JP5781834B2 - 対基板作業検査支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回路基板に電気部品を装着する作業,回路基板にクリームはんだを印刷する作業等の対基板作業の結果を検査する検査装置を支援するための支援装置に関する。
電気回路の製造においては、電気部品装着作業,はんだ印刷作業等の対基板作業が行われており、電気回路の品質への要求の高まりにつれ、それらの対基板作業の結果を検査することが、重要視されている。一般に、それらの検査を行う検査装置は、電気部品装着機,はんだ印刷機等の対基板作業機とともに電気回路製造ラインの中に配置され、対基板作業が行われた回路基板に対して、その作業が行われた都度、その作業の結果が検査される。したがって、検査対象部位が多い場合には、1の回路基板に対して長い時間検査が行われることになり、電気回路製造ラインのスループット、つまり、製造能力を低下させる一因となる。そのことに鑑み、例えば、下記特許文献に記載の技術では、対基板作業の作業情報に基づいて、検査対象を特定し、効率的な検査を実行可能としている。
特開2003−124699号公報
対基板作業が行われた作業部位のいずれを検査対象部位とするかは、電気回路の品質と生産性との両者に大きく関わり、検査対象部位の特定を行う装置、つまり、対基板作業の結果を検査する検査装置を支援する装置(以下、「対基板作業検査支援装置」と言う場合がある)への期待が高まっている。そして、その装置における検査対象部位の特定の手法は、改善の余地を多分に残しており、その手法に改善を施すことにより、対基板作業検査支援装置の実用性が向上することとなる。そのような実情に鑑み、本願発明は、実用性の高い対基板作業検査支援装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本願発明の対基板作業検査支援装置は、検査装置から受け取った検査結果情報と、作業条件が変動する事象との少なくとも一方に基づいて、検査すべき作業部位を認定し、少なくともその部位を検査対象部位に決定するように構成され、かつ、その作業部位の作業結果の安定度が設定程度を上回った場合に、その認定を解除するように構成される。
本発明の対基板作業検査支援装置によれば、作業不良となった事実や作業不良となることの予測に基づいて検査対象部位を決定するようにすることができるため、電気回路の品質を高く維持しつつ、高い生産性の電気回路製造ラインを構築することができる。その点で、本発明の対板作業検査支援装置は、実用性の高い装置となる。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、それらの発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から何某かの構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。そして、請求可能発明の態様のうちのいくつかのものが請求項に記載の発明となる。
ちなみに、(1)項〜(3)項は、請求可能発明の前提となる発明特定事項が記載された項であり、(1)項に(12)項と(16)項とを選択的に組み合わせたものに「要検査部位の認定の解除」に関する限定を加えたものが請求項1に、(12)項〜(15)項が請求項2〜請求項5に、(17)項〜(24)項が請求項6〜請求項13に、それぞれ相当する。
(1)回路基板に対して行う対基板作業の結果を検査する検査装置を支援する対基板作業検査支援装置であって、
前記検査装置の検査において対象となる作業部位である検査対象部位を決定する検査対象部位決定部と、
その検査対象部位決定部によって決定された前記検査対象部位に関する情報を前記検査装置に通知する通知部と
を備えた対基板作業検査支援装置。
(2)前記対基板作業が、回路基板に電気部品を装着する部品装着作業であり、装着された電気部品の各々が作業部位である(1)項に記載の対基板作業検査支援装置。
(3)前記対基板作業が、回路基板にクリームはんだを印刷するはんだ印刷作業であり、印刷されたはんだランドの各々が作業部位である(1)項に記載の対基板作業検査支援装置。
先に説明したように、上記3つの項は、請求可能発明の前提となる発明特定事項に関する項であり、それらの項に以下の項に記載の発明特定事項を付加したものが、請求可能発明となる。上記対基板作業検査支援装置(以下、単に「支援装置」と言う場合がある)が支援する検査装置は、電気回路を製造するための対基板作業の結果を検査する検査装置であればよく、上記に列挙した部品装着作業,はんだ印刷作業の他、接着剤塗布作業等、複数の作業部位が存在する対基板作業の結果を検査するものが、広く含まれる。つまり、「対基板作業」には、回路基板(以下、単に「基板」と言う場合がある)に対して行われる作業が広く含まれるのである。「対基板作業の結果の検査」は、例えば、対基板作業が部品装着作業である場合には、電気部品(以下、単に「部品」と言う場合がある)の装着位置のズレ,部品立ち,欠品等に関する検査であり、また、例えば、対基板作業がはんだ印刷作業である場合は、はんだランド(「はんだパッド」と呼ぶこともできるものであり、以下、単に「ランド」と言う場合がある)の印刷位置のズレ、擦れ,はみ出し等の面積若しくは体積の過少,過多に関する検査である。ちなみに、装着位置のズレ,印刷位置のズレには、回転方向における位置のズレ、つまり、方位についてのズレも含まれる。
上記通知部が通知する「検査対象部位に関する情報」は、決定された検査対象部位に関連する種々の情報が含まれる。例えば、検査対象部位そのものであってもよく、逆に、検査対象部位として決定されなかった作業部位であってもい。言い換えれば、上記「通知部」は、検査を行わない(検査がスキップされる)作業部位を通知するように構成されていてもよいのである。そのことに関連して言えば、「検査対象部位決定部」も、検査対象部位を直接的に決定する機能を有するものに限定されず、間接的に決定する機能を有するものも含まれる。具体的に言えば、検査をしなくてもよい作業部位(検査がスキップされてもかまわない作業部位)を決定することにより、間接的に、検査対象部位を決定するように構成されるものであってもよいのである。なお、本支援装置は、検査装置と一体となって検査機を構成するようなもの、つまり、検査機の一部分を構成するようなものであってもよく、検査装置とは別体とされ電気回路製造ラインの外に設置されるようなものであってもよい。
(11)当該対基板作業検査支援装置が、検査を行うべき作業部位である要検査部位を認定する要検査部位認定部を備え、
前記検査対象部位決定部が、少なくともその要検査部位を、前記検査対象部位に決定するように構成された(1)項ないし(3)項のいずれか1つに記載の対基板作業検査支援装置。
本項の態様の支援装置によれば、検査対象部位には、必ず、検査を行うことが望ましい部位が含まれるため、電気回路の品質を高く維持することが可能となる。
(12)当該対基板作業検査支援装置が、前記検査装置から検査結果情報を受け取る情報入手部をさらに備え、
前記要検査部位認定部が、受け取った前記検査結果情報に基づき前記要検査部位を認定する検査結果依拠認定部を有する(11)項に記載の対基板作業検査支援装置。
本項の態様の支援装置によれば、支援している検査装置による検査結果に基づいて要検査部位が認定されるため、行われている対基板作業の実態に即した検査が実行され、電気回路の品質を高く維持しつつ、効率的な検査を行うことが可能となる。
(13)前記検査結果依拠認定部が、
前記検査結果情報に基づいて得られる個々の作業部位についての作業結果の安定度に基づいて、前記要検査部位の認定を行うように構成された(12)項に記載の対基板作業検査支援装置。
「作業結果の安定度」は、作業部位が不良部位となる可能性の高さを予測するのに好適なパラメータであり、本項の態様の支援装置によれば、その安定度を基に、要検査部位が認定されるため、不良部位の発生を未然に防止あるいは抑制可能である。本項における安定度には、検査項目についての実際値の基準値からのズレの平均,そのズレの管理限界値との関係,ズレのバラつき範囲,工程能力指数等、品質管理の分野で使用されている各種の統計的指標を採用することが可能である。
(14)前記検査結果依拠認定部が、前記作業結果の安定度が設定程度以下のものを、前記要検査部位として認定するように構成された(13)項に記載の対基板検査支援装置。
本項の態様の支援装置によれば、例えば、作業不良発生が殆ど生じないと考えることができる程度の安定度を設定程度、つまり、閾値として採用し、その程度よりも低い安定度の作業部位を要検査部位に認定することで、不良の発生を効果的に防止あるいは抑制することが可能となる。
(15)前記検査結果依拠認定部が、前記検査結果情報に基づいて不良部位の発生が確認された場合、その不良部位を、前記要検査部位として認定するように構成された(12)項ないし(14)項のいずれか1つに記載の対基板作業検査支援装置。
一端、不良部位が発見された場合、以後、その部位を重点的に管理することが、品質の低下に効果的である。本項の態様によれば、不良が発見された部位を要検査部位に認定することにより、品質低下を効果的に抑制することが可能となる。なお、「検査結果情報に基づいて不良部位の発生が確認された場合」には、検査結果情報に基づいて当該支援装置自らが統計的演算等の処理を行って不良部位の発生を確認する場合も含まれ、また、検査結果情報に不良発生情報が存在していて当該支援装置がその不良発生情報を確認することで不良部位の発生を確認する場合も含まれる。
(16)前記要検査部位認定部が、作業条件が変動する事象である条件変動事象に基づいて、前記要検査部位の認定を行う変動事象依拠認定部を有する(11)項ないし(15)項のいずれか1つに記載の対基板作業検査支援装置。
本項における条件変動事象(以下、単に「変動事象」という場合がある)には、部品装着作業の場合、例えば、吸着ノズル等の部品保持デバイスの交換,部品フィーダ等の部品供給装置の交換,部品や基板のロットの切換り,装着位置等に関するプログラムの変更・修正等の事象が含まれ、また、はんだ印刷作業の場合、スクリーンのクリーニング,はんだの追加供給,環境温度の変化,スキージの移動速度等の事象が含まれる。それらの変動事象が発生した場合、いずれかの作業部位において作業不良が発生する可能性が高まること考えられる。本項の態様の支援装置では、変動事象に基づいて要検査部位認定が行われることから、それら変動事象に起因する品質低下を効果的に抑制することが可能となる。
(17)前記変動事象依拠認定部が、特定の条件変動事象が発生した場合に、その事象によって作業結果が影響を受ける作業部位を、前記要検査部位として認定するように構成された(16)項に記載の対基板作業検査支援装置。
変動事象によっては、作業結果が影響を受ける部位が異なる。言い換えれば、特定の事象が発生した場合、その事象に関連する特定の作業部位の作業結果が変動する。本項の態様の支援装置は、そのことに考慮したものであり、本項の態様の支援装置によれば、変動事象の影響が及ぶ作業部位が重点的に管理され、その部位における品質の低下を効果的に抑制することが可能となる。なお、対基板作業がはんだ印刷作業の場合等、変動事象によって、殆どすべての作業部位の作業結果が影響を受けると考えられるときには、それら殆どすべての作業部位が要検査部位として認定されることになる。
(18)前記検査対象部位決定部が、設定された規則に基づいて、前記要検査部位以外の作業部位を前記検査対象部位として追加する検査対象部位追加部を有する(11)項ないし(17)項のいずれか1つに記載の対基板作業検査支援装置。
電気回路の品質を高く維持するには、例えば、生産性が低下しない限り、少しでも多くの作業部位の検査を行うことが要望され、また、すべての作業部位が、可及的に高い頻度で検査されることが要望される。本項の態様の支援装置は、要検査部位以外のものも検査の対象となり得るため、上記規則を適切に設定することにより、それらの要望に応えることが可能である。例えば、後に説明する撮像装置を用いた検査の場合等、複数の作業部位を一視野に収めて一緒に検査するような検査装置の場合には、要検査部位と一視野に収まる要検査部位以外の作業部位を検査対象部位に追加するといった規則を、上記設定された規則として採用することができる。
(19)前記検査対象部位追加部が、前記要検査部位以外の作業部位の検査がまんべんなく行われるように、それらの一部を、順次変更しつつ前記検査対象部位として追加するように構成された(18)項に記載の対基板作業検査支援装置。
本項の態様の支援装置によれば、すべての作業部位が、可及的に高い頻度で検査されることになる。なお、本項の態様の支援装置に従った検査では、要検査部位以外の作業部位は、あたかも、抜取検査が行われるようにして、検査されることになる。
(20)前記検査対象部位追加部が、前記検査装置による前記検査対象部位の検査に必要な時間が対基板作業の作業タクトを超えない範囲で、前記要検査部位以外の作業部位の一部を前記検査対象部位として追加するように構成された(18)項または(19)項に記載の対基板作業検査支援装置。
本項の態様の支援装置によれば、要検査部位以外の作業部位の一部をできるだけ多く追加することにより、生産性を低下させることなく、可及的に多くの作業部位の検査を行うことが可能となる。
(21)当該対基板作業検査支援装置が、前記検査装置が前記検査対象部位の検査を行う際の検査手順を決定する検査手順決定部を有し、
