JP2014015680A - スパッタリングターゲット及びそれにより得られる酸化金属薄膜 - Google Patents

スパッタリングターゲット及びそれにより得られる酸化金属薄膜 Download PDF

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Abstract

【課題】結晶化温度が高く且つアモルファスの状態でも低電気抵抗と優れたエッチング特性を有する酸化金属薄膜を形成することができるスパッタリングターゲットの提供。
【解決手段】インジウムと亜鉛とスズとの原子含有量の合計に対する原子比で、インジウムが60〜80at.%、亜鉛が10〜25at.%、スズが1〜20at.%となるように且つその内の亜鉛の原子含有量がスズのそれよりも多くなるように、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズとを有する酸化金属組成物を含んでいることを特徴とするスパッタリングターゲットを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、スパッタリングターゲット及び酸化金属薄膜に関し、特に透明電極材料や透明酸化物半導体材料等に応用できる酸化金属薄膜およびそれを得るためのスパッタリングターゲットに関する。
透明導電薄膜、特に酸化金属からなる透明導電薄膜は、導電性を有する上に可視光透過率が高いため、オプトエレクトロニクス(Optoelectronics)の分野で広く用いられている。例えば、照明技術の分野においては有機/無機発光ダイオードの電極として、また、ディスプレイの分野においては液晶パネルの内部配線、タッチパネルの電極またはアクティブ・マトリクス駆動の有機ELディスプレイ(OLED)の電極や配線として用いられている。
一般に、上述の酸化金属薄膜は、スパッタリングにより形成される。その工程は、まずスパッタリングターゲット(以下、単にターゲットとも記載)を用意し、それを平坦な基板表面やすでにパターン化された構造の表面にスパッタリングし、これにより形成された酸化金属薄膜に対してフォトリソグラフィー、エッチングを施すことで、所望のパターンを有する酸化金属薄膜を形成する。目下、最もよく使われているスパッタリングターゲットは酸化インジウムスズ(ITO)からなるものであり、これを用いてスパッタリングすることで同じくITOからなる透明導電薄膜が得られる。
しかし、スパッタリングで得られるITO薄膜は通常非結晶化状態、つまりアモルファス状態のものであり、電気抵抗率がおよそ7×10−4Ω・cmと高く、結晶化させて電気抵抗率を下げた後でおよそ2×10−4Ω・cmとなる。このため、電気抵抗率が低いことが求められる製品においては、結晶化されたITO薄膜が用いられている。ただ、ITO薄膜は結晶化させるとその表面に起伏が生じて表面平坦性が低下する上に、耐酸性が向上してしまい、弱酸によるエッチングが難しくなる。逆に、アモルファス状態のITO薄膜は、耐酸性が不足しており後に続く工程においてアルミエッチング液に腐食されやすい。
また、インジウムは希少金属なので、その供給が不安定である。
上記各問題点に鑑みて、インジウムの使用を抑えながらも、ITO薄膜と同様に透明で且つ導電性を有するとともに、表面平坦性やエッチング特性にも優れた薄膜を形成することができ、且つスパッタリング時の安定性にも優れたスパッタリングターゲットの開発が待たれている。
例えば、特開2011−190542号公報(特許文献1)には、インジウム亜鉛スズ酸化物(IZO)からなるスパッタリングターゲットが開示されている。これによれば、該スパッタリングターゲットの密度を上げること、および、スズの亜鉛に対する比を1より大きくすることによって、ターゲット表面にノジュール(nodule:微小突起)が発生することを抑え、ひいてはノジュールの存在により起きる異常放電の発生が防がれている。
特開2011‐190542号公報
