JP5762815B2 - 窒化アルミニウム焼結体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、窒化アルミニウム焼結体の製造方法に関し、詳しくは脱脂炉及び焼結炉内に装入して使用される、窒化アルミニウム成形体を載せる台板に関するものである。
窒化アルミニウム基板は、常温から高温範囲まで基板強度が高く、化学的耐性にも優れているので、耐熱材料として用いられている。また、半導体実装分野において、電力素子の高出力化、演算素子の高速化、レーザーなどの発光素子の高出力化など素子の発熱量が大きくなった趨勢の中で、アルミナ基板に代り、より高い熱伝導性を有する窒化アルミニウム基板が使用されている。熱伝導率で言えば、アルミナの21W/mKに対し、窒化アルミニウムは170〜230W/mKと高い熱伝導率を有する。すなわち、窒化アルミニウム基板としては、高電気絶縁性とともに、放熱特性、熱膨張特性の良さが重視されて使用されてきた。
このようにして用いられる窒化アルミニウム基板は、窒化アルミニウム自体が融点を持たずに、約2200℃以上の高温で昇華するので、焼結体として用いられている。この焼結体を常圧で焼結するには、窒化アルミニウム粉末に希土類金属酸化物やアルカリ土類金属酸化物等の焼結助剤を添加し、有機バインダーを混合して所望の形状に成形して得られた成形体を、加熱処理して有機バインダーを除去する脱脂工程を経て、カーボン存在下、窒素雰囲気中で1700〜1850℃の高温で焼成することで、密度が高く、熱伝導率の高い窒化アルミニウム焼結体を作製することが行なわれてきている。
この難焼結性材料である窒化アルミニウム粒子を焼結して結合させるために、焼結助剤である希土類金属酸化物(Y)が窒化アルミニウム粒子の酸素(Al−O)と結合してYAG(YAl12)の液相を生成し、この液相を介して窒化アルミニウム粒子の焼結が促進される。この焼結を行う前に、有機バインダーを酸化性雰囲気下で脱脂する際、適量のカーボンを残留させることで窒化アルミニウム粒子表面の酸素を適量除去すると共に、希土類金属酸化物(Y)と窒化アルミニウム粒子の酸素(Al−O)を反応させて液相焼結を適正に行い、窒化アルミニウム焼結体中の酸素量を減少させて、高熱伝導率を有する窒化アルミニウム焼結体が得られるとしている。(例えば、先行文献1)
特開2001−139379公報(〔0013〜0020〕
前述の窒化アルミニウム基板の成形体から、脱脂工程、焼結工程を経て窒化アルミニウム基板の焼結体を得る。脱脂工程は、酸化性雰囲気で1000℃まで加熱して、有機バインダーを除去し、残留炭素量を調整する脱脂を行う。焼結工程は、窒素などの非酸化性雰囲気中で、1600〜2100℃の高温で焼成して、窒化アルミニウム粒子の焼結を進め、高密度で高熱伝導率の窒化アルミニウム焼結体を作製する。
脱脂、焼結工程における窒化アルミニウム成形体は、薄片形状であって、耐熱材の密閉容器内に複数段に亘り多数積層したものを脱脂炉内に装入して脱脂し、次いで焼結炉内に装入して高温焼成する。窒化アルミニウム成形体を積層して収納した密閉容器を台板上に複数個積載して脱脂炉内、又は焼結炉内に装入されるが、夫々炉内の雰囲気が酸化性と非酸化性と相反するため台板の共用が難しく、例えば、低温で空気中で加熱する脱脂炉にはステンレス鋼板の台板が用いられ、次いで高温で窒素中で加熱する焼結炉にはグラファイト製の台板が用いられるように、別々に使用されている。
この方法では、脱脂工程を終了した窒化アルミニウム脱脂体が収納されたままの密閉容器を一旦冷却した後、焼結炉に装入するためにグラファイト製台板上に密閉容器と中身の脱脂済みの成形体を積み替える必要があった。この積み替え作業は、窒化アルミニウム脱脂後の成形体が破損し易いために破損を招くことと、積み替え作業のために多くの時間と手間を要し、また一旦冷却してから積み替えることによる熱エネルギーロスを招くなどの不都合があった。
