JP5730758B2 - 耐久性改善剤及びセメント組成物 - Google Patents

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Description

本発明は耐久性改善剤及びセメント組成物に関する。詳しくは、凍結融解抵抗性(耐凍害性)の低下を誘引せず、良好なセメント組成物を形成し、乾燥収縮を大幅に抑制することのできるセメント組成物用耐久性改善剤及びこれを含有するセメント組成物に関する。
セメント組成物の凍結融解抵抗性は、収縮低減効果と並んで、セメント組成物の耐久性の重要な項目の一つである。セメント組成物が凍結融解抵抗性を備えることは、特に寒冷地では必須の要件である。凍結融解抵抗性を向上させる技術として、高性能減水剤と天然樹脂酸塩を主成分とするAE剤を含有することを特徴とする耐凍害性セメント混和材(特開2000−95551(特許文献1))が報告されている。しかし、該混和剤の凍結融解抵抗性の付与効果は不十分である。しかも該混和剤と併せて、収縮低減効果を期待して別途収縮低減剤をセメント組成物に添加すると、該セメント組成物の凍結融解抵抗性が著しく損なわれるという欠点があった。従来、凍結融解抵抗性を確保する手段は、セメント組成物の高強度化やセメント組成物製造後の養生工程において対策を行うしかなく、その効果は不十分であり、簡便に凍結融解抵抗性を向上させる新たな耐久性改善剤の開発が待たれていた。
セメント水和物中に微細な空気泡を連行することは、凍結融解抵抗性の向上に非常に有効である。そのため、空気連行成分をセメント組成物中に添加するのが一般的であるが、以下の理由により、必ずしも、凍害を防ぐ手段とはなり得ない。
空気連行成分添加で凍害を防ぎ得ない第1の理由としては、消泡はセメント水和物が硬化する過程で起こるが、空気連行成分はセメント水和物が硬化する前に添加されるので、硬化後には空気泡が十分連行されていない場合もあり得ることが挙げられる。
空気連行成分添加で凍害を防ぎ得ない第2の理由としては、セメント水和物中で氷が生成するためには氷晶核が必要であるため、セメント水和物中の空気量の凍害の抑制への寄与度は低い可能性もあることが挙げられる。氷の生成は確率論的な偶然現象とも言える。
空気連行成分添加で凍害を防ぎ得ない第3の理由としては、凍害の発生度がセメント組成物に使用される材料により大きく異なることが挙げられる。例えば、セメント水和物の材料として、含水率の大きい骨材、強度が小さい骨材、或いは強度発現が遅いセメントを用いた場合には、セメント水和物中の凍結水量が多量であること、凍結膨張に耐えうる強度がないことから、凍害を受けやすくなる。
空気連行成分添加で凍害を防ぎ得ない第4の理由としては、セメント水和物に含まれる特定の成分が、該セメント水和物が凍結した際に高濃度化し、副次的に劣化を促進することが挙げられる。このような成分として、例えば塩素イオンや水素イオンが報告されている。塩素イオンの高濃度化はモル濃度上昇により過冷却を誘引し、セメント水和物中にアイスレンズを発生させる。水素イオンの高濃度化は、アルカリ骨材反応の原因となる。
空気連行成分添加で凍害を防ぎ得ない第5の理由としては、セメント水和物中の空隙構造が凍害に影響を及ぼすことが挙げられる。セメント組成物の凍結は空隙径に依存して進行する。即ち、粗大な空隙中の水分ほど過冷却が小さく、高い温度で凍結する。セメント水和物の空隙の連続性が高い場合も、連続して氷が不凍水を捕捉することにより凍結水量が増加し凍害を顕在化する。このように、凍害の要因は多岐にわたるため、セメント組成物中に空気を導入するのみで改善できるとは限らない。
また、セメント組成物に空気連行剤を添加して空気を連行しても、セメント粒子に非吸着な収縮低減剤を併用すると、連行された空気泡の径を該収縮低減剤が増大させ、その結果、気泡径、気泡間隔係数が増大し、凍結融解抵抗性は著しく低下する。一般的に気泡間隔係数が250μm以下の場合には、凍結融解抵抗性に優れるとされるが、気泡間隔係数が250μm以下の場合も、セメント粒子に非吸着な収縮低減剤がセメント組成物中の細孔中水分に含まれることで、セメント組成物の凍結融解抵抗性が著しく損なわれるとの報告がなされている(コンクリート工学年次論文集、2007年7月、第30巻、1188(非特許文献1参照))。
一方、一般にセメント組成物用収縮低減剤(以下、収縮低減剤ということがある)は、得られるセメント組成物の耐久性に悪影響を及ぼす乾燥収縮量を低減する目的で使用される。収縮低減剤としては水溶性を保つ化合物(特開2001−163653号公報(特許文献2)、非水溶性の化合物(例えば特開平2−124750号公報(特許文献3)参照)が挙げられる。
しかし、いずれの収縮低減剤も添加量の増加に伴い、セメント組成物の収縮抑制量は増加するが、一方で、著しくセメント組成物の凍結融解抵抗性を低下させる問題があった。この問題を回避して凍結融解抵抗性を保つためには、収縮低減剤の添加量を減じるしか方法はなく、結果として、目標とするセメント組成物の収縮低減効果を確保することは不可能となる。収縮低減剤の添加量は少量であっても、収縮低減剤が添加されたセメント組成物は耐凍害性(凍結融解抵抗性)が著しく劣化することが報告されている(日本建築学会コンクリート材料の基準化に関するシンポジウム資料セメント・コンクリート用混和材料およびそれらの基準化に関する技術の現状と論文集、2006年9月、p.82(非特許文献2参照)。従って、従来の収縮低減剤の収縮抑制量の限度は、通常、収縮抑制率15〜20%程度とされていた。
