JP6283336B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
電線(131b,132b)の一端に接続した第1コネクタ(131a,132a)と、遊技機の基板(100,102)に配設され、前記第1コネクタ(131a,132a)が着脱自在に接続される第2コネクタ(100a,100b,102c,102d)と、前記第1コネクタ(131a,132a)と前記第2コネクタ(102c,102d)との接続時に両コネクタ(131a,132a/102c,102d)の接続をロックする固定部(110)と、両コネクタ(131a,132a/102c,102d)の何れかに設けられ、前記固定部(110)のロックを解除する操作部(113)とを備える遊技機において、
前記第1コネクタ(131a,132a)に接続する前記電線(131b,132b)の本体は、前記操作部(113)を上から覆う状態で延在して他の接続部位に接続するよう構成され、
前記第2コネクタ(102c,102d)の近傍でかつ前記電線(131b,132b)の本体が延在する側であって、前記第1コネクタ(131a,132a)の高さよりも高い位置に支持部(115)が設けられ、
前記操作部(113)を上から覆う状態で延在する前記電線(131b,132b)の本体を、前記支持部(115)により支持すると共に位置規制するようになっていることを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、電線の端部に接続した第1コネクタまたは基板に配設した第2コネクタに備えた操作部を、該第1コネクタに接続した電線の本体で覆うようにした。これにより、操作部の操作が電線の本体により規制され、固定部のロックを解除することが困難となる。従って、第1コネクタと第2コネクタとの接続を解除する不正行為を行い難くすることができる。
また、第1コネクタまたは第2コネクタに設けた操作部よりも高く突出した支持部が、電線の本体が延在する側において該第2コネクタの近傍に設けられているので、該支持部によって操作部の操作を更に規制し得る。
前記電線(131b,132b)における本体の幅寸法(W2)は、前記操作部(113)の幅寸法(W1)より大きく設定されていることを要旨とする。
この構成によれば、操作部が電線の本体により適切に覆われ、該操作部の操作を規制し得る。
前記電線(131b,132b)とは別の電線(137b)が該電線(131b,132b)と交差する方向へ延在しており、
前記別の電線(137b)は、前記電線(131b,132b)の本体に近接して上方から該本体を押さえるようになっていることを要旨とする。
この構成によれば、第2コネクタに接続された電線の本体が別の電線により押さえられるので、該第2コネクタに接続された該電線を浮かせて操作部を操作することを規制し得る。
前記基板(100)の一方に片寄って配設された前記第2コネクタ(100a,100b)と、該基板(100)の前記一方と反対の他方に片寄って配設された前記第2コネクタ(100a,100b)とは、反対となる外側に前記操作部(113)が位置する姿勢で該基板(100)に配設されていることを要旨とする。
この構成によれば、基板の一方に片寄って配設された第2コネクタの操作部と該基板の他方に片寄って配設された第2コネクタの操作部とが、反対となる外側に位置している。これにより、基板の一方に片寄って配設された第2コネクタに接続された電線と、該基板の他方に片寄って配設された第2コネクタに接続された電線とが、反対向きに分けて配線処理されるので、両コネクタに接続された電線が基板上で重なり合って煩雑になるのを防止し得る。
図1に示すように、実施例に係るパチンコ機10は、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が、開閉および着脱可能に組み付けられている。そして、図2に示すように、遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する第1始動入賞装置30または第2始動入賞装置34へのパチンコ球(遊技球)の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行う演出実行手段としてのメイン表示装置(表示装置)105が、着脱可能に配設されている。また、中枠12の前面側には、遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板19(図1参照)で前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下部前側に、パチンコ球を貯留する上球皿14および下球皿15が組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球皿14および下球皿15も一体的に開閉するよう構成される。
前記中枠12は、図1に示すように、上縁をなす上枠部と、下縁をなして打球発射装置等が設置された下枠部と、左側縁をなす左枠部と、右側縁をなす右枠部とから構成され、全体が外枠11の開口に整合する矩形枠状に形成される。中枠12には、図6に示すように、遊技盤20を前側から着脱可能に設置し得る遊技盤保持部12aが設けられている。そして中枠12は、外枠11の左上および左下に設けられたヒンジ27,27を介して該外枠11に枢支され、該外枠11に対して左側端部を中心として開閉し得るようになっている。なお中枠12は、上下左右の各枠部が一体成形されたものであってもよいし、各枠部が別体に成形されて組付けたものであってもよい。
前記前枠13は、図1に示すように、中枠12の外郭形状に略合致する板状に形成されると共に前後方向に開口する前記窓口13aが開設された枠本体の前側に、該窓口13aを囲むように複数の装飾部材13bが取り付けられている。装飾部材13b内には、LEDチップを実装したランプ装置17が複数配設され、各ランプ装置17のLEDチップが発光制御されることで装飾部材13bの光透過部分が明輝されるようになっている。また、前枠13の上部左側および上部右側には、スピーカ18が配設されている。
前記遊技盤20は、図2に示すように、中枠12に設けた遊技盤保持部12aの内縁形状に整合する外縁形状に形成された略矩形の板部材であり、その前側には遊技領域21が設けられると共に、その後側には設置部材90(図3、図4参照)が取り付けられるようになっている。実施例の遊技盤20は、透明な合成樹脂材により形成されており、遊技領域21の後側に配設された可動演出装置75,76、装飾部材119、各サブ表示装置106,107,108等が透視可能となっている(図2では、図面の煩雑を避けるため透視されていない状態で図示している)。遊技盤20の前側には、左下部から右上部にかけて円弧状に延在する外レール22と、この外レール22の内側に右下部から左上部にかけて並べて配置された内レール23と、外レール22の右上部から内レール23の右下部までの間の右方へ凹む湾曲形状に構成された盤面飾り部材24等が配設されており、両レール22,23および盤面飾り部材24で囲まれた内側が前記遊技領域21として構成されている。そして、遊技盤20の遊技領域21内に、多数の遊技釘51や回転案内具52が配設されており、遊技領域21を流下するパチンコ球が、遊技釘51や回転案内具52に接触することで流下方向を不規則に変化したり誘導されるようになっている。また、遊技領域21の最下部に、該遊技領域21を流下したパチンコ球を遊技盤20の裏側へ排出するアウト口25が形成されている。これにより、前枠13の上球皿14から中枠12に配設された球発射装置へ案内されて、該球発射装置から発射されたパチンコ球は、外レール22と内レール23との間を通って遊技領域21の左上部に打ち出され、該遊技領域21内を流下する際に、該パチンコ球の一部が後述する第1始動入賞装置30、第2始動入賞装置34、特別入賞装置40または普通入賞部材48,49の入賞口等に入賞し、これらに入賞しないパチンコ球は、アウト口25から遊技盤20の裏側へ排出されるようになっている。なお、遊技盤20は、ベニヤ板からなる不透明な木製合板から形成されたものであってもよい。
