JP5739289B2 - 遊技機の基板取付構造 - Google Patents
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Description
表面にコネクタ接続端子(77)を備えた基板(75)と、前記基板(75)が取り付けられる基板保持部材(60)とを備え、遊技盤(D)の後側に配設される設置部材(40)の後側に設けた基板設置部(50)に前記基板保持部材(60)を装着することで、前記基板(75)を該設置部材(40)に配設するよう構成した遊技機の基板取付構造において、
前記基板保持部材(60)は、
前記基板保持部材(60)の外周縁に対して接離するよう弾性変形する弾性部(67)と、
前記弾性部(67)に設けられ、前記基板設置部(50)に設けた被係止部(53)に対して該弾性部(67)の弾性変形により係脱可能に係止される係止部(71)と、
前記弾性部(67)に設けられ、該弾性部(67)を弾性変形させ得る操作部(70)とを備え、
前記操作部(70)を介して前記弾性部(67)を弾性変形させて前記係止部(71)と被係止部(53)との係止を解除させ、前記基板保持部材(60)を前記基板設置部(50)から取り外し可能に構成され、
前記設置部材(40)における前記基板設置部(50)と隣接する部位に、前記設置部材(40)の前側と後側とを貫通する配線挿通部(56)が、該基板設置部(50)において設置部材(40)の前側と後側とを貫通するよう形成された開口(55)に連通するよう設けられ、
前記配線挿通部(56)には、前記設置部材(40)の前側から後側へ引き出されて前記コネクタ接続端子(77)に接続される配線(WH1)が挿通されるよう構成したことを要旨とする。
前記弾性部(67)は、前記基板保持部材(60)の外周縁に連設された基部(68)の前端部から後方へ屈曲して後方へ延出する変位部(69)を備え、
前記係止部(71)は、前記変位部(69)から突出した突部であることを要旨とする。
従って、請求項2に係る発明によれば、弾性部が弾性変形して変位部が変位することで、該変位部に設けた突部としての係止部が適切に変位して、該係止部と被係止部との係止が適切に解除される。
前記基板設置部(50)には、前記被係止部(53)が設けられた側と反対側の縁部に、前記基板保持部材(60)における前記弾性部(67)が設けられた側と反対側の縁部に係止する保持部(52)を備えたことを要旨とする。
従って、請求項3に係る発明によれば、基板設置部に設けた保持部に基板保持部材を係止させると共に被係止部に係止部を係止させることで、該基板保持部材を該基板設置部に簡単かつ確実に装着して保持することができる。
実施例に係るパチンコ機Pは、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠Aの開口前面側に、遊技盤Dを着脱可能に保持する本体枠としての中枠Bが、開閉および着脱可能に組み付けられている。そして、前記遊技盤Dの裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞装置30の始動入賞口30Aへのパチンコ球(遊技球)の入賞)を契機として演出用の図柄を変動表示させて図柄変動演出を行なう図柄表示装置Hが着脱可能に配設されている。また、前記中枠Bの前面側には、前記遊技盤Dを透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板26で前後に開口する窓部を覆うよう構成された装飾枠としての前枠Cが開閉可能に組み付けられると共に、該前枠Cの下方にパチンコ球を貯留する下球皿Fが前記中枠Bに組み付けられる。更に、前記前枠Cの下部位置に、パチンコ球を貯留する上球皿Eが一体的に組み付けられており、前枠Cの開閉に合わせて上球皿Eも一体的に開閉するよう構成される。
