JP5084672B2 - 水硬性材料用収縮低減剤 - Google Patents

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Description

本発明は、水硬性材料用収縮低減剤に関する。より詳細には、優れた収縮低減機能を有する水硬性材料用収縮低減剤に関する。
水硬性材料は、強度や耐久性等に優れた硬化物を与える。このことから、水硬性材料は、セメントペースト、モルタル、コンクリート等のセメント組成物として広く用いられている。水硬性材料は、土木・建築構造物を構築するために欠かすことができない。
水硬性材料は、硬化した後に、外気温や湿度条件等により、内部に残った未反応水分の散逸を起こす。このため、乾燥収縮が進行し、硬化物中にひび割れが生じ、強度や耐久性が低下するという問題がある。土木・建築構造物の強度や耐久性等が低下すると、安全性の低下や修復コストの増大など、重大な問題が生じる。
このような問題に対し、法規制が強化されてきている。1999年6月に成立した住宅の品質確保の促進に関する法律では、コンクリートのひび割れも瑕疵保証の対象となっている。また、鉄筋コンクリートに関する建築工事標準仕様書(JASS 5(日本建築学会))では、耐用年数が長期(100年以上)にわたるコンクリートにおける26週での収縮ひずみが800×10−6以下に規制される動きがある。
最近、コンクリート硬化物の乾燥収縮を低減させる方法として、水硬性材料用収縮低減剤が重要視されている。上記JASS 5の改訂と同時に、水硬性材料用収縮低減剤に関する建築学会基準の制定が予定されている。
水硬性材料用収縮低減剤として、炭素原子数1〜4のアルコールのアルキレンオキシド付加物(特許文献1参照)、2〜8価の多価アルコールのエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共付加物(特許文献2参照)、低級アルキルアミンのアルキレンオキシド付加物(特許文献3参照)、オリゴマー領域のポリプロピレングリコール(特許文献4参照)、低分子アルコール類(特許文献5参照)、2−エチルヘキサノールのアルキレンオキシド付加物(特許文献6参照)が報告されている。しかしながら、これらの水硬性材料用収縮低減剤は、コンクリートに使用した場合に強度が低下するという問題がある。このため、強度を保つためにセメントペースト分の割合を高くする必要があり、コンクリートコストが高くなるという問題が生じる。
コンクリートに使用した場合の強度低下を抑制し得る水硬性材料用収縮低減剤として、2〜8価の多価アルコールのアルキレンオキシド付加物が報告されている(特許文献7、8参照)。しかしながら、これらの水硬性材料用収縮低減剤は、いずれも、粉末樹脂、膨張材などの他の混和材料との組み合わせが必要となっており、コンクリートのコストが高くなるという問題は解決できていない。
また特許文献9には、1級アミンの酸化エチレン誘導体が消泡剤として報告され、特許文献10には、長鎖アルキルアミンのアルキレンオキシド付加物を含む増粘剤が報告されているが、コンクリートの収縮低減性について知見は開示されていない。
特公昭56−51148号公報 特公平1−53214号公報 特公平1−53215号公報 特開昭59−152253号公報 特公平6−6500号公報 特許第2825855号公報 特開平9−301758号公報 特開2002−68813号公報 特開昭63−11557号公報 特開平8−73250号公報
本発明の目的は、他の混和材料との組み合わせを必要とせず、安価で、硬化物の強度低下を抑制し、優れた収縮低減機能によりコンクリート硬化体のひび割れ発生を抑制し、減水剤との相溶性が良好であることから優れた減水機能を付与し、さらに、消泡剤およびAE剤により連行空気の質を容易に改良できることから優れた耐凍結融解性を付与し、コンクリート硬化体の耐久性を向上させることができる、汎用性の高い水硬性材料用収縮低減剤を提供することにある。
本発明の水硬性材料用収縮低減剤は、下記一般式(1)で表される化合物Iである。
Figure 0005084672
(一般式(1)中、R、R、Rは水素原子または炭素原子数1〜12の炭化水素基を表し、AOは炭素数2〜6のオキシアルキレン基を表し、l、m、nはオキシアルキレン基AOの平均付加モル数を表し、l、m、nは0又は20〜300であり、l、m、nは同時に全て0となることはない。)
好ましい実施形態においては、前記一般式(1)中、lが0であり、Rが炭素原子数1〜8の炭化水素基である。
好ましい実施形態においては、前記AOの50モル%以上がオキシエチレン基である。
本発明によれば、他の混和材料との組み合わせを必要とせず、安価で、硬化物の強度低下を抑制し、優れた収縮低減機能によりコンクリート硬化体のひび割れ発生を抑制し、減水剤との相溶性が良好であることから優れた減水機能を付与し、さらに、消泡剤およびAE剤により連行空気の質を容易に改良できることから優れた耐凍結融解性を付与し、コンクリート硬化体の耐久性を向上させることができる、汎用性の高い水硬性材料用収縮低減剤を提供することができる。
