以下、図面を参照しつつ本発明にかかる遊技機の一実施形態を図1乃至図9に基づいて説明する。先ず、本実施形態に係る遊技機1の概略構成について図1乃至図3に基づいて説明する。図1及び図2に示すように、遊技機1は、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ遊技機であって、遊技盤2の縁に外側誘導レール3および内側誘導レール4が略円形に配置され、上記外側誘導レール3および内側誘導レール4によって区画された部分には遊技球が発射される遊技領域6が上記遊技盤2上に設けられている。上記遊技領域6には遊技球を誘導する誘導釘Jが遊技盤2の表面に設けられている。
また、遊技機1の前面側には、装飾ランプ等からなるランプ装置35、発射装置へ供給する遊技球と払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿36、該上側球受け皿36の満杯時に遊技球を受けるための下側球受け皿37、効果音等を発するスピーカ38、遊技者の発射操作に応じて遊技球を上記遊技領域6へ向けて弾発発射するための発射装置64、遊技者による操作可能な遊技ボタンスイッチ67や上下左右ボタン68等が設けられている。尚、図1における符号W1は遊技機の外枠、W2は外枠W1に取り付けられた前枠、Gは上記前枠W2に開閉可能にヒンジで取り付けられたガラス枠である。以下、遊技機1の各構成について説明する。
遊技ボタンスイッチ67及び上下左右ボタン68は、上側球受け皿36の手前側上面に設けられている。遊技ボタンスイッチ67は、押下可能な押しボタンスイッチからなり、正しく操作されたことを検知する接点型のリミットセンサーが内蔵され、押下操作に対応した出力信号を出力可能に構成されている。上下左右ボタン68は、それぞれ独立して操作可能な上ボタン、下ボタン、右ボタン及び左ボタンで構成され、十字形に配置されている。上ボタン、下ボタン、右ボタン及び左ボタンは、押下可能な押しボタンスイッチからなり、正しく操作されたことを検知する接点型のリミットセンサーが内蔵され、押下操作に対応した出力信号を出力可能に構成されている。
上記遊技盤2に設けられた遊技領域6の中央位置には、表示窓7が貫通形成されている。また、遊技盤2の裏面には、図4に示すように、裏セット盤21が取り付けられ、その裏セット盤21の背面部に固定される取付部材22の前面部には、表示装置10が取り付けられている。そして、図2に示すように、表示装置10の表示部(表示領域)11が表示窓7を通して前方から視認可能に構成されている。
また、表示窓7の周縁部には、遊技盤2の前面側から突出して表示装置10の表示部11を囲むように包囲枠体8が装着されている。包囲枠体8の左辺部分における上下方向の略中央部から下端寄りの位置に渡る範囲には、所謂ワープ通路である案内通路部13が設けられている。また、包囲枠体8の下辺部分には、案内通路部13内を転動落下して排出された遊技球が転動可能な転動ステージ15が、案内通路部13に連続して設けられている。この案内通路部13及び転動ステージ15は、透明な樹脂で構成され、奥側の表示装置10の表示部(表示領域)11及び内部の遊技球が視認可能に構成されている。
また、遊技領域6には、中心線上の上部から下部に向かって順に表示装置10、上側始動入賞口41、下側始動入賞口42、アウト口48が配置されている。上記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42の左には左袖入賞口51、左落とし入賞口52が配置されている。また、上記案内通路部13の下方には風車76が設けられている。また、上記表示装置10の右には右普通図柄変動開始用ゲート56が設けられている。
また、上記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42の斜め右上方には、大入賞口45が配置されている。また、大入賞口45の右側には右落とし入賞口53、右袖入賞口54が設けられている。上記左袖入賞口51、左落とし入賞口52、右落とし入賞口53、右袖入賞口54は、それぞれ上方から入球可能な入球口を上部に有している。また、左袖入賞口51と右袖入賞口54の入賞球を検出する左袖入賞口用検出スイッチと右袖入賞口用検出スイッチ、上記左落とし入賞口52と右落とし入賞口53の入賞球を検出する左落とし入賞口用検出スイッチと右落とし入賞口用検出スイッチが、それぞれ対応する遊技盤2の背面に設けられている。
また、大入賞口45は、遊技盤2の背面側に設けられた不図示の大入賞口開放用ソレノイドによって開閉する開閉板46を備えている。この大入賞口45は、通常は開閉板46が閉じた状態とされ、当否判定結果が大当たりの場合に実行される大当たり遊技(特典付与)時に、所定ラウンドとして本実施形態では15ラウンド(15回)開放される。また、大入賞口45内には、大入賞口45に入賞した入賞球を検出する入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサ)が設けられている。
上記上側始動入賞口41、下側始動入賞口42、大入賞口45、左袖入賞口51、左落とし入賞口52、右落とし入賞口53、右袖入賞口54は、上記遊技領域6に発射された遊技球が入賞(入球)可能な複数の入賞領域に相当する。上記の各入賞口(入賞領域)に遊技球が入賞して入賞(入球)が検出されると1入賞球の検出に対して所定個数の賞品球(遊技球)が遊技者に払い出される。上記1入賞球の検出に対する賞品球の払出個数は、上記入賞口毎に設定されている。
