JP6887739B2 - 水硬性組成物用表面美観向上剤組成物 - Google Patents

水硬性組成物用表面美観向上剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は、水硬性組成物用表面美観向上剤組成物、水硬性組成物、水硬性組成物の硬化体の製造方法、及び水硬性組成物の表面美観向上方法に関する。
コンクリート等の水硬性組成物の物理的性質を改善する目的で種々の混和剤が使用されている。特に、AE剤、減水剤、AE減水剤は、未硬化のコンクリートの流動性、分散性の向上等の面から多用されている。これらは高い減水性を有しスランプロスを低減できる点で有用であるが、反面、コンクリート中に連行する空気量が多くなりやすいという問題がある。コンクリート中に連行される空気量が増加すると粗大気泡が生じやすくなり、充填ムラやひいては硬化体の強度低下をもたらし、更に硬化体表面に空隙(気泡跡)を形成して美観を損ねる要因となる。その気泡痕を削減するためには、泡の浮力が水硬性組成物の流体抵抗と付着力よりも大きいと型枠から離脱出来るため、水硬性組成物の流体抵抗の降伏値が小さくなる程、つまり水硬性組成物の流動性が大きい程、脱泡が促進される。
特許文献1には、特定のアルカノールアミドを含有することで、セメント成形体の表面から気泡痕を低減できる表面美観向上剤が開示されている。また、特許文献2には、アルコールにアルキレンオキシドをブロック状に付加させた、特定の2種類のアルコール類を含有するセメント添加剤を、セメントに添加することで表面に気泡のない表面美観に優れたモルタルやコンクリートが得られることが開示されている。
特開2007−77008号公報 特開平1−131041号公報
しかしながら、上記特許文献1、2に記載の水硬性組成物の表面美観向上剤では、用いられる水硬性組成物によっては必ずしも表面美観を満足させるものではない。また表面美観向上剤が、水硬性組成物に共に添加されるセメント分散剤と混合して、一液化することができれば、コンクリート工場各社が新たにタンク設備を建造する必要がなくなるため、受け入れられやすい特徴となる。
本発明は、配合安定性に優れ、且つ表面美観に優れた水硬性組成物の硬化物が得られる水硬性組成物用美観向上剤組成物、並びに表面美観に優れた水硬性組成物及びその硬化体の製造方法、水硬性組成物の表面美観向上方法を提供する。
本発明は、(A)脂肪酸部分の炭素数が10以上24以下である、脂肪酸アルカノールアミド(以下、(A)成分という)、(B)ポリカルボン酸系分散剤(以下、(B)成分という)、並びに(C)下記一般式(c1)及び下記一般式(c2)で表される化合物から選ばれる1種以上の溶剤(以下、(C)成分という)を含有する水硬性組成物用表面美観向上剤組成物に関する。
1c−O−[(EO)・(PO)]−H (c1)
[式中、R1cは炭素数4以上15以下の炭化水素基、EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基、nは1以上5以下の数、mは0以上5以下の数であり、EOとPOはブロック又はランダムに結合してもよい。〕
Figure 0006887739
[式中、R2cは炭素数6以上12以下の炭化水素基、R3cとR4cはそれぞれ独立に炭素数1以上4以下の炭化水素基である。]
また本発明は、(A)成分、(B)成分、(C)成分と水硬性粉体、並びに水を含有する水硬性組成物に関する。
また本発明は、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、水硬性粉体と、水とを混合して水硬性組成物を調製する工程、調製された前記水硬性組成物を型枠に充填し、硬化させる工程、並びに、硬化した前記水硬性組成物を脱型する工程、を有する硬化体の製造方法に関する。
また本発明は、水硬性粉体と水を含有する水硬性組成物に、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分とを添加する、水硬性組成物の表面美観向上方法に関する。
本発明によれば、配合安定性に優れ、且つ表面美観に優れた水硬性組成物の硬化物が得られる水硬性組成物用美観向上剤組成物、並びに表面美観に優れた水硬性組成物及びその硬化体の製造方法、水硬性組成物の表面美観向上方法が提供される。
実施例2−10(右)と比較例2−11(左)のタッピング作業後の各コンクリートの上部表面写真
[水硬性組成物用表面美観向上剤組成物]
一般的に、水硬性組成物の流動性が大きくなるほど、コンクリート中の空気が脱泡しやすくなるためコンクリート製品の表面気泡痕は低下する。本発明の(A)成分である特定のアルカノールアミドは水硬性組成物のペーストの型枠への濡れ性を向上させる性質を持っており、また(B)成分であるポリカルボン酸系分散剤は、水硬性組成物の流動性を向上させ、水硬性組成物の表面気泡痕を減少させて表面美観を向上させる成分であるが、(A)成分はHLBが低く油の性質を持つため、(B)成分である分散剤と混ぜても二層分離してしまう。本発明は、(A)成分と(B)成分に特定の溶媒である(C)成分を併用することで、(A)成分と(B)成分を含有する組成物を一液化できることを見出し、さらに該組成物を用いることで水硬性組成物の表面美観が向上することを見出した発明である。
さらに本発明は、該組成物に任意成分の(D)成分を配合することで、(D)成分が(A)成分と紐状ミセルを形成し、一般的に水硬性組成物の材料が分離してしまう流動性でも、材料分離抵抗性に優れるため、さらに優れた表面美観改善効果を有することを見出した発明である。
<(A)成分>
本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物は、(A)成分として、脂肪酸部分の炭素数が10以上24以下である、脂肪酸アルカノールアミドを含有する。
脂肪酸部分の炭化水素基は、脂肪酸アルカノールアミドの原料脂肪酸においてカルボキシル基の炭素原子を含む炭化水素基であり、好ましくは直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又は直鎖若しくは分岐鎖のアルケニル基であり、より好ましくは直鎖若しくは分岐鎖のアルケニル基であり、更に好ましくは直鎖のアルケニル基である。
脂肪酸部分の炭素数は、脂肪酸アルカノールアミドの原料脂肪酸においてカルボキシル基の炭素原子を含む炭素数であり、コンクリート製品表面の気泡痕削減効果の観点から、10以上、好ましくは12以上、そして、24以下、好ましくは22以下であり、更に好ましくは20以下、より更に好ましくは18以下、より更に好ましくは16以下である。
脂肪酸アルカノールアミドとしては、脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸メチルモノエタノールアミド、脂肪酸エチルモノエタノールアミド、脂肪酸プロピルモノエタノールアミド、脂肪酸メタノールエタノールアミド、脂肪酸ジエタノールアミド等が挙げられ、コンクリート製品表面の気泡痕削減効果の観点から、脂肪酸ジエタノールアミドが好ましい。
(A)成分は、例えば、オレイン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、パーム核脂肪酸ジエタノールアミドのうち脂肪酸部の炭素数が10以上18以下の化合物、ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド、ミリスチン酸ジエタノールアミド、及びラウリン酸ジエタノールアミド等が挙げられ、これらを1種以上併用してもよい。(A)成分は、コンクリート製品表面の気泡痕削減効果の観点から、好ましくはオレイン酸ジエタノールアミド、パーム核脂肪酸ジエタノールアミド、及びヤシ脂肪酸ジエタノールアミドから選ばれる1種以上であり、より好ましくはオレイン酸ジエタノールアミド、パーム核脂肪酸ジエタノールアミドから選ばれる1種以上であり、更に好ましくはパーム核脂肪酸ジエタノールアミドである。
(A)成分は、高級脂肪酸とアルカノールアミンを反応させることにより得られるが、脂肪酸アルカノールアミド以外の副産物が同時に生成される。副産物としては、脂肪酸アルカノールアミドと脂肪酸が脱水縮合した脂肪酸アルカノールアミド脂肪酸モノエステル、脂肪酸アルカノールアミド脂肪酸ジエステル、並びにアルカノールアミンと脂肪酸が脱水縮合した脂肪酸アルカノールアミンモノエステル、脂肪酸アルカノールアミンジエステル等が挙げられる。本発明の(A)成分には、本発明の効果を損なわない限り、前記の副産物を微量に含んでも良い。(A)成分中の前記副産物の含有量は、(A)成分100質量部中、好ましくは10質量部以下、より好ましくは7質量部以下、更に好ましくは5質量部以下である。
<(B)成分>
本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物は、水硬性組成物の流動性を向上させ、表面美観を向上させる観点から、(B)成分として、ポリカルボン酸系分散剤を含有する。
ポリカルボン酸系分散剤としては、コンクリート製品表面の気泡痕削減効果の観点から、下記一般式(b1)で示される単量体(b1)を構成単量体として含む共重合体が好ましい。
ポリカルボン酸系分散剤としては、下記一般式(b1)で示される単量体(b1)と下記一般式(b2)で示される単量体(b2)とを構成単量体として含む共重合体がより好ましい。
Figure 0006887739
〔式中、
1b、R2b:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
3b:水素原子又は−COO(AO)n11b
1b:水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n1:AOの平均付加モル数であり、1以上300以下の数
q:0以上2以下の数
p:0又は1の数
を示す。〕
Figure 0006887739
〔式中、