前記第1始動入賞装置30は、図2に示すように、上方に開口した第1始動入賞口31を備えている。すなわち、第1始動入賞装置30は、遊技領域21内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口であり、該遊技領域21を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成されている。そして第1始動入賞装置30は、第1始動入賞口31に入賞したパチンコ球(入賞球)を検出すると共に検出信号をメイン制御手段としてのメイン制御基板150(図5参照)へ送信する第1始動入賞検出センサ32(図5参照)を備えている。これにより、第1始動入賞検出センサ32からの検出信号を受信したメイン制御基板150は、球払出装置が所定数の賞球を払い出させるように払出制御基板155(図5参照)に制御信号を送信すると共に、入賞時情報(各種乱数情報)を取得して、該入賞時情報に基づいて大当り(当り)抽選(当り判定)を行うようになる。
前記第2始動入賞装置34は、図2、図4および図15に示すように、前記枠状装飾体55の右部分に配設された電気機器である。この第2始動入賞装置34は、左右方向へ揺動するレバー形態の開閉部材36と、該開閉部材36を開閉動作させる作動手段としての始動入賞ソレノイド37(図5、図15参照)とを備えている。開閉部材36は、始動入賞ソレノイド37の作動により、第2始動入賞口35を閉鎖する閉鎖位置および開放する開放位置に姿勢変位するよう構成されている。すなわち、実施例の第2始動入賞口35は、開閉部材36が姿勢が変位することで、第2始動入賞口35に対するパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。そして、第2始動入賞装置34は、第2始動入賞口35に入ったパチンコ球(入賞球)を検出すると共に検出信号をメイン制御基板150へ送信する第2始動入賞検出センサ38(図5、図15参照)を備えている。これにより、第2始動入賞検出センサ38からの検出信号を受信したメイン制御基板150は、前述したように、球払出装置が所定数の賞球を払い出させるように球払出制御基板155に制御信号を送信すると共に、入賞時情報(各種乱数情報)を取得して、該入賞時情報に基づいて大当り(当り)抽選(大当り判定)を行うようになる。
前記第1遊技領域21bの下流部に配設された特別入賞装置40は、図2および図13に示すように、第2遊技領域21bに横長に開口する特別入賞口41が前側に設けられた本体と、該特別入賞口41を開閉自在に閉成するフラップ形態の開閉扉42と、開閉扉42を開閉する開閉手段としての特別入賞ソレノイド43(図5参照)とを備えている。開閉扉42は、特別入賞ソレノイド43の作動により、特別入賞口41を閉鎖する閉鎖位置および開放する開放位置に姿勢変位するよう構成されている。そして、特別入賞装置40は、特別入賞口41に入ったパチンコ球(入賞球)を検出すると共に検出信号をメイン制御基板150へ送信する特別入賞検出センサ44(図5参照)を備えている。これにより、特別入賞検出センサ44からの検出信号を受信したメイン制御基板150は、球払出装置が所定数の賞球を払い出させるように前記球払出制御基板155に制御信号を送信する。ここで、特別入賞装置40は、第1始動入賞口31へパチンコ球が入賞して第1始動入賞検出センサ32から検出信号がメイン制御基板150へ送信されたか、第2始動入賞口35へパチンコ球が入賞して第2始動入賞検出センサ38から検出信号がメイン制御基板150へ送信されたことを契機として、メイン制御基板150が行う大当り抽選の結果として所定の大当り遊技(例えば、確変大当り遊技や非確変大当り遊技等の特別遊技)が生起された場合に、該大当りのラウンド演出に基づいて開閉扉42を動作させて特別入賞口41を所定の回数で開放するよう制御される。すなわち、メイン制御基板150は、所定の判定条件の成立を契機として当り判定を実行する当り判定手段としての機能を備えている。
前記ゲート部材46は、ゲート部を通過するパチンコ球を検出するゲートセンサ47(図5参照)が設けられている。このゲートセンサ47は、前記メイン制御基板150に配線接続されており、該ゲートセンサ47からメイン制御基板150への球検出信号の入力(すなわちゲートセンサ47のパチンコ球の検出)に伴って各種情報が取得され、この取得した情報に基づいて、メイン制御基板150のメイン制御CPU150aは、普図当り判定を行うよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記第2始動入賞装置34の始動入賞ソレノイド37が駆動制御され、開閉部材36が所定時間に亘って開閉動作するようになっている。
前記第1普通入賞部材48および第2普通入賞部材49は、図2に示すように、遊技領域21内で常に上方へ開口する常時開放タイプの普通入賞口48a,49aを備え、遊技領域21を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成されている。第1普通入賞装置48および第2普通入賞装置49は、普通入賞口48a,49aに入賞したパチンコ球を検出する普通入賞検出手段としての普通入賞検出センサ50を備えている(図5参照)。この普通入賞検出センサ50は、前記メイン制御基板150に配線接続されており、普通入賞検出センサ50がパチンコ球を検出すると検出信号をメイン制御基板150に出力し、該メイン制御基板150の制御下に予め設定された数の賞球が払い出されるようになっている。
前記枠状装飾体55は、図2、図4および図15に示すように、複数の部材を組み付けると共に電気機器等を設置した環状のユニット体である。枠状装飾体55の内側に画成された演出窓口55aは、設置部材90に配設されたメイン表示装置105の表示部105aや、該設置部材90の前側に配設される可動演出装置75,76や、その他の演出装置および装飾部品等が臨むようになっている。枠状装飾体55は、前記装着口20aの左側縁、上縁および右側縁に沿って延在する上枠部56と、該装着口20aの下縁に沿って延在する下枠部57とから構成されている。下枠部57には、ステージ部58が設けられていると共に、該下枠部57におけるステージ部58の後側にカバー部材59が取り付けられている。更に、下枠部57には、電気機器である前記第2始動入賞装置34や発光基板(電気機器)70が配設されている。このような枠状装飾体55は、遊技盤20の装着口20aの開口形状に合わせて環状に形成された枠部材60を備え、前記ステージ部58をなすステージ部材61、前記カバー部材59および第2始動入賞装置34等が、該枠部材60に取り付けられる。
