JP2007113026A - 透明導電膜及びそれを含む透明導電性基材 - Google Patents

透明導電膜及びそれを含む透明導電性基材 Download PDF

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Abstract

【課題】波長400nm以下において高い光透過率を有する透明導電膜、ならびにそれを含む透明導電性基材を提供する。
【解決手段】主としてガリウム、インジウム、酸素からなり、インジウムに対するガリウムの原子比率が0.97以上1.86未満であって、主にβ−Ga23型構造の酸化ガリウムインジウム相(β−GaInO3相)とビックスバイト型構造の酸化インジウム相(In23相)から構成され、且つ、下記式で定義されるX線回折ピーク強度比が45%以下、密度が5.8g/cm3以上である酸化物焼結体をスパッタリングターゲットとして用いて、直流スパッタリング法で得られる酸化物膜であり、主としてガリウム、インジウム、酸素からなり、インジウムに対するガリウムの原子比率が0.97以上1.86未満である非晶質膜であって、且つ、基板を除いた膜自体の透過率が50%を示す最短波長が350nm以下であることを特徴とする。
In23相(400)/β−GaInO3相(111)×100 [%]
【選択図】なし

Description

本発明は、主としてガリウム、インジウム、酸素からなる透明導電膜およびそれを含む透明導電性基材に関する。特に、酸化インジウム相の含有率が低いスパッタリングターゲットを用いて成膜された、短波長域の透過率が高い透明導電膜およびそれを含む透明導電性基材に関する。
酸化物透明導電膜は、導電性ならびに可視域における光透過性に優れるため、種々のデバイスの透明電極として使用されている。実用的なものとして、アンチモンやフッ素をドーパントとして含む酸化錫(SnO2)や、アルミニウムやガリウムをドーパントとして含む酸化亜鉛(ZnO)や、Snをドーパントとして含む酸化インジウム(In23)などが知られている。なかでも、Snをドーパントとして含む酸化インジウム膜は、ITO(ndium−in−xide)膜と称され、低抵抗の酸化物透明導電膜が容易に得られることから、広範に利用されている。
透明導電膜を形成する方法として、スパッタリング法、蒸着法、イオンプレーティング法、ならびに溶液塗布法がよく用いられている。その中でも、スパッタリング法は、蒸気圧の低い材料を使用する場合や、精密な膜厚制御を必要とする場合に有効な方法である。
スパッタリング法では、一般にアルゴンガスを使用し、約10Pa以下のガス圧のもとで、基板を陽極とし、成膜する酸化物透明導電膜の原料となるスパッタリングターゲットを陰極として電圧を印加する。電圧を印加された電極間には、グロー放電が起こってアルゴンプラズマが発生し、プラズマ中のアルゴン陽イオンが陰極のスパッタリングターゲットに衝突する。この衝突によって次々と弾き飛ばされる粒子が基板上に順次堆積して薄膜を形成する。
スパッタリング法は、アルゴンプラズマの発生方法で分類され、高周波プラズマを用いるものは高周波スパッタリング法といい、直流プラズマを用いるものは直流スパッタリング法という。特に、直流スパッタリング法は、基板への熱ダメージが少ない、高速成膜が可能、電源設備が安価、操作が簡便などの特徴から最適な成膜方法である。
一般的に、ITO膜の形成には直流スパッタリング法が用いられる。室温で成膜したITO膜は、5×10-4Ω・cm程度の低い比抵抗を示す。ITO膜は、可視域の光透過率についても良好であり、平均80%以上の光透過率を示す。また、化学的および熱的安定性に優れている。
ところで、近年、青色発光や近紫外発光(例えば、波長300〜400nm)の機能を有する発光材料や発光デバイス(例えばLED、レーザー、有機あるいは無機EL)(近紫外LEDについては、非特許文献1及び非特許文献2参照)が普及し、また盛んに開発が進められている。これらの電子デバイスにも透明電極が必要不可欠である。
特開平7−182924号公報 特開平9−259640号公報 特開2002−093243号公報 応用物理、第68巻(1999年)、第2号、pp.152〜155 SEIテクニカルレビュー、2004年9月号(第165号)、pp.75〜78
これまでの波長400〜800nmの可視光を重要視していた発光デバイスでは、ITO膜をはじめ、ZnO系やSnO2系の透明導電膜が透明電極として用いられてきた。これらの従来の透明導電膜は、波長400〜800nmの可視域の平均透過率は優れているものの、波長400nm付近の青色光や、より短波長の近紫外光に対しては、吸収が起こるため、十分に透過させることができない。
