[部品実装システムの全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る部品実装システム100の構成を概略的に示す図である。部品実装システム100は、複数の部品実装機1A,1B,1Cと、検査機6と、情報中継装置101と、を備える。部品実装システム100は、各部品実装機1A,1B,1Cにおいて基板Pを順次搬送して、部品が搭載された部品搭載基板を生産するシステムである。部品実装システム100では、検査機6が前記部品搭載基板における部品の搭載状況を検査する。
部品実装システム100においては、複数の部品実装機1A,1B,1Cと情報中継装置101とがデータ通信可能に接続され、検査機6と情報中継装置101とがデータ通信可能に接続されている。情報中継装置101は、生産に供される基板Pを管理するための基板管理情報J1を部品実装機1A,1B,1C及び検査機6に送信すると共に、部品実装機1A,1B,1C及び検査機6から送信された基板管理情報J1を受信する。換言すると、情報中継装置101は、基板管理情報J1を中継する機能を有する。基板管理情報J1の詳細については、後述する。
複数の部品実装機1A,1B,1Cは、各部品実装機の間での基板Pの搬送が可能となるように、直線状に配列されている。各部品実装機1A,1B,1Cは、基板Pを順次搬送し、当該基板Pに部品を搭載することにより、部品搭載基板を生産する。検査機6は、複数の部品実装機1A,1B,1Cに対して基板Pの搬送方向H下流側に配置されている。図1に示す例では、基板Pの搬送方向Hの上流から下流に向かって、部品実装機1A、部品実装機1B、部品実装機1C、検査機6の順に並んでいる。なお、図1では、3台の部品実装機1A,1B,1Cが配列されてなる部品実装システム100を示しているが、部品実装機の配列台数は特に限定されるものではない。また、以下では、複数の部品実装機1A,1B,1Cを総称する場合には、「部品実装機1」と言う。
部品実装システム100を構成する部品実装機1及び検査機6について、以下に詳細に説明する。
[部品実装機の構成]
部品実装システム100に備えられる部品実装機1について、図2~図5を参照して説明する。図2は、部品実装機1の構成を示す平面図である。図3及び図4は、部品実装機1に備えられるヘッドユニット33を示す図であって、図3が側面図であり、図4が平面図である。図5は、部品実装機1の制御系を示すブロック図である。なお、図2では、水平面上のXY直交座標軸を用いて、方向関係が示されている。X軸方向の一方向側を「+X側」と称し、X軸方向の一方向側とは反対の他方向側を「-X側」と称する。また、Y軸方向の一方向側を「+Y側」と称し、Y軸方向の一方向側とは反対の他方向側を「-Y側」と称する。
部品実装機1は、基板Pに部品を搭載(実装)して部品搭載基板を生産する装置である。部品実装機1は、本体フレーム2と、動作部3と、操作部4と、実装制御装置5と、を備える。
本体フレーム2は、部品実装機1を構成する各部が配置される構造体であり、鉛直上方から見た平面視で略矩形状に形成されている。
動作部3は、部品実装機1において、前記部品搭載基板を生産するための定常動作と、前記定常動作とは異なる非定常動作とを実行する部分である。非定常動作は、定常動作の実行中において基板Pに対する部品E(図3)の搭載異常が発生したとき、又は搭載異常の発生の疑いが生じたときに、当該搭載異常に対して動作部3が実行すべき、非定常的な動作である。動作部3は、コンベア31と、部品供給装置32と、ヘッドユニット33と、撮像部34と、表示部35と、を含む。
コンベア31は、図2に示すように、X軸方向に延び、本体フレーム2に配置されている。コンベア31は、X軸方向に沿った搬送方向Hに基板Pを搬送する。基板Pは、コンベア31上を搬送されて、所定の作業位置(基板P上に部品Eが搭載される部品搭載位置)に位置決めされるようになっている。コンベア31の定常動作は、基板Pが前記部品搭載位置に位置決めされるように当該基板Pを搬送する位置決め搬送動作である。一方、コンベア31の非定常動作は、基板Pが前記部品搭載位置に位置決めされることなく、当該部品搭載位置を通過するように基板Pを搬送する強制搬送動作である。
部品供給装置32は、図2に示すように、本体フレーム2に設定された部品供給領域21に配置されている。部品供給領域21は、本体フレーム2におけるY軸方向の+Y側及び-Y側の領域部分にそれぞれ、X軸方向に2箇所ずつ合計4箇所に設定される。各部品供給領域21に、複数の部品供給装置32が配列されている。部品供給装置32は、基板Pに搭載される部品Eを所定の部品供給位置321(図3)に供給する装置である。
部品供給装置32は、部品供給方式の違いにより、テープフィーダー、トレイフィーダー及びスティックフィーダーに大別される。各部品供給領域21には、部品供給方式が同一の1種の部品供給装置が配置されていてもよいし、部品供給方式が異なる2種以上の部品供給装置がそれぞれ配置されていてもよい。テープフィーダーは、部品Eが収納された部品収納テープを部品供給位置321に向けて送出することにより部品Eを供給する方式の装置である。トレイフィーダーは、複数の部品Eを保持したトレイが載置されたパレットを部品供給位置321に移動させることにより部品Eを供給する方式の装置である。スティックフィーダーは、筒状のスティックに収納された部品Eを当該スティックから押し出しながら部品供給位置321に供給する方式の装置である。
部品供給装置32の定常動作は、部品供給位置321に部品Eを供給する部品供給動作である。一方、部品供給装置32の非定常動作は、部品供給位置321への部品Eの供給を停止する供給停止動作である。
ヘッドユニット33は、図2に示すように、移動フレーム33Aに配設されている。移動フレーム33Aは、X軸方向に延び、Y軸方向に移動可能となるように本体フレーム2に支持される。移動フレーム33Aは、第1駆動機構33BによってY軸方向に移動される。第1駆動機構33Bは、例えば、駆動モーターと、Y軸方向に延び、駆動モーターに連結されるボールねじ軸と、移動フレーム33Aに配設されてボールねじ軸と螺合するボールナットと、を含んで構成される。このような構成の第1駆動機構33Bは、駆動モーターによるボールねじ軸の回転駆動に伴ってボールナットがボールねじ軸に沿って進退することにより、移動フレーム33AをY軸方向に移動させる。
ヘッドユニット33は、X軸方向に移動可能となるように、移動フレーム33Aに配設される。すなわち、ヘッドユニット33は、移動フレーム33Aの移動に伴ってY軸方向に移動可能であり、且つ、移動フレーム33Aに沿ってX軸方向に移動可能である。ヘッドユニット33は、第2駆動機構33Cによって移動フレーム33Aに沿って移動される。第2駆動機構33Cは、第1駆動機構33Bと同様に、例えば、駆動モーターと、X軸方向に延び、駆動モーターに連結されるボールねじ軸と、ヘッドユニット33に配設されてボールねじ軸と螺合するボールナットと、を含んで構成される。このような構成の第2駆動機構33Cは、駆動モーターによるボールねじ軸の回転駆動に伴ってボールナットがボールねじ軸に沿って進退することにより、ヘッドユニット33をX軸方向に移動させる。
なお、第1駆動機構33B及び第2駆動機構33Cは、当例では、駆動モーターによりボールねじ軸を介して移動フレーム33A及びヘッドユニット33を移動させる構成である。しかし、例えばリニアモーターを駆動源として移動フレーム33Aやヘッドユニット33をダイレクトに駆動する構成であってもよい。
ヘッドユニット33は、部品供給装置32の部品供給位置321と、コンベア31により搬送された基板Pの所定の部品搭載位置とにわたって移動可能とされる。ヘッドユニット33は、部品供給位置321において部品供給装置32から部品Eを取り出すと共に、その取り出した部品Eを部品搭載位置において基板P上に搭載(実装)する。
