JP7279541B2 - バッテリの収納ケース - Google Patents

バッテリの収納ケース Download PDF

Info

Publication number
JP7279541B2
JP7279541B2 JP2019116898A JP2019116898A JP7279541B2 JP 7279541 B2 JP7279541 B2 JP 7279541B2 JP 2019116898 A JP2019116898 A JP 2019116898A JP 2019116898 A JP2019116898 A JP 2019116898A JP 7279541 B2 JP7279541 B2 JP 7279541B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wall portion
pipe
battery
upper wall
heat exchange
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019116898A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021005439A (ja
Inventor
道彦 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Aisin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Aisin Corp filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2019116898A priority Critical patent/JP7279541B2/ja
Priority to CN202020308212.7U priority patent/CN211700366U/zh
Priority to US16/825,094 priority patent/US11462781B2/en
Publication of JP2021005439A publication Critical patent/JP2021005439A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7279541B2 publication Critical patent/JP7279541B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/60Heating or cooling; Temperature control
    • H01M10/65Means for temperature control structurally associated with the cells
    • H01M10/656Means for temperature control structurally associated with the cells characterised by the type of heat-exchange fluid
    • H01M10/6567Liquids
    • H01M10/6568Liquids characterised by flow circuits, e.g. loops, located externally to the cells or cell casings
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/60Heating or cooling; Temperature control
    • H01M10/61Types of temperature control
    • H01M10/613Cooling or keeping cold
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/60Heating or cooling; Temperature control
    • H01M10/62Heating or cooling; Temperature control specially adapted for specific applications
    • H01M10/625Vehicles
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/60Heating or cooling; Temperature control
    • H01M10/65Means for temperature control structurally associated with the cells
    • H01M10/653Means for temperature control structurally associated with the cells characterised by electrically insulating or thermally conductive materials
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/60Heating or cooling; Temperature control
    • H01M10/65Means for temperature control structurally associated with the cells
    • H01M10/655Solid structures for heat exchange or heat conduction
    • H01M10/6554Rods or plates
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/60Heating or cooling; Temperature control
    • H01M10/65Means for temperature control structurally associated with the cells
    • H01M10/655Solid structures for heat exchange or heat conduction
    • H01M10/6556Solid parts with flow channel passages or pipes for heat exchange
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Description