上述のように、寒冷地においてのセメント組成物の収縮抑制対策においては、収縮低減剤を適用することが特に困難であった。凍結融解抵抗性を保つために、収縮低減剤の添加率を減じるしか方法がなく、結果として十分な収縮低減効果が得られないセメント組成物は、構造物等の拘束条件下でセメント組成物にひび割れが発生し、耐久性を確保することが困難である。また、ひび割れが発生したセメント組成物は、凍害劣化を促進することが知られている。
一方、セメント組成物に対し常温で固体の脂肪族系炭化水素を添加して藻や海藻の発生を防ぎ、耐海水性、耐硫酸塩性、耐酸性などを向上させる技術(特開平8−26798号公報(特許文献4)参照)があるが、混入量の増加に伴いセメント組成物の流動性及び強度は著しく低下してしまう問題がある。
疎水性化合物である油脂が、セメント組成物用添加剤として使用される例はこれまでほとんど報告されていない。その理由は、油脂はアルカリ環境下で分解するものがほとんどであり、そのためセメント組成物に硬化不全等の悪影響を及ぼすからである。また、植物油や動物油はコンクリートの腐食物質として認知されていることも理由のひとつである。また、油脂を仮にセメント組成物に添加すると、セメント組成物に通常使用される材料よりも密度が小さいため、沈降分離によりセメント組成物表面に析出することが予想される。
特開2000−95551号公報 特開2001−163653号公報 特開平2−124750号公報 特開平8−26798号公報
コンクリート工学年次論文集、2007年7月、第30巻、1188 日本建築学会コンクリート材料の基準化に関するシンポジウム資料セメント・コンクリート用混和材料およびそれらの基準化に関する技術の現状と論文集、2006年9月、p.82
本発明は、上述のようなセメント組成物の凍結融解抵抗性を充分に向上し、さらにあわせて十分な収縮低減性能及び物質遮断性をも発揮するセメント組成物用耐久性改善剤及びこれを含有するセメント組成物を提供することを目的とするものである。
発明者らは鋭意検討を重ねた結果、平均分子量150〜600、流動点20℃以下の炭化水素系化合物に着目した。上述の通り、液状の炭化水素系化合物は、従来セメントに添加することで耐久性が向上することは認知されていなかったが、驚くべきことに本発明者らが上記炭化水素系化合物をセメント組成物に添加すると、セメント組成物の凍結融解抵抗性、物質遮断性が改善すると共に、目標とする収縮低減効果をも充分に発揮することを確認した。さらに、炭化水素系化合物を、一般式(I)で示される化合物と共に添加すると、凍結融解抵抗性、物質遮断性及び収縮低減効果がともに、より顕著に改善されることを見出した。本発明は係る知見に基づくものである。
即ち本発明は、以下の発明を提供する。
(1)平均分子量150〜600であり流動点20℃以下である炭化水素系化合物を、有効成分として含有するセメント組成物用耐久性改善剤。
(2)さらに下記一般式(I)で示される化合物を含み、前記炭化水素系化合物と前記一般式(I)で示される化合物の比率が重量比で5/95〜99/1である(1)に記載のセメント組成物用耐久性改善剤。
R−O−(AO)n−H ・・・一般式(I)
(式中、Rは水素又は炭素数1〜8の炭化水素基であり、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、nは1以上20以下の整数である)
(3)(1)または(2)に記載のセメント組成物用耐久性改善剤を含有するセメント組成物。
(4)前記セメント組成物用耐久性改善剤の含有量が、前記セメント組成物の組成重量比率あたり0.02重量%〜2重量%である(3)に記載のセメント組成物。
本発明のセメント組成物用耐久性改善剤は、セメント組成物に添加されることにより、その耐久性、すなわち凍結融解抵抗性、収縮低減効果及び物質遮断性を向上させることが可能である。このような効果は、セメント組成物本来の耐久性に影響されることなく発揮されうる。すなわち耐久性が本来良好である場合にはそれを維持または向上させることができ、耐久性が本来劣悪な場合にはそれを顕著に改善することができる。
本発明のセメント組成物用耐久性改善剤は、セメント組成物のひび割れ抑制防止に有効であり、中でも従来困難であった寒冷地でのセメント組成物のひび割れ抑制への対策として非常に有効である。即ち、セメント組成物に本発明のセメント組成物用耐久性改善剤が添加されることにより、十分にセメントの収縮が抑制され得ると共に、凍結融解抵抗性が向上し得るので、凍結劣化を促進させるひび割れの発生の減少が期待できる。
更に本発明のセメント組成物用耐久性改善剤は、収縮低減剤としての効果も充分に発揮し得る。従来のセメント組成物用収縮低減剤では空気連行性への影響が問題となっているが、本発明のセメント組成物用収縮低減剤においてはそのような問題は解消され、セメント組成物に対し良好な空気泡を簡便に連行することが可能である。よって、本発明のセメント組成物用耐久性改善剤は、セメント組成物の凍結融解抵抗性を飛躍的に向上させると共に、良好なワーカビリティを確保し、セメント組成物の単位水量に影響を与えることもなく、耐久性をバランスよく改善し得る。
また、本発明のセメント組成物用耐久性改善剤の有効成分である炭化水素系化合物は、セメント組成物中の空隙経路中の気液界面に存在し得るので、外部からの有害物質を遮断する役目も果たし、セメント組成物の物質遮断性を向上させる作用を発揮し得る。
