JP2000072537A - 透明導電膜用ターゲットおよび透明導電ガラスならびに透明導電フィルム - Google Patents

透明導電膜用ターゲットおよび透明導電ガラスならびに透明導電フィルム

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JP2000072537A JP10245322A JP24532298A JP2000072537A JP 2000072537 A JP2000072537 A JP 2000072537A JP 10245322 A JP10245322 A JP 10245322A JP 24532298 A JP24532298 A JP 24532298A JP 2000072537 A JP2000072537 A JP 2000072537A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明導電膜のスパッタリングを安定性よくかつ
生産性よく行うことができる透明導電膜の成膜用ターゲ
ットと、該ターゲットを用いて製膜した透明性や導電
性、電極加工性がよく、かつ有機エレクトロルミネッセ
ンス素子用透明電極に用いた場合に正孔注入効率のよい
透明導電ガラスならびに透明導電フィルムを提供するこ
と。 【解決手段】酸化インジウムと酸化錫および酸化亜鉛を
特定の金属原子比で含む組成物であって、酸化インジウ
ムと酸化亜鉛からなる六方晶層状化合物と、酸化錫と酸
化亜鉛からなるスピネル構造を有する化合物を含有する
焼結体と、これら3成分に正4価以上の金属酸化物を含
有させた焼結体、該焼結体からなるスパッタリング用タ
ーゲットおよび該ターゲットを用いて成膜して得られた
透明導電ガラスならびに透明導電フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示装置などに用
いる透明導電膜の素材として有用性の高い金属酸化物の
焼結体と、その焼結体からなる透明導電膜の成膜用ター
ゲットおよびこのターゲットを用いて成膜してなる透明
導電ガラスならびに透明導電フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、表示装置として様々な装置、例え
ば液晶表示装置やエレクトロルミネッセンス表示装置、
フィールドエミッションディスプレーなどが事務機器や
工場における制御システムに導入されている。これら表
示装置においては、いずれの装置においてもその表示部
を透明導電膜で挟み込んだサンドイッチ構造の形態を有
している。
【0003】これら透明導電膜としては、酸化インジウ
ム−酸化錫(以下、ITOと略記する)を成膜してなる
ITO膜が多用されている。このITO膜は、透明性が
よく、電気抵抗が低いことのほか、エッチング性がよ
く、基板への密着性が高いという優れた特性を有してい
ることから、広く用いられている。そして、このITO
膜は、通常、スパッタリング法やイオンプレーティング
法、蒸着法などの方法によって成膜されている。
【0004】ITO膜は、このように優れた特性を有す
るものであるが、例えば液晶表示装置の透明電極として
これを用いる場合、ITO膜の表面精度や電極のテーパ
ー加工性、異種金属との接合や接点を持ちながらの電極
加工などに関しては、解決すべきいくつかの課題があ
る。すなわち、このITO自体は結晶性の金属酸化物で
あることから、これを成膜する段階において、その結晶
化が進行する。このように結晶が成長すると、膜の表面
に結晶粒が生成し、これが表面精度の低下をきたすよう
になる。また、ITO膜を成膜した後のエッチング工程
においては、この結晶粒の界面からエッチングされるた
め、電極端面に微細な凹凸が発生し、高精度のエッチン
グを行うことが難しい。そして、成膜された電極のテー
パー加工を行う際にも、結晶粒の界面からエッチングさ
れることに起因して、ITO粒子がエッチング部に残存
することがあり、このような場合には、対向電極間に導
通が発生して表示不良を招く原因となる。
【0005】そこで、このような課題を解決するため、
例えば、特開平6−234565号公報においては、透
明性と導電性を犠牲にすることなく、電極の加工性を改
良するすることのできるものとして、酸化インジウムと
酸化亜鉛からなる透明導電材料を提案している。しかし
ながら、この酸化インジウムと酸化亜鉛からなる材料
は、それ自体のバルク抵抗が2〜5mΩ・cmであるこ
とから、このものの成膜時の投入電力に制約があり、生