本発明は、バッテリの収納ケースに関する。特に、本発明は、車両に搭載されるリチウムバッテリの収納ケースに関する。
近年、電気エネルギーが駆動源の電動車両(EV、PHV(プラグインハイブリッド車両)、HV(ハイブリッド車両)等)の開発が進み、それに伴って、電動車両に搭載することができるバッテリの開発が加速化している。電動車両に搭載されるバッテリとして有望視されているリチウムバッテリは、鉛バッテリに比べて充電容量が大きいので、バッテリを小型化させることによる車両の軽量化を図ることができるとともに、電動走行(EV走行)時における航続距離を延ばすことができる。それ故に、ほとんどの電動車両のバッテリにリチウムバッテリが採用されることになると予測される。
リチウムバッテリの使用温度範囲は、概ね-20℃~60℃の範囲である。より具体的には、リチウムバッテリを充電する際における使用温度範囲(充電温度範囲)は約10℃~約45℃であり、リチウムバッテリを放電する際における使用温度範囲(放電温度範囲)は約-20℃~約60℃である。また、リチウムバッテリは、充放電時に発熱するため、充放電時にリチウムバッテリの温度が使用温度範囲(充電温度範囲或いは放電温度範囲)内に収まるように、リチウムバッテリを冷却する必要がある。また、冬季等にリチウムバッテリを充放電しようとしても、外気温が上記の使用温度範囲の下限を下回る場合があり、この場合には、リチウムバッテリの温度が上記の使用温度範囲内に収まるように、リチウムバッテリを加温する必要がある。つまり、リチウムバッテリを使用する場合、リチウムバッテリの温度が使用温度範囲内に収まるように、リチウムバッテリの温度を調整しなければならない。
リチウムバッテリは、一般的に収納ケース内に収納された状態で、車両に搭載される。このとき、収納ケースの下側のプレートとリチウムバッテリとが熱交換することにより、リチウムバッテリの温度が調整される。また、リチウムバッテリを収納した収納ケースは車両の底部に配置される。この場合、例えば車両が悪路走行中に小石等の跳ね上がりによって車両の底部が下から突き上げられて、車両の底部に配置された収納ケースが破損することがある。収納ケースが破損すると、それに伴いリチウムバッテリも破損する虞がある。また、リチウムバッテリの温度調整に用いられる熱交換媒体(例えば冷却水)が収納ケース内に漏れ出し、リチウムバッテリが漏れ出した冷却水に浸漬する虞がある。リチウムバッテリに冷却水が浸水すると、リチウムバッテリがバッテリとしての機能を失う。従って、冷却水の漏出に伴うリチウムバッテリへの冷却水の浸水を防止するための方策を採る必要がある。
特許文献1は、バッテリモジュールの下に配置された分割壁と、分割壁の下に離間して配置されたベース板と、バッテリモジュールの温度を制御するための冷却装置と、を備えるバッテリの収納ケースを開示する。この収納ケースが備える冷却装置は、分割壁とベース板との間の空洞内に設けられる。
特許文献2は、電池ブロックが載置される冷却プレートと、冷却プレートを固定するフレーム構造体とを備えるバッテリの収納ケースを開示する。この収納ケースによれば、冷却プレートとフレーム構造体との間の空間に空隙(断熱隙間)が形成される。また、冷却プレートは、上下に離間配置した上面板と底板とを有し、上面板と底板との間の空間により閉鎖室が形成される。この閉鎖室に、冷却水が流通する熱交換パイプが配設される。
特許第6360110号明細書 特許第5042096号明細書
(発明が解決しようとする課題)
上記特許文献1及び特許文献2に開示のバッテリの収納ケースによれば、バッテリが載置されるプレートの底部が上底壁と下底壁とを有する二重底形状に形成され、上底壁の上にバッテリが載置され、上底壁と下底壁との間にバッテリの温度を調整するための熱交換パイプ或いは冷却装置が配設されている。このため例えば車両走行中に下からの突き上げによって下底壁が破損しても、上底壁に載置されたバッテリは保護される。また、上底壁と下底壁との間に配設される熱交換パイプが破損しても、その配管から流出する冷却水は上底壁と下底壁との間に貯留されることになり、上底壁に載置したバッテリは浸水しない。このため、バッテリが浸水することによる不具合の発生が防止される。
しかしながら、上記した特許文献1及び特許文献2に開示の収納ケースによれば、二重底形状を有するように設計するための構造が複雑である。また、複数の部品を用いて二重底構造を実現しているために製造コストが高い。そこで、本発明は、より安価に製造することができ、且つ、バッテリへの浸水が効果的に防止され得るバッテリの収納ケースを提供することを、目的とする。
本発明は、バッテリ(50)が載置される上壁部(11)と、上壁部の下方に上壁部と離間して対面配置した下壁部(12)と、上壁部と下壁部とを接続する連結壁部(13)と、を有し、アルミニウム合金により一体的に形成された温度調整プレート(10,10A,10B)と、上壁部に載置されたバッテリを覆うように、温度調整プレートに接続された上蓋(30)と、を備え、上壁部内には、バッテリの温度を調整するための熱交換媒体が流通する流路を形成するための流路形成孔(114)が形成され、上壁部と下壁部との間に空隙(G)が形成され、空隙は、流路形成孔よりも下壁部側に位置した部分を有するように構成される、バッテリの収納ケース(1)を提供する。
本発明に係る収納ケースが備える温度調整プレートによれば、上下に離間して対面配置した上壁部と下壁部とによって二重底構造が実現される。そして、上壁部内には、バッテリの温度を調整するための熱交換媒体(冷却水)が流通する流路形成孔が形成される。この流路形成孔内を流れる熱交換媒体と上壁部に載置されたバッテリとが熱交換することにより、上壁部に載置されたバッテリが効率的に温度調整される。また、この収納ケースを底部に配設した車両が下からの突き上げを受けて温度調整プレートの下壁部が破損しても、上壁部に載置されたバッテリは保護される。また、上壁部と下壁部との間に熱交換媒体が流通する流路が存在しないので、上記特許文献2のように上壁部と下壁部との間に熱交換媒体を流すためのパイプ(熱交換パイプ)が存在する場合と比較して、より確実に、熱交換媒体を流すための流路を保護することができる。さらに、上記した下からの突き上げにより上壁部内の流路形成孔が破損した場合でも、流路形成孔内を流れる冷却水等の熱交換媒体が下方に向けて漏れ出す。このため上壁部に載置されているバッテリが熱交換媒体に浸水することを、効果的に防止することができる。
また、本発明に係る温度調整プレートは、アルミニウム合金により一体的に、すなわち一つの部材により形成される。このため二重底構造を一部材により形成することができ、それにより、複数の部材により二重底構造を形成する従来の収納ケースと比較して、製造コストを低下させることができる。このように、本発明によれば、より安価に製造することができ、且つ、バッテリへの浸水が効果的に防止され得るバッテリの収納ケースを提供することができる。
本発明に係るバッテリの収納ケースは、流路形成孔内に挿通されるとともに熱交換媒体(冷却水)が流通する金属製のパイプ(20)を備えるとよい。これによれば、流路形成孔内に直接的に熱交換媒体を流すのではなく、流路形成孔内に挿通された金属製のパイプ内に熱交換媒体を流すことにより、例えば上記した下からの突き上げによって上壁部が破損したとしても、パイプが破損しない限り、熱交換媒体の外部への漏出を防止することができる。また、温度調整プレートと熱交換媒体が流れるパイプとを異なる部材により構成することで、それぞれの構成に必要な特性に適した材質を選択することができる。
この場合、金属製のパイプは、流路形成孔の内周面のうち上側領域に接触しているとともに下側領域との間に隙間(S)が形成されるように、流路形成孔内に固定されているとよい。これによれば、パイプ内を流れる熱交換媒体の熱を上壁部の上部に効率的に伝えることができる。このため上壁部に載置されたバッテリを効率的に温度調整することができる。
さらにこの場合、流路形成孔の内周面のうち下側領域には、周方向に離間して配置した複数の突起(115)が形成されており、パイプは、その外周面と複数の突起とが圧接することにより、流路形成孔内に固定されているとよい。これによれば、流路形成孔の内周面の下側領域に設けられた複数の突起とパイプが圧接することにより、溶接による接合を行うことなくパイプを流路形成孔に強固に固定することができるとともに、流路形成孔の内周面の上側領域にパイプの外周面を広い範囲に亘り接触させることができる。また、複数の突起は流路形成孔の周方向に離間して配設されているので、流路形成孔にパイプを固定したとき、流路形成孔の内周面の下側領域のうち突起が形成されていない部分により隙間を形成することができる。この隙間が断熱空間として機能することにより、パイプ内を流れる熱交換媒体の熱が下方に逃げることを効果的に防止することができる。
パイプの材質としては、アルミニウム合金、銅、メッキされた鉄等を用いることができるが、特に、アルミニウム合金又は銅が、好ましく用いられる。より好ましくは、パイプは、アルミニウム合金により形成されているとよい。これによれば、温度調整プレート及びパイプが共にアルミニウム合金により形成されることにより、両者の熱膨張率の差をほとんど無くすことができる。このため、熱膨張率差によりパイプが温度調整プレートの流路形成孔内を相対移動することにより流路形成孔内でのパイプの固定力が低下することが、効果的に防止される。
温度調整プレート及びパイプが共にアルミニウム合金で形成される場合、温度調整プレートが6000系又は7000系のアルミニウム合金により形成され、パイプが3000系のアルミニウム合金により形成されるとよい。これによれば、強度の高い6000系又は7000系のアルミニウム合金により温度調整プレートを形成することにより、温度調整プレートの強度を向上させることができ、耐食性の高い3000系のアルミニウム合金によりパイプを形成することにより、熱交換媒体によるパイプの腐食が効果的に防止される。
また、温度調整プレートには、上壁部と下壁部とを接続するリブ(14)が、上壁部と下壁部との間の空間に形成されていてもよい。これによれば、リブによって温度調整プレートの強度が向上するとともに温度調整プレートの変形が効果的に防止される。
また、温度調整プレートの上壁部には、複数の流路形成孔が平行に形成されるとともに、複数の流路形成孔のそれぞれにパイプが挿通されているとよい。この場合、一の通路形成孔に挿通されたパイプと他の通路形成孔に挿通されたパイプとを接続することにより、熱交換媒体が流通する熱交換回路が構成されるとよい。これによれば、温度調整プレートの上壁部の広い範囲に亘って熱交換回路(例えば冷却水回路)を形成することができる。
また、上記の熱交換回路は、バッテリを冷却するときには、温度調整プレートの上壁部のうちバッテリの中央部分が載置されている部分に設けられたパイプからバッテリの外側部分が載置されている部分に設けられたパイプに向かって熱交換媒体が流れるように、構成されているとよい。また、上記の熱交換回路は、バッテリを加温するときには、温度調整プレートの上壁部のうちバッテリの外側部分が載置されている部分に設けられたパイプからバッテリの中央部分が載置されている部分に設けられたパイプに向かって熱交換媒体が流れるように、構成されているとよい。これによれば、バッテリの温度が全体的に均一になるようにバッテリを温度調整することができる。