ヘッドユニット33は、図3及び図4に示すように、ヘッド本体331と、回転体332と、吸着ノズル333とを含む。ヘッド本体331は、ヘッドユニット33の本体部分を構成する。回転体332は、円柱状に形成され、回転体駆動機構335(図5)により鉛直軸(鉛直方向に延びる軸)を回転中心として回転可能に、ヘッド本体331に設けられる。
回転体332の外周縁端部には、複数の吸着ノズル333が、周方向に所定の間隔をおいて配設されている。吸着ノズル333は、部品供給装置32により部品供給位置321に供給された部品Eを吸着して保持可能な保持具である。吸着ノズル333は、電動切替弁を介して負圧発生装置、正圧発生装置及び大気の何れかに連通可能とされている。つまり、吸着ノズル333に負圧が供給されることで当該吸着ノズル333による部品Eの吸着保持(部品の取り出し)が可能となり、その後、正圧が供給されることで当該部品Eの吸着保持が解除される。なお、本実施形態では、吸着ノズル333以外の保持具として、例えば部品Eを把持して保持するチャックなどであってもよい。
吸着ノズル333は、ノズル昇降駆動機構336(図5)により上下方向(鉛直方向)に昇降可能に、回転体332に設けられる。吸着ノズル333は、部品供給装置32により部品供給位置321に供給された部品Eの保持が可能な保持位置と、保持位置に対して上方側の退避位置との間で、上下方向に移動可能である。つまり、部品供給位置321に供給された部品Eを保持するときには、吸着ノズル333は、ノズル昇降駆動機構336によって退避位置から保持位置へ向かって下降し、当該保持位置において部品Eを吸着保持する。一方、部品Eの吸着保持後の吸着ノズル333は、ノズル昇降駆動機構336によって保持位置から退避位置へ向かって上昇する。
ヘッドユニット33の定常動作は、吸着ノズル333で吸着保持された部品Eを基板Pに搭載する搭載動作である。一方、ヘッドユニット33の非定常動作は、前記搭載動作を停止して先送りするスキップ動作である。
撮像部34は、図2~図4に示すように、ヘッド本体331の下面に固定された部品供給カメラ341及び基板認識カメラ343と、本体フレーム2に配設された部品認識カメラ342と、を含む。
部品供給カメラ341は、図3及び図4に示すように、ヘッド本体331の下面において、回転体332よりも外側(-X側)に取付部材334を介して固定された撮像カメラである。部品供給カメラ341は、吸着ノズル333による部品Eの吸着保持動作の前に、部品供給装置32により部品供給位置321に供給された部品Eを斜め上方から撮像する。
部品供給カメラ341は、反射ミラー3411と、テレセントリックレンズ3412と、撮像素子3413と、照明部3414とを含む。照明部3414は、例えばLED(Light Emintting Diode)であり、部品供給位置321の近傍を照明する。照明部3414は、部品供給カメラ341の+X側の側面に、回転体332に近接する側に突出して設けられている。反射ミラー3411は、部品供給位置321に供給された部品Eからの反射光を、テレセントリックレンズ3412に向けて反射する。テレセントリックレンズ3412に入射された部品Eからの反射光は、撮像素子3413に導かれる。撮像素子3413は、例えばCMOS(Complementary metal-oxide-semiconductor)やCCD(Charged-coupled devices)であり、テレセントリックレンズ3412を介して導かれた部品Eからの反射光に基づく撮像画像を生成する。
部品供給カメラ341の定常動作は、部品供給位置321に部品Eが供給されているか、又は、部品供給位置321に供給された部品Eの姿勢を検出する供給部品検出動作である。一方、部品供給カメラ341の非定常動作は、前記供給部品検出動作を停止する検出停止動作である。
部品認識カメラ342は、図2に示すように、本体フレーム2上の各部品供給領域21とコンベア31との間の位置にそれぞれ配設された、部品認識部を構成する撮像カメラである。部品認識カメラ342は、吸着ノズル333に吸着保持された部品Eの保持状態を認識するために、当該部品Eを下側から撮像する。部品供給位置321において吸着ノズル333により部品Eが吸着保持された後、コンベア3上で位置決めされた基板Pの部品搭載位置に向けてヘッドユニット33が移動されると、その移動中において部品認識カメラ342が部品Eを撮像する。すなわち、部品認識カメラ342は、吸着ノズル333に吸着保持された部品Eが部品搭載位置において基板P上に搭載される前に、当該部品Eを撮像する。
部品認識カメラ342の定常動作は、ヘッドユニット33が定常動作としての前記搭載動作を実行する前に、吸着ノズル333による部品Eの保持状態を認識する部品認識動作である。部品認識カメラ342は、前記部品認識動作において、吸着ノズル333による部品の保持異常が生じている場合には、その保持異常を認識する。具体的には、部品認識カメラ342は、吸着ノズル333が部品Eを不保持である場合には、その不保持であることを保持異常として認識する。また、部品認識カメラ342は、吸着ノズル333が吸着保持している部品Eの姿勢が異常である場合には、その異常姿勢であることを保持異常として認識する。一方、部品認識カメラ342の非定常動作は、ヘッドユニット33の非定常動作としての前記スキップ動作に連動して、前記部品認識動作を停止する部品認識停止動作である。
基板認識カメラ343は、図4に示すように、ヘッド本体331の下面において、回転体332に対してY軸方向の+Y側及び-Y側に配設された、基板認識部を構成する撮像カメラである。基板認識カメラ343は、コンベア31上で位置決めされた基板Pの上面に付設されている各種マークを認識するために、当該マークを上方から撮像する。図2では、前記マークの一例として、矩形の基板Pの対角線上に付設された一対のフィデューシャルマークFM(認識マーク)を示している。フィデューシャルマークFMは、基板Pの原点座標に対する位置ズレ量を検知するためのマークである。
位置ズレ検知作業では、基板認識カメラ343が一対のフィデューシャルマークFMを撮像可能なよう、ヘッドユニット33がX軸方向及びY軸方向に移動される。撮像により得られた画像データ上でフィデューシャルマークFMの位置が特定され、原点座標に対する位置ズレ量が求められる。この位置ズレ量は、ヘッドユニット33が定常動作としての前記搭載動作を実行するときに参照され、位置ズレが生じないように部品Eが基板P上の部品搭載位置に搭載される。
基板認識カメラ343の定常動作は、コンベア31上で位置決めされた基板Pに付設された一対のフィデューシャルマークFMを認識する基板認識動作である。一方、基板認識カメラ343の非定常動作は、ヘッドユニット33の前記搭載動作によって部品Eの搭載が予定されている基板P上の部品搭載位置を認識する搭載位置認識動作である。基板認識カメラ343によって前記搭載位置認識動作が実行されるときには、基板認識カメラ343が基板P上の部品搭載位置を撮像可能なよう、ヘッドユニット33がX軸方向及びY軸方向に移動される。
表示部35は、図2に示すように、本体フレーム2に配設されている。表示部35は、部品実装機1を操作するオペレーターに報知すべき各種情報を表示する。オペレーターは、表示部35に表示された各種情報を参照し、部品実装機1を操作することができる。