産性が十分でないという難点がある。
【0006】また、ITO膜を有機エレクトロルミネッ
センス素子の電極として用いる場合、ITO膜より有機
エレクトロルミネッセンス素子の発光層または正孔輸送
層に正孔を注入する必要があり、このためには、電極材
料の仕事関数と該発光層または正孔輸送層を構成する有
機化合物の仕事関数がほぼ同水準にあることが、正孔の
注入効率を高める上で重要である。しかしながら、IT
O膜の仕事関数は、前記有機化合物の仕事関数の値に較
べて低く、このことに起因して、ITO膜を電極に用い
た有機エレクトロルミネッセンス素子の発光効率の低下
を招いているという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、スパッタリ
ング法などによる成膜操作を安定的にかつ生産性よく行
うことのできる金属酸化物の焼結体と、その焼結体から
なるターゲット、および該ターゲットにより成膜され
た、透明性や導電性、電極加工性がよく、かつ有機エレ
クトロルミネッセンス素子用の透明電極として用いた場
合に発光効率の低下を招くことのない、透明導電ガラス
および透明導電フィルムを提供することを目的とするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述の課題
を解決するために種々検討を重ねた結果、酸化インジウ
ムと酸化錫および酸化亜鉛を特定割合で含有し、かつ酸
化インジウムと酸化亜鉛との六方晶層状化合物および酸
化錫と酸化亜鉛とのスピネル構造を有する化合物を含有
する焼結体を透明導電材料に用いることにより、上記課
題が解決できることを見出し、これら知見に基づいて本
発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明の要旨は、下記のとおり
である。 〔1〕酸化インジウムと酸化錫および酸化亜鉛の各成分
が、その金属原子比において、 In/(In+Sn+Zn)=0.50〜0.75 Sn/(In+Sn+Zn)=0.20〜0.45 Zn/(In+Sn+Zn)=0.03〜0.30 の組成を有し、かつIn2 3 ・(ZnO)m 〔式中の
mは、2〜20の整数である。〕で表される六方晶層状
化合物およびZn2 SnO4 で表されるスピネル構造を
有する化合物を含有する焼結体。 〔2〕比抵抗の値が、2mΩ・cm未満である前記
〔1〕記載の焼結体。 〔3〕酸化インジウムと酸化錫および酸化亜鉛の各成分
が、その金属原子比において、 In/(In+Sn+Zn)=0.50〜0.75 Sn/(In+Sn+Zn)=0.20〜0.45 Zn/(In+Sn+Zn)=0.03〜0.30 の割合で含有するとともに、正4価以上の金属酸化物を
全金属原子に対して0.5〜10原子%含有し、かつI
2 3 ・(ZnO)m 〔式中のmは、2〜20の整数
である。〕で表される六方晶層状化合物およびZn2
nO4 で表されるスピネル構造を有する化合物を含有す
る焼結体。 〔4〕正4価以上の金属酸化物が、酸化ルテニウム、酸
化モリブデンまたは酸化バナジウムである前記〔3〕記
載の焼結体。 〔5〕前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の焼結体を
装着してなる透明導電膜の成膜用スパッタリング装置の
ターゲット。 〔6〕前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の焼結体を
装着してなる透明導電膜の成膜用エレクトロンビーム装
置のターゲット。 〔7〕前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の焼結体を
装着してなる透明導電膜の成膜用イオンプレーティング
装置のターゲット。 〔8〕ガラス表面に、酸化インジウムと酸化錫および酸
化亜鉛の各成分を、その金属原子比において、 In/(In+Sn+Zn)=0.50〜0.75 Sn/(In+Sn+Zn)=0.20〜0.45 Zn/(In+Sn+Zn)=0.03〜0.30 の割合で含有し、かつ全金属原子に対して0.5〜10
原子%の正4価以上の金属酸化物を含有する非晶質透明
導電膜を被覆してなる透明導電ガラス。
〔9〕正4価以上の金属酸化物が、酸化ルテニウム、酸
化モリブデンまたは酸化バナジウムである前記〔8〕記
載の透明導電ガラス。 〔10〕光線透過率が75%以上、比抵抗が5mΩ・c
m以下であり、かつ透明導電膜の仕事関数が5.45以
上である、前記〔8〕または
〔9〕記載の透明導電ガラ
