JP5772667B2 - 蒸着用タブレットとその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、低抵抗の透明導電膜を真空蒸着法で製造する際に使用される酸化物焼結体から成る蒸着材料に係り、特に、高いパワーの電子ビーム(EB)や高出力プラズマを照射しても破損が起こり難い蒸着用タブレットとその製造方法に関するものである。
透明導電膜は、一般的に高い導電性と可視光領域での高い透過率とを有している。このため、太陽電池や液晶表示素子、その他各種受光素子の電極等に利用されている他、自動車窓や建築用の熱線反射膜、帯電防止膜、冷凍ショーケース等の防曇用の透明発熱体としても利用されている。
上記用途には、アンチモンやフッ素をドーパントとして含む酸化錫、アルミニウムやガリウムをドーパントとして含む酸化亜鉛、および、錫をドーパントとして含む酸化インジウム等が広範に利用されている。特に、錫をドーパントとして含む酸化インジウム膜、すなわちIn−SnO系膜は、ITO(Indium tin oxide)膜と称され、特に低抵抗の膜が容易に得られることから、これまで広く用いられてきた。
ところで、電子ビーム(EB)蒸着やイオンプレーティング等の真空蒸着法により透明導電膜を成膜する際に使用される蒸着材料は、大きく2種類に分類される。その1つは、1粒子の大きさが直径で5mm以下の粒から成る蒸着材料であり、もう1つは、例えば、直径30mm、高さ10mm程度のタブレット状のものである。
そして、タブレット状の蒸着材料(蒸着用タブレット)を使用する真空蒸着法において、タブレットの密度が低すぎると、電子ビームや高出力プラズマを照射した際に、材料が表面から蒸発していくのと同時にタブレットの焼結が急激に起こり、部分的なタブレットの収縮によりタブレットが破損するという問題があった。一方、タブレットの密度が高すぎると、電子ビーム等を照射した際に、タブレットの表面と内部に温度差が生じ、熱膨張の違いによりタブレットの破損(熱衝撃による破損)が発生するという問題があった。
そこで、上記問題を解決するため、ITOタブレットに関しては、相対密度が90%以上のITO焼結体を粉砕し、得られた粒径0.5mm以下の顆粒を再度焼結させることにより、相対密度が50%以上80%以下のITOタブレットを得る方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、ガリウム等が添加された酸化亜鉛系タブレットに関しては、原料粉末の一部に予め仮焼した粉末を用いることにより、焼結体の密度を調整する方法が提案されている(特許文献2参照)。
ところで、特許文献1に記載された相対密度が50%以上80%以下であるITOタブレットを用い、連続して長時間の電子ビーム(EB)蒸着やイオンプレーティングを行なった場合、特許文献1の記載に反して蒸着中にITOタブレットが破損してしまうことがあった。
一方、特許文献2で提案されている方法を参考にして、酸化錫、酸化タングステン、酸化チタン、酸化セリウム等のドーパント用酸化物粉末と酸化インジウム粉末から成る混合粉末を仮焼してまず仮焼粉末を得、得られた仮焼粉末と、未仮焼の上記ドーパント用酸化物粉末と酸化インジウム粉末とを混合した粉末を用いることにより、特許文献1と同様、相対密度が50%以上80%以下の酸化インジウム焼結体タブレットを製造することは可能となる。しかし、相対密度が50%以上80%以下である酸化インジウム焼結体タブレットを用い、連続して長時間の電子ビーム(EB)蒸着やイオンプレーティングを行なった場合、上記同様、蒸着中にタブレットが破損してしまうことがあった。
このような技術的背景の下、本出願人は、連続して長時間の電子ビーム(EB)蒸着やイオンプレーティングを行なった場合でも、蒸着中に破損されることのない蒸着用タブレットを既に提案している(特許文献3参照)。
すなわち、この蒸着用タブレットは、セリウムをドーパントとして含む酸化インジウム焼結体により構成され、かつ、相対密度が50%以上80%以下であり、上記酸化インジウム焼結体の破断面に現れる結晶粒についてその粒径とその個数を掛け合わせて得られる結晶粒量の分布における最大ピークを構成する粒径の結晶粒の占める比率(最多結晶粒量比率)が20%以下であることを特徴とし、例えば、以下の第一工程〜第三工程を経て製造されるものであった。
(第一工程)酸化インジウム粉末と酸化セリウム粉末とを1300℃以上1550℃以下で熱処理しかつ粉砕して仮焼粉末を得る工程と、
(第二工程)得られた仮焼粉末に、未仮焼の酸化インジウム粉末および/または酸化セリウム粉末を上記仮焼粉末の割合が50質量%以上80質量%以下となるように混合し、かつ、造粒して造粒粉末を得る工程と、
(第三工程)得られた造粒粉末を成形して成形体とし、この成形体を、1100℃以上1350℃以下でかつ上記第一工程における仮焼粉末の熱処理温度より200℃以上低い温度で焼結してセリウムをドーパントとして含む酸化インジウムの焼結体を得る工程。
特開平11−100660号公報 特開2006−117462号公報 国際公開2011/016297号公報
そして、特許文献3の蒸着用タブレットを用いることにより、長時間の電子ビーム(EB)蒸着やイオンプレーティングを連続して行なった場合でも蒸着中に破損されないため、蒸着効率が改善されて透明導電膜等の生産性を著しく向上させることが可能になった。
ところで、蒸着効率の更なる改善と透明導電膜等の量産を目指し、蒸着用タブレットに対して、蒸着の初期段階から高いパワーの電子ビーム(EB)をいきなり照射しなければならない場合があった。また、イオンプレーティングにおいては、通常、50A〜100Aの放電電流にて発生させたプラズマにより成膜を行うことが多いが、量産性を高めるために150A以上の放電電流にて発生させたプラズマにより成膜することが一般的となってきている。
そして、蒸着の初期段階から高いパワーの電子ビーム(EB)や高出力プラズマをいきなり照射した場合、例え特許文献3の蒸着用タブレットを適用しても破損してしまうことがあった。
本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、その課題とするところは、上記セリウムに加え、錫、タングステン、チタン、ガリウム、ニオブ、ガドリニウム、ジルコニウムから選択される少なくとも1種をドーパントとして含む酸化インジウム焼結体により構成され、例え蒸着の初期段階から高いパワーの電子ビーム(EB)や高出力プラズマを照射し、あるいは、長時間の電子ビーム(EB)蒸着やイオンプレーティングを連続して行なった場合でも破損し難い蒸着用タブレットとその製造方法を提供することにある。
