JP2014174656A - タッチパネル用電極部材、タッチパネル、及び画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】タッチパネル用電極部材10は、透明基材1の面上に位置検知用のセンサ電極2が、金属層による不透明な導体がメッシュ状に形成されることで透視性を確保した透明電極として形成されている。センサ電極は延在方向Deを有し、透明基材の加熱寸法変化率について、延在方向Deに平行方向の加熱寸法変化率Rpと、延在方向Deに直交方向の加熱寸法変化率Rcとの関係が、Rp>Rcとなっている。タッチパネルはこのタッチパネル用電極部材を用いる。画像表示装置はこのタッチパネルを画像表示パネルの表示面上に備える。
【選択図】図1
Description
同図に示す従来のタッチパネル40の場合は、透明基材41の面上に位置検知用のセンサ電極42が形成されており、この透明基材41として2枚の透明基材41a及び透明基材41bを用いる。一方の透明基材41aには、X軸方向に延びる複数の位置検知用のX方向センサ電極42xが形成され、他方の透明基材41bには、X軸方向と直交するY軸方向に延びる複数の位置検知用のY方向センサ電極42yが形成されている。そして、X方向センサ電極42xが形成された一方の透明基材41aと、Y方向センサ電極42yが形成された他方の透明基材41bとが、X方向センサ電極42xが形成された側とY方向センサ電極42yが形成された側とが、対向する向きで、間に接着層43を介して積層されてなる形態である。X方向センサ電極42xとY方向センサ電極42yとの互いの電気的な絶縁は、接着層43によってなされている。
図5(b)の平面図に示すように、X方向センサ電極42xは、X軸方向に互いに離間して配列した複数のX方向センサ電極要素42xEが、その角部分で電気的に接続されたパターン形状をしている。同図に例示の場合、X方向センサ電極要素42xEの形状は、周辺部を除く主要部分にて正方形形状で、X軸方向での両端は、それぞれ、X軸方向で半分に切断したような三角形形状をしている。
Y方向センサ電極42yも、X方向センサ電極42xと同様に、図5(c)の平面図に示すように、Y軸方向に互いに離間して配列した複数のY方向センサ電極要素42yEが、その角部分で電気的に接続されたパターン形状をしている。Y方向センサ電極要素42yEの主要部及び両端部における形状も、X方向センサ電極42xの場合と同様である。
なお、図5(a)の平面図では、X方向センサ電極42xとY方向センサ電極42yとは、これらを互いに識別し易いように、互いに輪郭線及びハッチングを変えて図示してあるが、どちらも例えばITO(インジウム錫酸化物)など同じ材料で形成されている。このため、濃淡ムラを説明する図6(a)では、実際に視認される状態に近いように、X方向センサ電極42xとY方向センサ電極42yとは、ともに同じ輪郭線及びハッチングを用いて描いてある。そこで比較として、図6(b)の平面図に、X方向センサ電極42xとY方向センサ電極42yとに、ともに同じ輪郭線及びハッチングを用いて描いたときの相互の位置関係が正しいときの見え方を示す。
しかし、濃淡ムラは、位置あわせ精度がよくても生じることがある。それは、X方向センサ電極42xが形成された一方の透明基材41a、或いは、Y方向センサ電極42yが形成された他方の透明基材41bにおいて、これらを互いに積層する前の段階で、製造工程中のエッチングレジスト形成、エッチング、洗浄後の乾燥などの熱履歴による寸法収縮等によって、正しい寸法となっていないときに生じる。
(1)透明基材と、この透明基材の面上に形成された位置検知用のセンサ電極とを有し、
前記センサ電極は、透視性導電層として、層自体が不透明な金属層による導体がメッシュ状に形成された導電メッシュ層によって形成されており、
前記センサ電極は延在方向Deを有し、
前記透明基材の加熱寸法変化率について、
前記延在方向Deに平行方向の加熱寸法変化率Rpと、