ス。 〔11〕透明樹脂フィルム表面に、酸化インジウムと酸
化錫および酸化亜鉛の各成分を、その金属原子比におい
て、 In/(In+Sn+Zn)=0.50〜0.75 Sn/(In+Sn+Zn)=0.20〜0.45 Zn/(In+Sn+Zn)=0.03〜0.30 の割合で含有し、かつ全金属原子に対して0.5〜10
原子%の正4価以上の金属酸化物を含有する非晶質透明
導電膜を被覆してなる透明導電フィルム。 〔12〕正4価以上の金属酸化物が、酸化ルテニウム、
酸化モリブデンまたは酸化バナジウムである前記〔1
1〕記載の透明導電フィルム。 〔13〕光線透過率が75%以上、比抵抗が5mΩ・c
m以下であり、かつ透明導電膜の仕事関数が5.45以
上である前記〔11〕または〔12〕記載の透明導電フ
ィルム。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の焼結体は、透明導電膜の
成膜に用いる透明導電材料であり、その基本的な構成成
分は、酸化インジウムと酸化錫および酸化亜鉛の各成分
からなるものである。そして、これら各成分は、その組
成割合が原子比において、 In/(In+Sn+Zn)=0.50〜0.75 Sn/(In+Sn+Zn)=0.20〜0.45 Zn/(In+Sn+Zn)=0.03〜0.30 の組成を有するものである。このような組成範囲のなか
でも、下記 In/(In+Sn+Zn)=0.60〜0.75 Sn/(In+Sn+Zn)=0.20〜0.35 Zn/(In+Sn+Zn)=0.05〜0.20 の組成であるものが好ましく、さらに、下記 In/(In+Sn+Zn)=0.60〜0.70 Sn/(In+Sn+Zn)=0.25〜0.35 Zn/(In+Sn+Zn)=0.05〜0.15 の組成であるものが特に好ましい。
【0011】本発明において、その構成成分である酸化
インジウムと酸化錫および酸化亜鉛の組成を上記のよう
にするのは、酸化インジウムと酸化亜鉛の混合物を低温
で焼成すると、焼結体の導電性が低下するので、これを
防止するためである。これら酸化インジウムと酸化亜鉛
の混合物を高温で焼成すれば、六方晶層状化合物が形成
されて導電性は向上するが、すべての酸化亜鉛を六方晶
層状化合物に変換させることは困難であり、導電性の向
上に限界がある。そこで、この六方晶層状化合物に変換
しえない酸化亜鉛と酸化錫からスピネル構造を有する化
合物を形成させることにより、得られる焼結体の導電性
のさらなる向上をはかり、この焼結体からなるターゲッ
トによるスパッタリングの安定化をはかることができる
ようにするのである。
【0012】そして、これら各成分の含有割合について
は、酸化インジウムは、その原子比が0.50未満であ
ると、得られる透明導電膜の表面抵抗が高くなるほか、
耐熱性の低下を招くようになり、また、この値が0.7
5を超えると、得られる透明導電膜が結晶化して透明性
の低下を招くようになる。また、酸化錫については、そ
の原子比が0.20未満であると、酸化亜鉛と酸化錫か
らなるスピネル構造を有する化合物の形成が不完全にな
り、この値が0.45を超えると、得られる透明導電膜
の表面抵抗が高くなる。さらに、酸化亜鉛については、
その原子比が0.05未満であると、得られる透明導電
膜が結晶化し易くなり、またこの値が0.30を超える
と、得られる透明導電膜の耐熱性が低下することがあ
る。
【0013】さらに、これら構成成分が上記組成範囲に
あるとともに、これら金属酸化物は、In2 3 ・(Z
nO)m 〔式中のmは、2〜20の整数である。〕で表
される六方晶層状化合物およびZn2 SnO4 で表され
るスピネル構造を有する化合物を含有している。このよ
うな構成成分からなる本発明の焼結体は、前述のとおり
導電率か高く、比抵抗の値で2mΩ・cm未満のもので
ある。したがって、この焼結体をスパッタリング装置な
どのターゲットとして成膜すると、スパッタリングを安
定性よく行うことができ、成膜製品を生産性よく製造す
ることができる。
【0014】また、上記の酸化インジウムと酸化錫およ
び酸化亜鉛の各成分に、さらに正4価以上の金属酸化
物、特に好ましくは、酸化ルテニウム、酸化モリブデン
または酸化バナジウムを、これら金属の全金属原子に対
して0.5〜10原子%含有させた焼結体は、その仕事
関数が5.45〜5.70エレクトロンボルトの領域に
あり、この値は、有機エレクトロルミネッセンス素子に
おける発光物質や正孔輸送物質などの有機化合物の仕事
関数の平均的な値である5.6エレクトロンボルトとほ
ぼ同一水準にある。したがって、この焼結体からなるス
