JP5698157B2 - 荷電粒子線装置および傾斜観察画像表示方法 - Google Patents

荷電粒子線装置および傾斜観察画像表示方法 Download PDF

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Description

本発明は、傾斜した一次荷電粒子線を試料に照射して傾斜観察画像を取得し、表示する荷電粒子線装置および傾斜観察画像表示方法に関する。
従来、走査電子顕微鏡に代表される荷電粒子線装置においては、例えば、試料ステージを左右に傾斜させて、左目用の傾斜画像と右目用の傾斜画像とを取得し、交差法、平行法、赤青めがねを使用したアナグリフ法などによる3D(立体)観察画像を表示することが行われている。また、3D観察画像のもととなる左右の傾斜観察画像を取得するに当たっては、試料ステージを傾斜させる機構的な制御に代えて、電磁的な制御により試料に入射する荷電粒子線を傾斜させることが行われている。
例えば、特許文献1,2には、荷電粒子線を傾斜させて角度の異なる観察画像を取得することが記載されている。すなわち、荷電粒子線は、対物レンズの軸外に入射するように制御され、対物レンズの集束作用を利用して傾斜させられる。
また、特許文献3,4には、荷電粒子線を傾斜させた場合に光学系を適切に調整するための調整手段が開示されている。例えば、特許文献3には、無傾斜観察画像(Top-down像)を取得し、テンプレート化し、その後の傾斜観察画像の取得に当たっては、その傾斜観察画像をテンプレートとパターンマッチングすることにより、視野ズレや非点補正、焦点補正を行うことなどが記載されている。また、特許文献4には、複数のレンズの組合せと対物レンズの軸外を入射する際の荷電粒子線の挙動を解析的に解き、荷電粒子線を試料上に傾斜させて入射した場合に発生する収差を、光学系構成要素で総合的にキャンセルする技術が開示されている。
さらに、特許文献5には、荷電粒子線の傾斜を電磁的に1ライン単位で制御することによって、左右の傾斜画像を同時に取得し、取得した左右の傾斜画像を3D表示装置に表示して3D観察を行う技術が開示されている。
実開昭55−48610号公報 特開平2−33843号公報 特開2005−310602号公報 特開2006−12664号公報 特開2010−9907号公報
従来の走査電子顕微鏡などにおいては、観察画像の表示領域は、表示装置に1つまたは2つ設けられていることが一般的であった。そのため、従来は、表示領域が2つの場合、その2つの表示領域に、左または右傾斜観察画像のそれぞれを表示するか、あるいは、左または右の一方の傾斜観察画像と左または右の傾斜観察画像を合成した3D観察画像(例えば、アナグリフ画像)とを表示するものであった。また、当然ながら、表示領域が1つの場合には、左傾斜観察画像、右傾斜観察画像、あるいは、左または右の傾斜観察画像の3D観察画像の1つだけが表示されていた。
ところで、特許文献1−5などには、左または右の傾斜観察画像と左または右の傾斜観察画像の3D観察画像とをどのように組み合わせて表示するかについては、とくに詳細には記載されていない。そして、特許文献1−5に限らず、従来技術においては、少なくとも、左または右の傾斜観察画像と無傾斜観察画像とを同時に取得し、同時に表示することは行われていない。
一般に、無傾斜観察画像を先に取得し、表示しておき、その後、左または右の傾斜観察画像やその3D観察画像を表示することは容易である。しかしながら、従来は、無傾斜観察画像と左または右の傾斜観察画像とを同時に取得して同時に表示しようとすると、両者では焦点位置が相違するため、両者で焦点の合った観察画像を同時に取得することができないという問題があった。なお、ここでいう「同時」とは、観察する人間の感覚で「同時」という意味であり、例えば、1秒程度の時間の相違は「同時」であるとみなす。
これらの従来技術の問題に鑑み、本発明は、焦点の合った無傾斜観察画像と焦点の合った傾斜観察画像とをほぼ同時に取得してほぼ同時に表示することが可能な荷電粒子線装置および傾斜観察画像表示方法を提供することを目的とする。
本発明に係る荷電粒子線装置は、荷電粒子源と、前記荷電粒子源から放出される一次荷電粒子線を集束させる複数の電子レンズと、前記集束された一次荷電粒子線が試料の表面に照射されたとき、その照射点が前記試料の表面上を二次元的に走査するように前記一次荷電粒子線を偏向制御する荷電粒子線走査制御手段と、前記一次荷電粒子線が前記試料に照射されるときの前記一次荷電粒子線の照射軸を傾斜させる照射軸傾斜手段と、前記照射軸傾斜手段により前記一次荷電粒子線の照射軸を傾斜した場合の焦点位置と傾斜しなかった場合の焦点位置とが同じ位置になるように調整する焦点位置調整手段と、前記一次荷電粒子線が前記試料に照射されたときに、前記試料から放出される荷電粒子を検出する荷電粒子検出器と、少なくとも前記荷電粒子線走査制御手段、前記照射軸傾斜手段および前記焦点位置調整手段を制御するとともに、前記荷電粒子検出器によって検出された信号に基づき、前記試料の表面の観察画像を生成する制御装置と、を備える。
