JP2007084842A - スパッタリングターゲット及び透明導電膜 - Google Patents

スパッタリングターゲット及び透明導電膜 Download PDF

Info

Publication number
JP2007084842A
JP2007084842A JP2005271665A JP2005271665A JP2007084842A JP 2007084842 A JP2007084842 A JP 2007084842A JP 2005271665 A JP2005271665 A JP 2005271665A JP 2005271665 A JP2005271665 A JP 2005271665A JP 2007084842 A JP2007084842 A JP 2007084842A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sputtering target
range
target
sputtering
transparent conductive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005271665A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4947942B2 (ja
Inventor
Kiminori Yano
公規 矢野
Kazuyoshi Inoue
一吉 井上
Nobuo Tanaka
信夫 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2005271665A priority Critical patent/JP4947942B2/ja
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to US12/065,405 priority patent/US8524123B2/en
Priority to KR1020127013263A priority patent/KR101244092B1/ko
Priority to CN2011102672334A priority patent/CN102337505A/zh
Priority to KR1020087005125A priority patent/KR101141868B1/ko
Priority to CN2013103616148A priority patent/CN103469167A/zh
Priority to PCT/JP2006/317135 priority patent/WO2007026783A1/ja
Priority to KR1020117018134A priority patent/KR101241524B1/ko
Priority to CN2006800322564A priority patent/CN101258263B/zh
Priority to TW101141146A priority patent/TWI477622B/zh
Priority to TW095132462A priority patent/TWI394853B/zh
Publication of JP2007084842A publication Critical patent/JP2007084842A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4947942B2 publication Critical patent/JP4947942B2/ja
Priority to US13/713,771 priority patent/US8920683B2/en
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)

Abstract

【課題】 抵抗が低く、理論相対密度が高く、強度が高く、インジウム含有量が低減されており、スパッタリング法を用いて透明導電膜を成膜する際に発生する異常放電を抑制し安定にスパッタリングを行うことができるターゲット及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 インジウム、錫及、亜鉛及び酸素を含有し、X線回折(XRD)によってビックスバイト構造化合物のピークのみが実質的に観測されることを特徴とするスパッタリングターゲット。
【選択図】 図1

