JP4047762B2 - グロープラグの制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジン予熱用等に使用されるグロープラグの制御装置及びグロープラグに関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のようなグロープラグは、抵抗発熱ヒータ(以下、単にヒータとも言う)を用いるものが一般的である。このグロープラグは、上記抵抗発熱ヒータを主体金具に取り付けて構成され、主体金具の外周面に形成されたねじ部により、抵抗発熱ヒータ先端の発熱部が燃焼室内に位置するように、ディーゼルエンジンのエンジンブロックに取り付けて使用される。抵抗発熱ヒータは、正の抵抗温度係数を有する発熱体(抵抗発熱金属線や導電性セラミックからなる)を有し、通電されることにより、電気抵抗率が温度上昇とともに増大する。例えば一定の電源電圧にて抵抗発熱ヒータへの通電を開始すると、通電初期においては発熱体の温度が低く抵抗も低いため、比較的大きな電流が流れるが、発熱体の温度上昇とともに電気抵抗率が増大し、電流増加は次第に抑制される。そして、発熱体の温度分布が平衡状態に近づくとヒータの抵抗も略一定の値となり、ヒータ温度が飽和する。
【0003】
しかし、実際のグロープラグの使用環境下においては、エンジン始動されると、燃焼噴霧やスワールなどの外的な要因により、ヒータの、燃焼室内に位置する発熱部が冷却される。発熱部が冷却されるとヒータの抵抗が減少し、電流変動を生ずる。ヒータの発熱量は電流の2乗に比例して増加するので、安定な発熱状態を得るには、ヒータの抵抗変化をなるべく抑制することが重要となる。具体的には、抵抗が一定の範囲内に維持されるように、ヒータへの投入電力を、抵抗の目標値に対する現在の抵抗発熱ヒータの抵抗値の変化量に応じて調整する制御方式を採用することができる(以下、このような制御方式を抵抗制御方式という)。なお、ヒータの抵抗を一定の範囲内に維持させ、ヒータの発熱状態を安定化させることは、エンジンの始動性向上と、エミッション低減に有効に作用するため、重要な意味を持つ。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
抵抗発熱ヒータの抵抗値が一定に保持されるように制御を行なう場合、ヒータ抵抗値の測定精度が、制御の安定性を向上させる上で重要な因子となる。燃焼室内に配置される抵抗発熱ヒータの先端部は、前述の通り、燃料噴霧や燃焼ガス(スワール)などの外的な要因により温度が変動しやすいが、その温度に追従して変動する抵抗値を正確にモニタしなければならない。しかし、ヒータの表面が冷却された場合、その冷却の影響が内部の発熱体の温度分布に反映されるまでには一定の遅れが見込まれる。この遅れの度合いが大きいと、一定に制御されるべきヒータ抵抗値のオーバーシュートやアンダーシュート、あるいはハンチングなどといった不安定化現象を引き起こしやすくなる。
【0005】
また、グロープラグにおいては抵抗発熱ヒータの抵抗発熱体の基端側の一部が、エンジンブロックに形成された取付孔内に隠れるプラグ取付形態が採用されることもある。この場合は、その取付孔に覆われた抵抗発熱体部分と、取付孔に覆われずに燃焼室内に位置することになる抵抗発熱体部分との間で、上記冷却遅れの影響の差が大きく生じてしまうことになり、抵抗制御方式において上記の不安定化現象を生じさせる原因につながることがある。
【0006】
また、近年は、グロープラグのヒータ昇温性能に対しては、エンジンの始動性を向上させるためになるべく短時間で飽和温度に到達する、いわゆる速熱性が要求されることが多い。例えば、特開昭59−60125号公報には、発熱コイルよりも大きい正の抵抗温度係数を有する材料にて構成された制御コイルを、シーズチューブ内において該発熱コイルと直列に設け、速熱性を高めつつコイル温度の過昇も生じにくくしたグロープラグが開示されている。そして、このようなグロープラグは、先端側の発熱コイルが燃焼室内に突き出し、後端側の制御コイルがプラグホール内に取り付けることが一般的である。該構造のグロープラグにおいては、通電初期においては制御コイルの温度が低く電気抵抗値が小さいため、発熱コイルには比較的大きな電流が流れてこれを急速昇温させる。そして、発熱コイルの温度が上昇すると、その発熱により制御コイルが加熱されて電気抵抗値が増大し、発熱コイルへの通電電流値が減少する。これにより、ヒータの昇温特性は、通電初期に急速昇温した後、以降は制御コイルの働きにより通電電流が抑制されて温度が飽和する形となる。このようなグロープラグにおいて抵抗制御方式を採用する場合、抵抗温度係数が大きい制御コイルは、冷却に追従させるべき抵抗値の変動代も大きいがプラグホール内に位置する制御コイルの抵抗値制御が燃焼室内に位置する発熱コイルの温度変動を受けた後に生ずるため、制御コイルの冷却の遅れにより、不具合が特に生じやすい問題がある。
【0007】
本発明の課題は、抵抗制御方式により抵抗発熱ヒータの通電制御を行なうとともに、燃料噴霧や燃焼ガスによるヒータの冷却が生じても、抵抗制御の追従性が良好であり、ひいては発熱量を安定的に制御できるグロープラグの制御装置及びグロープラグを提供することにある。
【0008】
上記の課題を解決するための、本発明のグロープラグの制御装置の第一は、軸線方向に延びる抵抗発熱ヒータを有するグロープラグを、該抵抗発熱体ヒータの先端部がエンジン燃焼室内に突出する形態にてエンジンブロックに取り付け、その状態で前記抵抗発熱ヒータを通電制御するグロープラグの制御装置であって、
グロープラグの抵抗発熱ヒータの抵抗が設定範囲内に維持されるように、前記抵抗発熱ヒータに対する通電電力を該抵抗発熱ヒータの抵抗測定値の、目標値からの差分に応じてデューティ比を定めるPWM制御により調整する定常制御モードを有し、
他方、前記グロープラグとして、前記抵抗発熱ヒータが、20℃での電気抵抗R20に対する1000℃での電気抵抗R1000の比R1000/R20が6以上となる抵抗発熱体を有するものを使用し、かつ、該抵抗発熱体の少なくとも一部が前記エンジン燃焼室の内面から突出して位置するように、前記グロープラグを前記エンジンブロックに取り付け、その状態で前記抵抗発熱ヒータを前記定常制御モードで通電制御することを特徴とする。
【0009】
上記の構成においては、抵抗発熱ヒータが、R1000/R20が6以上となるような、大きな正の抵抗温度係数を有する抵抗発熱体を含んで構成される。抵抗温度係数が大きく、ヒータが冷却されたときの抵抗変化代も大きい該抵抗発熱体の少なくとも一部をエンジン燃焼室の内面から突出して位置させることで、燃料噴霧や燃焼ガスの影響によりヒータが冷却されたとき、抵抗発熱体にその冷却の影響が直接かつ速やかに及ぶ。その結果、該抵抗発熱体は、冷却に対して抵抗値が鋭敏に追従するため、ヒータへの投入電力をヒータ抵抗値の目標値に対して速やかに且つ適切に調整することができ、ヒータの発熱量を安定に維持できる。また、ヒータ表面に当たる燃焼ガスの速度等により、ヒータ温度が変化する不具合も生じにくい。
そして、定常制御モードにおいて抵抗発熱ヒータを、該抵抗発熱ヒータの抵抗測定値の目標値からの差分に応じてデューティ比を定めるPWM制御により通電制御している。これにより、抵抗発熱ヒータの抵抗値を、実測値と目標値との比較に基づいて安定に制御することができる。
【0010】
以下、本発明の第一に付加可能な要件について説明する。
定常制御モードにおいて抵抗発熱ヒータは、抵抗発熱体に直列に接続される半導体スイッチを用いて、通電制御することができる。本発明の通電制御は、リレースイッチ等の機械式スイッチを用いることもできるが、半導体スイッチを用いることで、機械式スイッチと比較して短い間隔でのON−OFF制御が可能となるため、鋭敏なヒータ抵抗値の変化に対して、精度の良い通電制御ができる。よって、グロープラグの抵抗発熱ヒータの抵抗値が設定範囲内に効果的に維持できる。なお、半導体スイッチとしては、FET、サイリスタ、GTO、IGBT等が挙げられる。
【0012】
また、前記抵抗発熱ヒータは、先端側が閉じた筒状のシーズチューブを備え、前記抵抗発熱体が、前記シーズチューブの先端部に接続することがよい。一般に、抵抗発熱ヒータは、先端側が閉じた筒状のシーズチューブを備えている。この抵抗発熱ヒータの場合、抵抗発熱体をシーズチューブ内に内包し、且つ、先端部を接続することで、燃焼室内に抵抗発熱ヒータを突出する形態でグロープラグをエンジンブロックに取り付けた場合、抵抗発熱体を燃焼室の内面から突出して位置させることが容易となる。