前記遊技盤Dは、図3〜図5に示すように、アクリルやポリカーボネート等の光透過性の合成樹脂製板やベニア等の木製合板を材質とし、前記中枠Bに設けた遊技盤保持部(図示せず)の内縁形状に整合する外縁形成された略矩形の平板状に形成され、その前側には前記遊技領域20が設けられると共に、その後側には後述する設置部材40が配設されている。遊技盤Dの前側には、左下部から右上部にかけて円弧状に延在する外レール21と、この外レール21の内側に中央下部から左上部にかけて並べて配置された内レール22と、外レール21の右上部から内レール22の下部までの間に右方へ凹む湾曲形状に構成された盤面飾り部材23等が配設されており、両レール21,22および盤面飾り部材23で囲まれた内側が前記遊技領域20として構成されている。これにより、前記打球発射装置から発射されたパチンコ球は、外レール21と内レール22との間を通って遊技領域20の左上部に打ち出された後、該遊技領域20内を流下する。但し、前記内レール22の延在長を大きく設定して、前記外レール21および該内レール22で遊技領域20を形成するようにしてもよい。
前記設置部材40は、図4〜図6に示すように、前方に開放する略矩形のバケット状に形成された合成樹脂製の部材であって、前側の開放端を遊技盤Dの後面に突き合わせて該遊技盤Dに取り付けられる。この設置部材40は、遊技盤Dの後面に対して後方から所要の間隔で対向して該遊技盤Dの後面を構成する設置壁部41と、この設置壁部41の周縁から前方へ延出形成された外周壁部42と、この外周壁部42の前端から外方に向けて屈曲形成された縁板部43等を備えている。すなわち設置部材40は、外周壁部42で囲われて遊技盤D側に開放する前部開口が矩形状に形成されると共に、縁板部43の外周縁が、遊技盤Dの外周縁より一回り小さい形状および大きさで形成されている。このような設置部材40は、縁板部43を遊技盤Dの後面にネジ止めすることで該遊技盤Dに固定され、遊技盤Dの後面から離間した設置壁部41の前側に、装飾部材46や、第1〜第3の各可動演出装置47,48,49等の配設を可能とする空間SPを画成するよう構成されている。
前記設置部材40には、図6に示すように、前記設置壁部41において前記表示開口44の下側に位置する下板部41Dの後側に、複数(実施例では2つ)の基板設置部50,80が形成されている。なお、以下の説明において、左側(図6では右側)に位置する基板設置部50を「第1基板設置部」と指称し、左右中央に位置する基板設置部80を「第2基板設置部」と指称する。第1基板設置部50には第1中継基板75が保持され、第2基板設置部80には第2中継基板85が保持される。なお、前記下板部41Dの後側には、前記主制御装置120が取り付けられる取付部材115(図2、図5参照)が着脱自在に配設されており、該取付部材115で各基板設置部50,80が後方から覆われている。
前記第1基板設置部50は、図7および図8に示すように、前記第1中継基板75を取り付けた基板保持部材(後述)60の外部輪郭形状に合致する内部輪郭形状に形成された設置凹部51と、前記設置凹部51の右上角部および右下角部(図7および図8では左側)に設けられた保持片部(保持部)52,52と、前記設置凹部51の左側において前記下板部41Dに設けられた係止受部(被係止部)53とを備えている。この第1基板設置部50は、設置部材40の後側から前記基板保持部材60を着脱可能に取り付け得るように構成されている。
前記設置凹部51は、前記設置壁部41における前記下板部41Dの後面に開口して前方へ凹んだ縦長の矩形状の凹状部分で、前記下板部41Dから前方へ延出した略矩形枠状の外周壁部51Bと、前記外周壁部51Bの前端に連設されて略垂直に形成された底壁部底壁部51Aとで形成されている。図8に示すように、前記外周壁部51Bの上下間隔S1は、前記基板保持部材60の縦寸法T1と同じに設定され、該外周壁部51Bの左右間隔S2は、基板保持部材60の横寸法T2と同じに設定されると共に、前記下板部41Dの後面から前記底壁部51Aの外面までの深さS3は、前記基板保持部材60の厚さ寸法T3と同じに設定されている。そして前記設置凹部51は、図8に示すように、当該パチンコ機Pの検査時に検査機器(スイッチ等)を一時的に装着する検査部54の後方に設けられていて、該検査部54が底壁部51Aに開口しており、設置凹部51から基板保持部材60を取り外した状態で、該検査部54に対する検査機器の着脱を行ない得るようになっている。