Description

本発明は、焼結して作製したスパッタリングターゲット(以下、単に、スパッタリングターゲット、あるいはターゲットと称する場合がある。)、スパッタリングターゲットの製造方法に関する。
近年、表示装置の発展はめざましく、液晶表示装置(LCD)や、エレクトロルミネッセンス表示装置(EL)、あるいはフィールドエミッションディスプレイ(FED)等が、パーソナルコンピュータや、ワードプロセッサ等の事務機器や、工場における制御システム用の表示装置として使用されている。そして、これら表示装置は、いずれも表示素子を透明導電性酸化物により挟み込んだサンドイッチ構造を備えている。
このような透明導電性酸化物としては、非特許文献1に開示されているように、スパッタリング法、イオンプレーティング法、あるいは蒸着法によって成膜されるインジウム錫酸化物(以下、ITOと略称することがある)が主流を占めている。
かかるITOは、所定量の酸化インジウムと、酸化錫とからなり、透明性や導電性に優れるほか、強酸によるエッチング加工が可能であり、さらに基板との密着性にも優れているという特徴がある。
ITOは、透明導電性酸化物の材料として優れた性能を有するものの、希少資源であるだけでなく、生体に対して有害でもあるインジウムを大量に含有(90原子%程度)させなければならないという問題があった。また、インジウム自体がスパッタ時のノジュール(突起物)発生の原因となり、このターゲット表面に発生したノジュールも異常放電の原因の一つにもなっていた。特に、エッチング性の改良を目的としたアモルファスITO膜の成膜に際しては、そのスパッタリングチャンバー内に微量の水や水素ガスを導入するために、ターゲット表面のインジウム化合物が還元されてノジュールがさらに発生しやすいという問題が見られた。そして、異常放電が発生すると飛散物が成膜中又は成膜直後の透明導電性酸化物に異物として付着するという問題が見られた。
このように、供給の不安定性(希少性)、有害性の問題からITO中のインジウムを減らす必要があった。しかし、酸化錫の酸化インジウムへの最大固溶限界は10%前後と考えられ、ITO中のインジウムの含有量を90原子%以下に削減しようとするとターゲット中に酸化錫がクラスター状に残ってしまう。酸化錫の抵抗はITOの100倍以上大きいのでスパッタ中に電荷が蓄積しアーキングが発生しターゲット表面が破壊され微細な破片が飛散しノジュール、パーティクルが発生する等の問題が発生していた(非特許文献2)。そのためインジウムの含有量を90原子%以下にすることは困難であった。
また、実質的にInで表されるビックスバイト構造化合物からなる焼結体であるITOターゲットの検討がなされているが(特許文献1)、ITOターゲットでは、SnIn12等が生成し易く、実質ビックスバイト構造化合物からなる焼結体が製造できたとしても製造条件範囲が狭く、安定して製造することが困難であった。また、インジウムの含有量を減らすと実質ビックスバイト構造化合物からなる焼結体の製造は困難であった。
また、インジウムと亜鉛からなるIZOターゲットでは、亜鉛が15〜20原子%の範囲内ではIn(ZnO)(mは2〜20の整数)で表される六方晶層状化合物が生成することが知られている(非特許文献3)。これらの結晶型は、ZnOに比べるとターゲットの抵抗を下げ、相対密度を上げる効果があった。しかし、そのようなターゲットはインジウム量を減らす(亜鉛量を増やす)と、ターゲットの抵抗が高くなったり、相対密度が低くなったりして、ターゲットの強度が低下する、成膜速度が遅くなる等の問題がおきるおそれがあった。
特開2002−030429号公報 「透明導電膜の技術」((株)オーム社出版、日本学術振興会、透明酸化物 光電子材料第166委員会編、1999) セラミックス 37(2002)No.9 p675−678 Joural of the American ceramic society,81(5)1310−16(1998))
本発明は、抵抗が低く、理論相対密度が高く、強度が高いターゲット、インジウム含有量が低減されたターゲット、スパッタリング法を用いて透明導電膜を成膜する際に発生する異常放電を抑制し安定にスパッタリングを行うことができるターゲット及びその製造方法を提供するものである。
本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意研究を重ね、ターゲットの結晶構造を、実質的にビックスバイト構造にすることでこれらの問題を解決できると同時に、インジウム含有量を60〜75原子%の範囲内に削減しても、IZO並みのエッチング加工性とITO並みの膜性能を示しうることを見出した。
また、このターゲットを用いてスパッタリングで成膜した透明導電膜はインジウムが削減されていても導電性、エッチング性、耐熱性等に優れ、液晶ディスプレイに代表されるディスプレイやタッチパネル、太陽電池等各種の用途に適していること、成膜条件を調整するなどしてTFT(薄膜トランジスタ)に代表される透明酸化物半導体の成膜にも適用できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下のスパッタリングターゲット等が提供される。
[1]インジウム、錫及、亜鉛及び酸素を含有し、X線回折(XRD)によってビックスバイト構造化合物のピークのみが実質的に観測されることを特徴とするスパッタリングターゲット。
[2]前記ビックスバイト構造化合物が、Inで表されることを特徴とする上記[1]記載のスパッタリングターゲット。
[3]In/(In+Sn+Zn)で表される原子比が0.6より大きく0.75より小さい範囲内の値であり、かつ、Sn/(In+Sn+Zn)で表される原子比が0.11〜0.23の範囲内の値であることを特徴とする上記[1]又は[2]記載のスパッタリングターゲット。
[4]X線回折(XRD)におけるピークについて、ビックスバイト構造化合物の最大ピーク位置が、単結晶粉末のものに対してプラス方向(広角側)にシフトしていることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれか記載のスパッタリングターゲット。
[5]電子線マイクロアナライザー(EPMA)で観察したZn凝集体の平均径が50μm以下であることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれか記載のスパッタリングターゲット。
[6]Cr、Cdの含有量が各々10ppm(質量)以下であることを特徴とする上記[1]〜[5]のいずれか記載のスパッタリングターゲット。
[7]Fe、Si、Ti、Cuの含有量が各々10ppm(質量)以下であることを特徴とする上記[1]〜[6]のいずれか記載のスパッタリングターゲット。
[8]ビックスバイト構造化合物の結晶粒径が20μm以下であることを特徴とする上記[1]〜[7]のいずれか記載のスパッタリングターゲット。
[9]バルク抵抗が0.2〜100mΩ・cmの範囲内であることを特徴とする上記[1]〜[8]のいずれか記載のスパッタリングターゲット。
[10]理論相対密度が90%以上であることを特徴とする上記[1]〜[9]のいずれか記載のスパッタリングターゲット。
[11]スパッタリングターゲットの原料であるインジウム、錫及び亜鉛の化合物を、In/(In+Sn+Zn)で表される原子比が0.6より大きく0.75より小さい範囲内であり、かつ、Sn/(In+Sn+Zn)で表される原子比が0.11〜0.23の範囲内の配合した混合物を得る工程と、
該混合物を加圧成形し成形体を作る工程と、
該成形体の温度を10〜1,000℃/時間の範囲内で昇温する工程と、
該成形体を1,100〜1,700℃の範囲内の温度で焼成して焼結体を得る工程と、
該焼結体を10〜1,000℃/時間の範囲内で冷却する工程と、
を含むことを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。
[12]上記[1]〜[10]のいずれか記載のスパッタリングターゲットをスパッタリング法により成膜してなることを特徴とする透明導電膜。
[13]上記[12]記載の透明導電膜をエッチングすることによって作製されたことを特徴とする透明電極。
[14]電極端部のテーパー角が30〜89度であることを特徴とする上記[13]記載の透明電極。
[15]上記[12]記載の透明導電膜を、1〜10質量%蓚酸含有水溶液で20〜50℃の温度範囲でエッチングすることを特徴とする透明電極の作製方法。
本発明によれば、抵抗が低く、理論相対密度が高く、強度が高いスパッタリングターゲットが提供される。
本発明によれば、インジウム含有量が低減されていても、スパッタリング法を用いて透明導電膜を成膜する際に発生する異常放電を抑制し安定にスパッタリングを行うことができるターゲットが提供される。
本発明によれば、本発明のターゲットを用いてスパッタリング法で成膜した、インジウムが削減されていても、導電性、エッチング性、耐熱性等に優れ、液晶ディスプレイに代表されるディスプレイやタッチパネル、太陽電池等各種の用途に適した透明導電膜が提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。
I.スパッタリングターゲット
(I−1)スパッタリングターゲットの構成
本発明のスパッタリングターゲット(以下、本発明のターゲットということがある)は、インジウム、錫及、亜鉛及び酸素を含有し、X線回折(XRD)によってビックスバイト構造化合物のピークのみが実質的に観測されることを特徴とする。
ここで、ビックスバイト構造化合物について説明する。ビックスバイト(bixbyite)は、希土類酸化物C型あるいはMn(I)型酸化物とも言われる。「透明導電膜の技術」((株)オーム社出版、日本学術振興会、透明酸化物・光電子材料第166委員会編、1999)等に開示されている通り、化学量論比がM(Mは陽イオン、Xは陰イオンで通常酸素イオン)で、一つの単位胞はM16分子、合計80個の原子(Mが32個、Xが48個)により構成されている。本発明のターゲットの構成成分であるビックスバイト構造化合物は、これらの内、Inで表される化合物、すなわちX線回折で、JCPDS(Joint Committee on Powder Diffraction Standards)データベースのNo.06−0416のピークパターンか、あるいは類似の(シフトした)パターンを示すものであることが好ましい。
尚、結晶構造中の原子やイオンが一部他の原子で置換された置換型固溶体、他の原子が格子間位置に加えられた侵入型固溶体もビックスバイト構造化合物に含まれる。
ターゲット中の化合物の結晶状態は、ターゲット(焼結体)から採取した試料をX線回折法により観察することによって判定することができる。