【0013】
ところで、上記のような抵抗発熱体を備えた抵抗発熱ヒータに、電源電圧の印加が開始されると、通電初期においては、抵抗発熱体の温度が低く抵抗値も低いため、比較的大きな突入電流が流れる。その結果、抵抗発熱体に直列に接続されている機械式スイッチや半導体スイッチにも大きな突入電流が流れ、機械式スイッチが溶着したり、半導体スイッチ等が壊れる虞がある。
【0014】
そこで、抵抗発熱ヒータは、抵抗発熱体の後端側に直列に結合され、抵抗発熱体への突入電流を低減するための突入電流抑制抵抗体を備えることがよい。このように、抵抗発熱体の後端側に突入電流抑制抵抗体を直列に接続することで、抵抗発熱体と突入電流抑制抵抗体との合成抵抗が増加するため、通電初期において、抵抗発熱体に大きな電流が流れることを抑制できる。よって、機械式スイッチの溶着や、半導体スイッチの破壊を抑制する。なお、突入電流抑制抵抗体は、抵抗発熱体の抵抗値特性を考慮して、機械式スイッチの溶着や、半導体スイッチの破壊を抑制することが可能となるように抵抗値を適宜設定すればよいが、通常、電源電圧は12Vであることから、突入電流抑制抵抗体と抵抗発熱体との合成抵抗が20℃での電気抵抗R20が100mΩ以上となるように設定すればよい。
【0015】
なお、突入電流抑制抵抗体は、正の抵抗温度係数を有し、且つ抵抗発熱体よりも20℃での電気抵抗R20に対する1000℃での電気抵抗R1000の比R1000/R20が小さい材料からなるものが挙げられる。これにより、発熱抵抗ヒータの先端側に位置する抵抗発熱体の発熱量が大きくなり、エンジンの燃焼室内を有効に予熱することができる。
【0016】
また、抵抗発熱体及び突入電流抑制抵抗体は、同一材料からなるコイル部材であって、突入電流抑制抵抗体の線径が、前記抵抗発熱体の線径よりも大きいものが挙げられる。このようにしても、発熱抵抗ヒータの先端側に位置する抵抗発熱体の発熱量が大きくなり、エンジンの燃焼室内を有効に予熱することができる。
【0017】
ところで、前記抵抗発熱ヒータは、先端側が閉じた筒状のシーズチューブと、前記抵抗発熱体と、先端がシーズチューブの先端部に接続されると共に、後端が前記抵抗発熱体に結合され、正の抵抗温度係数を有し、且つ、20℃での電気抵抗R20に対する1000℃での電気抵抗R1000の比R1000/R20が前記抵抗発熱体よりも小さい発熱体とを備えるとよい。
【0018】
上記のような、抵抗発熱体とその先端側に、正の抵抗温度係数を有し、且つ、20℃での電気抵抗R20に対する1000℃での電気抵抗R1000の比R1000/R20が前記抵抗発熱体よりも小さい発熱体を備えたような抵抗発熱ヒータにおいても、抵抗発熱体を燃焼室内に突き出すことで、冷却に対して抵抗値がより鋭敏に追従するため、ヒータの投入電力をヒータ抵抗値の目標値に対して鋭敏にかつより適切に調整することができ、ヒータの発熱量を維持できる。そして、抵抗発熱ヒータの先端側に位置する発熱体の発熱量が大きくなることで、エンジンの燃焼室内を有効に予熱することができる。
【0019】
さらに、抵抗発熱体の全部がエンジン燃焼室の内面から突出することが良い。これにより、燃料噴霧や燃焼ガスの影響によりヒータが冷却されたとき、抵抗発熱体にその冷却の影響が効果的に速やかに及ぶ。その結果、該抵抗発熱体は、冷却に対して抵抗値がより鋭敏に追従するため、ヒータへの投入電力を、ヒータ抵抗値の目標値に対して鋭敏にかつより適切に調整することができ、ヒータの発熱量を安定に維持できる。
【0020】
抵抗制御方式は、ヒータ温度が飽和した状態では外乱等に対する安定性に非常に優れているが、ヒータ温度が飽和していない状態、つまり、通電開始後の昇温過渡期にも適用すると、次のような問題を生じやすい。すなわち、昇温過渡期においてはヒータの温度が低いため、抵抗も低い。抵抗制御方式の適用を前提に考えると、ヒータ抵抗が低いということは、飽和温度において維持すべき抵抗の目標値からの隔たりが大きいことを意味するから、抵抗を目標値に早く近づけようとして、より大きな電力が投入され、ヒータの昇温が加速される。しかし、ヒータの昇温が十分に進んでいない低抵抗状態では、本来的に大電流が流れやすい状態であるから、このような抵抗制御を行なうと昇温が急激に進みすぎ、目標飽和温度からのオーバーシュートがひどくなって、ヒータの寿命低下や断線あるいはシーズチューブ溶損といった不具合を生じやすくなる。
【0021】
特に、本発明においては、前記したR1000/R20が6以上となるような、正の抵抗温度係数が大きい抵抗発熱体の少なくとも一部が燃焼室内に突出している場合、昇温過渡期にエンジンがスタートすると、燃料噴霧や燃焼ガスにより上記抵抗発熱体の冷却がむしろ促進され、抵抗値はより小さくなる方向に向かう。従って、昇温過渡期に抵抗制御を適用した場合の過昇等はより生じやすいといえる。
【0022】
上記のような不具合を回避するためには、該定常制御モードによる通電制御の開始に先立って過渡制御モードによる制御期間を設け、過渡制御モードによる制御期間中の抵抗発熱ヒータへの積算電力量が、該過渡制御モードによる制御期間を定常制御モードによる通電期間に置き換えて動作させたときに見込まれる該通電期間の積算電力量よりも低く設定することが望ましい。
【0023】
定常制御モードは、抵抗発熱ヒータの抵抗を設定範囲内に維持するためのモード、つまり、抵抗制御方式による制御モードである。本発明の第一においては、抵抗制御方式による定常制御モードに入る前、つまり、ヒータの温度(あるいは抵抗)が飽和する前の昇温過渡期に、上記の過渡制御モードを適用する。この過渡制御モードによると、昇温過渡期にヒータに投入される積算電力量が、定常制御モードに置き換えて制御を行なったときの積算電力量よりも低く設定される結果、ヒータ温度のオーバーシュートを効果的に抑制することができる。
【0024】
また、定常制御モードによる通電制御の開始に先立って過渡制御モードによる制御期間を設け、該過渡制御モードを、抵抗発熱ヒータへの通電が許容される通電許容期間と、該通電許容期間よりも通電が制限される通電制限期間との組合せにより制御を行なうものとし、過渡制御モードによる制御期間中の通電許容期間の比率を、抵抗発熱ヒータの抵抗とは無関係に、抵抗発熱ヒータの受電電圧に応じて定めることも有効である。
【0025】
抵抗発熱ヒータは、温度が飽和した状態では、発熱体の抵抗率の偏りは小さい。しかし、昇温過渡期においては、発熱体の周囲を覆う絶縁基材との温度差により、発熱体表面近傍の温度が低くなりやすく、抵抗率分布も一様でない。従って、抵抗制御方式適用の前提となるヒータ抵抗の検出精度も低下し、制御の不安定化によるオーバーシュート等がより生じやすくなると考えられる。そこで、本発明の第二においては、過渡制御モードを、抵抗発熱ヒータへの通電が許容される通電許容期間と、該通電許容期間よりも通電が制限される通電制限期間との組合せ(通電許容期間がゼロとなってもよい)による制御モードとし、該過渡制御モードによる制御期間中の通電許容期間の比率を、抵抗発熱ヒータの抵抗とは無関係に、抵抗発熱ヒータの受電電圧に応じて定める。このようにすると、昇温過渡期における精度の低い抵抗測定値が、ヒータの電力調整のパラメータとして使用されなくなる。そして、過渡制御モード制御期間中の通電許容期間の比率を、抵抗発熱ヒータの受電電圧に応じた適当な値に(例えば一義的に)定めることにより、昇温過渡期におけるヒータ温度のオーバーシュートを効果的に抑制することができる。また、過渡制御モード期間中に受電電圧が変動したとしても、これにかかわらず抵抗発熱ヒータに適正な電力を供給でき、抵抗発熱ヒータを所望の条件で発熱させることができる。
【0026】
なお、ヒータ通電をFET等のスイッチング素子を用いてスイッチング制御する場合は、通電許容期間は、ON状態となったスイッチング素子を介してヒータに受電電圧が印加される期間とし、通電制限期間は、OFF状態となった半導体スイッチにより受電電圧の印加が遮断された期間とすることができる。
【0027】
また、定常制御モードによる通電制御の開始に先立って、抵抗発熱ヒータの過昇を防止するための過渡制御モードによる制御期間を設け、定常制御モードによる通電制御時の抵抗発熱ヒータの抵抗目標値をR0とし、過渡制御モードによる制御期間終了時の抵抗発熱ヒータの抵抗をR1とし、δR=R0−R1としたとき、δR/R0が±30%の範囲内に収まるものとすることができる。
【0028】
