以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明による遊技機の一実施形態を示す正面図である。図2は、前記実施形態による遊技機の遊技処理動作を制御する制御系を示すブロック図である。図3は、前記実施形態による遊技機に備わる筐体の内部構造を示す正面図である。
図4は、前記実施形態による遊技機に備わるサブ制御基板ケース及び中継基板ケースを示す斜視分解組立図である。図5は、前記実施形態による遊技機に備わるサブ制御基板及び中継基板の斜視外観図であり、サブ制御基板と中継基板を接続した状態図である。前記実施形態による遊技機に備わるサブ制御基板ケース及び中継基板ケースの正面図であり、図6は、サブ制御基板ケースと中継基板ケースを接続した状態図である。
最初に、本発明による遊技機の構成を説明する。図1において、遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」であり、遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、又は付与される遊技価値の情報を記憶したカードなどの遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
図1において、遊技機1は前面扉2aを有する筐体2を備えており、前面扉2aは、筐体2に開閉可能に取り付けられている。筐体2の略正面中央には(つまり、前面扉2aの略正面中央には)、縦長矩形の3つのメイン表示窓3L・3C・3Rが設けられ、3つのメイン表示窓3L・3C・3Rの背後には、それぞれメインリール4L・4C・4Rが縦方向に回転できるように横一列に設けられている。
図1において、3つのメインリール4L・4C・4Rは、一般的なスロットマシンで使用される材質の部材により形成され、それぞれの外周面には、遊技に必要な複数種類の図柄によって構成される識別情報としての図柄列が描かれている。メインリール4L・4C・4Rに描かれた図柄は、メイン表示窓3L・3C・3Rを通して遊技機1の外部から視認できるようになっている。又、メインリール4L・4C・4Rは、定速回転(例えば80回転/分)で縦方向に回転し、図柄列を縦方向に変動表示する。
メイン表示窓3L・3C・3Rの上方には、縦長矩形であって、メイン表示窓3L・3C・3Rよりも大きい3つの第1サブ表示窓5L・5C・5Rが設けられ、これら3つの第1サブ表示窓5L・5C・5Rの背後には、第1サブリール6L・6C・6Rが縦方向に回転自在に横一列に設けられている。第1サブリール6L・6C・6Rは、メインリール4L・4C・4Rと同様に、一般的なスロットマシンで使用される材質の部材により形成され、それぞれの外周面には図柄列が描かれている。
第1サブリールに描かれた図柄は、第1サブ表示窓5L・5C・5Rを介して遊技機1の外部から視認できるようになっている。又、第1サブリール6L・6C・6Rは、メインリール4L・4C・4Rと同じ速さで縦方向に回転し、図柄列を縦方向に変動表示する。
第1サブ表示窓5L・5C・5Rの上方には、横長矩形である1つの第2サブ表示窓7が設けられ、この第2サブ表示窓7の背後には、第2サブリール8が横方向に回転自在に設けられている。又、第2サブリール8の背後には、複数色に発光可能な後部LED9(図1には図示されていない)が設けられている。
第2サブリール8は、一般的なスロットマシンで使用される材質の部材により形成された非透過領域と、非透過領域で用いられる部材よりも透過率の高い部材により形成された略楕円形状の透過領域とにより構成される。非透過領域には、外周面に図柄又は文字が描かれ、描かれた図柄などは、第2サブ表示窓7を通して遊技機1の外部から視認できるようになっているが、後部LED9は視認できないようになっている。後部LED9は、赤色と青色とに発光し、発光する色によって遊技状況を報知する演出を行う。
第2サブ表示窓7の両側には、それぞれ複数色に発光可能な一対の上部LED10L・10Rが設けられ、一対の上部LED10L・10Rの更に外側には、筐体2(つまり、前面扉2a)の正面からみて、上部から下部に向けて側部LED11L及び11Rが略直線状に設けられている。一対の上部LED10L・10Rと側部LED11L・11Rとは、少なくとも緑色、黄色、青色、赤色に発光し、発光する色によって遊技状況を報知する。
一対の上部LED10L・10Rの背後には、一対の上部スピーカ12L・12Rが設けられる。一対の上部スピーカ12L・12Rは、効果音や音声などの音による演出を行う。
メイン表示窓3L・3C・3Rの下方には、略水平面の台座部13が形成されている。台座部13の水平面内のうち、右側にはメダル投入口14が設けられ、左側には1−BETボタン15と最大BETボタン16が設けられる。