4b、R5b、R6b:同一でも異なっていても良く、水素原子、メチル基又は(CHCOOM2bであり、(CHCOOM2bは、COOM1b又は他の(CHCOOM2bと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM1b、M2bは存在しない。
1b、M2b:同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、置換アルキルアンモニウム基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基又はアルケニル基
r:0以上2以下の数
を示す。〕
一般式(b1)中、R1bは、流動保持性の観点から、水素原子が好ましい。
一般式(b1)中、R2bは、流動保持性の観点から、メチル基が好ましい。
一般式(b1)中、R3bは、流動保持性の観点から、水素原子が好ましい。
一般式(b1)中、X1bは、流動保持性の観点から、水素原子又はメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
一般式(b1)中、AOは、流動保持性の観点から、エチレンオキシ基が好ましい。AOはエチレンオキシ基を含むことが好ましい。
一般式(b1)中、n1は、AOの平均付加モル数であり、流動保持性の観点から、1以上、好ましくは5以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは15以上、より更に好ましくは20以上、そして、300以下、好ましくは200以下、より好ましくは150以下、更に好ましくは130以下である。
一般式(b1)中、流動保持性の観点から、pは、1が好ましい。
一般式(b2)中、流動保持性の観点から、R4bは、水素原子が好ましい。
一般式(b2)中、流動保持性の観点から、R5bは、メチル基が好ましい。
一般式(b2)中、流動保持性の観点から、R6bは、水素原子が好ましい。
(CHCOOM2bについては、COOM1b又は他の(CHCOOM2bと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM1b、M2bは存在しない。
1bとM2bは同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、置換アルキルアンモニウム基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基又はアルケニル基である。
1b、M2bのアルキル基、ヒドロキシアルキル基、及びアルケニル基は、それぞれ、炭素数1以上4以下が好ましい。
1bとM2bは、同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム基、又はアルキルアンモニウム基が好ましく、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、又はアンモニウム基がより好ましく、水素原子、アルカリ金属、又はアルカリ土類金属(1/2原子)が更に好ましく、水素原子、又はアルカリ金属がより更に好ましい。
流動保持性の観点から、一般式(b2)中の(CHCOOM2bのrは、1が好ましい。
単量体(b1)を構成単量体として含む共重合体は、流動保持性の観点から、構成単量体中の単量体(b1)の合計量が、好ましくは70質量%以上、より好ましくは75質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下である。
単量体(b1)と単量体(b2)とを構成単量体として含む共重合体は、流動保持性の観点から、構成単量体中の単量体(b1)と単量体(b2)の合計量が、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下である。この合計量は、100質量%であってもよい。
単量体(b1)と単量体(b2)とを構成単量体として含む共重合体は、単量体(b1)と単量体(b2)の合計中の単量体(b2)の割合が、水硬性組成物の流動保持性の観点から、好ましくは40モル%以上、そして、好ましくは99モル%以下、より好ましくは97モル%以下、更に好ましくは95モル%以下である。
ポリカルボン酸系分散剤、更に単量体(b1)を構成単量体として含む共重合体、更に単量体(b1)と単量体(b2)とを構成単量体として含む共重合体の重量平均分子量は、水硬性組成物の流動保持性の観点から、好ましくは20,000以上、より好ましくは30,000以上、更に好ましくは40,000以上、そして、好ましくは100,000以下、より好ましくは100,000未満、更に好ましくは80,000以下である。
ポリカルボン酸系分散剤、更に単量体(b1)を構成単量体として含む共重合体、更に単量体(b1)と単量体(b2)とを構成単量体として含む共重合体の重量平均分子量及び数平均分子量は、それぞれ、以下の条件のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定されたものである。
*GPC条件
装置:GPC(HLC−8320GPC)東ソー株式会社製
カラム:G4000PWXL+G2500PWXL(東ソー株式会社製)
溶離液:0.2Mリン酸バッファー/CHCN=9/1
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出:RI
サンプルサイズ:0.2mg/mL
標準物質:ポリエチレングリコール換算(分子量既知の単分散ポリエチレングリコール、分子量87,500、250,000、145,000、46,000、24,000)
ポリカルボン酸系分散剤は、AOの平均付加モル数や単量体(b1)単量体(b2)の割合などが異なる分散剤を2種以上用いることもできる。
<(C)成分>
本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物は、(C)成分として、(A)成分と(B)成分とを一液化する観点から、下記一般式(c1)及び下記一般式(c2)で表される化合物から選ばれる1種以上の溶剤を含有する。
1c−O−[(EO)・(PO)]−H (c1)
[式中、R1cは炭素数4以上15以下の炭化水素基、EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基、nは1以上5以下の数、mは0以上5以下の数であり、EOとPOはブロック又はランダムに結合してもよい。〕
Figure 0006887739
[式中、R2cは炭素数6以上12以下の炭化水素基、R3cとR4cはそれぞれ独立に炭素数1以上4以下の炭化水素基である。]
一般式(c1)中、R1cが芳香環を含まない炭化水素基である場合、R1cは、(A)成分と(B)成分とを一液化する観点と水硬性組成物の表面美観を向上させる観点から、炭素数4以上、そして、15以下、好ましくは10以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは6以下のアルキル基又はアルケニル基が好ましい。またR1cが芳香環を含む炭化水素基である場合、(A)成分と(B)成分とを一液化する観点と表面美観を向上させる観点から、R1cの炭素数は、6以上、そして、15以下、好ましくは12以下、より好ましくは7以下であり、また6であってもよい。
一般式(c1)中、nは、(A)成分と(B)成分とを一液化する観点と水硬性組成物の表面美観を向上させる観点から、1以上、そして、5以下、好ましくは4以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2以下の数、好ましくは整数である。またnは、EOの平均付加モル数としてもよい。
一般式(c1)中、mは、(A)成分と(B)成分とを一液化する観点と水硬性組成物の表面美観を向上させる観点から、0以上、そして、5以下、好ましくは4以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2以下、より更に好ましくは1以下の数、好ましくは整数であり、また0であってもよい。またmは、POの平均付加モル数としてもよい。
一般式(c2)中、R2cは、(A)成分と(B)成分とを一液化する観点と水硬性組成物の表面美観を向上させる観点から、炭素数6以上、そして、12以下、好ましくは10以下、より好ましくは8以下の炭化水素基、好ましくはアルキル基又はアルケニル基、より好ましくはアルキル基である。
一般式(c2)中、R3cとR4cは、(A)成分と(B)成分とを一液化する観点と水硬性組成物の表面美観を向上させる観点から、それぞれ独立に、炭素数1以上、そして、4以下、好ましくは3以下、より好ましくは2以下の炭化水素基、好ましくはアルキル基又はアルケニル基である。R3cとR4cはともにメチル基であることがより好ましい。
(C)成分は、具体的には、フェノキシエタノール、フェニルジグリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、及びアルキル基の炭素数が8以上10以下のアルキルジメチルアミンから選ばれる1種以上の溶剤が挙げられ、(A)成分と(B)成分とを一液化する観点から、フェノキシエタノール、フェニルジグリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、オクチルジメチルアミン、及びデシルジメチルアミンから選ばれる1種以上の溶剤が好ましく、フェノキシエタノール、フェニルジグリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、オクチルジメチルアミン、及びデシルジメチルアミンから選ばれる1種以上の溶剤がより好ましく、フェノキシエタノールが更に好ましい。
<組成等>
本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物は、水硬性組成物硬化体表面の気泡痕削減の観点から、(A)成分を、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上、そして、コスト面及び水硬性組成物の流動性の観点から、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下、より更に好ましくは10質量%以下含有する。