この構成においても定常制御モードに入る前の昇温過渡期に、過渡制御モードを適用する。この過渡制御モードは、抵抗発熱ヒータの過昇を防止するためのものであって、当然、昇温過渡期にまで定常制御モードを適用した場合よりも、ヒータへの投入電力を低く抑制することが前提となる。そして、定常制御モードにおける抵抗発熱ヒータの目標抵抗値R0に対し抵抗発熱ヒータの抵抗値R1を、δR/R0が±30%(より好ましくは±10%)を充足する程度に近づけた上で、過渡制御モードを終了させる。これにより、昇温過渡期におけるヒータ温度のオーバーシュートを効果的に抑制することができる。上記δR/R0が±30%の範囲を逸脱すると、過渡制御モード終了時のヒータ温度が高すぎるか低すぎるかのいずれかとなる。前者においては、定常制御モードに入った後、ヒータ温度が降下して飽和温度に安定化するまでに時間がかかりすぎる問題がある。他方、後者においては、定常制御モードに入ってからヒータ温度がオーバーシュートする問題を生じやすくなる。
【0029】
過渡制御モードにおいて抵抗発熱ヒータは、抵抗発熱ヒータの受電電圧に対応してデューティ比が一義的に定められたPWM(Pulse
Width Modulation)制御により通電制御されるものとすることができる。PWM制御は、デューティ比により抵抗発熱ヒータへの投入電力を簡単に調整できる利点がある。そこで、過渡制御モードにおいては、デューティ比を、受電電圧に応じた適当に制限された値に一義的に定めておけば、簡単な制御形態により、昇温過渡期におけるヒータ温度のオーバーシュートを効果的に抑制できる。
【0030】
過渡制御モードにおいては、該過渡制御モードによる制御期間全体の積算電力量が、所定の範囲内に収まるものとなるように、抵抗発熱ヒータの通電制御を行なうことが望ましい。つまり、過渡制御モード期間中の積算電力量の範囲を定めておくことで、昇温過渡において投入電力超過によりオーバーシュートが過度に生じたり、あるいは投入電力不足により、定常制御モードに移行してからオーバーシュートを生じたりする不具合を効果的に抑制できる。なお、過渡制御モードにおいて、抵抗発熱ヒータの受電電圧が変化する場合は、該過渡制御モードによる制御期間全体の積算電力量が、所定の範囲内に収まるものとなるように、抵抗発熱ヒータへの平均印加電圧レベルを調整することが有効である。この平均印加電圧レベルは、PWM制御を採用する場合は、そのデューティ比の設定によって簡単に調整することができる。つまり、過渡制御モードにおいて抵抗発熱ヒータの受電電圧が変動したとき、抵抗発熱ヒータを、受電電圧変動に応じてデューティ比が補正されるPWM制御により通電制御すればよい。
【0031】
過渡制御モードによる抵抗発熱ヒータの通電制御期間は、例えば予め固定的に設定された継続期間が満了したとき終了することができる。例えば、過渡制御モード制御期間中の通電許容期間の比率を変化させることにより電力調整する方式を採用すれば、過渡制御モード期間中のヒータへの投入積算電力量は、過渡制御モードの継続期間を上記のように固定的に定めても適切に調整できる。つまり、過渡制御モードが開始してから、所定の継続期間が満了したかどうかだけに基づいて通電制御期間を終了させればよいの制御ステップが少なくて済む。
【0032】
他方、過渡制御モードにおいて抵抗発熱ヒータの抵抗値を測定し、該抵抗値が予め定められた値(例えば定常制御モードでの目標抵抗値)に到達したとき、過渡制御モードによる抵抗発熱ヒータの通電制御を終了することもできる。この方法は、ヒータの抵抗値を、狙いの値に確実に近づけた上で過渡制御モードを終了させることができるので、定常制御モードに移行した後、ヒータ温度をスムーズに飽和温度に導くことができる。この場合、設定された目標抵抗値に抵抗値が到達したかどうかを確認してもよいし、一定のサンプリング期間をおいて測定した複数(例えば2つ)の抵抗値の変化量範囲が一定値以内に収まっているかどうか(すなわち、過渡制御モードの終了時において抵抗値が飽和したかどうか)を確認するようにしてもよい。
【0033】
また、過渡制御モードによる通電制御に入る前に、該過渡制御モードよりも平均電力が大きく設定された予熱モードにより抵抗発熱ヒータへの通電を行なうことができる。このような予熱モードによる通電期間を設定することにより、ヒータをより短時間で飽和温度に到達させることができる。予熱モードにおいても、ヒータの受電電圧が変動する可能性がある。この場合、予熱モードにおける抵抗発熱ヒータへの積算電力量が予め定められた値に到達したとき、予熱モードによる通電を終了し、引き続き過渡制御モードによる通電を行なうようにすれば、予熱不足による速熱性の低下や、あるいは予熱過剰による温度のオーバーシュートを効果的に防止することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態の形態を、図面を用いて説明する。図2は、本発明に使用可能なグロープラグの一例を示すものである。該グロープラグ1は、抵抗発熱ヒータとして構成されたシーズヒータ2と、その外側に配置された主体金具3とを備える。シーズヒータ2は、図3に示すように、先端側が閉じたシーズチューブ11の内側に、複数の、第1の実施形態においては2つの抵抗線コイル、すなわち、先端側に配置された発熱コイル21(第一の抵抗発熱体:発熱体)と、その後端に直列接続された制御コイル23(第二の抵抗発熱体:抵抗発熱体)とが、絶縁材料としてのマグネシア粉末27とともに封入されている。図2に示すように、シーズチューブ11の、コイル部材20(発熱コイル21及び制御コイル23)を収容している本体部11aは、先端側が主体金具3から突出して突出部を形成している。
【0037】
図3に示すように、発熱コイル21はその先端においてシーズチューブ11と導通しているが、発熱コイル21及び制御コイル23の外周面とシーズチューブ11の内周面とは、マグネシア粉末27の介在により絶縁された状態となっている。発熱コイル21は、例えばその20℃での電気比抵抗R20が80μΩ・cm以上200μΩ・cm以下、1000℃での電気比抵抗をR1000として、R1000/R20が0.8〜3の材料、具体的にはFe−Cr合金あるいはNi−Cr合金等により構成されている。また、制御コイル23は、例えばその20℃での電気比抵抗R20が5μΩ・cm以上20μΩ・cm以下、1000℃での電気比抵抗をR1000として、R1000/R20が6以上の材料、具体的にはNi、Co−Fe合金あるいはCo−Fe−Ni合金等により構成されている。また、発熱コイル21と制御コイル23とは、発熱コイル21の電気抵抗値をRH、同じく制御コイル23の電気抵抗値をRCとして、室温での電気抵抗比(RH/RC)RTの値が1以上となり、かつ1000℃での電気抵抗比(RH/RC)1000の値が0.1〜0.4となるように調整されている。
【0038】
シーズチューブ11には、基端側から棒状の通電端子軸13が挿入され、その先端が制御コイル23の後端に溶接等により接続されている。他方、図2に示すように、該通電端子軸13の後端部には雄ねじ部13aが形成されている。また、主体金具3は、軸方向の貫通孔4を有する筒状に形成され、ここにシーズヒータ2が、一方の開口端からシーズチューブ11の先端側を所定長突出させた状態で挿入・固定されている。該主体金具3の外周面には、グロープラグ1をディーゼルエンジンに取り付けるに際して、トルクレンチ等の工具を係合させるための六角断面形状の工具係合部9が形成されており、これに続く形で取付け用のねじ部7が形成されている。
【0039】
主体金具3の貫通孔4は、シーズチューブ11が突出する開口側に位置する大径部4bと、これに続く小径部4aとを備え、この小径部4aにシーズチューブ11の基端側に形成された大径部11bが圧入され、固定されている。他方、貫通孔4の反対側の開口部には座ぐり部3aが形成され、ここに、通電端子軸13に外装されたゴム製のOリング15と絶縁ブッシュ(例えばナイロン製のもの)16とが嵌め込まれている。そして、そのさらに後方側において通電端子軸13には、絶縁ブッシュ16の脱落を防止するための押さえリング17が装着されている。該押さえリング17は、外周面に形成された加締め部17aにより通電端子軸13に固定されるとともに、通電端子軸13の対応する表面には、加締め結合力を高めるためのローレット部13bが形成されている。なお、19は、通電用のケーブルを通電端子軸13に固定するためのナットである。
【0040】
