JP2005150920A - 出力回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】 負荷を駆動する状態遷移時の発熱を低減し、相乗的な発熱を防止する。
【解決手段】 出力回路11では、いずれか一方のパワーMOSFET16a,16bが負荷13を駆動して定電流制御を行っており、パワーMOSFET16a,16bの温度を温度センサ17a,17bで監視する。パワーMOSFET16aが動作中は、温度センサ17aが一定の設定温度を超えたことをモニタすると、制御回路14が駆動回路15に切換信号を送り、パワーMOSFET16aをOFF状態にして、同時にパワーMOSFET16bをON状態にする切換え動作を行う。パワーMOSFET16bの温度は、温度センサ17bによってモニタする。以下、パワーMOSFET16a,16bの切換を繰返すことによって、出力回路11の発熱を防止することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電気的な制御の際などに、負荷に電力を出力する出力回路に関する。
従来から、各種電気的な制御や駆動は、負荷に供給する電力の制御という形で行われることが多い。制御のための論理的な動作やプログラム動作は、比較的低電力の電子回路で行われる。空気などの気体、油や水などの液体などの流体を取扱う弁などでは、電力を機械的な電磁力に変換する。電力を熱や光に変換する場合もある。電子回路の動作に従って、外部に対して電力を出力する部分には、出力回路が使用され、他の電子回路の部分よりも大電力を取扱い可能にしている。
一般に電子回路の動作では、電力損失が発生する。半導体素子を使用する場合、ONまたはOFFのスイッチング動作では、ON状態またはOFF状態での電力損失は比較的小さいけれども、ON状態とOFF状態との間の遷移時に、電力損失が大きくなる。ON状態では半導体素子が導通状態となって、大電流が流れても電圧降下は小さくなり、流れる電流と電圧降下との積である電力損失は小さくなる。OFF状態では半導体素子が非導通状態となって、電圧降下は大きくても電流がほとんど流れなくなり、電力損失は小さくなる。
大電力を出力する出力回路には、MOS型の電界効果トランジスタ(FET)であるパワーMOSFETが使用されることが多い。バイポーラトランジスタが使用されることもある。このような半導体素子は、電力損失に伴って発熱する。発熱によって温度が上昇し、半導体素子の特性を損ったり、破損させたりするおそれがある。パワーMOSFETなどを使用する出力回路では、所定の温度以上の温度を検出すると過熱保護のために、出力素子への駆動が停止される(たとえば、特許文献1参照)。また、ランプやモータなどの突入電流が大きい負荷に対し、連続的に通電するのではなく、パワーMOSFETの温度をダイオードによって検出し、ダイオードの温度が上昇すると駆動を停止し、冷却すると駆動を再開して、突入電流からの保護を図るとともに、過熱状態からの保護も図る半導体装置も提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
図11は、従来からの出力回路1を有する制御装置2の概略的な構成を示す。制御装置2は、たとえば自動車のエンジンに燃料を供給するフューエルポンプなどの負荷3を、CPUなどを含む制御回路4による制御に従って駆動する。制御回路4と出力回路1との間には、駆動回路5が設けられ、制御回路4の論理レベルと、出力回路1に必要な電圧レベルとの間での変換を伴う駆動を行う。出力回路1には、出力素子として、複数、たとえば2つのパワーMOSFET6a,6bが設けられ、並列に動作する。複数の出力素子を並列に動作させることによって、電力損失を分散し、全体として大きな電力損失が生じても、個別の出力素子での電力損失を許容損失の範囲に留めている。並列接続されるパワーMOSFET6a,6bは、流れる電流による抵抗7の電圧降下を差動増幅器8で増幅し、比較器9で電流が基準値に一致しているか否かを判定し、電流が基準値に一致するように定電流駆動を行うように駆動回路5を制御している。
特開2002−43868号公報 特開2002−261594号公報
特許文献1や特許文献2のように、出力素子の過熱に対する保護を行うために、過熱状態となると駆動を停止するようにすれば、出力素子の保護としては充分であっても、保護動作中は負荷を駆動することができなくなってしまう。
図11に示すように、パワーMOSFET6a,6bなどの出力素子を複数、並列に接続したり、許容損失の大きい大型の出力素子を使用すれば、出力素子自体の過熱からの保護の必要性は少なくなる。しかしながら、出力回路1での電力損失は、熱となって、制御装置2を構成する制御回路4や駆動回路5など、周囲の回路や素子に悪影響を及ぼすおそれがある。パワーMOSFET6a,6bでは、スイッチング制御でOFF状態からON状態への立上がり時と、ON状態からOFF状態への立下がり時とに大きな熱が発生する。発熱によって素子の温度が上昇すると、パワーMOSFET6a,6bでは、ON状態での抵抗値も上昇し、ON状態での発熱も大きくなり、さらに電力損失が増大して温度も上昇し、相乗的に発熱が増大してしまう。
