JP2008042317A - 駆動回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチング素子として電圧制御型トランジスタを備えた駆動回路において、回路規模の大型化や制御装置の処理負荷の増加を招くことなく、スイッチング素子の発熱を抑制しつつスイッチングノイズを低減できるようにする。
【解決手段】エンジンECUのMPU2から出力されるチャージ駆動信号によりチャージSW26がオン/オフされて、コンデンサ28にインジェクタ4開弁用の高電圧を蓄積するインジェクタ駆動回路において、チャージSW26を構成しているMOSFETのゲート抵抗として、NTC型のサーミスタ30を用いる。この結果、チャージSW26の低温時には、ゲート抵抗が大きくなってスイッチングノイズが抑制され、チャージSW26の温度が上昇すると、ゲート抵抗が低下して、チャージSW26の発熱が抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、スイッチング素子として電圧制御型トランジスタを備えた駆動回路に関する。
MOSゲート構造の電界効果トランジスタ(MOSFET)や絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)等の電圧制御型トランジスタは、スイッチング速度が速いことから、駆動回路のスイッチング素子として広く利用されている。
ところで、この電圧制御型トランジスタは、高速にスイッチング動作させると、スイッチングノイズが発生し、他の電子機器に影響を与えることがあった。
そこで、従来、電圧制御型トランジスタをスイッチング素子として備えた駆動回路では、スイッチング素子の制御端子(つまりゲート)に制御電圧を入力する入力経路を2系統にして、各経路に抵抗値が異なるゲート抵抗を設け、駆動回路の使用状態に応じて、スイッチング素子に制御電圧を入力するのに使用する経路を、2つの経路の何れかに切り換えることが提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
つまり、スイッチングノイズを抑える必要があるときには、ゲート抵抗の抵抗値が大きい方の経路を使って制御電圧を入力することで、スイッチング素子のゲート電圧を緩やかに変化させ(換言すればスイッチング速度を抑制し)、スイッチングノイズを抑える必要がないときには、ゲート抵抗の抵抗値が小さい方の経路を使って制御電圧を入力することで、スイッチング素子のゲート電圧を速やかに変化させて、高速なスイッチング動作を実現するのである。
また、特許文献1では、入力経路の切換条件として、スイッチング素子の温度を検出し、スイッチング素子の温度が低いときには、ゲート抵抗の抵抗値が大きい方の経路を使って制御電圧を入力することで、スイッチングノイズの発生を抑制し、スイッチング素子の温度が高くなると、ゲート抵抗の抵抗値が小さい方の経路を使って制御電圧を入力することで、スイッチング素子の温度上昇を抑えることも提案されている。
つまり、スイッチング素子のゲート電圧の立上がり速度や立下がり速度を抑えると、スイッチングノイズは低減できるものの、ゲート電圧を高速に変化させた場合に比べて、ゲート電圧の変化時に消費される電力量が多くなって、スイッチング素子の発熱量も増加することから、この提案の技術では、スイッチング素子の温度を監視しながら制御電圧の入力経路を切り換えることで、スイッチング素子の発熱を抑制しつつ、スイッチングノイズを低減するようにしているのである。
特開2005−197784号公報
しかしながら、上記提案のように、制御電圧の入力経路を複数形成し、スイッチング素子の温度に応じて、制御電圧の入力経路を切り換えるようにすると、入力経路を一系統にした一般的な駆動回路に比べて、回路構成が複雑になり、また、入力経路切換用の制御回路も別途必要になるため、駆動回路の大型化を招くといった問題があった。
一方、制御電圧の入力経路を切り換えることなく、スイッチング速度を変化させる方法としては、駆動回路を介して制御対象を制御する制御装置(マイクロコンピュータ等)により、制御電圧の立上がり或いは立下がり特性を制御することも考えられる。
