JP5773639B2 - グロープラグ駆動制御方法及びグロープラグ駆動制御装置 - Google Patents
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Description
ところで、低電圧のグロープラグシステムでは、冬季などのいわゆる冷間時の始動の際に、定格以上の電圧を印加して始動補助に供されることが一般的であるが、近年、需要の増えているセラミックグロープラグの場合、冷間時にはグロープラグの抵抗が低下するため、突入電流が非常に大きくなってしまう。
グロープラグの駆動開始の際に、抵抗器を介して前記グロープラグに電源電圧を印加し、所定の基準時間経過後は、前記抵抗器をバイパスさせて前記電源電圧を印加するグロープラグ駆動制御方法であって、前記所定の基準時間は、種々のエンジン冷却水温と外気温度との組み合わせに対する基準時間を定めたマップを用いて、前記グロープラグ通電の際のエンジン冷却水温と外気温度に対して定めらたものであるよう構成されてなるものである。
また、上記本発明の目的を達成するため、本発明に係るグロープラグ駆動制御装置は、
グロースイッチとグロープラグとが直列接続されて設けられると共に、前記グロースイッチの開閉成を制御する電子制御ユニットが設けられ、前記電子制御ユニットによる前記グロースイッチの開閉成制御により前記グロープラグの通電が制御可能に構成されてなるグロープラグ駆動制御装置であって、
前記グロースイッチと前記グロープラグの相互の接続点と反対側の前記グロープラグの他端は、グランドに接続される一方、前記グロースイッチの他端には、降圧スイッチの第1の端子が接続され、前記降圧スイッチは、降圧用抵抗器を介して電源電圧が印加された第2の端子と、前記電源電圧が直接印加された第3の端子とを有し、前記電子制御ユニットによる制御により、前記第2の端子と前記第3の端子のいずれか一方と、前記第1の端子とを選択的に接続可能に構成され、
前記電子制御ユニットは、前記グロープラグの駆動開始の際には、前記降圧スイッチの前記第1の端子と前記第2の端子を接続状態とせしめ、所定の基準時間経過後は、前記降圧スイッチの前記第1の端子と第3の端子を接続状態とせしめるよう構成され、
前記電子制御ユニットは、種々のエンジン冷却水温と外気温度との組み合わせに対する基準時間を定めたマップが記憶され、前記所定の基準時間は、前記グロープラグ通電の際のエンジン冷却水温と外気温度に対して前記マップから求められるよう構成されてなるものである。
また、突入電流の抑圧によるノイズの低減、抑圧がなされ、ノイズ発生に起因する周辺電子回路、電子装置の誤動作の発生などの悪影響を軽減、防止することができ、より信頼性の高い装置を提供することができる。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、図1に示された本発明の実施の形態におけるグロープラグ駆動制御装置の構成について説明する。
本発明の実施の形態におけるグロープラグ駆動制御装置は、電子制御ユニット(図1においては「ECU」と表記)101と、グロースイッチ(図1においては「Glow S/W」と表記)2と、降圧用抵抗器3と、降圧スイッチ5とを主たる構成要素として構成されたものとなっている。
電子制御ユニット101は、例えば、公知・周知の構成を有してなるマイクロコンピュータ(図示せず)を中心に、RAMやROM等の記憶素子(図示せず)を有すると共に、外部の回路との信号の授受のための入出力インターフェイス回路(図示せず)等を有して構成されたものとなっており、車両のエンジン制御や燃料噴射制御等と共に、後述するグロープラグ駆動制御処理を実行するものとなっている。かかる電子制御ユニット101は、グロープラグ1の通電駆動のための制御信号として、いわゆるPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成、出力するようになっており、後述するグロースイッチ2へ印加されるようになっている。
降圧スイッチ5は、第1乃至第3接点5a〜5cを有する1回路2接点の単投双極スイッチで、電子制御ユニット101からの切替用制御信号により、第1接点5aが、第2接点5bと第3接点5cのいずれかに選択的に切替接続されるようになっているものである。
本発明の実施の形態における降圧スイッチ5は、ノーマル状態、すなわち、外部から何ら制御信号が印加されていない状態において、第1接点5aと第3接点5cとが接続状態となる一方、後述するように電子制御ユニット101から所定の切替用制御信号が印加されると、第1接点5aと第2接点5bとが接続されるようになっている。
そして、グロースイッチ2の他端とグランドとの間に、グロープラグ1が接続された構成となっている。
グロースイッチ2は、電子制御ユニット101から印加される上述の制御信号(PWM信号)によりオン・オフ動作せしめられるものであり、より具体的には、例えば、電界効果トランジスタ等の半導体素子が用いられてなるものである。