そして、前記制御装置が、前記荷電粒子線走査制御手段を介して前記試料の表面走査線1ライン分の同じ走査線1ライン上を3回走査するように制御し、前記照射軸傾斜手段を介して、その3回のそれぞれの走査で前記一次荷電粒子線の照射軸を順次、左傾斜、無傾斜または右傾斜させるとともに、前記照射軸を変更したとき、前記焦点位置調整手段を介して前記一次荷電粒子線の焦点位置を前記照射軸の左傾斜状態、無傾斜状態または右傾斜状態に応じて調整して、前記走査線1ライン分の前記試料の表面に焦点が合った左傾斜観察画像、無傾斜観察画像または右傾斜観察画像を取得し、そのときまでに取得した走査線についての前記焦点の合った左傾斜観察画像と前記焦点の合った無傾斜観察画像と前記焦点の合った右傾斜観察画像とを同じ表示装置に同時に表示することを特徴とする。
本発明によれば、一次荷電粒子線が走査線1ラインを走査するたびに、左傾斜観察画像、無傾斜観察画像または右傾斜観察画像の走査線1ライン分の試料の表面に焦点が合った観察画像が順に交替しながら取得され表示装置に表示される。従って、表示装置に表示される左傾斜観察画像、無傾斜観察画像および右傾斜観察画像の表示時間のずれは、走査線1ライン分の走査時間であるので、少なくともユーザにとっては、左傾斜観察画像、無傾斜観察画像および右傾斜観察画像は、ほとんど同時に取得され、同時に表示されるように見える。
また、傾斜観察画像と無傾斜観察画像との間での焦点位置の調整は、焦点位置調整手段(焦点調整コイル)を用いてほぼ瞬時に行われる。従って、走査線1ラインごとに取得される左傾斜観察画像、無傾斜観察画像または右傾斜観察画像の走査線1ライン分の観察画像については、いずれも焦点の合った観察画像とすることができる。
本発明によれば、焦点の合った無傾斜観察画像と焦点の合った傾斜観察画像とをほぼ同時に取得してほぼ同時に表示することが可能な荷電粒子線装置および傾斜観察画像表示方法が提供される。
本発明の実施形態に係る走査電子顕微鏡(荷電粒子線装置)の概略構成の例を示した図。 本発明の実施形態に係る走査電子顕微鏡において表示装置に表示される観察画像表示画面の構成例を示した図。 無傾斜観察時における一次電子線についての複数の焦点面とそのそれぞれの焦点面におけるビーム径との関係を模式的に示した図。 傾斜観察時における一次電子線についての複数の焦点面とそのそれぞれの焦点面におけるビーム形状との関係を模式的に示した図。 本発明の実施形態において、無傾斜観察画像および傾斜観察画像を同時に取得する場合の一次電子線の偏向・走査制御の例を模式的に示した図あり、(a)は、一次電子線が試料の表面を走査する走査線の例を示した図、(b)は、各観察モードにおける傾斜コイル制御信号および走査コイル制御信号の例を示した図。 ユーザが行う観察画像調整フローを観察画像表示画面の調整用GUI領域に表示した例を示した図。 調整用GUI領域に表示される制御パラメータ設定用のGUIの他の例を示した図。 図6に示した観察画像調整フローのうち、ステップS01〜ステップS03の調整が行われるときに、制御装置によって実行される主要処理の処理フローの例を示した図。 本発明の実施形態に係る走査電子顕微鏡を用いて、実際に取得した左傾斜観察画像、右傾斜観察画像、無傾斜観察画像および3D観察画像の例を示した図。 本発明の実施形態の第2の変形例における傾斜観察時の焦点調整手段の要部構成の例を示した図。 本発明の実施形態の第3の変形例における傾斜観察時の焦点調整手段の要部構成の例を示した図。 本発明の実施形態の第4の変形例における傾斜観察時の焦点調整手段の要部構成の例を示した図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る走査電子顕微鏡(荷電粒子線装置)の概略構成の例を示した図である。走査電子顕微鏡100は、荷電粒子線装置の代表例であり、以下、本明細書では、荷電粒子線装置は、走査電子顕微鏡100として説明する。
走査電子顕微鏡100において、陰極2および陽極3は、荷電粒子源(電子源)である電子銃1を構成する。この陰極2と陽極3との間に、高圧電源制御回路20によって制御される高電圧が印加されると、陰極2からは、一次荷電粒子線である一次電子線4が放出される。陰極2から放出された一次電子線4は、加速用の陽極(図示省略)を介して加速され、第一集束レンズ5、第二集束レンズ6、対物レンズ13などからなるレンズ系40へ導かれる。
レンズ系40へ導かれた一次電子線4は、まず、第一集束レンズ制御回路21および第二集束レンズ制御回路22により制御される第一集束レンズ5および第二集束レンズの中を通過しながら収束され、絞り板7で一次電子線4の不要な部分が除去されて、非点補正コイル制御回路23によって制御される非点補正コイル8へ導かれる。
