JP5523189B2 - 水硬性材料用収縮低減剤組成物 - Google Patents
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Description
RO−(AO)n−H (1)
(一般式(1)中、Rは水素原子または、炭素数1〜30の活性水素を1個有する化合物の残基を表し、AOは炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表し、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、4〜500である)
で表わされる化合物である。
本発明の収縮低減剤(A)中に含まれる少なくとも1つのポリオキシアルキレン化合物(P)の5重量%水溶液(固形分換算)の表面張力は55m〜65mN/mであり、より好ましくは55〜63mN/mであり、さらに好ましくは55〜62mN/mである。前記ポリオキシアルキレン化合物(P)の5重量%水溶液の表面張力が55〜65mN/mであれば、得られたコンクリート硬化体が優れた耐凍結融解性を有しており、より幅広い環境での耐久性が向上したコンクリート硬化体を得ることができる。
ポリオキシアルキレン化合物(P)
本発明の水硬性材料用収縮低減剤組成物において、収縮低減剤(A)は、少なくとも1つの前記ポリオキシアルキレン化合物(P)を含む。
どある。
RO−(AO)n−H (1)
(一般式(1)中、Rは水素原子または炭素数1〜30の活性水素を1個有する化合物の残基を表し、AOは炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表し、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、4〜500である)
で表わされるポリオキシアルキレン化合物(P1)または、ポリエーテル鎖を有するポリアルキレンイミン(P2)である。
〔GPC分子量測定条件〕
使用カラム:東ソー社製TSKguardcolumn SWXL+TSKge1 G4000SWXL+G3000SWXL+G2000SWXL
溶離液:水10999g、アセトニトリル6001gの混合溶媒に酢酸ナトリウム三水和物115.6gを溶かし、更に30%水酸化ナトリウム水溶液でpH6.0に調整した溶離液溶液を用いる。
打込み量:0.5%溶離液溶液100μL
溶離液流速:0.8mL/min
カラム温度:40℃
標準物質:ポリエチレングリコール、重量平均分子量(Mw)272500、219300、85000、46000、24000、12600、4250、7100、1470。
検量線次数:三次式
検出器:日本Waters社製 410 示差屈折検出器
解析ソフト:日本Waters社製 MILLENNIUM Ver.3.21
前記ポリエーテル鎖を有するポリアルキレンイミン(P2)としては、例えば、ポリアルキレンイミンに含まれる活性水素含有アミノ基に対してアルキレンオキシドを付加重合した化合物が挙げられる。
pH調整剤(B)
本発明の水硬性材料用収縮低減剤組成物に含まれるpH調整剤(B)は、水硬性材料用収縮低減剤組成物のpHを中性付近(pH5〜9)に調整する機能を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば、酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩などが挙げられる。具体的には、塩酸、硫酸、亜硫酸、過硫酸、亜硫酸、リン酸、亜リン酸、硝酸、亜硝酸、炭酸等の無機酸およびギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、2−エチルヘキシル酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルシン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、アクリル酸、メタクリル酸およびマレイン酸等の有機有機酸とアルカリ金属またはアルカリ土類金属との塩が挙げられ、好ましくは、塩酸、硫酸、リン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、コハク酸、グルタル酸、クエン酸、リンゴ酸およびグルコン酸からなる群より選ばれる酸のナトリウム、カリウム、マグネシウムまたはカルシウム塩である。前記化合物は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
減水剤
