JP3739084B2 - 火災熱感知器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の温度検出素子とその熱伝導構造によって火災時の温度上昇の度合いを判断して火災を検出する差動式熱感知を行う火災熱感知器に関する。
【0002】
【従来技術】
従来の火災による温度の上昇度合いを判断して発報する差動式火災熱感知器としては、熱電対式熱感知器、2素子のサーミスタを用いた熱感知器がある。また、急激な温度変化を検知するセンサとして、微細加工を応用した感温センサがある。これらは何れも2点の温度差により急激な温度上昇を検出するもので、2点の内1点の熱応答を速く、他の1点の熱応答を遅くして温度差を生じさせている。
【0003】
図13は感熱素子として2素子のサーミスタを用いた火災熱感知器の構造例を示す(特開平1−297795)。このタイプの火災熱感知器では、一方のサーミスタ101を気流中に露出しているため熱応答が速く、高温検出部として機能する。これに対し他方のサーミスタ102はカバー内に収納されているため、熱応答が遅くなり、低温検出部として機能する。
【0004】
火災による熱気流を受けた場合、サーミスタ101の検出温度は熱応答が速いために急激に変化するが、サーミスタ102の検出温度は熱応答が遅れるために緩やかに上昇し、これによって十分な大きさの温度差信号が得られ、所定の閾値を越えたときに火災と判断できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の差動式火災熱感知器にあっては、2つの温度検出点の内1点の熱応答を速く、他の1点の熱応答を遅くして温度差を生じさせているため、火災時の急激な温度変化による温度差の出力と、日常的な緩やかな温度変化による温度差の出力とがレベル的に区別できにくく、両者を区別するために信号処理が必要になる問題がある。
【0006】
図14は従来の差動式火災熱感知器の原理構造であり、高温検出部の温度検出素子201は熱気流を直接受ける位置に配置され、低温検出部の温度検出素子202はガード203に囲まれた熱気流が遮られた位置に配置されている。
【0007】
図15は図14の周囲温度Taに急激な温度上昇を加えた場合の高温検出部温度Th、低温検出部温度Tc及び温度差ΔTの変化を表している。この場合には、高温検出部温度Thは急激に上昇し、低温検出部温度Tcの温度上昇が遅れる。その結果、大きい温度差ΔTが得られる
図16は図14の周囲温度Taに緩やか温度上昇を加えた場合の高温検出部温度Th、低温検出部温度Tc及び温度差ΔTの変化を表している。この場合には、高温検出部温度Thが周囲温度Taと共に上昇し、低温検出部温度Tcの温度上昇は遅れる。このため図16の急激な温度変化を加えた場合と同様の大きい温度差ΔTが得られる。
【0008】
しかしながら、温度差ΔTが所定の閾値レベルTHを超えたときに火災と判断する差動式熱感知を行っている場合、図16の日常的に起きる緩やかな温度変化についても、温度差ΔTが閾値レベルTHを超えることになる。そこで、急激な温度上昇を緩やかな温度変化と区別して検出するためには、急激な温度上昇については図15の温度特性F(ΔT)ような信号処理が必要となり、また緩やかな温度変化については図16の温度特性F(ΔT)ような信号処理が必要となり、その分、差動式の熱感知回路が複雑になる。
【0009】
また2つの温度検出素子201,202が水平方向に非対称の位置関係になるため、低温検出部の温度検出素子202の熱応答が熱気流の方向により異なり、そのため温度差に基づく差動式熱感知が熱気流の方向に大きく依存するという問題もある。
【0010】