1−BETボタン15が押下操作されると、この押下操作に応じて1枚のメダルが投入され、最大BETボタン16が押下操作されると、この押下操作に応じて単位遊技(一のゲーム)の用に供される枚数のメダルが投入される。
台座部13の前面部の左寄りには、遊技者の回動操作により上述したリールを回転させ、メイン表示窓3L・3C・3Rと第1サブ表示窓5L・5C・5Rの内部で図柄の変動表示を開始するための開始操作手段として用いられるスタートレバー17が所定の角度範囲で傾動自在に取り付けられている。
台座部13の前面部の略中央には、遊技者の押下操作によりメインリール4L・4C・4Rと第1サブリール6L・6C・6Rの回転を停止させるための停止操作手段として用いられる停止ボタン18L・18C・18Rが設けられている。左の停止ボタン18Lが押下操作されると、この押下操作に応じて左のメインリール4L及び左の第1サブリール6Lの回転が停止する。中央の停止ボタン18Cが押下操作されると、この押下操作に応じて中央のメインリール4C及び中央の第1サブリール6Cの回転が停止し、右の停止ボタン18Rが押下操作されると、この押下操作に応じて右のメインリール4R及び中央の第1サブリール6Rの回転が停止する。
なお、図示の例では、一のゲーム(単位遊技)は、基本的にスタートレバー17が操作されることにより開始し、全てのメインリール4L・4C・4Rが停止したときに終了する。又、メインリール4L・4C・4Rと第1サブリール6L・6C・6R、そして、第2サブリール8は、スタートレバー17の操作に応じて回転を開始する。ここで、場合によっては、通常、第2サブリール8は、スタートレバー17が操作されても回転しない態様であってもよい。つまり、第2サブリール8は、所定の条件を満たした場合に限り回転してもよい。
台座部13の前面部の右寄りには、押下操作に応じて、図示しない貯留部に貯留されるメダルの払出しを行う精算ボタン19が設けられ、筐体2の下部の正面には、メダルが払出されるメダル払出口20と、メダル払出口20から払出されたメダルを溜めるメダル受け部21が設けられている。筐体2の下部の右寄りには、効果音や音声などの音による演出を行う下部スピーカ22が設けられ、前面扉2aの下部の正面のうち、停止ボタン18L・18C・18Rとメダル受け部21とに上下を挟まれた面には、機種のモチーフに対応したデザインがあしらわれた腰部パネル23が取り付けられている。
次に、図2に示された制御系は、主制御回路30と、主制御回路30に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路30から送信される制御指令に基づいて、一対の上部スピーカ12L・12R、LED類9・10・11と第1サブリール6L・6C・6R、第2サブリール8、バックライト31を制御するサブ制御回路32とを有している。
主制御回路30は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ33を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ33は、予め設定されたプログラムにしたがって制御動作を行うメインCPU34と、記憶手段であるメインROM35及びメインRAM36を有している。
メインCPU34には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路37及び分周器38と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器39及びサンプリング回路40とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ33内で、つまり、メインCPU34の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器39及びサンプリング回路40は省略可能であるが、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくようにしてもよい。
マイクロコンピュータ33のメインROM35には、スタートレバー17を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる内部抽籤テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群などが格納されている。又、サブ制御回路32へ送信するための各種制御指令(コマンド)などが格納されている。サブ制御回路32が主制御回路30へコマンド及び情報などを入力することはなく、主制御回路30からサブ制御回路32への一方向で通信が行われる。メインRAM36には、種々の情報が格納されている。メインRAM36には、例えば、内部当籤役、後述の持越役などの情報などが格納される。