また、タッチパネルや電子ペーパーなどでは、視認性を重要視する傾向にある。特にタッチパネルでは、数百Ω/□以上の高い表面抵抗を示す透明導電膜のほうが都合がよいため、従来のITO膜の表面抵抗をわざわざ高くし、青色光の光透過率が不十分なまま使用せざるを得ない状況にあった。
このようなデバイスに適用する透明導電膜として、次のような提案がなされている。
特許文献1には、四価原子のような異価ドーパントを少量ドープしたガリウムインジウム酸化物(GaInO3) が提案されている。この酸化物の結晶膜は、透明性に優れ、約1.6の低い屈折率を示すため、ガラス基板との屈折率整合が改善される上、現在用いられている広禁制帯半導体と同程度の電気伝導率が実現できることが記載されている。しかし、特許文献1に記載された結晶膜は、基板温度250〜500°Cにおける高温成膜が必要であることから、そのまま工業的に利用することが難しい。
特許文献2には、従来知られているGaInO3とはかなり異なる組成範囲で、GaInO3やIn23より一段と高い導電性、すなわち、より低い抵抗率と、優れた光学的特性を有する透明導電膜として、Ga23−In23で示される擬2元系において、Ga/(Ga+In)で示されるGa量が15〜49原子%含有する透明導電膜が提案されている。特に、この透明導電膜の光屈折率は組成を変えることにより約1.8から2.1まで変えることができるという特長を有すると記載されている。
しかし、特許文献2に提案された透明導電膜は、インジウムに対するガリウムの原子比率が低いため、上記デバイスに必要な波長400nm以下の透過率が十分高くならない。また、特許文献2の実施例には、結晶膜に関するデータのみ記載されているに過ぎない。
特許文献3には、Ga23結晶からなり、波長240nmから800nmまたは波長240nmから400nmの範囲において透明であり、酸素欠陥またはドーパント元素により電気伝導性を有することを特徴とする紫外透明導電膜が提案され、Sn、Ge、Si、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wの少なくとも一つの元素をドーパントとし、基板温度を600℃〜1500℃、酸素分圧を0〜1Paとして、パルス・レーザー蒸着法、スパッタリング法、CVD法、MBE法のいずれかの方法を用いて製造することが記載されている。
特許文献3に記載されたGa23結晶膜は、導電性を得るために基板温度600℃〜1500℃で成膜する必要がある。この温度範囲は高すぎるため、工業的な利用は極めて難しい。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、波長400nm以下において高い光透過率を有する透明導電膜、ならびにそれを含む透明導電性基材を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明による透明導電膜は、主としてガリウム、インジウム、酸素からなり、インジウムに対するガリウムの原子比率が0.97以上1.86未満であって、主にβ−Ga23型構造の酸化ガリウムインジウム相(β−GaInO3相)とビックスバイト型構造の酸化インジウム相(In23相)から構成され、且つ、式(1)で定義されるX線回折ピーク強度比が45%以下、密度が5.8g/cm3以上である酸化物焼結体をスパッタリングターゲットとして用いて、直流スパッタリング法で得られる酸化物膜であり、主としてガリウム、インジウム、酸素からなり、インジウムに対するガリウムの原子比率が0.97以上1.86未満である非晶質膜であって、且つ、基板を除いた膜自体の透過率が50%を示す最短波長が350nm以下であることを特徴とする。
In23相(400)/β−GaInO3相(111)×100 [%] (1)
また、本発明による透明導電膜は、上記スパッタリングターゲットのインジウムに対するガリウムの原子比率が1.14以上1.86未満であって、上記式(1)で定義されるX線回折ピーク強度比が40%以下であり、且つ、基板を除いた膜自体の透過率が50%を示す最短波長が340nm以下であることを特徴とする。
また、本発明による透明導電膜は、好ましくは、比抵抗値が1.0×10-2〜5.0×10-1Ω・cmであることを特徴とする。
また、本発明による透明導電膜は、好ましくは、算術平均高さ(Ra)が1.0nm以下であることを特徴とする。
本発明による透明導電性基材は、ガラス板、石英板、片面若しくは両面がガスバリア膜で覆われている樹脂板若しくは樹脂フィルム、又は、内部にガスバリア膜が挿入されている樹脂板若しくは樹脂フィルムから選ばれた透明基板の片面若しくは両面に、上記透明導電膜の何れかを形成してなることを特徴とする。
また、本発明による透明導電性基材は、好ましくは、上記ガスバリア膜が、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン(SiON)膜、アルミニウム酸マグネシウム膜、酸化スズ系膜およびダイヤモンド状カーボン(DLC)膜の中から選ばれる少なくとも1種類であることを特徴とする。
