JP5696171B2 - 制御パラメータ調整方法、制御パラメータ調整システム及び制御パラメータ設定装置 - Google Patents

制御パラメータ調整方法、制御パラメータ調整システム及び制御パラメータ設定装置 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、プロセス系の、流量、圧力、水質、風量、温度及び液位等の物理量を一定値に保つためのPID制御ループのパラメータを調整する制御パラメータ調整システムと、このシステムで用いられる制御パラメータ設定装置及び制御パラメータ調整方法に関する。
下水処理プロセス、汚泥消化プロセス、浄水プロセス及び給配水プロセス等の水処理/水運用プロセス、石油化学プロセス、並びに、半導体製造プロセス等のプロセスの運転管理では、プロセスの所定目標性能を達成した上で、リスクを回避し省エネ・省コストに繋がる運用が求められている。これらのプロセスは、計画サーバ及び支援サーバ等の数理的な手法を用いる計画系又は支援系のいわゆる上位システムと、ローカルシステムと称される下位システムとにより運営される。下位システムでは、上位システムからの指示に従う自動的な手段、又は、上位システムからの情報を参考にした人間の判断による手動的な手段によって物理量(流量、圧力、水質、風量、温度及び液位等)の目標値(SV:Set Variableと称する)が設定される。そして、設定した目標値に、対象の物理量の計測値(PV:Process Variableと称する)を追従させるように、バルブ及びポンプ等の操作量(MV:Manipulate Variableと称する)をフィードバック制御する。
従来、省エネ・省コストやリスク回避を実現する機能は、主に上位系のシステム、場合によっては運転管理よりも上位の経営・管理のレベルで分担すべきものとして扱われることが多い。そのため、最下位に位置づけられるフィードバック制御は、上位からの指示(=目標値)に従う様に動作することが主なミッションと考えられる傾向がある。
近年、この最下位に位置づけられるフィードバック制御の性能が、省エネ・省コストやリスク回避に非常に重要な役割を果たしていることが認識及び再認識されている。中でも、プロセス産業分野で用いられるフィードバック制御の90%以上を占めるPID制御の性能監視と調整とに多くの興味が集まるようになっている。
PID制御(フィードバック制御)の制御性能と、省エネ・省コスト及びリスク回避の関係を以下に説明する。物理量は、圧力及び温度等、何でもよいが、ここでは、下水処理プロセスにおける反応槽の溶存酸素濃度(以下、DO濃度と記載する)を計測値とし、空気供給量(曝気量)を操作量とし、DO濃度1mg/Lを目標値とする場合を想定する。下水処理プロセスでは、微生物の活動(代謝)を利用して下水中の有機物等を分解するために、曝気と呼ばれる空気供給を行う。曝気に必要な電力は、下水処理場の日常運用で用いる電力の40%以上になる。そのため、できる限り空気供給量を少なくしたいが、少なくしすぎると微生物の活動に必要な空気供給を行えず、結果として下水処理による放流水質が悪化する。
PID制御により、反応槽におけるDO濃度一定制御を実施する場合、PID制御が十分にうまく動作していないときには、目標値として設定する1mg/Lに対し、実際には0mg/Lとなる箇所が多数存在するようになる。DO濃度が0mg/Lになることは、微生物が活動できないことを意味するので、結果として放流水質が悪化することが懸念される。一方、DO濃度が2mg/Lを超える箇所も認められる。ある一定以上のDO濃度を維持できれば、十分に放流水質を維持することが可能であるため、通常の下水処理プロセスにおいて2mg/L以上のDO濃度は不要である。そのため、高いDO濃度を維持することは曝気風量とそれに伴う電力を浪費していることになる。このようにPID制御が十分に調整されていないと、放流水質を悪化させるリスクと電力を浪費するコスト増加とを引き起こすことになる。
一方、PID制御によるDO濃度一定制御がうまく動作している場合、目標値として設定するDO濃度1mg/Lに対し、計測値であるDO濃度は0.8mg/L〜1.2mg/L程度の変動に抑えられる。これにより、放流水質悪化のリスクと電力コスト増加とを共に抑制できるようになる。しかしながら、PID制御が充分に動作していない場合と、動作している場合とで、DO濃度の平均値は共に1mg/L程度となるため、平均的な風量は両場合でほぼ同じ値となる。つまり、平均的には放流水質が悪化するリスクだけを回避できたかのように受け取られかねない。これに対し、PID制御が動作している際、目標値1mg/Lに対して計測値が0.8mg/L〜1.2mg/L程度の変動に抑えられると、水質悪化リスクを十分に回避できるため、目標値を下げることが可能となる。例えば、目標値を0.5mg/Lまで低下させても、計測値の変動は0.3mg/L〜0.7mg/L程度に抑えられるため、DO濃度が0mg/Lになることは無く、放流水質悪化リスクを回避することが可能である。これは、PID制御の制御パラメータを調整した上で目標値を下げることで、放流水質悪化リスクを回避しながら電力コストを低減することが可能であることを意味する。
上記の例では、下水処理プロセスのDO濃度一定制御を例にして説明したが、例えば、温度制御及び圧力制御でも同様のことが言える。つまり、上記の例から、温度を一定に保つためのボイラの電力量等のコスト、及び、圧力を一定に保つためのポンプの電力量等のコストを最小限に留めながら制御性能を維持するためには、PID制御の制御パラメータを十分に調整することが極めて重要な役割を果たすことがわかる。
このように、PID制御の調整は省エネ・省コスト運用とリスク回避運用に極めて重要な役割を果たすが、実際に制御パラメータを調整することは必ずしも容易ではない。例えば、各プラントにおいて制御パラメータの調整は、現地調整員の永年の経験やノウハウに依存していることが多い。複雑な特性を持つプラントでは、熟練したエンジニアが制御対象の特性を何らかの方法で同定し、同定した特性を数式モデルで表現する場合もある。この数式モデルをプロセスモデルと称し、このプロセスモデルにPID制御を組み込んだシミュレーションを実行することで、制御パラメータを調整する。
このように、PIDの制御パラメータの同定法は、経験、ノウハウ及びシミュレーション等を必要とする。そのため、プラント知識を十分に持たない経験の浅い現地調整員に制御パラメータの同定法を理解させ、普及させることは困難な場合が多い。結果として制御パラメータが十分に調整されずに放置されることがしばしばある。また、いかに十分に制御パラメータを調整したとしても、プラントの特性の経年変化、又は、プラントの運転条件の変更等により、時間が経過するにつれて、制御性能が劣化することが往々にしてある。
このような観点から、制御対象の特性に基づいてPID制御パラメータを自動的に調整したいという要望があるのは当然のことである。そこで、自己調整型のPID制御が多くの非特許文献及び特許文献で提案されている。例えば、適応制御又は学習制御と呼ばれる制御の分野は、適応制御又は学習制御を一般的なフィードバック制御システムを対象として体系化したものである。そのため、この制御方式は、当然フィードバック制御の特殊な一形態であるPID制御にも適用可能である。例えば、セルフチューニングレギュレータと呼ばれる手法がPID制御にも広く使われていることは、非特許文献3でも記載されるように、周知の事実である。
また、特許文献1ではセルフチューニングレギュレータで用いられる一般化最小分散制御(GMVC)に基づくPID制御の調整法の考え方に基づき、対象プロセスの特性を同定して予測モデルを構築する手間を避けて最適な制御パラメータを同定する方法が開示されている。特許文献2では、GMVCの評価基準の中に含まれるλパラメータを、制御応答出力と制御入力の変化量とのトレードオフを考慮して同定する方法が開示されている。また、特許文献3及び特許文献4では、分散制御システムにおいてコントローラとワークステーションとが通信回線で結合されている場合のプロセス制御ネットワーク内で制御要素をチューニングする自動チューニング方法が開示されている。さらに、特許文献5では、制御対象の特性を表すための複数のモデルのひな型を用意しておき、各ひな型を用いて作成される複数のモデルに基づいてPID制御パラメータを調整し、調整したPID制御パラメータから最適なものを選択する方法が開示されている。