前記通知部が、その検査手順決定部によって決定された前記検査手順をも、前記検査装置に通知するように構成された(1)項ないし(20)項のいずれか1つに記載の対基板作業検査支援装置。
本項の態様の支援装置では、検査対象部位が決定されるだけでなく、それら検査対象部位の検査の手順もが決定されるため、本項の態様の支援装置は、利便性に優れた装置となる。なお、ここで「検査手順」とは、検査する部位の順序だけでなく、それらの部位をどのように検査するかをも含む概念である。例えば、後に説明するように、2以上の部位を一度に検査することが可能な検査装置の場合、どの部位を一緒に検査するかについても、検査手順に含まれるのである。
(22)前記検査手順決定部が、前記検査装置による検査時間を最短とすべく前記検査対象部位の検査順序を決定するように構成された(21)項に記載の対基板作業検査支援装置。
本項の態様の支援装置では、可及的に短い時間で検査を行うための処理(適切化のための処理の一種である)が行われると考えることができる。本項の態様の支援装置によれば、そのような処理が行われることで、可及的に迅速に検査を行うことが可能となる。裏返して言えば、同じ時間で、可及的に多くの作業部位の検査が可能となる。
(23)前記検査装置が、複数の作業部位を一視野に収めて撮像可能な撮像装置を有して、その撮像装置が任意の停止位置に停止した状態で1以上の作業部位を撮像し、その撮像によって得られた撮像データを基に検査を実行するものであり、
前記検査手順決定部が、前記検査対象部位に基づいて、前記撮像装置の前記停止位置を決定するように構成された(21)項または(22)項に記載の対基板作業検査支援装置。
対基板作業の作業結果の検査は、カメラ等の撮像装置による撮像で得られた撮像データに基づいて行われることが多く、その場合、撮像装置が広い視野を有する場合、複数の作業部位を一視野に収めて、それらを一緒に検査することが望ましい。本項の態様の支援装置では、検査対象部位の位置に応じて、一緒に検査する作業部位、つまり、それらの部位を一緒に検査するための撮像装置の位置が適切な位置となるように決定することで、効率のよい検査が可能となる。
(24)当該対基板作業検査支援装置が、それぞれが前記検査装置となる複数の検査装置を支援可能なものであり、
前記検査対象部位決定部が、1の検査装置による前記検査対象部位の検査に必要な時間が対基板作業の作業タクトを超える場合に、前記検査対象部位の一部を、別の検査装置に振り分ける検査対象部位振分部を有する(1)項ないし(23)項のいずれか1つに記載の対基板作業検査支援装置。
例えば、部品装着装置は、作業ヘッドを交換することで、検査装置として機能するものも存在する。本項の態様の支援装置によれば、そのような検査装置として機能する装置をも支援することが可能となる。そのような支援を行うことで、検査対象部位が多い場合であっても、複数の検査装置による検査が可能となり、対基板作業の生産性、つまり、電気回路製造ラインの生産性を可及的に低下させないようにすることができるのである。なお、新しくある種の電気回路の製造する場合、製造の初期の段階においては、作業条件の決定等の都合で、検査対象部位が多くなることは避けられない。したがって、例えば、その段階では、何らかの対基板作業装置を検査装置として機能させることで、複数の検査装置を利用して検査を行い、品質が安定し始めた段階で、検査装置として機能させていた対基板作業装置を本来の対基板作業を行う装置に復帰させることが望ましい。本項の態様の支援装置は、そのような場合に好適な装置となる。
実施例の対基板作業検査支援装置と、それが支援する検査装置が配置された電気回路製造ラインを示す図である。 電気回路製造ラインを構成するはんだ印刷機を外装パネルを外した状態において示す斜視図である。 印刷作業結果検査機による検査を説明するための模式図である。 部品装着機を構成する装着モジュールの内部構造を示す斜視図である。 装着モジュールに取り付け可能な各種作業ヘッドを示す斜視図である。 作業結果の安定度を示す安定度指標の1つである工程能力指数CpKの定義式およびそれの説明のためのグラフである。 検査対象部位の検査における検査手順の適切化を説明するための概念図である。 対基板作業検査支援装置による装着検査支援処理を実行する際に、当該支援装置のデータ格納部に格納されるデータを示す概念図である。 装着検査支援処理の一部である検査結果依拠要検査部位認定処理を行うために実行される検査結果依拠要検査部位認定プログラムを示すフローチャートである。 装着検査支援処理の一部である検査対象部位・検査手順決定処理を行うために実行される検査対象部位・検査手順決定プログラムを示すフローチャートである。 検査対象部位・検査手順決定プログラムにおいて実行される検査対象部位追加サブルーチンおよび検査対象部位振分サブルーチンを示すフローチャートである。 対基板作業検査支援装置による印刷検査支援処理を実行する際に、当該支援装置のデータ格納部に格納されるデータを示す概念図である。 印刷検査支援処理の一部である検査結果依拠要検査部位認定処理を行うために実行される検査結果依拠要検査部位認定プログラムを示すフローチャートである。 印刷検査支援処理の一部である検査対象部位・検査手順決定処理を行うために実行される検査対象部位・検査手順決定プログラムを示すフローチャートである。 対基板作業検査支援装置の機能構成を示すブロック図である。
以下、請求可能発明を実施するための形態として、請求可能発明の実施例である対基板作業検査支援装置を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、前記〔発明の態様〕の項に記載された形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の形態で実施することができる。
図1に示すように、実施例の対基板作業検査支援装置10(以下、単に「支援装置10」と言う場合がある)は、電気回路製造ライン20内に配置された検査装置を支援する。以下に、まず、電気回路製造ラインについて説明し、その後に、支援装置10による支援処理の概要,実際の支援処理の流れ,支援装置の機能構成について説明する。
≪1.電気回路製造ライン≫
i)電気回路製造ラインの全体構成
図1に示すように、電気回路製造ライン20は、上流側から順に、基板投入器22,はんだ印刷機24,印刷作業結果検査機26,第1搬送経路切換器28,部品装着機30,第2搬送経路切換器32,装着作業結果検査機34,リフロー炉36が、並んで配置されており、複数の回路基板(以下、単に「基板」という場合がある)が、それら機器を順次通過して、電気回路の製造が行われる。印刷作業結果検査機26,装着作業結果検査機34の各々が検査装置として機能し、支援装置10は、それら検査機26,34の各々を支援する。
上記機器の各々について、簡単に説明すれば、基板投入器22は、複数の基板をスタックして収納しており、順次、基板を1枚ずつ、当該ライン20に、詳しく言えば、はんだ印刷機24に投入する。はんだ印刷機24は、投入された基板表面にクリームはんだをスクリーン印刷する作業(はんだ印刷作業)を行う。印刷作業結果検査機26は、はんだ印刷機24によるはんだ印刷作業の結果を検査する。後に詳しく説明するが、部品装着機30は、2レーンで作業を行うことが可能とされており、第1搬送経路切換器28は、印刷作業結果検査機26から搬出された基板を、部品装着機30の2レーンに振り分ける機能を有している。部品装着機30は、1つのベース40と、ベース40に並んで配置されてそれぞれが部品装着装置として機能する6つの装着モジュール42と、それら装着モジュール42を統括して制御する統括制御装置としてのモジュール統括コントローラ44とから構成されており、はんだが印刷された基板が、6つの装着モジュール42を順次通過して搬送される間に、各装着モジュール42によって電気部品(以下、単に「部品」と言う場合がある)を装着する作業(部品装着作業)が行われて、当該基板への部品装着作業が完了するように構成されている。第2搬送経路切換器32は、部品装着機30において2レーンで搬送されてきた基板の搬送経路を1つの経路に集める機能を有している。装着作業結果検査機34は、部品装着機30による部品装着作業の結果を検査する。リフロー炉36は、部品が装着された基板を加熱することによってクリームはんだを溶融させた後、冷却することでそのはんだを凝固させて、部品の基板への固定を行う。以下に、主要な機器について、個別に詳しく説明する。
ii)はんだ印刷機
はんだ印刷機24は、図2に示すように、角パイプを主体に構成されたベースフレーム50を有しており、そのベースフレーム50に支持されて配設された基板コンベア装置52,基板保持・昇降装置54(図では、スクリーン56に隠れて一部しか現われていない),スクリーン保持装置58,スキージ装置60,クリーニング装置62等によって構成されている。
基板コンベア装置52は、基板を上流側から下流側に搬送するとともに、スクリーン56の下方における所定の作業位置に停止させる機能を有している。基板保持・昇降装置54は、作業位置に停止している基板を保持して上昇・下降させる。スクリーン保持装置58は、スクリーン56を保持する保持枠64と、スクリーン56の位置を調整すべく保持枠64の位置調整を行う4つの保持枠位置調整機構66とを有している。スキージ装置60は、1対のスキージ68と、それら1対のスキージ68の各々を上下させるスキージ上下機構70とを有するスキージユニット72と、1対のスキージ68を前後に動かすべくスキージユニット72を前後に移動させるユニット移動機構74とを含んで構成されている。
基板コンベア装置52によって、上流側から搬入された基板は、上記作業位置て停止させられ、その停止させられた基板は、基板保持・昇降装置54によって保持され、その後上昇させられ、スクリーン56の下面に押し当てられる。スクリーン56には、はんだランド(「はんだパッド」とも呼ばれる)を形成するための開口(透孔)が設けられる一方、スクリーン56の上面には、クリームはんだが供給されている。1対のスキージ68の一方のみがスクリーンの56の上面に押し当てられた状態で、スキージユニット72が、ユニット移動機構74によって、前後の一方に移動させられることで、スクリーン56の上面に供給されているクリームはんだが、スクリーン56の開口を通って、押し当てられた基板の上面に付着させられる。それによって、はんだランドが、開口によって規定される特定のランドパターンで基板の上面に形成される。このようにして、基板表面へのはんだ印刷が完了する。印刷が完了した基板は、基板保持・昇降装置54に下降させられた後、保持が解除され、基板コンベア装置52によって、下流側に搬出される。はんだ印刷機24では、このようにして、1つの基板に対するはんだ印刷作業が行われる。
なお、はんだ印刷の際、スクリーン56と基板保持・昇降装置54によって保持された基板との位置合わせが行われる。図には省略しているが、はんだ印刷機24は、スクリーン56と、上昇させられる前の状態の基板との間を移動してスクリーン56の下面と基板の上面との両者を撮像可能な撮像装置を有している。この撮像装置によって、基板の表面に付された基板基準マークと、スクリーン56の下面に付されたスクリーン基準マークとが撮像され、それらの撮像によって得られた撮像データを基に、基板とスクリーンとの相対位置ズレ量が把握される。その把握された相対位置ズレ量に基づいて、保持枠位置調整機構66によってスクリーン56の位置が調整され、その後に、基板保持・昇降装置54によって基板が上昇させられ、はんだ印刷が行われる。
上記クリーニング装置62は、はんだランドの擦れ,はみ出しといった面積・体積の過少若しくは過多が発生した場合等に、スクリーン56の下面を清浄する装置である。クリーニング装置62は、1対のローラに捲回されてそれらの間に渡された不織布76と、洗浄液であるアルコールを不織布76に浸みこませるためのノズル78とを有するクリーニングユニット80を有しており、そのクリーニングユニット80が、図では隠れているユニット移動機構によって、前後に移動させられるように構成されている。必要に応じてアルコールを浸みこませた不織布76がスクリーン56の下面に接触する状態で、ユニット移動機構によって、クリーニングユニット80が移動させられることで、スクリーン56の下面が、その不織布76によって拭かれるようにして清浄される。
はんだ印刷機24は、コンピュータを主体とした制御装置であるコントローラ82を備えており、当該はんだ印刷機24を構成する上述の各装置,各機構の作動は、そのコントローラ82によって行われる。なお、はんだ印刷機24は、スクリーン56の上面に供給されているクリームはんだの粘度調整等のため、当該はんだ印刷機24の内部の温度を調整するエアコンディショナ84をも備えている。
iii)印刷作業結果検査機
印刷作業結果検査機26は、内部構造の図示は省略するが、基板コンベア装置と、検査ヘッドと、その検査ヘッドを移動させるヘッド移動装置とを含んで構成されている。基板コンベア装置は、はんだが印刷された基板を上流側から搬入して下流側搬出するとともに、所定の検査位置に定置させる機能を有している。検査ヘッドは、検査位置に定置させられた基板の表面の情報を得るための作業ヘッドである。ヘッド移動装置は、いわゆるXY型の移動装置であり、検査ヘッドを基板搬送方向に平行な方向(X方向)に移動させるX方向移動機構と、その機構自体をX方向に直角な方向(Y方向)に移動させるY方向移動機構とを含んで構成されており、基板の上方において、検査ヘッドを、基板の表面に平行な一平面に沿って移動させる。