しかしながら、特許文献1が開示しているスパッタリングターゲットによれば、確かにスパッタリング時における異常放電の発生が抑えられ、スパッタリングの安定性が向上されてはいるが、該ターゲットにより得られた酸化金属薄膜は結晶化温度が低く、後の工程(焼き戻し、通常約220℃で行う)で容易に結晶化してしまい、エッチングが難しくなるという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、結晶化温度が高く且つアモルファスの状態でも比較的低い電気抵抗と優れたエッチング特性を有する酸化金属薄膜を形成することができるスパッタリングターゲットの提供を一つの目的とする。
また、本発明は、結晶化温度が高く、且つ非結晶化の状態でも比較的低い電気抵抗と優れたエッチング特性を有する酸化金属薄膜の提供を他の目的とする。
前記一つの目的を達成するために、本発明は、インジウムと亜鉛とスズとの原子含有量の合計に対する原子比で、インジウムが60〜80at.%、亜鉛が10〜25at.%、スズが1〜20at.%となるように且つその内の亜鉛の原子含有量がスズのそれよりも多くなるように、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズとを有する酸化金属組成物を含んでいることを特徴とするスパッタリングターゲットを提供する。
なお、上記スパッタリングターゲットにおいては、亜鉛のスズに対する原子比が1より大きく2より小さい範囲内であることが好ましい。
加えて、前記他の目的を達成するために、本発明は、上記スパッタリングターゲットを用いてスパッタリングすることにより得られたものであって、その結晶化温度が250℃以上であることを特徴とする酸化金属薄膜をも提供する。
上記スパッタリングターゲットによれば、結晶化しなくても電気抵抗率が低いだけでなく、結晶化温度が少なくとも250℃以上と高く、結晶化しにくい酸化金属薄膜を得ることができる。
走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、以下SEM)を用いて得られた本発明の具体例1におけるスパッタリングターゲット表面の反射電子(back−scattering electron、以下BSE)像である。 上記具体例1におけるスパッタリングターゲット表面のBSE像において、矢印にて副成分を示した図である。 上記具体例1におけるスパッタリングターゲットにおいて単一相構造であることを示すX線回折装置(X−ray diffraction、以下XRD)測定図である。 上記具体例1におけるスパッタリングターゲットにおいて結晶構造が主成分と異なる単結晶となっている副成分を含んでいることを示す断面透過電子顕微鏡(cross−sectional transmission electron microscopy、以下XTEM)像である。 上記具体例1におけるスパッタリングターゲットの主成分の結晶構造を示すXTEM像である。 上記具体例1におけるスパッタリングターゲットの副成分の結晶構造を示すXTEM像である。 上記具体例1におけるスパッタリングターゲットの組成をエネルギー分散型X線分析(Energy Dispersive Spectrometer、以下EDS)にて測定したBSE像である。 上記具体例1におけるスパッタリングターゲットの組成比率をエネルギー分散型X線分析(Energy Dispersive Spectrometer、以下EDS)にて測定した図である。 本発明の具体例2におけるスパッタリングターゲット表面のBSE像である。 上記具体例2におけるスパッタリングターゲットのXRD測定図である。 上記具体例2におけるスパッタリングターゲットの組成比率をEDSにて測定した図である。
以下に本発明を実施するための形態を図面を参照しながらその具体的な実施例を示して説明する。
本発明に係るスパッタリングターゲットは酸化金属組成物を含んでいる。
この酸化金属組成物は、酸化インジウムと、酸化亜鉛と、酸化スズとを有する。
具体的に言うと、酸化金属組成物は、インジウム(In)と亜鉛(Zn)とスズ(Sn)との原子含有量の合計に対する原子比で、インジウムが60〜80at.%、亜鉛が10〜25at.%、スズが1〜20at.%となるように、且つ、その内の亜鉛の原子含有量がスズのそれよりも多くなるように、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズとを有する。
上記酸化金属組成物においては、亜鉛のスズに対する原子比が1より大きく2より小さい範囲内であること、言い換えると、亜鉛の原子含有量がスズの原子含有量より多く且つ2倍未満の量であることが好ましい。