非点補正コイル8を通過した一次電子線4は、さらに、走査コイル制御回路24によって制御される上段および下段の走査コイル9,10、ならびに、傾斜コイル制御回路25によって制御される上段および下段の傾斜コイル11,12の中を通過し、対物レンズ制御回路26によって制御される対物レンズ13へ導かれる。
対物レンズ13の中を通過した一次電子線4は、対物レンズ13によって再度収束させられ、試料ステージ16に載置された試料15の表面に照射される。なお、試料ステージ16は、試料ステージ制御回路29によって制御され、x、y、z方向への移動だけでなく、試料載置面の回転や傾斜などが可能なようにされている。なお、x−y平面は、通常、水平な平面であり、z方向は、水平面に垂直な方向である。
一次電子線4は、走査コイル9,10の中を通過するとき、その走査コイル9,10に供給される走査コイル制御信号(水平偏向信号、垂直偏向信号など)に応じて生じる電磁力を受けて、適宜、x、y方向に偏向させられ、その結果、試料15の表面上における一次電子線4の照射点は、試料15の表面上を二次元的に走査する。また、一次電子線4は、傾斜コイル11,12の中を通過するとき、その傾斜コイル11,12に供給される傾斜コイル制御信号に応じて生じる電磁力を受けて、傾斜させられる。
また、焦点調整コイル制御回路27によって制御され、通常は、自動焦点調整の用途に用いられる焦点調整コイル14が、対物レンズ13に併設されている。なお、本発明の実施形態では、焦点調整コイル14は、一次電子線4が傾斜されたときの焦点位置と、傾斜されなかったときの焦点位置を合わせる役割を果たすが、その役割については、後記にて詳しく説明する。
一次電子線4が試料15の表面に照射されると、その照射箇所からは、二次電子や反射電子などが放出される。その放出された二次電子や反射電子などは、二次電子検出器17や反射電子検出器18などによって検出され、その検出信号は、信号増幅器19で増幅された後、信号入力回路28を介してコンピュータ30に取り込まれる。
コンピュータ30に取り込まれた二次電子や反射電子などの検出信号は、適宜、画像処理され、試料15の表面の観察画像として画像メモリ32に記憶されるとともに、表示装置31に表示される。
ここで、コンピュータ30は、制御装置50の中枢であり、制御装置50の他の構成要素である高圧電源制御回路20、第一集束レンズ制御回路21、第二集束レンズ制御回路22、非点補正コイル制御回路23、走査コイル制御回路24、傾斜コイル制御回路25、対物レンズ制御回路26、焦点調整コイル制御回路27、信号入力回路28、試料ステージ制御回路29などに接続されて、これらの制御回路を統括的に制御する。
また、コンピュータ30には、キーボード、マウス、トラックボールなどの入力装置33が接続されており、ユーザは、入力装置33を介して観察画像の取得条件(例えば、一次電子線4の加速電圧、走査速度、傾斜観察画像取得時の傾斜角など)を設定することができる
また、詳細は後記するが、本実施形態では、試料15を載置した試料ステージ16を機構的に左または右に傾斜させることによって、試料15の表面の左または右の傾斜観察画像を取得するのではなく、傾斜コイル11,12の励磁電流などを制御して、試料15の表面に入射する一次電子線4を左または右に傾斜させることによって、試料15の表面の左または右の傾斜観察画像を取得する。
図2は、本発明の実施形態に係る走査電子顕微鏡100において表示装置31に表示される観察画像表示画面の構成例を示した図である。図2に示すように、表示装置31に表示される観察画像表示画面310は、4つの観察画像表示領域311および1つの調整用GUI(Graphical User Interface)領域312を含んで構成される。
これら4つの観察画像表示領域311のそれぞれには、左傾斜観察画像311a、右傾斜観察画像311b、無傾斜観察画像311cおよび3D観察画像311dが表示される。また、調整用GUI領域312には、これらの表示画像を取得するに際して、焦点合わせなど各種調整を行うとき、ユーザの操作を支援する情報やボタンなどが表示される。
また、詳細は後記するが、本実施形態では、走査線の1ラインごとに左傾斜観察画像311a、右傾斜観察画像311bまたは無傾斜観察画像311cの1ライン分の観察画像データが取得されながら表示される。従って、左傾斜観察画像311a、右傾斜観察画像311bおよび無傾斜観察画像311cのそれぞれは、互いに、走査線1ライン分の走査時間の時間ずれだけでほぼ同時に取得され、ほぼ同時に表示される。ただし、アナグリフなどの3D観察画像311dは、その生成時間の分だけ表示が遅延するが、その生成時間は、1秒以下であり、3D観察画像311dもほぼ同時に表示されるといってよい。
図3は、無傾斜観察時における一次電子線4についての複数の焦点面とそのそれぞれの焦点面におけるビーム径との関係を模式的に示した図である。図3に示すように、無傾斜観察時の場合、一次電子線4は、走査コイル9,10によって走査・偏向制御された後、対物レンズ13のほぼ中心を通過して、試料15の表面に対してほぼ垂直に照射される。