前記各保持片部52,52は、図7および図8に示すように、前記設置壁部41Bの下板部41Dの後面から前記設置凹部51の後側へ延出した庇状部で、各保持片部52における底壁部51Aと対向する面は、該底壁部51Aと平行な平面に形成されている。前記保持片部52,52と前記底壁部51Aとの前後方向の間隔は、前記深さS3と同じになっており、保持片部52と底壁部51Aとの間に、前記基板保持部材60の右側縁部を左側から差し込むことが可能となっている。すなわち各保持片部52は、設置凹部51に装着した前記基板保持部材60の右側部分に後側から当接して、該基板保持部材60を該設置凹部51に保持するように機能する。
前記設置凹部51の左側には、図7および図8に示すように、設置壁部41の下板部41Dを前記外周壁部51Bの左縁から左方向へ切り欠いて該設置凹部51に開口する略矩形の開口55が形成されている。この開口55には、前記基板保持部材60に左へ突出するように設けた弾性部(後述)67が整合するようになっている。そして、図7、図8および図11に示すように、前記開口55の開口縁における上縁には、前記係止受部53が下方へ突出した状態で形成されていると共に、該開口縁における下縁には、前記係止受部53が上方へ突出した状態で形成されており、両係止受部53は上下に対向して設けられている。前記各係止受部53,53の上下方向の間隔K1は、図11(a)に示すように、に示すように、前記基板保持部材60に設けた弾性部67の操作部70の上下幅K2より僅かに大きく設定されており、両係止受部53,53の間に該操作部70が右側から入り込むことが可能となっている(図11(a)参照)。
前記基板保持部材60は、図8〜図10に示すように、後方へ開放するトレー状の部材で、前記第1中継基板75を設置する板状の設置面部61と、該設置面部61の外周縁に沿って延在して後方へ突出した外周突壁部62と、該外周突壁部62の後端における左上角部および左下角部から右方へ延出するように形成した基板係止部63とを備えている。また基板保持部材60は、前記設置面部61の左側に、弾性変形が可能に形成されて、前記係止受部53,53に係脱可能に係止する弾性部67を備えている。
前記設置面部61には、外周突壁部62に臨む外縁に沿って設置段部61Aが形成されており、図12に示すように、前記第1中継基板75の裏面75Bの外縁部分が該設置段部61Aに当接する。これにより基板保持部材60は、第1中継基板75の裏面75Bが前記設置面部61に直接に接触しないように該第1中継基板75が取り付けられるように構成されている。図10(a)に示すように、前記外周突壁部62の内周面における上下間隔L1は、前記第1中継基板75の縦寸法M1と同じに設定され、該外周突壁部62の内周面における左右間隔L2は、該第1中継基板75の横寸法M2と同じに設定されると共に、前記外周突壁部62の後端から前記設置段部61Aまでの深さL3は、該第1中継基板75の板厚M3と同じに設定されている。また、図10(a)および図10(b)に示すように、前記設置面部61の上部左側には、後方へ突出した係止ボス64が設けられると共に、該設置面部61の上部右側には、後方へ突出したネジ締結ボス65が設けられている。前記係止ボス64は、前記第1中継基板75の上部左側に設けた係止孔73に前側から整合して突入係止すると共に、前記ネジ締結ボス65は、前記第1中継基板75の上部右側に設けたネジ挿通孔74に前側から整合するようになっている。更に、前記設置面部61における右縁には、図8〜図10に示すように、該設置面部61の外面から外周突壁部62の外面に向けて斜めに面取りされた形状の傾斜面66が形成されている。この傾斜面66は、基板保持部材60を第1基板設置部50の設置凹部51へ装着する際に、該設置凹部51の底壁部51Aに摺接させるガイド面として機能する。