また、上記酸化金属組成物は、主成分と、組成がその主成分と異なる副成分とを含有している。
上記主成分は、インジウム、亜鉛、スズおよび酸素からなる化合物であって、ビックスバイト(Bixbyite)型、つまり立方晶系鉄マンガン鉱構造を呈している。この他、上記酸化金属組成物においては、上述のように亜鉛の原子含有量をスズの原子含有量よりも多く且つ2倍未満とした場合、主成分および副成分共に六方晶層状化合物を実質的に含有しない。なおここでの実質的に含有しないとは、例え含有していたとしてもスパッタリングターゲットの性質(後述する異常放電の発生)に影響しない程度の微量以下であることを意味する。
上記副成分は、インジウム、亜鉛、スズおよび酸素からなる化合物であり、且つ、該副成分中のインジウムの原子含有量は、上記主成分中のインジウムの原子含有量よりも少ない。
本発明に係るスパッタリングターゲットは、原料粉末を混合してからプレス成形し、焼結することで形成される。
なお、X線回折装置(X−ray diffraction、以下XRD)で測定した結果、本発明に係るスパッタリングターゲットが含む酸化金属組成物においては、単結晶(monocrystal)構造のみが検出された。しかし、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、以下SEM)を用いて、当該酸化金属組成物の表面を電子ビームスキャンしてその反射電子(back−scattering electron、以下BSE)による信号を分析したところ、当該酸化金属組成物は、上述のように、主成分のほかに、組成が該主成分と異なる副成分により構成された二次相(副成分相)を含有していることがわかった。更に、断面透過電子顕微鏡(cross−sectional transmission electron microscopy、以下XTEM)にて測定した結果、上述のように主成分の結晶構造がビックスバイト型であることがわかった上に、副成分の結晶構造はビックスバイト型ではないことがわかった。なお、ビックスバイト型結晶構造については、当業者に周知のことなのでここでは贅説を省く。
このようにBSEおよびXTEMによる分析結果からは、本発明に係るスパッタリングターゲットは、主成分と副成分とを含有し、その内の亜鉛のスズに対する原子比を1より大きく2より小さい範囲内とした場合に、副成分は六方晶層状化合物を実質的に含有しないことが判明した。また、XRDの測定結果からは、当該酸化金属組成物がビックスバイト型構造を有しており、併せて、TEM−DP(Transmission Electron Microscope−Diffraction Pattern)法による電子線回折図形の解析を行ったところ、ビックスバイト型構造を示すXRDの信号は主成分からのものであることが確認された。
また、エネルギー分散型X線分析器(Energy Dispersive Spectrometer、以下EDS)にて主成分および副成分の組成をそれぞれ分析したところ、主成分にはインジウム、亜鉛、スズが含まれており、副成分にも同様にインジウム、亜鉛、スズが含まれていることが分析された一方、主成分と副成分とでは、それぞれの組成比率、つまり上記各金属の原子含有量の比率がそれぞれ異なっていることがわかった。更にSEMにより結晶構造を測定した結果からも、当該酸化金属組成物の主成分と副成分とで組成比率が異なっていることが判明した。
更に、当該酸化金属組成物においては、各成分の原子比を、インジウムが60at.%超80at.%未満、亜鉛が10at.%超25at.%未満、スズが10〜15at.%とするとなお好ましく、この条件で尚且つ上述のように亜鉛のスズに対する原子比が1より大きく2より小さい範囲内であれば、これにより形成されるスパッタリングターゲットは、六方晶層状化合物を実質的に含有せずに更に安定した結晶構造を具えるようになる。
以下に、上記の条件において形成される本発明に係るスパッタリングターゲットの効果を説明する。
