JP5727961B2 - 半導体装置及びバラツキ情報取得プログラム - Google Patents

半導体装置及びバラツキ情報取得プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5727961B2
JP5727961B2 JP2012082768A JP2012082768A JP5727961B2 JP 5727961 B2 JP5727961 B2 JP 5727961B2 JP 2012082768 A JP2012082768 A JP 2012082768A JP 2012082768 A JP2012082768 A JP 2012082768A JP 5727961 B2 JP5727961 B2 JP 5727961B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
value
circuit
output signal
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012082768A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013214798A (ja
Inventor
知広 新井
知広 新井
魚住 俊弥
俊弥 魚住
啓介 上田
啓介 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Renesas Electronics Corp
Original Assignee
Renesas Electronics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Renesas Electronics Corp filed Critical Renesas Electronics Corp
Priority to JP2012082768A priority Critical patent/JP5727961B2/ja
Priority to US13/783,329 priority patent/US9094021B2/en
Priority to TW102108622A priority patent/TWI594578B/zh
Priority to CN2013101092400A priority patent/CN103368564A/zh
Publication of JP2013214798A publication Critical patent/JP2013214798A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5727961B2 publication Critical patent/JP5727961B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L1/00Stabilisation of generator output against variations of physical values, e.g. power supply
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
    • H03L7/08Details of the phase-locked loop
    • H03L7/099Details of the phase-locked loop concerning mainly the controlled oscillator of the loop
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L2207/00Indexing scheme relating to automatic control of frequency or phase and to synchronisation
    • H03L2207/06Phase locked loops with a controlled oscillator having at least two frequency control terminals