しかし、このような方法では、駆動回路の大型化を防止できても、制御装置側での処理負荷が大きくなってしまい、制御装置本体の機能を低下させてしまうという問題が生じる。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、スイッチング素子として電圧制御型トランジスタを備えた駆動回路において、その回路規模を大型化したり、駆動回路を介して制御対象を制御する制御装置の処理負荷を増加させることなく、スイッチング素子の発熱を抑制しつつスイッチングノイズを低減できるようにすることを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の駆動回路においては、スイッチング素子の制御端子に制御電圧を入力する入力経路上に、温度上昇に対して抵抗値が減少する負の温度特性を有する温度検出素子が設けられている。
従って、スイッチング素子の温度が低いときには、温度検出素子の抵抗値(換言すればゲート抵抗の抵抗値)が大きくなって、スイッチングノイズが抑制され、スイッチング素子の温度が高くなると、温度検出素子の抵抗値(換言すればゲート抵抗の抵抗値)が小さくなって、スイッチング素子のターンオフ時やターンオン時に消費される電力量、延いてはスイッチング素子の発熱量、が抑制されることになる。
そして、本発明の駆動回路によれば、スイッチング素子の発熱を抑制しつつ、スイッチングノイズを低減することができるにもかかわらず、そのための構成としては、従来の駆動回路のゲート抵抗に代えて、負の温度特性を有する温度検出素子を設けるか、或いは、この温度検出素子を追加するだけでよく、ゲート抵抗の抵抗値をスイッチング素子の温度に応じて切り換えるための制御回路を設ける必要がない。
よって、本発明によれば、スイッチング素子の発熱を抑制しつつスイッチングノイズを低減可能な駆動回路を、極めて簡単に、しかも低コストで実現できることになる。
ところで、スイッチング素子の入力経路を一系統とし、その経路上に温度検出素子を設けた場合には、スイッチング素子のターンオン時とターンオフ時のスイッチング速度が共に温度に応じて変化することになるが、スイッチング素子に接続される負荷によっては、スイッチング素子のターンオン時又はターンオフ時のスイッチング速度を一定にして、負荷電流の立上がり又は立下がり特性を一定したいことがある。
そこでこのような場合には、請求項2に記載のように、温度検出素子には電流方向を規制するダイオードを直列に接続し、この温度検出素子とダイオードとの直列回路に対しては抵抗を並列に接続するようにするとよい。
つまりこのようにすれば、温度検出素子に直列に接続されたダイオードによって、温度検出素子に電流が流れるのを、スイッチング素子のターンオン時及びターンオフ時の何れか一方に制限することができる。このため、スイッチング素子のゲート抵抗は、ダイオードを介して温度検出素子に電流が流れるスイッチング素子のターンオン時若しくはターンオフ時にのみ、スイッチング素子の温度に応じて(温度が高いほど抵抗値が小さくなるように)変化することになり、ダイオードにより温度検出素子に電流が流れるのを阻止されるスイッチング素子のターンオフ時又はターンオン時には、略一定の抵抗値となる。
よって、請求項2に記載の駆動回路によれば、スイッチング素子のターンオン時及びターンオフ時の一方のタイミングでのみ、スイッチング素子の温度に応じてスイッチング速度を変化させ、他方のタイミングでは、スイッチング素子のスイッチング速度を略一定にすることができるようになる。
一方、スイッチング素子に接続される負荷によっては、スイッチング素子のターンオン時とターンオフ時のスイッチング速度を個々に設定したい場合もあるが、このような場合には、請求項3に記載のように、スイッチング素子への制御電圧の入力経路を、ダイオードにより電流方向が互いに逆方向に規制された2つの経路にて構成し、この2つの経路に、それぞれ、温度検出素子を設けるようにしてもよい。