バッタリング用ターゲットなどを用いて製膜した透明導
電膜は、正孔の透明導電膜から有機エレクトロルミネッ
センス素子への注入効率の高いものとなる。そして、こ
の正4価以上の金属酸化物の含有割合は、全金属原子に
対して1〜5原子%としてあるものがさらに好ましい。
【0015】つぎに、本発明の焼結体を製造する方法に
ついては、上記各金属酸化物の粉末を、混合粉砕機、例
えば湿式ボールミルやビーズミル、超音波などにより、
均一に混合・粉砕して、造粒した後、プレス成形により
所望の形状に整形し、焼成により焼結すればよい。ここ
での原料粉末の混合粉砕は、微細に粉砕するほどよい
が、通常、平均粒径1μm以下となるように混合粉砕処
理をしたものを使用すればよい。そして、この場合の焼
成条件は、通常、1,200〜1,500℃、好ましく
は1,250〜1,480℃において、10〜72時
間、好ましくは24〜48時間とすればよい。また、こ
の場合の昇温速度は、1〜50℃/分間とすればよい。
【0016】この焼成工程において、焼結体中の酸化イ
ンジウムと酸化亜鉛を前記式て表される六方晶層状化合
物の形態とするためには、焼成温度を1,250℃以上
とすると好都合である。また、酸化亜鉛と酸化錫とのス
ピネル構造を有する化合物を形成させるためには、焼成
温度を1,000℃以上にすればよい。さらに、上記の
3成分系の金属酸化物に、酸化ルテニウム、酸化モリブ
デンまたは酸化バナジウムなどの正4価以上の金属酸化
物を含有させる場合には、上記原料の金属酸化物粉末の
混合粉砕に際して、これら酸化ルテニウムなどの粉末を
適量配合して焼成すればよい。この場合においても、上
記酸化インジウムと酸化亜鉛との六方晶層状化合物およ
び酸化亜鉛と酸化錫とのスピネル構造を有する化合物を
形成する条件下でこれらを焼成すればよい。
【0017】そして、このターゲットを用いて成膜する
際に用いる透明基材としては、従来から用いられている
ガラス基板や、高い透明性を有する合成樹脂製のフィル
ム、シートが用いられる。このような合成樹脂として
は、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、
ポリアリレート樹脂などが好適である。
【0018】つぎに、上記ターゲットを用いて、透明導
電膜を透明基材上にスパッタリング法により成膜するに
あたっては、マグネトロンスパッタリング装置が好適に
用いられる。そして、この装置を用いてスパッタリング
により成膜する際の条件としては、ターゲットの表面積
や透明導電膜の膜厚によりプラズマの出力は変動する
が、通常、このプラズマ出力を、ターゲットの表面積1
cm2 あたり0.3〜4Wの範囲とし、成膜時間を5〜
120分間とすることにより、所望の膜厚を有する透明
導電膜が得られる。この透明導電膜の膜厚は、表示装置
の種類によって異なるが、通常、200〜6000オン
グストローム、好ましくは600〜2000オングスト
ロームである。
【0019】また、前記焼結体を装着したエレクトロン
ビーム装置やイオンプレーティング装置のターゲットを
用いて成膜する場合においても、上記と同様な成膜条件
下において、透明導電膜の成膜を行うことができる。こ
のようにして得られる本発明の透明導電ガラスや透明導
電フィルムにおいては、これら透明基材上に形成される
透明導電膜として、光線透過率が高く、かつ比抵抗の低
いものが得られる。また、この透明導電膜を透明電極と
して用いるためのエッチング加工を行う場合には、塩酸
やシュウ酸などによる処理部と非処理部との境界部の断
面形状が平滑で、該処理部と非処理部とが明確に区分さ
れ、均一な幅および厚みを有する電極線からなる回路を
形成することができる。したがって、本発明の透明導電
ガラスや透明導電フィルムにおける透明導電膜は、通常
のエッチング加工を施すだけで、電極加工性に劣る透明
導電膜のエッチング加工の場合に発生する回路内の部分
的な電気抵抗の増大や減少あるいは絶縁部での導通や回
路の切断などを招くおそれのない透明電極を得ることが
できる。
【0020】さらに、前記3成分系の金属酸化物に正4
価以上の金属酸化物を含有させた焼結体を用いて成膜し
た透明導電膜は、光線透過率が75%以上の高い透明性
を有し、比抵抗値が5mΩ・cm以下であるとともに、
その仕事関数が5.45以上であって有機エレクトロル
ミネッセンス素子用の透明電極として好適な透明導電ガ
ラスや透明導電フィルムを得ることができる。この場
合、正4価以上の金属酸化物を含有割合を増大させると