本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物は、分散性向上による表面気泡痕削減の観点から、(B)成分を、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは7質量%以上、より更に好ましくは10質量%以上、より更に好ましくは15質量%以上、より更に好ましくは20質量%以上、そして、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは35質量%以下、より更に好ましくは30質量%以下含有する。
本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物において、(A)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比(B)/(A)は、表面美観改善効果と流動性の観点から、好ましくは2以上、より好ましくは4以上、更に好ましくは10以上、より更に好ましくは20以上、より更に好ましくは30以上、そして、好ましくは200以下、より好ましくは150以下、更に好ましくは100以下、より更に好ましくは80以下、より更に好ましくは70以下である。
本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物は、(A)成分と(B)成分とを一液化する観点から、(C)成分を、好ましくは2.5質量%以上、より好ましくは5.0質量%以上、そして、コストの観点から、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下、より更に好ましくは10質量%以下含有する。
本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物において、(B)成分の含有量と(C)成分の含有量との質量比(C)/(B)は、(B)成分と(A)成分とを一液化させる観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.03以上、更に好ましくは0.05以上、そして、コストの観点から好ましくは0.2以下、より好ましくは0.15以下、更に好ましくは0.1以下である。
本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物は、表面美観改善効果の観点から、(D)成分として、炭化水素基の炭素数が12以上22以下であり、アルキレンオキサイドの平均付加モル数が0以上25以下である、硫酸エステル又はその塩を含有することが好ましい。
(D)成分の炭化水素基は、好ましくは直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又は直鎖若しくは分岐鎖のアルケニル基であり、より好ましくは直鎖若しくは分岐鎖のアルケニル基であり、更に好ましくは直鎖のアルケニル基である。
炭化水素基の炭素数は、表面美観改善効果の観点から、12以上、好ましくは14以上、より好ましくは16以上、更に好ましくは18以上、そして、22以下、好ましくは20以下である。
(D)成分の炭化水素基は、例えば、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、オレイル基、ステアリル基及びドコシル基から選ばれる1種以上が挙げられ、好ましくはミリスチル基、パルミチル基、オレイル基及びステアリル基から選ばれる1以上であり、より好ましくはパルミチル基、オレイル基及びステアリル基から選ばれる1種以上であり、更に好ましくはオレイル基、ステアリル基、より更に好ましくはステアリル基である。
(D)成分のアルキレンオキサイドは、炭素数2以上4以下のアルキレンオキサイドが挙げられる。アルキレンオキサイドはエチレンオキサイドが好ましい。(D)成分は、アルキレンオキサイドとしてエチレンオキサイドを含むことが好ましい。
(D)成分の硫酸エステルの塩として、ナトリウム塩、アンモニウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等から選ばれる無機塩、モノエタノールアンモニウム塩、ジエタノールアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、モルホリニウム塩等から選ばれる有機アンモニウム塩が好適である。
(D)成分としては、具体的には、アルキルサルフェート、アルケニルサルフェート、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルサルフェート、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルサルフェート、アルキルフェニルサルフェート、アルケニルフェニルサルフェート、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルサルフェート、ポリオキシアルキレンアルケニルフェニルエーテルサルフェートが挙げられ、材料分離抵抗性を付与する観点から、アルケニルサルフェート、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルサルフェート、及びポリオキシアルキレンアルケニルエーテルサルフェートから選ばれる1種以上が好ましく、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルサルフェート、及びポリオキシアルキレンアルケニルエーテルサルフェートから選ばれる1種以上がより好ましい。
本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物は、表面美観の改善効果の観点から、(D)成分を、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、そして、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下、より更に好ましくは10質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは3質量%以下含有する。
本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物は、水を含有することが好ましい。
本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物は、適度な添加量で流動性を確保出来る観点と保存安定性の観点から、水を、好ましくは50質量%以上、より好ましくは55質量%以上、更に好ましくは60質量%以上、より更に好ましくは65質量%以上、より更に好ましくは67質量%以上、より更に好ましくは70質量%以上、そして、好ましくは97質量%以下、より好ましくは90質量%以下、更に好ましくは85質量%以下、より更に好ましくは80質量%以下含有する。
本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物は、従来のセメント分散剤、水溶性高分子化合物、空気連行剤、セメント湿潤剤、膨張材、遅延剤、急結剤、増粘剤、凝集剤、強度増進剤、硬化促進剤、防腐剤などの成分((A)成分〜(D)成分を除く)を含有することができる。
本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物は、水硬性組成物に添加することで、水硬性組成物の表面美観に優れた水硬性組成物の硬化物を得ることができる。
また本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物は、水硬性組成物に後述する非水硬性粉体を含有する場合でも、水硬性組成物の表面美観に優れた水硬性組成物の硬化物を得ることができる。すなわち、本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物は、非水硬性粉体を含む水硬性組成物用として好適である。
水硬性組成物に、後述する非水硬性粉体として、フライアッシュを含有する場合、フライアッシュ中に含まれる未燃カーボンにより、水硬性組成物の硬化体表面に黒ずみが生じ、硬化体の表面美観が損なわれる傾向にある。しかしながら、本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物は、非水硬性粉体として、フライアッシュを含有する水硬性組成物でも、フライアッシュ中に含まれる未燃カーボンを分散させることにより、水硬性組成物の硬化体表面に黒ずみを発生させず、硬化体の表面を美白化することができる。すなわち、本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物は、非水硬性粉体として、フライアッシュを含む水硬性組成物用として好適である。
[水硬性組成物]
本発明の水硬性組成物は、(A)成分、(B)成分、(C)成分、水硬性粉体、並びに水を含有する。また本発明の水硬性組成物は、本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物、水硬性粉体、並びに水を含有するものであってもよい。
また本発明の水硬性組成物は、(A)成分、(B)成分、(C)成分、任意成分の(D)成分、水硬性粉体、並びに水を含有するものであってもよい。
本発明の水硬性組成物は、本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物で述べた事項を適宜適用することができる。
本発明の水硬性組成物に用いられる(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び任意成分の(D)成分は、それぞれ、本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物で述べたものと同じである。