図2において、マイクロコンピュータ33からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)42と、メインリール4L・4C・4Rを回転駆動するメインリール用ステッピングモータ43L・43C・43Rとがある。
更に、メインリール用ステッピングモータ43L・43C・43Rを駆動制御するメインリール用モータ駆動回路44、ホッパー42を駆動制御するホッパー駆動回路41がメインCPU34の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれメインCPU34から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
又、マイクロコンピュータ33が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段として、スタートスイッチ17S、停止スイッチ18LS・18CS・18RS、1−BETスイッチ15S、最大BETスイッチ16S、メダルセンサ20S、精算スイッチ19S、メインリール用リール位置検出回路45、及び払出完了信号回路46がある。
1−BETスイッチ15Sは、1−BETボタン15からの入力を検出し、最大BETスイッチ16Sは、最大BETボタン16からの入力を検出し、各々、BET操作の有無、及びBET数の信号をメインCPU34へ与える。
スタートスイッチ17Sは、スタートレバー17の操作を検出し、遊技開始指令信号(ゲームの開始を指令する信号)を出力する。メダルセンサ20Sは、メダル投入口14に投入されたメダルを検出する。停止スイッチ18LS・18CS・18RSは、対応する停止ボタン18L・18C・18Rの操作に応じて停止指令信号(図柄の変動の停止を指令する信号)を発生する。
メインリール用リール位置検出回路45は、リール回転センサ(フォトセンサ)からのパルス信号を受けて各メインリール4L・4C・4Rの位置を検出するための信号をメインCPU34へ供給する。払出完了信号回路46は、メダル検出部42Sの計数値(ホッパー42から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
図2において、乱数発生器39は、一定の数値範囲(乱数範囲)に属する乱数を発生し、サンプリング回路40は、スタートレバー17が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数を使用することにより、例えば、メインROM35内に格納されている内部抽籤テーブルなどに基づいて内部当籤役などが決定される。内部当籤役(内部当籤役データ)は、その内部当籤役に対応する停止制御の態様、又は表示役などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される有価価値とが間接的に対応付けられているといえる。
メインリール4L・4C・4Rの回転が開始された後、メインリール用ステッピングモータ43L・43C・43Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はメインRAM36の所定エリアに書き込まれる。メインリール4L・4C・4Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはメインリール用リール位置検出回路45を介してメインCPU34に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、メインRAM36で計数されている駆動パルスの計数値が「0」にクリアされる。これによりメインRAM36内には、各メインリール4L・4C・4Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上述のようなメインリール4L・4C・4Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるため、図柄テーブル(図示せず)がメインROM35内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各メインリール4L・4C・4Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
更に、メインROM35内には、図柄組合せテーブルが格納されている。この図柄組合せテーブルでは、役の成立(入賞など)となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞(成立)を表わす入賞判定コード(成立判定コード)とが対応づけられている。上記の図柄組合せテーブルは、左のメインリール4L、中央のメインリール4C、右のメインリール4Rの停止制御時、及び全メインリール4L・4C・4Rの停止後の入賞確認(表示役の確認)を行う場合に参照される。表示役(表示役データ)は、基本的に、有効ラインに沿って並ぶ図柄組合せに対応する役(成立役)である。遊技者には、表示役に対応する有価価値が付与される。
