JP5698536B2 - アフィニティタグが結合した融合コラゲナーゼおよびその製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、膵臓などの臓器から膵島などの細胞(塊)を単離する際に使用されるコラゲナーゼに関するものである。
糖尿病の根治療法として、プロテアーゼにより処理した膵臓から単離される膵島(インスリン産生細胞)を、糖尿病患者の門脈へ点滴にて移植する膵島移植が知られている。本移植法は、移植の際に患者の開腹手術が必要ないため、安全かつ簡便な糖尿病の根治療法として近年注目されている。
膵臓からの膵島の分離は、膵臓をコラゲナーゼと中性金属プロテアーゼにより処理することにより実施されるが、本目的に使用されるコラゲナーゼとしてはクロストリディウム・ヒストリティカム由来のものが特に有効である(非特許文献1、2)。
クロストリディウム・ヒストリティカム由来のコラゲナーゼは、基質特異性の異なる二種類の酵素、コラゲナーゼGおよびコラゲナーゼH、からなることが知られている(非特許文献1、2)。コラゲナーゼGおよびコラゲナーゼHをコードする遺伝子は既に単離されており、両コラゲナーゼ共にアミノ基末端側の触媒部位とカルボキシル末端側のコラーゲン結合部位(以下、「CBD」と称する)からなるマルチドメイン酵素であることが明らかとなっている(非特許文献1、2)。
しかしながら、コラゲナーゼには、クロストリディウム・ヒストリティカムにより産生される場合に、発現されたコラゲナーゼの一部が分解されてしまい(非特許文献2)、これら分解されたコラゲナーゼが混入しているコラゲナーゼで膵臓を処理すると、分離された膵島の質が低下するという問題があった。よって、分解されたコラゲナーゼを可能な限り除去したコラゲナーゼを取得し、このようなコラゲナーゼで膵臓を処理することが、膵島分離の上で望ましい。
ところが、分解されていないコラゲナーゼと、分解されたコラゲナーゼとは、それらの物理化学的性質が似ているため、イオン交換クロマトグラフィや疎水クロマトグラフィなどの方法で、これらコラゲナーゼを分離することが困難であった。
この様な背景の中、クロストリディウム・ヒストリティカム由来のコラゲナーゼにおいて、分解されていないコラゲナーゼを選択的に回収するコラゲナーゼの調製法が所望されていた。
なお、クロストリディウム・ヒストリティカム由来のコラゲナーゼを、大腸菌などを宿主に組換えタンパク質として発現させた場合における、コラゲナーゼの分解については、いまだ報告されていない。
Yoshihara, K. et. al. Journal of Bacteriology.(1994), 176, 6489-6496 Matsushita, O. et. al. Journal of Bacteriology.(1999), 181, 923-933
本発明では、クロストリディウム・ヒストリティカム由来のコラゲナーゼの中から、分解されたコラゲナーゼを除去し、分解されていないコラゲナーゼを選択的に回収することを課題とする。
本発明者らは、クロストリディウム・ヒストリティカム由来のコラゲナーゼにおいて、それらのカルボキシル末端にアフィニティタグを結合させた融合コラゲナーゼを組換えタンパク質として発現させた。クロストリディウム・ヒストリティカム由来のコラゲナーゼを、大腸菌などを宿主に組換えタンパク質として発現させた場合、この組換えタンパク質が宿主内のプロテアーゼによる作用で分解されるか否か、また、分解されるとして、どのように分解されるか、は予測できなかった。しかしながら、本発明者らは、宿主において発現させた融合タンパク質をアフィニティカラムにより精製したところ、偶然にも、分解されたコラゲナーゼが除去され、コラゲナーゼ活性を有する単一のコラゲナーゼが選択的に回収されることを見出した。これは、宿主内で発現させたクロストリディウム・ヒストリティカム由来のコラゲナーゼの分解が、融合したアフィニティタグの近傍にあるCBDで生じたことから、CBDの分解に伴い、アフィニティタグがコラゲナーゼから分離し、アフィニティクロマトグラフィによる精製段階で、アフィニティカラムに分解コラゲナーゼが吸着できず、分解されていないコラゲナーゼのみがアフィニティカラムに吸着したことに基づくと考えられる。
即ち、本発明者らは、コラゲナーゼとアフィニティタグとを特定の配置で結合させることによれば、アフィニティ精製の過程で、宿主内で分解されたコラゲナーゼを吸着させずに、コラゲナーゼ活性を有する単一のコラゲナーゼを選択的に回収することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の発明に関するものである。
<1> クロストリディウム・ヒストリティカムに由来し、以下の(i)〜(viii)から選択されるコラゲナーゼのカルボキシル末端に直接または間接してアフィニティタグが結合した融合コラゲナーゼであって、大腸菌内で発現させた該融合コラゲナーゼが大腸菌の作用により分解された場合に、コラゲナーゼ活性を有する断片とアフィニティタグとが分離するように、コラゲナーゼとアフィニティタグとが結合している融合コラゲナーゼをコードするDNA、または、該DNAを含んでなる発現ベクターにより形質転換された大腸菌を培養し得られる培養物を、アフィニティタグに対応したアフィニティクロマトグラフィで精製することにより、コラーゲン結合部位を有する融合コラゲナーゼを選択的に採取することを特徴とする融合コラゲナーゼの製造方法