つまり、このようにすれば、各経路に設ける温度検出素子の抵抗値及び温度特性によって、スイッチング素子のスイッチング速度を、ターンオン時とターンオフ時とで個々に設定することができるようになり、負荷の駆動開始時及び駆動停止時に流れる負荷電流の変化を任意に設定することが可能となる。
なお、本発明(請求項1〜請求項3)の駆動回路において、スイッチング素子のターンオン時やターンオフ時のスイッチング速度を負荷に応じてより最適に設定できるようにするには、請求項4に記載のように、温度検出素子に対して抵抗を直列又は並列に接続して、温度検出素子とこれらの抵抗との合成抵抗により、スイッチング素子のゲート抵抗を設定するようにしてもよい。
また次に、温度検出素子は、スイッチング素子の温度が高くなったときに、ゲート抵抗の抵抗値を低下させて、スイッチング素子の発熱を抑制するものであるため、スイッチング素子の熱が温度検出素子に効率よく伝達されるようにすることが望ましく、そのためには、請求項5に記載のように、温度検出素子を、スイッチング素子と同一基板に実装するとよい。
また、この場合、特に、請求項6に記載のように、スイッチング素子には、放熱用のヒートシンク部が設けられたものを用い、基板には、ヒートシンク部が接触する接触パターンを形成し、その接触パターンを、温度検出素子の実装位置まで延設するとよい。
つまり、このようにすれば、スイッチング素子の熱が、基板上の接触パターンを介して、温度検出素子に直接伝達されることになり、スイッチング素子のゲート抵抗を、スイッチング素子の温度変化に対し、極めて高い応答性で変化させることができ、スイッチング素子の発熱をより良好に防止することが可能となる。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は本発明が適用された燃料噴射弁(インジェクタ)の駆動回路とその周辺装置を表す説明図である。
図1に示すように、本実施形態の駆動回路は、自動車用のエンジンを制御する電子制御装置(ECU)内に組み込まれ、制御量演算用のマイクロプロセッサ(MPU)2から出力される駆動信号に従いエンジンの各気筒に設けられたインジェクタ4を駆動し、インジェクタ4からエンジン各気筒に燃料を噴射供給させるためのものであり、エンジン各気筒のインジェクタ4のソレノイド6の一端をそれぞれグランドに接地する複数のスイッチング素子からなる気筒SW(SWはスイッチを表す)8を備える。
また、駆動回路には、各気筒のインジェクタ4のソレノイド6の他端に各気筒共通の通電ライン9を介して高電圧を印加することで、気筒SW8により一端が接地されたインジェクタ4のソレノイド6に電流を流し、インジェクタ4を開弁させる高電圧放電SW10、この高電圧放電SW10がインジェクタ4のソレノイド6に印加する高電圧を生成する高電圧チャージ回路20、高電圧の印加によってインジェクタ4が開弁した後、ダイオード12及び通電ライン9を介してインジェクタ4のソレノイド6に電流を流し、インジェクタ4の開弁状態を保持する定電流SW14、及び、アノードがグランドラインに接地され、カソードが通電ライン9に接続され、定電流SW14のオフ時(つまりインジェクタ4の閉弁時)にソレノイド6に蓄積されたエネルギを放出させるダイオード16、も設けられている。
そして、気筒SW8、高電圧放電SW10及び定電流SW14は、それぞれ、nチャネルのMOSFETにより構成されており、MPU2から出力されるインジェクタ駆動信号によりオン/オフされる。
つまり、図2に示すように、MPU2からインジェクタ駆動信号(ハイレベル)が出力されると(時点t1)、気筒SW8がオン状態となって、インジェクタ4への通電を許可する。また、高電圧放電SW10は、MPU2からインジェクタ駆動信号(ハイレベル)が出力されると(時点t1)、予め設定された高電圧印加時間△Tが経過するまで(時点t2)オン状態となって、インジェクタ4に高電圧を印加することで、インジェクタ4に開弁に必要な大電流を流し、インジェクタ4を開弁させる。また、定電流SW14は、MPU2からのインジェクタ駆動信号(ハイレベル)の出力期間中、インジェクタ4に流れる電流(インジェクタ電流)が、インジェクタ4を開弁状態に保持するのに必要な保持電流となるように制御される。そして、気筒SW8及び定電流SW14は、MPU2からのインジェクタ駆動信号の出力が停止される(時点t3)と、オフ状態となり、インジェクタ4への通電を遮断する。