Landscapes

  • Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Description

本発明は半導体装置及びバラツキ情報取得プログラムに関し、例えば発振器を有する半導体装置及びそのバラツキ情報取得プログラムに関する。
近年、携帯電話、無線LAN(Local Area Network)等に利用される無線用集積回路では、ベースバンド機能と無線機能を1チップに集積し、システム全体を小型化する要求が高まっている。このように、半導体チップの集積度を高める場合、微細なプロセスを用いてチップ面積の増加を抑制する必要がある。しかし、微細なプロセスを用いた場合、トランジスタのしきい値バラツキが大きく、回路特性のバラツキが大きくなる等の問題が発生する。
そこで、PLL回路において、製造バラツキによるジッタ値のバラツキを抑制する技術が特許文献1に開示されている。特許文献1では、PLL回路の電圧制御発振器のゲインを調整するゲイン調整回路と、所定の値の制御電圧を与えたときの電圧制御発振器の出力信号の発振周波数が目標値となるように制御するためのオフセット制御信号を制止するオフセット調整回路とを用いることでジッタ値のバラツキを抑制する。
特開2008−124687号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、PLL回路の出力信号のジッタ値を抑制するためにゲイン調整回路及びオフセット調整回路を有するが、トランジスタのバラツキ値を把握するためには、これらの回路を最適化する必要がある。つまり、特許文献1に記載の技術では、PLL回路を構成するトランジスタのバラツキ値を把握することが困難である問題がある。その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によれば、半導体装置及びバラツキ情報取得プログラムは、少なくとも2つの動作電流値で発振回路10を動作させ、第1の動作電流値に対応する出力信号の周波数に関する第1の周波数情報と、第2の動作電流値に対応する出力信号の周波数に関する第2の周波数情報と、を取得し、第1の周波数情報と第2の周波数情報との差に基づき回路素子の製造バラツキ情報を取得する制御回路を有するものである。
一実施の形態によれば、半導体装置及びバラツキ情報取得プログラムは、トランジスタの製造バラツキを把握することができる。
実施の形態1にかかる半導体装置のブロック図である。 実施の形態1にかかる発振器の回路図である。 実施の形態1にかかる発振器の変形例の図である。 実施の形態1にかかる発振器の動作電流と出力信号の振幅との関係を示すグラフである。 実施の形態1にかかる発振器の動作電流と出力信号の周波数との関係を示すグラフである。 実施の形態1にかかる発振器の動作電流と出力信号の位相雑音との関係を示すグラフである。 実施の形態1にかかる発振器の電流設定値と動作電流の大きさとの関係を示すグラフである。 実施の形態1にかかる発振器の電流設定値と出力信号の周波数との関係を示すグラフである。 実施の形態1にかかる半導体装置におけるバラツキ情報の取得及び電流設定値の補正の手順を示すフローチャートである。 実施の形態1にかかる半導体装置におけるバラツキ情報の取得動作中の動作を示すタイミングチャートである。 実施の形態1にかかる半導体装置におけるバラツキ情報の取得動作を行うタイミングを示すタイミングチャートの第1の例である。 実施の形態1にかかる半導体装置におけるバラツキ情報の取得動作を行うタイミングを示すタイミングチャートの第2の例である。 実施の形態1にかかる半導体装置におけるバラツキ情報の取得動作を行うタイミングを示すタイミングチャートの第3の例である。 実施の形態1にかかる半導体装置におけるバラツキ情報の取得動作を行うタイミングを示すタイミングチャートの第4の例である。 実施の形態2にかかる半導体装置のブロック図である。 実施の形態2にかかる半導体装置におけるバラツキ情報の取得及び電流設定値の補正の手順を示すフローチャートである。 実施の形態2にかかる半導体装置におけるバラツキ情報の取得動作中の動作を示すタイミングチャートである。 実施の形態3にかかる半導体装置のブロック図である。 実施の形態3にかかる半導体装置におけるバラツキ情報の取得及び電流設定値の補正の手順を示すフローチャートである。 実施の形態3にかかる半導体装置におけるバラツキ情報の取得動作中の電流設定値と出力信号の周波数の変化を示すグラフである。 実施の形態3にかかる半導体装置におけるバラツキ情報の取得動作中の動作を示すタイミングチャートである。 実施の形態4にかかる半導体装置のブロック図である。
実施の形態1
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。まず、以下で説明する半導体装置は、半導体装置内のトランジスタの製造バラツキ情報を、発振回路の出力信号の周波数に関する情報から取得する。そして、半導体装置内の各種回路に対して取得したバラツキ情報を与えて、それぞれの回路においてバラツキ情報に基づく補正処理を行うものである。実施の形態1では、その補正対象としてバラツキ情報の特定に用いる発振回路の動作電流を補正対象とするが、バラツキ情報に基づき補正できるパラメータはこれに限られるものではない。
図1に実施の形態1にかかる半導体装置1のブロック図を示す。図1に示すように、半導体装置1は、発振回路10、制御回路20、プロセスモニタ21、温度モニタ22を有する。
発振回路10は、所定の周波数を有する出力信号Foutを出力する。より具体的には、発振回路10は、PLL(Phase Locked Loop)回路であって、当該PLL回路において設定された周波数の出力信号を出力する。図1に示す例では、発振回路10は、位相比較器11、フィルタ回路12、デジタル制御発振器13、分周器14、カウンタ15、スイッチ回路SW1を有する。
位相比較器11は、基準信号Frefと、出力信号Foutから生成した帰還信号Ffbと、の位相差に応じた大きさを有する位相差検出値Pdetを出力する。フィルタ回路12は、位相差検出値Pdetに対してフィルタ処理を施して周波数制御値FCを生成する。デジタル制御発振器13は、周波数制御値FCに応じて出力信号Foutの周波数を制御する。なお、デジタル制御発振器13には、容量選択値CSが入力される。デジタル制御発振器13は、容量選択値CSの大きさに応じて出力信号Foutの発振周波数の祖調整を行い、周波数制御値FCにより出力信号Foutの周波数の微調整を行う。つまり、デジタル制御発振器13は、容量選択値CSにより出力信号Foutの周波数帯域を設定し、周波数制御値FCにより当該周波数帯域内の精度の高い周波数制御を行う。分周器14は、出力信号Foutを分周して帰還信号Ffbを生成する。スイッチ回路SW1は、フィルタ回路12とデジタル制御発振器13との間に設けられる。また、スイッチ回路SW1は、制御回路20が出力する動作モード切替信号MDに応じて導通状態と遮断状態とが切り替えられる。
カウンタ15は、出力信号Foutの周波数に応じたカウント値を生成して制御回路20に与える。このカウンタ15は、例えば、Akamine Y., Kawabe M., Hori K., Okazaki T., Kasahara M., Tanaka S., "ΔΣ PLL Transmitter With a Loop-Bandwidth Calibration System," IEEE Journal of Solid-State Circuits, Volume 43, Issue 2, pp.497-506, 2008に記載された2ポイント変調方式のPLL回路で用いられるカウンタを利用することができる。つまり、カウンタ15は、他の用途で利用されるものを共有することが可能であり、実施の形態1にかかる半導体装置1のために特別に設ける必要はない。
制御回路20は、発振回路10の動作電流を第1の電流値と第2の電流値との間で切り替える電流設定値Isetを出力する。そして、制御回路20は、発振回路10の動作電流を第1の電流値に設定した状態の出力信号Foutの周波数に関する第1の周波数情報と、動作電流を第2の電流値に設定した状態の出力信号Foutの周波数に関する第2の周波数情報と、を取得する。その後、制御回路20は、第1の周波数情報と第2の周波数情報との差分値に基づき発振回路Foutを構成するトランジスタの製造バラツキ情報を取得する。なお、制御回路20は、外部又は同一の半導体基板に形成された他の回路(不図示)から与えられる制御信号CNTに応じて発振回路10の動作の制御及びバラツキ情報の取得処理を行うものとする。
制御回路20は、動作モード切替信号MDにより第1の周波数情報及び第2の周波数情報を取得する期間は、スイッチ回路SW1を遮断状態としてデジタル制御発振器13への周波数制御値FCの伝達を遮断する。また、制御回路20は、後述するデジタル制御発振器13の可変容量(例えば、周波数帯域設定部30)の容量値を指定する容量選択値CSを出力する。そして、制御回路20は、第1の周波数情報及び第2の周波数情報を取得する期間は、容量選択値CSを可変容量の容量値を出力信号Foutの周波数が最大となる値に設定する。
温度モニタ22は、半導体装置と同一基板上に形成された温度センサであって、半導体基板の温度に対応する温度情報を出力する。なお、温度情報は、半導体装置の外部から取得しても良い。例えば、温度情報を外部から得る場合、半導体装置が搭載されるシステムの温度を取得しても良い。
プロセスモニタ21は、発振回路を構成する回路素子(例えば、トランジスタ)のバラツキ量と前記差分値との関係を対応づけたテーブル情報を有するルックアップテーブルである。また、プロセスモニタ21は、複数の前記テーブル情報を有し、温度モニタ22から取得した温度情報に応じて利用するテーブル情報を切り替える。制御回路20は、プロセスモニタ21を参照して周波数情報の差分値に対応したトランジスタの製造バラツキ情報(例えば、バラツキ量)を取得し、取得したバラツキ量に応じて発振回路の発振動作に用いる電流設定値Isetを補正する。
続いて、デジタル制御発振器13の詳細について説明する。そこで、図2にデジタル制御発振器13の詳細な回路図を示す。図2に示すように、デジタル制御発振器13は、NMOSトランジスタMN1、MN2、インダクタLa、Lb、周波数帯域設定部30、周波数調整部31、可変電流源32を有する。図2に示すように、デジタル制御発振器13は、出力信号Foutとして、出力信号Fout1、Fout2を含む差動信号を出力する。また、周波数帯域設定部30及び周波数調整部31は、可変容量として機能する回路である。
NMOSトランジスタMN1、MN2のソースは共通に接続され、共通接続点に動作電流Isが与えられる。この動作電流Isを出力する可変電流源32は、NMOSトランジスタMN1、MN2の共通接続点と接地端子との間に接続される。なお、接地端子には、接地電圧VSSが供給される。
NMOSトランジスタMN1のゲートは、NMOSトランジスタMN2のドレインに接続される。NMOSトランジスタMN2のゲートは、NMOSトランジスタMN1のドレインに接続される。NMOSトランジスタMN1のドレインからは出力信号Fout2が出力される。NMOSトランジスタMN2のドレインからは出力信号Fout1が出力される。また、NMOSトランジスタMN1のドレインは、インダクタLaを介して電源端子に接続される。NMOSトランジスタMN2のドレインは、インダクタLbを介して電源端子に接続される。なお、電源端子には、電源電圧VDDが供給される。