図2に示すように、グロープラグ1は、主体金具3のねじ部7によりディーゼルエンジン等のエンジンブロックEBのプラグホールPHに取り付けられている。シーズヒータ2の先端部はエンジン燃焼室CR内に一定長突出している。図3に示すように、第二の抵抗発熱体をなす制御コイル23は、その一部がエンジン燃焼室CR内に突出している。また、第一の抵抗発熱体をなす発熱コイル21は、制御コイル23の先端側に直列接続されているので、その全体がエンジン燃焼室CR内に位置している。
【0041】
制御コイル23のエンジン燃焼室CR内面からの突出長hは、3mm以上が確保されている。なお、この突出長hは、一般的に10mm以下に設定される。本明細書では、燃焼室内面のプラグホール開口周縁の3次元的な幾何学的重心位置を起点として、そこからのコイル中心軸線の突出長にて定義する。ただし、プラグホール開口側がテーパ面や座ぐりによる拡径部とされている場合は、その拡径部の開始底の周縁を、プラグホール開口周縁と定義する。また、制御コイル23の全体がプラグホールの外にある場合は、制御コイル23の全長が突出長hである。
【0042】
制御コイル23を、上記のように、エンジン燃焼室内面から突出させる取り付け形態を採用することにより、どのような効果が得られるかを検証した実験結果を、以下に説明する。まず、各コイル21,23の試験品仕様を以下に示す。
(発熱コイル21)
材質:鉄−クロム合金(組成:Al=7.5重量%;Cr=26重量%;Fe=残部)。
・寸法:コイル太さk=0.3mm、コイル中心軸長さCL1=2mm、コイル外径d1=2mm、ピッチP=0.8mm、R20=0.25Ω、R1000/R20=1。
(制御コイル23)
・材質:コバルト−ニッケル−鉄合金(組成:Ni=25重量%、Fe=4重量%;Co=残部)。
・寸法:コイル太さk=0.22mm、コイル中心軸長さCL2=3mm、コイル外径d1=2mm、ピッチP=0.8mm、R20=0.1Ω、R1000/R20=9。
【0043】
・(RH/RC)RT:2.5。
・(RH/RC)1000:0.28。
【0044】
(コイル間ギャップ25)
JL:2mm。
(シーズチューブ11)
材質:SUS310S。
・寸法:本体部11aの外径D1=3.5mm、肉厚t=0.5mm、t/D1=0.14mm、本体部11aの内面から発熱コイル21(または制御コイル23)外面までの距離CG=0.25mm。
【0045】
該試験品を、炭素鋼製のブロックに形成した試験用プラグホールに装着した。制御コイル23のブロック面(燃焼室内面に相当)からの突出長(図2のhに相当)は、第1の実施形態が3mm、比較例が0mmである。そして、シーズヒータのブロック面から突出部を無風状態、及び、送風機により4m/s(弱風)、あるいは6m/s(強風)にて送風しながら、後述する定常制御モードにて、通電抵抗値の目標値を種々に定めてPWM方式により通電し、電流と電圧の値からシーズヒータの通電抵抗値を、また、シーズチューブの表面に接触させた熱電対により飽和温度を測定した。
【0046】
図15は第1の実施形態の結果を、図16は比較例の結果をそれぞれプロットしたものである。この結果によると、図15の第1の実施形態では、無風、弱風及び強風によらず、通電抵抗値と飽和温度との関係を示すプロット点が一本の曲線上にフィットしており、通電抵抗値に応じて、ヒータの飽和温度が一義的に定まっている。これは、燃焼ガス等による冷却の影響を受けても、制御コイル23の抵抗値変化が速やかに追従し、安定な抵抗制御が実現していることを意味している。他方、図16の比較例では、無風、弱風及び強風により、通電抵抗値と飽和温度との関係がみな異なる傾向を示し、通電抵抗値が同じでもヒータの飽和温度が必ずしも同一になっていない。これは、制御コイル23の全体がブロック内に没入しているために、冷却の影響が制御コイル23に及びにくく、制御コイル23の抵抗値が追従変化しなかったためであると考えられる。
【0047】
次に、図1は、本発明の第1の実施形態のグロープラグの制御装置の電気的構成を示す機能ブロック図である。制御装置100は、主制御部110を有する。図1においては、主制御部110の各機能要素をハードウェアロジック的に描いており、以下においてもハードウェアロジックに沿った動作説明を行なうが、等価な機能はマイクロコンピュータによるソフトウェア処理によっても実現できる。
【0048】
図1に示すように、主制御部110は、安定化電源108(レギュレータ)を介して信号処理のための動作電圧を受電する。また、安定化電源108は、バッテリー102からキースイッチ104を介して受電する。キースイッチ104をOFFにすると安定化電源108への電力供給が途絶え、主制御部110は動作を停止する。他方、バッテリー102の電圧(以下、バッテリー電圧という)は、バッテリー端子101F(通常は12V)より、制御装置100内に設けられた半導体スイッチング素子としての複数のFET106のソースに供給されている。また、各FET106のドレインは、複数のグロープラグ1の各シーズヒータ2に通電するために、制御装置100の各プラグ端子101Gを介して、それら各グロープラグ1の通電端子軸に接続されている。また、各FET106のゲートには、主制御部110からのスイッチング信号SWが入力され、グロープラグ1のシーズヒータ2への通電がON/OFFされる。なお、本実施形態では、電流検知機能付きFET(InfineonTechnologies AG 社製 PROFET(登録商標))から構成されている。
【0049】
次に、主制御部110はA/Dコンバータ114を有し、以下の各信号が入力される。
▲1▼バッテリー電圧VB:本実施形態では、FET106への電源入力経路の前段側から分岐入力されている。なお、図示はしていないが、バッテリー電圧VBは、適当に分圧調整してからA/Dコンバータ114へ入力してもよい。
▲2▼各シーズヒータ2への入力電圧(以下、プラグ印加電圧ともいう)Vx:FET106によりスイッチングされた後の電圧波形である。各FET106のドレイン側(ソース側でもよい)の出力を分岐入力している。
▲3▼各シーズヒータ2の通電電流(以下、プラグ通電電流ともいう)Ix:本実施形態では、上記のように、FET106自身から電流検出信号が出力される。なお、各グロープラグ1への通電経路上に電流検出抵抗を設け、その両端電圧差を差動増幅回路により電圧変換して用いてもよい。
【0050】
主制御部110に入力されたプラグ印加電圧Vxとプラグ通電電流Ixとは、A/Dコンバータ114によりデジタル化され、抵抗算出部122に入力される。抵抗算出部122においては、シーズヒータ2の抵抗値(以下、ヒータ抵抗値という)Riを、Vx/Ixにより算出する。プラグ印加電圧Vxは、PWM波形のピーク値(正常に通電されているのであれば、バッテリー電圧VBに等しい)を採用する。
【0051】
前記したバッテリー電圧VBと、抵抗算出部122にて算出されたヒータ抵抗値Riとは、信号管理部132に送られる。信号管理部132は、インターフェース112を介して、マイクロコンピュータにて構成されたエンジン制御ユニット150(EngineControlling Unit:以下、ECUという)と通信可能とされており、以下の2つの機能を兼ねている。
▲1▼信号転送部:ECU150からの要求を受けて、プラグ印加電圧Vxあるいはバッテリー電圧VBや、ヒータ抵抗値Riなどのヒータ通電制御に必要なパラメータを、ECU150に出力する。
▲2▼故障判定部:例えば、抵抗上限値Rmaxを上回っている場合(例えば、ヒータ断線やFET出力不能による)、同じく抵抗下限値Rminを下回っている場合(ヒータ短絡やFET出力端子間の短絡)、バッテリー電圧VBが上限電圧値VBmaxを超える場合に、故障判定結果をなす故障ステータス信号(故障通知信号)を、インターフェース112を介してECU150へ出力する。
【0052】
なお、故障判定部による故障判定結果(信号管理部132による故障ステータス信号MS)は、FET106へのスイッチング信号SWの出力を停止もしくは無効化するためにも使用される。本実施形態においては、NANDゲート回路からなる診断ゲート134により、スイッチング信号生成部111から出力されるスイッチング信号SW´と故障ステータス信号との論理和をとり、スイッチング信号SW´と故障ステータス信号とがともにアクティブのときは、FET106にスイッチング信号SWが出力されないようにしている(つまり、スイッチング信号SW´が無効化されている)。
【0053】