図1は、第一実施形態に係るバッテリの収納ケースの一例を部分的に示す概略断面図である。 図2は、温度調整プレートの一部の概略斜視図である。 図3は、図1の部分Aの拡大図である。 図4は、流路形成孔に金属パイプを固定する方法を示す図である。 図5は、金属パイプが流路形成孔に挿通されている温度調整プレートの概略斜視図である。 図6は、温度調整プレートに取り付けられた複数の金属パイプを用いた熱交換回路の構成例を示す図である 図7は、第二実施形態に係るバッテリの収納ケースの一例を部分的に示す概略断面図である。 図8は、第二実施形態に係る温度調整プレートに取り付けられた複数の金属パイプを用いた熱交換回路の構成例を示す図である。 図9は、変形例に係る温度調整プレートを示す模式図である。
以下、本発明の実施形態に係るバッテリの収納ケースについて、図面を参照しながら説明する。
(第一実施形態)
図1は、第一実施形態に係るバッテリの収納ケース1の一例を部分的に示す概略断面図である。図1に示すように、この収納ケース1は、温度調整プレート10と、複数の金属パイプ20と、上蓋30とを備える。
温度調整プレート10は、収納ケース1の底部分を構成するプレート状の部材である。図2は、温度調整プレート10の一部の概略斜視図である。図1及び図2に示すように、温度調整プレート10は板状に形成され、平面視において略長方形状である。また、図1及び図2からわかるように、温度調整プレート10は、上壁部11と、上壁部11の下方に上壁部11と離間して上壁部11に対面配置した下壁部12と、下壁部12の端部から立設してその上端が上壁部11に接続した連結壁部13とを有する。連結壁部13により上壁部11と下壁部12が接続される。
上壁部11と下壁部12との間に空隙Gが形成される。この空隙Gは断熱空間として機能する。この空隙Gが断熱空間として機能することにより、後述する流路形成孔114内に流通する熱交換媒体の熱が下方に逃げることを効果的に防止することができる。また、上壁部11は、上方を向く載置面111とその反対側の下面112とを有し、上壁部11の載置面111上に、図1に示すようにリチウムバッテリ50が載置される。
上壁部11の下面112からは、下方に隆起するとともに、上壁部11の厚み方向に垂直な一方向に沿って延設した複数の突出部113が形成される。ここで、上壁部11の厚み方向は、上壁部11の載置面111から下面112に向かう方向(或いはその反対の方向)である。すなわち、厚み方向は、図1において上下方向である。また、図1においては、複数の突出部113は、紙面に垂直な方向に沿って互いに平行に延設されている。この突出部113に、それぞれ、熱交換媒体を流すための流路形成孔114が形成される。流路形成孔114は、突出部113の延設方向に沿って形成されており、その両端が、上壁部11の両側端に開口する。このため、流路形成孔114は、上壁部11の厚み方向に垂直な方向に沿って、上壁部11を貫通するように形成されることになる。また、この厚み方向は、上壁部11の載置面111に垂直な方向である。従って、流路形成孔114は、載置面111に平行な方向に沿って、上壁部11を貫通するように、上壁部11内に形成されることになる。
温度調整プレート10は、アルミニウム合金により形成される。本実施形態では、強度の高い6000系又は7000系のアルミニウム合金により形成される。また、温度調整プレート10は、図1の紙面に垂直な方向に沿って一定の断面形状を有する。従って、この温度調整プレート10は、アルミニウム合金の押出成形、或いはダイカスト成形によって一体的に成形することができる。
上壁部11の載置面111上に載置されるリチウムバッテリ50は、複数のセル51が積層されてなるセルスタックにより構成される。セルスタックを構成する各セル51は、図1の左右方向に厚みを持つ薄板形状に形成され、厚み方向(左右方向)に積層される。また、各セル51の積層方向は、流路形成孔114の軸方向に直交する方向である。
複数のセル51にはそれぞれ図略の正極タブ端子及び負極タブ端子が設けられる。各セル51の正極タブ端子どうしが電気的に接続されてプラス端子を構成し、各セル51の負極タブ端子どうしが電気的に接続されてマイナス端子を構成する。プラス端子及びマイナス端子は、インバータ等を介して、外部の電力負荷(例えばモータ)に接続される。
上蓋30は、温度調整プレート10の上壁部11に載置されたリチウムバッテリ50を覆うように構成される。上蓋30は、リチウムバッテリ50の上面を覆う上板31と、上板31の端部から垂下するように延設された側板32と、側板32の下端から水平方向に延びたフランジ33とを有する。フランジ33は、温度調整プレート10の上壁部11の図1において右端部分に上側から面合わせされている。面合わせされたフランジ33と上壁部11の右端部分が、締結部材NTにより締結される。これにより、上蓋30が、上壁部11に載置されたリチウムバッテリ50を覆うように、温度調整プレート10に接続されるとともに、上蓋30と温度調整プレート10の上壁部11とによってリチウムバッテリ50を収納するための収納空間が形成される。上蓋30は例えば鉄、樹脂或いはアルミニウム合金により形成される。
図3は、図1の部分Aの拡大図であり、温度調整プレート10の上壁部11に形成された突出部113及び突出部113に形成された流路形成孔114の詳細を示す。図3に示すように、突出部113に形成された流路形成孔114の内周面(内壁面)に、複数の突条115が形成されている。図3においては、3個の突条115が流路形成孔114の内周面に形成された例が示されるが、突条115の個数は任意である。この突条115は、流路形成孔114の軸方向に沿って延在する。
また、複数の突条115は、流路形成孔114の周方向に離間して形成され、いずれも、流路形成孔114の内周面のうち図3に示す方向、すなわち流路形成孔114の軸方向から見て下側領域に形成されている。ここで、「下側領域」とは、流路形成孔114内に挿通される後述する金属パイプ20の中心軸を通り上壁部11の厚み方向に直交する平面(水平面)よりも下方に位置する領域である。そして、複数の突条115に載置されるように、流路形成孔114内に金属パイプ20が挿通されている。このとき金属パイプ20は、その外周面が突条115の先端部分に圧接するように、流路形成孔114に挿通される。このようにして金属パイプ20を突条115に圧接させることにより、金属パイプ20を流路形成孔114内に固定することができる。
図4は、流路形成孔114に金属パイプ20を固定する方法の一例を示す図である。金属パイプ20を流路形成孔114に固定するには、まず、金属パイプ20の素管を流路形成孔114内に挿通する。図4(a)は、金属パイプ20の素管20Aが流路形成孔114に挿通された状態を流路形成孔114の軸方向から見た断面図である。図4(a)と図3とを比較してわかるように、素管20Aの外径は、図3に示す流路形成孔114に固定された状態の金属パイプ20の外径よりも小さい。具体的には、素管20Aの外径は、金属パイプ20が挿通される前に流路形成孔114の内周面に形成されている複数の突条115の先端及び流路形成孔114の最上部を通過する円の直径Lとほぼ等しいか僅かに小さい。つまり、素管20Aの外径は、その素管20Aが、金属パイプ20に圧接される前の突条115に干渉することなく流路形成孔114に挿通することができる大きさである。
素管20Aを流路形成孔114に挿通した後に、拡径治具を用いて流路形成孔114内で素管20Aを拡径させる。図4(b)は、拡径治具により素管20Aが拡径される様子を示す断面図である。図4(b)には、図4(a)のb-b線に沿って上壁部11及び素管20Aを切断した断面が表される。図4(b)に示すように、素管20Aの内部に拡径治具Tが挿通される。この拡径治具Tの先端には、最大外径が素管20Aの内径よりも大きく流路形成孔114の内径よりも小さいヘッドHが設けられている。従って、拡径治具TのヘッドHを素管20Aの軸線方向に沿って素管20Aに押し込むことにより、素管20Aが拡径されるとともに、素管20Aの拡径に伴って、流路形成孔114の内周面に設けられている突条115の先端部分が潰されていく。このため、拡径治具Tを素管20Aの一方端から他方端まで挿通した後には、素管20Aが拡径されて、図3に示す金属パイプ20が流路形成孔114に挿通されていることになるとともに、先端部分が潰された突条115と金属パイプ20の外周面が圧接される。このようにして、金属パイプ20が流路形成孔114に固定される。
上記のようにして金属パイプ20を流路形成孔114に固定した場合、図3に示すように、金属パイプ20が流路形成孔114の内周面の下側領域に形成されている突条115に圧接されるとともに、金属パイプ20と流路形成孔114の内周面の下側領域との間に隙間Sが形成される。一方、金属パイプ20の外周面のうち上側部分は、金属パイプ20と突条115との間に働く圧接力によって流路形成孔114の内周面の上側部分に押し付けられる。これにより、流路形成孔114の内周面の上側領域に金属パイプ20の外周面が広い範囲に亘り接触する。ここで、「上側領域」とは、流路形成孔114に挿通された金属パイプ20の中心軸を通り上壁部11の厚み方向に直交する平面(水平面)よりも上方に位置する領域である。
また、素管20Aの長さは、流路形成孔114の長さよりも長い。従って、上記のようにして金属パイプ20を流路形成孔114に固定した場合、金属パイプ20の両端が、温度調整プレート10の両側面から突出する。図5は、金属パイプ20が流路形成孔114に挿通されている温度調整プレート10の一部の概略斜視図である。図5に示すように、金属パイプ20が流路形成孔114内に挿通されているとともに、金属パイプ20の両端が温度調整プレート10の両側面から突出している。こうして突出した金属パイプ20の両端は、ビード加工される。これにより、金属パイプ20の両端部が拡径される。そして、例えば隣接する金属パイプ20,20の端部どうしが可撓性を有する配管、例えばフレキシブルホースF等により接続される。これにより、フレキシブルホースFを介して、互いに隣接する金属パイプ20の内部空間が連通する。
流路形成孔114内に挿通した金属パイプ20内に、熱交換媒体が流れる。熱交換媒体としては、典型的には冷却水であるが、気化熱及び凝縮熱を利用して熱交換を行うことができる冷媒(例えばR134a等)を、金属パイプ20内に流しても良い。
金属パイプ20は、例えば、アルミニウム合金、銅、メッキされた鉄等により形成することができる。この中で、アルミニウム合金或いは銅が、金属パイプ20の材質として好ましく用いられる。本実施形態では、耐食性の高い3000系のアルミニウム合金が、金属パイプ20の材質として採用される。
上記構成の収納ケース1内に配設されたリチウムバッテリ50が充放電する際に、リチウムバッテリ50が発熱する。上述のようにリチウムバッテリ50にはその使用温度範囲が設定されているので、リチウムバッテリ50が発熱によって使用温度範囲以上の温度に昇温されないように、流路形成孔114に挿通されている金属パイプ20内に低温の熱交換媒体、例えば冷却水が流される。これにより、リチウムバッテリの熱が温度調整プレート10から金属パイプ20内の冷却水に伝達されて、リチウムバッテリ50が冷却される。