そこで、上記課題を解決するため、本発明者等が特許文献3に記載の蒸着用タブレットについて更なる改良を試みたところ、上記第一工程の仮焼粉末について平均粒径が5μm以上30μm以下となるように調製した場合、蒸着の初期段階からいきなり高いパワーの電子ビーム(EB)や高出力プラズマを照射し、あるいは、長時間の電子ビーム(EB)蒸着やイオンプレーティングを連続して行なっても破損され難い蒸着用タブレットが得られることを見出すに至った。
そして、この蒸着用タブレットは以下の工程を経て得られるものであった。
まず、仮焼された第一原料粉末を得る工程:すなわち、ドーパント用酸化物粉末と酸化インジウム粉末とを混合し、1300℃以上1600℃以下の仮焼温度で熱処理した後、粉砕して平均粒径が5μm以上30μm以下の仮焼された第一原料粉末を得る。
次に、上記第一原料粉末と未仮焼の第二原料粉末から造粒粉末を得る工程:すなわち、ドーパント用酸化物粉末と酸化インジウム粉末から成る未仮焼の第二原料粉末を、上記第一原料粉末に対して、第一原料粉末の混合割合が60重量%以上85重量%以下となるように混合し、かつ、造粒して造粒粉末を得る。
更に、上記造粒粉末から酸化インジウム焼結体を得る工程:すなわち、上記造粒粉末を成形して成形体とし、この成形体を、1100℃を越えかつ仮焼温度より200℃以上低い温度で焼結して酸化インジウム焼結体を得る。
そして、このような工程を経て完成された酸化インジウム焼結体の破断面に現れる結晶粒の分布を観察したところ、大きな結晶粒から小さな結晶粒まで適度に分布していることが確認され、更に、仮焼した第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径をD1とし、第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径をD2としたとき、第一焼結粒の平均粒径D1に対する第二焼結粒の平均粒径D2の粒径比率[(D2/D1)×100(%)]が3%以上10%以下になっていることを見出すに至った。本発明はこのような技術的発見により完成されている。
すなわち、請求項1に係る発明は、
仮焼された第一原料粉末と未仮焼の第二原料粉末との混合粉を焼成して製造され、錫、タングステン、チタン、セリウム、ガリウム、ニオブ、ガドリニウム、ジルコニウムから選択される少なくとも1種をドーパントとして含有する酸化インジウム焼結体により構成されると共に、相対密度が50%以上80%以下である蒸着用タブレットにおいて、
上記酸化インジウム焼結体を構成しかつ酸化インジウム焼結体破断面のSEM撮像図から求められる第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径をD1とし、上記酸化インジウム焼結体を構成しかつ上記SEM撮像図から求められる第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径をD2としたとき、第一焼結粒の平均粒径D1に対する第二焼結粒の平均粒径D2の粒径比率[すなわち(D2/D1)×100(%)]が3%以上10%以下であることを特徴とし、
請求項2に係る発明は、
請求項1に記載の発明に係る蒸着用タブレットにおいて、
仮焼された第一原料粉末の焼結前における平均粒径が5μm以上30μm以下であることを特徴とし、
請求項3に係る発明は、
請求項1または2に記載の発明に係る蒸着用タブレットにおいて、
上記混合粉内における第一原料粉末の混合割合が60重量%以上85重量%以下であることを特徴とするものである。
次に、請求項4に係る発明は、
請求項1に記載の蒸着用タブレットの製造方法において、
酸化錫、酸化タングステン、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ガリウム、酸化ニオブ、酸化ガドリニウム、酸化ジルコニウムから選択される少なくとも1種のドーパント用酸化物粉末と酸化インジウム粉末とを混合し、1300℃以上1600℃以下の仮焼温度で熱処理した後、粉砕して、平均粒径が5μm以上30μm以下の仮焼された第一原料粉末を得る第一工程と、
酸化錫、酸化タングステン、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ガリウム、酸化ニオブ、酸化ガドリニウム、酸化ジルコニウムから選択される少なくとも1種のドーパント用酸化物粉末および酸化インジウム粉末から成る未仮焼の第二原料粉末を、仮焼された上記第一原料粉末に対して、第一原料粉末の混合割合が60重量%以上85重量%以下となるように混合し、かつ、造粒して造粒粉末を得る第二工程と、
得られた造粒粉末を成形して成形体とし、この成形体を、1100℃を越えかつ第一工程における上記仮焼温度より200℃以上低い温度で焼結して、錫、タングステン、チタン、セリウム、ガリウム、ニオブ、ガドリニウム、ジルコニウムから選択される少なくとも1種をドーパントとして含有する酸化インジウムの焼結体を得る第三工程、
の各工程を具備することを特徴とするものである。
仮焼された第一原料粉末と未仮焼の第二原料粉末との混合粉を焼成して製造され、錫、タングステン、チタン、セリウム、ガリウム、ニオブ、ガドリニウム、ジルコニウムから選択される少なくとも1種をドーパントとして含有する酸化インジウム焼結体により構成されると共に、相対密度が50%以上80%以下に設定されている本発明の蒸着用タブレットによれば、上記酸化インジウム焼結体を構成しかつ酸化インジウム焼結体破断面のSEM撮像図から求められる第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径をD1とし、上記酸化インジウム焼結体を構成しかつ上記SEM撮像図から求められる第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径をD2としたとき、第一焼結粒の平均粒径D1に対する第二焼結粒の平均粒径D2の粒径比率[すなわち(D2/D1)×100(%)]が3%以上10%以下になっているため、いきなり高いパワーの電子ビーム(EB)や高出力プラズマを蒸着用タブレットへ照射しても破損することがない。
従って、高いパワーの電子ビーム(EB)や高出力プラズマを長時間継続して蒸着用タブレットへ照射させることができるため、透明導電膜等の量産性に優れている効果を有している。
実施例1に係る蒸着用ITO焼結体タブレットの破断面におけるSEM(走査型電子顕微鏡)撮像図。
本発明の実施の形態について図1のSEM撮像図(実施例1に係る蒸着用ITO焼結体タブレットの破断面におけるSEM撮像図)を用いて具体的に説明する。
(1)本発明の蒸着用タブレット
本発明の蒸着用タブレットは、以下の「第一工程」〜「第三工程」を経て製造されたものである。
「第一工程」:酸化錫、酸化タングステン、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ガリウム、酸化ニオブ、酸化ガドリニウム、酸化ジルコニウムから選択される少なくとも1種のドーパント用酸化物粉末と酸化インジウム粉末とを混合し、1300℃以上1600℃以下の仮焼温度で熱処理した後、粉砕して、平均粒径が5μm以上30μm以下の仮焼された第一原料粉末を得る工程。