前記上枠部56は、図4および図15に示すように、前記枠部材60により構成されており、前記装着口20aの開口縁に沿って延在すると共に遊技盤20の前面よりも前方へ突出する枠壁56aと、該枠壁56aの外面から外側へ延在して遊技盤20の前面に当接するフランジ56bとを備えている。枠壁56aは、その前端が遊技盤20の前面から前方へ突出して前記透視保護板19の後面近傍に位置しており(図13参照)、第1遊技領域21aおよび第2遊技領域21bを流下するパチンコ球が、枠状装飾体55の内側(演出窓口55a)へ移動することを規制する区画壁である。また、枠壁56aは、その後端が遊技盤20の後面に整合しており、装着口20aの内周面を被覆するようになっている。前記フランジ56bは、装着口20aの開口縁より一回り大きい外縁形状に形成されており、枠状装飾体55を遊技盤20の前側から装着口20aへ装着した際に、該遊技盤20の前面に当接するようになる。フランジ56bには、前後に貫通した複数のネジ孔が形成されており、該ネジ孔を介してネジを遊技盤20に締結することで、枠状装飾体55が該遊技盤20に固定される。そして、枠壁56aの左上部に形成されたフランジ56bおよび右上部に形成されたフランジ56bには、図2に示すように、パチンコ球の直径より大きい間隔(パチンコ球の直径以上でかつ直径の2倍以下)で枠壁56aから離間すると共に該枠壁56aに沿って延在する壁部56cが形成されており、該枠壁56aと壁部56cとの間に球通路56dが形成されている。
前記ステージ部58は、図15に示すように、枠部材60に取り付けられるステージ部材61により形成され、下枠部57において左右に延在している。このステージ部材61は、上下方向に湾曲すると共に左右方向へ細長い板状部材であり、その上面が、パチンコ球が転動する転動面61aを構成している。ステージ部材61は、全体として下方へ凸となる湾曲形状をなして左端および右端が最も高く、かつ左右中央部が上方へ突出している。そして、中央の突出部の左側部分および右側部分は、転動面61aが前方へ下方傾斜しており、転動面61aを左右に転動したパチンコ球が、前方へ移動して遊技領域21へ落下可能となっている。また、前記下枠部57の左部には、遊技領域21に開口すると共に前記ステージ部58の左部に連通する球取込み部62が設けられており、遊技領域21から該球取込み部62へ入ったパチンコ球が、ステージ部58へ案内されるようになっている。なお、球取込み部62は、前記カバー部材59に形成されている。
前記カバー部材59は、図4、図13および図15に示すように、枠部材60に取り付けた状態において、該枠部材60に取り付けた前記ステージ部材61を、後方、上方および下方の3方向から囲む形状に形成されている。すなわち、カバー部材59は、ステージ部58の後側に位置した縦壁部63と、該縦壁部63の上縁から前方へ延出した上壁部64と、該縦壁部63の下縁から前方へ延出した下壁部65とを備えている。縦壁部63は、ステージ部材61の後縁に当接した状態に配設され、転動面61aを移動するパチンコ球が、該ステージ部材61の後方へ落下するのを防止するようになっている。また、上壁部64は、ステージ部材61の転動面61aから上方へ離間した位置で、該ステージ部材61より前方まで延出しており、転動面61a上を転動する際に跳ね上がったパチンコ球を上方から当て受け可能となっている。また、下壁部65は、ステージ部材61から下方へ離間した位置で前方へ延出しており、該ステージ部材61の転動面61aの裏面(下面)との間に、第12電気配線(電気配線)141を挿通可能な隙間が画成されている(図13参照)。ここで、カバー部材59は、透明が合成樹脂材から形成されており、縦壁部63の後方を透視可能となっている。
前記下枠部57には、図15に示すように、発光基板70が配設されており、演出制御基板151(図5参照)により発光制御されるようになっている。この発光基板70は、前記ステージ部材61に設けられた基板保持部61dに、複数のLEDチップ70aが実装された面を上方とした水平姿勢で配設されている。従って、発光基板70のLEDチップ70aが発光した際には、転動面61aを下方から照射して、該転動面61aを明輝させる。ここで、前記発光基板70に接続された第12電気配線141(図5、図13参照)は、ステージ部材61とカバー部材59の下壁部65との間を右方へ延出され、下枠部57の右部に形成された隙間を介してカバー部材59の外側へ引き出されるようになっている。
前記下枠部57には、図4および図15に示すように、前記第2始動入賞装置34を設置する入賞装置設置部67が設けられている。すなわち、下枠部57の右部に入賞装置設置部67が設けられており、第2始動入賞装置34を取り付けたベース部材68が、該入賞装置設置部67にネジにより固定されるようになっている。なお、始動入賞ソレノイド37は入賞装置設置部67に対して後側から取り付けられ、開閉部材36は、該入賞装置設置部67に対して前側から取り付けられる。
前記設置部材90は、図3および図4に示す如く、遊技盤20の外郭形状より僅かに小さい形状に形成された略矩形状の設置壁部91と、該設置壁部91の外周縁部から前方に突出する外周壁部92とを備えて、設置壁部91から前方に開口した箱状に形成されている。外周壁部92の前端には、該外周壁部92から外方へ延出する取付板部93が形成されている。そして、取付板部93を遊技盤20の後面に当接させた状態で、該取付板部93を遊技盤20にネジ止めすることで、設置部材90が該遊技盤20の後面に固定される。また、設置部材90における設置壁部91の前側には、遊技盤20の後面との間に空間が画成され、前記可動演出装置76,76、サブ表示装置106,107,108、装飾部材119等が配設される(図2参照)。
前記設置壁部91は、図3および図4に示すように、その後面に対してメイン表示装置105が着脱自在に取り付けられると共に、枠状装飾体55の演出窓口55aと前後に整列する位置に、略矩形状の表示開口(開口)94が前後に開口するよう開設されている。表示開口94には、設置壁部41の後面に取り付けたメイン表示装置105の表示部105aが後方から臨むようになり、表示開口94および演出窓口55aを介して該メイン表示装置105の表示部105aが遊技盤20の前側に臨むようになっている。設置壁部91は、中央に開口する表示開口94の左方に位置する左板部91a、表示開口94の右方に位置する右板部91b、表示開口94の上方に位置する上板部91cおよび下方に位置する下板部91dから構成されている。上板部91cの前側は、上サブ表示装置106の設置部とされており、左板部91aの前側は、左サブ表示装置107の設置部とされているが配設されていると共に、右板部91bの前側は、右サブ表示装置108の設置部とされている。なお、上サブ表示装置106、左サブ表示装置107および右サブ表示装置108は、夫々の上板部91c、左板部91aおよび右板部91bの前側に位置する初期位置(図2参照)と、表示開口94の前側となる移動位置(図示せず)の間を円弧状に移動可能に構成されている。そして、各サブ表示装置106,107,108は、夫々の移動位置において、その全体が演出窓口55aの領域内へ移動するようになる。