上記表示装置10は、図柄等が表示可能なものであって、液晶、ドットマトリックスもしくはLED表示装置等の画像表示装置からなる。本実施形態では、液晶表示器(TFT−LCDモジュール)で構成されている。
上記表示装置10(表示手段)は、表示部(表示領域)11と、表示部11の斜め左下隅部に表示される略四角形の普通図柄表示部50とを有する。表示部11は、特別図柄を表示したり、所定の演出映像・画像を表示するために用いられる。表示部11には、左右に並ぶ左特別図柄(左判定図柄、左識別情報)と中特別図柄(中判定図柄、中識別情報)と右特別図柄(右判定図柄、右識別情報)が、所定時間変動表示された後、所定の演出判定結果に基づき左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄が確定停止特別図柄(確定停止判定図柄、確定停止識別情報)として停止表示される。この際、表示部11には、上記特別図柄に加えて演出映像・画像(キャラクタ、背景、文字等)が表示されることもある。
上記普通図柄表示部50は、記号あるいは絵(キャラクタ)等の小当たり判定用普通図柄を変動表示および停止表示する。本実施形態における普通図柄表示部50に変動および停止表示される普通図柄は、『○』と『×』の2種類からなり、小当たり(普通図柄当たり)の場合には小当たり普通図柄『○』で停止表示され、一方、小当たり外れ(普通図柄外れ)の場合には小当たり外れ普通図柄『×』で停止表示される。
上記上側始動入賞口41は、上方が開口した形状からなって遊技球が上方から入賞(入球)可能となっている。また、上記下側始動入賞口42は、始動入賞領域に相当し、背面側に設けられた不図示の下側始動入賞口用ソレノイドによって開閉する開閉扉42Aを備えている。この下側始動入賞口42は、通常時は開閉扉42Aが閉じた状態とされている。そして、上記普通図柄表示部50で普通図柄が変動した後、小当たりを示す特定の普通図柄(本実施形態では『○』)で確定停止表示された時に、開閉扉42Aは、遊技球が入賞困難な閉じた状態と入賞容易な前面側へ開いた開状態間を変化可能に制御される。
また、上記遊技盤2の背面には、上側始動入賞口検出スイッチ(上側始動入賞口センサ)と下側始動入賞口検出スイッチ(下側始動入賞口センサ)が入賞球用通路に設けられており、上記上側始動入賞口41と下側始動入賞口42への遊技球のそれぞれの入賞(入球)を検出するように構成されている。本実施形態において上記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42への遊技球の入賞(入球)検出は、所定の乱数値(数値データ)を取得するための起因および上記特別図柄の変動表示開始の起因とされている。上記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42への入賞に起因して取得した乱数値(数値データ)は、一旦保留記憶手段に記憶される。つまり、上記特別図柄(識別情報)の変動表示が保留されると共に、上記保留記憶手段に記憶した乱数値(数値データ)の記憶数(保留球数)、すなわち上記上側始動入賞口41と下側始動入賞口42への入賞回数が特別図柄変動保留球数として記憶される。
この特別図柄変動保留球数は、特別図柄変動保留球数表示器としての表示部11に表示され、当否判定手段による当否判定が行われることに基づいて、この当否判定と対応する乱数値(数値データ)および上記特別図柄変動保留球数の記憶値(保留数)が減算され、上記表示部11で特別図柄(識別情報)の変動表示が開始されることに基づいて、特別図柄変動保留球数表示器の保留球数の表示を減らすようにしている。尚、本実施形態では、上記上側始動入賞口41と下側始動入賞口42への入賞回数記憶値の上限値、すなわち特別図柄変動保留球数の上限値は当該変動中の記憶を除いて4つに設定されている。
上記特別図柄変動保留球数が設定上限数(4つ)まで記憶されている時には、上記上側始動入賞口検出スイッチと下側始動入賞口検出スイッチがそれ以上上記上側始動入賞口41と下側始動入賞口42への入賞遊技球を検出しても、特別図柄変動保留球数として記憶されない無効球とされ、その無効球については特別図柄の変動および当否判定を行うことなく、入賞に対する賞品球(賞品遊技球)が所定数払い出される。
上記右普通図柄変動開始用ゲート56は、上記遊技盤2の背面に設けられた右普通図柄変動開始スイッチで右普通図柄変動開始用ゲート56を通過する遊技球を検出するように構成されている。そして、右普通図柄変動開始用ゲート56を通過する遊技球が検出されることに基づいて上記普通図柄表示部50で普通図柄の変動を開始させる。
また、上記右普通図柄変動開始用ゲート56を遊技球が通過することによって発生する普通図柄の変動を、最高4つ普通図柄変動保留球数として記憶する。具体的には、普通図柄変動保留球数表示器(図示せず)で普通図柄変動保留球数値を点灯表示する。普通図柄が変動を開始すると、普通図柄変動保留球数を減らし、普通図柄変動保留球数表示器における表示個数を減らす。
上記発射装置64は、操作レバー65の操作により駆動する発射モータを裏側に有し、この発射モータの駆動により遊技球を遊技領域6に向けて発射する。この発射装置64により発射された発射球は、遊技盤2の表面に立設された内側誘導レール4と外側誘導レール3間で構成される発射球誘導路を介して遊技領域6に誘導される。遊技領域6に誘導された遊技球は、転動しつつ下方へ落下し、各入賞口51、52、53、54に入賞(入球)するか、あるいは何処にも入賞しなければ上記アウト口48から遊技盤2の裏側へ排出される。