次に、高電圧チャージ回路20は、一端が電源ラインに接続されたコイル22と、このコイル22の他端にアノードが接続されたダイオード24とを備え、チャージSW26によりコイル22の他端を周期的にグランドラインに接地することでコイル22に電流を流し、コイル22への通電遮断時にコイル22とダイオード24との接続点に発生した高電圧により、ダイオード24を介してコンデンサ28を充電することで、インジェクタ開弁用の高電圧をコンデンサ28に蓄積する、周知の昇圧回路である。
チャージSW26は、本発明のスイッチング素子に相当するものであり、nチャネルのMOSFETにより構成されている。そして、このチャージSW26のゲートには、ゲート抵抗として、チャージSW26の温度に応じて抵抗値が変化するサーミスタ30が接続されている。
そして、チャージSW26のゲートには、サーミスタ30を介して、MPU2から周期的に出力されるチャージ駆動信号(図2参照)が入力され、チャージSW26は、このチャージ駆動信号により繰り返しオン/オフされることにより、コンデンサ28に高電圧を充電する。
つまり、MPU2は、コンデンサ28の両端電圧(チャージ電圧)をチャージ電圧モニタ信号として取り込み、図2に示すように、インジェクタ4の駆動時に高電圧放電SW10を介してコンデンサ28に蓄積された電荷が放電されると、その後(時点t2以降)、チャージ電圧が所定の高電圧になるまで、一定周期でレベルが反転するチャージ駆動信号を出力することで、高電圧チャージ回路20を駆動して、コンデンサ28に高電圧を充電させる。
なお、サーミスタ30は、温度の上昇に対して抵抗が減少するNTC(negative temperature coefficient)サーミスタであり、本発明の温度検出素子に相当する。そして、サーミスタ30は、チャージSW26の熱が効率よく伝達されるように、当該駆動回路が組み付けられる回路基板上で、チャージSW26の近傍に実装されている。
つまり、図3に示すように、回路基板には、サーミスタ30を、チャージSW26を構成するMOSFETの横に配置できるように、チャージSW26のゲート端子パターン27が形成され、しかも、チャージSW26が実装される基板面には、チャージSW26周囲のヒートシンク部が接触する接触パターン25が形成されている。
そして、この接触パターン25は、サーミスタ30が実装される基板面まで延設され、サーミスタ30は、その延設された接触パターン上に配置されている。このため、サーミスタ30の抵抗値は、チャージSW26の温度変化に対応して極めて応答性よく変化することになる。
上記のように構成された本実施形態の高電圧チャージ回路20では、図4に示すように、MPU2からチャージ駆動信号(ハイレベル)が出力されると(時点t21)、チャージSW26がターンオンして、コイル22への通電を開始するが、このターンオン時には、負荷がコイル22であるためドレイン電流が徐々に増加し、ドレイン電流の急変によりノイズが発生することはない。
しかし、MPU2からのチャージ駆動信号(ハイレベル)の出力が停止されて(時点t22)、チャージSW26がターンオフする際には、ゲート電圧がしきい値電圧からグランド電位まで低下する間の立下がり速度に応じてドレイン電流が変化するため、ゲート電圧の立下がり速度が速いとドレイン電流が急変してノイズ(ラジオノイズ等)が発生し、自動車に搭載された他の機器(オーディオ機器等)に影響を与えることがある。
そこで、本実施形態では、チャージSW26を構成しているMOSFETのゲート抵抗としてNTC型のサーミスタ30を用いることにより、チャージSW26の温度が低いときには、ゲート抵抗(つまりサーミスタ30)の抵抗値が大きくなり、逆に、チャージSW26の温度が上昇すると、その温度上昇に応じてゲート抵抗(つまりサーミスタ30)の抵抗値が低下するようにしている。