上記乱数サンプリングに基づく抽籤処理(内部抽籤処理など)により内部当籤役や停止用当籤役を決定した場合には、メインCPU34は、遊技者が停止ボタン18L・18C・18Rを操作したタイミングで停止スイッチ18LS・18CS・18RSから送られる操作信号、及び決定された停止テーブルに基づいて、メインリール4L・4C・4Rを停止制御する信号をメインリール用モータ駆動回路44に送る。
当籤した役の入賞を示す停止態様(つまり、入賞態様)となれば、メインCPU34は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー42から所定個数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部42Sは、ホッパー42から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がメインCPU34に入力される。これにより、メインCPU34は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー42の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
サブ制御回路32は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータを主たる構成要素とし、図示はしないが、マイクロコンピュータは、予め設定されたプログラムにしたがって制御動作を行うサブCPUと、記憶手段であるサブROM及びサブRAMとを有している。そして、サブ制御回路32は、主制御回路30から、メインサブ中継回路47及びサブ中継回路48を介して、メインCPU34から供給される信号を受信する。そして、メインCPU34から供給される信号に応じて、サブ制御回路32は第1サブリール6L・6C・6Rの回転を開始した後、第1サブ用ステッピングモータ(図示せず)の各々に供給される駆動パルスの数を計数し、その計数値をサブRAMの所定エリアに書き込む。
第1サブリール6L・6C・6Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスは第1サブリール用リール位置検出回路(図示せず)を介してサブCPUに入力される。こうして得られたリセットパルスにより、サブRAMで計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、サブRAM内には、各第1サブリール6L・6C・6Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上述のような第1サブリール6L・6C・6Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブル(図示せず)が、サブROM内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各第1サブリール6L・6C・6Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
第2サブリール8は、メインCPU34から供給される信号に応じて、回転が開始された後、第2サブ用ステッピングモータ(図示せず)の各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はサブRAMの所定エリアに書き込まれる。第2サブリール8からは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスは第2サブリール用リール位置検出回路(図示せず)を介してサブCPUに入力される。こうして得られたリセットパルスにより、サブRAMで計数されている駆動パルスの計数値が「0」にクリアされる。これにより、サブRAM内には、第2サブリール8について一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上述のような第2サブリール8の回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブル(図示せず)が、サブROM内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、第2サブリール8の一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