ここで、非点などが調整済みの場合、焦点面41でビーム形状44となり、分解能が最も高くなる。
一方、焦点面41よりも対物レンズ13に近い焦点面42でのビーム形状45のビーム径は、ビーム形状44のビーム径よりも大きくなる。また、焦点面42よりもさらに対物レンズ13に近い焦点面43でのビーム形状46のビーム径は、ビーム形状45のビーム径よりもさらに大きくなる。このように、ビーム径が大きくなった場合には、そのビーム径に応じて、取得される観察画像の分解能が低下する。
図4は、傾斜観察時における一次電子線4についての複数の焦点面とそのそれぞれの焦点面におけるビーム形状との関係を模式的に示した図である。傾斜観察時には、図4に示すように、一次電子線4は、走査コイル9,10によって走査・偏向制御され、さらに、傾斜コイル11,12によって傾斜制御される。その結果、一次電子線4は、対物レンズ13の中心軸外を通過し、試料15の表面(例えば、焦点面41,42,43など)に対し、左側または右側の斜め上方から入射する。
一般に、無傾斜観察時に焦点調整した後、対物レンズ13や焦点調整コイル14の動作条件(励磁電流など)の変更を行わずに左または右の傾斜観察を行った場合には、対物レンズ13により収束された一次電子線4の焦点位置は、無傾斜観察時の焦点面41(図3参照)よりも対物レンズ13側へ移動する。
これは、傾斜観察時には、例えば、焦点面42でビーム形状48となるとすれば、焦点面41,43でビーム形状47,49となるためである(図4参照)。よって、取得される観察画像の分解能は、ビーム形状48のとき高くなり、ビーム形状47,49のとき低くなる。
以上、図3および図4の説明の結果から言えることは、無傾斜観察を行った後、傾斜観察を行う場合、または、傾斜観察を行った後、無傾斜観察を行う場合に、できる限り高分解能の観察画像を取得しようとすれば、無傾斜観察か傾斜観察かの観察モードを切り替えるときには、焦点調整などレンズ系40の制御パラメータの調整が必要となる、ということである。
図5は、本発明の実施形態において、無傾斜観察画像および傾斜観察画像を同時に取得する場合の一次電子線4の偏向・走査制御の例を模式的に示した図あり、(a)は、一次電子線4が試料15の表面を走査する走査線の例を示した図、(b)は、各観察モードにおける傾斜コイル制御信号および走査コイル制御信号の例を示した図である。なお、図5および以下の説明において、記号Lは、左傾斜観察画像を取得する左傾斜観察モード、記号Tは、無傾斜観察画像を取得する無傾斜観察モード、記号Rは、右傾斜観察画像を取得する右傾斜観察モードを意味する。
本実施形態では、制御装置50(図1参照)は、一次電子線4を走査線1ライン走査させるたびに観察モードを変更しながら、走査線1ライン分の左傾斜観察画像、無傾斜観察画像または右傾斜観察画像を取得する。すなわち、図5(a)に示すように、1つの走査線は、観察モードがL→T→Rと切り替えられながら、それぞれの観察モードで1回ずつ、合わせて3回走査される。そして、このような走査は、走査線を1つずつ進めながら1フレーム全部の走査線について繰り返して行われる。なお、図5(a)では、1つの走査線を3回走査することを、わずかにずれた3本の横向きの矢印線で表している。
以上、図5(a)で説明したような一次電子線4の走査を実現するために、制御装置50は、傾斜コイル制御回路25を介して、傾斜コイル11,12に対し、観察モード250(L,T,R)の切り替えに同期して切り替えられる傾斜コイル制御信号251(図5(b)参照)を供給する。また、制御装置50は、走査コイル制御回路24を介して、走査コイル9,10に対し、観察モード250(L,T,R)の切り替えに同期した水平偏向制御のための走査コイル制御信号241を供給するとともに、観察モード250のRからLへ切り替え(すなわち、3回走査の終了)に同期した垂直偏向制御のための走査コイル制御信号242(図5(b)参照)を供給する。
制御装置50は、無傾斜観察画像および傾斜観察画像を同時に取得するためには、以上に説明した傾斜コイル11,12および走査コイル9,10の制御の他に、焦点の位置を変更する制御を、さらに行う必要がある。すなわち、図3および図4を用いて説明したように、無傾斜観察モードと傾斜観察モードとでは、対物レンズ13や焦点調整コイル14の制御パラメータ(励磁電流)が同じであれば、その焦点の位置が相違する。従って、両者でよりよい分解能の観察画像を得るには、両者で焦点の位置を同じにしておく必要がある。
本実施形態では、無傾斜観察画像を取得するとき(以下、無傾斜観察モードという)、対物レンズ13を用いて焦点合わせを行い、傾斜観察画像を取得するとき(以下、傾斜観察モードという)には、試料15の位置や対物レンズ13の励磁電流はそのままにしておいて、焦点調整コイル14の励磁電流を調整することにより、傾斜観察モードでの焦点位置を無傾斜観察モードでの焦点位置に一致させるようにする。