本発明のセメント組成物用耐久性改善剤は、コンクリートに添加された際に、その収縮抑制量に関わらず、良好な凍結融解抵抗性を保つことが可能である。そのため、従来の収縮低減剤のように、添加量を凍結融解抵抗性への影響を懸念して少量に抑えるといった問題は解消され、目標とする収縮低減効果を得るために必要な添加量を適宜選択することができ、添加量選択の自由度が高まる。
本発明における耐久性改善とは、添加される物質の耐久性を付与、改善、向上、又は優れた耐久性を維持させることを意味する。具体的には例えば、セメント組成物に添加される際には、該組成物への、凍結融解抵抗性の付与、収縮量の低減効果の付与、物質遮断性の付与、を意味する。よって、本発明のセメント組成物用耐久性改善剤は、セメント組成物用凍結融解抵抗性改善剤、収縮低減剤又は物質遮断性改善剤、と言い換え得る。
本発明において凍結融解抵抗性とは、耐凍害性ともいい、セメント組成物の内部に存在する水分が凍結及び融解を繰り返すことにより組成物が劣化し崩壊をも招く現象(凍害)に対する抵抗性、耐性をいう。本発明において耐久性改善剤とは上記凍結融解抵抗性を改善又は向上、或いは優れた凍結融解抵抗性を維持、或いは凍結融解抵抗性の低下を防止するためのセメント組成物用添加剤をいう。
本発明における物質遮断性とは、セメント組成物表面から有害物質が進入し、セメント組成物が劣化する現象の抵抗性、耐性をいう。代表的な有害物質は炭酸ガスであり、アルカリ性であるセメント組成物に炭酸ガスが外部から進入することで、セメント組成物の水素イオン指数が低下してしまう。この現象は、セメント組成物内の鉄筋等の鋼材の発錆、腐食を誘発する原因となる。また、塩素イオンの浸入も鋼材を発錆させ、鋼材の膨張による劣化を誘引する。更に水分の浸入も、セメント組成物中の含水率を増加させ、凍結融解作用を受けた際の凍結水量の増加を招く。
本発明の耐久性改善剤は、セメント組成物に添加されることにより、凍結融解抵抗性を向上させることができる。さらに、乾燥収縮を低減し、セメント組成物の水和反応中および硬化過程中に起こる水和収縮や自己収縮を低減させることができ、水和収縮および自己収縮低減剤としての効果および物質遮断性も併せて発揮しうる。
本発明のセメント組成物用耐久性改善剤の有効成分は、平均分子量が150〜600であり、流動点が20℃以下である炭化水素系化合物である。炭化水素系化合物とは、パラフィン、オレフィン、アルキン、シクロパラフィン、シクロオレフィン、芳香族等を主成分とする化合物である。炭化水素系化合物は、炭化水素を主成分とするものであるが、鉱物油のように窒素、硫黄、酸素等を含むヘテロ化合物を不純物として含有するものであってもよい。
本発明のセメント組成物用耐久性改善剤を構成する炭化水素系化合物は、平均分子量150〜600であり、流動点が20℃以下である。このような炭化水素系化合物として、石油の蒸留における灯油留分(沸点170〜250℃)、軽油留分、重質軽油留分、潤滑油留分(沸点350〜550℃)の各留分、更に精密蒸留あるいは抽出や化学処理などの精製により得られる鉱油系炭化水素が例示される。鉱油系炭化水素は、鉱油に由来する炭化水素である。通常、非常に複雑な炭化水素の混合物であり、一つのオイル分子の中に、パラフィン・ナフテン・アロマという異なる種類の構造を持ったオイル分子を含んでいることが多い。鉱油系炭化水素としてはパラフィン系、ナフテン系、芳香族系などが例示され、本発明においてはいずれも用いることができる。パラフィン系の鉱油系炭化水素は、一般に、環分析(n−d−M法)によるカーボン比率で、パラフィン炭素数(%CP)が50以上である炭化水素である。ナフテン系の鉱油系炭化水素は、一般に、ナフテン炭素数(%CN)が30〜45である炭化水素である。芳香族系の鉱油系炭化水素は、一般に、芳香族炭素数(%CA)が35以上である芳香族系である。鉱油系炭化水素は、スピンドル油、シリンダー油、流動パラフィン油、マシン油、タービン油等の分類名称で呼ばれるものもあるが、本発明においてはこれらのいずれも用いることができる。
また、本発明においては、鉱油系炭化水素に限らず、他の由来、製法により得られる炭化水素系化合物を用いることも可能である。係る炭化水素系化合物としては、人工的に化学的手段などにより合成された炭化水素、天然物より抽出精製された炭化水素等が例示され、具体的には、ポリ−α−オレフィン、ポリイソブチレン(ポリブテン)等が挙げられる。ポリ−α−オレフィンとしては、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン等をポリマー化又はオリゴマー化したもの或いはこれらを水素化したもの等が例示される。
本発明において用いられる炭化水素系化合物は、作業性を考慮した場合、40℃における動粘度が、50mm2/S以下であることが好ましく、20mm2/S以下であることがより好ましい。下限は特に限定されないが、通常は1mm2/S以上、好ましくは3mm2/S以上である。40℃における動粘度の測定は、キャノンフェンスケ、ウベローデ等の粘度計により行うことができ、後述の実施例で用いられる炭化水素系化合物の動粘度も(表1参照)、この条件で測定されている。
本発明のセメント組成物用耐久性改善剤を構成する炭化水素系化合物は、平均分子量150〜600であり、流動点20℃以下である。このような炭化水素系化合物を用いることにより、得られるセメント組成物用耐久性改善剤は、使用時の温度に左右されずハンドリングのよさを保ち得る。本発明で用いる炭化水素系化合物は、流動点20℃以下であればよいが、ハンドリングの面から、流動点が0℃以下であることが好ましく、更に好ましくは−10℃以下である。また、炭化水素系化合物の平均分子量は、150〜600であればよいが、同様にハンドリングの面から、200〜400であることが好ましく、更に好ましくは250〜350である。