本発明の水硬性材料用収縮低減剤は、前記一般式(1)で表される化合物Iである。
前記一般式(1)中、AOは、炭素原子数2〜4のオキシアルキレン基が好ましい。具体的には、例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基が挙げられる。AOの炭素原子数が大きすぎると、本発明の水硬性材料用収縮低減剤の水への溶解性が低下するおそれがある。
前記一般式(1)中、AOは1種のみのオキシアルキレン基からなっていても良いし、2種以上のオキシアルキレン基からなっていても良い。AOが2種以上のオキシアルキレン基からなっている場合には、それらはランダム付加体となっていても良いし、ブロック付加体となっていても良いし、交互付加体となっていても良い。
前記一般式(1)中、AOの50モル%以上がオキシエチレン基であることが好ましく、AOの60〜100モル%がオキシエチレン基であることがより好ましく、AOの80〜100モル%がオキシエチレン基であることがさらに好ましく、AOの90〜100モル%がオキシエチレン基であることが特に好ましい。
前記一般式(1)中、R、R、Rは水素原子または炭素原子数1〜12の炭化水素基を表す。R、R、Rは好ましくは水素原子または炭素原子数1〜8の炭化水素基であり、より好ましくは水素原子または炭素原子数1〜6の炭化水素基であり、さらに好ましくは水素原子または炭素原子数1〜4の炭化水素基である。前記一般式(1)中、lが0の場合、特に好ましくはRが炭素原子数1〜8の炭化水素基であり、さらには、lが0で、Rが炭素原子数1〜6の炭化水素基である。
前記一般式(1)中、好ましくは、l、m、nは0又は30〜200であり、より好ましくは、lが0で、m、nが30〜200であり、さらに好ましくは、lが0で、m、nが30〜100であり、最も好ましくは、lが0で、m、nが50〜100である。
前記化合物Iの分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」という)によるポリエチレングリコール換算での重量平均分子量(Mw)が、好ましくは300〜200000、より好ましくは500〜100000、さらに好ましくは800〜50000、特に好ましくは1000〜30000である。重量平均分子量(Mw)が300未満であると、本発明の水硬性材料用収縮低減剤の収縮低減性能が低下するおそれがある。また、重量平均分子量(Mw)が200000を超えると、本発明の水硬性材料用収縮低減剤を用いた減水剤の減水性能、スランプロス防止能が低下するおそれがある。なお、本明細書中、重量平均分子量は、下記GPC測定条件により測定される値である。
〔GPC分子量測定条件〕
使用カラム:東ソー社製TSKguardcolumn SWXL+TSKge1 G4000SWXL+G3000SWXL+G2000SWXL
溶離液:水10999g、アセトニトリル6001gの混合溶媒に酢酸ナトリウム三水和物115.6gを溶かし、更に30%水酸化ナトリウム水溶液でpH6.0に調整した溶離液溶液を用いる。
打込み量:0.5%溶離液溶液100μL
溶離液流速:0.8mL/min
カラム温度:40℃
標準物質:ポリエチレングリコール、重量平均分子量(Mw)272500、219300、85000、46000、24000、12600、4250、7100、1470。
検量線次数:三次式
検出器:日本Waters社製 410 示差屈折検出器
解析ソフト:日本Waters社製 MILLENNIUM Ver.3.21
本発明の水硬性材料用収縮低減剤は、水、アルコール等の水性溶剤などで適宜希釈して用いてもよい。
本発明の水硬性材料用収縮低減剤は、減水剤を併用しても良い。減水剤は、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
本発明の水硬性材料用収縮低減剤と併用し得る減水剤としては、任意の適切な減水剤を採用し得る。
例えば、リグニンスルホン酸塩、ポリオール誘導体、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリスチレンスルホン酸塩、アミノアリールスルホン酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物等のアミノスルホン酸系(特開平1−113419号公報参照)等のスルホン酸塩、およびオキシアルキレン基とアニオン性基とを有する重合体が挙げられる。
前記オキシアルキレン基とアニオン性基とを有する重合体としては、具体的には、3−メチル3−ブテン−1−オール等の特定の不飽和アルコールにエチレンオキシド等を付加したアルケニルエーテル系単量体、不飽和カルボン酸系単量体、これらの単量体と共重合可能な単量体から得られる共重合体またはその塩(特開昭62−68808公報、特開平10−236858号公報、特開2001−220417号公報参照);
(メタ)アクリル酸のポリエチレン(プロピレン)グリコールエステルあるいはポリエチレン(プロピレン)グリコールモノ(メタ)アリルエーテル、(メタ)アリルスルホン酸(塩)、(メタ)アクリル酸(塩)、からなる共重合体(特開昭62−216950号公報参照);