表示部35の定常動作は、部品搭載基板の生産に関する情報を表示する生産表示動作である。一方、表示部35の非定常動作は、基板認識カメラ343が非定常動作としての前記搭載位置認識動作を実行した場合に、基板認識カメラ343による基板P上の部品搭載位置の認識結果を示す搭載位置認識情報を表示する搭載位置表示動作である。表示部35の前記搭載位置表示動作によって前記搭載位置認識情報が表示されると、その情報を参照することによりオペレーターは、部品Eの搭載が予定されている基板P上の部品搭載位置に異常があるかどうかを確認することができる。これにより、オペレーターは、部品搭載基板の生産を継続することが可能かどうかを判断することができる。また、部品実装システム100において、基板Pの搬送方向Hの最下流に配置される部品実装機1Cに備えられる表示部35は、非定常動作として、案内表示動作を実行する。案内表示動作は、基板Pに対する部品Eの搭載異常が発生している場合に、部品実装機1Cから基板Pを取り除く作業の実施をオペレーターに案内する基板除去案内情報を表示する動作である。最下流に配置された部品実装機1Cにおいて、表示部35の前記案内表示動作によって前記基板除去案内情報が表示されると、その情報を参照することによりオペレーターは、部品実装機1Cから基板Pを取り除く作業を実施することができる。
次に、操作部4(図5)は、オペレーターによる各種指令に関する入力操作を受け付ける部分である。操作部4に入力されたオペレーターの指令情報は、実装制御装置5に入力される。
実装制御装置5は、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。実装制御装置5は、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、上記の動作部3の動作を統括的に制御する。実装制御装置5は、図5に示すように、送受信部51と、情報管理部52と、異常判定部53と、動作制御部54と、記憶部55とを含む。
送受信部51は、既述の情報中継装置101(図1)とデータ通信するためのインターフェースである。送受信部51は、生産に供される基板Pを管理するための基板管理情報J1を送受信する。この基板管理情報J1について、図6を参照して説明する。
図6は、基板管理情報J1を説明するための図である。基板管理情報J1は、例えば、基板SN情報J11と、異常発生情報J12と、生産状況情報J13とが関連付けられた情報である。基板SN情報J11は、基板Pを特定するためのシリアルナンバー(SN)を示す情報である。生産に供される基板Pごとに特有のシリアルナンバーが付されている。この基板Pごとに特有のシリアルナンバーを示す情報が、基板SN情報J11である。基板SN情報J11は、生産に供される順序が上位であるものから順番に並べられている。図6に示す例では、シリアルナンバーが「SN001」、「SN002」、「SN003」、「SN004」の順番に並べられており、生産に供される順序は、シリアルナンバー「SN001」が付された基板Pが最上位となる。
異常発生情報J12は、情報管理部52が基板管理情報J1に付加する情報である。情報管理部52は、後述の異常判定部53によって基板Pに対する部品Eの搭載異常が発生していると判定された場合に、送受信部51が受信した基板管理情報J1に対して異常発生情報J12を付加する。異常発生情報J12は、基板SN情報J11ごとに付加される。基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されている場合には、動作部3による定常動作の実行中において、基板SN情報J11で示されるシリアルナンバーが付された基板Pに対する部品Eの搭載異常が発生しているか、若しくは搭載異常の発生の疑いが生じている。また、基板Pに対する部品Eの搭載異常の発生後に、その搭載異常の回復処置としてのリカバリー生産が実施されたときにも、基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されている。図6に示す例では、基板SN情報J11が「SN001」及び「SN002」に対しては、異常発生情報J12が付加されておらず「-」で表されている。一方、基板SN情報J11が「SN003」及び「SN004」に対しては、異常発生情報J12が付加されており、「○」で表されている。
生産状況情報J13は、部品実装システム100に備えられる複数の部品実装機1A,1B,1Cごとの、基板Pに対する部品Eの搭載の進捗状況を示す情報であって、情報管理部52が基板管理情報J1に付加する情報である。情報管理部52は、ヘッドユニット33の動作に応じたフラグを立てることにより、基板管理情報J1に生産状況情報J13を付加する。具体的には、情報管理部52は、ヘッドユニット33が定常動作としての前記搭載動作を実行した場合には、その搭載動作の実行の事実を示す生産状況情報J13として、「部品搭載」というフラグを立てる。また、情報管理部52は、ヘッドユニット33が非定常動作としての前記スキップ動作を実行した場合には、そのスキップ動作の実行の事実を示す生産状況情報J13として、「スキップ」というフラグを立てる。図6に示す例では、基板SN情報J11が「SN001」、「SN002」及び「SN004」に対しては、部品実装機1A,1B,1Cのいずれにおいても、ヘッドユニット33による前記搭載動作の実行の事実を示す「部品搭載」というフラグが立てられている。基板SN情報J11が「SN003」に対しては、部品実装機1Aにおいて「部品搭載」というフラグが立てられ、部品実装機1B,1Cにおいてヘッドユニット33による前記スキップ動作の実行の事実を示す「スキップ」というフラグが立てられている。
異常判定部53は、動作部3による定常動作の実行中において、基板Pに対する部品Eの搭載異常が発生しているか否かを判定する。異常判定部53は、部品認識カメラ342が定常動作としての前記部品認識動作を実行しているときに、吸着ノズル333が部品Eを不保持であること、又は部品Eの姿勢が異常姿勢であることを認識した場合に、前記搭載異常が発生したと判定する。例えば、部品認識カメラ342によって吸着ノズル333での部品Eの不保持が認識された場合には、吸着ノズル333によって吸着保持されているはずの部品Eが、吸着ノズル333から落下していることが想定される。吸着ノズル333から落下した部品Eは、何処に存在するか不明である。例えば、落下した部品Eが、当該部品Eが搭載されるべき基板P上の部品搭載位置以外の位置に存在していた場合には、当該部品Eを覆うように異種部品が重複して搭載されるなどの異常が生じる虞がある。また、吸着ノズル333での部品Eの姿勢が異常姿勢であった場合には、基板P上の部品搭載位置に対して正常に部品Eが搭載されないなどの異常が生じる虞がある。このような場合には、不良基板を流出させてしまう虞がある。そこで、不良基板の流出を防止するために、異常判定部53は、部品認識カメラ342によって吸着ノズル333での部品Eの不保持が認識された場合、又は部品Eの異常姿勢が認識された場合に、基板Pに対する部品Eの搭載異常が発生したと判定する。
また、異常判定部53は、送受信部51によって受信された基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されていた場合に、基板Pに対する部品Eの搭載異常が発生していると判定する。送受信部51によって受信された基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されている場合には、基板Pの搬送方向Hの上流側に配置された部品実装機1において、前記搭載異常が発生したことが想定される。このため、基板Pの搬送方向Hの下流側に配置された部品実装機1において、異常判定部53は、異常発生情報J12に基づき、基板Pに対する部品Eの搭載異常が発生していると判定する。