こうすることにより、制御装置50は、観察モード250が傾斜観察モードから無傾斜観察モードへ、または、無傾斜観察モードから傾斜観察モードへ切り替わったとき、焦点調整コイル制御回路27を介して、焦点調整コイル14に供給する励磁電流を変更する制御だけで、無傾斜観察モードでの焦点位置と傾斜観察モードでの焦点位置とを同じにすることができる。
なお、無傾斜観察モードでの焦点位置、対物レンズ13の励磁電流、傾斜観察モードでの焦点調整コイル14の励磁電流などについては、事前に調整して求めておくことになる。その調整手順については、次に詳しく説明する。
また、以上に説明したように、本明細書では、制御装置50による制御が、無傾斜観察モードでの対物レンズ13および焦点調整コイル14の制御パラメータ(励磁電流)を基本とし、傾斜観察モードでの焦点調整コイル14の制御パラメータを変更するものとなっている(このことは、これ以降の説明でも同じ)。しかしながら、この説明に限定されることなく、制御装置50による制御は、左(または右)の傾斜観察モードでの対物レンズ13および焦点調整コイル14の制御パラメータを基本とし、無傾斜観察モードおよび右(または左)の傾斜観察モードでの焦点調整コイル14の制御パラメータを変更するものであってもよい。
図6は、ユーザが行う観察画像調整フローを観察画像表示画面310の調整用GUI領域312に表示した例を示した図である。また、図7は、調整用GUI領域312に表示される制御パラメータ設定用のGUIの他の例を示した図である。
この図6に示された観察画像調整フロー3121は、無傾斜観察画像と傾斜観察画像とを同時に取得することを可能にするために、ユーザが事前に行うべき調整作業の手順を示したものであり、ユーザの調整作業の便宜に供される。
例えば、観察画像調整フロー3121において、そのときユーザが調整実行中のステップは、白黒反転表示される。また、調整用GUI領域312において、観察画像調整フロー3121が表示された領域の近傍には、ユーザ補助領域3122が表示される。そして、そのユーザ補助領域3122には、そのとき調整実行中のステップ(白黒反転表示されたステップ)に関する調整内容の説明事項や、ユーザがデータ入力するための入力ボックス3123や、図7に示すようなラジオボタン3124、スライダバー3125などが表示される。
以下、観察画像調整フロー3121の内容について説明する。ユーザは、まず、無傾斜観察画像の焦点調整を行う(ステップS01)。その作業内容は、一般の走査電子顕微鏡で行う観察画像の焦点調整と同じであり、制御装置50は、そのユーザによる焦点調整作業の最終結果として定められる電子銃1やレンズ系40に対する各種制御パラメータ(例えば、加速電圧、対物レンズ13の励磁電流など)を取得する。
次に、ユーザは、一次電子線4の傾斜量を設定する(ステップS02)。ここでは、制御装置50が、まず、ユーザ補助領域3122の中に、ユーザが傾斜角を入力するための入力ボックス3123などを表示する。そこで、ユーザが入力ボックス3123に傾斜角を直接にまたはプルダウン表示された値から選択して入力すると、制御装置50は、入力ボックス3123に入力された数値を一次電子線4の傾斜角として取得する。
なお、ここでいう傾斜角は、傾斜観察時に試料15の表面に入射する一次電子線4が対物レンズの中心軸となす角(ω:図4参照)であり、一次電子線4が試料15の表面(焦点面41,42,43)に入射するときの入射角に相当する。ただし、無傾斜観察時における一次電子線4の試料15の表面への入射角は、0度である(すなわち、一次電子線4は、試料ステージ16上に水平に保持された試料15の表面に垂直に入射する)とする。そして、無傾斜観察時と傾斜観察時とでは、試料15の位置や傾きは変更されないものとする。
なお、図6では、傾斜角は、入力ボックス3123を介して、制御装置50に入力されているが、図7(a)、(b)に示すようなラジオボタン3124や、スライダバー3125を介して、制御装置50に入力されてもよい。ここで、ラジオボタン3124などの表示において、傾斜角の刻みは、1.0度に限定されるのではなく、0.1度や0.5度など小さな角度、さらには、2度など大きな角度であってもよい。
続いて、制御装置50は、取得した傾斜角に基づき、傾斜コイル11,12の励磁電流を算出し、算出した励磁電流を傾斜コイル11,12へ供給する。これにより、一次電子線4は傾斜させられ、傾斜観察モードが実現される。
そこで、ユーザは、傾斜観察画像の焦点調整を行う(ステップS03)。このとき、ユーザが行う作業内容は、基本的には、ステップS01における無傾斜観察画像の焦点調整と同じであるが、このステップでの焦点調整では、試料15の位置や傾きは変更しないものとし、対物レンズ13の励磁電流も変えないものとする。従って、ステップS03での焦点調整は、焦点調整コイル14を用いた調整であり、制御装置50は、この焦点調整で決定された焦点調整コイル14の励磁電流などを取得する。