平均分子量とは、重量平均分子量(Mw)、または、数平均分子量(Mn)、を意味する。平均分子量の測定は、例えば、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)、GC−MS(ガスクロマトグラフ質量分析計)等により行うことができる。また流動点とは、一定の条件で流動しなくなる温度のことを言い、例えば、日本工業規格K2269、ASTM5949で定められている方法などにより測定可能である。すなわち、試験管にとった45mlの試料を45℃に加温し、2.5℃下がるごとに試験管を冷却浴から取り出し、試料が5秒間全く動かなくなったときの温度を読取り、この値に2.5℃を加えることにより測定され得る。実施例の流動点もこの条件下で測定されたものである。
流動点が20℃より高い炭化水素系化合物は、常温で固体であるため、硬化前のセメント組成物の流動性を著しく低下させるので好ましくない。また、流動点が20℃より高い炭化水素系化合物は、常温で固体であることからセメント組成物中に均一に分散することも困難であり、比較的大きな塊状でセメント組成物内に存在すると、セメント組成物の耐久性は大きく低下してしまうという問題がある。一方、平均分子量150未満の炭化水素系化合物は揮発性が高く、セメント組成物の製造中に揮発してしまい所望の効果が得られなくなるだけでなく、臭気、引火性が高いなど作業環境が悪くなる。また、平均分子量が600よりも大きい炭化水素系化合物を用いると低温下での粘度が増大しハンドリングが悪くなるだけでなく、セメント組成物中に均一に分散し難く所望の性能が得られない。
本発明のセメント組成物用耐久性改善剤は、平均分子量が150〜600であり流動点が20℃以下である炭化水素系化合物を1種類含有すればよいが、2種類以上を適宜選択して組み合わせて用いてもよい。
本発明のセメント組成物用耐久性改善剤における上記炭化水素系化合物の含有量は5重量%以上であることが好ましい。5重量%よりも少ないと目的とする耐久性、特に凍結融解抵抗性を保つことができなくなるおそれがある。更に好ましくは10〜80重量%であり、更に好ましくは20〜60重量%、最も好ましくは25〜40重量%である。
本発明のセメント組成物用耐久性改善剤は、下記一般式(I)で示される化合物を含むものであってもよい。
R−O−(AO)n−H ・・・(I)
式中、Rは水素又は炭素数1〜8の炭化水素基であり、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、nは1以上20以下の整数である。
一般式(I)で示される化合物において、Rは水素(水素原子)又は炭素数1〜8の炭化水素基を表す。Rは炭素数2〜6の炭化水素基が好ましく、最も好ましくは炭素数4の炭化水素基である。炭素数が8よりも大きくなると、セメント組成物中に導入する空気量及び空気径の管理が困難となり、セメント組成物の流動性や凍結融解抵抗性及び圧縮強度の耐久性に悪影響を与える。Rとしては、例えば水素原子、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル等の直鎖又は分岐鎖のアルキル基;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等の環状アルキル基;フェニル、ベンジル、フェネチル等のアリール基などが挙げられる。
AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表す。炭素数2〜4のオキシアルキレン基としては、例えばオキシエチレン、オキシプロピレン、オキシブチレン等が挙げられる。nが2以上の場合、(AO)nを構成するAOは同じ種類のオキシアルキレン基であってもよいし2種類以上のオキシアルキレン基であってもよい。すなわち、nが2以上の場合の(AO)nは、単一のオキシアルキレン基からなるポリオキシアルキレン基、および2種以上のオキシアルキレン基からなるポリオキシアルキレン基のどちらでもよい。nが2以上の場合の(AO)nを構成するオキシアルキレン基の付加形態はブロック状、ランダム状のどちらでもよい。(AO)nはオキシエチレン基および/またはオキシプロピレン基からなるポリオキシアルキレン基であることが好ましい。
nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1以上20以下の整数であり、好ましくは15以下の整数、更に好ましくは2以上10以下の整数である。
Rが水素である場合の一般式(I)で示される化合物としては例えばエチレングリコール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどのポリエチレングリコール;プロピレングリコール;ジプロピレングリコールなどのポリプロピレングリコール;1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、ブチレングリコール、ポリブチレングリコール、2種以上のアルキレンオキシドをブロック状またはランダム状に付加したポリアルキレングリコール等が挙げられる。このうち、ポリプロピレングリコールが好ましい。ポリプロピレングリコールの場合、オキシプロピレンの繰り返し数(一般式のn)は15以下であることが好ましく、更に好ましくは2〜10である。