本発明は、温度差信号について火災による急激な温度変化と日常の緩やかな温度変化を信号処理により区別する必要なく、且つ熱気流の方向依存性を低減するる差動式火災熱感知器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明の火災熱感知器にあっては、熱気流を直接受ける位置に配置され、周囲温度の上昇に対し速い熱応答を示す温度検出素子を設けて温度を検出する高温検出部と、熱気流を直接受けない位置に配置され、周囲温度の上昇に対し遅れた熱応答を示す温度検出素子を設けて温度を検出する低温検出部と、を備え、低温検出部と高温検出部の検出温度に基づいて差動式熱感知を行う火災熱感知器に於いて、高温検出部の温度検出素子と低温検出部の温度検出素子とを一体化した樹脂部材を設け、低温検出部へは、高温検出部から樹脂部材を通して熱エネルギーが流れ込むことを特徴とする。
【0012】
このような本発明の火災熱感知器の構造は、高温検出部に多くの熱エネルギーが流れ込み、これに比較して低温検出部への熱エネルギーが流入が少ない点は、従来構造と共通しているが、本発明の構造では、高温検出部から樹脂部材を通って低温検出部へ熱エネルギーが流れる点が相違している。
【0013】
このため火災による急激な温度上昇では短時間で温度が上昇するため、樹脂部材を通って短時間に低温検出部へ流れる熱エネルギー量は少ない。これにより急激に温度が上昇した時に大きな温度差が得られ、その後、温度差が低下するという微分的な特性が得られる。
【0014】
一方、日常の緩やかな温度上昇では長時間かけて温度が上昇するため、樹脂部材を通って低温検出部へ流れる熱エネルギーにより低温検出部の温度上昇が周囲温度の上昇に追従する。これにより温度差は緩やかに増加した後に一定値に飽和し、火災判断の閾値を超えることのない特性が得られる。
【0015】
更に、火災による急激な温度上昇で高温検出部から樹脂部材を通って低温検出部へ流れる熱エネルギーにより、低温検出部の気流の方向に対する温度変化の相違が緩和され、温度差の熱気流による方向依存性を低減できる。
【0016】
ここで、高温検出部の温度検出素子を備えた樹脂部材の高温検出部位は、火災により発生した熱気流の熱を直接受ける位置に配置され、低温検出部の温度検出素子を備えた樹脂部材の低温検出部位は、火災により発生した熱気流の熱を直接受けことのないガードされた位置に配置される。
【0017】
また高温検出部の温度検出素子を備えた樹脂部材の高温検出部位及び低温検出部の温度検出素子を備えた樹脂部材の低温検出部位は、火災により発生した熱気流の熱を直接受ける位置に配置され、樹脂部材の低温検出部位には熱容量の大きな蓄熱器を接触配置するようにしても良い。
【0018】
本発明の火災熱感知器は、更に、高温検出部の検出温度と低温検出部の検出温度との温度差から火災を判断する熱感知回路を備え、温度検出素子としてトランジスタを使用した場合、熱感知回路は、低温検出部のトランジスタと高温検出部のトランジスタを含むブリッジ回路を構成して高温検出部と低温検出部との温度差に応じた出力を得るようにする。
【0019】
温度検出素子としては、トランジスタ以外にダイオード、サーミスタ又は熱電対を用いることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による火災熱感知器の基本的な実施形態の説明図である。図1において、本発明の火災熱感知器10は、天井面などの取り付け面11に装着する本体12上にガード14形成し、ガード14の開口部にセンサ部15を配置している。
【0021】
センサ部15は、低温検出部を構成する温度検出素子16と高温検出部を構成する温度検出素子18を、エポキシ樹脂などの合成樹脂を使用した樹脂部材20によりモールド成型などして一体化している。
【0022】
センサ部15における低温検出部を構成する温度検出素子16側は、ガード14の内部となる火災による熱気流22が直接当たらない位置に配置されており、このため温度検出素子16は周囲温度の上昇に対し熱応答が遅れることで低温検出部として機能する。
【0023】
これに対しセンサ部15の温度検出素子18側はガード14の外部に露出して配置され、熱気流22を直接受ける。このため温度検出素子18は、周囲温度の上昇に対し速い熱応答を示す高温検出部として機能することになる。
【0024】