そして、前記設置部材90は、図3および図9に示すように、設置壁部91における下板部91dの後側に、後述する複数(実施例では4つ)の基板設置部95,96,97,98が設けられている。なお、以下の説明において、左側(図9では右側)に位置する基板設置部を第1基板設置部95と指称し、中央に位置する基板設置部を第2基板設置部96と指称し、右側(図9では左側)下方に位置する基板設置部を第3基板設置部97と指称すると共に、右側上方に位置する基板設置部を第4基板設置部98と指称する。第1基板設置部95には、配線接続部としての第1中継基板100が設置され、第2基板設置部96には、配線接続部としての第2中継基板101が設置される。第3基板設置部97には第3中継基板102が設置され、第4基板設置部98には第4中継基板103が設置される。また、下板部91dの後側には、該下板部91dから後方へ離間して板状の基板取付部材(図示せず)が取り付けられるようになっており、該基板取付部材には、前記メイン制御基板150が収容された基板ケースが取り付けられる。従って、基板設置部95,96,97,98に設置された第1〜第4中継基板100〜103は、基板取付部材により後方からカバーされるようになっている。
前記第1中継基板100は、図5および図9に示すように、前記演出制御基板151と、前記可動演出装置75,76および発光基板70等とを電気的に接続するプリント基板である。すなわち、第1中継基板100には、演出制御基板151からの第7電気配線136の端部に連結された配線コネクタが接続される基板コネクタ100aが配設されている。また、第1中継基板100には、可動演出装置75,76からの電気配線の端部に連結された配線コネクタが接続される基板コネクタ100bや、枠状装飾体55に配設された発光基板70からの第12電気配線141に端部に接続された配線コネクタや、その他の電気部品からの電気配線の配線コネクタが接続される基板コネクタ100bが設けられている。このような第1中継基板100は、前記第1基板設置部95に対し、係止片やネジにより固定される。
前記第2中継基板101は、図5および図9に示すように、メイン制御基板150と、該メイン制御基板150に対して信号の入出力が行われるセンサおよび該メイン制御基板150により制御される電気部品とを、電気的に接続するプリント基板である。すなわち、第2中継基板101には、メイン制御基板150からの第4電気配線133(図5参照)の端部に連結された配線コネクタが接続される基板コネクタ101aが配設されている。また、第2中継基板101には、前記第1始動入賞装置30に配設された第1始動入賞検出センサ32からの電気配線が接続される基板コネクタ101b、第2始動入賞装置34に配設された始動入賞ソレノイド37からの電気配線(第10電気配線139)および第2始動入賞検出センサ38からの電気配線(第11電気配線140)が接続される基板コネクタ101bが設けられている。更に、第2中継基板101には、前記特別入賞装置40に配設された特別入賞検出センサ44からの電気配線が接続される基板コネクタ101b、前記ゲートセンサ47からの電気配線が接続される基板コネクタ101b、前記第1普通入賞部材48および第2普通入賞部材49に配設された普通入賞検出センサ49からの電気配線が接続される基板コネクタ101bが設けられている。また更に、第2中継基板101には、前枠12、遊技盤20および設置部材90等に配設された磁気センサ等の各種センサ(図示せず)からの電気配線の端部に連結された配線コネクタが接続される基板コネクタ101b等が配設されている。
前記第3中継基板102は、図5に示すように、中枠12に設置された払出制御基板155と前記メイン制御基板150とを電気的に接続するプリント基板である。この第3中継基板102は、遊技盤20を中枠12の遊技盤保持部12aに取り付けることで、該中枠12の遊技盤保持部12aに臨む位置に配設された前記第1、第2中枠ドッキングコネクタ81,82に電気的に接続されるドッキングコネクタを備えている。実施例の第3中継基板102は、図10に示すように、払出制御基板155の電源出力部に電気的に接続された前記第1中枠ドッキングコネクタ81に分離可能に接続される第1ドッキングコネクタ102aと、払出制御基板155の信号出力部に電気的に接続された前記第2中枠ドッキングコネクタ82に接続される第2ドッキングコネクタ102bとを備えている。また、第3中継基板102は、プリント回路により第1ドッキングコネクタ102aと電気的に接続されている基板コネクタ102cと、プリント回路により第2ドッキングコネクタ102bと電気的に接続されている基板コネクタ102dとを備えている。基板コネクタ102cは、メイン制御基板150の信号入力部に接続される第3電気配線132(図5、図10参照)が接続され、基板コネクタ102dは、メイン制御基板150の電源入力部に接続される第2電気配線131(図5、図10参照)が接続される。
第4中継基板103は、図5に示すように、前記前枠13に配設された各種電気機器(ランプ装置17、スピーカ18)からの電気配線が接続される前枠中継基板157と前記演出制御基板151とを電気的に接続するプリント基板である。この第4中継基板103は、遊技盤20を中枠12の遊技盤保持部12aに取り付けることで、該中枠12の遊技盤保持部12aに臨む位置に配設された前記第3中枠ドッキングコネクタ83に分離可能に接続されるドッキングコネクタを備えている。実施例の第4中継基板103は、図7、図8および図10に示すように、前枠13に配設された前枠中継基板157に電気的に接続された前記第3中枠ドッキングコネクタ83に分離可能に接続されるドッキングコネクタ(接続手段)103aと、プリント回路により該ドッキングコネクタ103aに電気的に接続されて、演出制御基板151からの第8電気配線137(図5、図10参照)が接続される基板コネクタ103bとを備えている。
実施例のパチンコ機10の遊技を総合的に制御するメイン制御基板150は、図5に示すように、制御動作を所定の手順で実行することができるメイン制御CPU150a、メイン制御CPU150aの制御プログラムを格納するメイン制御ROM150b、および必要なデータの書き込みおよび読み出しができるメイン制御RAM150cを備えている。メイン制御基板150は、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、変動パターン振分用乱数、普図当り判定用乱数等の各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をメイン制御RAMの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換えており、乱数更新処理(乱数生成処理)を実行するようになっている。例えば、メイン制御基板150では、第1始動入賞装置30の前記第1始動入賞検出センサ32または第2始動入賞装置34の前記第2始動入賞検出センサ38から検出信号が入力されると、メイン制御CPU150aがメイン制御ROM150bから大当り判定用乱数を取得し、この大当り判定用乱数とメイン制御ROMに記憶されている大当り判定値とを比較し、大当りとするか否かの大当り判定(大当り抽選)を行う。