JP5728412B2 - 導電シート及びタッチパネル - Google Patents

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Description

本発明は、導電シート及びタッチパネルに関し、例えば投影型静電容量方式のタッチパネルに用いて好適な導電シート及びタッチパネルに関する。
金属細線を用いた透明導電膜については、例えば、特許文献1及び2で開示されているように、研究が継続されている。
近時、タッチパネルが注目されている。タッチパネルは、PDA(携帯情報端末)や携帯電話等の小サイズへの適用が主となっているが、パソコン用ディスプレイ等への適用による大サイズ化が進むと考えられる。
このような将来の動向において、従来の電極は、ITO(酸化インジウムスズ)を用いていることから、抵抗が大きく、適用サイズが大きくなるにつれて、電極間の電流の伝達速度が遅くなり、応答速度(指先を接触してからその位置を検出するまでの時間)が遅くなるという問題がある。
そこで、金属製の細線(金属細線)にて構成した格子を多数並べて電極を構成することで表面抵抗を低下させることが考えられる。金属細線を電極に用いたタッチパネルとしては、例えば、特許文献3〜9が知られている。
米国特許出願公開第2004/0229028号明細書 国際公開第2006/001461号パンフレット 特開平5−224818号公報 米国特許第5113041号明細書 国際公開第1995/27334号パンフレット 米国特許出願公開第2004/0239650号明細書 米国特許第7202859号明細書 国際公開第1997/18508号パンフレット 特開2003−099185号公報
ところで、上述のように、タッチパネルの電極として、金属細線を用いる場合、金属細線は不透明な材料で作成されることから透明性や視認性が問題となる。電極として金属細線を用いた導電シートを表示装置上に置いて使用する際に、以下の2つのモードでも良好な視認性が必要とされる。1つは、表示装置を点灯・表示させた場合に、金属細線が視認され難く、可視光透過率が高く、また、表示装置の画素周期(例えば液晶ディスプレイのブラックマトリックスパターン)と導電パターンとの光干渉で生じるモアレ等のノイズが発生し難いこと。2つ目は、ディスプレーを消灯・黒画面とし、蛍光灯・太陽光・LED光等の外光の元で観察する際に、金属細線が視認され難いことである。
一般に、金属細線の線幅を細くすることにより視認性は向上するが、細線化により電極抵抗が上昇し、タッチ位置の検出感度が低下する不具合が生じるため、導電パターン、金属細線パターンの形状を最適化する必要があった。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、タッチパネルにおいて、金属細線のパターンで電極を構成した場合においても、金属細線が視認され難く、高い透明性を確保することができ、しかも、検出感度の向上を図ることができる導電シート及びタッチパネルを提供することを目的とする。
[1] 第1の本発明に係る導電シートは、表示装置の表示パネル上に配置される導電シートであって、入力操作側に配置された第1導電部と、前記表示パネル側に配置された第2導電部とを有し、前記第1導電部と前記第2導電部とが対向して配置され、前記第1導電部は、一方向に配列され、それぞれ複数の第1電極が接続された金属細線による複数の第1導電パターンを有し、前記第2導電部は、前記第1導電パターンの配列方向と直交する方向に配列され、それぞれ複数の第2電極が接続された金属細線による複数の第2導電パターンを有し、前記第1導電パターンの占有面積をA1、前記第2導電パターンの占有面積をA2としたとき、
3.3≦A2/A1≦8
であり、前記金属細線の線幅が6μm以下で、且つ、線ピッチが200μm以上500μm以下、あるいは前記金属細線の線幅が6μmより大きく7μm以下で、且つ、線ピッチが300μm以上400μm以下であることを特徴とする。
通常、表示装置側の第2導電パターンは、電磁波によるノイズの影響を抑制することができる。すなわち、電磁波の電界成分を打ち消す方向に表皮電流が流れ、電磁波の磁界成分を打ち消す方向に渦電流が流れることで、電磁波によるノイズの影響を抑制することができる。特に、この第1の発明では、表示装置側の前記第2導電パターンの占有面積を前記第1導電パターンの占有面積よりも大きくしたので、第2導電パターンの表面抵抗を低くすることができ、例えば表示装置等からの電磁波によるノイズの影響を抑制する上で有利になる。
また、前記金属細線の線幅が6μm以下で、且つ、線ピッチが200μm以上500μm以下、あるいは前記金属細線の線幅が6μmより大きく7μm以下で、且つ、線ピッチが300μm以上400μm以下であるため、金属細線を視認し難く、高い透明性を確保することができる。
また、指のタッチ位置の検出方式として、自己容量方式を採用した場合に、指のタッチ位置から距離的に遠い第2電極であっても、第1電極と同等程度の信号電荷を蓄積させることができ、第1電極での検出感度と第2電極での検出感度をほぼ同等にすることができ、信号処理の負担を低減することができると共に、検出精度の向上も図ることができる。指のタッチ位置の検出方式として、例えば相互容量方式を採用した場合においても、占有面積の広い第2電極を駆動電極、第1電極を受信電極として使用することで、第1電極での受信感度を高めることが可能となる。
このように、第1の本発明に係る導電シートにおいては、金属細線のパターンで電極を構成した場合においても、金属細線が視認され難く、高い透明性を確保することができ、しかも、検出信号のS/N比の向上、検出感度の向上、検出精度の向上を図ることができる。
[2] 第1の本発明において、前記金属細線の線幅が5μm以下で、且つ、線ピッチが200μm以上400μm以下、あるいは前記金属細線の線幅が5μmより大きく7μm以下で、且つ、線ピッチが300μm以上400μm以下であることが好ましい。
[3] 第1導電パターンと第2導電パターンとが一部において対向して、検出感度の低下をもたらす寄生容量が形成されたとしても、基体の厚みが75μm以上350μm以下としたので、前記寄生容量を低く抑えることができ、検出感度の低下を抑制することができる
] 第1の本発明において、前記第1導電部及び/又は前記第2導電部に含まれ、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される金属細線による補助電極と、前記第2導電部に含まれ、前記第1電極に対応した部分に配置される金属細線による別の補助電極とを有することを特徴とする。
この場合、第2導電パターンの金属細線の占有面積を第1導電パターンよりも大幅に増やすことができ、電磁波等によるノイズの抑圧にさらに有利となる。
] 別の補助電極を構成する金属細線の占有面積を大きくすると、第1電極と第2電極の光透過率を均一にするために、第1電極の導電性が損なわれるおそれがある。そこで、前記別の補助電極における金属細線の占有面積が、前記第2電極における金属細線の占有面積の1/2以下であることが好ましい。
] []において、前記第1電極に対応した部分に配置される金属細線による前記別の補助電極と、前記第1導電部の前記第1電極とが組み合わされて格子パターンが構成されるようにすることを特徴とする。これにより、視認性の向上を図ることができる。
] []において、前記第1電極は、網目状の金属細線からなることを特徴とする。これにより、第1電極の導電性を向上させることができる。
] この場合、前記第2電極は、複数の第1の格子が組み合わされて構成され、前記第1電極は、前記第1の格子よりもサイズが大きい複数の第2の格子が組み合わされて構成され、前記第2の格子は、前記第1の格子の一辺の長さの実数倍の長さを有する長さ成分が存在することが好ましい。
] []において、前記第1電極に対応した部分に配置される前記別の補助電極は、直線状の金属細線からなることを特徴とする。
10] この場合、前記第2電極は、導電性を向上させる上で、複数の第1の格子が組み合わされて構成され、前記別の補助電極を構成する前記直線状の金属細線は、前記第1の格子の一辺の長さの実数倍の長さを有することが好ましい。
11] []において、前記第1電極に対応した部分に配置される前記別の補助電極は、網目状の金属細線からなるようにしてもよい。
12] この場合、前記第2電極は、複数の第1の格子が組み合わされて構成され、前記別の補助電極は、前記第1の格子よりもサイズが大きい複数の第2の格子が組み合わされて構成され、前記第2の格子は、前記第1の格子の一辺の長さの実数倍の長さを有する長さ成分が存在するようにしてもよい。
13] 第1の本発明において、さらに基体を有し、前記第1導電部と前記第2導電部とが前記基体を間に挟んで対向して配置されていてもよい。
14] この場合、前記第1導電部が前記基体の一主面に形成され、前記第2導電部が前記基体の他主面に形成されていてもよい。
15] []において、さらに基体を有し、前記第1導電部と前記第2導電部とが前記基体を間に挟んで対向して配置され、前記第1電極及び前記第2電極は、それぞれ網目状のパターンに形成され、前記第2電極間の前記第1電極に対応する領域に、前記別の補助電極を構成する金属細線による補助パターンが形成され、上面から見たとき、前記第1電極に隣接して前記第2電極が配置された形態とされ、前記第1電極と前記補助パターンとが対向することによる組合せパターンが形成され、前記組合せパターンは、網目状のパターンが組み合わされた形態を有するようにしてもよい。これにより、視認性の向上を図ることができる。
16] この場合、前記第1電極は、複数の第小格子が組み合わされて構成された第1大格子を有し、前記第2電極は、前記第小格子よりもサイズが小さい複数の第小格子が組み合わされて構成された第2大格子を有し、前記組合せパターンは、前記第1大格子に隣接して前記第2大格子が配置された形態とされ、前記第1大格子と前記補助パターンとが対向することによる組合せパターンが形成され、前記組合せパターンは、2以上の前記第1小格子が組み合わされた形態を有することが好ましい。
17] 第2の本発明に係るタッチパネルは、表示装置の表示パネル上に配置される導電シートを有するタッチパネルであって、前記導電シートは、入力操作側に配置された第1導電部と、前記表示パネル側に配置された第2導電部とを有し、前記第1導電部と前記第2導電部とが対向して配置され、前記第1導電部は、一方向に配列され、それぞれ複数の第1電極が接続された金属細線による複数の第1導電パターンを有し、前記第2導電部は、前記第1導電パターンの配列方向と直交する方向に配列され、それぞれ複数の第2電極が接続された金属細線による複数の第2導電パターンを有し、前記第1導電パターンの占有面積をA1、前記第2導電パターンの占有面積をA2としたとき、
3.3≦A2/A1≦8
であり、前記金属細線の線幅が6μm以下で、且つ、線ピッチが200μm以上500μm以下、あるいは前記金属細線の線幅が6μmより大きく7μm以下で、且つ、線ピッチが300μm以上400μm以下であることを特徴とする。
以上説明したように、本発明に係る導電シート及びタッチパネルによれば、タッチパネルにおいて、金属細線のパターンで電極を構成した場合においても、金属細線が視認され難く、高い透明性を確保することができ、しかも、検出感度の向上を図ることができる。
本実施の形態に係るタッチパネルの構成を示す分解斜視図である。 積層導電シートを一部省略して示す分解斜視図である。 図3Aは積層導電シートの一例を一部省略して示す断面図であり、図3Bは導電シートの他の例を一部省略して示す断面図である。 第1導電シートに形成される第1導電部のパターン例を示す平面図である。 第2導電シートに形成される第2導電部のパターン例を示す平面図である。 第1導電シートと第2導電シートを組み合わせて積層導電シートとした例を一部省略して示す平面図である。 第1変形例に係る第1導電部のパターン例を示す平面図である。 第1変形例に係る第2導電部のパターン例を示す平面図である。 第1変形例に係る第1導電部が形成された第1導電シートと第1変形例に係る第2導電部が形成された第2導電シートを組み合わせて積層導電シートとした例を一部省略して示す平面図である。 第1補助線と第2補助線によって1つのラインが形成された状態を示す説明図である。 第2変形例に係る第1導電部のパターン例を示す平面図である。 第2変形例に係る第2導電部のパターン例を示す平面図である。 第2変形例に係る第1導電部が形成された第1導電シートと第2変形例に係る第2導電部が形成された第2導電シートを組み合わせて積層導電シートとした例を一部省略して示す平面図である。 第3変形例に係る第1導電部のパターン例を示す平面図である。 第3変形例に係る第2導電部のパターン例を示す平面図である。 本実施の形態に係る積層導電シートの製造方法を示すフローチャートである。 図17Aは作製された感光材料を一部省略して示す断面図であり、図17Bは感光材料に対する両面同時露光を示す説明図である。 第1感光層に照射された光が第2感光層に到達せず、第2感光層に照射された光が第1感光層に到達しないようにして第1露光処理及び第2露光処理を行っている状態を示す説明図である。
以下、本発明に係る導電シート及びタッチパネルの実施の形態例を図1〜図18を参照しながら説明する。なお、本明細書において数値範囲を示す「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味として使用される。
先ず、本実施の形態に係る導電シートが使用されるタッチパネルについて、図1を参照しながら説明する。
タッチパネル100は、センサ本体102と図示しない制御回路(IC回路等で構成)とを有する。センサ本体102は、本実施の形態に係る積層導電シート12と、その上に積層された保護層106とを有する。積層導電シート12及び保護層106は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置108における表示パネル110上に配置されるようになっている。センサ本体102は、上面から見たときに、表示パネル110の表示画面110aに対応した領域に配されたタッチ位置のセンサ部112と、表示パネル110の外周部分に対応する領域に配された端子配線部114(いわゆる額縁)とを有する。
積層導電シート12は、図2に示すように、第1導電シート10Aと第2導電シート10Bとが積層されて構成されている。
第1導電シート10Aは、第1透明基体14A(図3A参照)の一主面上に形成された第1導電部13Aを有する。この第1導電部13Aは、図4にも示すように、金属細線15(図3A参照)による2以上の導電性の第1大格子16A(第1電極)が形成され、各第1大格子16Aは、それぞれ2以上の小格子18が組み合わされて構成されている。各第1大格子16Aの辺の周囲には、第1大格子16Aと非接続とされた金属細線15による第1補助パターン20A(補助電極)が形成されている。また、隣接する第1大格子16A間には、これら第1大格子16Aを電気的に接続する金属細線15による第1接続部22Aが形成されている。第1接続部22Aは、小格子18のn倍(nは1より大きい実数)のピッチを有する1以上の中格子24(24a〜24d)が配置されて構成されている。小格子18は、ここでは一番小さい正方形状とされている。金属細線15は例えば金(Au)、銀(Ag)又は銅(Cu)で構成されている。また、少なくとも第1透明基体14Aの厚みは75μm以上350μm以下となっている。
第1大格子16Aの一辺の長さは、3〜10mmであることが好ましく、4〜6mmであることがより好ましい。第1大格子16Aを構成する小格子18の一辺の長さは50〜500μmであることが好ましく、150〜300μmであることがさらに好ましい。
また、金属細線15の線幅は、下限は1μm以上、3μm以上、4μm以上、もしくは5μm以上が好ましく、上限は15μm以下、10μm以下、9μm以下、8μm以下が好ましい。線幅が上記下限値未満の場合には、導電性が不十分となるためタッチパネル100に使用した場合に、検出感度が不十分となる。他方、上記上限値を越えると導電性金属部に起因するモアレが顕著になったり、タッチパネル100に使用した際に視認性が悪くなったりする。なお、上記範囲にあることで、導電性金属部のモアレが改善され、視認性が特によくなる。
さらに、2以上の第1大格子16Aが第1接続部22Aを介して一方向(第1方向:x方向)に配列されて金属細線15による1つの第1導電パターン26Aが構成され、2以上の第1導電パターン26Aがx方向と直交するy方向(第2方向)に配列され、隣接する第1導電パターン26A間は電気的に絶縁された第1絶縁部28Aが配されている。