前記延在方向Deに直交方向の加熱寸法変化率Rcとの関係が、
Rp>Rc
である、タッチパネル用電極部材。
(2)前記加熱寸法変化率が最大となる方向が前記延在方向Deに含まれる、前記(1)のタッチパネル用電極部材。
(3)前記(1)又は(2)のタッチパネル用電極部材を含んでなる、タッチパネル。
(4)前記(3)のタッチパネルを画像表示パネルの表示面上に配置してなる、画像表示裝置。
先ず、本発明によるタッチパネル用電極部材を、図1(a)、図1(b)及び図1(c)の平面図、並びに、図1(d)の断面図に示す一実施形態例を参照して説明する。
センサ電極2の延在方向Deに平行方向の加熱寸法変化率Rpと、当該延在方向Deに直交方向の加熱寸法変化率Rcとの関係が、Rp>Rc、となっている。換言すると、加熱寸法変化率Rpが加熱寸法変化率Rcよりも大きくなっている。さらに、換言すると、加熱寸法変化率Rpが相対的に大きい方向を、延在方向Deとしてセンサ電極2が形成されている。
したがって、既にセンサ電極2を形成済みの透明基材1については、そのセンサ電極2を酸溶液などでセンサ電極2を構成する金属層を除去した後の透明基材1についての加熱寸法変化率を測定することによって得ることができる特性値である。
さらに、加熱寸法変化率が相対的に大きい方向として、加熱寸法変化率が最大となる方向を含むようにすれば、より効果的に透明基材1の加熱寸法変化が抑制される。
以上の結果、本実施形態のタッチパネル用電極部材10では、透明基材1の寸法変化に起因するセンサ電極2の濃淡ムラ発生を抑制できる効果が得られる。
透明基材1は、シート状又は板状であり、透明で且つ電気絶縁性で樹脂材料を用いた基材であれば特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンレフタレートなどのポリエステル系樹脂、或いは、ポリエーテルエーテルケトン、アクリル系樹脂、シクロポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などを用いた樹脂フィルムを使用することができる。
本発明において、透明基材1の透明とは、タッチパネルとしたときに、タッチパネルを透して見る画像表示パネルの表示の視認性を損なわない程度に透明であることを意味する。
また、透明基材1の透明とは、無色透明であることが好ましいが、個々のタッチパネル用途に於いて要求される諸特性、特に表示の視認性に実用上支障をきたさない範囲であれば、着色透明でもよい。
透明基材1は、その厚み方向に直交する基材面方向において、加熱寸法変化を有し得る。こうした加熱寸法変化が透明基材1に生じるのは、透明基材1の製造時に加わった熱、応力及びこれら両方によって、透明基材1が、その内部に残留応力を有することが一つの原因であると考えられる。残留応力によって、加熱寸法変化は、収縮或いは伸張の変化となる。また、残留応力の面内分布によって、加熱寸法変化は、透明基材1の面内での任意の或る方向とは交差する方向とで、異なる加熱寸法変化率を有し得る。また、連続帯状(ウェッブとも言う)の透明基材1では、その幅方向において、加熱寸法変化率が最大となる方向及びその最大値が異なり得る。
センサ電極2の延在方向Deに平行方向の加熱寸法変化率Rpと、
センサ電極2の延在方向Deに直交方向の加熱寸法変化率Rcとの関係が、
次の〔式1〕を満たす関係とする。
それは、透明基材1自体の加熱寸法変化率の方向とセンサ電極2の延在方向Deとを、このような特定関係とすることで、透明基材1にセンサ電極2のパターンを形成前の状態から、センサ電極2のパターンが形成された後の状態に至る、センサ電極2を構成する金属層と透明基材1との積層体に対して、製造工程中のレジスト露光、レジスト現像、金属層エッチング、洗浄、乾燥などの一連の熱履歴に起因する寸法変化を効果的に抑制することができるからである。
例えば、透明基材1の材質が、ポリエチレンテレフタレートである場合などで例示すれば、
1)加熱温度150℃で加熱時間1hr、