これらの方法は、PID制御パラメータを極力自動的に調整する方法を指向したものであり、調整に伴う様々なエンジニアリング要素を極力低減することを主眼としている。
一方、組み込みシステムではないプロセス系のシステムでは、実際には現地の調整員が各制御ループに対する最終的な責任をもって、制御パラメータを調整している。今後ベテラン調整員の大量退職によって自動化への要求が加速することが予想されるものの、最終調整を完全に自動化するまでには、まだかなりの時間を要することが想定される。そのため、当面の間は、より少ない人数で、かつ、必ずしもプラントに関する知識が豊富でない調整員によりPID制御パラメータを調整可能な仕組、又は、調整員に代わってプラント管理者又は運転員自身がPID制御パラメータを調整可能な仕組みを提供することに対するニーズは非常に大きいと考えられる。
特許第4474555号公報 特許第4528984号公報 特開2000−293292号公報 特開2011−103140号公報 特開2009−116515号公報
M.Jelali, "An overview of control performance assessment technology and industrial applications", Control Engineering Practice, 14, pp.441-466, 2006 山本透、「化学プロセスにおける「制御」の役割〜「制御」で省エネルギー化を考える〜」、計測と制御、Vol.51、No.10、pp.962−967、計測自動制御学会、2012 山本、兼田、「一般化最小分散制御則に基づくセルフチューニングPID制御器の一設計」、システム制御情報学会論文誌、1998年、第11巻、第1号、pp.1−9 http://tech.chase-dream.com/cpm/report-CPM.pdf Van Oversche, "P Subspace Identification", Theory- Implementation-Application, PhD Thesis, Dept. of Electrical Eng. Katholieke Universiteit, Leuven, 1995 システム制御情報学会編 著者代表須田信英、「PID制御」、システム制御情報ライブラリー 朝倉書店、1992
以上のように、プロセス系のシステムでは、現地にいる調整員が各制御ループの制御パラメータを調整しているが、より少ない人数で、かつ、プラントに関する知識が豊富でない者等によりPID制御パラメータを調整可能な仕組が求められている。
そこで、目的は、プロセス系のシステムにおいて、より少ない人数で、かつ、プラントに関する知識が豊富でない者等によりPID制御パラメータを調整可能な制御パラメータ調整方法、制御パラメータ調整プログラム、制御パラメータ調整システム及び制御パラメータ設定装置を提供することにある。
実施形態によれば、複数のPID制御ループを有するプラントと、プラントと通信ネットワークを介して接続される支援サーバとにおいて用いられる制御パラメータ調整方法は、以下の手順を含む。すなわち、プラントにおいて、前記複数のPID制御ループについての情報を取得し、前記取得した情報から、操作量、計測値、目標値及び外乱(DV:Disturbance Variable)を抽出し、抽出した操作量、計測値、目標値及び外乱の所定期間にわたる時系列データを、通信ネットワークを介して支援サーバへ送信する。支援サーバにおいて、前記時系列データに基づき、前記PID制御ループ毎に制御性能を診断し、前記制御性能が予め設定した条件を満たさないPID制御ループを判断し、前記判断したPID制御ループの時系列データを参照して、前記判断したPID制御ループの制御パラメータを同定する。そして、プラントにおいて、前記判断したPID制御ループの制御パラメータを、前記同定した制御パラメータに基づいて更新する。
第1の実施形態に係る制御パラメータ調整システムの機能構成を示すブロック図である。 図1に示す同定部のその他の機能構成を示すブロック図である。 図1に示す制御パラメータ同定部で用いられる参照モデルの係数を示す図である。 図1に示す表示部の表示例を示す図である。 図1に示す表示部の表示例を示す図である。 第2の実施形態に係る制御パラメータ調整システムの機能構成を示すブロック図である。 第3の実施形態に係る制御パラメータ調整システムの機能構成を示すブロック図である。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る制御パラメータ調整システム10の機能構成を示すブロック図である。図1に示す制御パラメータ調整システム10は、プラント11−1〜11−N、支援サーバ12、及び、操作端末13を具備する。プラント11−1〜11−Nは、支援サーバ12と、通信ネットワークを介して接続される。通信ネットワークは、どのような通信ネットワークであっても良いが、本実施形態では、支援サーバ12との接続を前提としているため、VPN(Virtual Private Network)等ある程度データのセキュリティを考慮したインターネット等の汎用回線、又は、専用回線を利用することが想定される。
プラント11−1は、水処理/水運用プロセス、石油化学プロセス、又は、半導体製造プロセス等のプロセスが設けられる。プラント11−1は、少なくとも1つ以上のPID制御ループ111、計測部112、抽出部113、保持部114及びパラメータ設定部115を備える。
PID制御ループ111は、例えば、プラント11−1が下水処理場である場合、DO濃度を計測値とし、曝気風量を操作量とし、所定のDO濃度を目標値とするDO濃度一定制御を実施するシステムに該当する。具体的には、プラント11−1が下水処理場である場合、PID制御ループ11は、DO濃度を計測するDO濃度計、曝気を行う曝気装置及びPID制御器を備える。PID制御器は、目標値として入力されるDO濃度に、DO濃度計により計測されるDO濃度が維持されるように、曝気装置による曝気風量を調整する。ただし、PID制御ループ111は、曝気装置における曝気風量を目標値とし、反応槽へ水を供給するバルブのバルブ開度を操作量とするカスケード型のPID制御ループを構成するようにしても良い。
また、例えば、プラント11−1が浄水場である場合、PID制御ループ111は、凝集剤及び次亜塩素酸等の薬品注入制御を実施するシステムに該当する。また、例えば、プラント11−1が送配水プロセスである場合、PID制御ループ111は、送配水ポンプの圧力制御及び流量制御を実施するシステムに該当する。また、例えば、プラント11−1が海水淡水化プロセスである場合、PID制御ループ111は、膜処理プロセスに用いる高圧ポンプの圧力制御を実施するシステムに該当する。また、プラント11−1が焼却プロセスである場合、PID制御ループ111は、温度制御を実施するシステムに該当する。なお、ここで例として挙げたPID制御ループ111の多くは、バルブ開度又はポンプの回転数等についての機器操作量を最下層とするカスケード型のPID制御で構成される。
計測部112は、各PID制御ループ111への入力情報と、各PID制御ループ111からの出力情報とを予め設定される周期で取得する。プラント11−1が下水処理場である場合、取得する情報には、DO濃度、曝気風量、DO濃度についての目標値、流入下水量及び下水負荷(流入下水量×流入下水水質濃度)等が含まれる。