第1導電パターン26Aとしては、第1大格子16Aを用いた例に限られない。例えば多数の小格子18が配列されたメッシュパターンが絶縁部で帯状に区画され、それが平行に複数配置された導電パターンを使用することができる。例えば、それぞれ端子からx方向に延在し、且つ、y方向に配列された2以上の帯状の第1導電パターン26Aを有するようにしてもよい。その他、各端子毎に複数の帯状のメッシュパターンが延在するパターンでもよい。また、第1補助パターン20Aとしては、第1導電パターン26Aと平行して配置され、且つ、例えば各小格子18の一部が断線したメッシュパターンを用いるようにしてもよい。この場合、第1導電パターン26Aと接続されていてもよいし、分離されていてもよい。
そして、図4に示すように、第1大格子16Aの4つの辺32、すなわち、隣接する第1大格子16Aと接続していない一方の頂点30aに隣接する第1辺32a及び第2辺32b、並びに隣接する第1大格子16Aと接続していない他方の頂点30bに隣接する第3辺32c及び第4辺32dは、それぞれ直線形状を有する。換言すれば、第1辺32aの直線形状と第2辺32bの直線形状との境界部分が第1大格子16Aの一方の頂点30aを構成し、第3辺32cの直線部分と第4辺32dの直線部分との境界部分が第1大格子16Aの他方の頂点30bを構成している。
第1接続部22Aは、4つ分の小格子18を含む大きさを有する中格子24が4つ(第1中格子24a〜第4中格子24d)、ジグザグ状に配列された形状を有する。すなわち、第1中格子24aは、第2辺32bと第4辺32dとの境界部分に存在し、1つの小格子18とL字状の空間が形成された形状を有する。第2中格子24bは、第1中格子24aの1つ辺に隣接し、正方形状の空間が形成された形状、すなわち、4つ分の小格子18をマトリクス状に配列し、中央の十字を取り外したような形状を有する。第3中格子24cは、第1中格子24aの1つの頂点に隣接すると共に、第2中格子24bの1つの辺に隣接して配され、第2中格子24bと同様の形状を有する。第4中格子24dは、第3辺32cと第1辺32aとの境界部分に存在し、第2中格子24bの1つの頂点に隣接すると共に、第3中格子24cの1つの辺に隣接して配され、第1中格子24aと同様に、1つの小格子18とL字状の空間が形成された形状を有する。そして、小格子18の配列ピッチをPとしたとき、中格子24の配列ピッチは2Pの関係を有している。
また、第1大格子16Aの4つの辺32(第1辺32a〜第4辺32d)の周辺には、それぞれ上述した第1補助パターン20Aが形成されており、各第1補助パターン20Aは、それぞれ小格子18の一部を除去した形状が2以上、対応する辺(直線形状)に沿って配列された形状を有する。図4の例では、小格子18の1つの辺を除去した形状(略U字状であって、2つの屈曲部を有し、且つ、1つの開口を有する形状:便宜的に略U字形状と記す)が、開口の部分を、第1大格子16Aの対応する辺に対して反対方向に向けて、10個配列され、その配列ピッチが、第1大格子16Aの小格子18の配列ピッチPの2倍とされた例を示している。また、例えば第1辺32aの直線形状から第1補助パターン20Aの略U字形状までの最短距離は、小格子18の内周側の1つの辺の長さとほぼ同一とされている。これは、第2辺32b〜第4辺32dにおいても同様である。
また、第1絶縁部28Aには、第1大格子16Aと非接続とされた第1絶縁パターン34Aが形成されている。この第1絶縁パターン34Aは、2以上の小格子18が配列された第1集合パターン部36aと、小格子18が存在しない3つの空白部38(38a〜38c)とを有する。
具体的には、第1集合パターン部36aは、複数の小格子18による4つの直線部分(2つの長い直線部分と2つの短い直線部分)が組み合わされて構成されている。各直線部分は、複数の小格子18がそれぞれ頂点を結ぶように配列されて構成されている。3つの空白部38は、第1絶縁部28Aを間に挟んで隣接する2つの第1大格子16A及び第2大格子16Bに注目したとき、第1集合パターン部36aにて囲まれた小格子18の存在しない第1空白部38aと、一方の第1大格子16Aにおける他方の頂点30付近の小格子18が存在しない第2空白部38bと、他方の第1大格子16Aにおける一方の頂点30a付近の小格子18が存在しない第3空白部38cとで構成される。
4つの直線部分のうち、2つの長い直線部分は、それぞれ例えば7つの小格子18がそれぞれ頂点を結ぶように配列されて構成され、一方の長い直線部分の一端に位置する小格子18は、一方の第1大格子16Aの第3辺32cに沿って配列された第1補助パターン20Aに対して、一方の第1大格子16Aの他方の頂点30b側に同一ピッチで隣接した位置に配され、他端に位置する小格子18は、他方の第1大格子16Aの第1辺32aに沿って配列された第1補助パターン20Aに対して、他方の第1大格子16Aの一方の頂点30a側に同一ピッチで隣接した位置に配されている。同様に、他方の長い直線部分の一端に位置する小格子18は、一方の第1大格子16Aの第4辺32dに沿って配列された第1補助パターン20Aに対して、一方の第1大格子16Aの他方の頂点30b側に同一ピッチで隣接した位置に配され、他端に位置する小格子18は、他方の第1大格子16Aの第2辺32bに沿って配列された第1補助パターン20Aに対して、他方の第1大格子16Aの一方の頂点30a側に同一ピッチで隣接した位置に配されている。
2つの短い直線部分のうち、一方の短い直線部分は、一方の長い直線部分における一端から2番目の小格子18と、他方の長い直線部分における一端から2番目の小格子18とを結ぶ2つの小格子18にて構成されている。同様に、他方の短い直線部分は、一方の長い直線部分における他端から2番目の小格子18と、他方の長い直線部分における他端から2番目の小格子18とを結ぶ2つの小格子18にて構成されている。
そして、小格子18の配列ピッチをPとし、隣接する第1導電パターン26A間の最短距離、すなわち、一方の第1大格子16Aの他方の頂点30bと他方の第1大格子16Aの一方の頂点30aとの間の距離を、第1絶縁部28Aの幅と定義したとき、第1絶縁部28Aの幅はm×P(mは1以上の整数)であり、且つ、第1絶縁パターン34Aのうち、第1絶縁部28Aの幅の方向の部分の最大長さ、すなわち、一方の短い直線部分のうち、一方の第1大格子16Aの他方の頂点30bと対向する部分と、他方の短い直線部分のうち、他方の第1大格子16Aの一方の頂点30aと対向する部分との間の距離はm×P以下である。
このように、第1導電シート10Aにおいては、金属細線15による1つの第1導電パターン26Aを、2以上の第1大格子16Aを第1方向に直列に接続して構成し、各第1大格子16Aを、それぞれ2以上の小格子18を組み合わせて構成し、第1大格子16Aの辺の周囲に、第1大格子16Aと非接続とされた金属細線15による第1補助パターン20Aを形成し、金属細線15の線幅を1〜15μm、小格子18の一辺の長さを50〜500μmにしたので、1つの電極を1つのITO膜にて形成する構成よりも大幅に電気抵抗を低減することが可能となる。従って、この第1導電シート10Aを用いて例えば投影型静電容量方式のタッチパネル100に適用した場合に、応答速度を速めることができ、タッチパネル100の大サイズ化を促進させることができる。
各第1導電パターン26Aの一方の端部側に存在する第1電極16Aの開放端は、第1接続部22Aが存在しない形状となっている。各第1導電パターン26Aの他方の端部側に存在する第1電極16Aの端部は、第1結線部40aを介して金属細線による第1端子配線パターン42aに電気的に接続されている。
タッチパネル100に適用した第1導電シート10Aは、図2に示すように、センサ部112に対応した部分に、上述した多数の第1導電パターン26Aが配列され、端子配線部114には各第1結線部40aから導出された金属細線15による複数の第1端子配線パターン42aが配列されている。
図1の例では、第1導電シート10Aの外形は、上面から見て長方形状を有し、センサ部112の外形も長方形状を有する。端子配線部114のうち、第1導電シート10Aの一方の長辺側の周縁部には、その長さ方向中央部分に、複数の第1端子116aが前記一方の長辺の長さ方向に配列形成されている。また、センサ部112の一方の長辺(第1導電シート10Aの一方の長辺に最も近い長辺:y方向)に沿って複数の第1結線部40aが直線状に配列されている。各第1結線部40aから導出された第1端子配線パターン42aは、第1導電シート10Aの一方の長辺におけるほぼ中央部に向かって引き回され、それぞれ対応する第1端子116aに電気的に接続されている。従って、センサ部112における一方の長辺の両側に対応する各第1結線部40aに接続された第1端子配線パターン42aは、ほぼ同じ長さにて引き回されることになる。もちろん、第1端子116aを第1導電シート10Aのコーナー部やその近傍に形成してもよいが、複数の第1端子配線パターン42aのうち、最も長い第1端子配線パターン42aと最も短い第1端子配線パターン42aとの間に大きな長さ上の違いが生じ、最も長い第1端子配線パターン42aとその近傍の複数の第1端子配線パターン42aに対応する第1導電パターン26Aへの信号伝達が遅くなるという問題がある。そこで、本実施の形態のように、第1導電シート10Aの一方の長辺の長さ方向中央部分に、第1端子116aを形成することで、局所的な信号伝達の遅延を抑制することができる。これは、応答速度の高速化につながる。
一方、第2導電シート10Bは、図2、図3A及び図5に示すように、第2透明基体14B(図3A参照)の一主面上に形成された第2導電部13Bを有する。この第2導電部13Bは、金属細線15による2以上の導電性の第2大格子16B(第2電極)が形成され、各第2大格子16Bは、それぞれ2以上の小格子18が組み合わされて構成され、各第2大格子16Bの辺の周囲に、第2大格子16Bと非接続とされた第2補助パターン20B(補助電極)が形成されている。また、隣接する第2大格子16B間には、これら第2大格子16Bを電気的に接続する金属細線15による第2接続部22Bが形成されている。第2接続部22Bは、小格子18のn倍(nは1より大きい実数)のピッチを有する1以上の中格子24(24e〜24h)が配置されて構成されている。第2大格子16Bの一辺の長さについても、上述した第1大格子16Aと同様に、3〜10mmであることが好ましく、4〜6mmであることがより好ましい。
さらに、2以上の第2大格子16Bが第2接続部22Bを介してy方向(第2方向)に配列されて1つの第2導電パターン26Bが構成され、2以上の第2導電パターン26Bがx方向(第1方向)に配列され、隣接する第2導電パターン26B間は電気的に絶縁された第2絶縁部28Bが配されている。
この第2導電パターン26Bについても、第2大格子16Bを用いた例に限られない。例えば多数の小格子18が配列されたメッシュパターンが絶縁部で帯状に区画され、それが平行に複数配置された導電パターンを使用することができる。例えば、それぞれ端子からy方向に延在し、且つ、x方向に配列された2以上の帯状の第2導電パターン26Bを有するようにしてもよい。その他、各端子毎に複数の帯状のメッシュパターンが延在するパターンでもよい。また、第2補助パターン20Bについても、第2導電パターン26Bと平行して配置され、且つ、例えば各小格子18の一部が断線したメッシュパターンを用いるようにしてもよい。この場合、第2導電パターン26Bと接続されていてもよいし、分離されていてもよい。
そして、図5に示すように、第2大格子16Bは、上述した第1大格子16Aと異なり、略八角形の形状を有し、4つの短辺44(第1短辺44a〜第4短辺44d)と4つの長辺46(第1長辺46a〜第4長辺46d)とを有する。第2接続部22Bは、y方向に隣接する一方の第2大格子16Bの第1短辺44aと他方の第2大格子16Bの第2短辺44bとの間に形成され、第2絶縁部28Bは、x方向に隣接する一方の第2大格子16Bの第3短辺44cと他方の第2大格子16Bの第4短辺44dとの間に配されている。
第2大格子16Bの4つの長辺、すなわち、一方の第2絶縁部28Bと対向する第3短辺44cに隣接する第1長辺46a及び第2長辺46b、並びに他方の第2絶縁部28Bと対向する第4短辺44dに隣接する第3長辺46c及び第4長辺46dは、それぞれ直線形状を有する。
第2接続部22Bは、4つ分の小格子18を含む大きさを有する中格子24が4つ(第5中格子24e〜第8中格子24h)、ジグザグ状に配列された形状を有する。すなわち、第5中格子24eは、第1短辺44aに存在し、1つの小格子18とL字状の空間が形成された形状を有する。第6中格子24fは、第5中格子24eの1つ辺に隣接し、正方形状の空間が形成された形状、すなわち、4つ分の小格子18をマトリクス状に配列し、中央の十字を取り外したような形状を有する。第7中格子24gは、第5中格子24eの1つの頂点に隣接すると共に、第6中格子24fの1つの辺に隣接して配され、第6中格子24fと同様の形状を有する。第8中格子24hは、第2短辺44bに存在し、第6中格子24fの1つの頂点に隣接すると共に、第7中格子24gの1つの辺に隣接して配され、第5中格子24eと同様に、1つの小格子18とL字状の空間が形成された形状を有する。そして、小格子18の配列ピッチをPとしたとき、中格子24の配列ピッチは2Pの関係を有している。
また、第2大格子16Bの4つの長辺46(第1長辺46a〜第4長辺46d)の周辺には、それぞれ上述した第2補助パターン20Bが形成されており、各第2補助パターン20Bは、それぞれ小格子18の一部を除去した形状が2以上、対応する辺(直線形状)に沿って配列された形状を有する。図5の例では、小格子18の1つの辺を除去した形状(略U字形状)が、開口の部分を、第2大格子16Bの対応する長辺に対して反対方向に向けて、10個配列され、その配列ピッチが、第2大格子16Bの小格子18の配列ピッチPの2倍とされた例を示している。また、例えば第1長辺46aの直線形状から第2補助パターン20Bの略U字形状までの最短距離は、小格子18の内周側の1つの辺の長さとほぼ同一とされている。これは、第2長辺46b〜第4長辺46dにおいても同様である。
また、第2絶縁部28Bには、第2大格子16Bと非接続とされた第2絶縁パターン34Bが形成されている。この第2絶縁パターン34Bは、2以上の小格子が配列された第2集合パターン部36bと、それぞれ2つの略U字形状で構成された第1屈曲パターン部48a及び第2屈曲パターン部48bと、小格子18が存在しない1つの空白部(第4空白部38d)とを有する。
具体的には、第2集合パターン部36bは、図4に示した第1導電パターン26Aにおける第1絶縁パターン34Aの第1空白部38aに収まる数(例えば6つ)の小格子18がそれぞれ頂点を結ぶようにマトリクス状に配列されて構成されている。
第1屈曲パターン部48aは、第2絶縁パターン34Bの一方の端部(一方の第2大格子16Bにおける第4短辺44dと第3長辺46cとの境界と、他方の第2大格子16Bにおける第3短辺44cと第1長辺46aとの境界との間)に形成された2つの略U字形状にて構成され、これら2つの略U字形状は一端で連結され、且つ、該一端での各辺のなす角がほぼ90°とされている。
同様に、第2屈曲パターン部48bは、第2絶縁パターン34Bの他方の端部(一方の第2大格子16Bにおける第4短辺44dと第4長辺46dとの境界と、他方の第2大格子16Bにおける第3短辺44cと第2長辺46bとの境界との間)に形成された2つの略U字形状にて構成され、これら2つの略U字形状は一端で連結され、且つ、該一端での各辺のなす角がほぼ90°とされている。
第4空白部38dは、図4に示す第1絶縁パターン34Aの第1集合パターン部36aを構成する4つの直線部分が収まる形状の空白領域(小格子18が存在しない領域)にて構成されている。
そして、小格子18の配列ピッチをPとし、隣接する第2導電パターン26B間の最短距離、すなわち、一方の第2大格子16Bの第4短辺44dと他方の第2大格子16Bの第3短辺44cとの間の距離を、第2絶縁部28Bの幅と定義したとき、第2絶縁部28Bの幅はn×P(nは1以上の整数)であり、且つ、第2絶縁パターン34Bのうち、第2絶縁部28Bの幅の方向の部分の最大長さ、すなわち、第2集合パターン部36bのうち、一方の第2大格子16Bの第4短辺44dと対向する部分と、他方の第2大格子16Bの第3短辺44cと対向する部分との間の距離は、n×P以下、好ましくはn×P未満である。
また、1つ置き(例えば奇数番目)の第2導電パターン26Bの一方の端部側に存在する第2電極16Bの開放端、並びに偶数番目の第2導電パターン26Bの他方の端部側に存在する第2電極16Bの開放端には、それぞれ第2接続部22Bが存在しない形状となっている。一方、奇数番目の各第2導電パターン26Bの他方の端部側に存在する第2電極16Bの端部、並びに偶数番目の各第2導電パターン26Bの一方の端部側に存在する第2電極16Bの端部は、それぞれ第2結線部40bを介して金属細線による第2端子配線パターン42bに電気的に接続されている。
タッチパネル100に適用した第2導電シート10Bは、図2に示すように、センサ部112に対応した部分に、多数の第2導電パターン26Bが配列され、端子配線部114には各第2結線部40bから導出された複数の第2端子配線パターン42bが配列されている。