一方、Rが炭素数1〜8の炭化水素基である場合の一般式(I)で示される化合物として好ましいものを例示すると、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ペンタエチレングリコールモノイソオクチルエーテル、ポリオキシエチレンイソオクチルエーテル、メタノール、エタノール、ブチルアルコール、2−エチルヘキサノール等の炭素数1〜8のアルコール1モルに対してエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドを総数で2〜10モルブロック状又はランダム状に付加したもの等が挙げられる。
本発明のセメント組成物用耐久性改善剤においては、上記の炭化水素系化合物を含有すればよく、一般式(I)で示される化合物は必ずしも含有しなくともよい。一般式(I)で表される化合物を含有させることにより、更に収縮低減効果を著しく向上させることができる。本発明のセメント組成物用耐久性改善剤が一般式(I)で示される化合物を含有する場合における、炭化水素系化合物と一般式(I)で示される化合物の比率は、重量比で5/95〜99/1であり、好ましくは10/90〜70/30、更に好ましくは20/80〜40/60である。この範囲とすることにより、セメント組成物が曝される環境に適した凍結融解抵抗性が発揮されると共に、優れた収縮低減効果を得ることが可能となる。
本発明のセメント組成物用耐久性改善剤には、上述の有効成分のほか、乳化剤を含有させることができる。これにより、上述の有効成分をセメント組成物中に添加した時の分散性を向上させることができる。乳化剤として、例えばポリオキシアルキレンアルキルエステル、多価アルコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキシド付加体(例えば、ポリオキシエチレン硬化ひまし油)等のエステル系乳化剤;ポリオキシアルキレンアルキルアミン、脂肪酸アルカノールアミド、脂肪酸アルカノールアミドアルキレンオキシド付加体等の含窒素系乳化剤;3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール等の可溶化剤;前記一般式(I)で表される化合物以外のポリオキシアルキレンアルキルエーテル型乳化剤(例えば、炭素数9以上のアルコールへのアルキレンオキシド付加体);脂肪酸石鹸、等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのうち、多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキシド付加体、一般式(I)で表される化合物以外のポリオキシアルキレンアルキルエーテル型乳化剤が好ましく、多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキシド付加体がより好ましい。
セメント組成物用耐久性改善剤における乳化剤の含有量は特に限定はないが、好ましくはセメント組成物用耐久性改善剤100重量部に対して、0.01〜20重量部であり、更に好ましくは0.5〜15重量部である。セメント組成物用耐久性改善剤における乳化剤の含有量は特に限定はなく、適宜定めることができる。
本発明のセメント組成物用耐久性改善剤には、水を含有させてもよい。これにより、作業環境、安全性を向上させることができる。本発明のセメント組成物用耐久性改善剤が水を含む場合に、その形態はエマルジョン又は可溶化物となる。セメント組成物用耐久性改善剤における水の含有量は適宜定めることができ、特に限定されない。
本発明のセメント組成物用耐久性改善剤は、必要に応じて他の混和剤(混和材)と併用または混合して使用することができる。他の混和剤として、例えば空気連行剤(空気連行成分)、消泡剤(消泡成分、制泡成分)、減水剤(標準形、遅延形、促進形)、高性能AE減水剤(標準形、遅延形)、高性能減水剤、硬化促進剤、流動化剤(標準形、遅延形)、収縮低減型(高性能)AE減水剤、凝結遅延剤、促進剤、急結剤、起泡剤、防錆剤、耐寒促進剤、付着モルタル安定剤、黒ずみ抑制剤、増粘剤、分離低減剤、凝集剤、セルフレべリング剤、防黴剤、高炉スラグ、フライアッシュ、シンダーアッシュ、クリンカーアッシュ、ハスクアッシュ、シリカヒューム、シリカ粉末、石膏、膨張材等が挙げられる。上記他の混和剤(混和材)は単独または2種以上を併用してもよい。また、セメント組成物用耐久性改善剤を上記他の混和剤(混和材)と併用または混合する際の、セメント組成物用耐久性改善剤及び上記他の混和剤のセメントへの添加方法に特に限定はない。係る添加方法としては、セメント組成物用耐久性改善剤と上記他の混和剤(混和材)とを各々別で添加する方法、予め上記他の混和剤を耐久性改善剤と混合して添加する方法が例示される。
本発明のセメント組成物用耐久性改善剤は、セメント組成物を製造する際に、セメント組成物を構成する他の材料に添加され得る。これにより、耐久性に優れるセメント組成物を得ることができる。
セメント組成物とは、セメントペースト(水とセメントをまぜたもの)、モルタル(セメントに細骨材、水を混ぜたもの)またはコンクリート(モルタルに粗骨材を加えたもの)である水硬性材料、これら以外の材料(混和剤(混和材))を含み得る。また、セメント組成物はカルシウムやシリカ、アルミ等を含有する水和生成物であってもよい。