(i)配列番号:1または2に記載の−110番から1008番までのアミノ酸配列の全部もしくは一部を含んでなるコラゲナーゼ;
(ii)配列番号:1または2に記載の−110番から1008番までのアミノ酸配列において、1〜30個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列を含んでなるコラゲナーゼ;
(iii)配列番号:1または2に記載の−110番から1008番までのアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含んでなるコラゲナーゼ;
(iv)(i)から(iii)に記載のコラゲナーゼから、配列番号:1または2に記載の−1番から−110番までのアミノ酸配列の全部もしくは一部が除去されたコラゲナーゼ
(v)配列番号:5または6に記載の−40番から981番までのアミノ酸配列の全部もしくは一部を含んでなるコラゲナーゼ;
(vi)配列番号:5または6に記載の−40番から981番までのアミノ酸配列において、1〜30個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列を含んでなるコラゲナーゼ;
(vii)配列番号:5または6に記載の−40番から981番までのアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含んでなるコラゲナーゼ;
(viii)(v)から(vii)に記載のコラゲナーゼから、配列番号:5または6に記載の−1番から−40番までのアミノ酸配列の全部もしくは一部が除去されたコラゲナーゼ。
> アフィニティタグが2つ以上の連続するヒスチジン残基である、<>に記載の製造方法
融合コラゲナーゼが、配列番号:3に記載の−110番から1021番までのアミノ酸配列の全部もしくは一部からなる<>に記載の製造方法
融合コラゲナーゼが、配列番号:3に記載のアミノ酸配列において、−1番から−110番までのアミノ酸配列の全部もしくは一部が除去された<>に記載の製造方法
融合コラゲナーゼが、配列番号:7に記載の−40番から994番までのアミノ酸配列の全部もしく一部からなる<>に記載の製造方法
融合コラゲナーゼが、配列番号:7に記載のアミノ酸配列において、−1から−40番までのアミノ酸配列の全部もしくは一部が除去された<>に記載の製造方法
融合コラゲナーゼをコードするDNAが、配列番号:4に記載の1番から3396番までの塩基配列からなるDNAである<1>に記載の製造方法
融合コラゲナーゼをコードするDNAが、配列番号:8に記載の1番から3105番までの塩基配列からなるDNAである<1>に記載の製造方法
本発明により、クロストリディウム・ヒストリティカムに由来するコラゲナーゼにアフィニティタグが結合された融合コラゲナーゼであって、宿主内で発現させた該融合コラゲナーゼが該宿主の作用により分解された場合に、コラゲナーゼ活性を有する断片とアフィニティタグとが分離するように、コラゲナーゼとアフィニティタグとが結合している融合コラゲナーゼが提供された。また、該融合コラゲナーゼを組換えタンパク質として効率良く生産するために必要なDNA、および該融合コラゲナーゼを組換えタンパク質として発現する宿主細胞が提供された。さらに、該融合コラゲナーゼを発現する宿主細胞を培養し得られる培養液から、CBDの一部又は全部が分解されたコラゲナーゼを除去し、CBDを有する単一の融合コラゲナーゼを選択的に回収しうる方法、が提供された。本発明により、CBDを有する融合コラゲナーゼを効率的に生産することが可能となった。
図1は、プラスミドpColGの構造を示す図である。図中の記号の意味は、次の通りである(図中の斜体は、アンダーラインで示した)。colG:コラゲナーゼG遺伝子、PlacZ:lacZプロモーター、Amp r :アンピシリン耐性遺伝子。 図2は、プラスミドpColG-Hisの構造を示す図である。図中の記号の意味は、次の通りである(図中の斜体は、アンダーラインで示した)。colG:コラゲナーゼG遺伝子、PlacZ:lacZプロモーター、Amp r :アンピシリン耐性遺伝子、MCS:マルチクローニングサイト、6XHis:ヒスチジンタグ。 図3は、融合コラゲナーゼGを発現させた大腸菌の抽出液について、活性染色を実施した結果を示す電気泳動写真である。 図4は、アフィニティクロマトグラフィに供した融合コラゲナーゼG溶液について、活性染色を実施した結果を示す電気泳動写真である。 図5は、プラスミドpColHの構造を示す図である。図中の記号の意味は、次の通りである(図中の斜体は、アンダーラインで示した)。colH:コラゲナーゼH遺伝子、PlacZ:lacZプロモーター、Amp r :アンピシリン耐性遺伝子。 図6は、プラスミドpColH-Hisの構造を示す図である。図中の記号の意味は、次の通りである(図中の斜体は、アンダーラインで示した)。colH:コラゲナーゼH遺伝子、PlacZ:lacZプロモーター、Amp r :アンピシリン耐性遺伝子、MCS:マルチクローニングサイト、6XHis:ヒスチジンタグ。 図7は、融合コラゲナーゼHを発現させた大腸菌の抽出液について、活性染色を実施した結果を示す電気泳動写真である。 図8は、アフィニティクロマトグラフィに供した融合コラゲナーゼH溶液について、活性染色を実施した結果を示す電気泳動写真である。