ECU150は、グロープラグ1(シーズヒータ2)を、いずれのモードにより制御するかを指令するための制御指令信号をスイッチング信号生成部111に出力する。図4は、ECU150からの制御指令信号に基づき主制御部110が行なうグロープラグ1(シーズヒータ2)の通電シーケンスの一例を示すものである。下側の図は、FET106によるシーズヒータ2の通電シーケンスを示すものであり、上側の図は、これに対応したシーズヒータ2の抵抗(本実施形態では発熱コイル21と制御コイル23との直列合成抵抗)及びヒータ温度の時間変化を示すものである。ただし、温度及び抵抗の測定は、グロープラグ1をエンジンブロックに取り付けず、室温大気中の静的な環境下に保持して行ったものを用いる。この実施形態では、予熱モードP0により通電を開始し、その後、過渡制御モードP1を経て定常制御モードP2へ移行する。このうち、過渡制御モードP1及び定常制御モードP2においては、グロープラグ1は、FET106によりPWM制御される。
【0054】
定常制御モードP2においては抵抗制御方式による通電がなされる。すなわち、シーズヒータ2(抵抗発熱ヒータ)の抵抗、すなわち、前述のヒータ抵抗値Riが設定範囲内に維持されるように、シーズヒータ2に対する投入電力が調整される。より具体的には、該ヒータ抵抗値Riに対しある目標値Rが定められ、その目標値Rと測定されたヒータ抵抗値Riとの差分ΔR(=R−Ri)の値に応じてデューティ比ηが決定され、該決定されたデューティ比ηによりシーズヒータ2の通電がPWM制御される。
【0055】
プラグ印加電圧(受電電圧:故障判定を行なわないのであれば、バッテリー電圧VBでも代用できる)Vxがある標準値に一定保持されている場合は、ΔRの値に応じて、ヒータ抵抗値Riを目標値Rに近づけるために必要なデューティ比ηを、種々のΔRの値に応じて実験的に求め、図10に示すようなΔRとデューティ比ηとの関係を示すテーブルもしくは関数の形で用意しておき、これを参照して最適のデューティ比ηを決定するようにすればよい。しかし、プラグ印加電圧Vxは変動するので、この場合は、図11に示すように、デューティ比ηをVxとΔRとの2次元テーブル(あるいは2変数関数)の形で用意しておき、これに基づいてデューティ比ηを決定することができる。ΔR=0のときのデューティ比をηsとすれば、ΔRが正のときは抵抗を下げるために投入電力を小さくする、すなわち、デューティ比をηsより小さく設定する。また、ΔRが負のときはデューティ比をηsより大きく設定する。
【0056】
他方、プラグ印加電圧Vxが変動しても、投入電力Wが一定となるように基準デューティ比η0をプラグ印加電圧Vxに応じて定めることができる。この場合、ΔRに応じて、この基準デューティ比η0を補正して用いることにより、最終的なデューティ比ηの決定をより簡便に行なうことができる。すなわち、PWM制御による方形波状のスイッチング電圧波形においては、プラグ印加電圧がVx、デューティ比がη0、ヒータ抵抗がRiのとき、時間平均電圧Vmがη0・VB、同じく時間平均電流ImがVm/Riで表されることを考慮すれば、ヒータに投入される電力Wは、
W=Vm・Im=(η0・Vx)/Ri ・・・・▲1▼
により表される。プラグ印加電圧Vxがある既知の参照値Vxa(例えば、バッテリー電圧11V)であり、デューティ比が同じく既知のηaに設定されたとすると、投入電力Wを等しくするには、
W=(ηa・Vxa)/Ri ・・・・▲2▼
であるから、▲1▼及び▲2▼を比較することにより、基準デューティ比η0は、
η0=ηa・Vxa/Vx ・・・・▲3▼
により決定できる。また、最終的なデューティ比ηは、
η=κ・η0 ・・・・▲4▼
により決定することができる。ただし、κは、ΔRの値に応じて予め実験的に求められている補正係数である。例えばηaがΔR=0とするために最適化された値であったとすれば、ΔR=0のときκ=1であり、ΔR>0のときκ<1、ΔR<0のときκ>1となるように定められる。
【0057】
図4に戻り、過渡制御モードP1は、ヒータ抵抗が飽和する前の昇温過渡期において、ヒータ温度に過度のオーバーシュートが生じないように、上記抵抗制御方式による定常制御モードP2に入る前に実行される通電制御モードである。この過渡制御モードP1の期間を、図9に示すように、抵抗制御方式による定常制御モードP2の期間により置き換えると、昇温過渡期特有の低い抵抗測定値Riを、飽和抵抗を基準に定められた定常制御モードでの目標抵抗値Rに無理やり合わせ込もうとして、過剰な電力による通電がなされる。その結果、ヒータ温度に非常に大きなオーバーシュートが生じるとともに、定常制御モードに切り替わった後も、ヒータ抵抗値Ri及びヒータ温度が安定化するまでに長時間を要する問題を生ずる。そこで、図4の過渡制御モードP1は、該過渡制御モードP1の期間中の積算電力量が、図9に示すように定常制御モードP2による通電期間置き換えて動作させたときに見込まれる該通電期間(破線によりP1として示す期間)の積算電力量よりも低く抑制して、シーズヒータ2の通電制御がなされる。
【0058】
本実施形態においては、シーズヒータ2(抵抗発熱ヒータ)のヒータ抵抗値とは無関係に、図13のようなテーブル(あるいは関数式でもよい)を参照して、プラグ印加電圧Vx(受電電圧)に応じて、過渡制御モードP1におけるPWM制御のデューティ比ηを一義的に定める。また、定常制御モードP2による通電制御時のシーズヒータ2における抵抗の目標値をR0とし、過渡制御モードP1による制御期間終了時の抵抗発熱ヒータの抵抗をR1とし、δR=R0−R1としたとき、δR/R0が±30%(好ましくは±10%)の範囲内に収まるように、過渡制御モードP1のデューティ比及び継続期間が定められている。
【0059】
他方、本実施形態においては、シーズヒータ2の速熱性を高めるために、図4に示すように、過渡制御モードP1による通電制御に入る前に、該過渡制御モードP1よりも平均電力が大きく設定された予熱モードP0により抵抗発熱ヒータへの通電を行なうようにしている。ここでは、予熱モードP0をプラグ印加電圧Vxによる連続通電としているが、過渡制御モードP1よりデューティ比が大きいPWM制御を行ってもよい。また、プラグ印加電圧Vx(受電電圧)が変動する場合は、積算電力量が所定の範囲に収まるように、予熱モードP0による通電期間長さ(以下、予熱時間という)が随時増減調整される。
【0060】
図1に示すように、主制御部110のスイッチング信号生成部111は、ECU150から制御指令信号としてのモード選択信号SP,ST,SSを受け、予熱モード、過渡制御モード及び定常制御モードの各スイッチング信号を生成する。モードの切り替えは、ECU150によるモード選択信号SP,ST,SSの出力切替によりなされる(3つのモード選択信号SP,ST,SSは、いずれかが選択的にECU150から出力され、2以上のものが同時に出力されることはない)。スイッチング信号の生成は、スイッチング信号生成部111を含めた主制御部110の全体をマイクロコンピュータにて構成し、モード毎に信号生成プログラムを個別に用意して、モード選択信号SP,ST,SSに対応する信号生成プログラムを選択起動することにより生成することができる。ただし、本実施形態では、以下のようなハードウェアロジックにより生成する。
【0061】
定常制御モードでは、プラグ印加電圧Vxが基準デューティ比算出部124に入力される。基準デューティ比算出部124はこれを受け、前記▲3▼式に基づいて、プラグ印加電圧Vxに対応した基準デューティ比η0を算出する。該基準デューティ比η0は、第一PWM信号生成部126に送られる。第一PWM信号生成部126にはヒータ抵抗値Riが入力されており、目標抵抗値Rとの差分ΔRが算出される。そして、そのΔRに対応する補正係数κを例えば図12に示すテーブルを参照して求め、前記▲4▼式に基づき基準デューティ比η0を補正して最終的なデューティ比ηとし、該デューティ比ηのPWM信号を出力する。このPWM信号はANDゲート回路130に入力される。そして、該ANDゲート回路130は、定常制御モードの選択信号SSを受けているときにのみ、入力されているPWM信号をORゲート回路132及び診断ゲート134を経てFET106に出力する。これにより、グロープラグ1のシーズヒータ2への通電が、定常制御モードのデューティ比ηにてPWM制御される。
【0062】