次に図1の火災熱感知器10において、火災による熱気流22を受けたときの熱エネルギーの流れの様子を説明する。火災による熱気流22を取り付け面11に略並行する方向から本発明の火災熱感知器10が受けると、センサ部15の高温検出部側の温度検出素子18に対しては多くの熱エネルギーが流れ込む。
【0025】
これに対し低温検出部となる温度検出素子16側にあっては、熱気流22はガード14で遮られ、更に樹脂材料20を伝わってくることから熱エネルギーの流れ込みが少ない。
【0026】
このような高温検出部の温度検出素子18及び低温検出部の温度検出素子16に対する熱エネルギーの流れ込みは、図14に示した従来構造と基本的に同じであるが、本発明の構造にあっては更に、温度検出素子18を設けているセンサ部15の高温検出部側から樹脂部材20を通って、温度検出素子16を設けている低温検出部側へ矢印Aで示す熱エネルギーが流れる。
【0027】
火災時の急激な周囲温度の上昇時にあっては、短時間で温度が上昇するため、短時間に高温検出部側から低温検出部側へ流れる矢印Aの熱エネルギー量は少ない。このため、樹脂部材20で直接繋いでいない場合と略同じ温度検出素子18で検出した高温検出部の検出温度Thと、温度検出素子16で検出した低温検出部の検出温度Tcとの温度差ΔT(Th−Tc)の特性が得られる。
【0028】
これに対し日常の緩やかな温度上昇にあっては、長時間かけて周囲温度が上昇するため、この間に樹脂部材20を通って高温検出部側から低温検出部側へ流れる矢印Aの熱エネルギー量は多い。このため、樹脂部材20で直接、高温検出部と低温検出部を繋いでいることにより、低温検出部に設けている温度検出素子16による検出温度Tcについても周囲温度の上昇に追従することになる。
【0029】
図2は図1の実施形態における差動式熱感知のための熱感知回路のブロック図である。この熱感知回路は温度差検出部24と火災判断部26で構成される。温度差検出部24は、樹脂部材20により繋いでいる高温検出部の温度検出素子18の検出温度Thと低温検出部の温度検出素子16の検出温度Tcとの温度差ΔTを
ΔT=Th−Tc
として検出する。
【0030】
温度差検出部24で検出された温度差ΔTは、火災判断部26に出力される。実際の回路では温度差検出部24からの検出温度差ΔTは例えば電圧信号である。火災判断部26は温度差検出部24からの温度差ΔTに対応した検出信号と予め定めた火災と判断するための閾値を比較し、温度差ΔTの検出信号が閾値を超えたときに火災と判断し、火災検出信号を外部の受信機側に出力する。
【0031】
図3は図1の実施形態において、周囲温度Taに急激な温度上昇を加えた場合の高温検出部温度Th、低温検出部温度Tc及び温度差ΔTの変化を表わしている。
【0032】
図3において、時刻t0で周囲温度Taを階段的変化となるように急激に上昇させた場合、高温検出部温度Thは周囲温度Taに追従し、急激に上昇する。これに対し低温検出部温度Tcは、周囲温度Taの急激な温度変化に対し温度上昇が最初は大きく遅れるが、時間の経過に伴って周囲温度Taに追従するようになる。
【0033】
このため、高温検出部温度Thと低温検出部温度Tcから算出される温度差ΔTは、周囲温度Taが急激に上昇した直後にあっては大きく上昇し、その後、減少する微分的な特性となる。
【0034】
図4は周囲温度Taに緩やかな温度変化を加えた場合の高温検出部温度Th、低温検出部温度Tc及び温度差ΔTの変化を表わしている。
【0035】
図4において、時刻t0で周囲温度Taを一定の温度上昇勾配で緩やかに増加させる。この周囲温度Taの緩やかな増加に対し、高温検出部温度Thは若干の遅れをもって追従する温度変化となる。また低温検出部温度Tcにあっても、高温検出部側から低温検出部側に樹脂部材20を通って矢印Aのように熱エネルギーが流れ込むことで、周囲温度Taにある程度の遅れをもって追従する変化となる。これにより高温検出部温度Thと低温検出部温度Tcから算出される温度差ΔTは、時間の変化と共に緩やかに増加し、その後、一定値に飽和する特性となる。
【0036】