図1に示すように、端子配線部114のうち、第2導電シート10Bの一方の長辺側の周縁部には、その長さ方向中央部分に、複数の第2端子116bが前記一方の長辺の長さ方向に配列形成されている。また、センサ部112の一方の短辺(第2導電シート10Bの一方の短辺に最も近い短辺:x方向)に沿って複数の第2結線部40b(例えば奇数番目の第2結線部40b)が直線状に配列され、センサ部112の他方の短辺(第2導電シート10Bの他方の短辺に最も近い短辺:x方向)に沿って複数の第2結線部40b(例えば偶数番目の第2結線部40b)が直線状に配列されている。
複数の第2導電パターン26Bのうち、例えば奇数番目の第2導電パターン26Bが、それぞれ対応する奇数番目の第2結線部40bに接続され、偶数番目の第2導電パターン26Bが、それぞれ対応する偶数番目の第2結線部40bに接続されている。奇数番目の第2結線部40bから導出された第2端子配線パターン42b並びに偶数番目の第2結線部40bから導出された第2端子配線パターン42bは、第2導電シート10Bの一方の長辺におけるほぼ中央部に向かって引き回され、それぞれ対応する第2端子116bに電気的に接続されている。従って、例えば第1番目と第2番目の第2端子配線パターン42bは、ほぼ同じ長さにて引き回され、以下同様に、第2n−1番目と第2n番目の第2端子配線パターン42bは、それぞれほぼ同じ長さにて引き回されることになる(n=1、2、3・・・)。
もちろん、第2端子116bを第2導電シート10Bのコーナー部やその近傍に形成してもよいが、上述したように、最も長い第2端子配線パターン42bとその近傍の複数の第2端子配線パターン42bに対応する第2導電パターン26Bへの信号伝達が遅くなるという問題がある。そこで、本実施の形態のように、第2導電シート10Bの一方の長辺の長さ方向中央部分に、第2端子116bを形成することで、局所的な信号伝達の遅延を抑制することができる。これは、応答速度の高速化につながる。
なお、第1端子配線パターン42aの導出形態を上述した第2端子配線パターン42bと同様にし、第2端子配線パターン42bの導出形態を上述した第1端子配線パターン42aと同様にしてもよい。
そして、この積層導電シート12をタッチパネルとして使用する場合は、第1導電シート10A上に保護層106を形成し、第1導電シート10Aの多数の第1導電パターン26Aから導出された第1端子配線パターン42aと、第2導電シート10Bの多数の第2導電パターン26Bから導出された第2端子配線パターン42bとを、例えばスキャンをコントロールする制御回路に接続する。
タッチ位置の検出方式としては、自己容量方式や相互容量方式を好ましく採用することができる。すなわち、自己容量方式であれば、第1導電パターン26Aに対して順番にタッチ位置検出のための電圧信号を供給し、第2導電パターン26Bに対して順番にタッチ位置検出のための電圧信号を供給する。指先が保護層106の上面に接触又は近接させることで、タッチ位置に対向する第1導電パターン26A及び第2導電パターン26BとGND(グランド)間の容量が増加することから、当該第1導電パターン26A及び第2導電パターン26Bからの伝達信号の波形が他の導電パターンからの伝達信号の波形と異なった波形となる。従って、制御回路では、第1導電パターン26A及び第2導電パターン26Bから供給された伝達信号に基づいてタッチ位置を演算する。一方、相互容量方式の場合は、例えば第1導電パターン26Aに対して順番にタッチ位置検出のための電圧信号を供給し、第2導電パターン26Bに対して順番にセンシング(伝達信号の検出)を行う。指先が保護層106の上面に接触又は近接させることで、タッチ位置に対向する第1導電パターン26Aと第2導電パターン26B間の寄生容量に対して並列に指の浮遊容量が加わることから、当該第2導電パターン26Bからの伝達信号の波形が他の第2導電パターン26Bからの伝達信号の波形と異なった波形となる。従って、制御回路では、電圧信号を供給している第1導電パターン26Aの順番と、供給された第2導電パターン26Bからの伝達信号に基づいてタッチ位置を演算する。このような自己容量方式又は相互容量方式のタッチ位置の検出方法を採用することで、保護層106の上面に同時に2つの指先を接触又は近接させても、各タッチ位置を検出することが可能となる。なお、投影型静電容量方式の検出回路に関する先行技術文献として、米国特許第4,582,955号明細書、米国特許第4,686,332号明細書、米国特許第4,733,222号明細書、米国特許第5,374,787号明細書、米国特許第5,543,588号明細書、米国特許第7,030,860号明細書、米国公開特許2004/0155871号明細書等がある。
本実施の形態では、端子配線部114のうち、第1導電シート10Aの一方の長辺側の周縁部における長さ方向中央部分に複数の第1端子116aを形成し、第2導電シート10Bの一方の長辺側の周縁部における長さ方向中央部分に複数の第2端子116bを形成するようにしている。特に、図1の例では、第1端子116aと第2端子116bとが重ならないように、且つ、互いに接近した状態で配列し、さらに、第1端子配線パターン42aと第2端子配線パターン42bとが上下で重ならないようにしている。なお、第1端子116aと例えば奇数番目の第2端子配線パターン42bとが一部上下で重なる形態にしてもよい。
これにより、複数の第1端子116a及び複数の第2端子116bを、2つのコネクタ(第1端子用コネクタ及び第2端子用コネクタ)あるいは1つのコネクタ(第1端子116a及び第2端子116bに接続される複合コネクタ)及びケーブルを介して制御回路に電気的に接続することができる。
また、第1端子配線パターン42aと第2端子配線パターン42bとが上下で重ならないようにしているため、第1端子配線パターン42aと第2端子配線パターン42b間での寄生容量の発生が抑制され、応答速度の低下を抑えることができる。
第1結線部40aをセンサ部112の一方の長辺に沿って配列し、第2結線部40bをセンサ部112の両側の短辺に沿って配列するようにしたので、端子配線部114の面積を低減することができる。これは、タッチパネル100を含めた表示パネル110の小型化を促進させることができると共に、表示画面110aを印象的に大きく見せることができる。また、タッチパネル100としての操作性も向上させることができる。
端子配線部114の面積をさらに小さくするには、隣接する第1端子配線パターン42a間の距離、隣接する第2端子配線パターン42b間の距離を狭くすることが考えられるが、この場合、マイグレーションの発生防止を考慮すると、10μm以上50μm以下が好ましい。
その他、上面から見たときに、隣接する第1端子配線パターン42a間に第2端子配線パターン42bを配置することによって、端子配線部114の面積を小さくすることが考えられるが、パターンの形成ずれがあると、第1端子配線パターン42aと第2端子配線パターン42bとが上下で重なり、配線間の寄生容量が大きくなるおそれがある。これは応答速度の低下をもたらす。そこで、このような配置構成を採用する場合は、隣接する第1端子配線パターン42a間の距離を50μm以上100μm以下にすることが好ましい。
また、図1に示すように、第1導電シート10Aと第2導電シート10Bの例えば各コーナー部に、第1導電シート10Aと第2導電シート10Bの貼り合わせの際に使用する位置決め用の第1アライメントマーク118a及び第2アライメントマーク118bを形成することが好ましい。この第1アライメントマーク118a及び第2アライメントマーク118bは、第1導電シート10Aと第2導電シート10Bを貼り合わせて積層導電シート12とした場合に、新たな複合アライメントマークとなり、この複合アライメントマークは、該積層導電シート12を表示パネル110に設置する際に使用する位置決め用のアライメントマークとしても機能することになる。
そして、第2導電シート10B上に第1導電シート10Aを積層して積層導電シート12としたとき、図6に示すように、第1導電パターン26Aの第1接続部22Aと第2導電パターン26Bの第2接続部22Bとが第1透明基体14A(図3A参照)を間に挟んで対向し、第1導電パターン26Aの第1絶縁部28Aと第2導電パターン26Bの第2絶縁部28Bとが第1透明基体14Aを間に挟んで対向した形態となる。なお、第1導電パターン26Aと第2導電パターン26Bの各線幅は同じであるが、図6では、第1導電パターン26Aと第2導電パターン26Bの位置がわかるように、第1導電パターン26Aの線幅を太く、第2導電パターン26Bの線幅を細くして誇張して図示してある。
積層した第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを上面から見たとき、第1導電シート10Aに形成された第1大格子16Aの隙間を埋めるように、第2導電シート10Bの第2大格子16Bが配列された形態となる。つまり、大格子が敷き詰められた形態となる。このとき、第1大格子16Aと第2大格子16Bとの間に、第1補助パターン20Aと第2補助パターン20Bとが対向することによる組合せパターン(補助電極)が形成される。第1大格子16Aの例えば第1辺32aと該第1辺32aと対向する第2大格子16Bの第2長辺46bとの最短距離を第1透明基体14Aの一方の主面に投影した距離を、組合せパターンの幅と定義したとき、該組合せパターンの幅は、小格子18の辺の長さの1倍以上の長さを有する。図6の例では、組合せパターンの幅は、小格子18の辺の長さの2倍の長さを有する。これは、第1大格子16Aの第2辺32b〜第4辺32dと、第2大格子16Bの第2長辺46b〜第4長辺46dとの関係も同様である。
従って、第1大格子16Aの第1補助パターン20Aにおける複数の略U字形状の各開口が第2大格子16Bの長辺の各直線形状にて接続されたような形状になると共に、複数の略U字形状の各底部間が第2大格子16Bの第2補助パターン20Bにおける複数の略U字形状の各底部にて接続されたような形状になり、同様に、第2大格子16Bの第2補助パターン20Bにおける複数の略U字形状の各開口が第1大格子16Aの長辺の各直線形状にて接続されたような形状になると共に、複数の略U字形状の各底部間が第1大格子16Aの第1補助パターン20Aにおける複数の略U字形状の各底部にて接続されたような形状になって、結果的に複数の小格子18が配列された形態となり、第1大格子16Aと第2大格子16Bとの境界をほとんど見分けることができない状態となる。
ここで、例えば第1補助パターン20A及び第2補助パターン20Bを形成しなかった場合は、組合せパターンの幅に相当する空白領域が形成され、これにより、第1大格子16Aの境界、第2大格子16Bの境界が目立ってしまい、視認性が劣化するという問題が生じる。これを避けるために、第1大格子16Aの各辺に第2大格子16Bの長辺を重ねて、空白領域をなくすことも考えられるが、重ね合わせの位置精度の僅かなズレにより、直線形状同士の重なり部分の幅が大きくなり(線太り)、これにより、第1大格子16Aと第2大格子16Bとの境界が目立ってしまい、視認性が劣化するという問題が生じる。
これに対して、本実施の形態では、上述したように、第1補助パターン20Aと第2補助パターン20Bとの重なりにより、第1大格子16Aと第2大格子16Bとの境界が目立たなくなり、視認性が向上する。
また、上述したように、例えば第1大格子16Aの各辺に第2大格子16Bの長辺を重ねて、空白領域をなくした場合、第1大格子16Aの第1辺32a〜第4辺32dの直下に第2大格子16Bの第1長辺46a〜第4長辺46dが位置することになる。このとき、第1辺32a〜第4辺32d並びに第1長辺46a〜第4長辺46dもそれぞれ導電部分として機能することから、第1大格子16Aの辺と第2大格子16Bの長辺との間に寄生容量が形成され、この寄生容量の存在が電荷情報に対してノイズ成分として働き、S/N比の著しい低下を引き起こす。しかも、各第1大格子16Aと各第2大格子16B間に寄生容量が形成されることから、第1導電パターン26Aと第2導電パターン26Bに多数の寄生容量が並列に接続された形態となり、その結果、CR時定数が大きくなるという問題がある。CR時定数が大きくなると、第1導電パターン26A(及び第2導電パターン26B)に供給された電圧信号の波形の立ち上がり時間が遅くなり、所定のスキャン時間において位置検出のための電界の発生がほとんど行われなくなるおそれがある。また、第1導電パターン26A及び第2導電パターン26Bからの伝達信号の波形の立ち上がり時間又は立ち下がり時間も遅くなり、所定のスキャン時間において伝達信号の波形の変化を捉えることができなくなるおそれがある。これは、検出精度の低下、応答速度の低下につながる。つまり、検出精度の向上、応答速度の向上を図るためは、第1大格子16A及び第2大格子16Bの数を減らしたり(分解能の低減)、適応させる表示画面のサイズを小さくするしかなく、例えばB5版、A4版、それ以上の大画面に適用させることができないという問題が生ずる。
これに対して、本実施の形態では、図3Aに示すように、第1大格子16Aの辺32と、第2大格子16Bの長辺46との投影距離Lfを小格子18の一辺の長さの2倍の長さとほぼ同じにしている。そのため、第1大格子16Aと第2大格子16B間に形成される寄生容量は小さくなる。その結果、CR時定数も小さくなり、検出精度の向上、応答速度の向上を図ることができる。なお、第1補助パターン20Aと第2補助パターン20Bとの組合せパターンでは、第1補助パターン20Aの各屈曲部と第2補助パターン20Bの各屈曲部とがそれぞれ対向することになるが、第1補助パターン20Aは第1大格子16Aから非接続とされて電気的に絶縁となっており、第2補助パターン20Bも第2大格子16Bから非接続とされて電気的に絶縁となっているため、第1大格子16Aと第2大格子16B間に形成される寄生容量の増加にはつながらない。
上述の投影距離Lfの最適距離は、第1大格子16A及び第2大格子16Bのサイズよりは、第1大格子16A及び第2大格子16Bを構成する小格子18のサイズ(線幅及び一辺の長さ)に応じて適宜設定することが好ましい。この場合、一定のサイズを有する第1大格子16A及び第2大格子16Bに対して、小格子18のサイズが大きすぎると、透光性は向上するが、伝達信号のダイナミックレンジが小さくなることから、検出感度の低下を引き起こすおそれがある。反対に、小格子18のサイズが小さすぎると、検出感度は向上するが、線幅の低減には限界があるため、透光性が劣化するおそれがある。
そこで、上述の投影距離Lfの最適値(最適距離)は、小格子18の線幅を1〜9μmとしたとき、100〜400μmが好ましく、さらに好ましくは200〜300μmである。小格子18の線幅を狭くすれば、上述の最適距離も短くできるが、電気抵抗が高くなってくるため、寄生容量が小さくても、CR時定数が高くなってしまい、結果的に検出感度の低下、応答速度の低下を引き起こすおそれがある。従って、小格子18の線幅は上述の範囲が好ましい。
そして、例えば表示パネル110のサイズあるいはセンサ部112のサイズとタッチ位置検出の分解能(駆動パルスのパルス周期等)とに基づいて、第1大格子16A及び第2大格子16Bのサイズ並びに小格子18のサイズが決定され、小格子18の線幅を基準に第1大格子16Aと第2大格子16B間の最適距離が割り出されることになる。
また、第1接続部22Aと第2接続部22Bとが対向した部分を上面から見たとき、第2接続部22Bの第5中格子24eと第7中格子24gとの交点が第1大格子16Aの第2中格子24bのほぼ中心に位置し、第2接続部22Bの第6中格子24fと第8中格子24hとの交点が第1大格子16Aの第3中格子24cのほぼ中心に位置することとなり、これら第1中格子24a〜第8中格子24hの組み合わせによって、複数の小格子18が形成された形態となる。すなわち、第1接続部22Aと第2接続部22Bとが対向した部分に、第1接続部22Aと第2接続部22Bの組み合わせによって、複数の小格子18が配列された形態となり、周りの第1大格子16Aを構成する小格子18や第2大格子16Bを構成する小格子18と見分けがつかなくなり、視認性が向上する。
第1導電パターン26Aと第2導電パターン26Bとが対向する部分としては、第1接続部22Aと第2接続部22Bとが対向する部分が挙げられる。この場合、第1接続部22Aを構成する金属細線15の一部と第2接続部22Bを構成する金属細線15の一部が対向し、寄生容量が形成されることになるが、小格子18よりもサイズの大きい中格子24同士の各一部が対向することになるため、金属細線15が対向するポイントが少なく、しかも、第1透明基体14Aの厚みを75μm以上350μm以下としているため、第1接続部22Aと第2接続部22Bとの間に形成される寄生容量は非常に小さいものとなる。