またメイン制御基板150では、大当り判定の結果が肯定の場合には、変動パターンテーブルから大当り演出用の変動パターンを決定する。これに対して、大当り判定の結果が否定の場合には、変動パターンテーブルからはずれ演出用の変動パターンを決定する。大当り演出用およびはずれ演出用の変動パターンの決定は、大当り判定と同様に、メイン制御CPUがメイン制御ROMから取得した乱数により行う。なお、変動パターンテーブルから決定される大当り演出およびはずれ演出の変動パターンは、少なくとも図柄変動ゲームの変動時間および演出内容を特定するものである。そして、パチンコ機10では、メイン制御基板150の大当り判定の結果に応じて出力された演出制御基板151の制御信号に基づいて、表示制御基板152の表示制御CPU152aがメイン表示装置105に所定の演出表示を行わせると共に、メイン制御基板150の制御により出力された球払出しに係る制御信号に基づいて、図示しない球払出装置によって所定数の賞球が上球皿14へ払い出される。
前記演出制御基板151には、図5に示すように、演出制御CPU151aを備えると共に、該演出制御CPU151aには、演出制御ROM151bおよび演出制御RAM151cが接続されている。また、演出制御CPU151aは、実行可否判定用乱数や動作演出パターン抽選用乱数等の各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御RAM151cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。更に、演出制御ROM151bには、メイン表示装置105の表示部105aおよび前記サブ表示装置106,107,108における演出内容を制御する表示制御基板152に制御信号を送信するプログラムや、前枠13等に配設されたランプ装置17を制御するランプ制御基板153(図5参照)を制御するプログラムや、前枠13に配設されたスピーカ18を制御する音制御基板154を制御するプログラムが記憶されている。更に、演出制御ROM151bには、可動演出装置75,76およびその他の演出装置等を作動制御するプログラム等も記憶されている。
前記表示制御基板152には、図5に示すように、表示制御CPU152aを備えると共に、該表示制御CPU152aには、表示制御ROM152bおよび表示制御RAM152cが接続されている。表示制御基板152は、演出制御基板151から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、メイン表示装置105に表示される図柄および背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御すると共に、各サブ表示装置106,107,108に表示される画像や映像等の表示内容を制御するよう構成される。
前記メイン表示装置105は、図2〜図4に示すように、各種図柄を表示可能な表示部105aをなす液晶パネルを収容ケースに収容したユニット部材である。メイン表示装置105は、設置部材90の設置壁部91の後側に設けられた表示装置設置部99に取り付けることで、表示部105aが、前記表示開口94に後方から整合して前方から視認可能となる。そして、メイン表示装置105の収容ケースの後面には、当該パチンコ機10の遊技演出を制御する前記演出制御基板151が収容された演出制御基板ケース158と、前記表示制御基板152が収容された表示制御基板ケース159とが取り付けられている。メイン表示装置105の表示部105aは、飾図を変動表示可能な図柄列が複数列(例えば3列)表示可能となっており、第1始動入賞装置30または第2始動入賞装置34へのパチンコ球の入賞を契機として、表示制御基板152の制御に基づいて各図柄列の飾図が変動開始されると共に背景画像等が表示され、選択された図柄変動演出(リーチ演出や外れ演出等)を行った後に、予め決定された最終停止図柄を、入賞ライン上に停止表示するようになっている。なお実施例では、メイン表示装置105として、表示部105aが液晶パネルである液晶表示装置が採用されるが、これに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置やドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置も採用可能である。
実施例のパチンコ機10は、図5に示すように、外部の主幹電源(交流24V)に接続される電源基板156を備え、該電源基板156と前記払出制御基板155とが第1電気配線130により電気的に接続されている。電源基板156では、交流24Vの電気が供給されることで、24Vの交流電流および5V、12V、30V等の直流電流を生成して、第1電気配線130を介して払出制御基板155へ供給する。
実施例のパチンコ機10は、前記中枠12の遊技盤保持部12aに対し、前記遊技盤20が着脱可能に取り付けられている。そして、パチンコ機10は、中枠12に配設された前記第1〜第3中枠ドッキングコネクタ81〜83や、遊技盤20の後側に取り付けられた設置部材90に配設された各ドッキングコネクタ102a,102b,103aとが規格化されており、同一規格で遊技内容が異なる別の遊技盤20に交換が可能となっている。ここで、遊技盤20を中枠12から取り外すことで、該遊技盤20側(設置部材90)に配設されている前記第3中継基板102の第1、第2ドッキングコネクタ102a,102bと、中枠12側の前記第1、第2中枠ドッキングコネクタ81,82との電気的な接続が解除される。また、遊技盤20側に配設されている前記第4中継基板103のドッキングコネクタ103aと、中枠12側の前記第3中枠ドッキングコネクタ83との電気的な接続も解除される。一方、遊技盤20を中枠12の遊技盤保持部12aに取り付ける際には、該遊技盤20側に配設されている第3中継基板102の第1、第2ドッキングコネクタ102a,102bと、中枠12側の第1、第2中枠ドッキングコネクタ81,82とが電気的に接続される。また、遊技盤20側に配設されている第4中継基板103のドッキングコネクタ103aと、中枠12側の第3中枠ドッキングコネクタ83とが電気的に接続される。
ここで、実施例のパチンコ機10は、外部電源から前記電源基板156に電源が供給されて、前記メイン制御基板150および演出制御基板151等の各基板に電気が供給されている状態(電源ON状態)において、前記中枠12に対する遊技盤20の着脱が可能となっている。このため、電源ON状態において、中枠12に対する遊技盤20の着脱作業が行われることがあり得る(「活線挿脱」とも云う)。このような電源ON状態において、中枠12に対して遊技盤20を取り付けた場合には、払出制御基板155とメイン制御基板150との接続と同時に突然通電され、演出制御基板151と前記前枠中継基板157との接続と同時に突然通電される。また、電源ON状態において、中枠12から遊技盤20を取り外した場合には、払出制御基板155とメイン制御基板150との接続解除と同時に通電が突然遮断され、演出制御基板151と前記前枠中継基板157との接続解除と同時に通電が突然遮断されてしまう。このように、前記中枠12に対する遊技盤20の着脱に際して前記活線挿脱が発生した場合には、演出制御基板151から前枠中継基板157への電気供給ライン162(図8参照)に、定常状態よりも高い電圧(サージ電圧)が瞬発的にかかると共に、高電圧の電流(サージ電流)が瞬間的に流れることがある。このように、演出制御基板151から前枠中継基板157への電気供給ライン162にサージ電圧がかかった場合には、演出制御基板151に配設されたICまたはその他の基板部品(前記信号ライン保護用ダイオード160を含む)や、前枠中継基板157に配設された基板部品が、破損したり焼損するおそれがある。