本発明は、これらの問題を解決したものであって、酸化性、非酸化性と雰囲気の相反する脱脂炉と焼結炉において共用可能な台板を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る窒化アルミニウム焼結体の製造方法は、窒化アルミニウム粒子と焼結助剤と有機バインダーとから成る窒化アルミニウム成形体を同一処理炉で、常温から1000℃までの酸化性雰囲気で脱脂し、次いで1600〜2100℃の非酸化性雰囲気で焼結して窒化アルミニウム焼結体を得る製造方法において、窒化アルミニウム成形体又は窒化アルミニウム成形体を積層した密閉容器を積載したグラファイト板の全表面を炭化珪素の皮膜で被覆した耐酸化性及び耐熱性を有する台板を前記脱脂処理及び焼結処理で共用可能に使用することを特徴とする。また、請求項2に係る窒化アルミニウム焼結体の製造方法は、窒化アルミニウム粒子と焼結助剤と有機バインダーとから成る窒化アルミニウム成形体を常温から1000℃までの酸化性雰囲気の脱脂炉中で脱脂し、次いで1600〜2100℃の非酸化性雰囲気の焼結炉中で焼結して窒化アルミニウム焼結体を得る製造方法において、窒化アルミニウム成形体又は窒化アルミニウム成形体を積層した密閉容器を積載したグラファイト板の全表面を炭化珪素の皮膜で被覆した耐酸化性及び耐熱性を有する台板を前記脱脂炉及び焼結炉内で共用可能に使用することを特徴とする。
耐酸化性及び耐熱性を有する台板としては、材料自身が耐酸化性及び耐熱性に優れているものとして窒化硼素(BN)が挙げられるが、台板の大きさ(幅1m弱、長さ1〜1.5m、厚み10〜20mm)に成形がし難く、コストも高い。これに対して、非酸化性雰囲気で、高温の耐熱性を有する材料として、かつ台板の大きさに成形が容易なものとして、本発明ではグラファイトを選択し、この材料表面に1000℃程度までの温度範囲において耐酸化性を付与した台板を製作した。この構成により、同一炉による脱脂処理及び焼結処理が台板を損傷することなく実施できる。また成形品を載せた台板をそのまま積み替えることなく移送して、脱脂炉への装入、脱脂炉から取出し、移送して焼結炉へ装入、取出しできるので、積み替えによる成形品の破損が無くなり、また、積み替えの作業が不要で、さらに積み替え作業のための冷却処理による熱エネルギの損失が回避でき、処理能力の向上、処理コストの低減が可能となる。
記台板が、グラファイト板の全表面を炭化珪素の皮膜で被覆している。
前記製造方法に用いられる台板は、常温から脱脂炉への装入、さらに高温の焼結炉への装入に対して、耐熱性の保持、熱変化による亀裂などの損傷防止、高温時の強度維持が求められる。台板にグラファイトを採用したことは、酸素がない状態で3000℃まで耐える耐熱性、熱伝導性が110〜130W/(m・K)と高く、熱膨張率2×10―6/℃と低く、また高温下で強度が増す(2500℃で常温時の2倍)など急激な熱変化にも耐えられるなどの特長があり、前述の台板の性能要求を満足し、最適である。
ただ、グラファイトは炭素であるから酸素と結合して燃焼するなど酸化には弱い。そこで耐酸化性を付与するために炭化珪素(SiC)を採用した。炭化珪素は高硬度(新モース硬度でダイヤモンドの15に対して13)、溶融しなくて分解温度2600℃までの耐熱性があり、800℃以上で酸化されたSiOの皮膜生成も寄与して1000℃でも十分な耐酸化性に富み、熱伝導性が270W/(m・K)と高く、また熱膨張率4.5×10―6/℃が低いという特長がある。前述の点において、グラファイトと性質がよく似ており、さらにグラファイトにない耐酸化性を有することからグラファイトに炭化珪素(SiC)皮膜を形成した台板とした。