はんだ印刷作業の結果、基板の表面には、それぞれが作業部位となる複数のはんだランド(「はんだパッド」と呼ぶこともできる)が形成されている。詳しい説明は省略するが、図3に模式的に示すように、検査ヘッドは、はんだ印刷作業の結果を検査するための印刷結果検査ヘッド90であり、この印刷結果検査ヘッド90は、基板の表面に格子が形成されるよう4方向から斜めにスリット光を照射する光源と、基板の表面に形成された光の格子を2方向から斜めに撮像する撮像装置としてのカメラとを含んで構成されている。照射されたスリット光によってできる格子を構成する光の線92は、基板上のはんだランド94、つまり、はんだが印刷された箇所に形成された部分が、はんだランド94が形成されていない基板自体の表面に形成された部分からシフトすることになる。このシフトの量は、はんだランドの厚み(高さ)によって異なる。このような原理を利用し、カメラによって得られた撮像データを処理することにより、印刷作業結果検査機26は、はんだランド94の、X方向およびY方向の位置ズレ量,回転方向の位置ズレ量(回転角度若しくは方位におけるズレ量),面積および体積を取得する。
そして、あるはんだランド94についての上記ズレ量,面積の正規の面積からの変動量である面積変動量,体積の正規体積からの変動量である体積変動量が、そのはんだランド94について規定された限界値(不良判定用限界値)を超えている場合に、そのはんだランド94が、不良部位であると認定し、操作パネルのディスプレイ等を介して、オペレータに、その不良となった作業部位,その不良の内容等の印刷不良情報を報知する。オペレータは、上記報知された情報に基づいて、はんだ印刷機24によるはんだ印刷作業の条件の変更(プログラムの変更,温度の変更,はんだの追加供給,クリーニング装置62によるスクリーン56のクリーニング等が含まれる)を行う。ちなみに、後に詳しく説明するが、上記取得されたはんだランド94の位置ズレ量,面積変動量,体積変動量,不良部位と認定された場合におけるその不良発生の事実は、対基板作業検査支援装置10に送信される。
なお、図3に示すように、本印刷作業結果検査機26は、印刷検査ヘッド90が任意の停止位置に位置させられて、基板の表面に形成されたはんだランド94の検査を行う。このとき、1の停止位置において、複数のはんだランド94、つまり、複数の作業部位についての検査を行うことが可能とされている。言い換えれば、所定の撮像範囲内、つまり、一視野内に存在する1以上の作業部位を撮像し、その撮像によって得られた撮像データによって、それら1以上の作業部位の検査が実行可能とされているのである。したがって、本印刷作業結果検査機26では、印刷検査ヘッド90が、ヘッド移動装置によって、検査対象部位となるはんだランド94の位置によって定まるいくつかの停止位置の各々に、順次、位置させられて、検査が行われる。ちなみに、それら停止位置と、それら停止位置への停止の順序、つまり、検査対象部位の検査順序は、検査作業に要する時間に影響するため、その時間を最短とすべく、適切に決定されることが望ましい。なお、この停止位置と停止順序の適切化については、後述する。
iv)部品装着機
部品装着機30は、基板に部品を装着するための作業機であり、先に説明したように、ベース40と、6つの装着モジュール42と、モジュール統括コントローラ44とを含んで構成されている。図4は外装パネルを外した状態の装着モジュール42を示しており、この図を参照しつつ説明すれば、装着モジュール42は、モジュールベース100と、モジュールベース100に上架されたビーム102と、モジュールベース100に配設された基板コンベア装置104と、当該モジュール42の正面側においてモジュールベース100に交換可能に取り付けられてそれぞれが部品供給装置として機能する複数の部品フィーダ106と、基板コンベア装置104と複数の部品フィーダ106との間においてモジュールベース100に固定されたベース固定式の部品カメラ108と、複数の部品フィーダ106のいずれかから供給される部品を保持してその部品を基板Sに装着するために離脱させる装着ヘッド110(「作業ヘッド」の一種である)と、ビーム102に配設されて装着ヘッド110を移動させるヘッド移動装置112とを含んで構成されている。
基板コンベア装置104は、基板を搬送するトラック(レーン)を2つ有しており、各トラックに基板を上流側から搬入し、各トラックから下流側に搬出する。基板コンベア装置104は、各トラックの下部に昇降可能な支持テーブルを有しており、所定の位置にまで搬入された基板Sは、上昇した支持テーブルによって支持され、その位置において固定される。つまり、基板コンベア装置104は、部品装着作業において基板Sを所定の作業位置に固定する基板固定装置として機能する。基板コンベア装置104は、各装着モジュール42に配設されているため、当該部品装着機30は、2レーンで部品装着作業を実施可能とされている。ちなみに、基板コンベア装置104による基板の搬送方向である基板搬送方向は、図に示すX方向(Y方向,Z方向とともに矢印で図示)である。
ヘッド移動装置112は、いわゆるXY型移動装置であり、装着ヘッド110が脱着可能に取り付けられるヘッド取付体114と、そのヘッド取付体114をX方向に移動させるX方向移動機構と、ビーム102に支持され、そのX方向移動機構を、装着ヘッド110を部品フィーダ106と基板Sとにわたって移動させるべく移動させるY方向移動機構とを含んで構成されている。なお、ヘッド取付体114の下部には、基板Sの表面を撮像するための基板カメラ116が固定されている。
装着ヘッド110は、いわゆるインデックス型の装着ヘッドであり。図5(a)に示すように、それぞれが、部品保持デバイスとして機能して負圧の供給(「圧力が大気圧よりも低下させられること」を意味する)によって部品を下端部において吸着保持する8つの吸着ノズル118を有しており、それらは、リボルバ120に保持されている。リボルバ120は、間欠回転し、特定位置に位置する1の吸着ノズル118が、ノズル昇降機構によって、昇降可能、つまり、上下方向(Z方向)に移動可能とされている。特定位置に位置する吸着ノズル118は、下降した際に、負圧が供給されることによって、部品を保持し、また、負圧の供給が断たれることで、吸着保持している部品を離脱させる。ちなみに、8つの吸着ノズル118の各々は、ノズル回転機構によって、自身の軸線(以下、「ノズル軸線」という場合がある)回りに、つまり、ノズル軸線を中心に回転させられるようになっており、当該装着ヘッド110は、各吸着ノズル118によって保持されている部品の回転位置(「回転姿勢」,「方位」と言うこともできる)を、変更・調整することが可能とされている。
複数の部品フィーダ106の各々には、部品保持テープ(複数の部品がテープに保持されたものであり、「部品テーピング」とも呼ばれる)が捲回されたリールが、セットされており、複数の部品フィーダ106の各々は、その部品保持テープを間欠的に送り出すことによって、所定の部品供給部位において、順次、部品を1つずつ供給する。部品の補給は、リールを交換しつつ、部品テーピングを繋ぎ合わせるようにして行ってもよく(スプライシング)また、部品フィーダ106ごとリールを交換して行ってもよい。なお、装着モジュール42は、複数の部品フィーダ106に代えて、いわゆるトレイ型の部品供給装置をも取付可能とされている。
1の装着モジュール42による部品装着作業について説明すれば、まず、基板コンベア装置104によって、作業に供される基板Sが、上流側から搬入され、所定の作業位置にて固定される。次いで、基板カメラ116がヘッド移動装置112によって移動させられ、基板Sの上面に付された基準マークが撮像される。その撮像によって得られた撮像データに基づき、装着位置の基準となる座標系が決定される。次に、ヘッド移動装置112によって、装着ヘッド110が複数の部品フィーダ106の上方に位置させられ、8つの吸着ノズル118の各々において部品が順次保持される。装着ヘッド110が基板Sの上方に移動させられる際中に、部品カメラ108の上方を通過し、吸着ノズル118の各々に保持された部品が、部品カメラ108によって撮像される。その撮像データに基づき、各部品のノズル軸線に対する位置ズレ量(回転位置ズレをも含む概念である)が把握される。続いて、装着ヘッド42は、基板Sの上方に移動させられ、上記位置ズレ量に基づく補正を行いつつ、各部品が、順次、装着プログラムによって定められた設定位置に装着される。装着プログラムによって定められた回数部品フィーダ106と基板Sとの間を装着ヘッド42が往復させられ、装着ヘッド42による部品の保持・装着が、上記のように繰り返されて、1つの装着モジュール42による部品装着作業が完了する。1つの基板Sが、6つの装着モジュール42を通過する際、1つの基板Sに対する各装着モジュール42による上述の部品装着作業が順次行われ、部品装着機30による1つの基板に対する装着作業が完了する。
装着モジュール42は、装着ヘッド110に代えて、他の作業ヘッドを取り付け可能である。例えば、図5(b)に示す装着ヘッド122を取り付けることができる。この装着ヘッド122は、いわゆるシングルノズル型の装着ヘッドである。この装着ヘッド122は、部品保持デバイスとしての吸着ノズル124が1つだけ設けられている。一度に1つの部品しか吸着保持することができないが、比較的大きな部品をも吸着保持可能とされている。この装着ヘッド122も、ノズル昇降機構,ノズル回転機構を備えており、吸着ノズル124は、部品の保持・離脱の際に昇降させられ、かつ、部品の回転位置の変更・調整のためにノズル軸線回りに回転させられる。ちなみに、装着ヘッド110が有する8つの吸着ノズル118,装着ヘッド122が有する吸着ノズル124は、自動的に交換可能となっており、交換用の吸着ノズル118,124は、基板コンベア装置104と複数の部品フィーダ106との間に配置されたノズルストッカ126に収容されている。
装着モジュール42は、さらに、装着ヘッド110に代えて、例えば、図5(c)に示す検査ヘッド128を取り付け可能である。この検査ヘッド128は、基板Sの表面を撮像可能な撮像装置として、基板カメラ130を備えている。この基板カメラ130は、比較的大きな視野を有し、基板Sに装着された複数の部品を一視野に収めて撮像可能であり、また、比較的解像度の高いカメラである。したがって、基板カメラ130は、装着された部品の装着位置のズレ等に関する検査に適したカメラである(その意味で、以下、「検査用カメラ130」と言う場合がある)。部品装着機30の下流側には、装着作業結果検査機34が配置されているが、例えば、検査対象となる部品、つまり、作業部位が多い場合には、この検査機34だけでは、装着結果の検査作業に時間がかかり過ぎることになる。そのような場合に、例えば、8つの装着モジュール42の最下流側に位置するものに検査ヘッド128を取り付け、装着作業結果検査機34に加えてそのモジュール42をも検査装置として機能させることで、検査長時間化による当該電気回路製造ラインの生産性の低下を、抑制することが可能となる。つまり、検査ヘッド128が取付られたモジュールは、検査モジュールとして機能するのである(以下、そのモジュールを、「検査モジュール42」という場合がある)。なお、それらの作業ヘッド110,122,130の相互の交換は、レバー操作によって、ワンタッチにて行うことができるようになっている。
v)装着作業結果検査機
装着作業結果検査機34は、内部構造の図示は省略するが、印刷作業結果検査機26と同様、基板コンベア装置と、検査ヘッドと、その検査ヘッドを移動させるヘッド移動装置とを含んで構成されている。基板コンベア装置は、部品が装着された基板を上流側から搬入して下流側搬出するとともに、所定の検査位置に定置させる機能を有している。基板コンベア装置およびヘッド移動装置は、印刷作業結果検査機26のものと同様の構成となっているが、検査ヘッドは、印刷作業結果検査機26のものとは異なる構成となっている。装着検査結果検査機34が備える検査ヘッド、つまり、装着検査ヘッドは、基板表面と基板に装着された部品の上面とを上方から撮像する撮像装置としての基板カメラを主要構成要素として構成されたものであり、その基板カメラによって、二次元的な撮像データが取得される。
部品装着作業によって、数多くの部品が基板の表面に装着され、それらの部品のそれぞれが作業部位となる。装着作業結果検査機34は、装着検査ヘッドの基板カメラによって取得された撮像データに基づいて、装着位置についての部品のX方向およびY方向の位置ズレ量,回転方向のズレ量(回転角度若しくは方位におけるズレ量)を取得し、部品の欠品,部品立ち(いわゆる「チップ立ち」)の発生を確認する。部品の欠品,部品立ちの発生を確認した場合は、その発生の事実をもってその作業部位が作業不良であると認定、つまり、その作業部位が不良部位であると認定する。一方、装着位置の位置ズレに関しては、ある部品の上記ズレ量が、その部品について規定された限界値(不良判定用限界値)を超えている場合に、その部品、つまり、その作業部位が不良部位であると認定する。作業不良を認定した場合に、その不良部位と作業不良の内容等の装着不良情報を、操作パネルのディスプレイ等を介して、オペレータに報知する。オペレータは、上記報知された情報に基づいて、部品装着機30による部品装着作業の条件の変更(位置ズレ補正量等に関するプログラムの変更)や、吸着ノズル,供給される部品の交換等を行う。ちなみに、印刷作業結果検査機26と同様、装着作業結果検査機34は、後に詳しく説明するが、上記取得された部品の装着位置についてのズレ量,不良発生の事実を、対基板作業検査支援装置10に送信する。
