JP2011092632A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁石による不正行為を広範囲に亘って低コストで検出する。
【解決手段】前側に遊技領域25を画成した板部材26の裏側に裏ユニット31を取付けて遊技盤が構成される。板部材26に、遊技領域25を流下するパチンコ球が通過可能なゲート44が設けられると共に、装飾部材35に、ステージにパチンコ球を取り込み可能な球導入口36aが設けられる。裏ユニット31における装飾部材35の横部分の後方に臨む位置に、板部材26と対向して第1センサ設置部76が設けられる。第1センサ設置部76に、第1磁気センサ71がリード片の延在方向を板部材26の裏面に沿わせる縦向き姿勢で設置される。第1センサ設置部76は、設置された第1磁気センサ71の磁気検出可能範囲が、ゲート44および球導入口36aに及ぶ位置に設けられる。
【選択図】図11

Description

この発明は、遊技領域を流下する遊技球を検出するゲートセンサを有するゲートを遊技盤に備える遊技機に関するものである。
代表的な遊技機であるパチンコ機は、機内にセットされる遊技盤の盤面に画成した遊技領域に枠状の装飾部材が配設され、該装飾部材に形成した窓口に、機裏側に配設した液晶式やドラム式等の図柄表示装置の表示部を臨ませると共に、該図柄表示装置による図柄変動の開始条件を付与する始動入賞装置が遊技領域に配設されている。そして、始動入賞装置に設けた入賞口へのパチンコ球の入賞に基づいて、前記図柄表示装置で図柄組み合わせゲームやリーチ演出が行なわれ、表示部に所定の図柄が停止表示されたときに、大当り遊技状態を発生させて、遊技者に多くの賞球を獲得するチャンスを与えるようになっている。
前記装飾部材の側部には、遊技領域における横部分に開口して遊技領域を流下するパチンコ球を内部に取り込む球導入口が設けられると共に、該装飾部材の下縁部には、内部に取り込まれたパチンコ球を左右に転動させた後に、遊技領域に排出するステージが設けられている。このステージには、前記始動入賞装置の入賞口に高確率で入賞可能な排出経路を含め、該入賞口に対する通入確率が異なる複数の排出経路が設定されている。
また前記パチンコ機では、入賞したパチンコ球を遊技盤に取り込む入賞装置の入賞口だけでなく、遊技領域を流下するパチンコ球が通過可能で、該パチンコ球の通過により入賞装置の入賞口を塞ぐ羽根を開放する等の所定の遊技演出を行なうゲートセンサを有するゲートが、遊技領域における横部分に設けられている。
ここで、パチンコ遊技場においては、パチンコ機のガラス面に磁石を近づけて遊技領域を流下するパチンコ球を始動入賞装置の入賞口に直に誘導したり、あるいは所定箇所に集めたりする「磁石によるゴト行為」と称される不正行為が行なわれることがある。
前記磁石による不正行為に対して、例えば特許文献1のパチンコ機では、遊技盤の裏側に取付けられる集合樋の裏側に磁気センサを配置し、不正行為を意図してガラス面に磁石を近づけたときに、該磁石の磁気を磁気センサで検出して打球発射装置を停止する等の不正防止対策を講じるよう構成されている。
特開昭60−40078号公報
前述したように近年のパチンコ機では、装飾部材の内部にパチンコ球を取り込む球導入口の側方に位置する遊技領域における横部分にゲートを設ける盤面構成が主流となっており、ゲートや球導入口へパチンコ球を誘導する不正行為に対する対策が求められている。しかるに、特許文献1のパチンコ機のように、磁気センサを特定入賞口(始動入賞装置の入賞口)に対応する位置に配置することで、磁石によりパチンコ球を特定入賞口へ直接誘導する不正行為を検出する構成では、ゲートおよび球導入口に対応する夫々の位置に磁気センサを設けなければならず、複数の磁気センサが必要となり、コストが嵩む難点が指摘される。
また特許文献1のパチンコ機では、高性能の磁気センサを用いることで、集合樋の裏側に取付けた磁気センサでガラス面に近づけた磁石の磁気を検出できるようにしてあるが、この場合は磁気センサが高価であるためにコストが嵩むと共に、集合樋から後方に突出する磁気センサが他の部材の取付けの障害となる難点もある。
すなわち本発明は、従来の技術に係る遊技機に内在する前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、磁石による不正行為を広範囲に亘って低コストで検出し得る遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、
前側に遊技領域(25)が画成される板部材(26)および該板部材(26)の裏側に取付けられる裏ユニット(31)を有する遊技盤(24)と、前記板部材(26)に配設されて遊技領域(25)を流下する遊技球を該遊技領域(25)における横部分に開口する球導入口(36a)を介して一時的に受け入れて排出する装飾部材(35)と、前記球導入口(36a)が開口する遊技領域(25)における横部分に配設されて該遊技領域(25)を流下する遊技球を検出可能なゲートセンサ(45)を有するゲート(44)とを備える遊技機において、
前記裏ユニット(31)における前記球導入口(36a)が開口する遊技領域(25)における横部分の後方に臨む位置にセンサ設置部(76)が設けられ、
前記センサ設置部(76)に、一対のリード片(74,74)をケーシング(73)内に接離可能に対向配置して構成された磁気センサ(71)が、該リード片(74,74)の延在方向を前記板部材(26)の裏面に沿わせる姿勢で設置され、
前記センサ設置部(76)は、設置された前記磁気センサ(71)の磁気検出可能範囲が、前記球導入口(36a)およびゲート(44)に及ぶ位置に設けられていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、磁気センサを、板部材の裏面に対向してリード片の延在方向が板部材の裏面に沿う姿勢で配置することで、1つの磁気センサにより磁石を検出し得る範囲が広くなるから、複数の磁気センサを用いることなく装飾部材の球導入口およびゲートに及ぶ広範囲での磁石による不正行為を検出することが可能となり、コストを低廉に抑えることができる。また、板部材の裏面に対向して磁気センサを裏ユニットに配設することで、磁気センサと板部材の前面との離間距離は短かくなるから、検出感度の低い磁気センサを使用することが可能となり、コストを低減することができる。更に、板部材の裏面に対向して磁気センサの設置部を裏ユニットに設けたから、遊技盤の後方に磁気センサが突出することはなく、磁気センサが他の部材の取付けの障害となることはない。
請求項2に係る発明では、前記磁気センサ(71)は、リード片(74)の延在方向が上下方向となる縦向き姿勢で設置されることを要旨とする。
請求項2の発明によれば、磁気センサを縦向き姿勢に配置することで、遊技領域の上下方向の広い範囲での不正行為を検出することが可能となる。
請求項3に係る発明では、前記センサ設置部(76)は、後方に開口して磁気センサ(71)を収容可能な収容部(77)と、該収容部(77)に収容した磁気センサ(71)のケーシング(73)に係脱自在に係合して該磁気センサ(71)を保持する保部片(76d)とを備えることを要旨とする。
請求項3の発明によれば、磁気センサを収容部に後側から収容するだけで、該磁気センサを簡単に位置決め保持することができる。また、磁気センサを収容部に収容することで、該磁気センサを保護し得る。
請求項4に係る発明では、前記遊技領域(25)におけるゲート(44)の配設位置より下流側に普通入賞口(49a)が設けられることを要旨とする。
請求項4の発明によれば、普通入賞口の上流側で遊技球を意図的に集めて遊技釘間に詰まらせる、所謂ぶどうを形成して普通入賞口に遊技球を入賞し易くする不正行為を、ゲートおよび球導入口に対する不正行為を検出する磁気センサで併せて検出することができる。
請求項5に係る発明では、前記遊技領域(25)における装飾部材(35)より下側に、遊技領域(25)を流下する遊技球が入賞可能な入賞口(38b,38c)を有する入賞装置(38)が配設され、
前記裏ユニット(31)における前記入賞装置(38)より側方の位置に、前記板部材(26)と対向して第2のセンサ設置部(78)が設けられ、
前記第2のセンサ設置部(78)に、一対のリード片(74,74)をケーシング(73)内に接離可能に対向配置して構成された第2の磁気センサ(72)が、該リード片(74)の延在方向を前記板部材(26)の裏面に沿わせると共に該延在方向が左右方向となる横向き姿勢で設置され、