本発明の水硬性材料用収縮低減剤に含まれる減水剤(C)は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。本発明の水硬性材料用収縮低減剤に用いられる減水剤(C)としては、任意の適切な減水剤を採用し得る。例えば、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリスチレンスルホン酸塩、アミノアリールスルホン酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物等のアミノスルホン酸系(特開平1−113419号公報参照)等のスルホン酸塩;ポリオール誘導体;ポリオキシアルキレン基とアニオン性基とを有する重合体、例えば、3−メチル3−ブテン−1−オール等の特定の不飽和アルコールにエチレンオキシド等を付加したアルケニルエーテル系単量体および不飽和カルボン酸系単量体を含む単量体から得られる共重合体またはその塩(特開昭62−68808公報、特開平10−236858号公報、特開2001−220417号公報参照);(メタ)アクリル酸のポリエチレン(プロピレン)グリコールエステルあるいはポリエチレン(プロピレン)グリコールモノ(メタ)アリルエーテル、(メタ)アリルスルホン酸(塩)、(メタ)アクリル酸(塩)、からなる共重合体(特開昭62−216950号公報参照);(メタ)アクリル酸のポリエチレン(プロピレン)グリコールエステル、(メタ)アリルスルホン酸(塩)、(メタ)アクリル酸(塩)、からなる共重合体(特開平1−226757号公報参照);ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテルとマレイン酸(塩)との共重合体(特開平4−149056号公報参照);ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸(塩)、(メタ)アリルスルホン酸(塩)あるいはp−(メタ)アリルオキシベンゼンスルホン酸(塩)、からなる共重合体(特開平6−191918号公報参照);アルコキシポリアルキレングリコールモノアリルエーテルと無水マレイン酸との共重合体の加水分解物またはその塩(特開平5−43288号公報参照);(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体および(メタ)アクリル酸系単量体を含む単量体から得られる共重合体(特公昭59−18338号公報参照);スルホン酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルおよび必要に応じてこれと共重合可能な単量体からなる共重合体またはその塩(特公昭62−119147号公報参照);アルコキシポリアルキレングリコールモノアリルエーテルと無水マレイン酸との共重合体と末端に水酸基を有するポリオキシアルキレン誘導体とのエステル化反応物(特開平6−298555号公報参照);ポリアルキレングリコールモノエステル系単量体と(メタ)アクリル酸系単量体、不飽和ジカルボン酸系単量体および(メタ)アリルスルホン酸系単量体の中から選ばれる1種以上の単量体との、共重合体(特開平7−223852号公報参照);スチレンスルホン酸、スルホアルキル(メタ)アクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートモノリン酸エステルから選ばれる1種以上の単量体、(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、および不飽和カルボン酸系単量体からなる共重合体またはその塩(特開平11−79811号公報参照);(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノビニルエーテル系単量体、不飽和カルボン酸系単量体、および(ヒドロキシ)アルキル(メタ)アクリレートとの共重合体(特開2004−307590号公報参照);(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、リン酸モノエステル系単量体、およびリン酸ジエステル系単量体からなる共重合体またはその塩(特開2006−52381号公報参照);不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体と不飽和モノカルボン酸系単量体との共重合体(特開2002−121055号公報、特開2002−121056号公報参照);などが挙げられる。