本発明に係るスパッタリングターゲットによれば、これを用いてスパッタリングすることによって得られる酸化金属薄膜の結晶化温度が、スズを原子含有量で亜鉛よりも多く含むように形成されたスパッタリングターゲットにより得られる酸化金属薄膜の結晶化温度よりも高い。従って、本発明によれば、形成される酸化金属薄膜の結晶化温度が比較的高いことにより、該酸化金属薄膜が後の工程で焼き戻し(一般におよそ220℃)を経ても、結晶化しにくく、これにより結晶化することでエッチング特性が低下するといった問題の発生を回避することができる。
また、本発明に係るスパッタリングターゲットは、電気抵抗率の高い六方晶層状化合物を実質的に含有していないので、スパッタリング時の電気特性が安定している。つまり、六方晶層状化合物の存在によって起こる異常放電の発生が防がれているので、スパッタリングにより基板上に酸化金属薄膜を形成する際にターゲットに発生したノジュールが飛散して基板上に付着してしまうという問題が回避されている。これによりスパッタリングによる酸化金属薄膜形成の歩留まりが向上する。このように、本発明に係るスパッタリングターゲットにより形成される酸化金属薄膜は、結晶温度が比較的高いことから結晶化しにくいのでエッチング特性に優れ、また電気特性も安定していると共に、高い光透過性を維持しているので、オプトエレクトロニクス分野への応用に特に適している。
また、六方晶層状化合物の構造と、当該酸化金属薄膜の主成分が有するビックスバイト型構造とには大きな差異があるので、スパッターリングターゲットを構成する材料がそれら両構造を同時に含んでいる場合、焼結後に亀裂や割れが生じることがあるが、本発明に係るスパッタリングターゲットでは、上述のように亜鉛の原子含有量をスズの原子含有量よりも多く且つ2倍未満とした場合、主成分および副成分共に六方晶層状化合物を実質的に含有せずに全体が同様な結晶構造となるので、亀裂や割れが発生する確率が大幅に低下している。
以上まとめると、本発明に係るスパッタリングターゲットでは、それが含む酸化金属組成物において亜鉛の原子含有量がスズの原子含有量よりも多いので、これにより形成される酸化金属薄膜の結晶化温度が向上して結晶化しにくくなるだけでなく、ノジュール(nodule)発生の影響が抑制される。なお、本発明に係るスパッタリングターゲットにより形成された酸化金属薄膜は、エッチング液としてシュウ酸(oxalic acid)水溶液を用いた場合、エッチング速度が比較的速く、容易にエッチングできるので、エッチングおよびパターン化にかかる時間を縮小することができる。
なお、スパッタリングターゲットが含む酸化金属組成物の絶対密度が6g/cm未満であると、ターゲットに孔隙が発生することによりスパッタリングの過程で異常放電が起きやすくなる。そこで、これを回避するため、本発明に係るスパッタリングターゲットは、それが含む酸化金属組成物の絶対密度が6g/cm以上であることが好ましい。このようにすれば、均質性の高い酸化金属薄膜を、歩留まり良く形成することができるので、照明やディスプレイ分野への応用に更に相応しくなる。
以下に、本発明に係るスパッタリングターゲットの製造工程の具体例1〜5、および比較例を説明する。
《具体例1》
具定例1においてスパッタリングターゲットの原料となる金属酸化物は、それぞれ粉末状の高純度(>99.9%)の酸化インジウム3.986kg、酸化スズ0.645kg、酸化亜鉛0.37kgである。
まず、粉砕工程を行う。上記各金属酸化物粉末を、媒体となるジルコニアボールと共に10〜50リットルのボールミル容器や100リットルのボールミル機に入れ、連続8時間以上の粉砕処理を行う。ここで、ジルコニアボールを入れる目的は上記粉末を粒径が更に小さくなるようにして各金属酸化物が均等に混合されるようにするためである。また、ジルコニアボールはその球径が上記粉末の粉砕前の粒径と粉砕後の所望の粒径とを考慮した適当なものを使用するべきであり、不適当な球径のものを用いると効率が悪いだけでなく過度の磨耗の原因となる。粉砕処理の第一段階では分散剤と純水とを加えて、低粘度のスラリーを得る。この第一段階では粉末の粒径を小さくして各金属酸化物が均等に混合することで後の工程で分離しにくくすることができる。粉砕処理の第二段階では高分子の粘結剤を加えて高粘度のスラリーを得る。このようにすれば後の工程である焼結が行いやすくなる。次に造粒工程を行う。上記スラリーを噴霧乾燥することで充実した球形顆粒を形成する。なお顆粒の流動性を増すためにその粒径は約20〜100μmとすることが好ましい。また、顆粒の均質性を確保するため、造粒後に、150メッシュ(mesh)の篩いにかけて、大きすぎる顆粒と雑質を取り除き、その後顆粒を、水分を吸収して成形に支障を来たさないように真空状態で保存する。