2)加熱温度120℃で加熱時間1hr、
3)加熱温度100℃で加熱時間1hr、
4)加熱温度150℃で加熱時間30min、
5)加熱温度120℃で加熱時間30min、
6)加熱温度100℃で加熱時間30min、
などとすることができる。
腐蝕液によるセンサ電極2や取り出し回路3の除去の際は、好ましくは50℃以下、より好ましくは40℃以下、さらに好ましくは30℃以下で行う。除去時の熱履歴による寸法変化があっても無視できる程度に小さくするためである。
センサ電極2の延在方向Deは、センサ電極2の全域に於いて透明基材1が有する加熱寸法変化率が最大となる方向に一致させるのが、透明基材1の寸法変化に起因するセンサ電極2の濃淡ムラ発生を、より効果的に抑制できる点で好ましい。
ただ、加熱寸法変化率が最大となる方向、つまり、最大加熱寸法変化率を与える方向Drは、透明基材1の面内において一様でないことがある。例えば、連続帯状の透明基材1において、その幅方向において、最大加熱寸法変化率を与える方向Drが、幅方向での中央部と両側端部とでは、異なることがある。
こうした透明基材1に対しては、一つのタッチパネル用電極部材10において、最大加熱寸法変化率を与える方向Drが、どこをとっても同じ方向であるとは言えない。そこで、本発明においては、1つのタッチパネル用電極部材10の少なくとも一部に於いて、センサ電極2の延在方向Deと透明基材1の最大加熱寸法変化率を与える方向Drとが一致するようにする。これを「加熱寸法変化率が最大となる方向Drが延在方向Deに含まれるようにする」と呼称する。このようにすれば、透明基材1の寸法変化に起因するセンサ電極2の濃淡ムラ発生を、より効果的に抑制できることになる。
図示はしないが、透明基材1は、センサ電極2が金属層による導電メッシュ層4aから形成されていることから、センサ電極2との密着性が不足する場合などにおいては、当該透明基材1の一構成要素として、接着剤層、アンカー層、密着強化層などの公知の接着層を、センサ電極2が形成される側の面に有することができる。例えば、接着層としては、本実施形態に於いてはウレタン系樹脂を用いるが、その他、エポキシ系樹脂などを用いることができる。
ただ、本発明においては、センサ電極2となる導電メッシュ層4aを構成する金属層と透明基材1との間に接着層を有する場合は、この接着層は、少なくとも金属層と透明基材1との間に形成されていればよい。
センサ電極2は、位置検知用の電極である。センサ電極2は延在方向Deを有する。
本実施形態においては、センサ電極2は投影型静電容量方式に対応可能なパターンとして、センサ電極2は、1方向としてX軸方向を延在方向Deとして、X軸方向に延びる複数のセンサ電極2が、X軸方向と直交するY軸方向に配列されている。
個々のセンサ電極2は、図1(c)に示すように、延在方向DeであるX軸方向に互いに離間して配列した複数のセンサ電極要素2Eが、その角部分を電極要素接続部2Cで電気的に接続されたパターン形状をしている。同図に例示の場合、センサ電極要素2Eの形状は、周辺部を除く主要部分にて正方形形状で、X軸方向での両端は、それぞれ、X軸方向で半分に切断したような三角形形状をしている。
センサ電極2は延在方向Deを有する。本実施形態においては、延在方向Deは、図面左右方向であるX軸方向である。ただし、本発明においては、延在方向Deの方向は任意である。
投影型静電容量方式のタッチパネルが必要とするセンサ電極2としては、延在方向Deとして第1の方向を有する複数の第1センサ電極2と、この第1センサ電極2と絶縁され、前記第1の方向と交差する方向を第2の方向とする複数の第2センサ電極2である。通常、第1の方向と第2の方向との交差は、直交関係となる。
本実施形態におけるタッチパネル用電極部材10は、このうちの1方向、具体的には、図面でX軸方向のセンサ電極2を有する形態例となっている。
センサ電極2は、画像表示パネルの表示の視認に支障を来たさないように、透視性導電層4によって形成されている。