動作制御部54は、異常判定部53による判定結果に応じて、動作部3の動作を制御する。異常判定部53による判定結果が、前記搭載異常が発生していないことを示す判定結果であった場合には、動作制御部54は、動作部3に定常動作を実行させる。一方、異常判定部53による判定結果が、前記搭載異常が発生していることを示す判定結果であった場合には、動作制御部54は、当該搭載異常に対して動作部3が実行すべき非定常動作を抽出する。そして、動作制御部54は、その抽出した非定常動作の実行の要否を判断し、実行が必要であると判断した場合には、その非定常動作を動作部3に実行させる。
動作制御部54は、動作部3に定常動作又は非定常動作を実行させる際、並びに、非定常動作を抽出する際に、図7にて例示される、記憶部55に記憶されている動作管理情報J2を参照する。動作管理情報J2は、動作部3の定常動作及び非定常動作の動作パターンを管理するための情報である。
動作管理情報J2は、図7に示すように、例えば、動作部情報J21と、定常動作情報J22と、非定常動作情報J23とが関連付けられた情報である。動作部情報J21は、動作部3を構成する各部の種別を特定するための情報である。図7に示す例では、動作部3を構成するヘッドユニット33を示す「ヘッドユニット」、基板認識カメラ343を示す「基板認識カメラ」、表示部35を示す「表示部」などが、動作部情報J21として登録されている。
定常動作情報J22は、動作部3を構成する各部が定常動作を実行するときの動作パターンを示す情報である。図7に示す例では、動作部情報J21の「ヘッドユニット」に関連付けられた定常動作情報J22として、ヘッドユニット33が定常動作として実行する搭載動作の動作パターンを示す「搭載動作」が登録されている。同様に、動作部情報J21の「基板認識カメラ」に関連付けられた定常動作情報J22として、基板認識カメラ343が定常動作として実行する基板認識動作の動作パターンを示す「基板認識動作」が登録されている。また、動作部情報J21の「表示部」に関連付けられた定常動作情報J22として、表示部35が定常動作として実行する生産表示動作の動作パターンを示す「生産表示動作」が登録されている。
非定常動作情報J23は、動作部3を構成する各部が非定常動作を実行するときの動作パターンを示す情報である。図7に示す例では、動作部情報J21の「ヘッドユニット」に関連付けられた非定常動作情報J23として、ヘッドユニット33が非定常動作として実行するスキップ動作の動作パターンを示す「スキップ動作」が登録されている。同様に、動作部情報J21の「基板認識カメラ」に関連付けられた非定常動作情報J23として、基板認識カメラ343が非定常動作として実行する搭載位置認識動作の動作パターンを示す「搭載位置認識動作」が登録されている。また、動作部情報J21の「表示部」に関連付けられた非定常動作情報J23として、表示部35が非定常動作として実行する搭載位置表示動作の動作パターンを示す「搭載位置表示動作」、並びに案内表示動作の動作パターンを示す「案内表示動作」が登録されている。
動作制御部54は、動作部3に定常動作を実行させる際には、定常動作情報J22で示される動作パターンに従って動作部3を制御し、動作部3に非定常動作を実行させる際には、非定常動作情報J23で示される動作パターンに従って動作部3を制御する。また、動作制御部54は、非定常動作を抽出する際には、非定常動作情報J23を参照する。
既述の通り、動作部3が実行可能な定常動作としては、コンベア3の位置決め搬送動作、部品供給装置32の部品供給動作、ヘッドユニット33の搭載動作、部品供給カメラ341の供給部品検出動作、部品認識カメラ342の部品認識動作、基板認識カメラ343の基板認識動作、及び表示部35の生産表示動作が挙げられる。異常判定部53によって基板Pに対する部品Eの搭載異常が発生していないと判定された場合を想定する。この場合、動作制御部54は、定常動作情報J22に基づいて、動作部3を構成する各部に、上記の各定常動作を実行させる。
一方、動作部3が実行可能な非定常動作としては、コンベア3の強制搬送動作、部品供給装置32の供給停止動作、ヘッドユニット33のスキップ動作、部品供給カメラ341の検出停止動作、部品認識カメラ342の部品認識停止動作、基板認識カメラ343の搭載位置認識動作、及び表示部35の搭載位置表示動作並びに案内表示動作が挙げられる。異常判定部53によって基板Pに対する部品Eの搭載異常が発生していると判定された場合を想定する。この場合、動作制御部54は、非定常動作情報J23に基づいて、動作部3を構成する各部が実行可能な上記の各非定常動作の全てを抽出し、その抽出した各非定常動作の実行の要否を判断する。動作制御部54は、抽出した各非定常動作の実行の要否判断を行う際に、例えば、基板管理情報J1に含まれる生産状況情報J13、操作部4に入力されたオペレーターの指令情報、及び部品実装システム100における部品実装機1の配置位置などを参照する。
動作制御部54による、抽出した各非定常動作の実行の要否判断について、以下に説明する。異常判定部53の判定結果に基づき基板Pに対する部品Eの搭載異常の発生を認識すると、動作制御部54は、抽出した各非定常動作のうち、まず基板認識カメラ342の搭載位置認識動作の実行要否を判断する。このとき、動作制御部54は、基板管理情報J1に含まれる生産状況情報J13に基づき、搭載位置認識動作の実行要否を判断する。生産状況情報J13において、基板Pの搬送方向H上流側の部品実装機1に関して「スキップ」というフラグが立てられている場合、動作制御部54は、基板認識カメラ342の搭載位置認識動作の実行は不要であると判断する。一方、生産状況情報J13において「スキップ」というフラグが立てられていない場合、動作制御部54は、基板認識カメラ342の搭載位置認識動作の実行が必要であると判断する。既述の図6に例示される基板管理情報J1を参照し、基板SN情報J11で示されるシリアルナンバー「SN003」が付された基板Pの生産時について説明する。この場合、部品実装機1Cの動作制御部54は、部品実装機1Cに対して上流側に配置された部品実装機1Bに関して「スキップ」というフラグが立てられているので、基板認識カメラ342の搭載位置認識動作の実行は不要であると判断する。
基板認識カメラ342の搭載位置認識動作の実行が必要であると判断した場合、動作制御部54は、その搭載位置認識動作を実行させる。基板認識カメラ342による搭載位置認識動作が実行されると、動作制御部54は、表示部35の搭載位置表示動作の実行が必要であると判断し、その搭載位置表示動作を表示部35に実行させる。
基板認識カメラ342の搭載位置認識動作の実行は不要であると判断した場合、動作制御部54は、ヘッドユニット33のスキップ動作の実行が必要であると判断し、そのスキップ動作をヘッドユニット33に実行させる。また、ヘッドユニット33のスキップ動作の実行を指令する指令情報が操作部4を介して入力された場合においても、動作制御部54は、ヘッドユニット33のスキップ動作の実行が必要であると判断する。
ヘッドユニット33によるスキップ動作が実行されると、動作制御部54は、表示部35の案内表示動作の実行要否を判断する。このとき、動作制御部54は、部品実装システム100における部品実装機1の配置位置に基づき、案内表示動作の実行要否を判断する。基板Pの搬送方向Hの最下流に配置される部品実装機1Cの動作制御部54は、表示部35の案内表示動作の実行が必要であると判断し、その案内表示動作を表示部35に実行させる。最下流以外の部品実装機1A,1Bの動作制御部54は、表示部35の案内表示動作の実行は不要であると判断する。
ヘッドユニット33によるスキップ動作が実行され、表示部35の案内表示動作の実行要否の判断が終了した場合を想定する。この場合、動作制御部54は、コンベア31の強制搬送動作、部品供給装置32の供給停止動作、部品供給カメラ341の検出停止動作、及び部品認識カメラ342の部品認識停止動作の実行が必要であると判断し、これらの動作を実行させる。