本発明の目的は、負荷を駆動する状態遷移時の発熱を低減し、相乗的な発熱を防止することができる出力回路を提供することである。
本発明は、並列に配置される複数の出力素子を備える出力回路において、
予め定める切換え条件が満たされるか否かを判断する条件判断手段と、
条件判断手段によって切換え条件が満たされると判断されるとき、動作中の出力素子を休止させ、休止中の出力素子を動作させるように切換える素子切換手段とを含むことを特徴とする出力回路である。
また本発明で、前記条件判断手段は、前記切換え条件として、温度に基づく判断を行うことを特徴とする。
また本発明で、前記条件判断手段は、前記動作中の出力素子の温度を温度センサで監視することを特徴とする。
また本発明で、前記条件判断手段は、前記動作中の出力素子に対して、予め定める電気的動作状態に対する温度の影響を監視することを特徴とする。
また本発明で、前記出力素子は、入力される駆動信号に従ってスイッチング動作を行い、
前記条件判断手段は、前記切換え条件として、前記出力素子のスイッチング動作のタイミングに基づく判断を行うことを特徴とする。
また本発明で、前記条件判断手段は、前記切換え条件として、前記スイッチング動作のサイクル数に基づく判断を行うことを特徴とする。
また本発明で、前記条件判断手段は、前記切換え条件として、前記駆動信号による前記出力素子のスイッチング状態の遷移に基づく判断を行い、
前記素子切換手段は、駆動信号がスイッチング状態をOFFからONに遷移させるとき、第1の出力素子をOFFからONに切換えてから第2の出力素子をOFFからONに切換え、
さらに第1の出力素子をONからOFFに切換えておいてから、駆動信号がスイッチング状態をONからOFFに遷移させるときに、第2の出力素子をONからOFFに切換えることを特徴とする。
本発明によれば、出力回路には並列に配置される複数の出力素子が備えられ、予め定める切換え条件が満たされるとき、動作中の出力素子を休止させ、休止中の出力素子を動作させるように切換えるので、動作によって発熱している出力素子は休止させ、発熱の停止で温度も低下させることができる。休止によって温度が低下した出力素子は、電力損失や発熱を少なくすることができる。複数の出力素子を、同時に並列に使用するのではなく、交互に使用することによって、状態遷移時の発熱を低減し、使用の継続による相乗的な発熱を防止することができる。
また本発明によれば、切換え条件として温度に基づく判断を行うので、動作中の電力損失で温度が上昇して電力損失が増大する出力素子は休止させ、休止して温度が低下している出力素子を動作させて、全体としての状態遷移時の発熱を低減することができる。
また本発明によれば、動作中の出力素子の温度を温度センサで監視するので、出力素子の温度を確実に監視し、温度が上昇した出力装置を休止させて、発熱を低減させることができる。
また本発明によれば、動作中の出力素子に対して、予め定める電気的動作状態に対する温度の影響を監視するので、出力素子の電気的動作の温度特性を利用して、温度の影響を容易に監視し、温度が上昇した出力装置を休止させて、発熱を低減させることができる。
また本発明によれば、出力素子が入力される駆動信号に従ってスイッチング動作を行い、出力素子のスイッチング動作のタイミングに基づいて、動作する出力素子と休止する出力素子とを切換えるので、出力素子を交互に使用する切換えを確実に行うことができる。
また本発明によれば、スイッチング動作のサイクル数に基づいて、出力素子を交互に使用するように切換えるので、サイクル数を単位として、出力素子の交互動作を確実に行わせることができる。
また本発明によれば、第1の出力素子をOFF状態からON状態に遷移させた後で第2の出力素子をOFF状態からON状態に遷移させけれども、並列に接続される第1の出力素子は既にON状態に遷移しているので出力回路はON状態となっており、第2の出力素子の状態遷移による出力への影響は小さく、状態遷移に伴って生じる電力損失も小さくすることができる。さらに第1の出力素子をON状態からOFF状態に遷移させても、出力回路としてはON状態を保ち、第1の出力素子の状態遷移に伴う電力損出を小さくすることができる。さらに第2の出力素子をON状態からOFF状態に遷移させることによって、出力回路としてもOFF状態に遷移するので、第2の出力素子に状態遷移に伴う熱損失が生じる。出力回路としての状態遷移に伴う電力損失を、第1の出力素子と第2の出力素子とで交互に負担するので、連続して電力損失による発熱が生じることを避け、発熱による電力損失の増大を防止することができる。