また、本発明による透明導電性基材は、好ましくは、上記樹脂板もしくは樹脂フィルムの材質が、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアリレート(PAR)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、若しくはこれらの材料の表面をアクリル系有機物で覆った積層構造であることを特徴とする。
本発明によれば、従来得られなかった波長400nm以下の青色光や近紫外光を透過する非晶質の透明導電膜を得ることができる。このような透明導電膜は、青色や近紫外のLEDもしくはレーザーもしくは、有機あるいは無機ELを利用したデバイスの電極として用いる場合、利用波長の可視光短波長域や近紫外域において高い光透過率を得ることが可能となるため、工業的に有用である。また有機EL素子など、自己発光タイプの素子用の電極として用いた場合にも、可視光短波長域の光の取り出し効率を向上させることができる。
さらに、本発明の透明導電膜は、工業的に広範に用いられている薄膜作製法であるスパッタリング法、特に直流スパッタリング法を用いて、低温で成膜する必要のある基板(室温〜100℃)上にも作製することができるという利点がある。
以下、本発明の実施の形態を説明するが、それに先立ち、本発明に至る経緯と本発明の特徴について説明する。
本発明者等は、このような課題を解決するため、多種類の酸化物膜を鋭意検討した結果、主としてガリウム、インジウム、酸素からなり、インジウムに対するガリウムの原子比率が1以上1.86未満、好ましくは1.14以上1.86未満である非晶質酸化物膜が、膜自体の透過率が50%を示す最短波長が350nm以下、好ましくは340nm以下となる透明導電膜であることを見出した。さらに、このような透明導電膜を得るためには、波長400nm以下のおける透明導電膜の光透過率低下の原因となるビックスバイト型構造の酸化インジウム相(In23相)の生成を抑制できるスパッタリングターゲットを用いて成膜する必要があることを見出し、本発明に至った。
すなわち、主としてガリウム、インジウム、酸素からなり、インジウムに対するガリウムの原子比率が0.97以上1.86未満、好ましくは1.14以上1.86未満であって、主にβ−Ga23型構造の酸化ガリウムインジウム相(β−GaInO3相)とビックスバイト型構造の酸化インジウム相(In23相)から構成され、かつ式(1)で定義されるX線回折ピーク強度比が45%以下、好ましくは40%以下であり、密度が5.8g/cm3以上である酸化物焼結体をスパッタリングターゲットとして用いる必要があった。
In23相(400)/β−GaInO3相(111)×100 [%] (1)
これによって、上記のデバイスに適用可能となる波長400nm以下で高い光透過率を有する酸化物透明導電膜が形成可能であることが確認された。また、この透明導電膜を、ガラス基板に限らず、樹脂フィルムなどの種々の透明基板に形成した透明導電性基材が、波長400nm以下で高い光透過率を有することを確認した。
すなわち、本発明の第1の発明は、主としてガリウム、インジウム、酸素からなり、インジウムに対するガリウムの原子比率が0.97以上1.86未満であって、主にβ−Ga23型構造の酸化ガリウムインジウム相(β−GaInO3相)とビックスバイト型構造の酸化インジウム相(In23相)から構成され、かつ式(1)で定義されるX線回折ピーク強度比が45%以下であり、密度が5.8g/cm3以上である酸化物焼結体をスパッタリングターゲットとして用いて、直流スパッタリング法で得られる酸化物膜であって、主としてガリウム、インジウム、酸素からなり、インジウムに対するガリウムの原子比率が0.97以上1.86未満である非晶質膜であって、かつ基板を除いた膜自体の透過率が50%を示す最短波長が350nm以下であることを特徴とする透明導電膜を提供する。
In23相(400)/β−GaInO3相(111)×100 [%] (1)
本発明の第2の発明は、第1の発明記載のスパッタリングターゲットのインジウムに対するガリウムの原子比率が1.14以上1.86未満であって、式(1)で定義されるX線回折ピーク強度比が40%以下であり、かつ基板を除いた膜自体の透過率が50%を示す最短波長が340nm以下であることを特徴とする第1の発明記載の透明導電膜を提供する。
本発明の第3の発明は、比抵抗値が1.0×10-2〜5.0×10-1Ω・cmであることを特徴とする第1または2の発明に記載の透明導電膜を提供する。
本発明の第4の発明は、算術平均高さ(Ra)が1.0nm以下であることを特徴とする第1〜3の発明のいずれか一つに記載の透明導電膜を提供する。