このため、チャージSW26の温度が低いときには、図5(a)に示すように、チャージSW26のターンオフ時のゲート電圧の立下がり速度が遅くなって、ノイズの発生が抑制され、逆に、チャージSW26の温度が高いときには、図5(b)に示すように、チャージSW26のターンオフ時のゲート電圧の立下がり速度が速くなって、ゲート電圧の立下がり時にチャージSW26で消費される電力量が低下し、チャージSW26の発熱が抑制されることになる。
つまり、チャージSW26のターンオフ時に消費される電力量(換言すれば損失)は、そのときのドレイン電流とドレイン−ソース間電圧とを乗じることで求められることから、図5(a)、(b)に示す斜線部分がチャージSW26のターンオフ時の損失を表すものとなる。
そして、図5(a)に示すように、チャージSW26のゲート電圧の立下がり速度が遅い場合には斜線部分の面積が大きくなるため、損失が大きくなり、図5(b)に示すように、チャージSW26のゲート電圧の立下がり速度が速い場合には斜線部分の面積が小さくなるため、損失も小さくなる。また、この損失分は、チャージSW26から熱となって放出されるため、チャージSW26の損失が大きくなると、発熱も大きくなる。
従って、本実施形態のように、チャージSW26のゲート抵抗としてNTC型のサーミスタ30を用いるようにすれば、チャージSW26の温度が低いときに発生するスイッチングノイズ(ラジオノイズ等)を抑制しつつ、チャージSW26の温度が高くなったときに、チャージSW26の発熱を抑えて、チャージSW26が過熱によって故障するのを防止することができるようになる。
なお、図4は、図2に符号Aで示すチャージ駆動信号一周期当たりのチャージSW26のゲート電圧、ドレイン電流、ドレイン−ソース間電圧の変化を表すタイムチャートであり、図5(a)、(b)は、図4に符号Bで示すチャージ駆動信号立下がり時のチャージSW26のゲート電圧、ドレイン電流、ドレイン−ソース間電圧の変化を拡大して表すタイムチャートである。
ところで、本実施形態の駆動回路において、チャージSW26の温度が高い場合には、チャージSW26のゲート抵抗が小さくなってスイッチング速度(ターンオフ時のゲート電圧の立下がり速度)が速くなるため、スイッチングノイズ(ラジオノイズ等)が発生し易くなる。
しかし、本実施形態の駆動回路はインジェクタ4の駆動回路であり、チャージSW26の温度が高くなるのは、エンジン回転数が高く、インジェクタ4の単位時間当たりの駆動回数が多くなって、チャージSW26の駆動回数が多くなったときであるため、チャージSW26の発熱を抑制することによってスイッチングノイズが発生しても、特に問題になることはない。
つまり、エンジン回転数が高いときには、エンジン音や自動車の走行音が大きくなるので、チャージSW26の発熱を抑えることによりチャージSW26からラジオノイズが発生するようになっても、ラジオノイズはエンジン音や走行音により打ち消され、特に問題になることはないのである。
一方、本実施形態のように、チャージSW26の温度が低いときに発生するスイッチングノイズ(ラジオノイズ等)を抑制しつつ、チャージSW26の温度が高くなったときに、チャージSW26の発熱を抑えるようにするには、例えば、図7に示すように、チャージSW26へのチャージ駆動信号の入力経路を2系統にし、各経路に抵抗値の異なるゲート抵抗42、44を設け、駆動回路が組み込まれるエンジンECUの内部温度が低いときには、MPU2から抵抗値の大きいゲート抵抗42が設けられた入力経路にチャージ駆動信号(第1チャージ駆動信号)を入力し、エンジンECUの内部温度が高いときには、MPU2から抵抗値の小さいゲート抵抗44が設けられた入力経路にチャージ駆動信号(第2チャージ駆動信号)を入力するようにしてもよい。