なお、ステップS01〜S03において、制御装置50、すなわちコンピュータ30が実行する主要な処理の内容については、別途、図8を参照して詳細に説明する。
次に、ユーザは、傾斜観察画像の非点調整を行う(ステップS04)。傾斜観察モードでは、非点が発生するので、ユーザは、その非点を補正、調整する。さらに、ユーザは、左右の傾斜観察画像の位置合わせを行い(ステップS05)、アナグリフなど3D観察に複数の方法が用意されている場合には、その3D観察方法を選択する(ステップS06)。
なお、図6のユーザが行う観察画像調整フローにおいて、ステップS03〜ステップS05の調整は、必ずしもこの順序で行う必要はなく、ユーザがこれらの調整を任意の順番に入れ替えて行ってもよい。
最後に、ユーザは、ステップS06までの作業で調整された調整条件を登録する(ステップS07)。具体的には、それまでに調整された調整条件(制御装置50から電子銃1やレンズ系40に出力される各種の制御パラメータ(各種制御電圧や電流))を、コンピュータ30の記憶装置に記憶させる。
図8は、図6に示した観察画像調整フロー3121のうち、ステップS01〜ステップS03の調整が行われるときに、制御装置50によって実行される主要処理の処理フローの例を示した図であり、ステップS03でユーザが傾斜観察画像の焦点調整を始めるのに必要な傾斜観察画像の初期観察画像を取得するまでの処理フローを示したものである。
まず、ユーザが無傾斜観察画像について焦点調整を行うので、制御装置50は、その焦点調整を支援する様々な調整用GUIを表示するとともに、無傾斜観察画像について最適な焦点が得られたときの焦点調整情報(例えば、加速電圧(V)など各種の制御パラメータ)を取得し(ステップS11)、そのときには、焦点調整情報として最も重要な制御パラメータとして、対物レンズ13の励磁電流(Iobj )を取得する(ステップS12)。
続いて、制御装置50は、その取得した対物レンズ13の励磁電流(Iobj )、および、次に示す式(1)を用いて、対物レンズ球面収差係数(C)を算出する(ステップS13)。ここで、式(1)に含まれる関数式F(Iobj )の詳細については説明を省略する。
なお、対物レンズ球面収差係数(C)は、式(1)によらず、各加速電圧(V)および励磁電流(Iobj )について予め設定された制御テーブルを参照することにより求めてもよい。
続いて、ユーザが入力ボックス3123(図6:ユーザ補助領域3122参照)を介して傾斜角を設定するので、制御装置50は、その入力された傾斜角(ω)を取得する(ステップS14)。
次に、制御装置50は、取得した傾斜角(ω)に対応する傾斜コイル11,12の励磁電流を算出し(ステップS15)、傾斜観察時に、その算出した励磁電流を傾斜コイル11,12に供給する(ステップS16)。その結果、傾斜観察時には、一次電子線4の照射中心軸は、対物レンズ13の中心軸に対して傾斜する。
次に、制御装置50は、焦点面変化量(ΔZ)を算出する(ステップS17)。焦点面変化量(ΔZ)は、図3および図4を用いて説明したように、無傾斜観察時と傾斜観察時との間で最適な焦点面が移動したときの移動量であり、一般的には、対物レンズ13の球面収差係数(C)と、一次電子線4が対物レンズ13の中心軸となす角、つまり試料上傾斜角(ω)と、を用いて、式(2)により与えられる。
次に、制御装置50は、後記する式(5)を用いて、焦点調整コイル14の励磁電流(I)を算出する(ステップS18)。
ここで、焦点調整コイル14の励磁調整量(ΔExf)は、焦点面変化量(ΔZ)を用いて、式(3)により与えられる。なお、式(3)に含まれる関数式G(ΔZ)の詳細については説明を省略する。
また、焦点調整コイル14の励磁調整量(ΔExf)は、焦点調整コイル14の励磁電流(I)、巻き数(N)、加速電圧(V)を用いて次の式(4)で与えられる。
よって、焦点調整コイル14の励磁電流(I)は、式(3)および式(4)に基づき、次の式(5)によって表される。
なお、ここでは、焦点調整コイル励磁電流(I)を式(5)に基づき算出しているが、加速電圧(V)と焦点面変化量(ΔZ)とに対して予め設定された制御テーブルを参照することにより、焦点調整コイル励磁電流(I)を求めてもよい。
次に、制御装置50は、傾斜観察時に、式(5)を用いて算出された焦点調整コイル14の励磁電流(I)を焦点調整コイル14に供給する(ステップS19)。
以上により、傾斜観察時の焦点調整は、コンピュータ30によって自動的に行われたことになる。ただし、その焦点調整は、自動で行われたものであるから、必ずしもユーザにとって満足のいくものとは限らないため、この条件で取得された傾斜観察画像は、ユーザがその後に行う傾斜観察画像の焦点調整の初期観察画像として用いられる。
図9は、本発明の実施形態に係る走査電子顕微鏡100を用いて、実際に取得した左傾斜観察画像311a、右傾斜観察画像311b、無傾斜観察画像311cおよび3D観察画像311dの例を示した図である。