そこで、実施例のパチンコ機10では、前記演出制御基板(第1基板)151から前記前枠中継基板(第2基板)157への電気供給ライン162とアースライン163(図8参照)との間に、定電圧ダイオード145が介装されている。この定電圧ダイオード145は、逆方向(電流が流れない方向)に電圧をかけて使用する所謂ツェナーダイオードであって、定常電圧より高い電圧の電流が印加された場合に、電流だけを増加させて電圧を所定の電圧に抑えて定電圧とする特性を有している。すなわち、定電圧ダイオード145は、電圧に対する耐性が強く、所定の降伏電圧(ツェナー電圧)が設定されており、この降伏電圧を上回る逆バイアスの電圧がかかった場合に、アバランシェ降伏現象(自由電子が電界で加速されて衝突電離を引き起こすことが繰り返し発生すると大電流が流れる現象)により、電圧を降伏電圧に安定化するようになっている。例えば、降伏電圧が5.0Vに設定された定電圧ダイオード145では、5.0V以上の逆バイアス電圧が印加された場合に、電圧を5.0Vに維持して電流を流すようになる。なお、定電圧ダイオード145の降伏電圧は、活線挿脱により演出制御基板151から前枠中継基板157への電源供給ライン162に瞬発するサージ電圧よりも充分低い値が選定される。
実施例では、図7および図8に示すように、前記演出制御基板151と前枠中継基板157とを電気的に接続する前記第4中継基板(中継基板)103に、定電圧ダイオード145を配設してある。すなわち、第4中継基板103において、演出制御基板151からの前記電源供給ライン162をなす電気供給配線164と、前記アースライン163をなすアース配線165との間に、該定電圧ダイオード145を介装してある。電源供給配線164は、電源供給ライン162に接続される前記基板コネクタ103bのB7端子とドッキングコネクタ103aの7B端子とを電気的に接続するプリント配線であり、アース配線165は、アースライン163に接続される基板コネクタ103bの2A端子および2B端子に接続するプリント配線である。これにより、前記中枠12に対する遊技盤20の着脱に伴う活線挿脱の発生時には、定電圧ダイオード145の降伏電圧(5.0V)と同じ定電圧(5.0V)の電流が電源供給ライン162に流れるようになり、該降伏電圧より高い電圧の電流は該電源供給ライン162に流れない。従って、前記演出制御基板151からの電源供給ライン162には、定電圧ダイオード145の降伏電圧(5.0V)以上の電圧の電流が流れないので、該演出制御基板151のICや基板部品が破損したり焼損することを防止し得る。
前記第1〜第4中継基板100〜103に配設された各基板コネクタ100a,100b,101a,101b,102a,102b,103a,103bは、接続される電線の本数に応じた複数の端子ピンが配列された矩形のボックス型端子である。そして、基板コネクタ100a〜103bおよび電気配線における電線の端部に連結された配線コネクタには、両コネクタの接続を固定する固定部110が設けられたものがある。ここでは、第3中継基板102に設けられた基板コネクタ102cと、該基板コネクタ102cに接続される前記第3電気配線132の端部に連結される配線コネクタ132aとを例示して、図10および図11を引用して説明する。
次に、実施例のパチンコ機10において、固定部110を備えた基板コネクタに接続する前記電気配線の特徴的な配設態様について、図面を引用して説明する。ここでは、前記第3中継基板102に設けられた基板コネクタ102c,102dと、該基板コネクタ102cに接続される前記第3電気配線132と、該基板コネクタ102dに接続される前記第2電気配線131とを例示して説明する。
前記設置壁部91の下板部91dの後面には、図10および図11に示すように、前記第3電気配線132の電線132bを保持する配線支持片116が設けられている。この配線支持片116は、第3基板設置部97の上方に設けられており、実施例では、第3基板設置部97に設置した第3中継基板102に配設された第3基板コネクタ102cの略真上に離間した位置に設けられている。配線支持片116は、下板部91dの後面から後方へ立設され、L字形をなして側方および上下に開口すると共に弾性変形が可能となっており、第3電気配線132の電線132bを側方から挿入して支持することが可能となっている。従って、第3基板コネクタ102cに接続された第3電気配線132の電線132bは、該第3基板コネクタ102cの上方に向けて延出させることで、操作片113を覆った状態で配線支持片116に支持させることが可能である。
図10および図11に示すように、前記第3基板設置部97の上縁に、支持壁(支持部)115が設けられている。この支持壁115は、前記第3基板設置部97に第3中継基板102を設置した状態において、前記信号用の基板コネクタ102cおよび電源用の基板コネクタ102dの近傍でかつ前記信号用の第3電気配線132および電源用の電気配線131の本体が延在する側に設けられている。そして、支持壁115は、前記第3基板設置部97に第3中継基板102を設置した状態において、信号用の基板コネクタ102cおよび電源用の基板コネクタ102dの高さ寸法よりも高い寸法に設定されている(図11参照)。従って、支持壁115は、信号用の第3電気配線132の配線コネクタ132aおよび電源用の第2電気配線131の配線コネクタ131aよりも後方へ突出している。これにより、操作片113を上から(後方から)覆う状態で延在する該第3電気配線132の本体をなす電線132bおよび第2電気配線131の本体をなす電線131bを、支持壁115の先端で支持すると共に位置規制することが可能となっている。ここで、支持壁115による各電気配線131,132の本体の位置規制とは、該電気配線131,132が下板部91dの後面側へ移動することを規制することを意味する。
実施例では、図10および図11に示すように、前記信号用の第3電気配線132および電源用の第2電気配線131と異なる電気配線が、該第3電気配線132および第2電気配線131と交差する方向へ延在している。すなわち、前記第4中継基板103の基板コネクタ103bに配線コネクタ137aが接続される第8電気配線137の電線137bが、第3中継基板102の上方に隣接する位置において設置壁部91の後側を左右方向へ延在して、前記演出制御基板151に接続されている。この第8電気配線137は、第3中継基板102から上方へ延在する信号用の第3電気配線132および電源用の第2電気配線131に対して、後側から近接する位置を左右方向に延在している。また、第8電気配線137は、前記配線支持片116に隣接した位置に設けられた別の配線支持片117に支持され、設置壁部91から離間する後方への移動が規制されている。従って、第8電気配線137は、信号用の第3電気配線132および電源用の第2電気配線131が、設置壁部91の下板部91dから離間する後方へ移動することを規制し得る。これにより、信号用の第3電気配線132の電線132bまたは電源用の第2電気配線131の電線131bを設置壁部91(下板部91d)から離間するように後方へ移動させて、該電気配線132,131の配線コネクタ132a,131aに配設された操作片113,113を操作することを規制可能となっている。