また、NMOSトランジスタMN1のドレインと、NMOSトランジスタMN2のドレインとの間には、周波数帯域設定部30及び周波数調整部31が接続される。周波数帯域設定部30は、容量選択値CSに基づきNMOSトランジスタMN1のドレインと、NMOSトランジスタMN2のドレインと、の間の容量値を切り替える。周波数帯域設定部30は、コンデンサCc1a〜Ccma、コンデンサCc1b〜Ccmb、スイッチSWc1〜SWcmを有する。なお、mは、コンデンサ及びスイッチの個数を示す整数である。コンデンサCc1a及びコンデンサCc1bは、NMOSトランジスタMN1のドレインとNMOSトランジスタMN2のドレインとの間に直列に接続される。また、コンデンサCc1aとコンデンサCc1bとはスイッチSWc1を介して接続される。コンデンサCc2a及びコンデンサCc2bは、NMOSトランジスタMN1のドレインとNMOSトランジスタMN2のドレインとの間に直列に接続される。また、コンデンサCc2aとコンデンサCc2bとはスイッチSWc2を介して接続される。コンデンサCcma及びコンデンサCcmbは、NMOSトランジスタMN1のドレインとNMOSトランジスタMN2のドレインとの間に直列に接続される。また、コンデンサCcmaとコンデンサCcmbとはスイッチSWcmを介して接続される。つまり、周波数帯域設定部30は、同一の回路構成の2つのコンデンサと1つのスイッチとの組をm個有する。そして、スイッチSWc1〜SWcmには、容量選択値CSが与えられる。スイッチSWc1〜SWcmは、容量選択値CSの大きさに応じて導通状態となる個数が切り替えられる。
周波数調整部31は、周波数制御値FCに基づきNMOSトランジスタMN1のドレインと、NMOSトランジスタMN2のドレインと、の間の容量値を切り替える。周波数調整部31は、コンデンサCf1a〜Cfna、コンデンサCf1b〜Cfnb、スイッチSWf1〜SWfnを有する。なお、nは、コンデンサ及びスイッチの個数を示す整数である。コンデンサCf1a及びコンデンサCf1bは、NMOSトランジスタMN1のドレインとNMOSトランジスタMN2のドレインとの間に直列に接続される。また、コンデンサCf1aとコンデンサCf1bとはスイッチSWf1を介して接続される。コンデンサCf2a及びコンデンサCf2bは、NMOSトランジスタMN1のドレインとNMOSトランジスタMN2のドレインとの間に直列に接続される。また、コンデンサCf2aとコンデンサCf2bとはスイッチSWf2を介して接続される。コンデンサCfna及びコンデンサCfnbは、NMOSトランジスタMN1のドレインとNMOSトランジスタMN2のドレインとの間に直列に接続される。また、コンデンサCfnaとコンデンサCfnbとはスイッチSWfnを介して接続される。つまり、周波数調整部31は、同一の回路構成の2つのコンデンサと1つのスイッチとの組をn個有する。そして、スイッチSWf1〜SWfnには、周波数制御値FCが与えられる。スイッチSWf1〜SWfnは、周波数制御値FCの大きさに応じて導通状態となる個数が切り替えられる。
ここで、周波数帯域設定部30及び周波数調整部31は、それぞれコンデンサを有する。このコンデンサは、周波数帯域設定部30のコンデンサのほうが、周波数調整部31のコンデンサの容量値よりも大きな容量値となるように設定される。このように設定することで、周波数帯域設定部30の容量値を可変することで大きく発振周波数が切り替えられ、周波数調整部31の容量値を可変することで発振周波数の微調整が可能になる。
可変電流源32は、NMOSトランジスタMNi1〜MNik、スイッチSWi1〜SWik、抵抗R1〜Rk、定電圧源VSを有する。なお、kは構成要素の個数を示す整数である。NMOSトランジスタMNi1のソースは、接地端子に接続される。NMOSトランジスタMNi1のドレインは、抵抗R1を介してNMOSトランジスタMN1とNMOSトランジスタMN2の共通接続点に接続される。NMOSトランジスタMNi1のゲートは、スイッチSWi1を介して定電圧源VSに接続される。NMOSトランジスタMNi2のソースは、接地端子に接続される。NMOSトランジスタMNi2のドレインは、抵抗R2を介してNMOSトランジスタMN1とNMOSトランジスタMN2の共通接続点に接続される。NMOSトランジスタMNi2のゲートは、スイッチSWi2を介して定電圧源VSに接続される。NMOSトランジスタMNikのソースは、接地端子に接続される。NMOSトランジスタMNikのドレインは、抵抗Rkを介してNMOSトランジスタMN1とNMOSトランジスタMN2の共通接続点に接続される。NMOSトランジスタMNikのゲートは、スイッチSWikを介して定電圧源VSに接続される。
そして、スイッチSWi1〜SWikには、電流設定値Isetが与えられる。スイッチSWi1〜SWikは、電流設定値Isetに応じて導通する個数が切り替えられる。NMOSトランジスタMNi1〜MNikは、導通状態となるスイッチSWi1〜SWikの個数が増加するのに導通状態なる数が増加し、増加するトランジスタの数の増加に応じて動作電流Isは増加する。
ここで、デジタル制御発振器13は、図2に示した回路以外の回路によっても実現できる。そこで、図2に示したデジタル制御発振器13の変形例となるデジタル制御発振器13aの回路図を図3に示す。
図3に示すデジタル制御発振器13aは、NMOSトランジスタとPMOSトランジスタとを有するCMOSプロセスによりデジタル制御発振器を構成したものである。デジタル制御発振器13aは、インダクタLa、Lbに代えて、インダクタL及びPMOSトランジスタMP1、MP2を有する。インダクタLは、NMOSトランジスタMN1のドレインとNMOSトランジスタMN2のドレインとの間に接続される。
PMOSトランジスタMP1のドレインは、NMOSトランジスタMN1のドレインと接続される。PMOSトランジスタMP1のソースは、電源端子に接続される。PMOSトランジスタMP1のゲートは、PMOSトランジスタMP2のドレインと接続される。PMOSトランジスタMP2のドレインは、NMOSトランジスタMN2のドレインと接続される。PMOSトランジスタMP2のソースは、電源端子に接続される。PMOSトランジスタMP2のゲートは、PMOSトランジスタMP1のドレインと接続される。
デジタル制御発振器13aは、デジタル制御発振器の負荷部分に能動負荷回路を採用したものであり、デジタル制御発振器13と同じ動作を行うことができる。
続いて、デジタル制御発振器13の動作特性について説明する。まず、図4に実施の形態1にかかるデジタル制御発振器13の動作電流Isと出力信号Foutの振幅との関係を示すグラフを示す。図4に示すように、デジタル制御発振器13は、動作電流Isの増加に応じて振幅が大きくなる。そして、動作電流Isが所定の大きさに達した以降は、振幅の増加は飽和状態となり、高調波成分が増加する。
次いで、図5に実施の形態1にかかるデジタル制御発振器13の動作電流Isと出力信号Foutの周波数との関係を示すグラフを示す。図5に示すように、デジタル制御発振器13は、動作電流Isの増加に応じて周波数が上昇する。そして、動作電流Isが所定の大きさに達した以降は、出力信号Foutの周波数は低下に転じる。この周波数の低下は、高調波成分の増加に起因するものである。つまり、周波数が低下に転じる動作電流Isの大きさは、出力信号Foutの振幅が飽和する動作電流Isの大きさと同じである。
次いで、図6に実施の形態1にかかるデジタル制御発振器13の動作電流Isと出力信号Foutの位相雑音との関係を示すグラフを示す。図6に示すように、デジタル制御発振器13は、動作電流Isの増加に応じて位相雑音が減少する。そして、動作電流Isが所定の大きさに達した以降は、出力信号Foutの位相雑音は増加に転じる。この位相雑音の増加は、高調波成分、動作電流に重畳される雑音等の雑音指数の増加に起因するものである。つまり、周波数が低下に転じる動作電流Isの大きさは、出力信号Foutの振幅が飽和する動作電流Isの大きさと同じである。
次いで、図7に実施の形態1にかかるデジタル制御発振器13の電流設定値Isetと動作電流Isの大きさとの関係を示すグラフを示す。図7に示すように、デジタル制御発振器13は、電流設定値の大きさの増加に合わせて動作電流Isが大きくなる。また、動作電流Isは、トランジスタの閾値電圧Vthのバラツキに応じて大きさにバラツキが生じる。より具体的には、NMOSトランジスタMN1、MN2の閾値電圧Vthが低くばらついた場合、動作電流Isが大きくなり、閾値電圧Vthが高くばらついた場合、動作電流Isが小さくなる。これは、NMOSトランジスタMN1、MN2及び可変電流源32の抵抗値がデジタル制御発振器13の消費電流を決定するためである。
図4〜図7で説明したように、デジタル制御発振器13は、電流設定値Isetの大きさに応じて動作電流Isが変化する。また、動作電流Isの変動に応じて出力信号Foutの振幅、周波数、及び、位相雑音が変化する。そこで、図8に実施の形態1にかかる発振器の電流設定値Isetと出力信号Foutの周波数との関係を示すグラフを示す。図8に示すように、デジタル制御発振器13では、動作電流Isの増加に応じて周波数が増加から減少に転じる変化を示す。また、デジタル制御発振器13では、トランジスタのバラツキに応じて動作電流Isの変化の傾き及び大きさが変化するため、トランジスタのバラツキに応じて周波数変化の傾き、最大周波数及び最大周波数となる電流設定値の大きさが変化する。
より具体的には、デジタル制御発振器13では、トランジスタの閾値電圧Vthが低くなるようなバラツキが生じた場合には、出力信号Foutの周波数変化の傾きが大きくなる。また、トランジスタの閾値電圧Vthが低くなるようなバラツキが生じた場合には、最大周波数は低くなり、かつ、最大周波数に対応する電流設定値は小さくなる。一方、デジタル制御発振器13では、トランジスタの閾値電圧Vthが高くなるようなバラツキが生じた場合には、出力信号Foutの周波数変化の傾きが小さくなる。また、トランジスタの閾値電圧Vthが高くなるようなバラツキが生じた場合には、最大周波数は高くなり、かつ、最大周波数に対応する電流設定値は大きくなる。
このように、デジタル制御発振器13では、同じ電流設定値Isetを与えた場合であっても、トランジスタの閾値電圧Vthのバラツキによって出力信号Foutの周波数が異なる。また、デジタル制御発振器13では、異なる2点の電流設定値Iset(例えば、第1の電流設定値P1及び第2の電流設定値P2)を与えた場合、トランジスタの閾値電圧Vthのバラツキによってこの2点間の出力信号Foutの周波数差の大きさに差が生じる。図8に示す例では、第1の電流設定値P1及び第2の電流設定値P2に対応する出力信号Foutの周波数差は、トランジスタの閾値電圧Vthが高い場合には小さくなり、トランジスタの閾値電圧Vthが低い場合には大きくなる。
デジタル制御発振器13では、図8で説明したような周波数差を用いてトランジスタのバラツキ情報を取得する。より具体的には、実施の形態1にかかる制御回路20は、第1の周波数情報として発振回路10の動作電流を第1の電流値に設定した状態の出力信号Foutの周波数を取得し、第2の周波数情報として発振回路10の動作電流を第2の電流値に設定した状態の出力信号の周波数を取得する。そして、実施の形態1にかかる制御回路20は、第1の周波数情報として取得した第1の周波数と第2の周波数情報として取得した第2の周波数との周波数差に基づき発振回路10の発振動作に用いる電流設定値を補正する。なお、制御回路20は、プロセスモニタ21のルックアップテーブルを参照して取得した周波数差に対応するバラツキ情報を取得する。