「X線回折(XRD)によってビックスバイト構造化合物のピークのみが実質的に観測される」とは、X線回折で、JCPDS(Joint Committee on Powder Diffraction Standards)データベースのNo.06−0416(In単結晶粉末)のピークパターン、あるいはそれと類似の(シフトした)パターンを示し、他の構造の最大ピークがビックスバイト構造化合物の最大ピークの5%未満で十分に小さいか、あるいは実質確認できないことを意味する。
また、特にX線回折法により、SnOやSnIn12のピークがビックスバイト構造化合物の最大ピークの3%未満で十分に小さいか,あるいは実質確認できないことが好ましい。これらの化合物が存在すると、ターゲットの抵抗が高くなったり、スパッタ時にターゲット上に電荷(チャージ)が発生しやすくなり、異常放電やノジュール発生の原因となるおそれがある。
本発明のターゲットは、In/(In+Sn+Zn)で表される原子比が0.6より大きく0.75より小さい範囲内の値であり、かつ、Sn/(Sn+Zn)で表される原子比が0.4〜0.6の範囲内の値であることが好ましい。
In/(In+Sn+Zn)で表される原子比は、不等式で表すと、
0.6<In/(In+Sn+Zn)<0.75
となり、0.6及び0.75を含まない。
一方、Sn/(In+Sn+Zn)で表される原子比は、
0.11≦Sn/(In+Sn+Zn)≦0.23
で表され、0.11及び0.23を含む。
In/(In+Sn+Zn)で表される原子比は、0.6以下であると、ビックスバイト構造単層構造が不安定となり他の結晶型が発生するおそれがあり、0.75以上であると、スパッタリングで作製した膜が結晶化しやすくエッチング速度が遅くなったりエッチング後に残さが発生するおそれがある。また、インジウムの削減効果が不十分となる。In/(In+Sn+Zn)で表される原子比は、0.61〜0.69の範囲内の値であることがより好ましく、0.61〜0.65の範囲内の値であることがさらに好ましい。
Sn/(In+Sn+Zn)で表される原子比が0.11より小さいと、In(ZnO)(mは2〜20の整数)で表される六方晶層状化合物やZnOが生成しターゲットの抵抗が上がるおそれがあり、0.23より大きいと、SnIn12、SnO、SnO等が生成しターゲットの抵抗が上がったりノジュールが発生するおそれがある。
Sn/(In+Sn+Zn)で表される原子比は、0.11〜0.21の範囲内の値であることがより好ましく、0.11〜0.19の範囲内の値であることがさらに好ましく、0.12〜0.19の範囲内の値であることが特に好ましい。
さらに、Zn/(In+Sn+Zn)で表される原子は、0.03〜0.3の範囲内の値であることが好ましく、0.06〜0.3の範囲内の値であることがより好ましく、0.12〜0.3の範囲内の値であることが特に好ましい。Zn/(In+Sn+Zn)で表される原子が0.03より少ないと、エッチング残渣が残るおそれがあり、0.3より多いと、大気下での耐熱性が悪化したり、成膜速度が遅くなるおそれがある。
ここで、本発明のターゲットにおける上記原子比は、誘導結合プラズマ(ICP)発光分析によって測定することができる。
本発明のターゲットは、In粉末のX線回折(XRD)ピーク位置に対する、ビックスバイト構造化合物のピーク位置がプラス方向(広角側)にシフトしていることが好ましい。プラス方向(広角側)にシフトしていることはインジウムイオンよりイオン半径の小さい陽イオンが固溶置換し格子間距離が短くなっていることを意味するものと推察される。なお、In粉末のX線回折(XRD)ピーク位置(パターン)は、JCPDS(Joint Committee on Powder Diffraction Standards)データベースのNo.06−0416に公開されている。
ビックスバイト構造化合物の最大ピーク位置のシフトは、0.1度より小さいとビックスバイト構造化合物への他原子の固溶が不十分となり他の結晶型が析出するおそれがある。
ビックスバイト構造化合物のピーク位置のシフトは、最大ピークの位置(2θ)で0.05度以上が好ましく、0.1度以上がより好ましく、0.2度以上が特に好ましい。
ここで、ピークのシフト角は、X線回折のチャートを解析することによって測定することができる。
図1は、後述する実施例1で製造された本発明のターゲットのX線回折のチャートであり、ビックスバイト構造化合物の最大ピーク位置のシフトが0.4度であったことを示している。
本発明のターゲットは、電子線マイクロアナライザー(EPMA)で観察したZn凝集部の平均径が50μm以下であることが好ましい。
Zn凝集部の平均径が50μmを超えていると、Zn凝集体の部分が応力集中点となり、強度が低下したり、電荷(チャージ)が発生し、異常放電が起こるおそれがあり、好ましくない。
Zn凝集部の平均径は、30μm以下であることがより好ましく、15μm以下であることがさらに好ましい。
また、ターゲット断面積に対するZn凝集体の面積比は、通常10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下である。
本発明のターゲットは、Cr、Cdの含有量が各々10ppm(質量)以下であることが好ましい。
Cr、Cdは本発明のターゲットにおける不純物であり、その含有量が各々10ppm(質量)を超えると、他の結晶型の核となり、ビックスバイト構造をとり難くなるおそれがある。また、成膜し、液晶表示装置に用いた際に、耐久性が低下したり、焼き付きが発生し易くなるおそれがある。
上記Zn凝集部分を除くと、In、Sn、Znともほぼ均一に分散していることが好ましい。
Cr、Cdの含有量は各々5ppm以下であることがより好ましく、各々1ppm以下であることが特に好ましい。
本発明のターゲットは、Fe、Si、Ti、Cuの含有量が各々10ppm(質量)以下であることが好ましい。
Fe、Si、Ti、Cuは、本発明のターゲットにおける不純物であり、その含有量が各々10ppm(質量)を超えると、他の結晶型が発生し易くなり、ビックスバイト構造をとり難くなるおそれがある。
Fe、Si、Ti、Cuの含有量は、各々5ppm以下であることがより好ましく、各々1ppm以下であることが特に好ましい。
上記の不純物元素の含有量は、誘導結合プラズマ(ICP)発光分析法によって測定できる。
また、本発明の効果を損なわない範囲内でMg、B、Gaを含有させて透過率を改善したり、Alを加えて耐熱性を改善したり、Zrを加えて耐薬品性を改善してもよい。
本発明のターゲットにおいては、ビックスバイト構造化合物の結晶粒径が20μm以下であることが好ましい。
ビックスバイト構造化合物の結晶粒径が20μmを超えると、粒界が応力集中点となり、強度が低下したり、ターゲット表面の平滑性が損なわれ易くなるおそれがある。
ビックスバイト構造化合物の結晶粒径は、8μm以下であることがより好ましく、4μm以下であることが特に好ましい。
ビックスバイト構造化合物の結晶粒径は、電子線マイクロアナライザー(EPMA)によって測定できる。
本発明のターゲットは、バルク抵抗が0.2〜100mΩ・cmの範囲内であることが好ましい。
バルク抵抗が0.2mΩ・cmより小さいと、成膜した膜よりも抵抗が低くなり飛散した膜がノジュールの原因となるおそれがあり、100mΩ・cmより大きいと、スパッタリングが安定しないおそれがある。
本発明のターゲットのバルク抵抗は、0.3〜10mΩ・cmの範囲内であることがより好ましく、0.4〜6mΩ・cmの範囲内であることがさらに好ましく、0.4〜4mΩ・cmの範囲内であることが特に好ましい。
本発明のターゲットのバルク抵抗は、四探針法によって測定することができる。
本発明のターゲットは、理論相対密度が90%以上であることが好ましい。ターゲットの理論相対密度が90%より小さいと放電中にターゲットが割れる原因となるおそれがある。
本発明のターゲットの理論相対密度は、94%以上であることがより好ましく、95%以上であることがさらに好ましく、98%以上であることが特に好ましい。
ここで、ターゲットの理論相対密度は、次のようにして求める。
ZnO、SnO、Inの比重を各々5.66g/cm、6.95g/cm、7.12g/cmとして、その量比から密度を計算し、アルキメデス法で測定した密度との比率を計算して理論相対密度とする。
本発明のターゲットの抗折力は、10kg/mm以上であることが好ましく、11kg/mm以上であることがより好ましく、12kg/mm以上であることが特に好ましい。ターゲットの運搬、取り付け時に荷重がかかり、ターゲットが破損するおそれがあるという理由で、ターゲットには、一定以上の抗折力が要求され、10kg/mm未満では、ターゲットとしての使用に耐えられないおそれがある。
ターゲットの抗折力は、JIS R 1601に準じて測定することができる。
(I−2)スパッタリングターゲットの製造方法
本発明のスパッタリングターゲットの製造方法(以下、本発明のターゲット製造方法ということがある)は、スパッタリングターゲットの原料であるインジウム、錫及び亜鉛の化合物を、In/(In+Sn+Zn)で表される原子比が0.6より大きく0.75より小さい範囲内であり、かつ、Sn/(In+Sn+Zn)で表される原子比が0.11〜0.23の範囲内の配合した混合物を得る工程と、
該混合物を加圧成形し成形体を作る工程と、
該成形体の温度を10〜1000℃/時間で昇温する工程と、
該成形体を1100〜1700℃の温度で焼成して焼結体を得る工程と、
該焼結体を10〜1000℃/時間で冷却する工程と、
を含むことを特徴とする。
以下、本発明のターゲット製造方法を工程毎に説明する。
(1)配合工程
配合工程は、スパッタリングターゲットの原料である金属化合物を混合する必須工程である。
原料としては、粒径6μm以下のインジウム化合物の粉末、亜鉛化合物の粉末、及びそれらの粉末の粒径よりも小さい粒径の錫化合物粉末を用いることが好ましい。錫化合物粉末の粒径が、インジウム化合物の粉末、亜鉛化合物の粉末の粒径と同じか又はそれらより大きいと、SnOがターゲット中に存在(残存)しビックスバイト構造が生成しづらくなったり、ターゲットのバルク抵抗を高くするおそれがあるためである。
また、錫化合物粉末の粒子径がインジウム化合物粉末及び亜鉛化合物粉末の粒子径よりも小さいことが好ましく、錫化合物粉末の粒子径はインジウム化合物粉末の粒子径の2分の1以下であるとさらに好ましい。また、亜鉛化合物粉末の粒子径がインジウム化合物粉末の粒子径よりも小さいとビックスバイト構造が生成しやすく特に好ましい。
ターゲットの製造原料に用いる各金属化合物は、通常の混合粉砕機、例えば湿式ボールミルやビーズミル、あるいは超音波装置を用いて、均一に混合・粉砕することが好ましい。
ターゲットの原料であるインジウム、錫及び亜鉛の酸化物は、In/(In+Sn+Zn)で表される原子比が0.6より大きく0.75より小さい範囲内であり、かつ、Sn/(In+Sn+Zn)で表される原子比が0.11〜0.23の範囲内で配合する必要がある。上記範囲をはずれると、前記効果を有する本発明のターゲットは得られない。