本発明の第5の発明は、ガラス板、石英板、片面若しくは両面がガスバリア膜で覆われている樹脂板若しくは樹脂フィルム、又は、内部にガスバリア膜が挿入されている樹脂板若しくは樹脂フィルムから選ばれた透明基板の片面若しくは両面に、第1〜4の発明のいずれか一つに記載の透明導電膜を形成してなることを特徴とする透明導電性基材を提供する。
本発明の第6の発明は、上記ガスバリア膜が、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン(SiON)膜、アルミニウム酸マグネシウム膜、酸化スズ系膜およびダイヤモンド状カーボン(DLC)膜の中から選ばれる少なくとも1種類であることを特徴とする第5の発明に記載の透明導電性基材を提供する。
本発明の第7の発明は、上記樹脂板もしくは樹脂フィルムの材質が、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアリレート(PAR)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、若しくはこれらの材料の表面をアクリル系有機物で覆った積層構造であることを特徴とする第6又は7の発明に記載の透明導電性基材を提供する。
以下、本発明の透明導電膜、およびそれを含む透明導電性基材について詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
本発明の透明導電膜は、主としてガリウム、インジウム、酸素からなり、インジウムに対するガリウムの原子比率が0.97以上1.86未満であって、主にβ−Ga23型構造の酸化ガリウムインジウム相(β−GaInO3相)とビックスバイト型構造の酸化インジウム相(In23相)から構成され、かつ式(1)で定義されるX線回折ピーク強度比が45%以下であり、密度が5.8g/cm3以上である酸化物焼結体をスパッタリングターゲットとして用いて、直流スパッタリング法で得られる酸化物膜であって、主としてガリウム、インジウム、酸素からなり、インジウムに対するガリウムの原子比率が0.97以上1.86未満である非晶質膜であって、かつ基板を除いた膜自体の透過率が50%を示す最短波長が350nm以下であることを特徴とする透明導電膜である。
In23相(400)/β−GaInO3相(111)×100 [%] (1)
ここで、ビックスバイト型構造の酸化インジウム相(In23相)は酸素欠損が導入されたものでもよく、Inの一部がGaに置換されたものでもよい。また、β−GaInO3相は酸素欠損が導入されたものでもよく、インジウムに対するガリウムの原子比率が化学量論組成から多少ずれたものでもよい。
本発明の透明導電膜の成膜に用いるスパッタリングターゲットは、インジウムに対するガリウムの原子比率が0.97以上1.86未満である非晶質膜および酸化物焼結体であることが必要である。インジウムに対するガリウムの原子比率が0.97未満では、基板を除いた膜自体の透過率が50%を示す最短波長が350nmを超えてしまう。一方、インジウムに対するガリウムの原子比率が1.86以上では、比抵抗が5.0×10-1Ω・cmを超えてしまう。
本発明の透明導電膜の成膜に用いるスパッタリングターゲットは、上記式(1)で定義されるX線回折ピーク強度比が45%以下であることが必要である。該X線回折ピーク強度比が45%を超えると、スパッタリングターゲットのビックスバイト型構造の酸化インジウム相(In23相)の非晶質膜への寄与が大きいため、基板を除いた非晶質膜自体の透過率が50%を示す最短波長が350nmを超えてしまう。
また、スパッタリングターゲットの密度は5.8g/cm3以上であることが必要である。スパッタリングターゲットの密度が5.8g/cm3未満では、長時間使用におけるノジュールの発生ならびにアーク放電の発生が起こり、得られる非晶質透明導電膜の膜特性が低下する。
本発明の透明導電膜は、直流スパッタリング法によって得られる非晶質膜である。ここでいう直流スパッタリング法の中には、ターゲットに印加する負電圧を周期的に停止し、その間に低い正電圧を印加して正のチャージングを電子により中和するスパッタリング方法(直流パルシング法)も含まれる。酸素の反応性ガスを用いた反応性スパッタリングにおけるアーキングを抑制しながら成膜することが可能であり、高周波スパッタリング法のようにインピーダンス整合回路を制御する必要がなく、成膜速度が高周波スパッタリング法よりも速いなどの利点があるので好ましい。
本発明の透明導電膜は、上記のように工業的に広範に用いられている薄膜作製法であるスパッタリング法、特に直流スパッタリング法を用いて、低温で成膜する必要のある基板(室温〜100℃)上にも作製することができるという利点を有している。