前記各基板係止部63,63は、図8〜図10に示すように、前記外周突壁部62の後端から前記設置面部61の後側へ延出した庇状部で、各基板係止部63における設置面部61と対向する面は、該設置面部61と平行な平面に形成されている。前記各基板係止部63と前記設置段部61Aとの前後方向の間隔は、前記深さL3と同じになっており、基板係止部63と設置段部61Aとの間に、前記第1中継基板75の左側縁部を右側から差し込むことが可能となっている。すなわち各基板係止部63は、設置段部61Aで支持された前記第1中継基板75の左側部分に後側から当接して、該第1中継基板75を該設置面部61に保持するように機能する。なお、各基板係止部63は、外周突壁部62の左上角部および右上角部に設けられており、基板保持部材60を前記第1基板設置部50の設置凹部51に装着した際に、前記保持片部52と干渉しない。
前記基板保持部材60は、図8〜図12に示すように、前記設置面部61の左縁に一体的に形成されて、左方および前方へ突出した前記弾性部67を備えている。この弾性部67は、前述したように、前記第1基板設置部50として構成された前記係止受部53,53に係脱可能に変形することで、前記設置凹部51に対する前記基板保持部材60の着脱を可能とするものである。前記弾性部67は、前記設置面部61の左縁から前方へ延出する基部68と、前記基部68の前部から左方へ屈曲して後方へ延出して、該基部68の左側に位置する変位部69を備え、前記変位部69の後部には、後方へ延出する操作部70を備え、平面視において略J形に形成されている。従って弾性部67は、前記操作部70を設置面部61の左縁側へ指先等で押すことで、前記変位部69と前記基部68とを連設する屈曲部分が変形して、該変位部69が該設置面部61の側へ近接移動するようになると共に、該操作部70に対する外力を解除することで、変位部69が設置面部61から離間移動して元の状態に弾性復帰するように構成されている。
図9(b)、図9(c)、図10および図11(a)に示すように、上下幅K2の前記操作部70は、前記変位部69の上下幅より小さく設定されており、該変位部69の上縁後端は該操作部70より上方へ突出していると共に該変位部69の下縁後端は該操作部70より下方へ突出しており、該変位部69と操作部70との上下の段差部が、前記係止突部71,71となっている。そして、前記係止突部71,71は、前述したように、前記操作部70に対する操作を行なわない前記弾性部67の常態においては、前記各係止受部53,53と前後方向で重なって該係止受部53,53の係止面53Bに係止する(図7、図11および図12)。また前記係止突部71,71は、前記操作部70を設置面部61側へ押した前記弾性部67の変形状態においては、前記係止受部53,53から設置面部61側へ移動して、該係止受部53との係止が解除されるようになっている。
図7、図8および図12に示すように、前記設置部材40における前記第1基板設置部50と隣接する部位に、該設置部材40の前側と後側とを貫通する配線挿通部56が、該第1基板設置部50に連通するよう開設されている。前記配線挿通部56には、前記設置部材40の前側から後側へ引き出されて、前記第1中継基板75の前記コネクタ接続端子77に接続される配線WH1が挿通されるよう構成されている。前記配線挿通部56は、前記設置凹部51の左側において前記設置壁部41の下板部41Dに形成した開口55の左側に形成され、該開口55の右側部分は該開口55に連通している。従って、図8に示すように、第1基板設置部50の設置凹部51に前記基板保持部材60を装着していない状態では、前記設置部材40の前側から後側へ引き出された前記配線WH1を、該設置凹部51に設けられた前記検査部54側から配線挿通部56へ移動させることが可能となっている。
前記第1中継基板75には、前記基板保持部材60から露出する表面75Aに、前記始動入賞装置30、特別入賞装置31および普通入賞具32に入賞したパチンコ球を検出する各球検出スイッチからの配線(図示せず)が接続されるコネクタ接続端子76や、前記配線挿通部56から設置部材40の後側へ引き出された配線WH1が接続されるコネクタ接続端子77等が配設されている。また表面75Aには、前記主制御装置120からの配線(図示省略)が接続されるコネクタ接続端子78等が配設されている。従って第1中継基板75は、前記始動入賞装置30、特別入賞装置31および普通入賞具32の球検出スイッチや各種センサ等と主制御装置120とを電気的に接続する。