次に、成形工程を行う。造粒工程を経た顆粒を離型剤が塗布された金型に封入する。金型のサイズは形成したいターゲットのサイズに合わせる。離型剤としては通常長鎖炭化水素が用いられ、ここで用いるに相応しいものとしてオレイン酸、高分子ワックス、PVA、メチルセルロースなどが挙げられる。続いて、仮プレスを行う。金型内の顆粒に対して段階的に200〜1200kg/cmで加圧すると共に30〜50℃に加熱し、粘結剤の作用を向上させ顆粒の結合性を増すことで顆粒同士の流動性を上げる。仮プレス後に離型することで、上記各金属酸化物粉末からなった相対密度50〜65%のターゲット素材が得られる。この仮プレスでは、特に液圧成形法(hydroforming)を用いると、緻密で強度により優れたターゲット素材を得ることができ、ひいては高密度のターゲットを製造することができる。また、例えば冷間静水圧プレス(CIP)機を用いて昇圧降圧速度を調節することにより、ターゲット素材に曲げが生じることを防ぐと共に所望の密度に調整することができる。なお、ターゲット素材の密度は高い方が焼結効率が増す。
続いて、酸素導入雰囲気の高温焼結炉にて焼結工程を行う。通常、炉内には酸素の他に空気、アルゴン、窒素が混じっている。酸素を導入する雰囲気で焼結を行う目的は焼結物に構造欠陥が発生するのを防ぎ、85〜99.99%という高い相対密度のターゲットを得るためである。焼結工程にあたっては、ターゲット素材を入れた焼結炉のチャンバー温度をまず室温から100℃にまで上げて該温度を数時間保持することで、ターゲット素材に含まれている水分を除去する。続いて、徐々に700℃に昇温して該温度を数時間保持することで、ターゲット素材に含まれている高分子粘結剤を揮発させて除去する。なお、この脱脂過程で高分子をターゲット素材から完全に除去することが重要である。高分子が残留すると製造されるターゲットが炭素を含むようになり、スパッタリングに用いた際にターゲット表面に多くのノジュール(nodule)が発生する原因となり、ひいてはそれにより形成される酸化金属薄膜の平坦性や均質性が損なわれてしまう。続いて、チャンバー温度を900℃に上げ、仮焼を行う。これによりターゲット素材の剛性が増す。次に、チャンバー温度を徐々に1100℃に上げる。なお、この段階でターゲット素材は収縮し始めるので、温度制御は非常に重要であり、昇温速度が速すぎると、ターゲット素材に亀裂や割れが生じてしまう。続いて、徐々に1300〜1600℃に昇温して、数時間該温度を保持する。焼結における最高温度は所望の構造や生成相により決められればよいが、この最高温度は焼結後に得られるターゲットの電気抵抗率を大きく影響する。次に、チャンバー温度を1100℃に下げる。この段階での降温は例えば温度制御システムなどを用いて非常に緩慢に行われるべきであり、速すぎると、ターゲット素材の各部で温度のむらが生じて割れの原因となる。続いて、室温にまで降温する。この際の降温は炉冷でも空冷でもよい。
最後に、焼成されたターゲット素材に対して仕上げ加工を施す。まずウォータージェットやラインカッターでターゲット素材を所望のサイズにカットする。ターゲット素材の硬度が高いため、いかなるカッターを用いるかは耐用性、切削効率、切削ロスなどを考慮して決められる。また、焼結後の素材は表面が凸凹であったり、酸化物が部分的に揮発して曲がりが発生していたりするので、平面研磨機および縦型研磨機を用いて表面研磨すると共に面取り盤にて面取りする。これにより表面が滑らかなスパッタリングターゲットが完成する。
《具体例2》
具体例2でのスパッタリングターゲットの製造方法は上述した具体例1と同じだが、原料の比率が異なり、本具体例におけるスパッタリングターゲットの原料となる金属酸化物は、それぞれ粉末状の高純度(>99.9%)の酸化インジウム3.662kg、酸化スズ0.85kg、酸化亜鉛0.49kgである。
《具体例3》
具体例3でのスパッタリングターゲットの製造方法は上述した具体例1と同じだが、原料の比率が異なり、本具体例におけるスパッタリングターゲットの原料となる金属酸化物は、それぞれ粉末状の高純度(>99.9%)の酸化インジウム3.415kg、酸化スズ0.777kg、酸化亜鉛0.807kgである。
