水
を気水分離するリザーブタンク内に挿入されている。ま
た、請求項5に記載の発明によると、前記冷却ファン
は、車両に搭載された発電機で発電された電力を受ける
と作動する電動ファンである。
【0008】
【作用】請求項1の発明によれば、水冷式のエンジンの
回転によりポンプが作動することによって冷却水回路内
に冷却水の循環流が発生する。これにより、エンジンを
冷却することにより、暖められた冷却水が熱交換器内に
流入して冷却ファンにより吹き付けられる空気と熱交換
して冷却される。この熱交換器で冷却された冷却水は、
ポンプの作用によりエンジンに圧送され再度エンジンを
冷却する。ここで、エンジンを高負荷運転した後に急激
にアイドリング状態にすると、ポンプによる冷却水の循
環量が減少し、冷却水温が所定水温を越える場合がある
が、蓄熱材により所定水温を越えた領域での熱量を吸熱
することによってオーバヒート現象が回避される。この
ため、熱交換器のサイズを大きくしなくても冷却水の異
常な水温上昇が阻止されることにより、熱交換器の車両
への搭載性が改善される。
【0009】請求項5の発明によれば、エンジンを高負
荷運転した後に急激にアイドリング状態にすると、ポン
プによる冷却水の循環量が減少し、冷却水温が所定水温
を越えるが、蓄熱材により所定水温を越えた領域での熱
量を吸熱することによってオーバヒート現象が回避され
る。このため、電動ファンの冷却性能を増大しなくて
も、冷却水の異常な水温上昇が阻止されることにより、
電動ファンの消費電力が抑えられる。これにより、電動
ファンへ電力を供給する発電機の容量を増大させる必要
はなく、低コスト化が図れる。
【0010】
【実施例】次に、この発明の車両用エンジン冷却装置を
自動車用エンジン冷却装置に適用した実施例に基づいて
説明する。
【0011】〔第1実施例の構成〕図1ないし図4はこ
の発明の第1実施例を示したもので、図1は自動車用エ
ンジン冷却装置の全体構造を示した図である。
【0012】自動車用エンジン冷却装置1は、冷却水回
路2およびこの冷却水回路2内に挿入された複数の蓄熱
材3等から構成されている。冷却水回路2は、水冷式の
エンジン4、ラジエータ5、サーモスタット6、ウォー
タポンプ7、ヒータバルブ8、ヒータコア9および完全
密閉型のリザーブタンク10を有している。
【0013】エンジン4は、水冷式のガソリンエンジン
またはディーゼルエンジンであり、自動車のエンジンル
ーム内に配されており、ウォータジャケット(図示せ
ず)内に冷却水が強制循環され、冷却される。
【0014】ラジエータ5は、本発明の熱交換器であっ
て、自動車のエンジンルーム内の走行風を受け易い場所
に配されており、自動車の走行風および電動ファン14
の送風によりチューブ間を通過する空気とチューブ内を
流れる冷却水とを熱交換させて冷却水を冷却する熱交換
器である。
【0015】このラジエータ5は、複数列設されたチュ
ーブおよびフィン(共に図示せず)、これらのチューブ
の入口側端部に接続されたアッパータンク11、複数の
チューブの出口側端部に接続されたロアタンク12等に
より構成されている。そのアッパータンク11は、本発
明の入口側タンクであって、リザーブタンク10へ冷却
水を流入させるためのパイプ13が接続されている。
【0016】電動ファン14は、本発明の冷却ファンで
あって、自動車に搭載された発電機としてのオルターネ
ータ(図示せず)、あるいはこのオルターネータで発電
した電力により充電されるバッテリ(図示せず)からの
電力を受けて回転する。なお、電動ファン14は、冷却
水温が設定温度(例えば90℃〜95℃)以上に上昇し
たときにオンされ、冷却水温が設定温度より低下した時
にオフされる。
【0017】サーモスタット6は、冷却水温の自動調整
弁であり、冷却水がラジエータ5内を通る放熱流路15
に取り付けられ、冷却水温が設定温度(例えば82℃)
より低下しているとき、全閉して冷却水をラジエータ5
から迂回させるバイパス流路16を通してエンジン4を
早く適温に近づける働きをする。また、サーモスタット