第2基板設置部80は、図6および図15に示すように、矩形状に形成された第2中継基板85の外縁形状に合致する内縁形状に形成されて後方へ開口する矩形の枠状部81と、この枠状部81の内壁面に形成されて第2中継基板85を裏側から支持する支持部(図示せず)と、枠状部81の下縁部において左右に離間して配設されて下方へ突出した2つの係止爪82,82と、該枠状部81の上縁部において左右に離間して配設されて後方へ突出した2つの係止フック83,83とを備える。各係止フック83は、第2中継基板85の上縁部に係止する爪部が先端側において下方へ突設されると共に、先端側が上方へ変位するように弾性変形が可能となっている。従って第2中継基板85は、その下縁部を前記各係止爪82,82の前側へ差し込むと共に上縁部を前方へ押すことで、前記各係止フック83の弾性変形により枠状部81の内側にセットされる。そして、前記各係止爪82が第2中継基板85の下縁部に後方から係止すると共に、各係止フック83が該第2中継基板85の上縁部に後方から係止することで、該第2中継基板85は第2基板設置部80に着脱可能に係止保持される。
前記第2中継基板85は、図6、図13および図15に示すように、前記主制御装置120からの配線、前記統括制御装置121からの配線、前記表示制御装置122からの配線、前記第1〜第3可動演出装置47,48,49からの配線等が多数接続され、これらを電気的に接続するものである。すなわち第2中継基板85の表面85Aには、主制御装置120からの配線(図示省略)が接続されるコネクタ接続端子86や、統括制御装置121からの配線(図示省略)が接続されるコネクタ接続端子87や、表示制御装置122からの配線(図示省略)が接続されるコネクタ接続端子88が配設されている。また第2中継基板85には、前記第1〜第3の各可動演出装置47,48,49からの各配線が各々接続される複数のコネクタ接続端子89や、遊技盤Dの遊技領域20の外側右下部に配設された電気部品36(図3、図5参照)に接続されて該遊技盤Dの後面に引き出された配線WH2(後述)が接続されるコネクタ接続端子90等も配設されている。従って第2中継基板85は、前記主制御装置120、統括制御装置121、表示制御装置122、第1〜第3可動演出装置47,48,49および電気部品36等を電気的に接続する。
次に、前記設置部材40に設けた配線保持構造について、図面を引用して説明する。実施例のパチンコ機Pは、図6および図13〜図15に示すように、前記設置部材40の右部下側(図6、図13〜図15では左側)に、配線保持部103が設けられている。この配線保持部103は、前記電気部品36から前記遊技盤Dの裏側と前記設置部材40の設置壁部41との間に画成された前記空間SPを介して外側へ引き出された前記配線WH2を保持するようになっている。
前記設置部材40の外周壁部42における右側部分は、前記配設保持部103よりも上方において上下に分離していて、この分離した部分の下方を構成する第1壁部(一方の壁部)101と、該分離した部分の上方を構成する第2壁部(他方の壁部)102とに分かれている。そして、前記第1壁部101と第2壁部102との間には、前記外周壁部42の前端部42Aに開口して該先端部42Aから前記設置壁部41まで延在する配線挿通口100が形成されている。前記配線挿通口100は、後述するように、遊技盤Dの後面に引き出された配線WH2を挿通することが可能な開口広さ、開口形状に形成されている。