次に、過渡制御モードでは、ソフトウェア制御の場合は、図13のテーブルを参照して、プラグ印加電圧Vxに対応した過渡制御モード用のデューティ比η´を求め、該デューティ比η´のPWM信号波形を発生させればよいが、ここでは、以下のようなハードウェア処理を行なう。すなわち、プラグ印加電圧Vxが基準デューティ比算出部124に入力される。基準デューディ比算出部124はこれを受け、前記▲3▼式に基づいて、プラグ印加電圧Vxに対応した基準デューティ比η0を算出し、該基準デューティ比η0に基づくPWM信号が出力される。このPWM信号はANDゲート回路128に入力される。そして、該ANDゲート回路128は、過渡制御モードの選択信号STを受けているときにのみ、入力されているPWM信号をORゲート回路132及び診断ゲート134を経てFET106に出力する。これにより、グロープラグ1のシーズヒータ2への通電が、過渡制御モードのデューティ比η´にてPWM制御される。
【0063】
最後に、予熱モードでは、予熱モードの選択信号SPが2つのANDゲート回路118,125に分配入力される。第一のANDゲート回路118には、予熱時間設定部116からの予熱有効信号PYと選択信号SPとが入力される。予熱時間設定部116は、プラグ印加電圧Vxを受け、例えば図14のようなテーブルを参照して、プラグ印加電圧Vxに対応する予熱時間Tpを読み出し、該予熱時間Tpがタイムアップするまで予熱有効信号PYを出力する。そして、第一のANDゲート回路118からは、FET106の通電信号がORゲート回路132を経てFET106に、予熱時間Tpがタイムアップするまで連続出力される。
【0064】
他方、第二のANDゲート回路125には、予熱モードの選択信号SPが入力される。さらに、予熱時間設定部116からの予熱有効信号PYがNOTゲート回路127に入力される。NOTゲート回路127は、予熱有効信号PYが入力される場合では、出力信号NPが第二のANDゲート回路125に出力されず、予熱有効信号PYがNOTゲート回路127に入力されない場合に、第二のANDゲート回路125に、出力信号NPを出力する。そして、第二のANDゲート回路125に予熱モード選択信号SP、NOTゲート回路127からの出力信号NPが入力された場合、第三のANDゲート回路120に入力される。また、第三のANDゲート回路120には、過渡制御モードの用のPWM制御信号が分配入力されている。なお、ECU150からの予熱モード選択信号SPの出力継続時間は、予熱時間設定部116が設定可能な予熱有効信号PYの最長時間に合わせてある。その結果、予熱有効信号PYがタイムアップしたとき、予熱モード選択信号SPに残り時間が存在すれば、過渡制御モード用のANDゲート回路128が有効化されるまでの間、第二のANDゲート回路125から出力され、第三のANDゲート回路120がこれに代わって過渡制御モードの用のPWM制御信号を出力する。なお、4つのANDゲート回路118,120,128,130の出力がワイヤードOR結線可能な場合は、ORゲート回路132を省略することができる。
【0065】
次に、図6は、過渡制御モードの制御継続期間を管理する第一の処理例を示す(処理はECU150側で行なうが、理解を容易にするために、主制御部110側の処理ステップも合わせて記載している)。ここでの処理は、過渡制御モード時の電力調整を、基本的にプラグ印加電圧Vxに応じた基準デューティ比η0の制御により行い、制御継続期間を固定的に設定することを要旨としている。まず、S21では、経過期間カウンタTS2を初期化し、過渡制御モード選択信号STの出力を開始する。S22〜23は主制御部110側の処理であり、プラグ印加電圧Vxを読み込み、これに対応する過渡制御モード用の基準デューティ比η0を決定する。S24では、Vxの読み込みインターバルを経過期間カウンタTS2に加算する。S25では経過期間カウンタTS2が設定時間に到達したかどうかを確認し、到達していなければ、S26へ進み、基準デューティ比η0に基づく通電を行う。そして、S27で次のサンプリングインターバルがタイムアップするまで待ってS22に返り、以下の処理を繰り返す。そして、S25で経過期間カウンタTS2が設定時間に到達すれば、過渡制御モード選択信号STの出力を停止し、S28にて過渡制御モードによる通電制御を終了して、定常制御モードの管理ルーチンに切り替える。
【0066】
図8は、定常制御モードの制御継続期間を管理する処理例を示す。S31では、経過期間カウンタTS3を初期化し、定常制御モード選択信号SSの出力を開始する。S32〜S36は主制御部110側の処理であり、S32でプラグ印加電圧Vxとプラグ通電電流値Ixとを読み込み、S33でヒータ抵抗値Riを計算する。S34で、その目標値Rからの差分ΔRを計算し、S35で既に説明した方法により、基準デューティ比η0を決定する。また、S36では、その基準デューティ比η0を、ΔRの値に応じて既に説明した方法により補正し、最終的なデューティ比ηを算出する。S37では、Vxの読み込みインターバルを経過期間カウンタTS3に加算する。そして、S38では、経過期間カウンタTS3が、エンジン始動後のヒータ補助加熱(いわゆるアフターグロー)の設定時間A/Gmaxに到達したかどうかを確認し、到達していなければ、S39にてデューティ比ηに基づく通電を行い、そして、S40で次のサンプリングインターバルがタイムアップするまで待ってS32に返り、以下の処理を繰り返す。そして、S38で設定時間A/Gmaxに到達していれば、定常制御モード選択信号STの出力を停止してS41にて定常制御モードによる通電を終了する。
【0067】
次いで、第2の実施形態としてのグロープラグの制御装置400について説明する。図19は、第2の実施形態の制御装置400の電気的構成を示すブロック図である。また、図17は、この第2の実施形態の通電制御装置に用いられるグロープラグ200の主要な構成と、そのグロープラグをエンジンヘッドに取り付けた状態を示した図である。
【0068】
なお、この第2の実施形態の通電制御装置400では、上述した第1の実施形態の通電制御装置100と比較して、グロープラグ200におけるコイル部の発熱コイル及び制御コイルが主に異なるものである。さらに第1の実施形態と比較して主制御部410がECU150から各モード(予熱モード、過渡制御モード、定常制御モード)に関する制御指令信号SP、ST、SSを入力する構成になっておらず、安定化電源108から電力が供給されて動作が開始されると、自身のソフトウェア処理により、各モードに対応したグロープラグ200の通電制御の順に実行する構成となっている点が主に異なる。従って、第1の実施形態の通電制御装置100と異なる部分を中心に説明し、同様の部分については、説明を省略又は簡略化する。
【0069】
図17に示すようにグロープラグ200の抵抗発熱ヒータとして構成されたシーズヒータ210は、第1の実施形態と同様に、先端側が閉じたシーズチューブ211の内側に、先端側に配置された制御コイル223(抵抗発熱体)と、その後端側に直列に接続された突入電流抑制コイル221(突入電流抑制抵抗体)とが絶縁材料としてのマグネシア粉末227とともに封入されている。そして、制御コイル223は、例えばその20℃での電気比抵抗R20が5μΩ・cm以上20μΩ・cm以下、1000℃での電気比抵抗をR1000として、R1000/R20が6以上の材料、具体的にはNi、Co−Fe合金あるいはCo−Fe−Ni合金等により構成されている。また、突入電流抑制コイル221は、例えばその20℃での電気比抵抗R20が80μΩ・cm以上200μΩ・cm以下、1000℃での電気比抵抗をR1000として、R1000/R20が0.8〜3の材料、具体的にはFe−Cr合金あるいはNi−Cr合金等により構成されている。
【0070】
さらに、グロープラグ200は、エンジンブロックEBのプラグホールPHに取り付けられている。シーズヒータ2の先端部はエンジン燃焼室CR内に一定長突出している。図17に示すように、制御コイル223は、エンジン燃焼室CR内に突出している。このように、R1000/R20が6以上の制御コイル223の少なくとも一部をエンジン燃焼室CRの内面から突出して位置させることで、燃料噴霧や燃焼ガスの影響によりヒータが冷却されたとき、制御コイル223にその冷却の影響が直接かつ速やかに及ぶ。その結果、該制御コイル223は、冷却に対して抵抗値が鋭敏に追従し、ヒータ抵抗値を安定に維持できる。
【0071】
さらに、シーズチューブ211内の先端側に、制御コイル223が位置することで、エンジン燃焼室CRにシーズチューブ211を突出する形態でグロープラグ200をエンジンブロックに取り付けた場合、制御コイル223がエンジン燃焼室CRの内面から突出して位置させることが容易にできる。
【0072】