なお、サブ制御回路32では音制御回路(図示せず)を制御し、この音制御回路によって一対の上部スピーカ12L・12Rなどから音響を出力する。又、サブ制御回路32は遊技状態表示回路(図示せず)を制御して、一対の上部LED10L・10R、一対の側部LED11L・11R、後部LED9、バックライト31を演出に応じた所定の態様で発光させる。
図3において、前述した主制御回路30が搭載されたメイン制御基板はメイン制御回路ケース50に収納されている。一方、筐体2の左内側面には、サブ制御基板ケース(第1ケース)51と中継基板ケース(第2ケース)52が取り付けられている。サブ制御基板ケース51には、サブ制御回路32が搭載されたサブ制御基板が収納されている。中継基板ケース52には、メインサブ中継回路47及びサブ中継回路48が搭載されたサブ中継基板が収納されている。そして、サブ制御基板ケース51と中継基板ケース52とは、後述するように、その側面同士を当接させて取り付け板(フレーム)62に取り付けられている。
なお、図3において、筐体2の下部には、ホッパー42などが配設されると共に、電源ボックス53が配置されており、更に、筐体2の略中央部においては、一対の背面スピーカ49・49が取り付けられている。
ところで、メイン制御基板、サブ中継基板、及びサブ制御基板には高速・大量処理する電子部品が実装されているため、これら電子部品からの発熱を外部に逃がす放熱対策が各ケースに施されているが、サブ制御基板ケース51の側面と中継基板ケース52の側面を当接させて、サブ制御基板ケース51及び中継基板ケース52が筐体2の内部に配置されるため、これら一対の側面に遮られて、十分に放熱されない。
このため、本実施の形態では、次のようにして、サブ制御基板ケース51及び中継基板ケース52から良好に放熱を行うようにした。図4において、略直方体のサブ制御基板ケース(第1のケース)51及び略直方体の中継基板ケース(第2のケース)52にはそれぞれサブ制御基板54及びサブ中継基板(中継基板55)が収容される。そして、サブ制御基板54と中継基板55とは、後述するように、互いに接続される。なお、サブ制御基板54及び中継基板55の各々は、例えば、矩形の片面プリント基板である。
図4において、サブ制御基板54には、CPUなどの各種電子部品54aが搭載されており(図示の例においては電子部品の一部は省略されている)。又、中継基板55にも電子部品55aが搭載されているが、その一部は省略されている。サブ制御基板ケース51は、サブ制御基板54が取り付けられた制御基板ケース本体(第1基台)56を備えており(制御基板ケース本体56は略平坦な矩形状に形成されている)、制御基板ケース本体56の周辺部は起立壁となっている。そして、この起立壁のうち互いに対向する2つの起立壁56aにはそれぞれ起立壁56aに沿って複数の孔部56bが形成されている。
例えば、サブ制御基板54を制御基板ケース本体56に取り付ける際には、制御基板ケース本体56の4隅に支柱56dを設け、サブ制御基板54の4隅に取り付け穴(図示せず)を設けて、この取り付け穴を介して支柱56dにサブ制御基板54をねじ止めする。
又、サブ制御基板ケース51は、サブ制御基板54用の箱状のケースカバー(第1ケースカバー57)を有しており、第1ケースカバー57を制御基板ケース本体56に装着すると、サブ制御基板54の部品実装面が覆われる。なお、第1ケースカバー57と制御基板ケース本体56との取り付けは、ねじ止めなどによって行われる。
制御基板ケース本体56は、槍状に突出した複数のランス56cを周辺に設けている。一方、第1ケースカバー57は、複数のラッチ部57aを側壁に設けている。そして、制御基板ケース本体56に向かって第1ケースカバー57を押し下げると、ランス56cがラッチ部57aに係止する。このように、第1ケースカバー57を制御基板ケース本体56に係止した後、第1ケースカバー57を制御基板ケース本体56にねじなどで固定する。第1ケースカバー57をねじ止め固定することにより、取り外しが困難となり、不正行為者がサブ制御基板54を容易に操作することを防止できる。
更に、第1ケースカバー57によってサブ制御基板54の部品実装面が覆われるので、サブ制御基板54に防塵対策が施される。又、サブ制御基板54に対して不正行為者が不正操作することを防止できる。
一方、中継基板ケース52は、中継基板55が取り付けられる中継基板ケース本体(第2基台)58を備えており(中継基板ケース本体58は略平坦な矩形状に形成されている)、中継基板ケース本体58の周辺部は起立壁となっている。そして、この起立壁のうち互いに対向する2つの起立壁58aにはそれぞれ起立壁58aに沿って複数の孔部58bが形成されている。
例えば、中継基板55を中継基板ケース本体58に取り付ける際には、中継基板ケース本体58の4隅に支柱58cを設け、中継基板55の4隅に取り付け穴55bを設けて、取り付け穴55bを介して支柱58cに中継基板55をねじ止めする。