前記第2のセンサ設置部(78)は、設置された前記第2の磁気センサ(72)の磁気検出可能範囲が、前記入賞装置(38)の入賞口(38b,38c)に及ぶ位置に設けられていることを要旨とする。
請求項5の発明によれば、装飾部材より下側に設けた入賞装置の入賞口に対する不正行為を第2の磁気センサで検出することができる。また、2つの磁気センサによって、磁石による不正行為を遊技領域の広範囲に亘って監視し得る。
請求項6に係る発明では、前記遊技領域(25)における横部分は、前記装飾部材(35)より左側にのみ画成されていることを要旨とする。
請求項6の発明によれば、装飾部材より左側の遊技領域での不正行為を検出するだけでよい。
本発明に係る遊技機によれば、磁石による不正行為を広範囲に亘って低コストで検出することができる。
本発明の好適な実施例に係るパチンコ機を示す正面図である。 実施例に係るパチンコ機の背面図である。 実施例に係る遊技盤を示す正面図である。 実施例に係る遊技盤を図柄表示装置を配設した状態で示す背面図である。 実施例に係る遊技盤を図柄表示装置を取外した状態で示す背面図である。 実施例に係る遊技盤を図柄表示装置を取外した状態で示す縦断側面図である。 実施例に係る裏ユニットを各可動演出装置を配設した状態で示す正面図である。 実施例に係る裏ユニットを図柄表示装置を取外した状態で示す背面図である。 実施例に係る遊技盤の第1磁気センサの配設部位を示す要部正面図である。 実施例に係る遊技盤の第1磁気センサの配設部位を示す要部背面図である。 実施例に係る遊技盤の第1磁気センサの配設部位を示す要部縦断側面図である。 実施例に係る遊技盤の第1磁気センサの配設部位を示す要部横断平面図である。 実施例に係る遊技盤の第2磁気センサの配設部位を示す要部正面図である。 実施例に係る遊技盤の第2磁気センサの配設部位を示す要部背面図である。 実施例に係る遊技盤の第2磁気センサの配設部位を示す要部縦断側面図である。 実施例に係る裏ユニットの通路形成部における第2磁気センサの配設部位を示す要部正面図である。 実施例に係る裏ユニットの通路形成部における第2磁気センサの配設部位を示す要部背面図である。 実施例に係る裏ユニットを前側から視た分解斜視図である。 実施例に係る裏ユニットを後側から視た分解斜視図である。 実施例に係る遊技盤の要部縦断側面図である。 実施例に係る磁気センサを示す説明図である。 実施例に係るパチンコ機の主要な制御ブロック図である。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、実施例では、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技を行なうパチンコ機を例に挙げて説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に固定される固定枠としての外枠11の開口前面側に、後述する遊技盤24(図3参照)を着脱可能に保持された本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組付けられて、該遊技盤24の裏側に対して、各種図柄を変動表示可能な図柄表示装置13が着脱し得るよう配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤24を透視保護するガラス板14a(図11,図12,図15,図20参照)を備えた装飾枠としての前枠14が開閉可能に組付けられ、遊技盤24の前面(後述する板部材26の前面)とガラス板14aとは予め設定された距離だけ離間する位置に臨むよう構成される。前枠14の下方にパチンコ球(遊技球)を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組付けられると共に、前記前枠14の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿16が一体的に組付けられており、前枠14の開閉に合わせて上球受け皿16も一体的に開閉するよう構成される。
前記中枠12の裏側下部には、前記上下の球受け皿15,16に連通する球供給路および設置枠台に設けた球回収樋に連通する球排出路が夫々形成されたセット部材17が配設されている。このセット部材17には、図2に示すように、パチンコ機10の電源制御を行なう電源装置18、球払出し装置19を駆動制御する払出し制御装置20、打球発射装置を駆動制御する発射制御装置21、外部端末に接続されるインターフェース基板22等が配設される。なお、これらの各装置18,20,21,22は、前記遊技盤24の裏側に配設される主制御装置23に配線接続され、該主制御装置23からの制御信号に基づいて所定の制御を実行するようになっている。
(遊技盤について)
前記中枠12に配設される前記遊技盤24は、図3または図6に示すように、前面(盤面)にパチンコ球が流下可能な遊技領域25が画成され、合板等の木製で平板状の板部材26と、該板部材26の裏面に組付けられて前記図柄表示装置13が着脱可能に配設されると共に、複数の可動演出装置27,28,29や発光演出装置30が配設される裏ユニット31とから構成され、該裏ユニット31に形成された前後に開口する開口部(可視部)31aを介して図柄表示装置13の表示部を前面側から視認し得るよう構成されている。裏ユニット31に形成される開口部31aは、図7に示す如く、該裏ユニット31の上下および左右幅の大部分が開口する大型の開口部であって、該開口部31aの周囲に前記可動演出装置27,28,29や発光演出装置30(図3,図7参照)が配設されている。なお、実施例の板部材26は、一定の厚み寸法(10mm)の平板状に形成される。
(板部材について)
図1または図3に示すように、前記板部材26の前面には、円弧状に形成した案内レール32が配設されると共に、該案内レール32の右方位置に、左端縁が右方に凹む円弧状に形成した第1盤面飾り部材33が配設されている。そして、前記案内レール32および第1盤面飾り部材33により前記遊技領域25が画成され、図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球は、案内レール32で案内されて板部材26の左縁部を上方に移動し、遊技領域25の左側上部に打ち込まれる。また、前記板部材26の盤面には、前記案内レール32の左方(遊技領域25の外側)の上下位置に第2盤面飾り部材34が夫々が配設されている。更に、板部材26の遊技領域25には、前記裏ユニット31に形成された開口部31aの前側に前後に貫通する貫通口(可視部)26aが形成されており、裏ユニット31に形成された開口部31aおよび板部材26の貫通口26aから遊技盤24の可視部が構成される。
(装飾部材について)
前記板部材26に形成されている前記貫通口26aに対し、前後に開口する枠状の装飾部材35が配設される。すなわち、前記裏ユニット31の開口部31aから臨む前記図柄表示装置13の表示部は、前記装飾部材35における前後に開口する窓口35aを介して板部材26の前側に露出して、該図柄表示装置13の表示部で展開される図柄変動演出を前側から視認し得るようになっている。実施例では、装飾部材35の窓口35aに対応する領域が、図柄表示装置13の表示部を前側から視認可能とする遊技盤24の可視部と対応している。また、装飾部材35には、上縁部から左右両縁部に亘り、板部材26より前面に突出する円弧状の庇状部35bが設けられており、前記遊技領域25に打ち出されたパチンコ球が装飾部材35の窓口35aを横切って流下するのを該庇状部35bで規制している。更に、装飾部材35は、図3に示す如く、前記案内レール32および第1盤面飾り部材33の内側に画成される領域の上部における左右方向の略中央から右側の部分および右側部の略全てを覆うように配置されて、実施例の遊技盤24においてパチンコ球が流下可能な前記遊技領域25は、装飾部材35より左側と下側にのみ画成される。すなわち、前記打球発射装置から発射されて遊技領域25の左側上部に打ち込まれたパチンコ球は、全て遊技領域25における装飾部材35より左側の横部分を流下するようになっている。
前記装飾部材35には、図3または図12に示す如く、窓口35aの左側に、遊技領域25における横部分に開口する球導入口36aを介して該遊技領域25を流下するパチンコ球を内部に受け入れる球通路部36が設けられる。また装飾部材35には、窓口35aの下側に、前記球通路部36に左端部で接続して該球通路部36から通出されたパチンコ球を左右に転動可能なステージ37が配設されており、該ステージ37から遊技領域25における下部分(装飾部材35の下側部分)に排出されたパチンコ球が、後述する始動入賞装置38の始動入賞口38b,38c、特別入賞装置39の特別入賞口39bまたは普通入賞口49a,49b等に入賞可能に構成される。なお、ステージ37には、始動入賞装置38の真上にパチンコ球を排出する始動入賞口38b,38cへのパチンコ球の入賞確率が高い排出路等が設けられており、球導入口36aを介してステージ37に取り込まれたパチンコ球は、遊技領域25の横部分から下部分へ直接流下するパチンコ球に比べて始動入賞口38b,38cへのパチンコ球の入賞確率が高いと云える。