以上説明したように、部品実装システム100を構成する各部品実装機1が、異常判定部53と、当該異常判定部53の判定結果に応じて動作部3の動作を制御する動作制御部54とを備えている。異常判定部53は、基板Pに対する部品Eの搭載異常の発生を判定する。この異常判定部53の判定によって、前記搭載異常に起因した不良基板の流出を防止することができる。動作制御部54は、部品Eの搭載異常が発生していない場合には、動作部3に定常動作を実行させる。一方、部品Eの搭載異常が発生している場合には、動作制御部54は、搭載異常に対して動作部3が実行すべき非定常動作を抽出し、その抽出した非定常動作を動作部3に実行させる。これにより、部品Eの搭載異常が発生している場合に、各部品実装機1において個別に、定常動作の無駄な実行が防止され、搭載異常の対策となるような非定常動作が実行される。このため、部品搭載基板の生産効率の低下を抑止することができると共に、部品Eの無駄な消費を抑制することができる。
また、各部品実装機1において個別に、部品Eの搭載異常に対して動作部3が実行すべき非定常動作が抽出される。これにより、例えば集中コントロールによって複数の部品実装機1の動作を制御する場合と比較して、各部品実装機1において高い機動力で、搭載異常の対策となるような非定常動作を実行することができる。
[検査機の構成]
次に、部品実装システム100に備えられる検査機6について、図8及び図9を参照して説明する。図8は、検査機6の構成を示すブロック図である。図9は、検査機6の記憶部624に記憶されている検査管理情報J3を説明するための図である。
検査機6は、部品実装機1によって生産された部品搭載基板における部品Eの搭載状況を検査する装置である。検査機6は、検査部61と検査制御装置62とを備える。
検査部61は、部品搭載基板に対する定常検査動作と、前記定常検査動作に対して検査項目が増加された非定常検査動作とを実行する部分である。検査部61は、後述の検査制御装置62の記憶部624に記憶されている検査管理情報J3に基づいて、定常検査動作又は非定常検査動作を実行する。
検査管理情報J3は、定常検査動作において検査部61が検査すべき検査項目と、非定常検査動作において検査部61が検査すべき検査項目とを示す情報である。図9に示す例では、検査管理情報J3には、定常検査動作における検査項目として、通常検査項目の「II001」、「II002」等が登録されている。また、検査管理情報J3には、非定常検査動作における検査項目として、通常検査項目の「II001」、「II002」等に加えて、追加検査項目の「IS001」、「IS002」等が登録されている。
検査制御装置62は、CPU、制御プログラムを記憶するROM、CPUの作業領域として使用されるRAM等から構成されている。検査制御装置62は、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、検査部61の動作を統括的に制御する。検査制御装置62は、図8に示すように、通信部621と、情報判定部622と、検査制御部623と、記憶部624とを含む。
通信部621は、既述の情報中継装置101(図1)とデータ通信するためのインターフェースである。通信部621は、情報中継装置101との間で基板管理情報J1を送受信する。情報判定部622は、通信部621により受信された基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されているか否かを判定する。
検査制御部623は、情報判定部622による判定結果に応じて、検査部61の動作を制御する。基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されていない場合、検査制御部623は、検査部61に定常検査動作を実行させる。一方、基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されている場合、検査制御部623は、検査部61に非定常検査動作を実行させる。これにより、異常発生情報J12が付加されているけれども検査機6での検査対象とされた部品搭載基板であって、部品Eの搭載異常の疑いのある基板Pに対し、検査項目が増加された詳細な検査を実施することができる。このため、不良基板の流出をより確実に防止することができる。
検査制御部623は、検査部61に定常検査動作又は非定常検査動作を実行させる際に、記憶部624に記憶されている検査管理情報J3を参照する。検査制御部623は、検査管理情報J3に登録されている検査項目に従って、検査部61に定常検査動作又は非定常検査動作を実行させることができる。
[部品実装システムの動作について]
次に、部品実装システム100における部品実装機1及び検査機6の詳細な動作について、図10~図14を参照して説明する。図10~図12は、部品実装機1及び検査機6の動作を説明するための図である。図13は部品実装機1の動作を示すフローチャートであり、図14は検査機6の動作を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、部品実装システム100において、部品実装機1A、部品実装機1B、部品実装機1C、検査機6が、この順に、基板Pの搬送方向Hの上流から下流に向かって並んで配置されているものとする。また、4枚の基板Pの生産が計画されており、それらの基板Pに付されているシリアルナンバーが生産順に、「SN001」、「SN002」、「SN003」、「SN004」とする。
また、部品実装機1A、部品実装機1B、部品実装機1C、検査機6の順に基板Pが搬送されることに伴って、その基板Pが搬送された部品実装機1又は検査機6に、情報中継装置101から基板管理情報J1が送信される。すなわち、部品実装機1Aに基板Pが搬送されると、その部品実装機1Aに向けて情報中継装置101から基板管理情報J1が送信され、以下同様に、部品実装機1B、部品実装機1C及び検査機6の各々に基板管理情報J1が順次送信される。なお、以下の説明では、情報中継装置101から送信される基板管理情報J1については、既述の図6に示したものと同一の内容であるものとする。
まず、部品実装機1において送受信部51は、情報中継装置101から送信された基板管理情報J1を受信する(図13のステップa1)。送受信部51によって基板管理情報J1が受信されると、異常判定部53は、当該基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されているか否かを判定する(図13のステップa2)。基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されていない場合には、異常判定部53は基板Pに対する部品Eの搭載異常が発生していないと判定する。一方、基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されている場合には、異常判定部53は基板Pに対する部品Eの搭載異常が発生していると判定する。
図10~図12に示す例について、各部品実装機1A,1B,1Cの異常判定部53による、基板管理情報J1に基づく搭載異常の判定を説明すると以下の通りである。すなわち、部品実装機1Aにおいて異常判定部53は、シリアルナンバーが「SN001」、「SN002」、「SN003」及び「SN004」の何れの基板Pについても、搭載異常の発生がないと判定している。部品実装機1Bにおいて異常判定部53は、シリアルナンバーが「SN001」、「SN002」及び「SN004」の基板Pについては搭載異常の発生がないと判定し、「SN003」の基板Pについては搭載異常の発生があると判定している。部品実装機1Cにおいて異常判定部53は、シリアルナンバーが「SN001」及び「SN002」の基板Pについては搭載異常の発生がないと判定し、「SN003」及び「SN004」の基板Pについては搭載異常の発生があると判定している。