さらに、本発明の透明導電膜は、上記スパッタリングターゲットのインジウムに対するガリウムの原子比率が1.14以上1.86未満であれば、上記式(1)で定義されるX線回折ピーク強度比が40%以下であり、かつ基板を除いた膜自体の透過率が50%を示す最短波長が340nm以下である透明導電膜となり、好ましい。
本発明の透明導電膜は、5.0×10-1Ω・cm以下の比抵抗値を示し、その種類にもよるが、デバイスの電極として適用可能な1.0〜5.0×10-2Ω・cmを得ることができる。また、帯電防止フィルムなどの種々の用途には、成膜時に導入する酸素量の制御を行うことで〜1.0×10+8Ω・cmの範囲に制御することも可能である。さらに多量の酸素を導入すれば、絶縁膜に近くすることも可能である。
また、本発明の透明導電膜は、算術平均高さ(Ra)が1.0nm以下であることを特徴とする。ここで、算術平均高さ(Ra)は、JIS B0601−2001の定義に基づいている。算術平均高さ(Ra)が1.0nmを超えた場合、有機ELなど、膜面の平坦性が要求される特定の用途において好ましくない。
本発明の透明導電性基材は、ガラス板、石英板、片面若しくは両面がガスバリア膜で覆われている樹脂板若しくは樹脂フィルム、又は、内部にガスバリア膜が挿入されている樹脂板若しくは樹脂フィルムから選ばれた透明基板の片面若しくは両面に、本発明の透明導電膜を形成してなる。上記の透明基板には、薄膜トランジスター(TFT)やそれを駆動するための金属電極が、基板の透明性を完全に損なわない範囲で形成されていてもよい。
樹脂板もしくは樹脂フィルムはガラス板と比べてガスの透過性が高く、また、有機EL素子や無機EL素子の発光層およびLCDなどの液晶層は水分や酸素により劣化するため、樹脂板もしくは樹脂フィルムを、これらの表示素子の基板として用いる場合は、ガスの通過を抑えるガスバリア膜を施すことが好ましい。
上記ガスバリア膜としては、透明基板と透明導電膜の間に、少なくとも一層以上の膜を形成することが好ましい。ガスバリア膜には、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化シリコン、またはアルミニウム酸マグネシウム膜のうち、いずれか1種類以上を含むことが好ましい。また、ガスバリア膜には、無機膜に限らず有機膜を含んでもよい。
ガスバリア膜は、樹脂板もしくは樹脂フィルムの片面に形成されていても良く、両面に形成されていれば、ガス通過の遮断性はさらに良好となる。また、ガスバリア膜を、樹脂板もしくは樹脂フィルムの片面に形成し、さらに該ガスバリア膜の上に、樹脂板もしくは樹脂フィルムを積層することによって、内部にガスバリア膜を挿入させた構成を得ることができる。さらに、複数回、積層を繰り返した構造とすることもできる。
上記樹脂板もしくは樹脂フィルムは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアリレート(PAR)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)からなるか、もしくは、これらの材料の表面をアクリル系有機物などで代表されるハードコート層で覆った積層構造からなるのが好ましいが、これらに限定されるものではいない。樹脂板あるいは樹脂フィルムの厚さは、下記の具体的用途に合わせて適宜選択される。
ガスバリア膜は、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン(SiON)膜、アルミニウム酸マグネシウム膜、酸化スズ系膜およびダイヤモンド状カーボン(DLC)膜の中から選ばれる少なくとも1種類であることが好ましい。
ここで、酸化スズ系膜とは、酸化スズに、例えば、Si、Ce、Geなどから選ばれる少なくとも1種類以上の添加元素を含有した組成を有する。これらの添加元素によって、酸化スズ層を非晶質化し、緻密な膜とする。また、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、アルミニウム酸マグネシウム膜、酸化スズ系膜およびダイヤモンド状カーボン膜の中から選ばれる少なくとも1種類のガスバリア膜と、有機もしくは高分子の膜とが、樹脂基板もしくは樹脂フィルムの表面に交互に繰り返し積層させた構造の基板上に、前記透明導電性薄膜を施した構成でもよい。
このような透明導電膜は、青色や近紫外のLEDもしくはレーザーもしくは、有機あるいは無機ELを利用したデバイスの電極として用いる場合、利用波長の可視光短波長域や近紫外域において高い光透過率を得ることが可能となるため、工業的に有用である。また有機EL素子など、自己発光タイプの素子用の電極として用いた場合にも、可視光短波長域の光の取り出し効率を向上させることができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明する。