インジウムの化合物としては、例えば、酸化インジウム、水酸化インジウム等が挙げられる。
錫の化合物としては、例えば、酸化錫、水酸化錫等が挙げられる。
亜鉛の化合物としては、例えば、酸化亜鉛、水酸化亜鉛等が挙げられる。
各々の化合物として、焼結のしやすさ、副生成物の残存のし難さから、酸化物が好ましい。
各原料の純度は、通常2N(99質量%)以上、好ましくは3N(99.9質量%)以上、より好ましくは4N(99.99質量%)以上である。純度が2Nより低いと、Cr、Cd等の重金属等が含まれることあり、これらの重金属等が含まれていると、このターゲットを用いて作製した透明導電膜の耐久性が損なわれたり、製品に有害性が生じるおそれがある。
ターゲットの製造原料である金属酸化物を粉砕する場合、粉砕後の金属酸化物の粒径は、通常10μm以下、好ましくは3μm以下、より好ましくは1μm以下、さらに好ましくは0.1μm以下である。金属酸化物の粒径が大きすぎると、ターゲットの密度が上がり難くなるおそれがある。
ターゲットの原料となる金属化合物の粉砕後の粒径は、JIS R 1619に準じて測定することができる。
(2)仮焼工程
仮焼工程は、インジウム化合物と亜鉛化合物及び錫化合物の混合物を得た後、この混合物を仮焼する、必要に応じて設けられる工程である。
インジウム化合物と亜鉛化合物及び錫化合物の混合物を得た後、この混合物を仮焼することが好ましい。但し、液晶パネル用途等の大型ターゲットの場合、結晶型が安定しないことがあるため、このような場合には仮焼工程を経ない方が好ましい。
仮焼工程においては、500〜1,200℃で、1〜100時間の条件で上記金属化合物の混合物を熱処理することが好ましい。500℃未満又は1時間未満の熱処理条件では、インジウム化合物や亜鉛化合物、錫化合物の熱分解が不十分となる場合があるためである。一方、熱処理条件が、1,200℃を超えた場合又は100時間を超えた場合には、粒子の粗大化が起こる場合があるためである。したがって、特に好ましいのは、800〜1,200℃の温度範囲で、2〜50時間の条件で、熱処理(仮焼)することである。
尚、ここで得られた仮焼物は、成形して焼結する前に粉砕するのが好ましい。この仮焼物の粉砕は、ボールミル、ロールミル、パールミル、ジェットミル等を用いて、粒径が0.01〜1.0μmになるようにするのがよい。
仮焼物の粒径は、JIS R 1619に記載の方法に準じて測定することができる。
(3)成形工程
成形工程は、金属酸化物の混合物(上記仮焼工程を設けた場合には仮焼物)を加圧成形して成形体とする必須の工程である。成形工程において、得られた仮焼物を用いてターゲットとして好適な形状に成形する。仮焼工程を設けた場合には得られた仮焼物の微粉末を造粒した後、プレス成形により所望の形状に成形することができる。
本工程で用いることができる成形処理としては、金型成形、鋳込み成形、射出成形等が挙げられるが、焼結密度の高い焼結体を得るためには、CIP(冷間静水圧)等で成形した後、後述する焼結処理を行うのが好ましい。
尚、成形処理に際しては、ポリビニルアルコールやメチルセルロース、ポリワックス、オレイン酸等の成形助剤を用いてもよい。
(4)焼成工程
焼結工程は、上記成形工程で得られた微粉末を造粒した後、プレス成形により所望の形状に成形した成形体を焼成する必須の工程である。焼成工程は、成形工程で得られた成形体の温度を10〜1,000℃/時間の範囲内で昇温する工程と、該成形体を1,100〜1,700℃の範囲内の温度で焼成して焼結体を得る工程と、得られた焼結体を10〜1,000℃/時間の範囲内で冷却する工程とを包含する。
焼成は、熱間静水圧(HIP)焼成等によって行うことができる。
焼成条件は、通常1,100〜1,700℃の範囲内、好ましくは1,260〜1,640℃の範囲内、より好ましくは1,310〜1,590℃の範囲内、特に好ましくは1,360〜1,540℃の範囲内において、30分〜360時間の範囲内、好ましくは8〜180時間の範囲内、より好ましくは12〜120時間の範囲内で焼成することが好ましい。
焼成は、酸素ガス雰囲気又は酸素ガス加圧下に行うことが好ましい。原料粉末混合物を、酸素ガスを含有しない雰囲気で焼成すると、焼成中に原料から酸素等のガス成分が脱離し、組成が変化してしまうおそれがある。また、1,700℃以上の温度において焼成すると、六方晶層状化合物の生成が優先し、ビックスバイト結晶の生成が十分でなくなるおそれや成分の一部がガス化し組成比の制御が難しくなるおそれがある。また、1,100℃より低いと目的とする結晶型が生成せずターゲットの焼結密度が上がらずターゲットの抵抗が上がったり、強度が低下するおそれがある。また、焼結温度が1,100℃より低いと抵抗の高い他の結晶型が生成したり、原料組成が残存したり、ターゲットの相対密度が低下するおそれがある。焼結時間が30分より短いと、原料組成が残存したり、ターゲットの相対密度が低下するおそれがある。
また、成形体の昇温速度は、通常10〜1,000℃/時間の範囲内、好ましくは20〜600℃/時間の範囲内、より好ましくは30〜300℃/時間の範囲内である。1,000℃/時間より速いと六方晶層状化合物等が生成し、ビックスバイト構造化合物が十分生成しなくなくなる場合がある。10℃/時間より遅いと時間がかかりすぎ生産性が落ちるおそれがある。
また、焼結体の降温速度は、通常10〜1,000℃/時間の範囲内、好ましくは15〜600℃/時間の範囲内、より好ましくは20〜300℃/時間、特に好ましくは30〜100℃/時間の範囲内である。1,000℃/時間より速いと六方晶層状化合物が生成し、ビックスバイト構造の形成が十分でなくなるおそれやターゲットにクラックが発生するおそれがある。10℃/時間より遅いと時間がかかりすぎ生産性が落ちるおそれがある。
さらに、降温速度は昇温速度より遅い方が好ましく、60%以下がより好ましく,40%以下が特に好ましい。降温速度は昇温速度より遅いと比較的短い製造時間で目的とするターゲットを製造することができる。
(5)還元工程
還元工程は、上記焼成工程で得られた焼結体のバルク抵抗をターゲット全体として均一化するために還元処理を行う、必要に応じて設けられる工程である。
本工程で適用することができる還元方法としては、例えば、還元性ガスによる方法や真空焼成又は不活性ガスによる還元等が挙げられる。
また、還元性ガスによる場合、水素、メタン、一酸化炭素や、これらのガスと酸素との混合ガス等を用いることができる。
また、不活性ガス中での焼成による還元の場合、窒素、アルゴンや、これらのガスと酸素との混合ガス等を用いることができる。
尚、還元温度は100〜800℃、好ましくは200〜800℃である。また、還元時間は、0.01〜10時間、好ましくは0.05〜5時間である。
(6)加工工程
加工工程は、上記のようにして焼結して得られた焼結体を、さらにスパッタリング装置への装着に適した形状に切削加工し、またバッキングプレート等の装着用治具を取り付けるための、必要に応じて設けられる工程である。
ターゲットの厚みは通常2〜20mm、好ましくは3〜12mm、特に好ましくは4〜6mmである。また、複数のターゲットを一つのバッキングプレートに取り付け実質一つのターゲットとしてもよい。また、表面は80〜10000番のダイヤモンド砥石により仕上げを行うことが好ましく、100〜4000番のダイヤモンド砥石により仕上げを行うことがより好ましい。200〜1000番のダイヤモンド砥石により仕上げを行うことが特に好ましい。80番より小さいダイヤモンド砥石を使用するとターゲットが割れやすくなるおそれがある。
本発明のターゲットを製造するには、上記本発明ターゲット製造方法を用いることが好ましいが、ターゲットの上記粒径の原料を上記特定の原子比で混合し、上記焼成工程における焼結条件(昇温相度、降温速度、焼結温度、焼結時間)を用いさえすれば、それ以外の工程については、特に限定されず、例えば、特開2002−69544号公報、特開2004−359984号公報、特許第3628554号等に開示されている公知の方法や、次のような方法を採用することもできる。また、これらの方法の一部を組合せた製造方法を用いてもよい。
工業用スパッタリングターゲットの製造方法(1)
(i)秤量された原料を水、助剤とともにボールミル・ビーズミル等で湿式混合・粉砕する。
(ii)得られた原料混合物をスプレードライヤー等で乾燥・造粒し造粒粉末を作る。
(iii)得られた造粒粉末をプレス成型した後、ゴム型でSIP成型する。
(iv)得られた成型体を酸素加圧下で焼成し焼成体を得る。
(v)得られた焼成体をダイヤモンドカッター・ウォーターカッター等で切削後、ダイヤモンド砥石等で研磨する。
(vi)イタルインジウム等の蝋剤を塗布し銅等でできたバッキングプレートと貼り合わせる。
(vii)蝋剤処理、酸化層除去等のためのバッキングプレート研磨、ターゲット表面処理を行う。
工業用スパッタリングターゲットの製造方法(2)
(i)秤量された原料をボールミル等で乾式混合・粉砕し造粒粉末を作る。
(ii)得られた造粒粉末をプレス成型する。
(iii)得られた成型体を大気圧で焼成し焼成体を得る。
工業用スパッタリングターゲットの製造方法(3)
(i)秤量された原料をボールミル等で乾式混合・粉砕し造粒粉末を作る。
(ii)得られた造粒粉末をボールミル・Vブレンダー等で湿式混合・粉砕し造粒分散液を得る。
(iii)得られた造粒分散液から鋳込み成型で成型体を得る。
(iv)得られた成型体を支持体上で空気に接触させ乾燥した後、大気圧で焼成し焼成体を得る。
II.透明導電膜
(II−1)透明導電膜の構成
本発明の透明導電膜は、上記本発明のスパッタリングターゲットをスパッタリング法により成膜してなることを特徴とする。
本発明の透明導電膜は、非晶質又は微結晶のものであることが好ましく、非晶質のものであることが特に好ましい。結晶性であると、後述する透明電極作製時のエッチング速度が遅くなったり、エッチング後に残さが残ったり、透明電極を作製した際に、電極端部のテーパー角が30〜89度に入らなかったりするおそれがある。
本発明の透明導電膜は、金属配線エッチング液であるPAN(リン酸、酢酸、硝酸の混酸)に対する耐性を有することが好ましい。透明導電膜がPAN耐性を有すると、透明導電膜上に金属配線を成膜後、透明導電膜を溶かすことなく金属配線のエッチングを行うことができる。
(II−2)透明導電膜の製造方法
本発明の透明導電膜を製造するためのスパッタリング法及びスパッタリング条件に特に制限はないが、直流(DC)マグネトロン法、交流(AC)マグネトロン法、高周波(RF)マグネトロン法が好ましい。液晶(LCD)パネル用途では装置が大型化するため、DCマグネトロン法、ACマグネトロン法が好ましく、安定成膜可能なACマグネトロン法が特に好ましい。