この構成をとることにより、1000℃までの酸化雰囲気での加熱を伴う脱脂処理、2100℃までの非酸化雰囲気での焼成を伴う焼結処理から構成される本処理において、窒化アルミニウム基板の脱脂、焼成を確実に、安定して実行できる。また、前記台板は、材料特性が本処理に適応しているから長寿命に使用可能である。
請求項に係る窒化アルミニウム焼結体の製造方法は、請求項1又は2に記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法において、前記炭化珪素皮膜の被覆がCVD(Chemical Vapor Deposition)法により施されていることを特徴とする。請求項に係る窒化アルミニウム焼結体の製造方法は、請求項1から3のいずれかに記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法において、前記炭化珪素皮膜の厚みが20〜600μmの範囲であることを特徴とする。
台板であるグラファイト材は、CIP(Cold Isostatic Press)材、押出材、モールド材の三つの種類に分類され、使用できるが、CIP材がどの面も強度のバラツキが少なく、肌理(きめ)も細かく、他の二つに比べて機械特性がよいので最適である。また、炭化珪素(SiC)皮膜を形成する方法には、CVD法、ポリマー含浸・熱分解法、溶融浸透法等があるが、広い表面積を有する台板に炭化珪素皮膜を被覆形成できるCVD法が適する。グラファイト台板に炭化珪素の皮膜を形成するCVD法としては、ポリカルボシラン(CHSiClなど)とHガスとを1200℃位で反応させて炭化珪素(SiC)皮膜を析出させる熱CVD法が適している。本CVD法により形成された炭化珪素(SiC)皮膜は、グラファイト基板との材料特性が似通う点が発揮され易く、接合強度に優れている。また、形成される炭化珪素皮膜の厚みが20〜600μmの範囲であることが、耐酸化性と皮膜形成コストの観点で適している。皮膜の厚みが20μmより薄いと耐酸化性の効果が少なく、600μmより厚いと皮膜形成時間とコストが多く掛かる。
本発明に係る請求項1から請求項に記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法によれば、窒化アルミニウム焼結体の製造において、脱脂処理及び焼結処理、又は、脱脂炉及び焼結炉内で共用可能に使用できる耐酸化性及び耐熱性を有する台板、すなわち、グラファイト板の全表面を炭化珪素の皮膜で被覆している台板を採用することにより、成形品を載せた台板をそのまま積み替えることなく移送して、脱脂炉への装入、脱脂炉から取出し、移送して焼結炉へ装入、取出しできるから、積み替えによる成形品の破損が無くなり、また、積み替えの作業が不要で、さらに積み替えの作業のための冷却処理による熱エネルギの損失が回避でき、処理能力の向上、処理コストの低減が可能となる。また、1000℃までの酸化雰囲気での加熱を伴う脱脂処理、2100℃までの非酸化雰囲気での焼成を伴う焼結処理において、窒化アルミニウム基板の脱脂、焼成を確実に、安定して実行できる。また、本発明の台板は、材料特性が本処理に適応しているから長寿命に使用可能である。
本発明に係る請求項から請求項に記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法によれば、台板であるグラファイト材に、炭化珪素皮膜を被覆形成できるCVD法を採用したので、広い表面積を有する台板に対する皮膜形成処理が可能となる。また、CVD法としては、熱CVD法を採用したので、形成される炭化珪素(SiC)皮膜は、グラファイト基板との材料特性が似通う点が発揮され易く、接合強度に優れている。また、形成される炭化珪素皮膜の厚みが20〜600μmの範囲であることが、耐酸化性と皮膜形成コストの観点で適している。