又、中継基板ケース52は、中継基板55用の箱状のケースカバー(第2ケースカバー59)を有しており、第2ケースカバー59を中継基板ケース本体58に装着すると、中継基板55の部品実装面が覆われる。なお、第2ケースカバー59と中継基板ケース本体58との取り付けは、ねじ止めなどによって行われる。
第2ケースカバー59は、槍状に突出した一対のランス59cを両翼に設けている。一方、中継基板ケース本体58は、一対のラッチ部58dを対向する起立壁に設けている。そして、中継基板ケース本体58に向かって第2ケースカバー59を押し下げると、ランス59cがラッチ部58dに係止する。このように、第2ケースカバー59を中継基板ケース本体58に係止した後、第2ケースカバー59を中継基板ケース本体58にねじなどで固定する。第2ケースカバー59をねじ止め固定することにより、取り外しが困難となり、不正行為者が中継基板55を容易に操作することを防止できる。
更に、第2ケースカバー59によって中継基板55の部品実装面が覆われるので、中継基板55に防塵対策が施される。又、中継基板55に対して不正行為者が不正操作することを防止できる。
図4に示すように、取り付け板62には、サブ制御基板ケース51及び中継基板ケース52に合わせて複数の位置決め片(屈曲片)63aが形成されている。位置決め片63aを制御基板ケース本体56の側面に当接させると、サブ制御基板ケース51が取り付け板62の所定の位置に位置付けられる。そして、ねじ止めによってサブ制御基板ケース51を取り付け板62に固定する。
図4において、制御基板ケース本体56には、周辺部から部分的に突出する一組のフランジ56eが形成されている。一組のフランジ56eを取り付け板62にねじ止して、サブ制御基板ケース51を取り付け板62に固定できる。
制御基板ケース本体56の両翼(両翼:中継基板ケース本体58と対向する側面に直交する側面)には、外側に突出する複数の突起部56fが形成されている。又、取り付け板62には複数の案内片63bが設けられており、これら案内片63bによって制御基板ケース本体56を中継基板ケース本体58に向かう方向に案内する。これら案内片63bの各々はL字形状であり、取り付け板62の表面と案内片63bとの間に間隙が形成される(この間隙は係合穴63cと呼ばれる)。
制御基板ケース本体56の両翼を案内片63bで案内させつつ、制御基板ケース本体56を取り付け板62上に位置付けて、突起部56fを係合穴63cに嵌入させると(つまり、係合穴63cの終端に突起部56fを当接させると)、サブ制御基板ケース51が取り付け板62上の所定の位置に位置付けられる。そして、位置決めの後、サブ制御基板ケース51を取り付け板62にねじ止めによって固定する。
中継基板ケース本体58には、中継基板ケース本体58から部分的に突出する一組のフランジ58eが形成されている。一組のフランジ58eを取り付け板62にねじ止して、中継基板ケース52を取り付け板62に固定できる。サブ制御基板ケース51の側面と中継基板ケース52の側面とは当接しており、サブ制御基板54と中継基板55とが電気的に接続されている。
次に、図5も参照して、構成を補足しつつ、本発明による遊技機の作用を説明する。サブ制御基板54の一端部には、複数の接続端子(第1接続端子)を有するコネクタ(第1コネクタ)60が実装されている。中継基板55の一端部には、複数の接続端子(第2接続端子)を有するコネクタ(第2コネクタ)61が実装されている。そして、コネクタ60とコネクタ61とが接続されると、サブ制御基板54と中継基板55同士が電気的に接続される。
例えば、コネクタ61が雌コネクタであって、コネクタ60が雄コネクタであるとすると、サブ制御基板54を制御基板ケース本体56に搭載すると、コネクタ60の接続端子(端子ピン)が第1ケースカバー57の一方の側面に設けられた開口(第1開口)64を通って外部に突出する。つまり、コネクタ60の接続端子は開口64に向かうことになる。そして、サブ制御基板54を制御基板ケース本体56に搭載した後、第1ケースカバー57を制御基板ケース本体56に取り付けて、サブ制御基板54の部品実装面を覆う。
同様にして、中継基板55を中継基板ケース本体58に搭載した後、第2ケースカバー59を中継基板ケース本体58に取り付けて、中継基板55の部品実装面を覆う。この際、コネクタ61の接続端子は、第2ケースカバー59の他方の側面に設けられた開口(第2開口)65に向かう(臨む)ことになる。
図5では、コネクタ60は、ハウジングタイプの多極コネクタであって、雄コンタクトが取り付けられているリセプタクルであり、サブ制御基板54の一端部に実装されるライトアングル(L形)コネクタである。なお、コネクタ60においてその接続端子である雄コンタクトの突出部分がシュラウド(壁)で囲われるようにしてもよい。