このため図3の火災時に相当する急激な温度上昇の際の温度差ΔTに対し、図4の日常的な緩やかな温度変化における温度差ΔTがレベル的に区別でき、図4の緩やかな温度変化における温度差ΔTを超えるレベルに図3の急激な温度変化による温度差ΔTによる火災判断の閾値を設定することで、日常の緩やかな温度上昇では作動せず、火災時の急激な温度変化の際にのみ作動する差動式熱感知を確実に行うことができる。
【0037】
図5は本発明による火災熱感知器の他の実施形態であり、この実施形態にあっては低温検出部に蓄熱器を設けたことを特徴とする。図5(A)において、センサ部15は、図1の実施形態と同様、樹脂部材20の中に低温検出部の温度検出素子16と高温検出部の温度検出素子18を樹脂モールドにより一体化して収納している。
【0038】
またセンサ部15の温度検出素子16を設けている低温検出部側には、熱容量の大きな物質で作られた蓄熱器28が接触固定されている。センサ部15の高温検出部となる温度検出素子18側及び低温検出部となる温度検出素子16側は共に外部に露出されており、火災による熱気流22を直接受ける。
【0039】
このように火災による熱気流22を直接受けた際、高温検出部側の温度検出素子18は樹脂部材20の中に収納されているだけであることから、周囲温度の上昇に対し速い熱応答を示す。これに対し低温検出部検出部側の温度検出素子16にあっては、樹脂部材20を介して近傍に熱容量の大きな蓄熱器28が設けられているため、熱エネルギーは蓄熱器28に吸収され、周囲温度の上昇に対し遅れた熱応答を示すことになる。
【0040】
同時に高温検出部の温度検出素子18と低温検出部の温度検出素子16は樹脂部材20によるモールドで一体化されているため、熱気流22を受けた際に高温検出部側から低温検出部側に向けて矢印Aのような熱エネルギーの流れが生ずる。
【0041】
このため図5の実施形態にあっても、図1のガード14を設けた実施形態と同様、周囲温度の急激な温度変化に対し、図3に示す高温検出部温度Thと低温検出部温度Tcの変化が得られ、周囲温度Taが急激に変化したときに大きく上昇し、その後、減少する温度差ΔTの特性が得られる。
【0042】
一方、日常の緩やかな温度変化にあっては、図4に示す周囲温度Taを直線的に緩やかに増加させた場合と同様、高温検出部温度Thと同様に、ある遅れをもって低温検出部温度Tcが追従し、その温度差ΔTは緩やかに増加した後に一定値に飽和する特性となる。
【0043】
したがって図5の実施形態の構造にあっても、急激な温度上昇と緩やかな温度変化とを区別できる差動感知のための温度差ΔTを検出することができる。
【0044】
低温検出部に設けられる蓄熱器としては、感知器本体や温度検出素子を固定している回路基板も蓄積器として機能させることができる。すなわち低温検出部からそれらの構造部材に流れる熱エネルギー量をコントロールして、低温検出部が周囲の温度上昇に対して遅れて熱応答を示すようにしても良い。
【0045】
低温検出部から感知器本体又は回路基板に流れる熱エネルギー量のコントロールは、低温検出部とそれら構造体との接触面や配線の太さ、長さを適宜調整することで可能である。
【0046】
図6は図2に示した熱感知回路の具体的な実施形態を示した回路図である。図6において、熱感知回路は、低温検出回路部30と高温検出回路部32を備える。低温検出回路部30には低温検出部に設けられる温度検出素子16としてトランジスタQ1を備えている。また高温検出回路部32は高温検出部に設けられる温度検出素子18としてトランジスタQ2を備えている。
【0047】
図7は温度検出素子16,18としてトランジスタを使用した場合の感知器構造である。図7(A)において、樹脂部材20には低温検出部の温度検出素子としてトランジスタ16aが収納され、高温検出部温度検出素子としてトランジスタ18aを収納している。具体的には図7(B)のように、プリント基板42上にトランジスタ16a、18aを実装した状態で樹脂部材20をモールド成型して一体化している。
【0048】
再び図6を参照するに、低温検出回路部30と高温検出回路部32はオペアンプ34に入力接続される。オペアンプ34から見て低温検出回路部30と高温検出回路部32はブリッジ回路を構成している。このブリッジ回路における4つのインピーダンス要素は