また、第1絶縁部28Aの第1絶縁パターン34Aと第2絶縁部28Bの第2絶縁パターン34Bとが対向した部分を上面から見たとき、第1絶縁パターン34Aの第1集合パターン部36aと第2絶縁パターン34Bの第4空白部38dとが対向すると共に、第1絶縁パターン34Aの第1空白部38aと第2絶縁パターン34Bの第2集合パターン部36bとが対向する。また、第1絶縁パターン34Aの第2空白部38bと第2絶縁パターン34Bの第1屈曲パターン部48aとが対向すると共に、第1絶縁パターン34Aの第3空白部38cと第2絶縁パターン34Bの第2屈曲パターン部48bとが対向することとなり、このとき、第1屈曲パターン部48aの各開口が第1大格子16Aの第3辺32cと第4辺32dの各直線形状(他方の頂点30b近傍の各直線形状)で接続されたような形状となり、第2屈曲パターン部48bの各開口が第1大格子16Aの第1辺32aと第2辺32bの各直線形状(一方の頂点30a近傍の各直線形状)で接続されたような形状となる。これにより、第1絶縁パターン34Aと第2絶縁パターン34Bとの組み合わせによって、複数の小格子18が形成された形態となる。その結果、周りの第1大格子16Aを構成する小格子18や第2大格子16Bを構成する小格子18と見分けがつかなくなり、視認性が向上する。
このように、積層導電シート12においては、例えば投影型静電容量方式のタッチパネル100に適用した場合に、応答速度を速めることができ、タッチパネル100の大サイズ化を促進させることができる。
しかも、第1導電シート10Aの第1大格子16Aの周辺に形成された第1補助パターン20Aと第2導電シート10Bの第2大格子16Bの周辺に形成された第2補助パターン20Bとの組み合わせによって複数の小格子18が形づくられ、また、第1接続部22Aと第2接続部22Bとの組み合わせによって複数の小格子18が形づくられ、さらに、第1絶縁パターン34Aと第2絶縁パターン34Bとの組み合わせによって複数の小格子18が形づくられることから、第1導電シート10Aの第1大格子16Aと第2導電シート10Bの第2大格子16Bとの境界が目立たなくなり、局部的に線太りが生じる等の不都合もなくなり、全体として、視認性が良好となる。
また、多数の第1導電パターン26A及び第2導電パターン26BのCR時定数を大幅に低減することができ、これにより、応答速度を速めることができ、駆動時間(スキャン時間)内での位置検出も容易になる。これは、タッチパネル100の画面サイズ(縦×横のサイズで、厚みを含まず)の大型化を促進できることにつながる。
そして、この積層導電シート12においては、第2導電パターン26Bにおける金属細線15の占有面積が第1導電パターン26Aにおける金属細線15の占有面積よりも大きく、第2大格子16B(第2電極)における金属細線15の占有面積が第1大格子16A(第1電極)における金属細線15の占有面積よりも大きい。
通常、表示装置108側の第2導電パターン26Bは、電磁波によるノイズの影響を抑制することができる。すなわち、電磁波の電界成分を打ち消す方向に表皮電流が流れ、電磁波の磁界成分を打ち消す方向に渦電流が流れることで、電磁波によるノイズの影響を抑制することができる。この積層導電シート12においては、表示装置108側の第2導電パターン26Bにおける金属細線15の占有面積を第1導電パターン26Aにおける金属細線15の占有面積よりも大きくしたので、第2導電パターン26Bの表面抵抗を70オーム/sq.以下に低くすることができ、例えば表示装置108等からの電磁波によるノイズの影響を抑制する上で有利になる。
また、第2大格子16Bにおける金属細線15の占有面積を第1大格子16Aにおける金属細線15の占有面積よりも大きくしたので、指のタッチ位置の検出方式として、自己容量方式を採用した場合に、指のタッチ位置から距離的に遠い第2大格子16Bであっても、第1大格子16Aと同等程度の信号電荷を蓄積させることができ、第1大格子16Aでの検出感度と第2大格子16Bでの検出感度をほぼ同等にすることができ、信号処理の負担を低減することができると共に、検出精度の向上も図ることができる。指のタッチ位置の検出方式として、例えば相互容量方式を採用した場合においても、金属細線15の占有面積の広い第2大格子16Bを駆動電極、第1大格子16Aを受信電極として使用することで、第1大格子16Aでの受信感度を高めることが可能となる。
このように、積層導電シート12においては、金属細線15のパターンで電極を構成した場合においても、高い透明性を確保することができ、しかも、検出信号のS/N比の向上、検出感度の向上、検出精度の向上を図ることができる。また、第1導電パターン26Aと第2導電パターン26Bとが一部において対向して、寄生容量が形成されたとしても、第1透明基体14Aの厚みを75μm以上350μm以下としたので、寄生容量を低く抑えることができ、検出感度の低下を抑制することができる。
ここで、第1導電パターン26Aにおける金属細線15の占有面積をA1、第2導電パターン26Bにおける金属細線15の占有面積をA2としたとき、1<A2/A1≦20であることが好ましい。さらに好ましくは、1<A2/A1≦10であり、特に好ましくは2≦A2/A1≦10である。
また、第1大格子16Aにおける金属細線15の占有面積をa1、第2大格子16Bにおける金属細線15の占有面積をa2としたとき、1<a2/a1≦20であることが好ましい。さらに好ましくは、1<a2/a1≦10であり、特に好ましくは、2≦a2/a1≦10である。
上述の例では、第1大格子16Aの外形形状を図4に示すように四角形状とし、第2大格子16Bの外形形状を図5に示すように八角形状としたが、第1大格子16A及び第2大格子16Bの外形形状はこれらの形状に限定されることはなく、また、第1大格子16A及び第2大格子16Bの大きさもタッチ位置を感知するのに十分な大きさがあればよい。
また、小格子18の形状を正方形状としたが、その他、多角形状としてもよい。また、一辺の形状を直線状のほか、湾曲形状でもよいし、円弧状にしてもよい。円弧状とする場合は、例えば対向する2辺については、外方に凸の円弧状とし、他の対向する2辺については、内方に凸の円弧状としてもよい。また、各辺の形状を、外方に凸の円弧と内方に凸の円弧が連続した波線形状としてもよい。もちろん、各辺の形状を、サイン曲線にしてもよい。
上述した第1導電シート10A及び第2導電シート10Bにおいては、第1接続部22A及び第2接続部22Bを構成する中格子24の配列ピッチを小格子18の配列ピッチPの2倍に設定したが、その他、1.5倍、3倍等、中格子の数に応じて任意に設定することができる。中格子24の配列ピッチは、その間隔が狭すぎたり、大きすぎたりすると、第1大格子16Aや第2大格子16Bの配置が難しくなり、見栄えが悪くなることがあることから、小格子18の配列ピッチPの1〜10倍が好ましく、1〜5倍がより好ましい。
また、小格子18のサイズ(1辺の長さや対角線の長さ等)や、第1大格子16Aを構成する小格子18の個数、第2大格子16Bを構成する小格子18の個数も、適用されるタッチパネル100のサイズや分解能(配線数)に応じて適宜設定することができる。
次に、第1導電部13A及び第2導電部13Bの変形例について図7〜図15を参照しながら説明する。
第1変形例に係る第1導電部13Aは、図7に示すように、それぞれ第1方向(x方向)に延在し、且つ、第2方向(y方向)に配列され、多数の小格子18にて構成された金属細線15による2以上の第1導電パターン26Aと、各第1導電パターン26Aの周辺に配列された金属細線15による第1補助パターン20Aとを有する。
第1導電パターン26Aは、2以上の第1大格子16Aが第1方向(x方向)に直列に接続されて構成され、各第1大格子16Aは、それぞれ2以上の小格子18が組み合わされて構成されている。また、第1大格子16Aの辺の周囲に、第1大格子16Aと非接続とされた上述の第1補助パターン20Aが形成されている。
隣接する第1大格子16A間には、これら第1大格子16Aを電気的に接続する金属細線15による第1接続部22Aが形成されている。第1接続部22Aは、p個(pは1より大きい実数)の小格子18が第3方向(m方向)に配列された大きさの中格子24が配置されて構成されている。第1大格子16Aの第4方向(n方向)に沿った辺のうち、中格子24と隣接する部分には、小格子18の1つの辺が欠除した第1欠除部50Aが形成されている。第3方向と第4方向とのなす角θは、60°〜120°から適宜選択することができる。
また、隣接する第1導電パターン26A間は電気的に絶縁された第1絶縁部28Aが配されている。
第1補助パターン20Aは、第1大格子16Aの辺のうち、第3方向(m方向)に沿った辺に沿って配列された複数の第1補助線52A(第4方向を軸線方向とする)と、第1大格子16Aの辺のうち、第4方向に沿った辺に沿って配列された複数の第1補助線52A(第3方向を軸線方向とする)と、第1絶縁部28Aにおいて、それぞれ2つの第1補助線52AがL字状に組み合わされた2つのL字状パターン54Aが互いに対向して配置されたパターンとを有する。これら第1補助線52A及びL字状パターン54Aはそれぞれ長手方向の長さを短くして、ドット形状としてもよい。
一方、第2導電部13Bは、図8に示すように、それぞれ第2方向(y方向)に延在し、且つ、第2方向と直交する第1方向(x方向)に配列され、多数の小格子18にて構成された金属細線15による2以上の第2導電パターン26Bと、各第2導電パターン26Bの周辺に配列された金属細線15による第2補助パターン20Bとを有する。
各第2導電パターン26Bは、2以上の第2大格子16Bが第2方向に直列に接続されて構成され、各第2大格子16Bは、それぞれ2以上の小格子18が組み合わされて構成されている。また、第2大格子16Bの辺の周囲に、第2大格子16Bと非接続とされた上述の第2補助パターン20Bが形成されている。
図8に示すように、隣接する第2大格子16B間には、これら第2大格子16Bを電気的に接続する金属細線15による第2接続部22Bが形成されている。第2接続部22Bは、p個(pは1より大きい実数)の小格子18が第4方向(n方向)に配列された大きさの中格子24が配置されて構成されている。第2大格子16Bの第3方向(m方向)に沿った辺のうち、中格子24と隣接する部分には、小格子18の1つの辺が欠除した第2欠除部50Bが形成されている。中格子24は、図8の例では、3個分の小格子18が第4方向に配列された大きさを有する。さらに、第2導電部13Bは、第2大格子16B間に第1大格子16Aとほぼ同じ大きさの空白領域56(光透過領域)内に形成された金属細線15による第3補助パターン20C(別の補助電極)を有する。
また、隣接する第2導電パターン26B間は電気的に絶縁された第2絶縁部28Bが配されている。
ここで、第2補助パターン20Bは、第2大格子16Bの辺のうち、第3方向に沿った辺に沿って配列された複数の第2補助線52B(第4方向を軸線方向とする)と、第2大格子16Bの辺のうち、第4方向に沿った辺に沿って配列された複数の第2補助線52B(第3方向を軸線方向とする)と、第2絶縁部28Bにおいて、それぞれ2つの第2補助線52BがL字状に組み合わされた2つのL字状パターン54Bが互いに対向して配置されたパターンとを有する。これら第2補助線52B及びL字状パターン54Bはそれぞれ長手方向の長さを短くして、ドット形状としてもよい。
第3補助パターン20Cは、第3方向を軸線方向とする第3補助線52C及び/又は第4方向を軸線方向とする第3補助線52Cを有する。もちろん、2つの第3補助線52CがL字状に組み合わされたL字状パターンを有してもよい。これら第3補助線52C及びL字状パターンはそれぞれ長手方向の長さを短くして、ドット形状としてもよい。
図7に示すように、上述した第1導電部13Aにおける第1大格子16A内には、上述した第2導電部13Bにおける第3補助パターン20C(図8参照)に対応した欠除パターン58(金属細線15が存在しない空白パターン)が形成されている。すなわち、後述するように第1導電シート10Aと第2導電シート10Bとを重ね合わせたとき、第2大格子16B間の空白領域56と第1大格子16Aとが対向することになる。空白領域56には第3補助パターン20Cが形成されていることから、第1大格子16Aには、第3補助パターン20Cと対向する位置に該第3補助パターン20Cと対応した欠除パターン58が形成される。欠除パターン58は、第3補助パターン20Cの第3補助線52Cに対応した大きさの欠除部60(金属細線15が間引きされた部分)を有する。つまり、第3補助線52Cと対向する位置に該第3補助線52Cとほぼ同じ大きさの欠除部60が形成される。もちろん、第3補助パターン20CにL字状パターンが存在すれば、該L字状パターンと対向する位置に該L字状パターンとほぼ同じ大きさの欠除部60が形成される。
つまり、第1大格子16Aは、第2大格子16Bを構成する小格子18と同じ大きさの小格子(第1小格子18a)と、該第1小格子18aよりもサイズの大きい小格子(第2小格子18b)とが組み合わされて構成されている。図7では、第2小格子18bとして、2個分の第1小格子18aが第3方向に配列された形態(第1形態)のものと、2個分の第1小格子18aが第4方向に配列された形態(第2形態)のものを示している。第2小格子18bは、これに限定されることなく、第1小格子18aの一辺の長さのs倍(sは1より大きい実数)の長さを有する長さ成分(辺など)が存在していればよく、該長さ成分は、例えば第1小格子18aの一辺の長さの1.5倍、2.5倍、3倍等、種々の組み合わせに設定することができる。また、第3補助パターン20Cの第3補助線52Cの長さについても、第2小格子18bの大きさに対応して、第1小格子18aの一辺の長さのs倍(sは1より大きい実数)の長さを有するようにしてもよい。
第1補助パターン20A(第1補助線52A)、第2補助パターン20B(第2補助線52B)及び第3補助パターン20C(第3補助線52C)の線幅はそれぞれ30μm以下から選択可能である。この場合、第1導電パターン26Aの線幅や第2導電パターン26Bの線幅と同じでもよく、異なっていてもよい。ただ、第1導電パターン26A、第2導電パターン26B、第1補助パターン20A、第2補助パターン20B及び第3補助パターン20Cの各線幅を同じにすることが好ましい。
そして、例えば第2導電シート10B上に第1導電シート10Aを積層して積層導電シート12としたとき、図9に示すように、第1導電パターン26Aと第2導電パターン26Bとが交差して配置された形態とされ、具体的には、第1導電パターン26Aの第1接続部22Aと第2導電パターン26Bの第2接続部22Bとが第1透明基体14A(図3A参照)を間に挟んで対向し、第1導電部13Aの第1絶縁部28Aと第2導電部13Bの第2絶縁部28Bとが第1透明基体14Aを間に挟んで対向した形態となる。
積層導電シート12を上面から見たとき、図9に示すように、第1導電シート10Aに形成された第1大格子16Aの隙間を埋めるように、第2導電シート10Bの第2大格子16Bが配列された形態となる。このとき、第1大格子16Aと第2大格子16Bとの間に、第1補助パターン20Aと第2補助パターン20Bとが対向することによる第1組合せパターン62A(補助電極)と、第2大格子16B間の空白領域56に形成された第3補助パターン20C(別の補助電極)と第1大格子16A内に形成された欠除パターン58とが対向することによる第2組合せパターン62Bとが形成される。
第1組合せパターン62Aは、図10に示すように、第1補助線52Aの軸線64Aと第2補助線52Bの軸線64Bとが一致し、且つ、第1補助線52Aと第2補助線52Bとが重ならず、且つ、第1補助線52Aの一端と第2補助線52Bの一端とが一致し、これにより、小格子18の1つの辺を構成することとなる。つまり、第1組合せパターン62Aは、2以上の小格子18が組み合わされた形態となる。第2組合せパターン62Bは、第1大格子16Aに形成された欠除パターン58の欠除部60を第3補助パターン20Cの第3補助線52Cで補完する形態となり、2以上の小格子18が組み合わされた形態となる。その結果、積層導電シート12を上面から見たとき、図9に示すように、全体的に多数の小格子18が敷き詰められた形態となり、第1大格子16Aと第2大格子16Bとの境界をほとんど見分けることができない状態となる。
ところで、第1大格子16A内に欠除パターン58を形成しなかった場合は、積層導電シート12とした際に、第1大格子16Aに対応した部分の光透過率と第2大格子16Bに対応した部分の光透過率とで差異が生じてしまい、視認性が劣化(第1大格子16Aや第2大格子16Bが視認され易くなる)する。そこで、本実施の形態では、第1大格子16A内に欠除パターン58を形成することで、第1大格子16Aに対応した部分の光透過率と第2大格子16Bに対応した部分の光透過率とを均一にすることができ、視認性が向上する。
上述した例では、第1大格子16A内に形成される欠除パターン58として、第3補助線52Cと対向する位置に該第3補助線52Cとほぼ同じ大きさの欠除部60を形成するようにしたが、これに限定する必要はなく、第1大格子16Aに対応した部分の光透過率と第2大格子16Bに対応した部分の光透過率とが均一になるようにすれば、第3補助線52Cと対向する位置とは異なる位置に欠除部60を形成してもよい。