本装着作業結果検査機34は、印刷作業結果検査機26と同様に、装着検査ヘッドが任意の停止位置に位置されられて、基板に装着された部品の検査を行う。このとき、1の停止位置において、複数の部品、つまり、複数の作業部位についての検査を行うことが可能とされている。言い換えれば、所定の撮像範囲内、つまり、一視野内に存在する1以上の作業部位を撮像し、その撮像によって得られた撮像データによって、それら1以上の作業部位の検査が実行可能とされているのである。したがって、本装着作業結果検査機34では、装着検査ヘッドが、ヘッド移動装置によって、検査対象部位となる部品の位置によって定まるいくつかの停止位置の各々に、順次、位置させられて、検査が行われる。ちなみに、印刷作業結果検査機26の場合と同様、それら停止位置と、それら停止位置への停止の順序、つまり、検査対象部位の検査順序は、検査作業に要する時間に影響するため、その時間を最短とすべく、適切に決定されることが望ましい。なお、一視野内に存在する1以上の作業部位を撮像可能であることは、先に説明したような検査モジュール42の場合、つまり、装着モジュール42に検査ヘッド128を取り付けて検査装置として機能させた場合も、同様であり、その場合においても、検査ヘッド128の停止位置,停止順序を適切化することが望ましい。
≪2.対基板作業検査支援装置による支援処理の概要≫
支援装置10は、汎用コンピュータがそれにインストールされたアプリケーションによって作動することで、実現される。支援装置10は、図1に示すように、LAN140を介して、印刷作業結果検査機26,装着作業結果検査機34に接続され、それらを支援する。また、その支援のための各種情報の入手等のため、LAN140を介して、はんだ印刷機24,部品装着機30(詳しくは、それのモジュール統括コントローラ44)に接続されている。なお、先に説明したように、部品装着機30の一部の装着モジュール42が検査モジュール42とされた場合に、装着作業結果検査機34と同様に支援を行う。
検査作業に要する時間が長い場合には、検査作業が、電気回路製造ラインの生産性を支配することになる。そのことに鑑み、支援装置10による支援は、印刷作業結果検査機26と、装着作業結果検査機34および検査モジュール42(以下、「装着作業結果検査機34等」と総称する場合がある)の各々に、検査を効率よく行わせることを目的としている。その目的の下、支援装置10は、印刷作業結果検査機26,装着作業結果検査機34等の各々の検査の対象となる作業部位である検査対象部位を決定するとともに、それら検査対象部位の検査を行う際の検査手順を決定し、決定した検査対象部位および検査手順を、印刷作業結果検査機26,装着作業結果検査機34等に通知する。以下に、装着作業結果検査機34等に対する支援のための処理(装着検査支援処理)と、印刷作業結果検査機26に対する支援のための処理(印刷検査支援処理)とに分けて、それぞれの支援の内容を説明する。
[A]装着検査支援処理
装着作業結果検査機34等の検査対象部位の決定は、設定された以下の3つの規則に基づいて行われる。
〈第1規則〉装着作業結果検査機34等(以下、単に、「検査機34等」と言う場合がある)によって検査を行うべき作業部位である要検査部位については、少なくとも検査を行なう。
〈第2規則〉要検査部位を装着作業結果検査機34だけで検査した場合の検査時間が、部品装着機30の作業タクト(部品が装着された基板が最下流の装着モジュール42から搬出されてくる時間間隔、すなわち、作業ピッチ)以内となるまでは、最下流の装着モジュール42を検査モジュール42として、要検査部位の一部の検査をそのモジュールに振り分ける。
〈第3規則〉部品装着機30の作業タクト内で、要検査部位以外の作業部位を、まんべんなく、かつ、可及的に多く検査する。
上記第1規則は、すべての作業部位、つまり、装着された部品のすべてを検査するのでは、検査時間が多くかかるため、電気回路製造ライン20の生産性に鑑み、検査作業において、最低限検査の必要な作業部位以外の作業部位の検査を省略することを目的とするものである。言い換えれば、いわゆる全数検査をできるだけ避けることによって、検査に必要な時間を短縮することを目的とする。上記第2規則は、検査に必要な時間を、部品装着機30の作業タクト内に収めるために、検査モジュール42が装着作業結果検査機34を応援する場合に、その応援に対処することを目的としている。そして、上記第3規則は、要検査部位以外の作業部位であっても、生産性を阻害しない限り、できるだけ高い頻度で検査を行わせることを目的とするものである。以下に、装着検査支援処理について、上記規則に基づく検査対象部位の決定および検査手順の決定の処理を中心に説明する。
i)要検査部位の認定
装着検査支援処理では、以下の3つの作業部位が、検査を行うべき作業部位である要検査部位に認定される。
(a) 作業結果の安定度が設定程度以下の作業部位(非安定部位)
(b) 不良が発生した作業部位(不良部位)
(c) 条件変動事象により作業結果が影響を受ける作業部位(変動事象部位)
装着検査支援処理では、装着作業の結果の安定度は、各部品の正規の装着位置に対する位置ズレ量に基づいて把握される。詳しく言えば、各部品の装着位置についてのX方向ズレ量Δx,Y方向ズレ量Δy,回転方向ズレ量Δθ(以下,装着位置ズレ量(Δx,Δy,Δθ)と総称する場合がある)が、検査結果情報として、その部品の検査が行われた都度、その検査を行った検査機34等から支援装置10に送られ、支援装置10は、その入手した装着位置ズレ量(Δx,Δy,Δθ)を基に、現時点における当該部品の作業結果の安定度を把握する。
本装着検査支援処理では、上記安定度を示す指標として、2つの安定度指標を採用している。その1つが、品質管理の分野で常用されている工程能力指数、詳しく言えば、片寄りを考慮する場合の工程能力指数CpKである。この工程能力指数CpKは、図6に示すような式で定義されるものであり、本支援装置10は、自身が有するデータ格納部(例えば、RAM,ハードディスクによって構築されている)に、すべての部品に対して、部品ごとに、装着位置ズレ量(Δx,Δy,Δθ)についての現時点での工程能力指数CpK(総称であり、厳密には、X方向ズレ工程能力指数CpKx,Y方向ズレ工程能力指数CpKy,回転方向ズレ工程能力指数CpKθである)が格納されている。それらの工程能力指数CpKは、新たに、装着位置ズレ量(Δx,Δy,Δθ)の情報を入手した都度、更新される。ある部品の装着位置ズレ量(Δx,Δy,Δθ)についての各工程能力指数CpKが、設定閾値CpK0(総称であり、厳密には、X方向ズレ設定閾値CpKx0,Y方向ズレ設定閾値CpKy0,回転方向ズレ設定閾値CpKθ0である。例えば、1.67等に設定される。)を上回っている場合に、その部品の装着作業の安定度は設定程度を上回っていると判断され、各工程能力指数CpKのいずれかが、設定閾値CpK0以下である場合に、その部品の安定度は設定程度以下であると判断される。つまり、その部品は、非安定部位と判断され、要検査部位に認定される。ちなみに、図6に示す規格上限LU,規格下限LLは、検査機34等において不良の判定のために規定された前述の限界値(不良判定用限界値)よりも、相当に小さく設定されている。
ちなみに、工程能力指数CpKによって安定度を判断する場合、信頼性の観点からすれば、その工程能力指数CpKがある程度のサンプル数以上のデータに基づいて算出されることが必要とされる。そこで、本支援装置10では、その部品を検査した回数(基板数)を数えるための検査回数カウンタCnを有しており、そのカウンタ値Cnが、設定必要検査数Cn0以上である場合に、工程能力指数CpKに基づく安定度についての判断を行い、検査回数が設定必要検査数Cn0(例えば、30程度)未満の部品については、常に、非安定部位と判断される。つまり、設定程度以上安定度の高い部位(安定部位)と判断されるためには、少なくとも設定必要数Cn0以上の検査が必要なのである。
もう1つの安定度指標は、装着位置ズレ量(Δx,Δy,Δθ)自体であり、ある部品について入手した装着位置ズレ量(Δx,Δy,Δθ)のいずれかが、その各々について設定されている限界値(ΔxL,ΔyL,ΔθL)を超えた際、その部品が、非安定部位と判断され、要検査部位に認定される。ちなみに、上記限界値(ΔxL,ΔyL,ΔθL)は、先に説明した不良判定用限界値、つまり、検査機34等によって作業不良であることを判定するための限界値よりも、相当に小さい値に設定されている。
検査機34等からは、検査を行った部品についての装着位置ズレ量(Δx,Δy,Δθ)のみならず、その部品に対して作業不良が発生した旨の情報も、検査結果情報として送られてくる。その情報を受け取った支援装置10は、その旨の情報を入手した部品を不良部位と判断して、その部品を要検査部位と認定する。
作業条件が変動する事象である条件変動事象が生じた場合、作業結果がその変動の影響を受けることがある。例えば、ある部品の装着位置を修正すべく装着位置に関する装着プログラムを変更したような場合のその部品、部品フィーダ106若しくはそれのリールを交換した場合、つまり、供給される部品のロットが変更された場合のその部品、吸着ノズル118,124を交換した場合のそれによって装着された部品は、それらの装着作業の結果も変動し得ると考えられる。そこで、本支援装置10では、上記装着プログラムの変更,部品ロットの変更,吸着ノズルの交換を、特定の条件変動事象とし、それらの条件変動事象が発生した場合、それらに関係する上記部品を要検査部位と認定する。
条件変動事象が発生した事実およびそれが影響を与える部品つまり作業部位についての情報は、変動事象発生情報として、部品装着機30から送られ、その情報を入手した支援装置10は、その情報に基づいて、要検査部位の認定を行う。より詳しく説明すれば、変動事象発生情報は、条件変動事象が発生した際に装着作業を行っている基板の基板IDと、影響の受ける部品Noとが含まれており、条件変動事象が発生した都度送られてくる。この情報は、支援装置10のデータ格納部に一時的に格納され、その格納された情報に基づいて、その基板についての検査対象部位の決定処理が行われる際に、要検査部位の認定が行われる。ちなみに、認定が行われた後に、その格納された情報は、データ格納部から削除される。
なお、上記条件変動事象が発生した場合、それに関連する部品についての上記工程能力指数CpKは、新たに算出する必要があるため、上記検査回数カウンタCnとともに、リセットされる。同様に、作業不良が発生した場合、上記装着位置ズレ量(Δx,Δy,Δθ)が上記限界値(ΔxL,ΔyL,ΔθL)を超えた場合、工程能力指数CpKが上記設定閾値CpK0以下となった場合にも、工程能力指数CpKおよび検査回数カウンタCnは、リセットされる。つまり、ある部品についての工程能力指数CpKおよび検査回数カウンタCnは、その部品が要検査部位と認定された際に、リセットされ、その部品は非安定部位として扱われるのである。ちなみに、その部品は、一旦、非安定部位と認定されたとしても、設定必要検査数Cn0以上の検査の後、工程能力指数CpKが設定閾値CpK0を上回った場合に、安定部位に復帰することになる。
ii)検査手順の適切化
本装着検査支援処理では、検査機34等が検査対象部位の検査を行う際の検査手順の適切化が行われる。検査機34等は、基板カメラで、装着された部品を撮像し、その撮像によって得られた撮像データを基に、装着位置ズレ量(Δx,Δy,Δθ)等を取得し、検査を行う。先に説明したように、基板カメラは、複数の部品を一視野に収めて撮像可能であり、その一視野に収まる部品を一度に検査可能である。したがって、検査対象部位であるいくつかの部品を検査する場合には、いくつかの停止位置に検査ヘッドを停止させて撮像し、検査を行う。本支援装置10は、データ格納部に各部品の位置(x,y)を格納している一方で、基板カメラの視野を把握しており、支援装置10が行う適切化では、その把握されている視野に基づき、検査ヘッドの停止位置が最も少なくなるように、かつ、各停止位置を巡って移動する検査ヘッドの移動経路が最も短くなるように、それら停止位置および検査順序が決定される。具体的には、例えば、図7に示すように決定される。なお、この適切化の手法は、純粋に数学的な手法であるため、その手法の説明は省略する。
iii)検査対象部位の振り分け
本支援装置10は、先に説明したように、装着作業結果検査機34と、検査モジュール42との両者が装着作業の結果を検査することを想定し、それらの両者の支援が可能である。そして、本支援装置10は、装着作業結果検査機34と検査モジュール42との両者が検査を行う場合において、検査対象部位のそれらへの振り分けを許容する「振分許容モード」と、装着作業結果検査機34のみが検査を行う場合において、検査対象部位の振り分けを禁止する「振分禁止モード」との2つのモードで処理を実行するようにされており、検査対象部位の振り分けは、振分モードが振分許容モードに設定されているときにだけ行われる。