上記遊技機1の裏側には、図3に示すように、制御基板が収容される複数の制御基板ケースや装置等が設けられている。制御基板ケースの主なものとして、主制御基板ケース200、サブ制御基板ケース205、表示制御基板ケース210、音声制御基板ケース220、払出制御基板ケース240、電源基板ケース250、発射制御基板ケース260等がある。符号265は外部端子、281は払出装置、283は球無し検出スイッチ、289は球貯留タンク、291は球誘導樋である。
主制御基板ケース200、サブ制御基板ケース205、表示制御基板ケース210、音声制御基板ケース220は、上記裏セット盤21の背面部に固定された取付部材22の背面部に着脱可能に取り付けられている。また、払出制御基板ケース240、電源基板ケース250、発射制御基板ケース260は、前枠W2の背面部に着脱可能に取り付けられている。また、払出装置281は、各入賞口41、42、51、52、53や大入賞口45への1入賞球(入球)に対する所定個数の賞品球(遊技球)や、遊技者が購入した貸し球を上側球受け皿36に払い出す。
主制御基板ケース200に収容される主制御基板(不図示)は、遊技の進行を制御する主制御装置に相当し、少なくともCPU、RAM、ROMおよび複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータを備える。この主制御基板は、遊技情報や入球検出等の入力信号に従って遊技を制御し、遊技情報を記憶する記憶手段を備えた制御装置であって、サブ制御基板ケース205に収容されるサブ制御基板および払出制御基板ケース240に収容される払出制御基板(不図示)と電気的に接続される。
また、主制御基板は、図5に示される裏セット盤21の背面部の右下角部に配置された中継基板23を介して、上側始動入賞口検出スイッチ、下側始動入賞口検出スイッチ、入賞球数カウントスイッチ、左袖入賞口用検出スイッチ、右袖入賞口用検出スイッチ、左落とし入賞口用検出スイッチ、右落とし入賞口用検出スイッチや右普通図柄変動開始スイッチ、大入賞口開放用ソレノイド等とも電気的に接続されている。この主制御基板のCPUは、制御プログラムを実行して遊技情報に従って遊技に関わる主制御を行う。
サブ制御基板ケース205に収容されるサブ制御基板(不図示)は、主制御基板から送信される制御信号に基づき電気装置の制御を行う従制御装置に相当し、CPU、ROM、RAM、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、上記主制御基板とを結ぶ入出力回路と、表示制御基板ケース210に収容される表示制御基板やランプ中継基板、音声制御基板ケース220に収容される音声制御基板等と電気的に接続される入出力回路を備えている。また、サブ制御基板は、遊技ボタンスイッチ67、上下左右ボタン68や、図5に示される裏セット盤21の内側に配設された各可動役物25A、25Bをそれぞれ駆動する駆動モータ(不図示)や裏セット盤21の前面部に配置されたカラーLED等が配置された各発光部材26が、中継基板23を介して電気的に接続されている。
表示制御基板ケース210に収容される表示制御基板(不図示)は、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータと、サブ制御基板に電気的に接続される入力回路と上記表示装置10に電気的に接続される出力回路等で構成され、サブ制御基板から出力される制御信号に基づき、上記表示装置10に対して表示の制御を行う。音声制御基板ケース220に収容される音声制御基板(不図示)は、サブ制御基板から出力される信号により音声信号を合成し、アンプに出力する。アンプは音声信号を増幅してスピーカ38に出力する。
払出制御基板ケース240に収容される払出制御基板(不図示)は、遊技球の払出を制御する払出制御手段に相当し、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータを有する。払出制御基板は、上記主制御基板と電気的に接続され、主制御基板から出力される制御信号を受信して払出装置281を制御して指示された個数の賞球を払い出す。電源基板ケース250に収容される電源基板(不図示)は、遊技機1の外部より供給される交流(AC)24Vの主電源から遊技機1に適する所定電圧の遊技機用電源を生成して主制御基板ケース200やサブ制御基板ケース205、払出制御基板ケース240等に供給する。
また、図1に示すように、前枠W2の操作レバー65の上側には、前枠W2及びガラス枠Gを施錠する施錠装置(不図示)を操作するための鍵挿入部71が設けられている。この鍵挿入部71に所定のキーを挿入して所定方向、例えば、右方向に回せば、施錠装置のロック状態が解除されて、ガラス枠Gのみがオープンされる。一方、鍵挿入部71に所定のキーを挿入して所定方向に対して反対側方向、例えば、左方向に回せば、施錠装置のロック状態が解除されて、前枠W2及びガラス枠Gが一体的に外枠W1に対してオープンされる。
これにより、外枠W1に対して前枠W2及びガラス枠Gを一体的にオープンして、前枠W2の背面側に配置された主制御基板ケース200、サブ制御基板ケース205、表示制御基板ケース210、音声制御基板ケース220、払出制御基板ケース240、電源基板ケース250、発射制御基板ケース260等の取り付け及び取り外しが可能となり修理交換や点検が可能となる。尚、鍵挿入部71に挿入する所定のキーは、遊技機1を管理する遊技機管理者によって保管管理される。