スパッタ条件としては、スパッタ圧力が通常0.05〜2Paの範囲内、好ましくは0.1〜1Paの範囲内、より好ましくは0.2〜0.8Paの範囲内、到達圧力が通常10−3〜10−7Paの範囲内、好ましくは5×10−4〜10−6Paの範囲内、より好ましくは10−4〜10−5Paの範囲内、基板温度が通常25〜500℃の範囲内、好ましくは50〜300℃の範囲内、より好ましくは100〜250℃の範囲内である。
導入ガスとして、通常Ne、Ar、Kr、Xe等の不活性ガスを用いることができるが、これらのうち、成膜速度が速い点でARが好ましい。また、Zn/Sn<1の場合、導入ガスに酸素を0.01〜5%含ませると、ターゲットのバルク抵抗が下がりやすく好ましい。Zn/Sn>2の場合、導入ガスに水素を0.01〜5%含ませると、得られる透明導電膜の抵抗が下がりやすく好ましい。
本発明の透明導電膜は、インジウムが削減されていても、導電性、エッチング性、耐熱性等に優れている。また、本発明の透明導電膜は、金属又は合金用のエッチング液であるリン酸系エッチング液でもエッチング可能であり、金属又は合金と一括してエッチングを行うことができるという利点を有している。
本発明の透明導電膜は、その比抵抗が1200μΩ・cm以下であることが好ましく、900μΩ・cm以下であることがより好ましく、600μΩ・cm以下であることが特に好ましい。比抵抗が1200μΩ・cmを超えると、抵抗を下げるために膜厚を厚くしなければならなくなるという不都合がある。
透明導電膜の比抵抗は、四探針法により測定することができる。
本発明の透明導電膜の膜厚は、通常1〜500nmの範囲内、好ましくは10〜240nmの範囲内、より好ましくは20から190nmの範囲内、特に好ましくは30〜140nmの範囲内である。膜厚が500nmより厚いと、部分的に結晶化したり、透過率が低下したり、成膜時間が長くなるおそれがある。1nmより薄いと、基板の影響を受けやすくなり、比抵抗が安定しないおそれがある。
透明導電膜の膜厚は、触針法により測定できる。
III.透明電極
(III−1)透明電極の構成
本発明の透明電極は、上記本発明の透明導電膜をエッチングすることによって作製されたことを特徴とする。従って、本発明の透明電極は、上記本発明の透明導電膜の上記特性を備えている。
本発明の透明電極は、電極端部のテーパー角が30〜89度の範囲内であることが好ましく、35〜85度の範囲内がより好ましく、40〜80度の範囲内が特に好ましい。電極端部のテーパー角は、断面を電子顕微鏡(SEM)で観察することによって測定することができる。
電極端部のテーパー角が30度より小さいと電極エッジ部分の距離が長くなり、液晶パネルや有機ELパネルを駆動させた場合、画素周辺部と内部とでコントラストに差が出る場合がある。また、89度を超えるとエッジ部分の電極割れや剥離が起こり配向膜の不良や断線の原因となるおそれがある。
また、本発明の透明電極は、電極端部のテーパー角の調整が容易なのでテーパー角の調整が困難な有機膜上に設ける場合に特に適している。
(III−2)透明電極の作製方法
本発明の透明電極の作製方法は、上記本発明の透明導電膜を、1〜10質量%蓚酸含有水溶液で20〜50℃の温度範囲でエッチングすることを特徴とする。
蓚酸含有水溶液の蓚酸含有量は1〜5質量%であることがより好ましい。
本発明の透明電極の作製方法においては、電極端部のテーパー角が30〜89度の範囲内である透明電極を作製することが好ましい。
成膜された透明導電膜を、35℃の5質量%蓚酸水溶液によってエッチングする場合のエッチング速度は、通常10〜500nm/分の範囲内、好ましくは20〜150nm/分の範囲内、特に好ましくは30〜100nm/分の範囲内である。10nm/分より遅いと生産タクトが遅くなるばかりでなく、得られる透明電極上にエッチング残渣が残るおそれがある。500nm/分より早いと早すぎて線幅等が制御できないおそれがある。
また、成膜された透明導電膜が金属配線エッチング液であるPAN(リン酸、酢酸、硝酸の混酸)に対する耐性を有すると、透明導電膜上に金属配線を成膜後、透明導電膜を溶かすことなく金属配線のエッチングを行うことができる。PAN耐性は、PANによるエッチング速度が50℃で20nm/分以下であることが好ましく、10nm/分以下であることがさらに好ましい。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1
(1)スパッタリングターゲットの製造
原料として、純度4N、平均粒径2μmの酸化インジウム、純度4N、平均粒径0.6μmの酸化亜鉛、純度4N、平均粒径0.5μmの酸化錫とを、〔In/(In+Sn+Zn)〕で表される原子比が0.64、〔Sn/(In+Sn+Zn)〕で表される原子比が0.18、〔Zn/(In+Sn+Zn)〕原子比で表されるが0.18となるように混合して、これを湿式ボールミルに供給し、20時間混合粉砕して、原料微粉末を得た。
得られた原料微粉末を造粒した後、直径10cm、厚さ5mmの寸法にプレス成形して、これを焼成炉に装入し、酸素ガス加圧下に、1,400℃において、48時間の条件で焼成して、焼結体(ターゲット)を得た。昇温速度は、180℃/時間、降温速度は60℃/時間であった。
(2)ターゲットの評価
得られたターゲットにつき、密度、バルク抵抗値、X線回折分析、結晶粒径及び各種物性を測定した。その結果、理論相対密度は96%であり、四探針法により測定したバルク抵抗値は、0.6mΩ・cmであった。
また、この焼結体から採取した試料について、X線回折法により透明導電材料中の結晶状態を観察した結果、得られたターゲット中に、ビックスバイト構造化合物のみが確認された。特に、SnOやSnIn12に帰属されるピークは確認できなかった。図1に得られたターゲットのX線回折のチャートを示す。
さらに、得られた焼結体を樹脂に包埋し、その表面を粒径0.05μmのアルミナ粒子で研磨した後、電子線マイクロアナライザー(EPMA)であるJXA−8621MX(日本電子社製)により5,000倍に拡大した焼結体表面の30μm×30μm四方の枠内で観察される結晶粒子の最大径を測定した。3個所の枠内で同様に測定したそれぞれの最大粒子径の平均値を算出し、この焼結体のビックスバイト構造化合物の結晶粒径が2.5/μmであることを確認した。
ターゲットの元素分析を行ったところ、Cr、Cdの含有量は1ppm未満であった。
また、(1)で得られた焼結体を切削加工して、直径約10cm、厚さ約5mmのスパッタリングターゲットを作製し、スパッタリング法により透明導電膜の成膜を行った。
(3)透明導電性酸化物(透明導電膜)の成膜
上記(2)で得られたスパッタリングターゲットを、DCマグネトロンスパッタリング装置に装着し、室温において、ガラス基板上に透明導電膜を成膜した。
ここでのスパッタ条件としては、スパッタ圧力1×10−1Pa、到達圧力5×10−4Pa、基板温度200℃、投入電力120W、成膜時間15分間とした。
この結果、ガラス基板上に、膜厚が約100nmの透明導電性酸化物が形成された透明導電ガラスが得られた。
(4)スパッタ状態の評価
(i)異常放電の発生数
(1)で得られたスパッタリングターゲットを、DCマグネトロンスパッタリング装置に装着し、アルゴンガスに3%の水素ガスを添加した混合ガスを用いた他は、上記(3)と同一条件下に、240時間連続してスパッタリングを行い異常放電の有無をモニターしたが1度も確認されなかった。
(ii)ノジュール発生数
上記(i)と同じ条件で8時間連続してスパッタリングを行った。次いで、スパッタリング後のターゲットの表面を実体顕微鏡により30倍に拡大して観察した。ターゲット上の任意の3点で視野900mm中における20μm以上のノジュール発生数をそれぞれ測定し、平均値を求めた。
(5)透明導電膜の物性の評価
上記(3)で得られた透明導電ガラス上の透明導電膜の導電性について、四探針法により比抵抗を測定したところ、500μΩ・cmであった。
また、この透明導電膜は、X線回折分析により非晶質であることを確認した。一方、膜表面の平滑性についても、P−V値(JISB0601準拠)が5nmであることから、平滑性が良好であることを確認した。
さらに、この透明導電膜の透明性については、分光光度計により波長500nmの光線についての光線透過率が90%であり、透明性においても優れたものであった。
さらに、この透明導電膜を5質量%蓚酸35℃でエッチングを行ったところ、エッチング速度は80nm/分であった。
また、代表的なリン酸系金属配線用エッチング液であるPAN(硝酸3.3質量%、リン酸91.4質量%、酢酸10.4質量%の混酸)によるエッチング速度が50℃で20nm/分以下であり、PAN耐性は良好であった。
尚、表1において、PAN耐性の評価の表示は、50℃、20nm/分以下を「○」で表し、50℃、20nm/分を超える場合を「×」で表す。
尚、X線回折測定(XRD)の測定条件は以下の通りであった。
装置:(株)リガク製Ultima−III
X線:Cu−Kα線(波長1.5406Å、グラファイトモノクロメータにて単色化)
2θ−θ反射法、連続スキャン(1.0°/分)
サンプリング間隔:0.02°
スリット DS,SS:2/3°、RS:0.6mm
実施例2、3及び比較例1〜3
原料の組成比を表1のような原子比となるように調整した他は実施例1と同様にスパッタリングターゲット及び透明導電膜を作製し、評価した。但し、比較例1は、RFマグネトロンスパッタリングを使用した。評価した結果を表1に示す。
Figure 2007084842
実施例4
実施例1と同じ組成の実質的にビックスバイト構造化合物からなる大型ターゲットを製造し、DCマグネトロンスパッタリング、及び蓚酸エッチングにより、有機膜上にテレビ用液晶ディスプレイの電極を作製した。この電極を用いて作製したパネルの点灯試験を行ったところ、ITOを用いたものに遜色のない性能が得られた。
また、10,000時間の連続点灯でも焼き付き等の不具合が発生しなかった。
本発明によれば、スパッタリング法を用いて透明導電膜を成膜する際に発生する異常放電を抑制し安定にスパッタリングを行うことのできる、インジウム含有量が低減された、抵抗が低く、理論相対密度が高く、強度が高いスパッタリングターゲットが得られる。
本発明のスパッタリングターゲットを用いることにより、ノジュールの発生がなく、比抵抗が低く、適度な蓚酸エッチング速度を有し、PAN耐性を有する透明導電膜及び透明電極が得られる。
本発明の透明電極は、特に、電極の微細加工が必要なアクティブマトリックス型の表示装置に有用である。
また、本発明のターゲットは安定にスパッタリングが行なえるため、成膜条件を調整するなどしてTFT(薄膜トランジスタ)に代表される透明酸化物半導体の成膜にも適用できる。
本発明による透明導電膜は、各種の表示装置を構成する部品として有用である。
実施例1で得られたターゲットのX線回折のチャートを示す図である。