融合コラゲナーゼ
本発明において融合コラゲナーゼとは、コラゲナーゼに直接もしくは間接してアフィニティタグが結合したタンパク質であって、宿主内で発現させた該融合コラゲナーゼが該宿主の作用により分解された場合に、該融合コラゲナーゼにおけるコラゲナーゼ活性を有する断片とアフィニティタグとが分離するように、コラゲナーゼとアフィニティタグとが結合している融合コラゲナーゼを指す。このようなコラゲナーゼのアフィニティタグへの結合様式は、好ましくは、コラゲナーゼのCBDへの結合であり、最も好ましくは、CBDのカルボキシ末端(即ち、コラゲナーゼのカルボキシル末端)への結合である。本発明において「CBD」とは、コラゲナーゼGにおけるセグメント3a及び3bの領域(配列番号:1及び2の776位〜カルボキシ末端)、及びコラゲナーゼHにおけるセグメント3の領域(配列番号:5の864位〜カルボキシ末端)を意味する(非特許文献2)。
本発明におけるコラゲナーゼとしては、中性金属プロテアーゼと共に処理することにより、膵臓より膵島を単離することができれば、いずれのコラゲナーゼも利用することができるが、特にクロストリディウム・ヒストリティカム由来のコラゲナーゼの利用が望ましい。クロストリディウム・ヒストリティカム由来のコラゲナーゼとしては、いずれのコラゲナーゼも利用できるが、特に配列番号1もしくは2に記載のコラゲナーゼGや配列番号5もしくは6に記載のコラゲナーゼHを利用することが望ましい。また、これらのコラゲナーゼは、シグナル配列の全部もしくは一部が除去されたアミノ酸配列からなるものでも構わない。
ここで、コラゲナーゼGのアミノ酸配列は、コラゲナーゼ活性およびコラーゲンへの結合性が保持されていれば、(i)配列番号:1もしくは2に記載の−110番から1008番までのアミノ酸配列の全部もしくは一部を含んでなるコラゲナーゼ;(ii)配列番号:1もしくは2に記載の−110番から1008番までのアミノ酸配列において、1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列を含んでなるコラゲナーゼ;(iii)配列番号:1もしくは2に記載の−110番から1008番までのアミノ酸配列と70%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含んでなるコラゲナーゼ;(iv)(i)から(iii)に記載のコラゲナーゼから、配列番号:1もしくは2に記載の−1番から−110番までのアミノ酸配列からなるシグナル配列の全部もしくは一部が除去されたコラゲナーゼのいずれでも構わない。
同様に、コラゲナーゼHのアミノ酸配列は、コラゲナーゼ活性およびコラーゲンへの結合性が保持されていれば、(i)配列番号:5もしくは6に記載の−40番から981番までのアミノ酸配列の全部もしくは一部を含んでなるコラゲナーゼ;(ii)配列番号:5もしくは6に記載の−40番から981番までのアミノ酸配列において、1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列を含んでなるコラゲナーゼ;(iii)配列番号:5もしくは6に記載の−40番から981番までのアミノ酸配列と70%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含んでなるコラゲナーゼ;(iv)(i)から(iii)に記載のコラゲナーゼから、配列番号:5もしくは6に記載の−1番から−40番までのアミノ酸配列からなるシグナル配列の全部もしくは一部が除去されたコラゲナーゼのいずれでも構わない。
ここで、「アミノ酸配列において、1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列」とは、部位特異的突然変異誘発法等の周知の方法により、または天然に生じ得る程度の複数個の数のアミノ酸の置換等により改変がなされたことを意味する。アミノ酸の改変の個数は、好ましくは1〜50個、より好ましくは1〜30個、さらに好ましくは1〜10個、さらにより好ましくは1〜5個、最も好ましくは1〜2個である。改変アミノ酸配列の例は、好ましくは、そのアミノ酸が、1または複数個(好ましくは、1ないし数個あるいは1、2、3、または4個)の保存的置換を有するアミノ酸配列であることができる。ここで、「保存的置換」とは、1若しくは複数個のアミノ酸残基を、別の化学的に類似したアミノ酸残基で置き換えることを意味する。例えば、ある疎水性残基を別の疎水性残基によって置換する場合、ある極性残基を同じ電荷を有する別の極性残基によって置換する場合などが挙げられる。このような置換を行うことができる機能的に類似のアミノ酸は、アミノ酸毎に当該技術分野において公知である。具体例を挙げると、非極性(疎水性)アミノ酸としては、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、プロリン、トリプトファン、フェニルアラニン、メチオニンなどが挙げられる。極性(中性)アミノ酸としては、グリシン、セリン、スレオニン、チロシン、グルタミン、アスパラギン、システインなどが挙げられる。陽電荷をもつ(塩基性)アミノ酸としては、アルギニン、ヒスチジン、リジンなどが挙げられる。また、負電荷をもつ(酸性)アミノ酸としては、アスパラギン酸、グルタミン酸などが挙げられる。