次に、略板状に形成された遊技盤2の裏面に取り付けられた裏セット盤21及び取付部材22の概略構成について図4乃至図9に基づいて説明する。尚、図4乃至図9において、取付部材22の背面部には、サブ制御基板ケース205、表示制御基板ケース210、音声制御基板ケース220が表示装置取付部22Aの背面部に配置される、つまり、主制御基板ケース200よりも上方に配置されるが、図示されていない。
図4及び図5に示すように、裏セット盤21は、遊技盤2に対向した遊技盤2の外郭形状よりも僅かに小さい形状に形成された略矩形状の主板壁81と、主板壁81の外周縁部から前方に突出した囲い壁82とを有し、前方に開口する略箱体状に形成されている。そして、裏セット盤21は、囲い壁82の左側壁部の上下端部において、左側壁部の前端部から側方へ張り出した各鍔部83に形成された各貫通孔83Aと、囲い壁82の右側壁部の前端部の上下方向全幅に渡って側方に張り出した鍔部84の上下端部に形成された各貫通孔84Aが、遊技盤2の背面部に立設された不図示の取付ボスにネジ止めによって固定されている。
そして、裏セット盤21において、遊技盤2との間に画成される空間に各可動役物25A、25Bや各可動役物25A、25Bを駆動する駆動モータ、カラーLED等が配置された各発光部材26等が設置されている。また、裏セット盤21の主板壁81には、包囲枠体8の表示窓7と前後に整列する位置に、表示装置10の表示画面より僅かに小さい略矩形の開口部21Aが前後に開口するように開設されている。
開口部21Aの背面側周縁部には、表示装置10が設置される設置領域85を略四角枠状に囲むように後側に突出する規制壁86が設けられている。この規制壁86は、設置領域85の上側を左右方向に区画する上規制壁86A、設置領域85の左側を上下方向に区画する左規制壁86B、設置領域85の右側を上下方向に区画する右規制壁86C、設置領域85の下側を左右方向に区画する下規制壁86Dとから構成されている。
左規制壁86Bの下端部と下規制壁86Dとの間には、左右方向所定幅(例えば、幅約8cmである。)の切欠部87が形成されている。そして、下規制壁86Dの左端部から裏セット盤21の下端面から約2cm上側まで、この下規制壁86Dの左端部から略直角下側方向に沿って後側へ突出する配線規制壁88が設けられている。また、下規制壁86Dと配線規制壁88によって囲まれる所定幅(例えば、幅15mmである。)の部分には、正面視略L字状に所定深さ(例えば、深さ約5mmである。)前側方向へ窪む配線用凹部89が形成されている。
また、配線規制壁88の後端部には、下端近傍位置から配線用凹部89の上側を左右方向略中央部よりも少し右側まで覆うように略直角右側方向に突出する幅の狭い板状の規制片88Aが設けられている。また、配線用凹部89の配線規制壁88に対向する側面の後端部には、配線規制壁88の上下方向中央位置に相対向する位置から配線用凹部89の上側を左右方向略中央部よりも少し左側まで覆うように略直角左側方向に突出する幅の狭い板状の規制片91が設けられている。
また、下規制壁86Dに相対向する配線用凹部89の側面側には、下規制壁86Dの左端部近傍位置、下規制壁86Dの左右方向略中央位置、及びこれらの間の略中央位置の3箇所に、配線用凹部89の底面から後側方向へほぼ下規制壁86Dと同じ高さまで延出された後、上側に向かって下規制壁86Dの近くまで延出された幅の狭い3個のフック片92が設けられている。
また、下規制壁86Dの左端部の左側に形成された切欠部87の下方には、主板壁81の左端部の下端位置から左規制壁86Bの下端までの間の略中央位置から右方向へ切欠部87の左右方向幅の約1/3の長さに渡って所定幅(例えば、幅約15mmである。)で所定深さ(例えば、深さ約10mmである。)窪んだ後、配線規制壁88の下端部まで斜め右下方向に向かって所定幅(例えば、幅約15mmである。)で所定深さ(例えば、深さ約10mmである。)窪んだ配線用凹部93が設けられている。
また、配線用凹部93の配線規制壁88側の下端部近傍には、配線用凹部93の上側側面の後端部から配線用凹部93の上側を中央部よりも少し斜め左下側まで覆うように略直角左斜め下方向に突出する幅の狭い板状の規制片93Aが設けられている。また、配線用凹部93の左右方向水平部分の右端部には、配線用凹部93の下側側面の後端部から配線用凹部93の上側を中央部よりも少し上側まで覆うように略直角上側方向に突出する規制片93Bが設けられている。
また、裏セット盤21の囲い壁82の左側壁部の前端縁には、配線用凹部93の左端部に対して前後方向に対向する位置に、所定上下幅(例えば、幅約25mmである。)で所定深さ後側方向へ側面視矩形状に切り欠かれた切欠部95が形成されている。従って、この切欠部95を介して、遊技盤2の裏面に配設された右普通図柄変動開始スイッチ、入賞球数カウントスイッチ、右落とし入賞口用検出スイッチや右袖入賞用検出スイッチ等や、裏セット盤21の内側に設置された可動役物25Bの駆動モータ等に電気的に接続された複数の配線が、遊技盤2の裏面に取り付けられた裏セット盤21の内側から配線用凹部93側へ引き出されるように構成されている。
また、下規制壁86Dの下側に設けられた配線用凹部89の左右方向略中央部から右端部までの下側には、主板壁81の下端部近傍まで所定深さ(例えば、深さ約10mmである。)窪んだ正面視略四角形で左端縁部の上半分の部分が更に左側方向に正面視矩形状に延出された基板配置用凹部96が設けられている。