そこで、図9に、実施の形態1にかかる半導体装置1におけるバラツキ情報の取得及び電流設定値の補正の手順を示すフローチャートを示す。実施の形態1にかかる半導体装置1では、外部からの制御信号CNTを用いた操作、制御回路20を動作させるバラツキ情報取得プログラム(例えば、ファームウェア)、又は、制御回路20に内蔵されたシーケンサ等により図9に示した動作が実現される。
図9に示すように、制御回路20は、バラツキ情報(例えば、プロセス値)の取得処理を開始すると、まず、スイッチSW1を遮断状態とする(ステップS1)。これにより、発振回路10は、デジタル制御発振器13への周波数制御値FCの伝達を遮断する。また、デジタル制御発振器13は、周波数制御値FCの伝達が遮断されることによって周波数調整部31の可変容量が全て無効になる。
続いて、制御回路20は、容量選択値CSをデジタル制御発振器13の発振周波数を最大周波数とする値に設定する(ステップS2)。その後、制御回路20は、電流設定値Isetを第1の電流設定値P1(例えば、4)に設定する(ステップS3)。そして、制御回路20は、カウンタ15によって、第1の周波数f1を第1の周波数情報として取得する(ステップS4)。
続いて、制御回路20は、電流設定値Isetを第2の電流設定値P2(例えば、7)に設定する(ステップS5)。そして、制御回路20は、カウンタ15によって、第2の周波数f2を第2の周波数情報として取得する(ステップS6)。
続いて、制御回路20は、第1の周波数f1と第2の周波数f2との周波数差(f1−f2)の大きさと基準値fwとを比較する(ステップS7)。この基準値fwは、予め設定される値である。そして、ステップS7において、周波数差が基準値fwよりも大きいと判断された場合(ステップS7のNOの枝)、制御回路20は、プロセスモニタ21を参照することなく、初期設定された電流設定値を維持して処理を終了する(ステップS8)。これは、周波数差が基準値fwよりも大きかった場合、周波数差を正しく取得できていない可能性があるためである。
一方、ステップS7において、周波数差が基準値fwよりも小さいと判断された場合(ステップS7のYESの枝)、制御回路20は、プロセスモニタ21を参照して、周波数差に対応したプロセス値をバラツキ情報として取得する(ステップS9)。
その後、制御回路20は、取得したプロセス値に基づき発振回路10の発振動作に用いる電流設定値Isetを補正する(ステップS10)。例えば、プロセス値がトランジスタの閾値電圧Vthが高くばらついていることを示す場合には、電流設定値Isetを初期設定よりも小さくし、閾値電圧Vthが低くばらついていることを示す場合には、電流設定値Isetを初期設定よりも大きくする。そして、制御回路20は、補正後の電流設定値Isetを保持して、処理を終了する(ステップS11)。
また、図9に示したフローチャートに従った動作を行った場合における半導体装置1の動作を示すタイミングチャートを図10に示す。図10に示すように、半導体装置1は、バラツキ情報を取得する場合、まず、容量選択値CSを最小値に設定し、電流設定値Isetを第1の電流設定値(例えば、4)に設定して、デジタル制御発振器13を動作させる。このとき、デジタル制御発振器13が出力する出力信号Foutの周波数は、第1の周波数f1となる。また、制御回路20は、予め設定された期間(例えば、第1の周波数取得期間)の間、電流設定値を維持する。
そして、第1の周波数取得期間が終了すると、制御回路20は、容量選択値CSを最小値で維持したまま、電流設定値Isetを第1の電流設定値から第2の電流設定値(例えば、7)に切り替える。これにより、デジタル制御発振器13が出力する出力信号Foutの周波数は、第1の周波数f1となる。そして、制御回路20は、予め設定された期間(例えば、第2の周波数取得期間)の間、電流設定値を維持する。
上記のような手順により実施の形態1にかかる半導体装置1では、バラツキ情報としてプロセス値を取得するが、このバラツキ情報を取得するタイミングは種々のバリエーションが考えられる。そこで、バラツキ情報及び温度モニタ値の取得タイミングについて以下で説明する。なお、以下の説明では、半導体装置1を送信回路及び受信回路へのローカル信号の生成回路として利用する場合について説明する。そのため、半導体装置1は、発振動作を行う動作状態と発振動作を停止するアイドル状態とを繰り返すものとする。
まず、図11に実施の形態1にかかる半導体装置におけるバラツキ情報の取得動作を行うタイミングを示すタイミングチャートの第1の例を示す。図11に示す第1の例では、電源投入の直後に温度モニタ値を取得し、その後、プロセス値を取得する。その後は、取得した温度モニタ値及びプロセス値を利用して、発振回路10による発振動作を間欠的に繰り返す。
次いで、図12に実施の形態1にかかる半導体装置におけるバラツキ情報の取得動作を行うタイミングを示すタイミングチャートの第2の例を示す。図12に示す第2の例では、発振回路10が発振動作を行う直前に、温度モニタ値とプロセス値とを取得し、取得した温度モニタ値とプロセス値とを利用して発振動作を行う。また、図12に示す第2の例では、発振回路10が発振動作を行う毎に温度モニタ値とプロセス値とを取得する。
次いで、図13に実施の形態1にかかる半導体装置におけるバラツキ情報の取得動作を行うタイミングを示すタイミングチャートの第3の例を示す。図13に示す第3の例は、図11に示した第1の例の温度モニタ値取得処理を省略したものである。また、図14に図14に実施の形態1にかかる半導体装置におけるバラツキ情報の取得動作を行うタイミングを示すタイミングチャートの第4の例を示す。図14に示す第4の例は、図12に示した第2の例の温度モニタ値取得処理を省略したものである。このように、温度モニタ値は、プロセス値を取得する上で必ず取得しなければならないものではない。
上記説明より、実施の形態1にかかる半導体装置1では、制御回路20が、2つの異なる動作電流でデジタル制御発振器13を動作させ、動作電流を変化させた場合のデジタル制御発振器13の出力信号Foutの周波数差を取得する。そして、制御回路20は、取得した周波数差に対応するプロセス値をプロセスモニタ21のテーブル情報から取得する。これにより、実施の形態1にかかる半導体装置1は、モニタ回路等を別途設けることなく、製造バラツキに関する情報を取得し、取得したバラツキ情報に基づき各種補正処理を行うことができる。
ここで、半導体装置の製造バラツキ情報を取得する他の方法について検討する。半導体装置の製造バラツキ情報を得る場合、例えば、リングオシレータ等の発振回路を半導体基板上に形成しておき、当該リングオシレータの発振周波数からトランジスタ等の回路素子の製造バラツキの大きさを判断することが考えられる。しかしながら、この場合、リングオシレータがノイズ源となり、本来機能回路として利用したい発振回路10のノイズ特性が悪化する問題が生じる。また、特許文献1のように、電圧発振器等の発振器に対して、製造バラツキを反映した補正信号を入力する場合、当該補正信号が出力信号に対するノイズ源となり、やはり発振回路10のノイズ特性を悪化させる問題が生じる。また、リングオシレータや補正回路を別途設けた場合、回路面積が大きくなる問題が発生する。
一方、実施の形態1にかかる半導体装置1では、実際の動作に利用する発振回路10の出力信号Foutの周波数に基づき回路を構成する回路素子のバラツキ量を把握できる。そのため、実施の形態1にかかる半導体装置1では、回路面積が増大する問題は発生しない。
また、実施の形態1にかかる半導体装置1では、プロセス値を取得する際に利用する制御信号と、実際に発振回路10を動作させるときに利用する制御信号が同じ制御信号である。より具体的には、実施の形態1にかかる半導体装置1では、プロセス値を取得する際には、実際に発振回路10を動作させる時に利用する制御信号(例えば、容量選択値CS及び電流設定値Iset)の値を予め決められた値にするのみである。そのため、発振回路10の動作条件をプロセス値に基づき補正する場合においても、発振回路10に与える信号の数に変化はなく、出力信号Foutのノイズ特性を良好に維持することができる。
また、実施の形態1にかかる半導体装置1では、制御回路20において取得した周波数差に基づきプロセス値を把握するが、このとき追加されるのは、テーブル情報を含むプロセスモニタ21のみである。また、テーブル情報は、周波数差とプロセス値の対応を示す簡易なものである。そのため、実施の形態1にかかる半導体装置1では、例えばプロセスモニタ21は、ファームウェア等を記憶する内蔵メモリ等の記憶装置の一部を利用することで、回路面積の増加を伴うことなく実現できる。
また、製造プロセス、製品シリーズが異なる場合、回路素子のバラツキ量と出力信号Foutの周波数差との関係が異なることがある。しかし、出力信号Foutの周波数差と、回路素子のバラツキ量との関係は、設計段階或いは製品評価時点で把握することが可能である。そのため、テーブル情報を製品毎に書き換えることで、製品毎の出力信号Foutの最適化を実施することが可能である。また、このようなテーブル情報の書き換えのみで、多品種の最適化に適用できるため、実施の形態1にかかる半導体装置1によるバラツキ情報の取得方法を採用した製品では開発期間を短縮することができる。
また、実施の形態1にかかる半導体装置1では、発振回路10の出力に接続される回路がプロセス値取得処理時と実際の動作時とにおいて変わらない。そのため、取得したプロセス値に基づき補正を精度良く実際の動作に反映することができる。
また、実施の形態1にかかる半導体装置1では、取得したプロセス値に基づき実際の発振動作に用いる電流設定値Isetを補正することで、発振回路10の出力特性を良好に維持することができる。
さらに、実施の形態1にかかる半導体装置1では、回路素子にバラツキが生じても当該バラツキ量に応じて制御信号の値を補正することで回路特性を良好に維持することが可能である。そのため、回路素子のバラツキを考慮した設計時に考慮するバラツキ余裕度を最小限にとどめることができ、回路面積の削減及び消費電流の削減を実現することができる。
実施の形態2
実施の形態2では、制御回路において取得する周波数情報として容量選択値CSを利用する例について説明する。実施の形態2にかかる半導体装置2は、発振回路の出力信号Foutの周波数が設定した周波数となるようなデジタル制御発振器13の容量値を自動的に選択する自動帯域選択(ABS:Auto Band Selection)機能を有する。実施の形態2では、このABS機能を利用して周波数情報を得る。なお、実施の形態2の説明において、実施の形態1で説明した構成要素については、実施の形態1と同じ符号を付して説明を省略する。
実施の形態2にかかる半導体装置2のブロック図を図15に示す。図15に示すように、実施の形態2にかかる半導体装置2は、実施の形態1にかかる制御回路20に代えて制御回路41を有し、発振回路10に代えて発振回路40を有する。
発振回路40は、発振回路10のスイッチ回路SW1及びカウンタ15を削除し、フィルタ回路12とデジタル制御発振器13とを直接接続したものである。また、発振回路40は、制御回路41に基準信号Frefと帰還信号Ffbとを出力する。