(入賞装置について)
前記板部材26には、前記装飾部材35より下方の遊技領域25における下部分に、該遊技領域25を流下するパチンコ球が入賞可能な始動入賞装置(入賞装置)38や特別入賞装置39が配設されている。また、板部材26には、特別入賞装置39の左右両側に、後述する普通入賞口49a,49bが夫々が設けられている。
前記始動入賞装置38は、図3または図13に示す如く、前記板部材26の前面にネジ固定される第1取付ベース板38aの前面側に、前記遊技領域25を流下するパチンコ球が入賞可能な上下の始動入賞口(入賞口)38b,38cが設けられる。そして、前記始動入賞装置38の始動入賞口38b,38cへ入賞したパチンコ球が始動入賞センサ40(図5,図22参照)で検出されることで、図柄表示装置13の表示部で図柄変動が開始されると共に、所定数(例えば5個)のパチンコ球が賞球として前記上下の球受け皿15,16に払い出されるようになっている。なお、前記下側の始動入賞口38cを挟む左右位置には、相互に近接および離間するよう揺動可能な一対の羽根部材41,41が設けられており、第1取付ベース板38aの後面側に固定された装置本体に設けたソレノイドの駆動により羽根部材41,41を揺動することで、下側の始動入賞口38cが開閉されるようになっている。始動入賞装置38の始動入賞口38b,38cについて、区別する場合には上側のものを上部始動入賞口38bと指称すると共に、下側のものを下部始動入賞口38cと指称する。
前記特別入賞装置39は、板部材26の前面にネジ固定される第2取付ベース板39aに、前後に開口する横長の特別入賞口39bが開設されると共に、該第2取付ベース板39aの後面側に、該特別入賞口39bを介してパチンコ球が入賞可能な入賞空間が形成された装置本体が設けられている。また、前記特別入賞口39bを開閉自在に閉成する開閉扉42を装置本体に設けたソレノイドの駆動により開閉することで、特別入賞口39bが開閉されるようになっている。そして、前記図柄表示装置13で行なわれる図柄変動演出の結果、該図柄表示装置13に所定の図柄組み合わせ(例えば同一図柄の三つ揃い等)で図柄が停止表示されることで所謂「大当り」が発生し、これにより特別入賞装置39の特別入賞口39bが開放され、該特別入賞口39bに入賞したパチンコ球が特別入賞センサ43(図5,図22参照)で検出されることで、多数の賞球が上下の下球受け皿15,16に払い出されるよう構成される。なお、始動入賞装置38および特別入賞装置39の各装置本体は、板部材26に穿設された挿通口26bを介して板部材26の後方に所定長さで延出し、両装置本体が裏ユニット31の後述する収容凹部56に収容されるようになっている。
(ゲートについて)
前記板部材26の前面には、図3に示す如く、前記装飾部材35の左側に臨む遊技領域25の横部分で前記球導入口36aより上方位置に、該遊技領域25を流下するパチンコ球が通過可能なゲート44が配設されている。ゲート44には、該ゲート44を通過するパチンコ球を検出した際に、図示しない普通図柄表示装置における普通図柄の変動表示の契機となる入球検知信号を出力するゲートセンサ45が配設される。このゲートセンサ45は、前記主制御装置23に電気的に接続され、該主制御装置23は、ゲート44を通過するパチンコ球をゲートセンサ45が検出したことを条件として、前記始動入賞装置38の羽根部材41,41を開放するか否かの抽選を行なうよう設定されている。
(誘導路について)
前記板部材26の遊技領域25には、複数の遊技釘46が植設されており、遊技領域25を流下するパチンコ球は、該遊技釘46によって流下方向が変更されるようになっている。特に、前記装飾部材35の下側で前記始動入賞装置38を挟む左右両側の遊技領域25には、前記遊技釘46によって始動入賞装置38の始動入賞口38b,38cに向けてパチンコ球を誘導可能な誘導路47,48が夫々形成されている。左右の誘導路47,48の構成は、図3に示すように流路の長さが異なるだけで基本的な構成は同じであるので、左側の誘導路47,48の構成についてのみ説明する。
前記誘導路47,48は、図3または図13に示す如く、始動入賞装置38に設けられる上下の始動入賞口38b,38cに対応して上下2段で形成されている。上側に位置する上段誘導路47は、複数の遊技釘46を、始動入賞装置38の上部始動入賞口38bに向けて斜め下方に傾斜する線に沿って基本的にはパチンコ球の直径より小さい間隔(パチンコ球が落下しない間隔)で板部材26に植設して形成されて、該上段誘導路47に沿って流下するパチンコ球を上部始動入賞口38bに向けて誘導可能に構成される。また下段誘導路48は、始動入賞装置38の下部始動入賞口38cに向けて斜め下方に傾斜する線に沿って複数の遊技釘46を、基本的にはパチンコ球の直径より小さい間隔(パチンコ球が落下しない間隔)で板部材26に植設して形成されて、該下段誘導路48に沿って流下するパチンコ球を下部始動入賞口38cに向けて誘導可能に構成される。上下の誘導路47,48には、その流路の途中に、隣接する遊技釘46,46の間隔をパチンコ球の直径より大きくすることで誘導路47,48に沿って流下するパチンコ球を誘導路外に落下させる複数の落下口47a,48aが設けられており、該落下口47a,48aによって前記上下の始動入賞口38b,38cへのパチンコ球の誘導確率を調節するようになっている。
なお、右側の誘導路47,48の基本的な構成は左側の誘導路47,48と同じであるが、前述したように実施例の遊技盤24では、前記装飾部材35より右側にはパチンコ球が流下可能な遊技領域25が画成されておらず、当該右側の誘導路47,48には、前記ステージ37から排出されたパチンコ球のみが到来する。このことから、右側の誘導路47,48の流路の長さは、左側の誘導路47,48の流路の半分以下であって、後述する1つの右普通入賞口49bの上方をカバーする範囲にのみ設けられる。
(普通入賞口について)
前記板部材26には、前記下段誘導路48の下方位置に、前記特別入賞装置39を挟む左右両側に普通入賞口49a,49bが夫々設けられている。実施例では、図3に示す如く、特別入賞装置39の左側には3つの左普通入賞口49aが、対応する下段誘導路48に略沿った階段状となるよう上下および左右に離間して設けられるのに対し、特別入賞装置39の右側には1つの右普通入賞口49bが設けられる。そして、普通入賞口49a,49bに入賞したパチンコ球を、前記裏ユニット31の後述する球通路57,58に設けた普通入賞センサ50,51(図5,図22参照)が検出することで、所定数(例えば10個)の賞球が前記上下の球受け皿15,16に払い出されるようになっている。なお、下段誘導路48と各普通入賞口49a,49bとの間の遊技領域25にも複数の遊技釘46が植設されて、各普通入賞口49a,49bへのパチンコ球の入賞確率を調節するよう構成される。
前記遊技領域25の最下部、すなわち前記特別入賞装置39の下側には、前記始動入賞口38b,38c、特別入賞口39bおよび各普通入賞口49a,49bに入賞することなく流下したパチンコ球を機裏側に排出するアウト口52が形成されている。
(裏ユニットについて)
前記裏ユニット31は、図18または図19に示す如く、合成樹脂材から形成されて前側に開口する箱状に形成された箱状部53と、該箱状部53とは別体で合成樹脂材から形成されて該箱状部53の下部に着脱自在に組付けられる通路形成部54とを有する。箱状部53の略中央位置に前記開口部31aが開設されると共に、該箱状部53の裏面には、前記図柄表示装置13が着脱自在に装着される装着部55が設けられ、図柄表示装置13は、表示部を開口部31aに臨ませた状態で装着部55に装着される。