また、突入電流抑制コイル221を、シーズチューブ211内の制御コイル223の後端側に直列に結合させることで、制御コイル223と突入電流抑制コイル221との合成抵抗が増加し、制御コイル223に大きな電流が流れることを抑制できる。よって、FET106の破壊を抑制する。
【0073】
更に、突入電流抑制コイル221は、正の抵抗温度係数を有し、制御コイル223よりも20℃での電気抵抗R20に対する1000℃での電気抵抗R1000の比R1000/R20が小さくする。これにより、シーズチューブ221の先端側に位置する制御コイル223の発熱量が大きくなり、エンジンの燃焼室内を有効に予熱することができる。
【0074】
次に、図19は、本発明の第2の実施形態のグロープラグの制御装置の電気的構成の第2の実施形態を示す機能ブロック図である。
主制御部410は、安定化電源108を介して、信号処理のための安定した動作電圧を受電する。また、安定化電源108は、バッテリー102からキースイッチ104及び端子101Bを介して受電する。従って、キースイッチ104をオン位置及びスタート位置にすると、安定化電源108に電力が供給され、主制御部410が動作する。一方、キースイッチ104をOFFすると、安定化電源108への電力供給が途絶え、主制御部410は動作を停止する。
【0075】
また、バッテリー102の電圧は、端子101Fを介して、各FET106にそれぞれ供給されている。バッテリー102の電圧は、各FET106のドレインに供給され、各FET106のソースは、各端子101Gを介して、複数のグロープラグ200に接続されている。また、各FET106のゲートには、主制御部410からのスイッチング信号が入力され、各グロープラグ200への通電がON/OFFされる。
【0076】
主制御部410には、バッテリー102から各グロープラグ200への印加電圧、各グロープラグ200への通電電流が入力される。主制御部410に入力されたグロープラグ200への印加電圧とグロープラグ200への通電電流の大きさは、図示しないA/Dコンバータによりデジタル化される。
また、主制御部410は、インターフェイスを介して、マイクロコンピュータにより構成されたECU150と通信可能とされている。例えば、グロープラグ200のヒータ断線等の故障通知信号等を送信することができるようにいる。
【0077】
次に、このグロープラグの通電制御装置400によるグロープラグ200の通電制御について図5を示して説明する。まず、S1では積算電力量Gwを初期化する。S2で、主制御部410側からプラグ印加電圧Vxとプラグ通電電流Ixとの各値を取得し、S3では、サンプリングインターバルをτとして、その間の電力量増分Gw1を、Vx・Ix・τにより算出する。S4では、算出された電力量増分Gw1を積算電力量Gwに加算する。S5では積算電力量Gwが設定電力量に到達したかどうかを確認し、到達していなければ、S6で通電をONする。なお、Duty比は100%である。そして、S7へ進み、S7で次のサンプリングインターバルがタイムアップするまで待ってS2に返り、以下の処理を繰り返す。そして、S5で積算電力量Gwが設定電力量に到達すれば、S8にて予熱モードにおける通電制御をOFFして、過渡制御モードの管理ルーチンに切り替える。
【0078】
また、図7は、過渡制御モードの制御継続期間を管理する処理例を示す。この処理は、過渡制御モードの継続期間を固定とせず、ヒータ抵抗値Riが飽和値に到達したかどうかにより、過渡制御モードの終了タイミングを決定することを要旨としている。なお、過渡制御モードの継続期間には上限値を設けている。まず、S121では、経過期間カウンタTS2を初期化する。S122でプラグ印加電圧Vxを読み込み、S123でこれに対応する過渡制御モード用の基準デューティ比η0を決定する。なお、S122では、プラグ通電電流Ixの読み込みも行なう。S124では、Vxの読み込みインターバルを経過期間カウンタTS2に加算する。S125では、読み込んだプラグ印加電圧Vxとプラグ通電電流Ixとに基づいてヒータ抵抗値Riを算出する。S126では、i=1かどうか(初回のヒータ抵抗値R1かどうか)を判断し、成立している場合は、S130へ進み、成立していない場合は、S127に進む。S127でそのヒータ抵抗値Riの、前回のヒータ抵抗値Ri−1からの差分ΔRを計算する。そして、S128では、経過期間カウンタTS2が上限値に到達したか、又はΔRがゼロになっているか(つまり、飽和した)のいずれか(以下、終了条件という)が成立しているかどうかを確認し、終了条件が成立していなければ、S129にて基準デューティ比η0に基づく通電を行い、その後、S130で今回得られたヒータ抵抗値Riを前回のヒータ抵抗値Ri−1に置き換え、さらにS131で次のサンプリングインターバルがタイムアップするまで待った後S122に返り、以下の処理を繰り返す。そして、S128で終了条件が成立していれば、S132にて過度制御モードによる通電制御を終了し、定常制御モードの管理ルーチンに切り替える。
【0079】
図20は、定常制御モードの制御継続期間を管理する処理例を示す。S231では、経過期間カウンタTS3を初期化する。S232でプラグ印加電圧Vxとプラグ通電電流値Ixとを読み込み、S233でヒータ抵抗値Riを計算する。S234で、その目標値Rからの差分ΔRを計算し、S235で既に説明した方法により、基準デューティ比η0を決定する。また、S236では、その基準デューティ比η0を、ΔRの値に応じて既に説明した方法により補正し、最終的なデューティ比ηを算出する。S237では、Vxの読み込みインターバルを経過期間カウンタTS3に加算する。そして、S238では、経過期間カウンタTS3が、エンジン始動後のヒータ補助加熱(いわゆるアフターグロー)の設定時間A/Gmaxに到達したかどうかを確認し、到達していなければ、S239にてデューティ比ηに基づく通電を行い、そして、S240で次のサンプリングインターバルがタイムアップするまで待ってS232に返り、以下の処理を繰り返す。そして、S238で設定時間A/Gmaxに到達していれば、S241にて定常制御モードによる通電を終了する。
【0080】
次に、本発明の第3の実施形態のグロープラグ300について説明する。なお、第3の実施形態のグロープラグ300は、第1の実施形態のグロープラグ1と比較して、コイル部材の発熱コイル及び制御コイルが主に異なるものであり、その他の部分についてはほぼ同様である。従って、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明し、同様な部分については、説明を省略または簡略化する。
【0081】
図18に示すようにグロープラグ300の抵抗発熱ヒータとして構成されたシーズヒータ310は、第1の実施形態と同様に、先端側が閉じたシーズチューブ311の内側に、先端側に配置された第1制御コイル(抵抗発熱体)323と、その後端側に直列に接続された第2制御コイル(突入電流抑制抵抗体)321とが、絶縁材料としてのマグネシア粉末327とともに封入されている。そして、第1制御コイル323と第2制御コイル321とは同一材料からなり、例えばその20℃での電気比抵抗R20が5μΩ・cm以上20μΩ・cm以下、1000℃での電気比抵抗をR1000として、R1000/R20が6以上の材料、具体的にはNi、Co−Fe合金あるいはCo−Fe−Ni合金等により構成されている。そして、第1制御コイル323は、エンジン燃焼室CR内に突出している。このように、R1000/R20が6以上の第1制御コイル323の少なくとも一部をエンジン燃焼室CRの内面から突出して位置させることで、燃料噴霧や燃焼ガスの影響によりヒータが冷却されたとき、第1制御コイル323にその冷却の影響が直接かつ速やかに及ぶ。その結果、コイル部材320は、冷却に対して抵抗値が鋭敏に追従し、ヒータ抵抗値を安定に維持できる。
【0082】
さらに、シーズチューブ311内の先端側に、第1制御コイル323が位置することで、エンジン燃焼室CRにシーズチューブ311を突出する形態でグロープラグ200をエンジンブロックに取り付けた場合、第1制御コイル323がエンジン燃焼室CRの内面から突出して位置させることが容易にできる。
【0083】
また、第2制御コイル321を、第1制御コイル323の後端側に直列に結合させることで、第1制御コイル323と第2制御コイル321との合成抵抗が増加し、第1制御コイル323に大きな電流が流れることを抑制できる。よって、FET106の破壊を抑制する。
【0084】