(メタ)アクリル酸のポリエチレン(プロピレン)グリコールエステル、(メタ)アリルスルホン酸(塩)、(メタ)アクリル酸(塩)、からなる共重合体(特開平1−226757号公報参照);
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテルとマレイン酸(塩)との共重合体(特開平4−149056号公報参照);
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸(塩)、(メタ)アリルスルホン酸(塩)あるいはp−(メタ)アリルオキシベンゼンスルホン酸(塩)、からなる共重合体(特開平6−191918号公報参照);
アルコキシポリアルキレングリコールモノアリルエーテルと無水マレイン酸との共重合体あるいはその加水分解物またはその塩(特開平5−43288号公報参照);
ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体、(メタ)アクリル酸系単量体、これらの単量体と共重合可能な単量体、からなる共重合体(特公昭59−18338号公報参照);
スルホン酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルおよび必要に応じてこれと共重合可能な単量体からなる共重合体またはその塩(特公昭62−119147号公報参照);
アルコキシポリアルキレングリコールモノアリルエーテルと無水マレイン酸との共重合体と末端に水酸基を有するポリオキシアルキレン誘導体とのエステル化反応物(特開平6−298555号公報参照);
ポリアルキレングリコールモノエステル系単量体と(メタ)アクリル酸系単量体、不飽和ジカルボン酸系単量体および(メタ)アリルスルホン酸系単量体の中から選ばれる1種以上の単量体との、共重合体(特開平7−223852号公報参照);
スチレンスルホン酸、スルホアルキル(メタ)アクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートモノリン酸エステルから選ばれる1種以上の単量体、(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、および不飽和カルボン酸系単量体からなる共重合体またはその塩(特開平11−79811号公報参照);
(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノビニルエーテル系単量体、不飽和カルボン酸系単量体、および(ヒドロキシ)アルキル(メタ)アクリレートとの共重合体(特開2004−307590号公報参照);
(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、リン酸モノエステル系単量体、およびリン酸ジエステル系単量体からなる共重合体またはその塩(特開2006−52381号公報参照);
不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体と不飽和モノカルボン酸系単量体との共重合体(特開2002−121055号公報、特開2002−121056号公報参照);などが挙げられる。
これらの中でも、リグニンスルホン酸塩;ポリオール誘導体;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;3−メチル3−ブテン−1−オール等の特定の不飽和アルコールにエチレンオキシド等を付加したアルケニルエーテル系単量体、不飽和カルボン酸系単量体、これらの単量体と共重合可能な単量体から得られる共重合体またはその塩(特開昭62−68808公報、特開平10−236858号公報、特開2001−220417号公報参照);ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテルとマレイン酸(塩)との共重合体(特開平4−149056号公報参照);アルコキシポリアルキレングリコールモノアリルエーテルと無水マレイン酸との共重合体あるいはその加水分解物またはその塩(特開平5−43288号公報参照);ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体、(メタ)アクリル酸系単量体、これらの単量体と共重合可能な単量体、からなる共重合体(特公昭59−18338号公報参照);ポリアルキレングリコールモノエステル系単量体と(メタ)アクリル酸系単量体、不飽和ジカルボン酸系単量体および(メタ)アリルスルホン酸系単量体の中から選ばれる1種以上の単量体との、共重合体(特開平7−223852号公報参照);(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノビニルエーテル系単量体、不飽和カルボン酸系単量体、および(ヒドロキシ)アルキル(メタ)アクリレートとの共重合体(特開2004−307590号公報参照);(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、リン酸モノエステル系単量体、およびリン酸ジエステル系単量体からなる共重合体またはその塩(特開2006−52381号公報参照);不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体と不飽和モノカルボン酸系単量体との共重合体(特開2002−121055号公報、特開2002−121056号公報参照);が好ましい。