前記箱状部53の上および左右の3辺の前端に、外方または内方に向けて前記板部材26と平行に延在する複数のフランジ部53aが夫々形成されると共に、前記通路形成部54の下および左の2辺の前端には、外方に向けて前記板部材26と平行に延在する複数のフランジ部54aが夫々形成されており、該通路形成部54のフランジ部54aにおける前面は、箱状部53に組付けた状態で該箱状部53のフランジ部53aの前面と同一面に臨むよう設定される。そして、裏ユニット31は、箱状部53の上および左右のフランジ部53aの前面および通路形成部54の下および左のフランジ部54aの前面を夫々前記板部材26の裏面に当接した状態で、各フランジ部53a,54aを板部材26にねじ止めすることで板部材26の裏面に位置決め固定される。なお、板部材26の裏面に裏ユニット31を位置決め固定した状態で、該板部材26の裏面と箱状部53における開口部31aの外周囲との間に所要の設置空間が画成され、該設置空間に前記複数の可動演出装置27,28,29や発光演出装置30が配置されて、遊技盤24を装飾するようになっている。
(通路形成部について)
前記通路形成部54における左右方向の略中央には、前記始動入賞装置38および特別入賞装置39における板部材26から後方に突出する装置本体を収容する収容凹部56が画成されている。また通路形成部54には、図7に示す如く、収容凹部56を挟む左右両側の前面に、前記板部材26に設けた左右の普通入賞口49a,49bに対応する球通路57,58が形成されて、各普通入賞口49a,49bに入賞したパチンコ球を球通路57,58を介して遊技盤24の下方へ排出案内するよう構成される。
前記箱状部53における装着部55の下縁から下方に延出する設置壁59の裏面には、ネジ孔が形成された突部60が複数箇所に突設されている。これに対し、通路形成部54には、箱状部53の各突部60と対応する位置に、該突部60が挿脱可能な前側に開口する有底の孔部61が設けられると共に、該孔部61の底を画成する壁には前後に貫通する通孔が形成される。そして、各突部60を対応する孔部61に嵌挿したもとで、通孔に挿通したネジをネジ孔に螺挿することで、箱状部53と通路形成部54とは、設置壁59の裏側に通路形成部54が一部前後に重なる状態で位置決め固定される。
前記箱状部53と通路形成部54との重なり部は、図20に示す如く、具体的には箱状部53の設置壁59と通路形成部54における前記収容凹部56の後側を画成する後壁63の上部とが前後に重なって構成され、両壁59,63の間に、箱状部53に配設された可動演出装置27,28,29や発光演出装置30から導出する配線64を引き回し可能な配線用空間(空間)65が左右方向に延在するように形成される。また、設置壁59の裏面には、配線用空間65に臨む位置に複数の配線フック59aが形成されて、配線用空間65内を引き回される配線64を配線フック59aに係止するよう構成される。なお、通路形成部54の後壁63における設置壁59との重なり部に臨む上端縁および左右端縁には前方に延出する補強用のリブ63aが形成され、該リブ63aの前端と設置壁59との間には隙間が形成され、該隙間を介して配線用空間65に対する配線64の引き込みおよび引き出しが行なわれるようになっている。また箱状部53の設置壁59における後壁63との重なり部の下端縁に、後方に突出する規制片59bが形成されて、該規制片59bの後端は後壁63の前面に当接するよう設定される。すなわち、配線用空間65を引き回される配線64が該空間65の下方に飛び出すのを規制片59bで規制し、前記収容凹部56に収容される始動入賞装置38の装置本体に干渉するのを防止するようにしてある。
(球通路について)
図18に示す如く、前記通路形成部54に形成される各球通路57,58は前方に開口し、該通路57,58を画成する壁部67の前端は、前記フランジ部54aの前面と同一面に位置しており、裏ユニット31を板部材26の裏面に取付けた際には壁部67の前端が板部材26の裏面に当接して、該球通路57,58の前方開口は板部材26により塞がれるようになっている。
左球通路57は、図16に示す如く、上部(収容凹部56から離間する側)に位置する左普通入賞口49aに連通する第1縦通路57a、中部に位置する左普通入賞口49aに連通する第2縦通路57b、および下部(収容凹部56に近接する側)に位置する左普通入賞口49aに連通する第3縦通路57cとを、第1縦通路57aおよび第2縦通路57bの下端に連通して左側から右側に向けて(収容凹部56に対して離間する側から近接する側に向けて)下方傾斜する傾斜通路57dの傾斜下端を第3縦通路57cに連通するよう接続して構成され、3つの普通入賞口49aに入賞したパチンコ球を集合して第3縦通路57cの下流端(下端)に形成した球排出口57eを介して前記セット部材17の球排出路に排出するよう構成される。なお、前記通路形成部54の下辺に形成されるフランジ部54aは、傾斜通路57dを画成する壁部67の下側に一体的に形成されており、該フランジ部54aを前記板部材26に当接固定することで、左球通路57の前端を板部材26の裏面に確実に当接させるようになっている。第3縦通路57cにおける傾斜通路57dの接続部より下側には球検出手段としての左普通入賞センサ50が取付けられ、上部および中部の各左普通入賞口49aに入賞し、傾斜通路57dから第3縦通路57cに流入したパチンコ球、および下部の左普通入賞口49aに入賞して第3縦通路57cに直接流入したパチンコ球を左普通入賞センサ50で検出することで賞球が払い出されるようになっている。
右球通路58は、前記右普通入賞口49bに連通する一つの縦通路58aのみから構成され、右普通入賞口49bに入賞したパチンコ球は、縦通路58aの下流端(下端)に形成した球排出口58bを介して前記セット部材17の球排出路に排出するよう構成される。また、縦通路58aを画成する壁部67の下側にも前記フランジ部54aが一体的に形成されており、該フランジ部54aを前記板部材26に当接固定することで、右球通路58の前端も板部材26の裏面に確実に当接させるよう構成してある。なお、縦通路58aの下端部に球検出手段としての右普通入賞センサ51が取付けられ、右普通入賞口49bに入賞して縦通路58aに流入したパチンコ球を右普通入賞センサ51で検出することで賞球が払い出されるようになっている。
前記両縦通路57c,58aに配設される普通入賞センサ50,51としては、該普通入賞センサ50,51に設けた通孔をパチンコ球が通過する際に、該パチンコ球によって押圧部材が押されることでパチンコ球を検出する機械式のスイッチが用いられるが、通孔をパチンコ球が通過する際の磁気や静電容量の変化によって球検出を非接触で行なう近接センサを用いることもできる。
(裏ユニットの材質について)
前記裏ユニット31を構成する通路形成部54は、箱状部53より軟質な樹脂材料から形成されて、前記球通路57,58を流下するパチンコ球が撥ねるのを抑制し、前記各普通入賞センサ50,51でのチャタリング等の誤検出の発生を抑制し得るようにしてある。これに対し、裏ユニット31を構成する箱状部53は、通路形成部54より剛性が高い樹脂材料から形成されて、前記図柄表示装置13、可動演出装置27,28,29および発光演出装置30を配設した際の変形を防止し得るよう構成される。箱状部53を形成する樹脂材料としては、例えばPC等が挙げられ、通路形成部54を形成する樹脂材料としては、例えばABS等が挙げられる。
(可動演出装置、発光演出装置について)
前記裏ユニット31の箱状部53に配設される可動演出装置27,28,29について、図3または図7を参照してその基本的な構成を簡単に説明する。第1可動演出装置27は、箱状部53における開口部31aの上部前側に本体部が配設され、該本体部に支持されて開口部31aの上縁部に沿って左右方向に延在する第1可動体27aを、前記図柄表示装置13における表示部の前側において上下方向に移動するよう構成される。また第2可動演出装置28は、箱状部53における開口部31aの左上部において前記第1可動演出装置27の本体部より後方に本体部が配設され、該本体部に支持されて開口部31aの上縁部および左縁部に沿って延在する一対の第2可動体28a,28aを、図柄表示装置13における表示部の前側から退避した位置と前側に臨む位置との間で開閉動作するよう構成される。更に、第3可動演出装置29は、箱状部53における開口部31aの右下部に本体部が配設され、該本体部に支持されて開口部31aの右側縁に沿って延在する第3可動体29aを、図柄表示装置13における表示部の前側において左右方向に揺動するよう構成される。なお、第1可動体27aおよび第3可動体29aは、前記装飾部材35の窓口35aの内側領域で動作して常に前側から視認し得るのに対し、第2可動体28aは窓口35aの内側領域と外側領域との間で移動して、その移動位置によって前側からの視認範囲が変化するよう設定される。
前記箱状部53には、開口部31aの上部、下部および右側部に発光演出装置30が夫々配設され、これら発光演出装置30は前記装飾部材35の窓口35aの内側に臨んで、発光により前記図柄表示装置13の表示部の周囲を発光により演出するよう構成される。