また、発振回路40のデジタル制御発振器13は、実施の形態1と同様に可変容量(例えば、周波数帯域設定部30及び周波数調整部31)を有し、可変容量の容量値に応じて出力信号の周波数が設定される。
制御回路41は、制御回路20にABS機能及びABS機能を利用した周波数情報の取得機能を有する。より具体的には、制御回路41は、ABS機能を用いて、事前に決定した周波数帯でデジタル制御発振器13が発振動作を行えるように容量選択値CSの値を調節する。このとき、制御回路41は、基準信号Frefと帰還信号Ffbの位相差に基づき発振回路40のロック状態を検知し、発振回路40がロック状態となったときの容量選択値CSを周波数情報として取得する。
また、制御回路41は、周波数情報を取得する場合、デジタル制御発振器13の動作電流を第1の電流値に設定した状態の出力信号Frefの周波数に関する第1の周波数情報と、動作電流を第2の電流値に設定した状態の前記出力信号の周波数に関する第2の周波数情報と、を取得する。このとき、制御回路41は、可変容量の容量値を指定する容量選択値CSを出力する。そして、制御回路41は、出力信号Foutの周波数の目標値を設定し、かつ、動作電流を第1の電流値に設定した状態で発振回路40に出力信号Foutの生成を開始させ、出力信号Foutの周波数が目標値となるように容量選択値CSを調整し、出力信号の周波数が目標値となった状態における容量選択値CSを第1の周波数情報として取得する。また、制御回路41は、動作電流を第2の電流値に設定した状態で発振回路40に出力信号Foutの生成を開始させ、出力信号Foutの周波数が目標値となるように容量選択値CSを調整し、出力信号の周波数が目標値となった状態における容量選択値CSを第2の周波数情報として取得する。その後、制御回路41は、第1の周波数情報として取得した第1の容量選択値b1と第2の周波数情報として取得した第2の容量選択値b2との差分値に基づきトランジスタのバラツキ情報(例えば、プロセス値)をプロセスモニタ21から取得する。制御回路41は、取得したバラツキ情報に基づき発振回路の発振動作に用いる電流設定値Isetを補正する。
続いて、実施の形態2にかかる半導体装置2の動作について説明する。図16に実施の形態2にかかる半導体装置2におけるバラツキ情報の取得及び電流設定値の補正の手順を示すフローチャートを示す。実施の形態2にかかる半導体装置2では、外部からの制御信号CNTを用いた操作、制御回路41を動作させるバラツキ情報取得プログラム(例えば、ファームウェア)、又は、制御回路41に内蔵されたシーケンサ等により図16に示した動作が実現される。
図16に示すように、制御回路41は、バラツキ情報(例えば、プロセス値)の取得処理を開始すると、まず、発振回路40の出力信号Foutの周波数の目標値(ABS機能により選択するバンド)を決定する(ステップS20)。
続いて、制御回路41は、電流設定値Isetを第1の電流設定値P1(例えば、4)に設定する(ステップS21)。これにより、発振回路40は、第1の電流値の動作電流で動作する状態となる。そして、制御回路41は、ABS機能を用いて出力信号Foutの周波数が目標値に達した状態における容量選択値CS(例えば、第1の容量選択値b1)を第1の周波数情報として取得する(ステップS22)。
続いて、制御回路41は、電流設定値Isetを第2の電流設定値P2(例えば、7)に設定する(ステップS23)。これにより、発振回路40は、第2の電流値の動作電流で動作する状態となる。そして、制御回路41は、ABS機能を用いて、出力信号Foutの周波数が目標値に達した状態における容量選択値CS(例えば、第2の容量選択値b2)を第1の周波数情報として取得する(ステップS24)。
続いて、制御回路41は、第1の容量選択値b1と第2の容量選択値b2との差(b1−b2)の大きさと基準値fwとを比較する(ステップS25)。この基準値fwは、予め設定される値である。そして、ステップS25において、第1の容量選択値b1と第2の容量選択値b2との差が基準値fwよりも大きいと判断された場合(ステップS25のNOの枝)、制御回路41は、プロセスモニタ21を参照することなく、初期設定された電流設定値を維持して処理を終了する(ステップS26)。これは、第1の容量選択値b1と第2の容量選択値b2との差が基準値fwよりも大きかった場合、差を正しく取得できていない可能性があるためである。
一方、ステップS25において、第1の容量選択値b1と第2の容量選択値b2との差が基準値fwよりも小さいと判断された場合(ステップS25のYESの枝)、制御回路41は、プロセスモニタ21を参照して、第1の容量選択値b1と第2の容量選択値b2との差に対応したプロセス値をバラツキ情報として取得する(ステップS27)。
その後、制御回路41は、取得したプロセス値に基づき発振回路40の発振動作に用いる電流設定値Isetを補正する(ステップS28)。例えば、プロセス値がトランジスタの閾値電圧Vthが高くばらついていることを示す場合には、電流設定値Isetを初期設定よりも小さくし、閾値電圧Vthが低くばらついていることを示す場合には、電流設定値Isetを初期設定よりも大きくする。そして、制御回路41は、補正後の電流設定値Isetを保持して、処理を終了する(ステップS29)。
また、図16に示したフローチャートに従った動作を行った場合における半導体装置2の動作を示すタイミングチャートを図17に示す。図17に示すように、半導体装置2は、バラツキ情報を取得する場合、まず、選択するバンドを決定し、電流設定値Isetを第1の電流設定値(例えば、4)に設定して、発振回路40を動作させる。このとき、発振回路40が出力する出力信号Foutの周波数は、選択したバンドの周波数(目標値)となり、この状態で容量選択値CS(第1の容量選択値b1)が決定される。また、制御回路41は、予め設定された期間(例えば、第1のABS処理期間)の間、電流設定値を維持する。
そして、第1のABS処理期間が終了すると、制御回路40は、選択したバンドを維持したまま、電流設定値Isetを第1の電流設定値から第2の電流設定値(例えば、7)に切り替える。そして、制御回路41は、再度ABS機能により、発振回路40が出力する出力信号Foutの周波数が目標値となるように容量選択値CSの値を調整する。これにより、第2のABS処理期間において第2の動作電流値に対応した容量選択値CS(第2の容量選択値b2)が決定される。
上記説明より、実施の形態2にかかる半導体装置2では、周波数情報として、ABS機能を用いて決定される2つの容量選択値を用いた。このように、周波数情報は、出力信号Foutの周波数以外の情報を用いることができる。つまり、バラツキ情報を参照するために用いられる周波数情報は、デジタル制御発振器13の動作電流の違いに応じて差が生じる情報であれば良く、種々の情報が利用可能である。
また、実施の形態2にかかる半導体装置2では、カウンタ15を用いる必要がないため、回路規模を削減することができる。
また、ABS機能は、半導体装置2の実際の動作で用いられる機能であり、バラツキ情報の取得のために別途も受けられる機能ではないため、実施の形態2にかかるバラツキ情報取得方法を利用しても設計期間、回路面積に関するデメリットはない。
実施の形態3
実施の形態3では、電流設定値Isetをバラツキ情報として利用する実施例について説明する。デジタル制御発振器13の出力信号Foutの特性は、図4〜図6に示すように、周波数が最大周波数となる状態において、振幅が飽和し、かつ、位相雑音が最も小さくなる状態となる。そのため、実施の形態3では、出力信号Foutの周波数が最大となる動作電流Isとなる電流設定値Isetを計測し、計測により導き出された電流設定値Isetの大きさを予め決定された基準となる基準電流設定値との差分からトランジスタのバラツキ情報を得る。
実施の形態3にかかる半導体装置3のブロック図を図18に示す。図18に示すように、半導体装置3は、実施の形態1にかかる半導体装置1の制御回路20を制御回路50に置き換え、プロセスモニタ21及び温度モニタ22を削除したものである。なお、実施の形態3の説明において、実施の形態1において説明した構成要素と同じものについては、実施の形態1と同じ符号を付して説明を省略する。
制御回路50は、処理サイクル毎に電流設定値を増加させ、前サイクルにおいて取得された出力信号の周波数を第1の周波数情報として取得し、現サイクルにおいて取得された出力信号の周波数を第2の周波数情報として取得する。そして、制御回路50は、第1の周波数情報として取得した第1の周波数に対して第2の周波数情報として取得した第2の周波数が低下した場合、前サイクルにおいて利用した電流設定値を発振回路の発振動作に用いる。また、制御回路50は、発振動作に用いる電流設定値Isetをバラツキ情報として取得する。なお、本実施の形態では、制御回路50は、電流設定値を動作電流の最小値に設定して、処理サイクルの最初のサイクルを行う。また、制御回路50は、周波数情報を取得する期間は、容量選択値CSによりデジタル制御発振器13の発振周波数を最大値とする。
続いて、実施の形態3にかかる半導体装置3の動作について説明する。図19に、実施の形態3にかかる半導体装置3におけるバラツキ情報の取得及び電流設定値の補正の手順を示すフローチャートを示す。実施の形態3にかかる半導体装置3では、外部からの制御信号CNTを用いた操作、制御回路50を動作させるバラツキ情報取得プログラム(例えば、ファームウェア)、又は、制御回路50に内蔵されたシーケンサ等により図19に示した動作が実現される。
図19に示すように、制御回路50は、バラツキ情報(例えば、プロセス値)の取得処理を開始すると、まず、スイッチSW1を遮断状態とする(ステップS31)。これにより、発振回路50は、デジタル制御発振器13への周波数制御値FCの伝達を遮断する。また、デジタル制御発振器13は、周波数制御値FCの伝達が遮断されることによって周波数調整部31の可変容量が全て無効になる。
続いて、制御回路50は、容量選択値CSをデジタル制御発振器13の発振周波数を最大周波数とする値に設定する(ステップS32)。その後、制御回路50は、電流設定値Isetを最小値(例えば、1)に設定する(ステップS33)。そして、制御回路50は、カウンタ15によって、第1の周波数f1を第1の周波数情報として取得する(ステップS34)。
続いて、制御回路50は、電流設定値Isetを1つ増加させた値に設定する(ステップS3)。そして、制御回路50は、カウンタ15によって、第2の周波数f2を第2の周波数情報として取得する(ステップS36)。
続いて、制御回路50は、第1の周波数f1と第2の周波数f2との周波数差(f1−f2)に基づき、出力信号Foutの周波数が低下したか否かを判断する(ステップS37)。そして、ステップS37において、出力信号Foutの周波数が増加していると判断された場合(ステップS37のNOの枝)、制御回路50は、現サイクルの第2の周波数f2を次サイクルの第1の周波数f1とする(ステップS38)。そして、再度、電流設定値を1つ増加した値に設定し(ステップS35)。現サイクルの出力信号Foutの周波数を第2の周波数f2として取得する(ステップS36)。そして、このステップS35からステップS38の処理サイクルを、出力信号Foutの周波数が低下したと判断されるまで繰り返す(ステップS37)。