本発明の水硬性材料用収縮低減剤は、AE剤や消泡剤を併用しても良い。AE剤や消泡剤は、それぞれ、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
本発明の水硬性材料用収縮低減剤と併用し得るAE剤としては、任意の適切なAE剤を採用し得る。例えば、樹脂石鹸、飽和または不飽和脂肪酸、ヒドロキシステアリン酸ナトリウム、ラウリルサルフェート、ABS(アルキルベンゼンスルホン酸)、LAS(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸)、アルカンスルホネート、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテル、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテル硫酸エステル又はその塩、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテルリン酸エステルまたはその塩、蛋白質材料、アルケニルスルホコハク酸、α−オレフィンスルホネートが挙げられる。
本発明の水硬性材料用収縮低減剤組成物と併用し得る消泡剤としては、任意の適切な消泡剤を採用し得る。例えば、
(1)燈油、流動パラフィン等の鉱油系消泡剤:
(2)動植物油、ごま油、ひまし油、これらのアルキレンオキシド付加物等の油脂系消泡剤:
(3)オレイン酸、ステアリン酸、これらのアルキレンオキシド付加物等の脂肪酸系消泡剤:
(4)グリセリンモノリシノレート、アルケニルコハク酸誘導体、ソルビトールモノラウレート、ソルビトールトリオレエート、天然ワックス等の脂肪酸エステル系消泡剤:
(5)(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン付加物等のポリオキシアルキレン類;ジエチレングリコールヘプチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン2−エチルヘキシルエーテル、炭素原子数12〜14の高級アルコールへのオキシエチレンオキシプロピレン付加物等の(ポリ)オキシアルキルエーテル類;ポリオキシプロピレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等の(ポリ)オキシアルキレン(アルキル)アリールエーテル類;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール,3−メチル−1−ブチン−3−オール等のアセチレンアルコールにアルキレンオキシドを付加重合させたアセチレンエーテル類;ジエチレングリコールオレイン酸エステル、ジエチレングリコールラウリル酸エステル、エチレングリコールジステアリン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリオレイン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシプロピレンメチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンドデシルフェノールエーテル硫酸ナトリウム等の(ポリ)オキシアルキレンアルキル(アリール)エーテル硫酸エステル塩類;(ポリ)オキシエチレンステアリルリン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸エステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミン等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルアミン類;ポリオキシアルキレンアミド;等のオキシアルキレン系消泡剤:
(6)オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、アセチレンアルコール、グリコール類等のアルコール系消泡剤:
(7)アクリレートポリアミン等のアミド系消泡剤:
(8)リン酸トリブチル、ナトリウムオクチルホスフェート等のリン酸エステル系消泡剤:
(9)アルミニウムステアレート、カルシウムオレエート等の金属石鹸系消泡剤:
(10)ジメチルシリコーン油、シリコーンペースト、シリコーンエマルジョン、有機変性ポリシロキサン(ジメチルポリシロキサン等のポリオルガノシロキサン)、フルオロシリコーン油等のシリコーン系消泡剤:
が挙げられる。