図1は、本発明の実施の第1形態としての出力回路11の概略的な電気的構成を示す。出力回路11は、たとえば制御装置12で、負荷13を駆動する電力を出力させるために用いられる。制御装置12は、たとえば自動車のエンジンに燃料を供給するための制御を行い、フューエルポンプなどの負荷13を駆動するための信号を生成する。制御回路14は、CPUやメモリなどを含み、直流5Vや3.3Vなど、標準的な論理回路としての電源電圧に基づく動作が行われる。負荷13は、たとえばフューエルポンプであれば、自動車に搭載されるバッテリなどを含む電源から10数Vなどの論理レベルよりも高い電圧で動作する。制御回路14から負荷13を駆動する信号は、駆動回路15で出力回路11を駆動可能な電圧レベルに変換される。駆動回路15は、図示を省略しているけれども、図11と同様に、出力回路11に対して定電流駆動も行っている。
出力回路11には、複数、たとえば2つのパワーMOSFET16a,16bが出力素子として設けられる。各パワーMOSFET16a,16bの温度は、サーミスタなどの温度センサ17a,17bによってそれぞれ検出される。温度センサ17a,17bによる検出結果は制御回路14に入力される。制御回路14は、温度センサ17a,17bの検出結果に応じて、パワーMOSFET16a,16bが交互に動作するように制御する。パワーMOSFET16a,16bの交互動作は、たとえば、駆動回路15で、駆動信号の入力は共通とし、制御回路14から切換信号を駆動回路15に与えて、駆動するパワーMOSFET16a,16bを切換えるようにする。駆動回路15にパワーMOSFET16a,16b用の駆動部分を分けて設けておき、制御回路14が交互に駆動信号を与えるようにしても実現することができる。
図2は、図1の制御回路14によるパワーMOSFET16a,16bの切換え制御の概要を示す。制御回路14は、たとえば電源投入後に動作を開始し、ステップa1として、パワーMOSFET16a,16bのうちの一つ、たとえばパワーMOSFET16aを選択し、負荷13を駆動するために使用する。次にステップa2として、電源の遮断など、動作を終了する状態か否かを判断する。動作を終了するときは制御を終了し、動作を終了しないときは、ステップa3として、動作中のパワーMOSFET16aの温度を温度センサ17aで検出する。ステップa4では、検出温度が設定温度を超えているか否かを判断する。検出温度が設定温度を超えているときに、制御回路14は、ステップa5でパワーMOSFET16aを休止させ、パワーMOSFET16aを動作させるように、切換える。ステップa5の後、またはステップa4で検出温度が設定温度以下であると判断するときは、ステップa2に戻り、以下、ステップa2〜ステップa5を繰返す。
すなわち、出力回路11では、一方、たとえばパワーMOSFET16aが負荷13を駆動して定電流制御を行っており、パワーMOSFET16aの温度を温度センサ18aで監視する。温度センサ17aが一定の設定温度を超えたことをモニタすると、制御回路14が駆動回路15に切換信号を送り、パワーMOSFET16aをOFF状態にして、同時にパワーMOSFET16bをON状態にする切換え動作を行う。パワーMOSFET16bの温度は、温度センサ17bによってモニタする。以下、パワーMOSFET16a,16bの切換を繰返すことによって、出力回路11の発熱を防止することができる。
図3は、本発明の実施の第2形態としての出力回路21を含む制御装置22の概略的な電気的構成を示す。本実施形態で、実施の第1形態に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を省略する。出力回路21では、駆動回路15でパワーMOSFET16a,16bの一方を駆動して負荷13の定電流駆動を行う点は、実施の第1形態と同様である。本実施形態では、パワーMOSFET16a,16bのドレインのON電圧をMOSドレイン電圧モニタ回路23でモニタする。MOSドレイン電圧モニタ回路23のモニタ結果は、制御回路24に入力される。パワーMOSFET16aが動作中に、その温度が上昇すると、ドレインのON電圧も上昇する。MOSドレイン電圧モニタ回路23によって、ドレイン電圧が一定の設定電圧を越えていることをモニタすると、制御回路24は駆動回路15に切換信号を送り、パワーMOSFET16aをOFF状態とし、同時にパワーMOSFET16bをON状態とするように、切換える。以下、パワーMOSFET16a,16bの切換を繰返すことによって、出力回路21の発熱を防止することができる。