(主制御装置について)
前記遊技盤24(裏ユニット31)の裏面に着脱可能に装着される前記図柄表示装置13の裏面には、図2または図4に示す如く、該図柄表示装置13の表示を制御する演出表示制御装置68が配設されている。また図柄表示装置13の裏面には、前記可動演出装置27,28,29を可動制御したり、前記発光演出装置30を発光制御したり、パチンコ機10に配設されるスピーカ69(図22参照)の効果音出力制御等を行なう統括制御装置70が、演出表示制御装置68に隣接して配設されている。パチンコ機10では、制御装置同士または制御装置と遊技部品である可動演出装置27,28,29、発光演出装置30、図柄表示装置13、スピーカ69、始動入賞センサ40、特別入賞センサ43、普通入賞センサ50,51およびゲートセンサ45や後述する磁気センサ71,72が配線または後述する中継基板83,84,85を介して電気的に接続される。
前記主制御装置23には、ゲート44を通過するパチンコ球を検出したゲートセンサ45からの検出信号や、始動入賞口38b,38cに入賞したパチンコ球を検出した始動入賞センサ40からの検出信号や、特別入賞口39bに入賞したパチンコ球を検出した特別入賞センサ43からの検出信号や、普通入賞口49a,49bに入賞したパチンコ球を検出した普通入賞センサ50,51からの検出信号が入力される。主制御装置23は、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU、主制御用CPUの制御プログラムを格納する主制御用ROMおよび必要なデータの書き込みおよび読み出しができる主制御用RAM等の電子部品(何れも図示せず)を備えている。主制御装置23は、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数や変動パターン振分用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を主制御用RAMの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換えており、乱数更新処理(乱数生成処理)を実行するようになっている。例えば、主制御装置23では、始動入賞センサ40から検出信号が入力されると、主制御用CPUが主制御用RAMから大当り判定用乱数を取得し、この大当り判定用乱数と主制御用ROMの大当り判定値とを比較し、大当りとするか否かの大当り抽選(大当り判定)を行なう。また主制御装置23では、前記大当り判定の結果が大当りの場合には、大当り演出のみが含まれる変動パターンテーブルから大当り演出を決定する。これに対して、前記大当り判定の結果がはずれの場合には、はずれ演出のみが含まれる変動パターンテーブルからはずれ演出を決定する。大当り演出およびはずれ演出の決定は、前記大当り判定と同様に、主制御用CPUが主制御用RAMから取得した乱数により行なう。なお、変動パターンテーブルから決定される大当り演出およびはずれ演出の変動パターンは、少なくとも図柄変動ゲームの変動時間および演出内容を特定するものである。そして、パチンコ機10では、主制御装置23の抽選結果に応じて出力された統括制御装置70の制御信号に基づいて、演出表示制御装置68が図柄表示装置13に所定の演出表示を行なわせると共に、主制御装置23の制御により出力された払出し制御装置20の制御信号に基づいて、球払出し装置19によって所定数の賞球が払い出される。また主制御装置23では、ゲートセンサ45から検出信号が入力されると、前記始動入賞装置38の羽根部材41,41を開放するか否かの抽選を行なう。なお、前記パチンコ機10では、統括制御装置70の制御信号に基づいて、可動演出装置27,28,29を作動させたり、各発光演出装置30を発光させたり、スピーカ69から効果音を出力するようになっている。
前述のように、始動入賞口38b,38cに入賞したパチンコ球を検出する始動入賞センサ40からの検出信号は図柄変動ゲームにおいて大当たり抽選の契機となるので、パチンコ機10において始動入賞口38b,38cに対する不正行為を検出する重要性が高い。また、ゲート44を通過するパチンコ球を検出するゲートセンサ45からの検出信号は、前記始動入賞装置38の始動入賞口38b,38cへのパチンコ球の入賞確率を高める羽根部材41,41を開放するか否かの抽選の契機となるので、パチンコ機10においてゲート44に対する不正行為を検出する重要性も高いものである。これに関連して、前記装飾部材35のステージ37から排出されるパチンコ球は、装飾部材35内に取込まれることなく遊技領域25の横部分から下部分に流下するパチンコ球に比べて前記始動入賞口38b,38cへの入賞確率は高く、前記ステージ37に遊技領域25からパチンコ球を取込むための前記球導入口36aに対する不正行為を検出する重要性も高い。
(磁気センサについて)
そこで、実施例に係るパチンコ機10においては、前記ゲート44、球導入口36aおよび始動入賞口38b,38cに対する磁石による不正行為を検出する磁気センサ71,72を対応箇所に設ける対策が施されている。実施例では、ゲート44および球導入口36aに対する不正行為を検出可能な位置に第1磁気センサ71を配設すると共に、始動入賞口38b,38cに対する不正行為を検出可能な位置に第2磁気センサ72を配設している。両磁気センサ71,72は、図21に示す如く、略長方形状のケーシング73の内部に、その長手方向に沿う方向に延在する一対のリード片74,74の一部を接離可能に対向配置して構成されたリードスイッチであって、ケーシング73の長手方向の一端からリード線75が延出するよう構成される。
(第1センサ設置部について)
前記裏ユニット31における箱状部53には、前記遊技領域25における横部分の後方に臨む位置に、前記第1磁気センサ71を設置するための第1センサ設置部76が設けられる。第1センサ設置部76は、図10,図11または図12に示す如く、箱状部53における左端部において、前記フランジ部53aの前面から所定長だけ後退して位置する前壁76aと、該前壁76aの裏面から後方に延出する略角筒状の側壁76bとから後方に開口する第1収容部(収容部)77が画成される。第1収容部77は、第1磁気センサ71を、リード片74の延在方向が上下方向となる縦向き姿勢で収容可能な形状に形成される。また、第1収容部77の上端側の側壁76b後端に当接部76cが、第1収容部77の後方に所定長さで張出すよう形成されると共に、上下方向に延在する一方の側壁76bの下端部(当接部76cから離間する側)に、第1磁気センサ71におけるケーシング73の裏面に係脱自在に係合する弾性変形可能なフック状の保持片76dが形成されている。そして、第1磁気センサ71のケーシング73における上端部を第1収容部77に収容してその裏面を当接部76cに当接した状態で、保持片76dがケーシング73の裏面に係合することで、第1磁気センサ71は縦向き姿勢で第1収容部77内に着脱自在に位置決め固定される。また第1センサ設置部76に位置め固定された第1磁気センサ71は、リード片74,74の延在方向が、前記板部材26の裏面と平行となる姿勢で位置決めされる。第1センサ設置部76に位置決め固定された第1磁気センサ71は、図9に示す如く、前記ゲート44の下方でかつ装飾部材35の球導入口36aの側方に位置して、その磁気検出可能範囲がゲート44および球導入口36aに及ぶ位置に臨むように、当該第1センサ設置部76の位置が設定してある。すなわち、実施例では、第1磁気センサ71の磁気検出可能範囲は、遊技領域25における装飾部材35の左側に位置する横部分を左右方向に横断する領域をカバーするよう第1センサ設置部76の位置が設定される。
(第2センサ設置部について)