6は、冷却水温が設定温度(例えば82℃)以上に上昇
したときに、放熱流路15を開き始め、冷却水温が設定
温度(例えば95℃)以上に上昇したときに、その放熱
流路15を全開する。
【0018】ウォータポンプ7は、本発明のポンプであ
って、エンジン4に付随して設置され、エンジン1の流
入口に取り付けられている。このウォータポンプ7は、
エンジン4にベルト等の伝達部材を介して回転駆動され
ることによって、ラジエータ5、ヒータコア9およびリ
ザーブタンク10から流出した冷却水をエンジン4のウ
ォータジャケットへ強制循環させるものである。
【0019】ヒータバルブ8は、ヒータ流路17に取り
付けられ、エンジン4のウォータジャケットで高温に暖
められた冷却水のヒータコア9への供給および供給の停
止を司るものである。
【0020】ヒータコア9は、自動車に搭載された空気
調和装置のダクト(図示せず)内に設置されている。こ
のヒータコア9は、ヒータ流路17に取り付けられ、車
室内へ向かう空気と内部を流れる冷却水とを熱交換させ
て空気を加熱する熱交換器である。
【0021】図2はリザーブタンクを示した図である。
リザーブタンク10は、リザーブタンク流路18に取り
付けられ、ラジエータ5のアッパータンク11に接続さ
れたパイプ13から流入した冷却水を気水分離するもの
である。このリザーブタンク10は、上側タンク19お
よび下側タンク20等から構成されている。
【0022】上側タンク19は、キャップ21により開
口部22が塞がれる天壁部23、この天壁部23より下
方に延ばされた円筒状の胴部24、およびこの胴部24
より径方向に張り出した張出部25等を樹脂により一体
成形している。なお、張出部25の外周側には、内周ね
じ26が形成された側壁部27が一体形成されている。
【0023】下側タンク20は、冷却水の出入口となる
出入口ポート28a、28bが形成された円筒状の側壁
部28、およびこの側壁部28の底側を閉塞する底壁部
29等を樹脂により一体成形している。側壁部28の上
端部は、上側タンク19の天壁部23との間に、冷却水
の漏洩を防止するためのOリング30を装着している。
また、側壁部28の上端部の外周部には、内周ねじ26
と螺合する外周ねじ31が形成されている。底壁部29
の中心には、天壁部23側に突出した凸状の係止部32
が形成されている。
【0024】複数の蓄熱材3は、潜熱型のパラフィン系
ワックスなどよりなり、冷却水温が自身の融点より高い
領域での熱量を吸熱し、冷却水温がその融点より低くな
ると吸熱した熱量を放熱する。この複数の蓄熱材3の各
々は、リザーブタンク10内に挿入された複数のカプセ
ル34内に封入されている。
【0025】複数のカプセル34は、伝熱性に優れる樹
脂等の部材よりなり、球状に形成されている。カプセル
34への蓄熱材3の封入方法は、図3(A)に示したよ
うに、球状のカプセル34にノズル35から蓄熱材3を
封入し、一定量の蓄熱材3を封入したら、図3(B)に
示したように、ノズルを抜く。そして、カプセル34の
封入口36を溶着、溶接等の手段を用いて接合すること
により、蓄熱材3が封入される。
【0026】なお、複数のカプセル34の各々に封入さ
れた複数の蓄熱材3は、リザーブタンク10内で固定さ
れたケーシング37内に収容されている。このケーシン
グ37は、リザーブタンク10の上側タンク19の胴部
24にワイヤーバンド38により取り付けられている。
また、ケーシング37の円筒状の側壁部39、円板状の
底壁部40には、内部と外部とを連通させる多数の連通
孔41、42が形成されている。そして、底壁部40に
は、リザーブタンク10の下側タンク20の係止部32
に係止され、ケーシング37の位置決めを行うための凹
状の被係止部43が形成されている。
【0027】〔第1実施例の作用〕次に、この実施例の
自動車用エンジン冷却装置1の作用を図1ないし図4に
基づいて簡単に説明する。ここで、図4はエンジン4の
スタート後に低、中負荷走行と高負荷走行とを繰り返し
たときの冷却水温のタイムチャートである。