図1は、本発明の実施するための形態に係る脱脂炉と焼結炉と運搬台車からなる窒化アルミニウム基板の焼結装置であって、模式的平面配置図である。 図2は、(a)図1におけるA−A矢視の模式的断面図、(b)図1におけるB−B矢視の模式的断面図である。 図3は、本発明の実施するための形態に係る窒化アルミニウム基板の脱脂、焼結共用の台板であって、(a)は模式的平面図、(b)はA−A矢視の模式的断面図である。
窒化アルミニウム基板の製造方法について説明すると、窒化アルミニウム焼結原料は平均粒径0.05〜5μmの窒化アルミニウム粒子を用い、焼結助剤として希土類金属酸化物のYを1〜3wt%を混合し、さらに所望の形状に成形するための賦形性を与えるために、例えばポリビニルブチラール等のブチラール樹脂、ポリメルクリルブチル等のアクリル樹脂を2〜5wt%の範囲で添加し、得られるスラリー状混合物をスプレードライヤなどにより乾燥させて粉体顆粒に造粒する。成形はセラミック焼結体の製造において、通常行われているCIP成形や金型成形、またシート成形等によって行うことができる。窒化アルミニウム成形体の大きさは、例えば厚み0.25mm、横230mm前後、縦290mm前後で、薄片の四角形状を呈す。
次いで、得られた成形体の有機バインダーを分解除去する脱脂を行う。脱脂は、用いる有機バインダーの種類によっても異なるが、通常、酸化雰囲気である空気中で常温から1000℃に加熱することにより行われる。通常、脱脂処理時間は1hr〜50hrの範囲である。成形体の残留炭素量の調節は、脱脂温度を下げれば、脱脂体の残留炭素量は増加し、脱脂温度を上げれば残留炭素量は減少する。続いて得られた脱脂成形体を焼成することにより窒化アルミニウム焼結体が得られろ。焼結は常圧、非酸化性雰囲気である窒素中で1600〜2100℃の温度で、焼成時間1hr〜50hrの範囲で行われる。
図1,2を用いて、窒化アルミニウム成形体の脱脂、焼結処理作業を説明すると、窒化アルミニウムのグリーン成形体1は複数段に分かれて積層され、耐火材料の密閉容器2内に収納されている。窒化アルミニウム成形体を収納した複数個の密閉容器2を本発明に係る台板3上に積載して脱脂及び焼結処理に供する。
図1は、脱脂炉4と焼結炉5を配した模式的平面配置図であって、脱脂炉4と焼結炉5が並設され、両炉への台板3の装入及び抽出を司る横行運搬台車10と両炉前に敷設された軌条11が配置される。横行運搬台車10は窒化アルミニウム成形体を積載した台板3を載せて、脱脂炉4前と焼結炉5前に移動できると共に、脱脂炉4内又は焼結炉5内へ台板3を装入、抽出可能な装入装置(図示しない)を設けている。
脱脂炉4は、常温から1000℃までの加熱温度が適用でき、かつ空気中での加熱が可能な電気式又は燃焼式の間接加熱炉が用いられる。焼結炉5は、最高2100℃まで昇温可能であって、不活性ガスである窒素雰囲気中で、通常グラファイトやタングステン発熱体を使用した電気式加熱炉が用いられる。
図3には、本発明に係る台板3の模式的平面図(a)とA−A矢視の模式的断面図を示している。台板3は、グラファイト板3−1とグラファイト板3−1の全表面を被覆した炭化珪素皮膜3−2とから構成される。グラファイト板3−1は黒鉛材料を用いてCIP成形法により成形し、定法により焼成したグラファイト板が、全面的に均質な強度を有し、寸法的に歪の少ない点で好適である。因みに、処理能力50〜150kg/日の脱脂炉・焼結炉で使用されるグラファイト板3−1の寸法は、概略、幅1m弱、長さ1〜1.5m、厚み10〜20mmである。
また、グラファイト板3−1の全表面には、広い表面積を有する台板に炭化珪素皮膜を被覆形成できる熱CVD法が適し、熱CVD法により皮膜厚み20〜600μmの炭化珪素皮膜3−2を設ける。炭化珪素皮膜3−2は、高硬度で、分解温度2600℃までの耐熱性があり、800℃以上で酸化されたSiOの皮膜生成も寄与して1000℃でも十分な耐酸化性に富み、熱伝導性が270W/(m・K)と高く、また熱膨張率4.5×10―6/℃が低いという特長がある。また、酸化され難い点を除けば、グラファイトと特性がよく似ており、グラファイト3−1に炭化珪素皮膜3−2を強固に被覆形成し易い。