セメントは、水硬性セメントであれば特に限定されない。セメントとしては例えば、普通、低熱、中庸熱、早強、超早強、耐硫酸塩等のポルトランドセメント、ポルトランドセメントの低アルカリ形、高炉セメント(A種、B種、C種)、シリカセメント(A種、B種、C種)、フライアッシュセメント(A種、B種、C種)、エコセメント(普通、速硬)、シリカヒュームセメント、白色ポルトランドセメント、アルミナセメント、超速硬セメント、グラウト用セメント、油井セメント、低発熱セメント、セメント系固化材が挙げられる。また、セメント組成物中に含まれうる粉体としては、シリカヒューム、フライアッシュ、石炭石微粉末、高炉スラグ微粉末、膨張材、その他の鉱物質微粉末等が例示される。
細骨材としては、川砂、山砂、海砂、砕砂、重量骨材、軽量骨材、スラグ骨材、再生骨材等が例示される。
粗骨材としては、川砂利、砕石、重量骨材、軽量骨材、スラグ骨材、再生骨材等が例示される。
セメント組成物に使用できる水は特に限定されず、上水道水、上水道水以外の水(河川水、湖沼水、井戸水など)、回収水等が例示される。
セメント組成物においては、上述のようにセメントペースト、モルタル及びコンクリート以外の材料(混和剤)を併用し得る。係る材料は、本発明の効果を損なわないもの、使用量であれば特に限定なく使用し得る。混和剤は、セメント組成物用耐久性改善剤に添加され得る混和剤の例として挙げたものをそのまま利用し得る。
セメント組成物の製造方法、運搬方法、打設方法、養生方法、管理方法などについて特に制限はなく、通常のコンクリートと同様の方法を取り得る。
本発明のセメント組成物用耐久性改善剤のセメント組成物に対する添加量は、特に限定されない。セメント組成物用耐久性改善剤のセメント組成物に対する添加量は、セメント組成物の組成重量比率あたり、0.02重量%〜2重量%であることが好ましく、更に好ましくは0.05重量%〜1.5重量%である。なお、セメント組成物の組成重量比率とは、セメント組成物中の各構成材料(水、セメント、(混和材)、細骨材、粗骨材等)の合計重量に対しての重量比率である。
本発明のセメント組成物用耐久性改善剤を含有するセメント組成物の調製方法は、特に限定されない。セメント組成物に水硬性材料としてコンクリートが含まれる場合、レディミクストコンクリート製造中、若しくは製造後のフレッシュコンクリート中に、前記本発明のセメント組成物用耐久性改善剤を添加する方法等が例示される。また、本発明のセメント組成物用耐久性改善剤が水を含有しない場合、該耐久性改善剤を予め水に溶解した後にセメント組成物を構成する他の成分に添加してもよい。さらに、本発明のセメント組成物用耐久性改善剤の各成分を別々に添加して、セメント組成物を製造することもできる。例えば、有効成分が2種以上の炭化水素系化合物である場合、および/または、さらに1種または2種以上の一般式(I)で表される化合物をも有効成分として含む場合には、それぞれをセメントに経時的に別々に添加してセメント組成物を製造することもできる。
本発明のセメント組成物用耐久性改善剤がセメント組成物中に添加されると、有効成分である前述の炭化水素系化合物が、セメント組成物中に混入される。その結果、セメント組成物の細孔中水分に水溶性化合物が残存しないので、セメント組成物の生成過程に悪影響を与えることなく、良好な水和反応、強度発現を発揮するセメント組成物が得られる。このため、本発明のセメント組成物用耐久性改善剤は、従来の収縮低減剤より添加量が多くても凍結融解抵抗性に与える影響が少ないため、収縮抑制量に見合った添加量をセメント組成物に添加することが可能となる。また、セメント組成物中に含有される本発明品は、セメント組成物中の水分の移動および相変化挙動を抑制するため、セメント組成物の凍結融解抵抗性を充分に向上させ得る。また、外部からの物質の進入経路を遮断する役目も果たし、物質遮断性に優れる。このため、セメント組成物用耐久性改善剤は、セメント組成物に添加することにより、耐久性の向上作用が発揮される。
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明の有効性を説明するが実施例のみに本発明は限定されるものではない。
以下の実施例に使用した炭化水素系化合物の性状を、表1に示す。
実施例1〜16、比較例1〜12(表2)
以下のようにしてコンクリート組成物を調製し、コンクリート試験のフレッシュ試験、乾燥収縮試験および中性化試験、ならびに凍結融解試験を行った。
試験1−1 フレッシュコンクリート試験
表3に示すコンクリート調合条件で、普通ポルトランドセメント3種等量混合(密度=3.16g/cm3)、細骨材(掛川産山砂、密度=2.58g/cm3)及び粗骨材(青梅産硬質砂岩砕石、密度=2.67g/cm3)を使用して環境温度20℃の室内でコンクリートを混練した。全区分で、(株)フローリック社製のAE減水剤標準形フローリックSをセメント重量に対して1重量%添加した。目標スランプを18±2.5cmとし、空気量に関しては目標空気量を4.5±1.5%に設定し、目標空気量となるよう(株)フローリック社製のAE−4(主成分ロジン酸カリウム塩型界面活性剤)を使用し調整した。コンクリート製造後、ミキサ内のコンクリートに、表2に示す耐久性改善剤(実施例)または比較品(比較例)を表4または表5に示す量を混入した上、ミキサで攪拌し、コンクリート組成物を調製した。耐久性改善剤中の炭化水素系化合物の性状は表1に示すとおりである。なお、表2中に示すポリプロピレングリコール(600)の括弧内の数値は平均分子量を示し、ポリオキシエチレン(6)イソオクチルエーテルの括弧内の数値はオキシエチレンの繰り返し数を示す。また表2中の、各成分の組成比率の数値は全て、重量での組成比率の数値である。さらに表3中のW/C、s/a、W、C、S及びGはそれぞれ、水セメント比、細骨材率、単位水量、単位セメント量、単位細骨材量及び単位粗骨材量を示す。