図12に示すように、前記第1中継基板(基板)100は、該基板100の一方に片寄って配設された基板コネクタ(第2コネクタ)100a,100bと、該基板100の前記一方と反対の他方に片寄って配設された基板コネクタ(第2コネクタ)100a,100bとは、反対となる外側に操作片113が位置する姿勢で該第1中継基板100に配設されている。すなわち、第1中継基板100は、矩形状の該基板100における上下方向の略中央において左右方向へ延在する境界ラインLを境として、該境界ラインLより上方に位置する基板コネクタ100a,100bは、固定部110および操作片113が上側に位置するように該第1中継基板100に配設されている。また、前記境界ラインLを境として、該境界ラインLより下方に位置する基板コネクタ100a,100bは、固定部110および操作片113が下側に位置するように該第1中継基板100に配設されている。
実施例のパチンコ機10は、前述すると共に図4および図15に示すように、遊技盤20に配設した前記枠状装飾体55に、メイン制御基板150により作動制御される前記第2始動入賞装置34が配設されていると共に、演出制御基板151により発光制御される前記発光基板70が配設されている。これら第2始動入賞装置34および発光基板70は、何れも遊技盤20の中央に近い位置に配設されている。そこで、実施例のパチンコ機10では、前記第2始動入賞装置34からの第10電気配線139および第11電気配線140と、発光基板70からの第12電気配線141とを、設置部材90の後側へ延出させるための配線導通部120が設けられている。この配線導通部120は、図13および図14に示すように、前記設置部材90に設けられた配線導出部121と、前記枠状装飾体55に設けられた配線案内部122とから構成されている。すなわち、配線導通部120は、前記枠状装飾体55の後側から後方へ略直線状に延在するように設けられており、第2始動入賞装置34および発光基板70からの第10〜第12電気配線139,140,141を、設置部材90の後側へ直線状に配設し得るようになっている。
前記配線導出部121は、図13および図14に示すように、設置部材90における前記表示開口94に隣接する位置において、該設置部材90の前後方向に開口するように開設されている。そして、配線導出部121は、設置部材90の設置壁部91において、表示開口94の開口縁に開口すると共に該設置壁部91の前後に開口している。実施例の配線導出部121は、設置壁部91において、矩形状に形成された表示開口94における下縁の右側に偏った位置に、上方および前後に開口した溝部である。ここで、配線導出部121の形成位置は、配線接続部である前記第2基板設置部96と第3基板設置部97との間の上方に位置している。従って、第2始動入賞装置34または発光基板70に接続されて後方へ延出する前記第10〜第12電気配線139,140,141が、表示開口94内から、電線を配線導出部121へ挿入することが可能となっている。そして、配線導出部121に挿入された各電気配線139,140,141は、設置部材90の後側において、第2基板設置部96に隣接した位置へ延出するようになる。そして、配線導出部121に挿入された第10〜第12電気配線139,140,141は、表示開口94の下縁よりも下方に位置するようになり、該表示開口94へはみ出さない。
前記配線案内部122は、図13〜図16に示すように、前記枠状装飾体55の後面から前記配線導出部121へ向けて開口している。配線案内部122は、前記枠状装飾体55のカバー部材59における縦壁部63の後面から後方へ延出した筒状部である。配線案内部122の前後長は、カバー部材59の縦壁部63の後面と設置部材90の設置壁部91における下板部91dとの間の前後間隔に合わせて設定されている。実施例では、下板部91dの前側に前記装飾部材119が配設されているため、配線案内部122の前後長は、カバー部材59の縦壁部63の後面と装飾部材119の前面との間の前後間隔に合わせて設定される。ここで、実施例では、配線案内部122が、枠状装飾体55と別体に形成されて、該枠状装飾体55にネジ止めされるようになっている。なお、配線案内部122は、枠状装飾体55(カバー部材59)と一体に形成したものであってもよい。
次に、前述のように構成された実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
前記枠状装飾体55は、図15に示すように、枠部材60に対して、後側からステージ部材61、カバー部材59、装飾部材71〜73等を取り付ける。このとき、カバー部材59を枠部材60に取り付ける前に、ステージ部材61の基板保持部61dに対して発光基板70を保持させる。そして、ステージ部材61を取り付けた枠部材60に対するカバー部材59の取り付け時に、発光基板70に接続された第12電気配線141を、右方(図15では左方)へ延在させた状態でステージ部材61とカバー部材59の下壁部65との間の空間に収容すると共に、ステージ部材61の右端とカバー部材59の右端との間の隙間から外方へ延出させる。
そして、カバー部材59の縦壁部63の後面に、配線導通部120を構成する配線案内部122を取り付ける。次いで、配線案内部122に形成されたスリット124を介して、前記第10〜第12電気配線139,140,141を、該配線案内部122内へ挿入する。そして、第10〜第12電気配線139,140,141は、配線案内部122に形成された配線挿通口125に電線を挿通させた状態で、該配線案内部122の後側開口から外方へ延出させる(図14参照)。
前記遊技盤20に前記設置部材90を組み付ける際に、配線案内部122の後側開口から後方へ延出している前記第10〜第12電気配線139,140,141を、設置部材90の表示開口94内に引き込むと共に、該第10〜第12電気配線139,140,141の各電線を、該表示開口94内から前記配設導出部121へ挿入する。これにより、第10〜第12電気配線139,140,141は、第2基板設置部96と第3基板設置部97のと間の上方において、配線導出部121から設置壁部91の後方へ延出する。設置壁部91の後方へ延出した第10および第11電気配線139,140は、各電線が1つの配線コネクタ142に接続されており、前記第2中継基板101における所定の基板コネクタ101bに該配線コネクタ142を接続する。また、設置壁部91の後方へ延出した第12電気配線141は、電線の端部に配線コネクタ143が接続されており、前記第1中継基板100における所定の基板コネクタ100bに該配線コネクタ143を接続する(図13参照)。