(R1)
(R2)
(Q1,R3)
(Q2,R4,R5)
の4つで構成されている。
【0049】
オペアンプ34の出力はコンパレータ36に入力される。コンパレータ36には、火災判断のための基準電圧(閾値電圧)が与えられている。この回路は低温検出部V1,V2の2電源で動作し、中点電圧5ボルト、回路電圧10ボルトの電源供給を受けている。
【0050】
低温検出回路部30に設けているトランジスタQ1は、抵抗R8,R9の分圧電圧によるバイアスを受けている。また高温検出回路部32に設けているトランジスタQ2も、抵抗R6,R7の分圧電圧によるバイアスを受けている。更に高温検出回路部32の抵抗R5は各トランジスタのばらつきを吸収するための調整抵抗である。
【0051】
次に図6の熱感知回路の動作を説明する。まず火災監視状態にある常温状態、即ち室温状態にあっては、低温検出回路部30の抵抗R1、トランジスタQ1及び抵抗R3を流れる電流と、高温検出回路部32の抵抗R2、トランジスタQ2、抵抗R4,R5に流れる電流が平衡しており、このためオペアンプ34の入力には電位差が生じていない。
【0052】
この状態で火災時に発生する熱気流からの熱を受けると、図1の高温検出部に熱が伝わり、高温検出部に設けている温度検出素子18である高温検出回路部32のトランジスタQ2のベース・エミッタ間電圧Vbeがトランジスタの持っているベース・エミッタ接合の温度係数、例えば−2.3mV/℃で変化する。
【0053】
このためトランジスタQ2のベース電流が増加し、これに伴って高温検出回路部32に流れる電流が増大してオペアンプ34のマイナス入力端子の電圧が低下する。このためオペアンプ34は、入力間に生じた電位差を差動増幅してコンパレータ36に出力する。
【0054】
即ち、オペアンプ34の出力電圧をVdとすると、温度差が生じたときの出力Vdは
Vd=(低温点温度−高温点温度)×{(R7+R6)/R7}×Vtc
となる。
【0055】
次に高温検出回路部32に設けているトランジスタのばらつきを吸収するための調整抵抗R5について説明する。図6の実施形態にあっては、1つの基準電圧を利用して且つ感知器の動作点を部品のばらつきも考慮した上で、抵抗R5という1つの調整点で調整できるようにしている。
【0056】
まず低温検出回路部30及び高温検出回路部32を構成する抵抗R1〜R5、トランジスタQ1,Q2は、各素子そのもののばらつきを持っているため、調整していない場合にはオペアンプ34の出力が中点電位の5ボルトにはならない。
【0057】
ここで低温検出回路部30の抵抗R1、トランジスタQ1及び抵抗R3の直列回路に印加されている電圧は合計10ボルトであり、オペアンプ34のプラス入力端子にはトランジスタQ1のベース電圧よりコレクタ、ベース間電圧Vc分だけ高い電圧がかかることになる。トランジスタQ1のベース電圧は抵抗R8,R9による分圧回路で、中点電圧である5ボルトをR8/(R8+R9)で按分した値ほど必ず低くなる。
【0058】
この状態で抵抗R5を調整することで、高温検出回路部32の抵抗R2、トランジスタQ2、抵抗R4,R5に流れる電流を可変できるので、抵抗R5の値を調整することによってオペアンプ34のマイナス入力端子に加わる電圧を調整し、プラス入力端子に加わる電圧に一致するように調整することにより、各素子のばらつきを吸収することができる。
【0059】
図6の実施形態にあっては、オペアンプ34の出力にコンパレータ36が接続されており、コンパレータ36の基準電圧は中点電位5ボルトが与えられており、この中点電位5ボルトとオペアンプ34の出力を比較している。
【0060】
いま抵抗R5を調整することによりオペアンプ34の出力を4ボルトに設定し、オペアンプ34の増幅度を約87倍に設定した場合、高温検出部と低温検出部の温度差に1℃温度差がつくと、前式より
Vd=(−2.3ミリボルト)×(−1)×87=0.2ボルト
となり、温度差1℃につき0.2ボルト、オペアンプ34の出力が変化することになる。
【0061】