【0028】なお、図4において実線は従来の技術にお
けるラジエータ5の入口の冷却水温(エンジン4の出口
の冷却水温)TW1を表し、破線は実施例におけるラジエ
ータ5の入口の冷却水温(エンジン4の出口の冷却水
温)TW1を表す。なお、一点鎖線はラジエータ5の出口
の冷却水温TW2を表す。また、TH は設計ポイントの規
格値(例えば105℃)を表し、TM は蓄熱材3の融点
(例えば94℃)を表し、TL はサーモスタット6の開
弁開始水温(例えば82℃)を表す。
【0029】エンジン4のスタート後に、市街地走行な
どにより低、中負荷走行すると、冷却水温は低くサーモ
スタット6は閉弁している。このため、エンジン4のウ
ォータジャケット内の冷却水は、バイパス流路16とリ
ザーブタンク流路18、場合によってはヒータ流路17
に流れる。そして、入口ポート28aからリザーブタン
ク10内に流入した冷却水は、ケーシング37の複数の
連通孔41、42を通って複数の蓄熱材3の周囲に流れ
込むが、複数の蓄熱材3の融点(例えば94℃)に達し
ないため複数の蓄熱材3は冷却水の熱量を吸熱すること
はない。よって、複数の連通孔41、42を通ってケー
シング37より流出して出口ポート28bからリザーブ
タンク10の外へ流出してエンジン4のウォータジャケ
ットへ戻される。
【0030】徐々に冷却水温が上昇しサーモスタット6
が開弁すると、冷却水はラジエータ5、リザーブタンク
流路18に流れる。なお、バイパス流路16はサーモス
タット6が完全に開弁するまで流れ続ける。これによ
り、ラジエータ5内を流れる冷却水は、電動ファン14
の作用により冷却風や自動車の走行風によって冷却され
る。低、中負荷走行ではサーモスタット6の開弁度と電
動ファン14のオン、オフによって冷却水温は一定領域
(例えば82℃〜90℃)に保たれる。その後、自動車
の走行条件が登坂等の高負荷走行になると、冷却水温の
上昇に伴い、サーモスタット6は全開、電動ファン14
は常時オンとなる。
【0031】ここで、現状の冷却水回路2であれば、冷
却水温は更に上昇し、設計ポイントである規格値まで上
昇してしまうが、この実施例ではリザーブタンク10内
に流れ込んだ冷却水の水温が複数の蓄熱材3の融点(例
えば94℃)を越えた領域での熱量を複数の蓄熱材3が
吸熱する。これにより、特に高負荷走行直後にエンジン
4をアイドリング状態にして、ウォータポンプ7による
冷却水の循環量が急激に減少しても、冷却水温の上限は
複数の蓄熱材3の融点に保たれている。このため、冷却
水温が異常に上昇することはなく、エンジン4のオーバ
ヒート現象を起こすことはない。
【0032】そして、高負荷走行後に低、中負荷走行す
ることにより冷却水温が低下すると、従来の技術であれ
ば低、中負荷走行におけるサーモスタット6の開弁、閉
弁時の制御を繰り返すことになる。ところが、この実施
例では、冷却水温が蓄熱材3の融点より低下すると、複
数の蓄熱材3に吸熱した熱量が放熱するため、ある一定
時間(例えば2秒間〜100秒間)が経過するまでは冷
却水温は蓄熱材3の融点(例えば94℃)に保たれる。
その後は現状の冷却水回路と同様な制御となる。また、
再び高負荷走行等が行われれば前述の作用を繰り返す。
【0033】〔第1実施例の効果〕以上のように、自動
車用エンジン冷却装置1は、リザーブタンク10内に挿
入された複数のカプセル34の各々に封入された複数の
蓄熱材3により融点(例えば94℃)を越えた領域での
熱量を吸熱することによって、冷却水の異常な水温上昇
を阻止することにより、オーバヒート現象を回避するこ
とができる。このため、ラジエータ5のサイズを大型化
したり、電動ファン14の冷却性能を増大したりする必
要はない。したがって、自動車へラジエータ5を搭載し
易くなると共に、電動ファン14の消費電力を抑制でき
るので、電動ファン14へ電力を供給するオルターネー
タの容量を増大させる必要はなく、低コスト化を図るこ
とができる。
【0034】複数の蓄熱材3の量をコントロールするだ
けでエンジン4の冷却性能を変更することができるの