抽出部113は、例えば、SCADA(Supervisory Control And Data Acquisition)等から成る。抽出部113は、計測部112で取得された全ての計測値を受け取る。抽出部113は、例えば、以下に示す2つの方法のいずれかにより、受け取った計測値から、操作量、計測値、目標値及び外乱のセットを抽出する。上述のように、プラント11−1が下水処理場である場合、曝気風量が操作量に相当し、DO濃度が計測値に相当し、設定される所定のDO濃度が目標値に相当し、流入下水量及び下水負荷が外乱に相当する。なお、本実施形態では、外乱とは、外乱変数を意味するものとする。なお、操作量、計測値、目標値及び外乱の対応関係が予め定義されている場合、抽出部113は、予め定義されている対応関係に基づき、受け取った計測値から操作量、計測値、目標値及び外乱のセットを抽出する。
受け取った計測値から、操作量、計測値、目標値及び外乱のセットを抽出する1つ目の方法では、抽出部113は、プラント11−1に属する全てのPID制御ループ111の識別番号を探索し、各PID制御ループの識別番号に対応する入出力情報から該当する計測値及び操作量を抽出する。そして、抽出部113は、抽出した計測値に対応する目標値を抽出する。この方法によれば、プラント11−1に組み込まれているPID制御ループ111を全探索するため、全ての操作量、計測値及び目標値のセットを抽出できるというメリットがある。
もう1つの方法では、抽出部113は、受け取った計測値から、予め割り当てられている目標値と対応する計測値を取得する。抽出部113は、取得した目標値及び計測値をそれぞれ入力及び出力とするPID制御ループの識別番号を探索する。抽出部113は、探索した識別番号が付されるPID制御ループについて対応する操作量を、受け取った計測値から抽出する。この方法によれば、目標値情報が無いPID制御ループは発見できないが、実際に目標値が設定されて利用されているPID制御ループを網羅的に発見することが可能である。すなわち、プラント11−1〜11−Nで予めPID制御ループの数及び対象が分かっていない場合であっても、PID制御ループのデータセットを自動的に抽出することが可能となる。
また、受け取った計測値に操作量、計測値及び目標値以外のアナログデータが多数存在する場合、抽出部113は、操作量と計測値とアナログデータとの相関を解析することで、外乱を推定する。例えば、抽出部113は、対象とする操作量と計測値と全てのアナログデータとに対して、主成分分析等を行い、操作量と計測値とが強く効いている主成分(ローディング)に同様に強く効いているアナログデータを外乱として採用する。
保持部114は、抽出部113で抽出される操作量、計測値、目標値及び外乱についてのPID制御データセットの所定の期間にわたる時系列データを一時的に保持する。保持部114は、保持する時系列データを、予め設定した周期、又は、支援サーバ12からの要求に応じて通信ネットワークを介して支援サーバ12へ送信する。
パラメータ設定部115は、操作端末13から送信される更新指示に従い、プラント11−1〜11−NのPID制御器に設定されている制御パラメータを、操作端末13から送信される制御パラメータに設定し直す。
プラント11−2〜11−Nは、プラント11−1と類似し、プラント11−1と同様の構成を有する。
図1に示す支援サーバ12は、通信ネットワークを介してプラント11−1〜11−Nと接続する。支援サーバ12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、並びに、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のCPUが処理を実行するためのプログラムやデータの格納領域等を含む。支援サーバ12は、CPUに制御パラメータ調整プログラムを実行させることで、保持部121、診断部122及び同定部123を備える。
保持部121は、通信ネットワークを介してプラント11−1〜11−Nから供給されるM組の時系列データを受信する。ここで、M組とは、プラント11−1〜11−Nから複数個(Li個(i=1,2,…,N)収集される時系列データを用いて、
Figure 0005696171
と求められる。保持部121は、受信した時系列データを保持する。保持部121は、予め設定した周期、又は、外部から与えられるトリガにより、保持する時系列データを診断部122へ出力する。
診断部122は、M組の時系列データに対して、制御性能診断を行う。制御性能診断手法としては、最小分散(MV:Minimum Variance)指標、又は、発案者の名前を冠したHarris指標等の指標を用いる診断が良く知られている。また、最小分散指標を一般化して計測値と操作量の両方の値を用いる一般化最小分散(GMV:Generalized Minimum Variance)指標を用いて診断することも可能である。以下に、最小分散指標を用いた診断方法の概要を示す。なお、最小分散指標を用いた診断は、例えば非特許文献1及び非特許文献4にその具体的方法が記載されている。
PID制御等の積分器を有するフィードバック制御による一定値制御では、目標値目標値と計測値とは、外乱が存在しなければ時間経過と共に一致することが「内部モデル原理」の特殊な場合として制御技術のコミュニティでは広く知られている周知の事実である。しかし、実際のプロセス系の制御では、計測値と目標値とには必ず誤差がある。この誤差は外乱によって引き起こされていると考えられる。最小分散指標η(τ)は、この誤差の分散の最小値(最小分散)σmv (τ)と、実際の分散σ との比で制御性能を定義する。具体的な式は、
Figure 0005696171
と表される。式(2)において、最小分散は、無駄時間τに依存する。無駄時間とは、外乱の影響が出力に現れるまでの遅れ時間のことである。外乱が加えられてから無駄時間の間はいかなる制御を行っても、その影響を抑制することができない。最小分散は、この事実に基づき、これ以上分散を小さくできない最小の分散として求められる。ただし、最小分散は無駄時間τに依存するため、無駄時間τを、例えば操作量と計測値との相関を時間をずらしながら計算し、最大の相関を持つ時間で推定する等の手法により予め推定しておく必要がある。最小分散指標η(τ)は、0から1の値を取り、1に近い方が制御性能が良いと診断される。そこで、診断部122は、η(τ)が所定の閾値を超えるか否かを判断することで、性能の良否を診断する。
一般化最小分散指標は、計測値の分散σ だけでなく、操作量(の差分)の分散も考慮した指標であるが、基本的な考え方は最小分散指標と同様である。
以上のように、最小分散指標及び一般化最小分散指標を用いる公知の診断手法により制御性能を診断することも可能であるが、最小分散指標及び一般化最小分散指標は問題点も指摘されており、実用的でない場合もありうる。このような場合、診断部122は、以下のような方法を取ることも可能である。
最も単純な方法は、PID制御パラメータが既に一度調整されており、経年変化等により制御性能が劣化した場合に、初期調整時の分散と、現在の分散とを比較することで、制御性能を診断する方法である。具体的な式は、初期調整時の計測値と目標値との制御誤差の分散σbench と、実際の分散σ との比から、
Figure 0005696171
と表される。ηbenchは、0から1の値を取り、1に近い方が制御性能が良いと診断される。そのため、診断部122は、ηbenchが所定の閾値を超えるか否かを判断することで、性能の良否を診断する。これにより、診断部122は、プラントの制御パラメータが既に調整済の場合で制御パラメータの経年劣化を評価する場合には、初期調整時の制御応答を基準に性能を評価することが可能となるため、最小分散指標及び一般化最小分散指標の問題点を解消しつつ、PID制御ループの制御性能を診断することが可能となる。