これらの中でも、リグニンスルホン酸塩;ポリオール誘導体;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;3−メチル3−ブテン−1−オール等の特定の不飽和アルコールにエチレンオキシド等を付加したアルケニルエーテル系単量体および不飽和カルボン酸系単量体を含む単量体から得られる共重合体またはその塩(特開昭62−68808公報、特開平10−236858号公報、特開2001−220417号公報参照);ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテルとマレイン酸(塩)との共重合体(特開平4−149056号公報参照);アルコキシポリアルキレングリコールモノアリルエーテルと無水マレイン酸との共重合体の加水分解物またはその塩(特開平5−43288号公報参照);(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体および(メタ)アクリル酸系単量体を含む単量体から得られる共重合体(特公昭59−18338号公報参照);ポリアルキレングリコールモノエステル系単量体と(メタ)アクリル酸系単量体、不飽和ジカルボン酸系単量体および(メタ)アリルスルホン酸系単量体の中から選ばれる1種以上の単量体との、共重合体(特開平7−223852号公報参照);(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノビニルエーテル系単量体、不飽和カルボン酸系単量体、および(ヒドロキシ)アルキル(メタ)アクリレートとの共重合体(特開2004−307590号公報参照);(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、リン酸モノエステル系単量体、およびリン酸ジエステル系単量体からなる共重合体またはその塩(特開2006−52381号公報参照);不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体と不飽和モノカルボン酸系単量体との共重合体(特開2002−121055号公報、特開2002−121056号公報参照);が好ましく、リグニンスルホン酸塩;ポリオール誘導体;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;3−メチル3−ブテン−1−オール等の特定の不飽和アルコールにエチレンオキシド等を付加したアルケニルエーテル系単量体および不飽和カルボン酸系単量体を含む単量体から得られる共重合体またはその塩(特開昭62−68808公報、特開平10−236858号公報、特開2001−220417号公報参照);(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体および(メタ)アクリル酸系単量体を含む単量体から得られる共重合体(特公昭59−18338号公報参照)が特に好ましい。
消泡剤
本発明の水硬性材料用収縮低減剤組成物に含まれる消泡剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。本発明の水硬性材料用収縮低減剤組成物に用いられる消泡剤としては、任意の適切な消泡剤を採用し得る。消泡剤としては、例えば、鉱油系消泡剤、油脂系消泡剤、脂肪酸系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤、オキシアルキレン系消泡剤、アルコール系消泡剤、アミド系消泡剤、リン酸エステル系消泡剤、金属石鹸系消泡剤、シリコーン系消泡剤などが挙げられる。なかでも、オキシアルキレン系消泡剤が好ましい。
AE剤
本発明の水硬性材料用収縮低減剤は、好ましくはさらにAE剤を含む。
水硬性材料組成物
本発明の水硬性材料組成物は、本発明の水硬性材料用収縮低減剤組成物、セメントおよび骨材を必須成分とする水硬性材料組成物であって、前記水硬性材料用収縮低減剤組成物中のポリオキシアルキレン化合物(P)が、前記一般式(1)で表わされる化合物またはポリエーテル鎖を有するポリアルキレンイミンである水硬性材料組成物である。具体的には、前記水硬性材料用収縮低減剤組成物を、セメント、細骨材および水から成るモルタル、さらに粗骨材から成るコンクリート等のセメント組成物に、所定の割合で添加したものである。
コンクリート評価に使用した水硬性材料用収縮低減剤に用いる各成分の固形分を以下の方法で測定した。
(1)アルミ皿を精秤した。
(2)精秤したアルミ皿に固形分を測定する成分をのせ、精秤した。
(3)窒素雰囲気下130℃に調温した乾燥機に、2.で精秤した成分をアルミ皿ごと1時間入れた。
(4)1時間後、アルミ皿および固形分を測定する成分を乾燥機から取り出し、デシケーター内で15分間放冷した。
(5)15分後、デシケーターから取り出したアルミ皿および固形分を測定する成分(乾燥後)を精秤した。
(6)上記で測定した重量を用いて、以下の式により、固形分を算出した。
2.表面張力の測定
ポリオキシアルキレン化合物の固形分5重量%水溶液を調整し20℃に調温後、動的表面張力計(SITAScience line t60(MESSTECHNIK社))を使用して表面張力の測定を実施した。Frequency0.5Hzでの測定値を該当する収縮低減剤の表面張力とした。結果を表1に示す。
1)モルタルの混練
モルタルフロー値が200±20mm、空気量が±3%となるように減水剤、消泡剤の添加量を調整した。所定量の添加剤を秤量して水で希釈したもの213.7gと太平洋セメント社製の普通ポルトランドセメント485.7gおよびセメント強さ試験用標準砂(JIS R 5201−1997附属書2の5.1.3に規定)1350gをホバート型モルタルミキサー:型番N−50(商品名、ホバート社製)を用いモルタルの混錬を行った。