そして、ステップS37において、出力信号Foutの周波数が低下したと判断された場合(ステップS37のYESの枝)、制御回路50は、ステップS35で設定した動作電流値を1減少させた動作電流値を最終的な動作電流値として保持し(ステップS39)、処理を終了する。
その後、制御回路50は、取得した電流設定値と、予め設定された基準電流設定値との差分に基づきバラツキ情報を取得することができる。なお、実施の形態3では、図19で示したフローチャートの手順により取得された電流設定値Isetがそのまま補正後の動作電流値となる。
ここで、実施の形態3にかかる半導体装置におけるバラツキ情報の取得動作中の電流設定値と出力信号の周波数の変化を示すグラフを図20に示す。図20に示すように、動作電流値の増加に応じて出力信号Foutの周波数は上昇する。そして、動作電流値がnからn+1に変化した時点で出力信号Foutの周波数は低下する。つまり、制御回路50は、動作電流値をnからn+1に変化させたことにより生じる出力信号Foutの周波数の低下に応じて、周波数情報の取得処理を終了する。
また、図19に示したフローチャートに従った動作を行った場合における半導体装置3の動作を示すタイミングチャートを図21に示す。図21に示すように、半導体装置3は、バラツキ情報を取得する場合、まず、容量選択値CSを最小値に設定し、電流設定値Isetを最小値に設定して、デジタル制御発振器13を動作させる。このとき、デジタル制御発振器13が出力する出力信号Foutの周波数は、第1の周波数f1となる。また、制御回路50は、一定の期間、電流設定値を維持して出力信号Foutの周波数を取得する。
そして、第1の周波数取得期間が終了後に、制御回路50は、容量選択値CSを最小値で維持したまま、電流設定値Isetを1つ増加させる。これにより、デジタル制御発振器13が出力する出力信号Foutの周波数は、第2の周波数f2となる。そして、制御回路50は、出力信号Foutの周波数が低下するまで電流設定値Isetを増加させ、出力信号Foutの周波数が低下に転じた電流設定値よりも1つ小さな値の電流設定値を最終的な電流設定値とする。
上記説明より、実施の形態3にかかる半導体装置3では、出力信号Foutの周波数が増加から低下に転じるまで電流設定値を徐々に変化させることで、出力信号Foutの振幅及び位相雑音が最も良好な特性となる電流設定値を決定する。そして、実施の形態3では、決定された電流設定値と予め設定された基準電流設定値との差分の大きさに基づきトランジスタのバラツキ情報を取得することができる。
また、実施の形態3にかかる半導体装置3では、プロセスモニタ21を用いることなく、最適な電流設定値を決定することができる。このように、実施の形態3にかかる半導体装置3では、プロセスモニタ21を用いる必要がないため、回路面積を削減することができる。
また、実施の形態3にかかる半導体装置3では、周波数情報を取得する時点で発振回路10が最適に動作しうる電流設定値を決定することができる。つまり、実施の形態3にかかる半導体装置3では、温度モニタを用いることなく温度の情報を加味した最適な電流設定値を決定することができる。実施の形態3にかかる半導体装置3は、半導体装置3の動作特性を温度対する追従性を高めることができる。
実施の形態4
実施の形態4では、実施の形態1にかかる半導体装置1において取得したバラツキ情報を用いて他の回路の特性を補正する実施例について説明する。そこで、実施の形態4にかかる半導体装置4のブロック図を図22に示す。図22に示す半導体装置4は、無線回路RF及びベースバンド回路BBを有する。また、図4では、半導体装置4に付随して設けられるアンテナANT、アンテナスイッチSWant及び外部発振器TCXOを示した。
無線回路RFは、アンテナを介して得た無線信号をベースバンド信号に復調する復調処理と、ベースバンド回路BBから出力された送信データを無線信号に変調する変調処理と、を行う。ベースバンド回路BBは、ベースバンド信号に対する復号処理と、送信データに対する符号処理と、を行う。なお、ベースバンド回路BBは、無線回路RFに対する制御信号CNTを出力する。
無線回路RFは、送信側ローカル信号生成回路1a、送信側ローカル信号生成回路1b受信回路60、送信回路80を有する。なお、受信側ローカル信号生成回路1a及び送信側ローカル信号生成回路1bは、実施の形態1にかかる半導体装置1の回路ブロックを含む。図22では、受信側ローカル信号生成回路1aに含まれる回路ブロックの符号として、実施の形態1にかかる半導体装置1の回路ブロックと同じ符号にaを加えたものを用いた。また、送信側ローカル信号生成回路1bに含まれる回路ブロックの符号として、実施の形態1にかかる半導体装置1の回路ブロックと同じ符号にbを加えたものを用いた。なお、半導体装置4では、発振回路10a、10bは、外部発振器TCXOが出力する信号を基準信号Frefとして利用する。
受信側ローカル信号生成回路1aは、実施の形態1にかかる半導体装置1の動作によってバラツキ情報を取得する。このバラツキ情報は、制御回路20aが取得する。そして、制御回路20aは、取得したバラツキ情報を受信回路60に与える。また、受信側ローカル信号生成回路1aの発振回路10aは、出力信号Foutをローカル信号として受信回路60に与える。
送信側ローカル信号生成回路1bは、実施の形態1にかかる半導体装置1の動作によってバラツキ情報を取得する。このバラツキ情報は、制御回路20bが取得する。そして、制御回路20bは、取得したバラツキ情報を送信回路80に与える。また、送信側ローカル信号生成回路1bの発振回路10bは、出力信号Foutをローカル信号として送信回路80に与える。
受信回路60は、ローノイズアンプ61、位相シフタ62、ミキサ63、64、フィルタ回路65、66、可変ゲインアンプ67、68、デコーダ70〜74を有する。
ローノイズアンプ61は、アンテナANTを介して得られた無線信号を増幅して後段回路に伝達する。デコーダ70は、受信側ローカル信号生成回路1aの制御回路20aから与えられるバラツキ情報をデコードしてローノイズアンプ61に対する補正信号を生成する。
位相シフタ62は、受信側ローカル信号生成回路1aの発振回路10aが出力するローカル信号の位相をシフトさせてミキサ63及びミキサ64に与える。この位相シフタ62は、出力信号FoutからI信号とQ信号を生成する。デコーダ72は、受信側ローカル信号生成回路1aの制御回路20aから与えられるバラツキ情報をデコードして位相シフタ62に対する補正信号を生成する。
ミキサ63及びミキサ64は、ローノイズアンプ61から出力された無線信号をI信号及びQ信号を用いて復調する。デコーダ71は、受信側ローカル信号生成回路1aの制御回路20aから与えられるバラツキ情報をデコードしてミキサ63及びミキサ64に対する補正信号を生成する。
フィルタ回路65及びフィルタ回路66は、ミキサ63及びミキサ64で復調された信号に含まれるノイズ成分を除去する。デコーダ73は、受信側ローカル信号生成回路1aの制御回路20aから与えられるバラツキ情報をデコードしてフィルタ回路65及びフィルタ回路66に対する補正信号を生成する。
可変ゲインアンプ67及び可変ゲインアンプ68は、フィルタ回路65及びフィルタ回路66から出力された信号の振幅を所定の振幅に増幅して、ベースバンド回路BBに出力する。デコーダ74は、受信側ローカル信号生成回路1aの制御回路20aから与えられるバラツキ情報をデコードして可変ゲインアンプ67及び可変ゲインアンプ68に対する補正信号を生成する。
送信回路80は、フィルタ回路81、92、位相シフタ83、ミキサ84、85、加算器86、パワーアンプ87、デコーダ90〜93を有する。
フィルタ回路81は、ベースバンド回路BBから入力される送信データのノイズ成分を除去する。デコーダ93は、受信側ローカル信号生成回路1bの制御回路20bから与えられるバラツキ情報をデコードしてフィルタ回路81及びフィルタ回路82に対する補正信号を生成する。
位相シフタ83は、送信側ローカル信号生成回路1bの発振回路10bが出力するローカル信号の位相をシフトさせてミキサ84及びミキサ85に与える。この位相シフタ83は、出力信号FoutからI信号とQ信号を生成する。デコーダ92は、送信側ローカル信号生成回路1bの制御回路20bから与えられるバラツキ情報をデコードして位相シフタ83に対する補正信号を生成する。
ミキサ84及びミキサ85は、フィルタ回路81及びフィルタ回路82を介して得られる送信データをI信号及びQ信号を用いて変調して送信信号を生成する。また、加算器86は、ミキサ84及びミキサ85から出力される送信信号を合成してパワーアンプ87に出力する。デコーダ91は、送信側ローカル信号生成回路1bの制御回路20bから与えられるバラツキ情報をデコードしてミキサ84、85及び加算器86に対する補正信号を生成する。
パワーアンプ87は、加算器86が出力した信号を増幅してアンテナANTを駆動する。デコーダ90は、送信側ローカル信号生成回路1bの制御回路20bから与えられるバラツキ情報をデコードしてパワーアンプ87に対する補正信号を生成する。
実施の形態4にかかる半導体装置4では、機能の異なる複数の回路を有する。これら複数の回路は、それぞれ回路素子のバラツキに対して変動する回路特性が異なる。そのため、半導体装置4では、回路の種類に応じて補正回路(例えば、複数のデコーダ)を設け、当該複数のデコーダを用いて1つのバラツキ情報から対応する回路に対する補正信号を個別に生成する。これにより、半導体装置4では、受信側ローカル信号生成回路1a及び送信側ローカル信号生成回路1bで取得されたバラツキ情報により異なる補正要素を有する複数の回路の特性を補正することができる。
このように、実施の形態1〜実施の形態3にかかる半導体装置におけるバラツキ情報の取得方法を用いてバラツキ情報を取得することで、半導体装置内の他の回路ブロックに対する補正処理を行うことができる。一方、単に回路素子のバラツキを補正するのみのバラツキ抑制方法を採用した場合は、補正対象の回路の特性しか補正することができず、複数の回路がある場合は回路毎にバラツキ検出手段及び補正手段を設けなければならず回路面積が大きくなる問題が発生する。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
1〜4 半導体装置
1a 受信側ローカル信号生成回路
1b 送信側ローカル信号生成回路
10、10a、10b、40 発振回路
11、11a、11b 位相比較器
12、12a、12b フィルタ回路
13 デジタル制御発振器
14 分周器
15 カウンタ
20、41、50 制御回路
21 プロセスモニタ
22 温度モニタ
30 周波数帯域設定部
31 周波数調整部
32 可変電流源
60 受信回路
61 ローノイズアンプ
62、83 位相シフタ
63、64、84、85 ミキサ
65、66、81、82 フィルタ回路
67、68 可変ゲインアンプ
70〜74、90〜93 デコーダ
80 送信回路
86 加算器
87 パワーアンプ
SW1 スイッチ回路
SWc1〜SWcm、SWf1〜SWfn、SWi1〜SWik スイッチ
Cc1a〜Ccma、Cc1b〜Ccmb コンデンサ
Cf1a〜Cfna、Cf1b〜Cfnb コンデンサ
R1〜Rk 抵抗
MNi1〜MNik NMOSトランジスタ
CS 容量選択値
FC 周波数制御値
Iset 電流設定値
Fout 出力信号
RF 無線回路
BB ベースバンド回路
TCXO 外部発振器
SWant アンテナスイッチ
ANT アンテナ