で、従来の技術のように冷却性能を少し変更する場合に
ラジエータ5のフィンピッチを変更する必要はなく、ラ
ジエータ5をその都度製造する必要はない。このため、
比較的に安価で対応処置が極めて早くできるという優れ
た効果を備えることができる。とくに、従来の技術にお
いてはリザーブタンクは単なる水溜めを行う機能のみで
あったが、この実施例のリザーブタンク10は吸熱、放
熱を繰り返す熱交換器の機能も果たすことができる。
【0035】〔第2実施例〕図5はこの発明の第2実施
例を示したもので、蓄熱材の封入方法を示した工程図で
ある。この実施例の球状のカプセル34は本体51と蓋
52に分割されている。そして、図5の(A)に示した
ように、先ず本体51内に蓄熱材3を封入する。その後
に、図5の(B)に示したように、本体51の上部に蓋
52を被せて、図5の(C)に示したように、本体51
と蓋52を溶着等により接合することにより蓄熱材3を
カプセル34内に封入する。
【0036】〔第3実施例〕図6はこの発明の第3実施
例を示したもので、ラジエータを示した図である。この
実施例では、ラジエータ5のアッパータンク11に形成
された開口部53から複数の蓄熱材3を収納したケーシ
ング54をアッパータンク11内に挿入することによ
り、ラジエータ5のアッパータンク11内に複数の蓄熱
材3を配している。なお、開口部53はキャップ55で
塞いでいる。また、56はケーシング54内と外部とを
連通する複数の連通孔で、57はケーシング54をキャ
ップ55の凸部58に固定するためのワイヤーバンド
で、59はラジエータ5のチューブである。
【0037】ここで、従来の技術においてはラジエータ
のアッパータンクは単なる冷却水の分配させる機能のみ
であったが、この実施例のラジエータ5のアッパータン
ク11は吸熱、放熱を繰り返して熱交換器の機能を果た
すことができる。
【0038】〔第4実施例〕図7および図8はこの発明
の第4実施例を示したもので、図7はリザーブタンクを
示した図で、図8は蓄熱式熱交換器を示した図である。
この実施例では、リザーブタンク10内にオイルクーラ
と同一形状の蓄熱式熱交換器60を挿入している。
【0039】この蓄熱式熱交換器60は、凹み部61の
両端部にタンク部62、63が形成されたアルミニウム
等の金属板製の成形プレート64を複数積層してなる積
層体65、およびこの積層体65の両側に接合されたサ
イドプレート66、67等から構成されている。
【0040】なお、2つの成形プレート64を対向して
接合することによりチューブ68が形成され、隣接する
チューブ68間にコルゲートフィン69が接合されてい
る。また、70は積層体65内に蓄熱材3を封入するた
めの封入管であり、この封入管70は盲栓71により塞
がれるようになっている。72は外周ねじで73は内周
ねじである。
【0041】〔第5実施例〕図9および図10はこの発
明の第5実施例を示したもので、図9はリザーブタンク
を示した図で、図10は蓄熱材パックの製造過程を示し
た工程図である。この実施例では、リザーブタンク10
内に波形形状の蓄熱材パック80を挿入している。
【0042】そして、一対の樹脂シート81の複数の凹
所82内に蓄熱材3を入れ、それらの樹脂シート81を
対向させて重ね合わせ、その上下から溶着機83、84
にて一対の樹脂シート81の外周部等を加圧溶着して蓄
熱材3を複数の凹所82内に封入することにより蓄熱材
パック80が製造される。なお、図9において85は蓄
熱材パック80を波形形状に保つための複数の割りピン
である。
【0043】〔変形例〕この実施例では、蓄熱材3をリ
ザーブタンク10やラジエータ5のアッパータンク11
内に挿入したが、冷却水回路2中であれば蓄熱材をどこ
に挿入しても良い。例えば配管やラジエータ5のロアタ
ンク12内に蓄熱材3を挿入しても良い。また、蓄熱材
3の融点はこの実施例に限定されず自由に変更できる。
【0044】
【発明の効果】請求項1の発明および請求項5の発明
は、蓄熱材により所定水温を越えた領域での熱量を吸熱