「第二工程」:酸化錫、酸化タングステン、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ガリウム、酸化ニオブ、酸化ガドリニウム、酸化ジルコニウムから選択される少なくとも1種のドーパント用酸化物粉末および酸化インジウム粉末から成る未仮焼の第二原料粉末を、仮焼された上記第一原料粉末に対して、第一原料粉末の混合割合が60重量%以上85重量%以下となるように混合し、かつ、造粒して造粒粉末を得る工程。
「第三工程」:得られた造粒粉末を成形して成形体とし、この成形体を、1100℃を越えかつ第一工程における上記仮焼温度より200℃以上低い温度で焼結して、錫、タングステン、チタン、セリウム、ガリウム、ニオブ、ガドリニウム、ジルコニウムから選択される少なくとも1種をドーパントとして含有する酸化インジウムの焼結体を得る工程。
このような工程を経て製造された蒸着用タブレットの破断面は、例えば、図1のSEM撮像図(錫をドーパントとして含む実施例1に係る蒸着用ITO焼結体タブレットのSEM撮像図)に示すような構造を有している。
図1のSEM撮像図において「粒1」の粒体は、上記「第一工程」の仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒を示しており、また、「粒2」の粒体は、上記「第二工程」で混合された未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒を示している。
そして、図1のSEM撮像図から確認できるように、「粒1」で示される第一焼結粒は第二焼結粒より粒径が大きい複数の粒体群で構成され、また、「粒2」で示される第二焼結粒は第一焼結粒より粒径が小さい複数の粒体群で構成され、第一焼結粒と第二焼結粒が適度に混ざり合った状態で存在している。尚、第一焼結粒が、粒径の大きい粒体群で構成されて第一焼結粒自体の成長が抑制されているのは、「第一工程」において1300℃以上1600℃以下の仮焼温度で熱処理した後、粉砕して平均粒径が5μm以上30μm以下の第一原料粉末を調製していることによるものと思われる。上記熱処理後、粉砕することで、「第三工程」の焼結処理(但し、焼結温度は、後述するように1100℃を越えかつ「第一工程」の仮焼温度より200℃以上低い温度に設定)の際、第一焼結粒同士の成長を分散させる効果が生じ、この効果により、第一焼結粒同士の結合と成長が抑制されていると考えられる。尚、第一焼結粒と第二焼結粒の粒径に大きな差異をつけることで、適度な空孔もできることから、熱を分散させる効果も生じる。
そして、本発明の蒸着用タブレットにおいては、上記酸化インジウム焼結体を構成しかつ酸化インジウム焼結体破断面のSEM撮像図から求められる第一焼結粒の平均粒径をD1、上記酸化インジウム焼結体を構成しかつ上記SEM撮像図から求められる第二焼結粒の平均粒径をD2としたとき、第一焼結粒の平均粒径D1に対する第二焼結粒の平均粒径D2の粒径比率[(D2/D1)×100(%)]が3%以上10%以下であることを要件とする。このため、上記粒径比率が3%以上10%以下となるように「第三工程」において仮焼した第一原料粉末を極力成長させてはならず、上述したように「第三工程」の焼結温度について1100℃を越えかつ「第一工程」の仮焼温度より200℃以上低い温度に設定することが必要となる。これを無視して「第一工程」の仮焼温度より高温での焼結、仮焼温度近辺での焼結、および、焼結時間を長くすると、「粒1」で示される第一焼結粒同士が成長してしまう。第一焼結粒同士が成長することで強度が増す反面、蒸着用タブレットに対して高いパワーの電子ビーム(EB)や高出力プラズマを照射したとき、タブレットの表面と内部に温度差が生じ、かつ、「粒1」で示される第一焼結粒と「粒2」で示される第二焼結粒との間にも温度差が生じるため、割れが発生する。このような蒸着用タブレットは、量産を目指して、いきなり高いパワーの電子ビーム(EB)や高出力プラズマが照射される用途には向いていない。
ところで、図1のSEM撮像図(実施例1に係る蒸着用ITO焼結体タブレットの破断面におけるSEM撮像図)を用いて、第一焼結粒の平均粒径D1と第二焼結粒の平均粒径D2を求めるには、例えば、以下のような方法が挙げられる。
まず、図1に示すSEM撮像図上の任意箇所に、SEM撮像図の一方の端縁から他方の端縁に向けて複数本の直線を引く。ここで、直線の数は4本以上とすることが定量精度の観点から望ましく、また、直線の引き方は井桁状や放射状とすることができる。
次に、SEM撮像図上に引いた直線に存在する「第一焼結粒」や「第二焼結粒」の粒界部分で区切られた数nを測定し、以下の数式(1)から平均粒径dを求め、かつ、複数の直線から求めたそれぞれの平均粒径dから平均値を求めるものである。
d=L/n/m (1)
[数式(1)中、dは1本の直線から求めた平均粒径、Lは1本の直線の長さ、nは1本の直線上に存在する粒界の個数、mは電子顕微鏡の倍率を示す]
(2)本発明に係る蒸着用タブレットの製造方法
「第一工程:仮焼された第一原料粉末を得る工程」
酸化錫、酸化タングステン、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ガリウム、酸化ニオブ、酸化ガドリニウム、酸化ジルコニウムから選択される少なくとも1種のドーパント用酸化物粉末と酸化インジウム粉末とを所望の組成となるように混合し、1300℃以上1600℃以下の仮焼温度で熱処理した後、粉砕して、平均粒径が5μm以上30μm以下の仮焼された第一原料粉末を得る。
尚、仮焼温度が1300℃未満の場合、後述の「第三工程」で得られる酸化インジウム焼結体の密度や寸法のばらつきが大きくなるという不都合がある。他方、上記仮焼温度が1600℃を超えた場合、仮焼中に粉末が強固に焼結してしまい、仮焼後に粉砕して第一原料粉末を得ることが難しくなる不都合がある。従って、仮焼温度は、1300℃以上1600℃以下、より好ましくは1400℃〜1500℃とし、仮焼時間は15時間以上とするのが好ましい。
尚、仮焼する混合粉末については、上記ドーパント用酸化物粉末と酸化インジウム粉末とを混合し、分散剤と水、必要に応じてバインダーを加え、ビーズミルあるいはボールミルを用いて湿式混合した後、スプレードライヤーを用い噴霧乾燥して上記混合粉末を得ると、粉末の組成が均一となり、ひいては焼結後のタブレット内の組成ばらつきが減るため好ましい。
「第二工程:造粒粉末を得る工程」