《具体例4》
具体例4でのスパッタリングターゲットの製造方法は上述した具体例1と同じだが、原料の比率が異なり、本具体例におけるスパッタリングターゲットの原料となる金属酸化物は、それぞれ粉末状の高純度(>99.9%)の酸化インジウム4.047kg、酸化スズ0.488kg、酸化亜鉛0.465kgである。
《具体例5》
具体例5でのスパッタリングターゲットの製造方法は上述した具体例1と同じだが、原料の比率が異なり、本具体例におけるスパッタリングターゲットの原料となる金属酸化物は、それぞれ粉末状の高純度(>99.9%)の酸化インジウム4.155kg、酸化スズ0.205kg、酸化亜鉛0.637kgである。
《比較例》
比較例でのスパッタリングターゲットの製造方法は上述した具体例1と同じだが、原料の比率が異なり、本比較例におけるスパッタリングターゲットの原料となる金属酸化物は、それぞれ粉末状の高純度(>99.9%)の酸化インジウム4.046kg、酸化スズ0.620kg、酸化亜鉛0.335kgである。つまり、比較例においては、各具体例と逆に、スズの含有量が亜鉛の含有量よりも多い。
<分析>
以下には、具体例1〜5および比較例により製造された各スパッタリングターゲット、並びにそれらを用いてスパッタリングすることでそれぞれ形成された各酸化金属薄膜(膜厚100nm)の分析方法およびその結果を示す。
[スパッタリングターゲット]
<成分分析>
EDS(エネルギー分散型X線分析)を用いて各スパッタリングターゲットの主成分および副成分の成分含量を計測した。
<結晶構造分析>
BSE(反射電子)にて各スパッタリングターゲットの結晶構造を分析した。また、XRD(X線回折装置)を用いて回折角度の変化を観察し、主成分の化粧構造を確認した。また、XTEM(断面透過電子顕微鏡)にて各スパッタリングターゲットを観察し、主成分および副成分に六方晶層状化合物が含まれていないか確認した。
<密度分析>
アルキメデス法により各スパッタリングターゲットの絶対密度を測定した。
<電気抵抗率分析>
四探針法により各スパッタリングターゲットの電気抵抗率を測定した。
[酸化金属薄膜]
<電気抵抗率分析>
四探針法により各酸化金属薄膜の電気抵抗率を測定した。
<光透過率分析>
UV−vis分光光度計により各酸化金属薄膜の光透過率を測定した(波長400〜800nm)。
<結晶化温度分析>
薄膜をアニール処理し、XRDにて結晶化が観察された際の温度を計測した。
<エッチング特性分析>
一般に、ITO薄膜エッチング液としてはシュウ酸溶液が用いられる。また、アルミエッチング液としては硝酸、酢酸および燐酸の水溶液が用いられ、その内、硝酸、酢酸および燐酸の比率はメーカーが用いる技術によって異なるが、本エッチング特性分析では、硝酸5%、酢酸5%、燐酸80%、水10%のアルミエッチング液を用いた。
具体例2で得たスパッタリングターゲットを用いて形成したアモルファス状態の薄膜をシュウ酸溶液により30秒間のエッチングを行いその残留状況を観察した。
また、上記アルミエッチング液を用いて同薄膜にエッチングを施すことによりエッチング速度を測定した。また、同条件で、アモルファス状態のITO薄膜(α‐ITO薄膜)および晶質のITO薄膜(c‐ITO薄膜)およびアモルファス状態のインジウム亜鉛酸化物薄膜(α‐IZO薄膜)に対してもそれぞれエッチング特性を測定し比較対照とした。エッチング特性分析の結果を下記表1にまとめた。
<分析結果>
具体例2のスパッタリングターゲットにより形成された酸化金属薄膜は、シュウ酸溶液に容易にエッチングされるという特性を示した。また、アルミエッチング液中でのエッチング速度は晶質のITO薄膜とほぼ同じであり、アモルファス状態のITO薄膜並びにアモルファス状態のIZO薄膜よりも遥かに遅かった。つまり、具体例2に係るアモルファス状態の酸化金属薄膜は、シュウ酸溶液で容易にエッチングできると共に、アルミエッチング液にはエッチングされにくいという、良好なエッチング特性を示した。
また、上記各分析の結果を下記表2にまとめた。
表2から読み取れるように、まず、具体例1〜5のスパッタリングターゲットの密度はいずれも6.5g/cm以上であり、且つ抵抗率はいずれも1×10−3Ω・cm以下であるので、酸化金属薄膜を形成するためのスパッタリングターゲットとして用いるのに相応しいことがわかる。