ところで、第3補助パターン20Cを構成する第3補助線52Cの本数を多くすると、上述した光透過率を均一にするために、第1大格子16Aに形成される欠除部60をその分多く形成する必要がある。この場合、第1大格子16Aの導電性が損なわれるおそれがある。そこで、第3補助パターン20Cにおける金属細線の占有面積が、第2大格子16Bにおける金属細線の占有面積の1/2以下であることが好ましく、さらに好ましくは1/4以下である。
また、この第1変形例に係る積層導電シート12においても、第1導電パターン26Aにおける金属細線15の占有面積をA1、第2導電パターン26Bにおける金属細線15の占有面積をA2としたとき、1<A2/A1≦20であることが好ましい。さらに好ましくは、1<A2/A1≦10であり、特に好ましくは2≦A2/A1≦10である。
また、第1大格子16Aにおける金属細線15の占有面積をa1、第2大格子16Bにおける金属細線15の占有面積をa2としたとき、1<a2/a1≦20であることが好ましい。さらに好ましくは、1<a2/a1≦10であり、特に好ましくは、2≦a2/a1≦10である。
この第1変形例では、第2導電パターン26Bにおける第2大格子16B間の空白領域56に第3補助パターン20Cを形成したので、第2導電パターン26Bにおける金属細線15の占有面積を第1導電パターン26Aよりも大幅に増やすことができ、例えば表示装置108等からの電磁波によるノイズの影響を抑制する上でさらに有利になる。
従って、金属細線15のパターンで電極を構成した場合においても、高い透明性を確保することができ、しかも、検出信号のS/N比の向上、検出感度の向上、検出精度の向上を図ることができる。
次に、第2変形例に係る第1導電部13Aは、図11に示すように、2以上の第1大格子16Aが第1方向(x方向)に直列に接続されて構成されている。第1大格子16Aの辺の周囲には、第1大格子16Aと非接続とされた上述の第1補助パターン20Aが形成され、隣接する第1大格子16A間には、これら第1大格子16Aを電気的に接続する金属細線15による第1接続部22Aが形成されている。
第1接続部22Aは、p個(pは1より大きい実数)の第1小格子18aが第3方向(m方向)に配列された大きさの第1中格子24aと、第3方向(m方向)にq個(qは1より大きい実数)の第1小格子18aが配列され、第4方向(n方向)にr個(rは1より大きい実数)の第1小格子18aが配列された大きさを有し、且つ、第1中格子24aと交差する第2中格子24bとが配置されて構成されている。第1中格子24aは、図11の例では、7個分の第1小格子18aが第3方向に配列された大きさを有し、第2中格子24bは、第3方向に3個分の第1小格子18aが配列され、第4方向に5個分の第1小格子18aが配列された大きさを有する。第3方向と第4方向とのなす角θは、60°〜120°から適宜選択することができる。
第1補助パターン20Aは、複数の第1補助線52A、L字状パターン等を有する。
一方、第2変形例に係る第2導電部13Bは、図12に示すように、2以上の第2大格子16Bが第2方向(y方向)に直列に接続されて構成され、各第2大格子16Bは、それぞれ2以上の小格子18が組み合わされて構成されている。また、第2大格子16Bの辺の周囲に、第2大格子16Bと非接続とされた第2補助パターン20Bが形成されている。第2補助パターン20Bは、複数の第2補助線52Bと、L字状パターンと、第2補助線52Bと小格子18の一辺の長さ分の金属細線とが組み合わされたU字状パターン及びE字状パターンとを有する。
隣接する第2大格子16B間には、これら第2大格子16Bを電気的に接続する金属細線15による第2接続部22Bが形成されている。第2接続部22Bは、p個(pは1より大きい実数)の小格子18が第4方向(n方向)に配列された大きさの第1中格子24aと、第4方向(n方向)にq個(qは1より大きい実数)の小格子18が配列され、第3方向(m方向)にr個(rは1より大きい実数)の小格子18が配列された大きさを有し、且つ、第1中格子24aと交差する第2中格子24bとが配置されて構成されている。第1中格子24aは、図12の例では、7個分の第1小格子18aが第4方向に配列された大きさを有し、第2中格子24bは、第4方向に3個分の第1小格子18aが配列され、第3方向に5個分の第1小格子18aが配列された大きさを有する。さらに、第2導電パターン26Aは、第2大格子16B間における空白領域56(光透過領域)内に、金属細線15による第3補助パターン20Cが形成されている。
第2大格子16B間の空白領域56に形成された第3補助パターン20Cは、第3方向(m方向)を軸線方向とする第3補助線52Cと第4方向(n方向)を軸線方向とする第3補助線52Cとが交互に、且つ、電気的に絶縁された形態(例えば小格子18の一辺の長さだけ離間した形態)で配列されたパターンを有する。
図11に示すように、上述した第1大格子16A内には、上述した第2導電パターン26Bにおける第3補助パターン20C(図12参照)に対応した欠除パターン58(金属細線15が存在しない空白パターン)が形成されている。欠除パターン58は、第3補助パターン20Cの第3補助線52Cに対応した欠除部60(金属細線15が間引きされた部分)を有する。つまり、第3補助線52Cと対向する位置に該第3補助線52Cとほぼ同じ大きさの欠除部60が形成される。
つまり、第1大格子16Aは、主として、第1小格子18aよりも大きいサイズを有する複数の第2小格子18bが組み合わされて構成されている。図11では、第2小格子18bとして、2個分の第1小格子18aが第4方向に配列された第1形態と、2個分の第1小格子18aが第3方向に配列された第2形態を示している。第2小格子18bは、これに限定されることなく、第1小格子18aの一辺の長さのs倍(sは1より大きい実数)の長さを有する長さ成分(辺など)が存在していればよく、例えば第1小格子18aの一辺の長さの1.5倍、2.5倍、3倍等、種々の組み合わせに設定することができる。また、第3補助パターン20Cの第3補助線52Cの長さについても、第2小格子18bの大きさに対応して、第1小格子18aの一辺の長さのs倍(sは1より大きい実数)の長さ成分を有するようにしてもよい。
そして、第1大格子16Aは、2つの第1形態が第3方向に配列された組み合わせ(第1組み合わせ19a)と、2つの第2形態が第4方向に配列された組み合わせ(第2組み合わせ19b)とが交互に配列されたパターンを有する。すなわち、第1導電シート10Aと第2導電シート10Bとを重ね合わせたとき、隣接する第1形態間の金属細線(第4方向に延在)は、第3方向に延びる第3補助線52Cと交差し、隣接する第2形態間の金属細線(第3方向に延在)は、第4方向に延びる第3補助線52Cと交差することとなる。
従って、図13に示すように、第1補助パターン20Aと第2補助パターン20Bとが対向することによる第1組合せパターン62Aは、2以上の小格子18が組み合わされた形態となる。
また、第2大格子16B間の空白領域56に形成された第3補助パターン20Cと第1大格子16A内に形成された欠除パターン58とが対向することによる第2組合せパターン62Bは、第1大格子16Aに形成された欠除パターン58の欠除部60を第3補助パターン20Cの第3補助線52Cで補完する形態となり、2以上の小格子18が組み合わされた形態となる。その結果、積層導電シート12を上面から見たとき、図13に示すように、全体的に多数の小格子18が敷き詰められた形態となり、第1大格子16Aと第2大格子16Bとの境界をほとんど見分けることができない状態となる。
次に、第3変形例に係る第1導電部13A及び第2導電部13Bは、上述した第2変形例とほぼ同様の構成を有するが、第1大格子16Aのパターンと、第2大格子16B間の空白領域56に形成される第3補助パターン20Cが以下のように異なる。
先ず、第3補助パターン20Cについて説明すると、第3補助パターン20Cは、図15に示すように、第3方向(m方向)を軸線方向とし、第4方向に配列された複数の第3補助線52Cと、第4方向(n方向)を軸線方向とし、第3方向に配列された複数の第3補助線52Cとがそれぞれ交差したパターンを有する。すなわち、第3補助パターン20Cは、第3方向に2個分の第1小格子18aが配列され、第4方向に2個分の第1小格子18aが配列された大きさを有する複数の第2小格子18bが組み合わされて構成されている。
一方、第1大格子16Aは、図14に示すように、上述した第3補助パターン20C(図15参照)に対応した欠除パターン58が形成されている。欠除パターン58は、第3補助パターン20Cにおける第3補助線52Cの交差部分と対向する位置に上述した第2小格子18bとほぼ同じ大きさの欠除部60が形成されている。すなわち、第1大格子16Aは、第3補助パターン20Cを構成する第2小格子18bと同じ大きさを有する第2小格子18bが組み合わされて構成され、第3補助パターン20Cに対して第3方向及び第4方向にそれぞれ第1小格子18aの一辺の長さ分だけずれた位置関係を有するパターンとされている。
従って、この第3変形例においても、図13に示すように、第1補助パターン20Aと第2補助パターン20Bとが対向することによる第1組合せパターン62Aは、2以上の小格子18が組み合わされた形態となる。
また、第2大格子16B間の空白領域56に形成された第3補助パターン20Cと第1大格子16A内に形成された欠除パターン58とが対向することによる第2組合せパターン62Bは、第1大格子16Aに形成された欠除パターン58の欠除部60を第3補助パターン20Cの第3補助線52Cで補完する形態となり、2以上の小格子18が組み合わされた形態となる。その結果、積層導電シート12を上面から見たとき、図13に示すように、全体的に多数の小格子18が敷き詰められた形態となり、第1大格子16Aと第2大格子16Bとの境界をほとんど見分けることができない状態となる。
上述の例では、第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを投影型静電容量方式のタッチパネル100に適用した例を示したが、その他、表面型静電容量方式のタッチパネルや、抵抗膜式のタッチパネルにも適用することができる。
上述の積層導電シート12では、図2及び図3Aに示すように、第1透明基体14Aの一主面に第1導電部13Aを形成し、第2透明基体14Bの一主面に第2導電部13Bを形成して、積層するようにしたが、その他、図3Bに示すように、第1透明基体14Aの一主面に第1導電部13Aを形成し、第1透明基体14Aの他主面に第2導電部13Bを形成するようにしてもよい。この場合、第2透明基体14Bが存在せず、第2導電部13B上に、第1透明基体14Aが積層され、第1透明基体14A上に第1導電部13Aが積層された形態となる。また、第1導電シート10Aと第2導電シート10Bとはその間に他の層が存在してもよく、第1導電部13Aと第2導電部13Bとが絶縁状態であれば、それらが対向して配置されてもよい。
次に、第1導電部13Aや第2導電部13Bを形成する方法としては、例えば第1透明基体14A上及び第2透明基体14B上に感光性ハロゲン化銀塩を含有する乳剤層を有する感光材料を露光し、現像処理を施すことによって、露光部及び未露光部にそれぞれ金属銀部及び光透過性部を形成して第1導電部13A及び第2導電部13Bを形成するようにしてもよい。なお、さらに金属銀部に物理現像及び/又はめっき処理を施すことによって金属銀部に導電性金属を担持させるようにしてもよい。
一方、図3Bに示すように、第1透明基体14Aの一主面に第1導電部13Aを形成し、第1透明基体14Aの他主面に第2導電部13Bを形成する場合、通常の製法に則って、最初に一主面を露光し、その後に、他主面を露光する方法を採用すると、所望のパターンを有する第1導電部13A及び第2導電部13Bを得ることができない場合がある。特に、図4等に示すように、第1大格子16Aの辺32の周囲に形成された第1補助パターン20A、第1絶縁部28Aに配置された第1絶縁パターン34A、並びに図5等に示すように、第2大格子16Bの長辺46の周囲に形成された第2補助パターン20B、第2絶縁部28Bに配置された第2絶縁パターン34B等を均一に形成することは困難性が伴う。
そこで、以下に示す製造方法を好ましく採用することができる。
すなわち、第1透明基体14Aの両面に形成された感光性ハロゲン化銀乳剤層に対して一括露光を行って、第1透明基体14Aの一主面に第1導電部13Aを形成し、第1透明基体14Aの他主面に第2導電部13Bを形成する。
この製造方法の具体例を、図16〜図18を参照しながら説明する。
先ず、図16のステップS1において、長尺の感光材料140を作製する。感光材料140は、図17Aに示すように、第1透明基体14Aと、該第1透明基体14Aの一方の主面に形成された感光性ハロゲン化銀乳剤層(以下、第1感光層142aという)と、第1透明基体14Aの他方の主面に形成された感光性ハロゲン化銀乳剤層(以下、第2感光層142bという)とを有する。
図16のステップS2において、感光材料140を露光する。この露光処理では、第1感光層142aに対し、第1透明基体14Aに向かって光を照射して第1感光層142aを第1露光パターンに沿って露光する第1露光処理と、第2感光層142bに対し、第1透明基体14Aに向かって光を照射して第2感光層142bを第2露光パターンに沿って露光する第2露光処理とが行われる(両面同時露光)。図17Bの例では、長尺の感光材料140を一方向に搬送しながら、第1感光層142aに第1光144a(平行光)を第1フォトマスク146aを介して照射すると共に、第2感光層142bに第2光144b(平行光)を第2フォトマスク146bを介して照射する。第1光144aは、第1光源148aから出射された光を途中の第1コリメータレンズ150aにて平行光に変換されることにより得られ、第2光144bは、第2光源148bから出射された光を途中の第2コリメータレンズ150bにて平行光に変換されることにより得られる。図17Bの例では、2つの光源(第1光源148a及び第2光源148b)を使用した場合を示しているが、1つの光源から出射した光を光学系を介して分割して、第1光144a及び第2光144bとして第1感光層142a及び第2感光層142bに照射してもよい。
そして、図16のステップS3において、露光後の感光材料140を現像処理することで、例えば図3Bに示すように、積層導電シート12が作製される。積層導電シート12は、第1透明基体14Aと、該第1透明基体14Aの一方の主面に形成された第1露光パターンに沿った第1導電部13A(第1導電パターン26A等)と、第1透明基体14Aの他方の主面に形成された第2露光パターンに沿った第2導電部13B(第2導電パターン26B等)とを有する。なお、第1感光層142a及び第2感光層142bの露光時間及び現像時間は、第1光源148a及び第2光源148bの種類や現像液の種類等で様々に変化するため、好ましい数値範囲は一概に決定することができないが、現像率が100%となる露光時間及び現像時間に調整されている。
そして、本実施の形態に係る製造方法のうち、第1露光処理は、図18に示すように、第1感光層142a上に第1フォトマスク146aを例えば密着配置し、該第1フォトマスク146aに対向して配置された第1光源148aから第1フォトマスク146aに向かって第1光144aを照射することで、第1感光層142aを露光する。第1フォトマスク146aは、透明なソーダガラスで形成されたガラス基板と、該ガラス基板上に形成されたマスクパターン(第1露光パターン152a)とで構成されている。従って、この第1露光処理によって、第1感光層142aのうち、第1フォトマスク146aに形成された第1露光パターン152aに沿った部分が露光される。第1感光層142aと第1フォトマスク146aとの間に2〜10μm程度の隙間を設けてもよい。
同様に、第2露光処理は、第2感光層142b上に第2フォトマスク146bを例えば密着配置し、該第2フォトマスク146bに対向して配置された第2光源148bから第2フォトマスク146bに向かって第2光144bを照射することで、第2感光層142bを露光する。第2フォトマスク146bは、第1フォトマスク146aと同様に、透明なソーダガラスで形成されたガラス基板と、該ガラス基板上に形成されたマスクパターン(第2露光パターン152b)とで構成されている。従って、この第2露光処理によって、第2感光層142bのうち、第2フォトマスク146bに形成された第2露光パターン152bに沿った部分が露光される。この場合、第2感光層142bと第2フォトマスク146bとの間に2〜10μm程度の隙間を設けてもよい。
第1露光処理及び第2露光処理は、第1光源148aからの第1光144aの出射タイミングと、第2光源148bからの第2光144bの出射タイミングを同時にしてもよいし、異ならせてもよい。同時であれば、1度の露光処理で、第1感光層142a及び第2感光層142bを同時に露光することができ、処理時間の短縮化を図ることができる。
ところで、第1感光層142a及び第2感光層142bが共に分光増感されていない場合、感光材料140に対して両側から露光すると、片側からの露光がもう片側(裏側)の画像形成に影響を及ぼすこととなる。