ターゲット作製
純度4Nの酸化ガリウム粉末および酸化インジウム粉末を、それぞれ平均粒径3μm以下にボールミル解砕して調整した。その後、インジウムに対するガリウムの原子比率が所望の比率となるよう配合し、有機バインダ、分散剤ならびに可塑剤とともにボールミルによって48時間混合し、スラリーを作製した。得られたスラリーを、スプレードライヤーによって噴霧乾燥し、造粒粉末を作製した。
得られた造粒粉末をゴム型に入れ、静水圧プレス機によって191mmφ厚さ約6mmの成形体を作製した。同様にして得られた成形体を酸素気流中にて、任意の温度で、20時間、常圧焼結した。次に、焼結体に円周加工ならびに表面研削加工を施し、直径約15.24cm(6inch)、厚さ約5mmの形状にした。加工後、焼結体を冷却銅板にボンディングし、スパッタリングターゲットとした。
透明導電膜の作製
スパッタリング装置は、アネルバ製特SPF−530Hを使用した。基板には合成石英基板を用い、ターゲット面と平行になるように配置した。基板−ターゲット間距離は60mmとした。
スパッタリングガスはアルゴンと酸素からなる混合ガスとし、酸素を1.0〜2.0%の比率として、全ガス圧を0.5Paに設定した。投入電力は200Wとした。以上の条件でDCマグネトロンスパッタリングによる成膜を行った。放電は安定し、アーク放電の発生など、異常は確認されなかった。使用するターゲットによって成膜時間を調整し、膜厚200nmの透明導電膜を形成した。
ターゲットおよび透明導電膜評価
ターゲット用焼結体および得られた透明導電膜の、インジウムに対するガリウムの原子比率は、ICP発光分光分析法(セイコーインスツルメンツ製SPS4000使用)で求めたインジウムおよびガリウムの重量から算出した。
焼結体の密度は、純水を用いてアルキメデス法(東洋精機製作所製高精度自働比重計使用)で測定した。
透明導電膜の膜厚は、触針式膜厚計(テンコール社製Alpha−StepIQ)で測定した。
焼結体および透明導電膜の比抵抗は、四探針法(三菱化学製LORESTA−IP、MCP−T250使用)で測定した表面抵抗から算出した。
基板を含めた透明導電膜の光透過率(TS+F(%))を、分光光度計(日立製作所社製、U−4000)で測定した。同様の条件で基板のみの光透過率(TS(%))も測定し、(TS+F/TS)×100を膜自体の光透過率(TF(%))として算出した。
X線回折装置(理学電機工業製、CuKα線使用)によって焼結体ならびに薄膜の得られたX線回折図を測定した。焼結体に関しては、In23相(400)ならびにβ−GaInO3相(111)ピーク強度を求め、In23相(400)/β−GaInO3相(111)×100[%]で表されるピーク強度比を計算した。算術平均高さ(Ra)は原子間顕微鏡(AFM、Digital Instruments社製Nanoscope III使用)で測定した。
(実施例1〜3)
インジウムに対するガリウムの原子比率が1.00となるよう、酸化インジウム粉末と酸化ガリウム粉末を配合し、焼結温度を1250°C、1350°C、1400°Cの3条件としてスパッタリングターゲットを作製した。次に、これら3種類のスパッタリングターゲットを用いて室温にて成膜を実施した。ターゲットおよび薄膜の評価結果を図1に示した。
図1に示したように、実施例1の焼結温度1250°Cとした場合には、焼結体の密度は5.83g/cm3、上記式(1)で表されるピーク強度比は45%であった。また、ICP発光分光分析法によって求めた焼結体のインジウムに対するガリウムの原子比率は1.00であった。この焼結体をスパッタリングターゲットとして成膜した透明導電膜は、比抵抗3.4×10-2Ω・cmを示し、膜自体の光透過率が50%を示す最短波長は346nm、ならびに算術平均高さ(Ra)は0.52nmであった。また、X線回折測定の結果、この透明導電膜は非晶質であることが確認された。
すなわち、実施例1のスパッタリングターゲットは、密度が5.8g/cm3以上であり、上記式(1)で表されるピーク強度比は45%以下であることがわかる。そして、このスパッタリングターゲットを用いて形成した透明導電膜は非晶質膜であって、比抵抗値が1.0×10-2〜1.0×10+8Ω・cmの範囲にあり、膜自体の光透過率が50%を示す最短波長が350nm以下であり、算術平均高さ(Ra)が1.0nm以下であることがわかる。
実施例2の焼結温度1350°C、実施例3の焼結温度1400°Cの場合にも、スパッタリングターゲットの密度はそれぞれ6.38g/cm3、6.47g/cm3であり、それによって形成された透明導電膜は非晶質であることが確認された。その他の特性は図1に示す。
(実施例4〜8)