Claims (15)

  1. インジウム、錫及、亜鉛及び酸素を含有し、X線回折(XRD)によってビックスバイト構造化合物のピークのみが実質的に観測されることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  2. 前記ビックスバイト構造化合物が、Inで表されることを特徴とする請求項1記載のスパッタリングターゲット。
  3. In/(In+Sn+Zn)で表される原子比が0.6より大きく0.75より小さい範囲内の値であり、かつ、Sn/(In+Sn+Zn)で表される原子比が0.11〜0.23の範囲内の値であることを特徴とする請求項1又は2記載のスパッタリングターゲット。
  4. X線回折(XRD)におけるピークについて、ビックスバイト構造化合物の最大ピーク位置が、In単結晶粉末のものに対してプラス方向(広角側)にシフトしていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のスパッタリングターゲット。
  5. 電子線マイクロアナライザー(EPMA)で観察したZn凝集体の平均径が50μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載のスパッタリングターゲット。
  6. Cr、Cdの含有量が各々10ppm(質量)以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載のスパッタリングターゲット。
  7. Fe、Si、Ti、Cuの含有量が各々10ppm(質量)以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載のスパッタリングターゲット。
  8. ビックスバイト構造化合物の結晶粒径が20μm以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項記載のスパッタリングターゲット。
  9. バルク抵抗が0.2〜100mΩ・cmの範囲内であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項記載のスパッタリングターゲット。
  10. 理論相対密度が90%以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項記載のスパッタリングターゲット。
  11. スパッタリングターゲットの原料であるインジウム、錫及び亜鉛の化合物を、In/(In+Sn+Zn)で表される原子比が0.6より大きく0.75より小さい範囲内であり、かつ、Sn/(In+Sn+Zn)で表される原子比が0.11〜0.23の範囲内の配合した混合物を得る工程と、
    該混合物を加圧成形し成形体を作る工程と、
    該成形体の温度を10〜1,000℃/時間の範囲内で昇温する工程と、
    該成形体を1,100〜1,700℃の範囲内の温度で焼成して焼結体を得る工程と、
    該焼結体を10〜1,000℃/時間の範囲内で冷却する工程と、
    を含むことを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。
  12. 請求項1〜10のいずれか一項記載のスパッタリングターゲットをスパッタリング法により成膜してなることを特徴とする透明導電膜。
  13. 請求項12記載の透明導電膜をエッチングすることによって作製されたことを特徴とする透明電極。
  14. 電極端部のテーパー角が30〜89度であることを特徴とする請求項13記載の透明電極。
  15. 請求項12記載の透明導電膜を、1〜10質量%蓚酸含有水溶液で20〜50℃の温度範囲でエッチングすることを特徴とする透明電極の作製方法。