Claims (10)

  1. 所定の周波数を有する出力信号を出力する発振回路と、
    前記発振回路の動作電流を第1の電流値と第2の電流値との間で切り替える電流設定値を出力する制御回路と、
    前記動作電流を前記第1の電流値に設定した状態の前記出力信号の周波数に関する第1の周波数情報と、前記動作電流を前記第2の電流値に設定した状態の前記出力信号の周波数に関する第2の周波数情報と、の差分値と、前記発振回路を構成する回路素子のバラツキ量と、の関係を対応づけたテーブル情報を有するルックアップテーブルと、を有し、
    前記制御回路は、
    前記第1の周波数情報と前記第2の周波数情報と、を取得し、
    前記ルックアップテーブルを参照して前記第1の周波数情報と前記第2の周波数情報との前記差分値に対応した前記回路素子の製造バラツキ情報を取得し、
    取得した前記製造バラツキ情報に応じて前記発振回路の発振動作に用いる前記電流設定値を補正する半導体装置。
  2. 前記制御回路は、前記製造バラツキ情報に基づき前記発振回路の発振動作に用いる前記電流設定値を補正する請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1の周波数情報は、前記動作電流を前記第1の電流値に設定した状態の前記出力信号の周波数であり、
    前記第2の周波数情報は、前記動作電流を前記第2の電流値に設定した状態の前記出力信号の周波数であり、
    前記制御回路は、前記第1の周波数情報として取得した第1の周波数と前記第2の周波数情報として取得した第2の周波数との周波数差に基づき前記発振回路の発振動作に用いる前記電流設定値を補正する請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記発振回路は、可変容量を有し、前記可変容量の容量値に応じて前記出力信号の周波数が設定され、
    前記制御回路は、前記可変容量の容量値を指定する容量選択値を出力し、前記第1の周波数情報及び前記第2の周波数情報を取得する期間は、前記可変容量の容量値を前記出力信号の周波数が最大となる値に設定する請求項1に記載の半導体装置。
  5. 前記発振回路は、
    基準信号と、前記出力信号から生成した帰還信号と、の位相差に応じた大きさを有する位相差検出値を出力する位相差比較器と、
    前記位相差検出値に対してフィルタ処理を施して周波数制御値を生成するフィルタ回路と、
    前記周波数制御値に応じて前記出力信号の周波数を制御する発振器と、
    前記フィルタ回路と前記発振器との間に設けられるスイッチ回路と、
    前記出力信号を分周して前記帰還信号を生成する分周回路と、を有し、
    前記制御回路は、前記第1の周波数情報及び前記第2の周波数情報を取得する期間は、前記スイッチ回路を遮断状態として前記発振器への前記周波数制御値の伝達を遮断する請求項1に記載の半導体装置。
  6. 前記発振回路は、可変容量を有し、前記可変容量の容量値に応じて前記出力信号の周波数が設定され、
    前記制御回路は、
    前記可変容量の容量値を指定する容量選択値を出力し、
    前記出力信号の周波数の目標値を設定し、かつ、前記動作電流を前記第1の電流値に設定した状態で前記発振回路に前記出力信号の生成を開始させ、前記出力信号の周波数が前記目標値となるように前記容量選択値を調整し、前記出力信号の周波数が前記目標値となった状態における前記容量選択値を前記第1の周波数情報として取得し、
    前記動作電流を前記第2の電流値に設定した状態で前記発振回路に前記出力信号の生成を開始させ、前記出力信号の周波数が前記目標値となるように前記容量選択値を調整し、前記出力信号の周波数が前記目標値となった状態における前記容量選択値を前記第2の周波数情報として取得し、
    前記第1の周波数情報として取得した第1の容量選択値と前記第2の周波数情報として取得した第2の容量選択値との差分値に基づき前記発振回路の発振動作に用いる前記電流設定値を補正する請求項1に記載の半導体装置。
  7. 前記ルックアップテーブルは、複数の前記テーブル情報を有し、前記半導体装置と同一基板上に形成された温度センサ、又は、外部から取得した温度情報に基づき、利用する前記テーブル情報を切り替える請求項に記載の半導体装置。
  8. 前記出力信号の周波数を計測するカウンタを有する請求項1に記載の半導体装置。
  9. 前記発振回路が出力する前記出力信号を用いて復調処理を行う受信回路と、
    前記発振回路が出力する前記出力信号を用いて変調処理を行う送信回路と、を有し、
    前記受信回路と、前記送信回路は、それぞれ前記制御回路が取得した前記製造バラツキ情報に基づき自回路に対する補正信号を生成する補正回路を有する請求項1に記載の半導体装置。
  10. 所定の周波数を有する出力信号を発振する発振回路と、
    前記発振回路の動作電流を第1の電流値と第2の電流値との間で切り替える電流設定値を出力する制御回路と、前記動作電流を前記第1の電流値に設定した状態の前記出力信号の周波数に関する第1の周波数情報と、前記動作電流を前記第2の電流値に設定した状態の前記出力信号の周波数に関する第2の周波数情報と、の差分値と、前記発振回路を構成する回路素子のバラツキ量と、の関係を対応づけたテーブル情報を有するルックアップテーブルと、を有する半導体装置においてトランジスタの製造バラツキ情報を取得するバラツキ情報取得プログラムであって、
    前記制御回路に
    前記動作電流を前記第1の電流値に設定した状態の前記出力信号の周波数に関する第1の周波数情報を取得させ、
    前記動作電流を前記第2の電流値に設定した状態の前記出力信号の周波数に関する第2の周波数情報を取得させ、
    前記ルックアップテーブルを参照して前記第1の周波数情報と前記第2の周波数情報との前記差分値に対応した前記回路素子の前記製造バラツキ情報を取得し、
    取得した前記製造バラツキ情報に応じて前記発振回路の発振動作に用いる前記電流設定値を補正するバラツキ情報取得プログラム。
JP2012082768A 2012-03-30 2012-03-30 半導体装置及びバラツキ情報取得プログラム Active JP5727961B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012082768A JP5727961B2 (ja) 2012-03-30 2012-03-30 半導体装置及びバラツキ情報取得プログラム
US13/783,329 US9094021B2 (en) 2012-03-30 2013-03-03 Semiconductor device and variation information obtaining program
TW102108622A TWI594578B (zh) 2012-03-30 2013-03-12 半導體裝置及電腦可讀取媒體
CN2013101092400A CN103368564A (zh) 2012-03-30 2013-03-29 半导体装置以及变化信息获得程序