インジウムに対するガリウムの原子比率が0.97、1.14、1.21、1.50、1.85となるよう、酸化インジウム粉末と酸化ガリウム粉末を配合し、焼結温度を1350°Cとしてスパッタリングターゲットを作製した。次に、これら5種類のスパッタリングターゲットを用いて室温にて成膜を実施した。スパッタリングターゲットは、密度5.8g/cm3以上であり、これらのスパッタリングターゲットによって形成された透明導電膜は、非晶質であることが確認された。ターゲットおよび薄膜の評価結果を図2に示した。
図2から、実施例1〜3と同様、スパッタリングターゲットは、密度5.8g/cm3以上であり、上記式(1)で表されるピーク強度比は45%以下であることがわかる。これらのスパッタリングターゲットによって形成された透明導電膜は、比抵抗値が1.0×10-2〜5.0×10-1Ω・cmの範囲にあり、膜自体の光透過率が50%を示す最短波長が350nm以下であり、算術平均高さ(Ra)が1.0nm以下であることがわかる。
(実施例9)
実施例2のスパッタリングターゲットを用いて、基板温度を200℃に変更した以外は、実施例2と同様の条件で成膜を行った。図3に評価結果を示した。基板温度を200℃に上げたにもかかわらず、得られた膜は非晶質膜であることがX線回折によって確認された。さらに、この透明導電膜は、比抵抗値が1.0×10-2〜5.0×10-1Ω・cmの範囲にあり、膜自体の光透過率が50%を示す最短波長が350nm以下であり、算術平均高さ(Ra)が1.0nm以下であることが確認された。
(実施例10、11)
実施例7のスパッタリングターゲットを用いて、スパッタリングガス中の酸素流量比率を3.0%および5.0%に変更した以外は、実施例2と同様の条件で成膜を行った。図4に評価結果を示した。得られた透明導電膜の比抵抗値は、酸素流量比率の増加に伴い高くなり、1.0×10-2〜5.0×10-1Ω・cmの範囲を超えたが、帯電防止フィルムなどの用途に適した1.0×10-2〜1.0×10+8Ω・cmの範囲にあることが確認された。また、得られた膜は非晶質膜であることがX線回折によって確認され、膜自体の光透過率が50%を示す最短波長が350nm以下であり、算術平均高さ(Ra)が1.0nm以下であることが確認された。
(実施例12)
基板に厚さ100μmのPETフィルム(東洋紡績社製)を用いた以外には、実施例2と同様の成膜を行った。実施例1〜11と同様に、得られた透明導電膜は、非晶質膜であることがX線回折によって確認され、さらには、比抵抗値が1.0×10-2〜5.0×10-1Ω・cmの範囲にあり、膜自体の光透過率が50%を示す最短波長が350nm以下であり、算術平均高さ(Ra)が1.0nm以下であることが確認された。
(実施例13)
基板として、厚さ200μmのPESフィルム(住友ベークライト社製)の片面に酸化窒化シリコン膜を形成したバリア膜付き基板を用いた以外には、実施例2と同様の成膜を行った。実施例1〜13と同様に、得られた透明導電膜は、非晶質膜であることがX線回折によって確認され、さらには、比抵抗値が1.0×10-2〜5.0×10-1Ω・cmの範囲にあり、膜自体の光透過率が50%を示す最短波長が350nm以下であり、算術平均高さ(Ra)が1.0nm以下であることが確認された。
(比較例1〜3)
インジウムに対するガリウムの原子比率が0.67、0.96、2.00となるよう、酸化インジウム粉末と酸化ガリウム粉末を配合し、焼結温度を1350°Cとしてスパッタリングターゲットを作製した。次に、これら3種類のスパッタリングターゲットを用いて室温にて成膜を実施した。ターゲットおよび薄膜の評価結果を図5に示した。
図5から明らかなように、比較例1および2のスパッタリングターゲットは、上記式(1)で表されるピーク強度比は45%を超えてしまっていることがわかる。これらのスパッタリングターゲットによって形成された透明導電膜は、比抵抗値が10-3Ω・cm台の低い値を示すが、膜自体の光透過率が50%を示す最短波長が350nmを超えてしまっており、さらに比較例1は算術平均高さ(Ra)が1.0nmを超えてしまっていることがわかる。
また、比較例3のスパッタリングターゲットは、上記式(1)で表されるピーク強度比は0%となっているが、これらのスパッタリングターゲットによって形成された透明導電膜のGa/In原子比率が1.86を超え、比抵抗値が5.0×10-1Ω・cmを超える値を示し、好ましくない。透過率は50%を示す最短波長が350nm以下となっている。
(比較例4、5)
インジウムに対するガリウムの原子比率が1.00となるよう、酸化インジウム粉末と酸化ガリウム粉末を配合し、焼結温度を1100°Cおよび1200°Cの2条件としてスパッタリングターゲットを作製した。次に、これら2種類のスパッタリングターゲットを用いて室温にて成膜を実施した。ターゲットおよび薄膜の評価結果を図6に示した。