基板配置用凹部96の正面視右下角部には、囲い壁82の下側壁部の前後方向全幅に渡って、左右方向所定幅(例えば、幅約15mmである。)で上側方向に所定高さ(例えば、高さ約5mmである。)窪む配線用凹部97が設けられている。この配線用凹部97の左側下端縁部には、図9に示すように、前後方向中央部から配線用凹部97の下側を左右方向全幅に渡って覆うように略直角右側方向に突出する幅の狭い板状の規制片97Aが設けられている。
従って、この配線用凹部97を介して、遊技盤2の裏面に配設された上側始動入賞口検出スイッチ、下側始動入賞口検出スイッチ、左袖入賞口用検出スイッチ、左落とし入賞口用検出スイッチ等や、裏セット盤21の内側に設置された可動役物25Aの駆動モータ、各発光部材26等に電気的に接続された複数の配線が、遊技盤2の裏面に取り付けられた裏セット盤21の内側から、後述のように中継基板23側へ引き出されるように構成されている。
また、図4及び図5に示すように、基板配置用凹部96の下端縁部には、後側方向へ配線用凹部89の上端面とほぼ同じ高さになるように突出した複数、例えば、3個の薄板状の下側規制片98が設けられている。また、基板配置用凹部96の右端縁部には、下端部から上下方向略中央部まで、下規制壁86Dの後側方向の先端部とほぼ同じ高さになるように後側に突出する右側規制壁99が形成されている。従って、右側規制壁99の上下方向の上端部と配線用凹部89の上下方向の下端部との間には、所定隙間が形成されている。
そして、基板配置用凹部96には、基板配置用凹部96の底面部とほぼ同じ形状の中継基板23が取り付けられている。この中継基板23には、遊技盤2の裏面に配設された上側始動入賞口検出スイッチ、下側始動入賞口検出スイッチ、入賞球数カウントスイッチ、左袖入賞口用検出スイッチ等や、裏セット盤21の内側に設置された各可動役物25A、25Bの駆動モータや各発光部材26等に電気的に接続された配線の先端部に電気的に接続されたコネクタ(第1接続部)がコネクタ接続される複数のコネクタ101(第2接続部)が配置されている。
ここで、中継基板23にコネクタ接続される複数の配線の引き回しについて図5、図8及び図9に基づいて説明する。図5、図8及び図9に示すように、裏セット盤21の囲い壁82の左側壁部の前端縁に形成された切欠部95から引き出された複数の配線F1は、主板壁81の左下角部に設けられた配線用凹部93の上側を覆う各規制片93A、93Bの先端部と配線用凹部93の側面部との隙間から当該配線用凹部93内に通されて斜め右下方向へ引き出される。
続いて、複数の配線F1は、配線規制壁88の下端部から配線規制壁88の右側に設けられた配線用凹部89の上側を覆う各規制片88A、91の先端部と配線用凹部89の側面部との隙間から当該配線用凹部89内に通されて、上方へ引き出された後、下規制壁86Dの下端面に沿って略直角右側方向へ引き出される。そして、複数の配線F1は、下規制壁86Dの下側の配線用凹部89に設けられた各フック片92に下方側へ押し込まれた後、下方側へ略U字状に折り曲げられて、各配線F1の先端部に取り付けられたコネクタが中継基板23上に配置された複数のコネクタ101にそれぞれ挿入されてコネクタ接続される。
また、主板壁81の右下角部において、囲い壁82の下側壁部の前後方向全幅に渡って形成された配線用凹部97から引き出された複数の配線F2は、配線用凹部97の前後方向中央部から配線用凹部97の下側を左右方向全幅に渡って覆うように突出する規制片97Aの上側へ押し込まれた後、基板配置用凹部96の下側規制片98と右側規制壁99との間に形成された隙間から中継基板23上に引き出される。続いて、各配線F2の先端部に取り付けられたコネクタが、中継基板23上に配置された複数のコネクタ101にそれぞれ挿入されてコネクタ接続される。
そして、例えば、上側始動入賞口検出スイッチ、下側始動入賞口検出スイッチ、入賞球数カウントスイッチ、左袖入賞口用検出スイッチ、右袖入賞口用検出スイッチ、左落とし入賞口用検出スイッチ、右落とし入賞口用検出スイッチや右普通図柄変動開始スイッチ等の入力信号は、中継基板23にコネクタ接続された複数の配線F3を介して主制御基板ケース200に設けられたコネクタにコネクタ接続される。
また、図4乃至図7に示すように、取付部材22は、表示装置10が前面側から装着される正面視略四角形状で扁平な略箱体状の表示装置取付部22Aと、表示装置取付部22Aの背面部の下端縁部から下方に延出された正面視横長四角形で略板状の基板ケース取付部22Bとから構成されている。この基板ケース取付部22Bは、主板壁81の下規制壁86Dの左右方向長さにほぼ等しい幅で、下規制壁86Dと配線規制壁88とで囲まれた主板壁81の下端縁部までの部分をほぼ覆うように構成されている(図8、図9参照)。
表示装置取付部22Aの上側側面部には、正面視矩形状で板状の位置決め用突部103が左右に離間する2箇所に突設されている。一方、表示装置10が設置される設置領域85の上側を左右方向に区画する上規制壁86Aには、左右に離間する2箇所に、各位置決め用突部103が嵌入される正面視矩形状で上側方向に窪む凹部105が形成されている。また、各凹部105には、各位置決め用突部103に形成された位置決孔103Aに嵌入される位置決めボス105Aが後側へ突出している。また、各凹部105には、各位置決め用突部103の位置決孔103Aの横側に設けられたネジ挿通孔103Bに対向する位置に、ネジ孔105Bが形成されている。
表示装置取付部22Aの左右側面部の下方には、正面視矩形状で板状の係止突部106がそれぞれ設けられている。各係止突部106の中央部には、ネジ挿通孔106Aが形成されている。一方、表示装置10が設置される設置領域85の左側を上下方向に区画する左規制壁86Bには、表示装置取付部22Aの正面視左側の係止突部106が嵌入される切欠部107が形成されると共に、正面視矩形状で係止突部106が載置される載置部107Aが左側へ突出して形成されている。また、載置部107Aの中央部には、係止突部106のネジ挿通孔106Aに対向する位置に、ネジ孔107Bが形成されている。