また、外気温度がリチウムバッテリ50の使用温度範囲未満である場合、リチウムバッテリ50を動作させることができない。この場合、リチウムバッテリ50の温度が使用温度範囲内に収まるように、流路形成孔114内に挿通されている金属パイプ20内に高温の熱交換媒体、例えば加熱された冷却水が流れる。これにより、熱交換媒体の熱が金属パイプ20及び温度調整プレート10を介してリチウムバッテリ50に伝達されて、リチウムバッテリ50が加温される。
リチウムバッテリ50の温度を速やかに使用温度範囲内に収めるためには、熱交換媒体の温熱あるいは冷熱を効率的にリチウムバッテリ50に伝達する必要がある。この点に関し、本実施形態によれば、リチウムバッテリ50が載置されている上壁部11内に流路形成孔114が形成されており、この流路形成孔114内に熱交換媒体が流れる金属パイプ20が挿通されている。このため、金属パイプ20とリチウムバッテリ50との距離を極力短くすることができる。よって、効率的に、冷却水の熱をリチウムバッテリ50に伝達することができる。
このように、本実施形態によれば、温度調整プレート10が上壁部11と下壁部12とを有する。下壁部12は上壁部11と上下方向に離間して配置される。この上壁部11と下壁部12により、収納ケース1の二重底構造が実現される。そして、上壁部11にリチウムバッテリ50が載置されるとともに、上壁部11内に熱交換媒体が流れる流路形成孔114が形成される。よって、この収納ケース1が車両の底部に置かれているときに下方から収納ケース1に突き上げ等の衝撃が加えられて、仮に温度調整プレート10の下壁部12が破損した場合であっても、上壁部11と下壁部12との間にリチウムバッテリ50及び熱交換媒体が流れる流路が設けられていないので、リチウムバッテリ50が保護されるとともに、熱交換媒体の漏出が効果的に防止される。また、温度調整プレート10をアルミニウム合金により形成することにより、収納ケース1の軽量化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、温度調整プレート10の上壁部11に形成された流路形成孔114内に金属パイプ20が挿通され、この金属パイプ20内に熱交換媒体が流れる。このため、例えば下からの突き上げによって仮に温度調整プレート10の下壁部12のみならず上壁部11まで破損した場合でも、金属パイプ20が破損されなければ、金属パイプ20内の熱交換媒体が漏れ出すことはない。さらに、金属パイプ20が破損して金属パイプ20から熱交換媒体が漏れ出したとしても、漏れ出した熱交換媒体は、上壁部11と下壁部12との間の空隙Gに溜まることになる。この空隙Gは、リチウムバッテリ50が収納されている収納空間、すなわち上壁部11の上方の空間とは異なる空間であるので、漏れ出した熱交換媒体にリチウムバッテリ50が浸水することはない。このためリチウムバッテリ50の浸水による不具合の発生を効果的に防止することができる。
また、本実施形態によれば、図3によく示すように、金属パイプ20は、流路形成孔114の内周面の下側領域に設けられた突条115に圧接されているとともに、流路形成孔114の内周面の上側領域に接触した状態で、流路形成孔114に固定されている。これによれば、金属パイプ20と突条115との間の圧接力によって金属パイプ20の外周面の上側部分が流路形成孔114の内周面の上側領域に広い範囲に亘り接触する。このようにして、金属パイプ20の上側部分と流路形成孔114の上側領域との接触面積を、金属パイプ20の下側部分と流路形成孔114の下側領域との接触面積よりも大きくすることで、金属パイプ20を流れる熱交換媒体の熱を、効率良く、金属パイプ20の上側にて上壁部11に載置されたリチウムバッテリ50に伝えることができる。また、金属パイプ20の下側部分と流路形成孔114の下側領域との間に隙間Sが存在し、さらに、上壁部11と下壁部12との間に空隙Gが存在する。この隙間S及び空隙Gが断熱空間として機能するため、金属パイプ20内の熱交換媒体の熱が下方に逃げることが効果的に防止される。したがって、熱交換媒体の熱は主に上壁部11の上側に載置されているリチウムバッテリ50に向かう。よって、より効率的に、リチウムバッテリ50を冷却或いは加温することができる。
また、アルミニウム合金製の金属パイプ20が、アルミニウム合金製の温度調整プレート10の流路形成孔114内で突条115との圧接により固定されるので、金属パイプ20の固定に溶接を要しない。通常、アルミニウム合金どうしの溶接は技術的に難しく、溶接不良を起こしやすい。これに対し本実施形態によれば上述したように溶接することなしに金属パイプ20を温度調整プレート10に取り付けることができるから、上記した溶接不良の発生を防止できる。
さらに、本実施形態によれば、図1からよくわかるように、温度調整プレート10の下壁部12の上面から補強リブ14が上方に向かって延設されており、この補強リブ14の上端が上壁部11に接続されている。この補強リブ14により、温度調整プレート10の強度を向上させることができるとともに、温度調整プレート10の変形が防止される。この補強リブ14の上端は、図1においては上壁部11に形成された突出部113に接続されているが、突出部113が形成されていない部分に接続されていてもよい。また、補強リブ14は、下壁部12側から温度調整プレート10に衝撃が加えられたときに、その衝撃力を吸収しながら変形するように構成されていてもよい。これによれば、補強リブ14が衝撃力を吸収しながら変形することにより、上壁部11に伝達される衝撃力を減衰させることができ、それにより、上壁部11及び上壁部11内の金属パイプ20を保護することができる。
また、本実施形態によれば、上述したように、温度調整プレート10の上壁部11及び下壁部12を、アルミニウム合金の押出成形或いはダイカスト成形により一体的に成形することができるから、上壁部11と下壁部12とを別部材で形成してこれらを組み付けて二重底構造を形成する場合と比較して、製造コストが低い。つまり、本実施形態によれば、リチウムバッテリ50への浸水が効果的に防止され得る二重底構造の収納ケースをより安価に製造することができる。
また、温度調整プレート10に取り付けられた金属パイプ20の両端は、温度調整プレート10から突出しているとともにビード加工されている。このため、図5に示すように、可撓性を有する配管、例えばフレキシブルホースFを用いて、例えば隣接する金属パイプ20,20どうしを接続することができる。こうして複数の金属パイプ20を接続することにより、アルミニウム合金により形成される金属パイプ20を溶接接合することなく、温度調整プレート10内にて所定の熱交換回路を構成することができる。なお、金属パイプ20を銅により形成する場合、ロウ付け等により、金属パイプどうしを接合することができる。
図6は、温度調整プレート10に取り付けられた複数の金属パイプ20を用いた熱交換回路の構成例を示す図である。図6に示すように、この熱交換回路60は、ポンプ61と、三方弁62と、第一開閉弁63と、第二開閉弁64と、複数の接続配管と、温度調整プレート10に取り付けられた複数の金属パイプ20とを有する。
また、図6に示す例では、温度調整プレート10が平面視により表されていて、この温度調整プレート10の上壁部11上に、複数のリチウムバッテリ50が載置されている。上壁部11に載置された複数のリチウムバッテリ50は、第一バッテリユニット50Aと第二バッテリユニット50Bとに分かれて配設されており、それぞれのバッテリユニットが複数(図6では5個)のリチウムバッテリ50から構成されている。また、各バッテリユニットを構成する複数のリチウムバッテリ50は、図6の左右方向に沿って配列されている。そして、図6の左右方向に沿って配列された複数のリチウムバッテリ50のそれぞれが、図6の上下方向に沿って積層された複数のセル51から構成されている。
また、図6に示す例では、温度調整プレート10に取り付けられた金属パイプ20の個数は8本である。これらの金属パイプ20は、図6において一点鎖線で示される。説明の便宜上、これらの金属パイプ20を、図6の上から順に、第一金属パイプ201、第二金属パイプ202、第三金属パイプ203、第四金属パイプ204、第五金属パイプ205、第六金属パイプ206、第七金属パイプ207、及び第八金属パイプ208と呼ぶ。
各金属パイプ201~208は、互いに平行に設けられている。また、第一金属パイプ201~第四金属パイプ204は、第一バッテリユニット50Aが載置されている部分の下方に設けられ、第五金属パイプ205~第八金属パイプ208は、第二バッテリユニット50Bが載置されている部分の下方に設けられる。また、第一バッテリユニット50Aを構成する複数のリチウムバッテリ50の配列方向及び第二バッテリユニット50Bを構成する複数のリチウムバッテリ50の配列方向は、各金属パイプの軸方向に一致するように、各リチウムバッテリ50が配列される。
また、第一金属パイプ201及び第四金属パイプ204は、第一バッテリユニット50Aを構成する各リチウムバッテリ50の載置位置のうちセル51の積層方向(図6の上下方向)における両端部分(外側部分)が載置される部分の下方に設けられ、第二金属パイプ202及び第三金属パイプ203は、第一バッテリユニット50Aを構成する各リチウムバッテリ50の載置位置のうちセル51の積層方向における中央部分付近が載置される部分の下方に設けられる。したがって、第一金属パイプ201及び第四金属パイプ204内を熱交換媒体が流れることにより、第一バッテリユニット50A内の各リチウムバッテリ50の外側部分の温度が主に調整され、第二金属パイプ202及び第三金属パイプ203内を熱交換媒体が流れることにより、第一バッテリユニット50A内の各リチウムバッテリ50の中央部分の温度が主に調整される。
また、第五金属パイプ205及び第八金属パイプ208は、第二バッテリユニット50Bを構成する各リチウムバッテリ50の載置位置のうちセル51の積層方向における両端部分(外側部分)が載置される部分の下方に設けられ、第六金属パイプ206及び第七金属パイプ207は、第二バッテリユニット50Bを構成する各リチウムバッテリ50の載置位置のうちセル51の積層方向における中央部分付近が載置される部分の下方に設けられる。したがって、第五金属パイプ205及び第八金属パイプ208内を熱交換媒体が流れることにより、第二バッテリユニット50B内の各リチウムバッテリ50の外側部分の温度が主に調整され、第六金属パイプ206及び第七金属パイプ207内を熱交換媒体が流れることにより、第二バッテリユニット50B内の各リチウムバッテリ50の中央部分の温度が主に調整される。
ポンプ61は、吸入口611及び吐出口612を有し、吸入口611から熱交換媒体を吸入するとともに、吸入した熱交換媒体を吐出口612から圧送する。また、ポンプ61の吸入口611には流入用接続配管651が接続され、ポンプ61の吐出口612には吐出用接続配管652の一方端が接続される。