また、「70%以上の相同性を有するアミノ酸配列」は、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上、特に好ましくは98%以上、そして最も好ましくは99%以上の同一性を有するアミノ酸配列であることができる。塩基配列またはアミノ酸配列についての「相同性」は、比較される配列間において、各々の配列を構成する塩基またはアミノ酸残基の一致の程度の意味で用いられる。本明細書において示した「相同性」の数値はいずれも、当業者に公知の相同性検索プログラムを用いて算出される数値であればよく、例えばFASTA、BLAST等においてデフォルト(初期設定)のパラメータを用いることにより、容易に算出することができる。
本発明において、コラゲナーゼに直接もしくは間接して融合させるアフィニティタグは、ある種の担体と選択的に結合できれば、いずれのアフィニティタグも利用できる。例えば、特許第2686090号に記載されたニッケルキレートカラムに選択的に結合する2つ以上の連続するヒスチジン残基よりなるヒスチジンタグ、不溶性セルロースに選択的に結合するセルロース結合部位、マルトース結合樹脂に選択的に結合するマルトース結合部位などを利用することができるが、特に分子量の小さいヒスチジンタグの利用が望ましい。
本発明において、アフィニティタグは、コラゲナーゼに直接もしくは間接的に結合させる。ここで、コラゲナーゼとアフィニティタグを間接的に結合させる場合において、両者の間に介在するアミノ酸の配列は、融合コラゲナーゼの活性およびコラーゲンへの結合性を大きく阻害するものでなければ、どの様な配列でも構わない。
上記の要件を満たす融合コラゲナーゼとしては、例えば、コラゲナーゼGのカルボキシル末端にヒスチジンタグを結合させた配列番号:3のアミノ酸配列の全部からなる融合コラゲナーゼやコラゲナーゼHのカルボキシル末端にヒスチジンタグを結合させた配列番号:7のアミノ酸配列の全部からなる融合コラゲナーゼが挙げられる。また、コラゲナーゼ活性、コラーゲンへの結合性、およびアフィニティタグへの結合性が保持されている限り、それらの一部からなる融合コラゲナーゼも挙げられる。
融合コラゲナーゼのアミノ酸配列をコードするDNA
本発明において、融合コラゲナーゼをコードするDNAは、上記の融合コラゲナーゼのアミノ配列をコードするものであれば、如何なる塩基配列からなるDNAであっても構わない。
本発明の融合コラゲナーゼをコードするDNAは、人工的に化学合成することにより得ることができる。また、融合コラゲナーゼをコードするDNAは、コラゲナーゼをコードするDNAとアフィニティタグをコードするDNAを、それぞれ別々に構築し、それらを連結することにより得ることもできる。この際、コラゲナーゼ遺伝子は、当該遺伝子の配列を基にして合成されたプライマーを使用して、ゲノムDNA、cDNA、プラスミドなど当該遺伝子が含まれるDNAを鋳型としたPCRにより増幅することができる。例えば、クロストリディウム・ヒストリティカム由来のコラゲナーゼGもしくはコラゲナーゼHの場合には、非特許文献1に記載されたコラゲナーゼG遺伝子もしくは非特許文献2に記載されたコラゲナーゼH遺伝子の配列の5’側末端、3’側末端の配列を基に設計されたプライマーを用いて、クロストリディウム・ヒストリティカム由来ゲノムDNAを鋳型としたPCRによる増幅できる。また、アフィニティタグをコードするDNAおいては、アフィニティタグをコードする遺伝子が含まれるゲノムDNA、cDNA、プラスミドなどを鋳型としたPCRにより増幅することができる。例えば、ヒスチジンタグをコードするDNAの場合、市販のベクターであるpET−24a(+)を鋳型としたPCRにより増幅することができる。
前記の要件を満たすDNAとしては、例えば、コラゲナーゼGのカルボキシル末端にヒスチジンタグを結合させた融合コラゲナーゼをコードする配列番号:4の塩基配列の全部もしく一部からなるDNAが挙げられる。また、コラゲナーゼHのカルボキシル末端にヒスチジンタグを結合させた配列番号:8の塩基配列の全部もしく一部からなるDNAが挙げられる。
発現ベクターおよび、発現ベクターにより形質転換された宿主細胞