次に、酸化錫、酸化タングステン、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ガリウム、酸化ニオブ、酸化ガドリニウム、酸化ジルコニウムから選択される少なくとも1種のドーパント用酸化物粉末および酸化インジウム粉末から成る未仮焼の第二原料粉末を、上記「第一工程」で調製した第一原料粉末に対して、第一原料粉末の混合割合が60重量%以上85重量%以下となるように混合し、かつ、スプレードライヤー等を用い造粒して造粒粉末を得る。
ここで、仮焼された第一原料粉末と未仮焼の第二原料粉末とは、上述したように第一原料粉末の混合割合が60重量%以上85重量%以下好ましくは60重量%以上70重量%以下となるように混合する。仮焼された第一原料粉末の混合割合が、85重量%を越えて90重量%程度になると、後述する「第三工程:焼結工程」で得られる酸化インジウム焼結体の収縮精度を調整することが難しくなることがある。更に、得られた酸化インジウム焼結体の強度の低下も起こり、蒸着時のビームやプラズマを照射した際に破損が起こることがある。反対に、仮焼された第一原料粉末の混合割合が60重量%未満と少ない場合、後述する「第三工程:焼結工程」で急速に粒のネック成長が進むため、酸化インジウム焼結体における密度の制御が困難となることがある。この場合、強度は増すが、蒸着時にタブレット表面と内部に温度差が生じ、熱膨張の違いによりタブレットの破損が起こり易くなる。これに対し、仮焼された第一原料粉末の混合割合を60重量%以上85重量%以下好ましくは60重量%以上70重量%以下とした場合、後述する「第三工程:焼結工程」で得られる酸化インジウム焼結体の焼結時における収縮をコントロールすることができ、酸化インジウム焼結体の強度低下も無く、所望の密度を有する酸化インジウム焼結体を得ることができる。
尚、仮焼された第一原料粉末と未仮焼の第二原料粉末を混合する方法としては、混合時において粉末が粉砕され難い攪拌機による攪拌が好ましい。更に、混合の際は、水、バインダー、分散剤、および金型プレス時に潤滑材として機能するステアリン酸を1〜2質量%添加するとよい。
「第三工程:造粒粉末を成形して成形体とする成形工程」
次に、「第二工程」で得られた造粒粉末を成形して成形体とする。造粒粉末の成形は金型プレスにて行う。この際、仮焼された第一原料粉末の配合割合、後工程の焼結温度の設定条件により焼結による収縮がコントロールされているため、タブレットの寸法はこの成形時にほぼ決定される。仮焼された第一原料粉末の割合が多いと寸法制御が困難になり、少ない場合でも同様である。そして、仮焼された第一原料粉末の混合割合は、上述したように60重量%以上85重量%以下好ましくは60重量%以上70重量%以下である。
「第三工程:成形体を焼結して酸化インジウム焼結体を得る焼結工程」
上記成形体の焼結時における雰囲気は、酸素、大気、真空中のいずれでもよいが、大気中での焼結が安価にできて最も好ましい。
昇温は、成形体中の有機成分の脱離(脱有機成分)が容易に行える範囲、例えば、室温から脱有機成分終了温度の500℃までの昇温時間を15時間程度とするのが好ましい。
上記焼結温度は、1100℃を越えかつ第一工程における仮焼温度より200℃以上低い温度とする。1100℃未満では十分に焼結しないため、得られる焼結体の強度が低く、焼結体の取り扱い中に割れや欠けが発生してしまう。更に、焼結時の収縮が完了していないため、密度や寸法のばらつきも大きくなる。そして、焼結温度について、1100℃を越え第一工程における上記仮焼温度より200℃以上低い温度とすれば相対密度が50〜80%の焼結体が得られる。しかし、焼結温度が仮焼温度に近すぎると、相対密度が50〜80%に収まっても電子ビーム蒸着中に割れが発生してしまう。このため、焼結温度は、1100℃を越え第一工程における上記仮焼温度より200℃以上低い温度にすることを要する。
尚、上記「相対密度」とは、原料粉の真密度から求めた理論密度に対する酸化インジウムタブレットの密度の比率のことで、相対密度=(酸化インジウムタブレットの密度/原料真密度)×100という式から求められる。
そして、上記焼結温度に達した後における焼結温度での保持時間は15時間以上25時間以下が好ましい。保持時間を15時間以上とすると、焼結炉内の均熱が安定するための十分な時間が確保されるため、生産が安定する。また、25時間を超えても得られる製品の品質は向上しないため、長くても25時間保持すれば十分である。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。
[実施例1]
平均粒径が0.1μm〜0.4μmの酸化インジウム粉末中に、平均粒径2.0μm以下の酸化錫粉末を、酸化錫組成が5重量%となるように配合し、60重量%の水、0.5重量%の分散剤(ポリカルボン酸アンモニウム塩)、および、1.0重量%のバインダー(PVA)を添加した後、ボールミル中で混合し、スプレードライヤーを用いて仮焼前粉末を作製した。その後、大気中にて1500℃で20時間の仮焼を行い、かつ、ボールミルにて粉砕して平均粒径が10μmの仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)を得た。
次に、上記酸化インジウム粉末中に酸化錫組成が5重量%となるように上記酸化錫粉末を配合した未仮焼粉末(未仮焼の第二原料粉末)を、上記仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)に対し、仮焼粉の混合割合が70重量%となるように配合し、1.0重量%の上記バインダーと0.5重量%の上記分散剤、および、0.5重量%のステアリン酸(潤滑材)を添加した後、攪拌機で18時間攪拌し、スプレードライヤーを用いて造粒粉末を得た。
更に、得られた造粒粉末を、一軸プレス機を用いて64kNの圧力で成形し、直径32.7mm、高さ7.6mmの成形体を得た後、この成形体を焼結させた。
焼結工程は、室温から500℃までを15時間かけて昇温させ、800℃まで11時間かけて温度上昇させた。そして、1200℃にて20時間保持し、蒸着用ITO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用ITO焼結体タブレットの相対密度は60%で、この蒸着用ITO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したが、蒸着中におけるITO焼結体タブレットの割れは確認されなかった。
ところで、実施例1と同―条件でサンプル用ITO焼結体タブレット(実施例1に係る蒸着用ITO焼結体タブレットと同一)を製造し、かつ、サンプル用ITO焼結体タブレットを破断しその破断面のSEM(走査型電子顕微鏡)撮像図(図1参照)を求め、このSEM撮像図から、上記数式(1)を用いた上述の方法に従い、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒(図1において「粒1」と図示)の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒(図1において「粒2」と図示)の平均粒径D2をそれぞれ求めた。そして、平均粒径D1(10μm)と平均粒径D2(0.8μm)から「粒1」と「粒2」の粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「8%」であり、「3%〜10%」の範囲内にあることが確認された。