また、図6および図14に示すように、前記遊技盤Dの裏側に設置部材40を装着した状態において、前記第1壁部101と前記遊技盤Dの後面との間には、前記配線挿通口100に連通すると共に、前記配線WH2を前記空間SPから外周壁部42の外側へ引き出し可能な隙間104が設けられている。すなわち、第1壁部101における外周壁部42の前端部42A側は、該前端部42Aより後方へ切り欠かれており、該第1壁部101の前端部101Bは、遊技盤Dの後面から後方へ離間している。従って、図5および図15に示すように、遊技盤Dの後面に前記設置部材40を取り付ける際には、該遊技盤Dの後側へ引き出された前記配線WH2を前記隙間104に整合させることで、該配線WH2を外周壁部42の外方へ引き出した状態で該設置部材40を該遊技盤Dに取り付けることが可能となっている。
図6および図13〜図15に示すように、前記外周壁部42における前記第2壁部102には、該配線挿通口100に臨む部位から前記空間SP側へ変位すると共に、前記第1壁部101の該空間SP側まで延出する案内壁部106が設けられている。すなわち案内壁部106は、前記配線挿通口100に臨む部分において、前記第2壁部102から前記空間SP側へ傾斜状に延出する第1案内面106Aと、この第1案内面106Aの端縁に連なり、前記第1壁部101より空間SP側に位置して該第1壁部101の裏面と平行に下方へ延在する第2案内面106Bとを備えている。すなわち、前記第1壁部101と前記案内壁部106とは、所要の間隔をおいて左右方向に対向した状態で設けられている。なお、前記案内壁部106の第1案内面106Aおよび第2案内面106Bは、外周壁部42の前端部42A側から設置壁部41側に近づくにつれて前記第1壁部101とは反対側(空間SP側)へ傾斜するように形成されており(図13参照)、配線挿通口100に挿通させた配線WH2を配線保持部103へ保持させる際に、該配線WH2を設置壁部41の後側(図13の右側)へ移動させ易くなっている。
そして、図13〜図15に示すように、前記第1壁部101と、前記案内壁部106および前記壁部107で囲まれた領域が、前述した配線保持部103として構成されている。すなわち配線保持部103は、前記配線挿通口100と空間的に連通するように画成されており、該配線挿通口100を介して前記外周壁部42の側方および設置壁部41の後側へ開口している。従って、前記第1壁部101の案内端部105に沿わせて前記配線挿通口100へ導かれた前記配線WH2は、前記案内壁部106の前記第1案内面106Aおよび第2案内面106Bに沿わせることで、前記配線保持部103に導かれるように構成されている。そして、前記配線保持部103に保持されて設置部材40の後側へ引き出された前記配線WH2は、図13および図15に示すように、前記第2中継基板85のコネクタ接続端子90に接続することが可能となっている。
前記設置部材40の設置壁部41の後面には、前記配線保持部103から前記第2中継基板85に至る間に、可撓変形自在に構成された可変掛止部110が設けられている。この可変掛止部110は、該配線保持部103から引き出された前記配線WH2において、該配線保持部103と前記第2中継基板85との間の部分を係止して保持するためのものである。すなわち可変掛止部110は、例えばゴムやウレタン等を材質とした柔軟性を有するもので、上方が分離した環状の配線掛止部111と、該配線掛止部111に一体成形されて設置板部にネジ等で固定される固定部112とを備えてする。前記配線掛止部111は、上方が拡開するように弾性変形が可能となっており、前記配線WH2を挿脱可能に掛止し得るようになっている。従って、配線WH2における設置部材40の後側に引き出された部分を、前記可変掛止部111に挿通して掛止させることで、この引き出された部分が下方へ垂れ下がったり揺れ動くことが防止される。
本発明に係る遊技機は、実施例に例示の形態に限らず種々の変更が可能である。
(1)実施例では、基板保持部材60の左端に弾性部67を設けた形態を例示したが、この弾性部67の形成位置はこれに限らず、、該基板保持部材60の右端に弾性部67を設けてもよいし、上端または下端に設けてもよい。