本発明においては、前記の融合コラゲナーゼのアミノ酸配列をコードするDNAを、宿主細胞内で複製可能で、かつ、そのDNA配列がコードするタンパク質を発現可能な状態で含んでなる発現ベクターが提供される。本発現ベクターは、自己複製ベクター、すなわち、染色体外の独立体として存在し、その複製が染色体の複製に依存しない、例えば、プラスミドを基本に構築することができる。また、本発現ベクターは、宿主細胞に導入されたとき、その宿主細胞のゲノム中に組み込まれ、それが組み込まれた染色体と一緒に複製されるものであってもよい。本発明によるベクター構築の手順及び方法は、遺伝子工学の分野で慣用されているものを用いることができる。
本発明による発現ベクターは、これを実際に宿主細胞に導入して融合コラゲナーゼを発現させるために、前記の融合コラゲナーゼのアミノ酸配列をコードするDNAの他に、その発現を制御するDNA配列や形質転換された宿主細胞を選択するための遺伝子マーカー等を含んでいるのが望ましい。発現を制御するDNA配列としては、プロモーター、ターミネーター、及びシグナルペプチドをコードするDNA配列等がこれに含まれる。プロモーターは宿主細胞において転写活性を示すものであれば特に限定されず、宿主細胞と同種若しくは異種のいずれかのタンパク質をコードする遺伝子の発現を制御するDNA配列として得ることができる。また、シグナルペプチドは、宿主細胞において、タンパク質の分泌に寄与するものであれば特に限定されず、宿主細胞と同種若しくは異種のいずれかのタンパク質をコードする遺伝子から誘導されるDNA配列より得ることができる。また、本発明における遺伝子マーカーは、形質転換体の選択の方法に応じて適宜選択されてよいが、例えば薬剤耐性をコードする遺伝子や栄養要求性を相補する遺伝子を利用することができる。
更に本発明によれば、この発現ベクターによって形質転換された宿主細胞が提供される。この宿主−ベクター系は特に限定されず、例えば、大腸菌、放線菌、酵母、糸状菌、動物細胞などを用いた系などを用いることができるが、特に大腸菌を宿主として利用するのが望ましい。
また、これらの発現ベクターによる宿主細胞の形質転換も、この分野で慣用されている方法に従い実施することができる。
融合コラゲナーゼを発現する宿主細胞の培養とアフィニティクロマトグラフィによるCBDを有する融合コラゲナーゼの選択的回収
本発明においては、融合コラゲナーゼを発現する宿主細胞を適当な培地で培養し、その培養物から融合コラゲナーゼを得ることができる。融合コラゲナーゼを発現する宿主細胞の培養及びその条件は、使用する宿主細胞についてのそれと本質的に同等であってよい。
融合コラゲナーゼを発現する宿主細胞中もしくは培養液中に分泌された融合コラゲナーゼの回収は、この分野で慣用されているものを用いることができる。
前記の方法により回収された融合コラゲナーゼは、アフィニティクロマトグラフィに供して分解コラゲナーゼを除去することにより、CBDを有する融合コラゲナーゼを選択的に回収できる。この際に利用されるアフィニティクロマトグラフィは、コラゲナーゼに結合させたアフィニティタグに対応した方法である必要があり、例えば、ヒスチジンタグを結合させた場合には、ヒスチジンタグが選択的に結合するニッケルキレートカラムなどにて精製することとなる。
アフィニティクロマトグラフィによる分解コラゲナーゼの除去の程度は、融合コラゲナーゼ溶液をゼラチンが添加されたゲルにより電気泳動し、その後、活性染色することにより評価することができる。
その他の態様
大腸菌などで組換えコラゲナーゼを発現させた場合に、そのCBDの一部又は全部が分解されるという本発明者らの知見から、組換えコラゲナーゼにおけるCBDに結合する抗体を利用して、分解されたコラゲナーゼを排除し、分解されていない組換えコラゲナーゼを特異的にアフィニティ精製することも可能である。この場合、組換えコラゲナーゼにアフィニティタグを融合する必要がない点で有利である。即ち、本発明は、組換えコラゲナーゼを発現させた宿主細胞を培養し得られる培養物を、該組換えコラゲナーゼのCBDに結合する抗体で精製することにより、CBDを有するコラゲナーゼを選択的に採取することを特徴とするコラゲナーゼの製造方法をも提供する。さらに、CBDとコラーゲンとはアフィニティを有するため、上記抗体に代えて、コラーゲンを利用して、組換えコラゲナーゼを特異的にアフィニティ精製することも可能である。即ち、本発明は、組換えコラゲナーゼを発現させた宿主細胞を培養し得られる培養物を、コラーゲンで精製することにより、CBDを有するコラゲナーゼを選択的に採取することを特徴とするコラゲナーゼの製造方法をも提供する。
本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1]クロストリディウム・ヒストリティカム由来のコラゲナーゼGのカルボキシル末端にヒスチジンタグを連結した融合コラゲナーゼ(融合コラゲナーゼG)の発現
(1−1)コラゲナーゼG遺伝子断片の調製
クロストリディウム・ヒストリティカム由来のコラゲナーゼG遺伝子の5’側末端から3’側末端までを、クロストリディウム・ヒストリティカム由来のゲノムDNAを鋳型にしたPCRにより増幅した。この際、増幅されたコラゲナーゼG遺伝子の3’側末端がXbaI認識配列となり、さらに、本遺伝子のストップコドンに続いてBamHI認識配列が付加されるプライマーを設計した。その結果、非特許文献1に記載の天然のコラゲナーゼGのカルボキシル末端アミノ酸配列の2箇所に変異(配列番号:1の1007番目と1008番目のアミノ酸)が導入され、配列番号:2に記載のアミノ酸配列に改変された。