尚、以下に述べる他の実施例と比較例についても、実施例1と同様にして「サンプル用焼結体タブレット」を製造し、実施例1と同様にして上述の「粒径比率」を求めている。
そして、以下の表1に、実施例1〜2、参考例3、実施例4〜12、比較例1〜10の「ドーパント」「仮焼温度T1(℃)」「仮焼粉の平均粒径(μm)」「仮焼粉の割合(wt%)」「ドーパントの濃度(wt%)」「焼結温度T2(℃)」および「T1−T2(℃)」をまとめて示し、また、以下の表2に、実施例1〜2、参考例3、実施例4〜12、比較例1〜10の「相対密度(%)」「平均粒径D1(μm)」「平均粒径D2(μm)」「粒径比率D2/D1(%)」および「EB蒸着後における割れの有無」をまとめて示す。
[実施例2]
仮焼温度(T1)が1600℃である点と、得られた仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)の平均粒径が30μmである点を除き、実施例1と同様にして、実施例2に係る蒸着用ITO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用ITO焼結体タブレットの相対密度は62%で、この蒸着用ITO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したが、蒸着中におけるITO焼結体タブレットの割れは確認されなかった。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(30μm)と平均粒径D2(0.9μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「3%」であり、「3%〜10%」の範囲内にあることが確認された。
参考例3
仮焼温度(T1)が1300℃である点と、得られた仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)の平均粒径が5μmである点、および、焼結温度(T2)が1100℃である点を除き、実施例1と同様にして、参考例3に係る蒸着用ITO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用ITO焼結体タブレットの相対密度は60.4%で、この蒸着用ITO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したが、蒸着中におけるITO焼結体タブレットの割れは確認されなかった。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(5μm)と平均粒径D2(0.7μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「14%」であり、「3%〜10%」の範囲にあることが確認された。
[実施例4]
仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)に対して未仮焼粉末(未仮焼の第二原料粉末)を仮焼粉の混合割合が60重量%となるように配合した点を除き、実施例1と同様にして、実施例4に係る蒸着用ITO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用ITO焼結体タブレットの相対密度は58.8%で、この蒸着用ITO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したが、蒸着中におけるITO焼結体タブレットの割れは確認されなかった。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(10μm)と平均粒径D2(0.7μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「7%」であり、「3%〜10%」の範囲内にあることが確認された。
[実施例5]
仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)に対して未仮焼粉末(未仮焼の第二原料粉末)を仮焼粉の混合割合が85重量%となるように配合した点を除き、実施例1と同様にして、実施例5に係る蒸着用ITO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用ITO焼結体タブレットの相対密度は56.8%で、この蒸着用ITO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したが、蒸着中におけるITO焼結体タブレットの割れは確認されなかった。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(10μm)と平均粒径D2(0.8μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「8%」であり、「3%〜10%」の範囲内にあることが確認された。
[実施例6]
平均粒径2.0μm以下の酸化錫粉末に代えて、平均粒径2.0μm以下の酸化タングステン粉末をドーパント用酸化物粉末に適用した点を除き、実施例1と同様にして、実施例6に係る蒸着用IWO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用IWO焼結体タブレットの相対密度は61.2%で、この蒸着用IWO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したが、蒸着中におけるIWO焼結体タブレットの割れは確認されなかった。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(10μm)と平均粒径D2(0.7μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「7%」であり、「3%〜10%」の範囲内にあることが確認された。
[実施例7]