本発明の水硬性組成物に使用される水硬性粉体とは、単独で水と混合することで硬化する粉体である。水硬性粉体としては、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント、エコセメント(例えばJIS R5214等)が挙げられる。これらの中でも、水硬性組成物の必要な強度に達するまでの時間を短縮する観点から、早強ポルトランドセメント、普通ポルトランドセメント、耐硫酸性ポルトランドセメント及び白色ポルトランドセメントから選ばれるセメントが好ましく、早強ポルトランドセメント、及び普通ポルトランドセメントから選ばれるセメントがより好ましい。
本発明の水硬性組成物には、非水硬性粉体を含有してもよい。本発明において、非水硬性粉体とは、単独では水と混合しても硬化することがない又はほとんど硬化しない粉体をいう。但し、非水硬性粉体には、アルカリ性または酸性の雰囲気、あるいは、高圧蒸気雰囲気等の所定の条件において水と混合することで硬化する性質を有する潜在性水硬性粉体が含まれる。例えば、スラグは、単独では硬化性を有しないが、石灰やセメントといったアルカリ物質及び水と組み合わせると、水を介して相互作用により水和物を形成し硬化する性質(潜在水硬性)を持つため、潜在性水硬性粉体である。非水硬性粉体は、非水硬性無機粉体が好ましい。非水硬性粉体としては、例えば、水酸化カルシウム、石膏、炭酸カルシウム、珪石、粘土、高炉スラグ、フライアッシュ、及びシリカヒュームから選ばれる1種以上が挙げられ、炭酸カルシウム、及びフライアッシュから選ばれる1種以上が好ましい。また非水硬性粉体としては、潜在性水硬性粉体が好ましい。
本発明の水硬性組成物は、水/水硬性粉体比〔スラリー中の水と水硬性粉体の質量百分率(質量%)、W/Cと略記される。〕が、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは40質量%以上、そして、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは57質量%以下である。
本発明の水硬性組成物は、水/粉体比〔スラリー中の水と粉体(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量)の質量百分率(質量%)、W/Pと略記される。〕が、好ましくは15質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは25質量%以上、さらに好ましくは30質量%以上、そして、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは45量%以下、さらに好ましくは40質量%以下である。
水硬性組成物の硬化体の表面美観を向上させるためには、高い流動性の水硬性組成物が望まれるが、粉体として、普通ポルトランドセメント等の水硬性粉体を単体で用いた場合、粘性が上がりすぎて流動性が低くなり、また普通ポルトランドセメント等の水硬性粉体はコストも高く、経済的ではない。従って、水硬性組成物に、粉体として、水硬性粉体以外に、コストの安い炭酸カルシウムやフライアッシュなどの非水硬性粉体を含有させて流動性を確保し、粉体量を削減することで材料コストを低減することが行われるが、水硬性組成物中の粉体量を削減しすぎると、流動性の悪化、材料分離を起こしやすくなり、また硬化体の強度低下及び表面美観を悪化させるため問題となる。
しかしながら、本発明の水硬性組成物では、材料コスト削減のために、粉体として、水硬性粉体以外に、炭酸カルシウムやフライアッシュなどの非水硬性粉体を含有させた場合でも、流動性、材料分離抵抗性、及び硬化体の強度を良好に維持しつつ、硬化体の表面美観を向上させることができる。
本発明の水硬性組成物が、非水硬性粉体を含有する場合、水硬性粉体の含有量と、非水硬性粉体の含有量との質量比(水硬性粉体/非水硬性粉体)は、水硬性組成物の減粘、コスト削減、及び水硬性組成物硬化体の強度確保を両立する観点から、好ましくは0.25以上、より好ましくは0.5以上、更に好ましくは1.0以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは3以下である。
本発明の水硬性組成物が、非水硬性粉体を含有する場合、水硬性粉体の含有量と、粉体の含有量(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計含有量)との質量比(水硬性粉体/粉体)は、水硬性組成物の減粘、コスト削減、及び水硬性組成物硬化体の強度確保を両立する観点から、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.4以上、更に好ましくは0.5以上、そして、好ましくは1以下、より好ましくは0.9以下、更に好ましくは0.8以下である。
本発明の水硬性組成物が、非水硬性粉体として炭酸カルシウムを含有する場合、水硬性粉体の含有量と、炭酸カルシウムの含有量との質量比(水硬性粉体/炭酸カルシウム)は、水硬性組成物の減粘、コスト削減、及び水硬性組成物硬化体の強度確保を両立する観点から、好ましくは0.25以上、より好ましくは0.5以上、更に好ましくは1.0以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは3以下である。
水硬性組成物に、非水硬性粉体として、フライアッシュを含有する場合、フライアッシュ中に含まれる未燃カーボンにより、水硬性組成物の硬化体表面に黒ずみが生じ、硬化体の表面美観が損なわれる傾向がある。しかしながら、本発明の水硬性組成物では、非水硬性粉体として、フライアッシュを含有する場合でも、フライアッシュ中に含まれる未燃カーボンを分散させることにより、水硬性組成物の硬化体表面に黒ずみを発生させず、硬化体の表面を美白化することができる。
本発明の水硬性組成物が、非水硬性粉体としてフライアッシュを含有する場合、水硬性粉体の含有量と、フライアッシュの含有量との質量比(水硬性粉体/フライアッシュ)は、水硬性組成物の減粘、コスト削減、及び水硬性組成物硬化体の強度確保を両立する観点から、好ましくは0.25以上、より好ましくは0.5以上、更に好ましくは1.0以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは4以下、より更に好ましくは3以下である。
本発明の水硬性組成物は、水硬性粉体100質量部に対して、(A)成分を、水硬性組成物硬化体の表面美観改善効果の観点から、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.005質量部以上、更に好ましくは0.025質量部以上、そして、好ましくは0.1質量部以下、より好ましくは0.07質量部以下、更に好ましくは0.05質量部以下含有する。
本発明の水硬性組成物は、粉体100質量部(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量100質量部)に対して、(A)成分を、水硬性組成物硬化体の表面美観改善効果の観点から、好ましくは0.003質量部以上、より好ましくは0.005質量部以上、更に好ましくは0.01質量部以上、そして、好ましくは0.1質量部以下、より好ましくは0.07質量部以下、更に好ましくは0.05質量部以下含有する。
本発明の水硬性組成物は、水硬性粉体100質量部に対して、(B)成分を、水硬性組成物の流動性を確保する観点から、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.07質量部以上、更に好ましくは0.09質量部以上、そして、水硬性組成物の材料分離抵抗性の観点から、好ましくは1.0質量部以下、より好ましくは0.9質量部以下、更に好ましくは0.8質量部以下、より更に好ましくは0.5質量部以下含有する。
本発明の水硬性組成物は、粉体100質量部(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量100質量部)に対して、(B)成分を、水硬性組成物の流動性を確保する観点から、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.07質量部以上、更に好ましくは0.09質量部以上、より更に好ましくは0.3質量部以上、より更に好ましくは0.4質量部以上、そして、水硬性組成物の材料分離抵抗性の観点から、好ましくは3.0質量部以下、より好ましくは2.5質量部以下、更に好ましくは2.0質量部以下、より更に好ましくは1.0質量部以下、より更に好ましくは0.9質量部以下、より更に好ましくは0.8質量部以下、より更に好ましくは0.5質量部以下含有する。
本発明の水硬性組成物において、(A)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比(B)/(A)は、表面美観改善効果と流動性の観点から、好ましくは2以上、より好ましくは4以上、更に好ましくは10以上、より更に好ましくは20以上、より更に好ましくは30以上、そして、好ましくは200以下、より好ましくは150以下、更に好ましくは100以下、より更に好ましくは80以下、より更に好ましくは70以下である。
本発明の水硬性組成物は、(A)成分と(B)成分とを一液化させたものを水硬性組成物に含有させる観点から、水硬性粉体100質量部に対して、(C)成分を、好ましくは0.005質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上、そして、好ましくは0.1質量部以下、より好ましくは0.08質量部以下含有する。
本発明の水硬性組成物は、(A)成分と(B)成分とを一液化させたものを水硬性組成物に含有させる観点から、粉体100質量部(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量100質量部)に対して、(C)成分を、好ましくは0.005質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上、そして、好ましくは0.1質量部以下、より好ましくは0.08質量部以下含有する。