次に、具体例1〜5のように、インジウム(In)と亜鉛(Zn)とスズ(Sn)との原子含有量の合計に対する原子比で、インジウムが60〜80at.%、亜鉛が10〜25at.%、スズが1〜20at.%となるように、且つ、その内の亜鉛の原子含有量がスズのそれよりも多くなるように、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズとを有するスパッタリングターゲットを用いた場合、形成される酸化金属薄膜の結晶化温度はいずれも250℃を超え、特に具体例3〜5では350℃を超えた。これは、逆にスズの原子含有量が亜鉛のそれよりも多い比較例の場合(150℃)と比べて遥かに高い。
なお、細かく言うと、具体例1〜5のスパッタリングターゲットは主成分と、組成比率が主成分と異なる副成分を含んでおり、副成分中のインジウムの原子含有量比率は主成分中のそれよりも小さく、且つ、副成分中の亜鉛の原子含有量比率は主成分中のそれよりも大きい。
また、具体例1〜5の各スパッタリングターゲットにより形成された酸化金属薄膜は、アモルファス状態でも抵抗率が5××10−4Ω・cm以下であり、光透過率も88%以下なので、ITO薄膜の代替物となることができる。
また特に、具体例1〜3から読み取れるように、スパッタリングターゲットにおける亜鉛のスズに対する原子比が1より大きく2より小さい範囲内である場合(具体例4、5はそれぞれ該原子比が2を超えている)、該スパッタリングターゲットは六方晶層状化合物を実質含んでいなかった。これにより電気抵抗率が高い六方晶層状化合物が存在することでおきるノジュールおよび異常放電の発生を避けることができ、ひいては形成される酸化金属薄膜にノジュールの影響で異物が付着するのを避けることができる。
以下に、上記表1での分析結果において触れた本発明に係るスパッタリングターゲットの結晶構造分析および成分分析の測定過程を具体例1および2を例として図面を参照しながら詳説する。図1にはSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて得られた具体例1におけるスパッタリングターゲットの表面のBSE(反射電子)像が示されており、図2では同BSE像における副成分の存在を表す箇所を矢印にて示している。これらにより、具体例1でのスパッタリングターゲットは、主成分の他に、副成分(図示における色の濃い箇所)を含んでいることが観察できる。図3は、具体例1におけるスパッタリングターゲットを測定したXRD(X線回折装置)測定図である。該ターゲットは回折角(2θ)30度付近にのみ強度ピークが現れており、単一相のビックスバイト型構造であることを表している。図4、図5、図6はそれぞれXTEM(断面透過電子顕微鏡)により該ターゲットを観察した像であり、図5は図4における四角で囲った箇所の測定結果であり、図6は図4における円で囲った箇所の測定結果である。これらから見て取れるように、具体例1のスパッタリングターゲットは、XRD測定の結果においては単一相であることと示されていたが、しかしXTEM測定の結果においては確かに結晶構造がビックスバイト型の主成分と、結晶構造が六方晶層状ではないと共に組成比率が主成分と異なる副成分とが存在していることが示されている。このように、XRDでは主成分と副成分とを定義できなかったのは、XRDの分解能不足に起因する。図7は該ターゲットの組成をEDS(エネルギー分散型X線分析)にて測定したBSE像であり、図8は、図7におけるそれぞれ数字を付した箇所(1〜5)の組成比率を原子含有量の比率で示す図である。図8から読み取れるように、この内、主成分(1、2)および副成分(3〜5)共にインジウム(In)と亜鉛(Zn)とスズ(Sn)とを含有しており、計算により得られた結果、具体例1のスパッタリングターゲットは酸化インジウムを79.7wt%、酸化亜鉛を7.4wt%、酸化スズを12.9wt%含有していた。なお、該組成比率をインジウム、亜鉛、スズの原子含有量合計を100at.%として表すと、表2に示されているように、インジウム76.5at.%、亜鉛12.1at.%、スズ11.4at.%となる。