本発明の水硬性材料用収縮低減剤は、本発明の作用効果を奏する限り、必要に応じて、その他の成分を併用しても良い。その他の成分としては、例えば、水溶性高分子物質、高分子エマルジョン、遅延剤、早強剤・促進剤、界面活性剤、防水剤、防錆剤、ひび割れ低減剤、膨張材、セメント湿潤剤、増粘剤、分離低減剤、凝集剤、他の乾燥収縮低減剤、強度増進剤、セルフレベリング剤、防錆剤、着色剤、防カビ剤、高炉スラグ、フライアッシュ、シンダーアッシュ、クリンカーアッシュ、ハスクアッシュ、シリカヒューム、シリカ粉末、石膏が挙げられる。これらは1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。しかしながら、本発明の水硬性材料用収縮低減剤は、他の混和材料との組み合わせを必要とせず、安価で、硬化物の強度低下を抑制し、優れた収縮低減機能を有するという効果を発現できるので、上記に挙げたような他の混和材料は、必要でなければ、特に用いなくても良い。
本発明の水硬性材料用収縮低減剤に制泡機能を付加する場合には、空気連行成分を併用しても良い。空気連行成分としては、例えば、カルボン酸型(樹脂酸塩、脂肪酸塩)、硫酸エステル型(高級アルコール硫酸エステル塩)、スルホン酸型(アルキルベンゼンスルホン酸塩)、エーテル型・エステルエーテル型(ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル)が挙げられる。
本発明の水硬性材料用収縮低減剤の製造方法については、任意の適切な方法を採用し得る。例えば、アミン類に、アルカリ成分(例えば、水酸化ナトリウム)の存在下で、炭素原子数2〜18のアルキレンオキサイドを付加反応させる方法が挙げられる。
前記アミン類としては、例えば、(ジ)メチルアミン、(ジ)エチルアミン、(ジ)プロピルアミン、(ジ)ブチルアミン、(ジ)ペンチルアミン、(ジ)ヘキシルアミン、(ジ)ヘプチルアミン、(ジ)オクチルアミン、(ジ)ノニルアミン、(ジ)デカアミン、(ジ)ウンデカアミン、(ジ)ドデカアミン等の炭素数1〜12の直鎖、分岐アルキル基を有する1級アミン;異なる種類のアルキル基が混合された2級アミン類;
炭素数6〜12のフェニル基、アルキルフェニル基、フェニルアルキル基、(アルキル)フェニル基で置換されたフェニル基、ナフチル基等のベンゼン環を有する芳香族基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数2〜12のアルキニル基を有する1級又は2級アミン類;
N−メチル(ジ)エタノールアミン、N−エチル(ジ)エタノールアミン、N−プロピル(ジ)エタノールアミン、N−(ジ)ブチルエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンが挙げられる。
中でも前記アルカノールアミンが、収率が高く、副生成物が少なく、収縮低減性能が高い生成物が得られる点で、好ましい。
本発明の水硬性材料用収縮低減剤は、優れた収縮低減機能とともに優れた水溶性および減水剤との相溶性を有する。本発明の水硬性材料用収縮低減剤は、水、減水剤と任意の割合で溶解させることが可能であることから、水/セメント比の適用範囲が広く、水/セメント比(質量比)で、好ましくは60%〜15%のコンクリートまで製造が可能である。従って、汎用性が高く、種々の用途のセメント組成物に添加して用いることが可能である。
本発明の水硬性材料用収縮低減剤を用いたセメント組成物とは、好ましくは、セメント、細骨材、および水から成るモルタル、さらに粗骨材から成るコンクリート等のセメント組成物に、本発明の水硬性材料用収縮低減剤を所定の割合で添加したものである。
セメント組成物の製造に用いるセメントとしては、例えば、普通、低熱、中庸熱、早強、超早強、耐硫酸塩等のポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント、エコセメント、シリカヒュームセメントが挙げられる。また、セメント組成物中の粉体として、例えば、シリカヒューム、フライアッシュ、石灰石微粉末、高炉スラグ微粉末、膨張材、その他の鉱物質微粉末等が挙げられる。細骨材としては、例えば、川砂、山砂、海砂、砕砂、重量骨材、軽量骨材、スラグ骨材、再生骨材が挙げられる。粗骨材としては、例えば、川砂利、砕石、重量骨材、軽量骨材、スラグ骨材、再生骨材が挙げられる。水としては、例えば、JIS A 5308付属書9に示される上水道水、上水道水以外の水(河川水、湖沼水、井戸水など)、回収水が挙げられる。
コンクリート組成物中には、任意の適切な添加剤を加えても良い。例えば、硬化促進剤、凝結遅延剤、防錆剤、防水剤、防腐剤が挙げられる。
コンクリート組成物の製造方法、運搬方法、打設方法、養生方法、管理方法などについては、任意の適切な方法を採用し得る。
セメント組成物における、本発明の水硬性材料用収縮低減剤の添加量は、目的に応じて任意の適切な量を採用し得る。例えば、セメント100質量部に対し、0.5〜10.0質量%使用することが好ましい。また、セメント組成物100容量部当たりのセメント容量が14容量%を超える場合は、好ましくはセメント100質量部に対して0.5〜10.0質量%、より好ましくは0.5〜6.0質量%使用することが好ましい。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されない。なお、特に明記しない限り、実施例における部および%は質量基準である。