前記裏ユニット31における通路形成部54には、前記収容凹部56の左側方の位置に、前記第2磁気センサ72を設置するための第2センサ設置部78が設けられている。第2センサ設置部78は、図14,図15,図16または図17に示す如く、通路形成部54における左球通路57の上方において、前記フランジ部54aの前面と前面が同一面に臨むように位置する前壁78aと、該前壁78aの裏面から後方に延出する略角筒状の側壁78bとから後方に開口する第2収容部79が画成される。第2収容部79は、第2磁気センサ72を、リード片74の延在方向が左右方向となる横向き姿勢で収容可能な形状に形成される。また、第2収容部79の右端側の側壁78b後端に当接部78cが、第2収容部79の後方に所定長さで張出すよう形成されると共に、左右方向に延在する一方の側壁78bの左端部(当接部78cから離間する側)に、第2磁気センサ72におけるケーシング73の裏面に係脱自在に係合する弾性変形可能なフック状の保持片78dが形成されている。そして、第2磁気センサ72のケーシング73における右端部を第2収容部79に収容してその裏面を当接部78cに当接した状態で、保持片78dがケーシング73の後面に係合することで、第2磁気センサ72は横向き姿勢で第2収容部79内に着脱自在に位置決め固定される。また第2センサ設置部78に位置め固定された第2磁気センサ72は、リード片74,74の延在方向が、前記板部材26の裏面と平行となる姿勢で位置決めされる。第2センサ設置部78に位置決め固定された第2磁気センサ72は、図13に示す如く、前記始動入賞装置38の側方でかつ左普通入賞口49aの上方に位置して、その磁気検出可能範囲が始動入賞装置38の上下の始動入賞口38b,38c、特別入賞装置39の特別入賞口39bおよび左右の上下の誘導路47,48の落下口47a,48aに及ぶ位置に臨むように、当該第2センサ設置部78の位置が設定してある。なお、実施例では、第2磁気センサ72の磁気検出可能範囲は、3つの左普通入賞口49aおよび1つの右普通入賞口49bにも及ぶように第2センサ設置部78の位置が設定されている。
すなわち、実施例では、遊技領域25の横部分に対応して縦向き姿勢で配設された第1磁気センサ71および遊技領域25の下部分に対応して横向き姿勢で配設された第2磁気センサ72の磁気検出可能範囲が、当該遊技盤24に画成されてパチンコ球が流下可能な遊技領域25の略全体をカバーし得るよう構成される。なお、リードスイッチである磁気センサには、該センサに近接する部分ではあっても構造に起因して磁気を検出不能な不感知領域が存在するが、実施例では2つの磁気センサ71,72は、一方の不感知領域を他方の磁気検出可能範囲で相互にカバーし得る配置としてある。
(基板設置部について)
前記裏ユニット31における通路形成部54の裏面には、図4,図5,図8または図19に示す如く、第1〜第3中継基板設置部80,81,82が左右方向に隣接して形成されている。そして、前記第1〜第3中継基板設置部80,81,82には、複数のコネクタ接続部が設けられた第1〜第3の中継基板83,84,85が配設されて、該第1〜第3の中継基板83,84,85に設けたコネクタ接続部に対して、前記可動演出装置27,28,29や発光演出装置30等の遊技部品に接続した配線64が接続されると共に、前記統括制御装置70に接続した配線を第1〜第3の中継基板83,84,85にコネクタ接続するよう構成されている。裏ユニット31を裏側から視た図5において右側に位置する第1中継基板設置部80は、前記左球通路57の裏側に位置し、同図5において左側に位置する第3中継基板設置部82は、前記右球通路58より右側で前記収容凹部56の裏側に位置し、同図5において中央に位置する第2中継基板設置部81は、前記収容凹部56の裏側に位置している。なお、通路形成部54における第1中継基板設置部80が設けられる部位は前方に凹設されて、その前部側に前記第2センサ設置部78が形成されている。また、前記第1および第2磁気センサ71,72に接続するリード線75,75は、第2中継基板設置部81に配設された第2中継基板84にコネクタ接続されて、両磁気センサ71,72が統括制御装置70に電気的に接続されるようになっている。そして、各磁気センサ71,72が磁気を検出すると、検出信号が第2中継基板84を介して統括制御装置70に送られ、該統括制御装置70では、異常報知を行なうよう設定される。この異常報知としては、例えばパチンコ機10に設けられる全ての発光装置を点滅したり、前記スピーカ69により異常を音声により報知する等が挙げられる。
前記基板設置部80,81,82は、基本的には同じ構造であって、中継基板83,84,85の一端に係止する係止部86と、中継基板83,84,85の他端に係脱自在に係合する弾性変形可能な係止フック87とが通路形成部54に一体形成されて構成される。そして、基板設置部80,81,82に対して中継基板83,84,85を取付けたり取外す際には、係止フック87を弾性変形して中継基板83,84,85の他端に係止したり離脱することで行なわれる。
〔実施例の作用〕
次に、前述した実施例に係るパチンコ機の作用につき説明する。
前記遊技領域25に打ち出されたパチンコ球は、前記装飾部材35の左側の遊技領域25を、前記複数の遊技釘46に当たることによって不規則な流路を流下する。そして、遊技領域25を流下するパチンコ球が装飾部材35の前記球導入路36aから球通路部36に通入すると、該パチンコ球は前記ステージ37に通出され、該ステージ37を左右に転動した後に遊技領域25に排出され、このパチンコ球は始動入賞装置38の上部始動入賞口38bや普通入賞口49a,49bに入賞可能となる。何れの入賞口38b,49a,49bにも入賞しなかったパチンコ球は、前記アウト口52から盤裏側に排出される。
前記球通路部36に通入しなかったパチンコ球は、前記左側の上下の誘導路47,48の傾斜上端部に至る。そして、上段誘導路47に導入されたパチンコ球は、前記始動入賞装置38の上部始動入賞口38bに向けて誘導され、該上部始動入賞口38bに入賞可能となる。また、下段誘導路48に導入されたパチンコ球は、始動入賞装置38の下部始動入賞口38cに向けて誘導される。なお、前記羽根部材41,41が閉鎖状態であれば、下部始動入賞口38cにはパチンコ球が入賞不能な状態であるので、下段誘導路48で誘導されたパチンコ球は遊技領域25を最下端まで流下して前記アウト口52から盤裏側に排出される。なお、前記上下の誘導路47,48には、複数の落下口47a,48aが形成されているから、該誘導路47,48で誘導される全てのパチンコ球が上下の始動入賞口38b,38cまで誘導されるものではなく、一部のパチンコ球は誘導途中で落下口47a,48aから路外に落下する。但し、上段誘導路47の落下口47aから落下したパチンコ球は、下段誘導路48で始動入賞装置38の下部始動入賞口38cに向けて誘導される可能性はある。
前記下段誘導路48の落下口48aから落下したパチンコ球は、遊技釘46に当たることによって不規則に方向を変えつつ流下し、前記複数の左普通入賞口49aに入賞可能となる。また、左普通入賞口49aに入賞しなかったパチンコ球は、前記アウト口52から盤裏側に排出される。
前記装飾部材35の横部分の遊技領域25を流下するパチンコ球が前記ゲート44を通過すると、前記ゲートセンサ45の球検出に基づいて前記普通図柄表示装置による抽選が行なわれる。そして、抽選の結果、当りとなった場合は、前記始動入賞装置38の羽根部材41,41が開放されて、下部始動入賞口38cへの入賞確率が高まる。始動入賞装置38の上部または下部の始動入賞口38b,38cにパチンコ球が入賞すると、前記主制御装置23の制御信号に基づいて、前記図柄表示装置13の図柄が変動開始され、所要の図柄組合わせゲームが展開される。そして、前記図柄表示装置13で展開される図柄変動ゲームの結果、図柄表示装置13に所定の図柄組合わせで図柄が停止表示されたときに、前記特別入賞装置39の開閉扉42が閉状態から開状態に作動することで特別入賞口39bを開放して所謂大当りが発生し、多数の賞球の獲得が可能となる。
(磁気センサに関する作用について)
前述したように、前記図柄表示装置13による図柄変動ゲームを開始させる契機となる始動入賞装置38の始動入賞口38b,38cは、不正行為を意図している不正遊技者が磁石を用いた不正行為で狙われ易い部位である。この不正行為としては、前記ガラス板14aに近づけた磁石でパチンコ球を吸着して、上部始動入賞口38bや開放状態となった下部始動入賞口38cに直にパチンコ球を入賞させる行為や、前記上下の誘導路47,48の落下口47a,48aの下側に磁石でパチンコ球を集めてわざと詰まらせる行為が挙げられる。しかるに、前記始動入賞口38b,38cに直にパチンコ球を入賞させる不正行為や、前記誘導路47,48の落下口47a,48aをパチンコ球で塞ぐ不正行為がなされた場合は、始動入賞口38b,38cへの入賞確率が異常に上昇するため、遊技店では不正行為を容易に知ることができる。このため、不正遊技者は、始動入賞口38b,38cを直接狙うことなく、前記羽根部材41,41を開放させる契機となるゲート44へのパチンコ球の通過確率を高めたり、ステージ37にパチンコ球がより多く取り込まれるように、ゲート44や球導入口36aに対して前述した不正行為を行なう場合がある。