異常判定部53によって基板管理情報J1に基づき搭載異常が発生していると判定されると、動作制御部54は、基板Pに対する部品Eの搭載異常の発生を認識する(図13のステップa3)。
一方、異常判定部53によって基板管理情報J1に基づき搭載異常が発生していないと判定されると、動作制御部54は、動作部3を構成する各部に定常動作を実行させる(図13のステップa9)。図10~図12に示す例では、部品実装機1Bにおけるシリアルナンバー「SN001」、「SN002」、「SN003」及び「SN004」が付された基板Pの生産時には、動作制御部54は、最初は動作部3に定常動作を実行させている。また、部品実装機1Bにおけるシリアルナンバー「SN001」、「SN002」及び「SN004」が付された基板Pの生産時には、動作制御部54は、動作部3に定常動作を実行させている。更に、部品実装機1Cにおけるシリアルナンバー「SN001」及び「SN002」が付された基板Pの生産時には、動作制御部54は、動作部3に定常動作を実行させている。
図13のステップa3において部品Eの搭載異常の発生を認識すると、動作制御部54は、搭載異常に対して動作部3が実行すべき非定常動作を抽出する(図13のステップa4)。具体的には、動作制御部54は、動作部3を構成する各部の非定常動作として、コンベア31の強制搬送動作、部品供給装置32の供給停止動作、ヘッドユニット33のスキップ動作、部品供給カメラ341の検出停止動作、部品認識カメラ342の部品認識停止動作、基板認識カメラ343の搭載位置認識動作、並びに、表示部35の搭載位置表示動作及び案内表示動作を抽出する。
動作制御部54は、抽出した各非定常動作のうち、まず基板認識カメラ342の搭載位置認識動作の実行要否を判断する(図13のステップa5)。図10~図12に示す例では、部品実装機1の動作制御部54において、基板管理情報J1に基づく搭載異常の発生の認識後に、搭載位置認識動作の実行要否の判断が行われるのは、部品実装機1Bにおけるシリアルナンバー「SN003」が付された基板Pの生産時(図11(A))、部品実装機1Cにおけるシリアルナンバー「SN003」及び「SN004」が付された基板Pの生産時(図11(B)、図12(A))である。
動作制御部54が、基板管理情報J1の生産状況情報J13を参照して基板認識カメラ342の搭載位置認識動作の実行が必要であると判断した場合を想定する。動作制御部54が搭載位置認識動作の実行が必要であると判断するのは、例えば生産状況情報J13に「スキップ」というフラグが立てられていない場合である。この場合、動作制御部54は、基板認識カメラ342に搭載位置認識動作を実行させる(図13のステップa6)。図10~図12に示す例では、部品実装機1Bにおけるシリアルナンバー「SN003」が付された基板Pの生産時(図11(A))、部品実装機1Cにおけるシリアルナンバー「SN004」が付された基板Pの生産時(図12(A))には、動作制御部54が搭載位置認識動作を実行させている。基板認識カメラ342によって搭載位置認識動作が実行されると、部品Eの搭載が予定されている基板P上の部品搭載位置P1が認識される。
一方、動作制御部54が、基板管理情報J1の生産状況情報J13を参照して基板認識カメラ342の搭載位置認識動作の実行が不要であると判断した場合を想定する。動作制御部54が搭載位置認識動作の実行が不要であると判断するのは、例えば生産状況情報J13に「スキップ」というフラグが立てられている場合である。この場合、動作制御部54は、ヘッドユニット33のスキップ動作の実行が必要であると判断し、そのスキップ動作をヘッドユニット33に実行させる(図13のステップa12)。図10~図12に示す例では、部品実装機1Cにおけるシリアルナンバー「SN003」が付された基板Pの生産時(図11(B))には、動作制御部54は、基板認識カメラ343に搭載位置認識動作を実行させることなく、ヘッドユニット33にスキップ動作を実行させている。これにより、ヘッドユニット33による搭載動作の無駄な実行が防止される。このため、部品搭載基板の生産効率の低下をより確実に抑止することができると共に、部品Eの無駄な消費を抑制することができる。
図13のステップa6において基板認識カメラ342による搭載位置認識動作が実行されると、動作制御部54は、表示部35の搭載位置表示動作の実行が必要であると判断し、その搭載位置表示動作を表示部35に実行させる(図13のステップa7)。図10~図12に示す例では、部品実装機1Bにおけるシリアルナンバー「SN003」が付された基板Pの生産時(図11(A))、部品実装機1Cにおけるシリアルナンバー「SN004」が付された基板Pの生産時(図12(A))には、動作制御部54が搭載位置表示動作を実行させている。表示部35によって搭載位置表示動作が実行されると、部品Eが搭載されるべき基板P上の部品搭載位置P1の認識結果を示す搭載位置認識情報J4が表示される。この表示部35に表示された搭載位置認識情報J4を参照することによって、部品実装機1を操作するオペレーターは、部品Eの搭載が予定されている基板P上の部品搭載位置P1に異常があるかどうかを確認することができる。これにより、オペレーターは、部品搭載基板の生産を継続することが可能かどうかを判断することができる。
表示部35による搭載位置表示動作が実行されると、動作制御部54は、部品搭載基板の生産継続の指令を示す生産継続指令が操作部4を介して入力されたか否かを判断する(図13のステップa8)。操作部4に前記生産継続指令が入力された場合、動作制御部54は、動作部3を構成する各部に定常動作を実行させる(図13のステップa9)。図10~図12に示す例では、部品実装機1Aにおけるシリアルナンバー「SN003」が付された基板Pの生産時(図10(B))、部品実装機1Bにおけるシリアルナンバー「SN004」が付された基板Pの生産時(図11(B))、部品実装機1Cにおけるシリアルナンバー「SN004」が付された基板Pの生産時(図12(A))には、生産継続指令が操作部4を介して入力されたことに基づき、動作制御部54は動作部3に定常動作を実行させている。
一方、生産継続指令が操作部4に入力されない場合、すなわち、生産の継続を不許可とする指令が操作部4に入力された場合、動作制御部54は、ヘッドユニット33のスキップ動作の実行が必要であると判断し、そのスキップ動作をヘッドユニット33に実行させる(図13のステップa12)。図10~図12に示す例では、部品実装機1Bにおけるシリアルナンバー「SN003」が付された基板Pの生産時(図11(A))には、生産の継続を不許可とする指令が操作部4を介して入力されたことに基づき、動作制御部54はヘッドユニット33にスキップ動作を実行させている。これにより、ヘッドユニット33による搭載動作の無駄な実行が防止される。このため、部品搭載基板の生産効率の低下をより確実に抑止することができると共に、部品Eの無駄な消費を抑制することができる。
図13のステップa9において動作部3を構成する各部による定常動作が実行されると、異常判定部53は、動作部3による定常動作の実行中において、基板Pに対する部品Eの搭載異常が発生しているか否かを判定する(図13のステップa10)。具体的には、異常判定部53は、部品認識カメラ342が定常動作としての部品認識動作を実行しているときに、吸着ノズル333が部品Eを不保持であることを認識した場合、又は吸着ノズル333での部品Eの異常姿勢を認識した場合に、搭載異常が発生したと判定する。