本装着検査支援処理では、振分禁止モードに設定されているか振分許容モードに設定されているかに拘わらず、まず、上記要検査部位のみを検査対象部位に決定し、その検査対象部位について、適切化された検査手順が決定される。この検査手順を基に、検査対象部位の検査を装着作業結果検査機34だけが行った場合のその装着作業結果検査機34による検査時間が、最低必要時間t0として、算出される。振分許容モードに設定されており、かつ、算出された最低必要時間t0が、部品装着機30による作業タクトtTよりも大きい場合に、検査モジュール42に対して、検査対象部位の一部が振り分けられる。具体的には、図7に示すように、作業タクトtT内において、決定された検査順序に従う検査ヘッドの移動経路における☆印までの検査が実行可能である場合に、つまり、☆印において最低必要時間t0が作業タクトtTと一致する場合に、☆印以前の検査対象部位が、当該装着作業結果検査機34による検査対象部位に決定され、☆印以降の検査対象部位が、検査モジュール42による検査の検査対象に決定される。なお、作業タクトtTについての情報は、部品装着機33から、当該支援装置10に送られ。支援装置10は、その情報を入手するようにされている。
ある種の基板の製造が開始された初期の段階では、各作業部位における装着作業が安定するまで、装着位置に関する装着プログラムの修正等が行われる。そのため、その初期の段階では、検査対象部位は相当に多く、装着モジュール42を検査モジュール42として機能させて、その検査モジュール42によって検査の応援を行うことが望ましい。しかし、初期の段階を過ぎれば、多くの作業部位は安定し、検査対象部位は、かなり減少するものと考えられる。そこで、本支援装置10では、基板の製造開始時点では、振分許容モードに設定され、一旦、上記最低必要時間t0が上記作業タクトtT以下となった場合に、それ以後は、装着モジュール42による検査が行われないことを想定して、振分モードが振分許容モードから振分禁止モードに変更され、以後は、振分許容モードに再変更されないようにされている。
iv)検査対象部位の追加
上記要検査部位は、作業結果が安定するまで、その作業結果を重点的に監視すべき作業部位、つまり、いわゆる「全数検査」を行う作業部位であると考えることができる。それに対し、要検査部位以外の作業部位は、作業結果が安定しており、時々の監視を行えばよい作業部位、つまり、いわゆる「抜取検査」を行えばよい部位と考えることができる。したがって、要検査部位以外の部位も、ある程度の頻度で検査を行うことが求められ、また、生産性を阻害しない限り、できるだけ高い頻度で検査することが望まれる。そのことに鑑み、本装着検査支援処理では、要検査部位以外の部位も、以下の設定された規則に従って検査対象部位に追加される。
各部品は、シリアルな部品Noが付けられて管理されている。また、各部品が、安定部位であると判断されている限り、要検査部位に認定されないようになっている。一方、本支援装置10は、各部品について、その連続して検査されなかった基板の数、つまり、未検査回数を数えるための未検査回数カウンタCmを有しており、安定部位と判断される部品についての未検査回数は、把握されている。検査対象部位の追加は、この未検査回数カウンタCmを利用して行われる。より詳しく説明すれば、未検査回数カウンタCmのカウンタ値Cmが大きい部品を第1キーとし、部品Noを第2キーとして、追加優先順位が決定され、その追加優先順位に従って、追加される。つまり、カウンタ値Cmが大きい部品の中で部品No順に追加され、まだ追加することが可能な場合には、カウンタ値Cmが次に大きい部品の中で部品No順に追加され、さらに、追加が可能な場合には、カウンタ値Cmが次に大きい部品の中で部品No順に追加される。ちなみに、この未検査回数カウンタCmは、未検査数がカウントされている部品が検査対象部位とされた場合に、リセットされる。
さらに説明すれば、上記振分許容モードに設定されている場合には、検査モジュール42の検査対象部位に追加される。その検査モジュール42に振り分けられた要検査部位のみをその検査モジュール42によって検査する検査時間を、モジュール最低必要時間tM0(概ね、上記最低必要時間t0から上記作業タクトtTを減じたものに相当する)とすれば、そのモジュール最低必要時間tM0が上記作業タクトtT以下の場合に、要検査部位以外の部位とされている部品が、その装着モジュール42の検査対象部位として、上記追加優先順位に従って、その装着モジュール42による検査時間tMが作業タクトtTを超えない範囲で、追加される。具体的には、追加優先順位に従った1の部品を検査対象部位に追加し、その追加された検査対象部位について、上述の検査手順の適切化のための処理を行って、検査モジュール42による検査時間tMを算出し、その検査時間tMが上記作業タクトtT以下の場合には、さらに、追加優先順位に従った1の部品を検査対象部位に追加する。そして、追加の都度、検査手順の適切化処理を行う。このようにして、検査時間tMが作業タクトtTを超えない範囲で、可及的に多くの部品が検査対象部位に追加されて、装着モジュール42による検査の検査対象部位および検査手順が決定される。それに対し、上記振分禁止モードに設定されている場合には、最低必要時間t0が記作業タクトtT以下の場合に、要検査部位以外の部位とされている部品が、装着作業結果検査機34の検査対象部位として、振分許容モードに設定されている場合の処理と同様の処理によって、上記追加優先順位に従って、装着作業結果検査機34による検査時間tSが作業タクトtTを超えない範囲で追加される。そして、同様に、検査時間tSが作業タクトtTを超えない範囲で、可及的に多くの部品が検査対象部位に追加されて、装着作業結果検査機34による検査の検査対象部位および検査手順が決定される。
上述のように決定された検査対象部位および検査手順は、装着作業結果検査34および検査モジュールとされた装着モジュール42に通知され、それらは、通知された検査対象部位および検査手順に従って、部品装着作業の結果を検査する。
[B]印刷検査支援処理
印刷作業結果検査機26の検査対象部位の決定は、設定された以下の2つの規則に基づいて行われる。
〈第1規則〉印刷作業結果検査機26によって検査を行うべき作業部位である要検査部位については、少なくとも検査を行なう。
〈第2規則〉はんだ印刷機の作業タクト内で、要検査部位以外の作業部位を、まんべんなく、かつ、可及的に多く検査する。
上記第1規則は、装着検査支援処理における場合と同様、すべての作業部位、つまり、はんだランドのすべてを検査するのでは、検査時間が多くかかるため、検査作業が、電気回路製造ライン20の生産性を最低限検査の必要な作業部位以外の作業部位の検査を省略することを目的とするものである。上記第2規則は、装着検査支援処理における第3規則と同様、要検査部位以外の作業部位であっても、生産性を阻害しない限り、できるだけ高い頻度で検査を行わせることを目的とするものである。なお、本印刷検査支援処理では、他の機器による印刷作業結果検査機26の応援を想定していないため、装着検査支援処理における第2規則に相当する規則は設定されていない。以下に、印刷検査支援処理について、上記規則に基づく検査対象部位の決定および検査手順の決定の処理を中心に、説明する。
i)要検査部位の認定
印刷検査支援処理では、以下の3つの作業部位が、検査を行うべき作業部位である要検査部位に認定される。
(a) 作業結果の安定度が設定程度以下の作業部位(非安定部位)
(b) 不良が発生した作業部位(不良部位)
(c) 条件変動事象が発生した場合のすべての作業部位(変動事象部位)
なお、装着検査支援処理の場合と異なり、作業変動事象によってすべてのはんだランドの作業結果が影響を受けるため、変動事象部位についてのはんだランドごとの認定は、本印刷検査支援処理においては行われない。
各はんだランドの印刷位置のズレは、独立したものではなく、印刷位置のズレは、すべてのはんだランドが殆ど同じ方向に同じズレ量だけズレると考えられる。そのため、本支援装置10では、印刷作業の安定度は、各はんだランドの面積の正規の面積からの変動の量である面積変動量Δs、各はんだランドの体積の正規の体積からの変動の量である体積変動量Δvに基づいて把握される。各はんだランドのそれら面積変動量Δs,体積変動量Δvは、検査結果情報として、そのの検査を行った都度、印刷作業結果検査機26から支援装置10に送られ、支援装置10は、その入手した面積変動量Δs,体積変動量Δvを基に、現時点における当該はんだランドの印刷作業の安定度を把握する。
本印刷検査支援処理では、装着検査支援処理と同様、安定度を示す指標として、2つの安定度指標を採用している。その1つが、先に説明した工程能力指数CpKである。本支援装置10は、データ格納部に、すべてのはんだランドに対して、はんだランドごとに、面積変動量Δs,体積変動量Δvの各々についての現時点での工程能力指数CpK(総称であり、厳密には、面積変動工程能力指数CpKs,体積変動工程能力指数CpKv)が格納されている。それらの工程能力指数CpKは、新たに、面積変動量Δs,体積変動量Δvの情報を入手した都度、更新される。装着作業結果検査機34等に対する支援と同様、あるはんだランドの面積変動量Δs,体積変動量Δvの各々についての各工程能力指数CpKが、設定閾値CpK0(総称であり、厳密には、面積変動設定閾値CpKs0,体積変動設定閾値CpKv0である。例えば、1.67等に設定される。)を上回っている場合に、そのはんだランドの印刷作業の安定度は設定程度を上回っていると判断され、各工程能力指数CpKのいずれかが、設定閾値CpK0以下である場合に、そのはんだランドについての安定度は設定程度以下であると判断される。つまり、そのはんだランドは、非安定部位と判断され、要検査部位に認定される。なお、図6に示す規格上限LU,規格下限LL、サンプル数に関する検査回数カウンタCnおよび設定必要検査数Cn0についても、装着作業結果検査機34等に対する支援と同様に設定されている。
もう1つの安定度指標は、面積変動量Δs,体積変動量Δv自体であり、あるはんだランドについて入手した面積変動量Δs,体積変動量Δvのいずれかが、その各々について設定されている面積変動限界値ΔsL,体積変動限界値ΔvLを超えた際、そのはんだランドが、非安定部位と判断され、要検査部位に認定される。ちなみに、上記面積変動限界値ΔsL,体積変動限界値ΔvLは、装着検査支援処理における場合と同様、先に説明した不良判定用限界値よりも、相当に小さい値に設定されている。
前述の装着検査支援処理における場合と同様、印刷作業結果検査機26からは、検査を行ったはんだランドについて、そのはんだランドに作業不良が発生した旨の情報も、検査結果情報として送られてくる。その情報を受け取った支援装置10は、その旨の情報を入手したはんだランドを不良部位と判断して、そのはんだランドを要検査部位と認定する。
先に説明したように、はんだ印刷機24におけるプログラムの変更,温度の変更,はんだの追加供給,クリーニング装置62によるスクリーン56のクリーニング等、作業条件が変動する事象である条件変動事象が生じた場合、すべてのはんだランドの印刷作業の結果がその変動の影響を受けると考えられる。そこで、本印刷検査支援処理では、プログラムの変更,温度の変更,はんだの追加供給,スクリーン56のクリーニングを、特定の条件変動事象とし、その条件変動事象が発生した場合、すべてのはんだランドを要検査部位と認定する。条件変動事象が発生した事実は、条件変動事象が発生した際にはんだ印刷作業を行っている基板の基板IDとともに、変動事象発生情報として、はんだ印刷機24から送られ、その情報を入手した支援装置10は、その情報に基づいて、要検査部位の認定を行う。
なお、上記条件変動事象が発生した場合,作業不良が発生した場合,上記面積変動量Δs,体積変動量ΔvLが面積変動限界値ΔsL,体積変動限界値ΔvLを超えた場合における上記工程能力指数CpKおよび上記検査回数カウンタCnのリセットについては、装着検査支援処理における場合と同様である。また、同様に、非安定部位と認定されていたはんだランドは、設定必要検査数Cn0以上の検査の後、工程能力指数CpKが設定閾値CpK0を上回った場合に、安定部位に復帰することになる。
ii)検査手順の適切化
本印刷検査支援処理では、装着結果支援処理における場合と同様に、印刷作業結果検査機26が検査対象部位の検査を行う際の検査手順の適切化を行う。印刷作業結果検査機26は、検査ヘッドが有するカメラで、印刷されたはんだランドに照射された光の線を撮像し、その撮像によって得られた撮像データを基に、各はんだランドの面積変動量Δs,体積変動量ΔvLを取得し、検査を行う。先に説明したように、そのカメラは、複数のはんだランドを一視野に収めて撮像可能であり、印刷作業結果検査機26は、その一視野に収まるはんだランドを一度に検査可能である。したがって、検査対象部位であるいくつかのはんだランドを検査する場合には、装着作業結果検査機34等による検査と同様、いくつかの停止位置に検査ヘッドを停止させて撮像し、検査を行う。本支援装置10は、データ格納部に各はんだランドの位置(x,y)が格納されるとともに、カメラの視野を把握しており、装着検査支援処理における場合と同様に、その把握されている視野に基づき、検査ヘッドの停止位置が最も少なくなるように、かつ、各停止位置を巡って移動する検査ヘッドの移動経路が最も短くなるように、それら停止位置および検査順序が決定される。
iii)検査対象部位の追加