導電率が低下する傾向を示すことがあるので、高い導電
率を維持する必要のある場合には、下地の層として、前
記3成分系の金属酸化物からなる層を形成した後、その
上に正4価以上の金属酸化物を含有させた焼結体の層を
積層した構成からなる透明導電膜を形成することによ
り、導電性がよくしかも仕事関数が有機化合物とほぼ同
一の値を有し、有機エレクトロルミネッセンス素子用電
極に適した透明導電膜を得ることができる。
【0021】
〔実施例1〕
(1)焼結体の製造 原料として、酸化インジウムと酸化錫および酸化亜鉛の
粉末を、下記 In/(In+Sn+Zn)=0.50 Sn/(In+Sn+Zn)=0.25 Zn/(In+Sn+Zn)=0.25 の金属原子比となるように混合して湿式ボールミルに供
給し、72時間にわたり混合粉砕した。ついで、得られ
た粉砕物を造粒してから、直径4インチ、厚さ5mmの
寸法にプレス整形し、これを焼成炉に装入し1400℃
において、36時間加圧焼成した。
【0022】このようにして得られた焼結体は、その密
度が6.6g/cm3 であり、またバルク電気抵抗は
0.95mΩ・cmであった。つぎに、この焼結体の結
晶性については、酸化インジウムの結晶と、酸化インジ
ウムと酸化亜鉛からなるIn2 3 ・(ZnO)m で表
され、mが4、5、7である六方晶層状化合物の結晶、
およびZn2 SnO4 を主とするスピネル構造を有する
化合物の結晶が形成されていることが、X線回折による
分析により確認された。これら結果を第1表に示す。
【0023】(2)透明導電ガラスの製造 上記(1)において得られた焼結体より、直径4イン
チ、厚さ5mmのスパッタリング用ターゲットを作製
し、これをDCマグネトロンスパッタリング装置に装着
して、ガラス基板上に成膜した。ここでのスパッタ条件
としては、雰囲気はアルゴンガスに適量の酸素ガスを混
入して用い、スパッタ圧力3×10-1Pa、到達圧力5
×10-4Pa、基板温度25℃、投入電力100W、成
膜時間14分間として行った。このようにして得られた
透明導電ガラス上の透明導電膜は、その厚みが1,20
0オングストロームであり、非晶質であった。そして、
この透明導電膜の光線透過率を分光光度計により波長5
00nmの光線について測定した結果、79%であっ
た。また、4探針法により測定した透明導電膜の比抵抗
は、0.36mΩ・cmであり、導電性の高いものであ
った。さらに、仕事関数は、紫外光電子分光法により測
定した。
【0024】(3)透明導電膜の加工性評価 上記(2)で得られた透明導電ガラスの透明導電膜に、
線状の透孔を有するマスクにより、レジストを露光、現
像した後、塩酸水溶液によりエッチング処理を施した。
このエッチング処理の結果、透明導電膜の塩酸水溶液の
接触面と非接触面の境界部において、滑らかな傾斜面を
形成して、該接触面側の薄膜が切除されており、接触面
内に薄膜が残存するようなこともなかった。これら評価
結果を第2表に示す。
【0025】〔実施例2〕実施例1の(2)におけるス
パッタリング時のガラス基板の温度を215℃とした他
は、実施例1と同様にして、透明導電ガラスを製造し
た。得られた透明導電ガラスの透明導電膜の評価結果を
第2表に示す。
【0026】〔実施例3〕実施例1の(1)で透明基材
として用いたガラス基板に代えて、厚さ0.1mmのポ
リカーボネート基板を使用した他は、実施例1と同様に
して、透明導電フィルムを製造した。得られた透明導電
フィルムの透明導電膜の評価結果を第2表に示す。
【0027】〔実施例4〕 (1)焼結体の製造 原料として、酸化インジウムと酸化錫および酸化亜鉛の
粉末を、下記 In/(In+Sn+Zn)=0.50 Sn/(In+Sn+Zn)=0.45 Zn/(In+Sn+Zn)=0.05 の金属原子比となるように混合して用いた他は、実施例
1と同様にして、焼結体を製造した。このようにして得
られた焼結体は、その密度が6.8g/cm3 であり、
バルク電気抵抗は0.98mΩ・cmであった。また、
この焼結体の結晶性については、酸化インジウムの結晶
と、酸化インジウムと酸化亜鉛からなるIn2 3
(ZnO)m で表され、mが4、5、7である六方晶層
状化合物の結晶およびZn2 SnO4 を主とするスピネ
ル構造を有する化合物の結晶が形成されていることが確
認された。これら結果を第1表に示す。
【0028】(2)透明導電ガラスの製造 上記(1)において得られた焼結体を用いて、実施例1
の(2)と同様にして透明導電ガラスを製造した。 (3)透明導電膜の加工性評価 上記(2)で得られた透明導電ガラスの透明導電膜を、