しかし、このような従来技術による対策では、チャージSW26へのチャージ駆動信号の入力経路を2系統にするだけでなく、エンジンECUの内部温度を検出するモニタ回路50を設けて、その検出信号(ECU温度モニタ信号)をMPU2に入力するようにし、MPU2側では、そのECU温度モニタ信号から、ECU温度がチャージSW26の発熱を抑えるべき温度に達したか否かを判断して、チャージ駆動信号の出力先を切り替える処理を実行するようにする必要があり、エンジンECUの構成が複雑になると共にMPU2の処理負荷が増大する。
これに対し、本実施形態の駆動回路によれば、インジェクタ4の駆動回路において要求されている発熱の抑制、ラジオノイズの抑制、といった相反する要求を、チャージSW26のゲート抵抗にサーミスタ30を設けるという極めて簡単な構成で満足することができるようになり、インジェクタ4の駆動回路に従来技術を適用した図7の駆動回路に比べて、エンジンECUの構成を簡単にし、しかも、MPU2の処理負荷を軽減することができるようになる。
なお、図7において、ECU内部温度のモニタ回路50は、ECUの内部温度検出用のサーミスタ52と、このサーミスタ52に直列に接続されて電源電圧+Bを分圧する抵抗54と、このサーミスタ52の両端電圧(換言すれば電源電圧+Bをサーミスタ52と抵抗54とで分圧した分圧電圧)をECU温度モニタ信号としてMPU2に入力するための抵抗56と、この抵抗56を介して入力されるECU温度モニタ信号からノイズを除去するコンデンサ58とから構成されている。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて、種々の態様をとることができる。
例えば、上記実施形態では、本発明をインジェクタの駆動回路に適用した場合について説明したが、本発明は、モータの回転速度や回転方向を制御するのに使用されるHブリッジ回路等、MOSFETやIGBT等の電圧制御型トランジスタをスイッチング素子として用いる駆動回路であれば、どのような駆動回路であっても適用することができる。
また、上記実施形態では、温度検出素子としてのサーミスタ30は、チャージSW26へのチャージ駆動信号の入力経路に単に設けるものとして説明したが、サーミスタ30の抵抗値だけでは所望のゲート抵抗を実現できないような場合には、サーミスタ30に対して並列若しくは直列に抵抗を設け、その抵抗とサーミスタ30との合成抵抗により、所望のゲート抵抗を実現するようにしてもよい。
また、本発明は、チャージSW26に限らず、スイッチング素子として用いられる電圧制御型トランジスタであれば、上記実施形態と同様に適用することができるが、そのスイッチング素子の用途によっては、スイッチング素子がターンオン(又はターンオフ)する際のスイッチング速度のみを温度に応じて変化させ、ターンオフ(又はターンオン)時のスイッチング速度は常時一定にしたい場合がある。
そこでこのような場合には、図6(a)、(b)に示すように、サーミスタ30にダイオード32を直列に接続し、サーミスタ30とダイオード32との直列回路に対し抵抗34を並列に接続するようにするとよい。
つまりこのようにすれば、ダイオード32の向きによってサーミスタ30に流れる電流方向を規制することができることから、サーミスタ30(換言すれば素子温度)によりスイッチング速度を制御し得るタイミングを、ターンオン時及びターンオフ時の何れか一方に制限することができ、他方のタイミングでは、サーミスタ30にて検出される温度に関係なくゲート抵抗を略一定の抵抗値にして、スイッチング速度を略一定に保持することができるようになる。
具体的には、スイッチング素子36がnチャネルのMOSFETにて構成されている場合、図6(a)に示すように、ダイオード32を、スイッチング素子36のゲートから電流を流し出す方向に設ければ、スイッチング素子36をオンするために駆動信号(ハイレベル)が入力された際には、スイッチング素子36のゲートには抵抗34を介して電流が流れ込み、サーミスタ30には電流が流れないので、スイッチング素子36のターンオン時のスイッチング速度を略一定にすることができる。