30秒間に砂を投入し、再度60秒混錬する。
混錬を停止し、20秒間掻き落しを行う。
所定のフロー値および空気量を達成したことを確認後、自己収縮ひずみの測定を実施した。
2)自己収縮ひずみ測定方法
自己収縮ひずみは、ひずみゲージ(型式:KMC−70−120−H4(共和電業))を使用して測定した。
3)ひずみ測定
装置概略は図1に示した。
長さ変化比
={(ポリマー添加モルタルの収縮量)/(基準モルタルの収縮量)}×100 (1)
4)凝結時間(凝結始発および終結時間)の測定方法
凝結時間の測定は温度20±2℃に設定した部屋で、ASTM C 403 / C 403M-99に準じて貫入抵抗値を測定することにより実施した。
1)モルタルの混練
モルタルの混練は以下のとおり実施した。所定量のポリマーを秤量して水で希釈したもの225gと普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)450gおよびセメント強さ試験用標準砂(JIS R5201-1997附属書2の5.1.3に規定;セメント協会)1350gを、ホバート型モルタルミキサー:型番N−50(ホバート社製)を用い、JIS R5201-1997の方法に従いモルタルの混練を行った。
2)モルタル空気量の測定
モルタル空気量の測定は500mlメスシリンダーを用い、JIS A1174(まだ固まらないポリマーセメントモルタルの単位容積質量試験方法及び空気量の質量による試験方法(質量方法))に準拠して実施した。
3)乾燥収縮低減性の評価
モルタルの混錬は上記項目1と同じ方法により実施した。
次に、乾燥収縮低減性評価用のモルタル供試体(4×4×16cm)の作成をJIS A1129に従い実施した。
長さ変化比
={(ポリマー添加モルタルの収縮量)/(基準モルタルの収縮量)}×100
長さ変化と同時に、各材齢において供試体の質量を測定し下記式(3)により質量減少率を算出した。この質量減少率が大きいほど供試体からの水分の蒸発が大きいことを示す。
質量減少率(%)={(W0−WX)/W0}×100 (3)
W0:材齢0日の供試体質量(g)
WX:材齢x日の供試体質量(g)
5.コンクリート評価
1)配合
表2に示す配合割合で、練り混ぜ量が30Lとなるようそれぞれの材料を計量し、パン型ミキサーを使用して材料を混練した。なお、セメントは、太平洋セメント社、住友大阪セメント社、および宇部三菱セメント社製の普通ポルトランドセメント(比重3.16)を均等に混合して用いた。細骨材としては、掛川産陸砂および君津産陸砂を重量比で掛川産陸砂/君津産陸砂=80/20で混合したもの、粗骨材としては、青梅産硬質砂岩をそれぞれ使用した。
粗骨材および使用する半量の細骨材をミキサーに投入し、5秒間空練り後、回転を止め、セメントおよび残りの細骨材を投入した。さらに、5秒間空練りを行った後、再び回転を止めて、収縮低減剤(A)、消泡剤、化合物(C)としてポゾリス70およびAE剤を含む水を加え、90秒間混練した後、ミキサーからフレッシュコンクリートを取り出した。なお、材料の練り混ぜの際には、フレッシュコンクリートのスランプ=15±1.5cm、空気量5±1%となるように、消泡剤、ポゾリス70およびAE剤の添加量を調整した。
3)フレッシュコンクリートの評価
得られたフレッシュコンクリートについて、スランプ値、空気量を以下の方法により測定した。
空気量:JIS A 1128−1998
4)乾燥収縮低減性の評価
得られたフレッシュコンクリートをゲージピン付の10×10×40cmの供試体型枠に入れ、2日間20℃にて封緘養生後脱型した。脱型後、さらに5日間静水中で水中養生した後、乾燥収縮低減性の評価を行った。
5)耐凍結融解性の評価
得られたフレッシュコンクリートを10×10×40cmの供試体型枠に入れ、2日間20℃にて封緘養生後脱型した。脱型後、さらに5日間20℃の静水中で養生した後、耐凍結融解性の評価を行った。
fn:凍結融解nサイクル後の一次共鳴振動(Hz)
f0:凍結融解0サイクルの一次共鳴振動(Hz)
耐久性指数=(P×N)/300 (IV)
P:凍結融解Nサイクル時の相対動弾性係数(%)
N:相対動弾性係数(%)が60%以下になった凍結融解サイクル数、または300サイクルのいずれか小さい方
製造例1:減水剤(PC−1)の合成