実施例1の(3)と同様にして透明導電膜の加工性評価
をした。その評価結果を第2表に示す。
【0029】〔実施例5〕 (1)焼結体の製造 原料として、酸化インジウムと酸化錫および酸化亜鉛の
粉末を、下記 In/(In+Sn+Zn)=0.70 Sn/(In+Sn+Zn)=0.25 Zn/(In+Sn+Zn)=0.05 の金属原子比となるように混合して用いた他は、実施例
1と同様にして、焼結体を製造した。
【0030】このようにして得られた焼結体は、その密
度が6.8g/cm3 であり、バルク電気抵抗は0.8
7mΩ・cmであった。また、この焼結体の結晶性につ
いては、酸化インジウムの結晶と、酸化インジウムと酸
化亜鉛からなるIn2 3 ・(ZnO)m で表され、m
が4、5、7である六方晶層状化合物の結晶およびZn
2 SnO4 を主とするスピネル構造を有する化合物の結
晶が形成されていることが確認された。これら結果を第
1表に示す。
【0031】(2)透明導電ガラスの製造 上記(1)において得られた焼結体を用いて、実施例1
の(2)と同様にして透明導電ガラスを製造した。 (3)透明導電膜の加工性評価 上記(2)で得られた透明導電ガラスの透明導電膜を、
実施例1の(3)と同様にして透明導電膜の加工性評価
をした。その評価結果を第2表に示す。
【0032】〔実施例6〕 (1)焼結体の製造 原料として、酸化インジウムと酸化錫および酸化亜鉛の
粉末を、下記 In/(In+Sn+Zn)=0.60 Sn/(In+Sn+Zn)=0.30 Zn/(In+Sn+Zn)=0.10 の金属原子比となるように混合して用いた他は、実施例
1と同様にして、焼結体を製造した。
【0033】このようにして得られた焼結体は、その密
度が6.7g/cm3 であり、バルク電気抵抗は0.8
2mΩ・cmであった。また、この焼結体の結晶性につ
いては、酸化インジウムの結晶と、酸化インジウムと酸
化亜鉛からなるIn2 3 ・(ZnO)m で表され、m
が4、5、7である六方晶層状化合物の結晶およびZn
2 SnO4 を主とするスピネル構造を有する化合物の結
晶が形成されていることが確認された。これら結果を第
1表に示す。
【0034】(2)透明導電ガラスの製造 上記(1)において得られた焼結体を用いて、実施例1
の(2)と同様にして透明導電ガラスを製造した。 (3)透明導電膜の加工性評価 上記(2)で得られた透明導電ガラスの透明導電膜を、
実施例1の(3)と同様にして透明導電膜の加工性評価
をした。その評価結果を第2表に示す。
【0035】〔実施例7〕(1)焼結体の製造 原料として、酸化インジウムと酸化錫および酸化亜鉛の
粉末を、下記 In/(In+Sn+Zn)=0.60 Sn/(In+Sn+Zn)=0.30 Zn/(In+Sn+Zn)=0.10 の金属原子比となるように混合した後、酸化ルテニウム
の粉末を、 Ru/(In+Sn+Zn+Ru)=0.02 の金属原子比となるように混合粉砕した他は、実施例1
と同様にして、焼結体を製造した。
【0036】このようにして得られた焼結体は、その密
度が6.7g/cm3 であり、バルク電気抵抗は0.8
0mΩ・cmであった。また、この焼結体の結晶性につ
いては、酸化インジウムの結晶と、酸化インジウムと酸
化亜鉛からなるIn2 3 ・(ZnO)m で表され、m
が4、5、7である六方晶層状化合物の結晶およびZn
2 SnO4 を主とするスピネル構造を有する化合物の結
晶が形成されていることが確認された。これら結果を第
1表に示す。なお、第1表中の金属酸化物組成の欄にお
いては、上記Ru(後述のMoなども同様)をMeとし
て表示した。
【0037】(2)透明導電ガラスの製造 上記(1)において得られた焼結体を用いて、実施例1
の(2)と同様にして透明導電ガラスを製造した。 (3)透明導電膜の加工性評価 上記(2)で得られた透明導電ガラスの透明導電膜を、
実施例1の(3)と同様にして透明導電膜の加工性評価
をした。その評価結果を第2表に示す。
【0038】〔実施例8〕 (1)焼結体の製造 原料として、酸化インジウムと酸化錫および酸化亜鉛の
粉末を、下記 In/(In+Sn+Zn)=0.60 Sn/(In+Sn+Zn)=0.30 Zn/(In+Sn+Zn)=0.10 の金属原子比となるように混合した後、酸化モリブデン
の粉末を、 Mo/(In+Sn+Zn+Mo)=0.02 の金属原子比となるように混合粉砕した他は、実施例1
と同様にして、焼結体を製造した。
【0039】このようにして得られた焼結体は、その密