また、表示装置10が設置される設置領域85の右側を上下方向に区画する右規制壁86Cには、表示装置取付部22Aの正面視右側の係止突部106が嵌入される正面視矩形状で右側方向に窪む凹部108が形成されている。また、凹部108の中央部には、係止突部106のネジ挿通孔106Aに対向する位置に、ネジ孔108Aが形成されている。従って、表示装置取付部22Aの各位置決め用突部103を、上規制壁86Aに設けられた各凹部105に嵌入して、各位置決孔103Aに各位置決めボス105Aを嵌入する。
また同時に、表示装置取付部22Aの各係止突部106を、左規制壁86Bに設けられた切欠部107に嵌入すると共に、右規制壁86Cに設けられた凹部108に嵌入して、表示装置取付部22Aを設置領域85に設置する。そして、各位置決め用突部103のネジ挿通孔103Bと各係止突部106のネジ挿通孔106Aにネジを挿通して、各ネジ孔105B、107B、108Aにネジ止めすることで、取付部材22が主板壁81の背面部に位置決め固定される。
また、図6及び図7に示すように、表示装置取付部22Aの下端縁部から下方に延出された正面視横長四角形で略板状の基板ケース取付部22Bの背面部には、左端縁部の上下に離間した2箇所に、右側方向に開口した上下方向に長い正面視長方形の差込み口111が一体成形されている。また、基板ケース取付部22Bの背面部には、右端縁部の上下方向中央部に、下端部が上下方向に回動可能に支持されると共に、上端部にナイラッチ112Aが設けられた上下方向に長い正面視縦長四角形のナイラッチレバー112が設けられている。また、基板ケース取付部22Bの下端縁部には、所定高さ(例えば、高さ約5mmである。)のリブ115が後側方向へ突出するように設けられている。
このナイラッチレバー112は、上端部を円筒状の取付ボス113に当接させてナイラッチ112Aの本体部を嵌入してプランジャー頭部を押し込むことによって取付ボス113に上端部が固定され、ナイラッチ112Aのプランジャー頭部を本体部から抜くことによって上端部が取付ボス113から離脱可能になる。また、ナイラッチレバー112の上端部を取付ボス113に固定した場合には、左側方向に開口した差込み口が形成される。
また、主制御基板ケース200の左側面には、差込み口111に嵌入される平板状の係止突部200Aが上下に離間する2箇所に設けられている。また、主制御基板ケース200の右側面には、ナイラッチレバー112によって上側から押圧される平板状の係止突部200Bが上下方向中央部に設けられている。
従って、主制御基板ケース200の各係止突部200Aを各差込み口111に嵌入して係合する。そして、主制御基板ケース200の係止突部200Bをナイラッチレバー112の基端部と取付ボス113との間に当接した状態で、ナイラッチレバー112を上方向に回動して、ナイラッチレバー112の上端部を取付ボス113にナイラッチ112Aで固定する。これにより、主制御基板ケース200が基板ケース取付部22Bの背面部に位置決め固定される(図4参照)。一方、ナイラッチレバー112のナイラッチ112Aを取付ボス113から離脱させて、ナイラッチレバー112を下方向に回動させることによって、主制御基板ケース200を基板ケース取付部22Bから取り外すことが可能となる。
また、図7乃至図9に示すように、基板ケース取付部22Bには、取付部材22を主板壁81の背面部に位置決め固定した場合に、各フック片92が配置された配線用凹部89と、中継基板23が配置された基板配置用凹部96とに対向する部分が貫通された孔部117が形成されている。つまり、孔部117は、基板ケース取付部22Bの上端縁部に沿って上下方向所定幅(例えば、幅約25mmである。)で、配線規制壁88に対向する位置から中継基板23の各コネクタ101が配置されている右端部近傍に対向する位置までの左右長さで貫通する横長孔部117Aと、横長孔部117Aの右端縁部から左側に基板配置用凹部96の左端縁部よりも僅かに広い幅(例えば、幅約60mmである。)で下端部近傍まで貫通する矩形状孔部117Bとから構成されている。
従って、図8及び図9に示すように、取付部材22から主制御基板ケース200を取り外すことによって、中継基板23及び中継基板23に配置された各コネクタ101にコネクタ接続された複数の各配線F1、F2のコネクタが孔部117の矩形状孔部117Bを介して露出される。また、複数の配線F1を配線用凹部89に保持する各フック片92が孔部117の横長孔部117Aを介して露出される。一方、主制御基板ケース200をナイラッチレバー112を介して基板ケース取付部22Bに取り付け固定することによって、孔部117は主制御基板ケース200によって全面が覆われ、埃等の進入を抑止し、中継基板23及び各配線F1、F2の破損や汚れを簡易な構成で防止することが可能となる。
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る遊技機1では、取付部材22を裏セット盤21の背面部に取り付けた状態で、主制御基板ケース200を取り外すことによって、中継基板23及び中継基板23に配置された各コネクタ101にコネクタ接続された複数の各配線F1、F2のコネクタが孔部117の矩形状孔部117Bを介して露出される。また、複数の配線F1を配線用凹部89に保持する各フック片92が孔部117の横長孔部117Aを介して露出される。