すなわち、第1感光層142aに到達した第1光源148aからの第1光144aは、第1感光層142a中のハロゲン化銀粒子にて散乱し、散乱光として第1透明基体14Aを透過し、その一部が第2感光層142bにまで達する。そうすると、第2感光層142bと第1透明基体14Aとの境界部分が広い範囲にわたって露光され、潜像が形成される。そのため、第2感光層142bでは、第2光源148bからの第2光144bによる露光と第1光源148aからの第1光144aによる露光が行われてしまい、その後の現像処理にて第1積層導電シート12Aとした場合に、第2露光パターン152bによる導電パターン(第2導電部13B)に加えて、該導電パターン間に第1光源148aからの第1光144aによる薄い導電層が形成されてしまい、所望のパターン(第2露光パターン152bに沿ったパターン)を得ることができない。これは、第1感光層142aにおいても同様である。
これを回避するため、鋭意検討した結果、第1感光層142a及び第2感光層142bの厚みを特定の範囲に設定したり、第1感光層142a及び第2感光層142bの塗布銀量を規定することで、ハロゲン化銀自身が光を吸収し、裏面へ光透過を制限できることが判明した。本実施の形態では、第1感光層142a及び第2感光層142bの厚みを1μm以上、4μm以下に設定することができる。上限値は好ましくは2.5μmである。また、第1感光層142a及び第2感光層142bの塗布銀量を5〜20g/mに規定した。
上述した両面密着の露光方式では、フイルム表面に付着した塵埃等で露光阻害による画像欠陥が問題となる。塵埃付着防止として、フイルムに導電性物質を塗布することが知られているが、金属酸化物等は処理後も残存し、最終製品の透明性を損ない、また、導電性高分子は保存性等に問題がある。そこで、鋭意検討した結果、バインダーを減量したハロゲン化銀により帯電防止に必要な導電性が得られることがわかり、第1感光層142a及び第2感光層142bの銀/バインダーの体積比を規定した。すなわち、第1感光層142a及び第2感光層142bの銀/バインダー体積比は1/1以上であり、好ましくは、2/1以上である。
上述のように、第1感光層142a及び第2感光層142bの厚み、塗布銀量、銀/バインダーの体積比を設定、規定することで、図18に示すように、第1感光層142aに到達した第1光源148aからの第1光144aは、第2感光層142bまで達しなくなり、同様に、第2感光層142bに到達した第2光源148bからの第2光144bは、第1感光層142aまで達しなくなり、その結果、その後の現像処理にて第1積層導電シート12Aとした場合に、図3Bに示すように、第1透明基体14Aの一方の主面には第1露光パターン152aによる導電パターン(第1導電部13Aを構成するパターン)のみが形成され、第1透明基体14Aの他方の主面には第2露光パターン152bによる導電パターン(第2導電部13Bを構成するパターン)のみが形成されることとなり、所望のパターンを得ることができる。
このように、上述の両面一括露光を用いた製造方法においては、導電性と両面露光の適性を両立させた第1感光層142a及び第2感光層142bを得ることができ、また、1つの第1透明基体14Aへの露光処理によって、第1透明基体14Aの両面に同一パターンや異なったパターンを任意に形成することができ、これにより、タッチパネル100の電極を容易に形成することができると共に、タッチパネル100の薄型化(低背化)を図ることができる。
上述の例は、感光性ハロゲン化銀乳剤層を用いて第1導電部13A及び第2導電部13Bを形成する製造方法であるが、その他の製造方法としては、以下のような製造方法がある。
すなわち、第1透明基体14A上及び第2透明基体14B上にめっき前処理材を用いて感光性被めっき層を形成し、その後、露光、現像処理した後にめっき処理を施すことにより、露光部及び未露光部にそれぞれ金属部及び光透過性部を形成して第1導電パターン26A及び第2導電パターン26Bを形成するようにしてもよい。なお、さらに金属部に物理現像及び/又はめっき処理を施すことによって金属部に導電性金属を担持させるようにしてもよい。
めっき前処理材を用いる方法のさらに好ましい形態としては、次の2通りの形態が挙げられる。なお、下記のより具体的な内容は、特開2003−213437号公報、特開2006−64923号公報、特開2006−58797号公報、特開2006−135271号公報等に開示されている。
(a) 透明基体上に、めっき触媒又はその前駆体と相互作用する官能基を含む被めっき層を塗布し、その後、露光・現像した後にめっき処理して金属部を被めっき材料上に形成させる態様。
(b) 透明基体上に、ポリマー及び金属酸化物を含む下地層と、めっき触媒又はその前駆体と相互作用する官能基を含む被めっき層とをこの順に積層し、その後、露光・現像した後にめっき処理して金属部を被めっき材料上に形成させる態様。
その他の方法としては、第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に形成された銅箔上のフォトレジスト膜を露光、現像処理してレジストパターンを形成し、レジストパターンから露出する銅箔をエッチングすることによって、第1導電部13A及び第2導電部13Bを形成するようにしてもよい。
あるいは、第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に金属微粒子を含むペーストを印刷し、ペーストに金属めっきを行うことによって、第1導電部13A及び第2導電部13Bを形成するようにしてもよい。
あるいは、第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に、第1導電部13A及び第2導電部13Bをスクリーン印刷版又はグラビア印刷版によって印刷形成するようにしてもよい。
あるいは、第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に、第1導電部13A及び第2導電部13Bをインクジェットにより形成するようにしてもよい。
次に、本実施の形態に係る第1導電シート10A及び第2導電シート10Bにおいて、特に好ましい態様であるハロゲン化銀写真感光材料を用いる方法を中心にして述べる。
本実施の形態に係る第1導電シート10A及び第2導電シート10Bの製造方法は、感光材料と現像処理の形態によって、次の3通りの形態が含まれる。
(1) 物理現像核を含まない感光性ハロゲン化銀黒白感光材料を化学現像又は熱現像して金属銀部を該感光材料上に形成させる態様。
(2) 物理現像核をハロゲン化銀乳剤層中に含む感光性ハロゲン化銀黒白感光材料を溶解物理現像して金属銀部を該感光材料上に形成させる態様。
(3) 物理現像核を含まない感光性ハロゲン化銀黒白感光材料と、物理現像核を含む非感光性層を有する受像シートを重ね合わせて拡散転写現像して金属銀部を非感光性受像シート上に形成させる態様。
上記(1)の態様は、一体型黒白現像タイプであり、感光材料上に光透過性導電膜等の透光性導電性膜が形成される。得られる現像銀は化学現像銀又は熱現像銀であり、高比表面のフィラメントである点で後続するめっき又は物理現像過程で活性が高い。
上記(2)の態様は、露光部では、物理現像核近縁のハロゲン化銀粒子が溶解されて現像核上に沈積することによって感光材料上に光透過性導電性膜等の透光性導電性膜が形成される。これも一体型黒白現像タイプである。現像作用が、物理現像核上への析出であるので高活性であるが、現像銀は比表面の小さい球形である。
上記(3)の態様は、未露光部においてハロゲン化銀粒子が溶解されて拡散して受像シート上の現像核上に沈積することによって受像シート上に光透過性導電性膜等の透光性導電性膜が形成される。いわゆるセパレートタイプであって、受像シートを感光材料から剥離して用いる態様である。
いずれの態様もネガ型現像処理及び反転現像処理のいずれの現像を選択することもできる(拡散転写方式の場合は、感光材料としてオートポジ型感光材料を用いることによってネガ型現像処理が可能となる)。
ここでいう化学現像、熱現像、溶解物理現像、拡散転写現像は、当業界で通常用いられている用語どおりの意味であり、写真化学の一般教科書、例えば菊地真一著「写真化学」(共立出版社、1955年刊行)、C.E.K.Mees編「The Theory of Photographic Processes, 4th ed.」(Mcmillan社、1977年刊行)に解説されている。本件は液処理に係る発明であるが、その他の現像方式として熱現像方式を適用する技術も参考にすることができる。例えば、特開2004−184693号、同2004−334077号、同2005−010752号の各公報、特願2004−244080号、同2004−085655号の各明細書に記載された技術を適用することができる。
ここで、本実施の形態に係る第1導電シート10A及び第2導電シート10Bの各層の構成について、以下に詳細に説明する。
[第1透明基体14A、第2透明基体14B]
第1透明基体14A及び第2透明基体14Bとしては、プラスチックフイルム、プラスチック板、ガラス板等を挙げることができる。
上記プラスチックフイルム及びプラスチック板の原料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、EVA等のポリオレフィン類;ビニル系樹脂;その他、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)等を用いることができる。
第1透明基体14A及び第2透明基体14Bとしては、PET(融点:258℃)、PEN(融点:269℃)、PE(融点:135℃)、PP(融点:163℃)、ポリスチレン(融点:230℃)、ポリ塩化ビニル(融点:180℃)、ポリ塩化ビニリデン(融点:212℃)やTAC(融点:290℃)等の融点が約290℃以下であるプラスチックフイルム、又はプラスチック板が好ましく、特に、光透過性や加工性等の観点から、PETが好ましい。積層導電シート12に使用される第1導電シート10A及び第2導電シート10Bのような導電性フイルムは透明性が要求されるため、第1透明基体14A及び第2透明基体14Bの透明度は高いことが好ましい。
[銀塩乳剤層]
第1導電シート10A及び第2導電シート10Bの導電層(第1大格子16A、第1接続部22A、第1絶縁部28Aの第1絶縁パターン34A、第2大格子16B、第2接続部22B、第2絶縁部28Bにおける第2絶縁パターン34B、小格子18等の導電部)となる銀塩乳剤層は、銀塩とバインダーの他、溶媒や染料等の添加剤を含有する。
本実施の形態に用いられる銀塩としては、ハロゲン化銀等の無機銀塩及び酢酸銀等の有機銀塩が挙げられる。本実施の形態においては、光センサーとしての特性に優れるハロゲン化銀を用いることが好ましい。
銀塩乳剤層の塗布銀量(銀塩の塗布量)は、銀に換算して1〜30g/mが好ましく、1〜25g/mがより好ましく、5〜20g/mがさらに好ましい。この塗布銀量を上記範囲とすることで、積層導電シート12とした場合に所望の表面抵抗を得ることができる。
本実施の形態に用いられるバインダーとしては、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、澱粉等の多糖類、セルロース及びその誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリアクリル酸、ポリアルギン酸、ポリヒアルロン酸、カルボキシセルロース等が挙げられる。これらは、官能基のイオン性によって中性、陰イオン性、陽イオン性の性質を有する。
本実施の形態の銀塩乳剤層中に含有されるバインダーの含有量は、特に限定されず、分散性と密着性を発揮し得る範囲で適宜決定することができる。銀塩乳剤層中のバインダーの含有量は、銀/バインダー体積比で1/4以上が好ましく、1/2以上がより好ましい。銀/バインダー体積比は、100/1以下が好ましく、50/1以下がより好ましい。また、銀/バインダー体積比は1/1〜4/1であることがさらに好ましい。1/1〜3/1であることが最も好ましい。銀塩乳剤層中の銀/バインダー体積比をこの範囲にすることで、塗布銀量を調整した場合でも抵抗値のばらつきを抑制し、均一な表面抵抗を有する積層導電シートを得ることができる。なお、銀/バインダー体積比は、原料のハロゲン化銀量/バインダー量(重量比)を銀量/バインダー量(重量比)に変換し、さらに、銀量/バインダー量(重量比)を銀量/バインダー量(体積比)に変換することで求めることができる。
<溶媒>
銀塩乳剤層の形成に用いられる溶媒は、特に限定されるものではないが、例えば、水、有機溶媒(例えば、メタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、酢酸エチル等のエステル類、エーテル類等)、イオン性液体、及びこれらの混合溶媒を挙げることができる。
本実施の形態の銀塩乳剤層に用いられる溶媒の含有量は、銀塩乳剤層に含まれる銀塩、バインダー等の合計の質量に対して30〜90質量%の範囲であり、50〜80質量%の範囲であることが好ましい。
<その他の添加剤>
本実施の形態に用いられる各種添加剤に関しては、特に制限は無く、公知のものを好ましく用いることができる。
[その他の層構成]
銀塩乳剤層の上に図示しない保護層を設けてもよい。本実施の形態において「保護層」とは、ゼラチンや高分子ポリマーといったバインダーからなる層を意味し、擦り傷防止や力学特性を改良する効果を発現するために感光性を有する銀塩乳剤層上に形成される。その厚みは0.5μm以下が好ましい。保護層の塗布方法及び形成方法は特に限定されず、公知の塗布方法及び形成方法を適宜選択することができる。また、銀塩乳剤層よりも下に、例えば下塗り層を設けることもできる。
次に、第1導電シート10A及び第2導電シート10Bの作製方法の各工程について説明する。
[露光]
本実施の形態では、第1導電部13A及び第2導電部13Bを印刷方式によって施す場合を含むが、印刷方式以外は、第1導電部13A及び第2導電部13Bを露光と現像等によって形成する。すなわち、第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に設けられた銀塩含有層を有する感光材料又はフォトリソグラフィ用フォトポリマーを塗工した感光材料への露光を行う。露光は、電磁波を用いて行うことができる。電磁波としては、例えば、可視光線、紫外線等の光、X線等の放射線等が挙げられる。さらに露光には波長分布を有する光源を利用してもよく、特定の波長の光源を用いてもよい。
[現像処理]
本実施の形態では、乳剤層を露光した後、さらに現像処理が行われる。現像処理は、銀塩写真フイルムや印画紙、印刷製版用フイルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の現像処理の技術を用いることができる。現像液については特に限定はしないが、PQ現像液、MQ現像液、MAA現像液等を用いることもでき、市販品では、例えば、富士フイルム社処方のCN−16、CR−56、CP45X、FD−3、パピトール、KODAK社処方のC−41、E−6、RA−4、D−19、D−72等の現像液、又はそのキットに含まれる現像液を用いることができる。また、リス現像液を用いることもできる。
本発明における現像処理は、未露光部分の銀塩を除去して安定化させる目的で行われる定着処理を含むことができる。本発明における定着処理は、銀塩写真フイルムや印画紙、印刷製版用フイルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる定着処理の技術を用いることができる。
上記定着工程における定着温度は、約20℃〜約50℃が好ましく、さらに好ましくは25〜45℃である。また、定着時間は5秒〜1分が好ましく、さらに好ましくは7秒〜50秒である。定着液の補充量は、感光材料の処理量に対して600ml/m以下が好ましく、500ml/m以下がさらに好ましく、300ml/m以下が特に好ましい。
現像、定着処理を施した感光材料は、水洗処理や安定化処理を施されるのが好ましい。上記水洗処理又は安定化処理においては、水洗水量は通常感光材料1m2当り、20リットル以下で行われ、3リットル以下の補充量(0も含む、すなわちため水水洗)で行うこともできる。
現像処理後の露光部に含まれる金属銀の質量は、露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上の含有率であることが好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。露光部に含まれる銀の質量が露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上であれば、高い導電性を得ることができるため好ましい。
本実施の形態における現像処理後の階調は、特に限定されるものではないが、4.0を超えることが好ましい。現像処理後の階調が4.0を超えると、光透過性部の透光性を高く保ったまま、導電性金属部の導電性を高めることができる。階調を4.0以上にする手段としては、例えば、前述のロジウムイオン、イリジウムイオンのドープが挙げられる。