透視性導電層4における「透視性」とは、タッチパネルを透して見る画像表示パネルの表示の視認性を損なわない程度に、画像表示パネルの表示を目視できることを意味する。本発明においては、透視性導電層4としては、層自体は不透明な金属層による導体がメッシュ状に形成されることで、大局的に見れば、みかけ上透明であるかのように見える開口部4aOを有する導電メッシュ層4aが用いられている。
導電メッシュ層4aでは、センサ電極2の位置検知領域を例えば40V型モニターディスプレイのように大面積にしても、ITOなどの透明金属酸化物膜に比べて、表面抵抗率を低く維持しやすい効果も得られる。
導電メッシュ層4aは、導電性材料による導体がメッシュパターンで形成されてなる層である。導電性材料としては、銅、金、銀、白金、錫、アルミニウム、ニッケル等の高導電性金属(及びこれらの合金も含む)を用いることができる。特にこれらの高導電性金属は、ITO薄膜等の透明金属酸化物膜に比べて、導電メッシュ層4aを形成した面の表面抵抗率を低くできる利点がある。開口部4aOを有する状態においては、高導電性金属を用いた導電メッシュ層4aは、金属箔、蒸着、スパッタなどによる金属蒸着膜、電解めっき、無電解めっきなどによる金属めっき膜、或いは金属蒸着膜上への金属めっき膜積層などこれらの組み合わせなどの、金属層のエッチングによるパターンニングなど、公知の形成法で形成することができる。
また、導電メッシュ層4aのメッシュパターンとしては、導体が平行線群乃至ストライプ状に形成され、導体によって全周囲を取り囲まれた開口部4aOが存在しないパターンも含む。
導電メッシュ層4aは、そのメッシュパターンが有する開口部4aOなど導体非形成部によって、透視性を確保している。
なお、ここで、開口部4aOの大きさとは、開口部4aOが多角形形状の場合、最長の対角線長として定義される。
の周期性と、画像表示パネルの画素配列の周期性とが干渉して、モアレが生じることがある。モアレが生じる場合には、導電メッシュ層4aのメッシュパターンの開口部4aO乃至は導体非形成部の配列方向を、画像表示パネルの画素配列の配列方向に対して傾ける、いわゆるバイアス角を設定してもよい。図1(b)に示す、導電メッシュ層4aのメッシュパターンは、45度のバイアス角が設定された例である。バイアス角は、0度超過、90度未満の範囲内で設定される。バイアス角を設定することによって、モアレを目立たなくさせることができる。
タッチパネル用電極部材10は、センサ電極2を外部回路に接続するための取り出し回路3(図1(a)参照)、フレキシブルプリント基板、透明基材1やセンサ電極2などの表面を保護する保護層など、公知の構成要素を、含むことができる。
保護層は、センサ電極2などが、他の構成要素と電気的な接触が必要でない部分に対して、例えば、保護フィルムを貼り付けるなどして形成することができ、これにより信頼性を向上させることができる。
本発明のタッチパネル用電極部材10は、上記した形態以外のその他の形態をとり得る。以下、その一部を説明する。
センサ電極2の電極パターンは、その位置検知方式に応じたものでよく、公知の各種パターンを採用することができる。
例えば、導電メッシュ層4が、厚み方向で互いに絶縁されて重なりあうパターンでもよい。この場合、重なり合う導電メッシュ層4aのメッシュパターンについて、互いの形成部及び非形成部の重なりの程度により濃淡ムラが生じることがある。
したがって、本発明においては、センサ電極2の位置検知方式としては、そのセンサ電極2が延在方向Deを有する位置検知方式であれば、いずれの方式でもよい。したがって、投影型静電容量方式以外にも、マトリックス方式、多点同時入力対応の抵抗膜方式などでもよい。-
各位置検知方式におけるセンサ電極2のパターンは任意であり、公知の各種パターンを採用することができる。