印刷検査支援処理においても、上記要検査部位は、いわゆる「全数検査」を行う作業部位であり、いわゆる「抜取検査」を行う作業部位として、要検査部位以外の作業部位が、設定された規則に従って検査対象部位として追加される。
まず、上記要検査部位のみを検査対象部位に決定し、その検査対象部位について、上述のように、適切化された検査手順が決定される。この検査手順に従って、要検査部位のみを印刷作業結果検査機26が検査を行った場合の検査時間である最低必要時間t0が算出され、その最低必要時間t0が、はんだ印刷機24によるはんだ印刷作業の作業タクトtT以内であるかどうかが判断される。そして、最低必要時間t0が、作業タクトtT以内である場合に、要検査部位以外の作業部位、つまり、作業結果が安定している作業部位が、検査対象部位として追加される。ちなみに、この作業タクトtTは、はんだ印刷機24から送られ、当該支援装置10が入手する。
装着検査支援処理において説明したのと同様に、各はんだランドは、シリアルなはんだランドNoが付けられて管理されている。各はんだランドが、安定部位であると判断されている限り、要検査部位に認定されないようになっており、また、未検査回数カウンタCmにより、未検査回数がカウントされている。装着検査支援処理において説明したのと同様に、それらの安定部位は、追加優先順位が決定され、その追加優先順位に従って、検査対象部位に追加される。具体的には、先に説明したのと同様に、追加優先順位に従った1のはんだランドを検査対象部位に追加し、その追加された検査対象部位について、上述の検査手順の適切化のための処理を行って、印刷作業結果検査機24による検査時間tを算出し、その検査時間tが上記作業タクトtT以下の場合には、さらに、追加優先順位に従った1のはんだランドを検査対象部位に追加する。そして、追加の都度、検査手順の適切化処理を行う。このようにして、検査時間tが作業タクトtTを超えない範囲で、可及的に多くのはんだランドが検査対象部位に追加されて、印刷作業結果検査機24による検査の検査対象部位および検査手順が決定される。
上述のように決定された検査対象部位および検査手順は、印刷作業結果検査機26に通知され、印刷作業結果検査機26は、通知された検査対象部位および検査手順に従って、はんだ印刷作業の結果を検査する。なお、印刷作業結果検査機26の支援のための処理では、他の機器による印刷作業結果検査機26の応援を想定していないため、装着作業結果検査機34等に対する支援のための処理において行った検査対象部位の振り分け等に関する処理は行われない。
≪3.対基板作業検査支援装置による実際の支援処理の流れ≫
支援装置10による検査装置の支援のための処理は、支援装置10が、特定のプログラムを実行することによって行われる。以下にそのプログラムに従った処理を、プログラムのフローチャートに沿って説明する。その説明は、先の説明と同様、装着作業結果検査機34等に対する支援のための処理(装着検査支援処理)と、印刷作業結果検査機26に対する支援のための処理(印刷検査支援処理)とに分けて行うこととする。なお、いずれの処理の説明ついても、処理自体の説明に先立って、それらの処理に使用されるデータ等についての説明を行うこととする。また、いずれの処理も、大きくは、検査結果情報に基づいて要検査部位を認定する検査結果依拠要検査部位認定処理と、主に検査対象部位および検査手順を決定する検査対象部位・検査手順決定処理とに分けられているため、それらの2つ処理について別個に説明する。
[A]装着検査支援処理
i)装着検査支援処理において使用されるデータ
装着検査支援処理において使用されるデータは、前述の支援装置10のデータ格納部に格納される。この格納されるデータは、図8に示すようなものである。部品情報マスターデーブルのデータは、シリアル番号で規定されたすべての部品の各々の部品Noと、その部品Noに関連付けられたその部品の基板上の基板座標系における位置(いわゆる座標位置(x,y)である),各方向のズレに対する工程能力指数(CpKx,CpKy,CpKθ),それらの設定閾値(CpKx0,CpKy0,CpKθ0),各方向にズレに対する限界値(ΔxL,ΔyL,ΔθL),その部品が要検査部位であるか否かを示す要検査フラグFs,検査を行った回数をカウントするための検査回数カウンタCn,安定部位を判断するのに必要な検査数である設定必要検査数Cn0,回数の連続して検査を行っていない回数をカウントするための未検査回数カウンタCmとによって構成されている。座標位置(x,y),工程能力指数についての設定閾値(CpKx0,CpKy0,CpKθ0),限界値(ΔxL,ΔyL,ΔθL),設定必要検査数Cn0は、部品に応じて予め設定された値が格納されており、その他のものは、支援処理の進行に連れて、都度、変更・更新される。なお、要検査フラグは、その値が“1”である場合に、その部品が要検査部位であることを示し、“0”である場合に、要検査部位ではないことを示すフラグであり、初期値は、“1”とされている。
基板ID記憶セルには、検査モジュールとされた装着モジュール42および装着作業結果検査機34の各々において、これから検査を行う基板(現在検査を行っている基板)の基板IDが格納される。作業タクト記憶セルには、部品装着機30の作業タクトtTが格納される。振分モード記憶セルには、振分モードフラグFmが格納される。このフラグFmは、装着作業結果検査機34と装着モジュール42との両者で検査を行う場合にそれらへの検査対象部位の振り分けを許容するモード(振分許容モード)である場合に、“1”とされ、装着作用結果検査機34のみで検査を行う場合に、装着モジュール42への検査対象部位の振り分けを禁止するモード(振分禁止モード)である場合に、“0”とされる。
検査結果情報バッファには、検査機34等によって検査が行われた都度、その検査によって得られた検査結果情報が格納される。ちなみに、検査結果情報には、検査を行った部品の部品Noと、その部品についての検査によって得られた装着位置ズレ量(Δx,Δy,Δθ),その部品に作業不良が発生したか否かを示すパラメータ(その部品に作業不良が発生している場合に“1”で示され、作業不良が発生していない場合に“0”で示される)が含まれている。また、変動事象発生情報は、特定の条件変動事象が発生した都度、装着作業機30から送られ、変動事象発生情報バッファには、その変動事象発生情報が、送られてくる都度、格納される。変動事象発生情報は、条件変動事象が発生した時点若しくはその直後に部品装着作業が行われる基板の基板IDと、その基板において作業結果に影響が及ぶ部品の部品Noとが含まれている。
また、データ格納部は、追加優先順位バッファを有しており、そのバッファには、要検査部位ではない部品の部品Noが、それらの部品を要検査部位である部品に追加して検査を行う際の優先順位に従って、並べられる。さらに、データ格納部は、検査対象部位バッファを有しており、そのバッファには、検査対象部位となる部品の部品Noが、それら部品の検査順序に従って並べられるようにして、書き込まれる。また、そのバッファには、各部品を検査する際の検査ヘッドの基板座標系における停止位置(x,y)が、書き込まれる。
ii)検査結果依拠要検査部位認定処理
装着検査支援処理の一部をなす検査結果依拠要検査部位認定処理は、装着作業結果検査機34,検査モジュール42が1つの基板に対する検査が終了した都度行われる処理である。この処理は、図9にフローチャートを示す検査結果依拠要検査部位認定プログラムが検査機34等から送信される検査終了の信号をトリガとして実行されることによって、行われる。以下に、そのフローチャートを参照しつつ、その処理を説明する。
検査結果依拠要検査部位認定処理では、まず、ステップ1(以下、「S1」と略す。他のステップも同様である)において、先に説明した検査結果情報が入手され、その情報が、データ格納部の検査結果情報バッファに格納される。本要検査部位認定処理では、その部品が要検査部位であるか否かの認定は、先に説明した要検査部位認定フラグの設定を変更することによって行うが、その認定は、部品ごとに行うため、現在、どの部品を認定のための処理を行っているか否かを示すカウンタとして、部品カウンタCpを採用している。続くS2では、この部品カウンタCpがカウントアップされ、S3において、そのカウンタCpで示される部品(以下、「処理対象部品」と言う場合がある)が、今回、検査が行われたものであるか否かが判断される。この判断は、検査結果情報の中に、処理対象部品についてのデータがあるか否かによって行われる。
S3において、処理対象部品が検査を行った部品ではないと判断された場合には、S4において、部品情報マスタテーブルのその部品についての未検査回数カウンタCmがカウントアップされる。一方、S3において、処理対象部品が検査を行った部品であると判断された場合には、S5以降のステップが実行される。その場合には、まず、S5において、検査回数カウンタCnがカウントアップされ、未検査回数カウンタCmがリセットされる。続くS6において、検査結果情報に基づいて、処理対象部品が不良部位であるか否かが判断される。S6において、不良部位ではないと判断された場合には、S7において、部品情報マスタテーブルの処理対象部品についての工程能力指数(CpKx,CpKy,CpKθ)が、検査結果情報に含まれるその処理対象部品についての装着位置ズレ量(Δx,Δy,Δθ)に基づいて更新される。続いて、S8において、更新された処理対象部品の工程能力指数(CpKx,CpKy,CpKθ)が、設定閾値(CpKx0,CpKy0,CpKθ0)以下であるか否か、および、その処理対象部品の今回の検査における装着位置ズレ量(Δx,Δy,Δθ)が、限界値(ΔxL,ΔyL,ΔθL)を超えているか否かが、判断される。工程能力指数(CpKx,CpKy,CpKθ)が設定閾値(CpKx0,CpKy0,CpKθ0)以下ではなく、かつ、装着位置ズレ量(Δx,Δy,Δθ)が限界値(ΔxL,ΔyL,ΔθL)を超えていないと判断された場合には、S9において検査回数カウンタCnが設定必要検査数Cn0以上であると判断されることを条件として、S10において、処理対象部品が安定部位であると判断されて、要検査フラグFsが“0”に設定される。
一方、S6において処理対象部品が不良部位であると判断された場合、S8において工程能力指数(CpKx,CpKy,CpKθ)が設定閾値(CpKx0,CpKy0,CpKθ0)以下である若しくは装着位置ズレ量(Δx,Δy,Δθ)が限界値(ΔxL,ΔyL,ΔθL)を超えていると判断された場合、すなわち、処理対象部品が、非安定部位であると判断された場合には、S11において、その旨がオペレータに通報され、部品情報マスタテーブルの処理対象部品についての要検査フラグFsが“1”に設定されるとともに、その部品についての工程能力指数(CpKx,CpKy,CpKθ)および検査回数カウンタCnがリセットされる。
S10若しくはS11の処理の後、或いは、S9において検査回数カウンタCnの値が設定必要検査数Cn0より小さいと判断された場合には、1つの部品についての処理が終了させられ、S12において、処理対象部品が最終部品であるか否が判断される。最終部品ではないと判断された場合、S2以降の処理が繰り返される。最終部品であると判断された場合は、S13において、部品カウンタCpがリセットされるとともに、検査結果情報バッファに格納されている検査結果情報がクリアされて、当該検査結果依拠要検査部位認定処理が終了する。
iii)検査対象部位・検査手順決定処理
装着検査支援処理の一部をなす検査対象部位・検査手順決定処理は、装着作業結果検査機34,検査モジュール42が1つの基板に対する検査を開始する時点に行われる処理である。この処理は、図10にフローチャートを示す検査対象部位・検査手順決定プログラムが、検査機34等から送信される検査開始準備完了の信号をトリガとして、実行されることによって行われる。詳しく言えば、装着作業結果検査機34だけが検査を行う場合には、その検査機34が検査を開始する時点で、その検査が開始される基板についての検査対象部位・検査手順が決定され、検査機34と検査モジュール42との両者によって検査が行われる場合には、検査モジュール42が検査を開始する時点で、その検査が開始される基板についての、検査モジュール42による検査における検査対象部位・検査手順と、その検査に引き続いて行われる検査機34による検査における検査対象部位・検査順位との両者が、決定される。以下、フローチャートを参照しつつ、その処理を説明する。
検査対象部位・検査手順決定処理では、まず、S21において、変動事象依拠要検査部位認定処理が行われる。先に説明したように、これから検査が開始される基板の基板IDは、データ格納部に格納されており、この基板IDに基づいて、変動事象発生バッファに格納されている変動事象発生情報の中から、その基板IDと一致する基板IDに関係づけられて格納されている部品Noの部品を検索し、該当する部品が存在する場合には、その該当する部品の装着作業の結果が条件変動事象の影響を受けるものとみなして、部品情報マスタテーブルのその該当する部品の要検査フラグFsを“1”に設定する。それとともに、その部品の工程能力指数(CpKx,CpKy,CpKθ)および検査回数カウンタCnがリセットされる。それら要検査フラグFsの設定等の完了の後、変動事象発生情報バッファの中の該当する部品についてのデータが削除される。