表4および表5にスランプ値(SL)、スランプフロー、空気量(Air)およびC.T.(コンクリート練り上がり温度)を示す。スランプ値はJIS A 1101:2005に、空気量はJIS A 1128:2005に準拠し測定を行った。
すなわち、スランプ値は以下のようにして測定した。上端内径100mm、下端内径200mm、高さ300mm、厚さ5mm以上の金属製スランプコーンを水平に設置した剛で水密性があり平滑な平板上に置いて押えて、試料を等しい量の3層に分けて詰めた。1層ごとに直径16mm、長さ500〜600mmの先端が半球状の金属製丸棒で均した後、25回一様に突き、上面をスランプコーンの上端に併せて均した後、スランプコーンを静かに2〜3秒掛けて鉛直に引き上げ、試料の中央部において下がりを0.5cm単位で測定したものをスランプ値、コンクリートの動きが止まった後の、広がりが最大と思われる直径と、これに直行する方向の直径とを測定し、それらの平均値をスランプフローとした。
空気量は、ボイルの法則に基づき、空気室圧力法にて測定した。水密で強固な円筒状容器であり、フランジ付きでふたと高圧化で密封される構造となっているものを使用し,ふたも同様に水密で充分強固なもので、注水口及び排水(気)口を備えたものとした。ふたの上部には、容器の約5%の内容量をもつ空気室があり、空気室は圧力調整弁、空気ハンドポンプ、圧力計及び作動弁を備えている。試料を容器の約1/3まで入れ、容器の底を突かないように、長さ500〜600mmの先端が半球状の金属製丸棒で25回均等に突き、突き穴がなくなり、試料の表面に大きな泡が見えなくなるように、容器の側面を10〜15回たたいた。さらに容器の約2/3まで試料を入れ、前回と同様の操作を繰り返し、最後に容器から少しあふれる程度に試料を入れ、同様の操作を繰り返した後、定規で余分な試料を掻きとって均し、試料表面と容器上面とを正しく一致させた。ふたを容器に取り付け、空気が漏れないように締め付けた後、注水口から注水し、ふたの裏面と水面との間の空気を追い出した。その後、全ての弁を閉じて空気室の圧力を上げ、指針を初圧力の目盛りに一致させ、作動弁を十分に開き、指針の空気量を確認することで空気量を測定した。
試験1−2 乾燥収縮試験および中性化試験
乾燥収縮試験はJIS A 1129:2001に準拠して以下のように行った。前記試験1−1と同様にコンクリート組成物を調製した。各コンクリート組成物の打設後、直ちに10×10×40cmの供試体を作製し、24時間後に脱型を行い、刻線を引いた後、20℃の水中で1週間養生を行った。その後、20℃、R.H.60%の恒温恒湿室で保存し乾燥収縮率の測定を行った。各実施例及び比較例の、乾燥材齢1週、4週、8週および13週の乾燥収縮率の結果を表6および表7に示す。また、各実施例及び比較例の、乾燥材齢13週における比較例1に対する乾燥収縮比を表6および表7に示す。中性化試験は、JIS A 1153−2003に準拠して以下のように行った。前記試験1−1で調製した各コンクリート組成物の打設後、直ちに10×10×40cmの供試体を作製し、24時間後に脱型を行い、20℃の水中で4週間養生を行い、その後、20℃、R.H.60%の恒温恒湿室で4週間保管した後、20℃、R.H.60%,炭酸ガス濃度5%の促進恒温恒湿室内で保存し、中性化深さを測定し、物質遮断性能を評価した。実施例及び比較例の、促進材齢13週の中性化深さを表6及び表7に示す。中性化深さが浅いほど物質遮断性能に優れるとされる。
試験1−3 凍結融解試験
凍結融解試験はJIS A 1148:2001(A法)に準拠して以下のように行った。前記試験1−1と同様にコンクリート組成物を調製した。各コンクリート組成物の打設後直ちに10×10×40cmの供試体を作製し、24時間後に脱型を行い、20℃の水中で4週間養生を行い、300サイクル(c)凍結融解試験を行い、耐久性指数を求めた。各実施例及び比較例の耐久性指数を表8および表9に示す。なお、一般に、コンクリート組成物の耐久性指数は60%以上であると、凍結融解抵抗性が良好とされている。
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〔表2の脚注〕
(*):ラウリルアルコールのPO3モルEO6モル付加体を主成分とする。
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試験1−1、1−2、1−3の結果から以下のことが分かる。炭化水素系化合物を添加した実施例1〜16はいずれも、既存品である比較例1〜12と比較して優れた凍結融解抵抗性を発揮した。また、同様に良好な収縮低減効果を発揮し、中でも一般式(I)で示される化合物を併用した実施例2〜16では効果が顕著であった。さらに中性化試験の結果は、炭化水素系化合物を添加した実施例1〜16が、比較例1〜12と比較して、優れた物質遮断性を有することを示した。さらにまた、コンクリートの流動性や軟らかさに関しても、実施例のサンプルは比較例と比較して差がなかった。このことから、本発明のセメント組成物用耐久性改善剤は優れた凍結融解抵抗性を有するとともに、収縮低減効果や物質遮断性にも非常に優れ、セメント組成物用耐久性改善剤として極めて有用であることは明白である。
実施例17〜19、比較例13〜16(表10)
以下のようにしてコンクリート組成物を調製し、コンクリート試験のフレッシュ試験、乾燥収縮試験および中性化試験、ならびに凍結融解試験を行った。