吐出用接続配管652の他方端に三方弁62が接続される。三方弁62は、第一ポート621、第二ポート622、及び第三ポート623をし、第一ポート621と第二ポート622との連通と、第一ポート621と第三ポート623との連通を選択的に切り換えることができるように構成される。この三方弁62の第一ポート621に吐出用接続配管652の他方端が接続される。
三方弁62の第二ポート622に、内側接続配管653の一方端が接続される。内側接続配管653の他方端から二つの内側分岐接続配管654,655が分岐する。分岐した一方の内側分岐接続配管654はさらに第一内側接続配管661と第二内側接続配管662とに分岐し、分岐した他方の内側分岐接続配管655はさらに第三内側接続配管663と第四内側接続配管664とに分岐する。そして、第一内側接続配管661が、第二金属パイプ202の一方端に接続され、第二内側接続配管662が、第三金属パイプ203の一方端に接続され、第三内側接続配管663が、第六金属パイプ206の一方端に接続され、第四内側接続配管664が、第七金属パイプ207の一方端に接続される。
三方弁62の第三ポート623に、外側接続配管656の一方端が接続される。外側接続配管656の他方端から四つの接続配管(第一外側接続配管671、第二外側接続配管672、第三外側接続配管673、第四外側接続配管674)が分岐する。そして、第一外側接続配管671が、第一金属パイプ201の一方端に接続され、第二外側接続配管672が、第四金属パイプ204の一方端に接続され、第三外側接続配管673が、第五金属パイプ205の一方端に接続され、第四外側接続配管674が、第八金属パイプ208の一方端に接続される。
また、第一金属パイプ201の他方端と第二金属パイプ202の他方端が第一パイプ接続配管681を介して接続され、第三金属パイプ203の他方端と第四金属パイプ204の他方端が第二パイプ接続配管682を介して接続され、第五金属パイプ205の他方端と第六金属パイプ206の他方端が第三パイプ接続配管683を介して接続され、第七金属パイプ207の他方端と第八金属パイプ208の他方端が第四パイプ接続配管684を介して接続される。
また、内側接続配管653の途中に、第一流出用接続配管657の一方端が接続され、外側接続配管656の途中に、第二流出用接続配管658の一方端が接続される。第一流出用接続配管657の途中には第一開閉弁63が介装され、第二流出用接続配管658の途中には第二開閉弁64が介装される。そして、第一流出用接続配管657の他方端と第二流出用接続配管658の他方端が合流して流出用接続配管659の一方端に接続される。
上記構成の熱交換回路60により収納ケース1内のリチウムバッテリ50を冷却する場合には、三方弁62の第一ポート621と第二ポート622が連通し、且つ、第一開閉弁63が閉じ、第二開閉弁64が開くように、各弁が制御された上でポンプ61が駆動する。すると、流入用接続配管651から吸入口611を経由して、ポンプ61に低温の熱交換媒体が流入する。なお、例えば車両に搭載されているラジエータやヒートポンプシステムでの低圧側(低温部)によって熱交換媒体を冷やすことにより、低温の熱交換媒体を生成することができる。
ポンプ61に流入した低温の熱交換媒体は吐出口612から吐出される。ポンプ61から吐出された熱交換媒体は、吐出用接続配管652を介して三方弁62に至り、この三方弁62の第二ポート622から内側接続配管653に流れる。さらに熱交換媒体は内側接続配管653から内側分岐接続配管654,655を経由して、第一内側接続配管661、第二内側接続配管662、第三内側接続配管663、及び第四内側接続配管664に流れる。そして、これらの配管から、第二金属パイプ202、第三金属パイプ203、第六金属パイプ206、及び第七金属パイプ207に熱交換媒体が流れる。ここで、第二金属パイプ202及び第三金属パイプ203は、第一バッテリユニット50Aを構成する各リチウムバッテリ50の中央部付近の下方に設けられており、第六金属パイプ206及び第七金属パイプ207は、第二バッテリユニット50Bを構成する各リチウムバッテリ50の中央部付近の下方に設けられている。このため、上記の金属パイプ(202,203,206,207)に低温の熱交換媒体が流れることにより、各リチウムバッテリ50の中央部分が冷却される。
第二金属パイプ202を流れた熱交換媒体は第一パイプ接続配管681を経由して第一金属パイプ201に流れ、第三金属パイプ203を流れた熱交換媒体は第二パイプ接続配管682を経由して第四金属パイプ204に流れ、第六金属パイプ206を流れた熱交換媒体は第三パイプ接続配管683を経由して第五金属パイプ205に流れ、第七金属パイプ207を流れた熱交換媒体は第四パイプ接続配管684を経由して第八金属パイプ208を流れる。ここで、第一金属パイプ201及び第四金属パイプ204は、第一バッテリユニット50Aを構成する各リチウムバッテリ50の両端部付近の下方に設けられており、第五金属パイプ205及び第八金属パイプ208は、第二バッテリユニット50Bを構成する各リチウムバッテリ50の両端部付近の下方に設けられている。このため、上記の金属パイプ(201,204,205,208)に低温の熱交換媒体が流れることにより、各リチウムバッテリ50の両端部分すなわち外側部分が冷却される。
第一金属パイプ201を流れた熱交換媒体は第一外側接続配管671に流入し、第四金属パイプ204を流れた熱交換媒体は第二外側接続配管672に流入し、第五金属パイプ205を流れた熱交換媒体は第三外側接続配管673に流入し、第八金属パイプ208を流れた熱交換媒体は第四外側接続配管674に流入する。その後、各接続配管671~674内の熱交換媒体は合流して外側接続配管656に流れ、さらに第二流出用接続配管658を介して流出用接続配管659に至り、この流出用接続配管659から外部に流出する。
また、上記構成の熱交換回路60により収納ケース1内のリチウムバッテリ50を加温する場合には、三方弁62の第一ポート621と第三ポート623が連通し、且つ、第一開閉弁63が開き、第二開閉弁64が閉じるように、各弁が制御された上でポンプ61が駆動する。すると、流入用接続配管651から吸入口611を経由して、ポンプ61に高温の熱交換媒体が流入する。なお、例えば電熱ヒータ等で熱交換媒体を温めることにより、高温の熱交換媒体を生成することができる。
ポンプ61に流入した高温の熱交換媒体は吐出口612から吐出される。ポンプ61から吐出された熱交換媒体は、吐出用接続配管652を介して三方弁62に至り、この三方弁62の第三ポート623から外側接続配管656に流れる。さらに熱交換媒体は外側接続配管656から第一外側接続配管671、第二外側接続配管672、第三外側接続配管673、及び第四外側接続配管674に流れる。そして、これらの接続配管から、第一金属パイプ201、第四金属パイプ204、第五金属パイプ205、及び第八金属パイプ208に熱交換媒体が流れる。これらの金属パイプ(201,204,205,208)に熱交換媒体が流れることにより、各リチウムバッテリ50の外側部分が加温される。
第一金属パイプ201を流れた熱交換媒体は第一パイプ接続配管681を経由して第二金属パイプ202に流れ、第四金属パイプ204を流れた熱交換媒体は第二パイプ接続配管682を経由して第三金属パイプ203に流れ、第五金属パイプ205を流れた熱交換媒体は第三パイプ接続配管683を経由して第六金属パイプ206に流れ、第八金属パイプ208を流れた熱交換媒体は第四パイプ接続配管684を経由して第七金属パイプ207を流れる。これらの金属パイプ(202,203,206,207)に熱交換媒体が流れることにより、各リチウムバッテリ50の中央部分が加温される。
第二金属パイプ202を流れた熱交換媒体は第一内側接続配管661に流入し、第三金属パイプ203を流れた熱交換媒体は第二内側接続配管662に流入し、第六金属パイプ206を流れた熱交換媒体は第三内側接続配管663に流入し、第七金属パイプ207を流れた熱交換媒体は第四内側接続配管664に流入する。これらの接続配管に流入した熱交換媒体は、内側分岐接続配管654,655を経由して内側接続配管653にて合流し、さらに第一流出用接続配管657を介して流出用接続配管659に至り、この流出用接続配管659から外部に流出する。
このように、リチウムバッテリ50を冷却する場合には、リチウムバッテリ50の中央部分が載置されている部分の下方に設けられた金属パイプ(202,203,206,207)から、リチウムバッテリ50の外側部分が載置されている部分の下方に設けられた金属パイプ(201,204,205,208)に向かって熱交換媒体が流れる。このため、最初にリチウムバッテリ50の中央部分が低温の熱交換媒体により冷却され、その後、リチウムバッテリ50の外側部分が熱交換媒体により冷却される。一方、リチウムバッテリ50を加温する場合には、リチウムバッテリ50の外側部分が載置されている部分の下方に設けられた金属パイプ(201,204,205,208)から、リチウムバッテリ50の中央部分が載置されている部分の下方に設けられた金属パイプ(202,203,206,207)に向かって熱交換媒体が流れる。このため、最初にリチウムバッテリ50の外側部分が高温の熱交換媒体により加温され、その後、リチウムバッテリ50の中央部分が熱交換媒体により加温される。
リチウムバッテリ50を冷却する場合は、リチウムバッテリ50が発熱している場合である。この場合、リチウムバッテリ50の外側部分は外部に熱を放出しやすいが、リチウムバッテリ50の中央部分には熱が籠りやすい。従って、上記したようにリチウムバッテリ50の中央部分をまず冷たい熱交換媒体で冷却し、リチウムバッテリ50の中央部分を冷却して多少温まった熱交換媒体でリチウムバッテリ50の外側部分を冷却することにより、より温度の高い中央部分の熱交換を促進することができる。その結果、リチウムバッテリ50の温度が全体的に均一になるように、リチウムバッテリ50を冷却することができる。
また、リチウムバッテリ50を加温する場合は、例えば外気温が極めて低い場合である。この場合、リチウムバッテリ50の外側部分が特に冷やされており、リチウムバッテリ50の中央部分は外側部分に比較して冷やされていない。従って、上記したようにリチウムバッテリ50の外側部分をまず高温の熱交換媒体で加温し、リチウムバッテリ50の外側部分を加温して多少冷やされた熱交換媒体でリチウムバッテリ50の中央部分を加温することにより、より温度の低い外側部分の熱交換を促進することができる。その結果、リチウムバッテリ50の温度が全体的に均一になるように、リチウムバッテリ50を加温することができる。
(第二実施形態)
図7は、第二実施形態に係るリチウムバッテリの収納ケースの一例を部分的に示す概略断面図である。図7に示すように、本実施形態に係る収納ケース1Aは、温度調整プレート10Aと、複数の金属パイプ20と、上蓋30とを備える。上蓋30の構成は、第一実施形態にて示した上蓋30の構成と同一である。