又、コネクタ61は、ハウジングタイプの多極コネクタであって、雌コンタクトが取り付けられているプラグであり、中継基板55の一端部に実装されるライトアングル(L形)コネクタである。なお、コネクタ61においてその接続端子である雌コンタクトの突出部分がシュラウド(壁)で囲われるようにしてもよい。
前述のしたように、取り付け板62に中継基板ケース52を固定した後、サブ制御基板ケース51(つまり、制御基板ケース本体56)を案内片63bで案内しつつ、取り付け板62上に位置付けて、サブ制御基板ケース51を中継基板ケース52に当接すると(サブ制御基板ケース51の側面(起立壁56aを規定する側面)と中継基板ケース52の側面(起立壁58aを規定する側面)とが当接すると)、コネクタ60の接続端子は開口64から突出しているから、中継基板ケース52に形成された開口65を介してコネクタ61の接続端子を挿入されて、コネクタ60の接続端子がコネクタ61の接続端子に接続される。この結果、サブ制御基板54と中継基板55同士が電気的に接続されることになる。
このようにして、取り付け板62にサブ制御基板ケース51及び中継基板ケース52を配設するだけで、サブ制御基板ケース51と中継基板ケース52とが電気的に接続されることになる。そして、サブ制御基板ケース51及び中継基板ケース52を取り付け板62に取り付けられた後、取り付け板62が筐体2に取り付けられることになる。なお、筐体2に取り付けられた取り付け板62にサブ制御基板ケース51及び中継基板ケース52を取り付けることも可能である(図3参照)。
上述のように、サブ制御基板ケース51が中継基板ケース52に対して位置付けられるという関係をもっているので、サブ制御基板ケース51を中継基板ケース52に着脱自在に配置することができる結果、サブ制御基板54の変更又は差し替えを容易に行うことができる。
又、図3に示すように、サブ制御基板ケース51は中継基板ケース52に対して上側に位置付けられているので、コネクタ60からコネクタ61側にサブ制御基板ケース51の重量が作用することになって、コネクタ60とコネクタ61とが抜けてしまうと事態を回避することができる。
なお、上述の例では、コネクタ60がリセプタクル、コネクタ61がプラグである例について説明したが、コネクタ60がプラグ、コネクタ61がリセプタクルであってもよい。又、コネクタ60のシュラウドがコネクタ61のシュラウドに嵌合することにより、コネクタ60の接続端子がコネクタ61の接続端子にアライメントされて接続されて、コネクタ60とコネクタ61とは、一対のBtoB用コネクタとなっている。
更に、図6も参照して、構成を補足しつつ、本発明による遊技機の作用を説明する。図6において、第1ケースカバー57及び第2ケースカバー59にはそれぞれ複数の放熱用孔部(第1放熱孔64a及び第2放熱孔65a)が形成され、第1放熱孔64a及び第2放熱孔65aによってサブ制御基板54及び中継基板55で発生した温熱が外部に放出される。
具体的には、第1ケースカバー57の4つの側面には、櫛歯状の第1放熱孔64aが開口されている。つまり、第1放熱孔64aは、サブ制御基板54の部品実装面に対向する対向面の周囲から、第1ケースカバー57の4つの側面に向けて櫛歯状に開口されている。同様に、第2ケースカバー59の4つの側面には、櫛歯状の第2放熱孔65aが開口されている。つまり、第2放熱孔65aは、中継基板55の部品実装面に対向する対向面の周囲から、第2ケースカバー59の4つの側面に向けて櫛歯状に開口されている。
前述したように、コネクタ60とコネクタ61とを接続すると、サブ制御基板用の第1ケースカバー57の一側面と中継基板用の第2ケースカバー59の一側面とが当接するが、この際には、これら側面において、第1放熱孔64aと第2放熱孔65aとが互いに合同に対向することになる。ここで、合同に対向するとは、第1放熱孔64aの数及び形状が第2放熱孔65aの数及び形状と一致していることをいう。これら第1放熱孔64a及び第2放熱孔65aを介してサブ制御基板ケース51と中継基板ケース52との内部空気が流通することになる。
なお、サブ制御基板ケース51及び中継基板ケース52はそれぞれ絶縁性の合成樹脂で成形することが望ましい。合成樹脂で形成すれば、支柱や放熱用孔部を形成ことが容易であるばかりでなく、複雑な形状のケースを大量生産することができる。
このように、コネクタ60及び61を接続した際、互いに当接する第1ケースカバー57と第2ケースカバー59とにおいて、当接する側面にそれぞれ設けられた第1放熱孔64aと第2放熱孔65aとが合同に対向するので、当接した側面に遮られることなく、第1ケースカバー57と第2ケースカバー59とは、相互に内部同士が流通可能となって、外部に放熱が行われるので、放熱対策を良好にすることができる。