実施例17〜19および比較例13〜16に使用した炭化水素系化合物は、炭化水素系化合物Aである(表1参照)。
試験2−1 フレッシュコンクリート試験
表11に示すコンクリート調合条件で、普通ポルトランドセメント(密度=3.15g/cm3)、細骨材(陸砂、密度=2.58g/cm3)及び粗骨材(砕石20〜05mm、密度=2.69g/cm3)を使用した。全区分で、(株)フローリック社製の高性能AE減水剤標準形フローリックSF500Sをセメント重量に対して1重量%添加した。目標スランプを18±2.5cmとし、空気量に関しては目標空気量を4.5±1.5%に設定し、目標空気量となるよう(株)フローリック社製のAE−4(主成分ロジン酸カリウム塩型界面活性剤)を使用し調整した。コンクリート製造後、表10に示す耐久性改善剤(実施例)または比較品(比較例)を表12および表13に示す量を混入した上、ミキサで攪拌し、コンクリート組成物を調製した。なお、表10中の、各成分の組成比率の数値は全て、重量での組成比率の数値である。また表11中のW/C、s/a、W、C、S及びGはそれぞれ、水セメント比、細骨材率、単位水量、単位セメント量、単位細骨材量及び単位粗骨材量を示す。
表12および表13にスランプ値(SL)、スランプフロー、空気量(Air)およびC.T.(コンクリート練り上がり温度)を示す。いずれも試験1−1と同様の条件で測定を行い、得た数値である。
試験2−2 乾燥収縮試験および中性化試験
乾燥収縮試験はJIS A 1129:2001に準拠して以下のように行った。前記試験2−1と同様にコンクリート組成物を調製した。各コンクリート組成物の打設後、直ちに10×10×40cmの供試体を作製し、24時間後に脱型を行い、刻線を引いた後、20℃の水中で1週間養生を行い、その後、20℃、R.H.60%の恒温恒湿室で保存し乾燥収縮率の測定を行った。各実施例及び比較例の、乾燥材齢1週、4週、8週、13週および26週の乾燥収縮率の結果を表14および表15に示す。また、各実施例及び比較例の、乾燥材齢13週における比較例13に対する乾燥収縮比を表14および表15に示す。中性化試験は、試験2−1と同様にJIS A 1153−2003に準拠して以下のように行った。前記試験2−1で調製した各コンクリート組成物の打設後、直ちに10×10×40cmの供試体を作製し、24時間後に脱型を行い、20℃の水中で4週間養生を行い、その後、20℃、R.H.60%の恒温恒湿室で4週間保管した後、20℃、R.H.60%、炭酸ガス濃度5%の促進恒温恒湿室内で保存し、中性化深さを測定し、物質遮断性能を評価した。実施例及び比較例の、促進材齢13週の中性化深さを表14及び表15に示す。
試験2−3 凍結融解試験
凍結融解試験はJIS A 1148:2001(A法)に準拠して以下のように行った。前記試験2−1と同様にコンクリート組成物を調製した。各コンクリート組成物の打設後直ちに10×10×40cmの供試体を作製し、24時間後に脱型を行い、20℃の水中で4週間養生を行い、300サイクル(c)凍結融解試験を行い、耐久性指数を求めた。各実施例及び比較例の耐久性指数を表16および表17に示す。なお、一般に、コンクリート組成物の耐久性指数は60%以上であると、凍結融解抵抗性が良好とされている。
試験2−1、2−2、2−3から以下のことが分かる。試験2−1、2−2、2−3では、ベースコンクリートの配合を凍結融解抵抗性が劣る設計としている。比較例13に比べ実施例17〜19は顕著な凍結融解抵抗性を示すことから、本発明のセメント組成物用耐久性改善剤は、本来凍結融解抵抗性が劣るコンクリートに対し、凍結融解抵抗性の向上効果を有することが分かる。また、比較例14〜16に比べ実施例17〜19は凍結融解抵抗性が良好なだけでなく収縮低減効果および物質遮断性も同等であることから、本発明の組成物は、凍結融解抵抗性だけでなく収縮低減効果や物質遮断性にも非常に優れていることが分かる。
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以上の実施例の結果より、本発明のセメント組成物用耐久改善剤は、対象であるセメント組成物の種類を選ばずに広くさまざまなコンクリートやセメント等を含む組成物に対し、顕著な凍結融解抵抗性改善効果を有し、収縮低減効果や物質遮断性も合わせて付与でき、セメント組成物への添加剤として極めて有用であることは明白である。

Claims (4)

  1. 平均分子量が150〜600であり流動点が20℃以下である炭化水素系化合物を有効成分として含有する、セメント及び水を含有するセメント組成物用耐久性改善剤。
  2. さらに下記一般式(I)で示される化合物を含み、前記炭化水素系化合物と前記一般式(I)で示される化合物の比率が重量比で5/95〜99/1である請求項1に記載のセメント組成物用耐久性改善剤。
    R−O−(AO)n−H ・・・(I)
    (式中、Rは水素又は炭素数1〜8の炭化水素基であり、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、nは1以上20以下の整数である。)
  3. 請求項1または2に記載のセメント組成物用耐久性改善剤、セメント及び水を含有するセメント組成物。
  4. 前記セメント組成物用耐久性改善剤の含有量が、前記セメント組成物の組成重量比率あたり0.02重量%〜2重量%である請求項3に記載のセメント組成物。
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