平均粒径2.0μm以下の酸化錫粉末に代えて、平均粒径2.0μm以下の酸化チタン粉末をドーパント用酸化物粉末に適用した点と、得られた仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)の平均粒径が11μmである点を除き、実施例1と同様にして、実施例7に係る蒸着用ITiO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用ITiO焼結体タブレットの相対密度は59.6%で、この蒸着用ITiO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したが、蒸着中におけるITiO焼結体タブレットの割れは確認されなかった。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(11μm)と平均粒径D2(0.8μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「7.2%」であり、「3%〜10%」の範囲内にあることが確認された。
[実施例8]
平均粒径2.0μm以下の酸化錫粉末に代えて、平均粒径2.0μm以下の酸化セリウム粉末をドーパント用酸化物粉末に適用した点と、得られた仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)の平均粒径が9μmである点を除き、実施例1と同様にして、実施例8に係る蒸着用ICO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用ICO焼結体タブレットの相対密度は60.3%で、この蒸着用ICO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したが、蒸着中におけるICO焼結体タブレットの割れは確認されなかった。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(9μm)と平均粒径D2(0.9μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「10%」であり、「3%〜10%」の範囲内にあることが確認された。
[実施例9]
平均粒径2.0μm以下の酸化錫粉末に代えて、平均粒径2.0μm以下の酸化ガリウム粉末をドーパント用酸化物粉末に適用した点を除き、実施例1と同様にして、実施例9に係る蒸着用IGO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用IGO焼結体タブレットの相対密度は60.1%で、この蒸着用IGO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したが、蒸着中におけるIGO焼結体タブレットの割れは確認されなかった。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(10μm)と平均粒径D2(0.7μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「7%」であり、「3%〜10%」の範囲内にあることが確認された。
[実施例10]
平均粒径2.0μm以下の酸化錫粉末に代えて、平均粒径2.0μm以下の酸化ニオブ粉末をドーパント用酸化物粉末に適用した点と、得られた仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)の平均粒径が9μmである点を除き、実施例1と同様にして、実施例10に係る蒸着用INbO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用INbO焼結体タブレットの相対密度は59.4%で、この蒸着用INbO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したが、蒸着中におけるINbO焼結体タブレットの割れは確認されなかった。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(9μm)と平均粒径D2(0.9μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「10%」であり、「3%〜10%」の範囲内にあることが確認された。
[実施例11]
平均粒径2.0μm以下の酸化錫粉末に代えて、平均粒径2.0μm以下の酸化ガドリウム粉末をドーパント用酸化物粉末に適用した点と、得られた仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)の平均粒径が9μmである点を除き、実施例1と同様にして、実施例11に係る蒸着用IGdO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用IGdO焼結体タブレットの相対密度は60.5%で、この蒸着用IGdO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したが、蒸着中におけるIGdO焼結体タブレットの割れは確認されなかった。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(9μm)と平均粒径D2(0.9μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「10%」であり、「3%〜10%」の範囲内にあることが確認された。
[実施例12]
平均粒径2.0μm以下の酸化錫粉末に代えて、平均粒径2.0μm以下の酸化ジルコニウム粉末をドーパント用酸化物粉末に適用した点を除き、実施例1と同様にして、実施例12に係る蒸着用IZrO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用IZrO焼結体タブレットの相対密度は60%で、この蒸着用IZrO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したが、蒸着中におけるIZrO焼結体タブレットの割れは確認されなかった。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(10μm)と平均粒径D2(1μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「10%」であり、「3%〜10%」の範囲内にあることが確認された。
[比較例1]
仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)に対して未仮焼粉末(未仮焼の第二原料粉末)を仮焼粉の混合割合が50重量%となるように配合した点と、焼結温度(T2)が1500℃である点を除き、実施例1と同様にして、比較例1に係る蒸着用ITO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用ITO焼結体タブレットの相対密度は63%で、この蒸着用ITO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したところ、ITO焼結体タブレットの割れが確認された。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(10μm)と平均粒径D2(9μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「90%」であり、「3%〜10%」の範囲外にあることが確認された。