以上の工程を経て導電シートは得られるが、得られた導電シートの表面抵抗は0.1〜100オーム/sq.の範囲にあることが好ましい。下限値は、1オーム/sq.以上、3オーム/sq.以上、5オーム/sq.以上、10オーム/sq.以上であることが好ましい。上限値は、70オーム/sq.以下、50オーム/sq.以下であることが好ましい。このような範囲に表面抵抗を調整することで、面積が10cm×10cm以上の大型のタッチパネルでも位置検出を行うことができる。また、現像処理後の導電シートに対しては、さらにカレンダー処理を行ってもよく、カレンダー処理により所望の表面抵抗に調整することができる。
[物理現像及びめっき処理]
本実施の形態では、前記露光及び現像処理により形成された金属銀部の導電性を向上させる目的で、前記金属銀部に導電性金属粒子を担持させるための物理現像及び/又はめっき処理を行ってもよい。本発明では物理現像又はめっき処理のいずれか一方のみで導電性金属粒子を金属銀部に担持させてもよく、物理現像とめっき処理とを組み合わせて導電性金属粒子を金属銀部に担持させてもよい。なお、金属銀部に物理現像及び/又はめっき処理を施したものを含めて「導電性金属部」と称する。
本実施の形態における「物理現像」とは、金属や金属化合物の核上に、銀イオン等の金属イオンを還元剤で還元して金属粒子を析出させることをいう。この物理現象は、インスタントB&Wフイルム、インスタントスライドフイルムや、印刷版製造等に利用されており、本発明ではその技術を用いることができる。
また、物理現像は、露光後の現像処理と同時に行っても、現像処理後に別途行ってもよい。
本実施の形態において、めっき処理は、無電解めっき(化学還元めっきや置換めっき)、電解めっき、又は無電解めっきと電解めっきの両方を用いることができる。本実施の形態における無電解めっきは、公知の無電解めっき技術を用いることができ、例えば、プリント配線板等で用いられている無電解めっき技術を用いることができ、無電解めっきは無電解銅めっきであることが好ましい。
[酸化処理]
本実施の形態では、現像処理後の金属銀部、並びに、物理現像及び/又はめっき処理によって形成された導電性金属部には、酸化処理を施すことが好ましい。酸化処理を行うことにより、例えば、光透過性部に金属が僅かに沈着していた場合に、該金属を除去し、光透過性部の透過性をほぼ100%にすることができる。
[導電性金属部]
本実施の形態の導電性金属部の線幅は、上述したように、下限は1μm以上、3μm以上、4μm以上、もしくは5μm以上が好ましく、上限は15μm以下、10μm以下、9μm以下、8μm以下が好ましい。線幅が上記下限値未満の場合には、導電性が不十分となるためタッチパネルに使用した場合に、検出感度が不十分となる。他方、上記上限値を越えると導電性金属部に起因するモアレが顕著になったり、タッチパネルに使用した際に視認性が悪くなったりする。なお、上記範囲にあることで、導電性金属部のモアレが改善され、視認性が特によくなる。小格子の一辺の長さは30μm以上500μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは50μm以上400μm以下、最も好ましくは100μm以上350μm以下である。また、導電性金属部は、アース接続等の目的においては、線幅は200μmより広い部分を有していてもよい。
本実施の形態における導電性金属部は、可視光透過率の点から開口率は85%以上であることが好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、95%以上であることが最も好ましい。開口率とは、第1大格子16A、第1接続部22A、第1絶縁部28Aの第1絶縁パターン34A、第2大格子16B、第2接続部22B、第2絶縁部28Bにおける第2絶縁パターン34B、小格子18等の導電部を除いた透光性部分が全体に占める割合であり、例えば、線幅15μm、ピッチ300μmの正方形の格子状の開口率は、90%である。
[光透過性部]
本実施の形態における「光透過性部」とは、第1導電シート10A及び第2導電シート10Bのうち導電性金属部以外の透光性を有する部分を意味する。光透過性部における透過率は、前述のとおり、第1透明基体14A及び第2透明基体14Bの光吸収及び反射の寄与を除いた380〜780nmの波長領域における透過率の最小値で示される透過率が90%以上、好ましくは95%以上、さらに好ましくは97%以上であり、さらにより好ましくは98%以上であり、最も好ましくは99%以上である。
露光方法に関しては、ガラスマスクを介した方法やレーザー描画によるパターン露光方式が好ましい。
[第1導電シート10A及び第2導電シート10B]
本実施の形態に係る第1導電シート10A及び第2導電シート10Bにおける第1透明基体14A及び第2透明基体14Bの厚さは、75〜350μmであることが好ましい。75〜350μmの範囲であれば所望の可視光の透過率が得られ、且つ、取り扱いも容易である。また、第1導電パターン26A及び第2導電パターン26B間の寄生容量も低減させることができる。
第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に設けられる金属銀部の厚さは、第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に塗布される銀塩含有層用塗料の塗布厚みに応じて適宜決定することができる。金属銀部の厚さは、0.001mm〜0.2mmから選択可能であるが、30μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましく、0.01〜9μmであることがさらに好ましく、0.05〜5μmであることが最も好ましい。また、金属銀部はパターン状であることが好ましい。金属銀部は1層でもよく、2層以上の重層構成であってもよい。金属銀部がパターン状であり、且つ、2層以上の重層構成である場合、異なる波長に感光できるように、異なる感色性を付与することができる。これにより、露光波長を変えて露光すると、各層において異なるパターンを形成することができる。
導電性金属部の厚さは、タッチパネルの用途としては、薄いほど表示パネルの視野角が広がるため好ましく、視認性の向上の点でも薄膜化が要求される。このような観点から、導電性金属部に担持された導電性金属からなる層の厚さは、9μm未満であることが好ましく、0.1μm以上5μm未満であることがより好ましく、0.1μm以上3μm未満であることがさらに好ましい。
本実施の形態では、上述した銀塩含有層の塗布厚みをコントロールすることにより所望の厚さの金属銀部を形成し、さらに物理現像及び/又はめっき処理により導電性金属粒子からなる層の厚みを自在にコントロールできるため、5μm未満、好ましくは3μm未満の厚みを有する第1導電シート10A及び第2導電シート10Bであっても容易に形成することができる。
なお、本実施の形態に係る第1導電シート10Aや第2導電シート10Bの製造方法では、めっき等の工程は必ずしも行う必要はない。本実施の形態に係る第1導電シート10Aや第2導電シート10Bの製造方法では銀塩乳剤層の塗布銀量、銀/バインダー体積比を調整することで所望の表面抵抗を得ることができるからである。なお、必要に応じてカレンダー処理等を行ってもよい。
(現像処理後の硬膜処理)
銀塩乳剤層に対して現像処理を行った後に、硬膜剤に浸漬して硬膜処理を行うことが好ましい。硬膜剤としては、例えば、グルタルアルデヒド、アジポアルデヒド、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサン等のジアルデヒド類及びほう酸等の特開平2−141279号に記載のものを挙げることができる。
[積層導電シート]
積層導電シートには、反射防止層やハードコート層等の機能層を付与してもよい。
なお、本発明は、下記表1及び表2に記載の公開公報及び国際公開パンフレットの技術と適宜組合わせて使用することができる。「特開」、「号公報」、「号パンフレット」等の表記は省略する。
Figure 0005728412
Figure 0005728412
以下に、本発明の実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、以下の実施例に示される材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[第1実施例]
第1実施例は、実施例1〜9並びに比較例1及び2に係る積層導電シート12について、第1導電パターン26Aにおける金属細線15の占有面積A1と、第2導電パターン26Bにおける金属細線15の占有面積A2との比(A2/A1)、並びに第1大格子16Aにおける金属細線15の占有面積a1と、第2大格子16Bにおける金属細線15の占有面積a2との比(a2/a1)を変えた場合の第1導電パターン26A及び第2導電パターン26Bの表面抵抗の変化を確認し、併せて検出感度を評価した。実施例1〜9、比較例1及び2の内訳並びに評価結果を表3に示す。
<実施例1〜9、比較例1及び2>
(ハロゲン化銀感光材料)
水媒体中のAg150gに対してゼラチン10.0gを含む、球相当径平均0.1μmの沃臭塩化銀粒子(I=0.2モル%、Br=40モル%)を含有する乳剤を調製した。
また、この乳剤中にはKRhBr及びKIrClを濃度が10−7(モル/モル銀)になるように添加し、臭化銀粒子にRhイオンとIrイオンをドープした。この乳剤にNaPdClを添加し、さらに塩化金酸とチオ硫酸ナトリウムを用いて金硫黄増感を行った後、ゼラチン硬膜剤と共に、銀の塗布量が10g/mとなるように、厚みが150μmの第1透明基体14A及び第2透明基体14B(ここでは、共にポリエチレンテレフタレート(PET))上に塗布した。この際、Ag/ゼラチン体積比は2/1とした。
幅30cmのPET支持体に25cmの幅で20m分塗布を行ない、塗布の中央部24cmを残すように両端を3cmずつ切り落としてロール状のハロゲン化銀感光材料を得た。
(露光)
露光のパターンは、第1導電シート10Aについては図11に示すパターンで、第2導電シート10Bについては図12に示すパターンで、A4サイズ(210mm×297mm)の第1透明基体14A及び第2透明基体14Bに行った。露光は上記パターンのフォトマスクを介して高圧水銀ランプを光源とした平行光を用いて露光した。第1小格子18aの一辺の長さが80μm(第2小格子18bの一辺の長さが160μm)、金属細線15の幅が5μmとなるようにパターン幅を調整した。
(現像処理)
・現像液1L処方
ハイドロキノン 20 g
亜硫酸ナトリウム 50 g
炭酸カリウム 40 g
エチレンジアミン・四酢酸 2 g
臭化カリウム 3 g
ポリエチレングリコール2000 1 g
水酸化カリウム 4 g
pH 10.3に調整
・定着液1L処方
チオ硫酸アンモニウム液(75%) 300 ml
亜硫酸アンモニウム・1水塩 25 g
1,3−ジアミノプロパン・四酢酸 8 g
酢酸 5 g
アンモニア水(27%) 1 g
pH 6.2に調整
上記処理剤を用いて露光済み感材を、富士フイルム社製自動現像機 FG−710PTSを用いて処理条件:現像35℃ 30秒、定着34℃ 23秒、水洗 流水(5L/分)の20秒処理で行った。
(実施例1)
占有面積比A2/A1及びa2/a1を共に2とした。
(実施例2)
占有面積比A2/A1及びa2/a1を共に3とした点以外は、上述した実施例1と同様にして、実施例2に係る第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
(実施例3)
占有面積比A2/A1及びa2/a1を共に3.3とした点以外は、上述した実施例1と同様にして、実施例3に係る第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
(実施例4)
占有面積比A2/A1及びa2/a1を共に5とした点以外は、上述した実施例1と同様にして、実施例4に係る第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
(実施例5)
占有面積比A2/A1及びa2/a1を共に7とした点以外は、上述した実施例1と同様にして、実施例5に係る第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
(実施例6)
占有面積比A2/A1及びa2/a1を共に8とした点以外は、上述した実施例1と同様にして、実施例6に係る第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
(実施例7)
占有面積比A2/A1及びa2/a1を共に10とした点以外は、上述した実施例1と同様にして、実施例7に係る第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
(実施例8)
占有面積比A2/A1及びa2/a1を共に15とした点以外は、上述した実施例1と同様にして、実施例8に係る第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
(実施例9)
占有面積比A2/A1及びa2/a1を共に20とした点以外は、上述した実施例1と同様にして、実施例9に係る第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
(比較例1)
占有面積比A2/A1及びa2/a1を共に1とした点以外は、上述した実施例1と同様にして、比較例1に係る第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
(比較例2)
占有面積比A2/A1及びa2/a1を共に25とした点以外は、上述した実施例と同様にして、比較例2に係る第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
(表面抵抗測定)
検出精度の良否を確認するために、第1導電シート10A及び第2導電シート10Bの表面抵抗率をダイアインスツルメンツ社製ロレスターGP(型番MCP−T610)直列4探針プローブ(ASP)にて任意の10箇所測定した値の平均値である。
(検出感度の評価)
タッチパネルに対して指を一定方向に移動させることで、検出波形を取得し、取得した検出波形に基づいて検出感度を求めた。検出感度が予め設定したしきい値の110%を超えていれば「◎」、しきい値の90%以上、110%以下であれば「○」、しきい値の90%未満であれば「△」とした。
実施例1〜9、比較例1、2の結果を表3に示す。
Figure 0005728412
表3から、比較例1及び2は検出感度が共に悪かった。比較例1については、第2導電パターン26Bの表面抵抗が75オーム/sq.と高く、電磁波によるノイズの影響を抑制できなかったものと考えられる。比較例2については、第2導電パターン26Bの表面抵抗は大幅に低下したが、第1導電パターン26Aの表面抵抗が反対に150オーム/sq.と大きくなり、第1大格子16Aでの検出感度が低下したことが原因であると考えられる。
これに対して、実施例1〜9は共に検出感度が良好であった。特に、実施例3〜6は検出感度が非常に良好であった。
このことから、第1導電パターン26Aにおける金属細線15の占有面積A1と第2導電パターン26Bにおける金属細線15の占有面積A2との比が1<A2/A1≦20であることが好ましく、さらに好ましくは、1<A2/A1≦10であり、特に好ましくは2≦A2/A1≦10であることがわかる。また、第1大格子16Aにおける金属細線15の占有面積a1、第2大格子16Bにおける金属細線15の占有面積a2との比が1<a2/a1≦20であることが好ましく、さらに好ましくは、1<a2/a1≦10であり、特に好ましくは、2≦a2/a1≦10であることがわかる。
[第2実施例]
第2実施例は、上述した実施例1と同様にして作製した実施例11〜17並びに参考例1及び2に係る積層導電シート12について、第1透明基体14Aの厚みを変えた場合の検出感度及び視認性を評価した。実施例11〜17、参考例1及び2の内訳並びに評価結果を表4に示す。
(透過率の測定)
第1透明基体14Aの透明性の良否を確認するために、第1導電シート10A及び第2導電シート10Bの透光部の透過率を分光光度計を用いて測定した。
(視認性の評価)
第2導電シート10B上に第1導電シート10Aを積層して積層導電シート12を作製し、その後、表示装置108(液晶ディスプレイ)の表示画面に積層導電シート12を貼り付けてタッチパネル100を構成した。その後、タッチパネル100を回転盤に設置し、表示装置108を駆動して白色を表示させた際に、線太りや黒い斑点がないかどうか、また、タッチパネルの第1導電パターン26A及び第2導電パターン26B、第1大格子16A及び第2大格子16Bの境界が目立つかどうかを肉眼で確認した。
Figure 0005728412