続くS22において、追加優先順位付け処理が行われる。この処理では、部品情報マスタテーブルの中から、要検査フラグFsが“0”となっている部品の部品Noが、それらの部品の未検査回数カウンタCmを第1キーとして、カウンタ値が大きい順(降順)に、かつ、部品No自体を第2キーとして、そのNo値が小さい順(昇順)に、追加優先順位バッファに書き込まれる(バッファの内容が書き換えられる)。この書き込まれた順序が、要検査部位ではない部品の検査についての優先順位となる。
続いて、S23において、要検査部位が検査対象部位に決定される。具体的には、検査対象部位バッファが、クリアされた後、そのバッファに、部品情報マスタテーブルにおいて要検査フラグFsが“1”とされている部品の部品Noが、No値の小さい順に書き込まれる。次に、S24において、検査手順適切化処理が行われる。この処理は、図7を参照しつつ先に説明したように、検査ヘッドの停止位置が最も少なく、かつ、各停止位置を巡る検査ヘッドの移動経路が最短となるように、部品の検査順序,各部品の検査の際の検査ヘッドの停止位置(x,y)が決定される。この決定の結果に基づいて、検査対象部位バッファに書き込まれた部品Noが並べ替えられ、各部品についての停止位置が各部品に対応して書き込まれる。また、S24においては、装着作業結果検査機34が、決定された検査手順に従って、決定されている検査対象部位の検査を行った場合の検査時間、すなわち、最低必要時間t0が算出される。
次のS25では、算出された最低必要時間t0が、作業タクト記憶セルに記憶されている作業タクトtTよりも長いが否かが判断される。最低必要時間t0が作業タクトtTより長いと判断された場合には、S26において、振分モードが確認される。S26において振分モードが振分禁止モードであると確認された場合には、S27において、現時点で決定されている検査対象部位および検査手順、つまり、検査対象部位バッファに格納されているデータが、装着作業結果検査機34に通知され、検査対象部位・検査手順決定処理が終了する。一方、S26において振分モードが振分許容モードであると確認された場合には、S28において、後に説明する検査対象部位振分処理が実行される。
S25において、最低必要時間t0が作業タクトtT以内であると判断された場合には、S29において、その旨が、以後検査モジュールとされた装着モジュール42が部品装着作業を行うことが望ましいことを知らせるべくオペレータに通報されるともに、振分モードフラグFmが、“0”とされ、振分モードが、振分禁止モードに設定され、次いで、S30において、装着作業結果検査機34による検査時間tMを検査時間tと擬制する処理を行ない、S31の検査対象部位追加処理が行われる。
S31の検査対象部位追加処理は、図11にフローチャートを示す検査対象部位追加サブルーチンが実行されることによって行われる。そのフローチャートを参照しつつ説明すれば、検査対象部位追加処理では、まず、S41において、S22において決定されている追加優先順位に従って、1つの作業部位が検査対象部位に追加される。具体的には、その1つの作業部位である部品の部品Noが、検査対象部位バッファに追加される。そして、S42において、S24で説明した検査手順適切化処理を行うとともに、検査時間tが算出される。次に、S43において、その検査時間tが作業タクトtTよりも長いか否かが判断される。検査時間tが作業タクトtT以内であると判断された場合には、S41,S42による処理、つまり、さらに1つの作業部位の検査対象部位への追加,検査手順最適化処理,検査時間tの算出が繰り返される。S43において、検査時間tが作業タクトtTよりも長いと判断された場合には、S44において、最後に追加された作業部位が除外され、つまり、その作業部位である部品の部品Noが、検査対象部位バッファから削除され、S45において、再度、検査手順適切化処理が行われ、検査対象部位追加処理が終了する。検査対象部位追加処理の終了後、S27において、その時点で決定されている検査対象部位および検査手順が、装着作業結果検査機34に通知され、検査対象部位・検査手順決定処理が終了する。
S26において振分モードが振分許容モードであると確認された場合に、S28において行われる検査対象部位振分処理は、図11にフローチャートを示す検査対象部位振分サブルーチンが実行されることによって行われる。そのフローチャートを参照しつつ説明すれば、検査対象部位振分処理では、まず、S51において、装着作業結果検査機34が作業タクトtT 以内に検査可能な検査対象部位を、検査機検査実行部位と認定し、作業タクトtTを超えなければ検査できない検査対象部位を、モジュール検査実行部位と認定する。具体的には、検査対象部位バッファに格納されている先頭の部品から順に、作業タクトtT 以内に検査可能な部品までが、検査機検査実行部位に認定され、それより後の部品が、モジュール検査実行部位と認定される。そして、S52において、検査機検査実行部位と、それらの部位について現時点で決定されている検査手順、つまり、検査機検査実行部位について検査対象部位バッファに格納されているデータが、装着作業結果検査機34に通知され、そのデータが検査対象部位バッファから削除される。次に、S53において、モジュール検査実行部位を検査モジュール42が検査する場合の検査時間であるモジュール最低必要時間tM0が、算出される。具体的には、例えば、S24にて算出された最低必要時間t0から作業タクトtT を減じることによって、簡便に算出することが可能である。
次に、S54において、算出されたモジュール最低必要時間tM0が、作業タクトtTよりも長いが否かが判断される。モジュール最低必要時間tM0が作業タクトtT以内であると判断された場合には、S55において、モジュール最低必要時間tMを検査時間tと擬制し、モジュール検査実行部位を検査対象部位と擬制する処理を行い、次いで、S56において、先に説明した検査対象部位追加処理が実行される。その検査対象部位追加処理を行った後、若しくは、S54においてモジュール最低必要時間tM0が作業タクトtTよりも長いと判断された場合は、S57において、その時点において決定されている検査対象部位および検査手順が、検査モジュール42に通知され、検査対象部位・検査手順決定処理が終了する。
検査機34等は、以上のようにして決定されて通知された検査対象部位を,以上のようにして決定されて通知された検査手順に従って、検査する。その検査は、先に説明したように、効率のよい検査となる。
[B]印刷検査支援処理
i)印刷検査支援処理において使用されるデータ
印刷検査支援処理において使用されるデータは、装着検査支援処理の場合と同様に、支援装置10のデータ格納部に格納される。この格納されるデータは、図12に示すようなものである。はんだランド情報マスターテーブルのデータは、先の部品情報マスタテーブルのデータと同様に、シリアル番号で規定されたすべてのはんだランドの各々のはんだランドNoと、そのはんだランドNoに関連付けられたそのはんだランドの座標位置(x,y),面積変動量Δs,体積変動量Δvに対する工程能力指数(CpKs,CpKv),それらの設定閾値(CpKs0,CpKv0),面積変動量Δs,体積変動量Δvに対する限界値(ΔsL,ΔvL),そのはんだランドが要検査部位であるか否かを示す要検査フラグFs,検査回数カウンタCn,設定必要検査数Cn0,未検査回数カウンタCmとによって構成されている。
基板ID記憶セルには、印刷作業結果検査機26において、これから検査を行う基板(現在検査を行っている基板)の基板IDが格納される。作業タクト記憶セルには、はんだ印刷機24の作業タクトtTが格納される。検査結果情報バッファには、印刷作業結果検査機26によって検査が行われた都度、検査結果情報として、検査を行ったはんだランドのはんだランドNoと、そのはんだランドについての面積変動量Δs,体積変動量Δv,作業不良が発生したかを示すパラメータが、書き込まれる。また、変動事象発生情報バッファには、特定の条件変動事象が発生した都度はんだ印刷機24から送られてくる変動事象発生情報(条件変動事象が発生した時点若しくはその直後にはんだ印刷作業が行われる基板の基板ID)が書き込まれる。追加優先順位バッファ,検査対象部位バッファについては、装着検査支援処理におけるそれらと同様であり、部品NoがはんだランドNoに置き換わっただけである。なお、印刷作業結果検査機26を応援する機器が存在しないことから、印刷検査支援処理の場合には、検査対象部位の振り分け行うことがなく、振分モードという概念は存在していない。
ii)検査結果依拠要検査部位認定処理
印刷検査支援処理における検査結果依拠要検査部位認定処理は、装着検査支援処理の場合と同様、印刷作業結果検査機26が1つの基板に対する検査が終了した都度行われる処理である。この処理は、図13にフローチャートを示す検査結果依拠要検査部位認定プログラムが印刷作業結果検査機26から送信される検査終了の信号をトリガとして実行されることによって、行われる。この検査結果依拠要検査部位認定処理は、装着検査支援処理の場合における処理と略同様である。
本検査結果依拠要検査部位認定処理では、まず、S61において、先に説明した検査結果情報が入手され、その情報が、データ格納部の検査結果情報バッファに格納される。本要検査部位認定処理では、部品カウンタCpと同様のはんだカウンタCpが採用されており、S62では、このカウンタCpがカウントアップされ、S63において、そのカウンタCpで示されるはんだランド(以下、「処理対象ランド」と言う場合がある)が、今回、検査が行われたものであるか否かが判断される。
S63において、処理対象ランドが検査を行ったはんだランドではないと判断された場合には、S64において、未検査回数カウンタCmがカウントアップされる。一方、S63において、処理対象ランドが検査を行ったはんだランドであると判断された場合には、S65以降のステップが実行される。その場合には、まず、S65において、検査回数カウンタCnがカウントアップされ、未検査回数カウンタCmがリセットされる。続くS66において、検査結果情報に基づいて、処理対象ランドが不良部位であるか否かが判断される。S66において、不良部位ではないと判断された場合には、S67において、はんだランド情報マスタテーブルの処理対象ランドについての工程能力指数(CpKs,CpKv)が、検査結果情報に含まれるその処理対象ランドについての面積変動量Δs,体積変動量Δvに基づいて更新される。続いて、S68において、更新された処理対象ランドの工程能力指数(CpKs,CpKv)が、設定閾値(CpKs0,CpKv0)以下であるか否か、および、その処理対象ランドの今回の検査における面積変動量Δs,体積変動量Δvが、限界値(ΔsL,ΔvL)を超えているか否かが、判断される。工程能力指数(CpKs,CpKv)が設定閾値(CpKs0,CpKv0)以下ではなく、かつ、面積変動量Δs,体積変動量Δvが限界値(ΔsL,ΔvL)を超えていないと判断された場合には、S69において検査回数カウンタCnが設定必要検査数Cn0以上であると判断されることを条件として、S70において、処理対象ランドが安定部位であると判断されて、要検査フラグFsが“0”に設定される。
一方、S66において処理対象ランドが不良部位であると判断された場合、S68において工程能力指数(CpKs,CpKv)が設定閾値(CpKs0,CpKv0)以下である若しくは面積変動量Δs,体積変動量Δvが限界値(ΔsL,ΔvL)を超えていると判断された場合、すなわち、処理対象ランドが、非安定部位であると判断された場合には、S71において、その旨がオペレータに通報され、はんだランド情報マスタテーブルの処理対象ランドについての要検査フラグFsが“1”に設定されるとともに、そのはんだランドについての工程能力指数(CpKs,CpKv)および検査回数カウンタCnがリセットされる。
S70若しくはS71の処理の後、或いは、S69において検査回数カウンタCnの値が設定必要検査数Cn0より小さいと判断された場合には、1つのはんだランドについての処理が終了させられ、S72において、処理対象ランドが最終ランドであるか否が判断される。最終ランドではないと判断された場合、S62以降の処理が繰り返される。最終ランドであると判断された場合は、S73において、はんだランドカウンタCpがリセットされるとともに、検査結果情報バッファに格納されている検査結果情報がクリアされて、当該検査結果依拠要検査部位認定処理が終了する。
iii)検査対象部位・検査手順決定処理
本印刷検査支援処理における検査対象部位・検査手順決定処理は、印刷作業結果検査機26が1つの基板に対する検査を開始する時点に行われる処理である。この処理は、図14にフローチャートを示す検査対象部位・検査手順決定プログラムが、印刷作業結果検査機26から送信される検査開始準備完了の信号をトリガとして、実行されることによって行われる。以下、フローチャートを参照しつつ、その処理を説明する。
検査対象部位・検査手順決定処理では、まず、S81において、変動事象依拠要検査部位認定処理が行われる。先に説明したように、データ格納部の基板IDセルに格納されたこれから検査が開始される基板の基板IDが、変動事象発生バッファに格納されている基板IDと一致する場合に、すべてのはんだランドの印刷作業結果が条件変動事象の影響を受けるものとみなして、はんだランド情報マスタテーブルのすべてのはんだランドの要検査フラグFsを“1”に設定する。それとともに、そのはんだランドの工程能力指数(CpKs,CpKv)および検査回数カウンタCnがリセットされる。それら要検査フラグFsの設定等の完了の後、変動事象発生情報バッファの中の基板IDが削除される。