図4は、図2の制御回路24によるパワーMOSFET16a,16bの切換え制御の概要を示す。制御回路24は、たとえば電源投入後に動作を開始し、ステップb1として、パワーMOSFET16a,16bのうちの一つ、たとえばパワーMOSFET16aを選択し、負荷13を駆動するために使用する。次にステップb2として、電源の遮断など、動作を終了する状態か否かを判断する。動作を終了するときは制御を終了し、動作を終了しないときは、ステップb3として、動作中のパワーMOSFET16aのドレイン電圧をMOSドレイン電圧モニタ回路23で検出する。ステップb4では、検出したドレイン電圧が設定電圧を超えているか否かを判断する。検出電圧が設定電圧を超えているときに、制御回路24は、ステップb5でパワーMOSFET16aを休止させ、パワーMOSFET16aを動作させるように、切換える。ステップb5の後、またはステップb4で検出電圧が設定電圧以下であると判断するときは、ステップb2に戻り、以下、ステップb2〜ステップb5を繰返す。
すなわち、実施の第1形態では温度センサ17a,17bでパワーMOSFET16a,16bの温度を直接検出し、実施の第2形態では温度によって影響を受ける動作特性としてのドレイン電圧を検出している。温度の直接検出としては、特許文献2と同様に、パワーMOSFET16a,16bの半導体基板上に形成される素子によって行うこともできる。また、出力素子としては、MOSFETばかりではなく、バイポーラトランジスタであっても、同様な交互動作で、非飽和領域での動作の繰返しによる発熱を避けることができる。
図5は、本発明の実施の第3形態としての出力回路31を含む制御装置32の概略的な電気的構成を示す。本実施形態で、実施の第1形態または第2形態に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を省略する。出力回路31では、駆動回路15でパワーMOSFET16a,16bの一方を駆動して負荷13の定電流駆動を行う点は、実施の第1形態および第2形態と同様である。本実施形態では、制御回路34がパワーMOSFET16a,16bを1サイクル毎に強制的に使用するように切換える。
図6は、図5の出力回路31の動作タイミングを示す。たとえば、時刻t1からの1サイクル目は、パワーMOSFET16bを動作させ、パワーMOSFET16aは休止させる。時刻t2からの2サイクル目は、パワーMOSFET16aを動作させ、パワーMOSFET16bは休止させる。以下、同様な交互動作を繰返す。
図7は、本発明の実施の第4形態としての出力回路41を含む制御装置42の概略的な電気的構成を示す。本実施形態で、実施の第1形態〜第3形態に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を省略する。出力回路41では、駆動回路15でパワーMOSFET16a,16bの一方を駆動して負荷13の定電流駆動を行う点は、実施の第1形態〜第3形態と同様である。本実施形態では、制御回路44がパワーMOSFET16a,16bを3サイクル毎に強制的に使用するように切換える。
図8は、図6の出力回路41の動作タイミングを示す。たとえば、時刻t11からの1サイクル目、時刻t12からの2サイクル目、時刻t13からの3サイクル目は、パワーMOSFET16aを動作させ、パワーMOSFET16bは休止させる。時刻t14からの4サイクル目、時刻t15からの5サイクル目、時刻t16からの6サイクル目は、パワーMOSFET16bを動作させ、パワーMOSFET16aは休止させる。
実施の第3形態または第4形態に示すような制御は、1または複数のサイクル毎にパワーMOSFET16a,16bを切換え、スイッチング状態の遷移時に発生する電力損失による発熱が連続して相乗的に発熱しないようにすることができる。制御回路34,44が切換信号を駆動回路15に与えて切換えなくても、駆動回路15単体に、一定サイクル毎に切換えの機能を備えるようにすることもできる。
図9は、本発明の実施の第5形態としての出力回路51を含む制御装置52の概略的な電気的構成を示す。本実施形態で、実施の第1形態〜第4形態に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を省略する。出力回路51では、制御回路54が駆動回路55を介してパワーMOSFET16a,16bを駆動し、負荷13の定電流駆動を行う点は、実施の第1形態〜第4形態と同様である。本実施形態では、制御回路54がパワーMOSFET16a,16bを、1サイクル毎の立上がりと立下がりで交互に使用するように、切換える。すなわち、制御回路54は、たとえば、まずパワーMOSFET16aをON状態とし、その後パワーMOSFET16bをON状態にする。このとき、最初のパワーMOSFET16aは状態遷移に伴って発熱するけれども、負荷13にはパワーMOSFET16aから電流が供給されるようになるので、パワーMOSFET16bにはあまり電流が流れずOFF状態からON状態への遷移でも発熱しない。次にパワーMOSFET16aを先にOFF状態にする。このときも、負荷13にはパワーMOSFET16bから通電しているので、パワーMOSFET16aがON状態からOFF状態に遷移しても発熱しない。その後、パワーMOSFET16bをON状態からOFF状態に遷移させると、負荷13への通電も停止され、パワーMOSFET16bは状態遷移に伴って発熱する。