JP2005271665A 2005-09-01 2005-09-20 スパッタリングターゲット Active JP4947942B2 (ja)

Priority Applications (12)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005271665A JP4947942B2 (ja) 2005-09-20 2005-09-20 スパッタリングターゲット
CN2006800322564A CN101258263B (zh) 2005-09-01 2006-08-30 溅射靶、透明导电膜及透明电极
CN2011102672334A CN102337505A (zh) 2005-09-01 2006-08-30 溅射靶、透明导电膜、透明电极和电极基板及其制造方法
KR1020087005125A KR101141868B1 (ko) 2005-09-01 2006-08-30 스퍼터링 타겟, 투명 도전막 및 투명 전극
CN2013103616148A CN103469167A (zh) 2005-09-01 2006-08-30 溅射靶、透明导电膜、透明电极和电极基板及其制造方法
PCT/JP2006/317135 WO2007026783A1 (ja) 2005-09-01 2006-08-30 スパッタリングターゲット、透明導電膜及び透明電極
US12/065,405 US8524123B2 (en) 2005-09-01 2006-08-30 Sputtering target, transparent conductive film and transparent electrode
KR1020127013263A KR101244092B1 (ko) 2005-09-01 2006-08-30 투명 도전막, 투명 전극, 및 전극 기판 및 그의 제조 방법
KR1020117018134A KR101241524B1 (ko) 2005-09-01 2006-08-30 스퍼터링 타겟, 투명 도전막 및 투명 전극
TW101141146A TWI477622B (zh) 2005-09-01 2006-09-01 Sputtering target, transparent conductive film and transparent electrode
TW095132462A TWI394853B (zh) 2005-09-01 2006-09-01 Sputtering target, transparent conductive film and transparent electrode
US13/713,771 US8920683B2 (en) 2005-09-01 2012-12-13 Sputtering target, transparent conductive film and transparent electrode

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005271665A JP4947942B2 (ja) 2005-09-20 2005-09-20 スパッタリングターゲット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007084842A true JP2007084842A (ja) 2007-04-05
JP4947942B2 JP4947942B2 (ja) 2012-06-06

Family

ID=37972131

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005271665A Active JP4947942B2 (ja) 2005-09-01 2005-09-20 スパッタリングターゲット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4947942B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008139654A1 (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Idemitsu Kosan Co., Ltd. In-Ga-Zn-Sn系酸化物焼結体、及び物理成膜用ターゲット
JPWO2009081885A1 (ja) * 2007-12-25 2011-05-06 出光興産株式会社 酸化物半導体電界効果型トランジスタ及びその製造方法
JP2011098855A (ja) * 2009-11-05 2011-05-19 Idemitsu Kosan Co Ltd 酸化インジウム−酸化亜鉛系焼結体ターゲット及びその製造法
WO2011148614A1 (ja) * 2010-05-27 2011-12-01 出光興産株式会社 酸化物焼結体、それからなるターゲット及び酸化物半導体薄膜
JP2012180263A (ja) * 2011-02-10 2012-09-20 Kobelco Kaken:Kk 酸化物焼結体およびスパッタリングターゲット
JP2013020846A (ja) * 2011-07-12 2013-01-31 Idemitsu Kosan Co Ltd 透明導電膜
JP2013067855A (ja) * 2011-09-06 2013-04-18 Idemitsu Kosan Co Ltd スパッタリングターゲット
JP2013183065A (ja) * 2012-03-02 2013-09-12 Idemitsu Kosan Co Ltd 有機薄膜太陽電池
JP2014015680A (ja) * 2012-07-10 2014-01-30 Solar Applied Materials Technology Corp スパッタリングターゲット及びそれにより得られる酸化金属薄膜
JP2014098204A (ja) * 2012-10-18 2014-05-29 Idemitsu Kosan Co Ltd スパッタリングターゲット、酸化物半導体薄膜及びそれらの製造方法
KR101622183B1 (ko) 2009-12-24 2016-05-19 엘지디스플레이 주식회사 산화물 박막 트랜지스터용 스퍼터링 타겟의 제조방법 및 산화물 박막 트랜지스터용 액티브층의 제조방법