ところで、そもそもPID制御パラメータが十分に良く調整されていない場合も多い。このような場合に制御性能を診断する実用的な方法としては、同一項目の操作量、計測値及び目標値を持つPID制御ループ(以下、同一タイプのPID制御ループと称する)同士の分散を比較する方法が挙げられる。例えば、水処理プロセスであれば、水処理系列と呼ばれる複数の系列でDO濃度一定制御を行っていることが多い。仮に水処理系列が単一でDO濃度一定制御を実行していたとしても、複数のプラントの情報を支援サーバ12に収集していれば、同一タイプのPID制御ループは通常複数存在する。このような場合、診断部122は、同一タイプのPID制御ループの計測値と目標値との誤差分散を相対的に比較し、例えば、同一タイプのPID制御ループにおける誤差分散の平均値に最も近い誤差分散をベンチマーク対象とする。診断部122は、ベンチマーク対象とした制御誤差の分散σbench と、実際の分散σ との比から、制御性能の良否を診断する。これにより、診断部122は、同一の制御ループ及び/又は類似のプラント構成を持つ複数のプラントの制御ループがある場合、制御応答を相対的に比較することによって性能評価を行うことが可能であるため、最小分散指標及び一般化最小分散指標の問題点を解消しつつ、PID制御ループの制御性能を診断することが可能となる。なお、分散ではなく、標準偏差を用いるようにしても構わない。
また、診断部122は、上記のような制御性能診断の改良版として、以下の様な診断方法を行うことも可能である。
水処理プラントにおける計測部112に含まれる水質センサ等は、汚濁物の付着により、センサの計測値にかなりのアウトライア(異常値)を含んでいることが多い。このようなアウトライアの存在が、水質制御のフィードバック制御の実用化を妨げているケースがある。このため、アウトライアを予めフィルタリングした後に、フィードバック制御をかけることは、フィードバック制御を行う上で基本であり、フィードバック制御を駆動させる前に実施すべきことである。しかしながら、いかにアウトライアをフィルタリングしたとしても、アウトライアを完全に除去することは難しい。そのため、制御応答がしばしば乱れ、目標値と計測値との制御誤差が大きくなってしまう場合がある。このような場合、診断部122は、式(2)及び式(3)に示す分散に代わり、ロバストに推定する値を用いて制御性能の診断をするようにしても良い。ロバスト統計の分野では、分散をロバストに推定する様々な手法が開発されている。最も単純で良く使われるいくつかの手法を以下に示す。
まず、平均−分散のペアに代えて、中央値(Median)−中央値絶対値偏差(MAD:Median Absolute Deviation)を統計の尺度として利用する方法である。対象データ(ここでは、目標値と計測値との制御誤差)が正規分布に従うと仮定した場合、MADと分散とは変換可能であるため、分散の代わりにMADを用いることが可能となる。なお、MADは、50%以内のデータを無限大に置換(すなわち、50%以内の過大・過小な異常値の混入を想定)しても、値が有限に留まるという性質を持っており、最もロバストな統計量であることが知られている。これにより、診断部122は、式(2)及び式(3)で示される分散をMADに置換して、制御性能を診断することが可能となる。
また中央値絶対値偏差ほどロバストではないが分散よりもロバストである実用的な方法として、データを昇順又は降順にソートし、上下限数%を刈り取り(トリム)して平均及び分散を計算する刈り込み(トリム)計算が挙げられる。トリム計算では分散を過小評価する傾向があるものの、相対的な分散比の評価には大きな影響は与えないと思われる。そのため、診断部122は、式(2)及び式(3)の分散を刈り込み値で置換して、制御性能を診断することも可能となる。
その他、ブートストラップ及びサブサンプリングと呼ばれる手法を用いて分散を評価することも可能である。具体的な手法は種々提案されているが、単純で有効な手法は、全データの中から2つのデータを抽出し、その差分の2乗を全パターンに亘って算出した上で、その中央値を取る方法である。これは、平均の計算をロバスト化したHodges-Lehman統計量と呼ばれる推定法を分散に拡張した方法であるが、対象データが正規分布から大きく乖離しない場合には分散の良い推定値になっている。これにより、診断部122は、時系列データの中にアウトライア等の異常データが混入している場合にも制御性能を精度よく評価することが可能となる。
さらに、上記の制御性能の診断手法を更に改良した手法として、診断部122は、最小分散指標及び一般化最小分散指標のように、一つのPID制御ループから理論的に計算される絶対的指標と、複数のPID制御ループの相対比較から求められる相対的指標とを組み合わせて、性能を評価することも可能である。
同一タイプのPID制御ループが複数存在する場合、あるPID制御ループの制御性能を最小分散指標を用いて評価すると悪い値にならないが、他のPID制御ループに対して相対的に評価すると悪い値になることがある。例えば、水処理プロセスの複数の水処理系列においてDO濃度一定制御を行った場合、相対的には分散が大きく、相対的指標を用いた診断では性能が悪いと診断されるPID制御ループであっても、最小分散指標を用いた診断では必ずしも性能が悪いと診断される訳ではない。これは、最小分散指標が、制御できない外乱に基づく分散を、最小分散かつベンチマーク対象としているためである。
しかしながら、相対的に分散が大きいPID制御ループは、アクチュエータの性能及び/又はセンサ設置位置等に問題がある場合が多い。例えば、DO濃度一定制御でDO濃度計をアクチュエータである曝気装置の近くに設置した場合、曝気装置から供給される空気が直接DO濃度計に当たるため、DO濃度が大きく変化し得る。一方で、実際に水中に溶け込んでいるDO濃度はそれほど急激に変化しない。この状況は、DO濃度計の設置位置を見直すことによって改善できるものである。このように同一タイプのPID制御ループにおいて、制御性能が異なるPID制御ループが存在する場合には、そのPID制御ループに設置されるセンサ及び/又はアクチュエータの設置位置の見直し等が必要なことが多い。
そこで、診断部122は、式(2)に示す最小分散指標のような絶対的指標を用いて制御性能を診断し、この診断により制御性能が良いと判断された後に、式(3)に示す相対的指標を用いて制御性能を診断する。相対的指標を用いる診断により制御性能が悪いと判断した場合、診断部122は、制御パラメータの調整ではなく、PID制御ループ111に設置されるセンサ及び/又はアクチュエータの設置位置等の見直しを促すように、操作端末13に指示を表示させる。これにより、診断部122は、制御パラメータ調整の必要性の有無を診断すると同時に、アクチュエータ及び/又はセンサ等の機器構成の見直しの必要性の有無も診断することが可能になる。
診断部122は、保持部121から出力されるM組の時系列データに対し、以上のような診断を実施することで、制御性能の悪い時系列データを把握する。診断部122は、制御性能の悪い時系列データが計測されたPID制御ループを、制御パラメータの調整が必要なPID制御ループとして抽出する。診断部122は、制御パラメータの調整が必要なPID制御ループについての情報を同定部123へ出力する。
同定部123は、診断部122から通知される情報に基づき、保持部121から、制御パラメータの調整が必要なPID制御ループについての時系列データを読み出す。同定部123は、読み出した時系列データに基づいて、制御パラメータを同定する。なお、同定部123では、同定実験を行う必要のない、閉ループ同定手法を用いる。閉ループ同定手法は、大別して、直接法、間接法及び入出力結合法の3種類に分類されるが、いずれの方法を用いても良い。理論的に洗練された手法としては、例えば、非特許文献5に記載される部分空間法等の方法を用いることも可能である。
以後では、同定部123が間接法を用いて制御パラメータを同定する場合と、直接法を用いて制御パラメータを同定する場合とを説明する。
まず、同定部123が間接法を用いて制御パラメータを同定する場合、同定部123は、プロセスモデル同定部1231及び制御パラメータ同定部1232を備える。なお、図1は、同定部123が間接法を採用する場合の構成を示している。
プロセスモデル同定部1231は、例えば、式(4)に示す、1次遅れ+無駄時間モデルとの近似により、プロセスモデルを同定する。
Figure 0005696171