図6から明らかなように、比較例4、比較例5のスパッタリングターゲットは、焼結体の密度が5.8g/cm3未満であることがわかる。また、比較例4のスパッタリングターゲットの構造解析をX線回折測定によって行ったところ、焼結温度1100°Cの場合、β−GaInO3相はほとんど生成せず、(Ga,In)23相とIn23相のみが生成していた。したがって、In23相(400)/β−GaInO3相(111)ピーク強度比を求めることができなかった。なお、In23相(400)のピーク強度は実施例2と比較すると高く、多量のIn23相が生成していることが明らかである。一方、比較例5のスパッタリングターゲットは、上記式(1)で表されるピーク強度比は45%を超えてしまっていることがわかる。
比較例4のターゲットを用いて成膜したところ、成膜中にアーク放電が頻発した。比較例5のターゲットを用いた場合でも、比較例4ほどではないが、アーク放電は多発した。すなわち、1100°Cならびに1200°Cで焼結した、密度が5.8g/cm3未満のターゲットを用いた場合、スパッタ成膜中にアーク放電が多発してしまい、膜の破損や成膜速度の変動が大きい等の問題が生じるなど、安定した成膜ができない問題が生じた。これらのスパッタリングターゲットによって形成された透明導電膜は、比抵抗値は10-2Ω・cm台を示すものの、膜自体の光透過率が50%を示す最短波長が350nmを超えていることがわかる。
実施例1〜3におけるターゲットおよび薄膜の評価結果を示した表である。 実施例4〜8におけるターゲットおよび薄膜の評価結果を示した表である。 実施例9におけるターゲットおよび薄膜の評価結果を示した表である。 実施例10および11におけるターゲットおよび薄膜の評価結果を示した表である。 比較例1〜3におけるターゲットおよび薄膜の評価結果を示した表である。 比較例4および5におけるターゲットおよび薄膜の評価結果を示した表である。

Claims (7)

  1. 主としてガリウム、インジウム、酸素からなり、インジウムに対するガリウムの原子比率が0.97以上1.86未満であって、主にβ−Ga23型構造の酸化ガリウムインジウム相(β−GaInO3相)とビックスバイト型構造の酸化インジウム相(In23相)から構成され、且つ、式(1)で定義されるX線回折ピーク強度比が45%以下、密度が5.8g/cm3以上である酸化物焼結体をスパッタリングターゲットとして用いて、直流スパッタリング法で得られる酸化物膜であり、主としてガリウム、インジウム、酸素からなり、インジウムに対するガリウムの原子比率が0.97以上1.86未満である非晶質膜であって、且つ、基板を除いた膜自体の透過率が50%を示す最短波長が350nm以下であることを特徴とする透明導電膜。
    In23相(400)/β−GaInO3相(111)×100 [%] (1)
  2. 請求項1記載のスパッタリングターゲットのインジウムに対するガリウムの原子比率が1.14以上1.86未満であって、式(1)で定義されるX線回折ピーク強度比が40%以下であり、且つ、基板を除いた膜自体の透過率が50%を示す最短波長が340nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の透明導電膜。
  3. 比抵抗値が1.0×10-2〜5.0×10-1Ω・cmであることを特徴とする請求項1または2に記載の透明導電膜。
  4. 算術平均高さ(Ra)が1.0nm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の透明導電膜。
  5. ガラス板、石英板、片面若しくは両面がガスバリア膜で覆われている樹脂板若しくは樹脂フィルム、又は、内部にガスバリア膜が挿入されている樹脂板若しくは樹脂フィルムから選ばれた透明基板の片面若しくは両面に、請求項1〜4のいずれか一つに記載の透明導電膜を形成してなることを特徴とする透明導電性基材。
  6. 上記ガスバリア膜が、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン(SiON)膜、アルミニウム酸マグネシウム膜、酸化スズ系膜およびダイヤモンド状カーボン(DLC)膜の中から選ばれる少なくとも1種類であることを特徴とする請求項5に記載の透明導電性基材。
  7. 上記樹脂板もしくは樹脂フィルムの材質が、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアリレート(PAR)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、若しくはこれらの材料の表面をアクリル系有機物で覆った積層構造であることを特徴とする請求項6又は7に記載の透明導電性基材。
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