以上の通り、本実施形態によれば、ユーザまたは制御装置50が、図6および図8に示した無傾斜観察画像および傾斜観察画像の焦点調整フローを実行することによって、図9に示したような左傾斜観察画像311a、右傾斜観察画像311b、無傾斜観察画像311cおよび3D観察画像311dを、すべて焦点が合った状態でほぼ同時に取得し、ほぼ同時に表示することが可能となる。
なお、これが可能なのは、制御装置50が無傾斜観察モードと傾斜観察モードとを切替えるときに、対物レンズ13の励磁電流を変えることなく、焦点調整コイル14の励磁電流を変えるだけで直ちに両者間の焦点調整が行われるからに他ならない。すなわち、対物レンズ13は、鉄心を含んでいるため、そのヒステリシス現象によって焦点調整の応答時間が遅くなるが、焦点調整コイル14は、鉄心を含まないため、焦点調整の応答時間が速い。従って、本実施形態では、無傾斜観察モードと傾斜観察モードとの間で、その焦点距離をほぼ瞬時に切り替えることができるので、走査線の1ラインごとに無傾斜観察モードと傾斜観察モードを切り替えることが可能になる。
(実施形態の第1の変形例)
本発明の実施形態では、図5に示したように、L→T→Rの観察モードの切り替えを、走査線1ライン走査するたびに行っていたが、走査線1ライン走査するたびに切り替えるのではなく、1フレーム(例えば、1画面512本の走査線)の観察画像を取得するたびにL→T→Rの観察モードの切り替えを行うようにしてもよい。この場合には、1つの走査線を3回走査する必要はない。
(実施形態の第2の変形例)
図10は、本発明の実施形態の第2の変形例における傾斜観察時の焦点調整手段の要部構成の例を示した図である。本発明の実施形態やその第1の変形例では、傾斜観察時の焦点調整手段として、焦点調整コイル14を用いているが、この第2の変形例では、焦点調整コイル14に代えて、図10に示すように、対物レンズ13の近傍に配設された静電レンズ51,52を焦点調整手段として用いる。
なお、この場合にも、L→T→Rの観察モードの切り替えは、前記第1の変形例を考慮して、走査線1ライン走査するたびに行ってもよく、または、1フレームごとに行ってもよい。
(実施形態の第3の変形例)
図11は、本発明の実施形態の第3の変形例における傾斜観察時の焦点調整手段の要部構成の例を示した図である。本発明の実施形態やその第1の変形例では、傾斜観察時の焦点手段として用いられる焦点調整コイル14は、対物レンズ13の磁極近傍に配設されているが、磁極近傍に限定されず、図11に示すように、対物レンズ14の下面近傍に配設されていてもよい。また、第2の変形例を考慮し、焦点調整コイル14の代わりに静電レンズ(51,52)を対物レンズ14の下面近傍に配設するものであってもよい。
(実施形態の第4の変形例)
図12は、本発明の実施形態の第4の変形例における傾斜観察時の焦点調整手段の要部構成の例を示した図である。本発明の実施形態やその第1の変形例では、傾斜観察時の焦点手段として用いられる焦点調整コイル14は、対物レンズ13の磁極近傍に配設されているが、磁極近傍に限定されず、図12に示すように、対物レンズ14よりも電子銃1側に配設されていてもよい。また、第2の変形例を考慮し、焦点調整コイル14の代わりに静電レンズ(51,52)を対物レンズ14よりも電子銃1側に配設するものであってもよい。
1 電子銃(荷電粒子源)
2 陰極
3 陽極
4 一次電子線(荷電粒子線)
5 第一集束レンズ
6 第二集束レンズ
7 絞り板
8 非点補正コイル
9,10 走査コイル(荷電粒子線走査制御手段)
11,12 傾斜コイル(照射軸傾斜手段)
13 対物レンズ
14 焦点調整コイル(焦点位置調整手段)
15 試料
16 試料ステージ
17 二次電子検出器(荷電粒子検出器)
18 反射電子検出器(荷電粒子検出器)
19 信号増幅器
20 高圧電源制御回路
21 第一集束レンズ制御回路
22 第二集束レンズ制御回路
23 非点補正コイル制御回路
24 走査コイル制御回路
25 傾斜コイル制御回路
26 対物レンズ制御回路
27 焦点調整コイル制御回路
28 信号入力回路
29 試料ステージ制御回路
30 コンピュータ
31 表示装置
32 画像メモリ
33 入力装置
40 レンズ系
50 制御装置
51 静電レンズ
100 走査電子顕微鏡(荷電粒子線装置)
241 走査コイル制御信号(水平偏向信号)
242 走査コイル制御信号(垂直偏向信号)
250 観察モード
251 傾斜コイル制御信号
310 観察画像表示画面
311 観察画像表示領域
311a 左傾斜観察画像
311b 右傾斜観察画像
311c 無傾斜観察画像
311d 3D観察画像
312 調整用GUI領域
3121 観察画像調整フロー
3122 ユーザ補助領域
3123 入力ボックス
3124 ラジオボタン
3125 スライダバー

Claims (5)