さらに、第1制御コイル323の線径が、0.2mm、第2制御コイル321の線径が0.275mmと、第2制御コイル321の線径が、第1制御コイル323の線径よりも大きくなっている。このように第2制御コイル321の線径を、第1制御コイル323の線径よりも大きくすることで、第1制御コイル323の発熱量が第2制御コイル321よりも大きくなり、エンジンの燃焼室CR内を有効に予熱することができる。
【0085】
なお、上記の実施形態では、過渡制御モードにおける通電制御形態としてPWM制御を使用していたが、PAM(Pulse
Amplitude Modulation)制御や、周期の一定しない一般のON/OFFスイッチング制御を用いてもよい。さらに、過渡制御モード期間の全体を、一定の非通電期間として定めることもできる。また、上記の実施形態では、図5〜図8に示した管理処理をECU150と主制御部110とで分担する形で行なったが、処理分担形態はこれに限られるものではない。例えば、主制御部110が、ECU150からの起動信号(例えばキーON信号)を受けて、図5〜図8の管理処理を単独で行なうように構成してもよい。
【0086】
なお、上記実施形態では、第1の実施形態のグロープラグの制御装置に、第1のグロープラグを接続して制御を行う、または、第2の実施形態のグロープラグの制御装置に、第2のグロープラグを接続して制御を行ったが、これに限られず、第1のグロープラグの制御装置に、上述した第2、第3のグロープラグを接続しても良いし、第2のグロープラグの制御装置に上述した第1、第3のグロープラグを接続しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のグロープラグの制御装置の、実施形態1に係る電気的構成を示す機能ブロック図。
【図2】本発明に適用可能なグロープラグの一例を示す縦断面図。
【図3】図2のシーズヒータ内部の構造を示す縦断面図。
【図4】本発明のグロープラグの制御装置によるグロープラグの実施形態1を示す説明図。
【図5】第2の実施形態の予熱モードに係る通電継続期間の管理処理を示すフローチャート。
【図6】第1の実施形態の過渡制御モードに係る通電継続期間の管理処理を示すフローチャート。
【図7】第2の実施形態の過渡制御モードに係る通電継続期間の管理処理を示すフローチャート。
【図8】第1の実施形態の定常制御モードに係る通電継続期間の管理処理を示すフローチャート。
【図9】従来のグロープラグの制御装置によるグロープラグの通電形態と、その問題点を示す説明図。
【図10】定常制御モードにて使用する、ΔRとデューティ比との関係を与えるテーブルを模式的に示す図。
【図11】同じく受電電圧が変動する場合の、ΔRとデューティ比との関係を与える二次元テーブルを模式的に示す図。
【図12】定常制御モードにて使用する、ΔRとデューティ比補正係数との関係を与えるテーブルを模式的に示す図。
【図13】過渡制御モードにて使用する、受電電圧とデューティ比との関係を与えるテーブルを模式的に示す図。
【図14】予熱モードにて使用する、受電電圧と予熱時間との関係を与えるテーブルを模式的に示す図。
【図15】本発明の効果を確認するために行なった実施形態1の実験結果を示すグラフ。
【図16】同じく、比較例の実験結果を示すグラフ。
【図17】本発明のグロープラグの制御装置によるグロープラグの実施形態2を示す説明図。
【図18】本発明のグロープラグの制御装置によるグロープラグの実施形態3を示す説明図。
【図19】本発明のグロープラグの制御装置の実施形態2に係る電気的構成を示す機能ブロック図。
【図20】第2の実施形態の定常制御モードに係る通電継続期間の管理処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
1、200、300 グロープラグ
2 シーズヒータ(抵抗発熱ヒータ)
20、220、320 コイル部材
21、 発熱コイル(抵抗体)
23、223 制御コイル(抵抗発熱体)
221突入電流抑制コイル
321 第2制御コイル
323 第1制御コイル
100、400 グロープラグの制御装置

Claims (11)

  1. 軸線方向に延びる抵抗発熱ヒータを有するグロープラグを、該抵抗発熱体ヒータの先端部がエンジン燃焼室内に突出する形態にてエンジンブロックに取り付け、その状態で前記抵抗発熱ヒータを通電制御するグロープラグの制御装置であって、
    グロープラグの抵抗発熱ヒータの抵抗が設定範囲内に維持されるように、前記抵抗発熱ヒータに対する通電電力を該抵抗発熱ヒータの抵抗測定値の、目標値からの差分に応じてデューティ比を定めるPWM制御により調整する定常制御モードを有し、
    他方、前記グロープラグとして、前記抵抗発熱ヒータが、20℃での電気抵抗R20に対する1000℃での電気抵抗R1000の比R1000/R20が6以上となる抵抗発熱体を有するものを使用し、かつ、該抵抗発熱体の少なくとも一部が前記エンジン燃焼室の内面から突出して位置するように、前記グロープラグを前記エンジンブロックに取り付け、その状態で前記抵抗発熱ヒータを前記定常制御モードで通電制御することを特徴とするグロープラグの制御装置。
  2. 前記定常制御モードにおいて前記抵抗発熱ヒータは、前記抵抗発熱体に直列に接続される半導体スイッチを用いて前記通電制御する請求項1に記載のグロープラグの制御装置。
  3. 前記抵抗発熱ヒータは、先端側が閉じた筒状のシーズチューブを備え、
    前記抵抗発熱体が、前記シーズチューブの先端部に接続することを特徴とする請求項1または2に記載のグロープラグの制御装置。
  4. 前記抵抗発熱ヒータは、前記抵抗発熱体の後端側に直列に結合され、前記抵抗発熱体への突入電流を低減するための突入電流抑制抵抗体を備えることを特徴とする請求項に記載のグロープラグの制御装置。
  5. 前記突入電流抑制抵抗体は、正の抵抗温度係数を有し、且つ前記抵抗発熱体よりも20℃での電気抵抗R20に対する1000℃での電気抵抗R1000の比R1000/R20が小さいことを特徴とする請求項に記載のグロープラグの制御装置。
  6. 前記抵抗発熱体及び突入電流抑制抵抗体は、同一材料からなるコイル部材であって、
    前記突入電流抑制抵抗体の線径が、前記抵抗発熱体の線径よりも大きいことを特徴とする請求項に記載のグロープラグの制御装置。
  7. 前記抵抗発熱ヒータは、先端側が閉じた筒状のシーズチューブと、
    前記抵抗発熱体と、
    先端がシーズチューブの先端部に接続されると共に、後端が前記抵抗発熱体に結合され、正の抵抗温度係数を有し、且つ、20℃での電気抵抗R20に対する1000℃での電気抵抗R1000の比R1000/R20が前記抵抗発熱体よりも小さい発熱体と、を備える請求項1または2に記載のグロープラグの制御装置。
  8. 前記抵抗発熱体の全部が前記エンジン燃焼室の内面から突出することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のグロープラグの制御装置。
  9. 前記定常制御モードによる通電制御の開始に先立って過渡制御モードによる制御期間を設け、
    前記過渡制御モードによる制御期間中の前記抵抗発熱ヒータへの積算電力量が、該過渡制御モードによる制御期間を前記定常制御モードによる通電期間に置き換えて動作させたときに見込まれる該通電期間の積算電力量よりも低く設定される請求項1ないしのいずれか1項に記載のグロープラグの制御装置。
  10. 前記定常制御モードによる通電制御の開始に先立って過渡制御モードによる制御期間を設け、
    該過渡制御モードは、前記抵抗発熱ヒータへの通電が許容される通電許容期間と、該通電許容期間よりも通電が制限される通電制限期間との組合せにより制御を行なうものであり、前記過渡制御モードによる制御期間中の前記通電許容期間の比率を、前記抵抗発熱ヒータの抵抗とは無関係に、前記抵抗発熱ヒータの受電電圧に応じて一義的に定める請求項1ないしのいずれか1項に記載のグロープラグの制御装置。
  11. 前記定常制御モードによる通電制御の開始に先立って、前記抵抗発熱ヒータの過昇を防止するための過渡制御モードによる制御期間を設け、
    前記定常制御モードによる通電制御時の前記抵抗発熱ヒータの抵抗目標値をR0とし、前記過渡制御モードによる制御期間終了時の前記抵抗発熱ヒータの抵抗をR1とし、δR=R0−R1としたとき、δR/R0が±30%の範囲内に収まるものとされる請求項1ないし10のいずれか1項に記載のグロープラグの制御装置。
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