このため高温検出部と低温検出部の温度差が5℃以上になるとオペアンプ34の出力が5ボルト以上となるため、コンパレータ36の基準電圧5ボルトを超えることでコンパレータ36の出力が反転し、出力端子40から火災検出信号を外部に出力することができる。
【0062】
図8は本発明の熱感知回路の他の実施形態であり、低温検出回路部30、高温検出回路部32及びオペアンプ34までの部分を図7のプリント基板42に実装し、図6におけるコンパレータ36以降の回路については図1の本体12側に設けるようにした場合の実施形態である。
【0063】
このように図8の熱感知回路を、図7のように樹脂部材20でトランジスタ16a、18aをモールドして一体化したプリント基板42に実装することで、図7(B)のユニットそれ自体で小型の火災熱感知器を構成することができる。
【0064】
図9はセンサ部15に設ける高温検出部及び低温検出部の温度検出素子として、ダイオード、サーミスタ、熱電対を用いた場合の実施形態である。
【0065】
図9(A)の実施形態にあっては、センサ部15のプリント基板42上に高温検出部の温度検出素子となるダイオード18bを実装し、また所定距離を離して低温検出部の温度検出素子となるダイオード16bを実装し、このダイオード16b,18bをエポキシ樹脂などの樹脂材料でモールドして形成した樹脂部材20により一体化している。
【0066】
図9(B)は温度検出素子としてサーミスタを使用した場合であり、この場合にもプリント基板42上に所定間隔を離して高温検出部のサーミスタ18cと低温検出部のサーミスタ16cを実装し、両者をエポキシ樹脂などの樹脂材料でモールドした樹脂部材20により一体化している。
【0067】
図9(C)は温度検出素子として熱電対を使用した場合である。この場合には低温検出部の熱電対16dと高温検出部の熱電対18dを、ある距離を離してエポキシ樹脂などの樹脂材料を用いたモールド成型により得られた樹脂部材20により一体化している。
【0068】
この図9(A)(B)(C)に示すダイオード、サーミスタ、熱電対を温度検出素子に用いたセンサ部15にあっては、図1のようにガード14側に低温検出部側を配置するか、あるいは図5の実施形態のように低温検出部側に熱容量の大きな物質を用いた蓄熱器28を接触配置することで、図3,図4のように火災の急激な温度変化と日常の緩やかな温度変化とを区別した温度差の検出ができる。
【0069】
図10は一対の温度検出素子としてトランジスタを収納したパッケージ素子をセンサ部に用いた実施形態の説明図である。図10(A)においてセンサ部15には、温度検出素子として低温検出部のトランジスタ16aと高温検出部のトランジスタ18aが設けられており、2つのトランジスタ16a,18aのコレクタ、エミッタ、ベースに対応して6つのリード端子44a〜44fを配置し、樹脂部材20により一体にモールド成型してパッケージ素子を構成している。
【0070】
ここで低温検出部のトランジスタ16aはリード端子44a上にコレクタを直接接続して配置されており、エミッタリード46aをリード端子44bに接続し、またベースリード46bをリード端子44dに接続している。
【0071】
また高温検出部のトランジスタ18aはリード端子44f上にコレクタを直接接触させて配置されており、エミッタリード46cをリード端子44cに接続し、ベースリード46dをリード端子44eに接続している。
【0072】
このような2つのトランジスタ16a,18aを収納したパッケージ素子構造を持つセンサ部15は、図10(B)のようにプリント基板42上にリード端子44a〜44fにより実装され、回路的には図6あるいは図8の熱感知回路を構成している。また火災熱感知器のセンサ部15の組付け構造としては、図1のガード14を用いた構造あるいは図5の蓄熱器28を用いた構造のいずれかを使用する。
【0073】
図11は一対の温度検出素子としてダイオードを使用した場合のパッケージ素子によるセンサ部の実施形態である。この実施形態にあっては、図11(A)のように低温検出部のダイオード16bと高温検出部のダイオード18bを樹脂部材20によるモールド成型で一体化してパッケージ素子構造としており、樹脂部材20によるモールドに際しては4つのリード端子48a〜48dを一体にモールドしている。