また、本実施形態に係る温度調整プレート10Aは、基本的には第一実施形態にて示した温度調整プレート10と同様に構成されており、リチウムバッテリ50が載置される上壁部11と、上壁部11の下方に上壁部11と離間して対面配置した下壁部12と、上壁部11と下壁部12とを接続する連結壁部13とを有し、アルミニウム合金により一体的に形成される。そして、上壁部11内に、リチウムバッテリ50の温度を調整するための熱交換媒体が流通する流路を形成するための複数の流路形成孔114が上壁部11の両側面を貫通するように互いに平行に形成されており、この流路形成孔114内に、アルミニウム合金製又は銅製の金属パイプ20が挿通される。この金属パイプ20内に、熱交換媒体が流通する。流路形成孔114の形状及び金属パイプ20の形状・材質は、第一実施形態にて示した流路形成孔114の形状及び金属パイプ20の形状・材質と同様である。
また、本例においても上記第一実施形態と同様に、上壁部11に載置されるリチウムバッテリ50は複数のセルが積層されてなるセルスタックにより構成される。ただし、各セルの積層方向は、第一実施形態と異なり、流路形成孔114の軸方向に平行である。つまり、リチウムバッテリ50を構成する各セルは、流路形成孔114の軸方向沿って積層される。
上壁部11の上面には、リチウムバッテリ50が載置される載置面111と、載置面111から下方に窪むように形成された複数の仕切溝115が形成される。仕切溝115は、流路形成孔114の軸方向に延在しており、この仕切溝115によって、載置面111が複数の載置領域に仕切られる。仕切溝115によって仕切られた載置領域の左右方向長さ、すなわち仕切溝115の延在方向と垂直な方向における載置領域の長さは、リチウムバッテリ50を構成する各セルの幅とほぼ同じ長さである。そして、仕切溝115によって仕切られたそれぞれの載置領域上に、リチウムバッテリ50がそれぞれ載置される。このとき、リチウムバッテリ50の各セルの幅方向が載置領域の左右方向に一致し、各セルの積層方向が仕切溝115の延在方向に一致するように、リチウムバッテリ50が載置面111に載置される。
仕切溝115に固定ステイ116が取り付けられる。固定ステイ116は平板状に形成され、仕切溝115の底面から上方に立設するとともに図7の紙面に垂直な方向に延在する。この固定ステイ116によって、仕切溝115に仕切られた載置領域上のリチウムバッテリ50の両端が固定される。
また、本実施形態においては、上壁部11の下面112は、水平方向に平行なフラットな面として形成されており、第一実施形態のように突出部113が下面112に形成されていない。このため上壁部11とその下方の下壁部12との間に形成される空隙Gの体積を大きくすることができる。よって、下からの突き上げに対する上壁部11及びその内部の金属パイプ20の保護を強化することができる。また、空隙Gは断熱空間として機能するので、この空隙Gを大きくすることで、上壁部11内の金属パイプ20を流通する熱交換媒体の熱の下方への伝熱量をより低減することができ、より効率的に、熱交換媒体の熱を上壁部11上のリチウムバッテリ50に伝えることができる。
また、下壁部12の上面から補強リブ14Aが立設している。この補強リブ14Aの上端は、上壁部11の下面112のうち、仕切溝115が形成されている部分の直下位置に接続される。また、補強リブ14Aは、その断面形状がS字形状となるように形成されている。このため、下からの突き上げ等によって下壁部12に衝撃が加えられた場合に、S字状断面の補強リブ14Aが徐々に変形することによってその衝撃を吸収する。これにより、上壁部11及びその上のリチウムバッテリ50に伝えられる衝撃を緩和することができる。また、補強リブ14Aは上壁部11のうち仕切溝115の直下位置に接続されており、この接続位置の直上には固定ステイ116が配設されているのみで、リチウムバッテリ50が配設されていない。そのため下からの衝撃が直接的にリチウムバッテリ50に伝わらない。よって、衝撃によるリチウムバッテリ50の損傷をより効果的に防止することができる。また、この構成によれば、温度調整プレート10Aの上壁部11のうち、その上に載置されたリチウムバッテリ50の底面に近い位置に、流路形成孔114を形成することができる。このため、流路形成孔114内の金属パイプ20を流れる熱交換媒体とリチウムバッテリ50との熱交換効率をより一層高めることができる。
図8は、第二実施形態に係る温度調整プレート10Aに取り付けられた複数の金属パイプ20(201,202,203,204,205,206,207,208)を用いた熱交換回路60Aの構成例を示す図である。この熱交換回路60Aの構成は、上記第一実施形態にて説明した図6に示す熱交換回路60と同一である。そのため、熱交換回路60Aの構成のうち熱交換回路60の構成と同一の構成については同一の符号で示す。ただし、温度調整プレート10Aに載置されるリチウムバッテリ50の配置が、上記第一実施形態とは異なる。
図8に示すように、温度調整プレート10の上壁部11には、複数のリチウムバッテリ(50A,50B,50C,50D,50D,50E,50F,50H)が載置される。この場合、上壁部11のうち、第一金属パイプ201及び第二金属パイプ202が挿通する部分の上部に、両金属パイプ201,202の延設方向に沿って横並びに2個のリチウムバッテリ(50A,50B)が載置され、第三金属パイプ203及び第四金属パイプ204が挿通する部分の上部に、両金属パイプ203,204の延設方向に沿って横並びに2個のリチウムバッテリ(50C,50D)が載置され、第五金属パイプ205及び第六金属パイプ206が挿通する部分の上部に、両金属パイプ205,206の延設方向に沿って横並びに2個のリチウムバッテリ(50E,50F)が載置され、第七金属パイプ207及び第八金属パイプ208が挿通する部分の上部に、両金属パイプ207,208の延設方向に沿って横並びに2個のリチウムバッテリ(50G,50H)が載置される。また、各リチウムバッテリ50を構成する複数のセルの積層方法は、各金属パイプの延設方向に一致する。このように熱交換回路60Aを形成した場合にも、熱交換回路60A内に熱交換媒体を流すことによって、各リチウムバッテリ50を温度調整することができる。
(変形例)
図9は、変形例に係る温度調整プレート10Bを示す模式図である。この例に係る温度調整プレート10Bは、シャッター機構40を備える。それ以外の構成は、上記第二実施形態にて説明した温度調整プレート10Aの構成と同一である。
図9に示すように、温度調整プレート10Bの上壁部11の一方の側端面、具体的には空隙Gの開口縁を形成する両側端面の一方の面に、シャッター機構40が取り付けられる。このシャッター機構40は、開閉扉41と、回転軸42と、図略のアクチュエータを備える。
回転軸42は、温度調整プレート10Bの上壁部11の上記側端面に沿って、図9のX方向、すなわち載置面111に平行な方向(水平方向)に延設される。この回転軸42は、アクチュエータの作動によって一方向及び他方向に軸回り回転することができるように構成される。また、回転軸42に開閉扉41が取り付けられる。開閉扉41は長尺板状に形成され、一方の長辺が回転軸42の軸方向に亘って回転軸42に連結される。また、開閉扉41の他方の長辺は自由端にされる。そして、開閉扉41は、回転軸42の軸回り回転に伴って図9のR方向及びその反対方向に、回転軸42を中心として揺動するように構成される。開閉扉41が図9に示す位置からアクチュエータの作動によりR方向に揺動すると、開閉扉41は、温度調整プレート10Bの上壁部11と下壁部12との間に形成されている空隙Gの開口を塞ぐ閉塞位置まで揺動する。開閉扉41が閉塞位置に到達すると、アクチュエータの作動が停止する。このため開閉扉41は閉塞位置にて位置決めされる。また、アクチュエータの作動により開閉扉41が閉塞位置から図9のR方向とは反対の方向に回転すると、空隙Gの開口が開放される所定の開放位置まで揺動する。開閉扉41が開放位置に到達すると、アクチュエータの作動が停止する。このため開閉扉41は開放位置にて位置決めされる。
温度調整プレート10B上に載置されるリチウムバッテリ50を冷却する場合には、開閉扉41が開放位置に位置決めされる。これにより空隙Gの開口から空気が空隙Gに導入される。導入された空気によって温度調整プレート10Bを介して温度調整プレート10B上のリチウムバッテリ50が冷やされる。つまり、リチウムバッテリ50が空冷される。従って、温度調整プレート10Bの上壁部11に形成された流路形成孔114内に挿入された金属パイプ20内に熱交換媒体が流れることによる冷却(水冷)及び、空隙Gに導入される空気による空冷によって、温度調整プレート10B上のリチウムバッテリ50を速やかに冷却することができる。
温度調整プレート10B上に載置されるリチウムバッテリ50を温める場合には、開閉扉41が閉塞位置に位置決めされる。これにより空隙G内への空気の導入が阻止される。このため、空隙G内に冷気が入り込むことによって温度調整プレート10B及び温度調整プレート10B上のリチウムバッテリ50が冷やされることが防止される。つまり、温度調整プレート10B及びリチウムバッテリ50が保温される。よって、温度調整プレート10Bの上壁部11に形成された流路形成孔114に挿通された金属パイプ20内の熱交換媒体の温熱によって、温度調整プレート10B上のリチウムバッテリ50を速やかに温めることができる。
以上、本発明の実施形態及び変形例について説明したが、本発明は、上記実施形態及び変形例に限定されるべきではない。例えば、上記実施形態では、温度調整プレート10,10A,10Bの上壁部11内に形成された流路形成孔114内に金属パイプ20を挿通させ、この金属パイプ20内に熱交換媒体を流す例について説明したが、流路形成孔114に、直接、熱交換媒体を流すこともできる。
また、金属パイプ20の素管20Aを流路形成孔114内で拡径治具Tを用いて拡径するときに拡径しやすくなるように、流路形成孔114に切れ込みを形成することもできる。また、流路形成孔114に挿通された金属パイプの移動を抑止するための機構、或いは金属パイプが流路形成孔114から抜け落ちることを阻止するための機構、を設けることもできる。また、金属パイプ20の内周面に凹凸形状を形成することもできる。例えば金属パイプ20の内周面に複数の溝を形成することもできる。これによれば、金属パイプ20の内周面の表面積が拡大することにより伝熱面積が増大し、それによりリチウムバッテリ50と金属パイプ20内の熱交換媒体との熱交換効率を向上させることができる。また、上記の熱交換回路60を構成する各接続配管に断熱材を巻き付けることもできる。これによれば、熱交換媒体と接続配管が熱交換することによる熱損失を低減することができる。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、変形可能である。
1,1A…収納ケース、10,10A,10B…温度調整プレート、11…上壁部、111…載置面、112…下面、113…突出部、114…流路形成孔、115…突条、12…下壁部、13…連結壁部、14,14A…補強リブ、20…金属パイプ、30…上蓋、31…上板、32…側板、33…フランジ、40…シャッター機構、50…リチウムバッテリ、50A…第一バッテリユニット、50B…第二バッテリユニット、51…セル、60,60A…熱交換回路、G…空隙、S…隙間