これにより、主制御基板ケース200を取り外すだけで、中継基板23に配置された各コネクタ101にコネクタ接続された複数の各配線F1、F2のコネクタの取り外し作業や、再度の取り付け作業を簡単に行うことが可能となり、作業の迅速化を図ることが可能となる。また、各配線F1、F2のコネクタを中継基板23に配置された各コネクタ101から取り外すことによって、遊技盤2上に配置された大入賞口45の開閉板46を開閉する大入賞口開放用ソレノイド、下側始動入賞口42の開閉扉42Aを開閉する下側始動入賞口用ソレノイド、入賞球数カウントスイッチ等や、裏セット盤21の内側に配設された各可動役物25A、25Bをそれぞれ駆動する駆動モータや裏セット盤21の前面部に配置された各発光部材26等の電気的点検や動作確認等を迅速に行うことが可能となる。
また、複数の配線F1は、各配線F1のコネクタを中継基板23に配置された各コネクタ101から取り外した後、配線用凹部89の各フック片92から取り外し、続いて、配線用凹部93から取り外すことによって、裏セット盤21の囲い壁82の左側壁部の前端縁に形成された切欠部95から裏セット盤21の内側に引き出すことが可能となる。これにより、遊技盤2の裏面に配設された大入賞口開放用ソレノイド、右普通図柄変動開始スイッチ、入賞球数カウントスイッチ、右落とし入賞口用検出スイッチや右普通図柄変動開始スイッチ等や、裏セット盤21の内側に設置された可動役物25Bの駆動モータ等の交換、修理を迅速に行うことが可能となる。
また、複数の配線F2は、各配線F2のコネクタを中継基板23に配置された各コネクタ101から取り外した後、下側規制片98と右側規制壁99との間に形成された隙間から、つまり、基板配置用凹部96の右下角部から引き出し、配線用凹部97から取り外すことによって、裏セット盤21の囲い壁82の下側壁部の前端部と遊技盤2の裏面との隙間から裏セット盤21の内側に引き出すことが可能となる。これにより、遊技盤2の裏面に配設された下側始動入賞口用ソレノイド、左袖入賞口51の入賞球を検出する左袖入賞口用検出スイッチ、左落とし入賞口52の入賞球を検出する左落とし入賞口用検出スイッチ等や、裏セット盤21の内側に設置された可動役物25Aの駆動モータや各発光部材26等の交換、修理を迅速に行うことが可能となる。
また、基板配置用凹部96は、裏セット盤21の主板壁81の右下角部に設けられているため、複数の配線F2の裏セット盤21の内側から背面側への引き出しを容易に行うことが可能となる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、以下のようにしてもよい。
(A)例えば、基板配置用凹部96を配線用凹部89の左右方向中央部又は左端部分の下方に設けるようにしてもよい。そして、取付部材22の基板ケース取付部22Bに設けられる孔部117の矩形状孔部117Bを基板配置用凹部96に対向するように左右方向略中央部又は左端部分に設けるようにしてもよい。これにより、上記遊技機1と同じ作用効果を奏することが可能となる。
(B)また、例えば、取付部材22の表示装置取付部22Aと基板ケース取付部22Bとを別体にそれぞれ設け、裏セット盤21の主板壁81の背面部に取り付けるようにしてもよい。そして、当該基板ケース取付部22Bに孔部117を形成することにより、上記遊技機1と同じ作用効果を奏することが可能となる。
(C)また、例えば、基板ケース取付部22Bに形成された孔部117に替えて、矩形状孔部117Bの下端縁部が、基板ケース取付部22Bの下端部まで切り欠かれた切欠部を設けるようにしてもよい。これにより、上記遊技機1と同じ作用効果を奏することが可能となる。
(D)また、例えば、基板配置用凹部96を裏セット盤21の主板壁81の右上角部、又は、左上角部に設けるようにしてもよい。そして、取付部材22の基板ケース取付部22Bを表示装置取付部22Aの上側に設けるようにしてもよい。これにより、上記遊技機1と同じ作用効果を奏することが可能となる。
(E)また、本発明に係わる遊技機を具体化した実施形態について上記に説明したが、遊技機は以下の構成を有することも可能であり、その場合には、以下の効果を奏する。
(付記1)例えば、第1の構成に係る遊技機は、複数の部材を組み立てることで構成された組立構成体と、前記複数の部材に設けられた電気部品に電気的に接続された複数の配線部材と、前記複数の配線部材の端部に取り付けられて該端部を電気的に接続するための複数の第1接続部と、を備えた遊技機において、前記複数の部材とは異なる第1部材を配置可能であると共に、前記組立構成体の所定位置に取り付け可能な取付部材と、前記組立構成体に前記第1部材に対向しないように設けられて、前記複数の第1接続部が電気的に接続される複数の第2接続部が配設された接続用配設部と、を備え、前記取付部材は、前記第1部材が配置される部分よりも外側に形成されて、該取付部材を前記組立構成体の所定位置に取り付けた場合に、少なくとも前記接続用配設部が露出する孔部又は切欠部を有し、前記取付部材を前記組立構成体の所定位置に取り付けた状態で、前記孔部又は前記切欠部を介して前記複数の第1接続部を前記複数の第2接続部に取り付け及び取り外し可能に構成されていることを特徴とする。