この場合に、前記板部材26の裏側における前記遊技領域25の横部分に後方に、図9〜図12に示す如く、前記第1磁気センサ71が配設され、しかも該磁気センサ71は、磁気検出可能範囲が、ゲート44および球導入口36aに及ぶ位置に臨むように配置されている。従って、ゲート44や球導入口36aの前側に臨むガラス板14aに磁石が近づけられたときには、該磁石の磁力を第1磁気センサ71で検出して不正行為が行なわれていることを発見することができる。そして、第1磁気センサ71が磁気を検出した場合は、前記統括制御装置70の制御下に異常報知が行なわれ、不正行為を防ぐことができる。
ここで、前記ゲート44および球導入口36aが臨む遊技領域25の横部分は上下方向に長い部分であり、前記第1磁気センサ71を、前述したようにリード片74の延在方向が前記板部材26の裏面と平行で、かつリード片74の延在方向が上下方向に沿う縦向き姿勢で配置することで、1つの第1磁気センサ71による磁気を検出し得る範囲は上下方向に長い横部分に対応し、複数の磁気センサを用いることなくゲート44および球導入口36aに及ぶ広範囲での磁石による不正行為を検出することが可能となり、コストを低廉に抑えることができる。また、図11に示す如く、前記板部材26の裏面に対向して第1磁気センサ71を裏ユニット31に配設することで、第1磁気センサ71と板部材26の前面との離間距離は短かくなるから、検出感度の低い磁気センサを使用することが可能となり、コストを低減することができる。しかも、第1磁気センサ71の第1センサ設置部76を裏ユニット31に設け、かつ第1磁気センサ71の姿勢を長手方向(リード片74の延在方向)が上下方向に沿うようにしているから、遊技盤24の後方に第1磁気センサ71が突出することはなく、第1磁気センサ71が他の部材の取付けの障害となることはない。なお、第1センサ設置部76の前壁76aは、裏ユニット31におけるフランジ部53aの前面から所定長さだけ後退して位置するよう設定してあるから、該前壁76aと板部材26の裏面との間には隙間が形成され、前記ゲートセンサ45から導出する配線等が前壁76aと板部材26とで挟み込まれるのは防止される。
前記板部材26の裏側における前記始動入賞装置38の左側に、図13に示す如く、前記第2磁気センサ72が配設され、しかも該磁気センサ72は、磁気検出可能範囲が、始動入賞装置38の上下の始動入賞口38b,38cおよび左右の上下の誘導路47,48の落下口47a,48aに及ぶ位置に臨むように配置されている。従って、上下の始動入賞口38b,38cの前側に臨むガラス板14aおよび上下の落下口47a,48aの下側に臨むガラス板14aに磁石が近づけられたときには、該磁石の磁力を第2磁気センサ72で検出して不正行為が行なわれていることを発見することができる。そして、第2磁気センサ72が磁気を検出した場合は、前記統括制御装置70の制御下に異常報知が行なわれ、不正行為を防ぐことができる。すなわち、実施例のパチンコ機10は、前記ゲート44や球導入口36aを介して始動入賞口38b,38cを関接的に狙う不正行為のみならず、該始動入賞口38b,38cを直接的に狙う不正行為をも検出することができる。
ここで、不正遊技者は、磁石を用いて前記普通入賞口49a,49bに直にパチンコ球を入賞させることで、賞球を不正に稼ぐ行為を行なう場合がある。しかるに、前記第2磁気センサ72の磁気検出可能範囲は、左右の普通入賞口49a,49bにも及ぶように設定されているから、該普通入賞口49a,49bに直にパチンコ球を不正入賞させるためにガラス板14aに近づけた磁石の磁気も、該第2磁気センサ72で検出することができる。すなわち、第2磁気センサ72では、始動入賞装置38へのパチンコ球の誘導確率を不正に上げるための行為および普通入賞口49a,49bへ直にパチンコ球を不正入賞させる行為の何れをも検出することができる。また、第2磁気センサ72の磁気検出可能範囲は、特別入賞装置39の特別入賞口39bにも及ぶように設定されているから、「大当り」の発生時において特別入賞口39bが開放された際に、パチンコ球を磁石を用いて不正入賞させる行為も検出することができる。
前記始動入賞装置38や普通入賞口49a,49bが臨む遊技領域25の下部分は左右方向に長い部分であり、前記第2磁気センサ72を、前述したようにリード片74の延在方向が前記板部材26の裏面と平行で、かつリード片74の延在方向が左右方向に沿う横向き姿勢で配置することで、1つの第2磁気センサ72による磁気を検出し得る範囲は左右方向に長い下部分に対応し、複数の磁気センサを用いることなく始動入賞装置38や普通入賞口49a,49bに及ぶ広範囲での磁石による不正行為を検出することが可能となり、コストを低廉に抑えることができる。また、図15に示す如く、前記板部材26の裏面に対向して第2磁気センサ72を裏ユニット31に配設することで、第2磁気センサ72と板部材26の前面との離間距離は短かくなるから、検出感度の低い磁気センサを使用することが可能となり、コストを低減することができる。しかも、第2磁気センサ72の第2センサ設置部78を裏ユニット31に設け、かつ第2磁気センサ72の姿勢を長手方向(リード片74の延在方向)が左右方向に沿うようにしているから、遊技盤24の後方に第2磁気センサ72が突出することはなく、第2磁気センサ72が他の部材の取付けの障害となることはない。
ここで、不正遊技者が磁石を用いて前記普通入賞口49a,49bを狙う不正行為としては、該普通入賞口49a,49bの上流側の遊技領域25において、該普通入賞口49a,49bへ向けてパチンコ球が流下し易いように遊技釘46間にパチンコ球を詰まらせる行為が考えられる。この場合において、左普通入賞口49aの上流側の遊技領域25にの後方には、前記ゲート44および球導入口36aに対する不正行為を検出する第1磁気センサ71が配置されているから、左普通入賞口49aの上流側の遊技領域25でパチンコ球を詰まらせる不正行為は、当該第1磁気センサ71で検出することができる。なお、実施例のパチンコ機10では、前述したように前記装飾部材35の側方においてパチンコ球が流下可能な遊技領域25は左側にのみ設けられているから、前記右普通入賞口49bに対して上流側の遊技領域25でパチンコ球を詰まらせる不正行為を検出する磁気センサを設ける必要はなく、左側の遊技領域25での不正行為のみを検出すれば足りるから磁気センサの数を低減し得る。
すなわち実施例では、図9および図13に示す如く、遊技領域25の横部分に対応して第1磁気センサ71を縦向き姿勢で配置すると共に、遊技領域25の下部分に対応して第2磁気センサ72を横向き姿勢で配置することで、必要最低限の数のセンサでパチンコ球が流下可能な遊技領域25の略全体の不正行為を検出可能にカバーし得る。また各磁気センサ71,72は、対応するセンサ設置部76,78に対して収容部77,79に後側から収容するだけ、当接部76c,78cおよび保持片76d,78dを介して簡単に位置決め保持することができる。そして、収容部77,79に収容された磁気センサ71,72は、板部材26に裏ユニット31を組付けする際等に、他の部品に接触等して破損するのを好適に防止することができる。
(裏ユニットの作用について)
前記箱状部53に対して通路形成部54は、各突部60を対応する孔部61に夫々嵌挿したもとで、各孔部61の底壁に形成した通孔に挿通したネジを突部60のネジ孔に螺挿することで位置決め固定される。そして、箱状部53に通路形成部54を組付けることで構成された裏ユニット31は、前記各フランジ部53a,54aの前面を板部材26の裏面に当接してネジ止めすることで該板部材26の裏面に位置決め固定される。箱状部53は、通路形成部54に比較して剛性が高く、複数の前記可動演出装置27,28,29や発光演出装置30を配設した際の変形を抑制し得るよう構成されているから、板部材26に裏ユニット31を配設した際の各可動演出装置27,28,29や発光演出装置30を適正な位置に保持することができる。また、剛性の高い箱状部53に対して突部60と孔部61との嵌合構造により通路形成部54を固定しているから、両者53,54を正確に位置決めすることができると共に、当該通路形成部54の変形も抑制され、通路形成部54に設けた各球通路57,58と、板部材26に設けた対応する普通入賞口49a,49bとを連通するように位置決めすることができる。
前記各左普通入賞口49aに入賞したパチンコ球は、前記左球通路57に通入して集合され、前記第3縦通路57cを落下する過程で、前記左普通入賞センサ50で検出される。また右普通入賞口49bに入賞したパチンコ球は、前記右球通路58に通入して縦通路58aを落下する過程で、前記右普通入賞センサ51で検出される。左右の普通入賞センサ50,51によるパチンコ球の検出信号に基づき、前記主制御装置23の制御により出力された払出し制御装置20の制御信号に基づいて、前記球払出し装置19によって所定数の賞球が払い出される。