本発明の水硬性組成物において、(B)成分の含有量と(C)成分の含有量との質量比(C)/(B)は、(B)成分と(A)成分とを一液化させる観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.03以上、更に好ましくは0.05以上、そして、コストの観点から好ましくは0.2以下、より好ましくは0.15以下、更に好ましくは0.1以下である。
本発明の水硬性組成物は、(D)成分を含有する場合、水硬性粉体100質量部に対して、(D)成分を、分散剤との一液化の観点から、好ましくは0.0005質量部以上、より好ましくは0.002質量部以上、更に好ましくは0.003質量部以上、そして、好ましくは0.01質量部以下、より好ましくは0.005質量部以下含有する。
本発明の水硬性組成物は、(D)成分を含有する場合、粉体100質量部(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量100質量部)に対して、(D)成分を、分散剤との一液化の観点から、好ましくは0.002質量部以上、より好ましくは0.005質量部以上、更に好ましくは0.007質量部以上、そして、好ましくは0.1質量部以下、より好ましくは0.05質量部以下、更に好ましくは0.03質量部以下含有する。
本発明の水硬性組成物は、骨材を含有することが好ましい。骨材としては、細骨材及び粗骨材から選ばれる骨材が挙げられる。細骨材として、JIS A 0203−2014中の番号2311で規定されるものが挙げられる。細骨材としては、川砂、陸砂、山砂、海砂、石灰砂、珪砂及びこれらの砕砂、高炉スラグ細骨材、フェロニッケルスラグ細骨材、軽量細骨材(人工及び天然)及び再生細骨材等が挙げられる。また、粗骨材として、JIS A 0203−2014中の番号2312で規定されるものが挙げられる。例えば粗骨材としては、川砂利、陸砂利、山砂利、海砂利、石灰砂利、これらの砕石、高炉スラグ粗骨材、フェロニッケルスラグ粗骨材、軽量粗骨材(人工及び天然)及び再生粗骨材等が挙げられる。細骨材、粗骨材は種類の違うものを混合して使用しても良く、単一の種類のものを使用しても良い。
水硬性組成物のフレッシュ性状に大きな影響を与える因子の1つに骨材の含有水量がある。通常、骨材は屋外で保管されるため、外部環境(天気、温度など)により骨材の含有水量が変動することになる。そのため、水硬性組成物にこのような骨材を用いた場合、骨材の含有水量により単位水量が変動することで、流動性が変動し、材料分離抵抗性の悪化、及び水硬性組成物硬化体の表面美観に影響がでることがある。
しかしながら、本発明の水硬性組成物では、このような骨材を用いた場合でも、単位水量の変動による影響を受けにくいため、材料分離抵抗性、及び水硬性組成物硬化体の表面美観を良好にすることができる。
水硬性組成物がコンクリートの場合、粗骨材の使用量は、水硬性組成物の強度の発現とセメント等の水硬性粉体の使用量を低減し、型枠等への充填性を向上する観点から、嵩容積が、好ましくは50%以上、より好ましくは55%以上、更に好ましくは60%以上、そして、好ましくは100%以下、より好ましくは90%以下、更に好ましくは80%以下である。嵩容積は、コンクリート1m中の粗骨材の容積(空隙を含む)の割合である。
また、水硬性組成物がコンクリートの場合、細骨材の使用量は、型枠等への充填性を向上する観点から、好ましくは500kg/m以上、より好ましくは600kg/m以上、更に好ましくは700kg/m以上、そして、好ましくは1000kg/m以下、より好ましくは900kg/m以下である。
水硬性組成物がモルタルの場合、細骨材の使用量は、好ましくは800kg/m以上、より好ましくは900kg/m以上、更に好ましくは1000kg/m以上、そして、好ましくは2000kg/m以下、より好ましくは1800kg/m以下、更に好ましくは1700kg/m以下である。
水硬性組成物としては、コンクリート等が挙げられる。なかでもセメントを用いたコンクリートが好ましい。本発明の水硬性組成物は、セルフレベリング用、耐火物用、プラスター用、軽量又は重量コンクリート用、AE用、補修用、プレパックド用、トレーミー用、地盤改良用、グラウト用、寒中用等の何れの分野においても有用である。
本発明の水硬性組成物は、更にその他の成分を含有することもできる(但し(A)成分〜(D)成分を除く)。例えば、AE剤、遅延剤、起泡剤、増粘剤、発泡剤、流動化剤等が挙げられる。
〔水硬性組成物の硬化体の製造方法〕
本発明の水硬性組成物の硬化体の製造方法は、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、水硬性粉体と、水とを混合して水硬性組成物を調製する工程、
調製された前記水硬性組成物を型枠に充填し、硬化させる工程、並びに、
硬化した前記水硬性組成物を脱型する工程、
を有する。
本発明の水硬性組成物の硬化体の製造方法に用いられる(A)成分、(B)成分、(C)成分、任意成分の(D)成分の具体例及び好ましい態様は、それぞれ、本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物で述べたものと同じである。
また、本発明の水硬性組成物の硬化体の製造方法に用いられる水硬性粉体、及び非水硬性粉体の具体例及び好ましい態様は、本発明の水硬性組成物で述べたものと同じである。
また、本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物、及び水硬性組成物で述べた事項は、本発明の水硬性組成物の硬化体の製造方法に適宜適用することができる。
水硬性組成物を調製する工程は、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、水硬性粉体と、水とを混合して水硬性組成物を調製する。また水硬性組成物を調製する工程は、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、任意成分の(D)成分と、水硬性粉体と、水とを混合して水硬性組成物を調製してもよい。
水硬性組成物を調製する工程において、更に非水硬性粉体を混合してもよい。すなわち水硬性組成物を調製する工程は、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、水硬性粉体と、非水硬性粉体と、水とを混合して水硬性組成物を調製してもよい。また水硬性組成物を調製する工程は、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、任意成分の(D)成分と、水硬性粉体と、非水硬性粉体と、水とを混合して水硬性組成物を調製してもよい。
本発明では、(A)成分と(B)成分と(C)成分と、任意成分の(D)成分とを別々に粉体(水硬性粉体と任意の非水硬性粉体)と混合して水硬性組成物を調製しても良いが、予め(A)成分と(B)成分と(C)成分、任意成分の(D)成分とを混合すると、新しくタンクを増設する必要がなく、それらの一液化したものを水硬性粉体と混合すること、すなわち本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物と粉体(水硬性粉体と任意の非水硬性粉体)とを混合することが好ましい。
水硬性組成物を調製する工程における、各成分、水硬性粉体、非水硬性粉体、水の混合量は、本発明の水硬性組成物で述べた各成分、水硬性粉体、非水硬性粉体、水の含有量を混合量に置き換えて適用することができる。
水硬性組成物を調製する工程では、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び任意成分の(D)成分とセメント等の水硬性粉体とを円滑に混合する観点から、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、任意成分の(D)成分と、水とを予め混合した後に、水硬性粉体と混合することが好ましい。また水を含有する本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物を用いることができる。
また、水硬性組成物を調製する工程では、セメント等の水硬性粉体と、本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物とを混合する方法が好ましい。本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物は、水硬性粉体に対して、(A)成分、(B)成分、(C)成分、任意成分の(D)成分が、前述の混合量(含有量)となるように添加されることが好ましい。具体的には、本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物を固形分の質量部として、水硬性粉体100質量部に対して、表面美観改善の観点から、好ましくは0.01量部以上、より好ましくは0.05質量部以上、更に好ましくは0.1質量部以上、そして、高流動性の確保による表面美観改善の観点から、好ましくは3.0質量部以下、より好ましくは2.5質量部以下、更に好ましくは2.0質量部以下、より更に好ましくは1.0質量部以下混合する。
水硬性組成物を調製する工程における混合は、モルタルミキサー、強制二軸ミキサー等のミキサーを用いて行うことができる。また混合時間は、好ましくは1分間以上、より好ましくは2分間以上、そして、好ましくは5分間以下、より好ましくは3分間以下である。水硬性組成物の調製にあたっては、水硬性組成物で説明した材料や薬剤及びそれらの量を用いることができる。
得られた水硬性組成物は、更に、水硬性組成物を型枠に充填し養生し硬化させる。型枠として、建築物の型枠、コンクリート製品用の型枠等が挙げられる。型枠への充填方法として、ミキサーから直接投入する方法、水硬性組成物をポンプで圧送して型枠に導入する方法等が挙げられる。