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012082768A JP5727961B2 (ja) 2012-03-30 2012-03-30 半導体装置及びバラツキ情報取得プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013214798A JP2013214798A (ja) 2013-10-17
JP5727961B2 true JP5727961B2 (ja) 2015-06-03

Family

ID=49234120

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012082768A Active JP5727961B2 (ja) 2012-03-30 2012-03-30 半導体装置及びバラツキ情報取得プログラム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9094021B2 (ja)
JP (1) JP5727961B2 (ja)
CN (1) CN103368564A (ja)
TW (1) TWI594578B (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6285457B2 (ja) * 2013-11-07 2018-02-28 株式会社日立製作所 共振器、位相同期回路及び半導体集積回路装置
US10366867B2 (en) 2016-08-19 2019-07-30 Applied Materials, Inc. Temperature measurement for substrate carrier using a heater element array
CN110212913B (zh) * 2019-06-24 2020-04-17 广东高云半导体科技股份有限公司 锁相环及其压控振荡器的校准方法
EP3836401A1 (en) * 2019-12-10 2021-06-16 NXP USA, Inc. Frequency synthesizer with phase noise temperature compensation, communication unit and method therefor
JP2022052507A (ja) * 2020-09-23 2022-04-04 キオクシア株式会社 半導体集積回路、電子機器、および周波数検知方法

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5952892A (en) * 1997-09-29 1999-09-14 Lsi Logic Corporation Low-gain, low-jitter voltage controlled oscillator circuit
US6770949B1 (en) * 1998-08-31 2004-08-03 Lightspeed Semiconductor Corporation One-mask customizable phase-locked loop
JP4270339B2 (ja) * 2000-12-27 2009-05-27 富士通株式会社 Pll回路及びこれに用いられる自動バイアス調整回路
JP2002359289A (ja) 2001-03-29 2002-12-13 Mitsubishi Electric Corp プロセスモニタ回路を備えた半導体装置、その試験方法、並びにその製造方法
US6680655B2 (en) * 2001-08-01 2004-01-20 Sige Semiconductor Inc. Automatic gain control for a voltage controlled oscillator
JP3808338B2 (ja) * 2001-08-30 2006-08-09 株式会社ルネサステクノロジ 位相同期回路
US6683502B1 (en) * 2002-03-12 2004-01-27 Xilinx, Inc. Process compensated phase locked loop
US7095288B2 (en) * 2002-07-26 2006-08-22 Mstar Semiconductor, Inc. Logic system with adaptive supply voltage control
JP2005311945A (ja) * 2004-04-26 2005-11-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd Pll回路、無線通信装置及び発振周波数制御方法
JP2007251228A (ja) 2006-03-13 2007-09-27 Toshiba Corp 電圧制御発振器、動作電流調整装置、および、電圧制御発振器の動作電流調整方法
JP4991193B2 (ja) * 2006-07-04 2012-08-01 株式会社日立製作所 周波数可変発振器
JP2008072166A (ja) * 2006-09-12 2008-03-27 Sony Corp 位相同期回路および電子機器
JP4866707B2 (ja) 2006-11-10 2012-02-01 パナソニック株式会社 Pll回路及び信号送受信システム
WO2008146433A1 (ja) * 2007-05-30 2008-12-04 Panasonic Corporation スペクトラム拡散制御pll回路及びそのスタートアップ方法
JP4740905B2 (ja) * 2007-07-13 2011-08-03 パナソニック株式会社 Adpll周波数シンセサイザ
JP4625849B2 (ja) * 2008-02-25 2011-02-02 株式会社東芝 発振器制御装置
JP5254144B2 (ja) * 2009-07-15 2013-08-07 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体集積回路装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20130257547A1 (en) 2013-10-03
CN103368564A (zh) 2013-10-23
JP2013214798A (ja) 2013-10-17
TWI594578B (zh) 2017-08-01
US9094021B2 (en) 2015-07-28
TW201351886A (zh) 2013-12-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5727961B2 (ja) 半導体装置及びバラツキ情報取得プログラム
US7719374B2 (en) Oscillator signal stabilization
US7979038B2 (en) PLL modulation circuit, radio transmission device, and radio communication device
JP5975912B2 (ja) 高周波信号処理装置
JP2005094282A (ja) 通信用半導体集積回路
TW200935720A (en) Method and apparatus for compensating for tuning nonlinearity of an oscillator
US20110053537A1 (en) Frequency modulation receiver with a low power frequency synthesizer
WO2011152881A2 (en) Dynamic voltage-controlled oscillator calibration and selection
US20070146082A1 (en) Frequency synthesizer, wireless communications device, and control method
JP5254144B2 (ja) 半導体集積回路装置
EP3038258A1 (en) Frequency synthesizer and related method for improving power efficiency
JP2012090130A (ja) 半導体装置
JP5069211B2 (ja) 温度補償回路および温度補償方法
JP5813433B2 (ja) 無線機
JP3993471B2 (ja) 周波数変調補正回路
JP2015154394A (ja) Vco回路及び周波数シンセサイザ
JP2013058904A (ja) 位相同期回路及びテレビジョン信号受信回路
JP2005094427A (ja) 通信用半導体集積回路
JP2008271403A (ja) Pll周波数シンセサイザ、受信装置及び送信装置
JP2005020736A (ja) 半導体集積回路装置および携帯端末システム
JP2010045504A (ja) Pll周波数シンセサイザ回路及びその制御方法
US20060148421A1 (en) Method and apparatus for frequency adjustment
JP2014127731A (ja) 半導体装置及びその制御方法
JP2009194683A (ja) Pll回路
JP2010147643A (ja) 位相同期回路におけるループフィルタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140822

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150120

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150317

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150403

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5727961

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350