本PCRに使用したプライマーは以下の通りである。
colG-F:
ATGAAAAAAAATATTTTAAAGATTC(配列番号:9)
colG-R:
CCGGATCCTATCTAGATACCCTTAACT(配列番号:10)
増幅されたコラゲナーゼG遺伝子断片は、BamHIにより消化した。
(1−2)ヒスチジンタグをコードする領域を含んだDNA断片の調製
6個の連続したヒスチジン残基からなるヒスチジンタグをコードするDNAを調製するために、市販のベクターであるpET−24a(+)を鋳型としたPCRを実施し、ヒスチジンタグをコードするDNAを増幅した。また、本DNA断片には、ヒスチジンタグをコードするDNAに加えて本ベクターに由来するマルチクローニングサイト、T7ターミネーターに対応する遺伝子断片も含まれるようにした。本増幅DNA断片の5’側末端にXbaI及び3’側末端にBamHI認識配列を含む形でプライマーを設計した。
本PCRに使用したプライマーは以下の通りである。
His-F:
GCTCTAGAAAGCTTGCGGCCGCACTCGA(配列番号:11)
His-R:
CGGGATCCGGATATAGTTCCTCCT(配列番号:12)
増幅されたヒスチジンタグをコードする領域を含んだDNA断片は、XbaI及びBamHIにより二重消化した。
(1−3)lacZプロモーター断片の調製
融合コラゲナーゼを発現させるためのプロモーターとして、lacZプロモーターを調製した。本DNA断片は、pUC19を鋳型としたPCRに増幅した。この際、増幅DNA断片の5’側末端にHindIII認識配列を含む形でプライマーを設計した。
本PCRに使用したプライマーは以下の通りである。
lac-F:
CCGGCAAGCTTGCCCAATACGCAAACCG(配列番号:13)
lac-R:
AGCTGTTTCCTGTGTGAA(配列番号:14)
増幅されたlacZプロモーター断片は、HindIIIにて消化した。
(1−4)ヒスチジンタグを連結した融合コラゲナーゼGの発現ベクターの構築
前記の方法で調製した3種のDNA断片を、5’側末端より、lacZプロモーター、コラゲナーゼG遺伝子、ヒスチジンタグを含んだDNA断片の順に連結されるように、市販のベクターであるpBR322に挿入した。まず、lacZプロモーター、コラゲナーゼG遺伝子をpBR322に挿入した。つまり、前記のように調製したlacZプロモーター領域、及びコラゲナーゼG遺伝子断片をリン酸化した後、HindIII及びBamHIにて二重消化したpBR322へ挿入し、pColG(図1)を構築した。なお、lacZ遺伝子プロモーター領域(PlacZ)とcolG遺伝子の連結は平滑末端にて行なった。続いて、XbaI及びBamHIにて二重消化したpColGに、前記の方法で調製したヒスチジンタグをコードするDNAを挿入し、pColG-His(図2)を構築した。最終的にpBR322に挿入されたDNAは、配列表:4に記載の1番から3396番までの塩基配列を持つDNAとなった。
(1−5)融合コラゲナーゼG発現大腸菌の造出
常法に従ってpColG-Hisを大腸菌Escherichia coli χ1776株に形質転換し、20μg/mlのジアミノピメリン酸、100μg/mlチミジン、50μg/mlアンピシリンを添加したLB寒天培地で37℃、一昼夜培養し、融合コラゲナーゼG発現大腸菌を造出した。
実施例2]融合コラゲナーゼG発現大腸菌の培養、及びCBDを有するコラゲナーゼGの選択的回収
(2−1)融合コラゲナーゼG発現大腸菌の培養
実施例1で得た融合コラゲナーゼG発現大腸菌を、100mlの培地を加えた250mlの三角フラスコに植菌し、200rpmにて28℃、16時間、撹拌培養した。本培養に使用した培地は、100μg/mlのジアミノピメリン酸、20μg/mlチミジン、50μg/mlアンピシリン、0.1mMのIPTGを添加したTB培地(1.2%トリプトン、2.4%イーストエクストラクト、0.94%リン酸水素二カリウム、0.22%リン酸二水素カリウム、0.8%グリセロール)とした。
(2−2)融合コラゲナーゼG発現大腸菌の抽出液の調製
(2−1)で得られた培養終了液を遠心分離することにより菌体を回収し、回収された菌体を10mlのPOPculture Regent(メルク社製)にて溶菌させ、菌体内のタンパク質を抽出した。溶菌液の遠心分離により得られる上清を、遺伝子組換え体を除去するために0.2μmの膜にてろ過し、融合コラゲナーゼG発現大腸菌の抽出液とした。
(2−3)アフィニティクロマトグラフィによるCBDを有する融合コラゲナーゼGの選択的回収