水硬性組成物の養生の際、硬化を促進するために加熱養生し、硬化を促進させても良い。ここで、加熱養生は、40℃以上80℃以下の温度で水硬性組成物を保持して硬化を促進することができる。
コンクリート製品である型枠を用いる水硬性組成物の硬化体としては、土木用製品では、コンクリートパイル、コンクリートポール、護岸用の各種ブロック製品、ボックスカルバート製品、トンネル工事等に使用されるセグメント製品、橋脚の桁製品等が挙げられ、建築用製品では、カーテンウォール製品、柱、梁、床板に使用される建築部材製品等が挙げられる。
〔水硬性組成物の表面美観向上方法〕
本発明の水硬性組成物の表面美観向上方法は、水硬性粉体と水を含有する水硬性組成物に、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分とを添加する、水硬性組成物の表面美観向上方法である。
また本発明の水硬性組成物の表面美観向上方法は、水硬性粉体と水を含有する水硬性組成物に、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、任意成分の(D)成分とを添加する、水硬性組成物の表面美観向上方法であってもよい。
本発明の水硬性組成物の表面美観向上方法は、水硬性組成物に非水硬性粉体を含有する場合でも、水硬性組成物の表面美観に優れた水硬性組成物の硬化物を得ることができる。すなわち、本発明の水硬性組成物の表面美観向上方法は、非水硬性粉体を含む水硬性組成物に対しても適用できる。
本発明の水硬性組成物の表面美観向上方法は、非水硬性粉体として、フライアッシュを含有する水硬性組成物でも、フライアッシュ中に含まれる未燃カーボンを分散させることにより、水硬性組成物の硬化体表面に黒ずみを発生させず、硬化体の表面を美白にすることができる。すなわち、本発明の水硬性組成物の表面美観向上方法は、非水硬性粉体として、フライアッシュを含む水硬性組成物に対しても適用できる。
本発明の水硬性組成物の表面美観向上方法に用いられる(A)成分、(B)成分、(C)成分、任意成分の(D)成分の具体例及び好ましい態様は、それぞれ、本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物で述べたものと同じである。
また、本発明の水硬性組成物の表面美観向上方法に用いられる水硬性粉体及び非水硬性粉体の具体例及び好ましい態様は、本発明の水硬性組成物で述べたものと同じである。
また、本発明の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物、水硬性組成物及びその硬化体の製造方法で述べた事項は、本発明の水硬性組成物の表面美観向上方法に適宜適用することができる。
表1〜3に示した(A)成分〜(D)成分は、以下のものを用いた。
(A)成分
・(a−1):脂肪酸ジエタノールアミド(脂肪酸部分の炭素数が10〜16のアルキル基である化合物)、アミノーンPK−02S、花王(株)製
・(a−2):脂肪酸ジエタノールアミド(脂肪酸部分の炭素数が14〜16のアルキル基である化合物)、アミゾールODE、川研ファインケミカル(株)製
・(a−3):脂肪酸ジエタノールアミド(脂肪酸部分の炭素数が12のアルキル基である化合物)、和光純薬工業(株)製
・(a−4):脂肪酸ジエタノールアミド(脂肪酸部分の炭素数が18のアルケニル基(オレイル基)である化合物)、和光純薬工業(株)製
(B)成分
・(b−1):ポリカルボン酸系分散剤、マイテイ21HF、花王(株)製
・(b−2):ポリカルボン酸系分散剤、マイテイ21HP、花王(株)製
・(b−3):ポリカルボン酸系分散剤、マイテイ21LV、花王(株)製
・(b−4):ポリカルボン酸系分散剤、マイテイ21VS、花王(株)製
・(b−5):単量体(b2)/単量体(b1)=メタクリル酸/メトキシポリエチレングリコール(23)モノメタクリレート=75モル/25モル、重量平均分子量=50,000(カッコ内は平均付加モル数)
・(b−6):単量体(b2)/単量体(b1)=メタクリル酸/メトキシポリエチレングリコール(120)モノメタクリレート=80モル/20モル、重量平均分子量=80,000(カッコ内は平均付加モル数)
・(b−7):ポリカルボン酸系分散剤、アクアロックHW−80、(株)日本触媒製
・(b−8):ポリカルボン酸系分散剤、花王(株)製
・(b−9):ポリカルボン酸系分散剤、マイテイ21V、花王(株)製
(C)成分
・(c−1):フェノキシエタノール、ダウケミカル社製
・(c−2):フェニルジグリコール、東邦化学工業(株)製
・(c−3):ジエチレングリコールモノブチルエーテル、和光純薬工業(株)製
・(c−4):オクチルジメチルアミン、花王(株)製
・(c−5):デシルジメチルアミン、花王(株)製
(C’)成分((C)成分の比較成分)
・(c’−1):2−エチルヘキシルアルコール、和光純薬工業(株)製
・(c’−2):ベンジルアルコール、和光純薬工業(株)製
・(c’−3):2−メチル−2,4−ペンタンジオール、和光純薬工業(株)製
・(c’−4):2−メチル−1,3−プロパンジオール、和光純薬工業(株)製
・(c’−5):2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、和光純薬工業(株)製
・(c’−6):ジプロピレングリコール、和光純薬工業(株)製
・(c’−7):プロピレングリコール、和光純薬工業(株)製
・(c’−8):ジエチレングリコール、和光純薬工業(株)製
・(c’−9):1,3−プロパンジオール、和光純薬工業(株)製
・(c’−10):1,4−ブタンジオール、和光純薬工業(株)製
・(c’−11):1,5−ペンタンジオール、和光純薬工業(株)製
(D)成分
・(d−1):アルキル硫酸エステル塩(炭素数18のアルキル基であり、エチレンオキシ基の平均付加モル数が23モルであるアルキル硫酸エステルアンモニウム塩)、花王(株)製
[実施例1、比較例1]
<水硬性組成物用表面美観向上剤組成物の調製>
表1〜3に示す配合量の(A)成分と(B)成分と(C)成分と(D)成分と水とを混合して水硬性組成物用表面美観向上剤組成物を調製した。
具体的には、スクリュー管(100ml)に、(B)成分を所定量加えて(A)成分を配合して恒温槽で50℃に加熱しても一液化出来ないことを確認した後、(C)成分を配合し、恒温槽(50℃)で(B)成分が均一に分散するまでスクリュー管を撹拌した。なお、(D)成分を配合する場合、(A)成分、及び(C)成分を配合する時に配合した。この方法で、表1〜3に記載の各水硬性組成物用表面美観向上剤組成物を得た。
<配合安定性の評価>
調製した水硬性組成物用表面美観向上剤組成物の配合安定性を以下の方法で評価した。水硬性組成物用表面美観向上剤組成物をスクリュー管(マルエム製、No.7、35mm×78mm)に20g入れ、超音波を照射した後に、20℃の条件下で1時間放置し、その後、外観を目視で観察し、下記の基準で評価した。結果を表1〜3に示す。
○:透明であり、且つ二層に分離していない。
×:濁りがある、又は二層に分離している。
Figure 0006887739
Figure 0006887739
Figure 0006887739
表1〜3中、各成分の配合量は、有効分量に基づく質量%である。
<コンクリートの調製>
コンクリートミキサー(IHI社製、強制二軸ミキサー、型式:DAM−60)に、表4に記載の配合量で、粗骨材(G)、細骨材(S)(半分量)、セメント(C)、その他粉体(スラグ(BFS)と膨張剤(CSA))、細骨材(S)(残量)の順に投入し、10秒間空練りを行い、表1〜3に記載の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物を含む練り水(W)を加えた。そして、コンクリートミキサーで120秒間本混練りしてコンクリートを調製した。コンクリートの配合条件は、表4の通りとした。
Figure 0006887739
表4で用いた成分は以下のものである。
・水(W):上水道水(水温20℃)(水硬性組成物用表面美観向上剤組成物の添加量を含む)
・セメント(C):普通ポルトランドセメント、太平洋セメント(株)製、密度3.14g/cm
・スラグ(BFS):高炉スラグ、太平洋マテリアル製、密度2.89g/cm
・膨張材(CSA):石灰系特殊クリンカーを主成分とする無機粉体、N−EX(太平洋マテリアル製)、密度3.19g/cm
・細骨材(S):砕砂 密度2.72g/cm
・粗骨材(G):砂利 密度2.64g/cm
表4中、W/Cは、水の配合量と水硬性粉体(セメント(C))の配合量との質量比であり、〔水(W)の配合量/セメント(C)の配合量〕×100(質量%)で求められる。
またW/Pは、水の配合量と、水硬性粉体(セメント(C))並びに非水硬性粉体(スラグ(BFS)及び膨張剤(CSA))の合計配合量との質量比であり、〔水(W)の配合量/(セメント(C)の配合量+スラグ(BFS)の配合量+膨張剤(CSA)の配合量)〕×100(質量%)で求められる。
またs/aは、〔(S)/(S+G)〕×100で求められる骨材中の細骨材率の体積百分率(体積%)である。
<コンクリートの流動性評価>
混練直後のコンクリートを、JIS A 1150(2007(コンクリートスランプフロー試験方法)に準じて、流動性(mm)を測定した。結果を表5に示す。
<コンクリートの表面美観評価>
予め離形剤(品名:パラット 山宗化学(株)製)を塗布してある金属型枠(横底面の長さ:5cm、縦底面の長さ:10cm、高さ50cm)に、混練直後のコンクリートを、それぞれ一層詰め、無振動条件によりコンクリートを充填し、20℃の室内にて気中(20℃)養生を行い硬化させた。コンクリート調製から24時間後に硬化した供試体を型枠から脱型し供試体を得た。コンクリート供試体の表面の直径3mm以上の気泡痕(表面気泡痕)の個数を目視にて数え、下記評価基準で判断した。結果を表5に示す。尚、直径3mm以上の気泡痕が少ない程、表面美観性が良好であることを意味する。