図10は、図5の出力回路31の動作タイミングを示す。たとえば、時刻t21からの1サイクル目は、パワーMOSFET16aをOFF状態からON状態に立上げ、その後の時刻t22にパワーMOSFET16bをOFF状態からON状態に遷移させる。すなわち、両方のパワーMOSFET16a,16bがON状態となる。時刻t23には、パワーもMOSFET16aをON状態からOFF状態に遷移させ、さらに時刻t24にパワーMOSFET16bをON状態からOFF状態に遷移させる。負荷13への1サイクルの通電状態の変化に伴って、時刻t21からはパワーMOSFET16aが発熱し、時刻t24からはパワーMOSFET16bが発熱する。以下、同様な交互動作で負荷13への通電の立上がりでは一方のパワーMOSFET16aが発熱し、通電の立下がりでは他方のパワーMOSFET16bが発熱することを繰返す。状態遷移の発熱を交互に行うように分散し、出力回路51の全体としての発熱を防止することができる。
本発明の実施の第1形態としての出力回路11の概略的な電気的構成を示すブロック図である。 図1の制御回路14によるパワーMOSFET16a,16bの切換え制御の概要を示すフローチャートである。 本発明の実施の第2形態としての出力回路21の概略的な電気的構成を示すブロック図である。 図3の制御回路24によるパワーMOSFET16a,16bの切換え制御の概要を示すフローチャートである。 本発明の実施の第3形態としての出力回路31の概略的な電気的構成を示すブロック図である。 図5の出力回路31でのパワーMOSFET16a,16bの切換え制御の結果を示すタイムチャートである。 本発明の実施の第4形態としての出力回路41の概略的な電気的構成を示すブロック図である。 図7の出力回路41でのパワーMOSFET16a,16bの切換え制御の結果を示すタイムチャートである。 本発明の実施の第5形態としての出力回路51の概略的な電気的構成を示すブロック図である。 図9の出力回路51でのパワーMOSFET16a,16bの切換え制御の結果を示すタイムチャートである。 従来からの出力回路の概略的な電気的構成を示すブロック図である。
符号の説明
11,21,31,41,51 出力回路
13 負荷
14,24,34,44,54 制御回路
15,55 駆動回路
16a,16b パワーMOSFET
17a,17b 温度センサ
23 MOSドレイン電圧モニタ回路

Claims (7)

  1. 並列に配置される複数の出力素子を備える出力回路において、
    予め定める切換え条件が満たされるか否かを判断する条件判断手段と、
    条件判断手段によって切換え条件が満たされると判断されるとき、動作中の出力素子を休止させ、休止中の出力素子を動作させるように切換える素子切換手段とを含むことを特徴とする出力回路。
  2. 前記条件判断手段は、前記切換え条件として、温度に基づく判断を行うことを特徴とする請求項1記載の出力回路。
  3. 前記条件判断手段は、前記動作中の出力素子の温度を温度センサで監視することを特徴とする請求項2記載の出力回路。
  4. 前記条件判断手段は、前記動作中の出力素子に対して、予め定める電気的動作状態に対する温度の影響を監視することを特徴とする請求項2記載の出力回路。
  5. 前記出力素子は、入力される駆動信号に従ってスイッチング動作を行い、
    前記条件判断手段は、前記切換え条件として、前記出力素子のスイッチング動作のタイミングに基づく判断を行うことを特徴とする請求項1記載の出力回路。
  6. 前記条件判断手段は、前記切換え条件として、前記スイッチング動作のサイクル数に基づく判断を行うことを特徴とする請求項5記載の出力回路。
  7. 前記条件判断手段は、前記切換え条件として、前記駆動信号による前記出力素子のスイッチング状態の遷移に基づく判断を行い、
    前記素子切換手段は、駆動信号がスイッチング状態をOFFからONに遷移させるとき、第1の出力素子をOFFからONに切換えてから第2の出力素子をOFFからONに切換え、
    さらに第1の出力素子をONからOFFに切換えておいてから、駆動信号がスイッチング状態をONからOFFに遷移させるときに、第2の出力素子をONからOFFに切換えることを特徴とする請求項5記載の出力回路。
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