プロセスモデル同定部1231は、保持部121から読み出した時系列データに対して閉ループ同定手法を用いることで、式(4)で表される対象プロセスモデルのプロセスパラメータ、K(プロセスゲイン)、T(時定数)、L(無駄時間)の3つのパラメータを同定する。プロセスモデル同定部1231は、閉ループ同定手法を用いることにより、PID制御ループについてPID制御がかかった状態での時系列データしか存在しない場合でも、改めて同定実験を行うことなく、プラント11−1〜11−Nから収集した時系列データのみからプロセスパラメータ同定を行うことが可能である。
ところで、閉ループ同定手法は、同定実験を改めて行うことなく、プロセスモデルのパラメータを同定できる有用な手法である。しかしながら、プロセスパラメータの可同定性(上記K、T、L等のパラメータを一意に決められるという性質)が劣化している場合には、必ずしも正しくプロセスパラメータを同定できるとは限らない。このような場合に対応するため、以下に示す複数の手法が考えられる。
1つ目の手法は、保持部121から読み出した時系列データのうち、操作量が変化している期間を選択的に利用する手法である。
操作量が変化している期間を選択的に利用する手法を実現する場合、プロセスモデル同定部1231は、例えば、操作量の変化率に閾値を設け、保持部121から読み出した時系列データのうち、操作量が閾値以上変化している期間のデータを抽出する。そして、プロセスモデル同定部1231は、抽出したデータを用いてプロセスパラメータを同定する。
また、操作量が変化している期間を選択的に利用する手法は以下のように実現することも可能である。すなわち、プロセスモデル同定部1231は、保持部121から読み出した時系列データから、操作量がステップ状に変化している期間を探索し、発見した期間の近傍のステップ応答を抽出する。このとき、プロセスモデル同定部1231は、例えば、ステップ状の変化を検出し易い、Harrウェーブレット等のウェーブレット変換を用いてステップ状に変化する期間を抽出する。そして、プロセスモデル同定部1231は、抽出したデータを用いてプロセスパラメータを同定する。
また、操作量が変化している期間を選択的に利用する手法は以下のように実現することも可能である。すなわち、プロセスモデル同定部1231は、保持部121から読み出した時系列データを適当な長さに分割し、分割したデータをマージすることを繰り返す(Split and Merge)。プロセスモデル同定部1231は、マージした時系列データについての可同定性を、この時系列データにおける操作量及び計測値に対して直接法を適用することで確認する。そして、プロセスモデル同定部1231は、マージした時系列データのうち、最も可同定性の高い時系列データを用いて、プロセスパラメータを同定する。
これにより、プロセスモデル同定部1231は、プロセスパラメータの可同定性が低い時系列データから、プロセスパラメータの同定を行いやすい時系列データを抽出することで、プロセスパラメータを高精度で同定することが可能となる。
また、プロセスパラメータの可同定性の劣化に対する2つ目の手法は、強制的に可同定性を向上させる手法である。
2つ目の手法を実現する場合、プロセスモデル同定部1231は、まず、保持部121に保持される時系列データを用いた場合の可同定性を確認し、可同定性の劣化度を判断する。これは、例えば、可同定性を判断する行列の最大固有値と最小固有値との比で表される条件数等に閾値を設けることによって判断する。可同定性が悪いと判断した場合、プロセスモデル同定部1231は、可同定性を向上させるためのアクションを取るように操作端末13へ指示を出す。すなわち、プロセスモデル同定部1231は、同定実験が許容されるようなプラントに対しては、一旦PID制御ループを開放し(AutomaticモードからManualモードに切り替える)、操作量にステップ入力を入れるか、又は、M系列信号を入れるように操作端末13へ指示を出す。プロセスモデル同定部1231は、このアクションに対する制御応答についての時系列データを再取得した上で、開ループの同定によりプロセスモデルのプロセスパラメータを求める。
一方、上記のような同定実験が許されるケースは、現実的にはあまり多く無いと考えられる。そこで、プロセスモデル同定部1231は、以下の処理を取り得る。すなわち、プロセスモデル同定部1231は、PID制御ループのPID制御の制御を一旦弱くし、制御性能が悪化するように操作端末13へ指示を出す。例えば、プロセスモデル同定部1231は、比例ゲインを小さく、かつ、積分時間を大きくすることで、制御性能を劣化させるように操作端末13へ指示を出す。そうすると、制御があまり効かなくなるため、操作量と計測値との変動が大きくなり可同定性が改善されることが期待できる。プロセスモデル同定部1231は、一定期間、制御を弱めた制御応答を収集した上で、再度可同定性を確認し、可同定性が十分になるまで、この操作を繰り返す。そして、プロセスモデル同定部1231は、可同定性が十分になった際に、閉ループ同定手法を用いてプロセスパラメータを同定する。
これにより、プロセスモデル同定部1231は、強制的にパラメータの可同定性を向上させた時系列データについて、プロセスパラメータを同定することが可能となる。
なお、同定部123は、図2に示すように、プロセスモデル同定部1231は、同定したプロセスパラメータの値から、制御パラメータ同定処理に移行すべきか、又は、PID制御ループにおいて構成機器を制御する制御器を見直すべきかの判断を行う判定部1233を備えるようにしても良い。判定部1233は、以下の手順を踏む。
プロセスモデル同定部1231により、プロセスパラメータK,L,Tが得られる。これらの値から得られるL/Tの値は、PI制御による安定化の難しさを評価する指標としてしばしば利用される。なお、プロセスゲインKは、大きいほど制御しにくいが、PI制御のパラメータの一つである比例ゲインKpを小さくすることにより補償できるため、本質的な難しさにはあまり関係しない。L/Tはその絶対値が大きいほど時定数と比較して無駄時間が長いことを意味する。すなわち、L/Tの絶対値が大きいほど、制御が難しくなる。プロセス系ではあまり多くないが、極端な場合、不安定なプロセス(Tの値が負値)でL/Tの絶対値が1を超える場合にはPID制御でプラントを安定化することはできない。不安定なプラントは少ないもののL/Tの値が大きいと制御がしにくいので、無駄時間をより積極的に考慮した制御方式の方が好ましい場合もある。そこで、判定部1233は、L/Tの絶対値に、例えば、「5」の閾値を設け、L/Tの値がその閾値を超えるか否かを判定する。超える場合、判定部1233は、制御パラメータ同定処理には移行せずに、PID制御を見直すことを操作端末13へアナウンスする。ここで、PID制御を見直すとは、例えば、現状の制御器に代えて、無駄時間補償型Smith補償の制御器、又は、無駄時間に対してロバストであることが知られているDahlinコントローラ等の制御器を採用すること等を意味する。
これにより、PID制御だけでは十分な制御性能の改善が見込めない場合、PID制御ループの制御器自身を改良、又は、制御器を変更することで、省エネ・省コスト及びリスク低減の効果を増すことが可能になる。
制御パラメータ同定部1232は、プロセスモデル同定部1231で同定されたプロセスパラメータを用いて、制御パラメータを同定する。この同定には、プロセスモデルのプロセスパラメータを用いた任意の同定手法を用いることが可能である。
例えば、非特許文献6では、式(4)で示すプロセスモデルに対する各種の制御パラメータの調整法が記載されている。本実施形態では、それらのいずれかの方法を用いれば良い。これらの中でも特に有望と考えられる方法は、北森が提案する部分的モデルマッチング法(北森法)、又は、IMC調整法(内部モデル調整法)である。ただし、北森法は必ずしも式(4)を対象とした調整法ではない。そこで、以下では、式(4)を対象とし、D成分を除いたPI制御を適用する場合の、北森法の具体的計算式を示す。