ランクA:直径3mm以上の穴が供試体中に一つもない又は10個未満存在した。
ランクB:直径3mm以上の穴が供試体中に10個以上20個未満存在した。
ランクC:直径3mm以上の穴が供試体中に20個以上30個未満存在した。
ランクD:直径3mm以上の穴が供試体中に30個以上存在した。
Figure 0006887739
表5中、水硬性組成物用表面美観向上剤組成物の添加量は、水硬性粉体(全粉体(P))100質量部に対する添加量(質量部)である。
[実施例2、比較例2]
<コンクリートの調製>
コンクリートミキサー(IHI社製、強制二軸ミキサー、型式:DAM−60)に、表6の調合1〜5に記載の配合量で、粗骨材(G)、細骨材(S)(半分量)、セメント(C)、その他粉体(炭酸カルシウム(LP)とフライアッシュ(FA))、細骨材(S)(残量)の順に投入し、10秒間空練りを行い、(A)成分〜(D)成分を、表7〜10に記載の各配合量で含む練り水(W)を加えた。そして、コンクリートミキサーで120秒間本混練りしてコンクリートを調製した。コンクリートの配合条件は、表6の通りとした。
なお表9の実施例2−9、比較例2−9については、コンクリートの調製の際に、細骨材(S)の配合量に対して3質量%の加水を行った。
Figure 0006887739
表6で用いた成分は以下のものである。
・水(W):上水道水(水温20℃)((A)〜(D)成分の各添加量を含む)
・セメント(C):普通ポルトランドセメント、住友大阪セメント(株)製、密度3.15g/cm
・炭酸カルシウム(LP):(株)三友製、密度2.71g/cm
・フライアッシュ(FA):中部電力(株)製、密度2.24g/cm
・細骨材(S):粗砂、揖斐川産 密度2.63g/cm
・粗骨材(G):砂利(砕石1505と砕石2015の1:1(質量比)混合物)、密度2.62g/cm
表6中、W/Cは、水の配合量と水硬性粉体(セメント(C))の配合量との質量比であり、〔水(W)の配合量/セメント(C)の配合量〕×100(質量%)で求められる。
またW/Pは、水の配合量と、水硬性粉体(セメント(C))並びに非水硬性粉体(炭酸カルシウム(LP)及びフライアッシュ(FA))の合計配合量との質量比であり、〔水(W)の配合量/(セメント(C)の配合量+炭酸カルシウム(LP)の配合量+フライアッシュ(FA)の配合量)〕×100(質量%)で求められる。
またs/aは、〔(S)/(S+G)〕×100で求められる骨材中の細骨材率の体積百分率(体積%)である。
また粉体削減量は、調合1の粉体量(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量)を基準とした各調合の粉体量の削減量(kg)である。
<コンクリートの流動性評価>
表7に記載の混練直後のコンクリートを、JIS A 1150(2007(コンクリートスランプフロー試験方法)に準じて、流動性が500mmになるまでに要した時間(秒)を測定した。結果を表7に示す。
また表7〜10に記載の混練直後のコンクリートを、JIS A 1150(2007(コンクリートスランプフロー試験方法)に準じて、水平に設置した平板上に置かれたスランプコーンに充填し、スランプコーンを鉛直方向に連続して引き上げた後、コンクリートの動きが止まった際の広がりが最大となる直径と,その直行する方向の直径を測定して、流動性(mm)の結果とした。また該コンクリートの広がりが最大となる直径と、その直行する方向の直径との平均値を平均流動性(mm)とした。結果を表7〜10に示す。
<コンクリートの圧縮強度評価>
表7に記載のコンクリートを、JIS A 1132「コンクリートの強度試験用供試体の作り方」に基づいて、20℃の条件で養生、脱型後、硬化体を室温(20℃)で放置し、水硬性組成物の調製の際に最初に水と水硬性粉体とが接触した時点から7日後に、JIS A 1108「コンクリートの圧縮強度試験方法」に基づいて、硬化体の圧縮強度を測定した。結果を表7に示す。
<コンクリートの表面美観評価>
表7〜9に記載のコンクリートについて、[実施例1、比較例1]に記載の<コンクリートの表面美観評価>と同様の方法で、硬化して得られた各コンクリート供試体の表面美観を評価した。結果を表7〜9に示す。
<材料分離抵抗性の評価>
表9に記載のコンクリートについて、コンクリート調製後の各コンクリートの状態を目視で確認し、下記の評価基準で判定した。結果を表9に示す。
なし:コンクリートの表面で、砂利と、モルタル(粗砂とセメント)の分離が見られず、ブリージングも見られない。
あり:コンクリートの表面で、砂利と、モルタル(粗砂とセメント)の分離が見られるか、又はブリージングが発生している。
<コンクリートの表面美白性評価>
表10に記載のコンクリートについて、コンクリート調製後の各コンクリートをディスポカップ(容積2L)に入れ、タッピング台に乗せて30回タッピング作業を行った。タッピング作業後の各コンクリートの上部表面写真を撮影し、また硬化後(水と水硬性粉体とが接触した時点から1日後)の供試体の上部表面写真を撮影し、その黒点数で表面美白性の評価を下記基準で判定した。結果を表10に示す。また実施例2−10と比較例2−11のタッピング作業後の各コンクリートの上部表面写真を図1に示す。図1の写真の左側が比較例2−11のコンクリートであり、右側が実施例2−10のコンクリートである。実施例2−10のコンクリートは、図1の写真にもあるように、ともにコンクリートの上部表面の黒点数が、比較例2−11と比べて明らかに少なかった。
Figure 0006887739
表7中、(A)成分〜(D)成分の各添加量は、粉体100質量部(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量100質量部)に対する添加量である。
調合1の実施例2−1と比較例2−1、2−2を対比すると、(B)成分のみを含有した比較例2−1、2−2に比べて、(A)成分〜(C)成分を含有した本発明の実施例2−1は、表面美観、及び流動性に優れ、7日後の圧縮強度も良好であることが分かる。
また比較例2−1、2−2と比較例2−3、2−4を対比すると分かるように、粉体を削減した調合3、4の場合、流動性が向上するが、セメントの水和反応を抑制するため、7日後の圧縮強度が低下し、更に表面美観も劣っている。
しかしながら、実施例2−2と比較例2−3、実施例2−3と比較例2−4をそれぞれ対比すると分かるように、粉体を削減した調合3、4の場合でも、(B)成分のみを含有した比較例2−3、2−4に比べて、(A)成分〜(C)成分を含有した本発明の実施例2−2、2−3は、表面美観、流動性、及び7日後の圧縮強度が優れている。
Figure 0006887739
表8中、(A)成分〜(D)成分の各添加量は、粉体100質量部(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量100質量部)に対する添加量である。
実施例2−4〜2−5と比較例2−5、実施例2−6と比較例2−6、実施例2−7と比較例2−7をそれぞれ対比すると、粉体を削減した調合2〜4の場合、(B)成分のみを含有した比較例2−5〜2−7に比べて、(A)成分〜(C)成分を含有した本発明の実施例2−4〜2−7は、流動性、及び表面美観に優れていることが分かる。
Figure 0006887739
表9中、(A)成分〜(D)成分の各添加量は、粉体100質量部(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量100質量部)に対する添加量である。
実施例2−8と比較例2−8、2−10を対比すると、粉体を削減した調合2の場合、(B)成分のみを含有した比較例2−8、2−10に比べて、(A)成分〜(C)成分を含有した本発明の実施例2−8は、表面美観、及び流動性に優れ、材料分離もなく良好であることが分かる。
また実施例2−9と比較例2−9を対比すると、調合2に加水(3質量%)をした条件、すなわち単位水量が変動した場合、(B)成分のみを含有した比較例2−9では表面美観が劣り、また材料分離も起こしてしまうが、(A)成分〜(C)成分を含有した本発明の実施例2−9は、表面美観、及び流動性に優れ、材料分離もなく良好であることが分かる。
Figure 0006887739
表10中、(A)成分〜(D)成分の各添加量は、粉体100質量部(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量100質量部)に対する添加量である。
調合5の場合、フライアッシュを含有しているため、フライアッシュ中に含まれる未燃カーボンにより、コンクリート表面に黒ずみが生じる。図1を参照すると分かるように、(B)成分のみを含有した比較例2−11は、表面美白性の結果が悪く、表面美観を改選できない。一方、(A)成分〜(C)成分を含有した本発明の実施例2−10は、表面美白性に優れ、また流動性にも優れていることが分かる。
[実施例3、比較例3]
<コンクリートの調製>
コンクリートミキサー(IHI社製、強制二軸ミキサー、型式:DAM−60)に、表11の調合6、7に記載の配合量で、粗骨材(G)、細骨材(S)(半分量)、セメント(C)、フライアッシュ(FA)、細骨材(S)(残量)の順に投入し、10秒間空練りを行い、(A)成分〜(D)成分を、表12に記載の各配合量で含む練り水(W)を加えた。そして、コンクリートミキサーで120秒間本混練りしてコンクリートを調製した。コンクリートの配合条件は、表11の通りとした。
Figure 0006887739
表11で用いた成分は以下のものである。
・水(W):上水道水(水温20℃)((A)〜(D)成分の各添加量を含む)
・セメント(C):普通ポルトランドセメント、住友大阪セメント(株)製、密度3.15g/cm
・フライアッシュ(FA):中部電力(株)製、密度2.24g/cm
・細骨材(S):粗砂、揖斐川産 密度2.63g/cm
・粗骨材(G):砂利(砕石1505と砕石2015の1:1(質量比)混合物)、密度2.62g/cm