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6159867B1 (ja) * 2016-12-22 2017-07-05 Jx金属株式会社 透明導電膜形成用ターゲット、透明導電膜形成用ターゲットの製造方法及び透明導電膜の製造方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000072537A (ja) * 1998-08-31 2000-03-07 Idemitsu Kosan Co Ltd 透明導電膜用ターゲットおよび透明導電ガラスならびに透明導電フィルム
JP2000256838A (ja) * 1999-03-05 2000-09-19 Idemitsu Kosan Co Ltd スパッタリング用ターゲット及び透明導電ガラス並びに透明導電フィルム
WO2001038599A1 (fr) * 1999-11-25 2001-05-31 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Cible de pulverisation cathodique, oxyde electro-conducteur transparent, et procede d'elaboration d'une cible de pulverisation cathodique
JP2001155549A (ja) * 1999-11-26 2001-06-08 Alps Electric Co Ltd 酸化物透明導電膜と酸化物透明導電膜形成用ターゲットおよび先の酸化物透明導電膜を備えた基板の製造方法と電子機器および液晶表示装置
JP2001311954A (ja) * 2000-04-28 2001-11-09 Hitachi Ltd 液晶表示装置とその製造方法
WO2004105054A1 (ja) * 2003-05-20 2004-12-02 Idemitsu Kosan Co. Ltd. 非晶質透明導電膜、及びその原料スパッタリングターゲット、及び非晶質透明電極基板、及びその製造方法、及び液晶ディスプレイ用カラーフィルタ

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000072537A (ja) * 1998-08-31 2000-03-07 Idemitsu Kosan Co Ltd 透明導電膜用ターゲットおよび透明導電ガラスならびに透明導電フィルム
JP2000256838A (ja) * 1999-03-05 2000-09-19 Idemitsu Kosan Co Ltd スパッタリング用ターゲット及び透明導電ガラス並びに透明導電フィルム
WO2001038599A1 (fr) * 1999-11-25 2001-05-31 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Cible de pulverisation cathodique, oxyde electro-conducteur transparent, et procede d'elaboration d'une cible de pulverisation cathodique
JP2001155549A (ja) * 1999-11-26 2001-06-08 Alps Electric Co Ltd 酸化物透明導電膜と酸化物透明導電膜形成用ターゲットおよび先の酸化物透明導電膜を備えた基板の製造方法と電子機器および液晶表示装置
JP2001311954A (ja) * 2000-04-28 2001-11-09 Hitachi Ltd 液晶表示装置とその製造方法
WO2004105054A1 (ja) * 2003-05-20 2004-12-02 Idemitsu Kosan Co. Ltd. 非晶質透明導電膜、及びその原料スパッタリングターゲット、及び非晶質透明電極基板、及びその製造方法、及び液晶ディスプレイ用カラーフィルタ

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008280216A (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Idemitsu Kosan Co Ltd In−Ga−Zn−Sn系酸化物焼結体、及び物理成膜用ターゲット
US8153031B2 (en) 2007-05-11 2012-04-10 Idemitsu Kosan Co., Ltd. In-Ga-Zn-Sn type oxide sinter and target for physical film deposition
KR101427438B1 (ko) 2007-05-11 2014-08-08 이데미쓰 고산 가부시키가이샤 In-Ga-Zn-Sn계 산화물 소결체, 및 물리 성막용 타겟
WO2008139654A1 (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Idemitsu Kosan Co., Ltd. In-Ga-Zn-Sn系酸化物焼結体、及び物理成膜用ターゲット
US8723175B2 (en) 2007-12-08 2014-05-13 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Oxide semiconductor field effect transistor and method for manufacturing the same
JP5372776B2 (ja) * 2007-12-25 2013-12-18 出光興産株式会社 酸化物半導体電界効果型トランジスタ及びその製造方法
JPWO2009081885A1 (ja) * 2007-12-25 2011-05-06 出光興産株式会社 酸化物半導体電界効果型トランジスタ及びその製造方法
US8791457B2 (en) 2007-12-25 2014-07-29 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Oxide semiconductor field effect transistor and method for manufacturing the same
JP2014030040A (ja) * 2007-12-25 2014-02-13 Idemitsu Kosan Co Ltd 酸化物半導体電界効果型トランジスタ及びその製造方法
JP2011098855A (ja) * 2009-11-05 2011-05-19 Idemitsu Kosan Co Ltd 酸化インジウム−酸化亜鉛系焼結体ターゲット及びその製造法
KR101622183B1 (ko) 2009-12-24 2016-05-19 엘지디스플레이 주식회사 산화물 박막 트랜지스터용 스퍼터링 타겟의 제조방법 및 산화물 박막 트랜지스터용 액티브층의 제조방법
WO2011148614A1 (ja) * 2010-05-27 2011-12-01 出光興産株式会社 酸化物焼結体、それからなるターゲット及び酸化物半導体薄膜
US9153438B2 (en) 2010-05-27 2015-10-06 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Sintered oxide body, target comprising the same, and oxide semiconductor thin film
JP2011249570A (ja) * 2010-05-27 2011-12-08 Idemitsu Kosan Co Ltd 酸化物焼結体、それからなるターゲット及び酸化物半導体薄膜
US9023746B2 (en) 2011-02-10 2015-05-05 Kobelco Research Institute, Inc. Oxide sintered body and sputtering target
JP2012180263A (ja) * 2011-02-10 2012-09-20 Kobelco Kaken:Kk 酸化物焼結体およびスパッタリングターゲット
JP2013020846A (ja) * 2011-07-12 2013-01-31 Idemitsu Kosan Co Ltd 透明導電膜
US9767998B2 (en) 2011-09-06 2017-09-19 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Sputtering target
JP2013067855A (ja) * 2011-09-06 2013-04-18 Idemitsu Kosan Co Ltd スパッタリングターゲット
JP2013183065A (ja) * 2012-03-02 2013-09-12 Idemitsu Kosan Co Ltd 有機薄膜太陽電池
JP2014015680A (ja) * 2012-07-10 2014-01-30 Solar Applied Materials Technology Corp スパッタリングターゲット及びそれにより得られる酸化金属薄膜
JP2014098204A (ja) * 2012-10-18 2014-05-29 Idemitsu Kosan Co Ltd スパッタリングターゲット、酸化物半導体薄膜及びそれらの製造方法
TWI636959B (zh) * 2012-10-18 2018-10-01 日商出光興產股份有限公司 Sputtering target, oxide semiconductor film, and the like

Also Published As

Publication number Publication date
JP4947942B2 (ja) 2012-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4947942B2 (ja) スパッタリングターゲット
JP5330469B2 (ja) スパッタリングターゲット、透明導電膜及び透明電極
JP5188182B2 (ja) スパッタリングターゲット、透明導電膜及びタッチパネル用透明電極
JP4960244B2 (ja) 酸化物材料、及びスパッタリングターゲット
JP4933756B2 (ja) スパッタリングターゲット
TWI477622B (zh) Sputtering target, transparent conductive film and transparent electrode
JP4850378B2 (ja) スパッタリングターゲット、透明導電性酸化物、およびスパッタリングターゲットの製造方法
WO2010018707A1 (ja) 酸化ガリウム-酸化スズ系酸化物焼結体及び酸化物膜
JP2012031521A (ja) スパッタリングターゲット及び透明導電膜

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080415

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110816

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111012

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120306

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4947942

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150