まず、ステップ1として、PI制御器の比例ゲインKpと積分定数TIとの値を決定するために、式(4)のプロセスモデルを式(5)の形で近似的に表現する。ここで、式(5)は、伝達関数の分母だけにラプラス演算子Sの多項式を持つ分母系列表現と呼ばれる。
Figure 0005696171
なお、式(5)では、
Figure 0005696171
の関係式を用いた。
続いて、ステップ2として、参照モデルを定義する。これは、式(5)の分母系列表現を、参照モデルのステップ応答に一致するようにPI制御のパラメータを調整するためである。参照モデルは、
Figure 0005696171
と表される。式(7)のr〜rの値は、図3に示すNo.1〜No.5のいずれかの値から選択される。
続いて、ステップ3として、式(5)に示すプロセスモデルに対してPI制御を行ったフィードバック制御系が、式(7)に示す参照モデルの応答波形に一致するように、PI制御の比例ゲインKp、積分定数TI、及び、参照モデルの応答速度を規定する可調整パラメータtを決定する。比例ゲインKp、積分定数TI、及び、可調整パラメータtを決定すると、以下の関係式が得られる。
Figure 0005696171
Figure 0005696171
Figure 0005696171
制御パラメータ同定部1232は、以上に示す式(4)〜式(10)の計算を行うことで、PID制御ループの制御パラメータを同定する。
また比較のため、式(4)を対象としたIMC調整法も以下に示す。
IMC調整法では、以下の式から比例ゲインKp、積分定数TI、及び、可調整パラメータtを求める。
Figure 0005696171
Figure 0005696171
Figure 0005696171
制御パラメータ同定部1232は、以上に示す式(11)〜式(13)の計算を行うことで、PID制御ループの制御パラメータを同定する。
次に、同定部123が直接法を用いて制御パラメータを同定する場合を説明する。直接法は、プロセスパラメータの同定が困難な場合に採用する。本実施形態では、PID制御の制御パラメータを調整することが目的であるから、必ずしもプロセスモデルを同定する必要は無い。そこで、IFT(Iterative Feedback Tuning)又はVRFT(Virtual Reference Feedback Tuning)と呼ばれる手法を用いて、閉ループデータから直接制御パラメータを同定する。この方法を用いるとプロセスモデル同定部1231が不要になる。これにより、PID制御ループについてPID制御がかかった状態での時系列データしか存在しない場合でも、制御応答試験を行うことなく制御パラメータを調整することが可能になる。また、PID制御ループからの制御応答のデータからプロセスパラメータを同定することが難しい等、条件が悪い場合に、プロセスパラメータから制御パラメータを求めるよりも精度よく制御パラメータを直接同定することが可能となる。ただし、制御パラメータの調整者にとっては、やはりプロセス側の応答を表すプロセスゲインK、時定数T及び無駄時間Lの値をある程度把握しておきたい場合もあるため、プロセスパラメータが算出可能な間接法を採用する方が好ましい。
同定部123は、間接法により制御パラメータを同定した場合には、同定した制御パラメータに加え、プロセスモデル同定部1231で同定したプロセスパラメータを、操作端末13へ送信する。また、直接法により制御パラメータを同定した場合には、同定部123は、同定した制御パラメータを通信ネットワークを介して操作端末13へ送信する。
操作端末13は、ノートパソコン、タブレットパソコン、スマートフォン又は専用端末等であり、その実施態様に制限はない。操作端末13は、PID制御パラメータの調整員及び/又はプラント管理者・運転員が、実際のプラント11−1〜11−N及び支援サーバ12から物理的に離れた位置に居る場合に携帯する。操作端末13は、表示部131、入力部132及び更新処理部133を備える。
表示部131は、支援サーバ12から送信される情報を受信し、受信した情報を表示する。表示部131における具体的な表示例を、図4及び図5に示す。
表示部131は、図4に示すように、プロセスモデル同定部1231で同定されるプロセスパラメータの同定結果(公称値)を表示する。このとき、表示部131は、同定結果と共に、プロセスパラメータの最大値及び最小値も併せて表示することが好ましい。最大値及び最小値を表示するため、プロセスモデル同定部1231により、予め複数の時系列データに対してプロセスパラメータの同定を繰り返し行い、同定されるプロセスパラメータの幅を見積もるようにする。
また、表示部131は、制御パラメータ同定部1232で同定される制御パラメータの同定結果(最適値)を表示する。このとき、同定結果と共に、制御パラメータの現状の値も比較表示することが好ましい。
また、表示部131は、図5の下段に示すように、PI制御パラメータの安定領域と、現状の制御パラメータの値と、同定された制御パラメータの値とを表示する。図5下段の左図は、PI制御を適用した際の安定領域を、比例ゲインKpと積分時間TIとの関係で示した図であり、白抜きの領域が安定領域に相当する。なお、安定領域において四角で囲った領域は、安定領域の中でも好ましいパラメータ値の範囲を限定して示す。また、図5下段の右図は、PI制御を適用した際の安定領域を、比例ゲインKpと積分ゲインKIとの関係で示した図であり、白抜きの領域が安定領域に相当する。また、図5下段の左右図において、ばつ印は現状の制御パラメータの値を示し、丸印は同定された制御パラメータの値を示す。このように表示することで、現状の制御パラメータと、同定された制御パラメータとが、どの程度悪いか又はどの程度良いかを視覚的に確認することが可能となる。
また、表示部131は、図5の上段に示すように、PID制御ループのステップ応答波形を表示する。図5上段の左図は、現状の制御パラメータによるステップ応答波形を示し、図5上段の右図は、同定した制御パラメータによるステップ応答波形を示す。なお、図5上段におけるステップ応答波形は、式(4)に示すモデルに対する応答波形を示している。このように表示することで、制御性能が改善されることを視覚的に確認することが可能となる。
調整員は、表示部131に表示される表示内容を参照しながら、同定された制御パラメータを採用するか否かを判断する。同定された制御パラメータを採用すると決定した場合、調整員は、入力部132に、プラント11−1〜11−Nにおける制御パラメータを、同定された制御パラメータに更新する旨の更新指示を入力する。また、調整員は、表示部131の表示内容を見て、さらなる微調整が必要であると判断した場合、図4に最適値として表示される制御パラメータを入力部132により変更する。そして、調整員は、入力部132に、プラント11−1〜11−Nにおける制御パラメータを、変更後の制御パラメータに更新する旨の更新指示を入力する。
更新処理部133は、入力部132に更新指示が入力されると、入力される更新指示と共に、同定された制御パラメータを、通信ネットワークを介してプラント11−1〜11−Nのパラメータ設定部115へ送信する。
以上のように、第1の実施形態に係る制御パラメータ調整システムは、プラント11−1〜11−Nが通信ネットワークを介して支援サーバ12と接続する。すなわち、支援サーバ12は、通信ネットワークを介してプラントと接続するクラウドサーバの役割を果たしている。いわゆるクラウドの仕組みは、従来の監視制御システムに代わる安価な監視制御システムの枠組みとして注目を集めている。実際、クラウドサーバを用いた監視サービス及び情報提供サービスを実現する企業も増加してきている。本実施形態に係る支援サーバ12は、プラント11−1〜11−Nで計測される操作量、計測値、目標値及び外乱についてのPID制御データセットの時系列データを受信する。そして、支援サーバ12は、受信した時系列データにより、プラント11−1〜11−NにおけるPID制御ループの制御パラメータを同定するようにしている。これにより、支援サーバ12から成るクラウドの仕組みを用いて、PID制御パラメータの調整を支援することが可能となる。