度が6.8g/cm3 であり、バルク電気抵抗は0.9
4mΩ・cmであった。また、この焼結体の結晶性につ
いては、酸化インジウムの結晶と、酸化インジウムと酸
化亜鉛からなるIn2 3 ・(ZnO)m で表され、m
が4、5、7である六方晶層状化合物の結晶およびZn
2 SnO4 を主とするスピネル構造を有する化合物の結
晶が形成されていることが確認された。これら結果を第
1表に示す。
【0040】(2)透明導電ガラスの製造 上記(1)において得られた焼結体を用いて、実施例1
の(2)と同様にして透明導電ガラスを製造した。 (3)透明導電膜の加工性評価 上記(2)で得られた透明導電ガラスの透明導電膜を、
実施例1の(3)と同様にして透明導電膜の加工性評価
をした。その評価結果を第2表に示す。
【0041】〔実施例9〕 (1)焼結体の製造 原料として、酸化インジウムと酸化錫および酸化亜鉛の
粉末を、下記 In/(In+Sn+Zn)=0.60 Sn/(In+Sn+Zn)=0.30 Zn/(In+Sn+Zn)=0.10 の金属原子比となるように混合した後、酸化バナジウム
の粉末を、 V/(In+Sn+Zn+V)=0.02 の金属原子比となるように混合粉砕した他は、実施例1
と同様にして、焼結体を製造した。
【0042】このようにして得られた焼結体は、その密
度が6.8g/cm3 であり、バルク電気抵抗は0.9
9mΩ・cmであった。また、この焼結体の結晶性につ
いては、酸化インジウムの結晶と、酸化インジウムと酸
化亜鉛からなるIn2 3 ・(ZnO)m で表され、m
が4、5、7である六方晶層状化合物の結晶およびZn
2 SnO4 を主とするスピネル構造を有する化合物の結
晶が形成されていることが確認された。これら結果を第
1表に示す。
【0043】(2)透明導電ガラスの製造 上記(1)において得られた焼結体を用いて、実施例1
の(2)と同様にして透明導電ガラスを製造した。 (3)透明導電膜の加工性評価 上記(2)で得られた透明導電ガラスの透明導電膜を、
実施例1の(3)と同様にして透明導電膜の加工性評価
をした。その評価結果を第2表に示す。
【0044】〔比較例1〕 (1)焼結体の製造 原料として、酸化インジウムと酸化亜鉛の粉末を、下記 In/(In+Zn)=0.85 Zn/(In+Zn)=0.15 の金属原子比となるように混合して用いた他は、実施例
1と同様にして、焼結体を製造した。
【0045】このようにして得られた焼結体は、その密
度が6.75g/cm3 であり、バルク電気抵抗は2.
74mΩ・cmであった。また、この焼結体の結晶性に
ついては、酸化インジウムの結晶と、酸化インジウム−
酸化亜鉛からなる六方晶層状化合物の結晶が形成されて
いることが確認された。これら結果を第1表に示す。
【0046】(2)透明導電ガラスの製造 上記(1)において得られた焼結体を用いて、実施例1
の(2)と同様にして透明導電ガラスを製造した。この
場合、焼結体の比抵抗が大きいため、スパッタリングの
安定性が十分でなく、所定の膜厚のものを得るのに成膜
時間として17分間を要した。 (3)透明導電膜の加工性評価 上記(2)で得られた透明導電ガラスの透明導電膜を、
実施例1の(3)と同様にして透明導電膜の加工性評価
をした。その評価結果を第2表に示す。
【0047】〔比較例2〕 (1)焼結体の製造 原料として、酸化インジウムと酸化錫の粉末を、下記 In/(In+Sn)=0.90 Sn/(In+Sn)=0.10 の金属原子比となるように混合して用いた他は、実施例
1と同様にして、焼結体を製造した。このようにして得
られた焼結体は、その密度が6.71g/cm3 であ
り、バルク電気抵抗は0.69mΩ・cmであった。ま
た、この焼結体の結晶性については、酸化インジウムの
結晶が形成されていることが確認された。これら結果を
第1表に示す。
【0048】(2)透明導電ガラスの製造 上記(1)において得られた焼結体を用いて、実施例1
の(2)と同様にして透明導電ガラスを製造した。 (3)透明導電膜の加工性評価 上記(2)で得られた透明導電ガラスの透明導電膜を、
実施例1の(3)と同様にして透明導電膜の加工性評価
をした。その評価結果を第2表に示す。
【0049】〔比較例3〕比較例2の(2)におけるス
パッタリング時のガラス基板の温度を215℃とした他
は、比較例2と同様にして、透明導電ガラスを製造し
た。得られた透明導電ガラスの透明導電膜の評価結果を
第2表に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、スパッタリング法など