動作部3による定常動作の実行中において、異常判定部53が部品Eの搭載異常が発生したと判定した場合を想定する。図10~図12に示す例では、部品実装機1Aにおけるシリアルナンバー「SN003」が付された基板Pの生産時(図10(B))、部品実装機1Bにおけるシリアルナンバー「SN004」が付された基板Pの生産時(図11(B))には、動作部3による定常動作の実行中に異常判定部53により部品Eの搭載異常が発生したと判定されている。この場合、情報管理部52は、送受信部51が受信した基板管理情報J1に対して異常発生情報J12を付加する(図13のステップa11)。なお、異常判定部53が部品Eの搭載異常が発生していないと判定した場合には、部品実装機1における動作の制御が後述のステップa15に移行される。
情報管理部52によって基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されると、部品実装機1における動作の制御が既述のステップa4に戻され、ステップa4以降の各ステップが繰り返される。
図13のステップa12においてヘッドユニット33によるスキップ動作が実行されると、動作制御部54は、表示部35の案内表示動作の実行要否を判断する(図13のステップa13)。基板Pの搬送方向Hにおいて、最下流の部品実装機1Cにおける動作制御部54は、表示部35の案内表示動作の実行が必要であると判断する。最下流の部品実装機1C以外の部品実装機1A,1Bにおける動作制御部54は、表示部35の案内表示動作の実行は不要であると判断する。
最下流の部品実装機1Cにおいて、案内表示動作の実行が必要であると判断すると、動作制御部54は、その案内表示動作を表示部35に実行させる(図13のステップa14)。図10~図12に示す例では、部品実装機1Cにおけるシリアルナンバー「SN003」が付された基板Pの生産時(図11(B))に、動作制御部54が表示部35に案内表示動作を実行させている。最下流の部品実装機1Cにおける表示部35によって案内表示動作が実行されると、部品実装機1Cから基板Pを取り除く作業の実施を案内する基板除去案内情報J5が表示される。この表示部35に表示された基板除去案内情報J5を参照することによってオペレーターは、部品Eの搭載異常が発生している、又はその疑いのある基板Pを、最下流の部品実装機1Cにおいて取り除くことができる。これにより、部品Eの搭載異常に起因した不良基板の流出を防止することができる。
また、複数の部品実装機1A,1B,1Cの各々において基板Pを順次搬送しつつ部品搭載基板を生産し、その生産ごとの生産実績を示す生産実績データを蓄積して管理する場合がある。オペレーターによる基板Pの取り除き作業が最下流以外の部品実装機1A,1Bにおいて実施された場合、前記生産実績データの生産実績順序を狂わせてしまう可能性がある。そこで、最下流の部品実装機1Cにおいて基板除去案内情報J5を表示させる。これにより、オペレーターによる基板Pの取り除き作業が最下流の部品実装機1Cにおいて実施されるので、前記生産実績データの生産実績順序を正確に保持することができる。
以上説明した図13に示すステップa1~ステップa14の各制御を実行することによって、各部品実装機1A,1B,1Cによる部品搭載基板の生産に関する動作が終了する。部品実装機1において部品搭載基板の生産に関する動作が終了すると、送受信部51は、情報中継装置101に向けて基板管理情報J1を送信する(図13のステップa15)。
情報中継装置101は、基板管理情報J1を検査機6に向けて送信する。検査機6において通信部621は、情報中継装置101から送信された基板管理情報J1を受信する(図14のステップb1)。なお、通信部621が基板管理情報J1を受信したときには、部品実装機1において生産された部品搭載基板が検査機6に搬入されている。図10~図12に示す例では、検査機6に搬入される検査対象の基板Pは、最下流の部品実装機1Cにおいて取り除かれたシリアルナンバー「SN003」が付された基板P以外の、シリアルナンバー「SN001」、「SN002」、「SN004」が付された基板Pである。
図6に示す基板管理情報J1を参照して説明すると、検査機6での検査対象の基板Pのうち、シリアルナンバー「SN001」、「SN002」が付された各基板Pについては、異常発生情報J12が付加されていない。このため、シリアルナンバー「SN001」、「SN002」が付された各基板Pに対する部品実装機1での生産時には、部品Eの搭載異常が発生していないこととなる。一方、シリアルナンバー「SN004」が付された基板Pについては、異常発生情報J12が付加されている。このため、シリアルナンバー「SN004」が付加された基板Pに対する部品実装機1での生産時には、部品Eの搭載異常が発生している疑いがあることとなる。
通信部621によって基板管理情報J1が受信されると、情報判定部622は、当該基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されているか否かを判定する(図14のステップb2)。基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されている場合、検査制御部623は、検査部61に非定常検査動作を実行させる(図14のステップb3)。図10~図12に示す例では、シルアルナンバー「SN004」が付された基板Pに対する検査に際しては、検査制御部623は検査部61に非定常検査動作を実行させる。
一方、基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されていない場合、検査制御部623は、検査部61に定常検査動作を実行させる(図14のステップb4)。図10~図12に示す例では、シリアルナンバー「SN001」、「SN002」が付された基板Pに対する検査に際しては、検査制御部623は検査部61に定常検査動作を実行させる。
基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加された基板Pが搬入された場合に、検査部61が非定常検査動作を実行する。これにより、異常発生情報J12が付加されているけれども検査機6での検査対象とされた部品搭載基板であって、部品Eの搭載異常の疑いのある基板Pに対し、検査項目が増加された詳細な検査を実施することができる。このため、不良基板の流出をより確実に防止することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を取り得る。
[部品実装システムの変形実施形態]
上記実施形態では、基板認識カメラ343の搭載位置認識動作による認識結果を示す搭載位置認識情報J4は、表示部35の搭載位置表示動作によって表示される構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。変形実施形態に係る部品実装システムについて、図15及び図16を参照して以下に説明する。図15は、変形実施形態に係る部品実装システム100Aの構成を概略的に示す図である。図16は、変形実施形態に係る部品実装システム100Aにおける部品実装機1の動作を示すフローチャートである。
部品実装システム100Aは、複数の部品実装機1A,1B,1C、検査機6、及び情報中継装置101に加えて、外部判定装置102を備えている。部品実装システム100Aにおいては、既述の部品実装システム100と同様に、複数の部品実装機1A,1B,1Cと情報中継装置101とがデータ通信可能に接続され、検査機6と情報中継装置101とがデータ通信可能に接続されている。更に、部品実装システム100Aにおいては、部品実装システム100とは異なり、複数の部品実装機1A,1B,1Cと外部判定装置102とがデータ通信可能に接続されている。