[比較例2]
仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)に対して未仮焼粉末(未仮焼の第二原料粉末)を仮焼粉の混合割合が50重量%となるように配合した点と、焼結温度(T2)が1550℃である点を除き、実施例1と同様にして、比較例2に係る蒸着用ITO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用ITO焼結体タブレットの相対密度は63%で、この蒸着用ITO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したところ、ITO焼結体タブレットの割れが確認された。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(10μm)と平均粒径D2(10μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「100%」であり、「3%〜10%」の範囲外にあることが確認された。
[比較例3]
仮焼温度(T1)が1400℃である点と、得られた仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)の平均粒径が5μmである点、仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)に対して未仮焼粉末(未仮焼の第二原料粉末)を仮焼粉の混合割合が50重量%となるように配合した点、および、焼結温度(T2)が1400℃である点を除き、実施例1と同様にして、比較例3に係る蒸着用ITO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用ITO焼結体タブレットの相対密度は60%で、この蒸着用ITO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したところ、ITO焼結体タブレットの割れが確認された。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(5μm)と平均粒径D2(5μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「100%」であり、「3%〜10%」の範囲外にあることが確認された。
[比較例4]
仮焼温度(T1)が1400℃である点と、得られた仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)に対して未仮焼粉末(未仮焼の第二原料粉末)を仮焼粉の混合割合が50重量%となるように配合した点、および、焼結温度(T2)が1500℃である点を除き、実施例1と同様にして、比較例4に係る蒸着用ITO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用ITO焼結体タブレットの相対密度は63.5%で、この蒸着用ITO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したところ、ITO焼結体タブレットの割れが確認された。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(10μm)と平均粒径D2(8μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「80%」であり、「3%〜10%」の範囲外にあることが確認された。
[比較例5]
仮焼温度(T1)が1400℃である点と、得られた仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)の平均粒径が5μmである点、仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)に対して未仮焼粉末(未仮焼の第二原料粉末)を仮焼粉の混合割合が90重量%となるように配合した点、および、焼結温度(T2)が1300℃である点を除き、実施例1と同様にして、比較例5に係る蒸着用ITO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用ITO焼結体タブレットの相対密度は57.1%で、この蒸着用ITO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したところ、ITO焼結体タブレットの割れが確認された。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(5μm)と平均粒径D2(3μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「60%」であり、「3%〜10%」の範囲外にあることが確認された。
[比較例6]
焼結温度(T2)が1500℃である点を除き、実施例1と同様にして、比較例6に係る蒸着用ITO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用ITO焼結体タブレットの相対密度は61%で、この蒸着用ITO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したところ、ITO焼結体タブレットの割れが確認された。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(10μm)と平均粒径D2(9μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「90%」であり、「3%〜10%」の範囲外にあることが確認された。
[比較例7]
仮焼温度(T1)が1400℃である点と、焼結温度(T2)が1500℃である点を除き、実施例1と同様にして、比較例7に係る蒸着用ITO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用ITO焼結体タブレットの相対密度は64%で、この蒸着用ITO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したところ、ITO焼結体タブレットの割れが確認された。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(10μm)と平均粒径D2(10μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「100%」であり、「3%〜10%」の範囲外にあることが確認された。