センサ電極2は、そのパターン形成時から、このセンサ電極2と組み合わせるもう一方のセンサ電極2と積層する時までの工程中での寸法変化を見込んで、その分を補正してパターン形成してもよい。上記、寸法変化とは、実際に工程中で受ける温度、湿度、及び応力などの種々の因子が総合的に影響したことによる寸法変化を意味し、なお且つ、センサ電極形成済み透明基材1の状態での寸法変化である。
よって、上述したセンサ電極2の延在方向Deと特定関係とする加熱寸法変化率とは、温度及び時間条件が異なるのが常であり、また層構成的にも異なる。
なお、「工程中での寸法変化の分を見込んで、その分を補正する」とは、例えば、該工程中に特定方向の寸法が収縮する場合は、予めその収縮分だけセンサ電極2の特定方向の寸法を大きくして、該センサ電極2を透明基材1上に形成し、該工程が完了した時点でセンサ電極2の特定方向の寸法が、工程中での特定方向の寸法収縮と予め寸法を大きめにした分とが相殺して、所定の値となるようにすることを言う。
本発明によるタッチパネルは、上記した本発明によるタッチパネル用電極部材10を含んでなる位置入力装置である。
タッチパネル用電極部材10については、上述したので、その内容についてのさらなる説明は省略する。
ここでは、タッチパネル20として組み込まれるときのことについて説明する。
位置検知方式が多点同時入力対応の抵抗膜方式である場合には、上記タッチパネル用電極部材10は、互いのセンサ電極2が対向するような向きの配置で、少なくとも1枚が用いられ、2枚用いることもできる。
位置検知方式がどうであれ、上記タッチパネル用電極部材10を1枚用いる形態では、他方の1枚は、その透明基材がガラス板のものでもよい。ただし、この場合、ガラス板であると薄型化の点では不利であり、この点で、2枚とも上記タッチパネル用電極部材10を用いる形態の方が薄型化の点で有利である。
図3(a)の平面図はタッチパネル用電極部材10aを示し、図3(b)の平面図はタッチパネル用電極部材10bを示す。
図3(b)の平面図で示される第2のタッチパネル用電極部材10bでは、そのY方向センサ電極2yの延在方向Deは図面上下方向であり、この延在方向Deに平行な透明基材1の加熱寸法変化率Rpが、この延在方向Deに直交する加熱寸法変化率Rcよりも大きい。
図2(b)の平面図に示すように、X方向センサ電極2xは、X軸方向に互いに離間して配列した複数のX方向センサ電極要素2xEが、その角部分で電気的に接続されたパターン形状をしている。同図に例示の場合、X方向センサ電極要素2xEの形状は、周辺部を除く主要部分にて正方形形状で、X軸方向での両端は、それぞれ、X軸方向で半分に切断したような三角形形状をしている。
Y方向センサ電極2yも、X方向センサ電極2xと同様に、図2(c)の平面図に示すように、Y軸方向に互いに離間して配列した複数のY方向センサ電極要素2yEが、その角部分で電気的に接続されたパターン形状をしている。Y方向センサ電極要素2yEの主要部及び両端部における形状も、X方向センサ電極2xの場合と同様である。
接着層5には、表示に支障を来たさないように透明樹脂を用いることができる。接着層5は、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂などの接着層乃至は粘着シートによって形成することができる。
センサ電極2を外部回路に接続するための取り出し回路3(図1(a)の右端にその一部を図示)、及び、図示は略すがフレキシブルプリント基板、タッチパネル駆動回路などの公知の構成要素を、含むことができる。
本発明のタッチパネル20は、上記した形態以外のその他の形態をとり得る。以下、その一部を説明する。
図2に示した実施形態では、延在方向Deが互いに交差するX方向センサ電極2xとY方向センサ電極2yとは、厚み方向(Z軸方向)で同一方向を向いていた。
しかし、本発明においては、延在方向Deが互いに交差するセンサ電極2同士の厚み方向での向きは、互いに対向する向き、これとは逆に互いに背中を対向させる向きなど、異なる向きであってもよい。このようにすることで、設計の自由度を高めることができる。