製造例1(収縮低減剤(1)の合成)
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、市販のN−n−ブチルエタノールアミン100gおよび水酸化ナトリウム1.18gを仕込んだ。次いで、反応系を150℃まで昇温させた後、150±5℃に維持しながらエチレンオキサイド2676.3gを添加し、N−n−ブチルアミンの活性水素にエチレンオキサイドがそれぞれ50モルずつ付加された化合物を得た。
製造例2(収縮低減剤(2)の合成)
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、市販のN−n−ブチルエタノールアミン100gおよび水酸化ナトリウム1.18gを仕込んだ。次いで、反応系を150℃まで昇温させた後、150±5℃に維持しながらエチレンオキサイド5407.3gを添加し、N−n−ブチルアミンの活性水素にエチレンオキサイドがそれぞれ100モルずつ付加された化合物を得た。
製造例3(比較収縮低減剤(1)の合成)
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、市販のN−n−ブチルエタノールアミン100gおよび水酸化ナトリウム1.18gを仕込んだ。次いで、反応系を150℃まで昇温させた後、150±5℃に維持しながらエチレンオキサイド491.6gを添加し、N−n−ブチルアミンの活性水素にエチレンオキサイドがそれぞれ10モルずつ付加された化合物を得た。
≪乾燥収縮低減性評価≫
所定量の収縮低減剤を秤量して水で希釈したもの225g、普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)450g、セメント強さ試験用標準砂(JIS R5201−1997附属書2の5.1.3に規定:セメント協会)1350gを、ホバート型モルタルミキサー(ホバート社製、型番:N−50)を用い、JIS R5201−1997の方法に従い、モルタルの混練を行った。
また、モルタル空気量が、収縮低減剤を添加しないモルタル(基準モルタル)の空気量に対して±3vol%以内となるように、必要に応じて消泡剤(MA404)を使用して調整した。
モルタル空気量の測定は、500mlメスシリンダーを用い、JIS A1174(まだ固まらないポリマーセメントモルタルの単位容積質量試験方法及び空気量の質量による試験方法(質量方法))に準拠して実施した。
乾燥収縮低減性評価用のモルタル供試体の作成は、JIS A1129に準拠した方法で実施し、供試体の両端にはゲージプラグを装着した。混練して得られたモルタルを流し込んだ型枠を容器に入れて密閉し、20℃で保管し、初期養生を行った。1日後に脱型し、続いて、20℃の静水中で6日間養生(水中養生)した。JIS A1129に従い、ダイヤルゲージ((株)西日本試験機製)を使用し、静水中で6日間養生した供試体の表面の水を紙タオルで拭き取った後、直ちに測長し、この時点の長さを基準とした。その後、温度20℃、湿度60%に設定した恒温恒湿室内に保存し、適時測長した。この際、長さ変化比は、下記式で示されるように、基準モルタルの収縮量に対する、サンプル添加モルタルの収縮量の比とし、値が小さいほど、収縮を低減できることを示す。
長さ変化比
={(サンプル添加モルタルの収縮量)/(基準モルタルの収縮量)}×100
表1に、収縮低減剤(1)、収縮低減剤(2)及び、比較収縮低減剤(1)の乾燥収縮低減性評価結果を示す。
Figure 0005084672
表1に示すように、本発明の収縮低減剤は、良好な収縮低減性能を示していることがわかる。
本発明によれば、他の混和材料との組み合わせを必要とせず、安価で、硬化物の強度低下を抑制し、優れた収縮低減機能によりコンクリート硬化体のひび割れ発生を抑制し、減水剤との相溶性が良好であることから優れた減水機能を付与し、さらに、消泡剤およびAE剤により連行空気の質を容易に改良できることから優れた耐凍結融解性を付与し、コンクリート硬化体の耐久性を向上させることができる、汎用性の高い水硬性材料用収縮低減剤を提供することができるので、これらはセメント用の添加剤として有用である。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物である、水硬性材料用収縮低減剤。
    Figure 0005084672
    (一般式(1)中、R、R、Rは水素原子または炭素原子数1〜12の炭化水素基を表し、AOは炭素数2〜6のオキシアルキレン基を表し、l、m、nはオキシアルキレン基AOの平均付加モル数を表し、l、m、nは0又は20〜300であり、l、m、nは同時に全て0となることはない。)
  2. 前記一般式(1)中、lが0であり、Rが炭素原子数1〜8の炭化水素基である、請求項1に記載の水硬性材料用収縮低減剤。
  3. 前記AOの50モル%以上がオキシエチレン基である、請求項1または2に記載の水硬性材料用収縮低減剤。
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