[比較例8]
仮焼温度(T1)が1400℃である点と、得られた仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)の平均粒径が6μmである点、仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)に対して未仮焼粉末(未仮焼の第二原料粉末)を仮焼粉の混合割合が60重量%となるように配合した点、および、焼結温度(T2)が1400℃である点を除き、実施例1と同様にして、比較例8に係る蒸着用ITO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用ITO焼結体タブレットの相対密度は61%で、この蒸着用ITO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したところ、ITO焼結体タブレットの割れが確認された。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(6μm)と平均粒径D2(6μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「100%」であり、「3%〜10%」の範囲外にあることが確認された。
[比較例9]
仮焼温度(T1)が1300℃である点と、得られた仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)の平均粒径が3μmである点を除き、実施例1と同様にして、比較例9に係る蒸着用ITO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用ITO焼結体タブレットの相対密度は61%で、この蒸着用ITO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したところ、ITO焼結体タブレットの割れが確認された。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(3μm)と平均粒径D2(0.8μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「27%」であり、「3%〜10%」の範囲外にあることが確認された。
[比較例10]
仮焼温度(T1)が1550℃である点と、得られた仮焼粉(仮焼された第一原料粉末)の平均粒径が35μmである点を除き、実施例1と同様にして、比較例10に係る蒸着用ITO焼結体タブレットを得た。
得られた蒸着用ITO焼結体タブレットの相対密度は60%で、この蒸着用ITO焼結体タブレットに対し、量産を目指して高いパワー(加速電圧15kV、出力24kW)の電子ビーム(EB)をいきなり照射したところ、ITO焼結体タブレットの割れが確認された。
そして、実施例1と同様にして、仮焼された第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径D1と、未仮焼の第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径D2をそれぞれ求め、平均粒径D1(40μm)と平均粒径D2(0.8μm)から粒径比率[(D2/D1)×100(%)]を計算したところ「2%」であり、「3%〜10%」の範囲外にあることが確認された。
Figure 0005772667
Figure 0005772667
上述した条件で製造方法された本発明の蒸着用焼結体タブレットによれば、高いパワーの電子ビームや高出力プラズマが照射されても破損されないため、長時間安定した放電が可能であり、透明導電膜を製造する際の蒸着用焼結体タブレットとして利用される産業上の利用可能性を有している。

Claims (4)

  1. 仮焼された第一原料粉末と未仮焼の第二原料粉末との混合粉を焼成して製造され、錫、タングステン、チタン、セリウム、ガリウム、ニオブ、ガドリニウム、ジルコニウムから選択される少なくとも1種をドーパントとして含有する酸化インジウム焼結体により構成されると共に、相対密度が50%以上80%以下である蒸着用タブレットにおいて、
    上記酸化インジウム焼結体を構成しかつ酸化インジウム焼結体破断面のSEM撮像図から求められる第一原料粉末に由来する第一焼結粒の平均粒径をD1とし、上記酸化インジウム焼結体を構成しかつ上記SEM撮像図から求められる第二原料粉末に由来する第二焼結粒の平均粒径をD2としたとき、第一焼結粒の平均粒径D1に対する第二焼結粒の平均粒径D2の粒径比率[すなわち(D2/D1)×100(%)]が3%以上10%以下であることを特徴とする蒸着用タブレット。
  2. 仮焼された第一原料粉末の焼結前における平均粒径が5μm以上30μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の蒸着用タブレット。
  3. 上記混合粉内における第一原料粉末の混合割合が60重量%以上85重量%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の蒸着用タブレット。
  4. 請求項1に記載の蒸着用タブレットの製造方法において、
    酸化錫、酸化タングステン、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ガリウム、酸化ニオブ、酸化ガドリニウム、酸化ジルコニウムから選択される少なくとも1種のドーパント用酸化物粉末と酸化インジウム粉末とを混合し、1300℃以上1600℃以下の仮焼温度で熱処理した後、粉砕して、平均粒径が5μm以上30μm以下の仮焼された第一原料粉末を得る第一工程と、
    酸化錫、酸化タングステン、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ガリウム、酸化ニオブ、酸化ガドリニウム、酸化ジルコニウムから選択される少なくとも1種のドーパント用酸化物粉末および酸化インジウム粉末から成る未仮焼の第二原料粉末を、仮焼された上記第一原料粉末に対して、第一原料粉末の混合割合が60重量%以上85重量%以下となるように混合し、かつ、造粒して造粒粉末を得る第二工程と、
    得られた造粒粉末を成形して成形体とし、この成形体を、1100℃を越えかつ第一工程における上記仮焼温度より200℃以上低い温度で焼結して、錫、タングステン、チタン、セリウム、ガリウム、ニオブ、ガドリニウム、ジルコニウムから選択される少なくとも1種をドーパントとして含有する酸化インジウムの焼結体を得る第三工程、
    の各工程を具備することを特徴とする蒸着用タブレットの製造方法。
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