本発明による画像表示装置は、上記したタッチパネル20を画像表示パネルの表示面上に配置してなる構成の画像表示装置である。こうした構成とすることによって、入力手段を表示部等に備えた装置とすることができる。
タッチパネル20は、上述した本発明によるタッチパネル20である。よって、さらなる説明は省略する。
画像表示パネル30としては、液晶表示パネル、プラズマ画像表示パネル、EL(電界発光)パネル、電子ペーパーなどの各種画像表示パネルの他、ブラウン管でもよい。
図4に一点鎖線で示すように、タッチパネル20の表面保護などの為に、タッチパネル20の前方に、前面保護板50を設けてもよい。
前面保護板50としては、ガラス板、樹脂板などを用いることができる。
図4は、本発明による画像表示装置100の一例として、その基本的な構成例を示すものであった。本発明による画像表示装置100は、図示はしないが、その用途に応じて、入出力回路、各種制御回路、同調回路、電源回路、バックライト、筐体など、画像表示装置における公知の構成要素を含み得る。
また、図4では、タッチパネル20、画像表示パネル30、及び、前面保護板50のそれぞれの部材の間は、空隙を有するように描いてあるが、これらの間は、粘着シートなど透明樹脂層で埋め尽くしてもよい。こうした構成とすることによって、部材間における表面反射が減り、表面反射によって表示画質が低下するのを抑制することができる。
本発明によるタッチパネル用電極部材10を用いた本発明によるタッチパネル20の用途は、特に限定されない。例えば、画像表示パネル、或いは網点で表現された白黒乃至はカラーの印刷物、或いは印画紙に形成された写真などの表示面上に配置する用途である。
本発明の画像表示裝置100は、タブレットコンピュータなどの携帯情報端末、スマートフォンなどの各種電話機、テレビジョン受像裝置、パーソナルコンピュータ、電子書籍端末、モニターディスプレイ、デジタルカメラ、デジタルフォトフレーム、計測器、医療用機器、遊戯機器、事務用機器、現金自動支払機、電子黒板、自販機等の、位置入力手段を表示部等に備えた画像表示装置に広く適用できる。
1a 透明基材
1b 透明基材
2 センサ電極
2E センサ電極要素
2C 電極要素接続部
2x X方向センサ電極
2xE X方向センサ電極要素
2y Y方向センサ電極
2yE Y方向センサ電極要素
3 取り出し回路
4 透視性導電層
4a 導電メッシュ層
4aO 開口部
5 接着層
10 タッチパネル用電極部材
10a タッチパネル用電極部材
10b タッチパネル用電極部材
20 タッチパネル
30 画像表示パネル
30a 表示面
40 従来のタッチパネル
41 透明基材
41a 一方の透明基材
41b 他方の透明基材
42 センサ電極
42x X方向センサ電極
42xE X方向センサ電極要素
42y Y方向センサ電極
42yE Y方向センサ電極要素
43 接着層
50 前面保護板
100 画像表示装置
Rc 加熱寸法変化率
Rp 加熱寸法変化率
De 延在方向
Claims (4)
- 透明基材と、この透明基材の面上に形成された位置検知用のセンサ電極とを有し、
前記センサ電極は、透視性導電層として、層自体が不透明な金属層による導体がメッシュ状に形成された導電メッシュ層によって形成されており、
前記センサ電極は延在方向Deを有し、
前記透明基材の加熱寸法変化率について、
前記延在方向Deに平行方向の加熱寸法変化率Rpと、
前記延在方向Deに直交方向の加熱寸法変化率Rcとの関係が、
Rp>Rc
である、タッチパネル用電極部材。 - 前記加熱寸法変化率が最大となる方向が前記延在方向Deに含まれる、請求項1に記載のタッチパネル用電極部材。
- 請求項1又は2に記載のタッチパネル用電極部材を含んでなる、タッチパネル。
- 請求項3に記載のタッチパネルを画像表示パネルの表示面上に配置してなる、画像表示
装置。
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