続くS82において、追加優先順位付け処理が行われる。この処理では、はんだランド情報マスタテーブルの中から、要検査フラグFsが“0”となっているはんだランドのはんだランドNoが、それらのはんだランドの未検査回数カウンタCmを第1キーとして、カウンタ値が大きい順(降順)に、かつ、はんだランドNo自体を第2キーとして、そのNo値が小さい順(昇順)に、追加優先順位バッファに書き込まれる(バッファの内容が書き換えられる)。この書き込まれた順序が、要検査部位ではないはんだランドの検査についての優先順位となる。
続いて、S83において、要検査部位が検査対象部位に決定される。具体的には、検査対象部位バッファが、クリアされた後、そのバッファに、はんだランド情報マスタテーブルにおいて要検査フラグFsが“1”とされているはんだランドのはんだランドNoが、No値の小さい順に書き込まれる。次に、S84において、検査手順適切化処理が行われる。この処理は、先に説明した装着検査支援処理の場合と同様の処理であり、図7を参照しつつ先に説明したように、検査ヘッドの停止位置が最も少なく、かつ、各停止位置を巡る検査ヘッドの移動経路が最短となるように、はんだランドの検査順序,各はんだランドの検査の際の検査ヘッドの停止位置(x,y)が決定される。この決定の結果に基づいて、検査対象部位バッファに書き込まれたはんだランドNoが並べ替えられ、各はんだランドについての停止位置が各はんだランドに対応して書き込まれる。また、S84においては、印刷作業結果検査機26が、決定された検査手順に従って、決定されている検査対象部位の検査を行った場合の検査時間、すなわち、最低必要時間t0が算出される。
次のS85では、算出された最低必要時間t0が、作業タクト記憶セルに記憶されている作業タクトtTよりも長いか否かが判断される。最低必要時間t0が作業タクトtT以内であると判断された場合には、S86〜S90の処理が行われる。それらのステップの処理は、装着検査支援処理に関して先に説明した検査対象部位追加処理と同様の処理である。具体的に説明すれば、まず、S86において、S82において決定されている追加優先順位に従って、1つの作業部位が検査対象部位に追加される。具体的には、その1つの作業部位であるはんだランドのはんだランドNoが、検査対象部位バッファに追加される。そして、S87において、S84について説明した検査手順適切化処理を行うとともに、検査時間tが算出される。次に、S88において、その検査時間tが作業タクトtTよりも長いか否かが判断される。検査時間tが作業タクトtT以内であると判断された場合には、S86,S87による処理、つまり、さらに1つの作業部位の検査対象部位への追加,検査手順最適化処理,検査時間tの算出が繰り返される。S88において、検査時間tが作業タクトtTよりも長いと判断された場合には、S89において、最後に追加された作業部位が除外され、つまり、その作業部位であるはんだランドのはんだランドNoが、検査対象部位バッファから削除され、S90において、再度、検査手順適切化処理が行われる。検査対象部位追加処理の終了後、若しくは、S85において最低必要時間t0が作業タクトtTよりも長いと判断された場合に、S91において、その時点で決定されている検査対象部位および検査手順が、印刷作業結果検査機26に通知され、検査対象部位・検査手順決定処理が終了する。
印刷作業結果検査機26は、以上のようにして決定されて通知された検査対象部位を,以上のようにして決定されて通知された検査手順に従って、検査する。その検査は、先に説明したように、効率のよい検査となる。
≪4.対基板作業検査支援装置の機能構成≫
対基板検査支援装置10は、上記のような装着検査支援処理および印刷検査支援処理を行うことから、図15に示すような機能構成を有していると考えることができる。具体的に言えば、支援装置10は、それぞれが仮想的な内部バス150によって互いに繋がる複数の機能部である情報入手部152,検査結果依拠認定部154および変動事象依拠認定部156を有する要検査部位認定部158,検査対象部位追加部160および検査対象部位振分部162を有する検査対象部位決定部164,検査手順決定部166,通知部168,データ格納部170を有している。そして、支援装置10は、LAN140を介して、それぞれが検査装置である印刷作業結果検査機26,部品装着機30において検査モジュール42,装着作業結果検査機34と繋がっており、また、それぞれが対基板作業機であるはんだ印刷機24,部品装着機30と繋がっている。
各機能部について説明すれば、情報入手部152は、検査装置から検査結果情報を受け取る機能を有する。また、要検査部位認定部158は、検査を行うべき作業部位である要検査部位を認定する機能部であり、検査結果依拠認定部154は、印刷作業結果検査機26,部品装着機30の検査モジュール42,装着作業結果検査機34から受け取った検査結果情報に基づき要検査部位を認定する機能を有し、変動事象依拠認定部156は、作業条件が変動する事象である条件変動事象に基づいて、要検査部位を認定する機能を有する。さらに、検査対象部位決定部164は、検査において対象となる作業部位である検査対象部位を決定する機能部であり、検査対象部位追加部160は、設定された規則に基づいて、要検査部位以外の作業部位を検査対象部位として追加する機能を有し、検査対象部位振分部162は、複数の検査装置、具体的には、検査モジュール42と装着作業結果検査機34とで検査対象部位の検査を行う際に、それらに検査対象部位を振り分ける機能を有する。換言すれば、検査対象部位振分部162は、1の検査装置による検査対象部位の検査に必要な時間が対基板作業の作業タクトを超える場合に、検査対象部位の一部を、別の検査装置に振り分ける機能を有する。そして、検査手順決定部166は、検査装置が検査対象部位の検査を行う際の検査手順を決定する機能を有し、通知部168は、検査対象部位決定部164によって決定された検査対象部位、および、検査手順決定部166によって決定された検査手順を、検査装置に通知する機能を有する。また、データ格納部170は、装着検査支援処理および印刷検査支援処理において使用される上記各種のデータを格納する機能を有している。
先の装着検査支援処理との関係においてさらに詳しく説明すれば、情報入手部152は、S1の処理を行なう機能部である。要検査部位認定部158は、S2〜S13,S21の処理を行う機能部であり、その中で、検査結果依拠認定部154がS2〜S13の処理を、変動事象依拠認定部156が、S21の処理を行う。検査対象部位決定部164は、S23〜S31の処理における中心的な処理を行う機能部であり、その処理中で、検査対象部位追加部160は、S22の処理および検査対象部位追加サブルーチンに関係した処理を、検査対象部位振分部162は、S51を始めとする検査対象部位振分サブルーチンに関係した処理を行う。検査手順決定部166は、S24,S42,S45における検査手順適切化処理を行い、そして、通知部168は、S27,S57の処理を行う。
また、先の印刷検査支援処理との関係においてさらに詳しく説明すれば、情報入手部152は、S61の処理を行なう機能部である。要検査部位認定部152は、S62〜S73,S81の処理を行う機能部であり、検査結果依拠認定部154がS62〜S73の処理を、変動事象依拠認定部156が、S81の処理を行う。検査対象部位決定部164は、S82〜S91の処理における中心的な処理を行う機能部であり、その処理中で、検査対象部位追加部160は、S82,S86,S89の処理を行う。検査手順決定部166は、S84,S87,S90における検査手順適切化処理を行い、通知部168は、S91の処理を行う。なお、検査対象部位振分部162は、印刷検査支援処理においては機能しない。
10:対基板作業検査支援装置 20:電気回路製造ライン 24:はんだ印刷機 26:印刷作業結果検査機〔検査装置〕 30:部品装着機 34:装着作業結果検査機〔検査装置〕 42:装着モジュール〔部品装着装置〕,〔検査装置〕 90:印刷検査ヘッド 94:はんだランド 106:部品フィーダ〔部品供給装置〕 110:装着ヘッド 118:吸着ノズル 128:検査ヘッド 130:検査用基板カメラ〔撮像装置〕 152:情報入手部 154:検査結果依拠認定部 156:変動事象依拠認定部 158:要検査部位認定部 160:検査対象部位追加部 162:検査対象部位振分部 164:検査対象部位決定部 166:検査手順決定部 168:通知部 170:データ格納部

Claims (13)

  1. 回路基板に対して行う対基板作業の結果を検査する検査装置を支援する対基板作業検査支援装置であって、
    前記検査装置から検査結果情報を受け取る情報入手部と
    検査を行うべき作業部位である要検査部位を認定する要検査部位認定部と、
    少なくともその要検査部位を、前記検査装置の検査において対象となる作業部位である検査対象部位に決定する検査対象部位決定部と、
    その検査対象部位決定部によって決定された前記検査対象部位に関する情報を前記検査装置に通知する通知部と
    を備え、
    前記要検査部位認定部が、
    受け取った前記検査結果情報に基づき前記要検査部位を認定する検査結果依拠認定部と、
    作業条件が変動する事象である条件変動事象に基づいて、前記要検査部位の認定を行う変動事象依拠認定部と
    の少なくとも一方を有し、
    ある作業部位を要検査部位であると認定した際、その作業部位の作業結果の安定度の値をリセットし、その後、その作業部位についての前記作業結果の安定度が設定程度を上回った場合に、その作業部位の要検査部位であるとの認定を解除するように構成された対基板作業検査支援装置。
  2. 前記要検査部位認定部が、少なくとも前記検査結果依拠認定部を有する請求項1に記載の対基板作業検査支援装置。
  3. 前記検査結果依拠認定部が、
    前記検査結果情報に基づいて得られる個々の作業部位についての前記作業結果の安定度に基づいて、前記要検査部位の認定を行うように構成された請求項2に記載の対基板作業検査支援装置。
  4. 前記検査結果依拠認定部が、前記作業結果の安定度が設定程度以下のものを、前記要検査部位として認定するように構成された請求項3に記載の対基板作業検査支援装置。
  5. 前記検査結果依拠認定部が、前記検査結果情報に基づいて不良部位の発生が確認された場合、その不良部位を、前記要検査部位として認定するように構成された請求項2ないし請求項4のいずれか1つに記載の対基板作業検査支援装置。
  6. 前記要検査部位認定部が、少なくとも前記変動事象依拠認定部を有し、
    その変動事象依拠認定部が、特定の条件変動事象が発生した場合に、その事象によって作業結果が影響を受ける作業部位を、前記要検査部位として認定するように構成された請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載の対基板作業検査支援装置。
  7. 前記検査対象部位決定部が、設定された規則に基づいて、前記要検査部位以外の作業部位を前記検査対象部位として追加する検査対象部位追加部を有する請求項1ないし請求項6のいずれか1つに記載の対基板作業検査支援装置。
  8. 前記検査対象部位追加部が、前記要検査部位以外の作業部位の検査がまんべんなく行われるように、それらの一部を、順次変更しつつ前記検査対象部位として追加するように構成された請求項7に記載の対基板作業検査支援装置。
  9. 前記検査対象部位追加部が、前記検査装置による前記検査対象部位の検査に必要な時間が対基板作業の作業タクトを超えない範囲で、前記要検査部位以外の作業部位の一部を前記検査対象部位として追加するように構成された請求項7または請求項8に記載の対基板作業検査支援装置。
  10. 当該対基板作業検査支援装置が、前記検査装置が前記検査対象部位の検査を行う際の検査手順を決定する検査手順決定部を有し、
    前記通知部が、その検査手順決定部によって決定された前記検査手順をも、前記検査装置に通知するように構成された請求項1ないし請求項9のいずれか1つに記載の対基板作業検査支援装置。
  11. 前記検査手順決定部が、前記検査装置による検査時間を最短とすべく前記検査対象部位の検査順序を決定するように構成された請求項10に記載の対基板作業検査支援装置。
  12. 前記検査装置が、複数の作業部位を一視野に収めて撮像可能な撮像装置を有して、その撮像装置が任意の停止位置に停止した状態で1以上の作業部位を撮像し、その撮像によって得られた撮像データを基に検査を実行するものであり、
    前記検査手順決定部が、前記検査対象部位に基づいて、前記撮像装置の前記停止位置を決定するように構成された請求項10または請求項11に記載の対基板作業検査支援装置。
  13. 当該対基板作業検査支援装置が、それぞれが前記検査装置となる複数の検査装置を支援可能なものであり、
    前記検査対象部位決定部が、1の検査装置による前記検査対象部位の検査に必要な時間が対基板作業の作業タクトを超える場合に、前記検査対象部位の一部を、別の検査装置に振り分ける検査対象部位振分部を有する請求項1ないし請求項12のいずれか1つに記載の対基板作業検査支援装置。
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