また、第1の実施形態では、PID調整者に操作端末13を携帯させ、支援サーバ12で同定された制御パラメータ及び/又はプロセスパラメータを受信させるようにしている。これにより、操作端末13の使用者は、場所や時間に関わらず、いつでもどこでもプラントの制御状態を監視し、PID制御パラメータを調整することが可能になる。
したがって、本実施形態に係る制御パラメータ調整方法によれば、プロセス系のシステムにおいて、より少ない現地の人数で、かつ、プラントに関する知識が豊富でない者等によりPID制御パラメータを調整することができる。すなわち、PID制御パラメータを効率よく調整する仕組みが確立し、現地調整員の調整工数の削減及び調整員がいない場合のプラント管理者・運転者自身によるPID制御パラメータの効率的な最適調整が可能になる。このため、省エネ・省コスト運用とリスク低減を両立するプラント運用が可能になる。
なお、第1の実施形態では、制御パラメータの調整後において、操作量の値に制限を設定しない場合を例に説明した。しかしながら、これに限定されない。例えば、PID制御ループ111がカスケード構造を有する場合、制御パラメータの調整時に、同定部123は、下位の操作量に対して上限値及び下限値を予め設定するようにしても良い。PID制御ループにおける制御性能が悪い場合、その理由が操作量の動きによる場合であることも多い。このような現象は、PID制御がカスケード構造を持つ場合に認められる。例えば、水処理プロセスでDO濃度一定制御を実施する場合、制御性能を良くするためにDO濃度一定制御の制御パラメータを調整すると、操作量である風量の値が調整前と比較して大きく変化する場合がある。DO濃度一定制御の操作量である風量の下位のPID制御としてバルブ開度−風量のPID制御がカスケード構造で挿入されており、風量が大きく変化することによってバルブ開度も大きく変化することになる。バルブが大きく閉方向に動作すると開度が0になってしまう場合があり、これはプラントを不安定化する。逆にバルブ開度が開方向に急激に動作すると、バルブ特性としてある値以上の開度では、風量が増加しないにもかかわらず、バルブを開けるため、閉操作が遅れてしまう場合がある。このような現象を避けるため、意図的に制御調整を緩めている場合もある。そのため、同定された制御パラメータをそのまま反映させると、かえってプラントが不安定化する場合があり得る。このような現象を避けるため、予め調整前のバルブ開度の最大値及び最小値を設定しておくか、又は、最大値から数%の値と最小値から数%の値とを保持しておき、制御パラメータの調整を行う際に、同定部123は、この値をバルブ開度の上下限値として設定する。これにより、制御パラメータを調整した場合に、バルブ及びポンプ等の機器が過剰に動作しすぎてプラントが不安定化することを防止することが可能になる。すなわち、プラントを安定な状態に保ったまま制御パラメータの調整が可能になる。
また、第1の実施形態では、支援サーバ12は、操作端末13へ制御パラメータ及び/又はプロセスパラメータを送信し、操作端末13の操作者がプラント11−1〜11−Nの制御パラメータを更新する場合を例に説明した。しかしながら、これに限定されない。例えば、同定部123は、プラント11−1〜11−Nに対する制御パラメータの更新を完了した上で、操作端末13へ制御パラメータ及び/又はプロセスパラメータを送信し、調整員及びプラント管理者・運転員に確認を促すようにしても構わない。このような構成をとる場合、確認を後回しにすることによる若干のリスクがあるものの、ほぼ自動的に制御パラメータを更新することが可能になる。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に係る制御パラメータ調整システム20の機能構成を示すブロック図である。
制御パラメータ調整システム20は、プラント11−1〜11−N及びクラウドサーバ21を具備する。
クラウドサーバ21は、保持部121、診断部122、同定部123、表示部211、入力部212及び更新処理部213を備える。なお、表示部211、入力部212及び更新処理部213は、クラウドサーバ21と近隣の場所に設けるようにしても構わない。
表示部211は、同定部123で同定される制御パラメータ及び/又はプロセスパラメータを受け取る。表示部211は、第1の実施形態に記載する表示部131と同様の内容を表示する。
調整員は、表示部211に表示される表示内容を参照しながら、同定された制御パラメータを採用するか否かを判断する。同定された制御パラメータを採用すると決定した場合、調整員は、入力部212に、プラント11−1〜11−Nにおける制御パラメータを、同定された制御パラメータに更新する旨の更新指示を入力する。また、調整員は、表示部211の表示内容を見て、さらなる微調整が必要であると判断した場合、制御パラメータを入力部212により変更する。そして、調整員は、入力部212に、プラント11−1〜11−Nにおける制御パラメータを、変更後の制御パラメータに更新する旨の更新指示を入力する。
更新処理部213は、入力部212に更新指示が入力されると、入力される更新指示と共に、同定された制御パラメータを、通信ネットワークを介してプラント11−1〜11−Nへ送信する。
以上のように第2の実施形態では、クラウドサーバ21が物理的に存在している場所又はその近隣場所に、表示部211、入力部212及び更新処理部213を設け、その場所に、PIDパラメータ調整の少数の専門家を配備するようにしている。これは、クラウドサービスで、PID制御調整を請け負うビジネス形態を想定したものであり、数人の調整員が、多数のプラントのPID制御パラメータの調整を行い、プラント運用の改善をサービスする形態を想定したものである。
(第3の実施形態)
図7は、第3の実施形態に係る制御パラメータ調整システム30の機能構成を示すブロック図である。
制御パラメータ調整システム30は、プラント31−1〜31−N及び支援サーバ12を具備する。
プラント31−1は、PID制御ループ111、計測部112、抽出部113、保持部114、表示部311、入力部312、更新処理部313及びパラメータ設定部115を備える。
プラント31−1は、支援サーバ12で同定される制御パラメータ及び/又はプロセスパラメータを通信ネットワークを介して受け取る。表示部311は、例えば、プラント11−1に設置されているSCADAの監視画面等であり、受け取った情報に基づき、第1の実施形態に記載する表示部131と同様の内容を表示する。
調整員は、表示部311に表示される表示内容を参照しながら、同定された制御パラメータを採用するか否かを判断する。同定された制御パラメータを採用すると決定した場合、調整員は、入力部312に、プラント31−1における制御パラメータを、同定された制御パラメータに更新する旨の更新指示を入力する。また、調整員は、表示部311の表示内容を見て、さらなる微調整が必要であると判断した場合、制御パラメータを入力部312により変更する。そして、調整員は、入力部312に、プラント31−1における制御パラメータを、変更後の制御パラメータに更新する旨の更新指示を入力する。
更新処理部313は、入力部312に更新指示が入力されると、入力される更新指示と共に、同定された制御パラメータを、パラメータ設定部314へ出力する。
パラメータ設定部314は、更新処理部313から出力される更新指示に従い、プラント11−1のPID制御器に設定されている制御パラメータを設定し直す。
以上のように第3の実施形態では、プラント内に表示部311、入力部312及び更新処理部313が設けられる。これにより、プラント群の各々のプラントに配置されるプラント管理者・運転員がPID制御ループの制御パラメータを更新することが可能になる。これは、PID制御の現地調整員や現地調整員がいない場合にプラント管理者・運転員自身がPID制御パラメータを調整可能な支援サービスを想定する。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10,20,30…制御パラメータ調整システム、11−1〜11−N,31−1〜31−N…プラント、111…PID制御ループ、112…計測部、113…抽出部、114…保持部、115…パラメータ設定部、12,21…支援サーバ、121…保持部、122…診断部、123…同定部、1231…プロセスモデル同定部、1232…制御パラメータ同定部、1233…判定部、13…操作端末、131…表示部、132…入力部、133…更新処理部、211…表示部、212…入力部、213…更新処理部、311…表示部、312…入力部、313…更新処理部、314…パラメータ設定部