【0074】
低温検出部のダイオード16bはリード端子48a上に直接、例えばカソード側を接触させて配置され、アノード側はリード50dによりリード端子48bに接続される。また高温検出部側のダイオード18bについても、例えばカソード側をリード端子48d上に直接接触させて実装し、アノード側はリード50bによりリード端子48cに接続している。
【0075】
このようなセンサ部15についても、図11(B)のようにプリント基板42上にリード端子48a〜48dによりダイオード18bと16dをモールド成型により一体化している樹脂部材20によるパッケージ素子を装着しており、プリント基板42に実装したセンサ部15を図1または図5のように配置することで本発明の火災熱感知器を得ることができる。
【0076】
この2つの温度検出素子としてパッケージ素子を構成する実施形態については、サーミスタ及び熱電対についても同様にして構成することができる。
【0077】
図12は本発明の別の実施形態であり、プリント基板42の略中心位置に蓄熱着28を有する低温検出部が設けられ、その周囲にリング状の集熱器43による高温検出部を備えている。さらに、低温検出部の温度検出素子と高温検出部の温度検出素子を一体化する樹脂部材20が設けられている。
【0078】
この実施形態では、高温検出部に熱拡散率が10-6〜10-3[m2/s]の材質からなるリング状の集熱器43を備えていることから、気流22の方向が変わってもその温度上昇が変化を受けることがない。また、低温検出部の温度検出素子と高温検出部の温度検出素子を一体化する樹脂部材20としては、図10に示したような2つのトランジスタ16a,18aを樹脂モールドした複合トランジスタなどが使用できる。
【0079】
複合トランジスタ内に樹脂モールドされた2つのトランジスタ16a,18aのうち、例えば一方のトランジスタ16aのリード端子44aを蓄熱器28に接続して低温検出部用温度検出素子として、他方のトランジスタ18aのリード端子44fを集熱器34に接続して高温検出部用温度検出素子として配置し、図8に示すブリッジ回路を構成することにより、高温検出部と低温検出部の温度差に応じた出力を得ることができる。
【0080】
なお、図7(B)、図9〜図11において、熱気流22は図面左から右方向に流れているが、右から左方向に熱気流が流れている場合、即ちプリント基板を通じて熱の授受が行われる場合であっても、直接熱気流が当ったときと同様の温度上昇が得られる。これはプリント基板の厚みが薄いために、基板が熱気流を受けると速やかに温度検出素子に伝熱されるためである。
【0081】
また、上記の実施形態にあっては、火災熱感知器単体として使用する場合を例にとっているが、例えば既存の光電式煙感知器に本発明の火災熱感知器を設けて複合型火災感知器として使用することもできる。
【0082】
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【0083】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、高温検出部の温度検出素子から低温検出部の温度検出素子に熱エネルギーを伝えるように樹脂部材により一体化した構造により、火災時の急激な温度上昇に対しては低温検出部側の熱応答を十分に遅らせ、これに対し日常の緩やかな温度上昇の場合には低温検出部における熱応答の遅れが高温検出部から低温検出部への熱エネルギーの流れによりなくなって追従するようになり、これによって火災時の急激な温度変化の際の温度差を日常の緩やかな温度変化の際の温度差と区別して検出でき、温度差の検出信号について従来のような回路的な信号処理が必要なくなり、簡単な検出構造で容易に差動式熱感知を行うことができる。
【0084】