外部判定装置102は、基板Pに対する部品Eの搭載異常が発生している場合に、基板認識カメラ343の搭載位置認識動作による認識結果を示す搭載位置認識情報J4に基づいて、部品搭載基板の生産の継続を許可するか否かを自動判定する。外部判定装置102は、部品実装機1から搭載位置認識情報J4を受信すると共に、自動判定結果を示す外部判定情報J6を部品実装機1に送信する。
外部判定装置102からの外部判定情報J6を受信した部品実装機1では、その外部判定情報J6に応じて動作制御部54が、動作部3を構成する各部の動作を制御する。外部判定情報J6が生産継続許可を示す情報である場合、動作制御部54は、動作部3を構成する各部に定常動作を実行させる。これは、既述の部品実装システム100において操作部4を介して生産継続指令が入力された場合と同様の制御である。一方、外部判定情報J6が生産継続許可を示さない情報、すなわち、生産継続を不許可とする情報である場合、動作制御部54は、ヘッドユニット33にスキップ動作を実行させる。これは、既述の部品実装システム100において操作部4を介して生産の継続を不許可とする指令が入力された場合と同様の制御である。
基板Pに対する部品Eの搭載異常が発生した場合での部品実装機1における生産の継続が、既述の部品実装システム100ではオペレーターの操作部4に対する入力操作に基づき判断されていた。これに対し、変形実施形態に係る部品実装システム100Aでは、部品実装機1における生産の継続が、外部判定装置102からの外部判定情報J6に基づき判断される。この生産継続の判断に関する部品実装機1での制御が異なる以外は、部品実装システム100Aは、既述の部品実装システム100と同様に構成される。
部品実装システム100Aにおける部品実装機1の動作について、図16のフローチャートを参照して説明する。図16に示すステップc1からステップc6までの部品実装機1の動作は、既述の図13に示すステップa1からステップa6までの動作と同様である。すなわち、ステップc1では、送受信部51が情報中継装置101からの基板管理情報J1を受信する。ステップc2では、異常判定部53は、基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されているか否かを判定する。ステップc3では、動作制御部54は、基板Pに対する部品Eの搭載異常の発生を認識する。ステップc4では、動作制御部54は、搭載異常に対して動作部3が実行すべき非定常動作を抽出する。ステップc5では、動作制御部54は、抽出した各非定常動作のうち、まず基板認識カメラ342の搭載位置認識動作の実行要否を判断する。
そして、動作制御部54が、基板認識カメラ342の搭載位置認識動作の実行が必要であると判断した場合を想定する。この場合、ステップc6において、動作制御部54は、基板認識カメラ342に搭載位置認識動作を実行させる。基板認識カメラ342によって搭載位置認識動作が実行されると、部品Eの搭載が予定されている基板P上の部品搭載位置P1が認識される。
一方、動作制御部54が、基板認識カメラ342の搭載位置認識動作の実行が不要であると判断した場合を想定する。この場合、ステップc13において、動作制御部54は、ヘッドユニット33のスキップ動作の実行が必要であると判断し、そのスキップ動作をヘッドユニット33に実行させる。
ステップc6において基板認識カメラ342による搭載位置認識動作が実行されると、送受信部51は、搭載位置認識情報J4を外部判定装置102へ送信する(ステップc7)。搭載位置認識情報J4を受信した外部判定装置102は、当該搭載位置認識情報J4に基づき部品搭載基板の生産の継続を許可するか否かを自動判定し、その判定結果を示す外部判定情報J6を部品実装機1へ送信する。送受信部51が外部判定情報J6を受信すると(ステップc8)、動作制御部54は、当該外部判定情報J6が生産継続許可を示す情報であるか否かを判断する(ステップc9)。
外部判定情報J6が生産継続許可を示す情報である場合、動作制御部54は、動作部3を構成する各部に定常動作を実行させる(ステップc10)。一方、外部判定情報J6が生産継続許可を示さない情報、すなわち、生産継続を不許可とする情報である場合、動作制御部54は、ヘッドユニット33にスキップ動作を実行させる(ステップc13)。これにより、ヘッドユニット33による搭載動作の無駄な実行が防止される。
ステップc10において動作部3を構成する各部による定常動作が実行されると、異常判定部53は、動作部3による定常動作の実行中において、基板Pに対する部品Eの搭載異常が発生しているか否かを判定する(ステップc11)。動作部3による定常動作の実行中において、異常判定部53が部品Eの搭載異常が発生したと判定した場合を想定する。この場合、情報管理部52は、送受信部51が受信した基板管理情報J1に対して異常発生情報J12を付加する(ステップc12)。なお、異常判定部53が部品Eの搭載異常が発生していないと判定した場合には、部品実装機1における動作の制御が後述のステップc16に移行される。
情報管理部52によって基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されると、部品実装機1における動作の制御が既述のステップc4に戻され、ステップc4以降の各ステップが繰り返される。
ステップc13においてヘッドユニット33によるスキップ動作が実行されると、動作制御部54は、表示部35の案内表示動作の実行要否を判断する(ステップc14)。基板Pの搬送方向Hにおいて、最下流の部品実装機1Cにおける動作制御部54は、表示部35の案内表示動作の実行が必要であると判断する。最下流の部品実装機1C以外の部品実装機1A,1Bにおける動作制御部54は、表示部35の案内表示動作の実行は不要であると判断する。
最下流の部品実装機1Cにおいて、案内表示動作の実行が必要であると判断すると、動作制御部54は、その案内表示動作を表示部35に実行させる(ステップc15)。最下流の部品実装機1Cにおける表示部35によって案内表示動作が実行されると、部品実装機1Cから基板Pを取り除く作業の実施を案内する基板除去案内情報J5が表示される。この表示部35に表示された基板除去案内情報J5を参照することによってオペレーターは、部品Eの搭載異常が発生している、又はその疑いのある基板Pを、最下流の部品実装機1Cにおいて取り除くことができる。
以上説明したステップc1~ステップc15の各制御を実行することによって、各部品実装機1A,1B,1Cによる部品搭載基板の生産に関する動作が終了する。部品実装機1において部品搭載基板の生産に関する動作が終了すると、送受信部51は、情報中継装置101に向けて基板管理情報J1を送信する(ステップc16)。
部品実装機1による部品搭載基板の生産後において、情報中継装置101は基板管理情報J1を検査機6へ送信する。基板管理情報J1を受信した検査機6において、情報判定部622は、当該基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されているか否かを判定する。基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されている場合には、検査制御部623は、検査部61に非定常検査動作を実行させる。一方、基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されていない場合には、検査制御部623は、検査部61に定常検査動作を実行させる。基板管理情報J1に異常発生情報J12が付加されていた場合に、検査部61によって非定常検査動作が実行されるので、部品Eの搭載異常の疑いのある基板Pに対し、検査項目が増加された詳細な検査を実施することができる。