Claims (20)

  1. 複数のPID制御ループを有するプラントにおいて、
    前記複数のPID制御ループについての情報を取得し、
    前記取得した情報から、操作量、計測値及び目標値を抽出し、抽出した前記操作量、前記計測値及び前記目標値の所定期間にわたる時系列データを、通信ネットワークを介して支援サーバへ送信し、
    前記支援サーバにおいて、
    前記時系列データに基づき、前記複数のPID制御ループの制御性能を診断し、前記制御性能が予め設定した条件を満たさないPID制御ループを判断し、
    前記判断したPID制御ループの時系列データを参照して、前記判断したPID制御ループの制御パラメータを同定し、
    前記プラントにおいて、
    前記判断したPID制御ループの制御パラメータを、前記同定した制御パラメータに基づいて更新する制御パラメータ調整方法。
  2. 前記支援サーバにおいて、
    前記判断したPID制御ループの時系列データに基づいてプロセスモデルを同定し、前記同定したプロセスモデルについてのプロセスパラメータを算出し、
    前記算出したプロセスパラメータを用い、前記判断したPID制御ループの制御パラメータを同定する請求項1記載の制御パラメータ調整方法。
  3. 前記支援サーバにおいて
    前記時系列データにおける目標値に対する計測値の誤差分散と、前記PID制御ループの初期調整時の目標値に対する計測値の誤差分散とを比較することで、前記制御性能を診断する請求項1記載の制御パラメータ調整方法。
  4. 前記支援サーバにおいて
    前記時系列データにおける目標値に対する計測値の誤差について、ロバスト統計の手法を用いて算出する値と、前記PID制御ループの初期調整時の目標値に対する計測値の誤差について、前記ロバスト統計の手法を用いて算出する値とを比較することで、前記制御性能を診断する請求項1記載の制御パラメータ調整方法。
  5. 前記支援サーバにおいて、
    同一タイプの複数のPID制御ループについて、目標値に対する計測値の誤差分散を算出し、
    前記算出した複数の誤差分散の平均値に最も近い誤差分散をベンチマーク対象とし、
    前記時系列データにおける目標値に対する計測値の誤差分散と、前記ベンチマーク対象とした誤差分散とを比較することで、前記制御性能を診断する請求項1記載の制御パラメータ調整方法。
  6. 前記支援サーバにおいて
    同一タイプの複数のPID制御ループについて、目標値に対する計測値の誤差について、ロバスト統計の手法を用いた統計値を算出し、
    前記算出した複数の統計値の平均値に最も近い統計値をベンチマーク対象とし、
    前記時系列データにおける目標値に対する計測値の統計値と、前記ベンチマーク対象とした統計値とを比較することで、前記制御性能を診断する請求項1記載の制御パラメータ調整方法。
  7. 前記支援サーバにおいて、
    前記時系列データから算出される絶対的指標を用いて前記PID制御ループの制御性能を診断し、
    前記絶対的指標を用いる診断で制御性能が予め設定した条件を満たすと判断する場合、前記PID制御ループを相対的に評価する相対的指標を用いて前記PID制御ループの制御性能を診断し、
    前記相対的指標を用いる診断で制御性能が予め設定した条件を満たさない判断する場合、
    前記PID制御ループに設置される構成の再設定を指示する請求項1記載の制御パラメータ調整方法。
  8. 前記支援サーバにおいて、
    前記同定したプロセスモデルについてのプロセスパラメータを閉ループ同定手法を用いて算出する請求項記載の制御パラメータ調整方法。
  9. 前記支援サーバにおいて、
    前記時系列データのうち、操作量の変化が予め設定した条件を満たす期間の時系列データに基づき、前記プロセスパラメータを同定する請求項記載の制御パラメータ調整方法。
  10. 前記支援サーバにおいて、
    強制的に可同定性を向上させる処置を前記PID制御ループに施した後の時系列データに基づき、前記プロセスパラメータを同定する請求項記載の制御パラメータ調整方法。
  11. 前記支援サーバにおいて、
    前記同定したプロセスパラメータを参照し、前記PID制御ループの安定化が困難であるか否かを判断し、
    安定化が困難である場合、前記PID制御ループにおけるPID制御の見直しを指示する請求項記載の制御パラメータ調整方法。
  12. 前記支援サーバにおいて、
    部分的モデルマッチング手法又はIMC調整法を用いて、前記算出したプロセスパラメータから、前記制御パラメータを同定する請求項記載の制御パラメータ調整方法。
  13. 前記支援サーバにおいて、
    前記PID制御ループがカスケード構造を有する場合、制御パラメータの調整する際に、下位の操作量について上限値及び下限値を設定する請求項1記載の制御パラメータ調整方法。
  14. 前記制御パラメータの同定結果、前記制御パラメータを用いた際の制御応答、及び、制御安定領域における前記制御パラメータの位置を表示する請求項1記載の制御パラメータ調整方法。
  15. 前記制御パラメータ及び前記プロセスパラメータの同定結果と、前記制御パラメータを用いた際の制御応答、及び、制御安定領域における前記制御パラメータの位置を表示する請求項記載の制御パラメータ調整方法。
  16. 前記同定した制御パラメータを、前記支援サーバ及び前記プラントから離れた場所に位置する操作端末に表示し、
    前記表示する同定結果に基づく更新指示を、前記操作端末から受け付ける請求項1記載の制御パラメータ調整方法。
  17. 前記同定した制御パラメータを、前記支援サーバ内又は近傍に設置される表示装置に表示し、
    前記表示する同定結果に基づく更新指示を、前記表示装置と接続する入力部から受け付ける請求項1記載の制御パラメータ調整方法。
  18. 前記同定した制御パラメータを、前記プラント内に設置される表示装置に表示し、
    前記表示する同定結果に基づく更新指示を、前記表示装置と接続する入力部から受け付ける請求項1記載の制御パラメータ調整方法。
  19. 前記支援サーバは、クラウドサーバである請求項1記載の制御パラメータ調整方法。
  20. 複数のPID制御ループを有するプラントと、前記プラントと通信ネットワークを介して接続する支援サーバとを具備する制御パラメータ調整システムにおいて、
    前記プラントは、
    前記複数のPID制御ループについての情報を取得する計測部と、
    前記取得した情報から、操作量、計測値及び目標値を抽出し、抽出した操作量、計測値及び目標値の所定期間にわたる時系列データを保持する保持部と
    前記PID制御ループの制御パラメータを、前記支援サーバで同定される制御パラメータに基づいて更新するパラメータ設定部とを備え、
    前記支援サーバは、
    前記プラントで保持される時系列データを前記通信ネットワークを介して受け取り、受け取った時系列データを保持する保持部と、
    前記保持部から出力される時系列データに基づき、前記PID制御ループ毎に制御性能を診断し、前記制御性能が予め設定した条件を満たさないPID制御ループを判断する診断部と、
    前記判断したPID制御ループの時系列データを参照して、前記判断したPID制御ループの制御パラメータを同定する同定部とを備える制御パラメータ調整システム。
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