Claims (7)

  1. バッテリが載置される上壁部と、前記上壁部の下方に前記上壁部と離間して対面配置した下壁部と、前記上壁部と前記下壁部とを接続する連結壁部と、を有し、アルミニウム合金により一体的に形成された温度調整プレートと、
    前記上壁部に載置されたバッテリを覆うように、前記温度調整プレートに接続された上蓋と、を備え、
    前記上壁部内には、バッテリの温度を調整するための熱交換媒体が流通する流路を形成するための流路形成孔が形成され
    前記上壁部と前記下壁部との間に空隙が形成され、
    前記空隙は、前記流路形成孔よりも前記下壁部側に位置した部分を有するように構成される、
    バッテリの収納ケース。
  2. 請求項1に記載のバッテリの収納ケースにおいて、
    前記上壁部は、バッテリが載置される載置面と、前記載置面と反対側の下面と、前記下面から下方に隆起するとともに前記上壁部の厚み方向に垂直な一方向に沿って延設した突出部を有し、
    前記突出部内に前記流路形成孔が形成され、
    前記突出部と前記下壁部との間には、前記突出部と前記下壁部とを接続する補強リブが設けられる、バッテリの収納ケース。
  3. 請求項1に記載のバッテリの収納ケースにおいて、
    前記上壁部と前記下壁部との間には、下方から前記下壁部に衝撃が加えられた場合に徐々に変形することによって前記衝撃を吸収することができるように、断面形状がS字形状となるように形成された補強リブが設けられる、バッテリの収納ケース。
  4. 請求項3に記載のバッテリの収納ケースにおいて、
    前記上壁部の上面には、バッテリが載置される載置面と、前記載置面から下方に窪むように形成されるとともに前記載置面を複数のバッテリ載置領域に仕切る仕切り溝部が形成され、
    前記仕切り溝部の底面から上方に立設する固定ステイが設けられ、
    前記固定ステイにより、前記バッテリ載置領域に載置されたバッテリが固定されるように構成される、バッテリの収納ケース。
  5. 請求項1に記載のバッテリの収納ケースにおいて、
    前記空隙は、前記上壁部の厚み方向に垂直な方向に延在するとともに両端が開口しており、
    前記温度調整プレートには、前記空隙の一方端の開口を塞ぐことができるように構成されたシャッター機構が取り付けられている、バッテリの収納ケース。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のバッテリの収納ケースにおいて、
    前記流路形成孔内に挿通されるとともに前記熱交換媒体が内部を流通する金属製のパイプを備える、バッテリの収納ケース。
  7. 請求項に記載のバッテリの収納ケースにおいて、
    前記パイプは、前記流路形成孔の内周面のうち上側領域に接触しているとともに下側領域との間に隙間が形成されるように、前記流路形成孔内に固定されている、バッテリの収納ケース。
JP2019116898A 2019-06-25 2019-06-25 バッテリの収納ケース Active JP7279541B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019116898A JP7279541B2 (ja) 2019-06-25 2019-06-25 バッテリの収納ケース
CN202020308212.7U CN211700366U (zh) 2019-06-25 2020-03-13 电池收纳盒
US16/825,094 US11462781B2 (en) 2019-06-25 2020-03-20 Battery storage case