また高温検出部から低温検出部に対する熱エネルギーの流れによって、低温検出部の熱気流の方向に対する温度変化の相違が緩和され、熱気流による方向性を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による火災熱感知器の基本的な実施形態の説明図
【図2】温度差に基づいて火災を判断する本発明の熱感知器回路のブロック図
【図3】周囲温度を急激に変化させた場合の本発明における高温検出部温度、低温検出部温度及び温度差の特性図
【図4】周囲温度を緩やかに変化させた場合の本発明における高温検出部温度、低温検出部温度及び温度差の特性図
【図5】低温検出部に蓄熱器を設けた本発明の他の実施形態を示した説明図
【図6】本発明の熱感知回路の具体的実施形態の回路図
【図7】温度検出素子にトランジスタを使用した実施形態の説明図
【図8】小型感知器用の熱感知回路の回路図
【図9】温度検出素子にダイオード、熱電堆、サーミスタを使用した各実施形態の説明図
【図10】1対の温度検出素子としてトランジスタを収納したパッケージ素子を用いた実施形態の説明図
【図11】1対の温度検出素子としてダイオードを収納したパッケージ素子を用いた実施形態の説明図
【図12】温度検出素子として複合トランジスタを用いた実施形態の説明図
【図13】2素子のサーミスタを用いた従来例の説明図
【図14】従来の火災熱感知器の概略構造の説明図
【図15】周囲温度を急激に変化させた場合の従来構造における高温検出部温度、低温検出部温度及び温度差の特性図
【図16】周囲温度を緩やかに変化させた場合の従来構造における高温検出部温度、低温検出部温度及び温度差の特性図
【符号の説明】
10:火災熱感知器
11:取付面
12:本体
14:ガード
15:センサ部
16:低温検出部
18:高温検出部
20:樹脂部材
22:熱気流
24:温度差検出部
26:火災判断部:
28:蓄熱器
30:低温検出回路部
32:高温検出回路部
34,38:オペアンプ
36:コンパレータ
40:出力端子
43:集熱器
Claims (5)
- 熱気流を直接受ける位置に配置され、周囲温度の上昇に対し速い熱応答を示す温度検出素子を設けて温度を検出する高温検出部と、
熱気流を直接受けない位置に配置され、周囲温度の上昇に対し遅れた熱応答を示す温度検出素子を設けて温度を検出する低温検出部と、
を備え、前記低温検出部と前記高温検出部の検出温度に基づいて差動式熱感知を行う火災熱感知器に於いて、
前記高温検出部の温度検出素子と前記低温検出部の温度検出素子とを一体化した樹脂部材を設け、前記低温検出部へは、前記高温検出部から前記樹脂部材を通して熱エネルギーが流れ込むことを特徴とする火災感知器。 - 請求項1記載の火災熱感知器に於いて、前記高温検出部の温度検出素子を備えた前記樹脂部材の高温検出部位は、火災により発生した熱気流の熱を受ける位置に配置され、前記低温検出部の温度検出素子を備えた前記樹脂部材の低温検出部位は、火災により発生した熱気流の熱を直接受けることのないガードされた位置に配置されることを特徴とする火災熱感知器。
- 請求項1記載の火災熱感知器に於いて、前記高温検出部の温度検出素子を備えた前記樹脂部材の高温検出部位及び前記低温検出部の温度検出素子を備えた前記樹脂部材の低温検出部位は、火災により発生した熱気流の熱を受ける位置に配置され、前記樹脂部材の低温検出部位には熱容量の大きな蓄熱器を接触配置したことを特徴とする火災熱感知器。
- 請求項1記載の火災熱感知器に於いて、更に、高温検出部の検出温度と低温検出部の検出温度との温度差から火災を判断する熱感知回路を備え、
前記検出素子としてトランジスタを使用した場合、前記熱感知回路は、前記低温検出部のトランジスタと前記高温検出部のトランジスタを含むブリッジ回路を構成して前記高温検出部と低温検出部との温度差に応じた出力を得ることを特徴とする火災熱感知器。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の火災熱感知器に於いて、前記温度検出素子として、ダイオード、サーミスタ又は熱電対を用いたことを特徴とする火災熱感知器。
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