図9は、具体例2のスパッタリングターゲットの表面のBSE像であり、該ターゲットが主成分の他に主成分と異なる副成分(図9における色の濃い箇所)を含んでいることがわかる。図10は、具体例2におけるスパッタリングターゲットのXRD測定図であり、回折角30度付近に強度ピークが現れており、単一相のビックスバイト型構造であることを表している。図11は、図9におけるそれぞれ数字を付した箇所(1〜5)の組成比率を示す図である。図11から読み取れるように、具体例2のスパッタリングターゲットも、主成分(1〜3)および副成分(4、5)共にインジウムと亜鉛とスズとを含有しており、計算により得られた結果、具体例2のスパッタリングターゲットは酸化インジウムを73.2wt%、酸化亜鉛を9.8wt%、酸化スズを17.0wt%含有していた。なお、該組成比率をインジウム、亜鉛、スズの原子量合計を100at.%として表すと、表2に示されているように、インジウム69.3at.%、亜鉛15.8at.%、スズ14.8at.%となる。
以上、総括すると、本発明に係るスパッタリングターゲットによれば、これにより形成される酸化金属薄膜は、アモルファス状態でも電気抵抗率が従来の結晶化された酸化金属薄膜と同様に低いので、結晶化させなくても産業上の利用に供することができる。また、結晶化温度が高く(250℃以上)、結晶化しにくいので、エッチングの安定性と速度が向上している。更に、本発明に係るスパッタリングターゲットにおいては、亜鉛のスズに対する原子比が1より大きく2より小さい範囲内とすると(具体例1〜3)、該ターゲットが含む酸化金属組成物は六方晶層状化合物を実質含まないので、スパッタリング時の異常放電の発生が防がれていると共に、割れの発生も回避され、またこれにより形成される酸化金属薄膜は表面平坦性が更に高い。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明にかかるスパッタリングターゲットにより得られる酸化金属薄膜は、透明電極材料や透明酸化物半導体材料等に応用できる。

Claims (8)

  1. インジウムと亜鉛とスズとの原子含有量の合計に対する原子比で、インジウムが60〜80at.%、亜鉛が10〜25at.%、スズが1〜20at.%となるように且つその内の亜鉛の原子含有量がスズの原子含有量よりも多くなるように、酸化インジウムと、酸化亜鉛と、酸化スズとを有する酸化金属組成物を含んでいることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  2. 亜鉛のスズに対する原子比が1より大きく2より小さい範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のスパッタリングターゲット。
  3. 前記酸化金属組成物は、インジウム、亜鉛および酸素により構成される六方晶層状化合物を実質的に含有しないことを特徴とする請求項2に記載のスパッタリングターゲット。
  4. 前記酸化金属組成物は、主成分と、組成が該主成分と異なる副成分とを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲット。
  5. 前記主成分は、インジウム、亜鉛、スズおよび酸素からなっている化合物であり、且つビックスバイト型結晶構造を呈していることを特徴とする請求項4に記載のスパッタリングターゲット。
  6. 前記副成分は、インジウム、亜鉛、スズおよび酸素からなっている化合物であり、該副成分中のインジウムの原子含有量は、前記主成分中のインジウムの原子含有量よりも少ないことを特徴とする請求項5に記載のスパッタリングターゲット。
  7. 前記副成分は、インジウム、亜鉛、スズおよび酸素からなっている化合物であり、該副成分中の亜鉛の原子含有量は、前記主成分中の亜鉛の原子含有量よりも多いことを特徴とする請求項5に記載のスパッタリングターゲット。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲットを用いてスパッタリングすることにより得られたものであって、その結晶化温度が250℃以上であることを特徴とする酸化金属薄膜。
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