表4から、参考例1は視認性については良好であったが、検出感度が悪かった。これは、第1透明基体14Aの厚みが70μmと薄いため、第1導電パターン26Aと第2導電パターン26Bとの間の寄生容量が大きく、この寄生容量の存在により、検出感度が悪化したものと考えられる。参考例2は検出感度及び視認性共に評価が悪かった。これは、第1透明基体14Aの厚みが400μmと非常に厚いため、自己容量方式の場合においては、第2導電パターン26Bにおいて指のタッチ位置が認識し難くなり、相互容量方式の場合においては、第2大格子16B(駆動電極)からの発信信号が第1大格子16A(受信電極)にて受信し難くなったものと考えられる。また、視認性の評価が悪くなった原因は、第1透明基体14Aの厚みが400μmと非常に厚いため、透光部での透過率が80%と低く、透明性が低下したことによる。
これに対して、実施例11〜17は共に検出感度及び視認性が良好であった。特に、実施例13〜15は検出感度が非常に良好であった。
このことから、第1導電部13Aと第2導電部13B間に介在する透明基体(ここでは第1透明基体14A)の厚みは、75μm以上350μm以下が好ましく、さらに好ましくは80μm以上250μm以下であり、特に好ましくは100μm以上200μm以下であることがわかる。
[第3実施例]
第3実施例は、上述した実施例1と同様にして作製した実施例21〜23並びに参考例11に係る積層導電シート12について、第2大格子16Bにおける金属細線の占有面積a2と、第3補助パターン20Cにおける金属細線の占有面積a3との比(a3/a2)を変えた場合の第1導電パターン26Aの表面抵抗の変化を確認し、併せて検出感度を評価した。実施例21〜23、参考例11の内訳並びに評価結果を表5に示す。
Figure 0005728412
表5から、参考例11は、検出感度が悪かった。これは、第1導電パターン26Aの表面抵抗が150オーム/sq.と高く、第1大格子16Aでの検出感度が低下したことが原因であると考えられる。
これに対して、実施例21〜23は共に検出感度が良好であった。特に、実施例23は検出感度が非常に良好であった。
このことから、第3補助パターン20Cにおける金属細線の占有面積が、第2大格子16Bにおける金属細線の占有面積の1/2以下であることが好ましく、さらに好ましくは1/4以下であることがわかる。
[第4実施例]
第4実施例は、サンプル1〜49について視認性を評価した。視認性は、金属細線の視認され難さと透過率を評価した。サンプル1〜49の内訳及び評価結果を表6及び表7に示す。
<サンプル1>
サンプル1は、上述した第1実施例の実施例1と同様にして、ハロゲン化銀感光材料を作製し、該ハロゲン化銀感光材料に対して露光、現像処理を行って、金属細線の線幅が7μm、金属細線の線ピッチが70μmの第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル2〜7>
サンプル2、3、4、5、6及び7は、金属細線の線ピッチが100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μmであること以外は、サンプル1と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル8>
サンプル8は、金属細線の線幅が6μmであること以外は、サンプル1と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル9〜14>
サンプル9、10、11、12、13及び14は、金属細線の線ピッチが100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μmであること以外は、サンプル8と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル15>
サンプル15は、金属細線の線幅が5μmであること以外は、サンプル1と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル16〜21>
サンプル16、17、18、19、20及び21は、金属細線の線ピッチが100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μmであること以外は、サンプル15と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル22>
サンプル22は、金属細線の線幅が4μmであること以外は、サンプル1と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル23〜28>
サンプル23、24、25、26、27及び28は、金属細線の線ピッチが100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μmであること以外は、サンプル22と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル29>
サンプル29は、金属細線の線幅が3μmであること以外は、サンプル1と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル30〜35>
サンプル30、31、32、33、34及び35は、金属細線の線ピッチが100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μmであること以外は、サンプル29と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル36>
サンプル36は、金属細線の線幅が2μmであること以外は、サンプル1と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル37〜42>
サンプル37、38、39、40、41及び42は、金属細線の線ピッチが100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μmであること以外は、サンプル36と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル43>
サンプル43は、金属細線の線幅が1μmであること以外は、サンプル1と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル44〜49>
サンプル44、45、46、47、48及び49は、金属細線の線ピッチが100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μmであること以外は、サンプル43と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
(視認性の評価)
<金属細線の視認され難さ>
サンプル1〜49について、第2導電シート10B上に第1導電シート10Aを積層して積層導電シート12を作製し、その後、表示装置108の表示画面110aに積層導電シート12を貼り付けてタッチパネル100を構成した。タッチパネル100を回転盤に設置し、表示装置108を駆動して白色を表示させた際に、線太りや黒い斑点がないかどうか、また、タッチパネル100の導電パターンの境界が目立つかどうかを肉眼で確認した。
そして、線太りや黒い斑点、並びに導電パターンの境界が目立たない場合を「◎」、線太り、黒い斑点及び導電パターンの境界のうち、いずれか1つが目立つ場合を「○」、線太り、黒い斑点及び導電パターンの境界のいずれか2つが目立つ場合を「△」、線太り、黒い斑点及び導電パターンの境界の全てが目立つ場合を「×」とした。
<透過率>
積層導電シート12の透過率を分光光度計を用いて測定した。透過率が90%以上を「◎」、85%以上90%未満を「○」、80%以上85%未満を「△」、80%未満を「×」とした。
Figure 0005728412
Figure 0005728412
表6及び表7から、金属細線の視認され難さと透過率が共に良好なのは、金属細線の線幅が6μm以上7μm以下で、且つ、線ピッチが300μm以上400μm以下であるサンプル4、5、11及び12、金属細線の線幅が3μm以上5μm以下で、且つ、線ピッチが200μm以上400μm以下であるサンプル17〜19、24〜26、31〜33、金属細線の線幅が2μmで、且つ、線ピッチが100μm以上400μm以下であるサンプル37〜40、金属細線の線幅が1μmで、且つ、線ピッチが70μm以上400μm以下であるサンプル43〜47であった。
ここで、好ましいのは、金属細線の線幅が6μmよりも大きく7μm以下で、且つ、線ピッチが300μm以上400μm以下であるサンプル4及び5、並びに金属細線の線幅が6μm以下で、且つ、線ピッチが200μm以上500μm以下であるサンプル10〜13、17〜20、24〜27、31〜34、38〜41、45〜48であった。
特に好ましいのは、金属細線の線幅が5μmよりも大きく7μm以下で、且つ、線ピッチが300μm以上400μm以下であるサンプル4、5、11及び12、並びに金属細線の線幅が5μm以下で、且つ、線ピッチが200μm〜400μm以下であるサンプル17〜19、24〜26、31〜33、38〜40、45〜47であった。
なお、本発明に係る導電シート及びタッチパネルは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10A…第1導電シート 10B…第2導電シート
12…積層導電シート 13A…第1導電部
13B…第2導電部 14A…第1透明基体
14B…第2透明基体 16A…第1大格子(第1電極)
16B…第2大格子(第2電極) 18…小格子
20A…第1補助パターン(補助電極)
20B…第2補助パターン(補助電極)
20C…第3補助パターン(別の補助電極)
26A…第1導電パターン 26B…第2導電パターン
100…タッチパネル 102…センサ本体
108…表示装置 110…表示パネル
112…センサ部 114…端子配線部

Claims (17)

  1. 表示装置の表示パネル上に配置される導電シートであって、
    入力操作側に配置された第1導電部と、前記表示パネル側に配置された第2導電部とを有し、
    前記第1導電部と前記第2導電部とが対向して配置され、
    前記第1導電部は、一方向に配列され、それぞれ複数の第1電極が接続された金属細線による複数の第1導電パターンを有し、
    前記第2導電部は、前記第1導電パターンの配列方向と直交する方向に配列され、それぞれ複数の第2電極が接続された金属細線による複数の第2導電パターンを有し、
    前記第1導電パターンの占有面積をA1、前記第2導電パターンの占有面積をA2としたとき、
    3.3≦A2/A1≦8
    であり、
    前記金属細線の線幅が6μm以下で、且つ、線ピッチが200μm以上500μm以下、あるいは前記金属細線の線幅が6μmより大きく7μm以下で、且つ、線ピッチが300μm以上400μm以下であることを特徴とする導電シート。
  2. 請求項1記載の導電シートにおいて、
    前記金属細線の線幅が5μm以下で、且つ、線ピッチが200μm以上400μm以下、あるいは前記金属細線の線幅が5μmより大きく7μm以下で、且つ、線ピッチが300μm以上400μm以下であることを特徴とする導電シート。
  3. 請求項1又は2記載の導電シートにおいて、
    さらに基体を有し、
    前記第1導電部と前記第2導電部とが前記基体を間に挟んで対向して配置され、前記基体の厚みが75μm以上350μm以下であることを特徴とする導電シート。
  4. 請求項1記載の導電シートにおいて、
    前記第1導電部及び/又は前記第2導電部に含まれ、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される金属細線による補助電極と、
    前記第2導電部に含まれ、前記第1電極に対応した部分に配置される金属細線による別の補助電極とを有することを特徴とする導電シート。
  5. 請求項記載の導電シートにおいて、
    前記別の補助電極の占有面積が、前記第2電極の占有面積の1/2以下であることを特徴とする導電シート。
  6. 請求項又は記載の導電シートにおいて、
    前記第1電極に対応した部分に配置される金属細線による前記別の補助電極と、前記第1導電部の前記第1電極とが組み合わされて格子パターンが構成されることを特徴とする導電シート。
  7. 請求項のいずれか1項に記載の導電シートにおいて、
    前記第1電極は、網目状の金属細線からなることを特徴とする導電シート。
  8. 請求項記載の導電シートにおいて、
    前記第2電極は、複数の第1の格子が組み合わされて構成され、
    前記第1電極は、前記第1の格子よりもサイズが大きい複数の第2の格子が組み合わされて構成され、
    前記第2の格子は、前記第1の格子の一辺の長さの実数倍の長さを有する長さ成分が存在することを特徴とする導電シート。
  9. 請求項のいずれか1項に記載の導電シートにおいて、
    前記第1電極に対応した部分に配置される前記別の補助電極は、直線状の金属細線からなることを特徴とする導電シート。
  10. 請求項記載の導電シートにおいて、
    前記第2電極は、複数の第1の格子が組み合わされて構成され、
    前記別の補助電極を構成する前記直線状の金属細線は、前記第1の格子の一辺の長さの実数倍の長さを有することを特徴とする導電シート。
  11. 請求項のいずれか1項に記載の導電シートにおいて、
    前記第1電極に対応した部分に配置される前記別の補助電極は、網目状の金属細線からなることを特徴とする導電シート。
  12. 請求項11記載の導電シートにおいて、
    前記第2電極は、複数の第1の格子が組み合わされて構成され、
    前記別の補助電極は、前記第1の格子よりもサイズが大きい複数の第2の格子が組み合わされて構成され、
    前記第2の格子は、前記第1の格子の一辺の長さの実数倍の長さを有する長さ成分が存在することを特徴とする導電シート。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の導電シートにおいて、
    さらに基体を有し、
    前記第1導電部と前記第2導電部とが前記基体を間に挟んで対向して配置されていることを特徴とする導電シート。
  14. 請求項13記載の導電シートにおいて、
    前記第1導電部が前記基体の一主面に形成され、
    前記第2導電部が前記基体の他主面に形成されていることを特徴とする導電シート。
  15. 請求項記載の導電シートにおいて、
    さらに基体を有し、
    前記第1導電部と前記第2導電部とが前記基体を間に挟んで対向して配置され、
    前記第1電極及び前記第2電極は、それぞれ網目状のパターンに形成され、
    前記第2電極間の前記第1電極に対応する領域に、前記別の補助電極を構成する金属細線による補助パターンが形成され、
    上面から見たとき、前記第1電極に隣接して前記第2電極が配置された形態とされ、前記第1電極と前記補助パターンとが対向することによる組合せパターンが形成され、前記組合せパターンは、網目状のパターンが組み合わされた形態を有することを特徴とする導電シート。
  16. 請求項15記載の導電シートにおいて、
    前記第1電極は、複数の第小格子が組み合わされて構成された第1大格子を有し、
    前記第2電極は、前記第小格子よりもサイズが小さい複数の第小格子が組み合わされて構成された第2大格子を有し、
    前記組合せパターンは、前記第1大格子に隣接して前記第2大格子が配置された形態とされ、前記第1大格子と前記補助パターンとが対向することによる組合せパターンが形成され、前記組合せパターンは、2以上の前記第1小格子が組み合わされた形態を有することを特徴とする導電シート。
  17. 表示装置の表示パネル上に配置される導電シートを有するタッチパネルであって、
    前記導電シートは、
    入力操作側に配置された第1導電部と、前記表示パネル側に配置された第2導電部とを有し、
    前記第1導電部と前記第2導電部とが対向して配置され、
    前記第1導電部は、一方向に配列され、それぞれ複数の第1電極が接続された金属細線による複数の第1導電パターンを有し、
    前記第2導電部は、前記第1導電パターンの配列方向と直交する方向に配列され、それぞれ複数の第2電極が接続された金属細線による複数の第2導電パターンを有し、
    前記第1導電パターンの占有面積をA1、前記第2導電パターンの占有面積をA2としたとき、
    3.3≦A2/A1≦8
    であり、
    前記金属細線の線幅が6μm以下で、且つ、線ピッチが200μm以上500μm以下、あるいは前記金属細線の線幅が6μmより大きく7μm以下で、且つ、線ピッチが300μm以上400μm以下であることを特徴とするタッチパネル。
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