また逆に、図6(b)に示すように、ダイオード32を、スイッチング素子36のゲートへ電流を流し込む方向に設ければ、スイッチング素子36をオフするために駆動信号をローレベルにした際に、スイッチング素子36のゲートに蓄積された電荷は抵抗34を介して放電され、サーミスタ30には電流が流れないので、スイッチング素子36のターンオフ時のスイッチング速度を略一定にすることができる。
また例えば、図6(c)に示すように、スイッチング素子36への制御電圧の入力経路を、ダイオード32、33により電流方向が互いに逆方向に規制された2つの経路にて構成し、この2つの経路に、それぞれ、抵抗値の異なるサーミスタ30、31を設けるようにすれば、各経路に設けるサーミスタ30、31の抵抗値と温度特性によって、スイッチング素子36のスイッチング速度を、ターンオン時とターンオフ時とで個々に設定することができるようになる。
また次に、上記の説明では、スイッチング素子には、nチャネルのMOSFETが使用されるものとして説明したが、スイッチング素子は、pチャネルのMOSFETであっても、或いは、IGBT等、MOSFET以外の電圧制御型トランジスタであっても、本発明を適用することができる。また、温度検出素子としても、負の温度特性を有する抵抗体であれば、サーミスタ以外の温度検出素子を用いてもよい。
実施形態のインジェクタの駆動回路及びその周辺装置を表す説明図である。 インジェクタ駆動回路全体の動作を説明するタイムチャートである。 チャージSWとサーミスタの基板への実装状態を説明する説明図である。 チャージ駆動信号一周期当たりのチャージSWの動作を説明するタイムチャートである。 チャージゲート駆動信号の立下がり時のチャージSWの動作を説明するタイムチャートである。 スイッチング素子の入力経路の他の構成例を表す説明図である。 従来技術を適用したインジェクタの駆動回路及びその周辺装置を表す説明図である。
符号の説明
2…MPU、4…インジェクタ、6…ソレノイド、8…気筒SW、9…通電ライン、10…高電圧放電SW、14…定電流SW、12,16…ダイオード、20…高電圧チャージ回路、22…コイル、24…ダイオード、25…接触パターン、26…チャージSW、27…ゲート端子パターン、28…コンデンサ、30,31…サーミスタ、32,33…ダイオード、34…抵抗、36…スイッチング素子、42,44…ゲート抵抗、50…モニタ回路。

Claims (6)

  1. 制御端子に入力される制御電圧により動作する電圧制御型トランジスタからなるスイッチング素子を備えた駆動回路において、
    前記スイッチング素子の制御端子に制御電圧を入力する入力経路上に、温度上昇に対して抵抗値が減少する負の温度特性を有する温度検出素子を設けたことを特徴とする駆動回路。
  2. 前記温度検出素子には電流方向を規制するダイオードが直列に接続され、該温度検出素子とダイオードとの直列回路には抵抗が並列に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の駆動回路。
  3. 前記入力経路は、ダイオードにより電流方向が互いに逆方向に規制された2つの経路からなり、前記温度検出素子は、これら2つの経路にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の駆動回路。
  4. 前記温度検出素子には、抵抗が直列又は並列に接続されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の駆動回路。
  5. 前記温度検出素子は、前記スイッチング素子と同一基板に実装されていることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の駆動回路。
  6. 前記スイッチング素子には、放熱用のヒートシンク部が設けられ、前記基板には、該ヒートシンク部が接触する接触パターンが設けられ、該接触パターンは、前記温度検出素子の実装位置まで延設されていることを特徴とする請求項5に記載の駆動回路。
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