かかるグロースイッチ2は、開閉される端子の一方(例えば、電界効果トランジスタのドレイン)が上述の降圧スイッチ5の第1接点5aに接続される一方、開閉される端子の他方(例えば、電界効果トランジスタのソース)は、グロープラグ1の一端に接続されたものとなっている。
電子制御ユニット101により処理が開始されると、最初に、図示されない各種のコントローラ等への電源供給が開始され(図2のステップS102)、次いで、電子制御ユニット101の適宜な記憶領域に記憶されているイグニッションスイッチ4がオンとされた回数(ON回数)が読み出される(図2のステップS102)。
ここで、本発明の実施の形態においては、イグニッションスイッチ4が一度オフとされ、その後、所定時間の間は、イグニッションスイッチ4がオンとされる回数が計数され、その計数値(ON回数)は、電子制御ユニット101の適宜な記憶領域に記憶されるものとなっている。
そして、ステップ106において、イグニッションスイッチ4のON回数は、1回であると判定された場合(YESの場合)は、図示されないエンジンの最初の起動時であるとして後述するステップS108の処理へ進むこととなる。
なお、所定の基準電圧Vsは、バッテリ電源(図示せず)の最大出力電圧の大きさや、使用されるグロープラグ1の電気的特性等を考慮して、個々に好適な値は定められるべきものであり、特定の値に限定されるものではない。
なお、所定の基準水温Twsは、個々の車両の具体的な条件を考慮して、好適な値が定められるべきものであり、特定の値に限定される必要はないものである。
次いで、グロー通電判定が行われることとなる(図2のステップS114参照)。このグロー通電判定は、従来装置においても実行されているもので、グロープラグ1の通電を開始する必要があるか否か、すなわち、通電を開始する所定の条件が満たされているか否かの判定を行うもので、通電を開始する必要なしと判定された場合(NOの場合)には、グロープラグ1への通電は遮断されることとなる(図2のステップS116参照)。
また、電子制御ユニット101からは、グロースイッチ2へ対して従来同様、PWM信号による制御信号が出力され、グロースイッチ2のオン・オフによるグロープラグ1の通電が行われることとなる。
ステップS120において、グロー通電時間Tgが所定の基準時間tsを下回っている(Tg<ts)と判定された場合(YESの場合)には、未だ通電の必要があるとして、計時が継続(カウントアップ)され(図2のステップS122参照)、先のステップS118以降の処理が繰り返されることとなる。
一方、ステップS120において、グロー通電時間Tgが所定の基準時間tsを下回っていないと判定された場合(NOの場合)には、必要な通電時間が経過したとして、先のステップS124の処理が実行されることとなる。
また、かかる所定の基準時間tsは、試験やシミュレーション等に基づいて予め設定された固定値であっても良いが、例えば、エンジン冷却水温と外気温度をパラメータとして、適宜変更するようにしても良い。
2…グロースイッチ
3…降圧用抵抗器
5…降圧スイッチ
101…電子制御ユニット
Claims (2)
- グロープラグの駆動開始の際に、抵抗器を介して前記グロープラグに電源電圧を印加し、所定の基準時間経過後は、前記抵抗器をバイパスさせて前記電源電圧を印加するグロープラグ駆動制御方法であって、前記所定の基準時間は、種々のエンジン冷却水温と外気温度との組み合わせに対する基準時間を定めたマップを用いて、前記グロープラグ通電の際のエンジン冷却水温と外気温度に対して定めらたものであることを特徴とするグロープラグ駆動制御方法。
- グロースイッチとグロープラグとが直列接続されて設けられると共に、前記グロースイッチの開閉成を制御する電子制御ユニットが設けられ、前記電子制御ユニットによる前記グロースイッチの開閉成制御により前記グロープラグの通電が制御可能に構成されてなるグロープラグ駆動制御装置であって、
前記グロースイッチと前記グロープラグの相互の接続点と反対側の前記グロープラグの他端は、グランドに接続される一方、前記グロースイッチの他端には、降圧スイッチの第1の端子が接続され、前記降圧スイッチは、降圧用抵抗器を介して電源電圧が印加された第2の端子と、前記電源電圧が直接印加された第3の端子とを有し、前記電子制御ユニットによる制御により、前記第2の端子と前記第3の端子のいずれか一方と、前記第1の端子とを選択的に接続可能に構成され、
前記電子制御ユニットは、前記グロープラグの駆動開始の際には、前記降圧スイッチの前記第1の端子と前記第2の端子を接続状態とせしめ、所定の基準時間経過後は、前記降圧スイッチの前記第1の端子と第3の端子を接続状態とせしめるよう構成され、
前記電子制御ユニットは、種々のエンジン冷却水温と外気温度との組み合わせに対する基準時間を定めたマップが記憶され、前記所定の基準時間は、前記グロープラグ通電の際のエンジン冷却水温と外気温度に対して前記マップから求められるよう構成されてなることを特徴とするグロープラグ駆動制御装置。
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