(2−2)で得られた融合コラゲナーゼG発現大腸菌の抽出液から分解コラゲナーゼを除去するために、ヒスチジンタグに対するアフィニティクロマトグラフィであるニッケルキレートカラムによる分画を行った。前記の方法で調製した融合コラゲナーゼG発現大腸菌の抽出液10mlに、60mlのニッケルキレートカラム結合用緩衝液(0.5MのNaCl、20mMイミダゾールを添加した20mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.5))を添加し、ニッケルキレートカラム結合用緩衝液で平衡化した100mlのニッケルキレートカラムに通液した。その後、適当量のニッケルキレートカラム結合用緩衝液でカラム洗浄し、ニッケルキレートカラムに吸着できない分解コラゲナーゼを除去した後に、500mMのイミダゾールを添加したニッケルキレートカラム結合用緩衝液100mlを通液し、CBDを有する融合コラゲナーゼGを回収した。
(2−4)分解コラゲナーゼの除去の確認
融合コラゲナーゼG抽出液からの分解コラゲナーゼの除去を確認するために、融合コラゲナーゼG発現大腸菌の抽出液およびアフィニティクロマトグラフィに供した融合コラゲナーゼG溶液について、活性染色を実施した。(2−2)で得られた融合コラゲナーゼG発現大腸菌の抽出液0.25μlおよび(2−3)で得られたアフィニティクロマトグラフィに供した融合コラゲナーゼG溶液2.5μlをZymogram−PAGE mini(テフコ社製)に供し、活性染色を実施した。その結果、融合コラゲナーゼG発現大腸菌の抽出液には、プロテーゼ活性を示す5本のバンドが観察された(図3)。一方、アフィニティクロマトグラフィに供した融合コラゲナーゼG溶液は、前記の5本のバンドの内、最大の分子量を示す1本のバンドが主要なバンドとして観察された(図4)。これらのバンドの比較と分析から、大腸菌で融合コラゲナーゼGを発現させた場合、CBDの一部又は全部が分解されることが判明した。以上の結果から、融合コラゲナーゼG発現大腸菌の抽出液をアフィニティクロマトグラフィにより精製することにより、CBDの一部又は全部が分解されたコラゲナーゼを除去し、CBDを有する融合コラゲナーゼを選択的に回収できることが示された。
実施例3]クロストリディウム・ヒストリティカム由来のコラゲナーゼHのカルボキシル末端にヒスチジンタグを連結した融合コラゲナーゼの発現
(3−1)コラゲナーゼH遺伝子断片の調製
クロストリディウム・ヒストリティカム由来のコラゲナーゼH遺伝子の5’側末端から3’側末端までを、クロストリディウム・ヒストリティカム由来のゲノムDNAを鋳型にしたPCRにより増幅した。この際、増幅されたコラゲナーゼH遺伝子の3’側末端がXbaI認識配列となり、さらに、本遺伝子のストップコドンに続いてBamHI認識配列が付加されるプライマーを設計した。その結果、非特許文献2に記載の天然のコラゲナーゼHのアミノ酸配列のカルボキシル末端アミノ酸配列1箇所に変異(配列番号:5の980番目のアミノ酸)が導入され、配列番号:6に記載のアミノ酸配列に改変された。
本PCRに使用したプライマーは以下の通りである。
colH-F:
ATGAAAAGGAAATGTTTATC(配列番号:15)
colH-R:
CCGGATCCTATCTAGATACTGAACCTT(配列番号:16)
増幅されたコラゲナーゼH遺伝子断片は、BamHIにより消化した。
(3−2)ヒスチジンタグをコードする領域を含んだDNA断片の調製
ヒスチジンタグをコードする領域を含んだDNA断片は、実施例1と同様の方法により調製した。
(3−3)lacZプロモーター断片の調製
lacZプロモーター断片は、実施例1と同様の方法により調製した。
(3−4)ヒスチジンタグを連結した融合コラゲナーゼHの発現ベクターの構築
前記の方法で調製した3種のDNA断片を、5’側末端より、lacZプロモーター、コラゲナーゼH遺伝子、ヒスチジンタグを含んだDNA断片の順に連結されるように、市販のベクターであるpBR322に挿入した。まず、lacZプロモーター、コラゲナーゼH遺伝子をpBR322に挿入するために、前記のように調製したlacZプロモーター領域、及びコラゲナーゼH遺伝子断片をリン酸化した後、HindIII及びBamHIにて二重消化したpBR322に挿入しpColH(図5)を構築した。なお、lacZ遺伝子プロモーター領域とコラゲナーゼH遺伝子の連結は平滑末端にて行なった。続いて、XbaI及びBamHIにて二重消化したpColHに、前記の方法で調製したヒスチジンタグをコードするDNAを含んだDNA断片を挿入しpColH-His(図6)を構築した。最終的にpBR322に挿入されたDNAは、配列表:8に記載の1番から3105番までの塩基配列を持つDNAとなった。
(3−5)融合コラゲナーゼH発現大腸菌の造出
融合コラゲナーゼH発現大腸菌は実施例1と同様の方法で造出された。
実施例4]融合コラゲナーゼH発現大腸菌の培養、及びCBDを有する融合コラゲナーゼHの選択的回収
(4−1)融合コラゲナーゼH発現大腸菌の培養
実施例3で得た融合コラゲナーゼH発現大腸菌を、実施例2に記載の方法で培養し、培養液を得た。
(4−2)融合コラゲナーゼH発現大腸菌の抽出液の調製
(4−1)で得られた培養終了液から、実施例2に記載の方法で、融合コラゲナーゼH発現大腸菌の抽出液を得た。
(4−3)アフィニティクロマトグラフィによるCBDを有する融合コラゲナーゼHの選択的回収
(4−2)で得られた融合コラゲナーゼH発現大腸菌の抽出液を、実施例2に記載の方法でアフィニティクロマトグラフィに供し、CBDを有する融合コラゲナーゼHを回収した。