前記通路形成部54は、剛性の高い前記箱状部53に比較して軟質に形成してあるから、前記各普通入賞口49a,49bを介して対応する球通路57,58に通入して流下するパチンコ球が該通路57,58を画成する壁部内面に当たった際に撥ねるのを抑制することができ、前記普通入賞センサ50,51でのチャタリング等の検出不良の発生を抑制し得る。また、箱状部53に比較して軟質な通路形成部54では、球通路57,58をパチンコ球が流下するときに壁部内面に当たった際の騒音を、箱状部53と同一材質である場合に比べて低減することができる。しかも、設計変更の頻度の高い通路形成部54を、設計変更の頻度の低い箱状部53と別体で形成して着脱自在に組付けるよう構成してあるので、裏ユニット31において通路形成部54のみの設計変更に簡単かつ低コストで対応することができる。すなわち、設計変更の頻度の高い通路形成部54を箱状部53とは別体で構成することで、該通路形成部54と箱状部53との材質を変えることができ、これにより通路形成部54のみの設計変更に簡単かつ低コストで対応し得、かつ普通入賞センサ50,51での検出不良や騒音を抑制し得るものである。
また、前記通路形成部54の裏面に形成された各基板設置部80,81,82に対して対応する中継基板83,84,85を着脱自在に保持するための係止フック87は、該通路形成部54に一体に形成されて該係止フック87も軟質である。従って、基板設置部80,81,82に対して中継基板83,84,85を着脱する際の係止フック87の弾性変形が容易で作業性が良好になると共に、通路形成部54および係止フック87を箱状部53と同一材質で形成した場合に比べて該係止フック87の破損を抑制することができる。
前記箱状部53と通路形成部54との重なり部に画成された前記配線用空間65には、図20に示す如く、箱状部53に配設されている各可動演出装置27,28,29や発光演出装置30から導出する配線64の一部が引き回されて、その端部は前記第2中継基板84にコネクタ接続される。すなわち、配線用空間65に引き回される配線64を保護することができる。しかも、配線用空間65は、別体で形成された箱状部53と通路形成部54とを組付けることで画成するようにしたものであるから、箱状部53と通路形成部54とを一体で形成したものに比べ、別途配線用空間を画成するための加工を施したり形状を設定する必要はなく、低コストで配線64を保護するための配線用空間65を簡単に画成し得る。
なお、図20に示す如く、前記箱状部53の設置壁59における配線用空間65に臨む部分に配線フック59aを形成して、該配線フック59aで前記配線64を係止し、かつ設置壁59の下端縁に前記規制片59bを形成してあるから、配線用空間65を引き回されている配線64が、前記通路形成部54の収容凹部56内に垂れ下がることは防止され、該収容凹部56に収容される前記始動入賞装置38の装置本体と干渉することはない。
(変更例)
本願は前述した実施例の構成に限定されるものではなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
(1) 遊技盤を構成する板部材は、木製に限らず、アクリルやポリカーボネート等の光透過性の合成樹脂材からなる透明板であってもよい。そして、板部材を透明板で構成した場合は、貫通口を設けることなく該透明板自体を透かして図柄表示装置の表示部を前側から視認可能とし得る。
(2) 実施例では、遊技領域における下部分の左側に3つの左普通入賞口を設けたが、該左普通入賞口は1つ、2つ、あるいは4つ以上であってもよい。
(3) 実施例では、始動入賞装置の始動入賞口を上下2段で形成したが、上または下の何れか1つであってもよく、その場合は誘導路も対応する位置に1つ形成されていればよい。
(4) 実施例では、箱状部と設置壁に対して通路形成部の左右方向の一部(後壁)が前後に重なる場合で説明したが、設置壁に対して通路形成部が左右方向の全長に亘って前後に重なる構成として、該通路形成部の左右方向の全長に亘って配線用空間を画成するよう構成してもよい。
(5) 実施例では、通路形成部の裏面に3つの基板設置部を形成したが、該基板設置部は1つ、2つ、あるいは4つ以上であってもよい。
(6) 実施例では、装飾部材の側方において左側にのみパチンコ球が流下する遊技領域を形成したが、装飾部材の左右両側にパチンコ球が流下する遊技領域が形成されるものであってもよい。
(7) 実施例では、磁気センサを装飾部材の左側方および下方左側(始動入賞装置の左側)に配設したが、装飾部材の下方右側(始動入賞装置の右側)に配設してもよく、また装飾部材の外側に形成される遊技領域の形態が、例ば左右方向の中央を挟んで対称であれば、第1磁気センサおよび第2磁気センサを左右対称に配置する構成を採用し得る。
(8) 遊技機としては、パチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機やパチンコ球を用いたスロットマシン等、その他各種の遊技機であってもよい。
(付記)
第1および第2磁気センサは、各センサの不感知領域が磁気検出可能範囲で相互にカバーされるように配置される。
この構成によれば、単一の磁気センサでは検出できない領域を無くすことができる。
24 遊技盤
25 遊技領域
26 板部材
31 裏ユニット
35 装飾部材
36a 球導入口
38 始動入賞装置(入賞装置)
38b 上部始動入賞口(入賞口)
38c 下部始動入賞口(入賞口)
44 ゲート
45 ゲートセンサ
49a 左普通入賞口(普通入賞口)
71 第1磁気センサ(磁気センサ)
72 第2磁気センサ(第2の磁気センサ)
73 ケーシング
74 リード片
76 第1センサ設置部(センサ設置部)
76d 保持片
77 第1収容部(収容部)
78 第2センサ設置部(第2のセンサ設置部)

Claims (6)

  1. 前側に遊技領域が画成される板部材および該板部材の裏側に取付けられる裏ユニットを有する遊技盤と、前記板部材に配設されて遊技領域を流下する遊技球を該遊技領域における横部分に開口する球導入口を介して一時的に受け入れて排出する装飾部材と、前記球導入口が開口する遊技領域における横部分に配設されて該遊技領域を流下する遊技球を検出可能なゲートセンサを有するゲートとを備える遊技機において、
    前記裏ユニットにおける前記球導入口が開口する遊技領域における横部分の後方に臨む位置にセンサ設置部が設けられ、
    前記センサ設置部に、一対のリード片をケーシング内に接離可能に対向配置して構成された磁気センサが、該リード片の延在方向を前記板部材の裏面に沿わせる姿勢で設置され、
    前記センサ設置部は、設置された前記磁気センサの磁気検出可能範囲が、前記球導入口およびゲートに及ぶ位置に設けられている
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記磁気センサは、リード片の延在方向が上下方向となる縦向き姿勢で設置される請求項1記載の遊技機。
  3. 前記センサ設置部は、後方に開口して磁気センサを収容可能な収容部と、該収容部に収容した磁気センサのケーシングに係脱自在に係合して該磁気センサを保持する保部片とを備える請求項2記載の遊技機。
  4. 前記遊技領域におけるゲートの配設位置より下流側に普通入賞口が設けられる請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
  5. 前記遊技領域における装飾部材より下側に、遊技領域を流下する遊技球が入賞可能な入賞口を有する入賞装置が配設され、
    前記裏ユニットにおける前記入賞装置より側方の位置に、前記板部材と対向して第2のセンサ設置部が設けられ、
    前記第2のセンサ設置部に、一対のリード片をケーシング内に接離可能に対向配置して構成された第2の磁気センサが、該リード片の延在方向を前記板部材の裏面に沿わせると共に該延在方向が左右方向となる横向き姿勢で設置され、
    前記第2のセンサ設置部は、設置された前記第2の磁気センサの磁気検出可能範囲が、前記入賞装置の入賞口に及ぶ位置に設けられている請求項1〜4の何れか一項に記載の遊技機。
  6. 前記遊技領域における横部分は、前記装飾部材より左側にのみ画成されている請求項1〜5の何れか一項に記載の遊技機。
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