このような第1の構成を有する遊技機では、接続用配設部を覆う取付部材を外すことなく、接続用配設部に電気的に接続された配線部材の取り外しや取り付け作業を簡単に行うことが可能となる。つまり、第1部材を配置可能な取付部材を組立構成体の所定位置に取り付けた状態で、孔部又は切欠部を介して複数の配線部材の第1接続部を接続用配設部の複数の第2接続部に取り付け及び取り外し可能に構成されている。これにより、取付部材を組立構成体に取り付けた状態で、取付部材に形成された孔部又は切欠部を介して、配線部材の端部に取り付けられた第1接続部と、接続用配設部の第2接続部との取り外しや取り付け作業を簡単に行うことが可能となる。従って、取付部材の孔部又は切欠部に重なって取り付けられた部材を取り外すだけで、この孔部又は切欠部が露出するため、接続用配設部に電気的に接続された配線部材の取り外しや取り付け作業を迅速に行うことが可能となる。
(付記2)また、例えば、第2の構成に係る遊技機は、上記第1の構成に係る遊技機において、前記組立構成体は、前記接続用配設部が配設された周囲に平坦部を有し、前記孔部又は前記切欠部は、周縁部から前記平坦部上に延出された延出孔部又は延出切欠部を有し、前記複数の配線部材は、前記平坦部に取り付け可能に配置された複数の第1配線部材を含み、前記複数の第1配線部材は、前記延出孔部又は前記延出切欠部を介して前記平坦部に取り付け及び取り外し可能に構成されていることを特徴とする。
上記第2の構成を有する遊技機では、接続用配設部が配設された周囲に設けられた平坦部に取り付け可能に配置された複数の第1配線部材は、孔部又は切欠部の周縁部から平坦部上に延出された延出孔部又は延出切欠部を介して、平坦部に取り付け及び取り外し可能に構成されている。これにより、取付部材の孔部又は切欠部に重なって取り付けられた部材を取り外すだけで、平坦部に配設された第1配線部材の取り付け及び取り外しを簡単に行うことが可能となる。
(付記3)また、例えば、第3の構成に係る遊技機は、上記第1の構成又は上記第2の構成に係る遊技機において、前記組立構成体は、遊技盤と、前記遊技盤の背面側に配設される前面側が開放された略箱体状の裏セット盤と、を有し、前記裏セット盤は、背面部に前記接続用配設部が配置可能に所定深さ窪むように形成された配置用凹部を有し、前記複数の配線部材は、前記配置用凹部と前記取付部材との間に形成された隙間から前記接続用配設部上に引き出される複数の第2配線部材を含み、前記第2配線部材は、前記孔部又は前記切欠部を介して前記複数の第1接続部を前記複数の第2接続部に取り付け及び取り外し可能に構成されていることを特徴とする。
上記第3の構成を有する遊技機では、遊技盤の背面側に配設された略箱体状の裏セット盤の背面に形成された配置用凹部に接続用配設部が配置される。従って、取付部材に形成された孔部又は切欠部を介して第2配線部材を接続用配設部から取り外した後、配置用凹部と取付部材との間に形成された隙間から引き出すことができる。これにより、接続用配設部に電気的に接続された第2配線部材の取り外しや取り付け作業を更に迅速に行うことが可能となる。
(付記4)また、例えば、第4の構成に係る遊技機は、上記第3の構成に係る遊技機において、前記配置用凹部は、前記裏セット盤の下側角部又は上側角部に形成されていることを特徴とする。
上記第4の構成を有する遊技機では、接続用配設部が配置される配置用凹部は、裏セット盤の下側角部又は上側角部に形成されているため、配線部材の裏セット盤の内側から背面側への引き出しを容易に行うことができる。
(付記5)また、例えば、第5の構成に係る遊技機は、上記第1の構成乃至上記第4の構成のいずれかに係る遊技機において、前記第1部材は、前記取付部材の前記組立構成体に対向する前面部に取り付けられる表示装置を含み、前記取付部材の前記表示装置に対向する背面部に着脱可能に配置される第1制御基板収容部と、前記取付部材の前記第1制御基板収容部の下側に着脱可能に配置される第2制御基板収容部と、を備え、前記孔部又は前記切欠部は、前記第2制御基板収容部によって覆われることを特徴とする。
上記第5の構成を有する遊技機では、第2制御基板収容部を取付部材から取り外すことによって、孔部又は切欠部が露出するため、接続用配設部に電気的に接続された配線部材の取り外しや取り付け作業を迅速に行うことが可能となる。また、孔部又は切欠部は、第2制御基板収容部によって覆われるため、接続用配設部及び配線部材の破損や汚れを簡易な構成で防止することが可能となる。
(付記6)また、例えば、第6の構成に係る遊技機は、上記第3の構成乃至上記第5の構成のいずれかに係る遊技機において、前記電気部品は、前記遊技盤上に配置された遊技部品を含むことを特徴とする。
上記第6の構成を有する遊技機では、取付部材に形成された孔部又は切欠部を介して、遊技盤上に配置された遊技部品に接続された配線部材の端部に取り付けられた第1接続部と、接続用配設部の第2接続部との取り外しや取り付け作業を簡単に行うことが可能となる。従って、取付部材に形成された孔部又は切欠部を介して、遊技盤上に配置された遊技部品の電気的点検や動作確認等を迅速に行うことが可能となる。
(付記7)また、例えば、第7の構成に係る遊技機は、上記第3の構成乃至上記第6の構成のいずれかに係る遊技機において、前記電気部品は、前記裏セット盤の内側に配置された可動役物又は発光部材を含むことを特徴とする。
上記第7の構成を有する遊技機では、取付部材に形成された孔部又は切欠部を介して、裏セット盤の内側に配置された可動役物又は発光部材に接続された配線部材の端部に取り付けられた第1接続部と、接続用配設部の第2接続部との取り外しや取り付け作業を簡単に行うことが可能となる。従って、取付部材に形成された孔部又は切欠部を介して、裏セット盤の内側に配置された可動役物又は発光部材の電気的点検や動作確認等を迅速に行うことが可能となる。