温度計、攪拌機、滴下装置、窒素導入管および還流冷却装置を備えたガラス製反応装置に、イオン交換水を14.66重量部、3−メチル−3−ブテン−1−オールにエチレンオキシドを平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル単量体(IPN50)を49.37重量部仕込み、攪拌下反応装置内を窒素置換し、窒素雰囲気下で60℃に昇温した後、2%過酸化水素水溶液2.39重量部を添加し、アクリル酸3.15重量部およびイオン交換水0.79重量部からなる水溶液を3.0時間、並びに3−メルカプトプロピオン酸0.13重量部、L−アスコルビン酸0.06重量部およびイオン交換水15.91重量部からなる水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後、1時間引き続いて60℃に温度を維持した後、冷却して重合反応を終了させ、48%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0に調整し、重量平均分子量が37700の共重合体(PC−1)の水溶液を得た。
収縮低減剤組成物AB−2〜5および収縮低減剤A−7をセメントに対して2%添加したモルタルでの自己収縮ひずみの測定結果を表4に示す。表面張力が33mN/mのA−7では消泡剤による空気量調整が困難であり、10%以上の空気量であったため、自己収縮ひずみの測定が出来なかった。AB−2〜5では材齢7日時点での長さ変化比は77〜82であり、良好な自己収縮低減性を示した。これらのことから、AB−2〜5は空気量の調整が容易で自己収縮低減性に優れていることが判る。
これらの収縮低減剤をコンクリートに使用したときのコンクリートの物性、収縮低減性(長さ変化)および耐凍結融解性(耐久性指数)の混和剤配合および評価結果を表6および表7にそれぞれ示す。いずれの収縮低減剤においてもセメントに対して固形分換算で2〜4質量%添加することにより乾燥材齢8週において46〜77の長さ変化を示すことから、モルタルと同様コンクリートにおいても収縮低減性に優れていることが判る。耐凍結融解性はおよび5%水溶液の表面張力が66.8であったA−2を使用したAB−2を含む比較例4およびAE剤添加量が少ない比較例5では耐久性指数がそれぞれ13および23であることからこれらのコンクリートでは耐凍結融解性が著しく低下していることがわかる。それ以外の実施例8〜12においてはいずれも70以上の耐久性指数を示しており、消泡剤・AE剤により連行空気を調整することにより高い耐凍結融解性を達成できる。
Claims (6)
- 収縮低減剤(A)とpH調整剤(B)とを必須成分として含む水硬性材料用収縮低減剤組成物であって、前記収縮低減剤(A)中に、固形分換算で5重量%水溶液の表面張力が55mN/m以上65mN/m以下であるポリオキシアルキレン化合物を含む水硬性材料用収縮低減剤組成物であって、
pH調整剤(B)は、無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、2−エチルヘキシル酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルシン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、乳酸、酒石酸、アクリル酸、メタクリル酸およびマレイン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の酸とアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属との塩であり、
pH調整剤(B)と収縮低減剤(A)の配合割合は、固形分換算の重量比で、pH調整剤(B)/収縮低減剤(A)=1/50〜1/1000000の範囲である水硬性材料用収縮低減剤組成物。 - さらに、少なくとも1種の減水剤(C)を含む、請求項1に記載の水硬性材料用収縮低減剤組成物。
- 前記ポリオキシアルキレン化合物は、
下記一般式(1):
RO−(AO)n−H (1)
(一般式(1)中、Rは水素原子または炭素数1〜30の活性水素を1個有する化合物の残基を表し、AOは炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基を表し、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、4〜500である)
で表わされる化合物である請求項1または2に記載の水硬性材料用収縮低減剤組成物。 - 前記ポリオキシアルキレン化合物は、ポリエーテル鎖を有するポリアルキレンイミンである請求項1から3のいずれかに記載の水硬性材料用収縮低減剤組成物。
- pH調整剤(B)は、塩酸、硫酸、リン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、コハク酸、およびグルタル酸からなる群より選ばれる酸のナトリウム、カリウム、マグネシウムまたはカルシウム塩である、請求項1から4のいずれかに記載の水硬性材料用収縮低減剤組成物。
- 請求項3または4に記載の水硬性材料用収縮低減剤組成物、セメントおよび骨材を必須成分とする水硬性材料組成物。
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