(4−4)分解コラゲナーゼ除去の確認
融合コラゲナーゼHからの分解コラゲナーゼの除去の程度を確認するために、実施例2に記載の方法で、電気泳動の後に活性染色を実施した。その結果、融合コラゲナーゼH発現大腸菌の抽出液には、プロテーゼ活性を示す4本のバンドが観察された(図7)。一方、アフィニティクロマトグラフィに供した融合コラゲナーゼH溶液は、前記の4本のバンドの内、最大の分子量を示す1本のバンドが主要なバンドとして観察された(図8)。こられのバンドの比較と分析から、大腸菌で発現させた融合コラゲナーゼHにおけるCBDの一部又は全部が分解されたことが判明した。以上の結果から、融合コラゲナーゼH発現大腸菌の抽出液をアフィニティクロマトグラフィにより精製することにより、CBDの一部又は全部が分解されたコラゲナーゼを除去し、CBDを有する融合コラゲナーゼHが選択的に回収できることが示された。
本発明によれば、組換えタンパク質としてのコラゲナーゼを、宿主の作用による分解産物を含まずに、高い純度で、生産することができる。本発明の方法により生産されたコラゲナーゼを用いれば、例えば、膵島の質を低下させずに、膵臓からの膵島を分離することが可能となるため、糖尿病患者への膵島移植に大きく貢献しうるものである。

Claims (8)

  1. クロストリディウム・ヒストリティカムに由来し、以下の(i)〜(viii)から選択されるコラゲナーゼのカルボキシル末端に直接または間接してアフィニティタグが結合した融合コラゲナーゼであって、大腸菌内で発現させた該融合コラゲナーゼが該大腸菌の作用により分解された場合に、コラゲナーゼ活性を有する断片とアフィニティタグとが分離するように、コラゲナーゼとアフィニティタグとが結合している融合コラゲナーゼをコードするDNA、または、該DNAを含んでなる発現ベクターにより形質転換された大腸菌を培養し得られる培養物を、アフィニティタグに対応したアフィニティクロマトグラフィで精製することにより、コラーゲン結合部位を有する融合コラゲナーゼを選択的に採取することを特徴とする融合コラゲナーゼの製造方法
    (i)配列番号:1または2に記載の−110番から1008番までのアミノ酸配列の全部もしくは一部を含んでなるコラゲナーゼ;
    (ii)配列番号:1または2に記載の−110番から1008番までのアミノ酸配列において、1〜30個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列を含んでなるコラゲナーゼ;
    (iii)配列番号:1または2に記載の−110番から1008番までのアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含んでなるコラゲナーゼ;
    (iv)(i)から(iii)に記載のコラゲナーゼから、配列番号:1または2に記載の−1番から−110番までのアミノ酸配列の全部もしくは一部が除去されたコラゲナーゼ
    (v)配列番号:5または6に記載の−40番から981番までのアミノ酸配列の全部もしくは一部を含んでなるコラゲナーゼ;
    (vi)配列番号:5または6に記載の−40番から981番までのアミノ酸配列において、1〜30個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列を含んでなるコラゲナーゼ;
    (vii)配列番号:5または6に記載の−40番から981番までのアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含んでなるコラゲナーゼ;
    (viii)(v)から(vii)に記載のコラゲナーゼから、配列番号:5または6に記載の−1番から−40番までのアミノ酸配列の全部もしくは一部が除去されたコラゲナーゼ。
  2. アフィニティタグが2つ以上の連続するヒスチジン残基である、請求項に記載の製造方法。
  3. 融合コラゲナーゼが、配列番号:3に記載の−110番から1021番までのアミノ酸配列の全部もしくは一部からなる、請求項に記載の製造方法。
  4. 融合コラゲナーゼが、配列番号:3に記載のアミノ酸配列において、−1番から−110番までのアミノ酸配列の全部もしくは一部が除去されたアミノ酸配列からなる、請求項に記載の製造方法。
  5. 融合コラゲナーゼが、配列番号:7に記載の−40番から994番までのアミノ酸配列の全部もしく一部からなる、請求項に記載の製造方法。
  6. 融合コラゲナーゼが、配列番号:7に記載のアミノ酸配列において、−1から−40番までのアミノ酸配列の全部もしくは一部が除去されたアミノ酸配列からなる、請求項に記載の製造方法。
  7. 融合コラゲナーゼをコードするDNAが、配列番号:4に記載の1番から3396番までの塩基配列からなるDNAである、請求項に記載の製造方法。
  8. 融合コラゲナーゼをコードするDNAが、配列番号:8に記載の1番から3105番までの塩基配列からなるDNAである、請求項に記載の製造方法。
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