表11中、W/Cは、水の配合量と水硬性粉体(セメント(C))の配合量との質量比であり、〔水(W)の配合量/セメント(C)の配合量〕×100(質量%)で求められる。
またW/Pは、水の配合量と、水硬性粉体(セメント(C))並びに非水硬性粉体(フライアッシュ(FA))の合計配合量との質量比であり、〔水(W)の配合量/(セメント(C)の配合量+フライアッシュ(FA)の配合量)〕×100(質量%)で求められる。
またs/aは、〔(S)/(S+G)〕×100で求められる骨材中の細骨材率の体積百分率(体積%)である。
また粉体削減量は、調合6の粉体量(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量)を基準とした各調合の粉体量の削減量(kg)である。
<コンクリートの流動性評価>
[実施例2、比較例2]に記載の<コンクリートの流動性評価>と同様の方法で、表12に記載の混練直後の各コンクリートの流動性(mm)及び平均流動性(mm)を測定した。結果を表12に示す。
<コンクリートの表面美白性評価>
表12に記載のコンクリートについて、[実施例2、比較例2]に記載の<コンクリートの表面美白性評価>と同様の方法で、各コンクリートのタッピング作業後、及び硬化後の上部表面写真を撮影し、その黒点数で表面美白性の評価を下記基準で判定した。結果を表12に示す。
〇:タッピング作業後、及び硬化後ともにコンクリートの上部表面の黒点数が実施例2−10のコンクリート(図1の右側のコンクリート)と同程度の黒点数である。
×:タッピング作業後、及び硬化後ともにコンクリートの上部表面の黒点数が比較例2−11のコンクリート(図1の左側のコンクリート)と同程度の黒点数であり、実施例2−10のコンクリートと比べて明らかに多い。
Figure 0006887739
表12中、(A)成分〜(D)成分の各添加量は、粉体100質量部(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量100質量部)に対する添加量である。
また流動性の評価において、カッコ書きで「材料分離」と表記したものは、コンクリートの流動性評価後に、砂利と、モルタル(粗砂とセメント)の分離が見られたコンクリートである。
調合6、7の場合、フライアッシュを含有しているため、フライアッシュ中に含まれる未燃カーボンにより、コンクリート表面に黒ずみが生じる。
実施例3−1、3−2と比較例3−1、3−2、3−4、3−5を対比すると、調合6の場合、(B)成分のみを含有した比較例3−1、3−2、3−4、3−5に比べて、(A)成分〜(C)成分を含有した本発明の実施例3−1、3−2は、流動性、及び表面美白性に優れていることが分かる。
また実施例3−3、3−4と比較例3−3、3−6、3−7を対比すると、粉体を削減した調合7の場合、(B)成分のみを含有した比較例3−3、3−6、3−7に比べて、(A)成分〜(C)成分を含有した本発明の実施例3−3、3−4は、流動性、及び表面美白性に優れていることが分かる。

Claims (9)

  1. (A)脂肪酸部分の炭素数が10以上24以下である、脂肪酸アルカノールアミド、(B)ポリカルボン酸系分散剤、並びに(C)下記一般式(c1)及び下記一般式(c2)で表される化合物から選ばれる1種以上の溶剤を
    (A)の含有量が1.0質量%以上10質量%以下、
    (B)の含有量が15質量%以上30質量%以下、
    (C)の含有量が2.4質量%以上15質量%以下となるように含有する水硬性組成物用表面美観向上剤組成物。
    1c−O−[(EO)・(PO)]−H (c1)
    [式中、R1cは炭素数4以上15以下の炭化水素基、EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基、nは1以上5以下の数、mは0以上5以下の数であり、EOとPOはブロック又はランダムに結合してもよい。〕
    Figure 0006887739

    [式中、R2cは炭素数6以上12以下の炭化水素基、R3cとR4cはそれぞれ独立に炭素数1以上4以下の炭化水素基である。]
  2. 非水硬性粉体を含む水硬性組成物用である、請求項1に記載の水硬性組成物用表面美観向上剤組成物。
  3. (A)脂肪酸部分の炭素数が10以上24以下である、脂肪酸アルカノールアミド、(B)ポリカルボン酸系分散剤、(C)下記一般式(c1)及び下記一般式(c2)で表される化合物から選ばれる1種以上の溶剤、水硬性粉体、任意に非水硬性粉体、並びに水を
    (A)の含有量が粉体100質量部(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量100質量部)に対して、0.005質量部以上0.05質量部以下、
    (B)の含有量が粉体100質量部(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量100質量部)に対して、0.4質量部以上2.0質量部以下、
    (C)の含有量が粉体100質量部(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量100質量部)に対して、0.01質量部以上0.1質量部以下となるように含有する水硬性組成物。
    1c−O−[(EO)・(PO)]−H (c1)
    [式中、R1cは炭素数4以上15以下の炭化水素基、EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基、nは1以上5以下の数、mは0以上5以下の数であり、EOとPOはブロック又はランダムに結合してもよい。〕
    Figure 0006887739

    [式中、R2cは炭素数6以上12以下の炭化水素基、R3cとR4cはそれぞれ独立に炭素数1以上4以下の炭化水素基である。]
  4. 更に非水硬性粉体を含有する、請求項3に記載の水硬性組成物。
  5. 水硬性粉体の含有量と、非水硬性粉体の含有量との質量比(水硬性粉体/非水硬性粉体)が、0.25以上10以下である、請求項4に記載の水硬性組成物。
  6. (A)脂肪酸部分の炭素数が10以上24以下である、脂肪酸アルカノールアミドと、(B)ポリカルボン酸系分散剤と、(C)下記一般式(c1)及び下記一般式(c2)で表される化合物から選ばれる1種以上の溶剤と、水硬性粉体と、任意に非水硬性粉体、並びに水を
    (A)の含有量が粉体100質量部(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量100質量部)に対して、0.005質量部以上0.05質量部以下、
    (B)の含有量が粉体100質量部(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量100質量部)に対して、0.4質量部以上2.0質量部以下、
    (C)の含有量が粉体100質量部(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量100質量部)に対して、0.01質量部以上0.1質量部以下となるように混合して水硬性組成物を調製する工程、
    調製された前記水硬性組成物を型枠に充填し、硬化させる工程、並びに、
    硬化した前記水硬性組成物を脱型する工程、
    を有する水硬性組成物の硬化体の製造方法。
    1c−O−[(EO)・(PO)]−H (c1)
    [式中、R1cは炭素数4以上15以下の炭化水素基、EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基、nは1以上5以下の数、mは0以上5以下の数であり、EOとPOはブロック又はランダムに結合してもよい。〕
    Figure 0006887739

    [式中、R2cは炭素数6以上12以下の炭化水素基、R3cとR4cはそれぞれ独立に炭素数1以上4以下の炭化水素基である。]
  7. 前記水硬性組成物を調製する工程において、更に非水硬性粉体を混合する、請求項6に記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
  8. 水硬性粉体と水と任意に非水硬性粉体を含有する水硬性組成物に、(A)脂肪酸部分の炭素数が10以上24以下である、脂肪酸アルカノールアミドと、(B)ポリカルボン酸系分散剤と、(C)下記一般式(c1)及び下記一般式(c2)で表される化合物から選ばれる1種以上の溶剤とを
    (A)の含有量が粉体100質量部(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量100質量部)に対して、0.005質量部以上0.05質量部以下、
    (B)の含有量が粉体100質量部(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量100質量部)に対して、0.4質量部以上2.0質量部以下、
    (C)の含有量が粉体100質量部(水硬性粉体と非水硬性粉体の合計量100質量部)に対して、0.01質量部以上0.1質量部以下で添加する、水硬性組成物の表面美観向上方法。
    1c−O−[(EO)・(PO)]−H (c1)
    [式中、R1cは炭素数4以上15以下の炭化水素基、EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基、nは1以上5以下の数、mは0以上5以下の数であり、EOとPOはブロック又はランダムに結合してもよい。〕
    Figure 0006887739

    [式中、R2cは炭素数6以上12以下の炭化水素基、R3cとR4cはそれぞれ独立に炭素数1以上4以下の炭化水素基である。]
  9. 前記水硬性組成物が更に非水硬性粉体を含有する、請求項8に記載の水硬性組成物の表面美観向上方法。
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