することによって冷却水の異常な水温上昇を防止できる
ので、オーバヒート現象を回避することができる。この
ため、熱交換器のサイズを大型化する必要がなくなるの
で、車両への熱交換器の搭載性を悪化させることはな
い。
【0045】さらに、請求項5の発明は、電動ファンの
容量を増大させる必要がなくなるため、電動ファンの消
費電力が抑えられる。このため、発電機の容量を増大さ
せる必要がなくなるので、低コスト化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例の全体構造を示した模式
図である。
【図2】この発明の第1実施例で用いたリザーブタンク
を示した断面図である。
【図3】この発明の第1実施例で用いた蓄熱材の封入方
法を示した工程図である。
【図4】この発明の第1実施例にかかる低、中負荷走行
と高負荷走行とを繰り返したときの冷却水温のタイムチ
ャートである。
【図5】この発明の第2実施例で用いた蓄熱材の封入方
法を示した工程図である。
【図6】この発明の第3実施例に用いたラジエータを示
した断面図である。
【図7】この発明の第4実施例に用いたリザーブタンク
を示した断面図である。
【図8】この発明の第4実施例に用いた蓄熱式熱交換器
を示した断面図である。
【図9】この発明の第5実施例に用いたリザーブタンク
を示した構成図である。
【図10】この発明の第5実施例で用いた蓄熱材パック
の製造過程を示した工程図である。
【符号の説明】
1 自動車用エンジン冷却装置 2 冷却水回路 3 蓄熱材 4 エンジン 5 ラジエータ(熱交換器) 7 ウォータポンプ 10 リザーブタンク 11 アッパータンク(入口側タンク) 14 電動ファン(冷却ファン) 34 カプセル 60 蓄熱式熱交換器 80 蓄熱材パック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 竜雄 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)車両に搭載された水冷式のエンジ
    ン、このエンジンの冷却水を空気と熱交換させて冷却す
    る熱交換器、および前記エンジンの回転に応じた循環量
    にて冷却水を循環させるポンプを有する冷却水回路と、 (b)前記熱交換器へ空気を送風する冷却ファンと、 (c)前記冷却水回路内に挿入され、冷却水温が所定水
    温を越えるとその領域での熱量を吸熱する蓄熱材とを備
    えた車両用エンジン冷却装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の車両用エンジン冷却装置
    において、 前記蓄熱材は、潜熱型のパラフィン系ワックスよりな
    り、冷却水温が自身の融点より高い領域での熱量を吸熱
    し、冷却水温がその融点より低くなると吸熱した熱量を
    放熱することを特徴とする車両用エンジン冷却装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の車両用エ
    ンジン冷却装置において、 前記蓄熱材は、前記熱交換器の入口側タンク内に挿入さ
    れていることを特徴とする車両用エンジン冷却装置。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2に記載の車両用エ
    ンジン冷却装置において、 前記蓄熱材は、前記熱交換器の入口側タンクより流入し
    た冷却水を気水分離するリザーブタンク内に挿入されて
    いることを特徴とする車両用エンジン冷却装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のうちのいずれか
    に記載の車両用エンジン冷却装置において、 前記冷却ファンは、車両に搭載された発電機で発電され
    た電力を受けると作動する電動ファンであることを特徴
    とする車両用エンジン冷却装置。
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