  1. 荷電粒子源と、前記荷電粒子源から放出される一次荷電粒子線を集束させる複数の電子レンズと、前記集束された一次荷電粒子線が試料の表面に照射されたとき、その照射点が前記試料の表面上を二次元的に走査するように前記一次荷電粒子線を偏向制御する荷電粒子線走査制御手段と、前記一次荷電粒子線が前記試料に照射されるときの前記一次荷電粒子線の照射軸を傾斜させる照射軸傾斜手段と、前記照射軸傾斜手段により前記一次荷電粒子線の照射軸を傾斜した場合の焦点位置と傾斜しなかった場合の焦点位置とが同じ位置になるように調整する焦点位置調整手段と、前記一次荷電粒子線が前記試料に照射されたときに、前記試料から放出される荷電粒子を検出する荷電粒子検出器と、少なくとも前記荷電粒子線走査制御手段、前記照射軸傾斜手段および前記焦点位置調整手段を制御するとともに、前記荷電粒子検出器によって検出された信号に基づき、前記試料の表面の観察画像を生成する制御装置と、
    を備えた荷電粒子線装置であって、
    前記制御装置は、
    前記荷電粒子線走査制御手段を介して、前記一次荷電粒子線を、前記試料の表面の走査線1ライン分の同じ走査線1ライン上を3回走査するように制御し、前記照射軸傾斜手段を介して、その3回のそれぞれの走査で前記一次荷電粒子線の照射軸を順次、左傾斜、無傾斜または右傾斜させるとともに、前記照射軸を変更したとき、前記焦点位置調整手段を介して前記一次荷電粒子線の焦点位置を前記照射軸の左傾斜状態、無傾斜状態または右傾斜状態に応じて調整して、前記走査線1ライン分の前記試料の表面に焦点が合った左傾斜観察画像、無傾斜観察画像または右傾斜観察画像を取得し、そのときまでに取得した走査線についての前記焦点の合った左傾斜観察画像と前記焦点の合った無傾斜観察画像と前記焦点の合った右傾斜観察画像とを同じ表示装置に同時に表示すること
    を特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 前記制御装置は、さらに、
    前記焦点の合った左傾斜観察画像と前記焦点の合った右傾斜観察画像とから焦点の合った3D観察画像を生成し、その生成した前記焦点の合った3D観察画像と前記焦点の合った左傾斜観察画像と前記焦点の合った右傾斜観察画像と前記焦点の合った無傾斜観察画像とを、同じ表示装置に同時に表示すること
    を特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線装置。
  3. 前記焦点位置調整手段は、
    磁性体の金属芯を有していないコイルによって構成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線装置。
  4. 荷電粒子源と、前記荷電粒子源から放出される一次荷電粒子線を集束させる複数の電子レンズと、前記集束された一次荷電粒子線が試料の表面に照射されたとき、その照射点が前記試料の表面上を二次元的に走査するように前記一次荷電粒子線を偏向制御する荷電粒子線走査制御手段と、前記一次荷電粒子線が前記試料に照射されるときの前記一次荷電粒子線の照射軸を傾斜させる照射軸傾斜手段と、前記照射軸傾斜手段により前記一次荷電粒子線の照射軸を傾斜した場合の焦点位置と傾斜しなかった場合の焦点位置とが同じ位置になるように調整する焦点位置調整手段と、前記一次荷電粒子線が前記試料に照射されたときに、前記試料から放出される荷電粒子を検出する荷電粒子検出器と、少なくとも前記荷電粒子線走査制御手段、前記照射軸傾斜手段および前記焦点位置調整手段を制御するとともに、前記荷電粒子検出器によって検出された信号に基づき、前記試料の表面の観察画像を生成する制御装置と、
    を備えた荷電粒子線装置における傾斜観察画像表示方法であって、
    前記制御装置は、
    前記荷電粒子線走査制御手段を介して、前記一次荷電粒子線を、前記試料の表面の走査線1ライン分の同じ走査線1ライン上を3回走査するように制御し、前記照射軸傾斜手段を介して、その3回のそれぞれの走査で前記一次荷電粒子線の照射軸を、順次、左傾斜、無傾斜または右傾斜させるとともに、前記照射軸を変更したとき、前記焦点位置調整手段を介して前記一次荷電粒子線の焦点位置を前記照射軸の左傾斜状態、無傾斜状態または右傾斜状態に応じて調整して、前記走査線1ライン分の前記試料の表面に焦点が合った左傾斜観察画像、無傾斜観察画像または右傾斜観察画像を取得し、そのときまでに取得した走査線についての前記焦点の合った左傾斜観察画像と前記焦点の合った無傾斜観察画像と前記焦点の合った右傾斜観察画像とを同じ表示装置に同時に表示すること
    を特徴とする傾斜観察画像表示方法。
  5. 前記制御装置は、さらに、
    前記焦点の合った左傾斜観察画像と前記焦点の合った右傾斜観察画像とから焦点の合った3D観察画像を生成し、その生成した前記焦点の合った3D観察画像を前記焦点の合った左傾斜観察画像と前記焦点の合った右傾斜観察画像と前記焦点の合った無傾斜観察画像とに併せて、同じ表示装置に同時に表示すること
    を特徴とする請求項に記載の傾斜観察画像表示方法。
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