熱CVD法は、例えば、ポリカルボシラン(CHSiClなど)とHガスとを1200℃位で反応させて炭化珪素(SiC)皮膜3−2を析出させ、焼結する。得られた炭化珪素皮膜3−2は、グラファイト3−1全面に均一に、強固にコーチングされる。これにより台板3は、窒化アルミニウム成形体1の脱脂・焼結処理において、十分耐用することができ、窒化アルミニウム基板1の製造に貢献する。
前述したように、脱脂炉4及び焼結炉5内で共用可能に使用できる耐酸化性及び耐熱性を有する台板3、すなわち、グラファイト板3−1の全表面を炭化珪素皮膜3−2で被覆している台板3を使用することにより、台板3に窒化アルミニウム成形体1を載せたまま積み替えることなく移送して、脱脂炉4への装入、脱脂炉4から取出し、移送して焼結炉5へ装入、取出しできるから、積み替えによる成形体1の破損が無くなり、また、積み替えの作業が不要で、さらに積み替えの作業のための冷却処理による熱エネルギの損失が回避でき、脱脂・焼結処理能力の向上、処理コストの低減が可能となる。また、窒化アルミニウム成形体1の脱脂、焼成を確実に、安定して実行できて、品質の良い窒化アルミニウム焼結体1を得る。また、台板3は、その材料特性が脱脂・焼結処理に適応しているから使用に際して長寿命である。
窒化アルミニウム基板製造分野で利用されるのみならず、窒化硼素、窒化珪素、炭化珪素、サイアロン基板などの基板製造分野で広く適用される。
1:窒化アルミニウム基板(成形体)
2:密閉容器
3:台板 3−1:グラファイト板 3−2:炭化珪素皮膜
4:脱脂炉 5:焼結炉
10:横行運搬台車 11:軌条

Claims (4)

  1. 窒化アルミニウム粒子と焼結助剤と有機バインダーとから成る窒化アルミニウム成形体を同一処理炉で、常温から1000℃までの酸化性雰囲気で脱脂し、次いで1600〜2100℃の非酸化性雰囲気で焼結して窒化アルミニウム焼結体を得る製造方法において、窒化アルミニウム成形体又は窒化アルミニウム成形体を積層した密閉容器を積載したグラファイト板の全表面を炭化珪素の皮膜で被覆した耐酸化性及び耐熱性を有する台板を前記脱脂処理及び焼結処理で共用可能に使用することを特徴とする窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  2. 窒化アルミニウム粒子と焼結助剤と有機バインダーとから成る窒化アルミニウム成形体を常温から1000℃までの酸化性雰囲気の脱脂炉中で脱脂し、次いで1600〜2100℃の非酸化性雰囲気の焼結炉中で焼結して窒化アルミニウム焼結体を得る製造方法において、窒化アルミニウム成形体又は窒化アルミニウム成形体を積層した密閉容器を積載したグラファイト板の全表面を炭化珪素の皮膜で被覆した耐酸化性及び耐熱性を有する台板を前記脱脂炉及び焼結炉内で共用可能に使用することを特徴とする窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  3. 前記炭化珪素皮膜の被覆がCVD(Chemical Vapor Deposition)法により施されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  4. 前記炭化珪素皮膜の厚みが20〜600μmの範囲であることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
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