図10および図11に示すように、前記第3中継基板102の基板コネクタ102cに、メイン制御基板150の信号入出力部に接続される第3電気配線132の配線コネクタ132aを接続して、該第3電気配線132の本体を、上方へ曲げると共に上方へ延出させる。これにより、第3電気配線132は、前記支持壁115の先端に接触すると共に、配線コネクタ132aに設けられた操作片113を覆うようになる。また、第3中継基板102の基板コネクタ102dに、メイン制御基板150の電源入力部に接続される第2電気配線131の配線コネクタ131aを接続して、該第2電気配線131の本体を、上方へ曲げると共に上方へ延出させる。これにより、第2電気配線131は、前記支持壁115の先端に接触すると共に、配線コネクタ131aに設けられた操作片113を覆うようになる。また、第4中継基板103の基板コネクタ103bに接続される第8電気配線137を、前記第2電気配線131および第3電気配線132の後側を通して、該基板コネクタ103bに接続する。
実施例のパチンコ機10では、図7および図8に示すように、前記演出制御基板151から前記前枠中継基板157への電源供給ライン162とアースライン163との間に、定電圧ダイオード145を介装してある。従って、電源基板156に外部電源が供給された状態で中枠12に対する遊技盤20の着脱が行われて、設置部材90に配設された第3中継基板102のドッキングコネクタ102a,102bと中枠12側の第1、第2中枠ドッキングコネクタ81,82との活線挿脱や、第4中継基板103のドッキングコネクタ103aと中枠12側の第3中枠ドッキングコネクタ83との活線挿脱が発生した場合には、前記電源供給ライン162に、定常電圧よりも高い電圧の電流が流れることを前記定電圧ダイオード145により防止し得る。すなわち、中枠12に対する遊技盤20の着脱に伴う活線挿脱が発生した場合に、演出制御基板151から前枠中継基板157への電源供給ライン162に定常電圧よりも高い電圧の電流が流れないので、該演出制御基板151に配設されたICや電子部品の破損や焼損を防止し得る。また、前記前枠中継基板157に電気的に接続された前記ランプ装置17およびスピーカ18等の電気機器に対しても、定常電圧よりも高い電圧の電流が流れることが阻止されるので、該前枠中継基板157の基板部材の破損や電気機器の故障を防止し得る。
本発明に係る遊技機は、実施例に例示の形態に限らず種々の変更が可能である。
(1)実施例では、活線挿脱対策の定電圧ダイオードを、演出制御基板から前枠中継基板への電源供給ラインとアースラインとの間に介装した場合を例示したが、この定電圧ダイオードの配設位置はこれに限らない。すなわち、活線挿脱による保護対象の基板と該保護対象の基板と電気的に接続される基板を接続する電源供給ラインとアースラインとの間に、定電圧ダイオードを介装することで、当該保護対象の基板に配設された基板部品を好適に保護し得る。
(2)定電圧ダイオードの配設位置は、基板と基板とを電気的に接続する中継基板に限定されない。例えば、メイン制御基板における電源供給ラインとアースラインとの間、演出制御基板における電源供給ラインとアースラインとの間、表示制御基板における電源供給ラインとアースラインとの間、等に定電圧ダイオードを介装してもよい。また、基板と基板とを電気的に接続する電気配線(ハーネス)における電源供給電線とアース電線とに、定電圧ダイオードを接続するようにしてもよい。
(3)実施例では、降伏電圧が5.0Vの定電圧ダイオードを例示したが、採用される定電圧ダイオードはこれに限らない。すなわち、介装される電源供給ラインに印加される電圧に応じて、適切な降伏電圧の定電圧ダイオードが選択される。
(4)活線挿脱が発生する接続手段は、実施例で例示したドッキングコネクタに限らず、電気配線における電線の端部に接続された配線コネクタと、該配線コネクタが接続される基板コネクタとからなる接続手段も対象とされる。
(5)実施例では、固定部および操作部を備えた基板コネクタに配線コネクタを接続する電気配線として、第3中継基板の基板コネクタに接続される第2電気配線および第3電気配線の配線処理について説明したが、当該配線処理は、固定部および操作部を備えた基板コネクタに配線コネクタを接続する全ての電気配線において実施可能である。
(6)実施例では、遊技盤の後側へ延出した電気配線を配設する配線導通部を、設置部材における表示窓口に臨む位置に設けたが、該設置部材における該表示開口から離れた位置において設けてもよい。
(7)配線導出部は、表示窓口の下縁に限らず、該表示窓口の左側縁、右側縁または上縁に開口するように形成してもよい。
(8)設置部材の設置壁部に設けられる配線導出部は、前後に開口して電気配線が挿入可能な形状であればよく、凹状の溝部に限らず、上下および前後に開口したスリット形態や、前後にのみ開口する貫通口であってもよい。
(9)配線案内部は、筒状に構成されたものに限らず、上方や側方に開口した半樋状に形成されたものであってもよい。
(10)枠状装飾体の縦壁部に前後へ貫通する貫通口を形成して、配線案内部の前側開口を該貫通口に整合させた状態で、該配線案内部を枠状装飾体に取り付けることで、前記貫通口から配線案内部内へ電気配線を直接に挿入するようにしてもよい。
(11)配線案内部の取付位置は、遊技盤に取り付けられる枠状装飾体の後側に限らず、該遊技盤に取り付けられる別の部材の後側に設けたり、該遊技盤の後面に取り付けるようにしてもよい。
(12)実施例では、メイン制御基板と演出制御基板とで分けて各種制御を行うようにしたが、メイン制御基板で行う制御を演出制御基板で行うようにしたり、逆に演出制御基板が行う制御をメイン制御基板で行うようにしてもよい。すなわち、メイン制御基板と演出制御基板とを分けることなく1つの制御基板として、パチンコ機の全体を制御する構成を採用し得る。
(13)実施例では、遊技機としてのパチンコ機を示したが、遊技機はパチンコ機に限られるものではなく、外部電源から電気が供給される各種基板を備えると共に、基板と電気的に接続される各種電気部品を備えたアレンジボール機やスロットマシン等であってもよい。
100b 基板コネクタ(第2コネクタ),102 第3中継基板(基板)
102c 基板コネクタ(第2コネクタ),102d 基板コネクタ(第2コネクタ)
110 固定部,113 操作片(操作部),115 支持壁(支持部)
131a 配線コネクタ(第1コネクタ),131b 電線
132a 配線コネクタ(第1コネクタ),132b 電線
Claims (1)
- 電線の一端に接続した第1コネクタと、遊技機の基板に配設され、前記第1コネクタが着脱自在に接続される第2コネクタと、前記第1コネクタと前記第2コネクタとの接続時に両コネクタの接続をロックする固定部と、両コネクタの何れかに設けられ、前記固定部のロックを解除する操作部とを備える遊技機において、
前記第1コネクタに接続する前記電線の本体は、前記操作部を上から覆う状態で延在して他の接続部位に接続するよう構成され、
前記第2コネクタの近傍でかつ前記電線の本体が延在する側であって、前記第1コネクタの高さよりも高い位置に支持部が設けられ、
前記操作部を上から覆う状態で延在する前記電線の本体を、前記支持部により支持すると共に位置規制するようになっている
ことを特徴とする遊技機。
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