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019116898A JP7279541B2 (ja) 2019-06-25 2019-06-25 バッテリの収納ケース

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021005439A JP2021005439A (ja) 2021-01-14
JP7279541B2 true JP7279541B2 (ja) 2023-05-23

Family

ID=72780672

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019116898A Active JP7279541B2 (ja) 2019-06-25 2019-06-25 バッテリの収納ケース

Country Status (3)

Country Link
US (1) US11462781B2 (ja)
JP (1) JP7279541B2 (ja)
CN (1) CN211700366U (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113363613B (zh) * 2021-06-01 2023-03-31 安徽五行动力新能源有限公司 分级调节降温的锂电池散热装置及其分级调节方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007281215A (ja) 2006-04-07 2007-10-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 受熱ジャケットとその製造方法及びそれを備えた冷却装置
JP2011134938A (ja) 2009-12-25 2011-07-07 Calsonic Kansei Corp 冷却ユニットおよびその製造方法
JP2016029624A (ja) 2014-07-25 2016-03-03 日立オートモティブシステムズ株式会社 電池ブロックおよび電池モジュール
JP2016161158A (ja) 2015-02-27 2016-09-05 昭和電工株式会社 液冷式冷却装置
US20170104252A1 (en) 2015-10-07 2017-04-13 Samsung Sdi Co., Ltd. Battery module including a housing floor with integrated cooling
JP2018115774A (ja) 2017-01-16 2018-07-26 日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社 熱交換器の接続配管構造、及び、空気調和機

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005002370A (ja) * 2003-06-09 2005-01-06 Nippon Paint Co Ltd アルミニウム系基材の表面処理方法及び表面処理基材
KR100839374B1 (ko) 2007-04-27 2008-06-19 삼성에스디아이 주식회사 전지 모듈
JP5042096B2 (ja) 2008-03-25 2012-10-03 三洋電機株式会社 車両用の電源装置
US9196938B2 (en) * 2010-07-06 2015-11-24 Samsung Sdi Co., Ltd. Battery module
JP2013012441A (ja) * 2011-06-30 2013-01-17 Sanyo Electric Co Ltd 電源装置及び電源装置を備える車両
CN202839778U (zh) * 2012-05-29 2013-03-27 郑州宇通客车股份有限公司 电池内箱及使用该电池内箱的电池温控箱
KR102002350B1 (ko) * 2012-07-19 2019-07-23 에스케이이노베이션 주식회사 전지모듈 어셈블리
JP2012227164A (ja) * 2012-07-20 2012-11-15 Sanyo Electric Co Ltd バッテリシステム
US9052168B1 (en) 2013-11-19 2015-06-09 Atieva, Inc. Electric vehicle undercarriage crumple zone
US9054402B1 (en) 2013-11-19 2015-06-09 Atieva, Inc. Electric vehicle battery pack protection system
DE102014200989A1 (de) * 2014-01-21 2015-07-23 Robert Bosch Gmbh Temperiervorrichtung für Batteriezellen und Verfahren zur Temperierung von Batteriezellen sowie Batteriemodul, Batteriepack, Batterie und Batteriesystem
US9397376B2 (en) * 2014-09-25 2016-07-19 Atieva, Inc. Battery pack with segmented, electrically isolated heat sink
US10476117B2 (en) 2014-12-04 2019-11-12 Honda Motor Co., Ltd. Vehicle power supply system
DE102015111749A1 (de) 2015-07-20 2017-01-26 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Batterieeinrichtung und Verfahren
CN105244462B (zh) * 2015-09-25 2017-10-17 中国科学院广州能源研究所 电动汽车动力电池组的热管理系统
CN109473746A (zh) * 2018-12-27 2019-03-15 西安科技大学 一种基于液体与相变材料的电池包热管理装置及其方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007281215A (ja) 2006-04-07 2007-10-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 受熱ジャケットとその製造方法及びそれを備えた冷却装置
JP2011134938A (ja) 2009-12-25 2011-07-07 Calsonic Kansei Corp 冷却ユニットおよびその製造方法
JP2016029624A (ja) 2014-07-25 2016-03-03 日立オートモティブシステムズ株式会社 電池ブロックおよび電池モジュール
JP2016161158A (ja) 2015-02-27 2016-09-05 昭和電工株式会社 液冷式冷却装置
US20170104252A1 (en) 2015-10-07 2017-04-13 Samsung Sdi Co., Ltd. Battery module including a housing floor with integrated cooling
JP2018115774A (ja) 2017-01-16 2018-07-26 日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社 熱交換器の接続配管構造、及び、空気調和機

Also Published As

Publication number Publication date
CN211700366U (zh) 2020-10-16
US11462781B2 (en) 2022-10-04
US20200411927A1 (en) 2020-12-31
JP2021005439A (ja) 2021-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107785511B (zh) 电池模组、动力电池包及汽车
JP4963902B2 (ja) 電源装置
US8863543B2 (en) Device for cooling a heat source of a motor vehicle
US20110206967A1 (en) Battery cooling/heating structure and battery module
CN103906987A (zh) 层叠板排气回收装置
US20140090812A1 (en) Heat exchanger
JP7091971B2 (ja) 電池ユニット
JP2006127921A (ja) 電源装置
KR102462632B1 (ko) 배터리팩의 냉각플레이트
CN110660944B (zh) 一种具有热管装置的动力电池包散热装置及其散热方法
JP7279541B2 (ja) バッテリの収納ケース
CN110571494A (zh) 车辆用电池的冷却构造
CN110915061B (zh) 电池冷却用换热器
KR101291029B1 (ko) 일체형 축냉 열교환기
US9518768B2 (en) Evaporator having a phase change material louvered clam shell housing
EP3654443B1 (en) Casing for battery pack and battery pack
CN110112502B (zh) 一种电动汽车动力电池调温装置、冷却系统以及电动汽车
CN218632215U (zh) 电池包、热管理系统及车辆
KR101527892B1 (ko) 축냉 열교환기
KR101198639B1 (ko) 차량용 냉방 및 난방 시스템
KR20150028747A (ko) 상변화 물질 루버형 클램쉘 하우징을 갖는 증발기
CN218919158U (zh) 电池包的箱体、电池包、车辆
CN110718723A (zh) 用于电池和燃料电池堆的热交换器
KR20200057435A (ko) 냉각 부재를 포함하는 전지팩 및 이를 포함하는 디바이스
CN218896697U (zh) 电池单体和具有其的电池包

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220309

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230411

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230424

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7279541

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150