(2)実施例では、前記配線挿通部56を、前記弾性部67に設けた操作部70に相対する位置(第1基板設置部50の左側)に設けたが、該配線挿通部56の形成位置はこれに限らず、第1基板設置部50の周囲において設置凹部51に隣接する部位であれば、該第1基板設置部50の右側、上側または下側であってもよい。
(3)配線掛止部110は、ゴムやウレタンを材質としたものに限定されず、ピアノ線や熱可塑性エラストマ等を材質としたものであってもよい。また配線掛止部110は、前記設置壁部41の下板部41Dに直接に形成したものであってもよい。
(4)前記配線挿通口100が設けられる位置は、前述したように、実施例で例示した外周壁部42の右側部分に限定されるものではなく、遊技盤Dの後面と設置部材40の間の空間SPに引き回されて配線保持部103に保持される前記配線WH2の引き出し位置に近い位置であればよく、外周壁部42の左側部分、上側部分または下側部分であってもよい。
(5)前記電気部品36は、実施例に例示した特図表示器や普図表示器に限らず、前記遊技盤Dに配設される電気機器や電子機器の全てが対象とされる。また電気部品36は、設置部材40の前側に配設された電気機器や電子機器等であってもよい。
(6)前記配線保持部103に保持される配線は、第1中継基板75に配設したコネクタ接続端子に接続されるものや、設置部材40の設置壁部41の後側に配設される別の基板に配設されたコネクタ接続端子に接続されるものであってもよい。
(7)前記案内端部105は、実施例で例示したような配線挿通口100側へ凸となる曲線状に限定されず、前端部42Aから設置壁部41に近づくにつれて配線挿通口100側へ徐々に延出する直線状としてもよいし、配線挿通口100に対して凹となる曲線状に形成してもよい。
(8)前記隙間104を第2壁部102側に設けると共に、前記案内端部105を、該第2壁部102の配線挿通口100に臨む開口端部に設けるようにしてもよい。
(9)実施例では、遊技機としてのパチンコ機を示したが、遊技機はパチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機等であってもよい。
53 係止受部(被係止部),55 開口,56 配線挿通部,60 基板保持部材
67 弾性部,68 基部,69 変位部,70 操作部,71 係止突部(係止部)
75 第1中継基板(基板),77 コネクタ接続端子,D 遊技盤,WH1 配線
Claims (3)
- 表面にコネクタ接続端子を備えた基板と、前記基板が取り付けられる基板保持部材とを備え、遊技盤の後側に配設される設置部材の後側に設けた基板設置部に前記基板保持部材を装着することで、前記基板を該設置部材に配設するよう構成した遊技機の基板取付構造において、
前記基板保持部材は、
前記基板保持部材の外周縁に対して接離するよう弾性変形する弾性部と、
前記弾性部に設けられ、前記基板設置部に設けた被係止部に対して該弾性部の弾性変形により係脱可能に係止される係止部と、
前記弾性部に設けられ、該弾性部を弾性変形させ得る操作部とを備え、
前記操作部を介して前記弾性部を弾性変形させて前記係止部と被係止部との係止を解除させ、前記基板保持部材を前記基板設置部から取り外し可能に構成され、
前記設置部材における前記基板設置部と隣接する部位に、前記設置部材の前側と後側とを貫通する配線挿通部が、該基板設置部において設置部材の前側と後側とを貫通するよう形成された開口に連通するよう設けられ、
前記配線挿通部には、前記設置部材の前側から後側へ引き出されて前記コネクタ接続端子に接続される配線が挿通されるよう構成した
ことを特徴とする遊技機の基板取付構造。 - 前記弾性部は、前記基板保持部材の外周縁に連設された基部の前端部から後方へ屈曲して後方へ延出する変位部を備え、
前記係止部は、前記変位部から突出した突部である請求項1記載の遊技機の基板取付構造。 - 前記基板設置部には、前記被係止部が設けられた側と反対側の縁部に、前記基板保持部材における前記弾性部が設けられた側と反対側の縁部に係止する保持部を備えた請求項1または2記載の遊技機の基板取付構造。
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