での成膜時の安定性と生産性のよい透明導電膜材料の焼
結体と、その焼結体からなるスパッタリング用ターゲッ
トおよびこのターゲットを用いて成膜された、透明性や
導電性、電極加工性がよく、かつ有機エレクトロルミネ
ッセンス素子における正孔注入効率のよい透明電極の製
造に適した透明導電ガラス、透明導電フィルムを提供す
ることができる。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化インジウムと酸化錫および酸化亜鉛
    の各成分を、その金属原子比において、 In/(In+Sn+Zn)=0.50〜0.75 Sn/(In+Sn+Zn)=0.20〜0.45 Zn/(In+Sn+Zn)=0.03〜0.30 の割合で含有し、かつIn2 3 ・(ZnO)m 〔式中
    のmは、2〜20の整数である。〕で表される六方晶層
    状化合物およびZn2 SnO4 で表されるスピネル構造
    を有する化合物を含有する焼結体。
  2. 【請求項2】 比抵抗の値が、2mΩ・cm未満である
    請求項1記載の焼結体。
  3. 【請求項3】 酸化インジウムと酸化錫および酸化亜鉛
    の各成分を、その金属原子比において、 In/(In+Sn+Zn)=0.50〜0.75 Sn/(In+Sn+Zn)=0.20〜0.45 Zn/(In+Sn+Zn)=0.03〜0.30 の割合で含有するとともに、全金属原子に対して0.5
    〜10原子%の正4価以上の金属酸化物を含有し、かつ
    In2 3 ・(ZnO)m 〔式中のmは、2〜20の整
    数である。〕で表される六方晶層状化合物およびZn2
    SnO4 で表されるスピネル構造を有する化合物を含有
    する焼結体。
  4. 【請求項4】 正4価以上の金属酸化物が、酸化ルテニ
    ウム、酸化モリブデンまたは酸化バナジウムである請求
    項3記載の焼結体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の焼結体
    からなる透明導電膜のスパッタリング用ターゲット。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載の焼結体
    からなる透明導電膜のエレクトロンビーム用ターゲッ
    ト。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかに記載の焼結体
    からなる透明導電膜のイオンプレーティング用ターゲッ
    ト。
  8. 【請求項8】 ガラス表面に、酸化インジウムと酸化錫
    および酸化亜鉛の各成分を、その金属原子比において、 In/(In+Sn+Zn)=0.50〜0.75 Sn/(In+Sn+Zn)=0.20〜0.45 Zn/(In+Sn+Zn)=0.03〜0.30 の割合で含有し、かつ全金属原子に対して0.5〜10
    原子%の正4価以上の金属酸化物を含有する非晶質透明
    導電膜を被覆してなる透明導電ガラス。
  9. 【請求項9】 正4価以上の金属酸化物が、酸化ルテニ
    ウム、酸化モリブデンまたは酸化バナジウムである請求
    項8記載の透明導電ガラス。
  10. 【請求項10】光線透過率が75%以上、比抵抗が5m
    Ω・cm以下であり、かつ透明導電膜の仕事関数が5.
    45以上である請求項8または9記載の透明導電ガラ
    ス。
  11. 【請求項11】透明樹脂フィルム表面に、酸化インジウ
    ムと酸化錫および酸化亜鉛の各成分を、その金属原子比
    において、 In/(In+Sn+Zn)=0.50〜0.75 Sn/(In+Sn+Zn)=0.20〜0.45 Zn/(In+Sn+Zn)=0.03〜0.30 の割合で含有し、かつ全金属原子に対して0.5〜10
    原子%の正4価以上の金属酸化物を含有する非晶質透明
    導電膜を被覆してなる透明導電フィルム。
  12. 【請求項12】 正4価以上の金属酸化物が、酸化ルテ
    ニウム、酸化モリブデンまたは酸化バナジウムである請
    求項11記載の透明導電フィルム。
  13. 【請求項13】光線透過率が75%以上、比抵抗が5m
    Ω・cm以下であり、かつ透明導電膜の仕事関数が5.
    45以上である請求項11または12記載の透明導電フ
    ィルム。
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